【実施例】
【0056】
(例示的実施例)
本発明は、下記の実施例によって、より詳細に説明される。
【0057】
下記の実施例において、Brij(商標)S100は、Croda USAによって販売されるポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテルを指す。Tolonate(商標)HDB−LVは、Vencorexによって販売されるヘキサメチレンジイソシアナートホモポリマーを指す。IPDIは、イソホロンジイソシアナートを指す。DBTDLは、ジブチルスズジラウラートを指す。Tomamine(商標)PA−12EHは、Air Products and Chemicals,Incによって販売される1−プロパンアミン,3−[(エチルヘキシル)オキシ]を指す。Mackamide(登録商標)LMAは、Solvayによって販売されるN−(2−ヒドロキシエチル)ドデカンアミドを指す。AMP−95(登録商標)は、Angus(登録商標)Chemical Companyによって販売される2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールを指す。Agnique(登録商標)8105は、Cognisによって販売されるアルキルポリグリコシド界面活性剤を指す。Silmer(商標)OH A0は、Siltech LLCによって販売されるモノヒドロキシル末端シリコーンを指す。p−TsOH.H
2Oは、p−トルエンスルホン酸一水和物を指す。DMFは、ジメチルホルムアミドを指す。Igepal(登録商標)CO−987は、Rhodiaによって販売される、エチレンオキシド単位約70個を有するノニルフェノールエトキシラートを指す。Igepal(登録商標)DM−970は、Rhodiaによって販売されるエチレンオキシド単位約150個を有するジノニルフェノールエトキシラートを指す。Sapogenat(登録商標)T500は、Clariantによって販売される、エチレンオキシド単位約50個を有するトリ−sec−ブチルフェノールエトキシラートを指す。Emulsogen(登録商標)TS540は、Clariantによって販売される、エチレンオキシド単位約54個を有するトリスチリルフェノールエトキシラートを指す。FTIRは、フーリエ変換赤外分光分析を指す。
【0058】
(異なる二酸化チタン官能基を有する本発明のポリマーの合成)
最初に、同一のポリマー主鎖およびラテックス官能基を有するが、種々の二酸化チタン官能基を有する本発明のポリマーの例を合成した。具体的には、Brij(商標)S100を、種々の化合物と反応させて、様々な二酸化チタン官能基を付与した。大部分の合成したポリマーは、
図1に示した構造と同様の構造を有していた。
【0059】
(比較例1)
最初に、10.0グラムの、分子量約5000を有するポリエチレングリコールメチルエーテル、および100ミリリットルのトルエンを三つ口丸底フラスコに添加した。共沸蒸留を使用していずれの残留水分も混合物から除去した。試料を約70℃まで冷却し、その後、トルエン5ミリリットル中の0.444グラムのイソホロンジイソシアナートを添加した。次に、撹拌しながら、0.06グラムのDBTDLを試料に添加した。試料をさらに90℃で3時間混合し、その後熱を取り去り、試料を約40℃まで冷却した。次に、充分に撹拌しながら、5ミリリットルの乾燥アセトン中の0.187グラムのAMP−95を試料に注入した。次いで、試料をさらに混合して、反応を促進した。FTIRを使用して、イソシアナート基ピークが見えなくなるまで、そのピークをモニターした。真空蒸発を使用して溶媒を除去し、一定重量まで試料を乾燥させた。
【0060】
(実施例1−アミノアルコール)
最初に、28.02グラムのBrij(商標)S100、および150ミリリットルのトルエンを一緒に三つ口丸底フラスコに添加した。共沸蒸留を使用していずれの残留水分も除去した。次いで、試料を50℃まで冷却し、その後、10ミリリットルのトルエン中の3.17グラムのTolonate(商標)HDB−LVを試料に添加した。撹拌しながら0.20グラムのDBTDLをフラスコ中にさらに添加した。試料を50℃で3時間混合し、その時点で、試料を40℃まで冷却した。次に、充分に撹拌しながら5ミリリットルのアセトン中の1.096グラムのAMP−95(登録商標)を試料に注入し、試料をさらに混合して、反応をさらに促進させた。FTIRを使用して、イソシアナート基ピークが見えなくなるまでモニターした。真空蒸発を使用して溶媒を除去し、一定重量まで試料を乾燥させた。
