(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複合材料提供ステップでは、前記炭素繊維高分子複合材料は、カットされた後、前記第一炭素繊維長軸方向に沿って配列され、或いは重なって集中し、これにより前記第一電場方向及び前記第一炭素繊維長軸方向は、互いに平行になる
ことを特徴とする、
請求項1に記載の炭素繊維回收方法。
前記第一マイクロウェーブは、チャンバーの内部に伝えられ、前記炭素繊維高分子複合材料は、前記チャンバーの内部に置かれ、前記チャンバーは、チャンバー長軸方向を有し、前記第一電場方向と前記チャンバー長軸方向との間は、傾斜角を呈し、前記傾斜角は、0度より大きく、しかも90度より小さいか等しい
ことを特徴とする、
請求項1に記載の炭素繊維回收方法。
前記中空多角柱体の外周囲は、複数の外表面により構成され、複数の前記外表面の内の2個の前記外表面は、それぞれ第一外表面及び第二外表面であり、前記第一外表面及び前記第二外表面は、相互に隣り合い、
前記中空多角柱体の内周囲は、複数の内表面により構成され、複数の前記内表面は、前記第一外表面と相互に対応する第一内表面、及び、前記第二外表面と相互に対応する第二内表面を有し、
前記第一外表面及び前記第二外表面間は、挟角を呈し、或いは前記第一内表面及び前記第二内表面間は、挟角を呈し、前記挟角は、60度〜160度の間である
ことを特徴とする、
請求項12に記載の炭素繊維回收方法。
【背景技術】
【0002】
今日、炭素繊維高分子複合材料(Carbon Fiber Reinforced Polymer/Plastic,CFRP)は、航空宇宙産業、ゴルフクラブ、テニスラケット、自動車、風力発電,及び医療器械等工業領域に幅広く応用されている。それは、炭素繊維高分子複合材料が、高強度、高弾性モジュラス、及び優れた耐熱性と抗腐蝕性を備えるためである。
製造段階で産生する端材或いは使用寿命が尽きた廃棄製品の炭素繊維高分子複合材料等廃棄物には、処理の問題が存在する。
炭素繊維高分子複合材料は、燃焼の方式を使用しても、樹脂しか取り除けず、炭素繊維はなお残留する。
よって、炭素繊維高分子複合材料の廃棄物は、通常、不可燃固体廃棄物として埋め立て方式により処理されている。
しかし、埋め立て方式は、土地資源の浪費と周辺環境の悪化を招く。
この他、炭素繊維高分子複合材料内部には、高価値の炭素繊維を含んでおり、埋め立て方式の使用は、炭素繊維資源の大きな無駄であることは疑いもない。
【0003】
従来の技術中には、上述の問題を解決する多くの方法が提供されている。
それらは主に、炭素繊維高分子複合材料中の高分子を分解し、これにより、その中の炭素繊維は分離され、炭素繊維回收の目的を達成する。
高分子分解の方法は、熱分解、無機強酸分解、有機溶剤分解、及び超臨界流体分解等を含む。
有機溶剤分解後にはきれいな炭素繊維を得ることができるが、回收過程では大量の有機溶剤を使用する必要があるため、環境を汚染し、しかも使用後の溶剤分離操作過程は複雑で、回收コストが高くなってしまう。超臨界流体処理方法はクリーンで汚染ゼロの特徴を備えるが、高温高圧の反応条件下で行う必要があるため、反応設備に対する要求が高く、しかも分解後の産物と流体とは混ざりあっているため、分離しにくい。
【0004】
従来の技術中で、工業化の可能性が最も高いのは、熱分解により、廃棄された炭素繊維高分子複合材料を処理するものである。熱分解方法は、廃棄された炭素繊維高分子複合材料を、熱空気中において分解させるもので、この方法は、金属等異質が混在する炭素繊維高分子複合材料の処理効果がよく、しかも連続操作が可能である。しかし、反応で得られた炭素繊維は、酸化反応が深刻で、しかも反応器或いは分離器中で激しくぶつかるため、力学性能が劣る。
よって、まったく新しい方法により、時間を節約し、効率的で、しかも省エネと環境保護の現代的ニーズにあった方法で炭素繊維を回収するかは、炭素繊維回收等関連産業における開発業者と研究人員が取り組んでいる課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記先行技術には、実際の実施時に多くの欠点がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明はマイクロウェーブを炭素繊維高分子複合材料中の炭素繊維に放射することで、炭素繊維はマイクロウェーブエネルギーを急速に吸収し温度急上昇の目的を達成し、これにより効果的に熱分解し、大部分の炭素繊維高分子複合材料の高分子基材を除去し、炭素繊維回収の目的を確実に達成する炭素繊維回收方法に関する。
【0007】
