特許第6688402号(P6688402)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6688402両側面ディスプレイ・アセンブリ用の冷却システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6688402
(24)【登録日】2020年4月7日
(45)【発行日】2020年4月28日
(54)【発明の名称】両側面ディスプレイ・アセンブリ用の冷却システム
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20200421BHJP
   G09F 9/40 20060101ALI20200421BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20200421BHJP
   H04N 5/64 20060101ALI20200421BHJP
   G02F 1/13357 20060101ALN20200421BHJP
【FI】
   G09F9/00 350Z
   G09F9/00 302
   G09F9/00 362
   G09F9/40 302
   H05K7/20 H
   H04N5/64 541J
   !G02F1/13357
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-545188(P2018-545188)
(86)(22)【出願日】2017年3月6日
(65)【公表番号】特表2019-512721(P2019-512721A)
(43)【公表日】2019年5月16日
(86)【国際出願番号】US2017020884
(87)【国際公開番号】WO2017152166
(87)【国際公開日】20170908
【審査請求日】2018年9月27日
(31)【優先権主張番号】62/303,806
(32)【優先日】2016年3月4日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510135614
【氏名又は名称】マニュファクチャリング・リソーシズ・インターナショナル・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100067356
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 容一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100160004
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 憲雅
(74)【代理人】
【識別番号】100120558
【弁理士】
【氏名又は名称】住吉 勝彦
(74)【代理人】
【識別番号】100148909
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧澤 匡則
(74)【代理人】
【識別番号】100192533
【弁理士】
【氏名又は名称】奈良 如紘
(72)【発明者】
【氏名】マルコス・ディアス
【審査官】 中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2005/0253699(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0085301(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0126906(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0126914(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0129021(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0134767(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0366101(US,A1)
【文献】 特表2011−503663(JP,A)
【文献】 特開2011−014593(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00 − 9/46
G09G 3/00 − 3/38
H04N 5/64
H05K 7/20
G02F 1/13357
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のルーフにマウントされるディスプレイ・アセンブリであって、
前記車両の前記ルーフにマウントされるように適合されたハウジングと、
前記ハウジング内で、背合わせで配置され、且つ、前面及び背面を有する、第1及び第2の電子ディスプレイと、
各々が前記第1及び第2の前記電子ディスプレイのうちの一つの前記前面の前に配置される第1及び第2の透明パネルと
