特許第6688372号(P6688372)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6688372キヌレニン−3−モノオキシゲナーゼ阻害薬、医薬組成物、及びこれらの使用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6688372
(24)【登録日】2020年4月7日
(45)【発行日】2020年4月28日
(54)【発明の名称】キヌレニン−3−モノオキシゲナーゼ阻害薬、医薬組成物、及びこれらの使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/343 20060101AFI20200421BHJP
   A61K 31/353 20060101ALI20200421BHJP
   A61K 31/357 20060101ALI20200421BHJP
   A61K 31/39 20060101ALI20200421BHJP
   A61K 31/36 20060101ALI20200421BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20200421BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20200421BHJP
   A61P 25/16 20060101ALI20200421BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20200421BHJP
   C07D 307/79 20060101ALN20200421BHJP
   C07D 311/04 20060101ALN20200421BHJP
   C07D 319/18 20060101ALN20200421BHJP
   C07D 327/06 20060101ALN20200421BHJP
   C07D 317/62 20060101ALN20200421BHJP
【FI】
   A61K31/343
   A61K31/353
   A61K31/357
   A61K31/39
   A61K31/36
   A61P43/00 111
   A61P25/28
   A61P25/16
   A61P25/00
   !C07D307/79
   !C07D311/04
   !C07D319/18
   !C07D327/06
   !C07D317/62
【請求項の数】2
【全頁数】63
(21)【出願番号】特願2018-228815(P2018-228815)
(22)【出願日】2018年12月6日
(62)【分割の表示】特願2016-545767(P2016-545767)の分割
【原出願日】2014年9月23日
(65)【公開番号】特開2019-65020(P2019-65020A)
(43)【公開日】2019年4月25日
【審査請求日】2019年1月4日
(31)【優先権主張番号】61/882,813
(32)【優先日】2013年9月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511027183
【氏名又は名称】シーエイチディーアイ ファウンデーション,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091096
【弁理士】
【氏名又は名称】平木 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100118773
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 節
(74)【代理人】
【識別番号】100111741
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 夏夫
(74)【代理人】
【識別番号】100169971
【弁理士】
【氏名又は名称】菊田 尚子
(72)【発明者】
【氏名】ドミンゲス,セリア
(72)【発明者】
【氏名】トレド−シェアマン,レティシア,エム.
(72)【発明者】
【氏名】プライム,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ミッチェル,ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】ウェント,ナオミ
【審査官】 三上 晶子
(56)【参考文献】
【文献】 特許第6449893(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D201/00−521/00
A61K 31/33− 33/44
A61P 1/00− 43/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式の化合物
【化1】
又は薬学的に許容されるその塩を含む、キヌレニン3-モノ-オキシゲナーゼ活性によって媒介される状態又は障害を治療するための組成物であって、
前記状態又は障害が、脊髄小脳失調症、神経変性疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、クロイツフェルト・ヤコブ疾患、外傷誘発性神経変性、高圧神経症候群、ジストニア、オリーブ橋小脳萎縮症、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、てんかん、脳卒中の結果、脳虚血、虚血性障害、低酸素症、多発脳梗塞性認知症、大脳の外傷又は損傷の結果、脊髄への損傷、認知症、老人性認知症、AIDS認知症複合、AIDS誘発性脳症、急性壊死性膵炎、脳疾患、炎症(全身性炎症反応症候群)、中枢及び/又は末梢神経系炎症性の障害、移植片拒絶、又は脳の炎症性障害である、組成物
【請求項2】
前記状態又は障害が、急性壊死性膵炎、アルツハイマー病、炎症、神経変性疾患、又は移植片拒絶である、請求項1に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2013年9月26日に出願した、米国仮出願第61/882,813号に対する優先権の利益を主張するものであり、これをあらゆる目的のために参照により本明細書に援用する。
【0002】
本明細書で提供されるものは、特定のキヌレニン-3-モノオキシゲナーゼ阻害薬、これらの医薬組成物、及びこれらの使用方法である。
【背景技術】
【0003】
キヌレニン-3-モノオキシゲナーゼ(KMO)は、キヌレニン(KYN)の3-ヒドロキシキヌレニン(3-HK又は3-OH-KYN)(これは、興奮毒性NMDA受容体アゴニストQUIN(3-ヒドロキシアントラニル酸オキシゲナーゼ(3-hydroxyanthranilate oxygenase)にさらに分解される)への変換を触媒するトリプトファン分解経路における酵素である。3-OH-KYN及びQUINは相乗的に作用し、即ち、3-OH-KYNは、QUIN興奮毒性作用を有意に増強する。いくつかの研究所での研究では、KYN経路の代謝が3-OH-KYN/QUIN分岐から離れて、脳内で神経保護物質KYNA(キヌレン酸)の形成を増加させる方向にシフトすると、神経保護がもたらされるという証拠が提供されている。脳内での効果に加えて、KMOの阻害は、末梢組織に影響を与えることも想定される。したがって、KMOの阻害は、脳の疾患のみならず末梢疾患の治療に有用である可能性がある。さらに、KMO阻害とAA(アントラニル酸)の上昇との関係もまた、有意の生物学的作用を有する可能性がある。
【0004】
KMO発現はまた、炎症性の状態において、又は免疫刺激後に増大することが報告されている。3-OH-KYN(KMO活性の生成物)は、ビタミンB-6欠乏新生仔ラットの脳内に蓄積し、初代培養物の神経細胞に添加された場合、又は脳内に局所的に注射された場合、細胞毒性を引き起こす。近年、比較的低い濃度(ナノモル)の3-OH-KYNが、初代ニューロン培養物中のニューロンのアポトーシス細胞死を引き起こし得ることが報告された。実際、構造-活性試験により、3-OH-KYN、及び他のo-アミノフェノールは、これらのキノンイミンへの変換によって開始される酸化反応(酸素由来のフリーラジカルの同時生成を伴うプロセス)を受け得ることが明らかにされている。虚血性ニューロン死の病原論におけるこれらの反応性種の関与は、ここ数年間に広く研究されており、酸素由来のフリーラジカル及びグルタマート媒介性神経伝達が、虚血性ニューロン死の発生において協働していることが示されている。
【0005】
また、KMO活性が虹彩-毛様体において特に高いこと、及び新たに形成された3-OH-KYNが水晶体の液体中に分泌されることが近年実証された。水晶体中における3-OH-KYNの過剰な蓄積は、白内障を引き起こすことがある。
【0006】
QUINは、NMDA受容体のサブグループのアゴニストであり、脳領域中に直接注射された場合、QUINは、大部分の神経細胞体を、アンパサン型線維及びニューロン末端を残して、破壊する。QUINは、NR2C又はNR2Dのいずれかのサブユニットを含むNMDA受容体複合体の比較的不十分なアゴニストであるが、NR2A及びNR2Bサブユニットを含むNMDA受容体複合体と比較的高い親和力で相互作用する。QUINの線条体内注射後に見られる神経毒性プロファイルは、ハンチントン病患者の基底核に見られるものと似ている、即ち、ほとんどの内在性線条体ニューロンは破壊されるが、NADHジアホラーゼ染色ニューロン(現在これは、一酸化窒素シンテターゼを発現することができると考えられる)及びニューロペプチドYを含むニューロンは、軸索末端及びアンパサン型線維と共に残されるようである。
【0007】
KYNAのin vivo輸注により、認知プロセス及び情動的心的能力と関係づけられる重大な意味を持つ神経伝達物質、例えば、アセチルコリン(Ach)、ドパミン、及びグルタマート等のシナプスからの放出を調節することが示されている。したがって、脳内のKYNAの上昇は、認知障害及び神経伝達物質グルタマート、ドパミン、又はAchのレベルの変化から生じる若しくはその影響を受ける障害(アルツハイマー病、軽度認知障害(MCI)、パーキンソン病(PD)、統合失調症、ハンチントン病(HD)、強迫性障害(OCD)、及びトゥレット症候群等)に影響を及ぼす可能性がある。
【0008】
in vitroでは、該化合物の神経毒性作用が、様々なモデル系において研究されており、変化のある結果が得られている。即ち、皮質線条体系の器官型培養物をマイクロモル以下の濃度のQUINに慢性的に曝露すると、病態の組織学的徴候が引き起こされ、培養した神経細胞の慢性的曝露後、同様の結果が得られている。
【0009】
実験的アレルギー性脳炎、細菌及びウイルス感染症、前脳全虚血又は脊髄の外傷等の炎症性神経障害のモデルにおいて、脳のQUINレベルは極めて高い。この脳の高いQUIN濃度は、興奮毒の循環濃度の上昇又は活性化ミクログリア若しくは浸潤性マクロファージ中のde novo合成の増加のいずれかによるものである可能性がある。レトロウイルス感染マカクにおいて、脳のQUINの増加した含量の大部分(約98%)は局所的産生によるものであることが提示されている。実際、脳の炎症領域内でIDO(インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ)、KMO及びキヌレニナーゼの活性の強い増加が見出されている。
【0010】
これまでの研究では、脳のKYNA含量を増加させることができる作用物質は、鎮静、軽度の鎮痛作用、痙攣閾値の増大及び興奮毒性又は虚血性障害に対する神経保護を引き起こすことが示されている。上記に報告された証拠に加えて、近年、脳のKYNA形成を増加させることができるいくつかの化合物は、脳の細胞外の空間内のGLU濃度を低下させることによって、グルタマート(GLU)媒介性の神経伝達の強い低下を引き起こし得ることが実証されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
KMOの有効な阻害薬であり、神経変性障害を治療するのに使用することができる化合物が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
したがって、提供されるものは、式Iの化合物
【0013】
【化1】
[式中、
Xは、O及びNR1から選択され、
Yは、(CR2R3)n及びC(O)から選択され、
Zは、CH2、O、S、及びNR4から選択され、
R1及びR4は、水素及び低級アルキルから独立に選択され、
存在する場合、R2及びR3は、水素、ハロ、及び場合により置換されている低級アルキルから独立に選択され、
R5は、水素及びハロから選択され、
nは、1又は2であり、
ただし、式Iの化合物は、
(1S,2S)-2-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-[(7-クロロ-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル)カルボニル]シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-[(7-クロロ-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル)カルボニル]シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-[(2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)カルボニル]シクロプロパン-1-カルボン酸;及び
(1S,2S)-2-[(2,2-ジフルオロ-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)カルボニル]シクロプロパン-1-カルボン酸
からは選択されない]
又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグである。
【0014】
また、提供されるものは、式Iの化合物
【0015】
【化2】
[式中、
Xは、O及びNR1から選択され、
Yは、(CR2R3)n及びC(O)から選択され、
Zは、CH2、O、S、及びNR4から選択され、
R1及びR4は、水素及び低級アルキルから独立に選択され、
存在する場合、R2及びR3は、水素、ハロ、及び場合により置換されている低級アルキルから独立に選択され、
R5は、水素及びハロから選択され、
nは、1又は2であり、
ただし、式Iの化合物は、
(1S,2S)-2-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-[(7-クロロ-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル)カルボニル]シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-[(7-クロロ-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル)カルボニル]シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(4-クロロ-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-[(2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)カルボニル]シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-[(2,2-ジフルオロ-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)カルボニル]シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(7-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(7-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;(1S,2S)-2-(8-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-6-カルボニル)シクロプロパンカルボン酸;
(1S,2S)-2-(7-クロロ-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボニル)シクロプロパンカルボン酸;
(1S,2S)-2-(7-クロロ-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボニル)シクロプロパンカルボン酸;
(1S,2S)-2-(7-クロロ-1-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボニル)シクロプロパンカルボン酸;
(1S,2S)-2-(8-クロロ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;及び
(1S,2S)-2-(4-クロロ-2-オキソ-2,3-ジヒドロベンゾ[d]オキサゾール-6-カルボニル)シクロプロパンカルボン酸
からは選択されない]
又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグである。
【0016】
また、提供されるものは、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ、及び少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物である。
【0017】
また、提供されるものは、治療を必要とする対象における、キヌレニン3-モノ-オキシゲナーゼ活性によって媒介される状態又は障害を治療する方法であって、治療有効量の、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを対象に投与するステップを含む方法である。
【0018】
また、提供されるものは、治療を必要とする対象における、キヌレニン3-モノ-オキシゲナーゼ活性によって媒介される状態又は障害を治療する方法であって、治療有効量の、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを対象に投与するステップを含む方法である。
【0019】
また、提供されるものは、本明細書に記載の、少なくとも1種の医薬組成物、及びキヌレニン3-モノ-オキシゲナーゼ活性によって媒介される状態又は障害に罹患した対象を治療するために該組成物の使用説明書を含むパッケージした医薬組成物である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本明細書で使用される場合、以下の単語、語句及び記号は、これらが使用される文脈が別に指示する場合を除いて、一般に以下に示す意味を有するものである。以下の略語及び用語は、全体にわたり示した意味を有する。
【0021】
2つの文字又は記号の間のものではないダッシュ(「-」)は、置換基に関する結合点を示すために使用される。例えば、-CONH2は、炭素原子を介して結合される。
【0022】
「場合による」又は「場合により」とは、引き続いて記述される事象又は状況が起こっても又は起こらなくともよいこと、並びに記述が、事象又は状況が起こる場合及び起こらない場合を含むことを意味する。例えば、「場合により置換されているアルキル」は、以下に定義されている「アルキル」及び「置換アルキル」の両者を包含する。1個以上の置換基を含む任意の基に関して、このような基は、立体的に非現実的な、合成上実行不可能な及び/又は本質的に不安定ないずれの置換又は置換パターンも導入することは意図されないと、当業者には理解されよう。
【0023】
「アルキル」は、指示された数の炭素原子、通常1〜20個の炭素原子、例えば、1〜6個の炭素原子等の1〜8個の炭素原子を有する直鎖及び分枝鎖を包含する。例えば、C1〜C6アルキルは、1〜6個の炭素原子の直鎖及び分枝鎖アルキルの両者を含む。アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、2-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、2-ヘキシル、3-ヘキシル、3-メチルペンチル等が含まれる。アルキレンは、アルキルの別のサブセットであり、アルキルと同じ残基を表すが、2個の結合点を有する。アルキレン基は、通常、2〜20個の炭素原子、例えば、2〜6個の炭素原子等の2〜8個の炭素原子を有する。例えば、C0アルキレンは、共有結合を示し、C1アルキレンは、メチレン基である。特定の炭素数を有するアルキル残基の名前が挙げられる場合、その数の炭素を有するすべての幾何異性体が包含されることが意図される。したがって、例えば、「ブチル」には、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル及びt-ブチルが含まれることを意味し、「プロピル」には、n-プロピル及びイソプロピルが含まれる。「低級アルキル」は、1〜4個の炭素を有するアルキル基を表す。
【0024】
「アリール」は、指示された数の炭素原子、例えば、6〜12個又は6〜10個の炭素原子を有する芳香族炭素環を示す。アリール基は、単環式又は多環式(例えば、二環式、三環式)であってもよい。いくつかの場合、多環式アリール基の両方の環が、芳香族である(例えば、ナフチル)。他の場合、多環式アリール基が、芳香環中の原子を介して親構造体に結合されるという条件で、多環式アリール基は、芳香環に縮合された非芳香環(例えば、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル)を含んでいてもよい。したがって、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-5-イル基(この場合、該部分は、芳香族炭素原子を介して親構造体に結合される)は、アリール基とみなされ、一方、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル(この場合、該部分は、非芳香族炭素原子を介して親構造体に結合される)は、アリール基とみなされない。同様に、1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-8-イル基(この場合、該部分は、芳香族炭素原子を介して親構造体に結合される)は、アリール基とみなされ、一方、1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-1-イル基(この場合、該部分は、非芳香族窒素原子を介して親構造体に結合される)は、アリール基とみなされない。しかし、「アリール」という用語は、本明細書で定義される「ヘテロアリール」を包含も又は重複もせず、このことは結合点には関係ない(例えば、キノリン-5-イル及びキノリン-2-イルの両者は、ヘテロアリール基である)。いくつかの場合、アリールは、フェニル又はナフチルである。ある場合、アリールはフェニルである。非芳香環に縮合された芳香族炭素環を含むアリール基のさらなる例は、以下に記す。
【0025】
「シクロアルキル」は、指示された数の炭素原子、例えば、3〜10個、又は3〜8個、又は3〜6個の環炭素原子を有する非芳香族の完全に飽和の炭素環を示す。シクロアルキル基は、単環式又は多環式(例えば、二環式、三環式)であってもよい。シクロアルキル基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル及びシクロヘキシル、並びに橋かけ及びケージ化された環基(例えば、ノルボルナン、ビシクロ[2.2.2]オクタン)が含まれる。さらに、多環式シクロアルキル基の1個の環は、多環式シクロアルキル基が非芳香族炭素を介して親構造体に結合されるという条件で、芳香族であってもよい。例えば、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル基(この場合、該部分は、非芳香族炭素原子を介して親構造体に結合される)は、シクロアルキル基であり、一方、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-5-イル(この場合、該部分は、芳香族炭素原子を介して親構造体に結合される)は、シクロアルキル基とはみなされない。芳香環に縮合されたシクロアルキル基からなる多環式シクロアルキル基の例は、以下に記す。
【0026】
「シクロアルケニル」は、指示された数の炭素原子(例えば、3〜10個、又は3〜8個、又は3〜6個の環炭素原子)及び対応するシクロアルキルの隣接する炭素原子から1分子の水素を除去することによって生じた少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を含む非芳香族炭素環を示す。シクロアルケニル基は、単環式又は多環式(例えば、二環式、三環式)であってもよい。シクロアルケニル基の例には、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、及びシクロヘキセニル、並びに橋かけ及びケージド環基(例えば、ビシクロ[2.2.2]オクテン)が含まれる。さらに、多環式シクロアルケニル基の1個の環は、多環式アルケニル基が非芳香族炭素原子を介して親構造体に結合されるという条件で、芳香族であってもよい。例えば、インデン-1-イル(この場合、該部分は、非芳香族炭素原子を介して親構造体に結合される)は、シクロアルケニル基とみなされ、一方、インデン-4-イル(この場合、該部分は、芳香族炭素原子を介して親構造体に結合される)は、シクロアルケニル基とはみなされない。芳香環に縮合されたシクロアルケニル基からなる多環式シクロアルケニル基の例は、以下に記す。
【0027】
「ヘテロアリール」は、N、O及びSから選択される1個以上のヘテロ原子(例えば、1、2、3又は4個のヘテロ原子)及び炭素である残りの環原子から構成されている、指示された数の原子(例えば、5〜12、又は5〜10員ヘテロアリール)を含む芳香環を示す。ヘテロアリール基は、隣接するS及びO原子は含まない。いくつかの実施形態において、ヘテロアリール基中のS及びO原子の総数は、2個以下である。いくつかの実施形態において、ヘテロアリール基中のS及びO原子の総数は、1個以下である。別な指示がされた場合を除き、ヘテロアリール基は、結合価が許容する限り、炭素又は窒素原子によって親構造体に結合してもよい。例えば、「ピリジル」には、2-ピリジル、3-ピリジル及び4-ピリジル基が含まれ、「ピロリル」には、1-ピロリル、2-ピロリル及び3-ピロリル基が含まれる。ヘテロアリール環中に窒素が存在するとき、窒素は、隣接する原子及び基の性質が可能にする場合、酸化された状態(即ち、N+-O-)で存在してもよい。さらに、ヘテロアリール環中に硫黄が存在するとき、硫黄は、隣接する原子及び基の性質が可能にする場合、酸化された状態(即ち、S+-O-又はSO2)で存在してもよい。ヘテロアリール基は、単環式又は多環式(例えば、二環式、三環式)であってもよい。
【0028】
いくつかの場合、ヘテロアリール基は単環式である。例には、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール(例えば、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール)、テトラゾール、フラン、イソオキサゾール、オキサゾール、オキサジアゾール(例えば、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール)、チオフェン、イソチアゾール、チアゾール、チアジアゾール(例えば、1,2,3-チアジアゾール、1,2,4-チアジアゾール、1,3,4-チアジアゾール)、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン(例えば、1,2,4-トリアジン、1,3,5-トリアジン)及びテトラジンが含まれる。
【0029】
