(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態では、本発明に係る遊技機を、パチンコ機1に適用している。
【0015】
(パチンコ機1の全体構成)
まず、パチンコ機1の全体構成を説明する。
図1は、パチンコ機の全体構成を示す斜視図である。
図1に示すパチンコ機1は、矩形状の外枠2と、外枠2の前側に配設された内枠3と、内枠3の前側に配設された扉ユニット4と、を備えている。
内枠3は、矩形状に形成され、外枠2に対して開閉することが可能となるように配設されている。内枠3の内側には、遊技盤10(
図2参照)が取り付けられている。
扉ユニット4は、略方形の扉状に形成され、外枠2に対して開閉することが可能となるように配設されている。これによって、扉ユニット4は、内枠3に取り付けられた遊技盤10の正面側を開閉することが可能となっている。扉ユニット4は、略中央部に配設された透明板4aと、透明板4aの周囲に配設された装飾部4bと、透明板4aの下側に配設された受皿ユニット5と、受皿ユニット5の側方に配設された発射ハンドル6と、を備えている。
透明板4aは、樹脂、ガラス等の透明な材料により平板状に形成され、内枠3に取り付けられた遊技盤10の正面側に配設される。これによって、遊技者は、透明板4aを介して、遊技盤10を視認することが可能となっている。装飾部4bは、前方に向かって膨出した形状を有している。装飾部4bの上側の各角部には、音抜部4cが設けられている。各音抜部4cの内部には、音発生装置(スピーカ)22(
図3参照)が配設されている。そして、各音抜部4cには、音発生装置22が出力する音声を通過させる複数の音抜孔が設けられている。
また、装飾部4bには、複数のランプ21(
図3参照)が配設されている。
【0016】
受皿ユニット5は、遊技球(貸球及び賞球)を受ける受皿5aと、受皿5aの前側に配設された演出ボタン5b及び回転型セレクター5cと、を有している。
演出ボタン5bは、略円柱状に形成され、受皿ユニット5から上方に向かって突出するように配設されている。演出ボタン5bは、遊技者による押下操作(下方に向かって押し込む操作)が可能となっている。受皿ユニット5の内部には、演出ボタン5bの押下操作を検出する第1操作検出スイッチ24(
図3参照)が配設されている。第1操作検出スイッチ24は、演出ボタン5bが押下操作されるごとに、第1操作信号を演出制御回路300(
図3参照)に対して出力する。
回転型セレクター5c(いわゆる「ジョグダイヤル」)は、略円筒状に形成され、演出ボタン5cの周囲を囲むように配設されている。回転型セレクター5cは、遊技者による回転操作(円筒軸を中心に回転させる操作)が可能となっている。受皿ユニット5の内部には、回転型セレクター5cの回転操作を検出する第2操作検出スイッチ25(
図3参照)が配設されている。第2操作検出スイッチ25は、回転型セレクター5cが所定角度(例えば、60[°])回転操作されるごとに、第2操作信号を演出制御回路300に対して出力する。
【0017】
また、受皿ユニット5の上面には、貸出操作部7が配設されている。貸出操作部7は、球貸ボタン7aと、返却ボタン7bと、度数表示装置7cと、を有している。ここで、パチンコ機1は、プリペイドカードに記録されている情報の読出し及び更新を行うことが可能なCRユニット500(
図3参照)と通信可能に接続されている。そして、プリペイドカード(図示せず)がCRユニット500に挿入されると、CRユニット500に挿入されたプリペイドカードに記録されている有価媒体の残存度数が度数表示装置7cに表示される。そして、プリペイドカードがCRユニット500に挿入されている状態で球貸ボタン7aが操作されると、所定数の遊技球が受皿5aに払い出される。この際、払い出された遊技球の数に応じてプリペイドカードに記録されている有価媒体の残存度数が更新されて、更新された有価媒体の残存度数が度数表示装置7cに表示される。また、有価媒体の残存度数が残っているプリペイドカードがCRユニット500に挿入されている状態で返却ボタン7bが操作されると、CRユニット500からプリペイドカードが返却される。
ここで、プリペイドカートとしては、例えば、磁気記憶媒体、記憶IC内蔵媒体等が該当する。
発射ハンドル6は、遊技者による回転操作が可能となっている。そして、発射ハンドル6は、回転操作されたことに応じて、この回転操作量に応じた信号を払出制御回路400(
図3参照)に対して出力する。
【0018】
(遊技盤10の構成)
次に、遊技盤10の構成を説明する。
図2は、遊技盤の正面を示し、特に説明に必要な部分を模式的に示した図である。
図2に示すように、遊技盤10の正面には、発射ハンドル6が操作されることに応じて打ち出された遊技球が流下する遊技領域30が形成されている。また、遊技領域30の略中央部には、メイン画像表示装置31が配設されている。そして、遊技領域30は、遊技球が流下する流路として、メイン画像表示装置31の左側に形成された左側流路と、メイン画像表示装置31の右側に形成された右側流路と、を有している。
メイン画像表示装置31は、例えば、液晶ディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等の可変表示装置によって構成される。そして、メイン画像表示装置31の表示画面31aには、演出図柄z1(
図35参照)が表示される3つの演出図柄表示領域a1〜a3(
図35参照)と、演出図柄z2(
図35参照)が表示される演出図柄表示領域a4(
図35参照)と、を構成することが可能となっている。また、メイン画像表示装置31の表示画面31aには、保留図柄h(
図35参照)が表示される保留図柄表示領域b1,b2(
図35参照)を構成することが可能となっている。
各演出図柄表示領域a1〜a3では、演出図柄z1の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。各演出図柄表示領域a1〜a3で表示される演出図柄z1は、数字、文字、記号、キャラクター等の識別情報(図柄)を含んで構成されている。本実施形態では、演出図柄z1として、数字(「1」〜「8」のうちいずれか一つ)を含んで構成された「数字図柄」を有している。
演出図柄表示領域a4では、演出図柄z2の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。本実施形態では、演出図柄表示領域a4で表示される演出図柄z2は、カラーバーから構成されている。
演出図柄z1,z2の変動表示とは、各演出図柄表示領域a1〜a3において、演出図柄z1がスクロールされ(抽選結果表示位置に表示される演出図柄z1の種類が、順次、変更され)、演出図柄表示領域a4において、演出図柄z2の種類(カラーバーが表す色)が、順次、変更される表示をいう。
演出図柄z1,z2の停止表示とは、各演出図柄表示領域a1〜a3の抽選結果表示位置において、一の種類の演出図柄z1が停止され、かつ、演出図柄表示領域a4において、一の種類の演出図柄z2が停止される(カラーバーが所定の色を表す)表示をいう。
そして、演出図柄表示領域a1〜a4では、4つの領域a1〜a4において停止表示された演出図柄z1,z2の組み合わせによって、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果が表示される。
保留図柄表示領域b1には、報知表示(特別図柄の変動表示及び停止表示)中の始動情報に対応する保留図柄hが表示される。一方、保留図柄表示領域b2には、報知表示が保留されている始動情報に対応する保留図柄hが表示される。
【0019】
図2に示すように、メイン画像表示装置31の正面側の位置には、第1サブ画像表示装置32、第2サブ画像表示装置33及び第3サブ画像表示装置34が配設されている。
各サブ画像表示装置32,33,34は、例えば、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ等の可変表示装置によって構成される。各サブ画像表示装置32,33,34は、演出画像を表示することが可能な表示画面32a,33a,34aを有している。
第1サブ画像表示装置32は、メイン画像表示装置31の表示画面31aの上側に配設されている。そして、第1サブ画像表示装置32は、第1位置(
図2参照)と、第1位置より下方の第2位置(図示せず)と、を含む複数の位置に変位させることが可能に構成されている。第1サブ画像表示装置32は、第1位置に配置されている際には、正面側から見て、表示画面31aの上側に配置され、表示画面31aを被覆しない。一方、第1サブ画像表示装置32は、第2位置に配置されている際には、正面側から見て、表示画面31a内に配置され、表示画面31aの所定領域を被覆する。第1サブ画像表示装置32は、モータ26a(
図3参照)によって変位される。
【0020】
第2サブ画像表示装置33は、メイン画像表示装置31の表示画面31aの下側かつ左方に配設されている。そして、第2サブ画像表示装置33は、第1位置(
図2参照)と、第1位置より上方の第2位置(図示せず)と、を含む複数の位置に変位させることが可能に構成されている。第2サブ画像表示装置33は、第1位置に配置されている際には、正面側から見て、表示画面31aの下側に配置され、表示画面31aを被覆しない。一方、第2サブ画像表示装置33は、第2位置に配置されている際には、正面側から見て、表示画面31a内に配置され、表示画面31aの所定領域を被覆する。第2サブ画像表示装置33は、モータ26b(
図3参照)によって変位・回転される。
【0021】
第3サブ画像表示装置34は、メイン画像表示装置31の表示画面31aの下側かつ右方に配設されている。そして、第3サブ画像表示装置34は、第1位置(
図2参照)と、第1位置より上方の第2位置(図示せず)と、を含む複数の位置に変位させることが可能に構成されている。第3サブ画像表示装置34は、第1位置に配置されている際には、正面側から見て、表示画面31aの下側に配置され、表示画面31aを被覆しない。一方、第3サブ画像表示装置34は、第2位置に配置されている際には、正面側から見て、表示画面31a内に配置され、表示画面31aの所定領域を被覆する。第3サブ画像表示装置34は、モータ26c(
図3参照)によって変位・回転される。
【0022】
メイン画像表示装置31の左方には、始動ゲート41が設けられている。始動ゲート41は、常時、遊技球による通過が可能となるように形成されている。始動ゲート41には、普図始動球検知センサ104(
図3参照)が配設されている。普図始動球検知センサ104は、遊技球による始動ゲート41の通過の検出に応じて、検出信号を主制御回路200(
図3参照)に対して出力する。主制御回路200は、普図始動球検知センサ104からの検出信号の入力に応じて、普通図柄抽選を実行する。始動ゲート41は、左側流路を流下する遊技球による通過が可能となっている。
メイン画像表示装置31の下方には、第1始動口51が設けられている。第1始動口51は、上向きに開口した入球口(いわゆる「ヘソ」)であり、常時、遊技球の入球が可能となっている。第1始動口51内には、特
図1始動球検知センサ101(
図3参照)が配設されている。特
図1始動球検知センサ101は、第1始動口51への遊技球の入球の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。主制御回路200は、特
図1始動球検知センサ101からの検出信号の入力に応じて、第1特別図柄抽選を実行する。第1始動口51は、左側流路を流下する遊技球及び右側流路を流下する遊技球の入球が可能となっている。
【0023】
第1始動口51の下方には、第2始動口52が設けられている。第2始動口52には、第2始動口52への遊技球の入球を不可能にする閉止状態と、第2始動口52への遊技球の入球を可能にする開放状態と、に変位することが可能な始動口開閉部材52a(いわゆる「電動チューリップ」)が設けられている。始動口開閉部材52aは、始動口ソレノイド64(
図3参照)によって開閉される。第2始動口52は、通常時は、始動口開閉部材52aが閉止状態とされて、遊技球の入球が不可能となっているが、普通図柄抽選に当選した場合に、始動口開閉部材52aが開放状態とされて、遊技球の入球が可能となる。第2始動口52内には、特
図2始動球検知センサ102(
図3参照)が配設されている。特
図2始動球検知センサ102は、第2始動口52への遊技球の入球の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。主制御回路200は、特
図2始動球検知センサ102からの検出信号の入力に応じて、第2特別図柄抽選を実行する。第2始動口52は、左側流路を流下する遊技球及び右側流路を流下する遊技球の入球が可能となっている。
【0024】
第2始動口52の下方には、第1大入賞口53が設けられている。第1大入賞口53には、第1大入賞口53への遊技球の入球を不可能にする閉止状態と、第1大入賞口53への遊技球の入球を可能にする開放状態と、に変位することが可能な第1大入賞口開閉部材53a(いわゆる「アタッカー」)が設けられている。
第1大入賞口開閉部材53aは、第1大入賞口ソレノイド65a(
図3参照)によって開閉される。第1大入賞口53は、通常時は、第1大入賞口開閉部材53aが閉止状態とされて、遊技球の入球が不可能となっているが、所定種別の大当たり遊技状態に当選した場合に、第1大入賞口開閉部材53aが開放状態とされて、遊技球の入球が可能となる。第1大入賞口53内には、第1大入賞球検知センサ103a(
図3参照)が配設されている。第1大入賞球検知センサ103aは、第1大入賞口53への遊技球の入球の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。主制御回路200は、第1大入賞球検知センサ103aからの検出信号の入力に応じて、遊技球払出装置440(
図3参照)に賞球の払い出し動作を実行させる。第1大入賞口53は、左側流路を流下する遊技球及び右側流路を流下する遊技球の入球が可能となっている。
【0025】
第1始動口51の右方には、第2大入賞口54が設けられている。第2大入賞口54には、第2大入賞口54への遊技球の入球を不可能にする閉止状態と、第2大入賞口54への遊技球の入球を可能にする開放状態と、に変位することが可能な第2大入賞口開閉部材54a(いわゆる「アタッカー」)が設けられている。
第2大入賞口開閉部材54aは、第2大入賞口ソレノイド65b(
図3参照)によって開閉される。第2大入賞口54は、通常時は、第2大入賞口開閉部材54aが閉止状態とされて、遊技球の入球が不可能となっているが、所定種別の大当たり遊技状態に当選した場合に、第2大入賞口開閉部材54aが開放状態とされて、遊技球の入球が可能となる。
第2大入賞口54内には、遊技球による通過が可能なV領域(図示せず)が設けられている。ここで、V領域は、第2大入賞口54へ入球した遊技球の一部が通過するように設けられている。
また、第2大入賞口54内には、第2大入賞球検知センサ103b(
図3参照)及びV入賞球検知センサ105(
図3参照)が配設されている。第2大入賞球検知センサ103bは、第2大入賞口54への遊技球の入球の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。主制御回路200は、第2大入賞球検知センサ103bからの検出信号の入力に応じて、遊技球払出装置440(
図3参照)に賞球の払い出し動作を実行させる。
V入賞球検知センサ105は、遊技球によるV領域の通過の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。主制御回路200は、V入賞球検知センサ105からの検出信号の入力に応じて、後述するV入賞フラグの設定を行う。ここで、第2大入賞口54では、V入賞球検知センサ105により検出された遊技球は、その後、更に第2大入賞球検知センサ103bにより検出される。第2大入賞口54は、右側流路を流下する遊技球の入球が可能となっている。
遊技領域30における第1大入賞口53の下方には、いずれの入球口にも入賞しなかった遊技球を回収するためのアウト口55が設けられている。なお、遊技領域30には、各入球口51,52,53,54やゲート41に遊技球を導くように複数の釘(図示せず)が配置されている。
第1始動口51の右方には、状態表示装置63が設けられている。状態表示装置63は、LED等によって構成されている。状態表示装置63には、第1特別図柄抽選の結果の表示が保留されている回数(いわゆる「保留数」)、第2特別図柄抽選の結果の表示が保留されている回数、普通図柄抽選の結果の表示が保留されている回数、大当たり遊技状態の種別(ラウンド遊技の実行回数)等が表示される。
【0026】
状態表示装置63の下方には、普図表示装置60、特
図1表示装置61及び特
図2表示装置62が設けられている。各表示装置60,61,62は、7セグメントLED、ドットマトリクスLED等によって構成されている。
普図表示装置60は、数字や図柄等からなる普通図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。そして、普図表示装置60では、停止表示された普通図柄によって、普通図柄抽選の結果が表示される。ここで、普図表示装置60に停止表示された普通図柄が特定の図柄となった場合には、遊技者に有利な遊技である普図当たり遊技が実行される。
特
図1表示装置61は、数字や図柄等からなる第1特別図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。そして、特
図1表示装置61では、停止表示された第1特別図柄によって、第1特別図柄抽選の結果が表示される。
特
図2表示装置62は、数字や図柄等からなる第2特別図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。そして、特
図2表示装置62では、停止表示された第2特別図柄によって、第2特別図柄抽選の結果が表示される。
ここで、特図表示装置61,62における特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の表示と、演出図柄表示領域a1〜a4における演出図柄z1,z2の表示とは、変動表示が開始される時期、停止表示が開始される時期、及び、停止表示された図柄が示す特別図柄抽選の結果のそれぞれについて一致している。
そして、特
図1表示装置61に停止表示された第1特別図柄が「大当たり図柄」となった場合、又は、特
図2表示装置62において停止表示された第2特別図柄が「大当たり図柄」となった場合には、遊技者に有利な遊技状態である大当たり遊技状態が生起される。
【0027】
(制御系の構成)
次に、パチンコ機1における制御系の構成を説明する。
図3は、パチンコ機の制御系の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、パチンコ機1は、主制御回路200と、演出制御回路300と、払出制御回路400と、各制御回路200,300,400等に電源(電力)を供給する電源回路600と、を備えている。
各制御回路200,300,400は、CPU(Central Processing Unit)と、遊技の進行に係るプログラム及び遊技の進行に必要なデータを格納するROM(Read Only Memory)と、CPUがROMに格納されているプログラムに基づく処理を進行するために使用される一時記憶領域となるRAM(Random Access Memory)と、を備えるマイクロコンピュータである。
主制御回路200、演出制御回路300及び払出制御回路400は、それぞれ別々の基板に実装されている。
【0028】
主制御回路200は、CPU210と、ROM220と、RAM230と、入力ポート240と、第1出力ポート251と、第2出力ポート252と、第3出力ポート253と、周波数発生回路260と、ハード乱数発生回路270と、を備える。
入力ポート240は、各検知センサ101,102,103a,103b,104,105から入力された検出信号、及び、払出制御回路400から入力された制御コマンドのそれぞれを、CPU210に対して出力する。
第1出力ポート251は、各表示装置60,61,62,63、及び、各ソレノイド64,65a,65bのそれぞれに対して制御信号を送信するとともに、パチンコ機1の賞球の払い出しに関する情報やエラー信号をホールコンピュータ(図示せず)に対して送信する。第2出力ポート252は、演出制御回路300に対して制御コマンドを送信する。第3出力ポート253は、払出制御回路400に対して制御コマンドを送信するとともに、払出制御回路400に対して外部信号を送信する。
【0029】
第2出力ポート252及び第3出力ポート253のそれぞれは、送信用データレジスタ(図示せず)と、FIFO(First In First Out)バッファ(図示せず)と、送信用シフトレジスタ(図示せず)と、を有している。
送信用データレジスタは、後述する制御コマンド送信処理(ステップS23)に基づいて入力された制御コマンドを、FIFOバッファに対して出力する。
FIFOバッファは、複数のレジスタから構成され、複数の制御コマンドを記憶することが可能となっている。そして、FIFOバッファは、送信用データレジスタから入力された制御コマンドを記憶するとともに、記憶している制御コマンドを入力された順番で送信用シフトレジスタに対して出力する。
送信用シフトレジスタは、FIFOバッファから入力された制御コマンドについて、パラレル−シリアル変換を行い、シリアルデータとして、演出制御回路300又は払出制御回路400に対して送信する。
【0030】
ROM220には、遊技の進行に係るプログラム及び遊技の進行に必要なデータが格納されている。特に、ROM220には、遊技の進行に必要なデータとして、各種抽選を実行するための判定テーブル、演出制御回路300を制御するために必要な各種制御コマンドが格納されている。
RAM230には、主制御回路200における入出力データ、演算処理のためのデータ、遊技に関連する乱数カウンタ等の各種カウンタ、抽選結果や遊技状態を管理するフラグ等が一時的に記憶される。
特に、RAM230には、特
図1始動球検知センサ101、特
図2始動球検知センサ102及び普図始動球検知センサ104のそれぞれからの検出信号の入力を契機として取得される始動情報を記憶する領域が設けられている。ここで、始動情報とは、各検出信号の入力を契機として取得された各種乱数値等の情報をいう。
本実施形態では、始動情報記憶領域として、特
図1始動球検知センサ101からの検出信号の入力を契機として取得された始動情報(以下、「特
図1始動情報」とする)を記憶することが可能な特
図1始動情報記憶領域と、特
図2始動球検知センサ102からの検出信号の入力を契機として取得された始動情報(以下、「特
図2始動情報」とする)を記憶することが可能な特
図2始動情報記憶領域と、を有している。
特
図1始動情報記憶領域及び特
図2始動情報記憶領域には、それぞれ、所定数(本実施形態では、4つ)を上限として、始動情報(特
図1始動情報又は特
図2始動情報)を記憶することが可能となっている。
【0031】
周波数発生回路260は、所定のクロック周波数(本実施形態では、12[MHz])でクロック(同期信号)を発生させて、このクロックをCPU210及びハード乱数発生回路270のそれぞれに対して出力する。ハード乱数発生回路270は、普通図柄抽選の当たり乱数、第1特別図柄抽選の当たり乱数及び第2特別図柄抽選の当たり乱数のそれぞれを発生させる。ハード乱数発生回路270は、周波数発生回路260から1クロックが入力されるごとに、ループカウンタの値を所定の範囲内(例えば、0〜65535の範囲内)において1ずつ更新することによって、当たり乱数を発生させる。本実施形態では、ハード乱数発生回路270のループカウンタの値は、0.083[μs](1[s]/12[MHz]=0.083[μs])ごとに更新される。なお、ループカウンタは、普通図柄抽選、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選のそれぞれに対応するものが設定されている。
【0032】
演出制御回路300は、主制御回路200から受信した制御コマンドに基づいて、各画像表示装置31〜34における演出画像の表示、ランプ21の点灯、音発生装置22による演出音の出力、各モータ26a,26b,26cの駆動等を制御する。
演出制御回路300は、CPU(図示せず)と、ROM(図示せず)と、RAM(図示せず)と、を備える。演出制御回路300のROMには、演出の進行に係るプログラム、演出の進行に必要なデータ等が格納されている。演出制御回路300のRAMには、主制御回路200から受信した制御コマンド、演算処理を行うためのデータ等が一時的に記憶される。
演出制御回路300のCPUは、主制御回路200から受信した制御コマンドに基づいて、実行する演出の内容を決定する。そして、決定した演出の内容に対応する演出プログラムにしたがって、表示制御データ、ランプ制御データ及び音制御データを読み出して、読み出した各制御データに基づく制御信号を、各画像表示装置31〜34、ランプ21及び音発生装置22のそれぞれに対して出力する。また、決定した演出内容に係る演出プログラムにしたがって、モータ制御データを読み出して、読み出した制御データにしたがって、各モータ26a,26b,26cを駆動する。
【0033】
払出制御回路400は、発射ハンドル6が備える発射ボリューム(図示せず)から入力された信号に基づいて、遊技球発射装置423による遊技球の発射動作を制御する。
具体的には、払出制御回路400には、発射ボリューム及び遊技球発射装置423が接続されている。発射ボリュームは、発射ハンドル6が回転操作されると、この回転操作量に応じた信号を払出制御回路400に対して出力する。そして、払出制御回路400は、発射ボリュームから入力された信号に応じた強さで遊技球を遊技領域30に発射するように、遊技球発射装置423による遊技球の発射動作を制御する。
また、払出制御回路400は、主制御回路200から受信した制御コマンド及びCRユニット500から受信した球貸指示信号のそれぞれに基づいて、遊技球払出装置440による遊技球払出動作を制御する。
具体的には、払出制御回路400には、接続基板410が接続され、その接続基板410には、球貸ボタン7a、返却ボタン7b、度数表示装置7c及びCRユニット500のそれぞれが接続されている。
球貸ボタン7aは、押下操作されたことに応じて、球貸操作信号を、接続基板410を介してCRユニット500に対して送信する。そして、CRユニット500は、球貸操作信号を受信すると、挿入されているプリペイドカードに記録されている有価媒体の残存度数から所定数の貸球を払い出すために必要な度数を減算して、プリペイドカードにおける有価媒体の残存度数の記録を更新するとともに、所定数の遊技球の払い出しを指示する球貸指示信号を、接続基板410を介して払出制御回路400に送信する。さらに、払出制御回路400は、球貸指示信号を受信すると、所定数の遊技球を払い出すように、遊技球払出装置440による遊技球の払出動作を制御する。
CRユニット500は、プリペイドカートが挿入されたとき、及び、プリペイドカードにおける有価媒体の残存度数の記録を更新したときのそれぞれにおいて、有価媒体の残存度数を示す度数信号を、接続基板410を介して度数表示装置7cに対して送信する。そして、度数表示装置7cは、度数信号を受信すると、この度数信号が示す有価媒体の残存度数を表示する。
返却ボタン7bは、押下操作されたことに応じて、返却操作信号を、接続基板410を介してCRユニット500に対して送信する。そして、CRユニット500は、返却操作信号を受信すると、有価媒体の残存度数が残っているプリペイドカードを返却(排出)する。
【0034】
さらに、払出制御回路400は、主制御回路200から受信した外部信号を、外部端子基板430に対して送信する。そして、外部端子基板430は、払出制御回路400から受信した外部信号を、ホールコンピュータ700に対して送信する。
本実施形態では、主制御回路200から出力(送信)された外部信号は、払出制御回路400及び外部端子基板430を経由して、そのまま、ホールコンピュータ700に対して入力される。
【0035】
(各種抽選について)
次に、パチンコ機1で実行される各種抽選について説明する。
図4は、各種抽選における当たりの種類(種別)を示す図である。
パチンコ機1では、遊技球による始動ゲート41の通過を契機として、普通図柄抽選が実行される。そして、普通図柄抽選に当選した場合に、普図当たり遊技が実行される。普図当たり遊技では、始動口開閉部材52aが閉止状態から開放状態に変位されて、第2始動口52への遊技球の入球が可能な状態となる。
図4(a)に示すように、本実施形態では、普通図柄抽選に当選した場合に生起される普図当たり遊技の種別として、「普図当たり」の1種類が設定されている。
「普図当たり」に当選した場合には、普図表示装置60において、普通図柄を「普図当たり図柄」で停止表示させるように制御する。
一方、普通図柄抽選に落選した場合には、普図表示装置60において、普通図柄を「はずれ図柄」で停止表示させるように制御する。
【0036】
また、パチンコ機1では、第1始動口51への遊技球の入球を契機として、第1特別図柄抽選が実行され、第2始動口52への遊技球の入球を契機として、第2特別図柄抽選が実行される。そして、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選に当選した場合に、大当たり遊技状態が生起される。大当たり遊技状態では、大入賞口開閉部材53a,54aが閉止状態から開放状態に変位されるラウンド遊技が実行されて、大入賞口53,54への遊技球の入球が可能な状態となる。
図4(b)に示すように、本実施形態では、第1特別図柄抽選に当選した場合に生起され得る大当たり遊技状態の種別として、「大当たり1」〜「大当たり3」の3種類が設定されている。また、第2特別図柄抽選に当選した場合に生起され得る大当たり遊技状態の種別として、「大当たり4」及び「大当たり5」の2種類が設定されている。
そして、第1特別図柄抽選に当選した場合に各種別が選択される確率は、「大当たり1」が30%、「大当たり2」が10%、「大当たり3」が60%に設定されている。また、第2特別図柄抽選に当選した場合に各種別が選択される確率は、「大当たり4」が50%、「大当たり5」が50%に設定されている。
【0037】
「大当たり1」に当選した場合には、特
