(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6688044
(24)【登録日】2020年4月7日
(45)【発行日】2020年4月28日
(54)【発明の名称】床の開口蓋
(51)【国際特許分類】
E04F 19/08 20060101AFI20200421BHJP
【FI】
E04F19/08 103C
E04F19/08 101B
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-221951(P2015-221951)
(22)【出願日】2015年11月12日
(65)【公開番号】特開2017-89285(P2017-89285A)
(43)【公開日】2017年5月25日
【審査請求日】2018年10月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】390004145
【氏名又は名称】城東テクノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】特許業務法人梶・須原特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】仁木 哲也
【審査官】
五十幡 直子
(56)【参考文献】
【文献】
特開2000−027423(JP,A)
【文献】
特開昭58−054159(JP,A)
【文献】
特開2001−207635(JP,A)
【文献】
実公昭49−041633(JP,Y1)
【文献】
特開平09−256744(JP,A)
【文献】
特開2004−162402(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 17/00−19/10
E04B 1/38−1/61
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成樹脂製の蓋基板と、
前記蓋基板上に配置された蓋表板と、
前記蓋表板の外周縁に配置され、複数のネジによって前記蓋基板と固定される蓋枠とを備えており、
前記蓋枠は、上下方向に沿って延在し前記蓋基板の外周側面及び前記蓋表板の外周側面と対向する側壁部と、前記側壁部の上端に内向きに形成され前記蓋表板の上面と前記上下方向に対向する鍔部とを有し、
前記蓋基板の前記外周側面には、前記蓋表板よりも下方において前記上下方向に対して交差する方向に前記ネジの首下長さよりも長く延在する、前記ネジを固定するための複数の有底状の横ネジ穴が形成されており、
前記側壁部には、前記複数の横ネジ穴とそれぞれ対向する位置に前記ネジを通すための複数の案内穴が形成されていることを特徴とする床の開口蓋。
【請求項2】
蓋表板が載置される合成樹脂製の蓋基板と、
前記蓋基板上に前記蓋表板が載置されたときに前記蓋表板の外周縁に配置され、複数のネジによって前記蓋基板と固定される蓋枠とを備えており、
前記蓋枠は、上下方向に沿って延在し前記蓋基板の外周側面と対向する側壁部と、前記側壁部の上端に内向きに形成され前記載置される蓋表板の上面と前記上下方向に対向する鍔部とを有し、
前記蓋基板の前記外周側面には、前記蓋表板よりも下方において前記上下方向に対して交差する方向に前記ネジの首下長さよりも長く延在する、前記ネジを固定するための複数の有底状の横ネジ穴が形成されており、
前記側壁部には、前記複数の横ネジ穴とそれぞれ対向する位置に前記ネジを通すための複数の案内穴が形成されていることを特徴とする床の開口蓋。
【請求項3】
前記蓋基板の前記外周側面には、第1凸部又は第1凹部が形成されており、
前記側壁部の前記蓋基板の前記外周側面と対向する内周側面には、前記第1凸部と係合する第2凹部又は前記第1凹部に係合する第2凸部が形成されており、
前記横ネジ穴と前記案内穴は、前記蓋基板の第1凸部又は第1凹部と前記側壁部の前記第2凹部又は第2凸部とが係合したときに、前記横ネジ穴の延在方向からみて前記横ネジ穴の開口と前記案内穴とが対向配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の床の開口蓋。