いくつかの場合、多環式ヘテロアリール基の両方の環が芳香族である。例には、インドール、イソインドール、インダゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾフラン、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾオキサジアゾール、ベンゾチオフェン、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾチアジアゾール、1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン、3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン、3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン、1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン、1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン、1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン、1H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン、1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン、1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン、3H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン、3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-c]ピリジン、1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン、1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン、1H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン、1H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-c]ピリジン、フロ[2,3-b]ピリジン、オキサゾロ[5,4-b]ピリジン、イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン、[1,2,3]オキサジアゾロ[5,4-b]ピリジン、フロ[3,2-b]ピリジン、オキサゾロ[4,5-b]ピリジン、イソオキサゾロ[4,5-b]ピリジン、[1,2,3]オキサジアゾロ[4,5-b]ピリジン、フロ[2,3-c]ピリジン、オキサゾロ[5,4-c]ピリジン、イソオキサゾロ[5,4-c]ピリジン、[1,2,3]オキサジアゾロ[5,4-c]ピリジン、フロ[3,2-c]ピリジン、オキサゾロ[4,5-c]ピリジン、イソオキサゾロ[4,5-c]ピリジン、[1,2,3]オキサジアゾロ[4,5-c]ピリジン、チエノ[2,3-b]ピリジン、チアゾロ[5,4-b]ピリジン、イソチアゾロ[5,4-b]ピリジン、[1,2,3]チアジアゾロ[5,4-b]ピリジン、チエノ[3,2-b]ピリジン、チアゾロ[4,5-b]ピリジン、イソチアゾロ[4,5-b]ピリジン、[1,2,3]チアジアゾロ[4,5-b]ピリジン、チエノ[2,3-c]ピリジン、チアゾロ[5,4-c]ピリジン、イソチアゾロ[5,4-c]ピリジン、[1,2,3]チアジアゾロ[5,4-c]ピリジン、チエノ[3,2-c]ピリジン、チアゾロ[4,5-c]ピリジン、イソチアゾロ[4,5-c]ピリジン、[1,2,3]チアジアゾロ[4,5-c]ピリジン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キナゾリン、キノキサリン、フタラジン、ナフチリジン(例えば、1,8-ナフチリジン、1,7-ナフチリジン、1,6-ナフチリジン、1,5-ナフチリジン、2,7-ナフチリジン、2,6-ナフチリジン)、イミダゾ[1,2-a]ピリジン、1H-ピラゾロ[3,4-d]チアゾール、1H-ピラゾロ[4,3-d]チアゾール及びイミダゾ[2,1-b]チアゾールが含まれる。
【0030】
他の場合、多環式ヘテロアリール基は、多環式ヘテロアリール基が芳香環中の原子を介して親構造体に結合されるという条件で、ヘテロアリール環に縮合された非芳香環(例えば、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル)を含んでもよい。例えば、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-2-イル基(この場合、該部分は、芳香族炭素原子を介して親構造体に結合される)は、ヘテロアリール基とみなされ、一方、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-5-イル(この場合、該部分は、非芳香族炭素原子を介して親構造体に結合される)は、ヘテロアリール基とはみなされない。非芳香環に縮合されたヘテロアリール環からなる多環式ヘテロアリール基の例は、以下に記述される。
【0031】
「ヘテロシクロアルキル」は、N、O及びSから選択される1個以上のヘテロ原子(例えば、1、2、3又は4個のヘテロ原子)及び炭素である残りの環原子から構成されている、指示された数の原子(例えば、3〜10、又は3〜7員ヘテロシクロアルキル)を有する非芳香族の、完全に飽和された環を示す。ヘテロシクロアルキル基は、単環式又は多環式(例えば、二環式、三環式)であってもよい。ヘテロシクロアルキル基の例には、オキシラニル、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル及びチオモルホリニルが含まれる。ヘテロシクロアルキル環中に窒素が存在するとき、窒素は、隣接する原子及び基の性質が可能にする場合、酸化された状態(即ち、N+-O-)で存在してもよい。例として、ピペリジニルN-オキシド及びモルホリニル-N-オキシドがある。さらに、ヘテロシクロアルキル環中に硫黄が存在するとき、硫黄は、隣接する原子及び基の性質が可能にする場合、酸化された状態(即ち、S+-O-又は-SO2-)で存在してもよい。例として、チオモルホリンS-オキシド及びチオモルホリンS,S-ジオキシドがある。さらに、多環式ヘテロシクロアルキル基の1個の環は、多環式ヘテロシクロアルキル基が、非芳香族炭素又は窒素原子を介して親構造体に結合されるという条件で、芳香族(例えば、アリール又はヘテロアリール)であってもよい。例えば、1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-1-イル基(この場合、該部分は、非芳香族窒素原子を介して親構造体に結合される)は、ヘテロシクロアルキル基とみなされ、一方、1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-8-イル基(この場合、該部分は、芳香族炭素原子を介して親構造体に結合される)は、ヘテロシクロアルキル基とはみなされない。芳香環に縮合されたヘテロシクロアルキル基からなる多環式ヘテロシクロアルキル基の例は、以下に記述される。
【0032】
「ヘテロシクロアルケニル」は、N、O及びSから選択される1個以上のヘテロ原子(例えば、1、2、3又は4個のヘテロ原子)及び炭素である残りの環原子、並びに対応するヘテロシクロアルキルの隣接する炭素原子、隣接する窒素原子、又は隣接する炭素及び窒素原子から1分子の水素を除去することによって生じた少なくとも1個の二重結合から構成されている、指示された数の原子(例えば、3〜10員、又は3〜7員ヘテロシクロアルキル)を有する非芳香族環を示す。ヘテロシクロアルケニル基は、単環式又は多環式(例えば、二環式、三環式)であってもよい。ヘテロシクロアルケニル環中に窒素が存在するとき、窒素は、隣接する原子及び基の性質が可能にする場合、酸化された状態(即ち、N+-O-)で存在してもよい。さらに、ヘテロシクロアルケニル環中に硫黄が存在するとき、硫黄は、隣接する原子及び基の性質が可能にする場合、酸化された状態(即ち、S+-O-又は-SO2-)で存在してもよい。ヘテロシクロアルケニル基の例には、ジヒドロフラニル(例えば、2,3-ジヒドロフラニル、2,5-ジヒドロフラニル)、ジヒドロチオフェニル(例えば、2,3-ジヒドロチオフェニル、2,5-ジヒドロチオフェニル)、ジヒドロピロリル(例えば、2,3-ジヒドロ-1H-ピロリル、2,5-ジヒドロ-1H-ピロリル)、ジヒドロイミダゾリル(例えば、2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾリル、4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾリル)、ピラニル、ジヒドロピラニル(例えば、3,4-ジヒドロ-2H-ピラニル、3,6-ジヒドロ-2H-ピラニル)、テトラヒドロピリジニル(例えば、1,2,3,4-テトラヒドロピリジニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジニル)及びジヒドロピリジン(例えば、1,2-ジヒドロピリジン、1,4-ジヒドロピリジン)が含まれる。さらに、多環式ヘテロシクロアルケニル基の1個の環は、多環式ヘテロシクロアルケニル基が、非芳香族炭素又は窒素原子を介して親構造体に結合されるという条件で、芳香族(例えば、アリール又はヘテロアリール)であってもよい。例えば、1,2-ジヒドロキノリン-1-イル基(この場合、該部分は、非芳香族窒素原子を介して親構造体に結合される)は、ヘテロシクロアルケニル基とみなされ、一方、1,2-ジヒドロキノリン-8-イル基(この場合、該部分は、芳香族炭素原子を介して親構造体に結合される)は、ヘテロシクロアルケニル基とはみなされない。芳香環に縮合されたヘテロシクロアルケニル基からなる多環式ヘテロシクロアルケニル基の例は、以下に記述される。
【0033】
非芳香環(例えば、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル)に縮合された芳香環(例えば、アリール又はヘテロアリール)からなる多環式環の例には、インデニル、2,3-ジヒドロ-1H-インデニル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレニル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、テトラヒドロキノリニル、2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシニル、インドリニル、イソインドリニル、2,3-ジヒドロ-1H-インダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾリル、2,3-ジヒドロベンゾフラニル、1,3-ジヒドロイソベンゾフラニル、1,3-ジヒドロベンゾ[c]イソオキサゾリル、2,3-ジヒドロベンゾ[d]イソオキサゾリル、2,3-ジヒドロベンゾ[d]オキサゾリル、2,3-ジヒドロベンゾ[b]チオフェニル、1,3-ジヒドロベンゾ[c]チオフェニル、1,3-ジヒドロベンゾ[c]イソチアゾリル、2,3-ジヒドロベンゾ[d]イソチアゾリル、2,3-ジヒドロベンゾ[d]チアゾリル、5,6-ジヒドロ-4H-シクロペンタ[d]チアゾリル、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾリル、5,6-ジヒドロ-4H-ピロロ[3,4-d]チアゾリル、4,5,6,7-テトラヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジニル、インドリン-2-オン、インドリン-3-オン、イソインドリン-1-オン、1,2-ジヒドロインダゾール-3-オン、1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-オン、ベンゾフラン-2(3H)-オン、ベンゾフラン-3(2H)-オン、イソベンゾフラン-1(3H)-オン、ベンゾ[c]イソオキサゾール-3(1H)-オン、ベンゾ[d]イソオキサゾール-3(2H)-オン、ベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-オン、ベンゾ[b]チオフェン-2(3H)-オン、ベンゾ[b]チオフェン-3(2H)-オン、ベンゾ[c]チオフェン-1(3H)-オン、ベンゾ[c]イソチアゾール-3(1H)-オン、ベンゾ[d]イソチアゾール-3(2H)-オン、ベンゾ[d]チアゾール-2(3H)-オン、4,5-ジヒドロピロロ[3,4-d]チアゾール-6-オン、1,2-ジヒドロピラゾロ[3,4-d]チアゾール-3-オン、キノリン-4(3H)-オン、キナゾリン-4(3H)-オン、キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン、キノキサリン-2(1H)-オン、キノキサリン-2,3(1H,4H)-ジオン、シンノリン-4(3H)-オン、ピリジン-2(1H)-オン、ピリミジン-2(1H)-オン、ピリミジン-4(3H)-オン、ピリダジン-3(2H)-オン、1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-2(3H)-オン、1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-2(3H)-オン、1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-2(3H)-オン、1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2(3H)-オン、1,2-ジヒドロピラゾロ[3,4-d]チアゾール-3-オン及び4,5-ジヒドロピロロ[3,4-d]チアゾール-6-オンが含まれる。本明細書で論じたように、各環が、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル又はヘテロシクロアルケニル基であるかどうかは、該部分が親構造体にそれを介して結合される原子によって決まる。
【0034】
「アルコキシ」とは、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペントキシ、2-ペンチルオキシ、イソペントキシ、ネオペントキシ、ヘキソキシ、2-ヘキソキシ、3-ヘキソキシ、3-メチルペントキシ等の、酸素橋を介して結合された、指示された数の炭素原子のアルキル基を意味する。アルコキシ基は、同様に酸素橋を介して結合された、上記で定義されたシクロアルキル基も包含することを意味する。アルコキシ基は、酸素橋を介して結合される、通常1〜6個の炭素原子を有する。「低級アルコキシ」は、1〜4個の炭素を有するアルコキシ基を表す。
【0035】
「ハロ」という用語には、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードが含まれ、「ハロゲン」という用語には、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素が含まれる。
【0036】
本明細書で使用される場合、「置換されている」という用語は、指定された原子の標準結合価を超えないという条件で、指定された原子又は基上の任意の1個以上の水素が、指示された群から選択されたもので置き換えられることを意味する。置換基がオキソ(即ち、=O)の場合は、該原子上の2個の水素が置き換えられる。置換基及び/又は変数の組合せは、このような組合せが、安定な化合物又は有用な合成中間体を生じさせる場合に限り許容される。安定な化合物又は安定な構造は、反応混合物からの単離、及び少なくとも実用的な有用性を有する作用物質として後続の製剤化に耐えるのに十分強い化合物を意味する。別な規定がされた場合を除き、置換基は、コア構造中で命名される。例えば、(シクロアルキル)アルキルが、起こり得る置換基として挙げられた場合、この置換基のコア構造への結合点は、アルキル部分中であると理解される。
【0037】
「置換されている」アルキル(限定することなく、低級アルキルを含めて)、シクロアルキル、アリール(限定することなく、フェニルを含めて)、ヘテロシクロアルキル(限定することなく、モルホリン-4-イル、3,4-ジヒドロキノリン-1(2H)-イル、インドリン-1-イル、3-オキソピペラジン-1-イル、ピペリジン-1-イル、ピペラジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、アゼチジン-1-イル、及びイソインドリン-2-イルを含めて)、及びヘテロアリール(限定することなく、ピリジニルを含めて)という用語は、別に明示的に定義されていなければ、1個以上の(最大5個、例えば、最大3個等の)水素原子が、
-Ra、-ORb、-O(C1〜C2アルキル)O-(例えば、メチレンジオキシ-)、-SRb、グアニジン、1個以上のグアニジンの水素が低級アルキル基で置き換えられたグアニジン、-NRbRc、ハロ、シアノ、オキソ(ヘテロシクロアルキルのための置換基として)、ニトロ、-CORb、-CO2Rb、-CONRbRc、-OCORb、-OCO2Ra、-OCONRbRc、-NRcCORb、-NRcCO2Ra、-NRcCONRbRc、-SORa、-SO2Ra、-SO2NRbRc、及び-NRcSO2Ra
[ここで、Raは、場合により置換されているC1〜C6アルキル、場合により置換されているシクロアルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロシクロアルキル、及び場合により置換されているヘテロアリールから選択され、
Rbは、H、場合により置換されているC1〜C6アルキル、場合により置換されているシクロアルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロシクロアルキル、及び場合により置換されているヘテロアリールから選択され、
Rcは、水素及び場合により置換されているC1〜C4アルキルから選択され、又は
Rb及びRc、並びにそれらが結合している窒素は、場合により置換されているヘテロシクロアルキル基を形成し、
ここで、場合により置換されている基は、それぞれ非置換であるか、又はC1〜C4アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アリール-C1〜C4アルキル-、ヘテロアリール-C1〜C4アルキル-、C1〜C4ハロアルキル-、-OC1〜C4アルキル、-OC1〜C4アルキルフェニル、-C1〜C4アルキル-OH、-C1〜C4アルキル-O-C1〜C4アルキル、-OC1〜C4ハロアルキル、ハロ、-OH、-NH2、-C1〜C4アルキル-NH2、-N(C1〜C4アルキル)(C1〜C4アルキル)、-NH(C1〜C4アルキル)、-N(C1〜C4アルキル)(C1〜C4アルキルフェニル)、-NH(C1〜C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(ヘテロアリールのための置換基として)、-CO2H、-C(O)OC1〜C4アルキル、-CON(C1〜C4アルキル)(C1〜C4アルキル)、-CONH(C1〜C4アルキル)、-CONH2、-NHC(O)(C1〜C4アルキル)、-NHC(O)(フェニル)、-N(C1〜C4アルキル)C(O)(C1〜C4アルキル)、-N(C1〜C4アルキル)C(O)(フェニル)、-C(O)C1〜C4アルキル、-C(O)C1〜C4フェニル、-C(O)C1〜C4ハロアルキル、-OC(O)C1〜C4アルキル、-SO2(C1〜C4アルキル)、-SO2(フェニル)、-SO2(C1〜C4ハロアルキル)、-SO2NH2、-SO2NH(C1〜C4アルキル)、-SO2NH(フェニル)、-NHSO2(C1〜C4アルキル)、-NHSO2(フェニル)、及び-NHSO2(C1〜C4ハロアルキル)から独立に選択される、1個、2個、若しくは3個等の1個以上の置換基で独立に置換されている]
から独立に選択される置換基によって置き換えられた、それぞれ、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、及びヘテロアリールを表す。
【0038】
「置換されているアルコキシ」という用語は、アルキル成分が置換されているアルコキシ(即ち、-O-(置換されているアルキル))を表し、この場合、「置換されているアルキル」は、本明細書に記載の通りである。「置換されているアルコキシ」には、グルコシド(即ち、グリコシル基)及びアスコルビン酸の誘導体も包含される。
【0039】
「置換されているアミノ」という用語は、-NHRd又は-NRdRd基を表し、ここで、各Rdは、それぞれが本明細書に記載の通りである、ヒドロキシ、場合により置換されているアルキル、場合により置換されているシクロアルキル、場合により置換されているアシル、アミノカルボニル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているヘテロシクロアルキル、場合により置換されているアルコキシカルボニル、スルフィニル及びスルホニルから独立に選択され、ただし、1個のみのRdは、ヒドロキシルであり得る。「置換されているアミノ」という用語はまた、それぞれが上記の通りである、-NHRd、及びNRdRd基のN-オキシドを表す。N-オキシドは、対応するアミノ基を、例えば、過酸化水素又はm-クロロペルオキシ安息香酸で処理することによって調製することができる。当業者なら、N-酸化を実施するための反応条件に精通している。
【0040】
「アミノカルボニル」は、式-(C=O)(場合により置換されているアミノ)の基を包含し、ここで、置換されているアミノは、本明細書に記載の通りである。
【0041】
「アシル」は、(アルキル)-C(O)-、(シクロアルキル)-C(O)-、(アリール)-C(O)-、(ヘテロアリール)-C(O)-、及び(ヘテロシクロアルキル)-C(O)-基を表し、ここで、該基は、カルボニル官能基を介して親構造体に結合され、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクロアルキルは、本明細書に記載の通りである。アシル基は、指示された数の炭素原子を有し、ケト基の炭素は数えられた炭素原子中に含まれる。例えば、C2アシル基は、式CH3(C=O)-を有するアセチル基である。
【0042】
「アルコキシカルボニル」とは、カルボニルの炭素を介して結合される式(アルコキシ)(C=O)-のエステル基を意味し、ここで、アルコキシ基は、指示された数の炭素原子を有する。したがって、C1〜C6アルコキシカルボニル基は、その酸素を介してカルボニルリンカーに結合された、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基である。
【0043】
「アミノ」とは、-NH2基を意味する。
【0044】
「スルフィニル」という用語には、-S(O)-(場合により置換されている(C1〜C6)アルキル)、-S(O)-(場合により置換されているアリール)、-S(O)-(場合により置換されているヘテロアリール)、-S(O)-(場合により置換されているヘテロシクロアルキル)、及び-S(O)-(場合により置換されているアミノ)基が含まれる。
【0045】
「スルホニル」という用語には、-S(O2)-(場合により置換されている(C1〜C6)アルキル)、-S(O2)-(場合により置換されているアリール)、-S(O2)-(場合により置換されているヘテロアリール)、-S(O2)-(場合により置換されているヘテロシクロアルキル)、-S(O2)-(場合により置換されているアルコキシ)、-S(O2)-(場合により置換されているアリールオキシ)、-S(O2)-(場合により置換されているヘテロアリールオキシ)、-S(O2)-(場合により置換されているヘテロシクリルオキシ)、及び-S(O2)-(場合により置換されているアミノ)が含まれる。
【0046】
「置換されているアシル」という用語は、(置換されているアルキル)-C(O)-、(置換されているシクロアルキル)-C(O)-、(置換されているアリール)-C(O)-、(置換されているヘテロアリール)-C(O)-、及び(置換されているヘテロシクロアルキル)-C(O)-基を表し、ここで、該基は、カルボニル官能基を介して親構造体に結合され、置換されているアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクロアルキルは、本明細書に記載の通りである。
【0047】
「置換されているアルコキシカルボニル」という用語は、(置換されているアルキル)-O-C(O)-基を表し、ここで、該基は、カルボニル官能基を介して親構造体に結合され、置換されているアルキルは、本明細書に記載の通りである。
【0048】
「グルコシド」は、糖の酸素又は窒素原子に結合された非糖基を含み、加水分解をするとその糖が得られるいくつかの糖誘導体の任意のものを表す。グリコシル基の一例は、グルコシルがある。
【0049】
「アスコルビン酸の誘導体」又は「アスコルビン酸誘導体」は、アスコルビン酸の酸素又は窒素原子に結合された非糖基を含み、加水分解をするとアスコルビン酸(即ち、(R)-5-((S)-1,2-ジヒドロキシエチル)-3,4-ジヒドロキシフラン-2(5H)-オン)が得られるいくつかの糖誘導体の任意のものを表す。
【0050】
「異性体」は、同じ分子式を有する異なる化合物である。「立体異性体」は、原子が空間中で配列される方法のみが異なる異性体である。「エナンチオマー」は、互いに重ね合わせることが不可能な鏡像である立体異性体である。一対のエナンチオマーの1:1混合物は、「ラセミ」混合物である。適切な場合には、ラセミ混合物を示すのに記号「(±)」を使用してもよい。「ジアステレオ異性体」は、少なくとも2個の不斉原子を有するが、互いに鏡像ではない立体異性体である。「メソ化合物」又は「メソ異性体」は、一組の立体異性体の非光学活性なメンバーである。メソ異性体は、2個以上の立体中心を含むが、キラルではない(即ち、分子中に対称の面が存在する)。絶対立体化学は、Cahn-Ingold-Prelog R-S規則により特定される。化合物が、純粋なエナンチオマーの場合、各キラル炭素における立体化学は、R又はSのいずれかによって特定される。その絶対配置が不明な分割された化合物は、化合物がナトリウムのDラインの波長における偏光面を回転させる方向(右旋性又は左旋性)に応じて(+)又は(-)に指定される。本明細書に開示されている及び/又は記載されているある種の化合物は、1個以上の不斉中心を含み、それによってエナンチオマー、ジアステレオ異性体、メソ異性体及び他の立体異性体の形態を生じさせることがある。別な指示がされた場合を除き、本明細書に開示されている及び/又は記載されている化合物は、ラセミ混合物、光学的に純粋な形態及び中間の混合物を含めて、すべてのこのような可能なエナンチオマー、ジアステレオ異性体、メソ異性体及び他の立体異性体の形態を包含する。エナンチオマー、ジアステレオ異性体、メソ異性体及び他の立体異性体の形態は、キラルシントン若しくはキラル試薬を用いて調製するか、又は慣用の技術を用いて分割することができる。別な規定がされた場合を除き、本明細書に開示されている及び/又は記載されている化合物が、オレフィン性二重結合又は他の幾何的不斉中心を含む場合、該化合物は、E及びZ異性体の両方を含むものである。
【0051】
「互変異性体」は、互変異性化によって相互変換する、構造的に異なる異性体である。互変異性化は、異性化の一形態であり、プロトトロピー又はプロトン移動の互変異性化が含まれ、これは、酸-塩基化学作用の一部と考えられる。プロトトロピー互変異性化又はプロトン移動互変異性化には、結合次数の変化、多くは、単結合と隣接する二重結合との交換を伴うプロトンの移動が関与する。互変異性化が起こり得る(例えば溶液中で)場合、互変異性体の化学平衡に達し得る。互変異性化の一例は、ケト-エノール互変異性化である。ケト-エノール互変異性化の具体例は、ペンタン-2,4-ジオンと4-ヒドロキシペンタ-3-エン-2-オン互変異性体の相互変換である。互変異性化の別の例は、フェノール-ケト互変異性化である。フェノール-ケト互変異性化の具体例は、ピリジン-4-オールとピリジン-4(1H)-オン互変異性体の相互変換である。本明細書に記載の化合物が、互変異性化が可能な部分を含有する場合、別な規定がされた場合を除き、該化合物は、すべての可能な互変異性体を包含するものである。
【0052】
本明細書に列挙された化合物の薬学的に許容される形態には、薬学的に許容される塩、プロドラッグ、及びこれらの混合物が含まれる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の化合物は、薬学的に許容される塩及びプロドラッグの形態である。
【0053】
「薬学的に許容される塩」には、限定するものではないが、塩酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、スルフィン酸塩、硝酸塩、及び同様な塩等の無機酸との塩、並びにリンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、メタンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、2-ヒドロキシエチルスルホン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、酢酸塩、HOOC-(CH2)n-COOH[式中、nは0〜4である]等のアルカン酸塩及び同様な塩等の有機酸との塩が含まれる。同様に、薬学的に許容されるカチオンには、限定するものではないが、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウム、リチウム、及びアンモニウムが含まれる。
【0054】
さらに、本明細書に記載の化合物が、酸付加塩として得られる場合、酸塩の溶液を塩基性化することによって遊離の塩基を得ることができる。逆に、生成物が遊離の塩基の場合、付加塩、特に薬学的に許容される付加塩を、塩基性化合物から酸付加塩を調製する慣用の手順に従って、遊離の塩基を適切な有機溶媒中に溶解し、溶液を酸で処理することによって製造してもよい。当業者なら、非毒性の薬学的に許容される付加塩を調製するのに使用することができる様々な合成方法を理解しよう。
【0055】
