(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
嵌合部(150)、終端部(152)、および前記嵌合部(150)と前記終端部(152)との間に位置する中間部(156)を有する外側コンタクト(136)であって、前記嵌合部が、相手コネクタ(102)の相手コンタクトに係合するように構成され、前記終端部が、ケーブル(116)に電気的に接続するように構成される、外側コンタクト(136)と、
前記外側コンタクトを受け取るチャネル(166)を画定するキャビティインサート(138)と、を備え、
前記キャビティインサートが、前記外側コンタクトの前記中間部を取り囲み、前記キャビティインサートが、境界面(194)でともに結合される上部シェル(188)および下部シェル(190)によって画定され、前記上部シェルが、前記外側コンタクトの周囲の一部分に沿って延び、前記下部シェルが、前記外側コンタクトの周囲の残り部分に沿って延び、前記上部シェルが、前記境界面を横切って延びる第1のストラップ(218)を含み、前記第1のストラップが、前記下部シェルの対応する第1の止め面(284)に係合して前記上部シェルを前記下部シェルに結合する掛止面(220)を含み、
前記第1の止め面(284)は、前記下部シェルの外面(246)において前記上部シェル(188)と前記下部シェル(190)との結合軸(298)に対して平行に形成された平面領域(286)から前記チャネル(166)に対して外方に突出し、
前記第1のストラップ(218)は、カンチレバー式であり、内側面(254)と外側面(256)との間に開口(278)を画定し、前記掛止面(220)は、前記第1のストラップの自由端(302)に近接している前記開口の遠位壁である、電気コネクタ(104)。
前記上部シェル(188)は、第1の肩部(272)と第2の肩部(274)との間に延びる湾曲した本体(202)を有し、前記第1の肩部および前記第2の肩部は、前記境界面(194)で前記下部シェル(190)の対応する肩部(294、292)に係合し、前記第1のストラップ(218)は、前記第1の肩部に近接して配置され、前記第1の肩部を越えて前記下部シェルの方へ延び、前記上部シェルは、前記第2の肩部に近接して前記上部シェルの外面(216)から延びる第1の止め面(222)をさらに含み、前記第1の止め面は、前記下部シェルの第1のストラップ(248)の対応する掛止面(250)に係合して、前記上部シェルを前記下部シェルに結合する、請求項1に記載の電気コネクタ(104)。
前記上部シェル(188)は、前記下部シェル(190)と同一の形状を有し、前記下部シェルは、前記チャネル(166)に対して平行である嵌合軸(112)の周りで前記上部シェルに対して180度に向けられている、請求項1に記載の電気コネクタ(104)。
前記下部シェル(190)は、第1の肩部(292)と第2の肩部(294)との間に延びる湾曲した本体(204)を有し、前記下部シェルの前記第1の止め面(284)は、前記第2の肩部に近接して前記下部シェルの外面(246)から延び、前記第1の止め面は、前記外面の平面領域(286)に沿って位置し、
前記第1の止め面(284)は、前記外面から前記チャネル(166)に対して外方に突出するタブ(296)のフック面によって画定されている、請求項1に記載の電気コネクタ(104)。
前記キャビティインサート(138)は、前端(264)と後端(266)との間に延び、前記上部シェル(188)の前記第1のストラップ(218A)は、前記キャビティインサートの前記前端に近接して配置され、前記上部シェルは、前記キャビティインサートの前記後端に近接している第2のストラップ(218B)をさらに含み、前記第2のストラップは、前記境界面(194)を横切って延び、前記第2のストラップは、前記下部シェル(190)の対応する第2の止め面(284B)に係合する掛止面(220)を含む、請求項1に記載の電気コネクタ(104)。
前記外側コンタクト(136)の前記中間部(156)は、前記中間部から径方向外方に延びる突起(260)を含み、前記キャビティインサート(138)は、前記チャネル(166)を画定する前記キャビティインサート(138)の内面(244)に沿ってくぼみ(262)を画定し、前記突起は、前記上部シェル(188)および前記下部シェル(190)がともに結合されるとき、前記くぼみ内に受け取られて、前記外側コンタクトを前記キャビティインサート内に固定する、請求項1に記載の電気コネクタ(104)。