【0061】
(実施例2−アミノアルコール)
最初に、28.02グラムのBrij(商標)S100、および150ミリリットルのトルエンを一緒に三つ口丸底フラスコに添加した。共沸蒸留を使用していずれの残留水分も除去した。次いで、試料を50℃まで冷却し、10ミリリットルのトルエン中の1.36グラムのIPDIを試料に添加した。次に、撹拌しながら0.30グラムのDBTDLをフラスコに添加した。全試料を90℃で3時間混合し、次いで、50℃まで冷却した。次に、充分に撹拌しながら5ミリリットルのアセトン中の0.590グラムのAMP−95(登録商標)を反応液に注入した。次いで試料を混合して、反応を促進した。FTIRを使用して、イソシアナート基ピークが見えなくなるまでモニターした。真空蒸発を使用して溶媒を除去し、一定重量まで試料を乾燥させた。
【0062】
(実施例3−アミノアルコール)
最初に、9.34グラムのBrij(商標)S100、および100ミリリットルのトルエンを一緒に三つ口丸底フラスコに添加した。共沸蒸留によって残留水分を除去した。試料を50℃まで冷却し、5ミリリットルのトルエン中の0.444グラムのIPDIを添加した。次に、撹拌しながら0.08グラムのDBTDLをフラスコに添加した。試料を90℃で3時間混合し、次いで50℃まで冷却した。その後、充分に撹拌しながら5ミリリットルのアセトン中の0.165グラムの3−アミノ−1−プロパノールを反応液に注入した。次いで、試料を混合して、反応を促進した。FTIRを使用して、イソシアナート基ピークが見えなくなるまでモニターした。真空蒸発を使用して溶媒を除去し、一定重量まで試料を乾燥させた。
【0063】
(実施例4−アミノアルコール)
最初に、9.34グラムのBrij(商標)S100、および100ミリリットルのトルエンを一緒に三つ口丸底フラスコに添加した。共沸蒸留によって残留水分を除去した。試料を50℃まで冷却し、5ミリリットルのトルエン中の0.444グラムのIPDIを添加した。次に、撹拌しながら0.08グラムのDBTDLをフラスコに添加した。試料を90℃で3時間混合し、その後50℃まで冷却した。次に、充分に撹拌しながら5ミリリットルのアセトン中の0.21グラムのジエタノールアミンを反応液に注入した。次いで、試料を混合して、反応を促進した。FTIRを使用して、イソシアナート基ピークが見えなくなるまでモニターした。真空蒸発を使用して溶媒を除去し、一定重量まで試料を乾燥させた。
【0064】
(実施例5−アミノ酸)
最初に、9.34グラムのBrij(商標)S100、および100ミリリットルのトルエンを一緒に三つ口丸底フラスコに添加した。共沸蒸留によって残留水分を除去した。試料を50℃まで冷却し、5ミリリットルのトルエン中の1.06グラムのTolonate(商標)HDB−LVを試料に添加した。次に、撹拌しながら0.06グラムのDBTDLを試料に添加した。試料を50℃で3時間混合し、その時点で、試料に供給される熱を切った。その後、0.708グラムのL−ロイシンメチルエステルヒドロクロリドを10ミリリットルのDMF中に溶解し、次いで試料中に添加した。次に、0.56ミリリットルのトリエチルアミンを試料に添加し、さらなる反応のため試料を混合した。FTIRを使用して、イソシアナート基ピークが見えなくなるまでモニターした。真空蒸発によって溶媒を除去した。残留物を、40ミリリットルの水および25ミリリットルのプロピレングリコール中に溶解し、それに2.0ミリリットルの5N NaOH溶液を添加した。試料を80℃で3時間混合し、次いで冷却した。
【0065】
(実施例6−アミン)
最初に、9.34グラムのBrij(商標)S100、および90ミリリットルのトルエンを一緒に三つ口丸底フラスコ中に添加した。共沸蒸留によって残留水分を除去した。試料を50℃まで冷却し、5ミリリットルのトルエン中の1.06グラムのTolonate(商標)HDB−LVをそれに添加した。次に、撹拌しながら0.06グラムのDBTDLを試料に添加した。次いで、試料を50℃で3時間混合し、その後熱を切った。次に、5ミリリットルのトルエン中の0.78グラムのTomamine(商標)PA−12EHを試料に添加し、さらなる反応のため試料を混合した。FTIRを使用して、イソシアナート基ピークが見えなくなるまでモニターした。真空蒸発を使用して溶媒を除去し、一定重量まで試料を乾燥させた。