「プロドラッグ」という用語は、不活性又はより不活性な形態で投与され、次いで、(例えば、体内でプロドラッグの代謝処理によって)活性化合物に変換される物質を表す。プロドラッグを投与することの理論的根拠は、薬物の吸収、供給、代謝、及び/又は排泄を最適化することである。プロドラッグは、使用条件下で(例えば、体内で)転換を受けて、活性化合物を形成する、活性化合物(例えば、式Iの化合物並びに本明細書に開示されている及び/又は記載されている別の化合物)の誘導体を作製することによって得ることができる。プロドラッグの活性化合物への転換は、自発的に進行してもよく(例えば、加水分解反応によって)、又は触媒されても又は別の作用物質(例えば、酵素、光、酸又は塩基、及び/又は温度)によって誘発されてもよい。該作用物質は、使用条件に対して内因性(例えば、プロドラッグが投与される細胞中に存在する酵素、若しくは胃の酸性条件)であってもよく、又は作用物質は、外因的に供給されてもよい。プロドラッグは、活性化合物中の1個以上の官能基を別の官能基に変換することによって得ることができ、これは、次いで、身体に投与された場合、元の官能基に変換し戻される。例えば、ヒドロキシル官能基は、スルホナート、ホスファート、エステル又はカルボナート基に変換することができ、これが、in vivoで加水分解されてヒドロキシル基に戻され得る。同様に、アミノ官能基を、例えば、アミド、カルバマート、イミン、尿素、ホスフェニル、ホスホリル又はスルフェニル官能基に変換することができ、これは、in vivoで加水分解されてアミノ基に戻され得る。カルボキシル官能基を、例えば、エステル(シリルエステル及びチオエステルを含めて)、アミド又はヒドラジド官能基に変換することができ、これは、in vivoで加水分解されて、カルボキシル基に戻され得る。プロドラッグの例には、限定するものではないが、式Iの化合物並びに本明細書に開示されている及び/又は記載されている他の化合物中に存在する(アルコール又はアミン基等の)官能基のホスファート、アセタート、ホルマート及びベンゾアート誘導体が含まれる。
【0056】
本明細書に開示されている及び/又は記載されている化合物は、同位体の形態に富んでいる、例えば、2H、3H、11C、13C及び/又は14Cの含量に富んでいることができる。一実施形態において、該化合物は、少なくとも1個の重水素原子を含む。このような重水素化の形態は、例えば、米国特許第5,846,514号及び同第6,334,997号に記載されている手順によって作製することができる。このような重水素化化合物は、本明細書に開示されている及び/又は記載されている化合物の作用の効能を改良し、持続時間を増加させ得る。重水素置換化合物は、Dean、D.、Recent Advances in the Synthesis and Applications of Radiolabeled Compounds for Drug Discovery and Development、Curr. Pharm. Des.、2000; 6(10); Kabalka、G.ら、The Synthesis of Radiolabeled Compounds via Organometallic Intermediates、Tetrahedron、1989、45 (21)、6601〜21;及びEvans、E.、Synthesis of radiolabeled compounds、J. Radioanal. Chem.、1981、64 (1〜2)、9〜32に記載されているもの等の様々な方法を用いて合成することができる。
【0057】
「溶媒和物」は、溶媒と化合物の相互作用によって形成される。「化合物」という用語には、化合物の溶媒和物も含まれるものである。同様に、「塩」には、塩の溶媒和物が含まれる。適した溶媒和物は、一水和物及び半水和物含めた、水和物等の薬学的に許容される溶媒和物である。
【0058】
「キレート」は、化合物が金属イオンに2個(又は以上)の点で配位することによって形成される。「化合物」という用語には、化合物のキレートが含まれるものである。同様に、「塩」には、塩のキレートが含まれる。
【0059】
「非共有結合性複合体」は、化合物と別の分子の相互作用によって形成され、この場合、化合物と分子の間には、共有結合が形成されない。例えば、複合体形成は、ファンデルワールス相互作用、水素結合、及び静電気相互作用(イオン結合とも呼ばれる)を介して起こり得る。このような非共有結合性複合体は、「化合物」という用語に包含される。
【0060】
「水素結合」という用語は、電気陰性原子(水素結合受容体としても知られている)と第2の相対的に電気陰性の原子に結合した水素原子(水素結合供与体としても知られている)の間の結合の形態を表す。適した水素結合供与体及び受容体は、医学化学において十分に理解されている(G. C. Pimentel及びA. L. McClellan、The hydrogen Bond、Freeman、San Francisco、1960; R. Taylor及びO. Kennard、「Hydrogen Bond Chemistry in Organic Crystals」、Accounts of Chemical Research、17、320〜326頁(1984))。
【0061】
「水素結合受容体」は、sp2混成である酸素若しくは窒素、エーテル酸素、又はスルホキシド若しくはN-オキシドの酸素等の酸素又は窒素を含む基を表す。
【0062】
「水素結合供与体」という用語は、酸素、窒素、又は環窒素を含む水素基を有するヘテロ芳香族炭素若しくは環窒素を含むヘテロアリール基を表す。
【0063】
本明細書で使用される場合、「基(group)」、「基(radical)」又は「断片」という用語は、同義であり、官能基、又は結合若しくは分子の他の断片に結合可能な分子の断片を示すものである。
【0064】
「活性薬剤」という用語は、生物学的活性を有する物質を示すのに使用される。いくつかの実施形態において、「活性薬剤」は、医薬有用性を有する物質である。例えば、活性薬剤は、抗神経変性治療用であってもよい。
【0065】
「治療有効量」という用語は、ヒト又は非ヒト対象に投与した場合、症状の寛解、疾患の進行の減速、又は疾患の予防等の治療上の利益を提供するのに有効な量を意味し、例えば、治療有効量は、KMO活性の阻害に応答する疾患の症状を低減し、キヌレニン経路代謝産物(キヌレニン、キヌレン酸、アントラニル酸、3-OH-キヌレニン、3-OHアントラニル酸、又はキノリン酸等)を調節するのに十分な量であり得る。いくつかの実施形態において、治療有効量は、神経変性の経路の症状又は疾患を治療するのに十分な量である。いくつかの実施形態において、治療有効量は、神経変性疾患の徴候又は副作用を低減させるのに十分な量である。いくつかの実施形態において、治療有効量は、神経細胞死のレベルを有意に増加させ又は有意に減少させることを防止するのに十分な量である。いくつかの実施形態において、治療有効量の実体は、神経細胞死と関連するQUINのレベルを有意の増加又は有意に減少させることを防止するのに十分な量である。いくつかの実施形態において、治療有効量は、神経細胞の健康と関連するKYNAのレベルの増加を生じさせるのに十分な量である。いくつかの実施形態において、治療有効量は、QUINのレベルの低下及びKYNAのレベルの増加と関連する抗痙攣及び神経保護特性を増加させるのに十分な量である。いくつかの実施形態において、治療有効量は、限定するものではないが、脳、脊髄、末梢神経系、又は髄膜における炎症を含めた、体内における炎症プロセスを調節するのに十分な量である。いくつかの実施形態において、治療有効量は、効果的な免疫応答を展開することに関与する(IL-1β又はTNFα等の)サイトカインの産生を調節するのに十分な量であり、又は多発性硬化症における等の、血液脳関門が損なわれた状態の末梢又は脳における単球/マクロファージ炎症促進性活性に作用するのに十分な量である。
【0066】
神経変性障害を治療するための本明細書に記載の方法において、治療有効量はまた、患者に投与した場合、神経変性疾患の進行を検出可能な程度に遅らせるか、又は少なくとも1種の本明細書に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを与えられた患者が、神経変性疾患の症状を示すことを阻止するのに十分な量である。神経変性疾患を治療するための本明細書に記載のいくつかの方法において、治療有効量はまた、神経細胞死のレベルの検出可能な低減を生じさせる十分な量である。例えば、いくつかの実施形態において、治療有効量は、QUINの量の検出可能な減少、及びキヌレニン、KYNA、又はアントラニル酸の量の増加を生じさせることによって、ニューロン死のレベルを有意に低減させるのに十分な量である。
【0067】
さらに、異なる一連の基準又は実験条件下で、一貫性がないか又は矛盾するいかなる結果にもかかわらず、上記の基準又は実験条件の少なくとも1つによってそれ自体特徴付けられる場合、その量は治療有効量であると考えられる。
【0068】
「阻害」という用語は、生物学的活性又はプロセスのベースライン活性の有意の低下を示す。「KMO活性の阻害」は、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグの非存在下のKMOの活性と比較して、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグの存在への直接的又は間接的応答としてのKMO活性の低下を表す。該活性の低下は、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグとKMOとの直接的相互作用に起因しても、又は本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグと、これがKMO活性に影響を及ぼす1つ以上の他の要因との相互作用に起因してもよい。例えば、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグの存在が、KMOに直接結合することによって、KMO活性を低下させる別の要因を(直接若しくは間接的に)もたらすことによって、又は細胞若しくは生物体中に存在するKMOの量を(直接若しくは間接的に)減少させることによってKMO活性を低下してもよい。
【0069】
「KMO活性の阻害」は、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグの非存在下におけるKMOの活性と比較して、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグの存在への直接若しくは間接的応答としてのKMO活性の低下を表す。活性の低下は、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグと、KMO又はこれがKMO活性に影響を及ぼす1種以上の他の要因との直接的相互作用に起因してもよい。
【0070】
KMO活性の阻害はまた、下記のアッセイ等の、標準的なアッセイにおける3-HK及びQUIN産生の観察可能な阻害を表す。KMO活性の阻害はまた、KYNAの産生の観察可能な増加を表す。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグは、1ミクロモル以下のIC50値を有する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグは、100ミクロモル以下のIC50値を有する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグは、10ナノモル以下のIC50値を有する。
【0071】
「KMO活性」にはまた、(ミトコンドリア中に見られる受容体等の)1種以上の様々なKMO膜結合タンパク質の、活性化、再分布、再編成、若しくはキャッピングが含まれる、又は結合部位は、シグナル伝達を開始することができる、再編成若しくはキャッピングを受け得る。KMO活性はまた、キヌレニンの利用能を調節することができ、これは、QUIN、KYNA、アントラニル酸、及び/又は3-HKの合成又は産生を起こさせることができる。
【0072】
「KMO活性の阻害に応答する疾患」は、KMOを阻害することが、症状の寛解、疾患の進行の低減、疾患発症の予防又は遅延、炎症反応の予防又は寛解、異常な活性の阻害及び/又はある種の細胞タイプ(神経細胞等の)の死等の治療上の利益を提供する疾患である。
【0073】
「治療」又は「治療する」とは、
a)疾患の予防、即ち、疾患の臨床症状を発生させないこと、
b)疾患の進行を阻害すること、
c)臨床症状の発生を減速若しくは抑止すること、及び/又は
d)疾患の軽減、即ち、臨床症状を軽減させること
を含めて、患者における疾患の任意の治療を意味する。
【0074】
「対象」又は「患者」は、治療、観察又は実験の対象であった、又は対象となるであろう、哺乳類等の動物を表す。本明細書に記載の方法は、ヒトの治療及び獣医学への適用に有用である可能性がある。いくつかの実施形態において、対象は哺乳類である。及び、いくつかの実施形態において、対象はヒトである。
【0075】
本明細書で使用される場合、「疾患」という用語は、「障害」及び「状態」(病状として)という用語と、すべてが、正常な機能を障害する、ヒト若しくは動物の身体、又は1種以上のその部分の異常な状態を反映している点で、一般に同義であり、互換性を持って使用されものであり、典型的には、区別される徴候及び症状によって認められ、ヒト又は動物が短い寿命又は低い生活の質を持つ原因となる。
【0076】
提供されるものは、式Iの化合物
【0077】
【化3】
[式中、
Xは、O及びNR1から選択され、
Yは、(CR2R3)n及びC(O)から選択され、
Zは、CH2、O、S、及びNR4から選択され、
R1及びR4は、水素及び低級アルキルから独立に選択され、
存在する場合、R2及びR3は、水素、ハロ、及び場合により置換されている低級アルキルから独立に選択され、
R5は、水素及びハロから選択され、
nは、1又は2であり、
ただし、式Iの化合物は、
(1S,2S)-2-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-[(7-クロロ-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル)カルボニル]シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-[(7-クロロ-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル)カルボニル]シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-[(2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)カルボニル]シクロプロパン-1-カルボン酸;及び
(1S,2S)-2-[(2,2-ジフルオロ-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)カルボニル]シクロプロパン-1-カルボン酸
からは選択されない]、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグである。
【0078】
いくつかの実施形態において、XはOである。
【0079】
いくつかの実施形態において、XはNR1である。いくつかの実施形態において、R1は水素である。いくつかの実施形態において、R1はメチルである。
【0080】
いくつかの実施形態において、Yは(CR2R3)nである。
【0081】
いくつかの実施形態において、Yは(CR2R3)nであり、nは1である。いくつかの実施形態において、R2は水素である。いくつかの実施形態において、R2は低級アルキルである。いくつかの実施形態において、R2はメチルである。いくつかの実施形態において、R2はハロゲンである。いくつかの実施形態において、R2はフルオロである。いくつかの実施形態において、R3は水素である。いくつかの実施形態において、R3は低級アルキルでる。いくつかの実施形態において、R3はメチルである。いくつかの実施形態において、R3はハロゲンである。いくつかの実施形態において、R3はフルオロである。
【0082】
いくつかの実施形態において、Yは(CR2R3)nであり、nは2である。いくつかの実施形態において、R2は水素である。いくつかの実施形態において、R3は水素である。いくつかの実施形態において、Yは(CH2CH(CH3))である。
【0083】
いくつかの実施形態において、YはC(O)である。
【0084】
いくつかの実施形態において、ZはSである。
【0085】
いくつかの実施形態において、ZはOである。
【0086】
いくつかの実施形態において、ZはCH2である。
【0087】
いくつかの実施形態において、ZはNR4である。いくつかの実施形態において、R4は水素である。いくつかの実施形態において、R4はメチルである。
【0088】
いくつかの実施形態において、R5は、水素及びクロロから選択される。いくつかの実施形態において、R5は水素である。いくつかの実施形態において、R5はクロロである。
【0089】
また、提供されるものは、
(1S,2S)-2-(7-クロロ-2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(8-クロロ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(7-クロロ-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(7-クロロ-2-メチル-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(8-クロロ-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾオキサチイン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(8-クロロ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;及び
(1S,2S)-2-(2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;(1S,2S)-2-(7-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(8-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-6-カルボニル)シクロプロパンカルボン酸;
(1S,2S)-2-(4-クロロ-2-オキソ-2,3-ジヒドロベンゾ[d]オキサゾール-6-カルボニル)シクロプロパンカルボン酸;
(1S,2S)-2-(7-クロロ-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボニル)シクロプロパンカルボン酸;
(1S,2S)-2-(7-クロロ-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボニル)シクロプロパンカルボン酸;及び
(1S,2S)-2-(7-クロロ-1-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボニル)シクロプロパンカルボン酸
から選択される化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグである。
【0090】
本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを得るための方法は、当業者には明らかであり、適切な手順が、例えば、下記の実施例、及び本明細書で引用された参考文献に記載されている。
【0091】
提供されるものは、KMOの触媒による活性を阻害する方法であって、前記KMOと、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグの有効量とを接触させるステップを含む方法である。
【0092】
また、提供されるものは、治療を必要とする対象における、KMO活性によって媒介される状態又は障害を治療する方法であって、治療有効量の、本明細書に記載の少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを対象に投与するステップを含む方法である。
【0093】
また、提供されるものは、治療を必要とする対象における、KMO活性によって媒介される神経変性の病態を治療する方法であって、治療有効量の、本明細書に記載の少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを対象に投与するステップを含む方法である。
【0094】
また、提供されるものは、3-OH-KYN、QUIN及び/又はKYNAの存在によって(又は、少なくとも部分的に)媒介される障害を治療する方法である。また、提供されるものは、QUIN、3-OH-KYNの脳内での合成の増加、又はGLUの放出増加が関与し、ニューロンの障害を引き起こし得る変性又は炎症の状態を治療する方法である。
【0095】
このような疾患には、例えば、ハンチントン病及び脊髄小脳失調症神経変性疾患等の他のポリグルタミン障害、精神又は神経疾患又は障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性(amyotropic)側索硬化症、クロイツフェルト・ヤコブ疾患、外傷誘発性神経変性、高圧神経症候群、ジストニア、オリーブ橋小脳萎縮症、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、てんかん、脳卒中の結果、脳虚血、脳卒中(局所虚血)を含めた虚血性障害、低酸素症、多発脳梗塞性認知症、大脳の外傷又は損傷の結果、脊髄への損傷、老人性認知症及びAIDS認知症複合等の認知症、AIDS誘発性脳症、他の感染関連脳症、ウイルス又は細菌性髄膜炎、ウイルス、細菌及び他の寄生生物によって引き起こされる感染性疾患、例えば、ウイルス、細菌又は寄生生物等の一般的な中枢神経系(CNS)感染症、例えば、灰白髄炎、ライム病(ボレリア・ブルグドルフェリ感染症)敗血症性ショック、及びマラリヤ、癌、大脳局在性を伴う癌、肝性脳症、全身性狼瘡、無痛覚及びアヘン剤禁断症状、摂食行動、不眠、うつ病、統合失調症、作業記憶の重度の欠損、長期の記憶保存の重度の欠損、認知低下、重度の注意欠陥、実行機能の重度の欠陥、情報処理の緩慢さ、神経活動の緩慢さ、不安、全般性不安障害、パニック不安、強迫性障害、対人恐怖症、舞台不安、心的外傷後ストレス障害、急性ストレス反応、適応反応、分離不安障害、アルコール離脱不安、うつ病性障害、発育脳又は老齢脳の障害等の精神障害、糖尿病、及びその合併症、トゥレット症候群、脆弱X症候群、自閉症スペクトラム障害、思考、感情、言語及び他人と関わる能力において重度及び広汎性の障害を引き起こす障害、気分障害、限定することなく、双極性障害、単極性うつ病、大うつ病、内因性(ondougenous)うつ病、退行期うつ病、反応性うつ病、精神病性うつ病、基礎疾患によって引き起こされるうつ病、抑うつ性の障害、気分循環性障害、気分変調性障害、全身の病状に起因する気分障害、特定不能な及び物質誘発性気分障害等の情緒的状態の異常で特徴付けられる心理学的障害が含まれる。このような疾患には、例えば、急性壊死性膵炎、AIDS(疾患)、無痛覚、無菌性髄膜炎、脳疾患、例えば、ジルドラトゥレット症候群、アスペルガー症候群、レット症候群、広汎性発達障害、加齢関連脳疾患、及び発育脳疾患、燃え尽き症候群、一酸化炭素中毒、心臓停止又は心不全及び出血性ショック(全脳虚血)、白内障形成及び眼の老化、中枢神経系疾患、脳血管疾患、慢性疲労症候群、慢性ストレス、認知障害、大発作及び小発作てんかんの異型及び部分複雑てんかん等の痙攣性障害、糖尿病、神経系の疾患(例えば、ジスキネジア、Lドパ誘発性運動障害、薬物嗜癖、疼痛及び白内障)、薬物依存症、断薬、摂食障害、ギラン・バレー症候群及び他の神経障害(neurophaties)、肝性脳症、免疫疾患、免疫(immunitary)障害及び生物学的応答の改変を目的とする治療的療法(例えば、インターフェロン又はインターロイキンの投与)、炎症(全身性炎症反応症候群)、中枢及び/又は末梢神経系炎症性の障害、損傷(外傷、多発外傷)、精神障害及び行動障害、代謝疾患、炎症性疼痛、神経障害性(neurophathic)疼痛又は片頭痛、異痛症、痛覚過敏疼痛、幻肢痛、糖尿病性神経障害関連神経障害性(neurophathic)疼痛の群から選択される疼痛疾患又は障害、多臓器不全、溺水、壊死、脳の新生物、リンパ腫及び他の悪性血液障害を含めた腫瘍性障害、神経系疾患(高圧神経症候群、感染症)、アルコール依存症、大麻、ベンゾジアゼピン、バルビツレート、モルヒネ及びコカイン依存症を含めたニコチン嗜癖及び他の嗜癖障害、食欲の変化、睡眠障害、睡眠パターンの変化、活力の欠如、疲労、低い自尊心(self steem)、不適切な自責の念、死又は自殺の頻繁な思考、自殺する計画又は試み、絶望及び無価値の感情、精神運動性激越又は遅滞、思考、集中、又は決定する能力の低下、神経保護薬として、疼痛、心的外傷後ストレス障害、敗血症、脊髄疾患、脊髄小脳失調症、全身性エリテマトーデス、脳及び脊髄への外傷性損傷、並びに振戦症候群及び様々な運動障害(ジスキネジア(diskinesia))も含まれる。バランス不良、動作緩慢(brakykinesia)、硬直、振戦、音声の変化(change in speech)、顔の表情の喪失、小字症、嚥下困難、流涎、認知症、錯乱、恐怖、性機能障害、言語障害、意思決定障害、激しい憤激、攻撃性、幻覚、感情鈍麻、抽象的思考の障害。
【0096】
このような疾患には、例えば、心血管疾患が含まれ、これは、心臓及び循環系の疾患及び障害と称される。これらの疾患は、異常リポ蛋白血症及び/又は脂質異常症と関連付けられることが多い。心血管疾患には、限定するものではないが、心肥大、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、及びうっ血性心不全、冠動脈心疾患、高血圧症及び低血圧症が含まれる。
【0097】
他のこのような疾患には、良性又は悪性挙動の過剰増殖性疾患が含まれ、この場合、様々な組織及び器官の細胞が、異常なパターンの成長、増殖、遊走、シグナル伝達、老化及び死を示す。一般的に、過剰増殖性疾患は、限定するものではないが、癌及び良性腫瘍をもたらし得る器官及び組織の細胞の無制御の成長を含めた、無制御の細胞増殖を伴う疾患及び障害を表す。内皮細胞と関連する過剰増殖性障害は、血管腫、子宮内膜症、肥満、加齢性黄班変性症及び様々な網膜症等の血管新生の疾患、並びにアテローム性動脈硬化症の治療におけるステント留置の結果として再狭窄を引き起こすEC及び平滑筋細胞の増殖をもたらすことがあり得る。線維芽細胞が関与する過剰増殖性障害(即ち、線維形成)には、限定するものではないが、加齢性黄変変性症、心筋梗塞と関連する心臓リモデリング及び心不全、手術又は損傷、ケロイド、及び類線維腫及びステント留置の結果として一般的に生じる等の過剰な創傷治癒等の過剰な瘢痕化の障害(即ち、線維症)が含まれる。
【0098】
さらなる疾患として、移植片拒絶(T細胞の抑制)及び移植片対宿主、慢性腎疾患、全身性炎症性障害、マラリヤ及びアフリカトリパノソーマ症、脳卒中、及び肺炎球菌性髄膜炎を含めた脳の炎症性障害が含まれる。
【0099】
また、提供されるものは、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグが、対象に付与される唯一の活性薬剤である治療方法であり、さらに、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグが、1種以上の追加の活性薬剤と併用して対象に付与される治療方法が含まれる。
【0100】
一般に、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグは、類似の有用性を供給する薬剤に対して認められている任意の投与方法によって、治療有効量で投与される。化合物、即ち、活性成分の実際の量は、治療される疾患の重症度、対象の年齢及び相対的な健康状態、使用される化合物の効力、投与の経路及び形態、並びに当業者には知られている他の要因等の多数の要因により決まる。該薬物は、一日に少なくとも1回、一日に1回又は2回等で投与され得る。
【0101】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグは、医薬組成物として投与される。したがって、提供されるものは、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを、担体、補助剤、及び賦形剤から選択される少なくとも1種の薬学的に許容されるビヒクルと一緒に含む医薬組成物である。
【0102】
薬学的に許容されるビヒクルは、これらを治療される動物に投与するのに適したものにするために、十分に高純度及び十分に低毒性でなければならない。該ビヒクルは、不活性であるか、又は医薬の利益を有し得る。本明細書に記載の1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグとの組合せで使用されるビヒクルの量は、本明細書に記載の、該化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグの単位用量当たりの投与のための材料の実用的な量を提供するのに十分な量である。
【0103】
例示的な薬学的に許容される担体又はこれらの成分は、ラクトース、グルコース及びスクロース等の糖、コーンスターチ及びジャガイモデンプン等のデンプン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、及びメチルセルロース等のセルロース及びその誘導体、粉末状トラガカント、麦芽、ゼラチン、タルク、ステアリン酸及びステアリン酸マグネシウム等の固体滑沢剤、硫酸カルシウム、合成油、ピーナッツ油、綿実油、ゴマ油、オリーブ油、及びトウモロコシ油等の植物油、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、及びポリエチレングリコール等のポリオール、アルギン酸、リン酸緩衝液、TWEEN等の乳化剤、ナトリウムラウリルスルファート等の湿潤剤、着色剤、香味剤、打錠剤、安定剤、酸化防止剤、保存剤、発熱物質を含まない水、等張性生理食塩水、及びリン酸緩衝液である。
