(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る太陽光発電屋根1を示す斜視図である。
図1(a)に示すように、建物101の太陽光発電屋根1(以下、単に屋根1とも言う)は、棟の両側で下方に傾斜する屋根面1A、1Bを有する切妻屋根を構成する。日当たりの良い側の屋根面1Aの上部側には、太陽光パネル2が敷設されている。日当たりの悪い側の屋根面1Bと、屋根面1Aの下側の面1Cには、面材としてのスレート3が敷設されている。
【0014】
図2は、
図1(a)のA−A線の端面の部分拡大図である。
図2では、屋根面1Aの太陽光パネル2が敷設されたケラバ9側の断面を示している。ケラバ9とは、切妻屋根や片流れ屋根の妻側の端部を言い、本実施形態では、切妻屋根の端部として説明する。
図2を参照して、屋根面1Aの太陽光パネル2が配置された部分の構成について説明する。
屋根1の一方の屋根面1Aは、下地材5と、太陽光パネル架台20と、太陽光パネル2と、第1ケラバ化粧材10Aと、を備える。
【0015】
下地材5は、野地板51と、防水シート52と、鋼板53と、を備える。下地材5は、屋根1の土台部分を構成し、後述する太陽光パネル架台20を固定支持する。
【0016】
野地板51は、屋根1の骨組みである垂木の上に張られて配置される。この野地板61は、屋根1の全面に配置される。野地板51としては、合板等の板材が用いられる。
【0017】
防水シート52は、上述の野地板51上に配置される。防水シート52としては、板紙にアスファルトを含浸させたアスファルトルーフィング等の防水材料が用いられる。
【0018】
鋼板53は、上述の防水シート52上に配置される。鋼板53としては、従来公知の防火鋼板等が用いられる。
【0019】
太陽光パネル架台20は、上述の下地材5上に配置される。太陽光パネル架台20は、ビス止めされることで下地材5に固定される。太陽光パネル架台20は、太陽光パネル2を下方から支持する。
太陽光パネル架台20は、格子状に枠組みされた複数の太陽光パネル用縦桟21及び複数の横桟22を有する。
【0020】
太陽光パネル用縦桟21は、屋根面1Aの傾斜方向に延びて、棟から軒先に亘って設けられる。太陽光パネル用縦桟21は、屋根面1Aの傾斜方向に沿い、傾斜方向に直交する方向に一定間隔を空けて複数配置され、下地材5にビス止めされる。
【0021】
横桟22は、屋根面1Aの傾斜方向に直交する方向に延びて設けられ、太陽光パネル用縦桟21上にビス止めされる。横桟22は、隣接する太陽光パネル用縦桟21同士を、橋渡しするように複数設けられる。
【0022】
太陽光パネル2は、以上の太陽光パネル架台20を構成する太陽光パネル用縦桟21及び横桟22に取り付けられ、固定支持される。
【0023】
第1ケラバ化粧材10Aは、屋根面1Aのケラバ9に配置される。第1ケラバ化粧材10Aは、屋根面1Aの傾斜方向に延びて屋根面1Aのケラバ9をそれぞれ覆い、ケラバ9を保護する部材である。
【0024】
図2に示すように、第1ケラバ化粧材10Aは、第1外側枠材11と、第1内側枠材12と、隙間カバー13と、を有する。
【0025】
第1外側枠材11は、ケラバ9に沿って延設され、第1内側枠材12にビス止めされる。第1外側枠材11は、上面部11aと、内側面部11bと、外側面部11cと、を有する。
上面部11aは、第1外側枠材11の天面側に延びる。
内側面部11bは、上面部11aの太陽光パネル2側の端部から下方に垂設される。
外側面部11cは、上面部11aのケラバ側端部から下方に垂設置され、下地材5よりも下方に延出する。
【0026】
第1内側枠材12は、ケラバ9に沿って延設され、第1外側枠材11の下方内側に配置される。第1内側枠材12は、太陽光パネル用縦桟21にビス止めされて固定される。具体的には、第1内側枠材12は、取り付け面12aと、下地材接触面12bと、中壁部12cと、を有する。
取り付け面12aは、下地材5と平行に延びて太陽光パネル用縦桟21の上面に接触可能な面である。
