特許第6688293号(P6688293)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6688293
(24)【登録日】2020年4月7日
(45)【発行日】2020年4月28日
(54)【発明の名称】角氷製造ユニット
(51)【国際特許分類】
   F25C 1/10 20060101AFI20200421BHJP
   F25C 1/25 20180101ALI20200421BHJP
   F25C 1/22 20180101ALI20200421BHJP
   F25C 1/04 20180101ALI20200421BHJP
【FI】
   F25C1/10 301Z
   F25C1/10 302Z
   F25C1/25 Z
   F25C1/22 301Z
   F25C1/04 301
   F25C1/10 301A
【請求項の数】8
【全頁数】39
(21)【出願番号】特願2017-519328(P2017-519328)
(86)(22)【出願日】2015年10月6日
(65)【公表番号】特表2017-530331(P2017-530331A)
(43)【公表日】2017年10月12日
(86)【国際出願番号】EP2015073074
(87)【国際公開番号】WO2016055495
(87)【国際公開日】20160414
【審査請求日】2018年10月5日
(31)【優先権主張番号】PA201470615
(32)【優先日】2014年10月6日
(33)【優先権主張国】DK
(31)【優先権主張番号】PA201470616
(32)【優先日】2014年10月6日
(33)【優先権主張国】DK
(31)【優先権主張番号】PA201470617
(32)【優先日】2014年10月6日
(33)【優先権主張国】DK
(31)【優先権主張番号】PA201470618
(32)【優先日】2014年10月6日
(33)【優先権主張国】DK
(31)【優先権主張番号】PA201470619
(32)【優先日】2014年10月6日
(33)【優先権主張国】DK
(73)【特許権者】
【識別番号】517121135
【氏名又は名称】アイスブレーカー ノルディック エーピーエス
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イェンセン、キム
【審査官】 庭月野 恭
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−287327(JP,A)
【文献】 実公昭46−007968(JP,Y1)
【文献】 特開2010−060165(JP,A)
【文献】 特開平06−331245(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0014536(US,A1)
【文献】 米国特許第04635817(US,A)
【文献】 米国特許第03374982(US,A)
【文献】 欧州特許出願公開第00362112(EP,A2)
【文献】 国際公開第2014/102042(WO,A1)
【文献】 米国特許第05196127(US,A)
【文献】 米国特許第02596021(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25C 1/04
F25C 1/10
F25C 1/2
F25C 1/25
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
手持ち式の角氷製造ユニットであって、
a.少なくとも2つの角氷コンパートメントを有する角氷トレイと、
b.前記角氷トレイ上に装着されて、前記少なくとも2つの角氷コンパートメントの内側の水または他の液体を封止するために好適である蓋と、を備え、
c.前記角氷製造ユニットが、変位構成をさらに備え、前記変位構成は、前記角氷トレイおよび前記蓋を接続し、前記変位構成は、
i.前記変位構成が、前記角氷トレイおよび前記蓋を接続しており、前記蓋が、前記角氷トレイに当接して、前記少なくとも2つの角氷コンパートメントの内容物を、前記角氷コンパートメントの内側に封止する位置に保持される、第1の位置、および
ii.前記変位構成が、前記角氷トレイおよび前記蓋を接続しており、前記蓋が、前記角氷トレイから分離されて、それによって、前記角氷トレイ内に形成された角氷が前記角氷トレイを離れることができる位置に保持される、第2の位置、
という2つの位置を有することを特徴とする、角氷製造ユニット。
【請求項2】
前記蓋および前記角氷トレイが、前記第1の位置において、前記少なくとも2つの角氷コンパートメントの各々が個々に封止されるように配置されることを特徴とする、請求項1に記載の角氷製造ユニット。
【請求項3】
前記角氷製造ユニットが、前記角氷トレイ、前記蓋、および前記変位構成に係合するハウジングをさらに備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の角氷製造ユニット。
【請求項4】
前記変位構成が、前記蓋の運動の少なくとも一部について、前記蓋の平面に対して垂直であるベクトル成分を有する前記角氷トレイに対する方向において、前記蓋を変位させるように配置されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の角氷製造ユニット。
【請求項5】
前記変位構成が、前記蓋の運動の少なくとも一部について、前記蓋の平面に対して平行であるベクトル成分を有する前記角氷トレイに対する方向において、前記蓋を変位させるように配置されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の角氷製造ユニット。
【請求項6】
前記蓋が、前記蓋と、前記角氷トレイ内に形成された凍結した角氷との間の保持を向上させる角氷保持手段とともに配置されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の角氷製造ユニット。
【請求項7】
前記角氷保持手段が、前記角氷コンパートメントの上縁の外周の周りに配置された可撓性封止要素であることを特徴とする、請求項6に記載の角氷製造ユニット。
【請求項8】
前記変位構成が、前記第1および第2の位置が2つの安定位置である2安定機構を備えることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の角氷製造ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、少なくとも5つの別個の発明を開示し、これらは別個に説明されるが、それらはすべて角氷製造ユニットを考慮している点で関係している。
第1の発明:
【0002】
第1の発明は、少なくとも1つの角氷コンパートメントを有する角氷トレイと、該トレイ上に装着されて、前記少なくとも1つの角氷コンパートメントの内側の水または他の液体を封止するために好適である蓋とを備える角氷製造ユニットに関する。
【0003】
角氷製造ユニットとは、水または他の液体を充填することができ、その後、フリーザ内に配置し、水または他の液体を凍結させるユニットを意味する。ユニットの内側には、氷が角氷に凍結する少なくとも1つの角氷コンパートメントが配置される。角氷とは、氷で形成された任意の3D幾何学形状を意味する。言い換えると、角氷は、正立方体である必要はないが、ハート型、星型、球形等であり得る。
【0004】
第1の発明の好ましい実施形態では、第1の発明による角氷製造ユニットは、手持ち式ユニットである。第1の発明の文脈において、「手持ち式」ユニットは、持ち運び可能であり、かつ手で操作できるユニットとして理解されるべきである。より具体的には、第1の発明による手持ち式角氷分注ユニットは、典型的な家庭用フリーザに配置することが可能であるべきである。ユーザによって手動で操作できるようにユニットをフリーザから取り出し、その後フリーザに配置し戻すことができることがさらに可能であるべきである。
(背景技術)
【0005】
蓋を備える角氷トレイは、当該技術分野において、例えば、第US5188744A号、第US2613512A号、第US5196127A号、および第US4967995A号で周知である。しかしながら、先行技術のシステムは、使用するには複雑であり、トレイとは別個に扱われることを必要とする蓋を有し、および/またはユニットの内側の水を封止しない。
【0006】
さらに、当該技術分野において利用可能である、蓋を備える角氷トレイのほとんどが、角氷トレイを互いの上部に積み重ねることが可能であるように設計されている。これらは、ユニット内側の水/液体を封止するように設計されていない。
(第1の発明の概要)
(課題を解決するための手段)
【0007】
したがって、第1の発明の第1の態様は、先行技術の解決策よりも良好な角氷製造ユニットを提供することである。
【0008】
本態様は、請求項1aの特徴部分に従う本発明によって提供される。従属請求項には、さらなる有利な特徴が記載される。
【0009】
請求項において、蓋が「適所に保持される」ことが提示されている。本明細書によれば、このことは、ユニット自体が蓋を特定の位置に保持するというように理解されるべきである。ユーザが蓋を特定の位置に手動で保持することは必要ではない。
【0010】
請求項において、「個々に封止される」という句は、どのようにして角氷コンパートメントが封止されるかを説明するために用いられることに留意すべきである。本明細書によれば、このことは、1つの角氷コンパートメントが、隣接する角氷コンパートメントに対して個々に封止されるべきであることを意味するとして理解されるべきである。したがって、蓋は、隣接する角氷コンパートメント間の仕切りに対して封止されるべきである。しかしながら、仕切りに位置する空気/水チャネルが、隣接する角氷コンパートメント間の水の流れを可能にすることが許されるべきであることに留意すべきである。角氷トレイが蓋によって封止されると、隣接する角氷がユニット内で互いから離れるように破断することが困難になるような、隣接する角氷間の領域での十分な氷の形成を伴わずに、角氷トレイがフリーザ内の任意の位置に配置することができる点において、限定がなされるべきである。当業者は、この定義を理解するであろうが、必要であれば用いられ得るいくつかのより厳密な定義がここで提供される。1つの定義は、側壁の空気/水チャネルの断面積が、空気/水チャネルが位置する角氷コンパートメントの側壁の総表面積の20%未満であるべきであることである。別の定義は、側壁の空気/水チャネルの断面積が、空気/水チャネルが位置する角氷コンパートメントの側壁の総表面積の15%未満であるべきであることである。また、10%未満および5%未満によるさらなる定義を用いることができる。
【0011】
また、請求項は、「ハウジング」という用語を用いていることに留意すべきである。ハウジングという用語は、蓋、トレイ、および変位構成を接合する要素として理解されるべきである。一実施形態では、ハウジングは、トレイ、蓋、および変位機構がすべてハウジング内に配置されるように包囲される。しかしながら、別の実施形態では、ハウジングは開放され、異なる要素を接続する方法のみが提供される。さらに、一実施形態では、ハウジングは、変位構成に直接留め付けられ、一方でトレイおよび蓋は、ハウジングに直接接続することなく、変位構成に直接留め付けられる。しかしながら、本明細書の範囲内で、ハウジングは、この状況において、依然として蓋、トレイ、および変位構成を接合する。
【0012】
「備える(comprises)/備える(comprising)/備える(comprised of)」という用語は、本明細書で用いられる場合、述べられた特徴、整数、ステップ、または構成要素の存在を特定するとして解釈されるが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、構成要素、またはそれらの群の存在または付加を除外しないことが強調されるべきである。
第2の発明
【0013】
第2の発明は、手持ち式角氷分注ユニットに関する。具体的には、第2の発明は、限られた数の角氷を、角氷の容器から同時に分注するように配置された種類の手持ち式角氷分注ユニットに関する。好ましい実施形態では、ユニットは、単一の角氷を同時に分注するように配置される。
【0014】
第2の発明の文脈において、「手持ち式」ユニットは、持ち運び可能であり、かつ手で操作することができるユニットとして理解されるべきである。より具体的には、第2の発明による手持ち式角氷分注ユニットは、典型的な家庭用フリーザに配置することが可能であるべきである。ユーザによって手動で操作できるようにユニットをフリーザから取り出し、その後フリーザに配置し戻すことができることがさらに可能であるべきである。