【0104】
場合による活性薬剤が、医薬組成物中に含まれていてもよく、これは、本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグの活性を実質的に妨害しない。
【0105】
有効な濃度の、本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを、適した薬学的に許容されるビヒクルと混合する。本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグが不十分な溶解度を示す場合、化合物を可溶化する方法を使用してもよい。このような方法は、当業者には知られており、限定するものではないが、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の共溶媒の使用、TWEEN等の界面活性剤の使用、又は重炭酸ナトリウム水溶液中への溶解が含まれる。
【0106】
本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを混合又は添加した後、得られる混合物は、溶液、懸濁液、エマルジョン等であってもよい。得られる混合物の形態は、所望の投与方法、及び選択されたビヒクル中への本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグの溶解度を含めたいくつかの要因に依存する。治療される疾患の症状を寛解させるのに十分な有効濃度は、経験的に決定してもよい。
【0107】
本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを、経口で、局所的に、非経口的に、静脈内に、筋肉内注射によって、吸入若しくはスプレーによって、舌下で、経皮的に、口腔内投与を介して、直腸内に、点眼液として、又は他の手段によって、投薬単位製剤で投与してもよい。
【0108】
医薬組成物は、例えば、錠剤、トローチ剤、ロゼンジ剤、水性若しくは油性懸濁剤、分散性の粉剤若しくは顆粒剤、乳剤、硬質若しくは軟質カプセル剤、又はシロップ剤若しくはエリキシル剤等の経口使用のために製剤化してもよい。経口使用が意図された医薬組成物は、医薬組成物製造のための当技術分野で公知の任意の方法により調製してもよく、このような組成物は、薬剤として上質の及び口当たりの良い調製物を提供するために、甘味剤、香味剤、着色剤及び保存剤等の1種以上の作用物質を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、経口医薬組成物は、0.1〜99%の本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを含む。いくつかの実施形態において、経口医薬組成物は、少なくとも5%(重量%)の本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを含む。いくつかの実施形態は、25%〜50%又は5%〜75%の本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを含む。
【0109】
経口投与医薬組成物には、液剤、乳剤、懸濁剤、粉剤、顆粒剤、エリキシル剤、チンキ剤、シロップ剤等も含まれる。このような組成物の調製に適した薬学的に許容される担体は、当技術分野で公知である。経口医薬組成物は、保存剤、香味剤、スクロース又はサッカリン等の甘味剤、味マスキング剤、及び着色剤を含んでいてもよい。
【0110】
シロップ剤、エリキシル剤、乳剤及び懸濁剤のための担体の典型的な成分には、エタノール、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、液体スクロース、ソルビトール及び水が含まれる。シロップ剤及びエリキシル剤は、甘味剤、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール又はスクロースと共に製剤化してもよい。このような医薬組成物はまた、粘滑剤を含んでいてもよい。
【0111】
本明細書に記載の、化合物又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグは、例えば、水性若しくは油性懸濁剤、液剤、乳剤、シロップ剤、又はエリキシル剤等の経口液体調製物中に取り込むことができる。さらに、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを含有する医薬組成物は、使用前に、水又は他の適したビヒクルで構成する乾燥生成物として提示することができる。このような液体調製物は懸濁剤(例えば、ソルビトールシロップ、メチルセルロース、グルコース/糖、シロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルミニウムステアラートゲル、及び水素化食用脂肪)、乳化剤(例えば、レシチン、ソルビタンモノオレアート、又はアラビアゴム)、非水性ビヒクル(これは、食用油(例えば、アーモンド油、分画されたヤシ油、シリルエステル、プロピレングリコール及びエチルアルコール)を含むことができる)、並びに保存剤(例えば、メチル又はプロピルp-ヒドロキシベンゾアート及びソルビン酸)等の慣用の添加剤を含むことができる。
【0112】
懸濁剤に関しては、典型的な懸濁剤には、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、AVICEL RC-591、トラガカント及びアルギン酸ナトリウムが含まれ、典型的な湿潤剤には、レシチン及びポリソルベート80が含まれ、典型的な保存剤には、メチルパラベン及び安息香酸ナトリウムが含まれる。
【0113】
水性懸濁剤は、水性懸濁剤の製造に適している賦形剤と混合された活性材料を含む。このような賦形剤は、懸濁剤、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム及びアラビアゴム、分散化剤若しくは湿潤剤(天然起源のホスファチド、例えば、レシチン、又はアルキレンオキシドと脂肪酸の縮合生成物、例えばポリオキシエチレンステアラート、又はエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールの縮合生成物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、又はエチレンオキシドと、脂肪酸及びヘキシトールから誘導される部分的エステルとの縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビトール代用物、又はエチレンオキシドと、脂肪酸及びヘキシトール無水物から誘導される部分的エステルとの縮合生成物、例えばポリエチレンソルビタン代用物であってもよい)である。水性懸濁剤はまた、1種以上の保存剤、例えば、エチル又はn-プロピルp-ヒドロキシベンゾアートを含んでもよい。
【0114】
油性懸濁剤は、活性成分を植物油、例えばピーナッツ油、オリーブ油、ゴマ油若しくはヤシ油中に、又は流動パラフィン等の鉱油中に懸濁させることによって製剤化され得る。油性懸濁剤は、増粘剤、例えば、ミツロウ、硬質パラフィン又はセチルアルコールを含んでもよい。口当たりのよい経口調製物を提供するために、上述のもの等の甘味剤、及び香味剤を添加してもよい。こうした医薬組成物は、アスコルビン酸等の酸化防止剤を添加することによって防腐処理される。
【0115】
医薬組成物はまた、水中油型乳剤の形態であってもよい。油相は、植物油、例えば、オリーブ油若しくはピーナッツ油、又は鉱油、例えば流動パラフィン又はこれらの混合物であってもよい。適した乳化剤は、天然起源のガム、例えば、アラビアゴム又はトラガカントゴム、天然起源のホスファチド、例えば、大豆、レシチン、及び脂肪酸及びヘキシトール無水物から誘導されるエステル又は部分的エステル、例えば、ソルビタンモノオレアート(sorbitan monoleate)、並びに前記部分的エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートであってもよい。
【0116】
水の添加によって水性懸濁剤を調製するのに適した分散性粉末及び顆粒は、分散化剤又は湿潤剤、懸濁剤及び1種以上の保存剤と混合された活性成分を提供する。適した分散化剤又は湿潤剤及び懸濁剤は、上ですでに挙げたものによって例示されている。
【0117】
錠剤は、典型的には、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、マンニトール、ラクトース及びセルロース等の不活性希釈剤、デンプン、ゼラチン及びスクロース等の結合剤、デンプン、アルギン酸及びクロスカルメロース等の崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸及びタルク等の滑沢剤のような慣用の薬学的に許容される補助剤を含む。粉末混合物の流動特性を改良するために、二酸化ケイ素等の流動促進剤を使用することができる。FD&C染料等の着色剤を、外観のために添加することができる。アスパルテーム、サッカリン、メントール、ペパーミント等の甘味剤及び香味剤、及び果実香味料は、咀嚼錠のための有用な補助剤であることができる。カプセル剤(持続放出製剤及び徐放製剤を含めて)は、通常、上で開示された1種以上の固体希釈剤を含む。担体成分の選択は、味覚、コスト及び保存安定性のような二次的考慮事項により決まることが多い。
【0118】
このような医薬組成物をまた、慣用の方法によって被覆してもよく、典型的にはpH又は時間依存性コーティングにより、本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグが胃腸管中で、所望の局所適用の近傍において、又は様々な時間において放出され、所望の作用を延ばすように被覆してもよい。このような剤形には、限定するものではないが、典型的には1種以上の、セルロースアセタートフタラート、ポリビニルアセタートフタラート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラート、エチルセルロース、Eudragitコーティング、ワックス及びセラックが含まれる。
【0119】
経口使用のための医薬組成物はまた、活性成分が不活性の固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、若しくはカオリンと混合される場合は硬質ゼラチンカプセル剤として、又は活性成分が水若しくは油媒体、例えばピーナッツ油、流動パラフィン若しくはオリーブ油と混合される場合は軟質ゼラチンカプセル剤として提示してもよい。
【0120】
医薬組成物は、無菌の注射用水性又は油性懸濁剤の形態であってもよい。この懸濁剤は、上に挙げた、適した分散化剤又は湿潤剤及び懸濁剤を用いて、公知の技術に従って製剤化してもよい。無菌の注射用調製物はまた、無毒性の非経口的に許容されるビヒクル中の、例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液としての無菌の注射用液剤又は懸濁剤であってもよい。使用してもよい許容されるビヒクルの中でも、水、リンゲル液、及び等張性の塩化ナトリウム溶液がある。さらに、無菌の不揮発性油は、溶媒又は懸濁媒体として通常使用されている。この目的のために、合成のモノ又はジグリセリドを含めて、任意の無刺激性不揮発性油を使用してもよい。さらに、オレイン酸等の脂肪酸は、注射剤の調製に有用であることがある。
【0121】
本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグは、無菌の媒体中で非経口的に投与してもよい。非経口投与には、皮下注射、静脈内、筋肉内、くも膜下腔内注射又は輸注の技術が含まれる。本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグは、使用されるビヒクル及び濃度に応じて、ビヒクル中に懸濁又は溶解することができる。有利には、局所麻酔薬、保存剤及び緩衝剤等の補助剤がビヒクル中に溶解することができる。多数の非経口投与のための医薬組成物において、担体は、総組成物の少なくとも90重量%を占める。いくつかの実施形態において、非経口投与のための担体は、プロピレングリコール、オレイン酸エチル、ピロリドン、エタノール、及びゴマ油から選択される。
【0122】
本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグはまた、薬物の直腸内投与のための坐薬の形態で投与してもよい。これらの医薬組成物は、薬物を、常温では固体であるが、直腸の温度では液体であり、したがって直腸内で溶融して薬物を放出する、適した非刺激性賦形剤と混合することによって調製することができる。このような材料には、カカオバター及びポリエチレングリコールが含まれる。
【0123】
本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグは、皮膚及び眼中等の粘膜への、ゲル剤、クリーム剤、及びローション剤の形態での局所適用のため、及び眼への適用のため等の、局所(local)若しくは局所(topical)適用のために製剤化されてもよい。局所用医薬組成物は、例えば、液剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、ローション剤、乳液、クレンザー、保湿剤、スプレー、皮膚パッチ剤等を含めた、任意の形態であってもよい。
【0124】
このような液剤は、適当な塩と共に0.01%〜10%の等張性溶液、pH 5〜7として製剤化されてもよい。本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグはまた、経皮パッチとして経皮投与用に製剤化されてもよい。
【0125】
本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを含む局所用医薬組成物は、例えば、水、アルコール、シンロカイゲル、アラントイン、グリセリン、ビタミンA及びE油、鉱油、プロピレングリコール、PPG-2ミリスチルプロピオナート等の当技術分野で公知の様々な担体材料と混合することができる。
【0126】
局所用担体に使用するのに適した他の材料には、例えば、皮膚軟化剤、溶媒、保湿剤、増粘剤及び粉末が含まれる。これらのタイプの材料のそれぞれの例は、以下の通りであり、これらは、単独で又は1種以上の材料の混合物として使用することができる。
【0127】
代表的な皮膚軟化剤には、ステアリルアルコール、グリセリルモノリシノレアート、グリセリルモノステアラート、プロパン-1,2-ジオール、ブタン-1,3-ジオール、ミンク油、セチルアルコール、イソプロピルイソステアラート、ステアリン酸、イソブチルパルミタート、イソセチルステアラート、オレイルアルコール、ラウリン酸イソプロピル、ヘキシルラウラート、デシルオレアート、オクタデカン-2-オール、イソセチルアルコール、パルミチン酸セチル、ジメチルポリシロキサン、ジ-n-ブチルセバカート、イソプロピルミリスタート、イソプロピルパルミタート、イソプロピルステアラート、ブチルステアラート、ポリエチレングリコール、トリエチレングリコール、ラノリン、ゴマ油、ヤシ油、ラッカセイ油、ヒマシ油、アセチル化ラノリンアルコール、石油、鉱油、ブチルミリスタート、イソステアリン酸、パルミチン酸、イソプロピルリノレアート、ラウリルラクタート、ミリスチルラクタート、デシルオレアート、及びミリスチルミリスタート、プロパン、ブタン、イソ-ブタン、ジメチルエーテル、二酸化炭素、及び亜酸化窒素等の噴射剤、エチルアルコール、塩化メチレン、イソプロパノール、ヒマシ油、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等の溶媒、グリセリン、ソルビトール、ナトリウム2-ピロリドン-5-カルボキシラート、可溶性コラーゲン、ジブチルフタラート、及びゼラチン等の保湿剤、並びにチョーク、タルク、フーラー土、カオリン、デンプン、ガム、コロイド状二酸化ケイ素、ナトリウムポリアクリラート、テトラアルキルアンモニウムスメクタイト、トリアルキルアリールアンモニウムスメクタイト、化学修飾マグネシウムアルミニウムシリカート、有機修飾モンモリロナイト粘土、水和ケイ酸アルミニウム、ヒュームドシリカ、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム、及びエチレングリコールモノステアラート等の粉末が含まれる。
【0128】
本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグはまた、小型の単層小胞、大型の単層小胞、及び多層小胞等のリポソーム送達系の形態で局所的に投与してもよい。リポソームは、コレステロール、ステアリルアミン又はホスファチジルコリン等の様々なリン脂質から形成することができる。
【0129】
本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグの全身性送達を達成するのに有用な他の医薬組成物として、舌下、口腔内及び経鼻の剤形がある。このような医薬組成物は、通常1種以上の、スクロース、ソルビトール及びマンニトール等の可溶性充填剤、並びにアラビアゴム、微結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース、及びヒドロキシプロピルメチルセルロース等の結合剤を含む。また、上に開示されている流動促進剤、滑沢剤、甘味剤、着色剤、酸化防止剤及び香味剤を含めてもよい。
【0130】
吸入のための医薬組成物は、通常、慣用の噴射剤(例えば、ジクロロジフルオロメタン又はトリクロロフルオロメタン)を用いて、乾燥粉末として又はエアロゾルの形態で投与することができる液剤、懸濁剤又は乳剤の形態で供給される。
【0131】
医薬組成物はまた、活性促進剤を場合により含んでもよい。活性促進剤は、様々な方法で機能して促進する、又は本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグの治療効果とは無関係である、種々の分子から選択することができる。特定のクラスの活性促進剤として、皮膚浸透性促進剤及び吸収促進剤がある。
【0132】
医薬組成物はまた、種々の分子から選択される追加の活性薬剤を含んでいてもよく、これらは、様々な方法で機能して、本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグの治療効果を促進する。これらの場合による他の活性薬剤は、存在する場合、典型的には0.01%〜15%の範囲のレベルで医薬組成物中に使用される。いくつかの実施形態では、組成物の0.01重量%〜10重量%が含まれる。他の実施形態では、組成物の0.5重量%〜5重量%が含まれる。
【0133】
また、提供されるものは、パッケージされた医薬組成物である。このようなパッケージされた組成物には、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを含む医薬組成物及び対象(典型的にはヒト患者)を治療するための組成物の使用説明書が含まれる。いくつかの実施形態において、説明書は、キヌレニン3-モノ-オキシゲナーゼ活性によって媒介される状態又は障害を被る対象を治療する医薬組成物を使用するためのものである。パッケージされた医薬組成物には、例えば、患者若しくは医療従事者に対して、又はパッケージされた医薬組成物におけラベルとして、処方情報を提供することが含まれ得る。処方情報は、例えば、医薬組成物に関する効能、用量用法、禁忌及び有害反応情報を含んでもよい。
【0134】
前述のすべてにおいて、本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグは、単独で、混合物として、又は他の活性薬剤と併用して投与することができる。
【0135】
本明細書に記載の方法は、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ、並びに限定するものではないが、アミトリプチリン、イミプラミン、デシプラミン、ノルトリプチリン、パロキセチン、フルオキセチン、セトラリン、テトラベナジン、ハロペリドール、クロルプラマジン、チオリダジン、スルピリド、クエチアピン、クロザピン、及びリスペリドン等のハンチントン病の治療に使用される1種以上の追加の薬剤を、同時に又は逐次に対象に投与するステップを含む、ハンチントン病と関連する記憶及び/又は認知障害を治療することを含めて、ハンチントン病を治療する方法を含む。同時投与を用いる方法において、前記薬剤は、組合せ組成物中に存在することができ、又は別々に投与され得る。その結果として、また、提供されるものは、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ、並びに限定するものではないが、アミトリプチリン、イミプラミン、デシプラミン、ノルトリプチリン、パロキセチン、フルオキセチン、セトラリン、テトラベナジン、ハロペリドール、クロルプラマジン、チオリダジン、スルピリド、クエチアピン、クロザピン、及びリスペリドン等のハンチントン病の治療に使用される1種以上の追加の医薬品を含む医薬組成物である。同様に、また提供されるものは、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを含む医薬組成物、並びに限定するものではないが、アミトリプチリン、イミプラミン、デシプラミン、ノルトリプチリン、パロキセチン、フルオキセチン、セトラリン、テトラベナジン、ハロペリドール、クロルプラマジン、チオリダジン、スルピリド、クエチアピン、クロザピン、及びリスペリドン等のハンチントン病の治療に使用される1種以上の追加の医薬品を含む別の組成物を含む、パッケージされた医薬組成物である。
【0136】
また、提供されるものは、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ、並びに、限定するものではないが、レボドパ、Parlodel、Permax、Mirapex、Tasmar、Contan、Kemadin、Artane、及びCogentin等のパーキンソン病の治療に使用される1種以上の追加の薬剤を、同時に又は逐次に、対象に投与するステップを含む、パーキンソン病と関連する記憶及び/又は認知障害を治療することを含めて、パーキンソン病を治療する方法である。同時投与を用いる方法において、前記薬剤は、組合せ組成物中に存在することができ、又は別々に投与され得る。また、提供されるものは、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ、並びに限定するものではないが、レボドパ、Parlodel、Permax、Mirapex、Tasmar、Contan、Kemadin、Artane、及びCogentin等のパーキンソン病の治療に使用される1種以上の追加の医薬品を含む医薬組成物である。また、提供されるものは、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを含む医薬組成物、並びに、限定するものではないが、レボドパ、Parlodel、Permax、Mirapex、Tasmar、Contan、Kemadin、Artane、及びCogentin等のパーキンソン病の治療に使用される1種以上の追加の医薬品を含む別の組成物を含むパッケージされた医薬組成物である。
【0137】
また、提供されるものは、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ、並びに、限定するものではないが、Reminyl、Cognex、Aricept、Exelon、Akatinol、ネオトロピン、Eldepryl、エストロゲン及びクリオキノール等のアルツハイマー病の治療に使用される1種以上の追加の薬剤を同時に又は逐次に、対象に投与するステップを含む、アルツハイマー病と関連する記憶及び/又は認知障害を治療する方法である。同時投与を用いる方法において、前記薬剤は、組合せ組成物中に存在することができるか、又は別々に投与され得る。また、提供されるものは、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ、並びに限定するものではないが、Reminyl、Cognex、Aricept、Exelon、Akatinol、ネオトロピン、Eldepryl、エストロゲン及びクリオキノール等の、アルツハイマー病の治療に使用される1種以上の追加の医薬品を含む医薬組成物である。同様に、また提供されるものは、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを含む医薬組成物、並びに限定するものではないがReminyl、Cognex、Aricept、Exelon、Akatinol、ネオトロピン、Eldepryl、エストロゲン及びクリオキノール等の、アルツハイマー病の治療に使用される1種以上の追加の医薬品を含む別の組成物を含むパッケージされた医薬組成物である。
【0138】
また、提供されるものは、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ、並びに、限定するものではないが、チオリダジン、ハロペリドール、リスペリドン、Cognex、Aricept、及びExelon等の、認知症の治療に使用される1種以上の追加の薬剤を、同時に又は逐次に、対象に投与するステップを含む認知症又は認知障害と関連する記憶及び/又は認知障害を治療する方法である。同時投与を用いる方法において、前記薬剤は、組合せ組成物中に存在することができるか、又は別々に投与され得る。また、提供されるものは、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ、並びに、限定するものではないが、チオリダジン、ハロペリドール、リスペリドン、Cognex、Aricept、及びExelon等の、認知症の治療に使用される1種以上の追加の医薬品を含む医薬組成物である。また、提供されるものは、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを含む医薬組成物、並びに、限定するものではないが、チオリダジン、ハロペリドール、リスペリドン、Cognex、Aricept、及びExelon等の、認知症の治療に使用される1種以上の追加の医薬品を含む別の組成物を含む、パッケージされた医薬組成物である。
【0139】
また、提供されるものは、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ、並びに、限定するものではないが、Dilantin、ルミノール、Tegretol、Depakote、Depakene、Zarontin、Neurontin、Barbita、Solfeton、及びFelbatol等のてんかんの治療に使用される1種以上の追加の薬剤を、同時に又は逐次に、対象に投与するステップを含む、てんかんと関連する記憶及び/又は認知障害を治療する方法である。同時投与を用いる方法において、前記薬剤は、組合せ組成物中に存在することができるか、又は別々に投与され得る。また、提供されるものは、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ、並びに、限定するものではないが、Dilantin、ルミノール、Tegretol、Depakote、Depakene、Zarontin、Neurontin、Barbita、Solfeton、及びFelbatol等のてんかんの治療に使用される1種以上の追加の医薬品を含む医薬組成物である。また、提供されるものは、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを含む医薬組成物、並びに、限定するものではないが、Dilantin、ルミノール、Tegretol、Depakote、Depakene、Zarontin、Neurontin、Barbita、Solfeton、及びFelbatol等のてんかんの治療に使用される1種以上の追加の医薬品を含む他の組成物を含むパッケージされた医薬組成物である。
【0140】
また、提供されるものは、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ、並びに、限定するものではないが、Detrol、Ditropan XL、OxyContin、Betaseron、Avonex、Azothioprine、メトトレキサート、及びCopaxone等の、多発性硬化症の治療に使用される1種以上の追加の薬剤を、同時に又は逐次に、対象に投与するステップを含む、多発性硬化症と関連する記憶及び/又は認知障害を治療する方法である。同時投与を用いる方法において、前記薬剤は、組合せ組成物中に存在することができるか、又は別々に投与され得る。また、提供されるものは、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ、並びに限定するものではないが、Detrol、Ditropan XL、OxyContin、Betaseron、Avonex、Azothioprine、メトトレキサート、及びCopaxone等の、多発性硬化症の治療に使用される1種以上の追加の医薬品を含む医薬組成物である。また、提供されるものは、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを含む医薬組成物、並びに限定するものではないが、Detrol、Ditropan XL、OxyContin、Betaseron、Avonex、Azothioprine、メトトレキサート、及びCopaxone等の、多発性硬化症の治療に使用される1種以上の追加の医薬品を含む別の組成物を含む、パッケージされた医薬組成物である。