図1表示装置61において、特別図柄を「大当たり1図柄」で停止表示させるように制御する。この際、演出図柄表示領域a1〜a4において、演出図柄z1,z2を「チャンス図柄」で停止表示させるように制御する。
「チャンス図柄」は、例えば、3つの演出図柄表示領域a1〜a3に停止表示された演出図柄z1が、「2、2、2」等、同一の偶数の数字を示す「数字図柄」で揃うとともに、演出図柄表示領域a4に停止表示された演出図柄z2が所定色を示す態様とする。
「大当たり2」に当選した場合には、特
図1表示装置61において、特別図柄を「大当たり2図柄」で停止表示させるように制御する。この際、演出図柄表示領域a1〜a4において、演出図柄z1,z2を「チャンス図柄」で停止表示させるように制御する。
「大当たり3」に当選した場合には、特
図1表示装置61において、特別図柄を「大当たり3図柄」で停止表示させるように制御する。この際、演出図柄表示領域a1〜a4において、演出図柄z1,z2を「チャンス図柄」で停止表示させるように制御する。
「大当たり4」に当選した場合には、特
図2表示装置62において、特別図柄を「大当たり4図柄」で停止表示させるように制御する。この際、演出図柄表示領域a1〜a4において、演出図柄z1,z2を「ボーナス図柄」で停止表示させるように制御する。
「大当たり5」に当選した場合には、特
図2表示装置62において、特別図柄を「大当たり5図柄」で停止表示させるように制御する。この際、演出図柄表示領域a1〜a4において、演出図柄z1,z2を「ボーナス図柄」で停止表示させるように制御する。
「ボーナス図柄」は、例えば、3つの演出図柄表示領域a1〜a3に停止表示された演出図柄z1が、「1、1、1」等、同一の奇数の数字を示す「数字図柄」で揃うとともに、演出図柄表示領域a4に停止表示された演出図柄z2が所定色を示す態様とする。
一方、特別図柄抽選に落選した場合(「はずれ」の場合)には、特図表示装置61,62において特別図柄を「はずれ図柄」で停止表示させるように制御する。この際、演出図柄表示領域a1〜a4において、演出図柄z1,z2を「はずれ図柄」で停止表示させるように制御する。
「はずれ図柄」は、例えば、3つの演出図柄表示領域a1〜a3に停止表示された演出図柄z1を、「1、6、9」等、少なくとも一の領域に停止表示された「数字図柄」が示す数字が、他の領域に停止表示された「数字図柄」が示す数字と異なる組み合わせとなるとともに、演出図柄表示領域a4に停止表示された演出図柄z2が白色を示す態様とする。
【0038】
「大当たり1」〜「大当たり5」に当選した場合には、ラウンド遊技の回数が16[回]に設定される。
各回のラウンド遊技では、1回又は複数回の単位開放が実行される。ここで、単位開放とは、大入賞口開閉部材53a,54aが、閉止状態から開放状態に変位される動作をいう。
そして、各回のラウンド遊技は、当該ラウンド遊技における大入賞口53,54への遊技球の入球数が所定入賞上限数(本実施形態では、9[球])に達したこと、及び、最終回の単位開放が終了したこと(または、最終回の単位開放が終了してから所定時間が経過したこと)、のうち一方の条件の成立に応じて終了される。
また、各回の単位開放は、当該ラウンド遊技における大入賞口53,54への遊技球の入球数が所定入賞上限数に達したこと、及び、当該単位開放について大入賞口開閉部材53a,54aが開放状態とされてから予め設定された最長開放時間が経過したこと、のうち一方の条件の成立に応じて終了される(閉止状態に変位される)。
【0039】
本実施形態では、ラウンド遊技の種類として、大入賞口53,54への遊技球の入球が容易となる入賞容易ラウンドと、大入賞口53,54への遊技球の入球が困難となる入賞困難ラウンドと、が設定されている。
各回の入賞容易ラウンドでは、1回の単位開放が実行される。そして、各回の入賞容易ラウンドでは、各回の単位開放に係る最長開放時間が、第1所定時間に設定される。ここで、第1所定時間は、大入賞口53,54への遊技球の入球が容易となる時間(本実施形態では、30.0[s])となっている。
各回の入賞困難ラウンドでは、複数回(本実施形態では、3[回])の単位開放が実行される。そして、各回の入賞困難ラウンドでは、各回の単位開放に係る最長開放時間が、第2所定時間に設定される。ここで、第2所定時間は、第1所定時間より短い時間であり、大入賞口53,54への遊技球の入球が困難となる時間(本実施形態では、0.1[s])となっている。
【0040】
「大当たり1」では、3〜10,16回目の各回のラウンド遊技として、入賞困難ラウンドが設定され、1,2,11〜15回目の各回のラウンド遊技として、入賞容易ラウンドが設定される。これによって、「大当たり1」の実質ラウンド遊技回数は、7[回]となる。
ここで、「実質ラウンド遊技回数」とは、当該種別に係る大当たり遊技状態において実行される入賞容易ラウンドの回数をいう。
また、「大当たり1」では、1,2,4〜15回目の各回のラウンド遊技(単位開放)において、第1大入賞口開閉部材53aが閉止状態から開放状態に変位され、3,16回目のラウンド遊技(単位開放)において、第2大入賞口開閉部材54aが閉止状態から開放状態に変位される。
「大当たり2」では、3〜11回目の各回のラウンド遊技として、入賞困難ラウンドが設定され、1,2,12〜16回目の各回のラウンド遊技として、入賞容易ラウンドが設定される。これによって、「大当たり1」の実質ラウンド遊技回数は、7[回]となる。
また、「大当たり2」では、1,2,4〜15回目の各回のラウンド遊技(単位開放)において、第1大入賞口開閉部材53aが閉止状態から開放状態に変位され、3,16回目のラウンド遊技(単位開放)において、第2大入賞口開閉部材54aが閉止状態から開放状態に変位される。
【0041】
「大当たり3」では、3〜15回目の各回のラウンド遊技として、入賞困難ラウンドが設定され、1,2,16回目の各回のラウンド遊技として、入賞容易ラウンドが設定される。これによって、「大当たり3」の実質ラウンド遊技回数は、3[回]となる。
また、「大当たり3」では、1,2,4〜15回目の各回のラウンド遊技(単位開放)において、第1大入賞口開閉部材53aが閉止状態から開放状態に変位され、3,16回目のラウンド遊技(単位開放)において、第2大入賞口開閉部材54aが閉止状態から開放状態に変位される。
「大当たり4」では、4〜14回目の各回のラウンド遊技として、入賞困難ラウンドが設定され、1〜3,15,16回目の各回のラウンド遊技として、入賞容易ラウンドが設定される。これによって、「大当たり4」の実質ラウンド遊技回数は、5[回]となる。
また、「大当たり4」では、1,2,4〜15回目の各回のラウンド遊技(単位開放)において、第1大入賞口開閉部材53aが閉止状態から開放状態に変位され、3,16回目のラウンド遊技(単位開放)において、第2大入賞口開閉部材54aが閉止状態から開放状態に変位される。
「大当たり5」では、4〜7回目の各回のラウンド遊技として、入賞困難ラウンドが設定され、1〜3,8〜16回目の各回のラウンド遊技として、入賞容易ラウンドが設定される。これによって、「大当たり5」の実質ラウンド遊技回数は、12[回]となる。
また、「大当たり5」では、1,2,4〜15回目の各回のラウンド遊技(単位開放)において、第1大入賞口開閉部材53aが閉止状態から開放状態に変位され、3,16回目のラウンド遊技(単位開放)において、第2大入賞口開閉部材54aが閉止状態から開放状態に変位される。
【0042】
パチンコ機1では、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選)の当選確率に係る遊技状態として、「特図低確率状態」及び「特図高確率状態」を有している。「特図低確率状態」では、特別図柄抽選の当選確率が、第1の確率(以下、「低確率」とする)(例えば、1/320)に設定される。一方、「特図高確率状態」では、特別図柄抽選の当選確率が、第1の確率より高い第2の確率(以下、「高確率」とする)(例えば、1/32)に設定される。なお、主制御回路200は、第1特別図柄抽選の当選確率と第2特別図柄抽選の当選確率とが同期するように、各抽選の当選確率を設定する。
そして、主制御回路200は、大当たり遊技状態の生起中に、遊技球によるV領域の通過が検出された場合(V入賞球検知センサ105からの検出信号の入力があった場合)には、当該大当たり遊技状態の終了に応じて、「特図高確率状態」を生起させる。
「特図高確率状態」は、後述する転落抽選に当選した場合には、当該転落抽選に係る始動情報に基づく当落判定(ステップS119)の実行前に終了される。または、「特図高確率状態」は、当該「特図高確率状態」の生起中に実行された当落判定により「当選」と判定された場合には、当該当落判定の結果を報知する特別図柄(演出図柄z1,z2)の変動表示の開始前に終了される。なお、「特図高確率状態」が終了されると、「特図低確率状態」が生起される。
一方、大当たり遊技状態の生起中に、遊技球によるV領域の通過が検出されなかった場合(V入賞球検知センサ105からの検出信号の入力がなかった場合)には、当該大当たり遊技状態の終了後に、「特図低確率状態」を生起させる。
【0043】
「大当たり1」では、第2大入賞口開閉部材54aが開放状態に変位される入賞容易ラウンドが設定されていない。このため、「大当たり1」では、当該大当たり遊技状態の生起中に、遊技球によるV領域の通過が検出される可能性が低くなる。したがって、「大当たり1」は、当該大当たり遊技状態の終了後に、「特図低確率状態」が生起される可能性が高い大当たり遊技状態の種別(実質確変とならない大当たり遊技状態の種別)となっている。
一方、「大当たり2」〜「大当たり5」では、第2大入賞口開閉部材54aが開放状態に変位される入賞容易ラウンドが設定されている。このため、「大当たり2」〜「大当たり5」では、当該大当たり遊技状態の生起中に、遊技球によるV領域の通過が検出される可能性が高くなる。したがって、「大当たり2」〜「大当たり5」は、当該大当たり遊技状態の終了後に、「特図高確率状態」が生起される可能性が高い大当たり遊技状態の種別(実質確変となる大当たり遊技状態の種別)となっている。
【0044】
また、パチンコ機1では、補助制御として、時短制御を実行することが可能となっている。時短制御とは、当該制御が実行されていないときと比較して、特別図柄の変動表示を実行する時間(以下、「変動時間」とする)が短縮される制御をいう。
本実施形態では、時短制御が実行されているときには、当該制御が実行されていないときと比較して、普通図柄抽選の当選確率が向上され、普図当たり遊技における始動口開閉部材52aの開放回数が増加され、普図当たり遊技における始動口開閉部材52aの開放時間が延長され、かつ、普通図柄の変動表示を実行する時間が短縮される。
これによって、時短制御の実行中には、第2始動口52への遊技球の入球が容易となり、時短制御の停止中には、第2始動口52への遊技球の入球が困難となる。
そして、「大当たり1」〜「大当たり5」に当選した場合には、当該大当たり遊技状態の終了後に、時短制御が実行される。
本実施形態では、時短制御は、大当たり遊技状態の終了に応じて開始される。
時短制御は、特別図柄抽選に当選しない限り、少なくとも「時短終了条件1」が成立するまで継続される。
「時短終了条件1」は、当該時短制御の実行中に実行された特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)の回数が、所定最低継続回数(本実施形態では、90[回])に達したこととなっている。
【0045】
すなわち、「大当たり1」又は「大当たり4」に係る大当たり遊技状態の終了に応じて開始された時短制御は、「時短終了条件1」の成立に応じて終了(停止)される。
一方、「大当たり2」、「大当たり3」又は「大当たり5」に係る大当たり遊技状態の終了に応じて開始された時短制御は、「時短終了条件1」の成立時に「特図低確率状態」が生起されている場合には、当該「時短終了条件1」の成立に応じて終了される。一方、「時短終了条件1」の成立時に「特図高確率状態」が生起されている場合には、「時短終了条件2」が成立するまで継続(延長)される。
「時短終了条件2」は、当該「特図高確率状態」が終了すること(「特図低確率状態」が生起されること)となっている。
【0046】
具体的には、「大当たり1」〜「大当たり5」に当選した場合には、当該大当たり遊技状態の終了時に、時短制御が開始される。
「大当たり1」〜「大当たり5」に係る大当たり遊技状態の終了に応じて開始された時短制御は、当該時短制御の開始時から所定最低継続回数目の特別図柄の報知表示の終了時までの期間(以下、「時短制御最低継続期間」とする)中に実行された特別図柄抽選に当選した場合(当落判定により「当選」と判定された場合)には、当該特別図柄抽選の結果を報知する特別図柄(演出図柄z1,z2)の報知表示の終了時(大当たり遊技状態の開始時)に終了される。
一方、「大当たり1」〜「大当たり5」に係る大当たり遊技状態の終了に応じて開始された時短制御は、特別図柄抽選に当選しない限り、少なくとも、所定最低継続回数目の特別図柄の報知表示の終了時まで継続される。
すなわち、「大当たり1」又は「大当たり4」に係る特定遊技状態の終了に応じて開始された時短制御は、所定最低継続回数目の特別図柄の報知表示の終了時に終了される。
「大当たり2」、「大当たり3」又は「大当たり5」に係る大当たり遊技状態の終了に応じて開始された時短制御は、所定最低継続回数目の特別図柄の報知表示の終了時に「特図低確率状態」が生起されている場合には、所定最低継続回数目の特別図柄の報知表示の終了時に終了される。
ここで、所定最低継続回数目の特別図柄の報知表示の終了時に「特図低確率状態」が生起されている場合とは、大当たり遊技状態の生起中に遊技球によるV領域の通過が検出されなかった場合、又は、時短制御最低継続期間中に実行された転落抽選に当選している場合が該当する。
一方、「大当たり2」、「大当たり3」又は「大当たり5」に係る大当たり遊技状態の終了に応じて開始された時短制御は、所定最低継続回数目の特別図柄の報知表示の終了時に「特図高確率状態」が生起されている場合には、所定最低継続回数目の特別図柄の報知表示の終了後も継続し、その後、転落抽選に当選したこと、及び、特別図柄抽選に当選したこと、のうち一方の成立に応じて終了(停止)される。この場合には、時短制御は、当選した転落抽選、又は、当選した大当たり抽選に係る始動情報に基づく特別図柄の変動表示の開始前に、「特図高確率状態」と共に終了される。
ここで、所定最低継続回数目の特別図柄の報知表示の終了時に「特図高確率状態」が生起されている場合とは、時短制御最低継続期間中に実行された全ての転落抽選に落選している場合が該当する。
以下の説明では、時短制御が実行される期間のうち、時短制御最低継続期間を除いた期間を、特に、「時短制御延長期間」とする。すなわち、時短制御が実行される期間のうち、所定最低継続回数目の特別図柄の報知表示の終了時(時短制御最低継続期間の終了時)から当該時短制御の終了時までの期間が、時短制御延長期間となる。
【0047】
次に、パチンコ機1で実行される遊技の内容について説明する。
図5は、所定最低継続回数目の特別図柄の報知表示の終了後に移行する遊技状態を示す図である。
パチンコ機1では、遊技の内容が互いに異なる複数の遊技状態が定義される。具体的には、パチンコ機1では、遊技状態として、「大当たり遊技状態」と、「通常状態」と、「低確時短状態」と、「潜伏状態」と、「高確時短状態」と、が定義される。
「通常状態」は、「特図低確率状態」の生起中、かつ、時短制御の停止中に係る遊技状態となっている。
「低確時短状態」は、「特図低確率状態」の生起中、かつ、時短制御の実行中に係る遊技状態となっている。
「潜伏状態」は、「特図高確率状態」の生起中、かつ、時短制御の停止中に係る遊技状態となっている。
「高確時短状態」は、「特図高確率状態」の生起中、かつ、時短制御の実行中に係る遊技状態となっている。
【0048】
パチンコ機1に電源が投入されると、まず、「通常状態」が生起される。そして、「通常状態」の生起中に実行された特別図柄抽選に当選すると、当該特別図柄抽選に係る報知表示の終了に応じて、「通常状態」が終了されて、「大当たり遊技状態」が生起される。
また、「大当たり遊技状態」の終了に応じて、「低確時短状態」又は「高確時短状態」が生起される。この際、「大当たり遊技状態」の生起中に、遊技球によるV領域の通過が検出されなかった場合には、「低確時短状態」が生起される。一方、「大当たり遊技状態」の生起中に、遊技球によるV領域の通過が検出された場合には、「高確時短状態」が生起される。
ここで、
図4(b)に示すように、「大当たり2」、「大当たり3」及び「大当たり5」に当選した場合には、当該大当たり遊技状態の終了時に、RAM230の所定領域において、時短同期フラグの値として「1」が設定される。
図5に示すように、「低確時短状態」の生起中(時短制御最低継続期間中)に実行された特別図柄の報知表示の回数が所定最低継続回数に達した場合には、当該所定最低継続回数目の特別図柄の報知表示の終了に応じて、「低確時短状態」が終了されて、「通常状態」が生起される。
「高確時短状態」の生起中(時短制御最低継続期間中)に実行された特別図柄の報知表示の回数が所定最低継続回数に達した場合には、当該所定最低継続回数目の特別図柄の報知表示の終了時に、RAM230の所定領域において、時短同期フラグの値として「1」が設定されているか否かが判定される。そして、時短同期フラグの値として「1」が設定されていない場合には、当該所定最低継続回数目の特別図柄の報知表示の終了に応じて、「高確時短状態」が終了されて、「潜伏状態」が生起される。一方、時短同期フラグの値として「1」が設定されている場合には、当該所定最低継続回数目の特別図柄の報知表示の終了後も、「高確時短状態」が継続される(時短制御延長期間が開始される)。
「高確時短状態」の生起中(時短制御延長期間中)に実行された転落抽選に当選した場合には、当該転落抽選の当選に応じて、「高確時短状態」が終了され、「通常状態」が生起される。
「潜伏状態」の生起中に実行された転落抽選に当選した場合には、当該転落抽選の当選に応じて、「潜伏状態」が終了され、「通常状態」が生起される。
【0049】
(制御コマンドについて)
次に、主制御回路200から演出制御回路300に対して送信される制御コマンド、及び、主制御回路200と払出制御回路400との間で送受信される制御コマンドについて説明する。
主制御回路200と演出制御回路300とは、シリアル通信用のハーネスを介して互いに接続されている。ここで、主制御回路200と演出制御回路300との間における情報の送信は、主制御回路200から演出制御回路300への一方向のみで行われ、演出制御回路300から主制御回路200への情報の送信は行われない。
主制御回路200から演出制御回路300に対して送信される各制御コマンドは、制御コマンドの種類を示す1バイトの先行データと、制御コマンドの内容を示す1バイトの後続データと、から構成されている。
そして、主制御回路200は、シリアル通信によって、先行データ及び後続データから構成される制御コマンドを演出制御回路300に対して送信する。演出制御回路300では、主制御回路200から制御コマンドを受信すると、シリアル通信受信割込みが発生し、この割込み処理によって、制御コマンドのデータをRAMの所定領域に記憶する。
【0050】
パチンコ機1では、主制御回路200から演出制御回路300に対して送信される制御コマンドとして、図柄種別指定コマンド、第1変動パターン指定コマンド、第2変動パターン指定コマンド、停止指定コマンド、遊技状態指定コマンド、保留数指定コマンド、オープニング指定コマンド、ラウンド開始指定コマンド、ラウンド終了指定コマンド、エンディング指定コマンド、V領域通過指定コマンド、転落指定コマンド等が設定されている。
図柄種別指定コマンドは、特別図柄(演出図柄)の停止図柄の種別を指定するコマンドである。図柄種別指定コマンドは、停止図柄として、「はずれ図柄」又は「大当たりp図柄」(「大当たり1図柄」〜「大当たり5図柄」のうちいずれか)を指定する。図柄種別指定コマンドは、特別図柄の変動表示の開始時に送信される。本実施形態では、図柄種別指定コマンドは、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選のそれぞれに対応するものが設定されている。
第1変動パターン指定コマンド及び第2変動パターン指定コマンドは、それぞれ、特別図柄(演出図柄)の変動表示の変動パターンの種別(変動パターン番号)を指定するコマンドである。本実施形態では、第1変動パターン指定コマンド及び第2変動パターン指定コマンドは、それぞれ、変動パターン番号を指定することによって、当該変動パターン番号に対応付けられている変動時間(変動パターンの種別)を指定する。第1変動パターン指定コマンド及び第2変動パターン指定コマンドは、それぞれ、特別図柄の変動表示の開始時に送信される。
【0051】
第1変動パターン指定コマンドは、演出図柄の変動表示のうち第1期間(例えば、演出図柄z1,z2の変動表示の開始後から後述するリーチ表示の開始前までの期間)の変動パターン(以下、「第1変動パターン」とする)を指定する。
本実施形態では、第1変動パターンとして、互いに異なる内容の報知演出が対応付けられた、m(複数)種類の変動パターン(変動時間)が設定されている。そして、第1変動パターン指定コマンドは、m種類の第1変動パターンのうち一のものを指定する。
本実施形態では、第1変動パターンの種別として、「通常変動」と、「擬似連続変動」と、が設定されている。
「通常変動」とは、演出図柄z1,z2の変動表示中に、大当たり遊技状態が生起されることを期待させる表示が行われない第1変動パターンの種別をいう。
「擬似連続変動」とは、演出図柄z1,z2の変動表示中に、2回以上の「擬似変動表示」が行われる第1変動パターンの種別をいう。
「擬似変動表示」とは、演出図柄表示領域a4における演出図柄z2の変動表示が継続されつつ、演出図柄表示領域a1〜a3のうち少なくとも1の領域において、演出図柄z1の通常変動表示が行われた後に、演出図柄z1の仮停止表示が行われる表示をいう。
「仮停止表示」とは、抽選結果表示位置において、一の種類の演出図柄z1が揺動(又は回転)される表示(抽選結果表示位置に表示されている演出図柄z1が変更されずに、当該演出図柄z1が所定の移動を繰り返す表示)をいう。
「通常変動表示」とは、抽選結果表示位置に表示される演出図柄z1が、順次、変更される(入れ替わる)表示をいう。
「抽選結果表示位置」とは、各演出図柄表示領域a1〜a3における演出図柄z1が停止表示される位置をいう。
【0052】
第2変動パターン指定コマンドは、演出図柄の変動表示のうち第2期間(例えば、リーチ表示の開始後から演出図柄z1,z2の停止表示の開始前までの期間)の変動パターン(以下、「第2変動パターン」とする)を指定する。ここで、第2期間は、第1期間より後の期間となっている。
本実施形態では、第2変動パターンとして、互いに異なる内容の報知演出が対応付けられた、n(複数)種類の変動パターン(変動時間)が設定されている。そして、第2変動パターン指定コマンドは、n種類の第2変動パターンのうち一のものを指定する。
本実施形態では、第2変動パターンの種別として、「通常変動」と、「リーチ変動」と、が設定されている。
「通常変動」とは、演出図柄z1,z2の変動表示中に、大当たり遊技状態が生起されることを期待させる表示が行われない第2変動パターンの種別をいう。
「リーチ変動」とは、演出図柄z1,z2の変動表示中に、リーチ表示が行われる第2変動パターンの種別をいう。
「リーチ表示」とは、演出図柄表示領域a4における演出図柄z2の変動表示が継続されつつ、演出図柄表示領域a1〜a3のうち2以上の領域において演出図柄z1の仮停止表示が行われ、かつ、2以上の領域において仮停止表示されている演出図柄z1が、「大当たり図柄」に含まれる組み合わせとなる表示(例えば、2以上の演出図柄表示領域a1〜a3において、互いに同一の数字を示す「数字図柄」が仮停止表示されている状態)をいう。
また、本実施形態では、「リーチ変動」として、「リーチ演出」が実行されない「ノーマルリーチ」と、「リーチ演出」が実行される「スーパーリーチ」と、が設定されている。
【0053】
停止指定コマンドは、特別図柄(演出図柄)の停止表示を指定するコマンドである。停止指定コマンドは、特別図柄の停止表示の開始時に送信される。
遊技状態指定コマンドは、遊技状態(具体的には、遊技状態オフセット値)を指定するコマンドである。
「遊技状態オフセット値」とは、遊技状態を指定する情報となっている。本実施形態では、遊技状態オフセット値として、「0」〜「12」が設定されている。具体的には、遊技状態オフセット値として、時短制御フラグの値と、特図高確率状態フラグの値と、前回大当たり図柄フラグの値と、転落変動フラグの値と、大当たり後回転数カウンタの値と、の組み合わせのそれぞれに対応する数値(「0」〜「12」)が設定されている。
そして、遊技状態指定コマンドは、「0」〜「12」のうち一の数値(遊技状態オフセット値)を指定する。
【0054】
遊技状態指定コマンドは、電源投入時、特図遊技フェーズの変更時等に送信される。
「特図遊技フェーズ」とは、特別図柄抽選に基づいて実行される遊技の局面(段階)をいう。本実施形態では、特図遊技フェーズとして、「特図変動待ち状態」と、「特図変動中状態」と、「特図停止図柄表示状態」と、「大入賞口開放前状態」と、「大入賞口開放制御状態」と、「大入賞口閉鎖有効状態」と、「大入賞口開放終了ウェイト状態」と、が設定されている。
「特図変動待ち状態」は、大当たり遊技状態の終了後から特別図柄の変動表示の開始前までの局面となっている。「特図変動中状態」は、特別図柄の変動表示中の局面となっている。「特図停止図柄表示状態」は、特別図柄の停止表示中の局面となっている。「大入賞口開放前状態」は、大当たり遊技状態におけるオープニング期間中の局面となっている。「大入賞口開放制御状態」は、大当たり遊技状態におけるラウンド遊技中の局面となっている。「大入賞口閉鎖有効状態」は、大当たり遊技状態におけるインターバル期間中の局面となっている。「大入賞口開放終了ウェイト状態」は、大当たり遊技状態におけるエンディング期間中の局面となっている。
具体的には、遊技状態指定コマンドは、電源投入時、特別図柄の変動表示の開始時、特別図柄の停止表示の開始時、特別図柄の停止表示の終了時、オープニング期間の開始時、ラウンド遊技の開始時、ラウンド遊技の終了時(インターバル期間の開始時)、エンディング期間の開始時、エンディング期間の終了時等に送信される。
【0055】
保留数指定コマンドは、特図保留数(特
図1保留数又は特
図2保留数)を指定するコマンドである。本実施形態では、保留数指定コマンドは、特図保留数(特
図1保留数又は特
図2保留数)が「1」増加したこと、特図保留数(特
図1保留数又は特
図2保留数)が「1」減少したこと、特図保留数(特
図1保留数又は特
図2保留数)等を指定する。
「特
図1保留数」とは、特
図1表示装置61における第1特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が保留されている数をいう。また、「特
図2保留数」とは、特
図2表示装置62における第2特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が保留されている数をいう。
保留数指定コマンドは、電源投入時、始動情報(特
図1始動情報又は特
図2始動情報)の記憶時、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示の開始時等に送信される。本実施形態では、保留数指定コマンドは、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選のそれぞれに対応するものが設定されている。
【0056】
オープニング指定コマンドは、大当たり遊技状態の開始(オープニング期間の開始)を指定するコマンドである。オープニング指定コマンドは、「大当たり1」〜「大当たり5」のうちいずれか(「大当たりh」)の開始を指定する。オープニング指定コマンドは、大当たり遊技状態の開始時(オープニング期間の開始時)に送信される。
ラウンド開始指定コマンドは、ラウンド遊技の開始を指定するコマンドである。ラウンド開始指定コマンドは、ラウンド遊技の開始時に送信される。
ラウンド終了指定コマンドは、ラウンド遊技の終了を指定するコマンドである。ラウンド終了指定コマンドは、ラウンド遊技の終了時に送信される。
エンディング指定コマンドは、エンディング期間の開始を指定するコマンドである。エンディング指定コマンドは、エンディング期間の開始時に送信される。
V入賞指定コマンドは、遊技球による第2大入賞口54のV領域の通過が検出されたこと指定するコマンドである。V入賞指定コマンドは、遊技球による第2大入賞口54のV領域の通過の検出時に送信される。
転落指定コマンドは、転落抽選に当選したこと(開始される特別図柄の変動表示が転落変動であること)を指定するコマンドである。転落指定コマンドは、転落変動の開始時に送信される。
「転落変動」とは、転落抽選に当選したことが判定された始動情報(特
図1始動情報又は特
図2始動情報)に基づく特別図柄の変動表示又は停止表示をいう。
【0057】
主制御回路200と払出制御回路400とは、シリアル通信用のハーネスを介して互いに接続されている。ここで、主制御回路200と払出制御回路400との間における通信は、双方向に行われる。主制御回路200と払出制御回路400との間において送受信される各制御コマンドは、1バイトのデータから構成されている。
そして、主制御回路200は、シリアル通信によって、制御コマンドを払出制御回路400に対して送信する。払出制御回路400では、主制御回路200から制御コマンドを受信すると、シリアル通信受信割込みが発生し、この割込み処理によって、制御コマンドのデータをRAMの所定領域に記憶する。また、払出制御回路400は、シリアル通信によって、制御コマンドを主制御回路200に対して送信する。主制御回路200では、払出制御回路400から制御コマンドを受信すると、シリアル通信受信割込みが発生し、この割込み処理によって、制御コマンドのデータをRAM230の所定領域に記憶する。
パチンコ機1では、主制御回路200から払出制御回路400に対して送信される制御コマンドとして、賞球数指定コマンド等が設定されている。賞球数指定コマンドは、払い出しを行う賞球数を指定するコマンドである。本実施形態では、賞球数指定コマンドは、n個(n=1〜15)の賞球の払い出しを指定する。賞球数指定コマンドは、遊技球払出制御回路400による賞球の払い出しに係る遊技球払出動作の実行時に送信される。
