(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
移動可能なプローブ(3)で容量的に作動する測定装置(M)によって装置(100)の容器(5)における泡境界(2.1)を検出する方法であって、少なくとも1つの出力信号(sout(t), sout1(t), sout2(t))が前記容量的に作動する測定装置(M)で処理され、当該方法は前記容器(5)において前記プローブ(3)の上方又は下方への移動(B)を行なう間に実行されるステップであって、
a)トータルキャパシタンス(CT)についての充電プロセスを生成する入力信号(sin(t))を予め決めることにより充電プロセスを行なうステップであって、前記トータルキャパシタンス(CT)は、プローブ(3)、エア、泡(2)及び液体(1)から形成されるステップと、
b)第1のコンパレーター(VG1)及び第2のコンパレーター(VG2)に少なくとも1つの出力信号(sout1(t),sout2(t))を提供するステップであって、前記少なくとも1つの出力信号(sout1(t),sout2(t))が第1の基準電圧(U1)に達する場合、前記第1のコンパレーター(VG1)が第1のコンパレーター出力信号(PWM1)を提供するように形成され、前記少なくとも1つの出力信号(sout1(t),sout2(t))が、第2の基準電圧(U2)に達する場合、第2のコンパレーター出力信号(PWM2)を提供するように前記第2のコンパレーター(VG2)が形成されるステップと、
c)前記プローブ(3)を放電するステップと、
d)前記ステップa)から前記ステップc)を繰り返すステップとを備える方法において、
前記第2の基準電圧(U2)は前記第1の基準電圧(U1)よりも大きく、
前記第1のコンパレーター出力信号(PWM1)及び前記第2のコンパレーター出力信号(PWM2)に基づいて、各放電後に及びそれぞれの次の新たな充電プロセスに先立って、前記評価プロセス(P1)の範囲内で前記トータルキャパシタンス(CT)の残留電圧が評価されることを特徴とする方法。
前記第1のコンパレーター出力信号(PWM1)及び前記第2のコンパレーター出力信号(PWM2)が、並列に切り替えられた2つのコンパレーター(VG1,VG2)の使用によって提供され、制御モジュール(11)によって関連付けられる、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の方法。
前記第1のコンパレーター出力信号(PWM1)及び前記第2のコンパレーター出力信号(PWM2)が、パルス幅変調信号に関係し、当該パルス幅変調信号が前記コンパレーター(VG1,VG2)の出力側に配置されるさらなる回路ブロックによって回路に関して関連付けられる、請求項1又は請求項4に記載の方法。
パルス幅変調された出力信号(PWM1,PWM2)をそれぞれ提供するために、前記2つのコンパレーター(VG1,VG2)がそれぞれ形成され、前記パルス幅変調された出力信号(PWM1,PWM2)が制御モジュール(11)によって互いに関連することができる、請求項9に記載の装置(100)。
パルス幅変調された出力信号(PWM1,PWM2)をそれぞれ提供するために、前記2つのコンパレーター(VG1,VG2)がそれぞれ形成され、前記パルス幅変調された出力信号(PWM1,PWM2)が、さらなる切り替わり要素(TP1,TP2,BP1,BP2)によって互いに関連することができる、請求項9に記載の装置(100)。
【発明を実施するための形態】
【0024】
この発明の好適な実施形態が以下に説明される。前記実施形態は例として提供される。実施形態は、発明全体の異なる構成(formation)と、この発明の組立体及び個々のパーツとの両方を備える。様々な実施形態の説明される組立体及び個々のパーツは、原則的に互いに結合することができる。あるいは、個々の実施形態の組立体及び個々のパーツは、他の実施形態の組立体及び個々のパーツと置き換えることができる。この場合に形成された組み合わせは、すべての当業者に既知である微調整(minor adjustment)に導くことができ、したがって、例えば組立体及び個々のパーツの相互作用又は相互の係合を可能にするために、より詳細に説明されない。
【0025】
相境界という用語は、異なる誘電率を有する2つ以上の媒体間の境界のために使用される。
図1に示されたような気-泡相境界2.1、泡-液相境界1.1、及び、気-液の相境界は、特に関係している。
【0026】
モジュールという用語は、ハードウェアの形で、ソフトウェアの形で、あるいはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせとして実現される機能的グループ(functional group)を記述するために本願で使用される。
【0027】
「識別子(identifier: Kennung)」という用語は、コード、コード名、信号、なされるメモリ・エントリーに、あるいはセットされるフラグに対してここで使用される。
【0028】