【0141】
1種以上の追加の医薬品(単数又は複数)と併用して使用される場合、本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグは、追加の医薬品(単数又は複数)の投与の前に、それと同時に、又はその後に投与してもよい。
【0142】
本明細書に記載の化合物の投与量は、数ある考慮すべき事項の中でも、治療される個々の症候群、症状の重症度、投与経路、投与頻度の間隔、使用する個々の化合物、化合物の効能、毒性学プロファイル、薬物動態学的プロファイル、及び任意の有害な副作用の存在を含めて、種々の要因により決まる。
【0143】
本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグは、通常、KMO阻害薬に対する通例の投与量レベル及び方法で投与される。例えば、本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグは、単回用量又は複数回用量で経口投与によって、一般に0.001〜100mg/kg/日、例えば、0.1〜70mg/kg/日等の0.01〜100mg/kg/日、例えば0.5〜10mg/kg/日の投与量レベルで投与することができる。単位剤形は、一般に0.01〜1000mgの本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ、例えば、0.1〜50mgの本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを含むことができる。静脈内投与では、本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグは、例えば、0.001〜10mg/kg/日等の、0.001〜50mg/kg/日、例えば、0.01〜1mg/kg/日の投与量レベルで、単回投与又は複数回投与で投与することができる。単位剤形は、例えば、0.1〜10mgの本明細書に記載の、少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを含むことができる。
【0144】
本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグの標識された形態を、本明細書に記載のKMOの活性を調節する機能を有する化合物を特定する及び/又は得るための診断として使用することができる。本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグは、バイオアッセイの確認、最適化、及び標準化のためにさらに使用してもよい。
【0145】
本明細書では、「標識された」とは、本明細書に記載の、化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグが、検出可能なシグナル、例えば、放射性同位元素、蛍光タグ、酵素、抗体、磁気粒子等の粒子、化学発光タグ、又は特定の結合分子等を提供する標識で直接的又は間接的のいずれかで標識されることを意味する。特定の結合分子として、ビオチン及びストレプトアビジン、ジゴキシン及び抗ジゴキシン等のペアがある。特定の結合メンバーに対して、相補的メンバーが、上で概説された公知の手順に従って、検出を提供する分子で通常標識されることになる。標識は、検出可能なシグナルを直接的又は間接的に提供する。
【0146】
本明細書に記載の方法の手順を実施するに当たり、特定の緩衝剤、培地、試薬、細胞、培養条件等への言及は、限定することを意図するものではなく、その論考が提示される特定の状況において関心又は価値があると、当業者が認識することになるすべての関連資材を包含するものとして読まれるべきであることは、当然理解されたい。例えば、ある緩衝系又は培養培地を別のものに置き換えることが可能であるが、まったく同じではないとしても類似の結果を得ることがしばしばある。当業者なら、必要以上に実験を行うことなく、本明細書に開示された方法及び手順を用いるのに当たり、このような置き換えを、その目的に最適に役立たせることができるように、このような系及び方法論の十分な知識を有する。
【0147】
[実施例]
本明細書に記載の、化合物、薬学的に許容されるこれらの塩及びプロドラッグ、組成物、及び方法を、以下の非限定的な実施例によってさらに例示する。
【0148】
本明細書で使用される場合、以下の略語は、以下の意味を有する。略語が定義されていない場合は、一般に認められている意味を有する。
CDI=カルボニルジイミダゾール
DCM=ジクロロメタン
DME=ジメチルエーテル
DMEM=ダルベッコ変法イーグル培地
DMF=N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO=ジメチルスルホキシド
EDC・HCl=1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
EtOH=エタノール
Et2O=ジエチルエーテル
EtOAc=酢酸エチル
g=グラム
hr=時間
hrs=時間
HOBt=1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
LiHMDS=リチウムヘキサメチル-ジシラジド
LC/MS=液体クロマトグラフィー/質量分光法
mg=ミリグラム
min=分
mL=ミリリットル
mmol=ミリモル
mM=ミリモル
ng=ナノグラム
nm=ナノメートル
nM=ナノモル
PBS=リン酸緩衝生理食塩水
rt=室温
TBME=t-ブチルメチルエーテル
THF=テトラヒドロフラン
TMOF=トリメチルオルトホルマート
μL=マイクロリットル
μM=ミクロモル
1g/1ml=1体積(vol)
【0149】
実験
市販されている試薬及び溶媒(HPLCグレード)を、さらに精製することなく使用した。
【0150】
薄層クロマトグラフィー(TLC)分析を、Kieselgel 60 F254(Merck)プレートで実施し、UV光を用いて可視化した。マイクロ波反応を、CEM集束マイクロ波を用いて実施した。
【0151】
1H NMRスペクトルを、重水素化溶媒中で、Bruker DRX 500MHz分光器又はBruker DPX 250MHz分光器に記録した。
【0152】
分析用HPLC-MSを、Agilent HP1100及びShimadzu 2010、逆相Atlantis dC18カラム(5μm、2.1×50mm)、2又は3.5分にわたり5〜100%のB勾配(A=水/0.1%ギ酸、B=アセトニトリル/0.1%ギ酸)、注入体積3μl、流量=1.0ml/分を用いたシステムで実施した。UVスペクトルを、Waters 2487二波長UV検出器又はShimadzu 2010システムを用いて215nmで記録した。質量スペクトルを、Waters ZMDを用いて、m/z 150〜850の範囲で毎秒2スキャンの速度でサンプリングし、Shimadzu 2010 LC-MSシステムによって、m/z 100〜1000の間で、エレクトロスプレーイオン化を用いて2Hzのサンプリング速度で取得し、又は分析用HPLC-MSをAgilent HP1100及びShimadzu 2010で実施し、両システムは、逆相Water Atlantis dC18カラム(3μm、2.1×100mm)、7分間で勾配5〜100%B(A=水/0.1%ギ酸、B=アセトニトリル/0.1%ギ酸)、注入体積3μl、流量=0.6ml/minを用いた。UVスペクトルを、215nmにおいて、Water 2996光ダイオードアレイを用いて又はShimadzu 2010システムで記録した。質量スペクトルを、m/z 150〜850の範囲の間で毎秒2スキャンのサンプリング速度で、Water ZQを用いて、及びm/z 100〜1000の間で、2Hzのサンプリング速度でエレクトロスプレーイオン化を用いて、Shimadzu 2010 LC-MSシステムによって取得した。データを、OpenLynx及びOpenLynx Browserソフトウェアを用いて又はShimadzu PsiPortソフトウェアを介して積分し、報告した。
【0153】
方法1:
方法1のためのスキーム: (1S,2S)-2-(7-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
【0154】
【化4】
【0155】
ステップ1、方法1: 2-クロロ-6-(2-ヒドロキシエチル)フェノール
過ヨウ素酸ナトリウム(8.9g、41.5mmol)を、0℃の、THF(100mL)及び水(100mL)中の2-クロロ-6-(プロパ-2-エン-1-イル)フェノール(3.72g、20.7mmol)の撹拌溶液に少しずつ添加した。5分後、四酸化オスミウム(0.1g、0.41mmol)を添加し、撹拌を1.5時間続けた。この時間後、混合物を氷入りのブライン(100mL)中に注ぎ、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、濃縮した。得られた残渣をメタノール(100mL)に溶解し、0℃まで冷却した後、テトラヒドロホウ酸ナトリウム(1.57g、41.5mmol)で、少量ずつ30分間で処理した。この時間後、反応混合物を室温まで加温させ、終夜撹拌した。得られた混合物を濃縮し、1M塩酸水溶液(80mL)で処理し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、濃縮した。得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離;ヘプタン中の0〜40%酢酸エチル)によって精製して、表題化合物(1.41g、収率36%)を黄色の油状物として得た。δH (250MHz, CDCl3) 7.23 (dd, J=8.0, 1.6Hz, 1H), 7.03 (dd, J=7.5, 1.6Hz, 1H), 6.81 (t, J=7.8Hz, 1H), 3.95 (t, J=5.9Hz, 2H), 2.95 (t, J=5.8Hz, 2H).
【0156】
ステップ2、方法1: 7-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン
ジイソプロピルジアゼン-1,2-ジカルボキシラート(1.97ml、9.9mmol)を、無水THF(25ml)中の2-クロロ-6-(2-ヒドロキシエチル)フェノール(1.4g、7.7mmol)及びトリフェニルホスフィン(2.62g、9.9mmol)の撹拌した冷却(0℃)溶液に少しずつ添加し、反応混合物を窒素雰囲気下で15時間撹拌した。この時間後、反応混合物を濃縮し、得られた残渣をBiotage(Isolera snap 50gカートリッジ、ヘプタン中の0〜20% EtOAcで溶離した)によって精製して、表題化合物(1.46g、収率92%)を橙色の油状物として得た。δH (250MHz, CDCl3) 7.16-7.02 (m, 2H), 6.85-6.71 (m, 1H), 4.67 (t, J=8.8Hz, 2H), 3.29 (t, J=8.8Hz, 2H).
【0157】
ステップ3、方法1:メチル(1S,2S)-2-(7-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボキシラート
DCE(2mL)中のメチル(1S,2S)-2-(カルボノクロリドイル)シクロプロパン-1-カルボキシラート(0.39g、2.43mmol)を、窒素雰囲気下の、DCE(4mL)中の三塩化アルミニウム(0.65g、4.85mmol)の冷却した(0℃)撹拌溶液に少しずつ添加した。7-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン(0.5g、2.43mmol)を5分間で滴下添加し、反応混合物を0℃でさらに1時間撹拌した。この時間後、混合物を室温まで加温させておいた後、終夜撹拌した。次いで、反応混合物を0℃まで冷却した後、濃HCl(4mL)と氷(20g)の混合物に少しずつ添加した。次いで、得られた混合物をDCM(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をブライン(30mL)で洗浄した後、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。得られた残渣をBiotage Isolera、(Snap 50gカートリッジ、ヘプタン中の0〜35% EtOAcで溶離した)を用いて精製して、表題化合物(0.14g、収率21%)を白色固体として得た。δH (250MHz, CDCl3) 7.88 (d, J=1.6Hz, 1H), 7.78 (d, J=1.5Hz, 1H), 4.79 (t, J=8.9Hz, 2H), 3.74 (s, 3H), 3.35 (t, J=8.8Hz, 2H), 3.07 (ddd, J=8.6, 5.9, 3.9Hz, 1H), 2.37 (ddd, J=8.6, 6.0, 3.8Hz, 1H), 1.58 (ddt, J=12.0, 5.9, 2.9Hz, 2H). Tr=2.08分 m/z (ES+) (M+H+) 281.
【0158】
ステップ4、方法1: (1S,2S)-2-(7-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
2M NaOH(0.25mL、0.5mmol)を、ジオキサン(5mL)中のメチル(1S,2S)-2-[(7-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-6-イル)カルボニル]シクロプロパン-1-カルボキシラート(0.07g、0.25mmol)の撹拌溶液に一度に添加し、得られた溶液を室温で18時間撹拌した。この時間後、反応混合物を1M HClで酸性化し、得られた懸濁液をEtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(10mL)で洗浄した後、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。得られた残渣をTBME(2mL)中に一部溶解させ、超音波処理し、得られた沈殿を濾取し、真空下乾燥させて、表題化合物(0.04g、収率54%)を白色粉末として得た。
【0159】
実施例1、方法1: (1S,2S)-2-(7-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
δH (500MHz, CDCl3) 7.88 (s, 1H), 7.78 (s, 1H), 4.79 (t, J=8.9Hz, 2H), 3.36 (t, J=8.8Hz, 2H), 3.12 (ddd, J=9.4, 5.8, 3.9Hz, 1H), 2.37 (ddd, J=9.3, 5.7, 3.9Hz, 1H), 1.70-1.60 (m, 2H). Tr=2.61分 (7分法, 低pH) m/z (ES+) (M+H+) 267.
【0160】
実施例2、方法1: (1S,2S)-2-(2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
δH (500MHz, CDCl3) 7.96-7.83 (m, 2H), 6.84 (d, J=8.78Hz, 1H), 4.68 (t, J=8.78Hz, 2H), 3.27 (t, J=8.76Hz, 2H), 3.18 (ddd, J=3.84, 5.89, 9.44Hz, 1H), 2.35 (ddd, J=3.83, 5.65, 9.20Hz, 1H), 1.67 (ddd, J=3.50, 5.90, 9.02Hz, 1H), 1.59 (ddd, J=3.51, 5.66, 8.96Hz, 1H).Tr=2.21分, m/z (ES+) (M+H+) 233.
【0161】
【表1】
【0162】
方法2:
方法2のためのスキーム: (1S,2S)-2-(8-クロロ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
【0163】
【化5】
【0164】
ステップ1、方法2: 1-クロロ-2-(プロパ-2-エン-1-イルオキシ)ベンゼン
水素化ナトリウム(60%、5.6g、140.02mmol)を、氷浴中で無水DMF(80mL)に懸濁させた後、DMF(20mL)溶液としての2-クロロフェノール(11.9mL、116.7mmol)を30分間で滴下添加した。添加が完了した後、反応混合物を45分間撹拌させておいた。この時間後、3-ブロモプロパ-1-エン(12.12mL、140.0mmol)を滴下添加し、反応を室温まで加温させておき、さらに15時間撹拌を続けた。この時間後、飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)を添加し、混合物を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(200mL)に溶解し、水(3×200mL)及びブライン溶液(50mL)で洗浄した。有機物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、濃縮して、表題化合物を橙色の油状物として得て(17.5g、収率89%)、これをさらに精製することなく直接用いた。
【0165】
ステップ2、方法2: 2-クロロ-6-(プロパ-2-エン-1-イル)フェノール
メシチレン(150mL)中の1-クロロ-2-(プロパ-2-エン-1-イルオキシ)ベンゼン(17.5g、93.4mmol)の溶液を、窒素下、撹拌しながら190℃で48h加熱した。この時間後、反応を室温まで冷却し、濃縮した。得られた残渣をBiotage(Snap Isolera 340g、100%ヘプタンで溶離した)で精製した。精製された材料を2M NaOH(6mL)で処理し、水(50mL)で希釈し、出発材料をTBME(100mL)で抽出した。塩基性の水性層を6M HCl(6mL)で酸性化した。水性層をTBME(2×100mL)で抽出し、有機抽出物を合わせ、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮して、表題化合物(6.5g、収率41%)を褐色の油状物として得た。δH (250MHz, CDCl3) 7.34 (s, 1H), 7.17 (s, 1H), 6.08-5.82 (m, 1H), 5.60 (s, 1H), 5.15 (d, J=1.2Hz, 1H), 5.12-5.05 (m, 1H), 3.40 (d, J=6.7Hz, 2H).
【0166】
ステップ3、方法2: 2-クロロ-6-(3-ヒドロキシプロピル)フェノール
室温の、無水THF(20mL)中の2-クロロ-6-(プロパ-2-エン-1-イル)フェノール(1.37g、0.01mol)を、1Mボラン-テトラヒドロフラン(1:1溶液、7.3mL)で滴下により処理し、撹拌を15時間続けた。この時間後、水(0.13mL)を慎重に5分間で添加した後、2M NaOH(1.68mL)を15分間で滴下添加した。次いで、過酸化水素(0.2mL、0.01 mol)を滴下添加し、混合物を室温でさらに1.5時間撹拌した。この時間後、混合物を水(20mL)で処理し、次いで、酢酸エチル(100mL)及び水(50mL)との間に分配させた。有機層を分離し、水性層を酢酸エチル(2×100mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をブライン(50mL)で洗浄した後、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離:ヘプタン中の0〜80% EtOAc)によって精製して、表題化合物(0.69g、収率43%)を薄い橙色の油状物として得て、これを直接使用した。
【0167】
ステップ4、方法2: 8-クロロ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン
ジイソプロピルジアゼン-1,2-ジカルボキシラート(0.64ml、3mmol)を、無水THF(15ml)中の2-クロロ-6-(3-ヒドロキシプロピル)フェノール(0.49g、2.0mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.85g、3.0mmol)の撹拌した冷却(0℃)溶液に少しずつ添加し、反応混合物を窒素雰囲気下で15時間撹拌した。この時間後、反応混合物を濃縮し、得られた残渣をBiotage(Isolera snap 50gカートリッジ、ヘプタン中の0〜20% EtOAcで溶離した)によって精製して、表題化合物(0.36g、収率83%)を薄い桃色の油状物として得た。δH (250MHz, CDCl3) 7.17 (d, J=7.9Hz, 1H), 6.98-6.88 (m, 1H), 6.76 (t, J=7.7Hz, 1H), 4.35-4.25 (m, 2H), 2.81 (t, J=6.5Hz, 2H), 2.11-1.93 (m, 2H).
【0168】
ステップ5、方法2:メチル(1S,2S)-2-(8-クロロ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボキシラート
DCE(2mL)中のメチル(1S,2S)-2-(カルボノクロリドイル)シクロプロパン-1-カルボキシラート(0.19g、1.19mmol)を、窒素雰囲気下の、DCE(4mL)中の三塩化アルミニウム(0.32g、2.37mmol)の冷却した(0℃)撹拌溶液に少しずつ添加した。8-クロロ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(0.2g、1.19mmol)を5分間で滴下添加し、反応混合物を0℃でさらに1時間撹拌した。この時間後、混合物を室温まで加温させておいた後、終夜撹拌した。次いで、反応混合物を0℃まで冷却した後、濃HCl(4mL)と氷(20g)の混合物に少しずつ添加した。次いで、得られた混合物をDCM(3×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をブライン(30mL)で洗浄した後、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。得られた残渣をBiotage Isolera、(Snap 50gカートリッジ、ヘプタン中の0〜45% EtOAcで溶離した)を用いて精製して、表題化合物(0.15g、収率43%)を淡黄色の油状物として得た。δH (250MHz, CDCl3) 7.88 (d, J=2.1Hz, 1H), 7.69-7.62 (m, 1H), 4.43-4.31 (m, 2H), 3.73 (s, 3H), 3.08 (ddd, J=8.5, 5.9, 3.8Hz, 1H), 2.86 (t, J=6.4Hz, 2H), 2.36 (ddd, J=8.5, 6.1, 3.8Hz, 1H), 2.16-1.96 (m, 2H), 1.58 (tdd, J=7.6, 5.9, 3.4Hz, 2H). Tr=2.00分 m/z (ES+) (M+H+) 295.
【0169】
ステップ6、方法2: (1S,2S)-2-(8-クロロ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
2M NaOH(0.6mL、1.02mmol)を、ジオキサン(5mL)中のメチル(1S,2S)-2-[(8-クロロ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-6-イル)カルボニル]シクロプロパン-1-カルボキシラート(0.15g、0.51mmol)の撹拌溶液に一度に添加し、得られた溶液を室温で18時間撹拌した。この時間後、反応混合物を1M HClで酸性化し、得られた懸濁液をEtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(10mL)で洗浄した後、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。得られた残渣をTBME(2mL)に一部溶解させ、超音波処理し、得られた沈殿を濾取し、真空下乾燥させて、表題化合物(0.01g、収率10%)を白色粉末として得た。
【0170】
実施例1、方法2: (1S,2S)-2-(8-クロロ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
δH (500MHz, DMSO-d6) 12.63 (s, 1H), 7.95-7.79 (m, 2H), 4.45-4.23 (m, 2H), 3.23-3.16 (m, 1H), 2.87 (t, J=6.35Hz, 2H), 2.06 (ddd, J=3.86, 5.82, 9.44Hz, 1H), 1.97 (p, J=6.20Hz, 2H), 1.44 (ddd, J=3.25, 5.85, 8.81Hz, 1H), 1.40 (ddd, J=3.26, 5.58, 8.70Hz, 1H). Tr=2.81分 (7分法, 低pH) m/z (ES+) (M+H+) 281, 283.
【0171】
【表2】
【0172】
方法3
方法3のためのスキーム: (1S,2S)-2-(4-クロロ-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
【0173】
【化6】
【0174】
ステップ1、方法3: 2-アミノ-5-ブロモ-3-クロロフェノール
臭素(1.08ml、20.9mmol)を、DCM(100ml)中の2-アミノ-3-クロロフェノール(2.00g、13.9mmol)の氷冷した溶液に滴下添加した。添加が完了した後、反応混合物を1h撹拌し、次いで濾過した。回収した灰色の固体をDCM(4×10ml)で洗浄し、吸込下で乾燥させて、粗生成物を灰黒色粉末として得た。粉末を飽和NaHCO3水溶液(20ml)とDCM(50ml)との間に分配させた。層を分離し、水性層をDCM(3×50ml)で抽出した。合わせたDCM抽出物を水(25ml)及びブライン(25ml)で洗浄し、次いで乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮して、表題化合物を暗赤褐色粉末(1.7g、約50% NMR純度で27%)として得た。δH (500MHz, DMSO) δ 10.13 (s, 1H), 6.90 (d, J=2.16Hz, 1H), 6.76 (d, J=2.17Hz, 1H), 4.81 (s, 2H). Tr=1.74分 67% m/z 222, 224, 226 (M+H)+.
【0175】
ステップ2、方法3: 6-ブロモ-4-クロロ-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-オン
2-アミノ-5-ブロモ-3-クロロフェノール(1.55g、3.5mmol)をTHF(20ml)に溶解した。CDI(2.73g、16.9mmol)を添加し、反応を65℃で撹拌した。2h後、反応をrtまで冷却し、濃縮して、橙色固体を得た。残渣をEtOAc(100mL)中に再溶解し、有機相を水(50mL)、2M HCl(3×50mL)、水(100mL)及びブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させた(MgSO4)。濾過及び濃縮により、表題化合物(1.7g、収率97%)を赤褐色粉末として得た。δH (500MHz, DMSO-d6) 12.28 (s, 1H), 7.61 (d, J=1.60Hz, 1H), 7.51 (d, J=1.61Hz, 1H). Tr (3分)=1.87分 m/z (ES-) 246, 248 (M-H)-.
【0176】
中間体2、ステップ2、方法3: (5-ブロモ-7-クロロ-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-オン)
δH (500MHz, DMSO-d6) 12.01 (br. s., 1 H) 7.44 (d, J=1.73Hz, 1 H) 7.26 (d, J=1.73Hz, 1 H). Tr (3分)=1.87分 m/z (ES-) 246, 248 (M-H)-.
【0177】
ステップ3、方法3: 6-ブロモ-4-クロロ-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-オン
6-ブロモ-4-クロロ-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-オン(1.26g、3.1mmol)を無水DMF(20mL)に溶解し、反応を氷浴中で冷却した。水素化ナトリウム(油状物中60%、0.31g、7.7mmol)を少しずつ添加し、反応を氷浴中で1h撹拌した。ヨウ化メチル(0.4ml、6.5mmol)を添加し、反応をrtで2時間撹拌した。反応を氷浴中で冷却した。水(30mL)を慎重に、続いてEtOAc(50mL)を添加した。層を分離し、水性層をEtOAc(2×50mL)で再抽出した。合わせた有機層を水(4×30mL)及びブライン(2×30mL)で洗浄し、乾燥させた(MgSO4)。濾過及び濃縮によって、表題化合物(1.3g、収率75%)を褐色粉末として得た。δH (500MHz, DMSO-d6) 7.68 (d, J=1.71Hz, 1H), 7.53 (d, J=1.74Hz, 1H), 3.54 (s, 3H).