【請求項4】
前記ネジが皿頭ネジであり、
前記案内穴が前記皿頭ネジに対応する皿穴からなり、
前記皿穴の開口中心は、前記蓋基板の第1凸部又は第1凹部と前記側壁部の前記第2凹部又は第2凸部とが係合したときに、前記横ネジ穴の開口中心よりも上方に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の床の開口蓋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅の床に設けられる床下点検口や床下収納庫などの開口に使用する床の開口蓋に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、床下収納庫の開口蓋として、蓋カバー(蓋枠)の環状固定部と蓋枠(蓋基板)の環状の周縁立ち上がり部とを蓋板(蓋表板)の外周側面に対して横方向にネジ止めすることにより構成されたものがある(特許文献1参照)。
【0003】
また、蓋枠を蓋基板の周縁部で縦方向にネジ止めすることにより、蓋表板を蓋枠と蓋基板とで上下方向から挟持することで構成された開口蓋がある(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−207635号公報
【特許文献2】特許第4185792号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
蓋板としては、一般的に周囲の床面と同じフローリング材等の薄板状のものが使用される。上記特許文献1に記載の開口蓋においては、蓋カバー及び蓋枠を蓋板の外周側面にネジで締め付けて固定しているため、ネジ止めを行う作業者の技量によって、また蓋板が薄板状のものであり合板である場合が多いことから、蓋板の周縁部に亀裂や割れなどが生じる恐れがある。さらに、クッションフロアに至っては実質使用することはできない。
【0006】
一方、上記特許文献2に記載の開口蓋においては、蓋枠が蓋基板の周縁部にネジ止めされているため、蓋表板が薄板状のものでも当該蓋表板の周縁部に亀裂などが生じない。しかしながら、蓋表板の周縁を覆う蓋枠は、縦方向にネジ止めされているため、蓋表板の上面に平行な方向(横方向)の幅が大きくなる。このため、開口蓋を床の開口部に取り付けた際に、開口蓋の枠(すなわち、蓋枠)が目立ち、当該枠の幅の小さものを好むユーザの要望に応えることはできない。
【0007】
そこで、本発明の目的は、蓋枠の幅が大きくなるのを抑制しつつ、蓋表板の外周縁部が損傷するのを抑制することが可能な床の開口蓋を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の床の開口蓋は、
合成樹脂製の蓋基板と、前記蓋基板上に配置された蓋表板と、前記蓋表板の外周縁に配置され、複数のネジによって前記蓋基板と固定される蓋枠とを備えている。そして、前記蓋枠は、上下方向に沿って延在し前記蓋基板の外周側面及び前記蓋表板の外周側面と対向する側壁部と、前記側壁部の上端に内向きに形成され前記蓋表板の上面と前記上下方向に対向する鍔部とを有し、前記蓋基板の前記外周側面には、
前記蓋表板よりも下方において前記上下方向に対して交差する方向に
前記ネジの首下長さよりも長く延在する、前記ネジを固定するための複数の
有底状の横ネジ穴が形成されており、前記側壁部には、前記複数の横ネジ穴とそれぞれ対向する位置に前記ネジを通すための複数の案内穴が形成されている。
本発明において、蓋枠の側壁部としては、蓋基板の外周側面の全周を連続的に囲む筒状部とされてもよいし、蓋基板の外周側面の外周を部分的に囲むリブ状とされてもよい。また、本発明において、蓋枠の側壁部に形成される案内穴は、貫通孔乃至貫通しない穴を包含する。
【0009】
これによると、ネジを蓋枠の案内穴を通して蓋基板の横ネジ穴に締め込むことで、蓋基板上に配置された蓋表板を蓋枠の鍔部と蓋基板とで挟持することができる。これにより、蓋表板の上面に平行な方向における蓋枠の幅が大きくなるのを抑制しつつ、蓋表板の外周縁部が損傷するのを抑制することができる。