本発明による炭素繊維回收方法は、炭素繊維高分子複合材料中からの第一炭素繊維回収に適用され、該炭素繊維高分子複合材料は、高分子基材及び該第一炭素繊維を有し、該高分子基材は、該第一炭素繊維と結合し、該第一炭素繊維は、第一炭素繊維長軸方向を有する。
該炭素繊維回收方法は、順番に以下のステップを含む。
複合材料提供ステップ:該炭素繊維高分子複合材料を準備する。
マイクロウェーブ処理ステップ:これにより該炭素繊維高分子複合材料は、第一マイクロウェーブ中に曝される。
該第一マイクロウェーブは、第一マイクロウェーブ方向を有する。
該第一マイクロウェーブは、第一電場を有し、該第一電場は、第一電場方向を有し、該第一マイクロウェーブ方向と該第一電場方向は、互いに直交する。
【0008】
上記した炭素繊維回收方法において、該第一炭素繊維長軸方向と該第一マイクロウェーブ方向は互いに直交する。
【0009】
上記した炭素繊維回收方法において、該第一炭素繊維長軸方向と該第一電場方向は、互いに平行である。
【0010】
上記した炭素繊維回收方法において、該炭素繊維回收方法は、低酸素ステップをさらに含む。
該低酸素ステップは、該複合材料提供ステップ及び該マイクロウェーブ処理ステップの間で、該低酸素ステップは、これにより、該炭素繊維高分子複合材料は、第一不活性雰囲気中に置かれ、該第一不活性雰囲気は、第一酸素濃度を有する。
【0011】
上記した炭素繊維回收方法において、該炭素繊維回收方法は、気体置換ステップをさらに有し、該炭素繊維高分子複合材料は、該第一マイクロウェーブの持続照射下で、該マイクロウェーブ処理ステップの後に、該気体置換ステップを続けて行われ、該気体置換ステップは、該第一マイクロウェーブの持続照射下で、該炭素繊維高分子複合材料は、第二不活性雰囲気中に置かれ、該第二不活性雰囲気は、第二酸素濃度を有し、該第二酸素濃度は、該第一酸素濃度より高い。
【0012】
上記した炭素繊維回收方法において、該炭素繊維回收方法は、炭素繊維回収ステップをさらに含み、該炭素繊維回収ステップは、該気体置換ステップの後に続き、該炭素繊維回収ステップにより、該第一炭素繊維は、該第一マイクロウェーブ中に曝され、該第一炭素繊維を取得する。
【0013】
上記した炭素繊維回收方法において、該第一酸素濃度は、1ppmより低いか等しく、該第二酸素濃度は、1ppmより高い。
【0014】
上記した炭素繊維回收方法において、該第一マイクロウェーブの出力密度は、200〜2000kW/m
3の間である。
【0015】
上記した炭素繊維回收方法において、該複合材料提供ステップ中では、該炭素繊維高分子複合材料をカット後、該第一炭素繊維長軸方向に沿って、その方向に配列され、或いは重なって集中し、これにより該第一電場方向及び該第一炭素繊維長軸方向は、互いに平行となる。
【0016】
上記した炭素繊維回收方法において、該第一マイクロウェーブは、チャンバーの内部に伝えられ、該炭素繊維高分子複合材料は、該チャンバーの内部に置かれ、該炭素繊維高分子複合材料と該チャンバーの体積比は、0.3〜0.8の間である。
【0017】
上記した炭素繊維回收方法において、該炭素繊維高分子複合材料と該チャンバーの体積比は、0.35〜0.5の間である。
【0018】
上記した炭素繊維回收方法において、該マイクロウェーブ処理ステップはさらに、該炭素繊維高分子複合材料を、第二マイクロウェーブ中に曝し、該第二マイクロウェーブは、第二マイクロウェーブ方向を有し、該第二マイクロウェーブは、第二電場を有し、該一第二電場は、第二電場方向を有し、第二マイクロウェーブ方向と該第二電場方向は、互いに直交し、該第二電場方向と該第一電場方向は互いに直交する。
【0019】
上記した炭素繊維回收方法において、該第一マイクロウェーブは、該チャンバーの内部に伝えられ、該炭素繊維高分子複合材料は、該チャンバーの内部に置かれ、該チャンバーは、チャンバー長軸方向を有する。
該第一電場方向と該チャンバー長軸方向は、傾斜角を呈し、該傾斜角は、0度より大きく、しかも90度より小さいか等しい。
【0020】
上記した炭素繊維回收方法において、該第一マイクロウェーブは、該チャンバーの内部に伝えられ、該炭素繊維高分子複合材料は、該チャンバーの内部に置かれ、該チャンバーは、中空円柱体である。
【0021】
上記した炭素繊維回收方法において、該第一マイクロウェーブは、該チャンバーの内部に伝えられ、該炭素繊維高分子複合材料は、該チャンバーの内部に置かれ、該チャンバーは、中空多角柱体を呈する。
【0022】
上記した炭素繊維回收方法において、該中空多角柱体の外周囲は、複数の外表面により構成され、複数の該外表面の内の2個の該外表面は、それぞれ第一外表面及び第二外表面で、該第一外表面及び該第二外表面は、相互に隣り合い、該中空多角柱体の内周囲は、複数の内表面により構成され、複数の該内表面中には、該第一外表面と相互に対応する第一内表面を有し、複数の該内表面中には、該第二外表面と相互に対応する第二内表面を有し、該第一外表面及び該第二外表面間は、挟角を呈し、或いは該第一内表面及び該第二内表面間は、挟角を呈し、該挟角は、60度〜160度の間である。