前記上部シェル(188)は、第1の縁部(206)と第2の縁部(208)との間に延びる湾曲した本体(202)を有し、前記第1の縁部および前記第2の縁部は、前記キャビティインサート(138)の長さにわたって前記キャビティインサート(138)の前端(264)と後端(266)との間に延び、前記上部シェルは、前記第1の縁部から前記境界面(194)を横切って突出する複数のストラップ(218)を含み、前記ストラップは、前記キャビティインサートの前記長さに沿って隔置され、前記ストラップは、前記下部シェル(190)の対応する止め面(284)に係合する掛止面(220)を含み、前記上部シェルは、前記第2の縁部に近接して前記上部シェルの外面(216)から延びる複数のタブ(224)をさらに含み、前記上部シェルの前記タブは、前記キャビティインサートの前記長さに沿って隔置され、前記上部シェルの前記タブは、前記下部シェルの対応するストラップ(248)に係合するそれぞれのフック面(222)を含む、請求項1に記載の電気コネクタ(104)。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書に記載する1つまたは複数の実施形態は、第1のコネクタおよび第2のコネクタを含むコネクタシステムを開示する。第1のコネクタまたは第2のコネクタのうちの少なくとも1つは、外側コンタクトと、外側コンタクトを取り囲むキャビティインサートとを含む。キャビティインサートは、外側コンタクトとコネクタの外側ハウジングとの間に延び、外側コンタクト(および外側コンタクト内に位置しかつ/または外側コンタクトに結合されたあらゆる構成要素)を、外側ハウジングに対して固定された位置で保持する。キャビティインサートは、ともに結合されてキャビティインサートを画定する2つのシェルから形成されたツーピース構造を有する。2つのシェルは、互いの方へ動かされ、2つのシェル間に外側コンタクトが位置する状態でともに結合される。したがって、キャビティインサートは、外側コンタクトを取り囲むために、外側コンタクトの端部の上に軸方向に装着されるのではない。
【0009】
2つのシェルは、掛止装置によって互いに結合される。掛止装置は、一方のシェルから他方のシェルの方へ延びる少なくとも1つのストラップと、他方のシェルに位置し、ストラップの掛止面に係合する止め面とを含む。掛止装置は、複数のストラップおよび対応する止め面を含むことができる。任意選択で、各シェルは、両性型とすることができ、少なくとも1つの止め面と少なくとも1つの掛止ストラップとの両方を含む。一実施形態では、各シェルの掛止構成要素(たとえば、掛止ストラップおよび止め面)が、成形プロセス中などにそれぞれのシェルに一体形成される。さらに、2つのシェルは、互いに同一の形状を有することができ、したがって同じ成形型またはプロセスを使用して、両方のシェルを形成することができ、これらのシェルを結合してキャビティインサートを形成する。
【0010】
本明細書では、「取り囲む」という用語は、物体の長さの一部分に沿って物体を取り囲むことなど、少なくとも1つの次元において別の物体の周辺部の周りに延びることを意味する。本明細書では、「取り囲む」という用語は、すべての次元において物体を取り囲むことによって、取り囲まれた物体が完全に密閉または包装されることを必ずしも必要としない。
【0011】
図1は、例示的な実施形態によって形成されたコネクタシステム100を示す。コネクタシステム100は、ともに嵌合して互いの間で電気信号を伝送するように構成された第1の電気コネクタ102および第2の電気コネクタ104を含む。図示の実施形態では、第1の電気コネクタ102はオスコネクタであり、第2の電気コネクタ104はメスコネクタであり、したがって嵌合動作中、第1の電気コネクタ102の一部分が、第2の電気コネクタ104の空洞106内に受け取られる。より具体的には、第1のコネクタ102のオスハウジング108(たとえば、円錐形頭部)が、メスコネクタ104のメスハウジング110によって画定された空洞106内に受け取られる。
図1では嵌合されていない状態で示されているが、第1のコネクタ102および第2のコネクタ104は、嵌合軸112に沿って嵌合することができる状態である。本明細書では、第1の電気コネクタ102をオスコネクタ102または相手コネクタ102と呼び、第2の電気コネクタ104をメスコネクタ104または単にコネクタ104と呼ぶ。
【0012】
コネクタシステム100は、自動車業界、家庭用電気機器業界、航空機業界などの様々な業界にわたって多数の適用分野で、2つ以上のデバイスおよび/または電気構成要素を電気的に結合するために使用することができる。たとえば、自動車業界では、電気コネクタ102、104は、無線周波通信のために、アンテナをコントローラおよび/または処理デバイスに電気的に接続するためなどに使用することができる。
【0013】
オスコネクタ102およびメスコネクタ104はそれぞれ、異なる電気構成要素に電気的に接続されて、対応する電気構成要素間に導電経路を提供する。図示の実施形態では、オスコネクタ102およびメスコネクタ104は、同軸ケーブルなどの対応する導電ケーブルまたはワイヤ114、116に電気的に接続される。代替実施形態では、オスコネクタ102および/またはメスコネクタ104は、対応する回路基板に取り付けることができる(たとえば、エッジマウント)。ケーブル114は、オスコネクタ102の電気コンタクトに電気的に終端される(たとえば、圧着、はんだ付けなど)。ケーブル116は、メスコネクタ104の電気コンタクトに電気的に終端される。