また、パチンコ機1では、払出制御回路400から主制御回路200に対して送信される制御コマンドとして、払出中エラーの発生・解除、満タンエラーの発生・解除、球詰まりエラーの発生・解除等のそれぞれを指定するコマンドが設定されている。各制御コマンドは、各種エラーの発生・解除の検出時に送信される。
【0058】
(主制御回路200で実行される処理)
次に、主制御回路200で実行される処理を説明する。
まず、主制御回路200に構成されているハードウェアの機能について説明する。
パチンコ機1に電源が投入されると、ハード乱数発生回路270は、周波数発生回路260から1クロックが入力されるごと(本実施形態では、0.083[μs]ごと)に、ループカウンタの値を所定の範囲内(例えば、0〜65535の範囲内)において1ずつ更新するハード乱数更新処理を実行する。そして、ハード乱数更新処理によって、普通図柄抽選の当たり乱数、第1特別図柄抽選の大当たり乱数、第2特別図柄抽選の大当たり乱数及び転落抽選乱数のそれぞれが更新される。なお、ハード乱数更新処理は、ハード乱数発生回路270(ハードウェア)の機能として実行され、後述するCPU210がソフトウェアに基づいて実行する処理とは独立して実行される。
また、パチンコ機1に電源が投入されると、第2出力ポート252の送信用シフトレジスタは、FIFOバッファに記憶されている制御コマンドを演出制御回路300に対して送信する制御コマンド送信処理を開始する。さらに、第3出力ポート253の送信用シフトレジスタは、FIFOバッファに記憶されている制御コマンドを払出制御回路400に対して送信する制御コマンド送信処理を開始する。なお、各制御コマンド送信処理は、出力ポート252,253(ハードウェア)の機能として実行され、後述するCPU210がソフトウェアに基づいて実行する処理とは独立して実行される。
【0059】
次に、主制御回路200のCPU210がROM220に記憶されている遊技の進行に係るプログラム(ソフトウェア)に基づいて実行する遊技制御処理について説明する。
図6は、主制御回路が実行する初期化処理を示すフローチャートである。
CPU210は、パチンコ機1に電源が投入されると、
図6に示す初期化処理を開始する。
初期化処理が開始されると、まず、ステップS1に移行する。
ステップS1では、初期設定処理を実行し、ステップS2に移行する。初期設定処理では、スタックポインタにスタック領域の先頭アドレスをセットする。また、割込みモードとして、ベクタ方式の割込モードを設定する。さらに、電源投入時のウェイト処理時間を設定して、設定したウェイト処理時間の計測を開始する。
ステップS2では、ラムクリア信号読み込み処理を実行し、ステップS3に移行する。ここで、パチンコ機1には、ラムクリアスイッチ(図示せず)が設けられている。ラムクリアスイッチは、押下操作されたことに応じて、ラムクリア信号を主制御回路200に対して出力する。
そして、ラムクリア信号読み込み処理では、ラムクリア信号の読み込みを行い、ラムクリア信号が入力されている場合には、ラムクリア情報をRAM230の所定領域に保存する。
ステップS3では、ステップS1で設定したウェイト処理時間が経過したか否かを判定し、ウェイト処理時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS4に移行し、ウェイト処理時間が経過していないと判定した場合(No)には、ステップS3の処理を繰り返す。
ステップS4では、RAMアクセス許可処理を実行して、ステップS5に移行する。RAMアクセス許可処理では、RAM230のワーク領域におけるRAMプロテクト設定値をリセットする。これにより、CPU210によるRAM230のワーク領域に対するアクセスが許可された状態となる。
【0060】
ステップS5では、ラムクリアスイッチが押下操作されたか否かの判定を行い、ラムクリアスイッチが押下操作されていないと判定した場合(No)には、ステップS6に移行し、ラムクリアスイッチが押下操作されたと判定した場合(Yes)には、ステップS14に移行する。
ここで、ステップS5では、RAM230の所定領域においてラムクリア情報が保存されている場合には、ラムクリアスイッチが押下操作されたと判定し、RAM230の所定領域においてラムクリア情報が保存されていない場合には、ラムクリアスイッチが押下操作されていないと判定する。
ステップS6では、電源遮断発生情報が有効であるか否かを判定し、電源遮断発生情報が有効であると判定した場合(Yes)には、ステップS7に移行し、電源遮断発生情報が有効でないと判定した場合(No)には、ステップS14に移行する。
ここで、ステップS6では、RAM230の所定領域において、電源遮断発生情報フラグの値として「1」が設定されている場合には、電源遮断発生情報が有効であると判定し、RAM230の所定領域において、電源遮断発生情報フラグの値として「0」が設定されている場合には、電源遮断発生情報が有効でないと判定する。
【0061】
ステップS7では、チェックサム算出処理を実行し、ステップS8に移行する。チェックサム算出処理では、バックアップ情報についてチェックサムの算出を行う。
ここで、バックアップ情報とは、RAM230のワーク領域(使用禁止領域及びスタック領域を含むユーザワーク領域)のうち、電源遮断発生情報フラグ領域及びチェックサムバッファ領域を除く全ての領域に記憶されている情報をいう。
ステップS8では、ステップS7で算出したチェックサムが正常であるか否かを判定し、正常であると判定した場合(Yes)には、ステップS9に移行し、正常でないと判定した場合(No)には、ステップS14に移行する。
ここで、ステップS8では、ステップS7で算出したチェックサムが、チェックサムバッファ領域に記憶されているチェックサム値と一致している場合には、チェックサムが正常であると判定し、ステップS7で算出したチェックサムが、チェックサムバッファ領域に記憶されているチェックサムと一致していない場合には、チェックサムが正常でないと判定する。
【0062】
ステップS9では、電源遮断発生情報フラグ解除処理を実行し、ステップS10に移行する。電源遮断発生情報フラグ解除処理では、RAM230の電源遮断発生情報フラグ領域において、電源遮断発生情報フラグの値として「0」を設定する。
ステップS10では、状態復帰処理を実行し、ステップS11に移行する。状態復帰処理では、バックアップ情報に基づいて、RAM230のワーク領域に各種の値を設定して、電源遮断の発生を検出した時の遊技状態を復帰させる。
具体的には、バックアップ情報に基づいて、各種フラグ(時短制御フラグ、特図高確率状態フラグ、前回大当たり図柄フラグ、転落変動フラグ、遊技状態チェックフラグ、特図遊技フェーズフラグ、普図遊技フェーズフラグ等)の値を、当該フラグに対応する領域に設定するとともに、各種カウンタ(大当たり後回転数カウンタ等)の値を、当該カウンタに対応する領域に設定する。
これによって、バックアップ情報に基づいて、RAM230に記憶されている情報が、バックアップ情報の保存が実行される直前(電源遮断の発生の直前)の状態に復帰する。
ステップS11では、演出制御復帰処理を実行し、ステップS12に移行する。演出復帰処理では、演出復帰用の制御コマンド(演出復帰指定コマンド、電源復帰時フェーズ指定コマンド、遊技状態指定コマンド等)を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これによって、演出復帰用の制御コマンドが、演出制御回路300に対して送信される。
「電源復帰指定コマンド」は、演出の復帰を指定する制御コマンドである。
「電源復帰時フェーズ指定コマンド」は、演出を復帰する特図遊技フェーズ(電源遮断の発生を検出した時の特図遊技フェーズ)を指定する制御コマンドである。
演出制御復帰処理では、まず、RAM230の所定領域に設定されている特図遊技フェーズフラグ(数値データ)の値に基づいて、現在の特図遊技フェーズを確認する。そして、確認した特図遊技フェーズを指定する電源復帰時フェーズ指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。
また、確認した特図遊技フェーズが「特図変動待ち状態」である場合には、現在の遊技状態に基づいて、遊技状態オフセット値(「0」〜「12」のうちいずれか一の数値)を演算する。具体的には、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値と、特図高確率状態フラグの値と、前回大当たり図柄フラグの値と、転落変動フラグの値と、大当たり後回転数カウンタの値と、を確認して、この確認結果に対応する遊技状態オフセット値(「0」〜「12」のうちいずれか一の数値)を演算する。そして、演算した遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。
一方、確認した特図遊技フェーズが「特図変動中状態」、「特図停止図柄表示状態」、「大入賞口開放前状態」、「大入賞口開放制御状態」、「大入賞口閉鎖有効状態」又は「大入賞口開放終了ウェイト状態」である場合には、RAM230の所定領域において設定されている遊技状態チェックフラグの値(遊技状態オフセット値)を確認し、確認した値(遊技状態オフセット値)を指定する遊技状態指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。
【0063】
ステップS12では、払出制御開始処理を実行し、ステップS13に移行する。払出制御開始処理では、賞球の払い出しを開始するための制御コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これによって、賞球の払い出しを開始するための制御コマンドが、払出制御回路400に対して送信される。
ステップS13では、CTC初期設定処理を実行し、メインループ処理に移行する。CTC初期設定処理では、周辺デバイスであるCTC(カウンタ/タイマ回路)の初期設定を行う。
具体的には、CPU210は、割込ベクタレジスタを設定し、また、CTCに割り込みカウント値(本実施形態では、4.0[ms])を設定する。これにより、次回のCTC割り込みの発生に応じて、CPU210は、バックアップされていたPCレジスタのプログラムアドレスから処理を続行することができる。
ステップS14では、RAMクリア処理を実行し、ステップS15に移行する。RAMクリア処理では、RAM230(使用禁止領域を除く)に記憶されている情報を消去(クリア)する。これにより、RAM230のワーク領域及びスタック領域は全て初期化され、有効なバックアップ情報が保存されていても、その内容は消去される。
ステップS15では、初期設定処理を実行し、ステップS12に移行する。初期設定処理では、RAM230の電源遮断発生情報フラグ領域おいて、電源遮断発生情報フラグの値として「0」を設定する等、RAM230の初期設定を行う。
具体的には、初期設定処理では、RAM230の所定領域において、各種フラグ(時短制御フラグ、特図高確率状態フラグ、前回大当たり図柄フラグ、転落変動フラグ、遊技状態チェックフラグ、特図遊技フェーズフラグ、普図遊技フェーズフラグ等)の値として、所定の初期値を設定するとともに、各種カウンタ(大当たり後回転数カウンタ等)の値として、所定の初期値を設定する。
また、初期設定処理では、RAMクリア用の制御コマンド(RAMクリア指定コマンド、電源復帰時フェーズ指定コマンド、遊技状態指定コマンド等)を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これによって、RAMクリア用の制御コマンドが、演出制御回路300に対して送信される。
「RAMクリア指定コマンド」は、RAMクリアを指定する制御コマンドである。
初期設定処理では、「特図変動待ち状態」を指定する電源復帰時フェーズ指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。
また、現在の遊技状態に基づいて、遊技状態オフセット値(「0」〜「12」のうちいずれか一の数値)を演算する。具体的には、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値と、特図高確率状態フラグの値と、前回大当たり図柄フラグの値と、転落変動フラグの値と、大当たり後回転数カウンタの値と、を確認して、この確認結果に対応する遊技状態オフセット値(「0」〜「12」のうちいずれか一の数値)を演算する。そして、演算した遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。
【0064】
次に、CPU210が実行するメインループ処理を説明する。
図7は、主制御回路が実行するメインループ処理を示すフローチャートである。
CPU210は、
図6に示す初期化処理が終了すると、
図7に示すメインループ処理を開始する。
メインループ処理が開始されると、まず、ステップS20に移行する。
ステップS20では、割込み禁止処理を実行して、ステップS21に移行する。割込み禁止処理では、他の処理の割込みを禁止する割込み禁止状態を設定する。これにより、割込み禁止状態が設定されている期間中には、シリアル通信受信割込み処理、タイマ割込み処理等の実行が禁止される。
ステップS21では、初期値乱数更新処理を実行し、ステップS22に移行する。初期値乱数更新処理では、初期値乱数を発生させるためのループカウンタの値を更新する。初期値乱数とは、プログラム上で発生する乱数であるソフト乱数(大当たり図柄乱数、変動パターン乱数等)の初期値及び終了値を更新(変更)するための乱数である。
すなわち、ソフト乱数を発生させるループカウンタは、予め設定された初期値から終了値までの範囲内において更新される。そして、ループカウンタの初期値及び終了値は、ループカウンタの乱数値が終了値に達するごとに変更される。この際、ループカウンタに設定される初期値及び終了値は、初期値乱数に基づいて決定される。
【0065】
ステップS22では、制御コマンド解析処理を実行し、ステップS23に移行する。制御コマンド解析処理では、払出制御回路400から受信した制御コマンドの解析を行う。
ステップS23では、制御コマンド送信処理を実行し、ステップS24に移行する。制御コマンド送信処理では、RAM230のポート出力要求バッファに記憶されている制御コマンドを、第2出力ポート252の送信用データレジスタ又は第3出力ポート253の送信用データレジスタに対して出力する。
これによって、送信用データレジスタに入力された制御コマンドは、FIFOバッファに記憶(格納)される。そして、FIFOバッファに記憶された制御コマンドは、送信用シフトレジスタによって、所定の順番で、演出制御回路300又は払出制御回路400に対して送信される。
ステップS24では、割込み許可処理を実行し、ステップS25に移行する。割込み許可処理では、割込み禁止状態を解除する。これにより、ステップS24に係る処理が実行されてからステップS20に係る処理が実行されるまでの期間中が、シリアル通信受信割込み処理、タイマ割込み処理等の実行が許可された割込み許可期間となる。
ステップS25では、その他乱数更新処理を実行し、ステップS20に移行する。その他乱数更新処理では、ソフト乱数のうち大当たり図柄乱数を除いたもの(変動パターン乱数等)の更新を行う。
【0066】
次に、CPU210が実行するシリアル通信受信割込み処理を説明する。
図8は、主制御回路が実行するシリアル通信受信割込み処理を示すフローチャートである。
CPU210は、払出制御回路400から制御コマンドを受信すると、メインループ処理の割込み許可期間中又はタイマ割込み処理の割込み許可期間中において、
図8に示すシリアル通信受信割込み処理を開始する。
シリアル通信受信割込み処理が開始されると、まず、ステップS30に移行する。
ステップS30では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS31に移行する。レジスタ退避処理では、メインループ処理又はタイマ割込み処理の実行中に使用していたレジスタの値をRAM230の退避領域に退避させる。
【0067】
ステップS31では、入力ポート240の受信バッファにデータ(制御コマンド)が存在するか否かを判定し、受信バッファにデータが存在すると判定した場合(Yes)には、ステップS32に移行し、受信バッファにデータが存在しないと判定した場合(No)には、ステップS33に移行する。
ステップS32では、受信データ格納処理を実行し、ステップS33に移行する。受信データ格納処理では、受信バッファに存在するデータ(制御コマンド)をRAM230の所定領域に格納する。
ステップS33では、レジスタ復帰処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。レジスタ復帰処理では、ステップS30で退避しておいたレジスタの値を復帰させる。そして、レジスタ復帰処理の終了後、メインループ処理又はタイマ割込み処理(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
【0068】
次に、CPUが実行するタイマ割込み処理を説明する。
図9は、主制御回路が実行するタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
周波数発生回路260は、所定割込み周期(本実施形態では、4.0[ms])ごとに、割込み要求信号を発生させる。そして、CPU210は、割込み要求信号の発生に応じて、メインループ処理の割込み許可期間中において、
図9に示すタイマ割込み処理を開始する。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、ステップS40に移行する。
ステップS40では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS41に移行する。レジスタ退避処理では、メインループ処理の実行中に使用していた全てのレジスタの値をRAM230の退避領域に退避させ、割込みを許可する。
ステップS41では、初期値乱数更新処理を実行し、ステップS42に移行する。ステップS41の初期値乱数更新処理は、ステップS21の初期値乱数更新処理と同一の処理となっている。
【0069】
ステップS42では、ソフト乱数更新処理を実行し、ステップS43に移行する。ソフト乱数更新処理では、ソフト乱数のうち大当たり図柄乱数を発生させるためのループカウンタの値を更新する。
ステップS43では、スイッチチェック処理を実行し、ステップS44に移行する。スイッチチェック処理では、入力ポート240における各検知センサ101,102,103a,103b,104,105からの検出信号の入力の有無をチェックする。そして、いずれかの検知センサ101,102,103a,103b,104,105からの検出信号の入力を検出した場合には、当該検出を示す情報をRAM230の所定領域に記憶する。
ステップS44では、特図乱数記憶処理を実行し、ステップS45に移行する。特図乱数記憶処理については、後述する。
ステップS45では、特図変動待ち処理を実行し、ステップS46に移行する。特図変動待ち処理については、後述する。
ステップS46では、特図変動中処理を実行し、ステップS47に移行する。特図変動中処理については、後述する。
ステップS47では、特図停止中処理を実行し、ステップS48に移行する。特図停止中処理については、後述する。
ステップS48では、大当たり遊技処理を実行し、ステップS49に移行する。大当たり遊技処理については、後述する。
【0070】
ステップS49では、普図乱数記憶処理を実行し、ステップS50に移行する。普図乱数記憶処理については、後述する。
ステップS50では、普図変動待ち処理を実行し、ステップS51に移行する。普図変動待ち処理については、後述する。
ステップS51では、普図変動中処理を実行し、ステップS52に移行する。普図変動中処理については、後述する。
ステップS52では、普図停止中処理を実行し、ステップS53に移行する。普図停止中処理については、後述する。
ステップS53では、普図当たり遊技処理を実行し、ステップS54に移行する。普図当たり遊技処理については、後述する。
ステップS54では、賞球払出処理を実行し、ステップS55に移行する。賞球払出処理では、賞球の払い出し動作を実行する。
具体的には、賞球払出処理では、ステップS43の処理結果に基づいて、各検知センサ101,102,103a,103bからの検出信号の入力の有無を判定する。そして、各検知センサ101,102,103a,103bからの検出信号の入力があった場合には、賞球数指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これによって、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、賞球数指定コマンドが、払出制御回路400に対して送信される。
本実施形態では、特
図1始動球検知センサ101から検出信号の入力があった場合には、3[球]の賞球数を指定する賞球数指定コマンド、特
図2始動球検知センサ102から検出信号の入力があった場合には、1[球]の賞球数を指定する賞球数指定コマンド、大入賞球検知センサ103a,103bから検出信号の入力があった場合には、5[球]の賞球数を指定する賞球数指定コマンドを払出制御回路400に対して送信する。
【0071】
ステップS55では、外部信号設定処理を実行し、ステップS56に移行する。外部信号設定処理では、ホールコンピュータ700に対して出力する外部信号(外部出力信号)を設定する。
「外部信号」とは、パチンコ機1における遊技の進行状況を示す情報(パチンコ機1の動作状況を示す情報)を出力するための信号をいう。
ステップS56では、外部信号出力処理を実行し、ステップS57に移行する。外部信号出力処理では、ステップS55で設定した各種外部信号が、ホールコンピュータ700に対して出力される。
ステップS57では、ポート出力処理を実行し、ステップS58に移行する。ポート出力処理では、各種制御信号が、普図表示装置60、特
図1表示装置61、特
図2表示装置62、状態表示装置63、始動口ソレノイド64、大入賞口ソレノイド65a,65b等に対して出力される。
ステップS58では、レジスタ復帰処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。レジスタ復帰処理では、ステップS40で退避しておいたレジスタの値を復帰させる。そして、レジスタ復帰処理の終了後、メインループ処理(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
【0072】
次に、ステップS44の特図乱数記憶処理を説明する。
図10は、特図乱数記憶処理を示すフローチャートである。
特図乱数記憶処理は、ステップS44において実行されると、
図10に示すように、まず、ステップS100に移行する。
ステップS100では、ステップS43の処理結果に基づいて、特
図1始動球検知センサ101からの検出信号の入力を検出したか否かを判定し、入力を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS101に移行し、入力を検出しないと判定した場合(No)には、ステップS103に移行する。
ステップS101では、特
図1保留数(特
図1保留数カウンタの値)が上限数に達しているか否かを判定し、上限数に達していないと判定した場合(No)には、ステップS102に移行し、上限数に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS103に移行する。
ここで、「特
図1保留数」とは、特
図1表示装置61における第1特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が保留されている数をいう。特
図1保留数は、特
図1保留数カウンタにより計数される。本実施形態では、特
図1保留数の上限数は、「4」に設定されている。
ステップS102では、特
図1乱数記憶処理を実行し、ステップS103に移行する。特
図1乱数記憶処理では、第1特別図柄抽選の大当たり乱数、転落抽選乱数、大当り図柄乱数、変動パターン乱数等を対応のループカウンタから取得して、取得した各種乱数(乱数値)を、特
図1始動情報として、RAM230の特
図1始動情報記憶領域に記憶する。
また、現在の特
図1保留数カウンタの値に「1」を加算した値を、新たに特
図1保留数カウンタの値として設定する。
さらに、特
図1乱数記憶処理では、特
図1保留数が「1」増加したことを指定する保留数指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、保留数指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0073】
ステップS103では、ステップS43の処理結果に基づいて、特
図2始動球検知センサ102からの検出信号の入力を検出したか否かを判定し、入力を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS104に移行し、入力を検出しないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS45)に移行する。
ステップS104では、特
図2保留数(特
図2保留数カウンタの値)が上限数に達しているか否かを判定し、上限数に達していないと判定した場合(No)には、ステップS105に移行し、上限数に達していると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS45)に移行する。
ここで、「特
図2保留数」とは、特
図2表示装置62における第2特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が保留されている数をいう。特
図2保留数は、特
図2保留数カウンタにより計数される。本実施形態では、特
図2保留数の上限数は、「4」に設定されている。
ステップS105では、特
図2乱数記憶処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS45)に移行する。特
図2乱数記憶処理では、第2特別図柄抽選の大当たり乱数、転落抽選乱数、大当り図柄乱数、変動パターン乱数等を対応のループカウンタから取得して、取得した各種乱数(乱数値)を、特
図2始動情報(遊技状態)として、RAM230の特
図2始動情報記憶領域に記憶する。
また、現在の特
図2保留数カウンタの値に「1」を加算した値を、新たに特
図2保留数カウンタの値として設定する。
さらに、特
図2乱数記憶処理では、特
図2保留数が「1」増加したことを指定する保留数指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、保留数指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0074】
次に、ステップS45の特図変動待ち処理を説明する。
図11は、特図変動待ち処理を示すフローチャートである。
特図変動待ち処理は、ステップS45において実行されると、
図11に示すように、まず、ステップS110に移行する。
ステップS110では、大当たり遊技状態の生起中であるか否かを判定し、大当たり遊技状態の生起中でないと判定した場合(No)には、ステップS111に移行し、大当たり遊技状態中であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS46)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、いずれかの大当たり遊技状態の種別に対応する大当たり遊技状態フラグの値として「1」が設定されている場合には、大当たり遊技状態の生起中であると判定し、全ての大当たり遊技状態の種別に対応する大当たり遊技状態フラグの値として「0」が設定されている場合には、大当たり遊技状態の生起中でないと判定する。
ステップS111では、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示を実行中であるか否かを判定し、特別図柄の変動表示を実行中でないと判定した場合(No)には、ステップS112に移行し、特別図柄の変動表示を実行中であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS46)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「特図変動中状態」に対応する値が設定されている場合には、特別図柄の変動表示を実行中であると判定し、特図遊技フェーズフラグの値として他の特図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、特別図柄の変動表示を実行中でないと判定する。
【0075】
ステップS112では、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の停止表示を実行中であるか否かを判定し、特別図柄の停止表示を実行中でないと判定した場合(No)には、ステップS113に移行し、特別図柄の停止表示を実行中であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS46)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「特図停止図柄表示状態」に対応する値が設定されている場合には、特別図柄の停止表示を実行中であると判定し、特図遊技フェーズフラグの値として他の特図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、特別図柄の停止表示を実行中でないと判定する。
ステップS113では、特図保留数が「0」であるか否かを判定し、特図保留数が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS114に移行し、特図保留数が「0」であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS46)に移行する。
ここで、「特図保留数」とは、特