【0023】
上記した炭素繊維回收方法において、該挟角は、90度〜150度の間である。
【0024】
上記した炭素繊維回收方法において、該挟角は、120度〜144度の間である。
【0025】
上記した炭素繊維回收方法において、該挟角は、120度である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
(一実施形態)
貴審査委員が本発明の技術特徴、内容、長所及びそれが達成可能な効果について理解できるよう、本発明は図を対応させ、実施形態の方式で以下の通り詳述する。使用する図は、説明を補助するために用いるのであって、図の比率と配置により、本発明の実際実施上の範囲を限定するものではない。
【0028】
先ず、
図1〜
図5に示す通り、本発明の第一実施形態の炭素繊維回收方法は、炭素繊維高分子複合材料2中からの第一炭素繊維21の回収に適用される。
炭素繊維高分子複合材料2は、高分子基材24Polymer matrix)及び第一炭素繊維21を有する。
高分子基材24は、第一炭素繊維21と結合する。
第一炭素繊維21は、第一炭素繊維長軸方向Xを有する。
第一炭素繊維長軸方向Xは、第一炭素繊維21の延伸方向である。
好ましくは、高分子基材24は、第一炭素繊維21を包み、第一炭素繊維21と結合する。
好ましくは、炭素繊維高分子複合材料2は、高分子基材24及び複数の第一炭素繊維21を有する。
複数の第一炭素繊維21は順番に、第一炭素繊維長軸方向Xに平行に配列される。
高分子基材24は、熱固性樹脂、室温硬化樹脂或いは熱塑性プラスチックで、熱固性樹脂は、不飽和ポリエステル樹脂(Unsaturated Polyester Resin)、エポキシ樹脂Epoxy Resin)などである。
【0029】
本発明の炭素繊維回收方法は、炭素繊維回收装置1を運用し、第一炭素繊維21の回收を行う。
炭素繊維回收装置1は、少なくとも第一マイクロウェーブ供給ユニット11及びチャンバー12を有する。
第一マイクロウェーブ供給ユニット11は、第一マイクロウェーブ源111及び第一導波管112を有する。
第一導波管112の一端は、第一マイクロウェーブ源111と連結し、第一導波管112の反対端は、チャンバー12と連結する。
第一マイクロウェーブ供給ユニット11は、第一マイクロウェーブM1を生成できる。
実施時には、第一マイクロウェーブ源111は、第一マイクロウェーブM1を生成でき、第一マイクロウェーブM1は、第一導波管112を経て、第一マイクロウェーブ源111からチャンバー12の内部へと伝達する。
第一マイクロウェーブM1は、第一電場E1及び第一磁場F1を有する。
第一マイクロウェーブM1は、第一マイクロウェーブ方向M11により進入し、チャンバー12の内部へと向かう。
第一電場E1は、チャンバー12の内部において、第一電場方向E11を有する。
第一磁場F1は、チャンバー12の内部において、第一磁場方向F11を有する。
フレミングの右手の法則(Fleming’s Right-hand rule)及び
図4に示す通り、第一マイクロウェーブ方向M11、第一電場方向E11及び第一磁場方向F11は、互いに直交する。
【0030】
チャンバー12の内部には、収容設置空間Sを開設し、炭素繊維高分子複合材料2は、収容設置空間Sに置く。
しかも、チャンバー12には、第一側壁孔洞121を設置し、前述の第一導波管112の反対端と連接し、第一マイクロウェーブM1を、収容設置空間Sに伝達する。
チャンバー12は、マイクロウェーブを反射可能な材質により製造され、例えばチャンバー12は、金属材質により製造される金属チャンバーで、しかも、チャンバー12は、密閉形態である。
金属反射により、第一マイクロウェーブM1は、第一マイクロウェーブM1を、収容設置空間Sにおいて振動させ、チャンバー12に均一に充満させる。
さらに、金属反射により、第一マイクロウェーブM1は、チャンバー12外部に位置する操作者及び他の設備を防護できる。
チャンバー12の形状には、制限はなく、例えばチャンバー12は、中空円柱体或いは中空多角柱体等のいずれかの形態である。
チャンバー12は、チャンバー長軸方向XAを有する。
チャンバー長軸方向XAは、チャンバー12の延伸方向で、
図4に示す通り、チャンバー長軸方向XAは、中空円柱体の延伸方向である。
【0031】
本発明の炭素繊維回收方法実施時には、以下のステップを有する。
【0032】
複合材料提供ステップP01:炭素繊維高分子複合材料2を準備する。
【0033】
