【実施例】
【0046】
実施例1a.シアノ(フラン−2−イル)メタンアミニウムブロミド
【0047】
【化20】
【0048】
磁気的に撹拌したシアン化カリウム(29.3g、450mmol)および酢酸アンモニウム(116g、1500mmol)のメタノール(200mL)中の懸濁液に、フラン−2−カルバルデヒド(28.8g、300mmol)を0〜5℃で添加した。反応混合物を0〜5℃で40〜50時間撹拌した。HPLC分析が示すように反応が終了した後、反応混合物をCH
2Cl
2(300mL)および5%のNaHCO
3(300mL)で希釈した。水層を追加のCH
2Cl
2(4×150mL)で抽出した。有機層を合わせ、EtOAcと共に真空下で濃縮した。得られた残溶液を追加のEtOAc(600mL)に溶解し、5℃に冷却した。33%のHBr(66.1g、270mmol)の酢酸溶液をEtOAc溶液にゆっくりと加えて、固体を沈殿させた。固体を、ろ過し、EtOAcで洗浄した。集めた固体を、空気中、室温で乾燥して、シアノ(フラン−2−イル)メタンアミニウムブロミド(47g)を77%の収率で得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.39 (s, 3H), 7.94 (dd, J= 1.9, 0.8 Hz, 1H), 6.80 (dt, J= 3.4, 0.7 Hz, 1H), 6.63 (dd, J= 3.4, 1.9 Hz, 1H), 6.29 (d, J= 1.8 Hz, 1H);
13C NMR (101 MHz, DMSO-d
6) δ 145.60, 142.13, 114.28, 112.43, 111.53, 37.54;HBr塩 HRMS−ESI(m/z) [C
6H
6N
2O]
+に対する計算値122.048、実測値123.055[M+H]
+;融点>120℃分解。
【0049】
実施例1b.シアノ(フラン−2−イル)メタンアミニウムブロミド
【0050】
【化21】
【0051】
磁気的に撹拌した塩化アンモニウム(25.03g、468mmol)のMTBE(250mL)中の懸濁液に、フラン−2−カルバルデヒド(28.8g、300mmol)およびシアン化ナトリウム(17.20g、351mmol)の水(80mL)溶液を室温で添加した。反応混合物を室温で15時間撹拌した。反応が終了した後、水層を除去した。有機層を飽和NaHCO
3溶液(2×100mL)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過した。得られたろ液を5℃に冷却し、33%のHBr(57.4g、234mmol)の酢酸溶液を溶液にゆっくりと加え、固体を沈殿させた。固体を、ろ過し、MTBEで洗浄した。集めた固体を空気中、室温で乾燥して、シアノ(フラン−2−イル)メタンアミニウムブロミド(29g)を54%の収率で得た。当該試料は実施例1aで製造した試料と同様のスペクトル特性を示した。
【0052】
実施例1c.4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル
【0053】
【化22】
【0054】
5℃で機械的に撹拌したシアノ(フラン−2−イル)メタンアミニウムブロミド(143g、704mmol)の水(1408mL)溶液に、温度を<15℃に維持しながら、滴下漏斗からBr
2(225g、1409mmol)をゆっくりと添加した。さらに10〜15分後(臭素の添加が終了した後)、酢酸ナトリウム(144g、1761mmol)およびメタノール(281mL)を反応混合物に添加し、続いて、温度を<20℃に維持しながら、第2の部分のBr
2(109mL、338g、2113mmol)を滴下添加した。反応混合物を、次いで室温で終夜撹拌した。HPLC分析が示すように反応が終了した後、反応混合物を5〜10℃に冷却し、温度を<20℃に保ちながら、20%のNaHSO
3水溶液(704mL)をゆっくりと加えた。得られた懸濁液を0.5時間撹拌し、次いでろ過した。ろ過ケーキを水で洗浄し、空気中で数時間、次いで50℃の真空オーブン中で終夜乾燥して、4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(137g)を淡黄色固体として70%の収率で得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.28 (s, 1H);
13C NMR (101 MHz, DMSO-d
6) δ 155.55, 135.72, 129.81, 125.96, 121.61, 114.58;HRMS−ESI(m/z) [C
6H
2Br
2N
2O]
+に対する計算値275.8534、実測値275.851;融点183〜185℃。
【0055】
実施例1d.4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(1ポットの方法)
【0056】
【化23】
【0057】
磁気的に撹拌したシアン化カリウム(7.16g、110mmol)および酢酸アンモニウム(10.02g、130mmol)のメタノール(50mL)中の懸濁液に、フラン−2−カルバルデヒド(9.61g、100mmol)を室温で添加した。反応混合物を室温で終夜撹拌した。HPLC分析が示すように反応が終了した後、反応混合物を水(100mL)で希釈し、5℃に冷却した。臭素(80g、500mmol)を、温度を<20℃に維持しながら、ゆっくりと反応に加えた。反応混合物を温め、室温で終夜撹拌した。HPLC分析が示すように反応が終了した後、反応混合物を5〜10℃に冷却し、温度を<20℃に維持しながら、10%のNaHSO
3水溶液(100mL)をゆっくりと加えた。得られた懸濁液を0.5時間撹拌し、次いでろ過した。ろ過ケーキを水で洗浄し、空気中で数時間、次いで50℃の真空オーブン中で終夜乾燥して、4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(8g)を茶色固体として28%の収率で得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.67 (s, 1H), 8.19 (dd, J= 4.4, 1.3 Hz, 1H), 7.56 (dd, J= 8.6, 4.4 Hz, 1H), 7.47 (dd, J= 8.6, 1.4 Hz, 1H);
13C NMR (101 MHz, DMSO) δ 157.69, 142.01, 128.86, 124.41, 120.31, 115.99.
