特許第6688274号(P6688274)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6688274
(24)【登録日】2020年4月7日
(45)【発行日】2020年4月28日
(54)【発明の名称】使用者の離床条件を予測する方法
(51)【国際特許分類】
   A61G 7/043 20060101AFI20200421BHJP
【FI】
   A61G7/043
【請求項の数】16
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2017-232276(P2017-232276)
(22)【出願日】2017年12月4日
(62)【分割の表示】特願2013-108264(P2013-108264)の分割
【原出願日】2013年5月22日
(65)【公開番号】特開2018-51347(P2018-51347A)
(43)【公開日】2018年4月5日
【審査請求日】2017年12月4日
(31)【優先権主張番号】61/650,046
(32)【優先日】2012年5月22日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503278256
【氏名又は名称】ヒル−ロム サービシズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド リブル
(72)【発明者】
【氏名】ミシェル マククルーリー
(72)【発明者】
【氏名】エリック アデッパ
(72)【発明者】
【氏名】マイケル エス. フッド
【審査官】 小島 哲次
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−276552(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3121782(JP,U)
【文献】 特開2009−087220(JP,A)
【文献】 特開2007−330336(JP,A)
【文献】 特開2000−316915(JP,A)
【文献】 特開2002−149825(JP,A)
【文献】 特表2012−502671(JP,A)
【文献】 特開2000−105884(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 7/043
A61G 12/00
G08B 21/02 −21/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者保持構造上に保持された使用者の離床条件を予測する方法であって、
前記方法はプロセッサによって実行され、
(i)最後にトイレに行ってからの時間、前記使用者に投入された流体と前記使用者から排出された流体との体積の差からなるI/Oバランス、カテーテルの欠如のうち少なくとも一つと、(ii)患者の位置とを含む入力信号を受信するステップと、
前記入力信号が離床プロファイルに似ているかどうかを判断するステップと、
前記入力信号が前記離床プロファイルに似ている場合に、警報が変更されている場合を除き、警報を発信するステップと、
施設入力に対応する少なくとも一つの追加入力信号を受信し、前記施設入力に応じて前記警報を変更するステップと
記施設入力は、介護者の巡回時間、または所定時間内に介護者が警報に応答できる可能性の少なくとも一つに対応する情報を含み、
前記患者に転倒のリスクがあるかどうかを決定するステップと、
前記入力信号が前記離床プロファイルに似ており、前記患者に転倒のリスクがある場合に、第2の警報を発信するステップと、
前記患者に転倒のリスクがある場合に、歩行器を前記患者の部屋に置いておく、および/または液体を前記患者の部屋に置いておくよう、前記介護者に通知するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記入力信号は、更に、圧力マップで検出された情報を含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記圧力マップは、マットレス上に位置付けられたマットを含む、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記入力信号は、更に、ロードセルで検出された情報を含む、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記ロードセルは、前記使用者保持構造のベッドフレームの一部に含まれている、請求項4記載の方法。
【請求項6】
使用者保持構造上に保持された使用者の離床条件を予測する方法であって、
前記方法はプロセッサによって実行され、
(i)最後にトイレに行ってからの時間、前記使用者に投入された流体と前記使用者から排出された流体との体積の差からなるI/Oバランス、カテーテルの欠如のうち少なくとも一つと、(ii)患者の位置とを含む入力信号を受信するステップと、
前記入力信号が離床プロファイルに似ているかどうかを判断するステップと、
前記入力信号が前記離床プロファイルに似ている場合に、警報が変更されている場合を除き、警報を発信するステップと、
施設入力に対応する少なくとも一つの追加入力信号を受信し、前記施設入力に応じて前記警報を変更するステップと、
を含み、
前記入力信号は、更に、画像取り込み装置で検出された情報を含む、方法。
【請求項7】
使用者保持構造上に保持された使用者の離床条件を予測する方法であって、
前記方法はプロセッサによって実行され、
(i)最後にトイレに行ってからの時間、前記使用者に投入された流体と前記使用者から排出された流体との体積の差からなるI/Oバランス、カテーテルの欠如のうち少なくとも一つと、(ii)患者の位置とを含む入力信号を受信するステップと、
前記入力信号が離床プロファイルに似ているかどうかを判断するステップと、
前記入力信号が前記離床プロファイルに似ている場合に、警報が変更されている場合を除き、警報を発信するステップと、
施設入力に対応する少なくとも一つの追加入力信号を受信し、前記施設入力に応じて前記警報を変更するステップと、
を含み、
前記入力信号は、更に、3D画像センサーで検出された情報を含む、方法。
【請求項8】
前記入力信号は、更に、多くのセンサーで検出された情報を含み、前記使用者保持構造は、マットレスを含み、前記多くのセンサーは、前記マットレスに結合されている、請求項1記載の方法。
【請求項9】
ナースコールシステムを介して介護者に警報を伝達する、請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記最後にトイレに行ってからの時間が6時間を超えた場合に前記警報が発信される、請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記I/Oバランスが400mLより大きい場合に前記警報が発信される、請求項1記載の方法。
【請求項12】
前記入力信号の少なくとも一つは、電子カルテシステムから受信される、請求項1記載の方法。
【請求項13】
前記入力信号の少なくとも一つは、介護者により提供される、請求項1記載の方法。
【請求項14】
前記入力信号の少なくとも一つは、前記使用者の転倒リスク分析に対応する情報を含む、請求項1記載の方法。
【請求項15】
前記入力信号の少なくとも一つは、前記使用者が受けた医学的処置に対応する情報を含む、請求項1記載の方法。
【請求項16】
前記入力信号の少なくとも一つは、前記使用者の服用している薬に対応する情報を含む、請求項1記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、使用者離床予測システム、方法および装置と題する米国特許仮出願番号第61/650,046号(2012年5月22日出願)に対する優先権を主張するものであり、その内容を参照により本明細書に組み込む。
【背景技術】
【0002】
本開示は一般的に、使用者離床予測システム、装置および方法に関する。限定的ではないが、より具体的には、一つの意図された実施形態は、使用者保持構造に保持された使用者がいつ使用者保持構造から離床しようとするかを判断するように構成されたシステムに関連する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
さまざまなシステムが開発されてきたものの、依然として改善の余地が残されている。こうして、この技術分野においては、さらなる貢献の必要性が存続している。
【課題を解決するための手段】
【0004】
方法は、使用者保持構造上の使用者の状況を示す第一の特性を検出することと、使用者保持構造上の使用者の状況を示す第二の特性を検出すること、第一の特性を第二の特性と比較すること、第一の特性と第二の特性の間の差が所定の閾値よりも大きい場合、使用者が使用者保持構造を出る準備をしていることを介護者に警告することを含む。