オスコネクタ102の電気コンタクトは、コネクタ102、104が嵌合されるとき、メスコネクタ104の電気コンタクトに係合する。コネクタ102、104を通ってケーブル114とケーブル116との間で、電力、制御メッセージ、データなどを伝える様々な電気信号を伝送することができる。
【0014】
図示の実施形態では、オスコネクタ102およびメスコネクタ104はどちらも、一列に並んだ形状を有する。たとえば、オスコネクタ102が空洞106内へ装入される嵌合軸112は、オスコネクタ102から出るケーブル114およびメスコネクタ104から出るケーブル116の向きに対して略平行である。代替実施形態では、オスコネクタ102および/またはメスコネクタ104は、直角の形状を有することもできる。
【0015】
図示の実施形態では、オスコネクタ102およびメスコネクタ104は、FAKRA自動車専門家グループによって確立された均一のコネクタシステムのための標準に準拠するインターフェースを有するRFコネクタであるFAKRAコネクタを構成する。FAKRAコネクタは、自動車適用分野の高い機能および安全要件を満たす標準化されたキーイングシステムおよびロックシステムを有する。FAKRAコネクタは、50、75、93、および/または125オームなどの特有のインピーダンスで動作するように設計されたスナップオン結合を特徴とする超小型版Bコネクタ(SMBコネクタ)に基づいている。コネクタシステム100は、本明細書に記載するFAKRAコネクタ以外の他のタイプのコネクタを利用することもできる。
【0016】
嵌合中、オスコネクタ102の前端126が、嵌合軸112に沿って動かされ、メスコネクタ104の前端128を通ってメスコネクタ104の空洞106内へ差し込まれる。本明細書では、「前」、「後」、「上」、または「下」などの相対的または空間的な用語は、参照する要素を区別するためだけに使用されており、コネクタシステム100の周囲環境に対する特定の位置または向きを必ずしも必要とするものではない。オスコネクタ102は、1つまたは複数のキーイング機構118を有し、メスコネクタ104は、オスコネクタ102のキーイング機構118と相補形をなす1つまたは複数のキーイング機構120を有する。図示の実施形態では、キーイング機構118はリブであり、キーイング機構120は、リブ118を受け取るチャネルである。任意の数のキーイング機構118、120を設けることができる。
キーイング機構118、120は、FAKRAコネクタの標準化された設計の一部とすることができる。たとえば、キーイングリブ118およびキーイングチャネル120は、各コネクタ102、104と1つまたは複数の特有の相手コネクタとの嵌合性を制限するように構成することができる。
【0017】
オスコネクタ102は、2つのコネクタ102、104間の嵌合接続を保持する(コネクタ102、104の望ましくない嵌合解除を制限することによる)ために、メスコネクタ104の相補形の掛止機構124に係合するように構成された掛止機構122を有する。図示の実施形態では、掛止機構122は止め面であり、掛止機構124は、コネクタ102、104がともに嵌合されるときに止め面122に係合する撓み性のラッチである。ラッチ124は、オスコネクタ102およびメスコネクタ104を切り離すために、止め面122の上で持ち上げられまたは旋回されるように構成される。
【0018】
図2は、一実施形態によるメスコネクタ104およびケーブル116の分解図である。メスコネクタ104は、メスハウジング110(本明細書では、外側ハウジング110とも呼ぶ)およびコンタクトアセンブリ130を含む。コンタクトアセンブリ130は、外側ハウジング110内に保持される。コンタクトアセンブリ130は、中央コンタクト132、誘電体134、外側コンタクト136、キャビティインサート138、および任意選択のフェルール140を含む。他の実施形態では、メスコネクタ104は、1つまたは複数の追加の構成要素を含んでもよく、かつ/または記載の構成要素をすべて含まなくてもよい。
【0019】
ケーブル116は、誘電体層172によって取り囲まれた中央導体170(たとえば、1つまたは複数のワイヤ)を有する同軸ケーブルとすることができる。ケーブル編組174が、誘電体層172を取り囲む。ケーブル編組174は、ケーブル116の長さに沿って中央導体170に対する遮蔽を提供する。ケーブルジャケット176が、ケーブル編組174を取り囲み、ケーブル編組174、誘電体層172、および中央導体170に対して、外力および汚染物質からの保護を提供する。ケーブル116は、圧着、はんだ付けなどを介してコンタクトアセンブリ130に電気的に接続するように構成される。
【0020】
図示の実施形態では、コンタクトアセンブリ130の中央コンタクト132は、オスコネクタ102(
図1に示す)のピンコンタクトを受け取って電気的に係合するように構成されたソケットコンタクトを構成する。別法として、中央コンタクト132は、ピンコンタクトまたは別のタイプのコンタクトとすることができる。中央コンタクト132は、1つまたは複数の金属などの導電材料から構成される。中央コンタクト132は、圧着などを介してケーブル116の中央導体170に終端される。