各々が前記第1及び第2の前記電子ディスプレイのうちの一つの前記背面の後に配置される第1及び第2の熱プレートと、
開ループ進路であって、前記開ループ進路が、
周辺空気を取り込むように前記ハウジング内に位置する吸入開口と、
各々が前記第1及び第2の前記熱プレートのうちの一つと前記第1及び第2の前記ディスプレイのうちの一つとの間に配置される第1及び第2の開ループ・チャネル
前記第1及び第2の前記熱プレートの各々に配置される複数の入口開口であって、各々が前記吸入開口と前記第1及び第2の前記開ループ・チャネルの少なくとも1つとの間にガスで連絡される、前記複数の入口開口と、
周辺空気を排出するように前記ハウジング内に位置する排出開口と、
前記第1及び第2の前記熱プレートの各々に配置される複数の出口開口であって、各々が前記排出開口と前記第1及び第2の前記開ループ・チャネルの少なくとも1つとの間にガスで連絡される、前記複数の出口開口と、
を有し、前記開ループ進路が、
辺空気の流れを受け入れて、受け入れた流れの第1の分割部分及び第2の分割部分に前記入口開口を通って前記第1及び第2の開ループ・チャネルに移動させることを許可し、前記第1及び第2の前記分割部分を前記出口開口を出た後に結合させ、結合した流れに前記排出開口を通って排出させるように構成される前記開ループ進路と、
閉ループ進路であって、前記閉ループ進路が、
各々が前記第1及び第2の前記透明パネルのうちの一つと前記第1及び第2の前記ディスプレイのうちの一つとの間に配置される第1及び第2の閉ループ・チャネルと、
前記第1及び第2の前記熱プレートによって規定される閉ループ・プレナムであって、前記第1及び第2の前記閉ループ・チャネルにガスで連絡されるように構成される前記閉ループ・プレナムと、
を有する、前記閉ループ進路と、
を備る、
ディスプレイ・アセンブリ。
【請求項2】
請求項に記載のディスプレイ・アセンブリであって、
前記第1及び第2の前記熱プレートのうちの少なくとも1つの背面にマウントされる複数の電子コンポーネントを
更に備えるディスプレイ・アセンブリ。
【請求項3】
請求項に記載のディスプレイ・アセンブリであって、
各々が、間をあけて配置され、且つ、前記閉ループ・プレナム前記第1及び第2の前記閉ループ・チャネルの少なくとも1つとを通って循環ガスが進むように構成される、複数の閉ループ・ファンを
更に備えるディスプレイ・アセンブリ。
【請求項4】
請求項に記載のディスプレイ・アセンブリであって、
前記第1及び第2の前記開ループ・チャネルの少なくとも1つを通って周辺空気が進むように配置される開ループ・ファンを
更に備えるディスプレイ・アセンブリ。
【請求項5】
請求項に記載のディスプレイ・アセンブリであって、
前記ハウジングは、複数の脚部を有し、
前記複数の脚部の各々は、前記車両の前記ルーフの上、接触し且つほぼ一致するように構成される下面を有するディスプレイ・アセンブリ。
【請求項6】
請求項1に記載のディスプレイ・アセンブリであって、
前記複数の入口開口の各々は、前記第1及び第2の前記熱プレートの第1の端に沿って間隔をあけて配置され、
前記複数の出口開口の各々は、前記第1及び第2の前記熱プレートの第2の端に沿って間隔をあけて配置される、
ディスプレイ・アセンブリ。
【請求項7】
請求項6に記載のディスプレイ・アセンブリであって、
前記複数の入口開口の各々は、垂直方向に間隔をあけて配置され、
前記複数の出口開口の各々は、垂直方向に間隔をあけて配置される、
ディスプレイ・アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本発明は、2016年3月4日付けで出願された米国仮特許出願第62/303,806の優先権を主張し、その参照によってその全体を本明細書に組み込むものとする。
【0002】
技術分野
[0002] 本発明の実施形態は、概して、電子ディスプレイ用の冷却システムに関連する。
【背景技術】
【0003】
背景
[0003] 電子ディスプレイは、時には、アウトドア環境、又は、周囲温度が高い他のエリア若しくは太陽光負荷等のディスプレイ内温度を上昇させる他の熱源がある他のエリアに使用される。しかしながら、そのディスプレイの幾つかの部分は、冷却するのが難しい。それは、その部分に周辺空気を単に吸入するだけでは、早期の故障に繋がりかねないディスプレイの敏感な部分にちりを導入しその部分を汚染してしまうからである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
発明的な概念の概要
[0004] 例示的な実施形態は、電子ディスプレイ・ハウジングを通過する例えば空気等の流体の多様な流路を備えている。少なくとも1つの流路は、閉ループであり、他の幾つかの流路は、開ループを提供することができる。閉ループの流路は、好ましくは、密閉された電子機器区画を通って循環するとともに、電子ディスプレイとフロント透明パネルとの間を通過する。周辺空気からなる第1開ループは、第1電子ディスプレイの背後を通過する一方、周辺空気からなる第2流路は、第2ディスプレイの背後を通過することができる。幾つかの実施形態において、開ループの空気はまた、電子コンポーネントを有する熱プレートからの熱を取り去ることができ、幾つかの実施形態において、開ループの空気はまた、LEDバックライト(LEDディスプレイ)からの熱を取り去ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図面の簡単な説明