【0005】
システムは、使用者保持構造、センサー、および制御システムを備える。使用者保持構造は、その使用者を保持するように構成される。センサーは、使用者保持構造に結合し、使用者保持構造上に保持された使用者の特性を検出するように構成される。制御システムは、センサーで検出した特性に応じて、いつ使用者が使用者保持構造を出る準備をしているかを判断するように構成される。
【0006】
方法は、使用者保持装置に保持された人の位置、配向、および活動レベルの少なくとも一つに対応する情報を受信すること、特性を所定の閾値と比較すること、特性が所定の閾値を超えた場合にその使用者が近い将来使用者保持構造から離床しようとする可能性が高いことを介護者に警告することを含む。
【0007】
方法は、使用者保持構造、使用者保持構造上に保持された人、ならびに使用者および使用者保持構造が位置する施設の少なくとも一つのうち、少なくとも一つの特性を受信すること、少なくとも一つの特性のそれぞれに値を割り当てること、少なくとも一つの特性に対する値を合計すること、合計値を所定の閾値と比較すること、合計値が所定の閾値を超える場合に使用者が近い将来に使用者保持構造から離床しようとする可能性が高いことを介護者に警告することを含む。
【0008】
追加的な特徴は単独でも、または上記および請求項に列記され下記で詳述されるものを含む他のいかなる特徴と組み合わせても、特許性のある主題を構成し得る。別の特徴も、現時点で理解されている発明を実施するための最良の形態の模範例を示す例証となる実施形態の下記の詳細な説明を考察することにより当業者にとって明らかとなろう。
【0009】
次に、図面の用例を参照するが、ここで類似の数字は、全体を通して同一または類似した要素を表す。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の一つの意図された実施形態による、使用者保持装置、マットレス、および制御システムを含む使用者離床予測システムの線図である。
図2図1の使用者保持装置の側面斜視図である。
図3】上部および下部フレームのさまざまな構成要素を示す、図1の使用者保持装置の側面斜視図である。
図4】さまざまなセクションおよびそれらがマットレスを保持する上部フレームにどのように対応するかを示す、図1のマットレスの垂直断面図である。
図5】ベース、移動機構およびパネルを示す、図1の使用者保持装置に結合されたサイドレールの側面斜視図である。
図6】袋および流体供給源を示す、図1のマットレスの部分図である。
図7】本開示の一つの意図された実施形態による、使用者がいつ使用者保持装置から離床しようとするかを予測するための手順のフローチャートである。
図8】本開示の別の意図された実施形態による、使用者がいつ使用者保持装置から離床しようとするかを予測するための手順のフローチャートである。
図9】本開示の別の意図された実施形態による、使用者がいつ使用者保持装置から離床しようとするかを予測するための手順のフローチャートである。
図10】本開示の別の意図された実施形態による、使用者がいつ使用者保持装置から離床しようとするかを予測するための手順のフローチャートである。
図11】本開示の別の意図された実施形態による、使用者がいつ使用者保持装置から離床しようとするかを予測するための手順のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示は数多くの異なる形態を取りうる一方で、この開示の原理の理解を促進する目的で、ここで図面に示した実施形態への参照をし、またそれらを説明するために特定の文言を使用する。従って、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。本明細書で説明した本開示の原理のさまざまな変更、説明した実施形態のさらなる修正、および任意のさらなる応用が意図されている。
【0012】
図1は、一つの意図された実施形態による、使用者離床予測システム10を示す。使用者離床予測システム10は、使用者保持装置12、使用者保持面14またはマットレス14、および制御システム16を含む。一部の意図された実施形態において、使用者保持装置12は病院用ベッドフレームであり、マットレス14がその上に保持されている。他の意図された実施形態において、使用者保持装置12は、ストレッチャー、手術台、またはその他の使用者保持構造でありうる。使用者保持装置12は、下部フレーム17、下部フレーム17に結合された保持部18またはリフト機構18、および下部フレーム17の上に保持部18により可動的に保持された上部フレーム20を含む。リフト機構18は、下部フレーム17に対して上部フレーム20を昇降させ、またトレンデレンブルグ体位や逆トレンデレンブルグ体位など、さまざまな向きの間で上部フレーム20を移動させるように構成されている。
【0013】
図2〜4に示されるように、上部フレーム20は、上部フレームベース24、上部フレームベース24に結合されたデッキ26、および複数のサイドレールSRを含む。デッキ26は、図3に示されるように、腓腹セクション28、大腿セクション30、座セクション32、ならびに頭および胴のセクション34を含む。腓腹セクション28および大腿セクション30は、下肢保持セクションLL1を画定する。頭および胴のセクション34は、上半身保持セクションU1を画定する。座セクション32は、座セクションS1を画定する。腓腹セクション28、大腿セクション30、および座セクション32は、下半身保持セクションLB1を画定する。少なくとも、腓腹セクション28、大腿セクション30、ならびに頭および胴のセクション34は、相互に、かつ/あるいは上部フレームベース24に対して移動可能である。一部の意図された実施形態において、腓腹セクション28、大腿セクション30、座セクション32、ならびに頭および胴のセクション34は連携して、実質的に平面すなわち横たわった配置と椅子の配置との間で使用者保持装置12を移動させる。一部の意図された実施形態において、腓腹セクション28、大腿セクション30、座セクション32、ならびに頭および胴のセクション34は連携して、実質的に平面すなわち横たわった配置と傾斜したすなわちリクライニング配置との間で使用者保持装置12を移動させる。一部の意図された実施形態において、頭および胴のセクション34は、上部フレーム20を貫通する基準面RP1に対して少なくとも約30°の角度を成すように動く。
【0014】
サイドレールSRは、展開位置と保管位置の間で動くように構成され、上部フレーム24の周囲を位置付け、使用者保持装置12への入床/離床を助けるために使用される。サイドレールは、図5に示されるように、ベースSB、ベースSBに可動的に結合された移動機構SM、および移動機構SMに可動的に結合されたパネルSPを含む。一部の意図された実施形態では、センサー(図示せず)はサイドレールSRに結合され、サイドレールSRが展開位置または保管位置にあるかを検出するように構成される。一部の意図された実施形態では、センサーは移動機構SMに結合されたスイッチであり、これはサイドレールSRが展開位置に達した時に閉じ、サイドレールSRが展開位置から保管位置へと動く時に開くように構成される。一部の意図された実施形態では、センサーは、ラッチ機構がサイドレールSRを展開位置に維持するように構成された時を示すことができるラッチ機構(図示せず)に結合された接触センサー、またはサイドレールSRが展開位置にある時に移動機構SMから反射される光源からの光を検出するように構成されたセンサーでありうる。
【0015】
使用者保持面14は、その上の使用者を保持し、さまざまな配置間でデッキ20と一緒に動くように構成されている。一部の意図された実施形態では、図4および6に示されるように、使用者保持面14は病院用ベッドマットレス14である。一部の意図された実施形態では、使用者保持面14は民生用マットレスである。一部の意図された実施形態では、使用者保持面14は、マットレス上に位置付けられた熱・水分制御トッパーを含む。一部の意図された実施形態では、使用者保持面は、マットレス上に位置付けられた圧力マッピングマットを含みうる。使用者保持面14は、図3に示されるように、腓腹部分36、大腿部分38、座部分40、ならびに頭および胴の部分42を含み、これらはデッキ26の対応するセクション上で保持されている。一つの意図された実施形態において、デッキセクションは、マットレス14のさまざまな部分を基準面RP1に対して角度α、βおよびγに移動および/または維持するのに役立つ。一部の意図された実施形態では、使用者保持面14は非電動式の(静止)面である。一部の意図された実施形態では、使用者保持面14は、図6に示されるように、流体供給源FS1からの流体を受け入れるように構成された電動式の(動的)面である。
