特許第6688896号(P6688896)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6688896サージアレスタ用の断路を形成するための駆動機構
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6688896
(24)【登録日】2020年4月8日
(45)【発行日】2020年4月28日
(54)【発明の名称】サージアレスタ用の断路を形成するための駆動機構
(51)【国際特許分類】
   H01T 4/04 20060101AFI20200421BHJP
【FI】
   H01T4/04 Z
【請求項の数】15
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-537631(P2018-537631)
(86)(22)【出願日】2017年2月3日
(65)【公表番号】特表2019-507466(P2019-507466A)
(43)【公表日】2019年3月14日
(86)【国際出願番号】EP2017052319
(87)【国際公開番号】WO2017140513
(87)【国際公開日】20170824
【審査請求日】2018年9月27日
(31)【優先権主張番号】102016202327.6
(32)【優先日】2016年2月16日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390039413
【氏名又は名称】シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
(74)【代理人】
【識別番号】100075166
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 巖
(74)【代理人】
【識別番号】100133167
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 浩
(72)【発明者】
【氏名】シュリッツェ,マルクス
【審査官】 太田 義典
(56)【参考文献】
【文献】 特表2014−523639(JP,A)
【文献】 特表2015−537369(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/113030(WO,A1)
【文献】 特開平04−274185(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/029606(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01T 1/00− 4/20
H01C 7/12
H01R 13/70
H02B 13/00−13/08
H02H 9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サージアレスタ用の断路を形成するための駆動機構(1、15)であって、当該サージアレスタの制御、及び、監視の少なくとも一方のための複数の接続端子(10、26)を有する駆動機構において、前記複数の接続端子(10、26)が1つのコネクターデバイス(23)に配設されていることを特徴とする駆動機構。
【請求項2】
前記駆動機構(1、15)が機構室(32)を有し、サージアレスタ内で高電圧接点を接地電位と接続すること、及び、分離することの少なくとも一方のためにスイッチが作動できるように、前記機構室内で運動を変換することができることを特徴とする、請求項1に記載の駆動機構(1、15)。
【請求項3】
前記コネクターデバイス(23)が前記機構室(32)の上に配設されたフード(20)に配設されており、このフード(20)内部で前記機構室(32)と前記コネクターデバイス(23)との間に制御、及び、監視の少なくとも一方のための少なくとも1つの接続が行われていることを特徴とする、請求項に記載の駆動機構(1、15)。
【請求項4】
前記フード(20)が第1の平坦部(21)を有し、この平坦部に前記コネクターデバイス(23)が取り付けられていることを特徴とする、請求項3に記載の駆動機構(1、15)。
【請求項5】
前記フード(20)が少なくとももう1つの平坦部(35)を有し、このもう1つの平坦部に複数の付属器具を取り付けることができることを特徴とする、請求項4に記載の駆動機構(1、15)。
【請求項6】
前記付属器具として、前記機構室(32)内での運動をブロックするためのインターロックデバイスが設けられていることを特徴とする、請求項5に記載の駆動機構(1、15)。
【請求項7】
前記付属器具として、前記コネクターデバイス(23)の規格とは別の規格に基づく付属コネクターデバイスが設けられていることを特徴とする、請求項5または6に記載の駆動機構(1、15)。