【0021】
誘電体134は、中央コンタクト132を取り囲む。たとえば、誘電体134は、中央コンタクト132を受け取る通路142を画定する。誘電体134は、1つまたは複数のプラスチックなどの誘電体材料から構成される。誘電体134は、中央コンタクト132と外側コンタクト136との間に延びて2つのコンタクト132、136を互いに電気的に絶縁するように構成される。
【0022】
外側コンタクト136は、誘電体134と、誘電体134内に位置する中央コンタクト132とを取り囲む。外側コンタクト136は、1つまたは複数の金属などの導電材料から構成される。外側コンタクト136は、中央コンタクト132に対して、電磁干渉または無線周波干渉などからの遮蔽を提供する。外側コンタクト136は、ケーブル116のケーブル編組174に電気的に接続するように構成される。
【0023】
外側コンタクト136は、前端144と後端146との間に延びており、外側コンタクト136を通って前端144と後端146との間に延びるチャンバ148を画定する。誘電体134は、チャンバ148内に受け取られており、中央コンタクト132に終端されたケーブル116が、外側コンタクト136の後端146から突出する。外側コンタクト136は、略円筒形または樽形の形状を有する。一実施形態では、外側コンタクト136は、1枚の薄板金属を打ち抜き、次いで圧延することによって、円筒形の形状に打ち抜きおよび形成される。
【0024】
外側コンタクト136は、前端144から後方へ延びる嵌合部150と、後端146から前方へ延びる終端部152とを含む。嵌合部150は、オスコネクタ102(
図1に示す)などの相手コネクタの外側相手コンタクト(図示せず)に係合するように構成される。嵌合部150は、外側コンタクト136の嵌合部150と外側相手コンタクトとの間の係合を維持するために、撓み性のビーム、突起、返しなどの1つまたは複数の保持機構154を含むことができる。終端部152は、ケーブル116のケーブル編組174に電気的に接続するように構成される。たとえば、ケーブル編組174は、終端部152を取り囲むことができ、フェルール140を介して終端部152に圧着することができる。任意選択で、外側コンタクト136は、嵌合部150と終端部152との間に外側コンタクト136の長さに沿って中間部156を含むことができる。
中間部156は、嵌合部150および終端部152のうちの少なくとも1つとは異なる直径を有することができる。たとえば、図示の実施形態では、中間部156は、嵌合部150より小さい直径および終端部152より大きい直径を有する。外側コンタクト136は、少なくとも第1の段158および第2の段160を画定するように、その長さに沿って段が付けられている。第1の段158は、嵌合部150を中間部156から分離する。第2の段160は、中間部156を終端部152から分離する。終端部152がケーブル116より大きいケーブルに電気的に接続するように構成される場合など、代替実施形態では、終端部152は、中間部150より大きい直径を有することができる。
【0025】
キャビティインサート138は、外側コンタクト136の少なくとも一部分を取り囲む。キャビティインサート138は、前端162と後端164との間に延びており、キャビティインサート138を通って前端162と後端164との間に延びるチャネル166を画定する。外側コンタクト136は、チャネル166内に保持される。一実施形態では、キャビティインサート138は、外側コンタクト136の中間部156を取り囲み、したがってキャビティインサート138の内面168が、中間部156に係合する。キャビティインサート138は、任意選択で、嵌合部150および/または終端部152の少なくとも一部分を取り囲むことができる。キャビティインサート138の内面168は、第1の段158および/または第2の段160に係合することができる。キャビティインサート138は、外側コンタクト136をチャネル166内で軸方向に固定するように構成され、したがって外側コンタクト136は、キャビティインサート138に対して軸方向に動かないようになっている。
任意選択で、キャビティインサート138は、外側コンタクト136がキャビティインサート138に対して回転できないようにする。キャビティインサート138は、外側ハウジング110に係合して、コンタクトアセンブリ130をハウジング110の空洞106内で固定された軸方向位置で保持するように構成されたアダプタである。たとえば、キャビティインサート138は、キャビティインサート138の周囲に沿って円周方向に延びる少なくとも1つのフランジ186を含むことができる。フランジ186は、空洞106内で外側ハウジング110に係合してコンタクトアセンブリ130の軸方向位置を固定するように構成される。
【0026】
フェルール140は、ケーブル116の上で外側コンタクト136の終端部152に圧着するように構成される。フェルール140は、外側コンタクト136に対する編組174の電気的終端およびケーブル116に対する張力緩和を提供する。例示的な実施形態では、フェルール140は、ケーブル116のケーブル編組174とケーブルジャケット176との両方に圧着するように構成される。