なお、本発明において、蓋表板は、予めシート状乃至板状のものを蓋基板上に貼着または載置しておいてもよいし、或は現場で作業者が貼着または載置して用いるようにしてもよい。
【0010】
本発明において、前記蓋基板の前記外周側面には、第1凸部又は第1凹部が形成されており、前記側壁部の前記蓋基板の前記外周側面と対向する内周側面には、前記第1凸部と係合する第2凹部又は前記第1凹部に係合する第2凸部が形成されており、前記横ネジ穴と前記案内穴は、前記蓋基板の第1凸部又は第1凹部と前記側壁部の前記第2凹部又は第2凸部とが係合したときに、前記横ネジ穴の延在方向からみて前記横ネジ穴の開口と前記案内穴とが対向配置されていることが好ましい。例えば、前記横ネジ穴と前記貫通孔(案内穴)は、前記蓋基板の第1凸部又は第1凹部と前記側壁部の前記第2凹部又は第2凸部とが係合したときに、前記横ネジ穴の延在方向からみて前記横ネジ穴の開口全体が前記貫通孔内に配置されるのが好ましい。これにより、蓋基板の横ネジ穴と蓋枠の案内穴との位置合わせを容易に行うことが可能となり、蓋基板と蓋枠との組み付け作業が簡単になる。
【0011】
また、本発明において、前記ネジが皿頭ネジであり、前記案内穴が前記皿頭ネジに対応する皿穴からなり、前記皿穴の開口中心は、前記蓋基板の第1凸部又は第1凹部と前記側壁部の前記第2凹部又は第2凸部とが係合したときに、前記横ネジ穴の開口中心よりも上方に配置されていることが好ましい。これによると、皿頭ネジを蓋枠の皿穴を通して横ネジ穴に締め込んでいくと、皿頭ネジの頭部と皿穴とが係合して皿穴の開口中心と横ネジ穴の開口中心とが一致するように蓋枠が下方に移動する。このため、蓋基板上に配置された蓋表板を蓋枠の鍔部と蓋基板とでより強固に挟持することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の床の開口蓋によると、ネジを蓋枠の案内穴を通して蓋基板の横ネジ穴に締め込むことで、蓋基板上に配置された蓋表板を蓋枠の鍔部と蓋基板とで挟持することができる。これにより、蓋表板の上面に平行な方向における蓋枠の幅が大きくなるのを抑制しつつ、蓋表板の外周縁部が損傷するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態に係る蓋が床の開口に取り付けられた状態を示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る蓋の平面図である。
【
図5】(a)は
図1に示す蓋枠の側面図であり、(b)は
図5(a)に示すV−V線に沿った断面図である。
【
図6】(a)は蓋基板の凸部と蓋枠の凹部とを係合させてネジ穴と貫通孔とを位置合わせしたときの部分断面図であり、(b)は蓋基板の凸部と蓋枠の凹部とを係合させてネジ穴と貫通孔とを位置合わせしたときに、ネジ穴の延在方向からみたときの拡大側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態である床の開口蓋について、
図1〜
図6を参照しつつ以下に説明する。蓋(開口蓋)1は、床3に設けられた開口2に対して開閉自在に配置されている。床3は、床材4と、床材4を支持する支持材5と、支持材5を支持する支持材6とを有し、開口2が形成されている。開口2の周縁には、受枠7が取付けられていて、蓋1の装着時には、蓋1の周縁が受枠7によって支持される。このとき、蓋1の表面は、床面4aとほとんど段差のない面一状態になる。受枠7の下端部には、上面開放の床下収納容器8が取り外し可能に支持されている。
【0015】
蓋1は、
図1及び
図2に示すように、蓋基板11と、蓋表板12と、蓋枠13とで構成されている。蓋基板11は、合成樹脂から構成されており、
図3に示すように、四角平面形状を有する。また、蓋基板11は、格子状に形成された複数のリブ11bを有し、上面11aからの荷重に対して容易に撓むことがないような、充分な強度を有する。蓋表板12は、蓋基板11の上面11a上に配置されている。蓋表板12は、蓋基板11と同様な四角平面形状を有し、蓋基板11とほぼ同じ大きさに形成されている。蓋表板12の上面12bには、蓋1の開口2に対して取り付け、取り外しを行うための取手17が設けられている。蓋基板11は、蓋表板12の周縁部と対向する領域を除く複数の箇所に上下方向Aに貫通する貫通孔11iが形成されている。つまり、複数の貫通孔11iは、