【0066】
(実施例7−アミン)
最初に、9.34グラムのBrij(商標)S100、および100ミリリットルのトルエンを一緒に三つ口丸底フラスコ中に添加した。共沸蒸留によって残留水分を除去し、試料を50℃まで冷却した。次に、5ミリリットルのトルエン中の1.04グラムのTolonate(商標)HDB−LVを試料に添加した。次に、撹拌しながら0.05グラムのDBTDLを試料に添加した。試料を50℃で3時間混合し、その時点で熱を切った。その後、5ミリリットルのトルエン中の0.450グラムの1−(3−アミノプロピル)イミダゾールを試料に添加し、さらなる反応のため試料を混合した。FTIRを使用して、イソシアナート基ピークが見えなくなるまでモニターした。真空蒸発を使用して溶媒を除去し、一定重量まで試料を乾燥させた。
【0067】
(実施例8−アミド)
最初に、9.34グラムのBrij(商標)S100、0.972gのMackamide(登録商標)LMA、および100ミリリットルのトルエンを一緒に三つ口丸底フラスコ中に添加した。共沸蒸留によって残留水分を除去し、試料を50℃まで冷却した。次に、10ミリリットルのトルエン中の1.07グラムのTolonate(商標)HDB−LVを試料に添加した。次に、撹拌しながら0.08グラムのDBTDLを試料に添加した。次いで、さらなる反応のため試料を50℃で混合した。FTIRを使用して、イソシアナート基ピークが見えなくなるまでモニターした。真空蒸発によって溶媒を除去し、一定重量まで試料を乾燥させた。
【0068】
(実施例9−アミド)
最初に、9.34グラムのBrij(商標)S100、0.486gのMackamide(登録商標)LMA、および100ミリリットルのトルエンを一緒に三つ口丸底フラスコ中に添加した。共沸蒸留によって残留水分を除去し、試料を次いで60℃まで冷却した。次に、10ミリリットルのトルエン中の0.444グラムのIPDIを試料に添加し,また、撹拌しながら0.08グラムのDBTDLをフラスコに添加した。さらなる反応のため試料を80℃で混合した。FTIRを使用して、イソシアナート基ピークが見えなくなるまでモニターした。真空蒸発を使用して溶媒を除去し、一定重量まで試料を乾燥させた。
【0069】
(実施例10−カルボン酸/ヒドロキシ酸)
最初に、9.34グラムのBrij(商標)S100、0.05gのp−TsOH.H
2O、および100ミリリットルのトルエンを一緒に三つ口丸底フラスコ中に添加した。共沸蒸留によって試料から残留水分を除去し、試料を50℃まで冷却した。次に、0.245グラムの無水マレイン酸を試料に添加した。次いで、試料を115℃で6時間混合した。次いで、試料を冷却し、真空蒸発を使用していずれの溶媒も除去し、一定重量まで試料を乾燥させた。
【0070】
(実施例11−ポリオール)
最初に、9.34グラムのBrij(商標)S100、および80ミリリットルのトルエンを一緒に三つ口丸底フラスコ中に添加した。共沸蒸留によって残留水分を除去した。次いで、試料を50℃まで冷却し、10ミリリットルのトルエン中の0.444グラムのIPDIを試料に添加した。次に、撹拌しながら0.08グラムのDBTDLをフラスコに添加した。次いで、試料を90℃で2時間混合し、次いで50℃まで冷却した。次に、10ミリリットルのDMF中の0.400グラムのジ(トリメチロールプロパン)を試料に添加した。次いで、さらなる反応のため試料を80℃で混合した。FTIRを使用して、イソシアナート基ピークが見えなくなるまでモニターした。真空蒸発を使用して溶媒を除去し、一定重量まで試料を乾燥させた。
【0071】
(実施例12−ラウラート−ポリオール)
最初に、9.34グラムのBrij(商標)S100、および80ミリリットルのトルエンを一緒に三つ口丸底フラスコ中に添加した。共沸蒸留によって残留水分を除去した。次いで、試料を60℃まで冷却し、10ミリリットルのトルエン中の0.467グラムのIPDIを試料に添加した。次に、撹拌しながら0.08グラムのDBTDLもフラスコに添加した。次いで、試料を90℃で4時間混合し、次いで60℃まで冷却した。