下地材接触面12bは、下地材5と平行に延びて下地材5に直接接触する面である。
中壁部12cは、取り付け面12a及び下地材接触面12bを接続するとともに、太陽光パネル用縦桟21の高さ方向に立ち上がる。取り付け面12a及び中壁部12cにより、内部に太陽光パネル用縦桟21の一部を収容可能な凹部125が形成され、太陽光パネル用縦桟21のケラバ9側の端部が取り付け面12aに固定される。
【0027】
隙間カバー13は、第1外側枠材11の上面部11aに取り付けられる。隙間カバー13は、上面部11aに沿って下地材5と略平行に延びる板状の部材であり、第1外側枠材11にビス止めされて固定される。隙間カバー13は、第1ケラバ化粧材10Aと太陽光パネル2との間に形成される隙間を塞ぐ。
【0028】
次に、
図3を参照して、スレート3が敷設された屋根面1B及び屋根面1Aの下側の面1Cの構成について説明する。なお、本発明における「面材」とは、太陽光パネルや屋根材等の屋根1に敷設される板面状の部材を意味するが、以下の実施形態では、特にスレート3として説明する。
屋根1の日が良く当たる屋根面1Aの下側の面1C及び日が当たりにくい屋根面1Bは、下地材5と、スレート3と、屋根材用縦桟4と、本発明に係るケラバ化粧材としての第2ケラバ化粧材10Bと、垂下部7と、を備える。
【0029】
下地材5は、野地板51と、防水シート52と、を備える。野地板51及び防水シート52は、屋根面1Aの太陽光パネル2の下に配置されるものと同様に構成される。
【0030】
スレート3は、屋根面1B及び屋根面1Aの下側の面1Cを覆う板部材であり、複数の板部材を並べて屋根面1Bの表側を覆う部材である。スレート3は、波状に曲面を有する場合もあるが、
図3では、簡略化して一枚の平面状に示されている。スレート3は、太陽光パネル2が敷設された屋根面1Aと同一の屋根面1Aの下側の面1Cに配置され、傾斜方向に並んで配置されている。
【0031】
屋根材用縦桟4は、屋根面1B及び屋根面1Aの下側の面1Cにおいて、屋根1の棟側から軒側へ上下に延び、ケラバ9に沿って配置される。屋根材用縦桟4は、スレート3を支持する。屋根材用縦桟4は、太陽光パネル2を支持する太陽光パネル用縦桟21とは形状が異なる。屋根面1B及び屋根面1Aの下側の面1Cでは、太陽光パネル2を設置しないため、横桟は設けられない。
【0032】
屋根材用縦桟4は、側面視で略L字状に形成され、長辺が下地材に接触し、短辺が上方に立ち上がる。短辺の上方端部は、長辺と平行な方向にスレート3側へ延出している。屋根材用縦桟4は、下面部41と、側壁部42と、上面部43と、リブ部44と、屋根材支持面部46と、を備える。
【0033】
下面部41は、スレート3のケラバ側端部の下面側に位置し、屋根材用縦桟4におけるL字状の長辺部分に相当する。
【0034】
側壁部42は、スレート3のケラバ側端部の外側(ケラバ9側)に位置し、下面部41のケラバ側の端部41aからスレート3の厚さ方向上方へ立ち上がるように垂設される。側壁部42は、屋根材用縦桟4におけるL字状の短辺部分に相当する。側壁部42には、スレート3と側壁部42との間の隙間を調節する調節材421が配置されていてよい。
【0035】
上面部43は、側壁部42の上端部から屈曲してスレート3側に延出する。上面部43は、下面部41と向かい合っている。
【0036】
リブ部44は、第1リブ部441と、第2リブ部442と、を有する。
第1リブ部441は、下面部41におけるケラバ側の端部41aからスレート3側へ所定距離離間した位置に、下面部41からスレート3の厚さ方向上方へ向かって突出する。第1リブ部441は、屋根材用縦桟4の長手方向に沿って延びる。
【0037】
第2リブ部442は、第1リブ部441からスレート3側に所定距離離間した位置で、下面部41からスレート3の厚さ方向上方へ向かって突出する。第2リブ部442は、屋根材用縦桟4の長手方向に沿って延びる。
【0038】