【請求項8】
前記フード(20)が前記運動を駆動するための作動装置を有することを特徴とする、請求項3から7のいずれか1項に記載の駆動機構(1、15)。
【請求項9】
前記作動装置が手動操作用に形成されていることを特徴とする、請求項8に記載の駆動機構(1、15)。
【請求項10】
前記作動装置がハンドクランク(4、22)を有することを特徴とする、請求項9に記載の駆動機構(1、15)。
【請求項11】
前記作動装置が自動操作用のモーターを有することを特徴とする、請求項8から10のいずれか1項に記載の駆動機構(1、15)。
【請求項12】
前記機構室(32)の上に配設された前記フード(20)において、前記フード(20)の下端側に前記機構室(32)があるのに対して、その反対側の上端部に前記作動装置が配設されていることを特徴とする、請求項8から11のいずれか1項に記載の駆動機構(1、15)。
【請求項13】
前記作動装置が前記フード(20)の側面に取り付けられていることを特徴とする、請求項8から12のいずれか1項に記載の駆動機構(1、15)。
【請求項14】
前記機構室(32)がカバーを有し、このカバーに前記フードが取り付けられていることを特徴とする、請求項から12のいずれか1項に記載の駆動機構(1、15)。
【請求項15】
前記機構室(32)が透明な壁を有することを特徴とする、請求項14に記載の駆動機構(1、15)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はサージアレスタ用の断路を形成するための駆動機構に関し、この駆動機構は当該サージアレスタの制御、及び/又は、監視のための複数の接続端子を有する。
【背景技術】
【0002】
サージアレスタは、例えば雷撃時または短絡時に運転手段に危険を及ぼす過電圧をアースに導くことにより、電気設備を保護するためのものである。特許文献1から或るサージアレスタが公知である。非特許文献1からも複数のサージアレスタが公知である。
【0003】
これらのサージアレスタは、断路を確実に形成するための駆動機構を有している。この場合、この駆動機構は一般的に、構造的に、その駆動機構の片側がサージアレスタと直接に結合されているように、サージアレスタに配設されている。この駆動機構は大抵は1つの機構室ないしハウジングを有しているので、この機構室内に配設されている機械的なカップリングにより、例えば伝動装置を介して、サージアレスタ内で高電圧接点を動かすことができ、その結果、アース電位への電気接続の開または閉が可能となる。この機構室の、サージアレスタとは反対側はカバーで流体密に閉鎖されている。新型の構造では機構室は円筒の形状をしている。カバーには、一般的に、機械的なカップリングを手動操作するためのハンドクランクが取り付けられている。このハンドクランクの直径は、カバーの表面に複数の保護ホースを取り付けるための十分なスペースが残されているように作られている。これらの保護ホースは複数の電気導体を天候の影響から保護し、この場合、これらの電気導体は例えば制御装置への接続を提供し、この制御装置を介して例えば開閉状態を伝達することができる。このためにこれらの保護ホースは(電気導体と共に)、外部の接続箱に接続される。この接続箱内でこれらの電気導体は複数の接続端子により接続箱の外側に接続されている。このために接続箱の中にDINレール(Hutschiene)の複数のクランプが設けられている。カバーおよび接続箱へのこれらの保護ホースのねじ止めは、今日通常行われている形態では、「DIN EN規格60529(VDE0471‐1):2014−09ハウジング貫通保護様式(IPコード)」で公知の国際保護規格55(IP55)による保護様式の要求を満たしている。これにより特に、マイナス20℃という耐温度性が得られている。
【0004】
今日では接続箱の外側での接続端子に対して5つまでの異なる実施形態が存在している。というのは、制御装置へのインターフェースの定義が標準化されておらず、したがってメーカー側で顧客要望に応じて変えられるからである。例えば、しばしば、ねじのサイズM40×1.5mmまたはM25×1.5mmのねじ止めが使用される。この接続箱は、その都度顧客仕様に従って製造しなければならないので、数多くの異なる形態により製造コストが高く、製造は物流的にかなり複雑である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】独国特許出願公開第202012217310A1号明細書
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】シーメンス株式会社の製品カタログ「3ES-the new generation of metalenclosed, SF6-insulated surge arresters」発行2014年、オーダー番号E50001-G630-A247-X-4A00