【0072】
次に、第2のフラスコ内で、40ミリリットルのトルエン中の0.76グラムのソルビタンモノラウラート界面活性剤を共沸乾燥して、残留水分を除去し、次いで第1のフラスコ中に添加した。次いで、組み合わせた混合物を、さらなる反応のため100℃で撹拌した。FTIRを使用して、イソシアナート基ピークが見えなくなるまでモニターした。真空蒸発を使用して溶媒を除去し、一定重量まで試料を乾燥させた。
【0073】
(実施例13−グリコシド−ポリオール)
最初に、9.34グラムのBrij(商標)S100、および80ミリリットルのトルエンを一緒に三つ口丸底フラスコ中に添加した。共沸蒸留によって残留水分を除去した。次いで、試料を60℃まで冷却し、その後5ミリリットルのトルエン中の0.467グラムのIPDIを試料に添加した。次に、撹拌しながら0.08グラムのDBTDLもフラスコに添加した。次いで、試料を90℃で4時間混合し、その時点で60℃まで冷却した。
【0074】
次に、第2のフラスコ内で、50ミリリットルのトルエン中の1.97グラムのAgnique(登録商標)8105、および10ミリリットルのDMFを共沸蒸留して、水分を除去した。次いで第2のフラスコを60℃まで冷却し、10ミリリットルのDMFを添加して、このポリグリコシド系ポリオール界面活性剤を完全に溶解した。次いで、第2のフラスコの内容物を、第1のフラスコに添加した。組み合わせた混合物を、105℃まで昇温させて、反応を促進させた。FTIRを使用して、イソシアナート基ピークが見えなくなるまでモニターした。真空蒸発によって溶媒を除去し、一定重量まで試料を乾燥させた。
【0075】
(実施例14−ヒドロキシル尿素)
最初に、9.34グラムのBrij(商標)S100、0.520gのN−(2−ヒドロキシエチル)エチレン尿素、および80ミリリットルのトルエンを一緒に三つ口丸底フラスコ中に添加した。共沸蒸留によって残留水分を除去した。次いで、試料を50℃まで冷却し、その時点で、10ミリリットルのトルエン中の1.07グラムのTolonate(商標)HDB−LVを添加した。次に、撹拌しながら0.05グラムのDBTDLをフラスコに添加した。さらなる反応のため試料を50℃で混合した。FTIRを使用して、イソシアナート基ピークが見えなくなるまでモニターした。真空蒸発を使用して溶媒を除去し、一定重量まで試料を乾燥させた。
【0076】
(実施例15−ポリ尿素)
この実施例では、多重の二酸化チタン官能基を、ポリマー主鎖に付加した。
【0077】
最初に、14.01グラムのBrij(商標)S100、および120ミリリットルのトルエンを一緒に三つ口丸底フラスコ中に添加した。共沸蒸留によって残留水分を除去した。次いで、試料を50℃まで冷却し、その時点で5ミリリットルのトルエン中の0.67グラムのイソホロンジイソシアナートを試料に添加した。次に、撹拌しながら0.10グラムのDBTDLをフラスコに添加した。次いで、試料を90℃で3時間混合し、その時点で試料を40℃まで冷却した。
【0078】
次に、5ミリリットルのトルエン中の0.162グラムのエチレンジアミンを、充分に撹拌しながらフラスコに注入した。次いで、試料を室温条件下で20分間撹拌した。その後、5ミリリットルのアセトン中の0.225グラムの3−アミノ−1−プロパノールを試料に添加し、5分間混合した。次に、3ミリリットルのトルエン中の0.67グラムのイソホロンジイソシアナートを試料に添加した。次いで、さらなる反応のため試料を混合した。FTIRを使用して、イソシアナート基ピークが見えなくなるまでモニターした。真空蒸発を使用して溶媒を除去し、一定重量まで試料を乾燥させた。
【0079】
(実施例16−フルオロアルコール)
最初に、9.34グラムのBrij(商標)S100、および80ミリリットルのトルエンを一緒に三つ口丸底フラスコ中に添加した。共沸蒸留によって残留水分を除去し、試料を50℃まで冷却した。次に、10ミリリットルのトルエン中の0.444グラムのIPDIをフラスコに添加した。その後、撹拌しながら0.08グラムのDBTDLをフラスコに添加した。試料を90℃で2時間混合し、次いで50℃まで冷却した。その後、3ミリリットルの2−ブタノン中の0.728グラムの1H,1H,2H,2H−ペルフルオロ−1−オクタノールを試料に添加した。次いで、試料を、さらなる反応のため95℃で混合した。FTIRを使用して、イソシアナート基ピークが見えなくなるまでモニターした。真空蒸発を使用して溶媒を除去し、一定重量まで試料を乾燥させた。