(背景技術)
【0015】
角氷ディスペンサの先行技術の例は、典型的には、冷蔵庫/ドリンクマシン等に組み込まれるように設計された、大きな機械的ユニットである。例えば、第US6607096号および第USD649984号を参照のこと。一般的に、「手持ち式」角氷ディスペンサは、先行技術において既知ではない。
【0016】
当該技術分野においては、角氷を分注することができる角氷トレイが既知であるが、ほとんどの利用可能な角氷トレイは、一定の限られた数の角氷を同時に分注するように配置されていない。限られた数の角氷を同時に分注することができるものは、操作することが困難である複雑な機構を有する。いくつかの例が、第FR2852088号、第US5261468号、第US5188744号、第US5044600号、第US4967995号、第EP0362112号、第EP0279408号、および第US3565389号に提供されている。
【0017】
特許文献においては、多くの形式のディスペンサが既知である。しかしながら、これらのディスペンサは、通常は、例えば錠剤、キャンディ等の小型アイテムに関連付けられる。角氷は、典型的な小型アイテムとは非常に異なるが、これは、角氷は、概ねかなり大きく、キャンディおよび錠剤のような乾燥固形要素よりも取り扱いがより困難である。
(第2の発明の概要)
(課題を解決するための手段)
【0018】
したがって、第2の発明の第1の態様は、限られた数の角氷を、簡易かつ効果的な方法で同時に分注することが可能である手持ち式角氷ディスペンサを提供する。
【0019】
本態様は、請求項1bに従うユニットによって提供される。従属請求項には、さらなる有利な特徴および実施形態が記載される。
【0020】
「備える(comprises)/備える(comprising)/備える(comprised of)」という用語は、本明細書で用いられる場合、述べられた特徴、整数、ステップまたは構成要素の存在を特定するとして解釈されるが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、構成要素またはそれらの群の存在または付加を除外しないことが強調されるべきである。例えば、第2の発明についての請求項では、機構が2つの位置を備えることが述べられている。しかしながら、当業者は、機構は2つの位置のみに限定されるべきではなく、少なくとも2つの位置を有することに限定されるべきであることが明らかであるはずである。
第3の発明
【0021】
第3の発明は、少なくとも2つの角氷コンパートメントを有する角氷トレイと、前記角氷トレイ上に配置されて、少なくとも2つの角氷コンパートメントの内容物を個々に封止するように配置された取り外し可能な蓋とを備える封止された角氷トレイユニットに関する。
【0022】
本明細書によれば、封止された角氷トレイユニットは、角氷トレイと、少なくとも1つの角氷を形成するために封止されたコンパートメントをともに提供する取り外し可能な蓋として理解されるべきである。
【0023】
本明細書によれば、プラグを備える充填開口は、第1のモードにおいて開放されて、水または他の液体が、封止されたコンパートメント内に導入されることを可能にし、第2のモードにおいてプラグを介して封止されて、封止されたコンパートメント内の水または他の内容物が封止されたコンパートメントを離れることを防止する開口として理解されるべきである。
【0024】
さらに、本明細書によれば、「個々に封止される」という句は、1つの角氷コンパートメントが、隣接する角氷コンパートメントに対して個々に封止されるべきであることを意味するとして理解されるべきである。したがって、蓋は、隣接する角氷コンパートメント間の仕切りに対して封止されるべきである。しかしながら、仕切りに位置して、隣接する角氷コンパートメント間の水の流れを可能にする空気/水チャネルが可能にされるべきであることに留意すべきである。角氷トレイが蓋によって封止されると、隣接する角氷がユニット内で互いから離れるように破断することが困難になるような、隣接する角氷間の領域での十分な氷の形成を伴わずに、角氷トレイをフリーザ内の任意の位置に配置することができる点において、限定がなされるべきである。当業者は、この定義を理解するであろうが、必要であれば用いられ得るいくつかのより厳密な定義がここで提供される。1つの定義は、側壁の空気および/または水チャネルの総断面積が、空気および/または水チャネルが位置する角氷コンパートメントの側壁の総表面積の20%未満であるべきであることである。別の定義は、側壁の空気および/または水チャネルの総断面積が、空気および/または水チャネルが位置する角氷コンパートメントの側壁の総表面積の15%未満であるべきであることである。また、10%未満および5%未満によるさらなる定義を用いることができる。
(背景技術)
【0025】
一般的に、充填開口を備える封止された角氷トレイは、先行技術において周知である。充填開口を備える封止された角氷トレイおよびプラグが既知であるが、しかしながら、これらには、典型的には封止されたトレイの内側に大容量の空きスペースが提供される。例えば第DE8608582U1号、第EP2530413A2号、および第GB1588108A号を参照のこと。大容量の空きスペースに起因して、角氷トレイユニットがフリーザに配置されると、トレイ高さを定めることが必要であり、そうでなければ、角氷コンパートメントの中に代えて、空きスペースに氷が形成される。
【0026】
封止された角氷トレイの例があり、それらでは、個々の角氷コンパートメントの内容物は、個々に封止される。例えば、第FR2649190B3号、第US3135101A号、および第US4432529A号を参照のこと。しかしながら、既知の実施形態では、充填開口は、角氷トレイの蓋に提供される。このように、水がトレイ内に充填されると、トレイの高さを保持することが必要であるが、そうでなければ、トレイは適正に充填されない。一方の側には過剰な水があり、他方の側にはほとんどない。
(第3の発明の概要)
(課題を解決するための手段)
【0027】
したがって、第3の発明の第1の態様は、充填開口を介した充填が先行技術のユニットのものよりもより簡単である封止された角氷トレイユニットを提供する。
【0028】
これは、請求項1cの特徴を有する部分の特徴によって少なくとも部分的に提供される。従属請求項には、さらなる有利な特徴が提供される。
【0029】
請求項において、「中心軸を有する充填開口」が用いられていることに留意すべきである。これは、充填開口が中心軸と呼ばれる軸を有するということで理解されるべきである。充填開口が細長チャネルである場合では、中心軸は、細長チャネルの中心部分の平均的な軸として定義されるべきである。細長チャネルが直線状であると、そのときは、中心軸はチャネルの長手方向軸と等しい。充填開口がチャネルではなく、むしろ平坦な面における単なる開口である場合では、そのときは、中心軸は充填開口を備える平面に対する法線ベクトルとして定義されるべきである。充填開口が平面ではない場合、そのときは、中心軸は充填開口のほとんどを含む平面の法線ベクトルとして定義されるべきである。一般的に、中心軸もまた、水が充填開口に注ぎ込まれる平均的な方向に整合される。
【0030】
請求項はさらに、「前記角氷が前記トレイから取り出されるときに前記角氷の平均的な運動方向の方向」に言及している。これは、トレイ内に形成された角氷がトレイから取り出される方向であると解釈されるべきである。普通、角氷トレイは、開口を有する角氷コンパートメントをもって形成される。角氷は、たいていは開口の領域に対して垂直に取り出される。角氷は、多くの異なる方向に取り出することができる場合が多いが、一般的には、角氷の平均的な運動は、一定のベクトルに従うことを要する。このことは、図21cおよび22cを参照して、以下により詳細に論じられる。
【0031】
請求項はさらに、「可撓性の材料」に言及している。可撓性の材料とは、圧力が適用されたときに変形するために十分に可撓性である材料を意味する。当業者には、十分な圧力が適用されるとすべての材料が変形するが、しかしながら、本明細書によれば、用いられるべき圧力は、人間のユーザによってプラスチックのユニットに適用することができるものであることが明らかであるはずである。
【0032】
請求項はさらに、内、外、上、および下という用語を用いている。本明細書によれば、内および外という用語は、蓋の平面に対して平行である方向を説明するために用いられるべきである。内側は、角氷コンパートメントの中心に最も近い側であるのに対し、外という用語は、中心から離れている。上および下という用語は、蓋に対して垂直である方向を説明するために用いられるべきである。上という用語は、蓋に最も近くであるべきであり、下という用語は、蓋から最も離れているべきである。
【0033】
「備える(comprises)/備える(comprising)/備える(comprised of)」という用語は、本明細書で用いられる場合、述べられた特徴、整数、ステップまたは構成要素の存在を特定するとして解釈されるが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、構成要素またはそれらの群の存在または付加を除外しないことが強調されるべきである。
第4の発明
【0034】
第4の発明は、液体充填開口を備える封止された角氷トレイユニットに関し、前記角氷トレイユニットは、少なくとも2つの個々に封止される角氷コンパートメントを備え、液体充填開口は、少なくとも2つの個々に封止される角氷コンパートメントのうちの1つに関連付けられ、それによって、液体充填開口を通って封止された角氷トレイユニット内に導入された水が、前記角氷コンパートメントに進入するようにされ、前記角氷トレイユニットは、少なくとも2つの個々に封止される角氷コンパートメント間に、仕切りをさらに備え、少なくとも第1の開口が前記仕切りに提供されて、前記少なくとも2つの角氷コンパートメント間で水および/または空気が流れることを可能にする。
【0035】
本明細書によれば、封止された角氷トレイユニットは、角氷トレイと、少なくとも1つの角氷を形成するための封止されたコンパートメントをともに提供する取り外し可能な蓋として理解されるべきである。
【0036】
さらに、本明細書によれば、「個々に封止される」という句は、1つの角氷コンパートメントが、隣接する角氷コンパートメントに対して個々に封止されるべきであることを意味するとして理解されるべきである。したがって、蓋は、隣接する角氷コンパートメント間の仕切りに対して封止されるべきである。しかしながら、仕切りに位置して、隣接する角氷コンパートメント間の水の流れを可能にする空気/水チャネルが可能にされるべきであることに留意すべきである。角氷トレイが蓋によって封止されると、隣接する角氷がユニット内で互いから離れるように破断することが困難になるような、隣接する角氷間の領域での十分な氷の形成を伴わずに、角氷トレイをフリーザ内の任意の位置に配置することができる点において、限定がなされるべきである。当業者は、この定義を理解するであろうが、必要であれば用いられ得るいくつかのより厳密な定義がここで提供される。1つの定義は、側壁の空気および/または水チャネルの総断面積が、空気および/または水チャネルが位置する角氷コンパートメントの側壁の総表面積の20%未満であるべきであることである。別の定義は、側壁の空気および/または水チャネルの総断面積が、空気および/または水チャネルが位置する角氷コンパートメントの側壁の総表面積の15%未満であるべきであることである。また、10%未満および5%未満によるさらなる定義を用いることができる。
(背景技術)
【0037】
水分配チャネルを備える角氷トレイは、当該技術分野において周知である。たいていは、角氷トレイは、上向きに面する開口を有する各角氷コンパートメントを備える2Dの格子に配置された多数の角氷コンパートメントとともに配置される。水は、たいていは開放された上側面を介して角氷トレイに注ぎ込まれ、それによって、角氷コンパートメントを充填する。充填をより容易にするために、隣接する角氷コンパートメントを分断する壁に小さなチャネルを提供し、それによって、水が1つの角氷コンパートメントから他に流れることができるようにする場合が多い。
【0038】
チャネルが提供されない場合では、過剰な水がトレイに注ぎ込まれ、角氷コンパートメント間の仕切りを越えて水が流れる場合が多い。このように、隣接する角氷間に氷橋が形成され、これによって、角氷がともにかたくくっつくために、トレイから角氷を取り出すことが困難になる。また、チャネルを用いることによって、結果として隣接するコンパートメント間に橋が形成されるが、橋のサイズは、トレイから角氷を取り出すときに、それらが容易に破断するために十分に小さく維持されるように制御することができる。