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、サージアレスタ用の断路を形成するための、多数の異なる制御装置により運転可能で比較的容易に操作することができる駆動機構を提示することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は本発明により、サージアレスタ用の断路を形成するための駆動機構であって、当該サージアレスタの制御および監視のための複数の接続端子を有する駆動機構において、前記複数の接続端子が1つのコネクターデバイス内に配設されていることを特徴とする駆動機構により解決される。
【0009】
標準化されたコネクター接続を使用することができ、このことによって、駆動機構を構造的な変更なしに多数の異なる制御装置と接続することができる。このことが本発明の1つのメリットである。接続端子を、その都度設置された制御装置へ適合させる必要がなくなる。
【0010】
接続という意味では、コネクターデバイスは、適合するプラグを挿入可能なソケットでもよいし、プラグ自身でもよい。このコネクターデバイスとしてソケットが使用される場合には、その相手部品はこのソケットに対応するプラグである。このコネクターデバイスとしてプラグが使用される場合には、その相手部品はこのプラグに対応するソケットである。
【0011】
コネクターデバイスとしては、例えば、Harting社製のソケット、型式24DD、24ピンおよびアースピン付き、サイズ6B、使用ピン番号09160243001、使用ソケット番号09160243101を使用することができる。このコネクター接続は250V、10Aまで使用可能である。しかし、他のメーカーの他の型式のコネクターデバイスを使用することもできる。
【0012】
このコネクターデバイスは駆動機構を制御装置と接続するためのものであり、例えば、開閉状態(接地/非接地)を伝達することにより、制御装置はサージアレスタを制御および監視することができる。さらに、自動操作のためにモーターを設けることも可能である。このモーターは、例えば機構室内部に配設することができる。この場合には、コネクターデバイスによりモーターの制御を行うこともできる。
【0013】
適切なコネクターシステムを使用することにより、より高度な耐環境要求事項を満たすことができる。というのは、比較的低い耐温度性しか持たない保護ホースが不要となるからである。こうして、簡単な方法で、GISサージアレスタに対して、「DIN EN規格60529(VDE0471‐1):2014−09ハウジング貫通保護様式(IPコード)」で公知の国際保護規格65(IP65)による保護様式の要求、および、マイナス40℃までの耐温度性を達成することができる。このことは、気候上の使用地域が広がるので、1つのメリットである。
【0014】
本発明による駆動機構の好適な1実施形態では、この駆動機構がコネクターデバイス用の蓋を有している。この方法で、相手部品が挿入されていない場合にコネクターデバイスを天候の影響および湿度から保護することができるので、このことは1つのメリットである。
【0015】
本発明による駆動機構の好適な1実施形態では、この駆動機構が、前記蓋をコネクターデバイスに固定するためのロックデバイスを有している。このことは、こうしてこの蓋が確実にその位置に保持され、コネクターデバイスのこの領域に湿度が侵入しないので、1つのメリットである。
【0016】
本発明による駆動機構の好適な1実施形態では、この駆動機構が、コネクターデバイス内で相手部品を固定するためのロックデバイスを有している。このことは、こうして相手部品が確実にその位置に保持され、コネクターデバイスのこの領域に湿度が侵入しないので、1つのメリットである。
【0017】
本発明による駆動機構の好適な1実施形態では、この駆動機構が機構室を有し、サージアレスタ内で高電圧接点を接地電位と接続、及び/又は、分離するためにスイッチが作動できるように、この機構室内で運動を変換することができる。
【0018】
本発明による駆動機構の好適な別の実施形態では、コネクターデバイスが機構室のフードに配設されており、この場合、このフード内部で機構室とコネクターデバイスとの間に制御、及び/又は、監視のための少なくとも1つの接続が行われている。本発明におけるフードとは、一方では機構室のカバーに固定可能であり、他方ではこのフード内部でコネクターデバイスを電気導体ないしケーブルで機構室と接続するための十分に広い空間を有する、全ての種類の中空体である。このフードあるいはキャップは例えば、ほぼ円形に湾曲された半球状の、又は、半楕円面状の、中空体として形成することができる。