【0016】
使用者保持面14は、マットレスカバー44、およびマットレスカバー44で囲まれたマットレスコア46を含む。マットレスコア46は、1種類の材料、もしくは材料および/または装置の組み合わせで構成されてもよい。電動式の面の場合、マットレスコア46は、流体を流体供給源(図示せず)から受け入れ、流体袋54内の流体の圧力を所定のレベルに維持する、その内部の少なくとも一つの流体袋54を含む。一部の意図された実施形態では、電動式の面は、その間に少なくとも一つの流体袋54が位置付けられたフォームフレームなどの非電動式構成要素を含んでもよい。一部の意図された実施形態では、くさび型の袋がマットレス14の中心線の周りに横方向に対称的に位置付けられ、これらは使用者を横方向に傾けるために連続して膨張されるように構成され、それによって使用者の体のさまざまな部分にかかる圧力を軽減して使用者の褥瘡の低減に役立つ。
【0017】
非電動式の面の場合は、マットレスコア46は、単密度フォームなどの多孔質材料で構成される。一部の意図された実施形態において、マットレスコア46は、静止空気袋またはその内部に発泡体が含まれる静止空気袋、金属製バネおよび/またはその他の非電動式保持要素、あるいはそれらの組合せなど、少なくとも一つの袋54を含む。一部の意図された実施形態において、マットレスコア46は、使用者の身体の比率の違いに応じて圧力の再配分を促進するよう構成された異なる保持特性を持つ複数のゾーンを含む。また、一部の実施形態において、マットレスコア46は、NP100 Prevention Surface、AccuMax Quantum(登録商標) VPC Therapy Surface、およびNP200 Wound Surfaces(発売元Hill-Rom(登録商標))にあるものなど、異なる圧痕荷重によるたわみ(ILD)特性を持つ、さまざまな発泡体の層および/またはセクションを含む。
【0018】
制御システム16は、使用者がいつ使用者保持構造から離床する準備をするかを判断するように構成される。制御システム16は、プロセッサ100、入力102およびメモリ104を含む。一部の意図された実施形態では、入力102はセンサー106であり、例えば画像取り込み装置またはビデオカメラ、3D画像センサー、圧力センサー、温度センサー、音響センサー、力センサー、水分センサー、または使用者の心拍数、呼吸数、呼吸の深さ、皮膚温度、体重、睡眠の状態、体の向き、位置および/または他の情報などの使用者の生理学的特性、サイドレールSRが展開位置または保管位置にあるかなどの使用者保持装置12もしくはマットレスの特性、治療の状況、使用者保持装置の高さ、使用者保持装置12および/またはマットレス14の配置もしくは他の情報、および/または使用者の位置、向き、活動および/または他の情報などの使用者と使用者保持装置12もしくはマットレス14の間の関係を示す患者および環境情報をプロセッサ100に提供するように構成された他のセンサーである。一部の意図された実施形態では、センサー106は、使用者保持面14または使用者保持面14上に位置付けられたトッパーに組み込まれており、これは例えば米国特許第7,515,059号(Price et al.)および米国特許公報第2011/0068928号(Riley et al.)に開示されている。一部の意図された実施形態では、センサー106は、上部フレーム20に結合されたロードセルである。一部の意図された実施形態では、入力102は、介護者または他のユーザーから情報を受け取るように構成されたユーザーインターフェース108である。他の意図された実施形態では、入力102は、病院ネットワーク112を介してプロセッサ100と通信している電子カルテ(EMR)システム110である。一部の意図された実施形態では、プロセッサ100は、介護者がカルテ記入のためにEMRに入力すると自動的または手動で情報を出力することができ、これには治療の開始・終了、有害事象発生情報、使用された治療プロトコール、介護者ID、および使用者、介護者、使用者保持装置12、使用者保持面14、および有害事象に関連する他の任意の情報を含みうる。一部の意図された実施形態では、入力102は、使用者保持面14上に位置付けられた圧力マッピングマットである。
【0019】
入力102は、空間的および時間的要素の両方を含むことがあり、使用者の現在の診断、使用者が服用している薬、使用者の生理学的特性、使用者の病歴、介護者によって実施されたリスク評価、使用者が受けた医学的処置、使用者の近くのまたは使用者に関連する医療機器の状況(すなわち、使用者保持装置12および使用者保持面14)、介護施設プロトコールおよび手順、介護施設のロジスティクス、介護者または患者の入力、および使用者、医療用具、介護者、および介護施設について、EMRまたは患者活動記録によって提供され、使用者保持装置12とマットレス14および使用者に割り当てられた他の医療用具によってそれらから収集される、または介護施設ネットワークを通して収集される他の情報を含むがこれに限定されないさまざまなことに関連しうる、患者および環境情報を提供する。入力102からの情報は、以下のカテゴリーに分けられる:前提条件入力、動機付け条件入力、準備順序入力、施設/ユニット入力、および介護者/患者入力。前提条件入力および動機付け条件入力は、使用者の電子医療EMR、患者活動記録、介護者メモまたは活動記録、使用者保持構造、病院ネットワークによって検出・追跡された情報、または他の情報源を含むがこれに限定されない多数のソースからもたらされうる。前提条件入力は、使用者が使用者保持構造12から離床する可能性を高くする情報を含む。前提条件の一つの例は、使用者が保持構造から離床できるように、使用者保持構造12に結合されたサイドレールが下げられたかどうかである。前提条件の別の例は、使用者に意識があるかどうかである。
【0020】
動機付け条件入力には、使用者が使用者保持構造12から離床する必要があるまたは離床したくなる可能性を高める情報を含む。動機付け条件入力の一例には、とりわけ、使用者が歩行可能である、保持構造12上での使用者の動きが増加した、最後にトイレに行ってから6時間超が経過している、I/Oバランスが400mLを超える、カテーテル挿入がない、失禁パッドがないなど、検出された場合に使用者がトイレに行く必要があり、近い将来保持構造12から離床しようとすることを示す客観的要因を含む。
【0021】
準備順序入力には、使用者の経時的な動き、姿勢、および使用者が保持構造から離床する準備をしていることを示す他の活動についての情報を含む。準備順序入力は、画像取り込み、圧力感知、視覚的感知、動き検出、位置検出、および近接検出などを含むがこれに限定されない技術を使用して検出でき、使用者が保持構造12から離床する準備をしていることを一般的には示さない他の入力と区別できる。準備順序の一例は、使用者が最初の位置(すなわち、仰臥位)から、使用者が軸となるひじで保持された体重の量を増やしている、および/または胴の角度を保持構造12に対して増す位置へと動く場合である。
【0022】
患者/介護者入力には、介護者および/または患者によって入力された情報を含む。一部の意図された実施形態では、患者/介護者入力および施設/ユニット入力は、他の入力の重み付けを調節するために使用されうる。患者/介護者入力の一例は、警報に対する介護者の個人的選好である。施設/ユニット入力には、施設および/またはユニットのプロトコール、ロジスティクスについての情報および他の情報を含む。施設/ユニット入力の一部の例には、とりわけ、患者集団、症例群、生活様式、施設および/またはユニットの変動パターン、リスク許容度(低レベルまたは高レベル)、時刻、人員配置、介護者が巡回を行なう時、および所定の時間内に警報に応答する可能性を含む。
【0023】
メモリ104は、使用者離床予測システム10が有効化された時に、プロセッサ100によって実行されるように構成された一つ以上の命令セットを保存する。一部の意図された実施形態では、使用者離床予測システム10は、介護者によって手動で有効化されるか、または患者のEMR、介護者および/または患者のリスクプロファイルによって誘発されたプロトコールからの情報に基づいて自動的に有効化される。命令セットは、システム10が使用者保持装置12上に保持された人が近い将来に使用者保持装置12から離床することを予測した時、通信システム(図示せず)を介して介護者に警告する一つ以上のプロトコールをプロセッサ100に実施させる手順114を定義する。
【0024】