マイクロウェーブ処理ステップP03:炭素繊維高分子複合材料2を、第一マイクロウェーブM1中に曝す。
【0034】
本発明の炭素繊維回收方法は、前述の炭素繊維回收装置1の実施方式中に運用し、炭素繊維高分子複合材料を、収容設置空間に置く。
続いて、第一マイクロウェーブ源111を起動し、第一マイクロウェーブM1を産生する。
第一マイクロウェーブM1は、第一導波管112及び第一側壁孔洞121を経由して、収容設置空間Sに伝えられる。
こうして、第一マイクロウェーブM1は、炭素繊維高分子複合材料2に放射され、炭素繊維高分子複合材料2中の第一炭素繊維21は、第一マイクロウェーブM1のエネルギーを吸収し、第一炭素繊維21の温度は上昇して発熱し、第一炭素繊維21と接触する高分子基材24の一部は、熱を受け、熱分解されて、複数の有機小分子になり、残りの部分の高分子基材24も、熱伝効果により、熱を受け、しかも、有機小分子に熱分解される。
【0035】
以下が特別に発見された。
炭素繊維高分子複合材料2を置く時に、第一炭素繊維21の第一炭素繊維長軸方向Xと第一マイクロウェーブ方向M11が互いに平行なら、第一炭素繊維21の、第一マイクロウェーブM1のエネルギーの吸收効果は良くなく、第一炭素繊維21の温度は上昇せず、高分子基材24は有機小分子に熱分解されない。
第一炭素繊維21の第一炭素繊維長軸方向Xと第一マイクロウェーブ方向M11が互いに直交であるなら、第一炭素繊維21の、第一マイクロウェーブM1のエネルギーに対する吸收効果は良好で、第一炭素繊維21の温度は明確に上昇し、高分子基材24は、有機小分子に熱分解される。
よって好ましくは、マイクロウェーブ処理ステップP03中では、第一炭素繊維長軸方向Xは、第一マイクロウェーブ方向M11と直交する。
【0036】
さらに以下が発見された。
第一炭素繊維長軸方向Xと第一マイクロウェーブ方向M11が互いに直交であり、もしさらに第一炭素繊維21の第一炭素繊維長軸方向Xと第一電場方向E11が互いに直交であるなら、第一炭素繊維21の、第一電場E1のエネルギーに対する吸收効果は良くなく、第一炭素繊維21の温度は、明確な上昇はなく、高分子基材24は、有機小分子に熱分解されない。
第一炭素繊維21の第一炭素繊維長軸方向Xと第一電場方向E11が互いに平行なら、第一炭素繊維21の、第一電場E1のエネルギーに対する吸收効果は顕著で、第一炭素繊維21の温度は顕著に上昇し、高分子基材24は急速かつ大量に、有機小分子に熱分解される。
よってさらに好ましくは、マイクロウェーブ処理ステップP03中において、第一炭素繊維長軸方向Xと第一電場方向E11が互いに平行なら、第一電場E1の第一電場方向E11の振動方向が第一炭素繊維21に平行な分量部分は、熱エネルギーに転換され、第一炭素繊維21の高分子基材24に熱伝結合し、これにより高分子基材24は熱分解を産生する。
第一マイクロウェーブM1の出力密度は、200〜2000kW/m
3の間が好ましい。
【0037】
前述の発見に基づき、複合材料提供ステップP01中には、以下を含む。
炭素繊維高分子複合材料2をカット後、第一炭素繊維長軸方向Xに沿って、その方向に配列し、或いは重なって集中し、チャンバー12に送り入れられ、これによりチャンバー長軸方向XA、第一電場方向E11及び第一炭素繊維長軸方向Xは互いに平行な状態を呈し、しかも、チャンバー長軸方向XAと第一マイクロウェーブ方向M11は互いに直交し、第一炭素繊維長軸方向Xと第一マイクロウェーブ方向M11は互いに直交する。
好ましくは、炭素繊維高分子複合材料2とチャンバー12の体積比は、0.3〜0.8の間で、最も好ましくは、0.35〜0.5の間である。
【0038】
前述の炭素繊維回收方法は、低酸素ステップP02をさらに含む。
これにより、炭素繊維高分子複合材料2は、第一不活性雰囲気中に置かれ、第一不活性雰囲気は、具有一は、第一酸素濃度を有し、好ましくは、第一酸素濃度は、1ppmより低いか、或いは等しい。
例えば、複合材料提供ステップP01の完成後、チャンバー12の内部にもともとある気体(例えば空気)に対して、真空抽気或いは抽気置換を行い、イナートガス及び酸素を充填する。
これにより、チャンバー12の内部には、第一不活性雰囲気が充満する。
低酸素ステップP02実施の順番は、複合材料提供ステップP01及びマイクロウェーブ処理ステップP03の間である。
マイクロウェーブ処理ステップ中において、炭素繊維高分子複合材料は、第一マイクロウェーブM1及び第一不活性雰囲気中に曝される。
高分子基材は、第一不活性雰囲気の低酸素気濃度(例えば、1ppmより低いか、或いは等しい)において加熱され、よって大部分の高分子基材24は、熱を受け、有機小分子に熱分解され、燃焼しない。
こうして、チャンバー12には、有機小分子が燃焼することによる過熱の危険はない。
