(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記生成手段は、物品情報が前記第2の種別の物品から取得された場合に、前記ゲームのプレイを要件とせず前記第1の種別の物品を新たに生成する請求項1に記載のゲーム装置。
前記生成手段は、前記属性情報を含む前記第1の物品情報が付されて新たに生成される前記第1の種別の物品を、該属性情報が付されていることが該物品の第1の部分において視認可能なように生成する請求項1乃至3のいずれか1項に記載のゲーム装置。
前記生成手段は、取得された前記第2の物品情報に含まれる前記属性情報が所定の属性情報である場合、または取得された複数の前記第2の物品情報に含まれる前記属性情報の組み合わせが所定の組み合わせである場合に、取得された前記第1の物品情報に基づき実行される前記ゲームのプレイ内容に応じたゲーム要素と、取得された前記第2の物品情報に対応するゲーム要素とを示す前記第1の物品情報を付した、前記第1の種別の物品の新たな生成に代え、前記ゲームのプレイ内容に応じないゲーム要素を示す前記第1の物品情報を付した、前記第1の種別の物品を新たに生成する請求項1乃至4のいずれか1項に記載のゲーム装置。
前記ゲームのプレイ内容に応じないゲーム要素は、物品情報を前記第2の種別の物品から取得せずに実行される前記ゲームに係り新たに生成される前記第1の種別の物品に対応するゲーム要素よりも、実行される前記ゲームを有利に進行させるゲーム要素である請求項5乃至7のいずれか1項に記載のゲーム装置。
前記取得手段は、前記第1の種別の物品からの前記第1の物品情報の取得と、前記第2の種別の物品からの前記第2の物品情報の取得とを、前記ゲーム装置の各々異なる部位において行う請求項1乃至9のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[実施形態1]
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する一実施形態は、ゲーム装置の一例としての、複数の種別の物品から取得した情報に基づくゲームのプレイを提供可能なゲーム装置に、本発明を適用した例を説明する。しかし、本発明は、物品から取得した情報に基づくゲームを実行することが可能な任意の機器に適用可能である。
【0012】
本実施形態ではゲーム装置が排出する、ゲームに使用可能な本発明に係る第1の種別の物品はカードであるものとして説明する。またゲームに使用可能な本発明に係る第2の種別の物品はメダルであるものとして説明する。しかしながら、第1の種別の物品と第2の種別の物品は、後述する第1の物品情報または第2の物品情報が各々取得可能に構成された異なる種別の物品であれば、カードやメダルに限られるものではない。ここで、ゲーム装置において生成され排出される物品は第1の種別の物品(カード)のみであり、第2の種別の物品(メダル)はゲームに使用可能であるものの、ゲーム装置において排出されないものとする。メダルは、例えば同一コンテンツに係り提供される他のゲームタイトルで使用可能なゲーム用物品や、玩具として提供されるものとして説明する。これらの物品の少なくともいずれかは、例えばゲーム要素(キャラクタやアイテム)の外観を有するフィギュア等の造形物を含むものであってよい。この場合、物品情報は、該造形物の底面や所定の面にシールや印字等の可視の状態で付されたコードから、あるいは該造形物の内部の記録媒体から取得可能であってよい。また物品はフィギュアだけでなく、玩具やシール等、任意の物品であってよい。
【0013】
また本実施形態ではゲームに使用可能なカードには、第1の物品情報が、所定の変換演算を適用することで1次元あるいは多次元のパターン(コード)に変換(コード化)され、カード表面にコード画像として形成(印刷)される態様で付されるものとして説明する。カードのコード画像は、後述の第1リーダにより読み取られることで、該第1の物品情報が取得可能に構成されているものとして説明する。一方、ゲームに使用可能なメダルには、第2の物品情報が、第1の物品情報とは異なる形式でコード化され、メダルに内包される近距離通信(NFC:Near Field Communication)用のタグ(以下、NFCタグ)に記録される態様で、メダルに付されているものとして説明する。メダルのNFCタグは、後述の第2リーダにより読み取られることで、該第2の物品情報が取得可能に構成されているものとして説明する。
【0014】
しかしながら、第1の物品情報及び第2の物品情報をカードまたはメダルに付す態様は、このような態様に限られるものでなく、不可視インクを用いた印刷、所定の識別パターンを中間層に形成する、あるいはNFCタグに限らずカードやメダルに含まれるICチップ等の記録媒体に記録され、データとして保持される等、各々情報の取得方式が異なるものであれば、どのような態様であってもよい。好適にはメダルに第2の物品情報を付す方式は、その生成後に情報の任意の書き換えが可能な方式が用いられることが、興趣性の観点から好ましい。
【0015】
また本実施形態ではゲーム装置が実行するゲームにおいて、カードまたはメダルを用いることで登場させることが可能となるゲーム要素は、キャラクタであるものとし、該カードやメダルには対応するキャラクタの図柄(キャラクタ画像)が付されるものとして説明する。しかしながら、本発明の実施はこれに限られるものではなく、実行されるゲームのゲーム要素を特定する用途のカードは、ゲームに係るキャラクタを特定可能に構成されるものに限らず、アイテムや効果等、その他のゲーム要素を特定するものであってもよいことは言うまでもない。
【0016】
《ゲーム装置100》
ここで、ゲーム装置100の機能構成を
図1のブロック図を用いて説明する。
【0017】
制御部101は、例えばCPUであり、ゲーム装置100が有する各ブロックの動作を制御する。具体的には制御部101は、例えば記録媒体102に記録されている各ブロックの動作プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより各ブロックの動作を制御する。
【0018】
記録媒体102は、例えば不揮発性メモリやHDD等の、恒久的にデータを保持可能な記録装置である。記録媒体102は、ゲーム装置100が有する各ブロックの動作プログラムに加え、各ブロックの動作において必要となるパラメータ等の情報や、ゲーム装置100が実行するゲームに使用される各種のグラフィックスデータを記憶する。メモリ103は、例えば揮発性メモリ等の一時的なデータ記憶に使用される記憶装置である。メモリ103は、各ブロックの動作プログラムの展開領域としてだけでなく、各ブロックの動作において出力されたデータ等を一時的に記憶する格納領域としても用いられる。