通信システムは、使用者保持装置14に最も近い介護者(すなわち、同じ部屋にいるか、または部屋につながった廊下にいる)および使用者保持装置14から遠く離れた介護者に警告するために使用されうる。一部の意図された実施形態では、通信システムは、病院内呼び出しを発信する能力がある患者ステーション、またその呼び出しに優先順位をつけ、それを保存するリモートマスターステーションを含む患者/看護師呼び出し(ナースコール)システムである。こうしたシステムの一実施例が、米国特許番号第5,561,412号(1996年10月1日、Novak et al.)で開示されており、参照することによりその全文を本明細書に組み込む。こうしたシステムの別の実施例が、米国特許番号第4,967,195号(2006年5月8日、Shipley)で開示されており、参照することによりその全文を本明細書に組み込む。別の例示的実施形態では、通信システムは、警報を表示するステータスボードを含みうる。通信システムは、ステータスボードに警報を掲示する、ナースコールシステムを使用する、電話またはポケットベルで介護者に直接連絡する、施設のPAシステムでローカル警報を提供する、介護者が患者に直接話すことができる接続を開くことによって介護者に警告できる。通信は、患者の監視モニタリングを強化することもできる。
【0025】
別の意図された実施形態では、通信システムは、多数のデータ装置を音声ステーションに接続できる適度な数の室内ネットワークがあるネットワークを介してパケット内の音声ならびにデータを伝達するシステムであり、ここで音声ステーションによりそれぞれの室内ネットワークがパケットベースのネットワークに接続される。こうしたシステムの一実施例は、米国特許番号第7,315,535号(2008年1月1日、Schuman)で開示されており、参照することによりその全文を本明細書に組み込む。こうしたシステムに関する別の実施例は、米国特許公開番号第2008/0095156号(2008年4月24日、Schuman)で開示されており、参照することによりその全文を本明細書に組み込む。
【0026】
また別の意図された実施形態では、通信システムは、患者/看護師呼び出しシステム、看護師呼び出し/位置追跡用バッジ、電子カルテ(EMR)データベース、およびワークフロープロセスソフトウェアを用いてプログラムされた一つ以上のコンピュータを含む。こうしたシステムの一実施例は、米国特許公開番号第2008/0094207号(2008年4月24日、Collins, JR. et al.)で開示されており、参照することによりその全文を本明細書に組み込む。こうしたシステムの別の実施例が、米国特許公開番号第2007/0210917号(2007年9月13日、Collins, JR. et al.)で開示されており、参照することによりその全文を本明細書に組み込む。こうしたシステムのさらに別の実施例は、米国特許番号第7,319,386号(2008年1月15日、Collins, JR. et al.)で開示されており、参照することによりその全文を本明細書に組み込む。当然のことながら、ワークフロープロセスソフトウェアは、Hill-Rom Company, Inc.から入手可能なNaviCare(登録商標)ソフトウェアでありうる。米国特許番号第7,443,303号(2008年10月28日、Spear et al.)に開示されているシステムでありうることも理解されるべきであり、同特許を参照することによりその全文を本明細書に組み込む。バッジは、Hill-Rom Company, Inc.のComLinxTMシステムの一部として入手可能なタイプであることもさらに理解されるべきである。当然のことながら、バッジはVocera Communications, Inc.から入手可能なタイプでもありうる。
【0027】
また別の意図された実施形態では、通信システムは、病院の部門や病棟内でのさまざまな非ベッド呼び出しと共に、ベッド状況情報を整理、保存、維持し、またその検索の促進を行い、さらに使用者保持装置、患者、介護者の状況ならびに位置を遠隔的に識別および監視するよう構成されている。こうしたシステムの一実施例は、米国特許番号第7,242,308号(2007年7月10日、Ulrich et al.)で開示されており、参照することによりその全文を本明細書に組み込む。リモートステータスならびに位置モニタリングは、米国特許番号第7,242,306号(2007年7月10日、Wildman et al.)に開示されたシステムでありうることが理解されるべきであり、同特許を参照することによりその全文を本明細書に組み込む。リモートステータスならびに位置モニタリングは、米国特許公開番号第2007/0247316号(2007年10月25日、Wildman et al.)に開示されているシステムでありうることも理解されるべきであり、同特許を参照することによりその全文を本明細書に組み込む。
【0028】
一つの意図された実施形態では、命令セットは、図7に示されるように、入力102からの情報によって所定の閾値を超えたと判断された時にプロセッサ100が通信システム(図示せず)を介して介護者に警報を送るようにさせる閾値認識手順114を定義する。手順114は、プロセッサ100が入力102から患者および環境情報を受信するステップ116で始まる。一つの例では、入力102からの情報は、使用者が目覚めており、サイドレールSRが降りており、使用者が横向きに位置付けられており、体を支えるためにひじを使っていることを示しうる。この場合、マットレス14上に圧力マッピングパッドを置くことができ、上部フレーム20の周囲に対して局所的に圧力が増している場所を特定できる。
【0029】
ステップ118では、プロセッサ100は、使用者が使用者保持装置12から離床するかどうか/離床する時を判断するために、ステップ116で受信した情報を所定の閾値と比較する。一つの例では、使用者がひじで支える体重を増やした場合、使用者が近い将来に使用者保持装置12から離床しようとする可能性が高いことがある。一部の意図された実施形態では、前提条件入力および動機付け条件入力カテゴリーの情報は、閾値を増加または減少させるために使用できる。例えば、使用者が目覚めており、サイドレールSRが保管位置にあり、使用者が6時間以上トイレに行っていない場合、使用者が使用者保持装置14から離床する可能性が高いことがあるため、閾値を低下しうる。
【0030】
ステップ120では、プロセッサ100は離床事象が起こる可能性が高いことが分かっているので、介護者に警告すべきかどうかを判断するために、施設/ユニット入力および患者/介護者入力カテゴリーの情報を分析する。例えば、介護者が数分以内に患者を訪問する予定になっていることを情報が示す場合、警報は送られないことがある。
【0031】
使用者が近い将来に使用者保持装置14を出る可能性が高いと判断されたら、ステップ122で警報が介護者に送られる。
【0032】
別の意図された実施形態では、図8に示されるように、命令セットはプロセッサ100に、使用者の経時的な動きが使用者保持装置12から離床しようとしていることを示すかどうかを判断する順序認識手順124を実行させる。一実施例では、使用者が使用者保持装置12を出ようとしていることを示す動きの順序は以下の表に示される。
【0033】
【0034】
手順124は、プロセッサ100が入力102から患者および環境情報の第一のセットを受信するステップ126で始まる。一実施例では、プロセッサ100は、使用者保持装置12に対する使用者の第一の位置を受信する。
【0035】
ステップ128では、プロセッサ100は入力から患者および環境情報の第二のセットを受信する。
【0036】
ステップ130では、プロセッサ100は、情報の第二のセットおよび情報の第一のセットを離床プロファイルと比較する。例えば、使用者が目覚めて横向きになり、使用者保持装置12上に手を置いた場合、使用者が近い将来に使用者保持装置12から離床しようとしている可能性が高いことがある。他の実施例では、使用者が近い将来にベッドから離床しようとする可能性が高いことは、骨盤の先導および頭と胴体の横回転、および遠方の腕の横方向の上昇および押し、または頭と胴体の脚からのシーソーのような動き、遠方の腕を正中線を超えて伸ばす・押すこと、近い方の腕の複数回の押し、および脚の同期運動によって示されうる。Movement patterns used by the elderly when getting out of bed(Mount et al.) Thomas Jefferson University, Department of Physical Therapy Faculty Papersを参照。一部の意図された実施形態では、離床プロファイルは、使用者をモニターし、使用者が使用者保持装置12から離床しようとすることに先立つ一般的特性またはパターンを特定することによって経時的に知ることができる。一部の意図された実施形態では、離床プロファイルは、使用者保持装置12からの離床に関連する一般的特質を調査する研究で収集されたデータから導くことができる。このようなパターンの一例は、使用者保持装置12から離床しようとする前に、使用者が体を持ち上げるために、サイドレールに繰り返し体を押し付けることでありうる。一部の意図された実施形態では、使用者が寝ている間の反復動作は、使用者が使用者保持装置12から離床しようとしていることを示しうる。