【0178】
中間体2、ステップ3、方法3: (5-ブロモ-7-クロロ-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-オン)
δH (500MHz, CDCl3) 7.30 (d, J=1.73Hz, 1 H) 7.03 (d, J=1.73Hz, 1 H) 3.41 (s, 3 H); Tr (3分)=1.97分 m/z (ES+) イオン化せず。
【0179】
ステップ4、方法3: 4-クロロ-3-メチル-6-(トリメチルスタンニル)-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-オン
6-ブロモ-4-クロロ-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-オン(0.65g、1.19mmol)及び塩化リチウム(55mg、1.31mmol)を無水ジオキサン(25ml)に溶解し、窒素で1分間脱酸素化した。ヘキサメチルジスタンナン(246μl、1.19mmol)及びPd(PPh3)4(137mg、0.12mmol)を添加し、反応を100℃で18時間撹拌した。反応混合物をrtまで冷却し、濃縮した。得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離:10%酢酸エチル、90%ヘプタン)によって精製して、表題化合物(210mg、収率44%)を赤橙色固体として得た。δH (500MHz, CDCl3) 7.23-7.17 (m, 1H), 7.16-7.10 (m, 1H), 3.69 (s, 3H), 0.41-0.25 (m, 9H).
【0180】
中間体2、ステップ4、方法3: 7-クロロ-3-メチル-5-(トリメチルスタンニル)-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-オン
δH (500MHz, CDCl3) 7.17 (s, 1H), 6.91 (s, 1H), 3.43 (s, 3H), 0.35 (s, 9H); Tr (3分)=2.61分 m/z (ES+) 344, 346, 348.
【0181】
ステップ5、方法3:メチル(1S,2S)-2-(4-クロロ-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボキシラート
4-クロロ-3-メチル-6-(トリメチルスタンニル)-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-オン(210mg、0.52mmol)及びメチル(1S,2S)-2-(カルボノクロリドイル)シクロプロパン-1-カルボキシラート(85mg、0.52mmol)を無水トルエン(5ml)中に溶解し、窒素のストリームで1分間脱酸素化した。PdCl2(PPh3)2(18mg、0.02mmol)を添加し、反応を窒素下110℃で1hr撹拌した。反応混合物をrtまで冷却した、濃縮し、得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離:25%酢酸エチル、75%ヘプタン)によって精製して、表題化合物(101mg、収率59%)を明るい橙色粉末として得た。δH (500MHz, CDCl3) 7.23-7.17 (m, 1H), 7.16-7.10 (m, 1H), 3.69 (s, 3H), 0.41-0.25 (m, 9H). Tr (3分)=2.11分 m/z (ES+) (M+H+) 310, 312.
【0182】
中間体2、ステップ5、方法3: (1S,2S)-2-(7-クロロ-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボキシラート
δH (500MHz, DMSO-d6) 8.00 (d, J=1.53Hz, 1H), 3.71-3.65 (m, 3H), 3.47-3.38 (m, 4H), 2.27 (ddd, J=8.6, 5.9, 3.8Hz, 1H), 1.57 (ddd, J=8.9, 5.8, 3.4Hz, 1H), 1.50 (ddd, J=8.7, 5.5, 3.5Hz, 1H); Tr (3分)=1.94分 m/z (ES+) (M+H+) 310, 312.
【0183】
ステップ6及び7、方法3: (1S,2S)-2-[3-クロロ-5-ヒドロキシ-4-(メチルアミノ)ベンゾイル]シクロプロパン-1-カルボン酸
メチル(1S,2S)-2-(4-クロロ-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボキシラート(80mg、0.25mmol)をジオキサン(5ml)に溶解し、2M NaOH(0.5ml、1.0mmol)で処理した。反応混合物をrtで2h撹拌した。追加の2M NaOH(0.5ml、1.0mmol)を添加し、反応混合物を室温で64h撹拌した。反応混合物を1M HClで中和し、DCM(2×10ml)で抽出した。水性層を1M HClでpH3に調整し、IPA-CHCl3(1:1; 2×10ml)で抽出した。IPA-CHCl3抽出物を乾燥し(MgSO4)、濾過し、濃縮して、黄色の油状物を得た。水性層を2M NaOHでpH7に調整し、再度、IPA-CHCl3(1:1; 2×10ml)で抽出した。IPA-CHCl3抽出物を乾燥し(MgSO4)、濾過し、濃縮した。得られた残渣をTHF(5ml)に再溶解し、CDI(73mg、0.46mmol)を添加し、混合物を65℃まで2h加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、濃縮して、暗赤色固体を得た。粗生成物を逆相酸性分取HPLC(H2O/MeCN/0.1%ギ酸)によって精製して、表題化合物(24mg、収率54%)を白色粉末として得た。
【0184】
実施例1、方法3: (1S,2S)-2-[4-クロロ-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
δH (500MHz, DMSO) 12.62 (br. s, 1H), 8.01 (d, J=1.41Hz, 1H), 7.98 (d, J=1.42Hz, 1H), 3.61 (s, 3H), 3.29-3.25 (一部不明瞭 m, 1H), 2.11 (ddd, J=3.87, 5.92, 9.55Hz, 1H), 1.49 (ddd, J=3.29, 5.95, 8.93Hz, 1H), 1.43 (ddd, J=3.31, 5.50, 8.70Hz, 1H). Tr=2.40分 97% m/z 296, 298 (M+H)+.
【0185】
実施例2、方法3: (1S,2S)-2-[7-クロロ-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
1H NMR (500MHz, DMSO-d6) δ 12.73 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.93 (s, 1H), 3.50-3.41 (一部不明瞭 m, 4H), 2.19-2.09 (m, 1H), 1.47 (dt, J=36.9, 8.8Hz, 2H). Tr=2.45分 100% m/z (M+H)+ 296, 298.
【0186】
【表3】
【0187】
方法4(改変されたスタンナン形成)
方法4のためのスキーム:
【0188】
【化7】
【0189】
ステップ1、方法4: 2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イルトリメチルスタンナン
n-ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M溶液、3.1ml、4.98mmol)を、-78℃の無水THF(20ml)中の6-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン(1.00g、4.65mmol)の撹拌溶液に窒素下滴下添加した。45分後、トリメチルスズクロリド(THF中の1.0M溶液、5.0ml、5mmol)を5分間で滴下添加した。20分後、反応混合物を室温まで加温させておき、終夜放置した。反応混合物をブライン(100ml)中に注ぎ、酢酸エチル(3×80ml)で抽出し、合わせ、乾燥し(Na2SO4)、有機抽出物を真空中で蒸発させて、表題化合物(1.363g、98%)を無色の油状物として得た。δH (500 MHz, CDCl3) 6.78 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 6.74 (dd, J = 7.7, 1.1 Hz, 1H), 6.67 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 4.06 (s, 4H), 0.06 (s, 9H). Tr = 2.42分; イオン化せず。
【0190】
中間体2、ステップ1、方法4: 2-メチル-6-(トリメチルスタンニル)-1,3-ベンゾチアゾール
δH NMR (500 MHz, クロロホルム-d) 8.00 - 7.85 (m, 2H), 7.61 - 7.48 (m, 1H), 2.84 (s, 3H), 0.43 - 0.25 (m, 9H). Tr = 2.47分 m/z (ES+) (M+H+) 314/316.
【0191】
中間体3、ステップ1、方法4: 3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-6-イルトリメチルスタンナン
δH NMR (500 MHz, クロロホルム-d) 7.21 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.15 (s, 1H), 6.81 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 4.21 - 4.17 (m, 2H), 2.80 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 2.05 - 2.00 (m, 2H), 0.26 (s, 9H). Tr = 2.59分, 純度62%の化合物はイオン化せず).
【0192】
ステップ2、方法4:メチル(1S,2S)-2-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボキシラート
2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イルトリメチルスタンナン(700mg、2.34mmol)、(1S,2S)-2-(メトキシカルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸(571mg、3.51mmol)、PdCl2(PPh3)2(82mg、0.12mmol)、及びトルエン(8mL)の混合物を、混合物を通して窒素のストリームを吹き込むことによって15分間脱気し、次いで、110℃で2時間撹拌した。反応を冷却し、次いで、シリカゲル(Merck 9385、8mL)上に吸収させた。得られたシリカを、酢酸エチル-ヘプタン(5%EtOAc、1CV、5%〜40% EtOAc 10CV、40% EtOAc、2CV)で溶離して、Biotage装置(シリカゲルの100gカートリッジ)で精製して、所望の生成物(373mg、58%)を淡黄色の油状物として得た。δH (500 MHz, CDCl3) 7.61 - 7.57 (m, 2H), 7.00 - 6.86 (m, 1H), 4.33 (ddd, J = 20.0, 5.8, 2.6 Hz, 4H), 3.13 (ddd, J = 9.4, 5.8, 3.9 Hz, 1H), 2.36 (ddd, J = 9.5, 5.8, 3.9 Hz, 1H), 1.59 (dddd, J = 25.1, 9.1, 5.8, 3.4 Hz, 2H). ). Tr = 1.86分; 100% m/z (ES+) 263 (M+H+).
【0193】
中間体2、ステップ2、方法4:メチル(1S,2S)-2-(2-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボキシラート
δH NMR (500 MHz, DMSO-d6) 8.93 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.10 (dd, J = 8.6, 1.8 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 3.68 (s, 3H), 3.46 - 3.36 (m, 1H), 2.86 (s, 3H), 2.26 (ddd, J = 8.6, 5.9, 3.9 Hz, 1H), 1.56 (dtd, J = 11.0, 5.8, 2.9 Hz, 2H). Tr = 1.88分 m/z (ES+) 276 (M+H)+.
【0194】
中間体3、ステップ2、方法4: 3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-6-イルトリメチルスタンナン
δH NMR (500 MHz, クロロホルム-d) 7.80 (dd, J = 8.5, 2.2 Hz, 1H), 7.77 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.85 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 4.29 - 4.23 (m, 2H), 3.74 (s, 3H), 3.14 (ddd, J = 8.8, 5.8, 3.9 Hz, 1H), 2.85 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.36 (ddd, J = 8.7, 5.8, 3.8 Hz, 1H), 2.09 - 2.01 (m, 2H), 1.58 (dddd, J = 27.0, 9.0, 5.8, 3.4 Hz, 2H). Tr = 1.90分 m/z (ES+) 261 (M+H)+.
【0195】
ステップ3、方法4: (1S,2S)-2-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
1,4-ジオキサン(8ml)中のメチル(1S,2S)-2-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボキシラート(347mg、1.32mmol)の溶液を、2M水酸化ナトリウム水溶液(595μl、1.19mmol)で室温において処理し、窒素下22h撹拌した。反応混合物を真空中で蒸発させ、水(25ml)で処理し、エーテル(3×30ml)で抽出し、エーテル抽出物を廃棄した。PTFEフリット(0.45μM)を通して水性相を濾過した。水性溶液を凍結乾燥して泡状物(300mg)を得た。DMSO(3ml)中の泡状物溶液を、2M塩酸水溶液(0.6ml)で処理し、低pH HPLCによって精製した。得られたガムを真空中で40℃において乾燥して、表題化合物(104mg、31%)を無色のガムとして得た。
【0196】
実施例1、方法4: (1S,2S)-2-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
δH (500MHz, CDCl3) 7.62-7.56 (m, 2H), 6.99-6.93 (m, 1H), 4.33 (ddd, J=20.6, 5.8, 2.6Hz, 4H), 3.18 (ddd, J=9.5, 5.9, 3.8Hz, 1H), 2.37 (ddd, J=9.3, 5.7, 3.8Hz, 1H), 1.65 (dddd, J=33.1, 9.1, 5.8, 3.5Hz, 2Hz). LCMS Tr=2.16分; 99% m/z (ES+) 249 (M+H+).
【0197】
実施例2、方法4: (1S,2S)-2-(3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
δH NMR (500MHz, DMSO-d6) 7.85 (d, J=2.0Hz, 1H), 7.79 (dd, J=8.6, 2.2Hz, 1H), 6.86 (d, J=8.6Hz, 1H), 4.27-4.20 (m, 2H), 3.16 (ddd, J=8.9, 5.6, 3.9Hz, 1H), 2.83 (t, J=6.4Hz, 2H), 2.06 (ddd, J=9.4, 5.8, 3.9Hz, 1H), 1.96 (dt, J=11.5, 6.3Hz, 2H), 1.42 (dddd, J=14.1, 8.8, 5.7, 3.2Hz, 2H). Tr=2.47分 m/z (ES+) 247 (M+H+).
【0198】
【表4】
【0199】
方法5
方法5のためのスキーム:
【0200】
【化8】
【0201】
ステップ1、方法5: (1S,2S)-2-(2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボキシラート
塩化アルミニウム(1.68g、6.32mmol)を1,2-ジクロロエタン(25mL)に溶解し、窒素下0℃まで冷却した。1,2-ジクロロエタン(10mL)中のメチル(1S,2S)-2-(カルボノクロリドイル)シクロプロパン-1-カルボキシラート(1.027g、6.32mmol)の溶液を、反応混合物に添加した。1,2-ジクロロエタン(10mL)中の2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン(0.848g、6.32mmol)を、反応混合物に2分間で滴下により注入し、反応混合物を0°で30分間維持し、次いで、室温まで加温させておき、終夜撹拌した。反応混合物を、濃塩酸(25mL)を含む氷(250mL)中に注ぎ、有機層を分離した。水性層をジクロロメタン(2×100mL)でさらに抽出し、合わせて、乾燥した(Na2SO4)有機抽出物を真空中で蒸発させた。残留した油状物を酢酸エチルからシリカゲル(Merck 9385、12mL)上に吸収させ、得られたシリカをBiotage装置(100g KPSILカートリッジ)で精製した。酢酸エチル-ヘプタンによる勾配溶離(1% EtOAc、1CV; 1〜20% EtOAC 10CV超;20% EtOAc、2CV)により、油状物を得た。これを逆相低pH HPLCによって精製して、表題化合物(265mg、16%)を得た。1H NMR (500MHz, クロロホルム-d) δ 8.00-7.77 (m, 2H), 6.81 (d, J=8.4Hz, 1H), 5.12-4.96 (m, 1H), 3.74 (s, 3H), 3.38 (dd, J=15.6, 8.9Hz, 1H), 3.13 (ddd, J=9.5, 5.8, 3.9Hz, 1H), 2.86 (dd, J=15.6, 7.4Hz, 1H), 2.36 (ddd, J=9.5, 5.8, 3.9Hz, 1H), 1.61 (ddd, J=8.9, 5.8, 3.4Hz, 1H), 1.55 (ddd, J=9.0, 5.8, 3.4Hz, 1H), 1.50 (d, J=6.3Hz, 3H). LCMS Tr=1.97分; m/z (ES+) 261 (M+H)+
【0202】
中間体2、ステップ1、方法5:メチル(1S,2S)-2-(2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボキシラート
δH NMR (500MHz, クロロホルム-d) 7.89 (dd, J=8.4, 1.9Hz, 1H), 7.87-7.83 (m, 1H), 6.78 (d, J=8.4Hz, 1H), 3.73 (s, 3H), 3.13 (ddd, J=8.8, 5.8, 3.9Hz, 1H), 2.35 (ddd, J=8.7, 5.8, 3.8Hz, 1H), 1.61 (ddd, J=8.9, 5.8, 3.4Hz, 1H), 1.54 (ddd, J=9.0, 5.8, 3.4Hz, 1H), 1.51 (s, 6H). LCMS Tr=2.10分; m/z 275 (M+H)+.
【0203】
中間体3、ステップ1、方法5:メチル(1S,2S)-2-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾオキサチイン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボキシラート
LCMS Tr=3.16分; m/z 279 (M+H)+.
【0204】
中間体4、ステップ1、方法5:メチル(1S,2S)-2-(2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボキシラート
δH NMR (500MHz, クロロホルム-d) 7.89 (dd, J=8.4, 1.9Hz, 1H), 7.87-7.83 (m, 1H), 6.78 (d, J=8.4Hz, 1H), 3.73 (s, 3H), 3.13 (ddd, J=8.8, 5.8, 3.9Hz, 1H), 2.35 (ddd, J=8.7, 5.8, 3.8Hz, 1H), 1.61 (ddd, J=8.9, 5.8, 3.4Hz, 1H), 1.54 (ddd, J=9.0, 5.8, 3.4Hz, 1H), 1.51 (s, 6H). LCMS Tr=1.9分; m/z (ES+) 249 (M+H)+.
【0205】
ステップ2、方法5: (1S,2S)-2-(2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
2M NaOH(0.15mL、0.31mmol)を、ジオキサン(5mL)中のメチル(1S,2S)-2-(2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボキシラート(0.08g、0.28mmol)の撹拌溶液に一度に添加し、得られた溶液を室温で18時間撹拌した。この時間後、反応混合物を1M HClで酸性化し、得られた懸濁液をEtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(10mL)で洗浄した後、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。得られた残渣を分取HPLCによって精製して、表題化合物(0.03g、収率39%)を白色固体として得た。
【0206】
実施例1、方法5: (1S,2S)-2-(2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
δH (500 MHz, クロロホルム-d) 7.92 - 7.85 (m, 2H), 6.81 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.05 (dq, J = 13.2, 6.5 Hz, 1H), 3.38 (dd, J = 15.6, 8.9 Hz, 1H), 3.18 (ddd, J = 9.3, 5.9, 3.9 Hz, 1H), 2.86 (dd, i = 15.6, 7.3 Hz, 1H), 2.36 (ddd, J = 9.0, 5.6, 3.9 Hz, 1H), 1.68 (ddd, J = 8.9, 5.9, 3.5 Hz, 1H), 1.60 (ddd, J = 9.0, 5.7, 3.5 Hz, 1H), 1.50 (d, J = 6.2 Hz, 2H). LCMS Tr = 2.50分; m/z (ES+) 247 (M+H)+.
【0207】
実施例2、方法5: (1S,2S)-2-(2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸。
δH (500 MHz, クロロホルム-d) 7.90 (dd, J = 8.4, 1.8 Hz, 1H), 7.86 (m, 1H), 6.79 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.19 (ddd, J = 9.5, 5.9, 3.8 Hz, 1H), 3.06 (s, 2H), 2.36 (ddd, J = 9.2, 5.7, 3.8 Hz, 1H), 1.68 (ddd, J = 8.9, 5.9, 3.5 Hz, 1H), 1.60 (ddd, J = 9.0, 5.7, 3.5 Hz, 1H), 1.52 (s, 6H). Tr = 2.74分; m/z (ES+) 261 (M+H)+.
【0208】
実施例3、方法5: (1S,2S)-2-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾオキサチイン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸。
δH (500 MHz, クロロホルム-d) 7.78 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.69 (dd, J = 8.6, 2.2 Hz, 1H), 6.90 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.53 - 4.49 (m, 2H), 3.19 - 3.12 (m, 3H), 2.37 (ddd, J = 9.2, 5.7, 3.8 Hz, 1H), 1.70 - 1.57 (m, 2H). 13C NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ 194.4, 176.4, 155.6, 130.5, 128.7, 126.3, 118.5, 118.3, 65.8, 26.3, 23.2, 24.9, 18.2. Tr = 2.47分 m/z (ES+) 265 (M+H)+.
【0209】
実施例4、方法5: (1S,2S)-2-(2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸。
δH NMR (500 MHz, DMSO-d6) d 7.76 (dd, J = 8.2, 1.7 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.17 (s, 2H), 3.16 (ddd, J = 9.0, 5.6, 3.9 Hz, 1H), 2.07 (ddd, J = 9.5, 5.8, 3.9 Hz, 1H), 1.44 (dtd, J = 10.9, 5.6, 2.5 Hz, 2H).Tr = 2.13分 m/z (ES+) 235 (M+H)+.
【0210】
【表5】
【0211】
方法6
方法6のためのスキーム:
【0212】
【化9】
【0213】
ステップ1、方法6: 4-ブロモ-2-クロロ-1-[(2-メチルプロパ-2-エン-1-イル)オキシ]ベンゼン
炭酸カリウム(33.31g、241mmol)を、無水DMF(100mL)中の4-ブロモ-2-クロロフェノール(25g、121mmol)及び3-ブロモ-2-メチルプロパ-1-エン(14.6mL、145mmol)の溶液に添加し、反応混合物を窒素雰囲気下80℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却させておき、水(250mL)及びEtOAc(250mL)との間に分配させた。有機層を分離し、水(2×250mL)、ブライン(250mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮して、表題化合物を淡黄色の油状物として得て(31.6g、収率99%)、これを精製することなく次のステップで使用した。δH NMR (500MHz, クロロホルム-d) 7.50 (d, J=2.4Hz, 1H), 7.29 (dd, J=8.8, 2.4Hz, 1H), 6.78 (d, J=8.8Hz, 1H), 5.12 (s, 1H), 5.02 (s, 1H), 4.48 (s, 2H), 1.84 (s, 3H). Tr=2.45分, 質量イオンなし。
【0214】
ステップ2、方法6: 4-ブロモ-2-クロロ-6-(2-メチルプロパ-2-エン-1-イル)フェノール
N,N-ジエチルアニリン(17.2mL、108mmol)を、メシチレン(250mL)中の4-ブロモ-2-クロロ-1-[(2-メチルプロパ-2-エン-1-イル)オキシ]ベンゼン(99%、28.52g、108mmol)の溶液に添加した。反応混合物を190℃で18.5時間撹拌し、室温まで冷却させておき、EtOAc(500mL)で希釈し、1N HCl(2×200mL)、ブライン(200mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色の油状物(m=28.0g)が残り、これをカラムクロマトグラフィー(ヘプタン中の5% EtOAc)によって精製した。生成物を含有する混合画分を合わせ、減圧下で濃縮して、黄色(m=13.49g)が残り(leave a yellow)、これを、カラムクロマトグラフィー(Biotage、ヘプタン中の1〜10% EtOAc)によって再度精製した。両方のカラムからの純粋な画分を合わせ、減圧下で濃縮して、表題化合物を淡黄色の油状物として得た(13.75g、収率46%)。δH NMR (500MHz, クロロホルム-d) 7.35 (d, J=2.4Hz, 1H), 7.17 (d, J=2.3Hz, 1H), 5.61 (s, 1H), 4.88 (s, 1H), 4.73 (s, 1H), 3.35 (s, 2H), 1.73 (s, 3H). Tr=2.27分, 質量イオンなし。
【0215】
ステップ3、方法6: 4-ブロモ-2-クロロ-6-(2-ヒドロキシプロピル)フェノール
4-ブロモ-2-クロロ-6-(2-メチルプロパ-2-エン-1-イル)フェノール(94%、7.18g、27.5mmol)をTHF(150mL)及び水(150mL)に溶解し、反応混合物を0℃まで冷却した(氷/水浴)。過ヨウ素酸ナトリウム(11.74g、54.9mmol)を一度に添加した。5分後、四酸化オスミウム(3.5ml、4wt%水溶液、0.55mmol)を添加し、反応混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物を氷冷したブライン(150mL)中に注ぎ、EtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(150mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮して、暗橙色の油状物(m=8.40g)が残った。これをMeOH(150mL)に溶解し、混合物を0℃(氷浴)まで冷却した。水素化ホウ素ナトリウム(2.08g、54.9mmol)を15℃未満の温度を維持するような速度で、15分間で少しずつ添加した。添加した後、反応混合物が橙色から暗緑色に変化した。反応混合物を室温まで加温させておき、16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を1N HCl(100mL)とEtOAc(100mL)との間に分配させた。水性層を分離し、EtOAc(2×100mL)でさらに抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮して、暗褐色の油状物(8.20g)が残った。カラムクロマトグラフィー(Biotage、ヘプタン中の7〜60% EtOAc、ヘプタン中の30% EtOAcにおいてRf=0.31である)によって精製して、表題化合物をオフホワイトの固体として得た(4.78g、純度98%、収率64%)。δH NMR (500MHz, クロロホルム-d) 7.97 (s, 1H), 7.38 (d, J=2.4Hz, 1H), 7.11 (d, J=2.3Hz, 1H), 4.23 (ddq, J=9.4, 6.3, 3.1Hz, 1H), 2.86 (dd, J=14.4, 3.1Hz, 1H), 2.75 (dd, J=14.4, 7.4Hz, 1H), 2.18 (s, 1H), 1.28 (d, J=6.2Hz, 3H). Tr=1.91分 m/z (ES-) (M-H-)263, 265, 267.