【0058】
実施例1e.4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(2ステップの方法)
【0059】
【化24】
【0060】
5℃で機械的に撹拌したシアノ(フラン−2−イル)メタンアミニウムブロミド(10.15g、50mmol)の水(100mL)溶液に、温度を<15℃に維持しながら、滴下漏斗からBr
2(15.98g、100mmol)をゆっくりと添加した。さらに30分後、温度を<20℃に保ちながら、反応混合物に20%のNaHSO
3水溶液(50mL)をゆっくりと加えた。得られた懸濁液を0.5時間撹拌し、次いでろ過した。ろ過ケーキを水で洗浄し、空気中で数時間、次いで50℃の真空オーブン中で終夜乾燥して、3−ヒドロキシピコリノニトリル(2.4g)を茶色固体として40%の収率で得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.67 (s, 1H), 8.19 (dd, J= 4.4, 1.3 Hz, 1H), 7.56 (dd, J= 8.6, 4.4 Hz, 1H), 7.47 (dd, J= 8.6, 1.4 Hz, 1H);
13C NMR (101 MHz, DMSO) δ 157.69, 142.01, 128.86, 124.41, 120.31, 115.99;融点203℃。
【0061】
5℃で機械的に撹拌した3−ヒドロキシピコリノニトリル(12.01g、100mmol)および酢酸ナトリウム(16.4g、200mmol)の水(150mL)およびメタノール(50mL)溶液に、温度を<20℃に維持しながら、滴下漏斗からBr
2(47.9g、300mmol)をゆっくりと添加した。反応混合物を、次いで室温で終夜撹拌した。HPLC分析が示すように反応が終了した後、反応混合物を5〜10℃に冷却し、温度を<20℃に保ちながら、20%のNaHSO
3水溶液(100mL)をゆっくりと加えた。得られた懸濁液を0.5時間撹拌し、次いでろ過した。ろ過ケーキを水で洗浄し、空気中で数時間、次いで50℃の真空オーブン中で終夜乾燥して、4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(27g)を淡黄色固体として97%の収率で得た。試料は本明細書で製造した4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリルの他の試料と同様のスペクトル特性を示した。
【0062】
実施例1f.4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(2相性の方法)
【0063】
【化25】
【0064】
磁気的に撹拌したシアン化カリウム(103g、1575mmol)および酢酸アンモニウム(347g、4500mmol)の酢酸エチル(1500mL)および水(375mL)中の懸濁液に、フラン−2−カルバルデヒド(144g、1500mmol)を室温で添加した。反応混合物を室温で終夜撹拌した。
1H NMR分析が示すように反応が終了した後、反応混合物を20%のNa
2CO
3(750mL)で希釈した。相分離後、有機層を飽和NaCl水溶液(375mL)で洗浄した。2−アミノ−2−(フラン−2−イル)アセトニトリルを含有する有機層を1953mLの3.7%の臭化水素酸(HBr)水溶液で抽出した。有機層を追加の水(2×200mL)で抽出した。合わせた水層を5℃に冷却し、温度を<20℃に維持しながら、臭素(959g、6000mmol)を、蠕動ポンプおよびテフロンチューブの使用によって、HBr溶液にゆっくりと加えた。反応混合物を、次いで温め、25℃で終夜撹拌した。
1H NMR分析が示すように反応が終了した後、反応混合物を5〜10℃に冷却し、次いで、温度を<20℃に維持しながら、40%のNaHSO
3水溶液(400mL)にゆっくりと加えた。得られた懸濁液を0.5時間撹拌し、次いでろ過した。ろ過ケーキを水(2×200mL)で洗浄し、空気中、周囲温度で乾燥して、4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(251g)を褐色固体として60%の収率で得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.28 (s, 1H);
13C NMR (101 MHz, DMSO-d6) δ 155.57, 135.72, 129.77, 125.97, 121.60, 114.59.HRMS−ESI(m/z) [C
6H
2Br
2N
2O]
+に対する計算値275.8534、実測値275.8510。褐色固体は、約94.5%の4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリルおよび約6%未満のモノ臭素化された中間体生成物(MS分析が示すように、暫定的に4−ブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリルまたは6−ブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリルのいずれかとする)を含有することが分かった。
【0065】