【0039】
隣接する角氷コンパートメント間で水チャネルを用いることは、周知である。例えば、第US3620497A号を参照のこと。しかしながら、個々に封止された角氷コンパートメントによって配置され、封止開口を介して充填される氷チューブトレイは、あまり知られていない。いくつかの例が、WO2005054761A1およびUS4432529Aに提供されている。これらの例では、隣接する角氷コンパートメント間に、水チャネルがさらに提供される。
【0040】
角氷トレイが封止される多数の角氷トレイがあるが、その場合個々の角氷コンパートメントは個々に封止されないことに留意すべきである。例えば、第DE8608582U1号、第EP1307694B1号、第EP2530413A2号、第GB1588108A号、第US4883251A号、第USD669102S1号、および第US2011278430A1号はすべて、水が所定の充填ラインに到達するまで、水が開口を介してトレイに注ぎ込まれる角氷トレイを開示している。いったん水がこのラインに到達すると、蓋は、角氷トレイ上に配置される。次いで、角氷トレイは、ある高さ位置に配置され、その後この高さ位置において、フリーザに入れられる。角氷トレイが当該高さ位置においてフリーザに入れられない場合、水は容器の周囲を流れ、多数の別個の氷の代わりに、1つの大きな角氷がトレイ内に形成される。これらのタイプの角氷トレイは、封止された角氷トレイとして説明することができるが、個々に封止可能な角氷コンパートメントを備える封止された角氷トレイとしてではない。
【0041】
別個に封止された角氷コンパートメントを備える先行技術のタイプの封止された角氷トレイは、商業的に成功したことがない。一般的に、このことは、コンパートメント内に水を充填することが可能である前に、封止された角氷トレイ内に貯留された空気を逃がさなければならないために、封止された角氷トレイを充填開口を介して充填することが困難であることから先行技術の解決策を実現していないためである。
(第4の発明の概要)
(課題を解決するための手段)
【0042】
したがって、第4の発明の第1の態様は、開口の段落で言及されたような、充填が容易である角氷トレイを提供する。
【0043】
本態様は、請求項1dの特徴によって少なくとも部分的に提供される。従属請求項には、さらなる有利な特徴が提供される。
【0044】
請求項は、「充填開口の中心軸」という用語を用いている。これは、充填開口が非常にせまい開口)である場合に、充填開口の領域に対して垂直であるか、または充填開口が所定の長さを有する場合に、充填開口の長手方向軸に対して平行であるベクトルを意味する。
【0045】
「備える(comprises)/備える(comprising)/備える(comprised of)」という用語は、本明細書で用いられる場合、述べられた特徴、整数、ステップまたは構成要素の存在を特定するとして解釈されるが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、構成要素またはそれらの群の存在または付加を除外しないことが強調されるべきである。例えば、請求項においては、2つの個々に封止される角氷コンパートメントが言及されている。これは、少なくとも2つの角氷コンパートメントとして理解されるべきである。
第5の発明
【0046】
第5の発明は、角氷トレイおよび蓋を備える封止された角氷トレイユニットに関し、角氷トレイは、前記2つの隣接する角氷コンパートメントを備え、前記2つの角氷コンパートメントの各々は、底および側壁を有し、側壁は、側壁の上縁が、コンパートメント内に形成された角氷をそれを通して取り外すことができる開口を画定するように配置され、前記蓋は、前記角氷トレイ上に装着されて、前記角氷コンパートメントの内側の水または他の液体を個々に封止する。
【0047】
本明細書によれば、封止された角氷トレイユニットは、角氷トレイと、少なくとも1つの角氷を形成するための封止されたコンパートメントをともに提供する取り外し可能な蓋として理解されるべきである。
【0048】
さらに、本明細書によれば、「個々に封止される」という句は、1つの角氷コンパートメントが、隣接する角氷コンパートメントに対して個々に封止されるべきであることを意味するとして理解されるべきである。したがって、蓋は、隣接する角氷コンパートメント間の仕切りに対して封止されるべきである。しかしながら、仕切りに位置して、隣接する角氷コンパートメント間の水の流れを可能にする空気/水チャネルが可能にされるべきであることに留意すべきである。角氷トレイが蓋によって封止されると、隣接する角氷がユニット内で互いから離れるように破断することが困難になるような、隣接する角氷間の領域での十分な氷の形成を伴わずに、角氷トレイをフリーザ内の任意の位置に配置することができる点において、限定がなされるべきである。当業者は、この定義を理解するであろうが、必要であれば用いられ得るいくつかのより厳密な定義がここで提供される。1つの定義は、側壁の空気および/または水チャネルの総断面積が、空気および/または水チャネルが位置する角氷コンパートメントの側壁の総表面積の20%未満であるべきであることである。別の定義は、側壁の空気および/または水チャネルの総断面積が、空気および/または水チャネルが位置する角氷コンパートメントの側壁の総表面積の15%未満であるべきであることである。また、10%未満および5%未満によるさらなる定義を用いることができる。
(背景技術)
【0049】
先行技術の角氷トレイには、普通は、格子状構造に配置された多数の角氷コンパートメントが提供される。角氷トレイは、蓋が提供されず、環境に対して開放されることが最も多い。このことに起因して、角氷トレイをある高さ位置においてフリーザ内に置き、角氷トレイ内に貯留された水または他の液体が注ぎ出されることを防止することが必要である。
【0050】
角氷トレイの内容物を封止する蓋を備える角氷トレイの例がある。1つのそのような例は、第GB1588108A号である。しかしながら、これらのような先行技術の例では、角氷トレイユニットをある高さ位置においてフリーザ内に配置することが依然として必要であるが、これは、そうでなければ水が角氷コンパートメント内に適正に配置されず、むしろユニットの一端に収集されて、取り出すことが不可能である大きな氷の塊を形成するためである。
【0051】
角氷コンパートメントが個々に封止される角氷トレイユニットが、先行技術において既知である。一例は、第US3135101A号であり、別の例は、第DE10135206C2号である。しかしながら、これらの先行技術の解決策に共通しているのは、凍結するときの水の膨張を斟酌した適正な考慮がなされていないことである。先行技術の例において液体が凍結する場合、氷は、蓋に対して押圧され、それによって、蓋が変形する。第US3135101A号の場合では、蓋を取り外すことが困難である。第DE10135206C2号の場合では、蓋が変形して、氷が2つの隣接する角氷間の橋として形成されることを可能にする。このことは、角氷を個々の角氷としてトレイから取り出すことを困難にする。封止された角氷トレイの2つの他の例が、第US4432529A号および第WO2005054761A1号に提供される。
(第5の発明の概要)
(課題を解決するための手段)
【0052】
したがって、第5の発明の第1の態様は、開口の段落で言及されたような、先行技術の解決策よりもより良好である封止された角氷トレイユニットを提供する。
【0053】
これは、請求項1eに記載の角氷トレイユニットによって提供される。従属請求項には、さらなる有利な特徴が提供される。
【0054】
用語「備える(comprises)/備える(comprising)/備える(comprised of)」は、本明細書で用いられる場合、述べられた特徴、整数、ステップまたは構成要素の存在を特定するとして解釈されるが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、構成要素またはそれらの群の存在または付加を除外しないことが強調されるべきである。例えば、請求項においては、角氷トレイは2つの角氷コンパートメントを備えることが述べられている。本明細書によれば、このことは、少なくとも2つの角氷コンパートメントとして解釈されるべきである。2つの膨張吸収部についても同様である。
【0055】
また、本明細書は、下記の発明も開示している。
(第1の発明)
【0056】
項1a. 角氷製造ユニットであって、
a.少なくとも2つの角氷コンパートメントを有する角氷トレイと、
b.前記トレイ上に装着されて、前記少なくとも2つの角氷コンパートメントの内側の水または他の液体を封止するために好適である蓋と、を備え、
c.前記角氷製造ユニットが、前記トレイおよび前記蓋を接続し、
i.前記蓋が、前記角氷トレイに当接して、前記少なくとも2つの角氷コンパートメントの内容物を、前記コンパートメントの内側に封止する位置に保持される、第1の位置、および
ii.前記蓋が、前記トレイから分離されて、それによって、前記トレイ内に形成された角氷が前記トレイを離れることができる位置に保持される、第2の位置、
という2つの位置を有する、変位構成をさらに備えることを特徴とする、角氷製造ユニット。
【0057】
項2a. 前記蓋および前記角氷トレイが、前記第1の位置において、前記少なくとも2つの角氷コンパートメントの各々が個々に封止されるように配置されることを特徴とする、項1aに記載の角氷製造ユニット。
【0058】
項3a. 前記ユニットが、前記トレイ、前記蓋、および前記変位構成に係合するハウジングをさらに備えることを特徴とする、項1aまたは2aに記載の角氷製造ユニット。
【0059】
項4a. 前記変位構成が、前記蓋の運動の少なくとも一部について、前記蓋の平面に対して垂直であるベクトル成分を有する前記トレイに対する方向において、前記蓋を変位させるように配置されることを特徴とする、項1a〜3aのいずれか1項に記載の角氷製造ユニット。
【0060】
項5a. 前記変位構成が、前記蓋の運動の少なくとも一部について、前記蓋の前記平面に対して平行であるベクトル成分を有する前記トレイに対する方向において、前記蓋を変位させるように配置されることを特徴とする、項1a〜4aのいずれか1項に記載の角氷製造ユニット。
【0061】
項6a. 前記蓋が、前記蓋と、前記トレイ内に形成された凍結した角氷との間の保持を向上させる角氷保持手段とともに配置されることを特徴とする、項1a〜5aのいずれか1項に記載の角氷製造ユニット。
【0062】
項7a. 前記角氷保持手段が、前記角氷コンパートメントの上縁の外周の周りに配置された可撓性封止要素であることを特徴とする、項6aに記載の角氷製造ユニット。
【0063】
項8a. 前記変位構成が、ダブルスロット機構、ねじ棒機構、ランプ機構、または前記トレイに対して前記蓋を変位させて保持する別の好適な機構を備える機構を備えることを特徴とする、項1a〜7aのいずれか1項に記載の角氷製造ユニット。
【0064】
項9a. 前記変位構成が、前記第1および第2の位置が2つの双安定位置である双安定機構を備えることを特徴とする、項1a〜8aのいずれか1項に記載の角氷製造ユニット。
【0065】
項10a. 前記変位構成が、スロット内で稼動するダブルピン構成を備えることを特徴とする、項1a〜9aのいずれか1項に記載の角氷製造ユニット。
(第2の発明)
【0066】
項1b. 手持ち式角氷分注ユニットであって、
a.少なくとも3つの角氷を保持するために好適なハウジングと、
b.前記ハウジングの一端に配置された分注機構と、を備え、前記分注機構が、
i.第1の開口と、
ii.前記第1の開口の真下に配置された第2の開口と、
iii.前記第1の開口を覆うために好適な第1のカバー要素と、
iv.前記第2の開口を覆うために好適な第2のカバー要素と、
v.前記第2のカバー要素から角氷のサイズ以上の距離をもって離間される、前記第1のカバー要素と、
vi.前記第1および第2のカバー要素を変位させるように配置された変位機構と、
vii.前記第1のカバー要素が前記第1の開口を覆い、前記第2のカバー要素が前記第2の開口を覆わない第1の位置、および前記第1のカバー要素が前記第1の開口を覆わず、前記第2のカバー要素が前記第2の開口を覆う第2の位置という2つの位置を備える、前記変位機構と、
を備える、手持ち式角氷分注ユニット。
【0067】