屋根材支持面部46は、第2リブ部442の上端から第1リブ部441に向かって屈曲し、下面部41と平行に延びる。屋根材支持面部46の上面と、第1リブ部441の上端とは、下面部41からの高さが略同じであり、第1リブ部441の上端及び屋根材支持面部46は、スレート3を支持する。
【0039】
第2ケラバ化粧材10Bは、屋根面1B及び屋根面1Aの下側の面1Cのケラバ9に配置される。第2ケラバ化粧材10Bは、屋根面1B及び屋根面1Aの下側の面1Cの傾斜方向に延びてケラバ9をそれぞれ覆い、保護する部材である。第2ケラバ化粧材10Bは、太陽光パネル2が設置された屋根面1Aに設けられる第1ケラバ化粧材10Aと、外観が概ね共通する。特に、少なくとも第1ケラバ化粧材10Aと第2ケラバ化粧材10Bとは、少なくとも外側側面の形状が同一である。
【0040】
第2ケラバ化粧材10Bは、太陽光パネル2が設置される屋根面1Aの下側の面1Cでは、太陽光パネル2が設置された屋根面1Aにおいて太陽光パネルを覆う第1ケラバ化粧材10Aと傾斜方向に連続して配置される。
【0041】
図3に戻って、第2ケラバ化粧材10Bは、それぞれ第2外側枠材110と、第2内側枠材120とを有する。
【0042】
第2外側枠材110は、ケラバ9に沿って延設され、第2内側枠材120及び屋根材用縦桟4にビス止めされる。第2外側枠材110は、上面部110aと、外側面部110cと、を有する。
上面部110aは、第2外側枠材110の天面を構成する。
外側面部110cは、上面部110aのケラバ側端部から下方に垂設され、下地材5よりも下方に延出する。
【0043】
第2内側枠材120は、ケラバ9に沿って延設され、第2外側枠材110の下方内側に配置される。第2内側枠材120は、屋根材用縦桟4にビス止めされて固定される。具体的には、第2内側枠材120は、覆い部120aと、下地材接触面120bと、立上がり部120cと、を有する。
【0044】
覆い部120aは、スレート3のケラバ9側端部を覆うように延びる面である。覆い部120aは、スレートを覆うとともに屋根材用縦桟4に取り付けられる取り付け面121と、取り付け面121からスレート3に向かって下方に延びる延出部122と、を含む。
取り付け面121は、下地材5と平行に延びて屋根材用縦桟4の上面部43に接触可能な面である。取り付け面121は、上面部43にビス止めされる。なお、取り付け面121は、スレート3側で上方に屈曲し、第2外側枠材110の上面部110aの裏側に接する。
延出部122は、取り付け面121のスレート3側の端部から、下方に向かって垂設される。延出部122の下端部は、下地材5よりも上方に位置する。
【0045】
下地材接触面120bは、下地材5と平行に延びて下地材5に直接接触する面である。下地材接触面120bは、第2外側枠材110の外側面部110cから、この外側面部110cに直交して内側へ延びる面110dと重なり、係合する。
【0046】
立上がり部120cは、覆い部120a及び下地材接触面120bを接続するとともに、スレート3及び屋根材用縦桟4の高さ方向に立ち上がる。立上がり部120cの上端から、スレート3側に覆い部120aが延出しており、覆い部120a及び立上がり部120cにより、内部に屋根材用縦桟4の一部を収容可能な凹部126が形成される。立上がり部120cは、太陽光パネル2を敷設した屋根面1Aの第1外側枠材11における中壁部12cよりも、大きな高さ寸法を有する。第2外側枠材110の立上がり部120cは、下地材接触面120bの上面と覆い部120aの取り付け面121の下面との間の距離が、屋根材用縦桟4の側壁部42の高さに対応するような高さ寸法を有する。
【0047】
第2内側枠材120は、覆い部120aの取り付け面121及び延出部122、立上がり部120cにより開口した凹部126を有するように構成されている。この凹部126に、スレート3のケラバ側の端部が挿入される。
【0048】
垂下部7は、第2外側枠材110と別体の部材である。垂下部7は、側面視で略L字状に形成され、調整部71と、水返し部72と、を有する。
調整部71は、L字型の長辺部分であり、その上端が延出部122の下端にビス止めして取り付けられる。