実施例1g.4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(2相性の方法)
【0066】
【化26】
【0067】
30Lのジャケット付ガラス反応器に酢酸アンモニウム(3371g、43.73mol)、酢酸エチル(13,144g)、シアン化カリウム(1,000g、15.38mol)、次いで水(1819g)を加えた。撹拌を150rpmで開始し、次いで、フルフラール(1,398g、14.56mol)を室温でポンプによって反応器に供給した。反応を室温で終夜撹拌し、この時点で、
1H NMR分析が示すように、反応は>97%終了した。16%の炭酸ナトリウムの水溶液(7300g)を反応混合物に添加した。反応混合物を1時間撹拌した。沈降後、水相を除去し、次いで有機相を飽和ブライン(5677g、23%)で洗浄した。ブラインを除去した後、有機溶液を、DI水(8896g)を含有する50Lジャケット付ガラス反応器にポンプによって移送した。48%のHBr水溶液(2466g、14.6mol)をDI水(5668グラム)で希釈し、得られたHBr溶液を、次いで150rpmで撹拌している50L反応器に室温でポンピングした。混合物を1時間撹拌した後、相を45分間分離させた。水相を2個の5ガロンのカーボイに排出した。有機相を、次いで約2,000グラムのDI水で2回洗浄した。洗浄したDI水をカーボイに入れた。有機相を廃棄し、次いで50L反応器を500mLの酢酸エチルおよび500mLのDI水で洗浄した。2個のカーボイ中の水相(24,536グラム)を50L反応器に移送して戻し、次いでカーボイ中に残ったHBr塩を、全部で1945グラムのDI水を用いて、反応器内に洗いこんだ。反応器中の水相を、次いで約0℃に冷却し、終夜混合した。臭素(9311グラム、56.1mol)を、次いで45分かけて反応に添加し(初期温度は約0℃)、これは25℃までの温度上昇という結果になった。臭素の添加の間、物質が溶液から沈殿し、次いで再溶解した。臭素の供給終了後約1時間で、溶液中で固体が再度生成し始めた。反応を、次いで35℃で約24時間加熱した。反応を、次いで<10℃に冷却し、次いで40%の亜硫酸水素ナトリウム水溶液(3757g)を添加して、過剰の臭素をクエンチした。固体をろ過によって集め、洗浄液が無色になるまでDI水(5L)で洗浄した。得られた湿ケーキを、さらなる重量減少が観察されなくなるまで、ガラストレイ中で乾燥させ、結果として、2590グラムの流動性の褐色粉末を得た。
1H NMRアッセイは、固体が97.8wt%の4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシ−ピコリノニトリルであることを示した。アッセイに基づく収率は62.6%であった。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.28 (s, 1H), 7.75 (d, J = 8 Hz, 0.03H), 7.43 (d, J = 8 Hz, 0.03H);
13C NMR (101 MHz, DMSO) δ 155.47, 135.68, 129.86, 125.88, 125.88, 121.63, 114.50.HRMS(m/z)陽イオンモード[M+1] [C
6H
3Br
2N
2O]
+に対する計算値276.8607、実測値276.8609。
【0068】
実施例1h.3−ヒドロキシピコリノニトリル(2相性の方法)
【0069】
【化27】
【0070】
不活性化した6Lの直壁ジャケット付反応器に、346グラムの酢酸アンモニウム(4500mmol)、1500mLの酢酸エチル(EtOAc)、300mLのDI水、および102.5グラムのシアン化カリウム(KCN、1574mmol)を添加した。KCNのジャーおよび添加漏斗を、次いで約75mLの水ですすぎ、任意の残ったKCNを反応器に洗いこんだ。反応容器を閉じ、15℃に冷却し、次いで撹拌を260rpmにセットした。フルフラール(144g、1500mmol)を、次いでシリンジによって5分かけて反応器に添加した。反応器内の温度は約15℃から22℃に上昇した。反応を終夜撹拌した(22℃)。撹拌を止めて、相を分離させた。有機相を、次いで
1H NMR分析用にサンプリングした。反応は、所望の生成物に>99%変換されたことを示した。撹拌しながら(250rpm)、750mLの20%の炭酸ナトリウム水溶液を反応器に添加し、10分間撹拌した。炭酸ナトリウム溶液を含有する水層を除去し、次いで残った有機相を400mLの飽和ブラインで洗浄した。約1300mLのDI水で希釈した、170mLの48%のHBr水溶液(1当量、1345mmol)を、有機相を含有する反応器に添加した。HBr水溶液−有機相を含有する反応器を15分間混合した(250rpm)。沈降後、水層を5Lの受け容器に排出した。有機層を、次いで追加の250mLのDI水で洗浄し、これも5Lの容器に排出した。反応器を、次いで空にして、300mLのEtOAcですすいだ。5Lの容器中の水層を、次いで5Lの直壁反応器に真空移送して戻した。5Lの受け容器を200mLの水で洗浄し、これも反応器に添加した。反応器の内容物を、次いで撹拌し、0℃に冷却し、次いで蠕動ポンプを通じたテフロンラインによって臭素(240g、1500mmol)を30分かけて添加し、これは19℃への温度上昇と、沈殿の形成とに導いた。反応を室温で終夜撹拌した。40%の亜硫酸水素ナトリウム水溶液(250mL)を、次いで反応にゆっくりと添加し、温度を<40℃に維持した。臭素をクエンチした後、固体をフリット上で集め、水で洗浄し、乾燥して、3−ヒドロキシピコリノニトリルを47%の収率(85g)で、赤色の結晶性固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 11.67 (s, 1H), 8.21 (dd, J= 4.4, 1.4 Hz, 1H), 7.57 (dd, J= 8.6, 4.4 Hz, 1H), 7.50 (dd, J= 8.6, 1.4 Hz, 1H)