【0037】
ステップ132では、プロセッサ100は、離床事象が起こる可能性が高いことが分かっているので、介護者に警告すべきかどうかを判断するために、施設/ユニット入力および患者/介護者入力カテゴリーの情報を分析する。使用者が近い将来、使用者保持装置14を出る可能性が高いと判断されたら、ステップ134で警報が介護者に送られる。
【0038】
別の意図された実施形態では、図9に示されるように、命令セットは入力全体を参照データセットと比較して、離床しようとしている使用者に相関するパターンを特定するデータ融合手順136をプロセッサ100に実行させる。手順136は、プロセッサ100が入力102から患者および環境情報を受信するステップ138で始まる。
【0039】
ステップ140では、プロセッサ100は、使用者の現在の活動パターンに対応する情報を参照データと比較して、参照データセットの別の人が現在のパターンに従った頻度を決定する。大きなデータセットを組み合わせ・可視化できる方法の一例が、Visualisation of High-Dimensional Data for Very Large Data Sets(Wong et al.)に開示され、ヘルスケアのための機械学習アプリケーションに関するワークショップの議事録(第25回機械学習に関する国際会議)に記載されている。離床事象の可能性を予測するために情報を組み合わせ使用しうる別の方法は、OBS Medicalが販売しているVisensia(登録商標)ソフトウェアを使用することである。
【0040】
パターンが参照データセットに従う頻度が所定の閾値を超えた場合、使用者が使用者保持装置14を近い将来に出る可能性が高く、ステップ142で介護者に警報が送られる。
【0041】
別の意図された実施形態では、図10に示されるように、命令セットは、値を情報に割り当て、所定の閾値を超えているかどうかを判断する多変数手順144をプロセッサ100に実行させる。手順144は、プロセッサ100が入力102から患者および環境情報を受信するステップ146で始まる。
【0042】
ステップ148では、プロセッサ100は、システムで検出された条件の相対的重要性に基づいて、さまざまな情報に値を割り当てる。一つの意図された実施形態では、類似の状況で以前の事象を示している過去のデータセットの統計的分析に基づいて値が決定される。例えば、以下の値が下記の情報に割り当てられうる。
【0043】
【0044】
また過去のデータに基づいて、使用者がいつ使用者保持装置12から離床する可能性が高いかを特定するために閾値を設定してもよい。一実施例では、使用者は、上記で提供された情報に対する得点が10点を超える場合、使用者保持装置14から離床する可能性が非常に高くなりうる。
【0045】
ステップ150では、プロセッサ100は情報に割り当てられた値を合計する。
【0046】
ステップ152で、プロセッサ100は合計値を所定の閾値と比較する。
【0047】
合計値が閾値を超えて、使用者が近い将来に使用者保持装置14を出る可能性が高い場合、ステップ154で警報が介護者に送られる。
【0048】
一部の意図された実施形態では、図11に示されるように、複数の手順またはアルゴリズムは並行して作動でき、応答を誘発することができる。
【0049】
別の意図された実施形態では、制御システム16は意思決定支援を提供できる。例えば、制御システム16を使用して、リスクを評価するために利用可能なデータを分析し、リスクの低減に役立てるために活動を提案することができる。一部の意図された実施形態では、システム16は、介護者がそこにいるかどうか、サイドレールの状況はどうであるか、部屋の照明の状況はどうであるかを考慮に入れることができる。一部の意図された実施形態では、システム16は、介護者の評価、使用者のEMRまたは患者履歴、および/または使用者の現在の医学的診断および状況に基づいて、使用者に転倒のリスクがあるかどうかを決定する。システムは、理学療法の後に歩行器を部屋に置いておく、および/または液体を部屋に置いて混乱を悪化させうる脱水状態を減らすなど、転倒リスクを最小化するための介入も推奨することができる。一部の意図された実施形態では、分析のために、記録されたHIPAA準拠データを中央データベースにアップロードできる。一部の意図された実施形態では、システム16によって使用されるアルゴリズムまたは手順は、遠隔的にアップグレード可能でありうる。
【0050】
本開示のその他数多くの実施形態も想定される。例えば、方法は、使用者保持構造上の使用者の状況を示す第一の特性を検出することと、使用者保持構造上の使用者の状況を示す第二の特性を検出すること、第一の特性を第二の特性と比較すること、第一の特性と第二の特性に基づいて、使用者が使用者保持構造を出る準備をしているかどうかを判断すること、使用者が使用者保持構造から出る準備をしている場合は介護者に警告することを含む。一つの意図された実施形態では、第一の特性と第二の特性を比較することによって使用者が使用者保持構造を出る準備をしているかどうかを判断すること、第一の特性と第二の特性の間の差が所定の閾値より大きい場合に使用者が使用者保持構造を出る準備をしていることを介護者に警告すること。別の意図された実施形態では、第一および第二の特性は、使用者保持構造に対する使用者の位置を示す。別の意図された実施形態では、第一および第二の特性は、使用者保持構造に対する使用者の向きを示す。別の意図された実施形態では、第一および第二の特性は、使用者保持構造に対する使用者の重心の位置を示す。別の意図された実施形態では、方法は、使用者の意識レベルを示す第三の特性を検出するステップをさらに含む。別の意図された実施形態では、第一および第二の特性は、使用者保持構造に対する使用者の動きを示す。別の意図された実施形態では、第一および第二の特性は、使用者保持構造に結合された少なくとも一つの流体圧力センサーを使用して検出される。別の意図された実施形態では、第一および第二の特性は、使用者保持構造に結合された三次元感知装置を使用して検出される。別の意図された実施形態では、第一および第二の特性は、使用者保持構造の近くに結合された三次元感知装置を使用して検出される。別の意図された実施形態では、第一および第二の特性は、使用者保持構造に結合されたビデオカメラを使用して検出される。別の意図された実施形態では、第一および第二の特性は、使用者保持構造の近くに結合されたビデオカメラを使用して検出される。別の意図された実施形態では、第一および第二の特性は、使用者保持構造に結合された力センサーを使用して検出される。別の意図された実施形態では、第一および第二の特性は、使用者保持構造上に位置付けられたトッパーに結合された力センサーを使用して検出される。別の意図された実施形態では、方法は、使用者保持構造の特性を検出するステップ、使用者保持構造の特性が所定の値と等しい場合に使用者が使用者保持構造から出る準備をしていることを介護者に警告するステップをさらに含む。別の意図された実施形態では、使用者保持構造の特性は、サイドレールの位置を示す。別の意図された実施形態では、使用者保持構造の特性は、使用者保持構造の高さを示す。別の意図された実施形態では、使用者保持構造の特性は、使用者保持構造の配置を示す。別の意図された実施形態では、特性は、使用者保持構造の頭側端部が上昇していることを示す。別の意図された実施形態では、使用者保持構造の特性は、使用者保持構造によって提供される治療の状況を示す。別の意図された実施形態では、方法は、介護施設入力を評価するステップ、介護施設の特性が所定の値と等しい場合に使用者が使用者保持構造から出る準備をしていることを介護者に警告するステップをさらに含む。別の意図された実施形態では、介護施設入力は介護施設のプロトコールを示す。別の意図された実施形態では、介護施設入力は介護者の入力を示す。別の意図された実施形態では、介護施設入力は介護施設でのスタッフの人員配置を示す。別の意図された実施形態では、介護施設入力は時刻を示す。別の意図された実施形態では、介護施設入力は介護施設での事象を示す。別の意図された実施形態では、方法は、使用者の動機付け条件を決定するステップ、動機付け条件が所定の値と等しい場合に使用者が使用者保持構造から出る準備をしていることを介護者に警告するステップをさらに含む。別の意図された実施形態では、動機付け条件は騒音である。別の意図された実施形態では、動機付け条件はナースコールに応答がないことである。別の意図された実施形態では、動機付け条件はトイレの使用である。別の意図された実施形態では、動機付け条件は使用者の電子カルテの情報に基づいて決定される。別の意図された実施形態では、動機付け条件は使用者保持構造上のセンサーによって収集された情報に基づいて決定される。別の意図された実施形態では、動機付け条件は使用者が使用者保持構造から最後に出た時から経過した時間の関数として決定される。別の意図された実施形態では、動機付け条件は使用者の病状に応じて決定される。別の意図された実施形態では、動機付け条件は使用者が服用している薬のタイプに応じて決定される。