デバイスが、この発明に関連して多くの方法で言及される。好ましくは、デバイスは、相境界を決定するための手段を装備している、実験室器具及び他のシステム、設備、機器、処理センター(handling center)などに関係がある。この発明に係る装置100は、そのような実験室デバイスの要素あるいは構成要素である。実験室デバイスは、いくつかの同一の装置100又はこの発明のいくつかの異なる装置100を備えることができる。
【0029】
好ましくは、すべての実施形態において、(液体)容器5の中にある媒体でプローブ3(例えばプローブとして使用したピペット又は針)の接触を検出するための、及び接触が液体1あるいは泡2で生じているかを識別するためのこの発明に係る方法は、形成される。ピペットの使用が以下に言及される。他の(ピペット)先端(tip: Spitzen)、針、小さなチューブなどが、プローブ3として適切であり、この発明のすべての実施形態において使用することができる。
【0030】
送り運動Bの性能(performance)が以下に言及される。当該送り運動Bは、容器5におけるプローブ3の上方又は下方の移動を記述することができる。
【0031】
検出のために、泡境界2.1の方向に、及び/又は、液体境界1.1の方向に、容器5の中に進めることができるピペット3は、好ましくは使用される。
【0032】
図1は、この発明の検出方法の基本原理を模式的に図示する。送り運動方向Bに沿った3つの異なる送り運動深さでピペット3が示される。すなわち、a)泡境界2.1を突き通す(piercing)前、b)泡境界2.1を突き通した後、c)液体境界1.1を突き通した後である。泡境界2.1及び/又は液体境界1.1の方向へのピペット3の送り運動Bの間に、周期的な入力信号s
in(t)が、ピペット3に印加される。一旦、ピペット3の先端が、容器5中の液体1と一緒に、泡2の表面2.1(例えば泡2)に接触すれば、ピペット3の先端が、測定電極を形成するプローブ3の一部分を形成し、あるいは測定キャパシタンス(トータルの静電容量として既知)が、ピペット3、大気、泡2及び液体1から得られる。
【0033】
図1は、第1の例示の等価回路図の基本の要素を示す。図示した等価回路は、入力信号発生器E及び測定装置Mを備える。プローブ3から取り出された(tapped)出力信号s
out(t)が、測定装置Mによって処理されている一方、前述の入力信号s
in(t)が入力信号発生器Eによって提供され、ピペット3上でそれぞれの充電信号を生成する。
【0034】
これらの態様は、特定の実施形態への言及によって、以下に詳細に説明される。
【0035】
図2Aは、入力信号発生器E及び容量的に作動する測定装置Mの第1の例示の実施形態の概略の回路図を示す。入力信号発生器E及び容量的に作動する測定装置Mは、この発明に関連して使用することができる。ピペット3は、プローブとして使用され、泡面/液面とともにコンデンサーを形成する。大気は前記コンデンサーのプレート間で誘電体を形成する。ピペット3の先端は、2つのコンデンサー・プレートで測定コンデンサーの第1の部分として使用される。そして、液面1.1あるいは泡面2.1(状況に応じて)が、間に置かれたエア誘電体で第2の部分を形成する。(移動Bによって)ピペット3の位置が変化するとき、コンデンサー・プレートのプレート距離も変更される。したがって、ピペット3は、
図2Aにおいて2つの平行なコンデンサー・プレートで記号化される。それぞれのキャパシタンスは、直列のキャパシタンスC
Mとして本願で表記される。任意選択で容器5中の泡2と結合した液体1のキャパシタンスは、キャパシタンスC
liqとして表記され、2つの平行なコンデンサー・プレートで
図2Aにおいて記号化される。2つの平行なコンデンサー・プレートは、ここでは容器5の下に位置する。
【0036】
基礎的なキャパシタンスC
Bが得られる(
図2Aにおいて2つの平行なコンデンサー・プレートによって記号化された)。基礎的なキャパシタンスC
Bは、典型的にはライン・キャパシタンスと、プローブ・キャパシタンスと、入力信号発生器E、及び評価回路Aで配置される、回路パーツのキャパシタンスとを備える。基礎的なキャパシタンスC
Bは、ここでは、例えばおよそ100pFのケーブル・キャパシタンスと、およそ50pFの回路キャパシタンスと、およそ2pFの針キャパシタンスとからなる。トータルの静電容量C
T(図示せず)は、両方の基礎的なキャパシタンスC
B、シリーズ・キャパシタンスC
M、及び液体1及び/又は泡2の容量性影響(キャパシタンスC
liqとして既知)を備える。
【0037】
ピペット3の先端が液面1.1に接触するとき、トータルの静電容量C
Tの突然の検知可能な変化が生じる。このことは、泡表面2.1が接触される場合でもある。
【0038】
装置100及び/又は入力信号発生器Eは、周期的な矩形の入力信号s
in(t)の生成のために矩形の電圧発生器RG(矩形のパルス発生器として既知)を備える。矩形電圧の代わりに、周期的な三角形の入力信号s
in(t)のようなあるいは定電流などによって充放電する別の信号も使用することができる。
【0039】