図3に示すように、蓋表板12の周縁部よりも内側の領域と対向する位置に形成されている。
【0016】
蓋基板11の各辺における外周側面11cには、
図3及び
図4に示すように、ネジ穴(横ネジ穴)11dが周方向Bに沿って互いに離隔して2つずつ形成されている。ネジ穴11dは、
図2に示すように、上下方向Aに直交する水平方向であって当該ネジ穴11dが形成された外周側面11cに面する方向に延在している。なお、ネジ穴11dは、上下及び左右に若干傾いて延在していてもよい。また、ネジ穴11dは、後述の皿頭ネジ16の雄ネジに対応する雌ネジを有する。
【0017】
蓋基板11の各辺における外周側面11cには、
図4に示すように、外側に突出する凸部11eが周方向Bに沿って互いに離隔して4つずつ形成されている。凸部11eは、各ネジ穴11dを挟むように周方向Bの両側に2つずつ形成されている。各凸部11eは、周方向Bに沿って長尺に延在している。
【0018】
蓋基板11の下面11fの周縁近傍には、
図2に示すように、下方に向かって開口する環状の凹部11gが形成されている。凹部11gには、環状のシールパッキン材11hが設けられている。これにより、蓋1の装着時には、シールパッキン材11hが受枠7と接触することになり、開口2との間の隙間をなくして、気密性が確保されるようになる。
【0019】
蓋表板12は、
図2及び
図3に示すように、下方から各貫通孔11iに通された複数のネジ14により、蓋基板11に固定される。本実施形態における蓋表板12は、床材4と同じ木製のフローリング板を採用しているが、別の材質から構成されていてもよいし、板材上にシート材を貼り合わせた構成であってもよい。シート材としては、クッション材やカーペットなどを採用することも可能である。
【0020】
蓋枠13は、
図2及び
図3に示すように、四角の枠体であって、蓋表板12の外周縁に嵌着される。蓋枠13は、
図2に示すように、上下方向Aに沿って延在する筒状部13a(側壁部)と、鍔部13bとを有する。筒状部13aは、蓋基板11の外周側面11c及び蓋表板12の外周側面12aと対向する。鍔部13bは、筒状部13aの上端に内向きに形成され、蓋表板12の上面12bの外周縁と上下方向Aに対向する。
【0021】
筒状部13aには、
図2、
図3及び
図5(a)に示すように、厚み方向に貫通する貫通孔13a1(案内穴)が周方向Bに沿って互いに離隔して8つ形成されている。貫通孔13a1は、
図2に示すように、ネジ穴11dと対向する位置に形成されており、皿頭ネジ16のネジ部を通しつつ頭部と係合する皿穴である。また、貫通孔13a1は、
図6に示すように、その最小の内径がネジ穴11dの内径よりも大きい。
【0022】
筒状部13aの蓋基板11の外周側面11cと対向する内周側面13a2には、
図5に示すように、凹部13a3が16個形成されている。各凹部13a3は、凸部11eと対向する位置に形成されている。また、各凹部13a3は、周方向Bに沿って長尺に延在しており、凸部11eが嵌合可能な形状を有している。
【0023】
蓋枠13の凹部13a3と蓋基板11の凸部11eは、蓋枠13と蓋基板11との位置合わせに使用されるものである。皿頭ネジ16がネジ穴11dに締め込まれる前であって凸部11eが凹部13a3に嵌合して互いに係合するときは、
図6(b)に示すように、蓋枠13の貫通孔13a1の開口中心G1が、ネジ穴11dの開口中心G2よりも上方に配置される。より詳細には、
図6(b)に示すように、ネジ穴11dの延在方向からみて、ネジ穴11dの開口全体が貫通孔13a1内に配置された状態で、開口中心G1が開口中心G2よりも上方に配置されるように貫通孔13a1がネジ穴11dに対して若干ずれて(本実施形態においては約0.3mmほどずれて)配置される。また、このとき、蓋枠13は、