[0005] 上述の特徴に加えて、本発明の他の態様は、後続の、図面及び例示的な実施例の記述から明らかになるであろう。なお、図面において、いくつかの図に共通する同様の参照符号は、同一の又は均等の特徴を表している。
図1】[0006] 図1は、両側面ディスプレイ・アセンブリの例示的な実施形態の正面斜視図であり、切断線A-A、B-B及びC-Cも示している。
図2】[0007] 図2は、切断線A-Aに沿って得られる図1の実施形態の側断面図である。
図3】[0008] 図3は、切断線B-Bに沿って得られる図1の実施形態の正面断面図である。
図4】[0009] 図4は、切断線C-Cに沿って得られる図1の実施形態の頂面断面図であり、Detail(細部)Aの位置も示している。
図5】[0010] 図5はDetail Aの詳細斜視図である。
図6】[0011] 図6は、図1の実施形態の一部の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
例示的な実施形態の詳細な説明
[0012] 本発明は、本発明の例示的な実施形態が示されている添付の図面を参照することによって、より完全に理解することができる。しかしながら、本発明は、本明細書に記載された例示的な実施形態に限定されるものではない。むしろ、例示的な実施形態の提供により、本開示は、全くの完全なものとなり、また、当該技術分野の当業者は、発明の範囲を完全に理解することができる。但し、図面においては、層及び領域の大きさ、相対的な大きさは、明確化のために誇張されている場合がある。
【0007】
[0013] 本明細書での用語は、特定の実施形態のみを説明するために使用され、本発明を限定する意図はない。また、明細書において使用されている、単数形は、明らかにその文脈から異なることが明示されていない限り、複数形をも含む意図を持っている。また、用語「備える」及び/又は「備えている」は、本明細書における使用において、記載された特徴、整数、ステップ、動作、構成及び/又は要素の存在を明示していることを理解することができるが、1又は複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、構成、構成要素、及び/又はそれらの群の存在を排除するものではない。
【0008】
[0014] 本発明の実施形態は、本発明の理想的な実施形態(及び中間構造)が図示された概要である図面を参酌しながら、以下に説明する。従って、結果として図示された形状における変更、例えば、製造上の技法及び/又は許容誤差などは、予期されている。従って、本発明の実施形態は、本出願で図示された領域の特定の形状に限定されることを意図しておらず、例えば製造からの結果物の形状には偏差を含むものである。
【0009】
[0015] 他に定義しない限り、本明細書で使用される用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明が属する技術分野の当業者によって通常理解される意味を持つ。例えば一般的に用いられる辞書で定義された用語は、関連技術の文脈における意味と一致する意味を持つように理解されるべきであり、特に本明細書で定義されない限り理想的な意味又は過度に正式な意味で解釈されるものではない。
【0010】
[0016] 図1は、両側面ディスプレイ・アセンブリの例示的な実施形態の正面斜視図であり、切断線A-A、B-B及びC-Cも示している。一般的に、例示的な実施形態は、背合わせでハウジング25内に配置される2つのディスプレイ30及び31を備えている。吸入開口50は、周辺空気60の流れをハウジング25内に入れてハウジング25を通過させることを許容する。周辺空気60は、好ましくは、排出開口55を通ってハウジング25から排出される。循環ガス70の閉ループは、同様にハウジング25内を移動するが、好ましくは、実質的な手法で周辺空気60と混合されることはない。
【0011】
[0017] 本明細書において、周辺空気60の用語は、単に、アセンブリを取り囲む環境を提供する普通の大気からなる空気を意味する。この周辺空気60は、異なる型のガス要素の混合と、ちり、ほこり、花粉、水蒸気、その他の微粒子と、を含むことが知られている。また、本明細書において、循環ガス70は、異なる型のガスの混合であってもよく、或いは、純粋なガス物質であってもよく、従って、任意のガス物質ということを意味することができる。好ましくは、循環ガス70は、実質的な量のちり、ほこり、花粉、水蒸気、又は、その他の型の微粒子を含まない。
【0012】