矩形の電圧発生器RGは、入力信号s
in(t)を生成する入力信号発生器Eの一部と機能的に見なされる。前記入力信号s
in(t)は、プローブ3上の(ピペット3上の)充電の抵抗R
Lを介してそれぞれの充電信号を生成する。プローブ3は、測定電極としてすべての実施形態において使用される。具体的に、前記充電信号は、前述のトータルの静電容量C
Tの上で充電プロセスの間に得られる。
【0040】
図6、7及び8に示されるように、この発明に係る方法が、他の一般に既知のタイプの電圧発生器あるいは電流発生器に使用されることが理解される。
【0041】
入力信号s
in(t)として古典的な矩形信号を生成することは必ずしも必要ではない。矩形信号に接近する信号を別法として例えば生成することができるかもしれない。他の矩形波信号も、矩形のパルスの代わりにすべての実施形態で使用される。これらの信号と信号の形態のすべては、要するに周期的な入力信号s
in(t)としてここで表記される。
【0042】
図2Aは、充電プロセスの間に、矩形のパルス発生器RGによって(充電)抵抗R
Lを介してトータルの静電容量C
Tが周期的に充放電されることを例示の回路図を参照することにより(by reference to)示す。
【0043】
入力信号s
in(t)が入力信号発生器Eによりプローブ3に、あるいはトータルの静電容量C
Tにそれぞれ印加されるが、下に説明されるように、プローブ3の出力信号s
out(t)は、評価回路Aによって処理/評価がなされる。プローブ3あるいはトータルの静電容量C
Tのそれぞれ上での充電信号の充電曲線の曲線形状の変化は、特に興味深い。この目的のために、評価回路Aはすべての実施形態において回路によってプローブ3に接続される。
【0044】
評価回路Aあるいは測定装置Mのそれぞれは、出力信号s
out(t)の増幅のためにすべての実施形態においてアンプVを備えることができる。アンプVは、
図6、7及び8のすべての実施形態においてローパスフィルタTP1後の領域において使用することができる。なぜなら、コンパレーターVG1は、コンパレーターVG2によって処理される信号よりも明らかに小さくなりうる信号を処理するからである。それぞれのアンプVは一例として
図8において示される。
【0045】
図2Bは、
図2Aの入力信号発生器Eで測定装置Mの充電曲線(充電信号)の概略の電圧−時間の図を示す。
図2Bによる曲線は、コンデンサーの典型的な充電曲線に関係がある。充電挙動、あるいは前記充電曲線の時間進行(time progression: zeitverlauf)のそれぞれは、トータルの静電容量C
T及び抵抗の積に比例する。
【0046】
この発明に係る充放電プロセスは、高いサイクル速度(cycle rate)で繰り返される。好ましくは、10kHz以上であるサイクル速度で矩形の入力信号s
in(t)を提供するように、入力信号発生器Eは、すべての実施形態において形成される。好ましくは、それぞれの矩形の信号は、100kHz以上の周波数を有することができる。
【0047】
図2Bに示されるように、液体のレベル検出(さらなる評価プロセスP2と呼ばれる)の範囲内の出力信号s
out(t)の評価は、第1の電圧U
1に達するまでの第1の充電時間t
1の測定/決定及び第2の電圧U
2に達するまでの第2の充電時間t
2の測定/決定を備える。
【0048】
この発明に係る矩形の信号s
in(t)が印加されることの結果として、トータルの静電容量C
Tの放電プロセスが、充電プロセス(それは例として
図2Bに示される)の後に起こる。もし液体1が容器5に位置するならば、新たな充電プロセスが始まる前に、トータルの静電容量C
Tは完全に放電される。この新たな充電プロセスは、再びゼロからスタートする。
【0049】
図3はこれらのプロセスの記載を可能にするために単純化された等価回路を示す。電圧源Uが左側に示される。電圧源Uは、例えばトランジスターTrあるいは他の放電スイッチの周期的な作動の間に、周期的な矩形の信号を生成して印加する。液体1は接地に対するキャパシタンスC
liqによってこの単純化された等価回路において記号化される。泡2は直列の抵抗R
Fとしてこの単純化された等価回路において表わされる。抵抗R
Fは、液体のキャパシタンスC
liq及び前述の直列のキャパシタンスC
Mで直列に配置される。泡2が容器5にない場合、R
F=0が当てはまる(apply)。トータルの静電容量C
Tの放電は、放電スイッチとして使用されるトランジスターTrによって生成される。電界効果トランジスターが、例えばトランジスターTrとして使用される。
【0050】
周期的な充放電の間に
図2Bに係る延在曲線が得られる。
図4に示されるように、前記延在曲線が周期的に繰り返される。プローブ3が液体1に位置していない場合、
図4における延在曲線K1は、充放電曲線の経路(progression: Verlauf)を表わす。放電時間はt
Eで表記される。プローブ3が容器5に位置する液体1に浸る場合、液体のキャパシタンスC
liqは基礎的なキャパシタンスC