図6(a)に示すように、鍔部13bの先端が蓋表板12の上面12bと接触する位置に配置される。
【0024】
このように凸部11eと凹部13a3とが係合し、蓋枠13の貫通孔13a1と蓋基板11のネジ穴11dとの位置決めが行われた状態で、
図6(a)に示すように、皿頭ネジ16のネジ部を、貫通孔13a1を通してネジ穴11dに締め込んでいくと、皿頭ネジ16の頭部の下端が貫通孔13a1(皿穴)の下端と当接(係合)する。この皿頭ネジ16の頭部の接触により、開口中心G1と開口中心G2とが一致するように、蓋枠13が下方に押し下げられる。このため、蓋基端11上に配置された蓋表板12を蓋枠13の鍔部13bと蓋基板11とでより強固に挟持することができる。皿頭ネジ16による締め込みよって、蓋枠13は強く蓋基板11に引き寄せられるので、蓋表板12の縁辺に撓みがあっても、修正されて、強く蓋基板11に密着されることになり、蓋1を開口2に装着した時に、段差ができたり、ガタ付きが生じたりすることがない。
【0025】
以上に述べたように、本実施形態の蓋1によると、皿頭ネジ16を蓋枠13の貫通孔13a1を通して蓋基板11のネジ穴11dに締め込むことで、蓋基板11上に配置された蓋表板12を蓋枠13の鍔部13bと蓋基板11とで挟持することができる。これにより、蓋表板12の上面12bに平行な方向における蓋枠13の幅が大きくなるのを抑制しつつ、蓋表板12の外周縁部が損傷するのを抑制することができる。
【0026】
蓋基板11が複数の凸部11eを有し、蓋枠13が凸部11eに係合する複数の凹部13a3を有していることで、蓋基板11のネジ穴11dと蓋枠13の貫通孔13a1との位置合わせを容易に行うことが可能となり、蓋基板11と蓋枠13との組み付け作業が簡単になる。
【0027】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。上述の実施形態におけるネジ穴11d及び貫通孔13a1は、8つずつ形成されているが、2〜7及び9以上形成されていてもよい。また、蓋基板11、蓋表板12、及び蓋枠13は、その平面形状が四角形状を有しているが、三角形でもよいし、5以上の多角形でもよいし、円形及び楕円でもよく、特に限定するものではない。
【0028】
蓋枠13に凹部13a3に代えて凸部11e(第2凸部)が形成され、蓋基板11に凸部11eに代えて凹部13a3(第1凹部)が形成されてもよい。これにおいても、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、凸部11eと凹部13a3とが係合し、蓋枠13の貫通孔13a1と蓋基板11のネジ穴11dとの位置決めされた状態において、開口中心G1と開口中心G2とが一致していてもよいし、開口中心G1が開口中心G2よりも下方にあってもよい。
【0029】
上述の蓋1を構成する蓋基板11、蓋表板12、蓋枠13の材質は、金属などどのような材質から構成されていてもよい。また、蓋1は、床の開口に使用されておればよく、床下収納庫の蓋に限られるものではない。
【0030】
蓋枠13の筒状部13a(側壁部)は、蓋基板11の外周側面11cの外周を部分的に取り囲むリブ状とされていてもよい。また、貫通孔13a1は、貫通しておらず、皿頭ネジ16を案内するための案内穴であってもよい。この場合、皿頭ネジ16を案内穴の底面にねじ込んで貫通させ、皿頭ネジ16をネジ穴11dに締め込めばよい。また、蓋1(開口蓋)は、蓋基板11と、蓋枠13とで構成され、蓋表板12は、作業者が現場で作成して蓋基板11上に貼着または載置して用いるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0031】
1 蓋(開口蓋)
11 蓋基板
11c 外周側面
11d ネジ穴(横ネジ穴)
11e 凸部(第1凸部,第2凸部)
12 蓋表板
12a 外周側面
12b 上面
13 蓋枠
13a 筒状部(側壁部)
13a1 貫通孔(皿穴,案内穴)
13a2 内周側面
13a3 凹部(第2凹部,第1凹部)
13b 鍔部
16 皿頭ネジ(ネジ)
G1,G2 開口中心