【0039】
下表一に示す通り、短繊維合板、経緯編織合板及び順向繊維合板を準備し、前述の炭素繊維回收方法により実施し、低酸素ステップP02完成後の高分子基材24の除去効率を測定する。
短繊維合板は、炭素繊維高分子複合材料2中の第一炭素繊維21が短繊維形態で、しかも三次元空間中の各種異なる雑乱の方向により、高分子基材24の中に分布する。
経緯編織合板は、炭素繊維高分子複合材料2中の第一炭素繊維21が長繊維形態で、しかも経方向及び緯方向の本数が相同の方式で垂直交織され、しかも高分子基材24の中に包まれる。
順向繊維合板は、炭素繊維高分子複合材料2中の第一炭素繊維21が、長繊維形態で、しかも経方向で平行に配列する方式により、高分子基材24の中に包まれる。
以下に説明する。
短繊維合板、経緯編織合板及び順向繊維合板中の第一炭素繊維21の重量は、相同で、しかも、高分子基材24の重量も相同で、炭素繊維高分子複合材料2の重量もまた相同である。
表一中の炭素繊維回收方法の第一マイクロウェーブM1の第一マイクロウェーブM1の出力密度は、30kW/m
3で、第一マイクロウェーブM1の作用時間は、20分で、第一酸素濃度は、0.9ppmで、高分子基材24は、エポキシ樹脂で、第一炭素繊維21は、ポリアクリロニトリル(Polyacrylonitrile,PAN)原料により製造される。
炭素繊維高分子複合材料2の重量は3000gで、第一炭素繊維21の重量は1890gで、高分子基材24の重量1110gである。
順向繊維合板をチャンバー12の内部に置く時には、第一電場方向E11と第一炭素繊維長軸方向Xとは互いに平行となる。
経緯編織合板をチャンバー12の内部に置く時には、第一電場方向E11と、経方向に配列される第一炭素繊維長軸方向Xとは互いに平行となる。
短繊維合板をチャンバー12の内部に置く時には、適当に置き、第一電場方向E11と第一炭素繊維長軸方向の関係は考慮しない。
【0041】
番号1の実施方式では、第一炭素繊維21は、短繊維形態で、しかも三次元空間中の各種異なる雑乱の方向により、高分子基材24の中に分布するため、第一電場方向E11と第一炭素繊維長軸方向Xは、一部だけが互いに平行となり、第一炭素繊維21は一部だけが第一電場E1のエネルギーを吸収し、第一炭素繊維21の温度上昇はゆっくりで、しかも温度は高くない。
これにより、第一炭素繊維21周囲の高分子基材24の熱分解速度は比較的ゆっくりである。
よって、上述の製造プロセス条件下では、高分子基材24除去の比率はわずかに18%である。
番号2の実施方式では、第一電場方向E11と半分の第一炭素繊維長軸方向Xは、互いに平行となるため、第一炭素繊維21は、番号1で吸收したよりも多くの第一電場E1のエネルギーを吸収できる。
よって第一炭素繊維21の温度上昇は、番号1より速く、しかも温度も番号1より高い。
これにより、第一炭素繊維21周囲の高分子基材24の熱分解速度は速く、上述の製造プロセス条件下での高分子基材24除去の比率は、26%に達する。
番号3の実施方式では、第一電場方向E11とすべての第一炭素繊維長軸方向Xは、互いに平行となるため、第一炭素繊維21は、第一電場E1のエネルギーを完全に吸収する。
よって、第一炭素繊維21の温度上昇は、番号2より速く、しかも温度も番号2より高い。
これにより、第一炭素繊維21周囲の高分子基材24の熱分解速度は番号2よりさらに速く、上述の製造プロセス条件下で、高分子基材24除去の比率は、32%に達する。
【0042】
前述表一は、第一電場方向E11と第一炭素繊維長軸方向Xが互いに平行となる時、第一炭素繊維21は、第一電場E1のエネルギーを完全に吸収することを示している。
番号3の実験結果が示す通り、第一電場方向E11と第一炭素繊維長軸方向Xは、一部だけが互いに平行となる番号1の結果と比較すると、番号3が高分子基材24を除去する速度は、番号1の1.78倍である。
よって、従来の製造プロセスに比べ、本発明の第一電場方向E11と第一炭素繊維長軸方向Xが互いに平行となる技術特徴は、高分子基材24の熱分解効率をたかめることができる。
よって、炭素繊維高分子複合材料2中からの第一炭素繊維21回収の時間を短縮できるばかりか、第一マイクロウェーブM1の第一電場E1のエネルギーを完全吸收し浪費しないため、省エネと環境保護の現代的ニーズに符合している。
【0043】
前述の有機小分子は、抽気方式により或いは気流流動方式により、チャンバー12の収容設置空間Sから、凝結装置3へと伝送される。
有機小分子は、凝結装置3により凝結補足され、これにより有機小分子は空気中に直接排出され、汚染を回避できる。
【0044】
前述の炭素繊維回收方法は、気体置換ステップP04をさらに有する。