水返し部72は、L字型の短辺部分であり、調整部71の下端からスレート3側に向かって延出する。また、水返し部72は、面材当接部721を有する。面材当接部721は、調整部71から遠ざかった遠位端で屈曲し、下方に延出する。
【0049】
なお、第1ケラバ化粧材10A及び第2ケラバ化粧材10Bの軒側の端部は、軒カバー102により覆われる(
図1参照)。軒カバー102は、ケラバ9の軒側の端部を覆うことで、意匠性を高めるとともにケラバ9の軒側の端部を保護する。また、屋根1の棟部は、棟部化粧材103により覆われる(
図1参照)。棟部化粧材103は、屋根1の屋根面100A、100Bの傾斜方向に直交する方向に延びてその棟部を覆うことで、棟部を保護する。
【0050】
以下に、本実施形態の太陽光発電屋根1の設置手順について説明する。
太陽光発電屋根1は、屋根面1Aに太陽光パネル2を設置する際、太陽光パネル用縦桟21の上に横桟22が固定され、この横桟22の上に太陽光パネル2が固定される。
【0051】
屋根面1Aのケラバ9には、第1ケラバ化粧材10Aが設置される。ケラバ9の外側側面には第1外側枠材11が設置され、その内側に第1内側枠材12が設置される。太陽光パネル用縦桟21のケラバ側の端部は、第1内側枠材12における取り付け面12a及び中壁部12cにより構成される凹部125に挿入され、ビス止めされる。
【0052】
一方、屋根面1B又は屋根面1Aの下側の面1Cにスレート3を設置する際には、屋根面1B又は屋根面1Aの下側の面1Cのケラバ9には、第2ケラバ化粧材10Bが設置される。ケラバ9の外側側面には第2外側枠材110が設置され、その内側に第2内側枠材120が設置される。第2内側枠材120の覆い部120a及び立上がり部120cにより構成される凹部126に、捨て谷として屋根材用縦桟4が挿入される。詳細には、屋根材用縦桟4の側壁部42を、凹部126に嵌めこみ、覆い部120aの取り付け面121と上面部43とをビス止めして固定する。
【0053】
スレート3の下に配置される屋根材用縦桟4の下面部41には、第1リブ部441及び第2リブ部442が形成され、下面部41から突出するとともに屋根材用縦桟4に沿って延びているので、何らかの状況でスレート3の下に雨水が落ちても、第1リブ部441及び第2リブ部442の間を通って雨水は軒下へ排水される。
【0054】
上述の通り、第2内側枠材120における立上がり部120cは、太陽光パネル2を設置する屋根面1Aの第1ケラバ化粧材10Aにおける中壁部12cよりも高く形成されているので、スレート3を屋根材用縦桟4の上に載せるように、第2内側枠材120と屋根材用縦桟4との間に形成される凹部126の開口に、スレート3を挿入できる。挿入したスレート3の下面を、屋根材用縦桟4の第1リブ部441及び屋根材支持面部46に支持させて、スレート3を屋根に敷設する。
【0055】
屋根面1A、1B及び屋根面1Aの下側の面1Cで構成が変わっても、第1ケラバ化粧材10A及び第2ケラバ化粧材10Bのケラバ9外側に配置される第1外側枠材11、第2外側枠材110は、その高さが略同一であり、外側側面の外観が同一である。
【0056】
スレート3を敷設した状態では、スレート3の厚さによっては、スレート3の上面と、第2内側枠材120の延出部122の下端との間に隙間があく。
図3に示すように、スレート3が薄ければ、隙間は大きくなる。そこで、隙間の大きさに合わせながら、垂下部7を面戸として延出部122のケラバ9側とは反対側の面にビス止めする。垂下部7は、スレート3の上面に接近又は離間する方向に調整可能である。この際、垂下部7の水返し部72における面材当接部721が、スレート3に当接ように調整されてビス止めされる。
図1(b)に示されるように、屋根1に雨が降った場合に、雨水は垂下部7の水返し部72で堰き止められる。
【0057】