Bに加えられる。計算上の見地から、2つのキャパシタンスの値は、この場合、次のように加えなければならない。C
T=C
liq+C
B。
図4に模式的に示されるように、充放電曲線の経路は延在曲線K2によって変更される。液体1へのプローブ5の浸漬は、2つの延在曲線K1,K2の違いの適切な評価によって(例えば2つのコンパレーターによって)検出できる。2つの延在曲線K1,K2の評価が、例えばパルス幅変調信号を生成及び比較することによって生じることができる。ここで、プローブ3が浸漬されないときのパルス幅変調信号は、プローブ3が浸漬されるときのパルス幅変調信号とは異なったパルス幅を有する。パルス幅がより大きいか小さいかという疑問は、直列接続されたコンパレーターの極性に依存する。
【0051】
泡2が容器5に位置する場合、充電曲線の検査は一例として
図5に示されるような信号を供給する。プローブ3が泡2に位置していない場合(それは浮上状態(surfaced state)として本願で表記される)、
図5における延在曲線K3は、充電曲線の経路を表わす。プローブ3が容器5(曲線K4)に位置する泡2の中に浸漬される場合(それは浸漬状態として本願で表記される)、直列回路が泡抵抗R
F及び直列のキャパシタンスC
M(C
Mは接触の後に無視することができ、したがって、短絡に相当する)から成り、液体のキャパシタンスC
liqが、基礎的なキャパシタンスC
Bに加えられる。放電時間t
Eが十分に短い方法で選択されている場合、特定の残留電荷が、放電後の相対的に高抵抗の泡抵抗R
Fにより液体1に残るが、基礎的なキャパシタンスC
Bは回路によって完全に放電される。次の充電の初めに、電流は、液体の後部(back)のC
liqでの電荷から回路の基礎的なキャパシタンスC
Bまで最初に流れる。この電流はR
Lの充電電流に加えられる。基礎的なキャパシタンスC
Bの充電電圧が液体のキャパシタンスの電圧と同じ電圧レベルに達するとき(すなわちU
C=U
liqの時だけ)に限り、電流は、液体1(
図5における時間ポイントTx)に流れ込むだろう。
【0052】
この効果は、評価回路Aがすべての実施形態において2つのコンパレーターVG1,VG2を好ましくは備えるという点でこの発明によって利用される。浮上した(surfaced)プローブ3の信号K3と比較して、コンパレーターVG1(そのスイッチングしきい値がU
1に位置する)が、先にスイッチされ、VG2(そのスイッチングしきい値がU
2に位置する)が後でスイッチされる。したがって、時間変化Δt1,Δt2が、興味深い。これらの時間変化Δt1,Δt2の比較は、プローブ3によって接触された媒体が液体1だけから成るか、泡2が接触されたかどうかについて述べることを可能にする。
【0053】
このプロセスでは、第1のコンパレーター出力信号PWM1及び第2のコンパレーター出力信号PWM2のパルス幅が興味深い。媒体に接触する場合、特に、これらのコンパレーター出力信号PWM1,PWM2のパルス幅の時間変化Δt1,Δt2が興味深い。媒体の容量性挙動だけの場合には、積が第2のコンパレーター出力信号PWM2の時間変化Δt2に対応するように、第1のコンパレーター出力信号PWM1の時間変化Δt1は、所定のファクターkを乗ずることができる。これは、プローブ3が導電性のいくらか良い液体1に接触するときである。泡2が液体1上に位置する場合、放電時間t
E(
図4を参照)の適切な選択の場合には、液体のキャパシタンスC
liqは、泡2の相対的に高い無力(impotence)の結果として完全に放電することができない。これは、それに続く充電プロセスの間に、逆電流がそれに続く充電プロセスの間に最初に基礎的なキャパシタンスC
Bに逆流するという結果に導く。逆電流の流れは特に充電曲線の初めに効果がある。所定のファクターkを乗じた第1のコンパレーター出力信号PWM1のパルス幅変更は、第2のコンパレーター出力信号PWM2のパルス幅変更と比較して減少することができる。パルス幅変更はネガティブになることができる。したがって、放電時間t
E及び基礎的なキャパシタンスC
Bの適切な選択の結果として、プローブ3が液体1又は泡2に浸漬されていることを識別することは可能である。
【0054】
図5は、2つの例示の曲線の拡大図を示す。
図5における延在曲線K3は、プローブ3が泡2に位置していない場合(浮上した状態)、充電曲線の経路を表わす。プローブ3が泡2へ浸漬される場合、トータルの静電容量C
Tでの前の充電プロセスの残留電荷は、次の充電プロセスの間での挙動に影響を有する。したがって、それぞれの曲線K4の経路は、曲線K3の経路とわずかに異なる。簡単に言うと、曲線K4は初めに曲線K3よりも大きな勾配を有する。2つの曲線K3,K4と交わるポイントが領域X(
図5を参照)で得られる。
【0055】
以下の2つの条件B1及びB2が、
図5から導出される。
条件B1:泡に浸漬される(
図5における曲線K4)ピペットニードルの出力信号s
outは、初期の領域(Tx未満の時間ウィンドウ)においてまだ浸漬されていない(
図5における曲線K3)ピペットニードルの出力信号s
outよりも急に立ち上がる。
条件B2:泡に浸漬される(