【0080】
(実施例17−シリコーン)
最初に、9.34グラムのBrij(商標)S100、および80ミリリットルのトルエンを一緒に三つ口丸底フラスコ中に添加した。共沸蒸留によって残留水分を除去した。次いで、試料を50℃まで冷却し、その時点で5ミリリットルのトルエン中の0.467グラムのIPDIを添加した。次に、撹拌しながら0.08グラムのDBTDLをフラスコに添加した。次いで、試料を90℃で4時間混合し、その時点で試料を60℃まで冷却した。次に、5ミリリットルのトルエン中の0.616グラムのSilmer(商標)OH A0を添加した。さらなる反応のため、試料の温度を95℃まで昇温させた。FTIRを使用して、イソシアナート基ピークが見えなくなるまでモニターした。次いで、真空蒸発を使用して溶媒を除去し、一定重量まで乾燥させた。
【0081】
例えば、実施例1で行われる反応は、以下の式(2)によって表される。
【化2】
【0082】
上述の官能基のほかに、多くの他の官能基を使用して、二酸化チタン官能基を作り出すことができる。例えば、アミン、アミノアルコール、アミノ酸、アミド、尿素、ウレイド、ビウレット、イミダゾール、および他の化合物を含む、N−H活性水素を含有する化合物を使用してよい。さらに、ポリオールおよびポリチオールを使用してよい。他の例として、リン酸、ホスホン酸、カルボン酸、スルホン酸、および硫酸などの、酸官能基およびそれらの塩を含有する化合物を使用してよい。さらに、ヒドロキシ酸およびそれらの塩を使用してよい。加えて、ヒドロキシルアミド、ヒドロキシル尿素、ヒドロキシルイミダゾール、および他の同様な化合物を使用することができる。さらに、加水分解または熱による処理の後、二酸化チタンの表面に共有結合することができる、チタナート、シラン、ボラート、および他の化合物に基づく化合物を使用してよい。他の例として、フルオロおよびシリコーン系化合物などの超疎水性化合物を使用してよい。最後に、二酸化チタンの表面と強い結合を形成することができる他の化合物を使用することができる。
【0083】
(異なるラテックス官能基を有する本発明のポリマーの合成)
ラテックス官能基を変化させるために、異なる疎水性末端基を有する種々のポリマーを作り出した。一般に、疎水性尾部と、非常に長いポリエチレングリコール鎖とを有する、Brij(商標)S100と同様のポリマーを使用した。この一連の試験に使用した界面活性剤には、Igepal(登録商標)CO−987、Igepal(登録商標)DM−970、Sapogenat(登録商標)T500およびEmulsogen(登録商標)TS540が含まれる。
【0084】
Brij(商標)S100と同様に、上記の界面活性剤を使用して、
図1に示した構造と同様の構造を有するポリマーを合成することができる。ラテックス官能基は、コネクターによるかまたはコネクターによらない、脂肪酸、アルコール、アミド、およびポリエチレングリコールの反応によってポリマー主鎖に結合させることもできる。下記に実施例を提供している。
【0085】
(実施例18(Igepal(登録商標)CO−987に基づく))
最初に、9.43グラムのIgepal(登録商標)CO−987、および120ミリリットルのトルエンを一緒に三つ口丸底フラスコ中に添加した。共沸蒸留によって水分を除去し、次いで試料を50℃まで冷却した。次に、5ミリリットルのトルエン中の1.04グラムのTolonate(商標)HDB−LVも試料に添加した。その後、撹拌しながら0.06グラムのDBTDLをフラスコに添加した。次いで、試料を50℃で3時間混合した。次いで、試料を40℃まで冷却した。その後、5ミリリットルのアセトン中の0.356グラムのAMP−95(登録商標)を、充分に撹拌しながらフラスコに注入した。次いで、さらなる反応のため試料を混合した。FTIRを使用して、イソシアナート基ピークが見えなくなるまでモニターした。真空蒸発を使用して溶媒を除去し、一定重量まで試料を乾燥させた。
【0086】