【0027】
メス外側ハウジング110は、前端128と後端129との間に延びる。外側ハウジング110は、略箱形の外側プロファイルを有する。外側ハウジング110の空洞106は、外側ハウジング110を通って延びる略円筒形の孔とすることができる。空洞106は、空洞106内でキャビティインサート138に係合してそれを固定するように形成された段、肩部、および/またはチャネルを有することができる。
【0028】
一実施形態では、外側ハウジング110は、ハウジング110の側壁184内の開口を通って延びる保持クリップ182を受け取るように構成される。保持クリップ182は、コンタクトアセンブリ130に続いてハウジング110内へ装入されコンタクトアセンブリ130をハウジング110に固定するように構成される。たとえば、保持クリップ182は、キャビティインサート138の1つまたは複数のフランジ186に係合して、空洞106内でコンタクトアセンブリ130の軸方向位置を固定することができる。
【0029】
図2ではメスコネクタ104について図示および説明するが、オスコネクタ102(
図1に示す)も、メスコネクタ104の構成要素に類似および/または同一の構成要素を有することができる。たとえば、オスコネクタ102は、オスハウジング108(
図1に示す)内に受け取られたコンタクトアセンブリを含むことができる。オスコネクタ102のコンタクトアセンブリは、
図2に説明するコンタクトアセンブリ130の構成要素に少なくとも類似している中央コンタクト、誘電体、外側コンタクト、およびキャビティインサートを含むことができる。たとえば、オスコネクタ102は、以下に図示および説明するメスコネクタ104のキャビティインサート138に類似しているキャビティインサートを含むことができる。
【0030】
一実施形態では、キャビティインサート138は、第1のシェル188および第2のシェル190を含むツーピース構造から形成される。第1のシェル188および第2のシェル190は、離れた個別部分であり、ともに結合されて、キャビティインサート138を画定する。たとえば、第1のシェル188は、外側コンタクト136の周囲の一部分に沿って延び、第2のシェル190は、外側コンタクト136の周囲の残り部分に沿って延びる。第1のシェル188および第2のシェル190は、境界面194で互いに係合して、
図2に示す組み立てられた完全な状態のキャビティインサート138を形成する。
【0031】
図3は、一実施形態によるメスコネクタ104のコンタクトアセンブリ130の斜視分解図である。図示の実施形態では、誘電体134内の中央コンタクト132(
図2に示す)を見ることはできない。コンタクトアセンブリ130は、垂直または仰角軸191、横軸193、および嵌合軸112に対して向けられている。軸191、193、112は、相互に直交している。仰角軸191が、重力に対して略平行に延びているように見えるが、軸191、193、112は、重力に対していかなる特定の向きも有する必要がないことが理解される。
図3で、第1のシェル188は、(垂直軸191に沿って)外側コンタクト136の上に延び、第2のシェル190は、外側コンタクト136の下に配置される。本明細書では、第1のシェル188を上部シェル188と呼び、第2のシェル190を下部シェル190と呼ぶ。
上述したように、「上部」および「下部」という用語は、参照する要素を区別するためだけに使用されており、メスコネクタ104の周囲環境に対する特定の位置または向きを必ずしも必要とするものではない。したがって、コンタクトアセンブリ130を180度回転させた場合、上部シェル188が下部シェル190の下に位置することもできる。
【0032】
任意選択で、キャビティインサート138が外側コンタクト136の周りに組み立てられるとき、外側コンタクト136は、金属キャリアストリップ196に接続されている。外側コンタクト136の終端部152は、キャリアストリップ196に機械的に接続されている。キャリアストリップ196が終端部152に接続されているため、事前に組み立てられたキャビティインサート138は、外側コンタクト136を取り囲むように終端部152の上に受け取ることができない。キャビティインサート138のチャネル166(
図2に示す)は、嵌合部150より直径が小さいことがあり、したがってキャビティインサート138を嵌合部150の上に装着することもできない。したがって、事前に組み立てられたキャビティインサート138は、外側コンタクト136を取り囲むことができないはずである。
図示の実施形態では、キャビティインサート138がツーピース構造を有するため、キャビティインサート138は、外側コンタクト136の周りに組み立てることができる。たとえば、キャビティインサート138は、外側コンタクト136の周りにその場で組み立てられ、したがって外側コンタクト136は、2つのシェル188、190がともに結合されるときに2つのシェル188、190間に配置される。