項2b. 前記機構が、前記第1および第2のカバー要素を、前記カバー要素間のオフセット方向に対して平行である軸を中心として回転させるように配置されることを特徴とする、項1bに記載の手持ち式角氷分注ユニット。
【0068】
項3b. 前記第1および第2のカバー要素が、螺旋状要素の一部であることを特徴とする、項2bに記載の手持ち式角氷分注ユニット。
【0069】
項4b. 前記第1および第2の開口が、前記カバー要素の前記回転軸の一方の側に配置されることを特徴とする、項2bまたは3bに記載の手持ち式角氷分注ユニット。
【0070】
項5b. 前記分注ユニットが、第3および第4の開口をさらに備え、前記第3および第4の開口が、前記第1および第2の開口と同じ平面に配置されるが、前記カバー要素の前記回転軸の別の側に配置されることを特徴とする、項2b〜4bのいずれか1項に記載の手持ち式角氷分注ユニット。
【0071】
項6b. 前記分注ユニットが、回転させることができ、かつ前記変位機構に接続されて前記第1および第2のカバープレートを回転させるハンドルをさらに備えることを特徴とする、項2b〜5bのいずれか1項に記載の手持ち式角氷分注ユニット。
【0072】
項7b. 前記変位機構が、前記カバー要素を、前記カバー要素の前記平面に対して平行である方向に沿って摺動させるように配置されることを特徴とする、項1bに記載の手持ち式角氷分注ユニット。
【0073】
項8b. 前記分注ユニットが、前記第1および第2のカバー要素を変位させるように、ユーザによって作動させることができるハンドルをさらに備えることを特徴とする、項7bに記載の手持ち式角氷分注ユニット。
【0074】
項9b. 前記ユニットが、角氷撹拌機構をさらに備えることを特徴とする、項1b〜8bのいずれか1項に記載の手持ち式角氷分注ユニット。
【0075】
項10b. 前記ハウジングが、少なくとも部分的に可撓性の材料から作製されて、それによって、前記ハウジングの本体が、ユーザによって容易に可撓されて、前記ハウジングの内側の前記角氷を撹拌することができることを特徴とする、項1b〜9bのいずれか1項に記載の手持ち式角氷分注ユニット。
(第3の発明)
【0076】
項1c. 封止された角氷トレイユニットであって、
a.少なくとも2つの角氷コンパートメントを有する角氷トレイと、
b.前記角氷トレイ上に配置されて、前記少なくとも2つの角氷コンパートメントの内容物を個々に封止する取り外し可能な蓋と、を備え、
前記封止された角氷トレイユニットが、
c.前記角氷トレイの壁に配置された充填開口であって、前記角氷が前記トレイから取り出されるときに、前記トレイ内に形成された角氷の平均的な運動方向に対して垂直であるベクトル成分を備える中心軸を有する、前記充填開口と、
d.前記充填開口の内側に配置されて、それによって、前記角氷トレイの内側に配置された水が前記充填開口を通って前記トレイを出ることができないようにする、取り外し可能なプラグであって、前記充填開口の前記最外縁において始まり、前記角氷が前記トレイから取り出されるときに前記角氷の平均的な運動方向の方向を指すベクトルを含む平面の外側に配置された、前記充填開口の容積を完全に充填するように配置される、前記プラグと、
をさらに備えることを特徴とする、封止された角氷トレイユニット。
【0077】
項2c. 前記角氷トレイの側壁が、前記角氷の底部が上部よりも小さくなるように先細であることを特徴とする、項1cに記載の角氷トレイユニット。
【0078】
項3c. 前記充填開口が、前記角氷トレイの長手方向軸に対して平行である中心軸を有することを特徴とする、項1cまたは2cに記載の角氷トレイユニット。
【0079】
項4c. 前記プラグが、前記充填開口を完全に充填するように配置されることを特徴とする、項1c〜3cのいずれか1項に記載の角氷トレイユニット。
【0080】
項5c. 前記プラグが、可撓性の材料で作製されることを特徴とする、項1c〜4cのいずれか1項に記載の角氷トレイユニット。
【0081】
項6c. 前記プラグの内表面が、先細または丸みをもった形状で形成されることを特徴とする、項1c〜5cのいずれか1項に記載の角氷トレイユニット。
【0082】
項7c. 前記プラグの前記内表面が、前記角氷コンパートメント内に突出することを特徴とする、項1c〜6cのいずれか1項に記載の角氷トレイユニット。
【0083】
項8c. 前記プラグが、前記プラグと前記充填開口の内縁との間の接触点の場所において、可撓性の封止材料とともに配置されることを特徴とする、項1c〜7cのいずれか1項に記載の角氷トレイユニット。
【0084】
項9c. 前記充填開口が、細長チャネルとして配置され、前記プラグが、前記細長チャネルの内部分に対して封止する第1の封止面と、前記細長チャネルの外部分に対して封止する第2の封止面と、前記第1の封止面と第2の封止面との間に配置された充填チャネルとを備えることを特徴とする、項1c〜8cのいずれか1項に記載の角氷トレイユニット。
【0085】
項10c. 前記角氷トレイユニットに、項9cに記載された第1の位置と、前記第1の封止面が前記細長チャネルに対して封止せず、前記第2の封止面が前記細長チャネルに対して封止する第2の位置との間で前記プラグを変位させるように配置されたプラグ変位機構が提供されることを特徴とする、項9cに記載の角氷トレイユニット。
(第4の発明)
【0086】
項1d. 液体充填開口を備える封止された角氷トレイユニットであって、前記角氷トレイユニットが、少なくとも2つの個々に封止される角氷コンパートメントを備え、前記液体充填開口が、前記少なくとも2つの個々に封止される角氷コンパートメントのうちの1つに関連付けられ、それによって、前記液体充填開口を通って前記封止された角氷トレイユニット内に導入された水が、前記角氷コンパートメントに進入するようにされ、前記角氷トレイユニットが、前記少なくとも2つの個々に封止される角氷コンパートメント間に、仕切りをさらに備え、少なくとも第1の開口が前記仕切りに提供されて、前記少なくとも2つの角氷コンパートメント間で水および/または空気が流れることを可能にし、前記角氷トレイユニットが、前記ユニットの内側の前記水および前記空気の流れが別個の流路に分離されるように配置されることを特徴とする、封止された角氷トレイユニット。
【0087】
項2d. 前記角氷コンパートメントの各々に、それを通して水が前記コンパートメント内部に充填される第1の開口、および前記コンパートメントが水で完全に充填されるまで、それを通して空気を逃がすことができる第2の開口という少なくとも2つの開口が提供される点において、前記水および空気の流れが前記ユニット内で制御されることを特徴とする、項1dに記載の封止された角氷トレイユニット。
【0088】
項3d. 前記角氷トレイユニットが、角氷コンパートメント内の前記第1の開口が前記角氷コンパートメントの外側に配置された第1の容積に接続され、前記角氷コンパートメント内の前記第2の開口が前記角氷コンパートメントの外側に配置された第2の容積に接続されるように配置され、前記第1の容積および前記第2の容積が、互いから分離されて、前記角氷コンパートメントの充填中に、前記第1の容積が水で少なくとも部分的に充填され、一方で前記第2の容積には水がないように配置されることを特徴とする、項2dに記載の封止された角氷トレイユニット。
【0089】
項4d. 前記第1の開口が、前記充填開口の中心軸によって画定されたベクトルに従って、前記第2の開口よりも下に、またはそれと同じレベルに配置されることを特徴とする、項2dまたは3dに記載の封止された角氷トレイユニット。
【0090】
項5d. 前記トレイユニットが、通気孔をさらに備えることを特徴とする、項1d〜4dのいずれか1項に記載の封止された角氷トレイユニット。
【0091】
項6d. 前記通気孔が、前記水充填開口と同じ前記角氷トレイユニットの外表面に位置することを特徴とする、項5dに記載の封止された角氷トレイユニット。
【0092】
項7d. 前記通気孔が、前記液体充填開口と同じ角氷コンパートメントに関連付けられることを特徴とする、項6dに記載の封止された角氷トレイユニット。
【0093】
項8d. 前記通気孔が、前記水充填開口とは異なる角氷コンパートメントに関連付けられることを特徴とする、項6dに記載の封止された角氷トレイユニット。
【0094】
項9d. 前記第2の開口が、断面積において前記第1の開口よりも小さいことを特徴とする、項1d〜8dのいずれか1項に記載の封止された角氷トレイユニット。
【0095】
項10d. 前記個々の角氷コンパートメントが、前記充填位置の最上に配置された前記角氷コンパートメントの前記側壁が、水平に対してある角度で位置するように、かつ前記第1の開口が前記側壁の下端に位置し、前記第2の開口が前記側壁の上端に位置するように配置されることを特徴とする、項1d〜9dのいずれか1項に記載の封止された角氷トレイユニット。
(第5の発明)
【0096】
項1e. 角氷トレイおよび蓋を備える封止された角氷トレイユニットであって、前記角氷トレイが、2つの隣接する角氷コンパートメントを備え、前記2つの角氷コンパートメントの各々が、底および側壁を有し、前記側壁は、前記側壁の上縁が、前記コンパートメント内に形成された角氷をそれを通して取り出すことができる開口を画定するように配置され、前記蓋が、前記角氷コンパートメントの内側の水または他の液体を個々に封止するために、前記角氷トレイ上に装着され、前記蓋が、フレーム部と、2つの個々の膨張吸収部とを備え、前記フレーム部が、前記角氷コンパートメントの前記上縁の付近の前記角氷コンパートメントに圧力を適用して、前記角氷コンパートメントと前記蓋との間に封止を確立するように配置され、前記膨張吸収部が、各々、前記2つの角氷コンパートメントのうちの1つに関連付けられ、それによって、前記角氷コンパートメントに収容された水が凍結および膨張すると、前記角氷コンパートメントに関連付けられた前記膨張吸収部が、前記蓋の前記フレームを上回って変形することを特徴とする、封止された角氷トレイユニット。
【0097】
項2e. 前記2つの膨張吸収部の各々が、前記角氷コンパートメントの少なくとも一部を覆うように配置された可撓性のシート要素を備えることを特徴とする、項1eに記載の封止された角氷トレイユニット。
【0098】
項3e. 前記可撓性のシート要素が、前記角氷トレイの前記上縁と前記フレーム部との間に配置され、前記フレーム部が、前記シート要素を前記角氷コンパートメントの前記上縁に対して押圧することを特徴とする、項2eに記載の封止された角氷トレイユニット。
【0099】
項4e. 前記蓋が、前記2つの角氷コンパートメントの両方の少なくとも一部を覆う、単一の可撓性のシート要素を備えることを特徴とする、項2eまたは3eに記載の封止された角氷トレイユニット。
【0100】
項5e. 前記フレーム部に、前記膨張吸収部に関連付けられた中空部が提供され、それによって、フレーム部が、前記膨張吸収部を変形させるためのスペースを提供するようにされることを特徴とする、項1e〜4eのいずれか1項に記載の封止された角氷トレイユニット。
【0101】
項6e. 前記フレーム要素が、前記角氷コンパートメントの前記上縁と形状において相補的である下縁を備えることを特徴とする、項1e〜5eのいずれか1項に記載の封止された角氷トレイユニット。
【0102】
項7e. 前記角氷コンパートメントの前記上縁が、単一の平面に配置されることを特徴とする、項1e〜6eのいずれか1項に記載の封止された角氷トレイユニット。
【0103】
項8e. 前記蓋に、前記角氷コンパートメントの前記上縁を超えて、かつ前記角氷コンパートメントの内部の少なくとも部分的に延在する封止要素が提供されることを特徴とする、項1e〜7eのいずれか1項に記載の封止された角氷トレイユニット。
【0104】
項9e. 前記蓋が、角氷コンパートメントごとに封止要素を備え、各封止要素が、そのそれぞれの角氷コンパートメントの前記上縁に適合するように形成されることを特徴とする、項1e〜8eのいずれか1項に記載の封止された角氷トレイユニット。
【0105】
項10e. 前記膨張吸収部が、圧縮性要素、例えば圧縮性の発泡材料で作製されることを特徴とする、項1e〜9eのいずれか1項に記載の封止された角氷トレイユニット。
【図面の簡単な説明】
【0106】
添付された図面によって示された実施形態を参照して、本発明を以下により詳細に説明する。示された実施形態は、例示のみを目的として用いられ、本発明の範囲を限定するために用いられるべきではないことが強調されるべきである。
【0107】
図1】本発明による角氷製造ユニットの閉位置における第1の実施形態の斜視図を示す。
図2】充填位置における図1の角氷製造ユニットの斜視図を示す。