【0019】
この構造により比較的小さい耐温度性しか持たない保護ホースを不要とすることができ、気候的な使用地域を広げることができることは、1つのメリットである。さらに、顧客仕様による接続箱もなくすることができる。こうしてコネクターデバイスの内部接続により、接続箱および電気導体の入った保護ホースを節約することができ、このことにより、製造、輸送および保守におけるコストメリットが可能となる。もう1つのメリットは、この駆動機構をこの方法で特に省スペースになるように作ることができることである。
【0020】
さらなるメリットは、構造の高さを高くすることなしに、従来の公知の機構よりも大きいハンドクランクを使用することができることである。というのは、ハンドクランクの直径が保護ホース用の接続端子によって制限されないからである。これにより駆動の取扱いが容易になる。というのは、より大きいハンドクランクではより長いクランクアームを使用することができるからである。
【0021】
好適にはこのフードは屋外使用可能なアルミニウム合金で作られる。例えば、金型鋳造法を使用することができる。金型鋳造法は特にコスト的に有利なので、このことは1つのメリットである。
【0022】
本発明による駆動機構の好適な別の実施形態では、前記フードが第1の平坦部を有し、この平坦部にコネクターデバイスが取り付けられている。このフードが、例えば、機構室側の1つの側(がわ)を有し、さらに、機構室とは反対側まで延びており、この機構室の反対側に例えばハンドクランクを設置することができると、前記第1の平坦部をこれらの両方の側(がわ)の間に設置することが可能であり、このことは好適でメリットである。この駆動機構が例えば垂直に方向付けられている場合には、前記カバーは機構室の上部に在る。この方向付けの場合には、このカバーにフードが固定されており、このフードの横側に前記第1の平坦部が配置されている。
【0023】
このことは1つのメリットである。というのは汎用のコネクターデバイスは通常は平らな表面に取り付けるべく設計されているからである。
【0024】
本発明による駆動機構の好適な別の実施形態では、前記フードが少なくとももう1つの平坦部を有し、このもう1つの平坦部に複数の付属器具を取り付けることができる。汎用の付属器具は通常は平らな表面に取り付けるべく設計されているので、このことは1つのメリットである。例えば、前記少なくとももう1つの平坦部は前述したように垂直方向の駆動機構では、例えば前記第1の平坦部のように側面に配置することができる。
【0025】
本発明による駆動機構の好適な別の実施形態では、付属器具として、機構室内での運動をブロックするためのインターロックデバイスが設けられている。この方法で、駆動機構の意図しない、または、許容されない操作が妨げられるので、このことは1つのメリットである。このインターロックデバイスが錠を有していると、特に好適で有効である。
【0026】
本発明による駆動機構の好適な別の実施形態では、付属器具として、前記コネクターデバイスの規格とは別の規格に基づく付属コネクターデバイスが設けられている。この方法で多様な制御装置を接続することができるので、このことは1つのメリットである。
【0027】
本発明による駆動機構の好適な別の実施形態では、前記フードが運動を駆動するための作動装置を有する。この作動装置を用いて開閉プロセスのための機械的な力が供給されるので、このことは1つのメリットである。
【0028】
本発明による駆動機構の好適な別の実施形態では、前記作動装置が手動操作用に形成されている。手動操作はコスト的に有利に実施できるので、このことは1つのメリットである。一般的に、例えば保守のためのサージアレスタの閉または開は2〜3ヵ月ごとに予定されるだけである。
【0029】
本発明による駆動機構の好適な別の実施形態では、前記作動装置がハンドクランクを有する。ハンドクランクは長年にわたり実証されており、製造コストで有利なので、このことは1つのメリットである。
【0030】
本発明による駆動機構の好適な別の実施形態では、前記作動装置が自動操作用のモーターを有する。
【0031】
本発明による駆動機構の好適な別の実施形態では、前記作動装置がフードの、機構室とは反対側に配設されている。
【0032】
本発明による駆動機構の好適な別の実施形態では、前記作動装置が、垂直に方向づけられた駆動機構の場合、前記フードに側面取り付けが可能なように配設されている。
【0033】
本発明による駆動機構の好適な別の実施形態では、前記機構室がカバーを有し、このカバーに前記フードが取り付けられている。
【0034】
本発明による駆動機構の好適な別の実施形態では、前記機構室が透明な壁を有する。円筒形外殻としての透明な壁により技術者が目視で駆動機構内の開閉状態をチェックできるので、このことは1つのメリットである。というのは、この開閉状態はサージアレスタ内の接点の開閉状態とリンクしているからである。これにより労働安全性および操作安全性が高められる。