第一マイクロウェーブM1の持続照射下で、炭素繊維高分子複合材料2は、第二不活性雰囲気中に置かれ、第二不活性雰囲気は、第二酸素濃度を有し、第二酸素濃度は、第一酸素濃度より高く、例えば第二酸素濃度は、1ppmより高い。
複合材料提供ステップP01、低酸素ステップP02及びマイクロウェーブ処理ステップP03を順番に行った後、炭素繊維高分子複合材料2は、第一マイクロウェーブM1の持続照射下で、続いて、気体置換ステップP04を行う。
前述のマイクロウェーブ処理ステップP03中において、第一マイクロウェーブM1の持続照射下で、大部分の高分子基材24は、熱を受け、有機小分子に熱分解され、燃焼しない。
気体置換ステップP04では、第一マイクロウェーブM1の持続照射下で、残ったわずかな高分子基材24は、熱分解を持続され焦げて炭化し、第一炭素繊維21と完全分離される。
【0045】
気体置換ステップP04の後、炭素繊維回収ステップP05を行う。
これにより、第一炭素繊維21は、第一マイクロウェーブM1中に曝されない。
例えば、第一マイクロウェーブM1をオフにし、或いはロボットアームにより、第一炭素繊維21を第一マイクロウェーブM1の作用範囲から移動させ、第一炭素繊維21を取得する。
大部分の高分子基材24は、マイクロウェーブ処理ステップP03中において、熱を受け、有機小分子に熱分解され、凝結装置3に伝送され、凝結方式により補足され、残ったわずかな高分子基材24は、気体置換ステップP04において、炭化し、第一炭素繊維21と完全分離される。
よって、第一炭素繊維21は、分別と取得が容易である。
例えば、コンプレッサーによりエアを吹き付け、炭化したものを、第一炭素繊維21から吹き飛ばし、こうして高純度、高性能の第一炭素繊維21を回収することができ、外観形状、物性がほとんど相似した第一炭素繊維21の回収を確実に達成できる。
【0046】
また、チャンバー12を別に加熱しない実施形態下では、前述の有機小分子は、チャンバー12の壁面に凝集し易い。これは壁面の汚染を招き、洗浄が容易でない。よって、チャンバー12は、中空管体122を、収容設置空間Sにさらに設置する。中空管体122の内部中空部分には、管体収容設置空間S1を開設し、炭素繊維高分子複合材料2は、管体収容設置空間S1に置く。中空管体122は、マイクロウェーブが貫通可能な材質により製造される。中空管体122は、石英管、水晶管或いはガラス管である。これにより、有機小分子は、石英管の管壁などの中空管体122の管壁に凝集し、石英管の管壁の洗浄は、チャンバー12の管壁の洗浄に比べ容易で、しかも迅速である。さらには、一回操作後の中空管体122は、別のきれいな中空管体122と直接交換でき、製造プロセスを加速できる。
【0047】
上述の第一実施形態は、経方向に配列される複数の第一炭素繊維21と高分子基材24により構成される炭素繊維高分子複合材料2、例えば経方向に相互に平行に配列される複数の第一炭素繊維21と高分子基材24により構成されるリボン状を呈する炭素繊維高分子複合材料2などに、特に適用される。経方向とは、第一炭素繊維長軸方向Xである。
【0048】
図6と
図7に示す通り、本発明による第二実施形態では、炭素繊維回收装置1は、前述の第一実施形態の基礎の上に、第二マイクロウェーブ供給ユニット13をさらに有する。第二マイクロウェーブ供給ユニット13は、第二マイクロウェーブ源131と第二導波管132により組成される。第一マイクロウェーブ供給ユニット11と類似し、第二導波管132の一端は、第二マイクロウェーブ源131と連結し、第二導波管132の反対端は、チャンバー12の第二側壁孔洞122と連結する。第二マイクロウェーブ源131は、第二マイクロウェーブM2を生成でき、第二マイクロウェーブM2は、第二導波管132を経由して、第二マイクロウェーブ源131からチャンバー12の第二側壁孔洞122及び収容設置空間Sへと伝えられる。第二マイクロウェーブM2は、第二電場E2及び第二磁場F2を有する。第二マイクロウェーブM2は、第二マイクロウェーブ方向M21から進入し、チャンバー12の内部(収容設置空間S)へ向かい、第二電場E2は、チャンバー12の収容設置空間Sにおいて、第二電場方向E21を有し、第二磁場F2は、チャンバー12の収容設置空間Sにおいて、第二磁場方向F21を有する。
図7に示す通り、第二マイクロウェーブ方向M21、第二電場方向E21及び第二磁場方向F21は、互いに直交する。
【0049】
前述の第一実施形態の基礎に基づき、本第二実施形態中では、炭素繊維高分子複合材料2は、第二炭素繊維22をさらに有する。第二炭素繊維22は、第二炭素繊維長軸方向Yを有し、第二炭素繊維長軸方向Yは、第二炭素繊維22の延伸方向である。好ましくは、高分子基材24は、第二炭素繊維22を覆い、第二炭素繊維22と結合する。好ましくは、炭素繊維高分子複合材料2は、高分子基材24及び複数の第二炭素繊維22を有し、複数の第二炭素繊維22は順番に、第二炭素繊維長軸方向Yに平行に配列される。