【0033】
任意選択で、上部シェル188および下部シェル190はそれぞれ、それぞれのプラスチックキャリアストリップ198に接続することができる。キャリアストリップ198は、横軸193に沿ってそれぞれのシェル188、190から外方に延びるリンク200を含む。リンク200は、シェル188、190が外側コンタクト136を取り囲んで互いに結合される前または後に、シェル188、190から分離することができる。一実施形態では、シェル188、190はそれぞれ、1つまたは複数のプラスチックなどの誘電体材料から構成される。シェル188、190は、成形プロセスによって形成することができる。キャリアストリップ198は、それぞれのシェル188、190とともに、同じ成形プロセス中に形成することができる。
一実施形態では、上部シェル188は、一体型の本体202を有し、下部シェル190は、一体型の本体204を有する。したがって、シェル188、190を互いに結合するために使用される上部シェル188および下部シェル190に位置する掛止機構は、シェル188、190のそれぞれの本体202、204に一体形成することができる。別法として、シェル188、190を形成した後、接合、接着、締結などを介して、1つまたは複数の掛止機構または他の構成要素を、対応するシェル188、190に取り付けることもできる。
【0034】
上部シェル188の本体202は、第1の縁部206と第2の縁部208との間で湾曲している。第1の縁部206は、第2の縁部208から横方向に隔置される。上部シェル188は、嵌合軸112に沿って前端210と後端212との間で長手方向に延びる。第1の縁部206および第2の縁部208は、上部シェル188の長さにわたって前端210と後端212との間に延びる。湾曲した本体202は、内面214および外面216を含む。内面214は、キャビティインサート138が組み立てられたとき、チャネル166(
図2に示す)の一部分を画定する。外面216は、組み立てられたキャビティインサート138の外周の一部分を画定する。
一実施形態では、上部シェル188の本体202は、組み立てられたキャビティインサート138の外周の約2分の1を画定するが、他の実施形態では、キャビティインサート138の外周の2分の1より大きいまたは小さい部分を画定することができる。
図3に示す向きにおいて、本体202は、本体202から延びるリンク200に対して凸状の曲線を有し、したがって本体202は、縁部206、208から上方へ弧を描く。
【0035】
上部シェル188は、上部シェル188を下部シェル190に結合するために使用される掛止構成要素を含む。たとえば、図示の実施形態では、上部シェル188は、上部シェル188の第1の縁部206を越えて下部シェル190の方へ延びるストラップ218を含む。ストラップ218は、第1の縁部206から略垂直方向下方へ延びる。ストラップ218は、下部シェル190の対応する止め面284に係合して上部シェル188を下部シェル190に結合するように構成された掛止面220を含む。上部シェル188はまた、上部シェル188の長さに沿って隔置された複数の止め面222を含む。止め面222はそれぞれ、下部シェル190の対応するストラップ248の掛止面250に係合するように構成される。
図示の実施形態では、上部シェル188は、前端210に近接している第1の止め面222Aと、後端212に近接している第2の止め面222Bと、軸方向に第1の止め面222Aと第2の止め面222Bとの間に配置された第3の止め面222Cとを含む3つの止め面222を含む。3つの止め面222A〜Cはすべて、外面216に沿って上部シェル188の第2の縁部208に近接して配置される。代替実施形態では、上部シェル188は、第2の縁部208に近接して3つ以外の止め面222を含むこともできる。
【0036】
図示の実施形態では、上部シェル188の止め面222は、外面216から径方向外方に突出するそれぞれのタブ224のフック面によって画定される。タブ224は、組み立てられたキャビティインサート138のフランジ186(
図2に示す)の一部分を画定する対応するフランジ部226と位置合わせすることができる。上部シェル188の外面216は、第2の縁部208に近接している1つまたは複数の平面領域228を含むことができる。外面216は、平面領域228に沿って、湾曲しているのではなく、平坦または平面である。止め面222は、平面領域228に沿って配置される。たとえば、タブ224は、外面216の平面領域228から径方向外方に突出する。
【0037】
下部シェル190の本体204は、互いに対して横方向に隔置された第1の縁部236と第2の縁部238との間で湾曲している。下部シェル190は、嵌合軸112に沿って前端240と後端242との間で長手方向に延びる。第1の縁部236および第2の縁部238は、下部シェル190の長さにわたって前端240と後端242との間に延びる。湾曲した本体204は、内面244および外面246を含む。内面244は、チャネル166(