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態では、ケラバ化粧材10Bを、屋根面1B及び屋根面1Aの下側の面1Cにスレート3が敷設された太陽光発電屋根1のケラバ9に配置した。そして、屋根面1B、1Aの下側の面から立ち上がる立上がり部120cと、該立上がり部120cの上端からスレート3側に延出し、スレート3のケラバ側端部を覆う覆い部120aと、該覆い部120aに取り付けられ、該覆い部120aからスレート3の上面に向かって垂下してスレート3と覆い部120aとの間の隙間を塞ぐ垂下部7と、をケラバ化粧材10Bに含んで構成した。垂下部7の、覆い部120aに対する取り付け位置を、スレート3の上面に接近又は離隔する方向に調整可能に構成した。
【0058】
本実施形態によれば、スレート3と太陽光パネル2等のように、面材の厚さが異なるために、スレート3のケラバ側端部と、ケラバ化粧材10Bとの間に隙間が空いた場合でも、隙間の間隔に合わせて垂下部7の取り付け位置を調整することができるので、ケラバ化粧材10Bの高さを変えずに、面材とケラバ化粧材10Bとの隙間を塞ぐことができる。よって、屋根1の意匠性が高まるとともに、雨水や鳥獣・虫等の進入を防ぐことができる。特に、屋根1に太陽光パネル2とスレート3を張り分けた場合や、一つの屋根1に異なる屋根材を張り分けた場合等に、屋根材や太陽光パネル等の厚さが異なっても、垂下部7を設けることで、面材とケラバ化粧材の隙間を塞ぐことができ、高さを揃えることができるため、美観が向上する。
【0059】
本実施形態によれば、覆い部120aを、覆い部120aにおける取り付け面121のスレート3側の端部からスレート3の上面に向かって延びる延出部122を含んで構成した。また、垂下部7を、延出部122のケラバ9側とは反対側の側面に対して、スレート3の上面に接近又は離隔する方向に調整可能に取り付けた。これにより、垂下部7を延出部122のケラバ9側とは反対側の側面に当ててビス止めすることができるため、垂下部7の取り付けが容易になり、施工性が向上する。
【0060】
本実施形態によれば、垂下部7に、その下端に設けられてスレート3の上面に当接する水返し部72を設けた。これにより、屋根1のケラバ側を流れる雨水が、ケラバ化粧材10Bの内部へと流れ込むことを防止することができる。
【0061】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
【0062】
例えば、上記実施形態では、垂下部7はスレート3を覆うケラバ化粧材10Bにのみ設けられているが、これに限られない。太陽光パネルと屋根材が同一の屋根面に配置されるとともにその傾斜方向に並んで配置された太陽光発電屋根において、太陽光パネルのケラバ側端部及び屋根材のケラバ側端部を覆うように、ケラバ化粧材を傾斜方向に連続して配置させてもよい。そして、屋根材とケラバ化粧材との間の隙間を垂下部で塞ぐのみならず、太陽光パネルと、太陽光パネルを覆うケラバ化粧材との間の隙間をも塞ぐように構成してもよい。
このような構成によれば、太陽光パネル及び屋根材の厚さに関わらず、太陽光パネル側及び屋根材側のケラバ化粧材の外観を統一することができる。また、共通の部材である垂下部で隙間を塞ぐことができるので、美観が高められるとともに施工性が向上する。
【0063】
また、上記実施形態では、屋根として太陽光発電屋根1を例に説明したが、これに限られない。屋根面に面材が敷設された屋根であれば、太陽光パネル2が敷設されていない屋根であってもよい。
【0064】
また、上記実施形態では、屋根1を切妻屋根として説明したが、これに限られない。屋根1は、片流れの屋根でもよい。
【0065】
また、上記実施形態では、屋根面1A側に太陽光パネル2とスレート3が張り分けられているが、これに限られない。切妻屋根の一方の全面に太陽光パネルが敷設され、他方の全面に屋根材が配置されていてもよい。また、屋根面が広い場合等に、複数の領域で太陽光パネルと屋根材を張り分けてもよい。
【0066】
また、上記実施形態では、屋根材としてスレート3を例に説明しているが、これに限られない。屋根材としては、下地材の上に敷設されて屋根の表面を構成する部材であれば、瓦や金属板等であってもよく、特に限定されない。