【0019】
支払検出部104は、ゲーム装置100において対価の支払いがなされたことを検出する。対価の支払いは、例えば硬貨の投入口に所定の金額の硬貨や相当するコインが投入されたこと、あるいは所定の電子マネーに係るチップとの通信に基づく決算処理の完了等を検出することにより判断されるものであってよい。本実施形態のゲーム装置100は、対価の支払いに基づいてユーザへのカードの排出を伴うサービスの提供を開始するものとして説明するが、対価の支払いは必須の要件ではなく、所定の開始指示に基づいてサービスの提供は開始されるものであってもよい。
【0020】
取得部105は、本実施形態のゲーム装置100が提供するゲームのプレイに際し、該ゲームに使用するキャラクタの情報を物品情報(第1の物品情報または第2の物品情報)として取得する。物品情報は、ゲーム装置100と同一筐体内、あるいはゲーム装置100の外部に着脱可能に接続された第1リーダ120及び第2リーダ130を介してゲーム用の物品であるカードまたはメダルから取得される。カードまたはメダルから取得された物品情報を、ゲームに係る処理における利用に適した形式に変換するために、所定のデータ変換処理等が行われてもよい。第1リーダ120及び第2リーダ130は、カードまたはメダルからの情報取得可能な状態に制御されている期間において、所定の部位にカードまたはメダルが載置されたことの検出、及び該物品の認識または該物品からの情報取得を、例えば撮像装置及び所定の画像処理を用いて行う。本実施形態では第1リーダ120が、カードに付されたコードから第1の物品情報の取得を行い、第2リーダ130が、メダルの有するNFCタグから第2の物品情報の取得を行う。
【0021】
図2に示されるように、本実施形態のゲーム装置100において、第1リーダ120と第2リーダ130とは操作盤上の異なる位置に設けられ、各々の位置においてそれぞれ異なる方式で情報取得を行う。物品情報の取得が行われる物品がカードである場合には、第1リーダ120により該情報取得が行われるが、物品情報の取得が行われる物品がNFCタグを有するメダルである場合には、第1リーダ120ではなく、第2リーダ130により該情報取得は行われる。即ち、ゲームプレイに際し物品からの情報読み取りを行わせたゲーム体験の提供を受ける場合には、ユーザは第1リーダ120へのカードの載置、または第2リーダ130へのメダルの載置を行えばよい。
【0022】
キャラクタDB106は、ゲームに登場するものとして予め定められたキャラクタの各々についてキャラクタ情報を管理するデータベースである。本実施形態のゲーム装置100が提供するゲームでは、同一のコンテンツに係る異なるゲームタイトル用に設けられたゲーム用物品であるカード及びメダルの各々について、物品に付されたキャラクタ画像に対応するキャラクタを登場させたプレイ体験が提供される。故に、メダルにキャラクタ画像が付されるキャラクタは、カードにキャラクタ画像が付され得るキャラクタ群に少なくとも包含されており、キャラクタDB106にはカードにキャラクタ画像が付され得るキャラクタの各々について、識別情報が関連付けられたキャラクタ情報が管理される。本実施形態では簡単のため、カードに対応するキャラクタとメダルに対応するキャラクタが同一のキャラクタである場合には、両物品には該キャラクタを特定する同一の識別情報(キャラクタID)が少なくとも物品情報に含まれており、これによりいずれの物品を用いた場合であっても、ゲームにおいて同一のキャラクタIDに関連付けられたキャラクタ情報を参照することができるよう構成されているものとする。
【0023】
提示制御部107は、ゲーム装置100におけるユーザへの各種情報提示の制御を司る。本実施形態のゲーム装置100では、ユーザへの各種情報提示の手段として、画像(ゲーム画面、メニュー画面等)表示を行う表示部140、音声出力を行う音声出力部150を有するものとして説明するが、情報提示の手段はこれらに限られるものではなく、代替あるいは追加が可能であることは言うまでもない。
【0024】
提示制御部107は、例えばGPU等の描画装置を含み、表示部140に表示させる画面を生成する際には所定の描画処理を行う。具体的には提示制御部107は、ゲーム装置100の稼働中(ゲームプレイ中やスタンバイ状態中)において、制御部101により行われた処理や命令に基づいて必要な描画用オブジェクトに対して適当な演算処理を実行し、画面の描画を行う。生成した画面は、ゲーム装置100と同一筐体内、あるいはゲーム装置100の外部に着脱可能に接続された表示装置である表示部140に出力され、所定の表示領域中に表示されることでユーザに提示される。
【0025】
また提示制御部107は、例えばサウンドボードやアンプ等の音声信号の出力/増幅を行う回路を含み、音声出力部150から出力させる音声を生成する際には所定の処理を行う。具体的には提示制御部107は、例えば予め記録媒体102に記録された音声データに基づき、同時に出力を行う音声データを確定し、これを電気的な音声信号に変換(D/A変換)して音声出力部150に出力することで、音声出力を行う。音声出力部150は、所定のスピーカ等であってよく、入力された音声信号に基づく音波を出力する。
【0026】
印刷制御部108は、カードの生成指示がなされた場合に、該カードに含める物品情報に対応するコード画像とカードの印刷面を形成するその他の画像を含む、印刷出力するカードの印刷データを生成する。印刷制御部108は、印刷データを生成すると、該印刷データを印刷命令と共に印刷部160に伝送して該当のカードの印刷を指示し、排出させる。印刷部160は、ゲーム装置100と同一筐体内、あるいはゲーム装置100の外部に着脱可能に接続された、印刷制御部108との情報送受信が可能に構成されたプリンタ等の印刷装置である。印刷部160は、印刷制御部108からカードに係る印刷データ及び該データに係る印刷命令を受信すると、印刷データの印刷動作を行う。印刷により排出されるカードは、印刷部160がゲーム装置100と同一筐体内に内蔵される場合は、ゲーム装置100の外部からアクセス可能な排出口(
図2の201)に導かれることでユーザに提供されてよい。即ち、ゲーム装置100において排出されるカードは、印刷部160に印刷データが伝送されたことに応じて、印刷がなされていない状態の所定の印画紙に対して印刷がなされることで初めて、提供用のカードに記載の項目全体が形成される、所謂オンデマンド印刷のカードである。
【0027】