図2に示す)の一部分を画定し、上部シェル188の内面214は、キャビティインサート138が組み立てられたとき、チャネル166の残り部分を画定する。外面246は、組み立てられたキャビティインサート138の外周の一部分を画定し、したがって上部シェル188および下部シェル190の外面216、246が、キャビティインサート138の外周全体を画定する。
図3に示す向きにおいて、本体204は、本体204から延びるリンク200に対して凹状の曲線を有し、したがって本体204は、縁部236、238から下方へ弧を描く。
【0038】
下部シェル190は、下部シェル190を上部シェル188に結合するために使用される掛止構成要素を含む。たとえば、図示の実施形態では、下部シェル190は、下部シェル190の第1の縁部236を越えて上部シェル188の方へ延びる複数のストラップ248を含む。ストラップ248は、第1の縁部236から略垂直方向上方へ延びる。ストラップ248はそれぞれ、上部シェル188の対応する止め面222に係合して上部シェル188および下部シェル190を結合するように構成された掛止面250を含む。図示の実施形態では、下部シェル190は、前端240に近接している第1のストラップ248Aと、後端242に近接している第2のストラップ248Bと、軸方向に第1のストラップ248Aと第2のストラップ248Bとの間に配置された第3のストラップ248Cとを含む3つのストラップ248を含む。
シェル188、190が結合されたとき、第1のストラップ248A、第2のストラップ248B、および第3のストラップ248Cの掛止面250は、上部シェル188の第1の止め面222A、第2の止め面222B、および第3の止め面222Cにそれぞれ位置合わせされて係合する。下部シェル190の3つのストラップ248A〜Cはすべて、下部シェル190の第1の縁部236に沿って配置される(第1の縁部236から延びる)。代替実施形態では、下部シェル190は、第1の縁部236に沿って、合計3つ以外のストラップ248および/または3つ以外のストラップ248を含むこともできる。
【0039】
ストラップ248A〜Cは、互いに同じまたは類似のサイズおよび形状を有することができる。各ストラップ248は、第1の縁部236を越えてまたは第1の縁部236からそれぞれの自由端252へ突出するカンチレバービームまたはリム(limb)である。ストラップ248は、少なくとも半剛性であり、したがってストラップ248は、ストラップ248にかかる撓む力が除去されたとき、最初の静止位置の方へ撓んで弾性的に戻ることが可能である。各ストラップ248は、チャネル166(
図2に示す)の方を向いている内側面254と、チャネル166から反対向きに外方を向いている反対側の外側面256とを含む。内側面254は、ほぼ平面とすることができ、外側面256は、湾曲させることができる。一実施形態では、ストラップ248はそれぞれ、それぞれのストラップ248を通って内側面254と外側面256との間に延びる開口258を画定する。
開口258は、ストラップ248のうち第1の縁部236を越えて延びる部分に沿って画定される。掛止面250は、開口258の遠位壁である。遠位壁250は、それぞれのストラップ248の自由端252に近接している。遠位壁250は、略垂直方向下方および/またはストラップ248がそこから延びる第1の縁部236の方を向くことができる。代替実施形態では、開口258は、それぞれのストラップ248を完全に貫通するのではなく、ストラップ248の内側面254に沿って画定された凹部またはくぼみである。そのような代替実施形態では、掛止面250は、凹部の遠位壁とすることができる。
【0040】
図3には示されていないが、一実施形態では、下部シェル190は、第2の縁部238に近接して外面246から延びる少なくとも1つの止め面284(
図4に示す)を含む。止め面284は、形状、サイズ、および/または機構に関して上部シェル188の止め面222に類似したものとすることができる。加えて、
図3では部分的にしか見ることができないが、上部シェル188のストラップ218は、任意選択で、形状、サイズ、および/または機構に関して、下部シェル190のストラップ248に実質上類似のものとすることができる。一実施形態では、上部シェル188と下部シェル190はどちらも両性型であり、したがって各シェル188、190が、少なくとも1つの止め面と、掛止面を含む少なくとも1つのストラップとを含む。
代替実施形態では、シェル188、190は両性型ではなく、したがって上部シェル188は、ストラップ218のみまたは止め面222のみを含み、下部シェル190は、複数の止め面284のみまたは複数のストラップ248のみなど、相補形の掛止機構のみを含む。
【0041】
図3に示すように、上部シェル188および下部シェル190それぞれのストラップ218、248は、シェル188、190のそれぞれの第1の縁部206、236に沿って配置される。ストラップ218、248は、それぞれの第2の縁部208、238に沿って位置しない。さらに、それぞれの止め面222、284(