(実施例19(Igepal(登録商標)DM−970に基づく))
最初に、8.34グラムのIgepal(登録商標)DM−970、および100ミリリットルのトルエンを一緒に三つ口丸底フラスコ中に添加した。共沸蒸留によって残留水分を除去した。次いで試料を50℃まで冷却し、その時点で、5ミリリットルのトルエン中の0.86グラムのTolonate(商標)HDB−LVを添加した。次に、撹拌しながら0.06グラムのDBTDLをフラスコに添加した。次いで、試料を50℃で3時間混合し、次いで、40℃まで冷却した。その後、5ミリリットルのアセトン中の0.337グラムのAMP−95(登録商標)を、充分に撹拌しながら反応フラスコに注入した。次いで、さらなる反応のため試料を混合した。FTIRを使用して、イソシアナート基ピークが見えなくなるまでモニターした。真空蒸発を使用して溶媒を除去し、一定重量まで試料を乾燥させた。
【0087】
(実施例20(Sapogenat(登録商標)T500に基づく))
最初に、4.924グラムのSapogenat(登録商標)T500、および100ミリリットルのトルエンを一緒に三つ口丸底フラスコ中に添加した。共沸蒸留によって残留水分を除去し、次いで試料を50℃まで冷却した。その後、5ミリリットルのトルエン中の1.04グラムのTolonate(商標)HDB−LVをフラスコに添加した。その後、撹拌しながら0.06グラムのDBTDLをフラスコに添加した。次いで、試料を50℃で3時間混合し、その時点で40℃まで冷却した。次に、5ミリリットルのアセトン中の0.356グラムのAMP−95(登録商標)を、充分に撹拌しながら反応液に注入し、次いで、さらなる反応のため試料を混合した。FTIRを使用して、イソシアナート基ピークが見えなくなるまでモニターした。真空蒸発を使用して溶媒を除去し、一定重量まで試料を乾燥させた。
【0088】
(実施例21(Emulsogen(登録商標)540に基づく))
最初に、5.56グラムのEmulsogen(登録商標)540、および100ミリリットルのトルエンを一緒に三つ口丸底フラスコ中に添加した。共沸蒸留によって残留水分を除去し、試料を次いで50℃まで冷却した。その後、5ミリリットルのトルエン中の1.04グラムのTolonate(商標)HDB−LVを試料に添加した。次に、撹拌しながら0.06グラムのDBTDLをフラスコに添加した。試料を50℃で3時間混合し、次いで40℃まで冷却した。次に、5ミリリットルのアセトン中の0.356グラムのAMP−95(登録商標)を、充分に撹拌しながら反応フラスコに注入した。次いで、さらなる反応のため試料を混合した。FTIRを使用して、イソシアナート基ピークが見えなくなるまでモニターした。真空蒸発を使用して溶媒を除去し、一定重量まで試料を乾燥させた。
【0089】
(実施例22−エステル)
この実施例では、ポリエチレングリコールを、炭素15個のカルボン酸鎖およびエステルラテックス官能基を含むように改変した。最初に、12.0グラムの、分子量約6000を有するポリ(エチレングリコール)、0.512グラムのパルミチン酸、0.05グラムのpTsOH.H
2O、および100ミリリットルのトルエンを一緒に三つ口丸底フラスコ中に添加した。取り付けたDean−Starkトラップにより、試料の温度を還流まで上昇させた。共沸蒸留によって水分を除去した。さらに反応させるため試料を22時間還流に保持し、その時点で試料を50℃まで冷却した。その後、5ミリリットルのトルエン中の1.04グラムのTolonate(商標)HDB−LVをフラスコに添加した。
【0090】
次に、撹拌しながら0.08グラムのDBTDLをフラスコに添加した。次いで、組み合わせた試料を50℃で3時間混合し、次いで40℃まで冷却した。次に、5ミリリットルのアセトン中の0.365グラムのAMP−95(登録商標)を、充分に撹拌しながら反応液に注入した。次いで、さらなる反応のため試料を混合した。FTIRを使用して、イソシアナート基ピークが見えなくなるまでモニターした。真空蒸発を使用して溶媒を除去し、一定重量まで試料を乾燥させた。
【0091】