操作入力部109は、例えば方向入力用の操作部材や決定入力用の操作部材や各種センサ等の、ゲーム装置100が有するユーザインタフェースである。操作入力部109は、操作部材に対する操作入力がなされたことを検出すると、該操作入力に対応する制御信号を制御部101に出力する。なお、本実施形態ではゲーム装置100は物理的な操作部材として各種インタフェースを備えるものとして説明するが、例えば表示部140の画面上になされたタッチ入力を検出するタッチ入力検出センサ等を含んでいてもよい。
【0028】
通信部110は、ゲーム装置100が有する外部装置との通信インタフェースである。通信部110は、不図示のインターネット等の通信網やケーブル等、有線無線を問わない通信媒体を介して外部装置と接続し、データの送受信を可能とすることができる。通信部110は、例えば送信対象として入力された情報を所定の形式のデータに変換し、ネットワークを介してサーバ等の外部装置に送信する。また通信部110は、例えばネットワークを介して外部装置から情報を受信すると、該情報を復号し、メモリ103に格納する。また本実施形態のゲーム装置100は、ゲームに係る処理のプログラムをパッケージ化したプログラムデータを通信部110を介して外部装置から受信可能に構成される。制御部101は、通信部110により該プログラムデータがプログラムの更新要求とともに受信された場合、更新要求に従って現在記録媒体102に格納されているゲームに係る処理のプログラムを、受信したプログラムデータを用いて更新することができる。なお、ゲームに係る処理のプログラムの更新処理は、この他、例えば記録媒体に記録されているプログラムデータをゲーム装置が有する不図示の光学ドライブ等に挿入した際に自動実行される、あるいは挿入後に管理者が開始命令を行うことによっても実行可能である。
【0029】
《カード、メダル、物品情報》
次に、本実施形態のゲーム装置100においてゲームに使用可能なカード、メダル、及びこれら物品の各々に付される物品情報について、図を用いて詳細を説明する。なお、本実施形態の各物品が、ゲームに登場させることが可能なキャラクタのうちのいずれかに対応付けられ、該キャラクタの図柄(キャラクタ画像)を有する態様を例示しているが、各物品がゲーム中のいずれかのアイテムやその他のゲーム要素に対応付けられる可能性を除外するものではない。
【0030】
図3(a)は、本実施形態のゲーム装置100においてゲームに使用可能なカードであり、ゲーム装置100において生成、印刷及び排出が可能なカードのオモテ面を示した図である。図示されるようにカードには、該カードに対応するキャラクタのキャラクタ画像301、該キャラクタのキャラクタ名302、またカードの所有者を識別するために設定されたユーザ名303、キャラクタを登場させた場合のゲーム上での各種パラメータ304、スロット画像305、及びカードに付された第1の物品情報を取得可能なコード画像306で構成される。
【0031】
スロット画像305は、図示されるように、所定の数(本実施形態では3つ)の枠が設けられる画像であり、カードに対応するキャラクタを成長を経て使用し続ける場合、即ち、後述のようにカードを用いてキャラクタをゲームに登場させ、プレイ内容を反映させた状態で該キャラクタを新たなカードとして生成させる場合の、付加的な遊戯要素の提供のために設けられたものである。スロット画像の各枠は、該キャラクタについてゲームプレイを重ねることによって順次内容(枠内の画像。スロットの出目に対応しているため、以下必要に応じて、出目または出目画像として言及する)が確定し、視認可能となる。
図3(b)は、
図3(a)のカードが出目変化した状態を例示したものであり、所謂「銀はがし」の要領で、ゲームプレイの進行やキャラクタの成長段階に合わせて、順次スロット画像305の枠内の出目が確定(解放)されていく。またコード画像306は、カードに対応する第1の物品情報を所定の変換演算を用いて変換することで得られる、例えば図示されるような1次元あるいは多次元のパターンであり、第1リーダ120に読み取られることで第1の物品情報が取得可能に構成される。
【0032】
このようなカードにコード画像306の形態で付される第1の物品情報は、例えば
図4(a)に示されるデータ構成であってよい。
図4(a)の例では、カードに付される第1の物品情報は、該カードを一意に特定(識別)するカードID401に関連付けて、該カードの所有者を示すユーザ名402、該カードに対応するキャラクタを特定するキャラクタID403、該カードに対応するキャラクタの成長状態を示すランク情報404、及びスロット画像の構成を示すスロット情報405を含む。
【0033】
なお、ランク情報とは、本実施形態では簡易的に、ゲームにおけるキャラクタレベル(成長段階を示す値)であるものとして説明するが、本発明の実施においてこれに限られるものではない。例えば、体力や攻撃力、持ち技、スキル等の各種パラメータにつき、基準値からの上昇(成長)を示すゲームにおける段階が設けられており、ランク情報404はこれを特定する情報等、どのような情報であってもよい。
【0034】
一方、
図3(c)は、本実施形態のゲーム装置100においてゲームに使用可能なメダルであり、ゲーム装置100において生成されるのではなく、他の経路で流通するメダルのオモテ面を示した図である。図示されるようにメダルには、カードと同様、該メダルに対応するキャラクタのキャラクタ画像311が付され、これに加え、該キャラクタのキャラクタ名312を有して構成される。
【0035】
このようなメダルに、カードとは異なる形式でコード化され、NFCタグに書き込まれることにより付される第2の物品情報は、例えば
図4(b)に示されるデータ構造であってよい。
図4(b)の例では、メダルに付される第2の物品情報は、該メダルを識別するメダルID411に関連付けて、該メダルに対応するキャラクタを特定するキャラクタID412を含む。
【0036】
《キャラクタ情報の構成》
一方、上述したキャラクタDB106で管理されるキャラクタ情報は、例えば
図4(c)に示されるようなデータ構造を有するものであってよい。
図4(c)の例では、1つのキャラクタについてキャラクタDB106の1レコードとして管理されるキャラクタ情報は、ゲームにおいてキャラクタを一意に特定するキャラクタID421に関連付けて、対戦シーケンスにおけるキャラクタの各種パラメータを特定するための、成長状態を考慮しない状態について予め定められた、体力や攻撃力、持ち技、スキル等のキャラクタ固有の能力パラメータの初期値(基準値:例えばレベル1の状態での各種パラメータの値)を示す基本パラメータ422、基本パラメータからの各種パラメータについての成長(レベル、プレイ回数、プレイ内容)に応じた増減幅や、追加付与することが可能な持ち技、スキル等を示す成長時変化情報423、及び該キャラクタの登録時あるいは該キャラクタをゲーム中に登場させる際に提示するキャラクタ画像や音声データを示す提示用情報424を管理する。なお、キャラクタ画像は、ゲームのプレイに際し、ゲーム画面の構成に用いられるだけでなく、新たに生成するカードの印刷データ構成に用いられるものであってよい。