13C NMR (101 MHz, DMSO) δ 157.66, 141.92, 128.72, 124.35, 120.34, 115.97.HRMS(m/z)陽イオンモード[M+1] [C
6H
5N
2O]
+に対する計算値121.0397、実測値121.0400
【0071】
実施例2a.6−ブロモ−4−メトキシ−3−ヒドロキシピコリノニトリル
【0072】
【化28】
【0073】
磁気的に撹拌した4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(152g、547mmol)のDMSO(820mL)溶液に、30%のNaOMeのMeOH(492g、2.73mol)溶液を室温で添加した。反応混合物を50〜55℃に温め、終夜撹拌した。反応混合物を、次いで15〜20℃に冷却し、1.5NのHCl(1500mL)をゆっくりと添加してpHを約2〜3に調整することによってクエンチし、次いでCH
2Cl
2(2×1000mL)で抽出した。合わせた有機層を0.1NのHCl(1000mL)で洗浄し、容積約500mlまで濃縮し、100mLのアセトニトリル(ACN)を加え、最終的に濃縮して乾固させた。得られた粗生成物を0.1NのHCl(1000mL)で洗浄し、ろ過した。ろ過ケーキを水で洗浄し、空気中で数時間、次いで50℃の真空オーブン中で終夜乾燥して、6−ブロモ−3−ヒドロキシ−4−メトキシピコリノニトリル(83g)を66%の収率で茶色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.64 (s, 1H), 7.48 (s, 1H), 3.97 (s, 3H);
13C NMR (101 MHz, DMSO-d6) δ 156.54, 149.35, 131.02, 118.54, 114.91, 114.57, 57.20;HRMS−ESI(m/z) [C
7H
5BrN
2O
2]
+に対する計算値227.9533、実測値227.9534;融点168℃。水性のろ液をCH
2Cl
2で抽出した(2回)。有機層を合わせ、本明細書に記載のようにACNと共に濃縮した。粗固体をACN(50mL)に溶解し、室温で0.1NのHCl(400mL)にゆっくりと添加した。沈殿した固体を1時間撹拌し、ろ過した。ろ過ケーキを水で洗浄し、乾燥して、さらに6−ブロモ−3−ヒドロキシ−4−メトキシピコリノニトリル(13g)を10%の収率で得た。
【0074】
実施例2b.6−ブロモ−4−メトキシ−3−ヒドロキシピコリノニトリル
【0075】
【化29】
【0076】
4,6−ジブロモ−ヒドロキシピコリノニトリル(500グラム、1806mmol)を、不活性雰囲気下、室温で、500mLの無水DMSOおよび20mLの無水MeOHの混合物に溶解した。ナトリウムメトキシド(250グラム、4606mmol)および500mLの無水DMSOを、次いで、窒素でパージした5Lの4口反応フラスコに加えた。反応フラスコに、冷却器(w/N
2ライン)、サーマルウェル(thermal well)、機械式撹拌機およびセプタム(1/8インチの供給ラインを有する)を取り付けた。4,6−ジブロモ−ヒドロキシピコリノニトリルのDMSO−MeOH溶液を、次いで、蠕動ポンプを用いて1/8インチのテフロンチューブを通じて、1分当たり15〜20gの速度で、反応フラスコに供給した。反応温度が55℃に達したら、冷水浴をフラスコの周囲に置いた。供給の間、反応を50〜55℃に維持した。反応を、次いで、添加終了後1.5時間、54℃周辺に維持した。
1H NMR分析によって反応が終了したことを判定した後、反応混合物を氷浴で<30℃に冷却した。30℃で、2Lの水を反応混合物に添加し、それによって溶液が>40℃に温まった。反応混合物を30℃に冷却し、次いで、添加漏斗を用いて、pHが2.5周辺になるまで、10N硫酸を添加し、それによって白色固体の沈殿が生じた。pH2.5で、反応を30〜60分間撹拌し、この間反応混合物を15℃に冷却した。固体をろ過し、次いでろ液が無色になるまで水で洗浄した。重量が一定になるまで、固体を50℃の真空オーブン中で乾燥した。固体はわずかに褐色に着色した粉末であった(344g、収率83%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.64 (s, 1H), 7.48 (s, 1H), 3.97 (s 3H);
13C NMR (101 MHz, DMSO-d6) δ 156.54, 149.35, 131.02, 118.54, 114.91, 114.57, 57.20.