図5における曲線K4)ピペットニードルの出力信号s
outは、初期の領域後の領域(Txよりも大きな時間ウィンドウ)においてまだ浸漬されていない(
図5における曲線K3)ピペットニードルの出力信号s
outよりもゆっくりと立ち上がる。
【0056】
2つの曲線K3,K4の相対的な経路は、以下のように説明される。充電サイクルの初めに、液体のキャパシタンスC
liqが、一時的に先行する充電サイクルからの残留電荷を有する。これは、一方で泡の相対的に高い抵抗R
Fによって引き起こされ、他方で完全な放電を防ぐために放電時間が短くなるべく故意に選択されたということによって引き起こされる。そのため、電圧U
C及びU
liqが同じ電圧レベル(つまり、次のものを印加する:U
C=U
liq。)に達するまで、液体のキャパシタンスC
liqは最初に放電される。電流は正の方向に流れる。
図5に示されるように、これは、2つの曲線K3,K4の時間のポイントTxで交点Xに導く。
【0057】
この発明は、泡が生じるときに、液体のキャパシタンスC
liqを意図的に完全に放電しないためのアプローチに基づく。言いかえれば、装置100の回路構成及び影響力のあるパラメーター(例えば放電時間)は、残留電荷が、新しい充電サイクルがスタートする前に放電の間に常に液体のキャパシタンスC
liqのままであるように選択される。液体1での残留電荷は、回路Aによって確実に評価される泡2に浸漬されるプローブ3での波形(signal progression: Signalverlauf)を得るために意図的に使用される。液体のキャパシタンスC
liqの残留電荷は、抵抗R
F及び放電時間t
Eの関数である。
【0058】
放電時間は、装置100のすべての実施形態において好ましくはセットされるか又は他の方法で予め決められたポテンシャルパラメーターのうちの1つである。
【0059】
この発明によれば、放電時間の選択は、液体1の導電性に依存する。このことは、この発明の好ましい実施形態において、放電時間の設定あるいは規定が、液体1の導電性を考慮に入れることにより行なわれることを意味する。更に、好ましくは、2つのコンパレーター(
図7でVG1,VG2を参照)は、信頼できて再現可能な方法で泡2の存在の検出を可能にするために、すべての実施形態において使用される。
【0060】
負の時間遅れΔt1が交点X(つまり初期の領域でt<Tx)の左側に生じて、正の時間遅れΔt2が交点X(つまり領域でt>Tx)の右側に生じることは、2つのコンパレーターの使用により決定できる。これら2つの時間遅れΔt1,Δt2は、模式的に
図5に示される。例えば、時間遅れΔt2は、電圧U2で決定され、時間遅れΔt1は、電圧U1で決定される。このことは、コンパレーターVG2が電圧U2で比較のしきい値を有し、コンパレーターVG1が電圧U1で比較のしきい値を有することを意味する(
図7と
図8を参照。)。
【0061】
泡の検出を推測するためにΔt1<0及びΔt2>0が当てはまる(apply)必要があることが、
図5から導出される。更に、以下の追加の関係がすべての実施形態に任意選択で当てはまる(apply)。ここで、Δt1<Δt2である。
【0062】
泡検出、あるいは出力信号s
out(t)(あるいはコンパレーター出力信号PWM1,PWM2)の評価のそれぞれは、(泡)評価プロセスP1として本願で表記される。
【0063】
図4と
図5は、正の時間遅れΔt2が、液体1の中への浸漬の間と、泡の中への浸漬の間とに常に生じる(簡単に言えば、曲線K1が
図4において曲線K2よりも上に位置するとともに、曲線K3が
図5において曲線K4よりも上に位置するので)ことを示す。このことは、コンパレーターVG2によって決定することができる。正の時間遅れΔt2も、液体1の中でのプローブ3の浸漬の間に別のコンパレーターVG1において測定できる。当該他のコンパレーターは、他のすべての実施形態において(泡)評価プロセスP1の範囲内で泡検出の目的で使用される。したがって、以下の関係は、2つのコンパレーターVG1,VG2に当てはまる。ここで、Δt2>0及びΔt1>0である。
【0064】
他方では、泡2へのプローブ3の浸漬の間に、以下の関係が、2つのコンパレーターVG1,VG2に当てはまる。ここで、Δt1<0及びΔt2>0である。
【0065】
好ましくは、評価回路Aは、この発明のすべての実施形態において使用される。それは、
s
out1(t)からs
out2(t)までの、あるいは逆もまた同じ(曲線K4及びK3)の出力信号s
out(t)の延在曲線(注:2つの直接的な連続のサイクルは十分な測定セキュリティを提供しない。)の突然の変化を定性的に評価する(定性的評価)ために、及び/又は、
s
out1(t)からs
out2(t)までの、あるいは逆もまた同じ(曲線K4及びK3)の出力信号s
out(t)の延在曲線の突然の変化を定量的に評価する(定量的評価)ために、形成される。
【0066】
検出されて評価されるのを必要とする非常に小さな信号変化が関係しているので、特に定量的評価の場合には回路の複雑さは高い。定量的評価は、検出の場合から検出の場合まで測定されて比較されるために明確な量的変化に導く、多くの影響を及ぼす量があるということによって悪化する。