【0216】
ステップ4、方法6: 5-ブロモ-7-クロロ-2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン
ジイソプロピルアゾジカルボキシラート(4.61mL、23.4mmol)を、窒素雰囲気下の、無水THF(100mL)中の4-ブロモ-2-クロロ-6-(2-ヒドロキシプロピル)フェノール(98%、4.78g、18mmol)及びトリフェニルホスフィン(6.14g、23.4mmol)の冷却した(0℃)溶液に添加した。反応混合物を0℃で2時間撹拌し、減圧下で濃縮して、黄色の油状物が残った。カラムクロマトグラフィー(Biotage、ヘプタン中の1〜10% EtOAc、ヘプタン中の5% EtOAcにおいてRf=0.38である)によって精製して、表題化合物を淡黄色の油状物として得た(m=4.18g、収率93%)。δHNMR (500MHz, クロロホルム-d) 7.25 (d, J=1.8Hz, 1H), 7.16-7.13 (m, 1H), 5.10-4.97 (m, 1H), 3.37 (dd, J=15.8, 8.8Hz, 1H), 2.88 (dd, J=15.8, 7.8Hz, 1H), 1.51 (d, J=6.3Hz, 3H). Tr=2.30分, 質量イオンなし。
【0217】
ステップ5、方法6: 7-クロロ-2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-イル)トリメチルスタンナン
n-ブチルリチウム(ヘキサン中の1.6M溶液11.5mL、18.4mmol)を、窒素雰囲気下の、無水THF(50mL)中の5-ブロモ-7-クロロ-2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン(99%、4.18g、16.72mmol)の冷却した(-78℃)溶液に15分間で滴下添加した。反応混合物を45分間撹拌し、クロロ(トリメチル)スタンナン(THF中の1M溶液、18.4mL、18.4mmol)を15分間で滴下添加した。反応混合物を室温まで緩徐に加温させておき、22時間撹拌した。反応混合物をブライン(50mL)中に注いだ。水性層を分離し、EtOAc(2×50mL)でさらに抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮して、黄色の油状物(5.28g)が残った。カラムクロマトグラフィー(Biotage、ヘプタン中の2〜20% EtOAc、ヘプタン中の10% EtOAcにおいてRf=0.51である)によって精製して、表題化合物を淡黄色の油状物として得た(3.80g、収率59%)。これを、さらに精製することなく使用した。δH NMR (500MHz, クロロホルム-d) 7.18-7.16 (m, 1H), 7.13 (d, J=0.9Hz, 1H), 5.08-4.91 (m, 1H), 3.37 (dd, J=15.5, 8.8Hz, 1H), 2.88 (dd, J=15.5, 7.7Hz, 1H), 1.51 (d, J=6.3Hz, 3H), 0.27 (s, 9H). Tr=2.58分, 質量イオンなし。
【0218】
ステップ6、方法6: (1S,2S)-2-(7-クロロ-2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボキシラート
無水トルエン(10mL)中の(7-クロロ-2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-イル)トリメチルスタンナン(86%、890mg、2.31mmol)及びメチル(1S,2S)-2-(カルボノクロリドイル)シクロプロパン-1-カルボキシラート(560mg、3.47mmol)の溶液を、窒素を吹き込むことによって20分間脱気した。PdCl2(PPh3)2(81mg、0.12mmol)を添加し、反応混合物を、窒素雰囲気下110℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却させておき、減圧下で濃縮して、橙色の油状物が残った。カラムクロマトグラフィー(Biotage、ヘプタン中の5〜40% EtOAc、ヘプタン中の20% EtOAcにおいてRf=0.24である)によって精製して、表題化合物を粘調な黄色の油状物として得た(520mg、収率73%)。δHNMR (500MHz, クロロホルム-d) 7.87 (d, J=1.5Hz, 1H), 7.74 (d, J=1.4Hz, 1H), 5.20-5.09 (m, 1H), 3.74 (s, 3H), 3.45 (dd, J=15.7, 8.9Hz, 1H), 3.07 (ddd, J=9.4, 5.8, 3.8Hz, 1H), 2.93 (dd, J=15.7, 7.6Hz, 1H), 2.36 (ddd, J=9.3, 5.8, 3.8Hz, 1H), 1.63-1.50 (m, 5H). Tr=1.91分 m/z (ES+) (M+H+)295, 297.
【0219】
ステップ7、方法6: (1S,2S)-2-(7-クロロ-2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)-シクロ-プロパン-1-カルボン酸
2M水酸化ナトリウム(1.7mL、3.4mmol)を、ジオキサン(5mL)中のメチル(1S,2S)-2-(7-クロロ-2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボキシラート(96%、520mg、1.7mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で5.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を水(20mL)に溶解した。水性混合物を2N HClでpH=2まで酸性化し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮して、黄色の油状物(453mg)が残った。酸性分取HPLCによって精製して、白色固体(m=234mg)を得た。これを、塩基性分取HPLCによって再精製した。生成物を含有する画分を減圧下で濃縮した。残渣を1N HCl(10mL)に溶解し、ジエチルエーテル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮して、表題化合物を白色固体として得た(155mg、収率32%)。
【0220】
実施例1、方法6: (1S,2S)-2-(7-クロロ-2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)-シクロ-プロパン-1-カルボン酸
δH NMR (500MHz, クロロホルム-d) 7.88 (d, J=1.5Hz, 1H), 7.74 (d, J=1.3Hz, 1H), 5.20-5.11 (m, 1H), 3.45 (dd, J=15.8, 8.9Hz, 1H), 3.12 (ddd, J=9.4, 5.9, 3.8Hz, 1H), 2.94 (dd, J=15.7, 7.5Hz, 1H), 2.37 (ddd, J=9.1, 5.7, 3.8Hz, 1H), 1.66 (ddd, J=8.9, 5.8, 3.6Hz, 1H), 1.62 (ddd, J=9.1, 5.7, 3.5Hz, 1H), 1.55 (d, J=6.3Hz, 3H). Tr=2.68分 m/z (ES-) (M-H)- 279, 281.
【0221】
【表6】
【0222】
方法7
方法7のためのスキーム:
【0223】
【化10】
【0224】
ステップ1、方法7: 4-ブロモ-5-クロロ-2-(3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)フェノール ボラン・THF(THF中の1M溶液、25.8mL、25.8mmol)を、無水THF(50mL)中の4-ブロモ-2-クロロ-6-(2-メチルプロパ-2-エン-1-イル)フェノール(94%、7.18g、25.81mmol)の溶液に10分間で滴下添加し、反応混合物を室温で4時間撹拌した。水(1.55mL、25.8mmol)、3M水酸化ナトリウム(3.96ml、11.9mmol)及び過酸化水素(30%w/w水溶液、2.7mL、25.8mmol)を緩徐に添加し、反応混合物を室温で45分間撹拌した。水(50mL)を添加し、混合物をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮して、黄色の油状物(8.73g)が残った。カラムクロマトグラフィー(Biotage、ヘプタン中の7〜60% EtOAc、ヘプタン中の30% EtOAcにおいてRf=0.23である)によって精製して、表題化合物をオフホワイトの固体として得た(7.16g、収率97%)。δH NMR (500MHz, クロロホルム-d) 7.35 (d, J=2.4Hz, 1H), 7.14 (d, J=2.4Hz, 1H), 3.53 (dd, J=10.7, 4.8Hz, 1H), 3.41 (dd, J=10.7, 6.3Hz, 1H), 2.74 (dd, J=13.8, 7.0Hz, 1H), 2.58 (dd, J=13.8, 6.2Hz, 1H), 2.06-1.94 (m, 1H), 0.98 (d, J=6.9Hz, 3H). Tr=1.89分 m/z (ES-) (M-H-)277, 279, 281.
【0225】
ステップ2、方法7: 6-ブロモ-8-クロロ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン
ジイソプロピルアゾジカルボキシラート(6.4mL、32.6mmol)を、窒素雰囲気下の、無水THF(70mL)中の4-ブロモ-5-クロロ-2-(3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)フェノール(98%、7.16g、25.1mmol)及びトリフェニルホスフィン(8.56g、32.6mmol)の冷却した(0℃の)溶液に添加した。反応混合物を0℃で2.5時間撹拌し、減圧下で濃縮して、黄色の油状物が残った。カラムクロマトグラフィー(Biotage、ヘプタン中の1〜10% EtOAc、ヘプタン中の5% EtOAcにおいてRf=0.42である)によって精製して、表題化合物を淡黄色の固体として得た(6.13g、収率92%)。δH NMR (500MHz, クロロホルム-d) 7.31 (d, J=2.3Hz, 1H), 7.08-7.04 (m, 1H), 4.30 (ddd, J=10.7, 3.4, 2.0Hz, 1H), 3.81-3.70 (m, 1H), 2.81 (ddd, J=16.4, 5.1, 1.8Hz, 1H), 2.43 (dd, J=16.4, 9.7Hz, 1H), 2.15 (dtdd, J=12.8, 8.4, 6.7, 3.4Hz, 1H), 1.05 (d, J=6.8Hz, 3H). Tr=2.36分, 質量イオンなし。
【0226】
ステップ3、方法7: (8-クロロ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-6-イル)トリメチルスタンナン
n-ブチルリチウム(ヘキサン中の1.6M溶液15.8mL、25.3mmol)を、窒素雰囲気下の、無水THF(50mL)中の6-ブロモ-8-クロロ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(98%、6.13g、23.0mmol)の冷却した(-78℃)溶液に、20分間で滴下添加した。反応混合物を45分間撹拌し、クロロ(トリメチル)スタンナン(THF中の1M溶液、25.3mL、25.3mmol)を20分間で滴下添加した。反応混合物を室温まで緩徐に加温させておき、22時間撹拌した。反応混合物をブライン(100mL)中に注いだ。水性層を分離し、EtOAc(2×100mL)でさらに抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮して、淡黄色の粘着性の固体(7.82g)が残った。カラムクロマトグラフィー(Biotage、ヘプタン中の1〜10% EtOAc、ヘプタン中の5% EtOAcにおいてRf=0.50である)によって精製して、表題化合物をオフホワイトの固体(5.49g、収率55%)として得た。1H NMR (500MHz, クロロホルム-d) δ 7.24 (s, 1H), 7.02-6.99 (m, 1H), 4.38-4.22 (m, 1H), 3.83-3.68 (m, 1H), 2.85 (ddd, J=16.2, 5.1, 1.6Hz, 1H), 2.45 (dd, J=16.2, 9.8Hz, 1H), 2.16 (dddp, J=12.9, 9.8, 6.5, 3.0Hz, 1H), 1.06 (d, J=6.8Hz, 3H), 0.27 (s, 9H). Tr=2.63分, 質量イオンなし。
【0227】
ステップ4、方法7:メチル(1S,2S)-2-(8-クロロ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボキシラート
無水トルエン(10mL)中の(8-クロロ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-6-イル)トリメチルスタンナン(80%、1.00g、2.32mmol)及び(1S,2S)-2-(カルボノクロリドイル)シクロプロパン-1-カルボキシラート(560mg、3.47mmol)の溶液を、窒素を吹き込むことによって20分間脱気した。PdCl2(PPh3)2(81mg、0.12mmol)を添加し、反応混合物を窒素雰囲気下110℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却させておき、減圧下で濃縮して、橙色の油状物が残った。カラムクロマトグラフィー(Biotage、ヘプタン中の5〜40% EtOAc、ヘプタン中の20% EtOAcにおいてRf=0.27である)によって精製して、表題化合物を粘調な無色の油状物として得た(477mg、収率62%)。δHNMR (500MHz, クロロホルム-d) 7.88 (d, J=2.1Hz, 1H), 7.69-7.61 (m, 1H), 4.39 (ddd, J=10.7, 3.5, 2.0Hz, 1H), 3.92-3.80 (m, 1H), 3.74 (s, 3H), 3.08 (ddd, J=9.4, 5.8, 3.8Hz, 1H), 2.94-2.86 (m, 1H), 2.51 (dd, J=16.2, 9.8Hz, 1H), 2.39-2.33 (m, 1H), 2.24-2.13 (m, 1H), 1.62-1.54 (m, 2H), 1.09 (d, J=6.8Hz, 3H). Tr=2.11分 m/z (ES+) (M+H+)309, 311.
【0228】
ステップ5、方法7: (1S,2S)-2-(8-クロロ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-6-カルボニル)シクロ-プロパン-1-カルボン酸
2M水酸化ナトリウム(1.4mL、2.8mmol)を、ジオキサン(5mL)中のメチル(1S,2S)-2-(8-クロロ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボキシラート(93%、477mg、1.44mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で5.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を水(20mL)に溶解した。水性混合物を2N HClでpH=2まで酸性化し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮して、黄色の油状物(574mg)が残った。酸性分取HPLCによって精製して、表題化合物を白色固体として得た(221mg、収率52%)。
【0229】
実施例1、方法7: (1S,2S)-2-(8-クロロ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-6-カルボニル)シクロ-プロパン-1-カルボン酸
δH NMR (500MHz, クロロホルム-d) 7.88 (d, J=2.1Hz, 1H), 7.66-7.63 (m, 1H), 4.40 (ddd, J=10.7, 3.4, 2.0Hz, 1H), 3.91-3.82 (m, 1H), 3.13 (ddd, J=9.4, 5.8, 3.8Hz, 1H), 2.92 (dd, J=16.3, 3.9Hz, 1H), 2.52 (dd, J=16.3, 9.8Hz, 1H), 2.37 (dddd, J=7.0, 5.4, 3.8, 1.2Hz, 1H), 2.26-2.14 (m, 1H), 1.66 (ddd, J=8.7, 5.8, 4.0Hz, 1H), 1.62 (ddd, J=9.1, 5.8, 3.5Hz, 1H), 1.09 (d, J=6.7Hz, 3H). Tr=3.09分 m/z (ES+) (M+H+)295, 297.
【0230】
【表7】
【0231】
方法8
方法8のためのスキーム:
【0232】
【化11】
【0233】
ステップ1、方法8: 5-ブロモ-3-クロロ-2-ヒドロキシベンズアルデヒド
粉末状水酸化ナトリウム(23.14g、578mmol)を、クロロホルム(200mL)中の4-ブロモ-2-クロロフェノール(20g、96mmol)及び水(1.8mL、96mmol)の溶液に添加し、反応混合物を7.5時間還流撹拌した。粉末状水酸化ナトリウム(7.71g、193mmol)を添加し、反応混合物をさらに19時間還流し、室温まで冷却させておき、水(250mL)で希釈し、2N HClでpH=1まで酸性化し、EtOAc(3×500mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を濾過して、少量の不溶性オフホワイトの固体を除去し、ブライン(2×500mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮して、暗褐色の油状物(18.42g)が残った。カラムクロマトグラフィー(Biotage、ヘプタン中の2〜20% EtOAc、ヘプタン中の10% EtOAcにおいてRf=0.35である)によって精製して、表題化合物を淡黄色固体として得て(3.42g、収率14%)、これを、さらに精製することなく使用した。δH NMR (500MHz, DMSO-d6) 11.21 (s, 1H), 10.12 (s, 1H), 8.00 (d, J=2.5Hz, 1H), 7.84 (d, J=2.5Hz, 1H). Tr=1.94分, 質量イオンなし。
【0234】
ステップ2、方法8: 5-ブロモ-3-クロロベンゼン-1,2-ジオール
水(20mL)中の過酸化水素(水中30wt%、1.6ml、15.7mmol)溶液を、水(30mL)中の5-ブロモ-3-クロロ-2-ヒドロキシベンズアルデヒド(90%、3.42g、13.1mmol)及び水酸化ナトリウム(0.63g、15.7mmol)の溶液に10分間で滴下添加した。次いで、反応混合物を室温で20分間撹拌した。飽和亜硫酸ナトリウム溶液(20mL)を添加した。混合物を10分間撹拌し、1N HClでpH=2まで酸性化し、DCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮して、粘調な橙色の油状物(3.07g)が残った。カラムクロマトグラフィー(Biotage、ヘプタン中の7〜60% EtOAc、ヘプタン中の30% EtOAcにおいてRf=0.30である)によって精製して、表題化合物をベージュ色の固体として得た(2.01g、純度95%、収率65%)。δH NMR (500MHz, クロロホルム-d) 7.04 (d, J=2.2Hz, 1H), 7.01 (d, J=2.2Hz, 1H), 5.56 (s, 1H), 5.50 (s, 1H). Tr=1.63分 m/z (ES-) (M-H-)221, 223, 225.
【0235】
ステップ3、方法8: 7-ブロモ-5-クロロ-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン
炭酸セシウム(5.57g、17.1mmol)を、無水DMF(20mL)中の5-ブロモ-3-クロロベンゼン-1,2-ジオール(95%、2.01g、8.6mmol)及び1,2-ジブロモエタン(0.81ml、9.4mmol)の溶液に添加した。反応混合物を窒素雰囲気下80℃で4時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却させておき、水(20mL)及びEtOAc(20mL)との間に分配させた。水性層を分離し、EtOAc(2×20mL)でさらに抽出した。合わせた有機抽出物を水(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色の油状物(1.71g)が残った。カラムクロマトグラフィー(Biotage、ヘプタン中の1〜10% EtOAc、ヘプタン中の10% EtOAcにおいてRf=0.26である)によって精製して、表題化合物を白色固体として得た(1.38g、収率63%)。δHNMR (500MHz, クロロホルム-d) 7.08 (d, J=2.3Hz, 1H), 6.95 (d, J=2.3Hz, 1H), 4.36-4.33 (m, 2H), 4.28-4.25 (m, 2H). Tr=2.11分, 質量イオンなし。
【0236】
ステップ4、方法8: (8-クロロ-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)トリメチルスタンナン
n-ブチルリチウム(ヘキサン中の1.6M溶液3.7mL、5.9mmol)を、窒素雰囲気下の、無水THF(20mL)中の7-ブロモ-5-クロロ-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン(97%、1.38g、15.4mmol)の冷却した(-78℃)溶液に10分間で滴下添加した。反応混合物を45分間撹拌し、クロロ(トリメチル)スタンナン(THF中の1M溶液、5.9mL、5.9mmol)を10分間で滴下添加した。20分後、反応混合物を室温まで緩徐に加温させておき、21時間撹拌した。反応混合物をブライン(50mL)中に注いだ。水性層を分離し、EtOAc(2×50mL)でさらに抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮して、黄色の油状物(1.85g)が残った。カラムクロマトグラフィー(Biotage、ヘプタン中の1〜10% EtOAc、ヘプタン中の5% EtOAcにおいてRf=0.33である)によって精製して、表題化合物を淡黄色の油状物として得て(1.40g、収率54%)、これを、さらに精製することなく使用した。Tr=2.70分、質量イオンなし。
【0237】
ステップ5、方法8:メチル(1S,2S)-2-(8-クロロ-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボキシラート
無水トルエン(20mL)中の8-クロロ-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)トリメチルスタンナン(69%、1.4g、2.9mmol)及びメチル(1S,2S)-2-(カルボノクロリドイル)シクロプロパン-1-カルボキシラート(716mg、4.4mmol)の溶液を、窒素を吹き込むことによって30分間脱気した。PdCl2(PPh3)2(102mg、0.14mmol)を添加し、反応混合物を110℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却させておき、減圧下で濃縮して、粘調な黄色の油状物(1.46g)が残った。カラムクロマトグラフィー(Biotage、ヘプタン中の7〜40% EtOAc、ヘプタン中の30% EtOAcにおいてRf=0.25である)によって精製して、表題化合物をオフホワイトの固体として得た(390mg、純度100%、収率45%)。δH NMR (500MHz, クロロホルム-d) 7.66 (d, J=2.1Hz, 1H), 7.48 (d, J=2.1Hz, 1H), 4.46-4.40 (m, 2H), 4.34-4.29 (m, 2H), 3.73 (s, 3H), 3.06 (ddd, J=8.7, 5.8, 3.8Hz, 1H), 2.36 (ddd, J=8.7, 5.9, 3.8Hz, 1H), 1.59 (ddt, J=12.0, 6.0, 3.5Hz, 2H). Tr=1.95分 m/z (ES+) (M+H+)297, 299.
【0238】
ステップ6、方法8: (1S,2S)-2-(8-クロロ-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
2M水酸化ナトリウム水溶液(1.3mL、2.6mmol)を、ジオキサン中(5mL)のメチル(1S,2S)-2-(8-クロロ-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボキシラート(390mg、1.3mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で4時間撹拌した。2N HCl水溶液(1.3mL、2.6mmol)を添加し、反応混合物を減圧下で濃縮して、淡黄色の固体が残った。酸性分取HPLCによって精製して、表題化合物を白色固体として得た(58mg、収率15%)。
【0239】
実施例1、方法8: (1S,2S)-2-(8-クロロ-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
δH NMR (500MHz, クロロホルム-d) 7.66 (d, J=2.1Hz, 1H), 7.48 (d, J=2.1Hz, 1H), 4.47-4.40 (m, 2H), 4.34-4.28 (m, 2H), 3.11 (ddd, J=9.4, 5.8, 3.8Hz, 1H), 2.36 (ddd, J=8.8, 5.8, 3.8Hz, 1H), 1.64 (dddd, J=18.2, 9.1, 5.8, 3.6Hz, 2H). Tr=2.55分 m/z (ES+) (M+H+)283, 285.