【0035】
本発明による駆動機構の好適な別の実施形態では、前記壁が平面状シールを用いて前記カバーに対してシールされており、この平面状シールはカバーの溝内に配設されている。従来の駆動機構ではしばしば、シールリングが壁の内面に半径方向に当てられる。このことは、この壁の形状または半径が製造に起因して容易に設計図から異なる場合には、デメリットとなる。カバーの溝が切削加工時に正確に加工されなかった場合にも、この機構のシール性に関する問題が発生する。これとは逆に平面状シールの場合には、溝は壁よりも著しく広く作られている。この溝の中で凹部の底面はシール材で完全に内張りされ、このシール材に壁が押し込まれる。こうして、壁とカバー溝の形状と大きさに変位が生じた場合でも、常にシールされた結合が得られる。
【0036】
本発明をよりよく説明するために以下の模式図を示す。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】外部の接続箱を有する公知の駆動機構
図2】コネクターデバイスを有する本発明による駆動機構
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1の公知の駆動機構では、駆動機構1および接続箱2が、ここでは個別部品を固定するために設けられたプレート3の上に固定されている。運転中には、駆動機構1および接続箱2はサージアレスタの上面に一般的には直接に取り付けられる。この駆動機構は機構室31を有し、高電圧接点を接地電位と接続する、及び/又は、分離するために、この機構室内でハンドクランク4の運動をサージアレスタ内でスイッチが作動可能なように変換することができる。こうして、サージアレスタを例えば保守作業のために運転停止することができる。機構室31は透明な円筒形の外壁8を有し、この外壁は上端部でシール7によりカバー5の溝に流体密に固定されている。
【0039】
サージアレスタの監視と制御のために、2本の電気導体が保護ホース6内を接続箱2に導かれる。接続箱2においてこれらの電気導体は、接続箱2の外側に配置された複数の接続端子10に接続され、その結果、これらの接続端子に制御装置を接続することができる。例えば、これらの接続端子10はネジサイズがM40×1.5mmのネジ端子として作られている。
【0040】
破線で囲まれた領域40の内側には、公知の駆動機構のハンドクランク4、カバー5及び保護ホース6があり、これらの部品が本発明により変更される。
【0041】
図2は本発明による駆動機構15を示し、ここでは駆動機構15の上部が部分的に拡大表示されている。この拡大部は、図1における機構室32の、サージアレスタとは反対側の破線で囲まれた領域にほぼ対応する。
【0042】
機構室32上にはフード20ないしキャップが配設されており、これは4つの側面に平坦部21、35を有する。フードの上端は同様に平坦になっており、比較的大きなハンドクランク22を有する。接続箱との接続のための保護ホースを設ける必要がないので、図1の公知の機構と比べて特に大きいハンドクランク22の配置が可能であるので、フード20上でハンドクランク22のために比較的広いスペースを自由に使うことができる。フード20の下部はカバー41で終端し、このカバーは同時に機構室32との境界をなしている。
【0043】
複数の側面平坦部21の1つに複数のピン26を備えたコネクターデバイス23が取り付けられている。このコネクターデバイス23はソケット27に取り付けられており、コネクターデバイス23を天候の影響から保護するための蓋24を有している。この蓋24は相手部品が挿入されていない場合にのみ必要となる。蓋24はロックデバイス25でコネクターデバイス23に固定することができる。ロックデバイス25はさらに相手部品をコネクターデバイス23内で固定するのに役立つので、この相手部品がコネクターデバイス23から抜け出ることはない。
【0044】
コネクターデバイス23はフード20の内部で、湿度および温度変動から保護されて、機構室32と接続されているので、例えば、サージアレスタ内の開閉状態に関する制御信号および監視信号をコネクターデバイス23を用いて(図示されていない)制御装置に伝達する、あるいは、制御装置から受け取ることができる。
【符号の説明】
【0045】
1 駆動機構
2 接続箱
3 プレート
4 ハンドクランク
5 カバー
6 保護ホース
7 シール
8 外壁
10 接続端子
20 フード
21 側面
22 ハンドクランク
23 コネクターデバイス
24 蓋
25 ロックデバイス
26 ピン
27 ソケット
31 機構室
32 機構室
35 側面

図1
図2