【0067】
この評価が、装置100の評価回路Aにおいてすべての実施形態に生じることができる。結果として、評価回路Aは識別子KIを出力する。あるいは、それは、別の回路あるいはコンピューターによって取り込まれる識別子KIを提供する。識別子KIは、エアと液体1との間、あるいはエアと泡2との間の相境界が検出されたことを示す。液体1及び泡2は、任意選択の評価プロセスP1の範囲内で識別される。それぞれの評価プロセスP1は、例えば識別子Kfを出力できる。Kf=1は、泡2の存在を示す。そして、Kf=0は、泡2がないことを示す。
【0068】
好ましくは、評価回路Aは、この発明のすべての実施形態において使用される。既に上で示されているように、評価回路Aは並列に切り替えられ、定性的評価を可能にする少なくとも2つのコンパレーターVG1,VG2を備える。これは、並列に切り替わるこれらのコンパレーターVG1,VG2が、互いとは一時的に別にある2つの出力信号s
out1(t)及びs
out2(t)の相関を可能にすることを意味する。時間測定の代替として、特定の電圧に達するまで、評価回路Aは、評価回路Aが時間とともに電流の進行(progression of current: Stromverlauf)を評価するようにすべての実施形態において構成される。
【0069】
図6は、この発明のさらなる実施形態の概略の回路図を示す。装置100は、評価回路A及び入力信号発生器Eが組み合わせられるこの実施形態の場合での測定装置/回路Mを備える。
【0070】
測定装置/回路Mは、共通の信号パス7を備える。共通の信号パス7は、プローブ3を供給する(feed)及びプローブ3からの信号を取り出す(tap)ために使用される。すべての実施形態は、共通の信号パス7を備えることができる。
【0071】
好ましくは、シールドケーブルは、信号パス7としてすべての実施形態において使用される。第1の回路モジュール8は、この場合において、プローブ3の周期的な充放電及び配置の他のキャパシタンスに使用される。既に上述されているように、プローブ3の充放電は、例えば周期的な矩形の信号シーケンスによって実行される。前記矩形の信号シーケンスは、この場合において、スイッチング要素Trによって生成され、信号パス7を介してプローブ3に印加される(
図3に示されるように)。スイッチング要素Tr及び(充電)抵抗R
Lは、回路モジュール8の一部になりえる。スイッチング要素Trは図示した実施形態においてトリガー信号s
tr(t)によって回路モジュール8に供給される。トリガー信号s
tr(t)は、例えば信号パス9によって回路モジュール8に印加される。例示のトリガー信号s
tr(t)は信号パス9に隣接して
図6において示される。前記信号は、スイッチング要素Trの開閉を生成する。スイッチング要素Trが閉じられている限り、接地への短絡が存在して、既に上述されているように、部分的な(泡検出の場合)あるいは全部の(液体の検出の場合)キャパシタンスの放電が生じる。スイッチング要素Trが再び開くとすぐに、新しい充電プロセスがスタートする。このプロセスは、≧10kHzの、好ましくは≧100kHzの非常に速いサイクル速度で繰り返される。信号パス7の上に
図6に示されるように、前記周期的に充放電プロセスを繰り返すことは、出力信号s
out(t)の湾曲した経路(curved progression: Kurvenverlauf)を生成する。
【0072】
好ましくは、測定装置/回路Mは、すべての実施形態において、並列に切り替えられる2つのコンパレーターVG1,VG2を装備している評価回路Aを備える。
図6の実施形態において、これらの2つのコンパレーターは第2の回路モジュール10に位置する。第2の回路モジュール10における2つのコンパレーターVG1,VG2の配線は、2つの出力信号s
out1(t),s
out2(t)の相対的な比較が可能であるように構成される。2つの出力信号s
out1(t),s
out2(t)の相関あるいは比較の結果として、以下の関係が当てはまるかどうかが決定される。Δt1<0(B1として既知の第1の条件)及びΔt2>0(B2として既知の第2の条件)。
【0073】
図6に示されるように、好ましくは、測定装置/回路Mはすべての実施形態において制御モジュール11を備える。説明される関係が存在する場合、つまり第1の条件B1及び第2の条件B2が満たされている場合、前記制御モジュール11は、制御モジュール11が識別子Kf(Kfは泡2と液体1との識別を可能にするための識別子である)を出力するように構成することができる。前記識別子Kfは、出力6で提供することができる(
図2Aのように)。前述の識別子KIも、出力6あるいは他の出力で提供することができる。
【0074】
信号パス12によって
図6に記号化されるように、好ましくは、制御モジュール11は、回路モジュール10によって1つあるいはいくつかの信号で供給される。
【0075】