ラテックスに親和性を有する適切な基は、上記において考察した基に限定されない。例えば、脂肪族、芳香族、または脂肪族−芳香族アルコールを使用してよい。さらに、エトキシ化脂肪族、エトキシ化芳香族、およびエトキシ化脂肪族−芳香族アルコールを使用してよい。さらなる例として、脂肪族、芳香族、または脂肪族−芳香族無水物を使用することができる。さらに、脂肪族、芳香族、または脂肪族−芳香族アミドおよびハロゲン化アシルを使用してよい。加えて、ハロゲン化脂肪族、ハロゲン化芳香族、およびハロゲン化脂肪族−芳香族化合物を使用することができる。また脂肪族、芳香族、および脂肪族−芳香族イソシアナートならびにチオイソシアナートを使用することができる。最後に、脂肪族、芳香族、および脂肪族−芳香族アミンを使用することができる。
【0092】
(本発明の二酸化チタン顔料組成物の試験)
(実施例23)
上記において合成したポリマーを、プロピレングリコールおよび水と混合し、二酸化チタン粒子のスラリーに添加した。二酸化チタンは、Tronox LLCによって製造されたCR−826ユニバーサル顔料であった。二酸化チタンスラリーは、疎水性アクリル酸コポリマー系分散剤により形成した。合成したポリマーを、二酸化チタン粒子の重量に対して、0.2重量%、0.1重量%および0.05重量%の量で、この二酸化チタンスラリーに添加した。ポリマー改質した顔料スラリーは、次いで着色力について評価された。
【0093】
ポリマー改質した顔料スラリーは、表1に示したモデルラテックス塗料配合物において試験した。それぞれの試験で、塗料は、1.6gのColorTrend808−9907ユニバーサルカーボンブラック着色剤で直接、着色した。色許容差(color acceptance)は、色ラブアップ(color rub−up)方法によって試験した。着色力は、UltraScan XEを使用し、対照の着色力が100%であるとの前提のもとに測定した。
【0094】
それぞれの試験では、試料(ポリマー改質顔料による)および標準(ポリマー改質顔料によらない)を、同一の配合で調製した。次いで、試料および標準配合物両者の配合を、Lenetaカード上に並べて描記した。乾燥させた塗料のCIE L
*およびb
*値を、積分球分光光度計を使用して測定し、これらの値を使用して、得られた顔料着色力および着色色調(tint tone)を計算した。
【0095】
着色力は、Kubelka Munk式:
【数1】
(式中、K=カーボンブラック顔料の吸光度、
S=二酸化チタン顔料の分散である)
を使用して、計算した。
着色色調は、下記のように計算した:
着色色調=b
*試料−b
*標準+代入値
【0096】
これらの結果を、表2に列挙する。
【表1】
【表2】
【0097】
表2は、本発明の二酸化チタン顔料組成物が、本出願において記述したポリマーを有しない同一の顔料と比較して、実質的な着色力の増大を示すことを説明している。
【0098】
(実施例24)
上記の実施例4で合成したポリマーを、プロピレングリコールおよび水に溶解し、二酸化チタン粒子のスラリーに添加した。これらの試験では、二酸化チタン顔料は、Tronox LLCによって製造されたCR−813艶無し級(flat grade)顔料であった。二酸化チタンスラリーは、カルボン酸系界面活性剤により形成した。合成したポリマーを、二酸化チタン粒子の重量に対して、0.1重量%の量で、スラリーに添加した。
【0099】
ポリマー改質した顔料スラリーは、下記の表3に示したモデルラテックス塗料配合物において試験した。それぞれの試験で、146.0グラムの艶無し塗料を、1.15グラムのColor Trend888ユニバーサルカーボンブラック着色剤で直接、着色した。色許容差は、色ラブアップ方法によって試験した。着色力は、実施例23で上述した通りに測定した。これらの結果を、表4に列挙する。
【表3】
【表4】
【0100】
したがって、本発明のポリマーを使用して、ユニバーサル級顔料(例えば、Tronox LLCからのCR−826)および艶無し級顔料(例えばTronox LLCからのCR−813)、ならびに対応する半光沢塗料配合物(例えば、表2によって示される)および艶無し級塗料配合物(例えば、表4によって示される)を成功裡に処理することができる。
【0101】
本発明の技術は、特定の実施形態を参照して特に示し、記述しているが、添付される特許請求の範囲によって規定される本発明の技術の精神および範囲を逸脱せずに、当業者は形態および詳細における種々の変更を行ってもよい点を理解されたい。