図3】分注位置における図1の角氷製造ユニットの斜視図を示す。
図4図1の角氷製造ユニットの分解斜視図を示す。
図5図1の角氷製造ユニットの分解斜視図を示し、構成要素のいくつかは、図を簡略にするために取り除かれている。
図6図1の角氷製造ユニットの閉位置における斜視図を示し、構成要素のいくつかは、図を簡略にするために取り除かれている。
図7図1の角氷製造ユニットの閉位置における断面図を示す。
図8図1の角氷製造ユニットの充填位置における斜視図を示し、構成要素のいくつかは、図を簡略にするために取り除かれている。
図9図1の角氷製造ユニットの充填位置における断面図を示す。
図10図1の角氷製造ユニットの分注位置における斜視図を示し、構成要素のいくつかは、図を簡略にするために取り除かれている。
図11図1の角氷製造ユニットの分注位置における断面図を示す。
図12図1の角氷製造ユニットのトレイ蓋を備える角氷トレイ構成要素の分解斜視詳細図を示す。
図13図12の可撓性のシートの、異なる視点角度からの斜視図を示す。
図14図1の角氷製造ユニットの角氷トレイの正面図を示す。
図15】トレイと、封止リブを備えるトレイ蓋とのの概略図を示す。
図16図7に定義された詳細図XVIによる、閉位置における充填開口の拡大断面図を示す。
図17図9に定義された詳細図XVIIによる、開位置における充填開口の拡大断面図を示す。
図18図1の角氷製造ユニットの充填構成の異なる斜視図を示す。
図19図1の角氷製造ユニットの充填構成の異なる斜視図を示す。
図20図1の角氷製造ユニットの充填構成の異なる斜視図を示す。
図21a】角氷保持手段を有する蓋を備える角氷コンパートメントの概略断面図を示す。
図22a】第1の発明による角氷製造ユニットの第2の実施形態の概略断面図を示す。
図21b】第2の発明による角氷分注ユニットの、閉位置における第2の実施形態の断面図を示す。
図22b】第2の発明による角氷分注ユニットの、閉位置における第3の実施形態の断面図を示す。
図23b】第2の発明による角氷分注ユニットの、閉位置における第4の実施形態の概略断面図を示す。
図24b】第2の発明による角氷分注ユニットの、閉位置および開位置における第5の実施形態の2つの概略断面図を示す。
図21c】充填開口およびプラグを備える角氷トレイの概略図を示す。
図22c】充填開口およびプラグを備える角氷トレイの概略図を示す。
図23c】充填開口およびプラグの別の実施形態を概略的に示す。
図24c】充填開口およびプラグの別の実施形態を概略的に示す。
図25c】充填開口およびプラグの、2つの異なる位置における別の実施形態を示す。
図26c】充填開口およびプラグの、2つの異なる位置における別の実施形態を示す。
図27c】充填開口およびプラグの別の実施形態を示す。
図21d】第4の発明による封止された角氷トレイユニットの別の実施形態を概略的に示す。
図22d】第4の発明による封止された角氷トレイユニットの別の実施形態を概略的に示す。
図23d図22dの封止された角氷トレイユニットの変形を概略的に示す。
図24d】第4の発明による封止された角氷トレイユニットの別の実施形態の2つの図を概略的に示す。
図25d】第4の発明による封止された角氷トレイユニットの別の実施形態の2つの図を概略的に示す。
図26d】第4の発明による封止された角氷トレイユニットの別の実施形態の3つの図を概略的に示す。
図27d】第4の発明による封止された角氷トレイユニットの別の実施形態の3つの図を概略的に示す。
図28d】第4の発明による封止された角氷トレイユニットの別の実施形態の3つの図を概略的に示す。
図21e】第5の発明による封止された角氷トレイユニットの別の実施形態を概略的に示す。
図22e】第5の発明による封止された角氷トレイユニットの別の実施形態を概略的に示す。
図23e】第5の発明による封止された角氷トレイユニットの別の実施形態を概略的に示す。
図24e】第5の発明による封止された角氷トレイユニットの別の実施形態を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0108】
図1〜20は、角氷製造/分注ユニットの異なる操作段階における一実施形態の異なる図を示す。図1〜20の角氷製造ユニットは、以下に詳細に説明される多数のユニークな特徴を有する。当業者には、異なる特徴すべてがともに用いられる必要がないことが明らかであるべきである。以下に開示される1つ以上の別個の特徴を活用する他の装置を開発することができる。本出願の保護範囲は、本出願の請求項によって決定されるものである。
【0109】
本出願は、出願人によって2014年10月6日にデンマーク特許商標庁に出願された一連の5件の出願のうちの1件であることに留意すべきである。5件の出願すべての内容は、参照により本明細書に組み込まれる。当該出願は、
第1の発明:第DK PA201470616号−2014年10月6日出願
第2の発明:第DK PA201470615号−2014年10月6日出願
第3の発明:第DK PA201470617号−2014年10月6日出願
第4の発明:第DK PA201470619号−2014年10月6日出願
第5の発明:第DK PA201470618号−2014年10月6日出願
である。
【0110】
図に示された角氷製造ユニット1の実施形態は、ハウジング2と、蓋3と、ディスペンサ4と、2つの角氷トレイ5a、5bと、角氷トレイのための2つのトレイ蓋6a、6bと、作動機構とを備える。作動機構は、以下により詳細に説明される。
【0111】
図1は、閉位置におけるユニットを示す。この位置では、角氷トレイ5a、5bは、トレイ蓋6a、6bによって封止され、水/氷がトレイに入り込むかまたはトレイを離れることが起きない。
【0112】
図2は、充填位置におけるユニットを示す。この位置では、蓋3が90度回されて、ユニットの上部の充填開口71、72(図18)が現れている。この位置では、ユニットがいっぱいになるまで水を注ぐことができる。どのようにして充填プロセスが進むかについての詳細が、以下に説明される。
【0113】
ユニットを完全に充填した後、蓋3を再度90度回して戻し、ユニットをその閉位置(図1)に置くことができる。そして、ユニットが完全に封止され、その後水がユニットを離れることが起きない。そして、水が装置から流れ出ることなく、ユニットをフリーザ内の任意の位置に置くことができる。いったんユニットがフリーザ内に存在すると、水が角氷トレイの個々のコンパートメント内で凍結することが可能になる。
【0114】
図3は、「分注」位置における装置を示す。この位置では、蓋3を複数回回転させることによって、開放機構を作動させる。蓋を回転させると、角氷トレイ5a、5bは外に向かって変位し、それによってそれらがそれぞれ各自のトレイ蓋6a、6bから分離する。いったん角氷トレイが十分に動かされると、角氷は、解放されてユニットの室内に落ちる。開放機構のさらなる詳細が、以下に提供される。
【0115】
本実施形態では、蓋をさらに回転させることによって、ユニットの底を通して一度に1つの角氷を分注するディスペンサを作動させる。この動作は、ペッパーミルに類似する。ディスペンサのさらなる詳細が、以下に説明される。
【0116】
図4は、ユニットの分解図を示し、ここですべての異なる構成要素を見ることができる。図5では、本機構をより容易に理解するために、関連付けられたトレイ蓋を備える最も左側のトレイと、最前部のハウジングパネルと、ディスペンサの最前部のパネルとが取り除かれている。
【0117】
図6および7は、その閉位置にあるユニットを示し、図8および9は、その充填位置にあるユニットを示し、図10および11は、その分注位置にあるユニットを示す。
【0118】
ユニットは、より詳細には、第1の側部ハウジングパネル11と、第2の側部ハウジングパネル12と、上部ハウジング片13と、蓋3と、第1のディスペンサパネル21と、第2のディスペンサパネル22と、螺旋状要素23と、ディスペンサクラッチ要素24と、第1のトレイ5aと、第1のトレイ蓋6aと、第2のトレイ5bと、第2のトレイ蓋6aと、第1のガイドプレート31と、第2のガイドプレート32と、蓋クラッチ要素33と、六角形駆動軸34と、ブッシング35と、摺動ナット36と、スクリュー駆動軸37とを備える(図4参照)。これらの要素間の相互作用が以下に説明される。
【0119】
本実施形態では、第1および第2のトレイ蓋6a、6bは、可撓性のシート要素50およびフレーム要素51で作製されることに留意すべきである。可撓性のシート要素は、この後により詳細に説明されるフレーム要素に留め付けられる。可撓性のシート要素は、図中では、例証を目的としてフレーム要素から分離されて示される。しかしながら、実際の装置では、2つの要素は、単一のユニットを形成するようにともに留め付けられる。
【0120】
組み立て中、摺動ナット36は、第2のトレイ蓋6bのフレーム要素51の上側凹部52に留め付けられる。摺動ナットは、フレーム要素に対して回転または変位することを阻止される。さらに、ブッシング35は、第2のトレイ蓋6bのフレーム要素における第2の凹部53に配置される。ブッシング35は、蓋のフレーム要素に対して回転することが可能であるようにされるが、蓋に対して変位することが可能にされていない。このことは、フレーム要素の一部を挟み込むブッシング35のいずれかの側の2つのフランジ45に起因する。そして、トレイ蓋6aの反対側のフレーム要素は、第2のトレイ蓋6bの隣接するフレーム要素に位置し、それによって、2つのトレイ蓋の内側に摺動ナットおよびブッシングを挟み込む。2つの蓋は、2つの蓋をともにスナップ留めすることを可能にし、それによってブッシング35および摺動ナット36がそれらの凹部から外れないことを確実にするスナップ機構54で各々形成される。
【0121】
蓋のフレーム要素は、トレイ蓋のいずれかの側に垂直に延在するフランジ55をさらに有する。これらのフランジ55は、ガイドプレート31、32に配置された垂直スロット40に配置される。フランジ55に平行に配置されたスナップ要素56は、ガイドプレート31、32のスロット40の上にスナップ留めされて、グライドプレートと蓋とをともに保持するように配置される。このように、蓋が変位すると、ガイドプレートもまた、同じ方向に同じ量だけ変位する。
【0122】
図4から、ガイドプレートが、スロット40の周囲を取り囲む細長突出部41を有することをさらに理解することができる。この突出部は、第1および第2のハウジングプレート11、12のスロット14に嵌合する。ハウジングプレートにおけるスロット14は、蓋+ガイドプレートのアセンブリが、スロット14に沿ってハウジング内を上下に摺動することを可能にする、ガイドプレートにおける突出部41よりも長い。他の実施形態も提供することができることに留意すべきである。例えば、1つの解決策では、スロットに嵌合する細長突出部41に代えて、ガイドプレート31、32は、ハウジングのスロット14に嵌合する、限られた数のピンで形成することができる。このように、スロット内に溜まったあらゆる水が、容易に排水されることが可能である。凍結中に溜まったいくらかの水がある場合、ピンは氷を容易に破断させる。
【0123】
トレイ蓋+ガイドプレートアセンブリの動きを制御するために、スクリュー駆動軸37には、摺動ナット36上の雌ねじと係合する雄ねじが備えられる。スクリュー駆動軸が回転するに従って、摺動ナットは、スクリュー駆動軸の回転方向に依存して、スクリュー駆動軸に対して上下に変位するようにされる。スクリュー駆動軸の上側部分38は、ハウジング上部13の開口15にスナップ留めされる。ハウジング上部は、第1および第2のハウジングパネル12、13に留め付けられる。スクリュー駆動軸の上部の構成に起因して、スクリュー駆動軸は、ハウジングパネルおよびハウジング上部に対して変位することができず、回転するのみである。スクリュー駆動軸は、回転すると、その結果蓋+ガイドプレートアセンブリを、ハウジングに対して上下に変位させる。蓋3の下の駆動軸(図示せず)は、スクリュー駆動軸37の上部と係合し、それによって、蓋が回転するとスクリュー駆動軸もまた回転する。したがって、上部蓋3を回転させることによって、蓋+ガイドプレートアセンブリは、ハウジングに対して変位する。
【0124】
角氷トレイ5a、5bには、角氷トレイのいずれかの側に3つのガイドピン61が各々提供される。ガイドピン61は、ガイドプレートのガイドスロット42と、ハウジングパネルのガイドスロット16とに配置される。ハウジングパネルのガイドスロットは、ハウジングパネルの中心に向かう垂直部分17と、ウジングパネルの中心からハウジングパネルの外周に向かう水平部分18とを有する。ガイドプレート31、32上のガイドスロット42は、一般的に、垂直に対してある角度をなして配置される。本実施形態では、角度はおよそ40度である。