【0037】
《ゲーム概要》
ここで、本実施形態のゲーム装置100で実行されるゲームの概要について説明する。ゲーム装置100における1回のゲームプレイは、対価の支払いがなされたことを契機として提供が開始される。ゲームプレイの提供が開始すると、ユーザが操作するキャラクタ(操作キャラクタ)、あるいはユーザの操作キャラクタに同行させるキャラクタ(以下、これらは峻別せずに使用キャラクタとして言及する)を確定した後、使用キャラクタを登場させるゲーム処理が実行される。
【0038】
使用キャラクタは、カードまたはメダルの物品情報を第1リーダ120または第2リーダ130に読み取らせることで、各物品に対応するキャラクタを登録することができる。あるいは、ユーザがいずれの物品も所有していない場合は、物品情報に基づく登録をスキップし、抽選処理等により割り当てられた所定のキャラクタを使用キャラクタとして登録できるものであってよい。本実施形態では簡単のため、使用キャラクタは1体であるものとして説明する。
【0039】
ゲーム処理により提供されるゲームは、使用キャラクタと相手キャラクタとの間での対戦ゲームを実行する対戦シーケンスと、対戦シーケンスの途中または終了後において対戦ゲームまたはカードの生成に係り所定の効果(特殊技能・効果の発動、キャラクタ成長ボーナス、キャラクタランク変更等)を発生させ得るルーレット(抽選)ゲームを行うルーレットシーケンスとを有する。
【0040】
対戦シーケンスでは、ユーザは操作入力を行うことにより、所定の処理の結果決定した相手キャラクタを対戦相手とした対戦ゲームをプレイすることができる。本実施形態では簡単のため、使用キャラクタと対応させて相手キャラクタの数も1体とし、例えばユーザによるモード選択に基づいて、あるいは所定のゲームにおいて対戦ゲームに係るイベントの発生が確定した際に抽選処理等によって決定されるものであってもよい。
【0041】
本実施形態のゲーム装置100が提供するゲームでは、対戦シーケンスにおいて、ユーザは登録した使用キャラクタを、相手キャラクタとの対戦ゲームにおいて、戦闘に係る行動を行うキャラクタとして使用することができる。使用キャラクタの各々には、対戦ゲームの進行(または勝敗)に影響を与え得る、登録に使用されたカードまたはメダルが有する物品情報により定まる成長状態を反映した各種パラメータ(プレイ時パラメータ)が設定される。対戦シーケンスにおけるゲームの進行は、該プレイ時パラメータに基づき決定されるものであり、同一のキャラクタについては成長状態が進行している(例えばランク情報に係るキャラクタレベルが高い)ほど、有利に進行する。またゲームの進行には、スロット情報405の状態が参照されてもよく、例えば3つの出目が所定の役に該当している場合、あるいは出目がリーチ状態(残り1つの出目の確定によって、出目の組み合わせが所定の役に該当し得る)にある場合に、対応する特殊効果を発生させ、ゲームの進行を有利にせしめる制御がなされるものであってよい。使用キャラクタの成長状態は、対戦ゲームのプレイ内容に応じて登録時から変化し得るものであり、成長後の使用キャラクタについてカードの生成指示がなされることにより、ユーザは該成長後のキャラクタに対応するカードを入手することができる。
【0042】
《プレイ提供処理》
このような構成をもつ本実施形態のゲーム装置100において、1回のゲームプレイに係り実行されるプレイ提供処理について、
図5のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。該フローチャートに対応する処理は、制御部101が、例えば記録媒体102に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより実現することができる。なお、本プレイ提供処理は、例えば1回のゲームプレイに係る対価の投入がなされたことが支払検出部104により検出された際に開始されるものとして説明する。本プレイ提供処理の実行中、特に言及しない限り提示制御部107は制御部101により行われた処理や命令に基づいて、適宜進行に対応する画面の生成及び表示部140への該画面の表示や、対応する音声データに基づく音声出力部150からの音声出力を行うものとする。
【0043】
S501で、制御部101は、今回のゲームプレイにつき使用キャラクタを登録する登録処理を実行する。登録処理は、ユーザが第1リーダ120にカードが有する第1の物品情報を取得させること、第2リーダ130にメダルが有する第2の物品情報を取得させること、あるいはゲームに登場されることが可能なキャラクタを制御部101が抽選処理等により選択することにより行われる。
【0044】
〈登録処理〉
ここで、プレイ提供処理のS501において実行される登録処理について、
図6のフローチャートを用いて詳細を説明する。
【0045】
S601で、制御部101は、使用キャラクタの登録に係る物品情報の取得処理を開始し、カードまたはメダルの読み取りを待機する。具体的には制御部101は、使用キャラクタの登録に係る物品情報の取得が可能なように、取得部105、第1リーダ120及び第2リーダ130を動作させる。このとき、提示制御部107は制御部101の制御の下、使用キャラクタについて現在カードまたはメダルの読み取りを待機している状態であることを示す画面の生成及び音声の再生を行い、表示部140及び音声出力部150に提示させる。
【0046】
S602で、制御部101は、カード及びメダルのいずれかの物品(対象物品)からの物品情報の読み取りがなされたか否かを判断する。制御部101は、取得部105により第1リーダ120または第2リーダ130を介した物品情報(対象物品情報)の取得がなされたか否かにより本ステップの判断を行う。制御部101は、対象物品情報の読み取りがなされたと判断した場合は処理をS603に移し、なされていないと判断した場合は本ステップの処理を繰り返す。なお、物品からの情報取得を行わずに対戦シーケンスに移行する操作(スキップ)がなされた場合、制御部101は、例えば初期キャラクタとして定められたキャラクタのうちから抽選処理に基づき選択した1体のキャラクタについてのキャラクタ情報をキャラクタDB106から取得し、後述の使用キャラクタ情報とユーザ名の設定を行い、処理をS608に移せばよい。