【0051】
別の実施例では、システムは、使用者保持構造、センサー、および制御システムを備える。使用者保持構造は、その使用者を保持するように構成される。センサーは、使用者保持構造に結合し、使用者保持構造上に保持された使用者の特性を検出するように構成される。制御システムは、センサーで検出された特性に応じて、いつ使用者が使用者保持構造を出る準備をしているかを判断するように構成される。一つの意図された実施形態では、センサーは、使用者保持構造上の使用者の位置を検出する。別の意図された実施形態では、センサーはロードセルである。別の意図された実施形態では、センサーは力センサーである。別の意図された実施形態では、センサーは流体圧力センサーである。別の意図された実施形態では、センサーは温度センサーである。別の意図された実施形態では、使用者保持構造は、マットレスおよびマットレス上に位置付けられたトッパーを含む。別の意図された実施形態では、トッパーは圧力マッピングマットである。別の意図された実施形態では、制御システムは、現在の使用者圧力マッププロファイルと以前の使用者圧力マッププロファイルの差が所定の閾値を超える時に使用者が使用者保持構造から出る準備をしていると判断する。別の意図された実施形態では、使用者保持構造は、下部フレーム、下部フレームに結合された少なくとも一つの保持部、および保持部によって下部フレーム上に可動的に保持された上部フレームを含む。
【0052】
別の実施例では、方法は、使用者保持装置上に保持された人の位置、向きおよび活動レベルの少なくとも一つに対応する情報を受信すること、その情報に基づいて使用者が使用者保持構造から近い将来に離床しようとする可能性が高いかどうかを判断すること、使用者が近い将来に使用者保持構造から離床しようとする可能性が高い場合に介護者に警告することを含む。一つの意図された実施形態では、特性を所定の閾値と比較することによって、使用者が近い将来に使用者保持構造から離床しようとする可能性が高いかどうかを判断すること、特性が所定の閾値を超えた場合に使用者が近い将来に使用者保持構造から離床しようとする可能性が高いことを介護者に警告すること。別の意図された実施形態では、前提条件、介護者入力、施設入力、および動機付け条件の少なくとも一つに基づいて閾値が調節される。別の意図された実施形態では、情報が離床準備順序を示すかどうかを判断すること、および情報が離床準備順序を示す場合に介護者に警告すること。別の意図された実施形態では、情報は、前提条件、介護者入力、施設入力、および動機付け条件の少なくとも一つにも対応する。一つの意図された実施形態では、前提条件は、サイドレールの状況および使用者の睡眠状態の少なくとも一つを含む。一つの意図された実施形態では、動機付け条件は、使用者が最後にトイレに行ってからの時間、体の動きの量、使用者が歩けるかどうか、I/Oバランスが約400mlより大きいこと、カテーテル挿入がないこと、失禁パッドがないことのうち少なくとも一つを含む。一つの意図された実施形態では、施設入力は、リスク許容度のレベル、介護施設プロトコール、施設の人員配置、時刻、介護者の巡回スケジュール、患者集団、患者症例群、施設の生活様式の変動パターン、および詳細の必要性のうち少なくとも一つを含む。一つの意図された実施形態では、介護者入力は、少なくとも警報の調節、警報の個人的選好、および患者の動揺レベルを含む。一つの意図された実施形態では、情報は、光学カメラ、赤外線カメラ、サーマルカメラ、ドップラー検出システム、加速度計、圧力マッピングシステム、動作検知器、患者位置監視システム、重心検出システム、体重スケールシステム、入力装置を介した介護者、電子カルテ、患者記録、および薬局記録のうち少なくとも一つから受信される。
【0053】
別の実施例では、方法は、使用者保持構造、使用者保持構造上に保持された使用者、ならびに使用者および使用者保持構造が所在する施設のうち少なくとも一つの特性を受信すること、その少なくとも一つの特性にそれぞれ値を割り当てること、その少なくとも一つの値を合計すること、合計値を所定の閾値と比較すること、合計値が所定の閾値を超えた場合、使用者が近い将来に使用者保持構造から離床しようとする可能性が高いことを介護者に警告することを含む。
【0054】
別の実施例では、離床条件の予測方法は、使用者保持構造から使用者を離床させるであろう動機付け条件を示す第一の入力信号を受信するステップ、第一の入力に基づいていつ離床条件が起こる可能性が高いかを判断するステップ、および離床条件が起こった場合に警報を発信するステップを含む。一つの意図された実施形態では、第一の入力を所定の閾値と比較することによって、いつ離床条件が起こる可能性が高いかを判断すること、および第一の入力が所定の閾値を超えた場合に警報を発信すること。別の意図された実施形態では、動機付け条件は最後にトイレに行ってからの時間を含む。別の意図された実施形態では、その時間は6時間超である。別の意図された実施形態では、動機付け条件は、使用者が最後にトイレに行ってからの時間を含む。別の意図された実施形態では、その時間が6時間を超えた時に警報が発信される。別の意図された実施形態では、動機付け条件は、使用者が最後に使用者保持構造から離床してからの時間を含む。別の意図された実施形態では、動機付け条件は、失禁パッドがないことを含む。別の意図された実施形態では、動機付け条件は、I/Oバランスが400mLより大きいことを含む。別の意図された実施形態では、動機付け条件は、カテーテル挿入がないことを含む。別の意図された実施形態では、動機付け条件は、所定の時間にわたって使用者保持構造に対する使用者の動きが増加することを含む。
【0055】
別の実施例では、使用者保持構造上に保持された人の離床条件を予測する方法は、使用者保持構造に対する使用者の動きを示す入力信号を受信するステップ、入力信号を所定の離床プロファイルと比較するステップ、入力信号が所定の離床プロファイルにほぼ等しい場合に警報を発信するステップを含む。別の意図された実施形態では、入力信号が離床プロファイルに似ているかどうかを判断し、入力信号が離床プロファイルに似ている場合は警報を発信すること。別の意図された実施形態では、入力信号は圧力マップで検出された情報を含む。別の意図された実施形態では、入力信号はロードセルで検出された情報を含む。別の意図された実施形態では、入力信号は画像取り込み装置で検出された情報を含む。別の意図された実施形態では、入力信号は3D画像センサーで検出された情報を含む。別の意図された実施形態では、入力情報は多くのセンサーで検出された情報を含み、使用者保持構造はマットレスを含むが、ここで多くのセンサーはマットレスに結合されている。
【0056】
別の実施例では、使用者保持構造上に保持された人の離床条件を予測する方法は、離床動機付け条件、離床前提条件、離床準備順序のうちの少なくとも二つに対応する入力信号を受信するステップ、いつ離床条件が起こる可能性が高いかを判断するステップ、および離床条件が起こる可能性が高い場合、警報を発信するステップを含む。一つの意図された実施形態では、入力信号を所定の閾値と比較することによって、いつ離床条件が起こる可能性が高いかを判断すること、および入力信号の少なくとも一つが所定の閾値を超えた場合に警報を発信すること。別の意図された実施形態では、離床条件が起こる可能性に応じて警報を発信すること。別の意図された実施形態では、離床動機付け条件は、使用者が最後にトイレに行ってからの時間を含む。別の意図された実施形態では、その時間は6時間超である。別の意図された実施形態では、離床動機付け条件は、失禁パッドがないことを含む。別の意図された実施形態では、離床動機付け条件は、I/Oバランスが400mLより大きいことを含む。別の意図された実施形態では、離床動機付け条件は、カテーテル挿入がないことを含む。別の意図された実施形態では、離床動機付け条件は、所定の時間にわたって使用者保持構造に対する使用者の動きが増加することを含む。別の意図された実施形態では、離床準備順序は、圧力マップで検出された情報を含む。別の意図された実施形態では、離床準備順序は、力センサーで検出された情報を含む。別の意図された実施形態では、離床準備順序は、画像取り込み装置で検出された情報を含む。別の意図された実施形態では、離床準備順序は、3D画像センサーで検出された情報を含む。