【0125】
角氷トレイ5a、5bは、それらそれぞれのトレイ蓋6a、6bに対してしっかりと押し上げられる位置で始まる。トレイのガイドピン61は、ハウジングパネルのガイドスロット17の垂直部分の上側部分と、ガイドプレート31、32のガイドスロット42の最も内側の位置とにある。トレイ蓋+ガイドプレートアセンブリが、蓋3を回転させることによって下向きに押されるにしたがって、ガイドピンもまた、ハウジングパネルのガイドスロット16の垂直部分17に下向きに押し込まれると同時に、ガイドプレートのスロットに対して静止したままにされる。いったんガイドピンが水平部分に到達すると、ガイドピンは、ガイドプレートのガイドスロットの角度に起因して、外側に向けて動き始める。蓋+ガイドプレートアセンブリが下方に動く間、角氷トレイは、外に向かって水平に動く。蓋+ガイドプレートアセンブリがその移動範囲の底辺に到達すると、スクリュー駆動軸37の雄ねじは、摺動ナットを解放し、蓋+ガイドプレートアセンブリは、下に向かって動くことを停止し、角氷トレイは外側に向けて動くことを停止する。
【0126】
角氷トレイを後退させることが所望される場合、蓋を反対方向に回転させて、それによって、摺動ナットを再度上に向かって引っ張り、トレイおよびガイドピンの運動が反転される。
【0127】
いったんトレイ蓋+ガイドプレートアセンブリが、その最下端位置に到達すると、クラッチ要素33として形成されるブッシング35の最下端部分が、螺旋23に形成された相補形状のクラッチ要素24と係合する。スクリュー駆動軸37は、もはや摺動ナットと係合していないため、スクリュー駆動軸は、トレイ蓋+ガイドプレートアセンブリの何らかのさらなる変位なしに、自由に回ることが可能である。六角形駆動軸34は、スクリュー駆動軸の一端に固定され、スクリュー駆動軸とともに回転する。ブッシング35は、六角軸の形状に適合すると同時に、ブッシングが六角軸にそって摺動することを可能にする内部凹部とともに配置される。このように、蓋+ガイドプレートアセンブリが下に向かって変位するに従って、ブッシングは、六角軸に沿って摺動するが、六角軸とともに回転する。したがって、ブッシングの底が、螺旋のクラッチ要素と係合すると、蓋の回転によって、螺旋の回転が生じる。螺旋の機能は、以下により詳細に説明される。
【0128】
図10および11は、分注位置をより詳細に示す。図11から特に理解することができるように、角氷トレイは、外に向かって変位し、それによって、これらは蓋から完全に切り離される。ここで、角氷は、角氷トレイとトレイ蓋との間の開放領域内に自由に落下する。実際には、角氷の2つの別個のコンパートメントがあり、一方はユニットの中心のトレイ蓋アセンブリのいずれかの側にある。装置の底のディスペンサ構成は、上部に2つの開口90、91と、底に2つの開口92、93との4つの開口を有するユニットとして説明することができる。実際には、底の2つの開口は、1つの開口に接合されるが、2つの別個の開口を想定することができる。
【0129】
図11に示された位置では、角氷は、最左端の開口90を通って落下し、螺旋23aの底部分に着地する。同様に、角氷は、最右端の開口91を通って落下し、螺旋23bの上部に着地する。螺旋は、角氷がディスペンサの外に脱落することを防止する。螺旋が回ると、左の角氷と右の角氷とが、下に向かってゆっくりと変位する。螺旋の端が左側の開口に到達すると、左側の角氷は、左側の底開口92を通って落下する。そして、螺旋をさらに回転させることによって、右側の角氷が右側の底開口93を通って落下することが可能になる。このサイクルは、螺旋をさらに回すことによって繰り返すことができる。
【0130】
本実施例では、螺旋を有することによってこの効果がもたらされる。しかしながら、互いから離れて変位する2つのカバー要素によって、類似した効果をもたらすことができる。第1の位置では、1つのカバープレートが底開口を覆い、一方で第2のカバープレートは、上部開口を覆わない。この位置では、角氷は、上側開口を通って落下し、下側カバープレート上に着地する。そして、カバープレートを回転させて、上側開口を覆うと同時に下側開口を開放する。そして、角氷は、下側開口を通って落下することができる。さらに、回転によって底開口を閉じ、上側開口を開放する。このことは、所望の回数だけ繰り返すことができる。
【0131】
螺旋は、それ自体は明確な上側および下側カバープレートを有していないが、実際には、この用途を目的として、螺旋の上部分が上側カバープレートの働きをし、螺旋の下部分が下側カバープレートの働きをする。さらに、螺旋は、図に示されるような滑らかな傾斜をもって形成することができるか、またはそのように所望であれば、段階的な傾斜が提供され得る。
【0132】
図12〜15は、角氷トレイ5およびトレイ蓋6のいくつかの異なる詳細図を示す。先に述べたように、トレイ蓋6は、本実施形態ではフレーム要素51と、可撓性のシート要素50とで作製される。本実施形態では、フレーム要素は、射出形成プロセスを介してプラスチックで作製され、可撓性のシート要素は、ゴム材料を用いて、フレーム要素上に直接注入される。このように、トレイ蓋は、単一の製造プロセスにおいて、単一の構成要素として形成される。
【0133】
可撓性のシート要素50の側部に面するトレイ上には、封止リップ57が形成される。図15は、どのようにしてこれらが動作するかをより良好に例示するための、封止リップの概略図を示す。封止リップは、角氷コンパートメントの上縁に沿って、角氷コンパートメントの中に向かって短い距離を延在する。封止リップは、2つの目的を有する。第1の目的は、コンパートメント内の氷が、角氷内の水が角氷コンパートメントの縁を越えて流れることなく膨張すると、可撓性のシート要素の一定の膨張量を吸収することができるより良好な封止を提供することである。封止リップの封止効果を向上させるために、封止リップの外側にリッジまたは追加のフラップを形成することができ、それによって、封止リップと角氷コンパートメントの内表面との間に、より良好な封止が提供されるようにする。
【0134】
第2の目的は、トレイがトレイ蓋から引き離されたときに、角氷を角氷コンパートメントの外に引き出すことを助けることである。氷が角氷コンパートメント内で凍結すると、氷は、わずかに内に向かって傾いた封止リップの周囲で凍結する。トレイがトレイ蓋から引き離されると、封止リップは、角氷の上に保持することを試み、それによって、トレイの外に引き出す。封止リップがトレイの上縁を通過すると、これらはその後外に向かって屈曲し、それによって角氷が解放される。
【0135】
どのようにして硬く封止リップが角氷を把持するべきであるかに依存して、封止リップは、異なる形状およびサイズに形成することができる。トレイおよび蓋の運動に起因して、トレイが直線に動くと、トレイ蓋が下に動くことをさらに理解することができる。したがって、角氷が封止リップを介して蓋の上に保持される場合では、トレイ蓋がトレイに対して下向きに運動することによって、トレイが角氷と接触するようにされ、それによって、角氷が回転し、トレイ蓋から離れて落下するようにされる。
【0136】
また、図12および14から特に理解することができるように、角氷トレイ5は、隣接する角氷コンパートメント間の仕切り60に多数のチャネル58、59を有する。A小さなチャネル58間の仕切りは、仕切りの上端に提供され、より大きなチャネル59が仕切りの下端に提供されることをさらに理解することができる。傾いている仕切りに起因して、水が充填開口64を介して角氷トレイに注ぎ込まれるにつれて、水は、より大きな開口59を通って角氷トレイの一方の側に流れ、一方で空気が仕切りの上端のより小さなチャネルを通して離れることが可能である。このように、水の流れは、トレイの右側に配置され、一方で空気の流れは、トレイの左側に配置される。左右の側それぞれに空気および水の流れを分離することに起因して、水の流れの中の気泡が回避され、それによって、角氷トレイのより早くかつより容易な充填が可能になる。
【0137】
フレーム要素51が、可撓性のシートを角氷トレイの外周に対して押圧する外側フレーム51aと係合されることにさらに注目することができる。さらに、フレーム要素51は、角氷コンパートメントの仕切りの上縁に対して可撓性のシートを押圧する仕切り51bとともに配置される。このように、密封は、可撓性のシートと角氷トレイの上縁との間に提供される。さらに、フレーム要素が、外側フレームと仕切りとの間の中空であることを理解することができる。このように、角氷コンパートメント内の水が凍結すると、可撓性のシートは、外側フレームと仕切りとの間の中空内に延在することが可能になる。
【0138】
先に述べたように、ユニットを水で充填するために、蓋を90度回転させることによって、ユニットを充填位置に置くことができる。同様に、蓋を90度回転させて戻すことによって、ユニットを封止して、水がユニットの外に流れ出すことを防止することができることが述べられた。閉位置は、図7の断面図および図16の詳細図で最もよく見ることができる。同様に、充填位置は、図9および図17の詳細図で最もよく見ることができる。充填構成のさらなる詳細は、図18〜20で見ることができる。
【0139】
一般的に、上部ハウジング部13には、2つの充填開口71、72および2つの通気孔開口73、74が提供される。1つの組の充填開口71および通気孔開口73は、第1のトレイ5a上の充填開口62および通気孔開口63に関連付けられ、第2の組の充填開口72および通気孔開口74は、第2のトレイ5bの充填開口64および通気孔開口65に関連付けられる。そして、水は、充填開口を介してユニットに注ぎ込まれ、空気は、通気孔開口を通って通気させることができる。
【0140】
上部ハウジング部13の各開口に関連付けられた封止要素75、76、77、78が提供され、トレイのそれぞれの開口に挿入することができる。ユニットがその充填位置にあるとき、封止要素は、図17に示されるように後退する。水の流れは、矢印によって高さWで示される。ユニットがその閉位置にあるとき、封止要素は、トレイの開口の中に押し下げられ、それによって、トレイの開口を封止する。図16を参照のこと。
【0141】
封止要素の閉位置において、封止要素は、充填開口の大部分を充填するように配置されることに留意すべきである。このように、角氷がトレイから取り出されるとき、トレイから取り出すことができないように角氷の一部がトレイの外に突き出ることがない。本実施形態では、角氷の小さな一部が充填開口の中に突き出るが、この角氷の一部は、角氷コンパートメントの側壁上の先細に起因して、依然として充填開口の最外縁79の内側に位置する。
【0142】
本実施形態では、2つのOリング(図示せず)が封止要素上に提供され、一方はこの目的のために提供された凹部の底部分であり、もう一方は、さらにこの目的のために提供された凹部の上側部分であることにさらに留意すべきである。閉位置において、両方のOリングが開口と係合していることを理解することができる。充填位置とは対照的に、下側Oリングは係合していないが、一方で上側のOリングは、依然として開口と係合している。このように、充填開口に注ぎ込まれた水は、トレイ内に向かい、ユニットの内部機構には向かわない。
【0143】
蓋を90度回転させることによって、スクリュー駆動軸37は、トレイおよびトレイ蓋を下に向かって、充填開口および通気開口から封止要素を脱係合させるために十分に変位させることに留意すべきである。
【0144】
先に述べられたように、本出願は、角氷製造/分注ユニットに関する少なくとも5つの主要な発明に関する。上記の説明では、1つの特定の実施形態が詳細に説明されている。しかしながら、以下の説明では、角氷製造/分注ユニットのいくつかの他の実施形態は、本明細書の5つの主要な発明に関するさらなる詳細とともに、非常に概略的な方法で説明される。
【0145】
以下のセクションにおいては、用いられている参照番号は、一定の場合においては、異なる発明に関するセクション間で重複することに留意すべきである。しかしながら、図が参照している説明から明らかであろう。すべての図面には、第1、第2、第3、第4および第5の主要な発明にそれぞれ関連する図面に言及するために、添字a、b、c、d、またはeが付与されている。
第1の発明
【0146】