【0240】
【表8】
【0241】
方法9
方法9のためのスキーム:
【0242】
【化12】
【0243】
ステップ1、方法9: 6-ブロモ-4-クロロ-2H-1,3-ベンゾジオキソール
炭酸セシウム(5.18g、15.9mmol)を、無水DMF(20mL)中の5-ブロモ-3-クロロベンゼン-1,2-ジオール(96%、1.85g、7.95mmol)及びジブロモメタン(0.6mL、8.7mmol)の溶液に添加した。反応混合物を窒素雰囲気下80℃で19時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)及びEtOAc(20mL)との間に分配させた。水性層を分離し、EtOAc(2×20mL)でさらに抽出した。合わせた有機抽出物を水(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮して、粘着性の褐色の固体(1.83g)が残った。カラムクロマトグラフィー(Biotage、ヘプタン中の1〜10% EtOAc、ヘプタン中の5% EtOAcにおいてRf=0.40である)によって精製して、表題化合物を白色固体として得た(1.57g、収率83%)。δHNMR (500MHz, クロロホルム-d) 7.00 (d, J=1.8Hz, 1H), 6.87 (d, J=1.8Hz, 1H), 6.05 (s, 2H). Tr=2.12分, 質量イオンなし。
【0244】
ステップ2、方法9: (7-クロロ-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)トリメチルスタンナン
n-ブチルリチウム(ヘキサン中の1.6M溶液4.5mL、7.3mmol)を、窒素雰囲気下の、無水THF(20mL)中の6-ブロモ-4-クロロ-2H-1,3-ベンゾジオキソール(99%、1.57g、6.6mmol)の冷却した(-78℃)溶液に15分間で滴下添加した。反応混合物を45分間撹拌し、クロロ(トリメチル)スタンナン(THF中の1M溶液、7.3mL、7.3mmol)を15分間で滴下添加した。20分後、反応混合物を室温まで加温させておき、21時間撹拌した。反応混合物をブライン(50mL)中に注いだ。水性層を分離し、EtOAc(2×50mL)でさらに抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮して、黄色の油状物(1.98g)が残った。カラムクロマトグラフィー(Biotage、ヘプタン中の1〜10% EtOAc、ヘプタン中の5% EtOAcにおいてRf=0.50である)によって精製して、表題化合物を無色の油状物として得て(944mg、収率33%)、これを、さらに精製することなく次のステップで使用した。Tr=2.49分、質量イオンなし。
【0245】
ステップ3、方法9:メチル(1S,2S)-2-(7-クロロ-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボキシラート
無水トルエン(20mL)中の(7-クロロ-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)トリメチルスタンナン(73%、944mg、2.2mmol)及びメチル(1S,2S)-2-(カルボノクロリドイル)シクロプロパン-1-カルボキシラート(534mg、3.3mmol)の溶液を、窒素を吹き込むことによって30分間脱気した。PdCl2(PPh3)2(76mg、0.11mmol)を添加し、反応混合物を110℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却させておき、減圧下で濃縮して、粘調な黄色の油状物(1.21g)が残った。カラムクロマトグラフィー(Biotage、ヘプタン中の7〜60% EtOAc、ヘプタン中の20% EtOAcにおいてRf=0.22である)によって精製して、表題化合物を白色固体として得て(309mg、純度90%、収率46%)、これを、さらに精製することなく次のステップで使用した。δH NMR (500MHz, クロロホルム-d) 7.63 (d, J=1.5Hz, 1H), 7.36 (d, J=1.5Hz, 1H), 6.14 (s, 2H), 3.74 (s, 3H), 3.04 (ddd, J=8.7, 5.8, 3.8Hz, 1H), 2.37 (ddd, J=8.7, 6.0, 3.8Hz, 1H), 1.64-1.56 (m, 2H). Tr=1.95分 m/z (ES+) (M+H+)285, 287.
【0246】
ステップ4、方法9: (1S,2S)-2-(7-クロロ-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
2M水酸化ナトリウム水溶液(0.98mL、1.97mmol)を、ジオキサン(5mL)中のメチル(1S,2S)-2-(7-クロロ-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボキシラート(90%、309mg、0.98mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で4.5時間撹拌した。2N HCl水溶液(0.98mL、1.97mmol)を添加し、反応混合物を減圧下で濃縮して、淡黄色の油状物が残った。酸性分取HPLCによって精製して、表題化合物を白色固体として得た(48mg、収率18%)。
【0247】
実施例1、方法9: (1S,2S)-2-(7-クロロ-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
δH NMR (500MHz, クロロホルム-d) 7.63 (d, J=1.5Hz, 1H), 7.37 (d, J=1.5Hz, 1H), 6.15 (s, 2H), 3.09 (ddd, J=9.4, 5.8, 3.8Hz, 1H), 2.38 (ddd, J=8.8, 5.8, 3.8Hz, 1H), 1.65 (dddd, J=17.0, 9.2, 5.8, 3.6Hz, 2H). Tr=2.57分 m/z (ES+) (M+H+)269, 271.
【0248】
【表9】
【0249】
方法10
方法10のためのスキーム:
【0250】
【化13】
【0251】
ステップ1、方法10: 6-ブロモ-4-クロロ-2-メチル-2H-1,3-ベンゾジオキソール
炭酸セシウム(5.18g、15.9mmol)を、無水DMF(20mL)中の5-ブロモ-3-クロロベンゼン-1,2-ジオール(96%、1.85g、7.95mmol)及び1,1-ジブロモエタン(0.76mL、8.74mmol)の溶液に添加し、反応混合物を窒素雰囲気下80℃で21.5時間撹拌した。1,1-ジブロモメタン(1.4mL、15.9mmol)を添加した。反応混合物を80℃でさらに23時間撹拌し、室温まで冷却させておき、水(50mL)及びEtOAc(50mL)との間に分配させた。水性層を分離し、EtOAc(2×50mL)でさらに抽出した。合わせた有機抽出物を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮して、暗紫色の油状物(1.84g)が残った。カラムクロマトグラフィー(Biotage、ヘプタン、ヘプタン中のRf=0.34である)によって精製して、表題化合物を無色の油状物として得た(1.18g、収率58%)。δHNMR (500MHz, クロロホルム-d) 6.97 (d, J=1.8Hz, 1H), 6.81 (d, J=1.8Hz, 1H), 6.35 (q, J=5.0Hz, 1H), 1.72 (d, J=5.0Hz, 3H). Tr=2.23分, 質量イオンなし。
【0252】
ステップ2、方法10: (7-クロロ-2-メチル-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)トリメチルスタンナン
n-ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M溶液3.2mL、5.0mmol)を、窒素雰囲気下の、無水THF(20mL)中の6-ブロモ-4-クロロ-2-メチル-2H-1,3-ベンゾジオキソール(97%、1.18g、4.59mmol)の冷却した(-78℃)溶液に15分間で滴下添加した。反応混合物を45分間撹拌し、クロロ(トリメチル)スタンナン(THF中の1M溶液、5.0mL、5.0mmol)を15分間で滴下添加した。20分後、反応混合物を室温まで緩徐に加温させておき、22時間撹拌した。反応混合物をブライン(50mL)中に注いだ。水性層を分離し、EtOAc(2×50mL)でさらに抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮して、黄色の油状物(m=1.51g)が残った。カラムクロマトグラフィー(Biotage、ヘプタン中の0〜5% EtOAc、ヘプタン中のRf=0.23である)によって精製して、表題化合物を無色の油状物として得て(805mg、収率44%)、これを、さらに精製することなく次のステップで使用した。δH NMR (500MHz, クロロホルム-d) 6.86 (s, 1H), 6.77 (s, 1H), 6.31-6.28 (m, 1H), 1.72 (d, J=5.0Hz, 3H), 0.28 (s, 9H). Tr=2.59分, 質量イオンなし。
【0253】
ステップ3、方法10:メチル(1S,2S)-2-(7-クロロ-2-メチル-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボキシラート
無水トルエン(10mL)中の(7-クロロ-2-メチル-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)トリメチルスタンナン(84%、805mg、2.03mmol)及び(1S,2S)-2-(カルボノクロリドイル)シクロプロパン-1-カルボキシラート(522mg、3.21mmol)の溶液を、窒素を吹き込むことによって20分間脱気した。PdCl2(PPh3)2(71mg、0.1mmol)を添加した。反応混合物を、窒素雰囲気下110℃で3時間撹拌し、室温まで冷却させておき、減圧下で濃縮して、粘着性の黄色固体(1.09g)が残った。カラムクロマトグラフィー(Biotage、ヘプタン中の5〜40% EtOAc、ヘプタン中の20% EtOAcにおいてRf=0.31である)による精製によって、表題化合物を無色の油状物として得て(401mg、収率59%)、これを、さらに精製することなく次のステップで使用した。δH NMR (500MHz, クロロホルム-d) 7.61 (d, J=1.6Hz, 1H), 7.30 (d, J=1.5Hz, 1H), 6.44 (qd, J=5.0, 1.5Hz, 1H), 3.74 (s, 3H), 3.03 (ddd, J=9.3, 5.8, 3.8Hz, 1H), 2.40-2.31 (m, 1H), 1.76 (dd, J=5.0, 0.8Hz, 3H), 1.61-1.55 (m, 2H). Tr=2.05分 m/z (ES+) (M+H+)297, 299.
【0254】
ステップ4、方法10: (1S,2S)-2-(7-クロロ-2-メチル-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
2M水酸化ナトリウム(1.2mL、2.4mmol)を、ジオキサン(5mL)中のメチル(1S,2S)-2-(7-クロロ-2-メチル-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボキシラート(89%、401mg、1.2mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で3.5時間撹拌した。2M水酸化ナトリウム(0.6mL、1.2mmol)、反応混合物を室温でさらに16時間撹拌した。2N HCl(1.8mL、3.6mmol)を添加し、反応混合物を減圧下で濃縮して、淡黄色の固体が残った。酸性分取HPLCによって精製して、表題化合物を白色固体として得た(m=160mg、純度97%、収率46%)。
【0255】
実施例1、方法10: (1S,2S)-2-(7-クロロ-2-メチル-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
δH NMR (500MHz, クロロホルム-d) 7.61 (d, J=1.5Hz, 1H), 7.31 (d, J=1.4Hz, 1H), 6.45 (qd, J=4.9, 1.4Hz, 1H), 3.09 (ddd, J=9.2, 5.8, 3.9Hz, 1H), 2.40-2.34 (m, 1H), 1.76 (dd, J=5.0, 0.9Hz, 3H), 1.65 (dddt, J=20.5, 9.1, 5.7, 2.8Hz, 2H). Tr=2.84分 m/z (ES+) (M+H+)283, 285.
【0256】
【表10】
【0257】
仮想例
以下の実施例は、上記の方法を用いて調製してもよい。
【0258】
【表11】
【0259】
生物学実施例1
生成物、3-ヒドロキシ-キヌレニン(3OH-KYN)を形成する、L-キヌレニン(KYN)のヒドロキシル化をLC/MSによってモニタリングする全般的手順を以下に説明する。MSを用いた多重反応モニタリングによって生成物を定量する。
主な試薬:
化合物:ストック濃度:100% DMSO中10mM
細胞株: CHO GST HIS KMO細胞株、96ウェル細胞プレート中1E4細胞/ウェル/100μl
基質: L-キヌレニン(Sigma:カタログ番号K3750、ストック濃度:100mMリン酸カリウム緩衝液中10mM、pH7.4)
アッセイ条件:
媒体: OptiMem(Reduced Serum Medium 1x、+ L-グルタミン+ HEPES-フェノールレッド、GIBCO:カタログ番号11058)
アッセイ体積: 200μl
プレート型式: 96ウェルプレート、透明(Corning)
読み出し:生成物特異的MRMを用いて、生成物(3OH-KYN)の定量化
読取り装置: LC/MS/MS
アッセイプロトコール:
100% DMSO中で化合物の段階希釈(係数3)を調製する(最大濃度=6.67mM、100% DMSO)
[8点:6.67mM、2.22mM、0.74mM、0.247mM、0.082mM、0.027mM、0.009mM、0.003mM]
OptiMem培地中で各化合物濃度の300倍の濃縮溶液を調製する(最大濃度22.22μM、0.3%DMSO)
[22.2μM、7.41μM、2.47μM、0.82μM、0.27μM、0.09μM、0.03μM、0.01μM]
基質(10mM)を培地中1.1mMの濃度で調製する
細胞プレートの培地を除去する
細胞をOptiMem(100μl/ウェル)で洗浄し、この場合も除去する
アッセイ混合物:各濃度の90μlのOptiMem/ウェル+ 90μlの化合物/ウェル
[最終化合物の最大濃度: 10μM、0.15% DMSO]
[最終化合物の最小濃度: 0.004μM、0.15% DMSO]
プレインキュベーション: 37℃で30分
20μl/ウェルの1.1mM基質溶液を添加する(最終アッセイ濃度: 100μM)
陽性対照: 200μlのOptiMem
陰性対照: 180μlのOptiMem + 20μlの1.1mM基質
37℃で約24hインキュベートする
各ウェルの100μlを透明な96ウェルプレート(Corning)中に移す
100μl/ウェルの水中の10%トリクロロ酢酸(TCA)を添加する
プレートを4000rpmで3分遠心分離する
生成物をLC/MSによって検出する(50μl/ウェルの注入、20μlのサンプルループの2.5倍過剰に充填)
データ解析: IC50を、自動フィッティングアルゴリズム(A+ Analysis)を用いて計算する。
【0260】
生物学実施例2
生成物、3-ヒドロキシ-キヌレニン(3OH-KYN)を形成する、L-キヌレニン(KYN)のヒドロキシル化をLC/MSによってモニタリングする方法を以下に説明する。生成物を多重反応モニタリングによって定量する。
主な試薬:
化合物:ストック濃度: 100% DMSO中10mM
酵素:CHO GST HIS KMO細胞からのミトコンドリアの単離を介して、Evotecにおいて調製されたKMO酵素
基質: L-キヌレニン(Sigma:カタログ番号K3750)
[ストック濃度: 100mMリン酸カリウム緩衝液中10mM、pH7.4]
アッセイ条件:
緩衝液: 100mMリン酸カリウム、pH 7.4、200μM NADPH、0.4U/ml G6P-DH(グルコース6-リン酸脱水素酵素)、3mM G6P(D-グルコース6-リン酸)
アッセイ体積:40μl
プレート型式: 384ウェルプレート、透明(Matrix)
読み出し:生成物特異的MRMを用いた生成物(3OH-KYN)の定量
読取り装置: LC/MS/MS
アッセイプロトコール:
100% DMSO中で化合物の段階希釈(係数3)を調製する(最大濃度=10mM、100% DMSO)
[8点:10mM、3.33mM、1.11mM、0.37mM、0.12mM、0.04mM、0.0137mM、0.0045mM、0.0015mM]
アッセイ緩衝液中で、各化合物濃度の3.33倍濃縮溶液を調製する(最大濃度300μM、3% DMSO)
[濃度:300μM、100μM、33.3μM、11.1μM、3.70μM、1.23μM、0.41μM、0.137μM]
アッセイ緩衝液中1mMの濃度で、基質(10mM)を調製する
アッセイ混合物:各濃度の4μlの化合物/ウェル+ 24μlアッセイ緩衝液/ウェル+ 8μlのKMOヒト酵素+ 4μlの1mM基質(最終濃度=100μM)
[最終化合物最大濃度: 30μM、0.3% DMSO]
[最終化合物最小濃度: 0.0137μM、0.3% DMSO]
陽性対照:アッセイ緩衝液[0.5% DMSO]中の4μlの50μM FCE28833(最終アッセイ濃度=5μM) + 24μlのアッセイ緩衝液/ウェル+ 8μlのKMOヒト酵素+ 4μlの1mM基質(最終濃度=100μM)
陰性対照: 28μlのアッセイ緩衝液/ウェル+ 8μlのKMOヒト酵素+ 4μlの1mM基質(最終濃度=100μM)
RTで約400分インキュベートする
水中の10%トリクロロ酢酸40μl/ウェルを添加して、アッセイを停止させ、タンパク質を沈澱させる
プレートを4000rpmで3分遠心分離する
LC/MSによる生成物の検出( 50μl/ウェルの注入、20μlのサンプルループの2.5倍過剰に充填)
データ解析: IC50を、自動フィッティングアルゴリズム(A+ Analysis)を用いて計算する。
【0261】
生物学実施例3
3-ヒドロキシ-キヌレニン(3OH-KYN)を形成する、L-キヌレニン(KYN)のヒドロキシル化をLC/MSによってモニタリングする方法を説明する。生成物を多重反応モニタリング(MRM法)によって定量する。
主な試薬:
化合物:ストック濃度: 100% DMSO中10mM
酵素:文献に記載の通り、ミトコンドリアの単離を介して、Evotecにおいてマウス肝(4〜6週齢)から調製されたKMO酵素
基質: L-キヌレニン(Sigma:カタログ番号K3750)、ストック濃度: 100mMリン酸カリウム緩衝液中10mM、pH 7.4)
アッセイ条件:
緩衝液: 100mMリン酸カリウム、pH 7.4、200μM NADPH、0.4U/ml G6P-DH(グルコース6-リン酸脱水素酵素)、3mM G6P(D-グルコース6-リン酸)
アッセイ体積: 40μl
プレート型式: 384ウェルプレート、透明(Matrix)
読み出し:生成物特異的MRMを用いた生成物(3OH-KYN)の定量化
読取り装置: LC/MS/MS
アッセイプロトコール:
100% DMSO中で化合物の段階希釈(係数3)を調製する(最大濃度=10mM、100% DMSO)
[8点:10mM、3.33mM、1.11mM、0.37mM、0.12mM、0.04mM、0.0137mM、0.0045mM、0.0015mM]
アッセイ緩衝液中で、各化合物濃度の3.33倍濃縮溶液を調製する(最大濃度300μM、3% DMSO)
[濃度:300μM、100μM、33.3μM、11.1μM、3.70μM、1.23μM、0.41μM、0.137μM]
アッセイ緩衝液中1mMの濃度で、基質(10mM)を調製する
アッセイ混合物:各濃度の4μlの化合物/ウェル+ 24μlアッセイ緩衝液/ウェル+ 8μlのKMOマウス酵素+ 4μlの1mM基質(最終濃度=100μM)
[最終化合物最大濃度: 30μM、0.3% DMSO]
[最終化合物最小濃度: 0.0137μM、0.3% DMSO]
陽性対照:アッセイ緩衝液[0.5% DMSO]中の4μlの50μM FCE28833[最終アッセイ濃度=5μM] + 24μlのアッセイ緩衝液/ウェル+ 8μlのKMOマウス酵素+ 4μlの1mM基質[最終濃度=100μM]
陰性対照:28μlのアッセイ緩衝液/ウェル+ 8μlのKMOマウス酵素+ 4μlの1mM基質[最終濃度=100μM]
RTで約40分インキュベートする
水中の10%トリクロロ酢酸40μl/ウェルを添加して、アッセイを停止させ、タンパク質を沈澱させる
プレートを4000rpmで3分遠心分離する
LC/MSによる生成物の検出(20μl/ウェルの注入、10μlのサンプルループの2倍過剰に充填)
データ解析: IC50を、自動フィッティングアルゴリズム(A+ Analysis)を用いて計算する。
【0262】
生物学実施例4
生物学実施例3のものと実質的に同様のアッセイプロトコールを用いて、以下の化合物を試験した。
【0263】
【表12】
【0264】
いくつかの実施形態を示し、説明をしてきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、実施形態に様々な修正及び置き換えをすることができる。例えば、特許請求の範囲の解釈の目的に関して、以下に示す特許請求の範囲は、決して文言より狭く解釈されることは意図せず、したがって、本明細書の例示的な実施形態が、特許請求の範囲に読み替えられることは意図しない。したがって、本発明は、例示として説明されたものであり、特許請求の範囲を限定するものではないことを理解されたい。
以下は、本発明の実施形態の一つである。
(1)式Iの化合物
【化14】
[式中、
Xは、O及びNR1から選択され、
Yは、(CR2R3)n及びC(O)から選択され、
Zは、CH2、O、S、及びNR4から選択され、
R1及びR4は、水素及び低級アルキルから独立に選択され、
存在する場合、R2及びR3は、水素、ハロ、及び置換されていてもよい低級アルキルから独立に選択され、
R5は、水素及びハロから選択され、
nは、1又は2であり、
ただし、式Iの化合物は、
(1S,2S)-2-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-[(7-クロロ-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル)カルボニル]シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-[(7-クロロ-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル)カルボニル]シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-[(2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)カルボニル]シクロプロパン-1-カルボン酸;及び
(1S,2S)-2-[(2,2-ジフルオロ-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)カルボニル]シクロプロパン-1-カルボン酸
からは選択されない]
又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(2)Yが(CR2R3)nである、(1)に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(3)nが1である、(2)に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(4)R2が水素である、(3)に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(5)R2が低級アルキルである、(3)に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(6)R2がメチルである、(5)に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(7)R2がハロゲンである、(3)に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(8)R2がフルオロである、(7)に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(9)R3が水素である、(3)から(8)のいずれかに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ
(10)R3が低級アルキルでる、(3)から(8)のいずれかに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(11)R3がメチルである、(10)に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(12)R3がハロゲンである、(3)から(8)のいずれかに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(13)R3がフルオロである、(12)に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(14)nが2である、(2)に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(15)存在する場合、R2が、水素である、(14)に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(16)存在する場合、R3が、水素である、(14)又は(15)に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(17)Yが-(CH2CH(CH3))-である、(14)に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(18)YがC(O)である、(1)に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(19)ZがSである、(1)から(18)のいずれかに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(20)ZがOである、(1)から(18)のいずれかに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(21)ZがCH2である、(1)から(18)のいずれかに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(22)ZがNR4である、(1)から(18)のいずれかに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(23)R4が水素である、(22)に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(24)R4がメチルである、(22)に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(25)XがOである、(1)から(24)のいずれかに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(26)XがNR1である、(1)から(24)のいずれかに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(27)R1が水素である、(26)に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(28)R1がメチルである、(26)に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(29)R5が、水素及びクロロから選択される、(1)から(28)のいずれかに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(30)R5が水素である、(29)に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(31)R5がクロロである、(29)に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(32)(1S,2S)-2-(7-クロロ-2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(8-クロロ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(7-クロロ-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(7-クロロ-2-メチル-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(8-クロロ-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾオキサチイン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(8-クロロ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-6-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;及び
(1S,2S)-2-(2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;(1S,2S)-2-(7-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸;
(1S,2S)-2-(8-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-6-カルボニル)シクロプロパンカルボン酸;
(1S,2S)-2-(4-クロロ-2-オキソ-2,3-ジヒドロベンゾ[d]オキサゾール-6-カルボニル)シクロプロパンカルボン酸;
(1S,2S)-2-(7-クロロ-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボニル)シクロプロパンカルボン酸;
(1S,2S)-2-(7-クロロ-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボニル)シクロプロパンカルボン酸;及び
(1S,2S)-2-(7-クロロ-1-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボニル)シクロプロパンカルボン酸
から選択される化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ。
(33)(1)から(32)のいずれかに記載の少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグ、及び少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
(34)治療を必要とする対象における、キヌレニン3-モノ-オキシゲナーゼ活性よって媒介される状態又は障害を治療する方法であって、治療有効量の、(1)から(32)のいずれかに記載の少なくとも1種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくはプロドラッグを対象に投与するステップを含む方法。
(35)前記状態又は障害が、神経変性病態に関連する、(34)に記載の方法。
(36)前記状態又は障害が、ハンチントン病である、(34)に記載の方法。