図1保留数及び特
図2保留数の合計数をいう。
ステップS114では、変動判別フラグ設定処理を実行し、ステップS115に移行する。変動判別フラグ設定処理では、変動判別フラグの値を設定する。
具体的には、変動判別フラグ設定処理では、まず、RAM230の始動情報記憶領域(特
図1始動情報記憶領域又は特
図2始動情報記憶領域)に記憶されている始動情報(特
図1始動情報又は特
図2始動情報)のうち一の始動情報を、判定始動情報として選択する。
本実施形態では、特
図2始動情報記憶領域に記憶されている特
図2始動情報について、特
図1始動情報記憶領域に記憶されている特
図1始動情報に対して優先して、始動判定(転落判定、当落判定、当選種別判定等)が実行される。
これにより、特
図2始動情報記憶領域において特
図2始動情報が記憶されている場合には、特
図2始動情報記憶領域に記憶されている特
図2始動情報のうち、最も先に取得(記憶)された特
図2始動情報が、判定始動情報として選択される。
一方、特
図2始動情報記憶領域において特
図2始動情報が記憶されていない場合には、特
図1始動情報記憶領域に記憶されている特
図1始動情報のうち、最も先に取得(記憶)された特
図1始動情報が、判定始動情報として選択される。
変動判別フラグ設定処理では、次に、選択された判定始動情報が、特
図1始動情報であるか、特
図2始動情報であるかを判定する。そして、選択された判定始動情報が特
図2始動情報であると判定した場合には、RAM230の所定領域において、変動判別フラグの値として「1」を設定する。一方、選択された判定始動情報が特
図1始動情報であると判定した場合には、RAM230の所定領域において、変動判別フラグの値として「0」を設定する。
なお、変動判別フラグの値は、次回の変動判別フラグ設定処理が実行されるまで維持される。
【0076】
ステップS115では、「特図高確率状態」の生起中であるか否かを判定し、「特図高確率状態」の生起中であると判定した場合(Yes)には、ステップS116に移行し、「特図高確率状態」の生起中でない(「特図低確率状態」の生起中である)と判定した場合(No)には、ステップS119に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図高確率状態フラグの値として「1」が設定されている場合には、「特図高確率状態」の生起中であると判定し、特図高確率状態フラグの値として「0」が設定されている場合には、「特図高確率状態」の生起中でない(「特図低確率状態」の生起中である)と判定する。
ステップS116では、転落抽選処理を実行し、ステップS117に移行する。転落抽選処理では、「特図高確率状態」を終了するか否か(「特図高確率状態」に替えて「特図低確率状態」を生起させるか否か)を判定する転落抽選を実行する。
具体的には、転落抽選処理では、選択された判定始動情報に含まれる転落抽選乱数を読み出して、読み出した転落抽選乱数の値が転落抽選に係る当たり値と一致しているか否かを判定(転落判定)する。
そして、読み出した転落抽選乱数の値が転落抽選に係る当たり値と一致している場合には、転落抽選の結果を「当選」と判定し、読み出した転落抽選乱数の値が転落抽選に係る当たり値と一致していない場合には、転落抽選の結果を「落選」と判定する。
ROM220には、転落抽選に係る当たり値が登録された転落抽選テーブルが格納されている。転落抽選テーブルでは、転落抽選に当選する確率が所定確率(本実施形態では、1/500)となるように、転落抽選に係る当たり値が登録されている。
そして、転落抽選処理では、判定始動情報に含まれる転落抽選乱数の値と、転落抽選テーブルと、に基づいて、転落判定を行う。これにより、転落抽選の結果(「当選」又は「落選」)が判定される。
【0077】
ステップS117では、ステップS116で実行された転落抽選の結果が「当選」であるか否かを判定し、転落抽選の結果が「当選」であると判定した場合(Yes)には、ステップS118に移行し、転落抽選の結果が「落選」であると判定した場合(No)には、ステップS119に移行する。
ステップS118では、遊技状態更新処理を実行し、ステップS119に移行する。遊技状態更新処理では、遊技状態を更新する。
具体的には、遊技状態更新処理では、まず、RAM230の所定領域において、特図高確率状態フラグの値として「0」を設定する。
遊技状態更新処理では、次に、RAM230の所定領域において、時短制御フラグの値として「1」が設定されているか否かを判定する。
そして、RAM230の所定領域において、時短制御フラグの値として「1」が設定されていると判定した場合には、更に、時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。
そして、時短カウンタの値が「0」であると判定した場合(時短制御延長期間中である場合)には、RAM230の所定領域において、時短制御フラグの値として「0」を設定して、当該時短制御を停止する。
一方、時短カウンタの値が「0」でないと判定した場合(時短制御最低継続期間中である場合)には、当該遊技状態(時短制御が実行されている状態)を維持する。
これによって、時短カウンタの値が「0」である場合(時短制御延長期間中である場合)には、「特図高確率状態」の終了に同期して、時短制御が停止される。一方、時短カウンタの値が「1」以上である場合(時短制御最低継続期間中である場合)には、「特図高確率状態」は終了されるが、時短制御は継続される。
一方、時短制御フラグの値として「0」が設定されていると判定した場合には、当該遊技状態(時短制御が停止されている状態)を維持する。
遊技状態更新処理では、次に、RAM230の所定領域において、転落変動フラグの値として「1」を設定する。また、転落指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、転落指定コマンドが演出制御装置300に対して送信される。
遊技状態更新処理では、次に、RAM230の所定領域において、時短同期フラグの値として「0」を設定する。
【0078】
ステップS119では、当落判定処理を実行し、ステップS120に移行する。当落判定処理では、特別図柄抽選の結果を判定する。
具体的には、当落判定処理では、判定始動情報に含まれる大当たり乱数を読み出して、この大当たり乱数の値が特別図柄抽選に係る当たり値と一致しているか否かを判定(当落判定)する。
そして、読み出した大当たり乱数の値が特別図柄抽選に係る当たり値と一致している場合には、特別図柄抽選の結果を「当選」(「大当たり」)と判定し、読み出した大当たり乱数の値が特別図柄抽選に係る当たり値と一致していない場合には、特別図柄抽選の結果を「落選」(「はずれ」)と判定する。
ROM220には、特別図柄抽選に係る当たり値が登録された特別図柄抽選テーブルが格納されている。また、特別図柄抽選テーブルとして、「特図低確率状態」に対応する特別図柄抽選テーブルと、「特図高確率状態」に対応する特別図柄抽選テーブルと、が格納されている。
「特図低確率状態」に対応する特別図柄抽選テーブルでは、特別図柄抽選に当選する確率が第1の確率(例えば、1/320)となるように、特別図柄抽選に係る当たり値が登録されている。一方、「特図高確率状態」に対応する特別図柄抽選テーブルでは、特別図柄抽選に当選する確率が第1の確率より高い第2の確率(例えば、1/32)となるように、特別図柄抽選に係る当たり値が登録されている。
そして、当落判定処理では、判定始動情報に含まれる大当たり乱数の値と、現在の遊技状態(「特図低確率状態」又は「特図高確率状態」)に対応する特別図柄抽選テーブルと、に基づいて、当落判定を行う。これにより、特別図柄抽選の結果(「当選」又は「落選」)が判定される。
ここで、RAM230の所定領域において、特図高確率状態フラグの値として「1」が設定されている場合には、「特図高確率状態」に対応する特別図柄抽選テーブルを用いて当落判定を実行し、特図高確率状態フラグの値として「0」が設定されている場合には、「特図低確率状態」に対応する特別図柄抽選テーブルを用いて当落判定を実行する。
【0079】
ステップS120では、停止図柄設定処理を実行し、ステップS121に移行する。停止図柄設定処理では、ステップS119の処理結果に基づいて、停止表示させる特別図柄(停止図柄)の種別を設定する。
具体的には、停止図柄設定処理では、当落判定により特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果が「当選」であると判定された場合には、大当たり図柄の種別(当選種別)を判定(当選種別判定)する。
一方、当落判定により特別図柄抽選の結果が「落選」であると判定された場合には、停止図柄の種別として、「はずれ図柄」が判定される。
ROM220には、大当たり図柄乱数の値と大当たり図柄の種別(「大当たり1図柄」〜「大当たり5図柄」)との対応が登録された大当たり図柄決定テーブルが格納されている。また、大当たり図柄決定テーブルとして、第1特別図柄抽選に対応する第1大当たり図柄決定テーブルと、第2特別図柄抽選に対応する第2大当たり図柄決定テーブルと、が格納されている。
第1大当たり図柄決定テーブルには、「大当たり1図柄」〜「大当たり3図柄」が登録されている(「大当たり4図柄」及び「大当たり5図柄」が登録されていない)。また、第1大当たり図柄決定テーブルでは、「大当たり1図柄」の選択確率が30%、「大当たり2図柄」の選択確率が10%、「大当たり3図柄」の選択確率が60%に設定されている。
第2大当たり図柄決定テーブルには、「大当たり4図柄」及び「大当たり5図柄」が登録されている(「大当たり1図柄」〜「大当たり3図柄」が登録されていない)。また、第2大当たり図柄決定テーブルでは、「大当たり5図柄」の選択確率が50%、「大当たり6図柄」の選択確率が50%に設定されている。
【0080】
当選種別判定では、判定始動情報が特
図1始動情報である場合には、当該判定始動情報に含まれる大当たり図柄乱数と、第1大当たり図柄決定テーブルと、に基づいて、大当たり図柄の種別(「大当たり1図柄」〜「大当たり3図柄」)を判定する。
一方、判定始動情報が特
図2始動情報である場合には、当該判定始動情報に含まれる大当たり図柄乱数と、第2大当たり図柄決定テーブルと、に基づいて、大当たり図柄の種別(「大当たり4図柄」又は「大当たり5図柄」)を判定する。
そして、停止図柄設定処理では、停止図柄として、決定した種別に係る停止図柄を設定する。また、決定した停止図柄の種別を指定する図柄種別指定コマンド(「大当たりp図柄指定」又は「はずれ図柄指定」)を、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、図柄種別指定コマンドが演出制御装置300に対して送信される。
【0081】
ステップS121では、変動時間設定処理を実行し、ステップS122に移行する。変動時間設定処理については、後述する。
ステップS122では、遊技状態指定コマンド送信処理を実行し、ステップS123に移行する。遊技状態指定コマンド送信処理については、後述する。
ステップS123では、遊技状態チェックフラグ設定処理を実行し、ステップS124に移行する。遊技状態チェックフラグ設定処理では、遊技状態チェックフラグの値を設定する。
具体的には、遊技状態チェックフラグ設定処理では、RAM230の所定領域において、遊技状態チェックフラグ(数値データ)の値として、ステップS122の遊技状態指定コマンド送信処理に含まれる遊技状態オフセット値修正処理(ステップS242)で演算された遊技状態オフセット値(「0」〜「12」のうちいずれか一の数値)を設定する。
これによって、判定始動情報に基づく当落判定の実行時における遊技状態を指定する情報(遊技状態オフセット値)が、遊技状態チェックフラグの値として保存される。
【0082】
ステップS124では、遊技状態更新処理を実行し、ステップS125に移行する。遊技状態更新処理では、遊技状態を更新する。
具体的には、遊技状態更新処理では、ステップS119で実行した当落判定の結果が「当選」であるか否か(当選種別が「大当たり」であるか否か)を判定(以下、「第1の判定」とする)する。
第1の判定により当落判定の結果が「当選」であると判定した場合には、更に、現在の遊技状態(「特図高確率状態」又は「特図低確率状態」)を判定(以下、「第2の判定」とする)する。
そして、第2の判定により現在の遊技状態が「特図高確率状態」であると判定した場合には、「特図高確率状態」を終了して、「特図低確率状態」を生起させる。具体的には、RAM230の所定領域において、特図高確率状態フラグの値として「0」を設定する。また、RAM230の所定領域において、時短同期フラグの値として「0」を設定する。
一方、第2の判定により現在の遊技状態が「特図低確率状態」であると判定した場合には、現在の遊技状態(「特図低確率状態」)を維持する。
また、第1の判定により当落判定の結果が「当選」であると判定した場合には、更に、時短制御を実行中であるか否かを判定(以下、「第3の判定」とする)する。
そして、第3の判定により時短制御を実行中であると判定した場合には、更に、時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定(以下、「第4の判定」とする)する。
そして、第4の判定により時短カウンタの値が「0」であると判定した場合(時短制御延長期間中である場合)には、RAM230の所定領域において、時短制御フラグの値として「0」を設定して、当該時短制御を停止する。
一方、第4の判定により時短カウンタの値が「0」でないと判定した場合(時短制御最低継続期間中である場合)には、当該時短制御が実行されている状態を維持する。
一方、第3の判定により時短制御を実行中でない(時短制御を停止中である)と判定した場合には、当該時短制御が停止されている状態を維持する。
一方、第1の判定により当落判定の結果が「落選」であると判定した場合には、現在の遊技状態(「特図高確率状態」又は「特図低確率状態」)を維持するとともに、現在の時短制御の実行状況(実行中又は停止中)を維持する。
以上によって、当落判定の結果が「当選」であり、かつ、現在の遊技状態が「特図高確率状態」である場合には、「特図高確率状態」が終了されて、「特図低確率状態」が生起される。この際、時短カウンタの値が「0」である場合(時短制御延長期間中である場合)には、「特図高確率状態」の終了に同期して、時短制御が停止される。
【0083】
ステップS125では、変動表示開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS46)に移行する。変動表示開始処理では、特別図柄の変動表示を開始する。
具体的には、変動表示開始処理では、特
図1表示装置61又は特
図2表示装置62において、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示を開始するとともに、ステップS121の変動時間設定処理に含まれる変動パターン選択処理(ステップS134)で特図変動時間タイマに設定した変動時間の計測を開始する。
また、RAM230の始動情報記憶領域に記憶されている判定始動情報を消去して、当該判定始動情報を、RAM230の変動中始動情報記憶領域に記憶する。
また、第1特別図柄の変動表示を開始した場合には、現在の特
図1保留数カウンタの値から「1」を減算した値を、新たに特
図1保留数カウンタの値として設定する。一方、第2特別図柄の変動表示を開始した場合には、現在の特
図2保留数カウンタの値から「1」を減算した値を、新たに特
図2保留数カウンタの値として設定する。さらに、特図保留数が「1」減少したことを指定する保留数指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、保留数指定コマンドが、演出制御回路300に対して送信される。
また、現在の大当たり後回転数カウンタの値に「1」を加算した値を、新たに大当たり後回転数カウンタの値として設定する。
さらに、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「特図変動中状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「特図変動待ち状態」から「特図変動中状態」に更新される。
【0084】
次に、ステップS121の変動時間設定処理を説明する。
図12は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。
図13は、保留オフセット値の演算方法を示す図である。
変動時間設定処理は、ステップS121において実行されると、
図12に示すように、まず、ステップS130に移行する。
ステップS130では、判定値算出処理を実行し、ステップS131に移行する。判定値算出処理では、判定値を算出する。
ここで、「判定値」は、後述する保留オフセット値の決定に用いる変数となっている。
具体的には、判定値算出処理では、まず、RAM230の所定領域において設定されている、時短制御フラグの値と、転落変動フラグの値と、変動判別フラグの値と、を確認する。
そして、時短制御フラグの値と転落変動フラグの値との論理和である中間演算値を演算する。具体的には、
図13(a)に示すように、時短制御フラグの値及び転落変動フラグの値のうち少なくとも一方が「1」である場合には、中間演算値として「1」が算出される。一方、図時短制御フラグの値及び転落変動フラグの値の両方が「0」である場合には、中間演算値として「0」が算出される。
次に、中間演算値と変動判別フラグの値との排他的論理和である判定値を演算する。具体的には、
図13(b)に示すように、中間演算値及び変動判別フラグの値のうち一方のみが「1」である場合には、判定値として「1」が算出される。一方、中間演算値及び変動判別フラグの値の両方が「0」である場合、及び、中間演算値及び変動判別フラグの値の両方が「1」である場合には、判定値として「0」が算出される。
【0085】
これによって、現在の遊技状態が、時短制御の停止中である、開始される変動表示が転落変動である、開始される変動表示が特
図1変動である場合には、判定値として「1」が設定される。
一方、現在の遊技状態が、時短制御の停止中である、開始される変動表示が転落変動である、開始される変動表示が特
図2変動である場合には、判定値として「0」が設定される。
一方、現在の遊技状態が、時短制御の停止中である、開始される変動表示が転落変動でない、開始される変動表示が特
図1変動である場合には、判定値として「0」が設定される。
一方、現在の遊技状態が、時短制御の停止中である、開始される変動表示が転落変動でない、開始される変動表示が特
図2変動である場合には、判定値として「1」が設定される。
一方、現在の遊技状態が、時短制御の実行中である、開始される変動表示が転落変動である、開始される変動表示が特
図1変動である場合には、判定値として「1」が設定される。
一方、現在の遊技状態が、時短制御の実行中である、開始される変動表示が転落変動である、開始される変動表示が特
図2変動である場合には、判定値として「0」が設定される。
一方、現在の遊技状態が、時短制御の実行中である、開始される変動表示が転落変動でない、開始される変動表示が特
図1変動である場合には、判定値として「1」が設定される。
一方、現在の遊技状態が、時短制御の実行中である、開始される変動表示が転落変動でない、開始される変動表示が特
図2変動である場合には、判定値として「0」が設定される。
【0086】
ステップS131では、保留オフセット値設定処理を実行し、ステップS132に移行する。保留オフセット値設定処理では、RAM230の所定領域において、保留オフセット値として「4」を設定する。
ここで、「保留オフセット値」は、後述する変動パターン決定テーブルの選択に用いる変数となっている。
ステップS132では、ステップS130で算出した判定値の値が「0」であるか否かを判定し、算出した判定値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS133に移行し、算出した判定値が「0」でない(算出した判定値が「1」である)場合(No)には、ステップS134に移行する。
ステップS133では、保留オフセット値修正処理を実行し、ステップS134に移行する。保留オフセット値修正処理では、ステップS131で設定された保留オフセット値(「4」)を修正(上書き)する。
具体的には、保留オフセット値修正処理では、まず、RAM230の所定領域において設定されている、変動判別フラグの値が「0」であるか否かを判定する。
そして、変動判別フラグの値が「0」であると判定した場合(開始される変動表示が特
図1変動である場合)には、現在の特
図1保留数カウンタの値に基づいて、ステップS131で設定された保留オフセット値を修正する。この際、現在の特
図1保留数カウンタの値が「1」である場合には、保留オフセット値として「0」が設定され、現在の特
図1保留数カウンタの値が「2」である場合には、保留オフセット値として「1」が設定され、現在の特
図1保留数カウンタの値が「3」である場合には、保留オフセット値として「2」が設定され、現在の特
図1保留数カウンタの値が「4」である場合には、保留オフセット値として「3」が設定される。すなわち、この場合には、判定始動情報に基づく変動表示の開始時の保留数(ステップS125で「1」が減算された後の特
図1保留数カウンタの値)と、保留オフセット値とが一致する。
一方、変動判別フラグの値が「1」であると判定した場合(開始される変動表示が特
図2変動である場合)には、現在の特
図2保留数カウンタの値に基づいて、ステップS131で設定された保留オフセット値を修正する。この際、現在の特
図2保留数カウンタの値が「1」である場合には、保留オフセット値として「0」が設定され、現在の特
図2保留数カウンタの値が「2」である場合には、保留オフセット値として「1」が設定され、現在の特
図2保留数カウンタの値が「3」である場合には、保留オフセット値として「2」が設定され、現在の特
図2保留数カウンタの値が「4」である場合には、保留オフセット値として「3」が設定される。すなわち、この場合には、判定始動情報に基づく変動表示の開始時の保留数(ステップS125で「1」が減算された後の特
図2保留数カウンタの値)と、保留オフセット値とが一致する。
【0087】
これによって、
図13に示すように、現在の遊技状態が、時短制御の停止中である、開始される変動表示が転落変動である、開始される変動表示が特
図1変動である場合には、保留オフセット値として「4」が設定される。
一方、現在の遊技状態が、時短制御の停止中である、開始される変動表示が転落変動である、開始される変動表示が特
図2変動である場合には、保留オフセット値として特
図2保留数に応じた値(「0」〜「3」)が設定される。
一方、現在の遊技状態が、時短制御の停止中である、開始される変動表示が転落変動でない、開始される変動表示が特
図1変動である場合には、保留オフセット値として特
図1保留数に応じた値(「0」〜「3」)が設定される。
一方、現在の遊技状態が、時短制御の停止中である、開始される変動表示が転落変動でない、開始される変動表示が特
図2変動である場合には、保留オフセット値として「4」が設定される。
一方、現在の遊技状態が、時短制御の実行中である、開始される変動表示が転落変動である、開始される変動表示が特
図1変動である場合には、保留オフセット値として「4」が設定される。
一方、現在の遊技状態が、時短制御の実行中である、開始される変動表示が転落変動である、開始される変動表示が特
図2変動である場合には、保留オフセット値として特
図2保留数に応じた値(「0」〜「3」)が設定される。
一方、現在の遊技状態が、時短制御の実行中である、開始される変動表示が転落変動でない、開始される変動表示が特
図1変動である場合には、保留オフセット値として「4」が設定される。
一方、現在の遊技状態が、時短制御の実行中である、開始される変動表示が転落変動でない、開始される変動表示が特
図2変動である場合には、保留オフセット値として特
図2保留数に応じた値(「0」〜「3」)が設定される。
【0088】
ステップS134では、変動パターン選択処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS122)に移行する。変動パターン選択処理では、特別図柄の変動表示の変動パターンを選択する。
具体的には、変動パターン選択処理では、まず、変動パターンの種別(第1変動パターンの種別及び第2変動パターンの種別)を決定する。
本実施形態では、ステップS119で実行された当落判定の結果が「落選」である場合と、ステップS119で実行された当落判定の結果が「当選」である場合とで、互いに異なる処理によって変動パターンの種別が決定される。
【0089】
すなわち、落選時における変動パターンの種別を決定する処理では、まず、テーブルグループを指定するテーブルグループ番号を決定する。
ここで、「テーブルグループ」は、複数の変動パターン決定テーブルの集合(群)となっている。なお、テーブルグループ番号は、当落判定の結果が「落選」である場合にのみ決定される。
本実施形態では、各遊技状態(特図高確率状態フラグの値と、時短制御フラグの値と、の組み合わせのそれぞれ)に対応するテーブルグループが設定されている。
そして、各テーブルグループには、変動判別フラグの値と、各保留オフセット値(「0」〜「4」)と、の組み合わせのそれぞれに対応する落選時変動パターン決定テーブル(落選時第1変動パターン決定テーブル及び落選時第2変動パターン決定テーブル)が属している。
そして、各テーブルグループに属する各落選時第2変動パターン決定テーブルには、第2変動パターンの種別として「通常変動」及び「リーチ変動」が登録されている。
また、時短制御フラグの値が「1」である場合(時短制御を実行中である場合)に対応するテーブルグループに属する落選時変動パターン決定テーブルでは、時短制御フラグの値が「0」である場合(時短制御を停止中である場合)に対応するテーブルグループに属する落選時変動パターン決定テーブルと比較して、短い変動時間に係る変動パターン(第1変動パターン及び第2変動パターン)が選択される確率が高くなるように設定されている。
また、各テーブルグループでは、保留オフセット値が「0」〜「3」に対応する落選時変動パターン決定テーブルについては、小さい保留オフセット値に対応する落選時変動パターン決定テーブルほど、より短い変動時間に係る変動パターン(第1変動パターン及び第2変動パターン)が選択される確率が高く、大きい保留オフセット値に対応する落選時変動パターン決定テーブルほど、より長い変動時間に係る変動パターン(第1変動パターン及び第2変動パターン)が選択される確率が高くなるように設定されている。
特に、各テーブルグループでは、保留オフセット値が「0」〜「3」に対応する落選時変動パターン決定テーブルについては、小さい保留オフセット値に対応する落選時変動パターン決定テーブルほど、より長い変動時間に係る第1変動パターンが選択される確率が高く、かつ、より短い変動時間に係る第2変動パターンが選択される確率が高くなるように設定されている。また、大きい保留オフセット値に対応する落選時変動パターン決定テーブルほど、より短い変動時間に係る第1変動パターンが選択される確率が高く、かつ、より長い変動時間に係る第2変動パターンが選択される確率が高くなるように設定されている。
一方、各テーブルグループでは、保留オフセット値が「4」に対応する落選時変動パターン決定テーブルでは、他の保留オフセット値(「0」〜「3」)に対応する落選時変動パターン決定テーブルと比較して、長い変動時間に係る変動パターン(長い変動時間に係る第1変動パターン及び長い変動時間に係る第2変動パターン)が選択される確率が高くなるように設定されている。
なお、本実施形態では、各テーブルグループでは、変動判別フラグの値が「1」(開始される変動表示が特
図2変動)、かつ、保留オフセット値が「4」に対応する落選時変動パターン決定テーブルには、第2変動パターンの種別として「通常変動」のみが登録されている。これによって、時短制御の停止中における特
図2変動(転落変動に該当する場合を除く)において「リーチ表示」が実行された場合には、必ず、当該報知表示の終了後に大当たり遊技状態が生起される。
ROM220には、現在の遊技状態とテーブルグループ番号との対応が登録されたテーブルグループ番号決定テーブルが格納されている。
そして、テーブルグループ番号を決定する処理では、テーブル番号決定テーブルに基づいて、現在の遊技状態(特図高確率状態フラグの値と、時短制御フラグの値と、の組み合わせ)に対応するテーブルグループ番号を決定する。
【0090】
落選時における変動パターンの種別を決定する処理では、次に、第1変動パターンの種別(変動パターン番号)を決定(変動パターン判定)する。
ROM220には、変動パターン乱数と第1変動パターンの種別(変動パターン番号)との対応が登録された落選時第1変動パターン決定テーブルが格納されている。また、落選時第1変動パターン決定テーブルとして、テーブルグループ番号と、保留オフセット値(「0」〜「4」)と、変動判別フラグの値(「0」又は「1」)と、の組み合わせのそれぞれに対応する落選時第1変動パターン決定テーブルが格納されている。
そして、落選時における第1変動パターンの種別を決定する処理では、まず、判定始動情報に含まれる変動パターン乱数を読み出す。また、決定されたテーブルグループ番号と、RAM230の所定領域において設定されている保留オフセット値(「0」〜「4」)と、RAM230の所定領域において設定されている変動判別フラグ値(「0」又は「1」)と、の組み合わせに対応する落選時第1変動パターン決定テーブルを読み出す。そして、読み出した変動パターン乱数及び落選時第1変動パターン決定テーブルに基づいて、第1変動パターンの種別(変動パターン番号)を決定する。
落選時における変動パターンの種別を決定する処理では、次に、第2変動パターンの種別(変動パターン番号)を決定(変動パターン判定)する。
ROM220には、変動パターン乱数と第2変動パターンの種別(変動パターン番号)との対応が登録された落選時第2変動パターン決定テーブルが格納されている。また、落選時第2変動パターン決定テーブルとして、テーブルグループ番号と、保留オフセット値(「0」〜「4」)と、変動判別フラグの値(「0」又は「1」)と、の組み合わせのそれぞれに対応する落選時第2変動パターン決定テーブルが格納されている。