[0018] 本発明の例示的な実施形態は、車両に、好ましくはそのルーフに、マウントされるように構成される。ハウジング25は、車両ルーフの頂上に取り付けられるように構成され、そのサイズが決定される。更に、ハウジング25は、空気力学的抗力を最小限に抑えるように適合され、そのサイズが決定されてもよい。ハウジング25は、ハウジング25を車両にマウントするための一対の脚部26を備えることができる。脚部26は、車両ルーフに固定されるか、又は車両の上若しくは車両の内に配置される内部支持部に固定されるように構成され、そのサイズが決定される。このような実施形態において、ハウジング25は、好ましくは、薄く、空気力学的抗力を最小限に抑えるように丸い角及び他の特徴構造を有することができる。ハウジング25は、移動中の車両に起因する力に適応する構造上の剛性及び強度を提供するために、様々な補強部材を備えることができる。同様に、ディスプレイ・アセンブリの様々な構成は、移動中の車両に起因する力に適応するのに十分な剛性材料で構成され又はその材料からなる。更に、ハウジングとディスプレイ・アセンブリの様々な構成要素とは、車両に搭載される時の力、振動、その他の厳格性に対抗できるように構成することができる。例えば、限定されるものではないが、脚部26及びディスプレイ・アセンブリの様々な構成要素は、ラバー・パッド、その他の振動衝撃吸収部を備えることができる。
【0013】
[0019] 図示されるように、切断線A-Aは、アセンブリの中心を水平に下方に配置され、アセンブリを垂直に切断する。切断線B-Bは、垂直に向き、アセンブリを水平に切断する。最後に、切断線C-Cは、水平に向き、アセンブリを同様に水平に切断する。図1における切断線の矢印は、切断図を得るように仮想的な切断方向を示している。
【0014】
[0020] 図2は、切断線A-Aに沿って得られる図1の実施形態の側断面図である。周辺空気60は、吸入開口50を通過してハウジング25に入り、そこでは、その後に入口プレナム(plenum)内に導かられ、以下に詳細に説明するように、開ループ・チャネルに接続する複数の入口開口200のうちの一つを通過する。周辺空気60は、好ましくは、一又は複数のファン100によって引かれるが、ファン100はまた、周辺空気60を押すように配置することができ、或いは、幾つかのファンは、押す/引くの組み合わせで使用することができる。この特定の実施形態において、ファン100は、出口プレナムの近くに配置され、そこでは、周辺空気60は、複数の出口開口201のうちの一つを通って移動することによって開ループ・チャネルから集められ、出口プレナムから集められ、排出開口55を介してハウジング25から出るように導かれる。
【0015】
[0021] 以下詳細に説明するように、入口開口200及び出口開口201は、電子ディスプレイ31の背後を走る第1開ループ・チャネルにガスで連絡されている。好ましくは、アセンブリの反対側にもう1組の入口開口及び出口開口が存在し(図示せず)、これらは、電子ディスプレイ30の背後を走る第2開ループ・チャネルに連絡されている。開口200及び201は、好ましくは、電子ディスプレイ30/31の幅の中に、互いに実質的に等距離で分布している。開口200/201は、循環ガス70との実質的な混合なしで、又は、シールされた電子機器区画125への侵入なしで、周辺空気60によるハウジング25及び開ループ・チャネルの通過を可能にする。
【0016】
[0022] 複数の電子コンポーネント110は、好ましくは、循環ガス70用の閉ループの一部を形成する密閉された電子機器区画125内に配置される。電子コンポーネント110は、以下の一又は複数を備えることができる:電源モジュール、ビデオ・プレーヤ、電子データ・ストレージ、マイクロプロセッサ、衛生/無線/受信機/送信機、及び、タイミング制御ボード。電子コンポーネント110の少なくとも幾つかは、ディスプレイ30及び31と電気的に接続することができる。
【0017】
[0023] 一又は複数のファン90は、閉ループの循環ガス70を電子コンポーネント110上に強制することができる。2つのファン90で示されているが、これが必須ではない。加えて、図示されるように電子コンポーネント110上の循環ガス70を押し込む一方、これに限定されないが、ファン90が循環ガス70を引くように配置することもでき、或いは、幾つかのファン90が循環ガス70を押す/引くの組み合わせで使用することができる。
【0018】
[0024] 図3は、切断線B-Bに沿って得られる図1の実施形態の正面断面図である。ここでは、閉ループの循環ガス70が明確に示されている。上述したように、循環ガス70は、好ましくは、シールされた電子機器区画125内の電子コンポーネント110の上を移動し、その後、ディスプレイ30及び31の各々を包むように分割される。第1ディスプレイ30に関して、透明パネル35は、好ましくは、循環ガス70を受け入れるためにディスプレイ30と透明パネル35との間の閉ループ・チャネルを規定するように、ディスプレイ30の前に配置される。循環ガス70が一旦ディスプレイ30を横切って超えて移動すると、再び閉ループを開始するために、シールされた電子機器区画125へと戻される。
【0019】
[0025] 同様に、第2ディスプレイ31に関して、透過パネル36は、好ましくは、循環ガス70を受け入れるためにディスプレイ31と透過パネル36との間の閉ループ・チャネルを規定するように、ディスプレイ31の前に配置される。循環ガス70が一旦ディスプレイ31を横切って超えて移動すると、再び閉ループを開始するために、シールされた電子機器区画125へと戻される。