プロセスの所定のプロセスを処理するために、及び、及び液体1と泡2とを識別するための識別子Kf、及び/又は、エア−液体あるいはエア−泡境界を検出するための識別子KIの出力のようになされた決定とトリガーされるリアクションとを可能にするために、制御モジュール11は、好ましくは、すべての実施形態において、プロセッサーμP(
図7を参照)を装備している。
【0076】
制御モジュール11は、信号パス9及びトリガー信号s
tr(t)によって
図6に示されるように、御モジュール11が充放電プロセスの制御を担うようにすべての実施形態において形成される。好ましくは、放電プロセスの期間は、信頼できる泡検出に必要であるキャパシタンスC
liqにおける残留電荷を維持するために制御モジュール11によって影響を受けることができる。
【0077】
図7は、この発明の装置100のさらなる実施形態の概略の回路図を示す。前記装置100は
図6の原理に基づく。
【0078】
回路モジュール8は、トランジスターTrを備える。トランジスターTrはスイッチング要素として使用される。この場合、前記トランジスターTrは、トリガー信号s
tr(t)によって切り替えられる。トリガー信号s
tr(t)は制御モジュール11によって提供される。模式的に示されるように(R
Lの代わりに定電流源を使用することも可能であろう)、回路モジュール8は(充電)抵抗R
Lをさらに備えることができる。信号パス7は、図示した例において、2つのコンパレーターVG1,VG2を並列に供給するために回路モジュール10まで貫通して接続される(through-connected)。このことは、2つのコンパレーターVG1,VG2が並列に切り替えられることを意味する。第1のコンパレーターVG1は出力信号s
out(t)を電圧U1と比較する(
図5を参照)。第2のコンパレーターVG2は出力信号s
out(t)を電圧U2と比較する。ここで、U1<U2である。各コンパレーターは、ローパスフィルタ及び/又はさらなる回路ブロック(例えばアンプV)を出側に直列で(in outgoing series)備えることができる。パルス幅変調信号(PWM1,PWM2)は、出力側に(
図7においてコンパレーターVG1,VG2の右側に)設けられる。これらの2つのコンパレーター出力信号PWM1,PWM2は、条件B1がΔt1<0及びB2がΔt2>0を満たしているかをチェックするために、制御モジュール11によって処理される。これらの条件B1及びB2が満たされている場合、制御モジュール11は例えば泡2の検出を示すために識別子Kf=1を出力する。
【0079】
さらなる詳細が以下に説明される。該詳細は実施形態の各々において考慮することができる。好ましくは、個々の充電曲線は、時間的に次のもの(next in time)に追従する充電曲線と直接的に比較されない。充電曲線での変化と、それぞれのパルス幅変化とは、相対的に小さい。したがって、それは多くの努力のみで従来のプロセッサーμP(それは回路11の一部とすることができる)によってのみ測定される。更に、信号対雑音比はある環境下で好ましくないかもしれない。
【0080】
したがって、以下に説明されるように、好ましくは、いくつかの充電曲線にわたって(over)平均することが、すべての実施形態において実行される。
図6と
図7に基づいたそれぞれの回路例が、
図8に示される。
図6と
図7に関して行われた説明は本願で類似して適用される。2つのPWM信号PWM1,PWM2の各々は、1つのローパスフィルタTP1,TP2のそれぞれを介して各アナログ信号a
1(t),a
2(t)に変換される。これらのローパスフィルタTP1,TP2は、
図8に示されるように、コンパレーターVG1,VG2の後ろの領域に位置している。 サイクル周波数も、ローパス・フィルタTP1,TP2によって信号から完全にフィルターされる。アンプは、例えば破線で囲まれた回路シンボルによって
図8に図示するように、ローパスフィルタTP1の後に、あるいはバンドパスフィルタBP1の後に、任意選択で配置することができる。このように生成されたアナログ信号a
1(t),a
2(t)は、さらに非常に低い電圧範囲においてのみプローブ3の浸漬又は浮上の間にそれらの値を変更する。その結果、これらの変更の直接の評価が、高解像度のアナログ・ディジタル変換器で単に可能になる。
【0081】
この発明によれば、電圧変化がはるかに大きくて(トータルの静電容量CTによって決定された)、直列で直接的に接続されたアンプが、低い増幅でさえ過変調するので、好ましくは、電圧変化は評価/処理され、オフセットがマスクされる(masked out)。アナログ信号a
1(t),a
2(t)の直接の電圧成分は、それぞれの直列に接続されたバンドパスフィルタBP1,BP2を介して直列に接続されたキャパシタンスを通してすべての実施形態において分離される。そして、有用な信号が同時に増幅される。好ましくは、コンパレーターVG1の信号は、一定のファクタ(ファクタk)でより増幅される。その結果、2つの純粋な液体の接触の場合、等しく大きくて、等しく偏極された(polarised)信号が、2つのバンドパスフィルタBP1,BP2の出力で生成される(