そして、落選時における第2変動パターンの種別を決定する処理では、まず、判定始動情報に含まれる変動パターン乱数を読み出す。また、決定されたテーブルグループ番号と、RAM230の所定領域において設定されている保留オフセット値(「0」〜「4」)と、RAM230の所定領域において設定されている変動判別フラグ値(「0」又は「1」)と、の組み合わせに対応する落選時第2変動パターン決定テーブルを読み出す。そして、読み出した変動パターン乱数及び落選時第2変動パターン決定テーブルに基づいて、第2変動パターンの種別(変動パターン番号)を決定する。
【0091】
一方、当選時における変動パターンの種別を決定する処理では、まず、第1変動パターンの種別(変動パターン番号)を決定(変動パターン判定)する。
ROM220には、変動パターン乱数と第1変動パターンの種別(変動パターン番号)との対応が登録された当選時第1変動パターン決定テーブルが格納されている。また、当選時第1変動パターン決定テーブルとして、各遊技状態(特図高確率状態フラグの値と、時短制御フラグの値と、の組み合わせのそれぞれ)に対応する当選時第1変動パターン決定テーブルが格納されている。
そして、当選時における第1変動パターンの種別を決定する処理では、まず、判定始動情報に含まれる変動パターン乱数を読み出す。また、現在の遊技状態(特図高確率状態フラグの値と、時短制御フラグの値と、の組み合わせ)に対応する当選時第1変動パターン決定テーブルを読み出す。そして、読み出した変動パターン乱数及び当選時第1変動パターン決定テーブルに基づいて、第1変動パターンの種別(変動パターン番号)を決定する。
当選時における変動パターンの種別を決定する処理では、次に、第2変動パターンの種別(変動パターン番号)を決定(変動パターン判定)する。
ROM220には、変動パターン乱数と第2変動パターンの種別(変動パターン番号)との対応が登録された当選時第2変動パターン決定テーブルが格納されている。また、当選時第2変動パターン決定テーブルとして、各遊技状態(特図高確率状態フラグの値と、時短制御フラグの値と、の組み合わせのそれぞれ)に対応する当選時第2変動パターン決定テーブルが格納されている。各当選時第2変動パターン決定テーブルには、第2変動パターンの種別として「リーチ変動」のみが登録されている。
そして、当選時における第2変動パターンの種別を決定する処理では、まず、判定始動情報に含まれる変動パターン乱数を読み出す。また、現在の遊技状態(特図高確率状態フラグの値と、時短制御フラグの値と、の組み合わせ)に対応する当選時第2変動パターン決定テーブルを読み出す。そして、読み出した変動パターン乱数及び当選時第2変動パターン決定テーブルに基づいて、第2変動パターンの種別(変動パターン番号)を決定する。
【0092】
変動パターン選択処理では、次に、決定した第1変動パターンの種別(変動パターン番号)を指定する第1変動パターン指定コマンド(変動パターンm指定)及び決定した第2変動パターンの種別(変動パターン番号)を指定する第2変動パターン指定コマンド(変動パターンn指定)を、ポート出力要求バッファに格納する。
これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、第1変動パターン指定コマンド及び第2変動パターン指定コマンドが、演出制御回路300に対して送信される。
さらに、特別図柄の変動時間(変動パターン番号に対応する変動時間)を、特図変動時間タイマに設定する。ここで、特別図柄の変動時間とは、決定した第1変動パターンに係る変動時間と、決定した第2変動パターンに係る変動時間と、を合計した時間をいう。
【0093】
次に、ステップS46の特図変動中処理を説明する。
図14は、特図変動中処理を示すフローチャートである。
特図変動中処理は、ステップS46において実行されると、
図14に示すように、まず、ステップS140に移行する。
ステップS140では、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示を実行中であるか否かを判定し、特別図柄の変動表示を実行中であると判定した場合(Yes)には、ステップS141に移行し、特別図柄の変動表示を実行中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS47)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「特図変動中状態」に対応する値が設定されている場合には、特別図柄の変動表示を実行中であると判定し、特図遊技フェーズフラグの値として他の特図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、特別図柄の変動表示を実行中でないと判定する。
ステップS141では、特図変動時間タイマに設定した特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、特図変動時間タイマに設定した特別図柄の変動時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS142に移行し、特図変動時間タイマに設定した特別図柄の変動時間が経過していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS47)に移行する。
【0094】
ステップS142では、停止表示開始処理を実行し、ステップS143に移行する。停止表示開始処理では、特別図柄の停止表示を開始する。
具体的には、停止表示開始処理では、特
図1表示装置61又は特
図2表示装置62において、特別図柄の変動表示を終了する。そして、ステップS120で設定された停止図柄による特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の停止表示を開始する。
ステップS143では、特図遊技フェーズ更新処理を実行し、ステップS144に移行する。特図遊技フェーズ更新処理では、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「特図停止図柄表示状態」に対応する値を設定する。
これによって、特図遊技フェーズが、「特図変動中状態」から「特図停止図柄表示状態」に更新される。
ステップS144では、遊技状態指定コマンド送信処理を実行し、ステップS145に移行する。遊技状態指定コマンド送信処理については、後述する。
ステップS145では、停止時間設定処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS47)に移行する。停止時間設定処理では、特別図柄の停止時間の計測を開始する。
具体的には、停止時間設定処理では、所定の停止時間(本実施形態では、500[ms])を、特図停止時間タイマに設定する。そして、特図停止時間タイマに設定した停止時間の計測を開始する。
また、停止指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、停止指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0095】
次に、ステップS47の特図停止中処理を説明する。
図15は、特図停止中処理を示すフローチャートである。
特図停止中処理は、ステップS47において実行されると、
図15に示すように、まず、ステップS150に移行する。
ステップS150では、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の停止表示を実行中であるか否かを判定し、特別図柄の停止表示を実行中であると判定した場合(Yes)には、ステップS151に移行し、特別図柄の停止表示を実行中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS48)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「特図停止図柄表示状態」に対応する値が設定されている場合には、特別図柄の停止表示を実行中であると判定し、特図遊技フェーズフラグの値として他の特図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、特別図柄の停止表示を実行中でないと判定する。
ステップS151では、特図停止時間タイマに設定した特別図柄の停止時間が経過したか否かを判定し、特図停止時間タイマに設定した特別図柄の停止時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS152に移行し、特図停止時間タイマに設定した特別図柄の停止時間が経過していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS48)に移行する。
【0096】
ステップS152では、転落変動フラグ設定処理を実行し、ステップS153に移行する。転落変動フラグ設定処理では、RAM230の所定領域において、転落変動フラグの値として「0」を設定する。
ステップS153では、RAM230の所定領域において、時短制御フラグの値として「1」が設定されているか否か(時短制御を実行中であるか否か)を判定し、時短制御フラグの値として「1」が設定されている(時短制御の実行中である)と判定した場合(Yes)には、ステップS154に移行し、時短制御フラグの値として「0」が設定されている(時短制御の停止中である)と判定した場合(No)には、ステップS155に移行する。
ステップS154では、時短制御管理処理を実行し、ステップS155に移行する。時短制御管理処理については、後述する。
ステップS155では、停止図柄が「大当たり図柄」(「大当たり1図柄」〜「大当たり5図柄」)であるか否かを判定し、停止図柄が「大当たり図柄」であると判定した場合(Yes)には、ステップS156に移行し、停止図柄が「大当たり図柄」でない(停止図柄が「はずれ図柄」である)と判定した場合(No)には、ステップS159に移行する。
ステップS156では、大当たり遊技状態設定処理を実行し、ステップS157に移行する。大当たり遊技状態設定処理では、大当たり遊技状態を生起させるための各種設定を実行する。
具体的には、大当たり遊技状態設定処理では、まず、停止図柄の種別(大当たり図柄の種別)に基づいて、生起させる大当たり遊技状態の種別(「大当たり1」〜「大当たり5」のうちいずれか)を確認する。
そして、RAM230の所定領域において、確認した大当たり遊技状態の種別に対応する大当たり遊技状態フラグの値として「1」を設定する。また、所定のオープニング時間を、オープニング期間タイマに設定する。
さらに、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「大入賞口開放前状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「特図停止図柄表示状態」から「大入賞口開放前状態」に更新される。
【0097】
ステップS157では、遊技状態指定コマンド送信処理を実行し、ステップS158に移行する。遊技状態指定コマンド送信処理については、後述する。
ステップS158では、大当たり遊技状態開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS48)に移行する。大当たり遊技状態開始処理では、大当たり遊技状態を開始する。
具体的には、大当たり遊技状態開始処理では、オープニング期間タイマによるステップS156で設定したオープニング時間の計測を開始する。
さらに、確認した大当たり遊技状態の種別を指定するオープニング指定コマンド(大当たりh指定)を、RAM230の所定領域に格納する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、オープニング指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
ステップS159では、特図遊技フェーズ更新処理を実行し、ステップS160に移行する。特図遊技フェーズ更新処理では、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「特図変動待ち状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「特図停止図柄表示状態」から「特図変動待ち状態」に更新される。
ステップS160では、遊技状態指定コマンド送信処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS48)に移行する。遊技状態指定コマンド送信処理については、後述する。
【0098】
次に、ステップS154の時短制御管理処理を説明する。
図16は、時短制御管理処理を示すフローチャートである。
時短制御管理処理は、ステップS154において実行されると、
図16に示すように、まず、ステップS170に移行する。
ステップS170では、停止図柄が「大当たり図柄」(「大当たり1図柄」〜「大当たり5図柄」)であるか否かを判定し、停止図柄が「大当たり図柄」であると判定した場合(Yes)には、ステップS171に移行し、停止図柄が「大当たり図柄」でない(停止図柄が「はずれ図柄」である)と判定した場合(No)には、ステップS172に移行する。
ステップS171では、時短制御停止処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS155)に移行する。時短制御停止処理では、時短制御を停止する。
具体的には、時短制御停止処理では、RAM230の所定領域において、時短制御フラグの値として「0」を設定して、時短制御を停止する。
ステップS172では、時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、時短カウンタの値が「0」でない(「1」以上である)と判定した場合(No)には、ステップS173に移行し、時短カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS175に移行する。
ステップS173では、時短カウンタ更新処理を実行し、ステップS174に移行する。時短カウンタ更新処理では、現在の時短カウンタの値から「1」を減算した値を、新たに時短カウンタの値として設定する。
【0099】
ステップS174では、時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、時短カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS175に移行し、時短カウンタの値が「0」でない(「1」以上である)と判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS155)に移行する。
ステップS175では、RAM230の所定領域において、特図高確率状態フラグの値として「1」が設定されているか否か(「特図高確率状態」の生起中であるか否か)を判定し、特図高確率状態フラグの値として「1」が設定されている(「特図高確率状態」の生起中である)と判定した場合(Yes)には、ステップS176に移行し、特図高確率状態フラグの値として「0」が設定されている(「特図低確率状態」の生起中である)と判定した場合(No)には、ステップS177に移行する。
ステップS176では、RAM230の所定領域において、時短同期フラグの値として「1」が設定されているか否かを判定し、時短同期フラグの値として「0」が設定されていると判定した場合(No)には、ステップS177に移行し、時短同期フラグの値として「1」が設定されていると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS155)に移行する。
ステップS177では、時短制御停止処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS155)に移行する。時短制御停止処理では、時短制御を停止する。
具体的には、時短制御停止処理では、RAM230の所定領域において、時短制御フラグの値として「0」を設定して、時短制御を停止する。
【0100】
次に、ステップS48の大当たり遊技処理を説明する。
図17は、大当たり遊技処理を示すフローチャートである。
大当たり遊技処理は、ステップS48において実行されると、
図17に示すように、まず、ステップS180に移行する。
ステップS180では、大当たり遊技状態の生起中であるか否かを判定し、大当たり遊技状態の生起中であると判定した場合(Yes)には、ステップS181に移行し、大当たり遊技状態の生起中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、いずれかの大当たり遊技状態の種別に対応する大当たり遊技状態フラグの値として「1」が設定されている場合には、大当たり遊技状態の生起中であると判定し、全ての大当たり遊技状態の種別に対応する大当たり遊技状態フラグの値として「0」が設定されている場合には、大当たり遊技状態の生起中でないと判定する。
ステップS181では、V入賞球検知センサ105から検出信号が入力されたか否かを判定し、V入賞球検知センサ105から検出信号が入力されたと判定した場合(Yes)には、ステップS182に移行し、V入賞球検知センサ105から検出信号が入力されていないと判定した場合(No)には、ステップS183に移行する。
ステップS182では、V入賞検出処理を実行し、ステップS183に移行する。V入賞検出処理では、RAM230の所定領域において、V入賞フラグの値として「1」を設定する。
また、V入賞フラグ設定処理では、V入賞指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、V入賞指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0101】
ステップS183では、オープニング期間中であるか否かを判定し、オープニング期間中であると判定した場合(Yes)には、ステップS184に移行し、オープニング期間中でないと判定した場合(No)には、ステップS185に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「大入賞口開放前状態」に対応する値が設定されている場合には、オープニング期間中であると判定し、特図遊技フェーズフラグの値として他の特図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、オープニング期間中でないと判定する。
ステップS184では、オープニング期間中処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。オープニング期間中処理については、後述する。
【0102】
ステップS185では、インターバル期間中であるか否かを判定し、インターバル期間中であると判定した場合(Yes)には、ステップS186に移行し、インターバル期間中でないと判定した場合(No)には、ステップS187に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「大入賞口閉鎖有効状態」に対応する値が設定されている場合には、インターバル期間中であると判定し、特図遊技フェーズフラグの値として他の特図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、インターバル期間中でないと判定する。
ステップS186では、インターバル期間中処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。インターバル期間中処理については、後述する。
ステップS187では、ラウンド遊技を実行中であるか否かを判定し、ラウンド遊技を実行中であると判定した場合(Yes)には、ステップS188に移行し、ラウンド遊技を実行中でないと判定した場合(No)には、ステップS189に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「大入賞口開放制御状態」に対応する値が設定されている場合には、ラウンド遊技の実行中であると判定し、特図遊技フェーズフラグの値として他の特図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、ラウンド遊技の実行中でないと判定する。
ステップS188では、ラウンド遊技中処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。ラウンド遊技中処理については、後述する。
【0103】
ステップS189では、エンディング期間中であるか否かを判定し、エンディング期間中であると判定した場合(Yes)には、ステップS190に移行し、エンディング期間中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「大入賞口開放終了ウェイト状態」に対応する値が設定されている場合には、エンディング期間中であると判定し、特図遊技フェーズフラグの値として他の特図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、エンディング期間中でないと判定する。
ステップS190では、エンディング期間中処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。エンディング期間中処理については、後述する。
【0104】
次に、ステップS184のオープニング期間中処理を説明する。
図18は、オープニング期間中処理を示すフローチャートである。
オープニング期間中処理は、ステップS184において実行されると、
図18に示すように、まず、ステップS200に移行する。
ステップS200では、オープニング期間タイマに設定したオープニング時間が経過したか否かを判定し、オープニング期間タイマに設定したオープニング時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS201に移行し、オープニング期間タイマに設定したオープニング時間が経過していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。
【0105】
ステップS201では、ラウンド遊技設定処理を実行し、ステップS202に移行する。ラウンド遊技設定処理では、ラウンド遊技を実行するための各種設定を実行する。
具体的には、ラウンド遊技設定処理では、まず、RAM230の所定領域に設定されている大当たり遊技状態フラグに基づいて、現在の大当たり遊技状態の種別(「大当たり1」〜「大当たり5」)を確認する。
次に、確認した大当たり遊技状態の種別に対応するラウンド遊技の回数をラウンド遊技カウンタに設定する。また、確認した大当たり遊技状態の種別に対応するラウンドシナリオ情報を設定する。
ここで、「ラウンドシナリオ情報」には、各回のラウンド遊技のラウンド開閉パターン(当該ラウンド遊技において実行される単位開放の回数、各回の単位開放に係る最長開放時間、2回の単位開放の間のインターバル時間等を指定する情報)が含まれている。
具体的には、「大当たり1」〜「大当たり5」に当選した場合には、ラウンド遊技の回数として、16[回]が設定される。また、1,2,4〜15回目の各回のラウンド遊技において開放する大入賞口として、第1大入賞口53が設定され、3,16回目のラウンド遊技において開放する大入賞口として、第2大入賞口54が設定される。
そして、「大当たり1」に当選した場合には、3〜10,16回目の各回のラウンド遊技として、入賞困難ラウンドが設定され、1,2,11〜15回目の各回のラウンド遊技として、入賞容易ラウンドが設定される。
「大当たり2」に当選した場合には、3〜11回目の各回のラウンド遊技として、入賞困難ラウンドが設定され、1,2,12〜16回目の各回のラウンド遊技として、入賞容易ラウンドが設定される。
「大当たり3」に当選した場合には、3〜15回目の各回のラウンド遊技として、入賞困難ラウンドが設定され、1,2,16回目の各回のラウンド遊技として、入賞容易ラウンドが設定される。
「大当たり4」に当選した場合には、4〜14回目の各回のラウンド遊技として、入賞困難ラウンドが設定され、1〜3,15,16回目の各回のラウンド遊技として、入賞容易ラウンドが設定される。
「大当たり5」に当選した場合には、4〜7回目の各回のラウンド遊技として、入賞困難ラウンドが設定され、1〜3,8〜16回目の各回のラウンド遊技として、入賞容易ラウンドが設定される。
そして、ラウンド遊技設定処理では、設定したラウンドシナリオ情報に基づいて、1回目のラウンド遊技に対応するラウンド開閉パターンを設定する。
また、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「大入賞口開放制御状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「大入賞口開放前状態」から「大入賞開放制御状態」に更新される。
【0106】
ステップS202では、遊技状態指定コマンド送信処理を実行し、ステップS203に移行する。遊技状態指定コマンド送信処理については、後述する。
ステップS203では、ラウンド遊技開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。ラウンド遊技開始処理では、ラウンド遊技を開始する。
具体的には、ラウンド遊技開始処理では、ステップS201で設定したラウンド開閉パターンに基づいて、大入賞口開閉部材53a,54aを開放状態に変位させる制御を開始するとともに、大入賞口入球数カウンタによる大入賞口53,54への遊技球の入球数のカウントを開始する。
また、ラウンド開始指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これによって、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、ラウンド開始指定コマンドが、演出制御回路300に対して送信される。
【0107】
次に、ステップS186のインターバル期間中処理を説明する。
図19は、インターバル期間中処理を示すフローチャートである。
インターバル期間中処理は、ステップS186において実行されると、
図19に示すように、まず、ステップS210に移行する。
ステップS210では、インターバル期間タイマに設定したインターバル時間が経過したか否かを判定し、インターバル期間タイマに設定したインターバル時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS211に移行し、インターバル期間タイマに設定したインターバル時間が経過していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。
ステップS211では、ラウンド遊技設定処理を実行し、ステップS212に移行する。ラウンド遊技設定処理では、ラウンド遊技を実行するための各種設定を実行する。
具体的には、ラウンド遊技設定処理では、まず、ラウンド遊技カウンタの値に基づいて、開始するラウンド遊技の回数(何回目のラウンド遊技を開始するか)を確認する。
そして、ステップS201で設定したラウンドシナリオ情報に基づいて、確認した回数のラウンド遊技に対応するラウンド開閉パターンを設定する。
また、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「大入賞口開放制御状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「大入賞口閉鎖有効状態」から「大入賞開放制御状態」に更新される。
【0108】
ステップS212では、遊技状態指定コマンド送信処理を実行し、ステップS213に移行する。遊技状態指定コマンド送信処理については、後述する。
ステップS213では、ラウンド遊技開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。ラウンド遊技開始処理では、ラウンド遊技を開始する。
具体的には、ラウンド遊技開始処理では、ステップS211で設定したラウンド開閉パターンに基づいて、大入賞口開閉部材53a,54aを開放状態に変位させる制御を開始するとともに、大入賞口入球数カウンタによる大入賞口53,54への遊技球の入球数のカウントを開始する。
また、ラウンド開始指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これによって、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、ラウンド開始指定コマンドが、演出制御回路300に対して送信される。
【0109】
次に、ステップS188のラウンド遊技中処理を説明する。
図20は、ラウンド遊技中処理を示すフローチャートである。
ラウンド遊技中処理は、ステップS188において実行されると、
図20に示すように、まず、ステップS220に移行する。
ステップS220では、ラウンド遊技終了条件を満たすか否かを判定し、ラウンド遊技終了条件を満たすと判定した場合(Yes)には、ステップS221に移行し、ラウンド遊技終了条件を満たさないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。
ここで、当該ラウンド遊技における最終回の単位開放に係る最長開放時間が経過したこと、及び、大入賞口入球数カウンタによりカウントされた大入賞口53,54への遊技球の入球数が所定入賞上限数に達したこと、のうち一方の条件が成立した場合に、ラウンド遊技終了条件を満たすと判定する。
ステップS221では、遊技状態指定コマンド送信処理を実行し、ステップS222に移行する。遊技状態指定コマンド送信処理については、後述する。
【0110】
ステップS222では、ラウンド遊技終了処理を実行し、ステップS223に移行する。ラウンド遊技終了処理では、ラウンド遊技を終了する。
具体的には、ラウンド遊技終了処理では、大入賞口開閉部材53a,54aを開放状態から閉鎖状態に変位させる。
また、大入賞口入球数カウンタの値をリセットする。また、現在のラウンド遊技カウンタに設定されている値から「1」を減算した値を、新たにラウンド遊技カウンタに設定する。
さらに、ラウンド終了指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これによって、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、ラウンド開始指定コマンドが、演出制御回路300に対して送信される。