図21aは、本発明による、蓋50、51を備える角氷トレイ5の別の概略的な例を示す。先の実施形態と同様に、蓋は、フレーム要素51と、可撓性のシート要素50とで作製される。そして、先の実施形態と同様に、封止リップ100は、蓋の底に提供される。先の実施形態と同様に、封止リップ100は、封止リップおよび角氷保持手段の両方の働きをし、それによって、角氷は、蓋の封止リップと確実に係合し、それによって、蓋が角氷トレイから引き離されると、角氷は蓋の後を追うことを必要とする。本実施例では、封止リップ100は、角氷をさらに確実に係合するための、封止リップの内側の突出部とともに形成される。封止リップは、多くの異なる方法で形成することができる。例えば、封止リップを非常に可撓にすることによって、角氷がトレイの外にほんのわずか引き出されるとすぐに、封止リップはその後、角氷を脱係合させ、角氷は蓋がされない。封止リップをより堅固に、および/またはより確実な係合手段をもって作ることによって、角氷はその後、蓋から分離することがより困難になる。一般的に、封止リップは、角氷コンパートメント内に形成された角氷の上側面に確実に係合するように配置された、可撓性の封止要素として配置することができる。この場合、封止機能および保持機能は、1つの要素として組み合わせられる。
【0147】
しかしながら、あらゆる封止リップを全くなしに、角氷コンパートメントの縁から離れて保持要素を配置することもまた可能である。例えば、小さな係合要素、例えば小さな可撓性のバーブを、各角氷コンパートメントの中心に配置することができる。または、封止リップを保持機能なしに装丁することができる。例えば、封止リップが角氷との確実な係合を有していない場合、その後蓋をトレイから引き離すことによって、封止リップを単に引っ張って、角氷と脱係合させる。
【0148】
図22aは、本発明による角氷製造ユニットの第2の実施形態を示す。これは、先に示されたものよりもはるかに簡易な実施形態である。この場合、ユニットは、角氷トレイ120と蓋121とを備える。蓋および角氷トレイは、その上縁123およびその下縁124を中心として曲げることが可能である可撓性のゴム要素122によって接合される。可撓性のゴム要素は、図22aに示される2つの位置を有する双安定要素として形成される。その下側位置にあるときには、蓋は、トレイに対して封止され、その上側位置にあるときには、蓋はトレイから離れる。そして、角氷は、トレイの外に、および開口126の外に振り出すことができる。本実施例では、変位構成は、可撓性のゴム要素122およびその縁123、124として理解することができる。さらに、本実施例では、「ハウジング」は、蓋と、可撓性のゴム要素と、角氷トレイとの組み合わせとして理解することができる。
【0149】
別の実施形態では、図示しないが、その第1および第2の位置に蓋の位置をそれぞれ保持するために、磁石を用いることができる。第1の位置では、磁石は、トレイに対して蓋を保持し、トレイの内容物を封止することができる。第2の位置では、好適なハウジングの外側位置に位置する磁石は、蓋をトレイから離して保持することができ、それによって、角氷を取り出すことができるようにされる。
第2の発明
【0150】
図21bは、図1〜20に対して上述されたものと非常に類似している氷分注ユニットの第2の実施形態を示す。しかしながら、その実施形態とは対照的に、六角軸34は、螺旋に直接係合するように延在する。このように、先の実施形態のクラッチ要素を回避することができる。先の実施形態にあるように、ブッシング35は、依然として六角軸34上を摺動するが、しかしながら、もはやブッシングの底にクラッチ要素を有する必要はないことを理解することができる。
【0151】
図22bは、わずかに異なる実施形態を示す。螺旋に至るまでいっぱいに延在する六角軸34に代えて、第2の六角軸34aが、螺旋に接続され、ブッシング35に係合される。六角軸34が回るに従って、ブッシング35が回り、これがさらに第2の六角軸34aを回す。このように、ハウジングから突出するいかなる軸もなしに、ディスペンサユニット4全体をユニットの底で取り外すことができる。
【0152】
図23bは、角氷102で既に充填された容器101に取り付けられることができる低コストのディスペンサユニット100、例えば角氷で充填されたプラスチックボトルの概略図を示す。この概略例では、ボトルは、直径において円形であり、ディスペンサユニットもまた、直径において円形である。容器の内縁は、雌ねじをもって形成することができ、ディスペンサユニットは、容器に螺入させることができる雄ねじをもって形成することができる。ねじに代えて、スナップ留め構成を提供することができる。
【0153】
下側カバープレート103および上側カバープレート104は、ロータ105に取り付けられる。ロータは、ハンドル106を回転させることによって作動する。上側カバープレート104は、ディスペンサ内の上側開口107を覆うように配置され、下側カバープレート103は、下側開口108を覆うように配置される。
【0154】
ハンドル106は、容器の本体を通って上に延在する軸109に取り付けられることができることが、図面からさらに理解することができる。小ロッドの形式の撹拌要素110は、軸109に取り付けられる。ハンドルが回転するに従って、軸が回転し、小ロッドは、角氷を通して駆動されてそれらを撹拌する。このことは、角氷が一緒に凍結することを防止する。別の実施形態では、小ロッドに代えて、軸は、軸上の螺旋状要素とともに形成することができ、それによって、回転すると螺旋状要素が容器内の角氷をゆっくりとずらすようにされる。螺旋形状に起因して、軸は、ロッドによる場合よりもより容易に回転する。角氷を一緒に凍結させる必要がある場合には、撹拌要素をさらに用いて、角氷をばらけるように破断させる。
【0155】
本機構は、角氷撹拌機構と呼ばれることがある。別の例では、撹拌機構は、回転する代わりに上下に動かすることができる。前記撹拌機構は、ハウジングを通る進路の少なくとも一部に延在する軸であることができ、ここで、撹拌要素は、軸に接続されて、それによって、軸が変位すると、例えば回転するかまたは上下に動くと、撹拌要素がハウジング内の角氷を撹拌するようにすることができる。
【0156】
別の実施形態(図示せず)では、図23bのユニットに酷似したユニットを提供することができるが、ここではハンドルは、図23bにあるような底の代わりに、ユニットの上部に配置される。さらに、別の実施形態(図示せず)では、軸は、容器101に固定することができる。そして、ディスペンサ部分は、開口107および108をカバープレートに対して回転させる容器に対して回転することができる。
【0157】
先に示された実施形態では、カバープレート/螺旋が回転する。しかしながら、別の実施形態では、カバープレートは、代わりに直線状に変位することができる。図24bは、直線変位分注アセンブリ120の一例を示す。この例では、角氷は、本明細書で説明された第1の実施形態に示されたものに類似した、矩形のハウジング121に配置される。左右の図は、分注機構の2つの位置を示す。先の実施形態と同様に、分注アセンブリは、上部開口123と、底開口124と、上部カバープレート125と、底カバープレート126とを有する。変位機構127は、カバープレートを左に押圧して上部開口のカバーを取り、それによって、分注アセンブリに角氷を加える。変位機構が解放されると、角氷は分注アセンブリの外に落ちる。
【0158】
図24bに示された実施形態では、撹拌機構が示されていない。しかしながら、ハウジング自体は、ユーザによって捩じられたり曲げられたりすることができる可撓性のプラスチック材料から形成することができる。例えば、より厚いゴム材料は、その形状をよく保持するが、ハウジングが捩じられることを可能にする。ハウジングが曲げられて捩じられると、角氷が撹拌され、それによって、角氷間のあらゆる結合が破断される。
第3の発明
【0159】
図21cおよび22cは、単一の角氷コンパートメント100と、角氷コンパートメントの側部の充填開口101とを示す。プラグ102は、プラグ開口に対する開口内に配置される。2つの図面は、角氷がトレイから取り出すことができる2つの方向を示す2つのベクトルVを示す。当業者には明白であるように、他の方向もまた可能である。充填開口およびプラグは、プラグが、充填開口の最外縁103で開始するベクトルと、トレイから取り出されたときの角氷の平均的な運動方向Vにおける点とを備える平面Aの外側に配置される充填開口の容積を完全に充填するように配置されるべきである。図21cから理解することができるように、このことは満たされていないが、一方で図22cでは、このことが満たされている。請求項によれば、条件は、運動方向ごとに、ただ1つの運動方向について満たされる必要はない。図21cからさらに理解することができるように、コンパートメントから方向Vに沿って角氷を取り出すことを試みることが必要である場合、その後平面Aの容積内に形成された氷は、充填開口の最外縁と衝突し、トレイから角氷が取り出されることを防止する。しかしながら、図22cにおいては、このことは、氷が平面Aの外側に形成されないため、問題とならない。
【0160】
図23cは、角氷トレイの側壁112の充填開口111を完全に充填するプラグ110の例を示す。プラグが開口から取り除かれると、氷は開口内に残されない。このことは、いったんプラグが取り除かれると、トレイから角氷を取り出すことが容易になることを確実にする。見て理解することができるように、プラグの内側は先細状にされて、充填開口からプラグを取り除くことが容易になることを確実にする。
【0161】
図24cは、角氷トレイの側壁122の充填開口121を完全に充填したプラグ120の例をさらに示す。この場合、プラグは球体である。充填開口もまた、球体に適合するように形成される。完全な球体に代えて、丸みのある内表面を備える丸みのあるプラグをさらに用いることができる。
【0162】
図23cおよび24cの実施形態では、プラグの最も内側の面を可撓性の材料、例えばゴムで形成することが有用である。このように、プラグの表面は、充填開口の最も内側の縁に対して変形し、それによってプラグの封止効果が増大する。
【0163】
図25cおよび26cは、充填開口130およびプラグ131の別の実施形態を示す。この場合、充填開口は、細長チャネルとして形成される。プラグは、第1の封止面132および第2の封止面133をもって形成される。チャネル134は、第1の封止面と第2の封止面との間に、プラグが提供されている。図25cに示された第1の位置では、第1および第2の封止面は、細長チャネルの内側面に対して封止する。しかしながら、図26cでは、プラグは、充填開口内でわずかに変位している。この場合、第2の封止面は、依然として細長チャネルの内側面に接触しているが、第1の封止面は、細長チャネルの内側面とはもはや接触していない。このことに起因して、プラグを通って流れるプラグ内のチャネル134内に水を注ぎこむことができる。第2の封止面が適所にない場合、プラグ内のチャネルに注ぎ込まれた水はその後、細長チャネルの側部を越えて上昇し、ユニットの内側に流れ込むことができる。
【0164】
図27cは、図24cおよび26cのプラグの別の型を示し、ここでは、プラグの内部分135は、可撓性の材料、例えばゴムから作製される。したがって、プラグの内部分は、充填開口に対して押し上げられたときに変形し、それによって適正な封止を確実にする。
【0165】
図28cは、充填開口140およびプラグ141の別の実施形態を示す。先の実施形態では、プラグは、角氷コンパートメントの外側から、充填開口内に押し込まれている。図28cの実施形態では、逆も真である。充填開口を開放することが所望される場合、プラグ141を角氷コンパートメント内に押し込む。開口を閉じることが所望される場合、プラグを開口内に引き込む。この場合、プラグがトレイからの角氷の取り出しを妨げるように、プラグが角氷トレイ内に突出しないことが重要である。
第4の発明
【0166】
図21dは、本発明による封止された角氷トレイユニット100を、非常に技略的な方法で示す。ユニットは、10個の個々に封止された角氷コンパートメント101で構成される。角氷コンパートメントは、角氷コンパートメント2つ分の幅と、5つ分の深さである格子型構造に配置される。他の構成もまた可能であることができる。水充填開口102は、上部右の角氷コンパートメントに関連付けられて配置され、通気孔103は、上部左の角氷コンパートメントに関連付けられる。図面から理解することができるように、トレイユニットは、縦または垂直な向きに充填される。これは、水平な位置で充填される先行技術のトレイとは反対である。縦位置での充填は大きな利点を有するが、これは、細長い要素を水平位置で保持することよりも、細長い要素を垂直位置で保持することがより容易であるためである。水平位置における小さな位置合わせ不良は、どのようにして水がトレイ内に分配されるかに対して大きく影響する。しかしながら、垂直位置における小さな位置合わせ不良は、どのようにして水がトレイ内に分配されるかに対する影響はわずかである。