【0077】
実施例2c.6−ブロモ−4−メトキシ−3−ヒドロキシピコリノニトリル
【0078】
【化30】
【0079】
25.1kgのジメチルスルホキシド(DMSO)をグラスライニング鋼(GLS)反応器に仕込み、100℃に設定したジャケット温度管理下、4リットル/分の窒素でパージしながら、大気圧中で18時間加熱した。ジャケット温度を35℃に下げ、DMSOを放冷した。4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(8.0kg、28.8mol)を、ベントを開けて、1リットル/分の窒素でパージしながら、反応器に仕込んだ。反応器を、圧力を25mmHgに制御するよう設定し(実際の圧力は名目圧力35〜60mmHgで制御した)、90rpmで撹拌し、マスター温度制御下に置き、実際は30℃の反応混合物を使用した。メタノールを濃縮するために使用する上部の熱交換器を−5〜−10℃で作動させた。メタノール(16.51Kg、76.4mol)中の25重量%のナトリウムメトキシド混合物を、約30〜45分かけて反応器にポンピングした。メタノールを反応混合物から連続的に除去し、凝縮させた。メトキシドを添加した後、反応温度を1.5時間かけて53℃に上昇させた。52〜53℃に達した後約5.5時間で、反応をサンプリングし、終了したことを
1H NMRによって判定した。反応混合物を、35℃のジャケット制御温度下で冷却し、試料ラインのプロセスを通じてメタノールを流し、ナトリウムメトキシドをポンプで追加供給した。25kgの脱イオン化(DI)水を反応混合物に添加し、全内容物をステンレス鋼(SS)反応器に移送した。追加の25kgのDI水をGLS反応器に仕込み、内容物をSS反応器に移送した。26.6kgの20%硫酸の水性混合物を塩基性(pH13)の水性反応生成物であるナトリウム6−ブロモ−2−シアノ−4−メトキシピリジン−3−オレートに添加して、pHを<2にした。中和された6−ブロモ−4−メトキシ−3−ヒドロキシピコリノニトリルを、遠心分離機を使用して単離した。湿ケーキをSS反応器に仕込んだ5ガロンのDI水を使用して洗浄し、残った固体を遠心分離機に流した。窒素下、遠心分離機中で固体をスピンドライし、さらなる重量減少が観察されなくなるまで、乾燥窒素のパージ下、湿ケーキをさらに乾燥した。5.011kgの乾燥6−ブロモ−4−メトキシ−3−ヒドロキシピコリノニトリルをオフホワイト色固体として得た(収率76%)。物質の
1H NMRアッセイは生成物が>99.5%の純度であることを示した。
【0080】
実施例2d.6−ブロモ−4−メトキシ−3−ヒドロキシピコリノニトリル
【0081】
【化31】
【0082】
35mLの無水ジメチルスルホキシド(DMSO)中のナトリウムメトキシド(15.2g、282mmol)スラリーに4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(30g、108mmol)の無水DMSO(30mL)溶液を添加した。30分かけて溶液を添加し、添加の間、反応混合物を55℃未満に維持した。供給終了後、反応溶液をさらに1.5時間加熱した。得られた反応混合物を<30℃に冷却し、次いで、120mLのDI水を添加した。反応混合物を約25℃に放冷した。反応混合物のpHを、40%硫酸を用いて約2に調整し、それによって固体の沈殿が生じた。固体をろ過によって集め、75mLのpH1.5の硫酸、続いて25mLのDI水で洗浄した。固体を、次いで乾燥して、20.7g(収率83.7%)の所望の生成物を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 11.60 (s, 1H), 7.47 (s, 1H), 3.98 (s, 3H).