【0047】
S603で、制御部101は、取得された対象物品情報がメダルから取得されたものであるか否かを判断する。本ステップの判断は、取得部105がいずれのリーダから情報取得を行ったかにより判断すればよいが、例えば取得した対象物品情報のデータ構造の解析により行うものであってもよい。制御部101は、対象物品情報がメダルから取得されたものであると判断した場合は処理をS604に移し、メダルから取得されたものではない、即ちカードから取得されたものであると判断した場合は処理をS606に移す。
【0048】
S604で、制御部101は、対象物品情報に含まれるキャラクタID412を参照し、対象物品(メダル)に係るキャラクタ情報をキャラクタDB106から取得する。そして制御部101は、取得したキャラクタ情報に基づいて、使用キャラクタにつきゲーム中に参照される使用キャラクタ情報をメモリ103に格納する。具体的には制御部101は、キャラクタDB106に管理されるキャラクタ情報のうち、キャラクタID421が、対象物品情報に含まれるキャラクタID412であるキャラクタ情報を取得する。格納される使用キャラクタ情報は、例えば
図4(d)に示されるように、使用キャラクタのキャラクタID431に関連付けて、ゲーム処理の実行中に進行の決定に係り参照されるプレイ時パラメータ432、使用キャラクタの提示に用いられる提示用情報433、登録にメダルが用いられたか否かを示す(例えば論理型の)メダル登録フラグ434、及び使用キャラクタの現在のランク情報435を有する構成であってよい。メダルに対応するキャラクタ情報を取得すると、制御部101は、取得したキャラクタ情報のキャラクタID421、基本パラメータ422、及び提示用情報424を、キャラクタID431、プレイ時パラメータ432、及び提示用情報433とする使用キャラクタ情報を構成し、メモリ103に格納する。また対象物品がメダルであるため、制御部101はメダル登録フラグ434を真(true)に設定し、ランク情報435を初期レベルを示す情報に設定する。上述したようにメダルはゲーム装置100において主として使用されるゲーム用物品として構成されておらず、第2の物品情報は成長状態を示すランク情報を有していないため、本実施形態ではメダルを用いて登録されるキャラクタは、初期レベルのキャラクタとして登録されるものとして説明する。しかしながら、本発明の実施においてメダルを用いて登録された使用キャラクタのプレイ時パラメータ432やランク情報435の決定方法は、異なるものであってもよいことは言うまでもない。たとえば、初期レベルよりも高い所定のレベルでのキャラクタとして登録される場合には、メダルを所有するユーザを、本実施形態のゲーム装置100において提供されるゲームのプレイに、より好適に導引することができる。
【0049】
S605で、制御部101は、今回のゲームプレイを行うユーザにつき、ユーザ名の設定を行う。ユーザ名は、例えばユーザにより入力された文字列を設定するものであってよく、入力が行われなかった場合にはデフォルトのユーザ名が設定される等であってもよい。設定されたユーザ名は、例えばメモリ103に格納され、ゲーム中及び新たに排出されるカードの印刷データの生成において用いられる。
【0050】
S606で、制御部101は、対象物品情報に含まれるキャラクタID403を参照し、対象物品(カード)に係るキャラクタ情報をキャラクタDB106から取得する。そして制御部101は取得したキャラクタ情報に基づいて、使用キャラ情報をメモリ103に格納する。具体的には制御部101は、キャラクタDB106に管理されるキャラクタ情報のうち、キャラクタID421が、対象物品情報に含まれるキャラクタID403であるキャラクタ情報を取得する。そして制御部101は、取得したキャラクタ情報のキャラクタID421及び提示用情報424を、キャラクタID431及び提示用情報433とする使用キャラクタ情報を構成し、メモリ103に格納する。また対象物品がカードであるため、制御部101はメダル登録フラグ434を偽(false)に設定する。さらにプレイ時パラメータ432については、制御部101は、取得したキャラクタ情報の成長時変化情報423に従って、基本パラメータ422を対象物品情報のランク情報404に基づいて変更した値を設定する。またランク情報435には対象物品情報のランク情報404を設定する。このようにすることで、カードを用いて使用キャラクタの登録を行った場合には、カードにより示される成長状態からプレイを再開できる、継続的な遊戯要素をユーザに提供することができる。
【0051】
S607で、制御部101は、対象物品情報のユーザ名402を今回のゲームプレイを行うユーザのユーザ名として、メモリ103に格納する。
【0052】
S608で、提示制御部107は制御部101の制御の下、使用キャラクタ情報に基づき、登録された使用キャラクタの提示を行う。提示は、例えば対応するキャラクタ画像及びキャラクタの成長状態に応じたプレイ時パラメータを含む画面の表示部140への表示や、キャラクタ名の読み上げ音声やキャラクタ固有の台詞音声やテーマ曲の音声出力部150からの音声出力により行われる。
【0053】
このように登録処理が完了すると、制御部101はプレイ提供処理のS502で、対戦シーケンスに係る相手キャラクタ(対戦相手)を決定し、対戦シーケンスに係るゲーム処理を実行する。制御部101は、対戦シーケンスに係るゲーム処理が完了、即ち1回のゲームプレイに係る対戦ゲームの勝敗が決する状態まで進行すると、処理をS503に移す。
【0054】
S503で、制御部101は、ルーレットシーケンスに係るゲーム処理を実行する。本実施形態では簡単のため、ルーレットシーケンスは対戦シーケンスに係るゲーム処理の終了後に発生し、ルーレットシーケンスにおけるプレイ内容は、以降の新たなカード生成における成長状態の変更に影響を及ぼす(所定の効果を発生させるか否かがルーレットの抽選結果により確定する)ものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。ルーレットシーケンスは、上述したように対戦シーケンスに係るゲーム処理の途中で発生するものであってもよく、この場合、新たなカードの生成に係る所定の効果の発生に限らず、対戦ゲームの進行に影響を及ぼすものであってもよい。ルーレットシーケンスにおけるプレイ内容の結果は、例えば生成するカードのキャラクタレベルの増加率(プレイ時パラメータが基本パラメータである場合は、初期レベルではないキャラクタレベルへの変更)やプレイ時パラメータの増加率等を変更するものであってよい。