別の意図された実施形態では、離床準備順序は多くのセンサーで検出された情報を含み、使用者保持構造はマットレスを含むが、ここで多くのセンサーはマットレスに結合されている。別の意図された実施形態では、離床前提条件は、使用者の意識レベルを示す情報を含む。別の意図された実施形態では、離床前提条件は、使用者保持構造の状況に対応する情報を含む。別の意図された実施形態では、使用者保持構造の状況は、サイドレールの位置を含む。別の意図された実施形態では、離床前提条件は、治療の状況に対応する情報を含む。別の意図された実施形態では、離床前提条件および離床動機付け条件の少なくとも一つに対応する入力信号の少なくとも一つが、電子カルテシステムによって提供される。別の意図された実施形態では、離床前提条件および離床動機付け条件の少なくとも一つに対応する入力信号の少なくとも一つが、グラフィカルユーザーインターフェースを介して介護者によって提供される。別の意図された実施形態では、離床前提条件、離床動機付け条件および離床準備順序の少なくとも一つに対応する入力信号の少なくとも一つが、使用者保持構造に結合されたセンサーによって提供される。別の意図された実施形態では、方法は、施設入力に対応する入力信号を受信し、施設入力に応じて所定の閾値を変更するステップをさらに含む。別の意図された実施形態では、施設入力は、施設プロトコールに対応する情報を含む。別の意図された実施形態では、施設入力は、施設ロジスティクスに対応する情報を含む。別の意図された実施形態では、施設入力は、患者集団、症例群、生活様式、施設パターン、リスク許容度、時刻、人員配置、介護者の巡回時間、所定時間内に警報に応答できる可能性の少なくとも一つに対応する情報を含む。別の意図された実施形態では、方法は、施設入力に対応する入力信号を受信し、施設入力に応じて警報を変更するステップをさらに含む。別の意図された実施形態では、方法は、介護者入力に対応する入力信号を受信し、介護者入力に応じて警報を変更するステップをさらに含む。別の意図された実施形態では、方法は、介護者入力に対応する入力信号を受信し、介護者入力に応じて所定の閾値を変更するステップをさらに含む。別の意図された実施形態では、介護者入力は、介護者警報選好を含む。別の意図された実施形態では、警報はナースコールシステムを介して介護者に伝えられる。別の意図された実施形態では、警報は使用者保持構造によって介護者に伝えられる。別の意図された実施形態では、使用者保持構造は、リフト機構によって下部フレーム上に可動的に保持された上部フレームを含む。別の意図された実施形態では、使用者保持構造は、少なくとも一つの流体袋を含むマットレスを含む。別の意図された実施形態では、離床前提条件は、使用者保持構造上に保持された人の生理学的特性に対応する情報を含む。別の意図された実施形態では、離床前提条件は、使用者保持構造上に保持された人の位置に対応する情報を含む。別の意図された実施形態では、離床準備順序は、使用者保持構造上に保持された人の重心に対応する情報を含む。別の意図された実施形態では、離床準備順序は、使用者保持構造の流体袋に結合された流体圧力センサーで検出された情報を含む。別の意図された実施形態では、離床前提条件は、使用者保持構造の配置に対応する情報を含む。別の意図された実施形態では、離床動機付け条件はナースコールに応答がないことが含まれる。別の意図された実施形態では、離床動機付け条件は、使用者が最後に使用者保持構造から離床してからの時間を含む。別の意図された実施形態では、離床動機付け条件は、使用者の病状に対応する情報を含む。別の意図された実施形態では、使用者の病状は、使用者が最近受けた医学的処置および使用者が現在服用している薬のうち少なくとも一つに対応する情報を含む。別の意図された実施形態では、離床前提条件は、使用者の転倒リスクに対応する情報を含む。
【0057】
別の実施例では、使用者保持構造上に保持された人の離床条件を予測する方法は、使用者の特性に対応する第一の入力信号を受信するステップ、施設の特性に対応する第二の入力信号を受信するステップ、第一の入力信号に基づいていつ離床条件が起こる可能性が高いかを判断し、使用者が使用者保持構造から離床すると予測されることを示すために警報を発信するステップ、および第二の入力信号に応じて警報を変更するステップを含む。一つの意図された実施形態では、第一の入力信号が所定の閾値を超えた場合、第一の入力信号を所定の閾値と比較することによって、いつ離床条件が起こる可能性が高いかを判断すること。別の意図された実施形態では、所定の閾値は、離床動機付け条件に対応する第三の入力信号に応じて変更可能である。別の意図された実施形態では、所定の閾値は、離床前提条件に対応する第三の入力信号に応じて変更可能である。一つの意図された実施形態では、所定時間内に離床条件が起こる可能性が高い場合、使用者が使用者保持構造から離床すると予測されることを示すために警報を発信すること。
【0058】
別の実施例では、使用者保持構造上に保持された人の離床条件を予測する方法は、使用者の特性に対応する第一の入力信号を受信するステップ、介護者からの入力に対応する第二の入力信号を受信するステップ、第一の入力信号に基づいていつ離床条件が起こる可能性が高いかを判断し、使用者がいつ使用者保持構造から離床する可能性が高いかを示すために警報を発信するステップ、および第二の入力信号に応じて警報を変更するステップを含む。別の意図された実施形態では、方法は、第一の入力信号を所定の閾値と比較するステップ、第一の入力信号が所定の閾値を超える場合、使用者が使用者保持構造から離床すると予測されることを示すために警報を発信するステップを含む。
【0059】
別の実施例では、使用者保持構造上に保持された人の離床条件を予測する方法は、使用者の特性に対応する第一の入力信号を受信するステップ、第一の入力信号を所定の離床プロファイルと比較するステップ、第一の入力信号が離床プロファイルの一部と一致する場合、使用者が使用者保持構造から離床すると予測されることを示すために警報を発信するステップを含む。別の意図された実施形態では、警報は、施設の特性に対応する第二の入力信号に応じて変更可能である。別の意図された実施形態では、警報は、介護者からの入力に対応する第二の入力信号に応じて変更可能である。
【0060】
別の実施例では、使用者保持構造上に保持された人の離床条件を予測する方法は、使用者保持構造上に保持された人の特性、使用者保持構造の状況、動機付け条件、前提条件、準備順序のうち少なくとも一つに対応する複数の入力信号を受信するステップ、複数の入力を参照データセットと比較するステップ、入力信号が参照データセットに対応する頻度が所定の閾値を超えた場合に警報を発信するステップを含む。一つの意図された実施形態では、複数の入力を参照データセットと比較することによって離床条件が起こる可能性が高いかどうかを判断すること、離床条件が起こる可能性が高いと判断された場合に警報を発信すること。
【0061】
別の実施例では、使用者保持構造上に保持された人の離床条件を予測する方法は、使用者保持構造上に保持された人の特性、使用者保持構造の状況、動機付け条件、前提条件、準備順序のうち少なくとも一つに対応する複数の入力信号を受信するステップ、入力値の所定リストに基づいて各入力信号に値を割り当てるステップ、入力信号の値を合計して合計値を所定の閾値と比較するステップ、合計値が所定の閾値を超えた場合に警報を発信するステップを含む。
【0062】
別の実施例では、使用者がいつ使用者保持構造から離床するかを判断するための制御システムは、複数の入力装置、プロセッサ、および記憶装置を備える。プロセッサは、離床動機付け条件、離床前提条件、および離床準備順序のうち少なくとも二つに対応する複数の入力装置からの入力信号を受信するように構成される。記憶装置は、プロセッサに入力信号と所定の閾値を比較させ、入力信号が所定の閾値を超えたことに応答して警報を発信する命令を含む。一つの意図された実施形態では、命令は、プロセッサによって行われた時、いつ使用者が使用者保持構造から離床する可能性が高いかをプロセッサに判断させ、使用者が使用者保持構造から離床する可能性に応じて警報を発生する。別の意図された実施形態では、記憶装置は、入力信号に基づいていつ離床条件が起こる可能性が高いかをプロセッサに判断させ、離床条件が起こる可能性が高いとプロセッサが判断した場合に警報を発信する命令を含む。別の意図された実施形態では、プロセッサおよびメモリは使用者保持構造に結合されている。別の意図された実施形態では、複数の入力装置の少なくとも一つは、使用者保持構造に結合されたセンサーを含む。別の意図された実施形態では、使用者保持構造は、少なくとも一つの流体袋を含むマットレスを含む。別の意図された実施形態では、使用者保持構造は、リフト機構によって下部フレーム上に可動的に保持された上部フレームを含むフレームを含む。別の意図された実施形態では、離床動機付け条件は、使用者が最後にトイレに行ってからの時間を含む。