13C NMR (101 MHz, DMSO) δ 156.52, 149.35, 130.99, 118.55, 114.89, 114.52, 57.18.
【0083】
実施例2e.6−ブロモ−4−メトキシ−3−ヒドロキシピコリノニトリル
【0084】
【化32】
【0085】
40mLの超音波チューブ中の4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(1.11g、4.0mmol)のメタノール(7.5mL)溶液に、25wt%のNaOMeのMeOH溶液(2.59g、12mmol)を添加した。溶液を、超音波照射下、110℃で12時間加熱した。反応混合物を、次いで15〜20℃に冷却し、2MのHClをゆっくり添加してpHを約4〜5に調整することによって、クエンチした。反応混合物をロータリーエバポレーションによって濃縮した。混合物を、メタノール/CH
2Cl
2で溶出する、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、0.53g(収率58%)の固体(融点=177〜180℃)を得た。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d
4) δ 7.33 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 4.01 (s, 3H).
13C NMR (101 MHz, メタノール-d
4) δ 157.96, 150.91, 132.58, 119.91, 115.50, 115.09, 57.66.
【0086】
実施例2f.6−ブロモ−4−エトキシ−3−ヒドロキシピコリノニトリル
【0087】
【化33】
【0088】
磁気的に撹拌した4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(5.40g、19.4mmol)のDMSO(30mL)溶液に、21%のNaOEtのEtOH(31.5g、97mol)溶液を室温で添加した。反応混合物を55℃で18時間加熱した。反応混合物を、次いで15〜20℃に冷却し、25mLの濃HClおよび80gの氷の混合物に注いだ。褐色の沈殿が生成した。混合物をEtOAc(4×75mL)に抽出した。合わせた有機物を水(5×100mL)、次いでブラインで洗浄した。抽出物を乾燥し(MgSO
4)、褐色固体までロータリーエバポレーションした。固体を1:1のヘキサン−エーテル(3×20mL)を用いて粉砕し、次いで空気中で乾燥して、淡褐色固体(4.39g、収率93%、融点=175〜177℃)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 11.42 (s, 1H), 7.45 (s, 1H), 4.25 (q, J= 7.0 Hz, 2H), 1.38 (t, J= 7.0 Hz, 3H).
13C NMR (101 MHz, DMSO) δ155.81, 149.32, 131.15, 118.63, 114.94, 114.87, 65.74, 13.94.HRMS−ESI(m/z) [C
8H
7BrN
2O
2]
+に対する計算値241.9691、実測値241.9690。
【0089】
実施例2g.6−ブロモ−3−ヒドロキシ−4−メトキシピコリン酸
【0090】
【化34】
【0091】
磁気的に撹拌した6−ブロモ−3−ヒドロキシ−4−メトキシピコリノニトリル(88g、384mmol)の固体試料に、66%のH
2SO
4(384mL)を室温で添加した。得られた混合物を温め、90〜95℃で終夜撹拌した。反応終了をHPLCが示した後、反応混合物を30〜40℃に冷却し、水(3072g)を加えたフラスコにゆっくりと移送し、生成物を沈殿させた。得られた懸濁液を0.5時間撹拌した。得られた沈殿をろ過し、水で洗浄し、空気中で終夜乾燥して、6−ブロモ−3−ヒドロキシ−4−メトキシピコリン酸(95g)をオフホワイト色固体として、100%の収率で得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.48 (s, 1H), 3.97 (s, 3H);
13C NMR (101 MHz, DMSO-d6) δ 170.12, 156.58, 149.09, 130.19, 129.86, 114.46, 56.79;HRMS−ESI(m/z) [M+H]+C
7H
6BrNO
4に対する計算値246.948、実測値246.948;融点167〜170℃。
【0092】
実施例2h.6−ブロモ−4−エトキシ−3−ヒドロキシピコリン酸
【0093】
【化35】
【0094】