ステップS223では、最終回のラウンド遊技が終了したか否かを判定し、最終回のラウンド遊技が終了したと判定した場合(Yes)には、ステップS224に移行し、最終回のラウンド遊技が終了していないと判定した場合(No)には、ステップS227に移行する。
ここで、ラウンド遊技カウンタに設定されている値が「1」以上である場合には、最終回のラウンド遊技が終了していないと判定し、ラウンド遊技カウンタに設定されている値が「0」である場合には、最終回のラウンド遊技が終了したと判定する。
【0111】
ステップS224では、エンディング設定処理を実行し、ステップS225に移行する。エンディング設定処理では、所定のエンディング時間を、エンディング期間タイマに設定する。
また、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「大入賞口開放終了ウェイト状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「大入賞口開放制御状態」から「大入賞口開放終了ウェイト状態」に更新される。
ステップS225では、遊技状態指定コマンド送信処理を実行し、ステップS226に移行する。遊技状態指定コマンド送信処理については、後述する。
ステップS226では、エンディング期間開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。エンディング期間開始処理では、エンディング期間を開始する。
具体的には、エンディング期間開始処理では、エンディング期間タイマによるステップS224で設定したエンディング時間の計測を開始する。
また、エンディング指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これによって、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、エンディング指定コマンドが、演出制御回路300に対して送信される。
【0112】
ステップS227では、インターバル設定処理を実行し、ステップS228に移行する。インターバル設定処理では、所定のインターバル時間を、インターバル期間タイマに設定する。
ステップS228では、インターバル期間開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。インターバル期間開始処理では、インターバル期間を開始する。
具体的には、インターバル期間開始処理では、インターバル期間タイマによるステップS227で設定したインターバル時間の計測を開始する。
また、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「大入賞口閉鎖有効状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「大入賞口開放制御状態」から「大入賞口閉鎖有効状態」に更新される。
【0113】
次に、ステップS190のエンディング期間中処理を説明する。
図21は、エンディング期間中処理を示すフローチャートである。
エンディング期間中処理は、ステップS190において実行されると、
図21に示すように、まず、ステップS230に移行する。
ステップS230では、エンディング期間タイマに設定したエンディング時間が経過したか否かを判定し、エンディング期間タイマに設定したエンディング時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS231に移行し、エンディング期間タイマに設定したエンディング時間が経過していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。
ステップS231では、遊技状態設定処理を実行し、ステップS232に移行する。遊技状態設定処理では、大当たり遊技状態の終了後の遊技状態を設定する。
具体的には、遊技状態設定処理では、まず、RAM230の所定領域において、V入賞フラグの値として「1」が設定されているか否かを判定する。
そして、V入賞フラグの値として「1」が設定されていると判定した場合には、RAM240の所定領域において、特図高確率状態フラグの値として「1」を設定するとともに、V入賞フラグの値として「0」を設定する。
一方、V入賞フラグの値として「0」が設定されていると判定した場合には、RAM230の所定領域において、特図高確率状態フラグの値として「0」を設定する。
遊技状態設定処理では、次に、RAM230の所定領域に設定されている大当たり遊技状態フラグに基づいて、現在の大当たり遊技状態の種別を確認する。
そして、RAM230の所定領域において、前回大当たり図柄フラグ(数値データ)の値として確認した大当たり遊技状態の種別に対応する値を設定する。
また、確認した大当たり遊技状態の種別が「大当たり2」、「大当たり3」又は「大当たり5」であるか否かを判定する。
そして、確認した大当たり遊技状態の種別が「大当たり2」、「大当たり3」又は「大当たり5」であると判定した場合には、RAM230の所定領域において、時短同期フラグの値として「1」を設定する。
一方、確認した大当たり遊技状態の種別が「大当たり1」又は「大当たり4」であると判定した場合には、RAM230の所定領域において、時短同期フラグの値として「0」を設定する。
遊技状態設定処理では、次に、所定最低継続回数(本実施形態では、90[回])を、時短カウンタに設定する。また、RAM230の所定領域において、時短制御フラグの値として「1」を設定して、時短制御を開始する。
さらに、大当たり後回転数カウンタの値として「0」を設定する。また、RAM230の所定領域において、確認した大当たり遊技状態の種別に対応する大当たり遊技状態フラグの値として「0」を設定する。
【0114】
ステップS232では、特図遊技フェーズ更新処理を実行し、ステップS233に移行する。特図遊技フェーズ更新処理では、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「特図変動待ち状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「大入賞口開放終了ウェイト状態」から「特図変動待ち状態」に更新される。
ステップS233では、遊技状態指定コマンド送信処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。遊技状態指定コマンド送信処理については、後述する。
【0115】
次に、ステップS122,S144,S157,S160,S202,S212,S221,S225,S233の遊技状態指定コマンド送信処理を説明する。
図22は、遊技状態指定コマンド送信処理を示すフローチャートである。
図23は、遊技状態指定コマンドの送信タイミング及び各送信タイミングで送信される遊技状態指定コマンドが指定する遊技状態を示す図である。
遊技状態指定コマンド送信処理は、ステップS122,S144,S157,S160,S202,S212,S221,S225,S233において実行されると、
図22に示すように、まず、ステップS240に移行する。
ステップS240では、遊技状態オフセット値設定処理を実行し、ステップS241に移行する。遊技状態オフセット値設定処理では、RAM230の所定領域において、遊技状態オフセット値(「0」〜「12」のうちいずれか一の数値)を設定する。
具体的には、遊技状態オフセット値設定処理では、RAM230の所定領域において設定されている遊技状態チェックフラグの値(遊技状態オフセット値)を確認する。そして、RAM230の所定領域において、確認した遊技状態チェックフラグの値を、遊技状態オフセット値として設定する。
ステップS241では、現在の特図遊技フェーズが「特図変動待ち状態」であるか否かを判定し、現在の特図遊技フェーズが「特図変動待ち状態」であると判定した場合(Yea)には、ステップS242に移行し、現在の特図遊技フェーズが「特図変動待ち状態」でないと判定した場合(No)には、ステップS243に移行する。
ここで、RAM230の所定領域に設定されている特図遊技フェーズフラグの値が、「特図変動待ち状態」に対応する値である場合には、現在の特図遊技フェーズが「特図変動待ち状態」であると判定し、RAM230の所定領域に設定されている特図遊技フェーズフラグの値が、他の特図遊技フェーズに対応する値である場合には、現在の特図遊技フェーズが「特図変動待ち状態」でないと判定する。
【0116】
ステップS242では、遊技状態オフセット値修正処理を実行し、ステップS243に移行する。遊技状態オフセット値修正処理では、ステップS240で設定された遊技状態オフセット値を修正(上書き)する。
具体的には、遊技状態オフセット値修正処理では、RAM230の所定領域において、ステップS240で設定された遊技状態オフセット値に替えて、現在の遊技状態に基づいて演算した遊技状態オフセット値を設定する。
すなわち、現在の遊技状態に基づいて、遊技状態オフセット値(「0」〜「12」のうちいずれか一の数値)を演算する。これには、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値と、特図高確率状態フラグの値と、前回大当たり図柄フラグの値と、転落変動フラグの値と、大当たり後回転数カウンタの値と、に基づいて、これらの値の組み合わせに対応する遊技状態オフセット値(「0」〜「12」のうちいずれか一の数値)を演算する。
そして、RAM230の所定領域において、演算した値を、遊技状態オフセット値として設定する。
ステップS243では、制御コマンド送信処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS123,S144,S158,S160,S203,S213,S222,S226,S233)に移行する。制御コマンド送信処理では、RAM230の所定領域において設定されている遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。
これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0117】
以上の処理によって、
図23に示すように、当落判定により「落選」が判定された場合には、特別図柄の変動表示の開始時(ステップS122)、特別図柄の停止表示の開始時(ステップS144)、及び、特別図柄の停止表示の終了時(ステップS160)のそれぞれのタイミングで、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
この場合、特別図柄の変動表示の開始時(ステップS122)、及び、特別図柄の停止表示の開始時(ステップS144)のそれぞれのタイミングで送信される遊技状態指定コマンドは、当落判定時の遊技状態(遊技状態オフセット値)を指定する。一方、特別図柄の停止表示の終了時(ステップS160)に送信される遊技状態指定コマンドは、当該遊技状態指定コマンドの送信時の遊技状態(遊技状態オフセット値)を指定する。
一方、当落判定により「当選」が判定された場合には、特別図柄の変動表示の開始時(ステップS122)、特別図柄の停止表示の開始時(ステップS144)、オープニング期間の開始時(ステップS157)、各回のラウンド遊技の開始時(ステップS202,S212)、各回のラウンド遊技の終了時(ステップS221)、エンディング期間の開始時(ステップS225)、及び、エンディング期間の終了時(ステップS233)のそれぞれのタイミングで、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
この場合、特別図柄の変動表示の開始時(ステップS122)、特別図柄の停止表示の開始時(ステップS144)、オープニング期間の開始時(ステップS157)、各回のラウンド遊技の開始時(ステップS202,S212)、各回のラウンド遊技の終了時(ステップS221)、及び、エンディング期間の開始時(ステップS225)のそれぞれのタイミングで送信される遊技状態指定コマンドは、当落判定時の遊技状態(遊技状態オフセット値)を指定する。一方、エンディング期間の終了時(ステップS233)に送信される遊技状態指定コマンドは、当該遊技状態指定コマンドの送信時の遊技状態(遊技状態オフセット値)を指定する。
【0118】
次に、ステップS49の普図乱数記憶処理を説明する。
図24は、普図乱数記憶処理を示すフローチャートである。
普図乱数記憶処理は、ステップS49において実行されると、
図24に示すように、まず、ステップS250に移行する。
ステップS250では、ステップS43の処理結果に基づいて、普図始動球検知センサ104からの検出信号の入力を検出したか否かを判定し、入力を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS251に移行し、入力を検出しないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS50)に移行する。
ステップS251では、普図保留数が上限数に達しているか否かを判定し、普図保留数が上限数に達していないと判定した場合(No)には、ステップS252に移行し、普図保留数が上限数に達していると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS50)に移行する。
ここで、普図保留数とは、普図表示装置60における普通図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が保留されている数をいう。本実施形態では、普図保留数の上限数は、「4」に設定されている。
ステップS252では、普図乱数記憶処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS50)に移行する。普図乱数記憶処理では、普通図柄抽選の普図当たり乱数等を対応のループカウンタから取得して、取得した乱数(乱数値)を、普図始動情報として、RAM230の普図始動情報記憶領域に記憶する。
【0119】
次に、ステップS50の普図変動待ち処理を説明する。
図25は、普図変動待ち処理を示すフローチャートである。
普図変動待ち処理は、ステップS50において実行されると、
図25に示すように、まず、ステップS260に移行する。
ステップS260では、普図当たり遊技を実行中であるか否かを判定し、普図当たり遊技を実行中でないと判定した場合(No)には、ステップS261に移行し、普図当たり遊技を実行中であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS51)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、普図遊技フェーズフラグの値として「普図当たり遊技状態」に対応する値が設定されている場合には、普図当たり遊技の実行中であると判定し、普図遊技フェーズフラグの値として他の普図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、普図当たり遊技の実行中でないと判定する。
【0120】
ステップS261では、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定し、普通図柄の変動表示中でないと判定した場合(No)には、ステップS262に移行し、普通図柄の変動表示中であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS51)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、普図遊技フェーズフラグの値として「普図変動中状態」に対応する値が設定されている場合には、普通図柄の変動表示中であると判定し、普図遊技フェーズフラグの値として他の普図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、普通図柄の変動表示中でないと判定する。
ステップS262では、普通図柄の停止表示中であるか否かを判定し、普通図柄の停止表示中でないと判定した場合(No)には、ステップS263に移行し、普通図柄の停止表示中であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS51)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、普図遊技フェーズフラグの値として「普図停止図柄表示状態」に対応する値が設定されている場合には、普通図柄の停止表示中であると判定し、普図遊技フェーズフラグの値として他の普図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、普通図柄の停止表示中でないと判定する。
【0121】
ステップS263では、普図保留数が「0」であるか否かを判定し、普図保留数が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS264に移行し、普図保留数が「0」であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS51)に移行する。
ステップS264では、普図当たり判定処理を実行し、ステップS265に移行する。普図当たり判定処理では、普通図柄抽選の結果を判定する。
具体的には、普図当たり判定処理では、RAM230の普図始動情報記憶領域に記憶されている普図始動情報に含まれる普図当たり乱数を読み出して、この普図当たり乱数の値が普通図柄抽選に係る当たり値と一致しているか否かを判定(普図当たり判定)する。
そして、読み出した普図当たり乱数の値が普通図柄抽選に係る当たり値と一致している場合には、普通図柄抽選の結果を「当選」(「当たり」)と判定し、読み出した普図当たり乱数の値が普通図柄抽選に係る当たり値と一致していない場合には、普通図柄抽選の結果を「落選」(「はずれ」)と判定する。
ROM220には、普通図柄抽選に係る当たり値が登録された普通図柄抽選テーブルが格納されている。また、普通図柄抽選テーブルとして、時短制御停止時に対応する普通図柄抽選テーブル及び時短制御実行時に対応する普通図柄抽選テーブルが格納されている。時短制御停止時に対応する普通図柄抽選テーブルには、当選確率が第1の確率(例えば、1/80)となるように、普通図柄抽選に係る当たり値が登録されている。一方、時短制御実行時に対応する普通図柄抽選テーブルには、当選確率が第1の確率より高い第2の確率(例えば、1/1.1)となるように、普通図柄抽選に係る当たり値が登録されている。
そして、普図当たり判定処理では、普図始動情報に含まれる普図当たり乱数の値と、現在の時短制御の実行状況に対応する普通図柄抽選テーブルと、に基づいて、普図当たり判定を行う。これにより、普通図柄抽選の結果(「当選」又は「落選」)が判定される。
なお、時短制御の実行状況は、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値に基づいて判定する。
【0122】
ステップS265では、停止図柄設定処理を実行し、ステップS266に移行する。停止図柄設定処理では、ステップS264の処理結果に基づいて、停止表示させる普通図柄(停止図柄)の種別を設定する。
具体的には、停止図柄設定処理では、普図当たり判定により普通図柄抽選の結果が「当選」であると判定された場合には、停止図柄の種別として「普図当たり図柄」を判定する。一方、普図当たり判定により普通図柄抽選の結果が「落選」であると判定された場合には、停止図柄の種別として「はずれ図柄」を判定する。
そして、停止図柄設定処理では、停止図柄として、決定した種別に係る停止図柄を設定する。
ステップS266では、変動時間設定処理を実行し、ステップS267に移行する。変動時間設定処理では、普通図柄の変動時間を設定する。
具体的には、変動時間設定処理では、まず、時短制御を実行中であるか否かを判定する。ここで、時短制御の実行状況は、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値に基づいて判定する。
そして、時短制御の停止中であると判定した場合には、普通図柄の変動時間として、第1の時間(例えば、2.0[s])を、普図変動時間タイマに設定する。
一方、時短制御の実行中であると判定した場合には、普通図柄の変動時間として、第1の時間より短い第2の時間(例えば、0.5[s])を、普図変動時間タイマに設定する。
【0123】
ステップS267では、変動表示開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS51)に移行する。変動表示開始処理では、普通図柄の変動表示を開始する。
具体的には、変動表示開始処理では、普図表示装置60において、普通図柄の変動表示を開始するとともに、ステップ266で普図変動時間タイマに設定した変動時間の計測を開始する。
また、RAM230の所定領域において、普図遊技フェーズフラグの値として「普図変動中状態」に対応する値を設定する。これによって、普図遊技フェーズが、「普図変動待ち状態」から「普図変動中状態」に更新される。
【0124】
次に、ステップS51の普図変動中処理を説明する。
図26は、普図変動中処理を示すフローチャートである。
普図変動中処理は、ステップS51において実行されると、
図26に示すように、まず、ステップS270に移行する。
ステップS270では、普通図柄の変動表示を実行中であるか否かを判定し、普通図柄の変動表示を実行中であると判定した場合(Yes)には、ステップS271に移行し、普通図柄の変動表示を実行中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS52)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、普図遊技フェーズフラグの値として「普図変動中状態」に対応する値が設定されている場合には、普通図柄の変動表示を実行中であると判定し、普図遊技フェーズフラグの値として他の普図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、普通図柄の変動表示を実行中でないと判定する。
ステップS271では、普図変動時間タイマに設定した普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、普図変動時間タイマに設定した普通図柄の変動時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS272に移行し、普図変動時間タイマに設定した普通図柄の変動時間が経過していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS52)に移行する。
【0125】
ステップS272では、停止時間設定処理を実行し、ステップS273に移行する。停止時間設定処理では、所定の停止時間(本実施形態では、500[ms])を、普図停止時間タイマに設定する。
ステップS273では、停止表示開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS52)に移行する。停止表示開始処理では、普通図柄の停止表示を開始する。
具体的には、停止表示開始処理では、普図表示装置60において、普通図柄の変動表示を終了する。そして、ステップS265で設定された停止図柄による普通図柄の停止表示を開始するとともに、ステップS272で普図停止時間タイマに設定された停止時間の計測を開始する。
また、RAM230の所定領域において、普図遊技フェーズフラグの値として「普図停止図柄表示状態」に対応する値を設定する。これによって、普図遊技フェーズが、「普図変動中状態」から「普図停止図柄表示状態」に更新される。
【0126】
次に、ステップS52の普図停止中処理を説明する。
図27は、普図停止中処理を示すフローチャートである。
普図停止中処理は、ステップS52において実行されると、
図27に示すように、まず、ステップS280に移行する。
ステップS280では、普通図柄の停止表示を実行中であるか否かを判定し、普通図柄の停止表示を実行中であると判定した場合(Yes)には、ステップS281に移行し、普通図柄の停止表示を実行中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS53)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、普図遊技フェーズフラグの値として「普図停止図柄表示状態」に対応する値が設定されている場合には、普通図柄の停止表示を実行中であると判定し、普図遊技フェーズフラグの値として他の普図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、普通図柄の停止表示を実行中でないと判定する。
ステップS281では、普図停止時間タイマに設定した普通図柄の停止時間が経過したか否かを判定し、普図停止時間タイマに設定した普通図柄の停止時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS282に移行し、普図停止時間タイマに設定した普通図柄の停止時間が経過していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS53)に移行する。
【0127】
ステップS282では、停止図柄が「普図当たり図柄」であるか否かを判定し、停止図柄が「普図当たり図柄」であると判定した場合(Yes)には、ステップS283に移行し、停止図柄が「普図当たり図柄」でない(停止図柄が「はずれ図柄」である)と判定した場合(No)には、ステップS285に移行する。
ステップS283では、普図当たり遊技設定処理を実行し、ステップS284に移行する。普図当たり遊技設定処理では、普図当たり遊技を実行するための各種設定を実行する。
具体的には、普図当たり遊技設定処理では、まず、時短制御を実行中であるか否かを判定する。ここで、時短制御の実行状況は、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値に基づいて判定する。
そして、時短制御の停止中であると判定した場合には、始動口開閉部材52aの開閉パターンとして、第1開閉パターンを設定する。
一方、時短制御の実行中であると判定した場合には、始動口開閉部材52aの開閉パターンとして、第2開閉パターンを設定する。
ここで、「開閉パターン」には、始動口開閉部材52aを開放する回数、各回の開放に係る開放時間等を指定する情報が含まれている。
【0128】
ステップS284では、普図当たり遊技開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS53)に移行する。普図当たり遊技開始処理では、普図当たり遊技を開始する。
具体的には、普図当たり遊技開始処理では、ステップS283で設定した開閉パターンに基づいて、始動口開閉部材52aを開放状態に変位させる制御を開始する
また、RAM230の所定領域において、普図遊技フェーズフラグの値として「普図当たり遊技状態」に対応する値を設定する。これによって、普図遊技フェーズが、「普図停止図柄表示状態」から「普図当たり遊技状態」に更新される。
ステップS285では、普図遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS53)に移行する。普図遊技フェーズ更新処理では、RAM230の所定領域において、普図遊技フェーズフラグの値として「普図変動待ち状態」に対応する値を設定する。これによって、普図遊技フェーズが、「普図停止図柄表示状態」から「普図変動待ち状態」に更新される。
【0129】
次に、ステップS53の普図当たり遊技処理を説明する。
図28は、普図当たり遊技処理を示すフローチャートである。
普図当たり遊技処理は、ステップS53において実行されると、
図28に示すように、まず、ステップS290に移行する。
ステップS290では、普図当たり遊技を実行中であるか否かを判定し、普図当たり遊技を実行中であると判定した場合(Yes)には、ステップS291に移行し、普図当たり遊技を実行中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS54)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、普図遊技フェーズフラグの値として「普図当たり遊技状態」に対応する値が設定されている場合には、普図当たり遊技を実行中であると判定し、普図遊技フェーズフラグの値として他の普図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、普図当たり遊技を実行中でないと判定する。
ステップS291では、普図当たり遊技の終了条件を満たすか否かを判定し、普図当たり遊技の終了条件を満たすと判定した場合(Yes)には、ステップS292に移行し、普図当たり遊技の終了条件を満たさない(No)と判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS54)に移行する。
ここで、ステップS283で設定された開閉パターンに基づいて、最終回の始動口開閉部材52aの開放に係る開放時間が経過した場合には、普図当たり遊技の終了条件を満たすと判定し、最終回の始動口開閉部材52aの開放に係る開放時間が経過していない場合には、普図当たり遊技の終了条件を満たさないと判定する。
ステップS292では、普図当たり遊技終了処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS54)に移行する。普図当たり遊技終了処理では、普図当たり遊技を終了する。
具体的には、普図当たり遊技終了処理では、始動口開閉部材52aを開放状態から閉鎖状態に変位させる。
また、RAM230の所定領域において、普図遊技フェーズフラグの値として「普図変動待ち状態」に対応する値を設定する。これによって、普図遊技フェーズが、「普図当たり遊技状態」から「普図変動待ち状態」に更新される。
【0130】
(演出制御回路300で実行される処理)
次に、演出制御回路300のCPU310がROM320に記憶されているプログラム(ソフトウェア)に基づいて実行する演出制御処理について説明する。