【0055】
S504で、制御部101は、今回のゲームプレイにあたり新たなカードを印刷部160に印刷・生成・排出(以下、カード化)させるキャラクタについて、該カードに付す第1の物品情報(出力物品情報)を生成する生成処理を実行する。
【0056】
〈生成処理〉
ここで、本ステップにおいて実行される生成処理について、
図7のフローチャートを用いて詳細を説明する。
【0057】
S701で、制御部101は、使用キャラクタがメダルを用いて登録されたか否かを判断する。具体的には制御部101は、使用キャラクタ情報のメダル登録フラグ434を参照することにより、本ステップの判断を行えばよい。制御部101は、使用キャラクタがメダルを用いて登録されたと判断した場合は処理をS702に移し、メダルを用いて登録されていないと判断した場合は処理をS703に移す。
【0058】
S702で、制御部101は、使用キャラクタをカード化対象のキャラクタとして選択する。本実施形態のゲーム装置100では、メダルを用いて使用キャラクタの登録が行われた場合には、ユーザが該キャラクタのカードの生成を所望しているものと判断し、ゲームのプレイ内容に依らず使用キャラクタをカード化対象のキャラクタとして選択するものとする。
【0059】
一方、S701において使用キャラクタがメダルを用いて登録されていないと判断した場合、制御部101はS703で、対戦シーケンスに係るゲーム処理のプレイ内容に基づき、カード化の候補となるキャラクタ(候補キャラクタ)を決定する。候補キャラクタは、少なくとも使用キャラクタを含み、この他、対戦ゲームのプレイ内容に基づいて増減する。本実施形態では簡単のため、対戦ゲームの結果が勝利であれば使用キャラクタに加えて相手キャラクタを候補キャラクタに含め、結果が敗北であれば使用キャラクタのみを候補キャラクタに含めるものとして説明する。しかしながら、本発明の実施はこれに限られるものではなく、使用キャラクタが複数体であるか、対戦ゲームがNPC(Non-Player Character)対戦と対人対戦のいずれであるか等を考慮して、如何様にも変更可能であってよいことはいうまでもない。制御部101は、候補キャラクタの情報を決定すると、該情報を例えばメモリ103に格納させる。
【0060】
S704で、制御部101は、S703において決定した候補キャラクタのうちのカード化対象とするキャラクタの選択を受け付ける。カード化対象のキャラクタの選択は、候補キャラクタを提示する画面を表示部140に表示させ、該画面に基づき操作入力部109により検出された操作入力に基づいて行われる。カード化の枚数は、例えば追加の対価の支払いにより増加可能に構成されるものであってよく、1枚に限られるものではない。また本実施形態では、キャラクタの選択はユーザによる操作入力に基づいて行われるものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えば使用キャラクタとして複数体を登録しており、プレイ内容に応じて成長した使用キャラクタが存在する場合には、これを優先的にカード化対象として選択するよう制御してもよい。
【0061】
S705で、制御部101は、選択されたカード化対象のキャラクタについて出力物品情報を生成する。具体的には制御部101は、新たなカードIDの取得、対戦シーケンス及びルーレットシーケンスのプレイ内容に基づくパラメータ(新たなランク情報404)の決定を行い、プレイユーザのユーザ名カード化対象キャラクタのキャラクタID、及び対象物品情報のスロット情報405とこれらの情報を結合し、出力物品情報を生成する。プレイ内容に基づき決定されるパラメータは、例えば増減後の絶対値であってもよいし、基本パラメータからの相対値であってもよい。後者の場合、例えばカード化対象キャラクタがカードに基づき登録された使用キャラクタでない場合は基本パラメータからの増減がないことを示すものであってもよいし、基本パラメータに対戦ゲームの結果に応じた変更を加えたパラメータと基本パラメータとの差分を示すものであってもよい。またパラメータ決定は、例えば対戦ゲームの結果や同一キャラクタについてカード化を行った回数等を考慮して動的に決定されるものであってもよい。なお、本実施形態ではメダルを用いて登録された使用キャラクタ及び物品を用いずに登録された使用キャラクタをカード化対象として選択した場合には、該キャラクタの基本パラメータにてカード化されるよう、新たなランク情報404は初期状態を示す値に設定されるものとして説明する。また制御部101は、例えば新たなランク情報404が所定の条件を満たした場合には、スロット情報を対象物品情報のスロット情報405とは異なる状態に変更し、出力物品情報を生成する。
【0062】
生成処理が完了すると、印刷制御部108はプレイ提供処理のS505で、排出する新たなカードに係る印刷データを生成し、印刷部160に印刷指示を行う。より詳しくは、印刷制御部108は制御部101の制御の下、生成処理において生成された出力物品情報に基づくコード画像とカード化対象キャラクタのキャラクタ画像とを配置し、さらに変更後の各種パラメータ等を含めて印刷データを生成する。印刷データは印刷命令とともに印刷部160に送信され、印刷部160はこれに基づきカードを印刷し、排出する。排出が完了すると、あるいは印刷指示を行ってから、排出に要するものとして予め定められた時間が経過すると、制御部101は本プレイ提供処理を完了する。
【0063】
なお、メダルを用いて登録された使用キャラクタにつき、複数回の新たなカードの生成を認めた場合、例えばゲーム装置100においてカードのみを用いてプレイする場合には入手が困難である、レアリティの高いキャラクタに対応するカードを容易に入手することが可能となり得る。従って、一度ゲームプレイに使用されたメダルについては、該ゲームプレイにつき対応するキャラクタをカード化対象として強制的に選択してカードを生成させ、かつ既にカードが生成済みであることを関連付け、以降のゲームプレイ時には該メダルを使用できないよう制御してもよい。カードが生成済みであることの関連付けは、例えばメダルを一意に特定するメダルIDを外部サーバ等に記録することにより行われるものであってもよいし、既に生成済みであることを示す情報をメダルのNFCタグに書き込むことにより行われるものであってもよい。後者の場合、第2リーダ130は、カードのNFCタグからの情報取得(リード)機能だけでなく、NFCタグの情報書き換え(ライト)機能も有するものとして構成されればよい。
【0064】