図8を参照)。
【0082】
他方、泡2に接触して、BP1への出力信号a
1(t)(それは泡認識のために使用される)は、ほとんど逆に分極される(poled)。
【0083】
プローブ3が下方へ移動するとき、トータルの静電容量C
Tは、単に非常にゆっくり変化する。したがって、もしプローブ3が非常に素早く移動しなければ、出力信号は2つのバンドパスフィルタBP1,BP2上でほとんど生成されない。一旦プローブ3が媒体の中に入れば、キャパシタンスの非常に迅速な変化が生じる。当該変化は2つのバンドパスフィルタBP1,BP2によって明確に検出される。バンドパスフィルタBP2の出力信号は、プローブ3が媒体に入ったか又は媒体から浮上したかを決定するために有利には評価される。当該バンドパスフィルタBP2は、より高い基準電圧U
2で作動するコンパレーターVG2から生じる信号PWM2を処理する。バンドパスフィルタBP2の出力信号の評価が、前記出力信号が特定の最小値(閾値)に達するか否かが決定されるという点で生じる。
【0084】
好ましくは、前記最小値(閾値)は、すべての実施形態において液体1の導電性に応じて選択されている。評価の間に要求される比較が、例えばさらなるコンパレーター(図示せず)を介して起こることができる。あるいは、比較は、例えばプロセッサーμPによって実行することができる。そのようなさらなるコンパレーターが使用される場合、さらなるコンパレーターは、例えばバンドパスフィルタBP2の出力側に位置する。プロセッサーμPが比較を行なう場合、信号(複数可)は信号パス12を介してプロセッサーμPに伝えられる。
【0085】
このポイントのみにおいて、検出の認識の後に、別のバンドパスフィルタBP1の出力信号(つまり低基準電圧で生成されたPWM信号PWM1)が、バンドパスフィルタBP1の出力信号をバンドパスフィルタBP2の別の出力信号と比較するために評価される。バンドパスフィルタBP1の出力信号が反対位相(phase opposition)にある場合、泡検出が関係していると明確に推測される。バンドパスフィルタBP1の出力信号が等しい位相(equal phase)にあるが相当に低い場合、さらに、それは泡検出として解釈できる。例えば、交点Xが2つのコンパレーター・レベルU1,U2(
図5を参照)よりも下に位置している非常に導電性のある液体1において、このような状況になりえる。両方の出力信号が実質的に同様に現われる場合、純粋な液体の接触が推測される。
【0086】
装置100は、例えばすべての実施形態において、識別子KI及び/又はKfを出力することができる。あるいは、装置100は、別の回路あるいはコンピューターによって取り出される(retrieved)識別子KI及び/又Kfを提供することができる。それぞれの識別子(identifier)の提供は、
図2Aと
図6,7,8とにおいて参照シンボルKI/Kfで矢印6によって記号化される。構成に応じて、プローブ3が液体1、あるいは泡2に浸漬されたか否かを、装置100は識別できる。この場合、装置100は、すべての実施形態において、液体1に対して識別子Kf=0を、泡2に対してKf=1を出力できる。あるいは、それはそれぞれの識別子KIを提供できる。それぞれの識別子Kfの提供は任意選択である。
【0087】
これらの識別子は、すべての実施形態において、共通出力6に、あるいは装置100の分離した出力に設けられる(provided on)。
【0088】
装置100は、すべての実施形態において、アナログの電気回路及び/又はプロセッサーを持ったディジタル回路も含むことができる。
【0089】
泡2とのプローブ3の接触が認識された場合、さらなる「試験(examination)」は任意選択ですべての実施形態において起きる(follow)ことができる。その一方で、それに続く液体境界1.1(下方移動の間に泡2の下方に位置するか、あるいは上方移動の間に泡2の上方に位置する)の認識を可能にするために以前の方向にプローブ3が移動する。
【0090】
図面に係る全ての回路が基づく回路の概念も、この発明のすべての実施形態において逆にすることができる。これらの図面では、液体の容器5が接地されて、信号(入力信号s
in(t)として既知)がプローブ3に印加される。回路の概念の逆転では、プローブ3が接地されて、信号(入力信号s
in(t)として既知)が液体の容器5に印加されるであろう。この場合、回路E及びAの側で(on the part of)ある調整を提供することが必要であるかもしれない。
【0091】
上述されるように、接地に関係しない回路は別法として可能である。そのような代替の回路は、測定ブリッジの形で容量性分圧器を備えることができる。矩形の入力信号s
in(t)において電流曲線の経路(progression: Verlauf)を評価するか、予め決められた電流での電圧曲線を評価する回路も可能である。その放電後に及びそれに続く新たな充電に先立ってトータルの静電容量C
Tにおいて残留電圧を評価することはさらに可能である。当該回路も、この発明の実現又は実施のために使用される。