図29は、演出制御回路が実行するメインループ処理を示すフローチャートである。
図30は、演出制御回路が実行するシリアル通信受信割込み処理を示すフローチャートである。
図31は、演出制御回路が実行するタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
まず、演出制御回路300のCPUが実行するメインループ処理を説明する。
演出制御回路300のCPUは、パチンコ機1に対して電源が投入されると、初期化処理を実行した後に、
図29に示すメインループ処理を開始する。メインループ処理が開始されると、ステップS300に移行する。
ステップS300では、割込み禁止処理を実行し、ステップS301に移行する。割込み禁止処理では、他の処理の割込みを禁止する割込み禁止状態を設定する。これにより、割込み禁止状態が設定されている期間中には、シリアル通信受信割込み処理、タイマ割込み処理等の割込みが禁止される。
ステップS301では、制御コマンド解析処理を実行し、ステップS302に移行する。制御コマンド解析処理では、主制御回路200から受信した制御コマンドの解析を行う。
【0131】
ステップS302では、割込み許可処理を実行し、ステップS303に移行する。割込み許可処理では、割込み禁止状態を解除する。これにより、ステップS302の割込み許可処理終了後からステップS300の割込み禁止処理が開始される前までの期間が割込み許可期間となり、当該割込み許可期間中において、シリアル通信受信割込み処理、タイマ割込み処理等の割込みが許可される。
ステップS303では、演出用乱数更新処理を実行し、ステップS300に移行する。演出用乱数更新処理では、演出内容の抽選に用いる各種乱数を発生させるためのループカウンタの値を更新する。
【0132】
次に、演出制御回路300のCPUが実行するシリアル通信受信割込み処理を説明する。
演出制御回路300のCPUは、主制御回路200から制御コマンドを受信すると、メインループ処理の割込み許可期間中又はタイマ割込み処理の割込み許可期間中において、
図30に示すシリアル通信受信割込み処理を開始する。シリアル通信受信割込み処理が開始されると、ステップS400に移行する。
ステップS400では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS401に移行する。レジスタ退避処理では、メインループ処理又はタイマ割込み処理の実行中に使用していたレジスタの値をRAMの退避領域に退避させる。
ステップS401では、入力ポート(図示せず)の受信バッファ(図示せず)に制御コマンド(データ)が記憶されているか否かを判定し、受信バッファに制御コマンドが記憶されていると判定した場合(Yes)には、ステップS402に移行し、受信バッファに制御コマンドが記憶されていないと判定した場合(No)には、ステップS403に移行する。
ステップS402では、受信データ格納処理を実行し、ステップS403に移行する。受信データ格納処理では、受信バッファに記憶されている制御コマンドをRAMのコマンドバッファ領域に記憶する。
ステップS403では、レジスタ復帰処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。レジスタ復帰処理では、ステップS400で退避しておいたレジスタの値を復帰させる。そして、レジスタ復帰処理の終了後、メインループ処理又はタイマ割込み処理(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
【0133】
次に、CPU310が実行するタイマ割込み処理を説明する。
演出制御回路300の周波数発生回路(図示せず)は、所定割込み周期(本実施形態では、4.0[ms])ごとに、割込み要求信号を発生させる。そして、演出制御回路300のCPUは、割込み要求信号の発生に応じて、メインループ処理の割込み許可期間中において、
図31に示すタイマ割込み処理を開始する。タイマ割込み処理が開始されると、ステップS500に移行する。
ステップS500では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS501に移行する。レジスタ退避処理では、メインループ処理の実行中に使用していた全てのレジスタの値をRAMの退避領域に退避させ、割込みを許可する。
ステップS501では、演出フラグ設定処理を実行し、ステップS502に移行する。演出フラグ設定処理では、遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定し、遊技状態指定コマンドを受信したと判定した場合には、各種演出フラグの設定を行う。
ここで、遊技状態指定コマンドを受信したか否かは、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300のRAMのコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
具体的には、演出制御回路300のRAMの所定領域において、演出制御フラグ(数値データ)の値として、遊技状態指定コマンドが指定する遊技状態オフセット値を設定する。
【0134】
ステップS502では、入賞時演出管理処理を実行し、ステップS503に移行する。入賞時演出管理処理については、後述する。
ステップS503では、変動時演出管理処理を実行し、ステップS504に移行する。変動時演出管理処理については、後述する。
ステップS504では、大当たり演出管理処理を実行し、ステップS505に移行する。大当たり演出管理処理については、後述する。
ステップS505では、レジスタ復帰処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。レジスタ復帰処理では、ステップS500で退避しておいたレジスタの値を復帰させる。そして、レジスタ復帰処理の終了後、メインループ処理(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
【0135】
次に、ステップS502の入賞時演出管理処理を説明する。
図32は、入賞時演出管理処理を示すフローチャートである。
入賞時演出管理処理は、ステップS502において実行されると、
図32に示すように、まず、ステップS600に移行する。
ステップS600では、保留数指定コマンドを受信したか否かを判定し、保留数指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS601に移行し、保留数指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS503)に移行する。
ここで、保留数指定コマンドを受信したか否かは、保留数指定コマンドがRAMのコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
ステップS601では、受信した保留数指定コマンドが、保留数が「1」増加したことを指定しているか否かを判定し、保留数が「1」増加したことを指定していると判定した場合(Yes)には、ステップS602に移行し、保留数が「1」増加したことを指定していないと判定した場合(No)には、ステップS603に移行する。
【0136】
ステップS602では、保留数増加表示処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS503)に移行する。保留数増加表示処理では、保留図柄表示領域b2において、新たに取得された始動情報(特
図1始動情報又は特
図2始動情報)に対応する保留図柄hの表示を開始する。
ステップS603では、受信した保留数指定コマンドが、保留数が「1」減少したことを指定しているか否かを判定し、保留数が「1」減少したことを指定していると判定した場合(Yes)には、ステップS604に移行し、保留数が「1」減少したことを指定していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS503)に移行する。
ステップS604では、保留数減少表示処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS503)に移行する。保留数減少表示処理では、保留図柄表示領域b2において、特別図柄の報知表示が開始された始動情報(特
図1始動情報又は特
図2始動情報)に対応する保留図柄hの表示を終了するとともに、保留図柄表示領域b1において、当該特別図柄の報知表示が開始された始動情報に対応する保留図柄hの表示を開始する。
これによって、特別図柄の報知表示が開始された始動情報に対応する保留図柄hが、保留図柄表示領域b2から保留図柄表示領域b1に移動される。
【0137】
次に、ステップS503の変動時演出管理処理を説明する。
図33は、変動時演出管理処理を示すフローチャートである。
変動時演出管理処理は、ステップS503において実行されると、
図33に示すように、まず、ステップS700に移行する。
ステップS700では、所定の制御コマンドを受信したか否かを判定し、所定の制御コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS701に移行し、所定の制御コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、ステップS706に移行する。ここで、所定の制御コマンドとは、図柄種別指定コマンド、第1変動パターン指定コマンド及び第2変動パターン指定コマンドをいう。
所定の制御コマンドを受信したか否かは、図柄種別指定コマンド、第1変動パターン指定コマンド及び第2変動パターン指定コマンドがRAMのコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
【0138】
ステップS701では、停止図柄決定処理を実行し、ステップS702に移行する。停止図柄決定処理では、停止表示させる演出図柄z1,z2(停止図柄)の態様を決定する。
具体的には、停止図柄決定処理では、図柄種別指定コマンドが指定する停止図柄(「はずれ図柄」又は「大当たりp図柄」)の種別に基づいて、演出図柄z1,z2に係る停止図柄の態様(組み合わせ)を決定する。
演出制御回路300のROMには、停止図柄抽選乱数の値と停止図柄の態様との対応が登録された停止図柄抽選テーブルが格納されている。また、停止図柄抽選テーブルとして、図柄種別指定コマンドにより指定され得る停止図柄の種別(「はずれ図柄」及び「大当たりp図柄」)と、演出制御フラグの値(遊技状態オフセット値)と、の組み合わせのそれぞれに対応する停止図柄抽選テーブルを有している。
本実施形態では、停止図柄の態様として、遊技状態オフセット値(「0」〜「12」)のそれぞれに対応する態様が設定されている。
そして、各停止図柄抽選テーブルには、当該停止図柄抽選テーブルに対応する遊技状態オフセット値(「0」〜「12」)に対応する停止図柄の態様が登録されている。
また、「はずれ図柄」に対応する停止図柄抽選テーブルには、停止図柄の態様として、複数種類の「はずれ図柄」が登録されている。本実施形態では、各種類の「はずれ図柄」は、3つの演出図柄表示領域a1〜a3のうち少なくとも一の領域に停止表示される「数字図柄」が示す数字が、他の領域に停止表示される「数字図柄」が示す数字と異なる組み合わせとなるとともに、演出図柄表示領域a4に停止表示される演出図柄z2が白色を示す態様となっている。
「大当たり1図柄」〜「大当たり3図柄」に対応する停止図柄抽選テーブルには、停止図柄の態様として、複数種類の「チャンス図柄」が登録されている。本実施形態では、各種類の「チャンス図柄」は、演出図柄表示領域a1〜a3に停止表示される演出図柄z1が、「2、2、2」等、同一の偶数の数字を示す演出図柄z1で揃うとともに、演出図柄表示領域a4に停止表示される演出図柄z2が所定色を示す態様となっている。
「大当たり4図柄」及び「大当たり5図柄」に対応する停止図柄抽選テーブルには、停止図柄の態様として、複数種類の「ボーナス図柄」が登録されている。本実施形態では、各種類の「ボーナスス図柄」は、演出図柄表示領域a1〜a3に停止表示される演出図柄z1が、「7、7、7」等、同一の奇数の数字を示す演出図柄z1で揃うとともに、演出図柄表示領域a4に停止表示される演出図柄z2が所定色を示す態様となっている。
【0139】
停止図柄決定処理では、まず、所定の乱数カウンタから停止図柄抽選乱数を取得する。また、図柄種別指定コマンドが指定する停止図柄の種別と、RAMに設定されている演出制御フラグの値と、を確認して、この確認結果に対応する停止図柄抽選テーブルを読み出す。そして、取得した停止図柄抽選乱数と、停止図柄抽選テーブルとに基づいて、停止図柄の態様を決定する。
さらに、決定した停止図柄の態様に対応する画像データ(以下、「停止図柄データ」)を読み出して、読み出した画像データを、演出図柄z1,z2の停止図柄に係る画像データとして設定する。
【0140】
ステップS702では、変動演出決定処理を実行し、ステップS703に移行する。変動演出決定処理では、演出図柄z1,z2の変動表示の演出態様を決定する。
変動演出決定処理では、まず、第1変動パターンの演出態様を決定する。
演出制御回路300のROMには、第1変動パターン抽選乱数の値と第1変動パターンの演出態様との対応が登録された第1変動パターン抽選テーブルが格納されている。また、第1変動パターン抽選テーブルとして、第1変動パターンの種別と、演出制御フラグの値(遊技状態オフセット値)と、の組み合わせのそれぞれに対応する第1変動パターン抽選テーブルが格納されている。
本実施形態では、第1変動パターンの演出態様として、遊技状態オフセット値(「0」〜「12」)のそれぞれに対応する演出態様が設定されている。
そして、各第1変動パターン抽選テーブルには、当該第1変動パターン抽選テーブルに対応する遊技状態オフセット値(「0」〜「12」)に対応する第1変動パターンの演出態様が登録されている。
また、各第1変動パターン抽選テーブルには、当該第1変動パターン抽選テーブルに対応する第1変動パターンの種別(変動時間)に係る第1変動パターンの演出態様が登録されている。
具体的には、「通常変動」に対応する第1変動パターン抽選テーブルには、「通常変動」の演出態様が登録されている。また、「擬似連続変動」に対応する第1変動パターン抽選テーブルには、「擬似連続変動」の演出態様が登録されている。
そして、第1変動パターンの演出態様を決定する処理では、まず、所定の乱数カウンタから第1変動パターン抽選乱数を取得する。また、第1変動パターン指定コマンドが指定する第1変動パターンの種別と、RAMに設定されている演出制御フラグの値と、を確認して、この確認結果に対応する第1変動パターン抽選テーブルを読み出す。そして、取得した第1変動パターン抽選乱数の値及び第1変動パターン抽選テーブルに基づいて、第1変動パターンの演出態様を決定する。
【0141】
変動演出決定処理では、次に、第2変動パターンの演出態様を決定する。
演出制御回路300のROMには、第2変動パターン抽選乱数の値と第2変動パターンの演出態様との対応が登録された第2変動パターン抽選テーブルが格納されている。また、第2変動パターン抽選テーブルとして、第2変動パターンの種別と、演出制御フラグの値(遊技状態オフセット値)と、の組み合わせのそれぞれに対応する第2変動パターン抽選テーブルが格納されている。
本実施形態では、第2変動パターンの演出態様として、遊技状態オフセット値(「0」〜「12」)のそれぞれに対応する演出態様が設定されている。
そして、各第2変動パターン抽選テーブルには、当該第2変動パターン抽選テーブルに対応する遊技状態オフセット値(「0」〜「12」)に対応する第2変動パターンの演出態様が登録されている。
また、各第2変動パターン抽選テーブルには、当該第2変動パターン抽選テーブルに対応する第2変動パターンの種別(変動時間)に係る第2変動パターンの演出態様が登録されている。
具体的には、「通常変動」に対応する第2変動パターン抽選テーブルには、「通常変動」の演出態様が登録されている。「リーチ変動」に対応する第2変動パターン抽選テーブルには、「リーチ変動」の演出態様が登録されている。
そして、第2変動パターンの演出態様を決定する処理では、まず、所定の乱数カウンタから第2変動パターン抽選乱数を取得する。また、第2変動パターン指定コマンドが指定する第2変動パターンの種別と、RAMに設定されている演出制御フラグの値と、を確認して、この確認結果に対応する第2変動パターン抽選テーブルを読み出す。そして、取得した第2変動パターン抽選乱数の値及び第2変動パターン抽選テーブルに基づいて、第2変動パターンの演出態様を決定する。
【0142】
ステップS703では、予告演出決定処理を実行し、ステップS704に移行する。予告演出決定処理では、予告演出を実行するか否かを決定するとともに、予告演出を実行することが決定された場合には、予告演出の内容を決定する。
「予告演出」とは、演出図柄z1,z2の変動表示中に実行される演出であって、当該変動表示に係る特別図柄抽選の結果(「当選」又は「落選」)を示唆(予告)する演出となっている。
演出制御回路300のROMには、予告演出抽選乱数の値と予告演出抽選に係る当たり値との対応が登録された予告演出抽選テーブルが格納されている。また、予告演出抽選テーブルとして、図柄種別指定コマンドが指定する停止図柄の種別(「はずれ図柄」又は「大当たりp図柄」)と、演出制御フラグの値(遊技状態オフセット値)と、の組み合わせのそれぞれに対応する予告演出抽選テーブルが格納されている。
そして、図柄種別指定コマンドが指定する停止図柄が「大当たりp図柄」である場合に対応する予告演出抽選テーブルでは、図柄種別指定コマンドが指定する停止図柄が「はずれ図柄」である場合に対応する予告演出抽選テーブルと比較して、予告演出抽選の当選確率が高くなるように、予告演出抽選に係る当たり値が設定されている。
さらに、演出制御回路300のROMには、予告演出抽選乱数の値と予告演出の演出態様との対応が登録された予告演出態様抽選テーブルが格納されている。また、予告演出態様抽選テーブルとして、演出制御フラグの値(遊技状態オフセット値)に対応する予告演出態様抽選テーブルが格納されている。
本実施形態では、予告演出の演出態様として、遊技状態オフセット値(「0」〜「12」)のそれぞれに対応する演出態様が設定されている。
そして、各予告演出態様抽選テーブルには、当該予告演出態様抽選テーブルに対応する遊技状態オフセット値(「0」〜「12」)に対応する予告演出の演出態様が登録されている。
【0143】
予告演出決定処理では、所定の乱数カウンタから予告演出抽選乱数を取得する。また、図柄種別指定コマンドが指定する停止図柄の種別と、RAMに設定されている演出制御フラグの値と、を確認して、この確認結果に対応する予告演出抽選テーブルを読み出す。そして、取得した予告演出抽選乱数の値及び予告演出抽選テーブルに基づいて、予告演出を実行するか否かを決定する。
さらに、予告演出を実行することが決定された場合には、RAMに設定されている演出制御フラグの値に対応する予告演出態様抽選テーブルを読出す。そして、既に取得している予告演出抽選乱数の値及び予告演出態様抽選テーブルに基づいて、予告演出の演出態様を決定する。
【0144】
ステップS704では、変動演出データ設定処理を実行し、ステップS705に移行する。変動演出データ設定処理では、演出図柄z1,z2の変動表示に係る演出データを設定する。
具体的には、変動演出データ設定処理では、ステップS702で決定された第1変動パターンの演出態様に対応する演出プログラムにしたがって、第1期間の変動表示に係る演出データ(シナリオデータ)を読み出すとともに、ステップS702で決定された第2変動パターンの演出態様に対応する演出プログラムにしたがって、第2期間の変動表示に係る演出データ(シナリオデータ)を読み出す。
また、ステップS703で予告演出を実行することが決定された場合には、決定された予告演出の演出態様に対応する演出プログラムにしたがって、予告演出の演出データ(シナリオデータ)を読み出す。
そして、第1期間の変動表示に係る演出データ及び第2期間の変動表示に係る演出データを合わせて、変動演出データを編集して、編集した変動演出データを演出図柄z1,z2の変動表示に係る演出データとして設定する。
この際、ステップS703で予告演出を実行することが決定された場合には、予告演出の演出データが、変動演出データに合成される。
そして、編集された変動演出データを、実行する演出図柄z1,z2の変動表示に係る演出データとして設定する。
【0145】
ステップS705では、変動演出開始処理を実行し、ステップS706に移行する。変動演出開始処理では、変動時間タイマによる変動時間の計測を開始して、ステップS704で設定した変動演出データに基づく演出を開始する。
これによって、メイン画像表示装置31の表示画面31aにおいて、演出図柄z1,z2の変動表示が開始される。
ステップS706では、停止指定コマンドを受信したか否かを判定し、停止指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS707に移行し、停止指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS504)に移行する。
停止指定コマンドを受信したか否かは、停止指定コマンドがRAMのコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
ステップS707では、停止表示開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS504)に移行する。停止表示開始処理では、演出図柄表示領域a1〜a4において、演出図柄z1,z2の変動表示を終了して、ステップS701で設定した停止図柄データに基づく演出図柄z1,z2の停止表示を開始する。
【0146】
次に、S504の大当たり演出管理処理を説明する。
図34は、大当たり演出管理処理を示すフローチャートである。
大当たり演出管理処理は、ステップS504において実行されると、
図34に示すように、まず、ステップS800に移行する。
ステップS800では、オープニング指定コマンドを受信したか否かを判定し、オープニング指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS801に移行し、オープニング指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、ステップS803に移行する。
ここで、オープニング指定コマンドを受信したか否かは、オープニング指定コマンドがRAMのコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
ステップS801では、オープニング演出設定処理を実行し、ステップS802に移行する。オープニング演出設定処理では、オープニング演出を設定する。
具体的には、オープニング演出設定処理では、オープニング演出の演出態様を決定する。
演出制御回路300のROMには、遊技状態オフセット値(「0」〜「12」)とオープニング演出の演出態様との対応が登録されたオープニング演出態様選択テーブルが格納されている。
そして、オープニング演出設定処理では、RAMに設定されている演出制御フラグの値(遊技状態オフセット値)を確認する。そして、オープニング演出態様選択テーブルに基づいて、確認した演出制御フラグの値に対応する演出態様を選択する。
また、選択された演出態様に対応する演出プログラムにしたがって、オープニング演出の演出データ(シナリオデータ)を読み出す。そして、読み出した演出データを、オープニング演出の演出データとして設定する。
ステップS802では、オープニング演出開始処理を実行し、ステップS803に移行する。オープニング演出開始処理では、オープニング演出を開始する。
具体的には、オープニング演出開始処理では、ステップS801で設定した演出データに基づくオープニング演出を開始する。
【0147】
ステップS803では、ラウンド開始指定コマンドを受信したか否かを判定し、ラウンド開始指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS804に移行し、ラウンド開始指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、ステップS806に移行する。
ここで、ラウンド開始指定コマンドを受信したか否かは、ラウンド開始指定コマンドがRAMのコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
ステップS804では、ラウンド演出設定処理を実行し、ステップS805に移行する。ラウンド演出設定処理では、ラウンド演出を設定する。
具体的には、ラウンド演出設定処理では、まず、現在のラウンド回数カウンタの値に「1」を加算した値を、新たにラウンド回数カウンタの値として設定する。
ラウンド演出設定処理では、次に、ラウンド演出の演出態様を決定する。
演出制御回路300のROMには、ラウンド回数とラウンド演出の演出態様との対応が登録されたラウンド演出態様選択テーブルが格納されている。また、ラウンド演出態様選択テーブルとして、遊技状態オフセット値(「0」〜「12」)のそれぞれに対応するラウンド演出態様選択テーブルが格納されている。
そして、ラウンド演出設定処理では、RAMに設定されている演出制御フラグの値(遊技状態オフセット値)に対応するラウンド演出態様選択テーブルを読み出す。また、ラウンド回数カウンタの値を確認する。そして、読み出したラウンド演出態様選択テーブルに基づいて、確認したラウンド回数カウンタの値に対応する演出態様を選択する。
また、選択された演出態様に対応する演出プログラムにしたがって、ラウンド演出の演出データ(シナリオデータ)を読み出す。そして、読み出した演出データを、ラウンド演出の演出データとして設定する。
ステップS805では、ラウンド演出開始処理を実行し、ステップS806に移行する。ラウンド演出開始処理では、ラウンド演出を開始する。
具体的には、ラウンド演出開始処理では、ステップS804で設定した演出データに基づくラウンド演出を開始する。
【0148】
ステップS806では、V入賞指定コマンドを受信したか否かを判定し、V入賞指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS807に移行し、V入賞指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、ステップS809に移行する。
ここで、V入賞指定コマンドを受信したか否かは、V入賞指定コマンドがRAMのコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
ステップS807では、V入賞演出設定処理を実行し、ステップS808に移行する。V入賞演出設定処理では、V入賞演出を設定する。
具体的には、V入賞演出設定処理では、V入賞演出の演出プログラムにしたがって、V入賞演出の演出データ(シナリオデータ)を読み出す。そして、読み出した演出データを、V入賞演出の演出データとして設定する。
ステップS808では、V入賞演出開始処理を実行し、ステップS809に移行する。V入賞演出開始処理では、V入賞演出を開始する。
具体的には、V入賞演出開始処理では、ステップS807で設定した演出データに基づくV入賞演出を開始する。
【0149】
ステップS809では、ラウンド終了指定コマンドを受信したか否かを判定し、ラウンド終了指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS810に移行し、ラウンド終了指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、ステップS812に移行する。
ここで、ラウンド終了指定コマンドを受信したか否かは、ラウンド終了指定コマンドがRAMのコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
ステップS810では、インターバル演出設定処理を実行し、ステップS811に移行する。インターバル演出設定処理では、インターバル演出を設定する。
具体的には、インターバル演出設定処理では、まず、現在のラウンド回数カウンタの値に基づいて、最終回(本実施形態では、16回目)のラウンド遊技が終了したか否かを判定する。
そして、最終回のラウンド遊技が終了したと判定した場合には、インターバル演出の演出データを設定せずに、ステップS811に移行する。
一方、最終回のラウンド遊技が終了していないと判定した場合には、インターバル演出の演出態様を決定する。
演出制御回路300のROMには、ラウンド回数とインターバル演出の演出態様との対応が登録されたインターバル演出態様選択テーブルが格納されている。また、インターバル演出態様選択テーブルとして、遊技状態オフセット値(「0」〜「12」)のそれぞれに対応するインターバル演出態様選択テーブルが格納されている。
そして、インターバル演出設定処理では、RAMに設定されている演出制御フラグの値(遊技状態オフセット値)に対応するインターバル演出態様選択テーブルを読み出す。また、ラウンド回数カウンタの値を確認する。そして、読み出したインターバル演出態様選択テーブルに基づいて、確認したラウンド回数カウンタの値に対応する演出態様を選択する。
また、選択された演出態様に対応する演出プログラムにしたがって、インターバル演出の演出データ(シナリオデータ)を読み出す。そして、読み出した演出データを、インターバル演出の演出データとして設定する。
ステップS811では、インターバル演出開始処理を実行し、ステップS812に移行する。インターバル演出開始処理では、インターバル演出を開始する。
具体的には、インターバル演出開始処理では、ステップS810でインターバル演出の演出データが設定されなかった場合には、ステップS812に移行する。
一方、ステップS810でインターバル演出の演出データが設定された場合には、設定された演出データに基づくインターバル演出を開始する。
【0150】
ステップS812では、エンディング指定コマンドを受信したか否かを判定し、エンディング指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS813に移行し、エンディング指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS505)に移行する。