別の意図された実施形態では、その時間は6時間超である。別の意図された実施形態では、離床動機付け条件は、失禁パッドがないことを含む。別の意図された実施形態では、離床動機付け条件は、I/Oバランスが400mLより大きいことを含む。別の意図された実施形態では、離床動機付け条件は、カテーテル挿入がないことを含む。別の意図された実施形態では、離床動機付け条件は、所定の時間にわたって使用者保持構造に対する使用者の動きが増加することを含む。別の意図された実施形態では、離床準備順序は、圧力マップで検出された情報を含む。別の意図された実施形態では、離床準備順序は、力センサーで検出された情報を含む。別の意図された実施形態では、離床準備順序は、画像取り込み装置で検出された情報を含む。別の意図された実施形態では、離床準備順序は、3D画像センサーで検出された情報を含む。別の意図された実施形態では、離床準備順序は多くのセンサーで検出された情報を含み、使用者保持構造はマットレスを含むが、ここで多くのセンサーはマットレスに結合されている。別の意図された実施形態では、離床前提条件は、使用者の意識レベルを示す情報を含む。別の意図された実施形態では、離床前提条件は、使用者保持構造の状況に対応する情報を含む。別の意図された実施形態では、使用者保持構造の状況は、サイドレールの位置を含む。別の意図された実施形態では、離床前提条件は、治療の状況に対応する情報を含む。別の意図された実施形態では、離床前提条件および離床動機付け条件の少なくとも一つに対応する入力信号の少なくとも一つが、電子カルテシステムによって提供される。別の意図された実施形態では、離床前提条件および離床動機付け条件の少なくとも一つに対応する入力信号の少なくとも一つが、グラフィカルユーザーインターフェースを介して介護者によって提供される。別の意図された実施形態では、離床前提条件、離床動機付け条件および離床準備順序の少なくとも一つに対応する入力信号の少なくとも一つが、使用者保持構造に結合されたセンサーによって提供される。別の意図された実施形態では、入力装置は、施設入力に対応する入力信号を受信するように構成され、命令は、施設入力に応じてプロセッサに所定の閾値を変更させる。別の意図された実施形態では、施設入力は、施設プロトコールに対応する情報を含む。別の意図された実施形態では、施設入力は、施設ロジスティクスに対応する情報を含む。別の意図された実施形態では、施設入力は、患者集団、症例群、生活様式、施設パターン、リスク許容度、時刻、人員配置、介護者の巡回時間、所定時間内に警報に応答できる可能性の少なくとも一つに対応する情報を含む。別の意図された実施形態では、入力装置は、施設入力に対応する入力信号を受信するように構成され、命令は、施設入力に応じてプロセッサに警報を変更させる。別の意図された実施形態では、入力装置は、介護者入力に対応する入力信号を受信するように構成され、命令は、介護者入力に応じてプロセッサに警報を変更させる。別の意図された実施形態では、入力装置は、介護者入力に対応する入力信号を受信するように構成され、命令は、介護者入力に応じてプロセッサに所定の閾値を変更させる。別の意図された実施形態では、介護者入力は、介護者警報選好を含む。別の意図された実施形態では、警報はナースコールシステムを介して介護者に伝えられる。別の意図された実施形態では、警報は使用者保持構造によって介護者に伝えられる。別の意図された実施形態では、離床前提条件は、使用者保持構造上に保持された人の生理学的特性に対応する情報を含む。別の意図された実施形態では、離床前提条件は、使用者保持構造上に保持された人の位置に対応する情報を含む。別の意図された実施形態では、離床準備順序は、使用者保持構造上に保持された人の重心に対応する情報を含む。別の意図された実施形態では、離床準備順序は、使用者保持構造の流体袋に結合された流体圧力センサーで検出された情報を含む。別の意図された実施形態では、離床前提条件は、使用者保持構造の配置に対応する情報を含む。別の意図された実施形態では、離床動機付け条件はナースコールに応答がないことが含まれる。別の意図された実施形態では、離床動機付け条件は、使用者が最後に使用者保持構造から離床してからの時間を含む。別の意図された実施形態では、離床動機付け条件は、使用者の病状に対応する情報を含む。別の意図された実施形態では、使用者の病状は、使用者が最近受けた医学的処置および使用者が現在服用している薬のうち少なくとも一つに対応する情報を含む。別の意図された実施形態では、離床前提条件は、使用者の転倒リスクに対応する情報を含む。
【0063】
別の実施例では、使用者保持構造上の使用者の位置を決定するための制御システムは、入力装置および制御装置を備える。入力装置は、使用者の心臓の位置を検出するように構成される。制御装置は、使用者の心臓の検出位置に応じて、使用者が、使用者保持構造から離床する準備をしている、または離床しようとしている、のうち少なくともいずれかの状態にあるかどうかを判断するように構成される。一つの意図された実施形態では、使用者が離床する準備をしている、または離床しようとしている、のうち少なくともいずれかの状態にあると判断された場合、制御装置は介護者に警告する。
【0064】
別の実施例では、使用者がいつ使用者保持構造から離床するかを判断するための制御システムは、複数の入力装置、プロセッサ、および記憶装置を備える。プロセッサは、患者が使用者保持構造から離床する可能性に関連した患者パラメータ、患者が使用者保持構造から離床する能力に関連した機器パラメータ、および使用者保持構造上の患者の動作を示す患者動作パラメータのうち、少なくとも二つに対応する複数の入力装置からの入力信号を受信するように構成される。記憶装置は、プロセッサに、入力信号に基づいて離床条件が起こっているかどうかを判断させ、離床条件が判断された場合に警報を発信させる命令を含む。
【0065】
別の実施例では、使用者がいつ使用者保持構造から離床するかを判断するための制御システムは、複数の入力装置、プロセッサ、および記憶装置を備える。プロセッサは、離床動機付け条件を示す第一の入力を受信するように構成される。記憶装置は、プロセッサに、第一の入力に基づいて離床条件が起こる可能性が高いかどうかを判断させ、離床前提条件と離床準備順序のうち少なくとも一つを示す第二の入力をモニターさせる命令を含む。
【0066】
別の実施例では、使用者がいつ使用者保持構造から離床するかを判断するための制御システムは、複数の入力装置、プロセッサ、および記憶装置を備える。プロセッサは、使用者の睡眠状態および使用者保持構造の状況を示す入力信号を受信するように構成される。記憶装置は、プロセッサに、入力信号に基づいて離床条件が起こる可能性が高いかどうかを判断させ、離床条件の可能性が高いと判断された場合に警報を発信する命令を含む。
【0067】
本明細書に記載した一切の理論、動作メカニズム、証明、所見は、本開示の原理の理解をさらに高めることを意図し、いかなる方法でも本開示をそうした理論、動作メカニズム、実例となる実施形態、証明、または所見に依存することを意図していない。上記の説明において、好ましいという用語は、そのように記載した特徴がより望ましいことを示すが、それにもかかわらず、それが必要なわけではなく、その記載のない実施形態も本開示の範囲に入るものと意図されることが理解されるべきであり、その範囲は以下の請求項で定義される。
【0068】
請求項を読む際に、単数形(原文で「a」、「an」)、「少なくとも一つ」、「少なくとも一部分」などの単語が使用されている時、請求項にそれに反する内容が具体的に述べられていない限り、請求項を一つの項目だけに限定する意図はないことが意図されている。「少なくとも一部分」および/または「一部分」という用語が使用されている時、その項目には、これに反して具体的に記載のない限り、一部分および/または項目全体が含まれる。
【0069】
一部の実施形態のみを図示・説明しており、本明細書または下記の請求項のいずれかにより定義した通り、本開示の精神を逸脱しない、考えられるすべての代替、修正、態様、組み合わせ、原理、変形物、および均等物(等価物)が保護されることが望ましいことが理解されるべきである。本開示の実施形態について、図面および上述の説明で詳細に図示・説明してきたが、これらは、実例となるものとして考慮されるべきであり、本発明を網羅するものではなく、開示した正確な形態に本開示を限定することを意図したものではない。追加的な代替、修正および変形物が、当業者にとって明白となりうる。また、発明の複数の態様や原理について提示してきたが、上記の各種の実施形態に照らすと、これらは組み合わせで利用する必要はなく、また発明の態様や原理のさまざまな組み合わせが可能である。
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