6−ブロモ−4−エトキシ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(906mg、3.73mmol)を、66%のH
2SO
4(15mL)に室温で添加した。得られた混合物を磁気的に撹拌し、90℃で17時間加熱し、周囲温度に冷却し、12gの氷に注いだ。50%のNaOH溶液を、褐色固体が沈殿するまで、添加した。固体をEtOAc(3×25mL)に抽出し、MgSO
4で乾燥し、923mgの白色の結晶性固体までロータリーエバポレーションした(収率94%、融点=152〜155℃)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 11.5 (br, 1H), 7.36 (s, 1H), 4.19 (q, J= 7.0 Hz, 2H), 1.36 (t, J= 7.0 Hz, 3H).HRMS−ESI(m/z) [M+H]+ C
8H
8BrNO
4に対する計算値260.9637、実測値260.964。
【0095】
実施例2i.3−ヒドロキシ−4−メトキシピコリン酸
【0096】
【化36】
【0097】
バッチ1:パールシェーカー(Parr shaker)ボトル(2L)中の3−ヒドロキシ−6−ブロモ−4−メトキシピコリン酸(47.5g)およびEtOH(576mL)に、トリエチルアミン(40.7g、402mmol)を添加した。次いで、窒素雰囲気下、5%のPd/C(20g、9.6mmol、5mol%)をボトルに添加した。反応スラリーをパールシェーカーに置き、ボトルを水素ガス(40〜45psi)下に置き、振とうした。HPLC分析が示すように反応の終了後、水素ガスを真空下で除去し、窒素ガスで置き換えた。反応スラリーを、セライトのパッドを通じてろ過し、セライトパッドを新しいエタノールで洗浄した。
【0098】
バッチ2:パールシェーカーボトル(2L)中の3−ヒドロキシ−6−ブロモ−4−メトキシピコリン酸(47.5g)およびEtOH(576mL)に、トリエチルアミン(40.7g、402mmol)を添加した。次いで、窒素雰囲気下、5%のPd/C(10g、4.8mmol、2.5mol%)を添加した。第1バッチで記載したように第2回目の反応を終了した。2バッチのエタノール性のろ液を合わせ、濃縮して固体を得た。固体を0.2NのHCl(400mL)で希釈して、pHを約1〜2に調整し、得られた懸濁液を室温で10〜15分間撹拌した。固体を、次いでろ過によって集め、水で洗浄し、空気中で数時間、次いで50℃の真空オーブン中で乾燥して、3−ヒドロキシ−4−メトキシピコリン酸(55g)をオフホワイト色固体として85%の収率で得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.04 (d, J= 6.4 Hz, 1H), 7.40 (d, J= 6.5 Hz, 1H), 4.04 (s, 3H);
13C NMR (101 MHz, DMSO-d6) δ 164.16, 162.03, 152.52, 132.32, 126.57, 109.13, 57.35;HRMS−ESI(m/z) C
7H
7NO
4に対する計算値169.0379、実測値169.0375;融点219℃。
【0099】
実施例2j.3−ヒドロキシ−4−エトキシピコリン酸
【0100】
【化37】
【0101】
パールシェーカーボトル(0.5L)中の6−ブロモ−4−エトキシ−3−ヒドロキシピコリン酸(739mg)およびEtOH(20mL)に、トリエチルアミン(599mg、5.92mmol)を添加した。5%のPd/C(300mg、0.141mmol、5mol%)をボトルに添加した。反応混合物を水素ガス(45psi)下、22時間振とうした。反応混合物を、セライトのパッドを通じてろ過し、セライトパッドをエタノールで洗浄した。白色固体(1.047g)までろ液をロータリーエバポレーションし、これを、次いで15mLの0.1MのHCl中でスラリー化し、ろ過した。固体を5mLの0.1MのHCl、次いで5mLの水で洗浄した。固体を空気中で乾燥して、402mg(収率78%、融点=216〜219℃)のオフホワイト色粉末を得た。
1H NMRは、生成物の共鳴に加えて7%のEt
3NHClの存在を示した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.4 (br, 1H), 8.01 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 7.38 (d, J= 6.4 Hz, 1H), 4.32 (q, J= 7.0 Hz, 2H), 1.41 (t, J= 7.0 Hz, 3H).