ここで、エンディング指定コマンドを受信したか否かは、エンディング指定コマンドがRAMのコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
ステップS813では、エンディング演出設定処理を実行し、ステップS814に移行する。エンディング演出設定処理では、エンディング演出を設定する。
具体的には、エンディング演出設定処理では、エンディング演出の演出態様を決定する。
演出制御回路300のROMには、遊技状態オフセット値(「0」〜「12」)とエンディング演出の演出態様との対応が登録されたエンディング演出態様選択テーブルが格納されている。
そして、エンディング演出設定処理では、RAMに設定されている演出制御フラグの値(遊技状態オフセット値)を確認する。そして、エンディング演出態様選択テーブルに基づいて、確認した演出制御フラグの値に対応する演出態様を選択する。
また、選択された演出態様に対応する演出プログラムにしたがって、エンディング演出の演出データ(シナリオデータ)を読み出す。そして、読み出した演出データを、エンディング演出の演出データとして設定する。
ステップS814では、エンディング演出開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS505)に移行する。エンディング演出開始処理では、エンディング演出を開始する。
具体的には、エンディング演出開始処理では、ステップS813で設定した演出データに基づくエンディング演出を開始する。
また、ラウンド回数カウンタの値として、「0」を設定する。
【0151】
(パチンコ機1の動作)
次に、パチンコ機1の動作を説明する。
図35は、演出図柄の通常変動表示の一例を示す図である。
主制御回路200では、始動口51,52への遊技球の入球があると、大当たり乱数、転落抽選乱数、大当たり図柄乱数、変動パターン乱数等の各種乱数が取得されて、取得した各種乱数が、始動情報(特
図1始動情報又は特
図2始動情報)として、RAM230の始動情報記憶領域(特
図1始動情報記憶領域又は特
図2始動情報記憶領域)に記憶される。ここで、各始動情報記憶領域には、最大4つまで始動情報が記憶される。
主制御回路200では、始動情報記憶領域に記憶されている始動情報について、所定の順序で、大当たり遊技状態を生起させるか否かを判定する当落判定と、当該当落判定の結果を報知する変動表示に係る変動パターンの種別を判定する変動パターン判定と、を含む始動判定が実行される。
また、当落判定により特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)に当選したと判定された場合には、当選種別(大当たり遊技状態の種別)を判定する当選種別判定が、始動判定に含まれる。
さらに、「特図高確率状態」の生起中には、当該「特図高確率状態」を終了するか否かを判定する転落判定が、始動判定に含まれる。
【0152】
当選時における変動パターン判定を実行する際には、まず、当選時変動パターン決定テーブル(当選時第1変動パターン決定テーブル及び当選時第2変動パターン決定テーブル)を選択する。
これには、現在の遊技状態(具体的には、特図高確率状態フラグの値、及び、時短制御フラグの値の組み合わせ)に対応する当選時変動パターン決定テーブルを選択する。
そして、選択した当選時変動パターンテーブルに基づいて、変動パターンの種別(第1変動パターンの種別及び第2変動パターンの種別)を選択する。
一方、落選時における変動パターン判定を実行する際には、まず、テーブルグループ番号を選択する。
これには、現在の遊技状態(具体的には、特図高確率状態フラグの値、及び、時短制御フラグの値の組み合わせ)を確認する。そして、テーブルグループ番号決定テーブルに基づいて、確認した遊技状態に対応するテーブルグループ番号を選択する。
落選時における変動パターン判定を実行する際には、次に、落選時変動パターン決定テーブル(落選時第1変動パターン決定テーブル及び落選時第2変動パターン決定テーブル)を選択する。
これには、選択されたテーブルグループ番号に対応するテーブルグループ(複数の変動パターン決定テーブルの集合)のうちから、RAM230の所定領域において設定されている保留オフセット値(「0」〜「4」)と、RAM230の所定領域において設定されている変動判別フラグの値(「0」又は「1」)と、の組み合わせに対応する落選時変動パターン決定テーブルを選択する。
そして、選択した落選時変動パターンテーブルに基づいて、変動パターンの種別(第1変動パターンの種別及び第2変動パターンの種別)を選択する。
【0153】
特に、本実施形態では、現在の遊技状態が、時短制御の停止中である、開始される変動表示が転落変動である、開始される変動表示が特
図1変動である場合には、保留オフセット値として「4」が設定される。したがって、この場合には、保留オフセット値「4」に対応する落選時変動パターン決定テーブルに基づいて、変動パターンの種別が選択される。
一方、現在の遊技状態が、時短制御の停止中である、開始される変動表示が転落変動である、開始される変動表示が特
図2変動である場合には、保留オフセット値として特
図2保留数に応じた値(「0」〜「3」)が設定される。したがって、この場合には、現在の特
図2保留数(保留オフセット値「0」〜「3」)に対応する落選時変動パターン決定テーブルに基づいて、変動パターンの種別が選択される。
一方、現在の遊技状態が、時短制御の停止中である、開始される変動表示が転落変動でない、開始される変動表示が特
図1変動である場合には、保留オフセット値として特
図1保留数に応じた値(「0」〜「3」)が設定される。したがって、この場合には、現在の特
図1保留数(保留オフセット値「0」〜「3」)に対応する落選時変動パターン決定テーブルに基づいて、変動パターンの種別が選択される。
一方、現在の遊技状態が、時短制御の停止中である、開始される変動表示が転落変動でない、開始される変動表示が特
図2変動である場合には、保留オフセット値として「4」が設定される。したがって、この場合には、保留オフセット値「4」に対応する落選時変動パターン決定テーブルに基づいて、変動パターンの種別が選択される。
一方、現在の遊技状態が、時短制御の実行中である、開始される変動表示が転落変動である、開始される変動表示が特
図1変動である場合には、保留オフセット値として「4」が設定される。したがって、この場合には、保留オフセット値「4」に対応する落選時変動パターン決定テーブルに基づいて、変動パターンの種別が選択される。
一方、現在の遊技状態が、時短制御の実行中である、開始される変動表示が転落変動である、開始される変動表示が特
図2変動である場合には、保留オフセット値として特
図2保留数に応じた値(「0」〜「3」)が設定される。したがって、この場合には、現在の特
図2保留数(保留オフセット値「0」〜「3」)に対応する落選時変動パターン決定テーブルに基づいて、変動パターンの種別が選択される。
一方、現在の遊技状態が、時短制御の実行中である、開始される変動表示が転落変動でない、開始される変動表示が特
図1変動である場合には、保留オフセット値として「4」が設定される。したがって、この場合には、保留オフセット値「4」に対応する落選時変動パターン決定テーブルに基づいて、変動パターンの種別が選択される。
一方、現在の遊技状態が、時短制御の実行中である、開始される変動表示が転落変動でない、開始される変動表示が特
図2変動である場合には、保留オフセット値として特
図2保留数に応じた値(「0」〜「3」)が設定される。したがって、この場合には、現在の特
図2保留数(保留オフセット値「0」〜「3」)に対応する落選時変動パターン決定テーブルに基づいて、変動パターンの種別が選択される。
【0154】
そして、始動判定が実行されると、表示装置61,62において、変動パターン判定により決定された変動パターン(変動時間)に基づいて、特別図柄の変動表示が行われた後に、当落判定の結果(特別図柄抽選の結果)に応じた態様による特別図柄の停止表示が行われる。
また、始動判定が実行されると、演出制御回路300では、変動パターン判定により決定された変動パターンに基づいて、演出図柄z1,z2の変動表示に係る変動パターンの具体的な内容(第1変動パターンの具体的な内容及び第2変動パターンの具体的な内容)が決定される。
そして、
図35に示すように、特別図柄の報知表示に同期して、演出図柄表示領域a1〜a4において、決定された変動パターンの具体的な内容に基づいて、演出図柄z1,z2の変動表示が行われた後に、演出図柄z1,z2の停止表示が行われる。
【0155】
以上によって、特
図2始動情報に基づく変動表示の変動パターンを適切に選択することができる。
すなわち、パチンコ機1では、落選時における時短制御の実行中に実行される特
図2始動情報に基づく変動パターン判定では、現在の特
図2保留数(保留オフセット値「0」〜「3」)に対応する落選時変動パターン決定テーブルに基づいて、変動パターンの種別が選択される。すなわち、現在の特
図2保留数に応じた変動パターンが選択される。
一方、時短制御延長期間中に実行された転落判定により「特図高確率状態」を終了することが判定された場合には、当該転落判定に係る始動情報(以下、「転落始動情報」とする)に基づく変動パターン判定が実行される前に、当該「特図高確率状態」が終了されるとともに、当該時短制御が停止される。したがって、この場合には、転落始動情報に基づく変動パターン判定の実行時には、時短制御が停止されている。
しかしながら、パチンコ機1では、この場合に、RAM230の所定領域に設定されている保留オフセット値を、現在の特
図2保留数に対応する値(「0」〜「3」)に修正する。これによって、落選時における転落始動情報に基づく変動パターン判定においても、時短制御の実行中に実行される特
図2始動情報に基づく変動パターン判定と同様に、現在の特
図2保留数に対応する落選時変動パターン決定テーブルに基づいて、変動パターンの種別が選択される。したがって、落選時における転落始動情報に基づく特別図柄の変動表示の変動パターンついても、現在の特
図2保留数に応じた変動パターンが選択され、特
図2始動情報に基づく変動表示の変動パターンを適切に選択することができる。
【0156】
また、当落判定により特別図柄抽選の結果が「当選」であると判定された場合には、特別図柄(演出図柄z1,z2)の停止表示が行われた後に、当選種別判定により判定された種別に係る大当たり遊技状態が生起される。
大当たり遊技状態では、大入賞口開閉部材53a,54aが閉止状態から開放状態に変位されるラウンド遊技が実行されて、大入賞口53,54への遊技球の入球が可能となる。
大当たり遊技状態の生起中に、遊技球による第2大入賞口54内に配設されたV領域の通過が検出された場合には、当該大当たり遊技状態の終了後に「特図高確率状態」が生起される。
一方、大当たり遊技状態の生起中に、遊技球による第2大入賞口54内に配設されたV領域の通過が検出されなかった場合には、当該大当たり遊技状態の終了後に「特図低確率状態」が生起される。
【0157】
「特図高確率状態」の生起中に実行された当落判定により特別図柄抽選の結果が「当選」であると判定された場合には、当該当落判定に基づく特別図柄の変動表示の開始前に、当該「特図高確率状態」が終了されて、「特図低確率状態」が生起される。
また、「特図高確率状態」の生起中には、始動情報に基づく当落判定が実行される前に、当該始動情報に基づく転落判定が実行される。そして、転落判定により「特図高確率状態」を終了することが判定された場合には、当該始動情報に基づく当落判定が実行される前に、「特図高確率状態」が終了されて、「特図低確率状態」が生起される。
【0158】
さらに、大当たり遊技状態の終了時には、時短カウンタの値として所定最低継続回数(本実施形態では、90[回])が設定される。
また、「大当たり2」、「大当たり3」又は「大当たり5」の終了時には、RAM230の所定領域において、時短同期フラグの値として「1」が設定される。一方、「大当たり1」又は「大当たり4」の終了時には、RAM230の所定領域において、時短同期フラグの値として「0」が設定される。
そして、大当たり遊技状態の終了に応じて、時短制御が開始される。
時短制御の開始から時短カウンタの値が「0」になるまでの期間(時短制御最低継続期間)中に実行された当落判定により特別図柄抽選の結果が「当選」であると判定された場合には、当該当落判定に係る特別図柄の停止表示の終了時に、当該時短制御が停止される。
一方、時短制御最低継続期間中に実行された当落判定により特別図柄抽選の結果が「当選」であると判定されることがなかった場合には、所定最低継続回数目の特別図柄抽選の停止表示の終了時に、まず、「特図高確率状態」の生起中であるか否かが判定される。
そして、「特図高確率状態」の生起中でない(「特図低確率状態」の生起中である)と判定された場合には、当該所定最低継続回数目の特別図柄の停止表示の終了時に、当該時短制御が停止される。
一方、「特図高確率状態」の生起中であると判定された場合には、更に、時短同期フラグの値として「1」が設定されているか否かが判定される。
そして、時短同期フラグの値として「0」が設定されていると判定された場合には、当該所定最低継続回数目の特別図柄の停止表示の終了時に、当該時短制御が停止される。
一方、時短同期フラグの値として「1」が設定されていると判定された場合には、所定最低継続回数目の特別図柄の停止表示の終了後も、当該時短制御が継続(延長)される。そして、当該時短制御は、当該「特図高確率状態」の終了に応じて終了される。
【0159】
以上によって、全ての種別に係る大当たり遊技状態の終了に応じて開始された時短制御は、特別図柄抽選に当選しない限り、少なくとも、所定最低継続回数目の特別図柄抽選の停止表示の終了時まで継続される。
そして、「大当たり2」、「大当たり3」又は「大当たり5」の終了に応じて開始された時短制御は、所定最低継続回数目の特別図柄抽選の停止表示の終了時に、「特図高確率状態」が生起されている場合には、その後、当該「特図高確率状態」の終了に同期して終了される。
一方、「大当たり1」又は「大当たり4」の終了に応じて開始された時短制御は、所定最低継続回数目の特別図柄抽選の停止表示の終了時に、「特図高確率状態」が生起されているか否かに関わらず、当該所定最低継続回数目の特別図柄抽選の停止表示の終了時に終了される。
【0160】
また、パチンコ機1では、遊技の進行に応じて、遊技状態指定コマンドが、主制御回路200から演出制御回路300に送信される。
具体的には、当落判定により「落選」が判定された場合には、特別図柄の変動表示の開始時(ステップS122)、特別図柄の停止表示の開始時(ステップS144)、及び、特別図柄の停止表示の終了時(ステップS160)のそれぞれのタイミングで、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
この場合、特別図柄の変動表示の開始時(ステップS122)、及び、特別図柄の停止表示の開始時(ステップS144)のそれぞれのタイミングで送信される遊技状態指定コマンドは、当落判定時の遊技状態(遊技状態オフセット値)を指定する。
具体的には、ステップS122に係る遊技状態指定コマンド送信処理(特図遊技フェーズ=「特図変動待ち状態」)では、現在の遊技状態に基づいて演算された遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドが送信される。一方、ステップS144に係る遊技状態指定コマンド送信処理(特図遊技フェーズ=「特図停止図柄表示状態」)では、遊技状態チェックフラグに保存されている遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドが送信される。
一方、特別図柄の停止表示の終了時(ステップS160)に送信される遊技状態指定コマンドは、当該遊技状態指定コマンドの送信時の遊技状態(遊技状態オフセット値)を指定する。
具体的には、ステップS160に係る遊技状態指定コマンド送信処理(特図遊技フェーズ=「特図変動待ち状態」)では、現在の遊技状態に基づいて演算された遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドが送信される。
【0161】
一方、当落判定により「当選」が判定された場合には、特別図柄の変動表示の開始時(ステップS122)、特別図柄の停止表示の開始時(ステップS144)、オープニング期間の開始時(ステップS157)、各回のラウンド遊技の開始時(ステップS202,S212)、各回のラウンド遊技の終了時(ステップS221)、エンディング期間の開始時(ステップS225)、及び、エンディング期間の終了時(ステップS233)のそれぞれのタイミングで、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
この場合、特別図柄の変動表示の開始時(ステップS122)、特別図柄の停止表示の開始時(ステップS144)、オープニング期間の開始時(ステップS157)、各回のラウンド遊技の開始時(ステップS202,S212)、各回のラウンド遊技の終了時(ステップS221)、及び、エンディング期間の開始時(ステップS225)のそれぞれのタイミングで送信される遊技状態指定コマンドは、当落判定時の遊技状態(遊技状態オフセット値)を指定する。
具体的には、ステップS122に係る遊技状態指定コマンド送信処理(特図遊技フェーズ=「特図変動待ち状態」)では、現在の遊技状態に基づいて演算された遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドが送信される。一方、ステップS144に係る遊技状態指定コマンド送信処理(特図遊技フェーズ=「特図停止図柄表示状態」)、ステップS157に係る遊技状態指定コマンド送信処理(特図遊技フェーズ=「大入賞口開放前状態」)、ステップS202に係る遊技状態指定コマンド送信処理(特図遊技フェーズ=「大入賞口開放制御状態」)、ステップS212に係る遊技状態指定コマンド送信処理(特図遊技フェーズ=「大入賞口開放制御状態」)、ステップS221に係る遊技状態指定コマンド送信処理(特図遊技フェーズ=「大入賞口開放制御状態」)、及び、ステップS225に係る遊技状態指定コマンド送信処理(特図遊技フェーズ=「大入賞口開放終了ウェイト状態」)のそれぞれでは、遊技状態チェックフラグに保存されている遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドが送信される。
一方、エンディング期間の終了時(ステップS233)に送信される遊技状態指定コマンドは、当該遊技状態指定コマンドの送信時の遊技状態(遊技状態オフセット値)を指定する。
具体的には、ステップS233に係る遊技状態指定コマンド送信処理(特図遊技フェーズ=「特図変動待ち状態」)では、現在の遊技状態に基づいて演算された遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドが送信される。
【0162】
以上によって、遊技中における演出を適切に制御することができる。
すなわち、「特図高確率状態」の生起中に実行された当落判定により特別図柄抽選の結果が「当選」であると判定された場合には、ステップS122(特別図柄の変動開始時)における遊技状態指定コマンドの送信後であって、当該当落判定に係る始動情報(以下、「当選始動情報」とする)に基づく特別図柄の変動表示の開始前に、当該「特図高確率状態」が終了されて、「特図低確率状態」が生起される。また、この際、時短カウンタの値が「0」である場合(時短制御延長期間中である場合)には、「特図高確率状態」の終了に同期して、時短制御が停止される。
すなわち、主制御回路200において、当選始動情報に基づく当落判定の実行時に設定されていた遊技状態(遊技状態オフセット値)と、当選始動情報に基づく特別図柄の変動表示の開始後に設定されている遊技状態(遊技状態オフセット値)とが、不一致となる。
しかしながら、パチンコ機1では、当選始動情報に基づく遊技中(特に、特別図柄の変動表示の開始後から大当たり遊技状態の終了前)には、当選始動情報に基づく当落判定の実行時における遊技状態(遊技状態オフセット値)を指定する遊技状態指定コマンドが、主制御回路200から演出制御回路300に対して送信される。
これによって、演出制御回路300において、当選始動情報に基づく特別図柄の変動表示中に実行される演出と、当選始動情報に基づく特別図柄の変動表示の終了後(特別図柄の停止表示中及び大当たり遊技状態の生起中)に実行される演出とが、互いに異なる遊技状態(遊技状態オフセット値)に基づいて制御されることが防止され、遊技中における演出を適切に制御することができる。
【0163】
(パチンコ機1の作用)
次に、パチンコ機1の作用について説明する。
パチンコ機1では、時短制御の実行状況と、判定始動情報の種別と、判定始動情報が転落始動情報に該当するか否かと、を含む要素に基づいて、特別図柄の変動表示の変動パターンを判定する変動パターン判定が実行される。
これによって、変動パターンとして、時短制御の実行状況と、判定始動情報の種別と、判定始動情報が転落始動情報に該当するか否かと、の組み合わせに応じた変動パターンを選択することができる。
特に、転落始動情報に基づく特別図柄の変動表示の変動パターンとして、転落始動情報の種別に応じた変動パターンを選択することができる。
【0164】
また、パチンコ機1では、時短制御の実行中であり、判定始動情報の種別が特
図2始動情報である場合には、保留数オフセット値として、特
図2保留数に応じた値(「0」〜「3」)が設定される。一方、時短制御の停止中であり、判定始動情報の種別が特
図2始動情報であり、判定始動情報が転落始動情報に該当する場合には、保留数オフセット値として、特
図2保留数に応じた値(「0」〜「3」)が設定される。一方、時短制御の停止中であり、判定始動情報の種別が特
図2始動情報であり、判定始動情報が転落始動情報に該当しない場合には、保留数オフセット値として、特定値(「4」)が設定される。
これによって、時短制御の実行中に特
図2始動情報に基づく変動パターン判定が実行されるときには、特
図2保留数に対応する変動パターンが選択される。
一方、時短制御の停止中に特
図2始動情報に基づく変動パターン判定が実行されるときであっても、当該特
図2始動情報が転落始動情報に該当する場合には、特
図2保留数に対応する変動パターンが選択される。
したがって、転落判定の実行時には時短制御の実行中であったが、当該転落判定により当選と判定され、「特図高確率状態」の終了と同期して当該時短制御が停止されたことによって、時短制御の停止中に実行される特
図2始動情報に基づく変動パターン判定において、時短制御の実行中に実行される特
図2始動情報に基づく変動パターン判定と同様に、特図保留数に対応する変動パターンを選択することが可能となる。
【0165】
さらに、パチンコ機1では、時短制御の実行中であり、判定始動情報の種別が特
図1始動情報である場合には、保留数オフセット値として、特定値(「4」)が設定される。一方、時短制御の停止中であり、判定始動情報の種別が特
図1始動情報であり、判定始動情報が転落始動情報に該当する場合には、保留数オフセット値として、特定値(「4」)が設定される。一方、時短制御の停止中であり、判定始動情報の種別が特
図1始動情報であり、判定始動情報が転落始動情報に該当しない場合には、保留数オフセット値として、特
図1保留数に応じた値(「0」〜「3」)が設定される。
これによって、時短制御の実行中に特
図1始動情報に基づく変動パターン判定が実行されるときには、特
図1保留数に関わらず、特定の変動パターンが選択される。
一方、時短制御の停止中に特
図1始動情報に基づく変動パターン判定が実行されるときであっても、当該特
図1始動情報が転落始動情報に該当する場合には、特
図1保留数に関わらず、特定の変動パターンが選択される。
したがって、転落判定の実行時には時短制御の実行中であったが、当該転落判定により当選と判定され、「特図高確率状態」の終了と同期して当該時短制御が停止されたことによって、時短制御の停止中に実行される特
図1始動情報に基づく変動パターン判定において、時短制御の実行中に実行される特
図1始動情報に基づく変動パターン判定と同様に、特
図1保留数に関わらず、特定の変動パターンを選択することが可能となる。
以上により、パチンコ機1によれば、遊技の興趣を向上することが可能となる。
【0166】
(変形例)
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態では、種々の変更を行うことが可能である。
例えば、上記実施形態では、大当たり遊技状態の生起中に、遊技球によるV領域の通過が検出された場合に、当該大当たり遊技状態の終了後に「特図高確率状態」が生起される。しかしながら、当選種別(大当たり遊技状態の種別)に応じて、当該当選種別に係る大当たり遊技状態の終了後に「特図高確率状態」又は「特図低確率状態」が生起される構成としても構わない。
【0167】
また、上記実施形態では、当落判定の実行時における遊技状態(特別図柄抽選の当選確率に係る遊技状態(「特図高確率状態」又は「特図低確率状態」と、時短制御の実行状況(「実行中」又は「停止中」と、の組み合わせ))に応じて、当該当落判定に基づいて生起される大当たり遊技状態の終了に応じて開始される時短制御に係る最低継続回数が設定される構成としても構わない。
具体的には、当落判定の実行時に「特図低確率状態」が生起されていた場合と、当落判定の実行時に「特図高確率状態」が生起されていた場合とで、当該当落判定に基づいて生起される大当たり遊技状態の終了時に設定される最低継続回数が異なる構成としても構わない。
また、当落判定の実行時に時短制御が実行中であった場合と、当落判定の実行時に時短制御が停止中であった場合とで、当該当落判定に基づいて生起される大当たり遊技状態の終了時に設定される最低継続回数が異なる構成としても構わない。
【0168】
さらに、上記実施形態では、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)に当選した場合に生起される当選種別として、「大当たり」(大当たり遊技状態)のみが設定されている。しかしながら、当選種別として、「小当たり」(小当たり遊技状態)が含まれていても構わない。
「小当たり遊技状態」では、大入賞口開閉部材53a,54aが閉止状態から開放状態に変位される小当たり遊技が実行される。小当たり遊技状態に当選した場合には、大当たり遊技状態に当選した場合と異なり、遊技状態(特別図柄抽選の当選確率に係る遊技状態(「特図高確率状態」又は「特図低確率状態」)、及び、時短制御の実行状況(「実行中」又は「停止中」))が変更されることがない。
小当たり遊技状態は、オープニング期間(大当たり遊技状態のオープニング期間に対応する)と、小当たり遊技(大当たり遊技状態のラウンド遊技に対応する)と、インターバル期間(大当たり遊技状態のインターバル期間に対応する)と、エンディング期間(大当たり遊技状態のエンディング期間に対応する)と、を含んでなる。
また、特図遊技フェーズとして、更に、「小当たり大入賞口開放前状態」と、「小当たり大入賞口開放制御状態」と、「小当たり大入賞口閉鎖有効状態」と、「小当たり大入賞口開放終了ウェイト状態」と、が設定される。
「小当たり大入賞口開放前状態」(大当たり遊技状態の「大入賞口開放前状態」に対応する)は、小当たり遊技状態におけるオープニング期間中の局面となっている。「小当たり大入賞口開放制御状態」(大当たり遊技状態の「大入賞口開放制御状態」に対応する)は、小当たり遊技状態における小当たり遊技中の局面となっている。「小当たり大入賞口閉鎖有効状態」(大当たり遊技状態の「大入賞口閉鎖有効状態」に対応する)は、小当たり遊技状態におけるインターバル期間中の局面となっている。「小当たり大入賞口開放終了ウェイト状態」(大当たり遊技状態の「大入賞口開放終了ウェイト状態」に対応する)は、小当たり遊技状態におけるエンディング期間中の局面となっている。
そして、当落判定により「当選」が判定され、当選種別判定(ステップS120)により「小当たり」が判定された場合には、特別図柄の変動表示の開始時(ステップS122)、特別図柄の停止表示の開始時(ステップS144)、オープニング期間の開始時(ステップS157に対応する)、各回の小当たり遊技の開始時(ステップS202,S212に対応する)、各回の小当たり遊技の終了時(ステップS221に対応する)、エンディング期間の開始時(ステップS225に対応する)、及び、エンディング期間の終了時(ステップS233に対応する)のそれぞれのタイミングで、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
この場合、特別図柄の変動表示の開始時(特図遊技フェーズ=「特図変動待ち状態」)、特別図柄の停止表示の開始時(特図遊技フェーズ=「特図停止図柄表示状態」)、オープニング期間の開始時(特図遊技フェーズ=「小当たり大入賞口開放前状態」)、各回の小当たり遊技の開始時(特図遊技フェーズ=「小当たり大入賞口開放制御状態」)、各回の小当たり遊技の終了時(特図遊技フェーズ=「小当たり大入賞口開放制御状態」)、及び、エンディング期間の開始時(特図遊技フェーズ=「小当たり大入賞口開放終了ウェイト状態」)のそれぞれのタイミングで送信される遊技状態指定コマンドは、当落判定時の遊技状態(遊技状態オフセット値)を指定する。
すなわち、特別図柄の変動表示の開始時には、現在の遊技状態に基づいて演算された遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドを送信する。一方、特別図柄の停止表示の開始時、オープニング期間の開始時、各回の小当たり遊技の開始時、各回の小当たり遊技の終了時、及び、エンディング期間の開始時のそれぞれには、遊技状態チェックフラグに保存されている遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドが送信される。
一方、エンディング期間の終了時(特図遊技フェーズ=「特図変動待ち状態」)に送信される遊技状態指定コマンドは、当該遊技状態指定コマンドの送信時の遊技状態(遊技状態オフセット値)を指定する。
すなわち、エンディング期間の終了時には、現在の遊技状態に基づいて演算された遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドを送信する。