【0167】
本実施形態では、充填開口の中心軸は、トレイの長手方向軸に対して平行である構成要素を有していると言うことができる。
【0168】
一般的に、ユニット内での水および空気の流れは、2つの別個の流路に分離されることが図面から理解することができる。一般的に、水は、右底コンパートメントが充填されるまで、角氷コンパートメントの右端の列に流れ落ちる。そして、水は、左右の角氷コンパートメント間の仕切り105の開口104を介して、最左端の列を越えて流れる。右下の角氷コンパートメントが水開口106を通して水で充填される間、角氷コンパートメント内に既に存在している空気は、開口104を介して、コンパートメントから容易に逃げることができることをさらに理解することができる。
【0169】
いったん左底角氷コンパートメントが完全に充填されると、角氷コンパートメントは、底からゆっくりと充填される。右端の列における空気は、開口104を介して、左端の列内に進むことが常に可能である。左端の列内の空気は、角氷コンパートメントの上部の開口107を介して、角氷コンパートメントの上部を出ることが常に可能である。
【0170】
左右の角氷コンパートメント間の仕切りの開口104は、角氷コンパートメントの上部に配置されることをさらに理解することができる。このように、角氷コンパートメントが完全に充填されたときに、空気がこれ以上この開口を通って逃げることがないことが第一である。一般的に、空気用開口104の上部は、水用開口106の底と同じ高さに位置すると言うことができる。このように、空気は、コンパートメントが完全に充填されるまで、コンパートメントの外に出ることができない。空気用開口104の上部は、水用開口106の底のさらに下方に位置し、そして同じ点で、空気用開口104は、水によって完全にふさがれる。これによって、空気は、コンパートメントの上部の開口106を介して退出させられるか、または水で充填されたとしても、側部開口104を通って外に出る。このことは、充填プロセスを遅くする。
【0171】
さらに、右底角氷コンパートメントの場合では、その上方に位置する角氷コンパートメントは、第1の開口106を介して角氷コンパートメントに接続された第1の容積108であり、左の角氷コンパートメントは、第2の開口104を介して角氷コンパートメントに接続される第2の容積109であると言うことができる。また、空気は、角氷コンパートメントが完全に水で充填されるまで、第2の開口104を通って逃げることができることをさらに理解することができる。
【0172】
一般的には、過剰な水が水充填開口102を通って注がれない限り、水および空気の流れはその後、常に同じ経路をたどることをさらに理解することができる。水は、常に第1の開口を介して角氷コンパートメントを充填し、空気は、常に第2の開口を介して角氷構成要素を離れる。角氷コンパートメントの充填プロセスの最も最後に、少量の水が第2の開口を通ってさらに注がれるということは真実である。通気孔開口103の場合では、これは、トレイが充填されたことのしるしとして用いられることができる。
【0173】
開口を、水の流れをより厳密に制御することが可能であるように寸法決めすることが可能であることがさらに言及されるべきである。例えば、水充填開口を図1〜20に示されるように形成することによって、充填開口の中への水の流れが中断されて、水が非常に大きな流れおよび/または圧力でチャンバに入ることが防止される。そして、角氷コンパートメントの底において開口106のバランスを取ることによって、システムを通る流れを制御することができる。例えば、角氷コンパートメントの底の開口106が、角氷コンパートメントの上部の開口よりも小さい場合、流れはその後、システム内に戻り始める。しかし、開口のサイズのバランスを取ることによって、流れを制御することができる。
【0174】
よりさらなる水流を提供するための付加的な開口をさらに提供することができる。例えば、左右の角氷コンパートメント間の仕切りの底に、開口(図示せず)を提供すことができる。
【0175】
図22dは、別の実施形態120を示す。本実施例では、2つの角氷の列を有することに代えて、角氷コンパートメントにただ1つの列が提供される。これは、図1〜20に示された実施形態に示された構成に類似する。図1〜20の実施形態では、第1の開口が第2の開口の真下に配置されるように、角度を付けられた仕切りが用いられていた。このように、水の容積は、第1の開口の上に配置することができ、一方で第2の開口は依然として空きであった。これは、空気の流れと水の流れとを分離する方法であるとも言える。図22dの実施形態では、第1の開口を第2の開口の下に配置することに代えて、第1の開口と第2の開口との間に、小さな部分的仕切り121を導入している。このように、水充填開口122に注がれた水は、仕切りの右側で、第1の開口124の上方の容積123内に貯蔵される。しかしながら、仕切りの左側の容積125は、水がないままであり、空気は、水の容積を通過させることなく、第2の開口を通って下方の角氷コンパートメントを出ることができる。
【0176】
先の実施形態のように、水充填開口および別個の通気孔126が、最上部の角氷コンパートメントに提供される。しかしながら、どのようにして水充填開口が配置されるかに依存して、別個の通気孔開口を有することが必要ではないかもしれない。空気が水充填開口を通って逃げると同時に、水充填開口を通してトレイを水で充填することができる限り、依然として本発明の利益を有することが可能であろう。このことは、図23dに示される。当然ながら、ユーザが、水の半分が仕切りの左側で終わり、水の半分が仕切りの右側で終わるように開口に水を注いだ場合には、そのときは利点は存在しないが、ユーザが水を正しく注いだ場合には、ユニットを充填することが容易である。
【0177】
図21d〜23dの実施形態では、開口は隣接する角氷コンパートメント間の仕切りに提供されることが説明されていることに留意すべきである。しかしながら、仕切りは、角氷トレイによって完全に形成することができるか、または仕切りは、角氷トレイの一部と蓋の一部との組み合わせによって形成することができる。例えば、フランジは、蓋から下向きに延在して、角氷コンパートメントの上縁と係合する蓋上に配置することができる。この場合、開口は、蓋の一部に、すなわち蓋のフランジに提供することができる。
【0178】
図24dは、本発明による封止された角氷トレイユニットの別の実施形態140を示す。この場合、ユニットは、充填中に水平に配置される種類のものである。水は開口Wの中に注がれ、空気は開口Aを通って逃がされる。見て理解することができるように、水が角氷トレイを通って流れるためのただ1つの経路がある。水は、通気孔Aによって角氷コンパートメントに到達するまで、角氷コンパートメントから充填開口を上にして、そして角氷トレイの周囲を反時計回りに流れる。小さなチャネル141は、隣接する角氷コンパートメント間の仕切り間に提供される。しかしながら、チャネルは、すべての仕切りには提供されていないが、これは、このことが流体の流れを制御できないことにつながり、コンパートメントが依然として空気で充填されている可能性がある一方で、すべての隣接するコンパートメントが、既に完全に水で充填されているリスクがある可能性があるためである。
【0179】
図26dは、水平な角氷トレイユニットの別の例を示す。この場合、トレイ部分の水チャネルは、すべての仕切りに提供されて、水が隣接する角氷コンパートメント間を流れることを可能にしている。さらに、空気チャネルおよび通気孔が、角氷トレイユニットの蓋に提供されている。空気チャネルが、充填開口の中心軸のベクトルに対して、水チャネルの上方に配置されているため、トレイが完全に水平に保持されている限り、空気はいつでも角氷コンパートメントを出ることが可能である。
【0180】
上記の図21d〜28dの説明では、水充填開口および通気孔は、常に開いて示されている。しかしながら、トレイは、水充填開口を封止するためのプラグ、および/または通気孔を封止するためのプラグをさらに備えることができることが明らかである。
第5の発明
【0181】
図21eの実施形態は、角氷トレイ100および蓋101を示す。蓋は、フレーム部102と、可撓性のシート要素103とを備える。フレーム部は、角氷トレイの上縁の形状に一致するように形成された、リブ104を備える格子型構造として配置される。フレーム部には、中空セクション105がさらに提供される。各中空セクションには、可撓性のシート103が配置される。角氷コンパートメント内で角氷が膨張すると、氷は、可撓性のシートに対して押圧されて、膨張することが可能になる。可撓性のシート要素およびフレーム部は、氷が膨張すると、可撓性のシート要素が、フレーム部を著しく変形させることなく、膨張を吸収するように設計される。
【0182】
先の実施形態では、可撓性のシート要素は、フレーム部とトレイとの間に配置されていたことにさらに留意すべきである。しかしながら本実施例では、可撓性のシート要素は、フレーム部内に純粋に配置される。したがって、フレーム部はトレイの上縁と接触し、可撓性のシート要素とは接触しない。さらに、可撓性のシート要素は、角氷トレイの上縁から距離を置いて配置されることを理解することができる。どのようにして角氷トレイが充填されるかに依存して、トレイの上縁を超えて延在するように、水をトレイ内部に充填することが可能である。
【0183】
図22eは、本発明による角氷トレイユニットの別の実施形態を示す。本概念は、図12および図21eの実施形態に非常に類似しており、それ自体は、ここでは詳細に説明されない。しかしながら、図面から理解することができるように、トレイの上縁は、すべてが単一の平面内に配置されてはいない。
【0184】
図23eは、本発明による角氷トレイユニットの別の実施形態を示す。本ユニットは、4つの角氷コンパートメント121と蓋122とを有する角氷トレイ120を備える。蓋は、フレーム部123と、各々が4つの角氷コンパートメントのうち1つと関連付けられた4つの膨張吸収部124とを備える。本実施形態では、膨張吸収部は、氷が膨張すると圧縮される圧縮性材料、例えば発泡体から形成される。いったん角氷トレイユニットから氷が取り出されると、材料は再度膨張する。
【0185】
図24eは、発明による角氷トレイユニットの別の実施形態を示す。本実施形態は、図21eの実施形態に非常に類似しているが、しかしながら、角氷コンパートメントの上縁に直接圧力のみを適用する蓋を設けることに代えて、本実施形態では、圧力は、封止要素を介して、角氷コンパートメントの上縁周辺の角氷コンパートメントの内部側に適用される。このように、一層良好な封止が形成される。さらに、フレーム部がわずかに変形し、上方かつトレイから離れて引き上げられると、角氷コンパートメント内部に突出する封止要素に起因して、封止が維持される。図25eは、このアイデアのよりさらなる実証例である。本実施例では、角氷トレイの上縁に圧力が全く適用されない。封止要素は、単に角氷コンパートメントの中に押しこまれ、ここでくさびが、角氷コンパートメントの上縁の近くの角氷コンパートメントの内側面に対して所定位置に収まる。
【0186】
図面および上記の説明は、例示の実施形態を簡易かつ概略的な方法で示してきたことに留意すべきである。多くの特定の機械的な詳細は、詳細には示され/説明されていないが、これは、当業者は、これらの詳細に精通しているはずであり、それらが本説明を必要以上に複雑にするのみであるためである。例えば、構成要素を製造するために用いられる異なるプロセスは、本明細書には述べられていないが、これは、当業者は、好適なプロセスを提供することが可能であるためである。さらに、用いられる特定の材料は、詳細には説明されていないが、これは、当業者には、多くの異なるタイプの好適な材料が既知であるためである。また、当業者には明らかであるさらなる詳細が図中に示されている。これらの特徴の多くは、本明細書には詳細には説明されていないが、これらの詳細は、本明細書の開示の一部をさらに形成するためである。さらに、上記の明細書では、凍結させる液体として、水を最も頻繁に用いている。しかしながら、当業者は、水の他に他の液体をユニット内でさらに用いることができることを理解するべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21a
図21b
図21c
図21d
図21e
図22a
図22b
図22c
図22d
図22e
図23b
図23c
図23d
図23e
図24b
図24c
図24d
図24e
図25c
図25d
図25e
図26c
図26d
図27c
図27d
図28c
図28d