本実施形態では簡単のため、使用キャラクタとして登録可能なキャラクタ及び相手キャラクタはそれぞれ1体であるものとして説明したが、使用キャラクタ及び相手キャラクタは複数体であってもよい。この場合、カード化対象のキャラクタは、複数体のうちから1体を選択可能に構成されてもよい。また上述したように、複数体の使用キャラクタのうちにメダルを用いて登録されたキャラクタが存在する場合には、該キャラクタをカード化対象として強制的に選択するものであってもよい。
【0065】
また本実施形態ではメダルを用いて使用キャラクタの登録を行う場合は、所望のキャラクタ(メダルに対応するキャラクタ)のカードを排出できる利点を有するため、対戦ゲームに係るプレイ時パラメータは、該キャラクタに係る基本パラメータとするものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。ユーザがゲーム装置100で実行されるゲーム用に提供されたゲーム用物品(カード)ではない、関連性のあるコンテンツに係るゲーム用物品(メダル)を所有しているということは、ユーザは該コンテンツに対する関心が高く、またそれだけ投資しているということを示す。従って、例えばメダルを用いて使用キャラクタの登録が行われた場合には、カードのみを用いて使用キャラクタの登録を行う場合よりもゲームを有利に進行せしめるよう制御するようにしてもよい。該制御は、例えば、プレイ時パラメータを基本パラメータよりも高くする、ルーレットにおける当選確率を増加させる等、対戦ゲームシーケンス及びルーレットシーケンスの少なくともいずれかにおいて、ゲームの進行が有利となるようパラメータ等を調整することにより行われてよい。
【0066】
以上説明したように、本実施形態のゲーム装置によれば、状態変化が生じ得るキャラクタの使用数は確保したまま、お気に入りのキャラクタを使用することを実現でき、好適なゲーム体験をユーザに提供することができる。
【0067】
[変形例1]
上述した実施形態1ではメダルを用いて使用キャラクタの登録を行った場合、対戦ゲームシーケンス及びルーレットシーケンスの終了後に、該使用キャラクタに対応するカードを印刷して排出するものとして説明した。一方、近年では操作盤上に載置したカードの実物を移動・回転操作することでゲームに係る操作を行うゲーム装置も存在しており、このようなプレイ体験を提供するためには、ユーザがゲームシーケンスに係るゲーム処理の実行までにカードを入手していることが好ましい。従って、メダルを用いて使用キャラクタの登録を行い、該キャラクタに対応するカードを排出する態様では、ゲームのプレイ内容に依らずカードのキャラクタは確定しているため、ユーザがカードを使用したゲーム操作をできるよう、ゲーム処理に係るゲームプレイを要件とせずに先にカードを排出するよう構成してもよい。
【0068】
またこのように構成することで、例えばゲームをプレイせずにカードのみを排出するモード(カード販売モード)においても、メダルから第2の物品情報を読みとらせることで、ユーザは所望のキャラクタに対応するカードを入手することが可能となる。
【0069】
[実施形態2]
上述した実施形態1及び変形例1では、メダルが有する第2の物品情報がキャラクタIDを有しており、使用キャラクタの登録に用いた場合に、メダルに付されているキャラクタ画像に係るキャラクタをゲームに登場させることができるものとして説明した。しかしながら、本発明の実施において、メダルが有する第2の物品情報に対応するゲーム要素はキャラクタに限られるものではない。
【0070】
上述したように、1つのコンテンツに係り提供される異なるゲームタイトルにつき、ゲーム用物品(または排出物品)としてカードとメダルの各々が提供される場合、メダルがゲーム装置100とは異なる装置においてゲームプレイに使用される態様も考えられる。このような態様では、特に書き換え可能な記録媒体(NFCタグ)を有するメダルのようなゲーム用物品は、該異なる装置においてゲームプレイに使用された場合、該物品に付された第2の物品情報がプレイ内容に応じて変更され得る。故に、例えばメダルに付された第2の物品情報により示されるゲーム要素は、ゲームに登場させるキャラクタだけでなく、該キャラクタにゲーム上で付与された特殊技やスキル、あるいはパラメータ増減等のゲーム効果、アイテムの付加や装備など、ゲーム上の種々の属性を含むものであってよい。
【0071】
従って、本実施形態ではメダルが有する第2の物品情報は、
図4(e)のようなデータ構成を有するものとする。より詳しくは、メダルID441に関連付けて、キャラクタID442に加え、このような種々の属性を示す属性情報443が含まれる。なお、属性情報443は所定の属性が付加され有意である場合に属性情報の形式で格納され、付加されず無意である場合にはブランク情報として構成されるものであってよい。
【0072】
本実施形態では、このように第2の物品情報が構成されるものとし、ゲーム装置100において実行されるゲームでは、メダルは使用キャラクタの登録に限らず、属性情報443の使用キャラクタへの反映(ゲーム効果の付加、アイテム装備等)に用いることが可能であるものとする。換言すれば、本実施形態のゲーム装置100では、使用キャラクタの登録に係り、メダルは該使用キャラクタを指定するために用いられるものであってもよいし、カードを用いて登録される使用キャラクタにつき、第2の物品情報に含まれる属性情報443を反映させるために用いられるものであってもよい。
【0073】
後者の場合、登録処理は、カードから第1の物品情報の取得に次いで、属性情報443の付加に係るメダルから第2の物品情報の取得を行うように構成されればよい。即ち、メダルに付された属性情報443は、メダルを用いて登録されるキャラクタではない使用キャラクタに付すことが可能に構成されるものであってよい。換言すれば、属性情報443は、使用キャラクタのプレイ時パラメータに反映され、ゲームの進行に影響を与えることが可能であってよい。なお、前者の場合、メダルを用いて登録される使用キャラクタには、追加の情報取得を不要とせず、属性情報443が反映されるものであってよい。
【0074】
また、このように使用キャラクタにつき属性情報443の反映が行われた場合、該反映された属性情報は、該使用キャラクタにつき新たなカードの排出を行う場合に出力物品情報に反映される(含められる)ものであってよい。本実施形態では、メダルが有する属性情報443に基づくゲーム効果の付加が行われた場合、該属性情報が付されていることがユーザに視認可能なように、出力物品情報に限らず、キャラクタ画像の変更が行われるよう構成されるものとする。例えば、使用キャラクタの登録に用いたカードが
図3(a)のようである場合、あるいはメダルが有する第2の物品情報に属性情報443が含まれない場合に該メダルに対応して通常排出されるカードが