【0020】
[0026] 図示されるように、周辺空気60の流れは、好ましくは、少なくとも2つのチャネルに分割されて、各ディスプレイの背後を1つの開ループ・チャネルが移動する。ディスプレイ30に関して、周辺空気60の経路は、好ましくは、ディスプレイ30の背面とシールされた電子機器区画125の熱壁126との間を移動する。限定されないが、ディスプレイ30としてダイレクトLEDバックライトLCDを使用する場合、周辺空気60は、好ましくは、LEDバックライト40の背面と熱壁126との間を移動する。上述したように、複数の電子コンポーネント110は、好ましくは、熱壁126及び127の一つ又は両方に、或いはその近くに、取り付けることができる。このように、電子コンポーネント110からの熱は、壁126及び127に移動し(好ましくは、伝導を介するが、同時に対流及び放熱が少し起きてもよい)、周辺空気60の流れによって除去される。
【0021】
[0027] 同様に、ディスプレイ31に関して、周辺空気60の経路は、好ましくは、ディスプレイ31の背面とシールされた電子機器区画125の熱壁127との間を移動する。限定されないが、ディスプレイ31としてダイレクトLEDバックライトLCDを使用する場合、周辺空気60は、好ましくは、LEDバックライト41の背面と熱壁127との間を移動する。実施形態としてダイレクトLEDバックライトLCDが図示されているが、この型のディスプレイ及びこれに関連するバックライトは、各実施形態において必須ではないことに、特に留意されたい。ディスプレイ30及び31は、次の中からの任意の一つとすることができる:プラズマ、OLED、LCD(直接照明又はエッジ照明)、LED、及び、任意の型のエレクトロルミネッセンス・ポリマー・ディスプレイ。
【0022】
[0028] 図4は、切断線C-Cに沿って得られる図1の実施形態の頂面断面図であり、Detail(細部)Aの位置も示している。この図を参照すれば、ディスプレイ30及び31の各々の背後に、周辺空気60用の2つのチャネルが示されている。再び、好ましくは、周辺空気60の2つの経路は、電子ディスプレイ30及び31並びに電子装置110からの熱を(熱壁126及び127を介して)取り除くことができる。
【0023】
[0029] 図5はDetail Aの詳細斜視図である。周辺空気60が一旦開ループ・チャネルの各々を通過して移動すると、出口プレナムによって集められ、ファン100によってディスプレイ・ハウジング25の外部に押し出されるようになる。
【0024】
[0030] 図6は、図1の実施形態の一部の分解図である。ここには、アセンブリの片側の構成要素、すなわちディスプレイ31を囲むコンポーネントの積み重ねが示されている。周辺空気60は、好ましくは、入口開口200を通って導入され、熱プレート127と電子ディスプレイ31の背後(この実施形態において、LEDバックライト41の背面)との間を通過することができる。開ループ・チャネルを一旦通過すると、周辺空気60は、好ましくは、出口開口201の外に導かれ、結果として、出口プレナムに集めてディスプレイ・ハウジングの外に出すことができる。循環ガス70は、概して、周辺空気60を有する開ループ・チャネルを取り囲むことができる。言い換えれば、開ループ周辺空気60は、循環ガス70の閉ループの中心を通過する。
【0025】
[0031] 上述したように、循環ガス70は、好ましくは、電子コンポーネント110の上を通過し、シールされた電子機器区画125を出て、透明プレート36と電子ディスプレイ31の前との間を移動し、最終的には、シールされた電子機器区画125に戻る。再び、実施形態の半分だけが部分分解図に図示されていることに留意されたい。一般的には、図示し、上述したように、対向するディスプレイ30の周りを移動する第2閉ループ循環ガス70と、ディスプレイ30の後を通る周辺空気60用の第2開ループ・チャネルと、が存在する。
【0026】
[0032] 図面において様々な開及び閉の冷却ループが水平又は垂直の配置で示されたことに留意すべきであるが、特定の実施形態に依存して、逆にするか変更できることは、明確に意図されている。したがって、閉ループは、水平方向又は垂直方向に、また、時計回り方向又は半時計回り方向に、流れることができる。
【0027】
[0033] 本発明の好ましい実施形態を示し、説明したが、当業者は、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、説明した発明に変化をもたらす多くの変形及び修正を理解することができるであろう。加えて、上述の要素の多くは、特許請求の範囲に記載された発明の精神に含まれ、同じ結果を提供することができる異なる要素によって、変更又は置換されることができる。したがって、発明の範囲は、特許請求の範囲の記載のみによって規定されることが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6