【0050】
第一実施形態と類似している点は、本第二実施形態中では再記述しない。第二炭素繊維22の第二炭素繊維長軸方向Yと第二マイクロウェーブ方向M21は互いに直交し、第二炭素繊維22の第二炭素繊維長軸方向Yと第二電場方向E21は、互いに平行である。
【0051】
チャンバー長軸方向XAと第二電場方向E21は互いに直交し、及びチャンバー長軸方向XAと第二炭素繊維長軸方向Yは互いに直交し、しかも、チャンバー長軸方向XAと第二マイクロウェーブ方向M21は互いに直交する。
【0052】
第二電場方向E21は、第一電場方向E11と直交する。
【0053】
上述の第二実施形態は、緯方向に配列される複数の第二炭素繊維22と高分子基材24により構成される炭素繊維高分子複合材料2、例えば緯方向に相互に平行に配列される複数の第二炭素繊維22と高分子基材24により構成されるリボン状を呈する炭素繊維高分子複合材料2などに特に適用される。緯方向とは、第二炭素繊維長軸方向Yである。
【0054】
よって、前述のマイクロウェーブ処理ステップP03はさらに、炭素繊維高分子複合材料2を、第二マイクロウェーブM2中に曝し、第二マイクロウェーブM2は、第二マイクロウェーブ方向M21を有し、第二マイクロウェーブM2は、第二電場E2を有し、一第二電場E2は、第二電場方向E21を有し、第二マイクロウェーブ方向M21と第二電場方向E21は、互いに直交する。
しかも、第二電場方向E21は、第一電場方向E11と直交する。
【0055】
図8と
図9に示す通り、本発明第三実施形態の、第一実施形態及び第二実施形態と類似する点は、本第三実施形態中では再記述しない。炭素繊維回收装置1は、第一マイクロウェーブ供給ユニット11及び第二マイクロウェーブ供給ユニット13を同時に有する。好ましくは、第一マイクロウェーブ供給ユニット11及び第二マイクロウェーブ供給ユニット13は、チャンバー長軸方向XAに沿って、順番に配列される。上述の第三実施形態は、同時に、経方向及び緯方向編織を有する複数の第一炭素繊維21、複数の第二炭素繊維22と高分子基材24により構成される炭素繊維高分子複合材料2、例えば、経方向及び緯方向に沿って相互に交差して編織される複数の第一炭素繊維21、複数の第二炭素繊維22と高分子基材24により構成される織物状を呈する炭素繊維高分子複合材料2に、特に適用される。
【0056】
第二電場方向E21は、第一電場方向E11と直交し、第一電場方向E11は、第一炭素繊維長軸方向Xと平行となるため、第一炭素繊維21は、第一電場E1のエネルギーを完全に吸収できる。
第二炭素繊維長軸方向Yと第二電場方向E21とは、互いに平行となるため、第二炭素繊維22は、第二電場E2のエネルギーを完全に吸収できる。
よって、前述の第一実施形態では、第一炭素繊維21に対してのみ回收し、及び前述の第二実施形態では、第二炭素繊維22に対してのみ回收を行ったが、それとは異なり、第三実施形態は、前記表一中番号2の経緯編織合板中に特に適用され、同時に、経方向及び緯方向において、高分子基材24に対して熱分解を行い、これにより経方向の第一炭素繊維21及び緯方向の第二炭素繊維22の回收を同時に達成する。
【0057】
図10と
図11に示す通り、本発明の第四実施形態は、第一実施形態中の第一マイクロウェーブ供給ユニット11を調整し、これにより、第一電場方向E11とチャンバー長軸方向XA間は、傾斜角θ1を呈し、傾斜角θ1の角度は、0度より大きく、しかも90度より小さいか等しい。第四実施形態は、炭素繊維高分子複合材料2を、チャンバー12の内部に置く時、第一炭素繊維21の第一炭素繊維長軸方向Xとチャンバー長軸方向XA間が傾斜角θ1を呈する実施形態に特に適用される。言い換えれば、第一マイクロウェーブ供給ユニット11は、第一マイクロウェーブM1を調整でき、これにより第一電場方向E11とチャンバー長軸方向XAの角度は、必要に応じて改変される。例えば、炭素繊維高分子複合材料2をチャンバー12の内部に置く時、先ず第一炭素繊維長軸方向Xとチャンバー長軸方向XAの傾斜角θ1の挟角を測定或いは探知し、続いて、第一マイクロウェーブ供給ユニット11の第一マイクロウェーブM1を調整し、これにより第一電場方向E11とチャンバー長軸方向XAの角度と傾斜角θ1の挟角は相同となり、こうして第一電場方向E11と第一炭素繊維長軸方向Xは、互いに平行となる。よって、炭素繊維高分子複合材料2を、チャンバー12の内部に置く時、予め、第一炭素繊維長軸方向Xを、チャンバー長軸方向XAに合わせる必要がなく、上述の方式に基づけば、第一マイクロウェーブ供給ユニット11を調整でき、これにより第一電場方向E11と第一炭素繊維長軸方向Xは互いに平行となり、炭素繊維高分子複合材料2を、チャンバー12の内部に置く時の利便性を増進できる。