図3(a)のようである場合、属性情報の反映がなされた使用キャラクタについては、該属性情報に対応した効果が付された(図柄が異なる)キャラクタ画像321を有する、
図3(d)のようなカードが新たに排出されるものであってよい。
【0075】
このようにすることで、ユーザが取得した物品の用途を拡張しつつ、より高い遊戯性を有するゲーム及びゲーム用物品(カード)を提供することができる。
【0076】
なお、本実施形態では属性情報443の反映は使用キャラクタの登録時に行われ、その後実行されるゲームシーケンスの進行に影響を与え、かつ新たに排出するカードにも付すことが可能な態様について説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。属性情報を付加した新たなカードを排出するための、メダルからの属性情報443の取得は、出力物品情報の生成時に行われるものであってもよい。即ち、属性情報443を反映したプレイ体験は該新たなカードの排出に係るゲームプレイでは提供されず、該新たなカードを使用した次回以降のゲームプレイにおいて提供されるものであってもよい。この場合、例えばカード化対象のキャラクタに相手キャラクタが含まれるのであれば、該相手キャラクタを、属性情報443を反映した状態に変更してカード化できるものとしてもよい。
【0077】
また、本実施形態ではいずれのキャラクタであっても、属性情報443を反映した状態の新たなカードの排出が可能であるものとして説明したが、ゲームコンテンツに係るストーリーを考慮し、あるいはユーザ間の公平性を担保するため、メダルに対応するキャラクタと、反映対象であるカードを用いて登録されたキャラクタとが同一である場合に限定し、属性情報443の反映を認めるものであってもよい。
【0078】
[変形例2]
上述した実施形態2では、第2の物品情報に含まれる属性情報443がゲーム要素を示すものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。
【0079】
例えばゲーム用物品は、イベントでの配布や、関連商品やコラボレーション商品の付録として限定的に提供されるものも含まれ、このような物品はゲームに使用した場合に、通常の方法で流通している物品よりも有利な付加的効果を現わすよう構成されていることが通例である。あるいは、流通数が少なく設定された、所謂レアリティの高いゲーム用物品についても、他のレアリティの物品よりも有利な付加的効果を現わすよう構成されていることもある。
【0080】
本変形例では、このような第2の物品情報に基づき生じる付加的効果を、ゲーム用物品を使用した場合のゲーム中に現れるもの(ゲームに登場するゲーム要素)に限らず拡張することで、ゲーム装置100において提供されるゲームの興趣性をより高める方法について説明する。より詳しくは、本変形例ではメダルが有する属性情報443に、ゲーム効果や装備アイテム等のゲーム要素に加え、さらに使用して行われたゲームプレイの内容に依らず、所定のキャラクタに係る新たなカードの排出条件を開放するためのトリガ情報を含めることにより、該メダルがゲーム装置100において使用された際に付加的効果を生じさせる態様について説明する。
【0081】
トリガ情報を含む属性情報443を有する状態のメダルは、上記のように限定的に提供されるメダルの製造工程においてNFCタグに、該トリガ情報を含む第2の物品情報の書き込みがなされることで構成されるものであってよいし、あるいは例えば他のゲーム装置において所定の条件が満たされた場合に第2の物品情報の書き換えがなされることで構成されるものであってもよい。
【0082】
そして、使用キャラクタの登録時にメダルから取得された第2の物品情報にトリガ情報が含まれる場合、生成処理は実施形態1のように使用キャラクタをカード化対象のキャラクタとして選択するのではなく、例えば使用キャラクタと、該トリガ情報によりカード化が可能となる所定のキャラクタとを候補キャラクタとして提示し、カード化対象のキャラクタの選択を受け付けるよう構成されればよい。あるいは、トリガ情報によりカード化が可能となる所定のキャラクタをカード化対象のキャラクタとして強制的に選択するよう構成してもよい。
【0083】
このようにすることで、本変形例ではトリガ情報を有するメダルを用いて行われるゲームプレイにおいて、対戦ゲームに登場した相手キャラクタや使用キャラクタ等、プレイ内容に依存して決定されるキャラクタではなく、ゲームに登場していなくとも該トリガ情報により特定されるキャラクタをカード化対象とすることができる。なお、トリガ情報により特定されるキャラクタは、例えばカードを用いて使用キャラクタの登録を行う場合にはゲームに登場し得ないキャラクタとして構成してもよい。この場合、例えばメダルを用いる関連性のあるゲームタイトルのユーザを、ゲーム装置100で提供されるゲームタイトルに、より好適に導引することができる。
【0084】
また、本変形例では、1つのメダルが有する第2の物品情報に所定のキャラクタに係る新たなカードの排出条件を解放するためのトリガ情報が含まれる場合に、該キャラクタをカード化対象に選択可能な構成について説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えば、該キャラクタがカード化対象として選択可能になる条件は、1つのメダルに付されたトリガ情報の取得ではなく、複数枚のメダルからトリガ情報の取得が行われることを要件とするものであってもよい。またトリガ情報のような特定の情報を第2の物品情報に含める構成ではなく、1回のゲームプレイに係り複数枚のメダルから取得された属性情報443の組み合わせが所定の組み合わせである場合に、条件が満たされるものであってもよい。また、このようなキャラクタのカードは入手するために満たすべき条件が困難に設定されるため、該カードを用いて登録されたキャラクタは、メダルを用いずに登録されたキャラクタ、あるいはトリガ情報を含くまない第2の物品情報を有するメダルを用いて登録されたキャラクタよりも、ゲームを有利に進行ならしめるよう、制御されるものであってもよい。
【0085】
[その他の実施形態]
本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。また本発明に係るゲーム装置は、1以上のコンピュータを該ゲーム装置として機能させるプログラムによっても実現可能である。該プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されることにより、あるいは電気通信回線を通じて、提供/配布することができる。