13C{
1H} NMR (DMSO-d
6. 126 MHz) δ 164.33, 161.13, 152.37, 132.44, 126.92, 109.53, 66.02, 14.05.HRMS−ESI(m/z) [M+H]+ C
8H
9BrO
4に対する計算値183.0532、実測値183.0536。
【0102】
実施例2k.3−ヒドロキシ−4−メトキシピコリノニトリル
【0103】
【化38】
【0104】
6−ブロモ−3−ヒドロキシ−4−メトキシピコリノニトリル(7.5g、32.7mmol)、Zn末(4.28g、65.5mmol)および20%のKOH水溶液(100mL)の懸濁液を室温で終夜撹拌した。HPLC分析が示すように反応の終了後、反応混合物を、セライトを通じてろ過した。水性のろ液を5℃に冷却し、3NのHCl(約125mL)を用いてpHを約3〜4に調整した。沈殿した固体をろ過し、水で洗浄し、空気中で、次いで50℃の真空オーブン中で乾燥して、3−ヒドロキシ−4−メトキシピコリノニトリル(4g)を茶色固体として81%の収率で得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.12 (s, 1H), 8.08 (d, J= 5.3 Hz, 1H), 7.28 (d, J= 5.3 Hz, 1H), 3.94 (s, 3H);
13C NMR (101 MHz, DMSO-d6) 5 154.69, 148.59, 143.51, 119.84, 116.07, 110.54, 56.36;HRMS−ESI(m/z) C
7H
6N
2O
2に対する計算値150.043、実測値150.0429;融点224℃。
【0105】
実施例2l.3−ヒドロキシ−4−メトキシピコリン酸
【0106】
【化39】
【0107】
1Lの三口丸底フラスコに125グラムのKOH(1952mmol、KOHの含有率88%)、次いで400グラムの水を加えた。フラスコに、機械式撹拌機、サーマルウェル、および冷却器(入口w/N2)を取り付けた。KOHが溶解するまで溶液を混合した。3−ヒドロキシ−4−メトキシピコリノニトリル(50g、334mmol)を、次いで溶液に添加し、これは発熱を生じなかった。反応を90℃に加熱した。NMR分析によって反応が終了したと見なした後(12時間)、反応溶液を周囲温度まで放冷し、終夜放置した。pHが2〜3になるまで12NのHClを添加し、これによって生成物が溶液から沈殿した。固体をろ過によって集め、10mLのMeOH、次いで10mLのMTBEで洗浄した。生成物を終夜乾燥し、次いで60℃の真空オーブンに4時間置いた。49.2グラムの3−ヒドロキシ−4−メトキシピコリン酸をオフホワイト色固体として得た(収率87.2%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.04 (d, J= 6.4 Hz, 1H), 7.39 (d, J= 6.5 Hz, 1H), 4.04 (s, 3H);
13C NMR (101 MHz, DMSO-d6) δ 164.16, 162.03, 152.52, 132.32, 126.57, 109.13, 57.35;HRMS−ESI(m/z) C
7H
7NO
4に対する計算値169.0379、実測値169.0375。
【0108】
実施例2m.3−ヒドロキシ−4−メトキシピコリン酸
【0109】
【化40】
【0110】
機械式撹拌機を有する1Lの三口丸底フラスコに、水(200mL)中の6−ブロモ−3−ヒドロキシ−4−メトキシピコリノニトリル(45.8g、200mmol)および亜鉛末(14.38g、220mmol)を加えた。45%のKOH(125g、1000mmol)を室温でゆっくりと加えた。反応を90℃に加熱した。HPLC分析によって反応が終了したと見なした後(20時間)、反応溶液を周囲温度まで放冷した。反応混合物を、セライトを通じてろ過した。ろ液を、氷浴を用いて冷却し、次いで、pHが0.9になるまで、12NのHCl(約90mL)を添加した。固体をろ過によって集め、0.1NのHClおよび水で洗浄した。生成物を終夜乾燥し、次いで50℃の真空オーブンに終夜置いた。3−ヒドロキシ−4−メトキシピコリン酸をオフホワイト色固体として得た(26.9g、収率80%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.04 (d, J= 6.4 Hz, 1H), 7.39 (d, J= 6.5 Hz, 1H), 4.04 (s, 3H);
13C NMR (101 MHz, DMSO-d6) δ 164.16, 162.03, 152.52, 132.32, 126.57, 109.13, 57.35;HRMS−ESI(m/z) C
7H
7NO
4に対する計算値169.0379、実測値169.0375。
【0111】
実施例2n.3−ヒドロキシ−4−メトキシピコリン酸
【0112】
【化41】
【0113】
磁気的に撹拌した3−ヒドロキシ−6−ブロモ−4−メトキシピコリン酸(3.9g、26mmol)の固体に40%のH
2SO
4水溶液(125mL)を室温で添加した。混合物を、次いで温め、90℃で終夜撹拌した。HPLC分析が反応終了を示した後、反応混合物を5℃に冷却し、25%のNaOH水溶液(約250mL)を反応混合物にゆっくりと加え、pHを約1〜2に調整した。得られた懸濁液を室温で10〜15分間撹拌し、固体生成物をろ過によって集めた。ろ過ケーキを水で洗浄し、空気中で数時間、次いで50℃の真空オーブン中で乾燥して、3−ヒドロキシ−4−メトキシピコリン酸(3.1g)を茶色固体として70%の収率で得た。融点227℃。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.04 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 7.40 (d, J= 6.5 Hz, 1H), 4.04 (s, 3H);
13C NMR (101 MHz, DMSO-d6) δ 164.16, 162.03, 152.52, 132.32, 126.57, 109.13, 57.35.