【0058】
よって、前述のマイクロウェーブ処理ステップP03は、さらに以下を含む。
第一マイクロウェーブM1は、チャンバー12の内部に伝えられ、炭素繊維高分子複合材料2は、チャンバー12の内部に置かれる。
チャンバー12は、チャンバー長軸方向XAを有し、第一電場方向E11とチャンバー長軸方向XAとは、傾斜角θ1を呈する。
【0059】
これに類似し、第二マイクロウェーブ供給ユニット13は、第二マイクロウェーブM2を調整でき、これにより第二電場方向E21とチャンバー長軸方向XAの挟角は、必要に応じて改変できる。作動メカニズムと原理は、前述の第四実施形態と類似しているため、再記述しない。
【0060】
図12に示す通り、第五実施形態と第三実施形態との差異は、以下の通りである。第五実施形態のチャンバー12は、中空多角柱体を呈する。中空多角柱体の外周囲は、複数の外表面Hにより構成され、第一マイクロウェーブ供給ユニット11及び第二マイクロウェーブ供給ユニット13は、チャンバー長軸方向XAに沿って、中空多角柱体の内の1個の外表面Hに順番に配列される。中空多角柱体は、中空三角柱体、中空四角柱体、中空五角柱体、中空六角柱体、中空七角柱体、中空八角柱体、中空九角柱体、中空十角柱体、中空十一角柱体、中空十二角柱体、中空十三角柱体、中空十四角柱体、中空十五角柱体、中空十六角柱体、中空十七角柱体、中空十八角柱体、或いは他の中空多角柱体である。
【0061】
図13に示す通り、第六実施形態と第五実施形態との差異は、以下の通りである。第六実施形態の複数の外表面Hの内の2個の外表面Hは、それぞれ第一外表面H1及び第二外表面H2で、第一外表面H1及び第二外表面H2は、1個の第一マイクロウェーブ供給ユニット11及び1個の第二マイクロウェーブ供給ユニット13をそれぞれ有する。しかも、第一マイクロウェーブ供給ユニット11及び第二マイクロウェーブ供給ユニット13は、チャンバー長軸方向XAに沿って、順番に配列される。第一外表面H1の第一マイクロウェーブ供給ユニット11と第二外表面H2の第一マイクロウェーブ供給ユニット11は、同一高度になく、しかも、第一外表面H1の第二マイクロウェーブ供給ユニット13と第二外表面H2の第二マイクロウェーブ供給ユニット13は、同一高度にない。第一外表面H1の第一マイクロウェーブ供給ユニット11と第二外表面H2の第二マイクロウェーブ供給ユニット13は、同一高度にあり、しかも、第一外表面H1の第二マイクロウェーブ供給ユニット13と第二外表面H2の第一マイクロウェーブ供給ユニット11は、同一高度にある。好ましくは、第一外表面H1及び第二外表面H2は、相互に隣り合う。
【0062】
第一外表面H1及び第二外表面H2間は、挟角θ2を呈する。或いは、中空多角柱体の内周囲は、複数の内表面により構成され、複数の内表面中には、第一外表面H1と相互に対応する第一内表面(図示なし)を有し、複数の内表面中には、第二外表面H2と相互に対応する第二内表面(図示なし)を有する。第一内表面及び第二内表面間は、挟角θ2を呈する。挟角θ2の角度は、60度〜160度の間である。好ましくは、挟角θ2の角度は、90度〜150度の間で、さらに好ましくは、挟角θ2の角度は、120度〜144度の間で、最も好ましくは、挟角θ2の角度は、120度である。本説明書内容及び請求項の範囲で言う数値範囲の限定は、常に端値を含むことを、ここで特に説明する。
【0063】
当然、本発明は、複数の外表面H中の各外表面Hは、1個の第一マイクロウェーブ供給ユニット11及び1個の第二マイクロウェーブ供給ユニット13をそれぞれ有する。しかも、任意の2個の隣り合う外表面Hの内の1個の外表面Hの第一マイクロウェーブ供給ユニット11ともう1個の外表面Hの第一マイクロウェーブ供給ユニット11は、相互に同一高度になく、任意の2個の隣り合う外表面Hの内の1個の外表面Hの第一マイクロウェーブ供給ユニット11ともう1個の外表面Hの第二マイクロウェーブ供給ユニット13は、同一高度にある。
【0064】
上記を総合すると、本発明の炭素繊維回收方法は、上述する実施形態により、予期の使用効果を確実に達成でき、しかも本発明は申請前に未公開で、特許法の規定と要求に完全に符合している。
【0065】
上記に掲示示する図示及び説明は、本発明の実施形態に過ぎず、本発明の保護範囲を限定するものではない。該項技術の習熟者が、本発明の特徴に範疇に基づき行う等効変化或いは修飾はすべて、本発明の設計範疇に含まれるものとする。
【0066】
前述した本発明の実施形態は本発明を限定するものではなく、よって、本発明により保護される範囲は後述される特許請求の範囲を基準とする。