図4に示す)は、シェル188、190の第2の縁部208、238に近接して配置されるが、第1の縁部206、236には近接していない。しかし、1つまたは複数の代替実施形態では、上部シェル188が、第1の縁部206および第2の縁部208のそれぞれに沿って配置された少なくとも1つのストラップ218、ならびに/または第1の縁部206および第2の縁部208のそれぞれに近接している少なくとも1つの止め面222を含むこともできる。
同様に、代替実施形態では、下部シェル190が、第1の縁部236および第2の縁部238のそれぞれに沿って配置された少なくとも1つのストラップ248、ならびに/または第1の縁部236および第2の縁部238のそれぞれに近接している少なくとも1つの止め面284を含むこともできる。
【0042】
一実施形態では、上部シェル188および下部シェル190は、同一の形状を有する。たとえば、上部シェル188のサイズ、輪郭、および機構は、下部シェル190のサイズ、輪郭、および機構と同一である。上部シェル188および下部シェル190は、同じまたは同一のプロセスで形成することなどによって、同じプロセスを介して形成することができる。したがって、上部シェル188と下部シェル190はどちらも、単一の成形型のみを使用して形成することが可能であり、製造コストを低減させることができる。図示の実施形態では、下部シェル190は、嵌合軸112の周りで上部シェル188に対して180度に向けられている。たとえば、上部シェル188が下部シェル190と同一であるため、
図3に見ることができる上部シェル188のストラップ218は、下部シェル190の第1のストラップ248Aと同じである。
本明細書では、「同一」という用語の使用は、一方または両方のシェル188、190が、両方のシェル188、190によって共有されない不完全性、欠陥、および他の些細な不規則性(たとえば、製造プロセスまたはその後の取扱いに起因する)を有してもよいと認識する。
【0043】
図3に示すように、外側コンタクト136は、外側コンタクト136の中間部156から径方向外方に延びる突起260を含むことができる。下部シェル190は、内面244に沿ってくぼみ262を画定する。くぼみ262は、上部シェル188および下部シェル190が結合されてキャビティインサート138内に外側コンタクト136を固定するとき、突起260を受け取る。
図3に示すように、下部シェル190は、2つのくぼみ262を画定し、一方のくぼみ262は、第1の縁部236に近接しており、他方のくぼみ262は、第2の縁部238に近接している。図示の実施形態では、外側コンタクト136および下部シェル190の向きに基づいて、突起260が、第1の縁部236に近接しているくぼみ262内に受け取られており、中間部156の別の突起(図示せず)は、第2の縁部238に近接している他方のくぼみ262内に受け取ることができる。
突起260を対応するくぼみ262内に受け取ることで、外側コンタクト136をキャビティインサート138に対して軸方向および回転方向にロックまたは固定することができる。図示しないが、上部シェル188は、くぼみ262と境界面を接する1つまたは複数のくぼみを画定して、より大きい凹部を画定することができる。代替実施形態では、中間部156が、へこみを画定することができ、キャビティインサート138は、このへこみの中へ延びるように構成された突起を含むことができる。加えて、キャビティインサート138は、外側コンタクト136の第1の段158および/もしくは第2の段160または外側コンタクト136の1つもしくは複数の他の部分との係合を介して、外側コンタクト136の軸方向位置を固定することができる。
【0044】
図4は、一実施形態による組み立てられた状態にあるコンタクトアセンブリ130の側面斜視図である。
図4では、キャビティインサート138が完成されており、したがって上部シェル188が下部シェル190に結合されて、外側コンタクト136を取り囲んでいる。キャビティインサート138の図示の実施形態は、キャビティインサート138がキャビティインサート138の長さに沿って3つではなく2つの掛止機構のみを含むため、
図3に示す実施形態とはわずかに異なる。キャビティインサート138は、前端264と後端266との間に延びる。前端264は、上部シェル188の前端210および下部シェル190の前端240によって画定される。後端266は、上部シェル188および下部シェル190のそれぞれの後端212、242によって画定される。図示の実施形態では、上部シェル188は、キャビティインサート138の前端264に近接している第1のストラップ218Aと、後端266に近接している第2のストラップ218Bとを含む。
第2のストラップ218Bは、第1のストラップ218Aと同一でありまたは類似している。ストラップ218A、218Bはどちらも、シェル188、190の間に画定された境界面194を横切って延びて、下部シェル190の対応する止め面284A、284Bに係合する。シェル188、190間の境界面194は、上部シェル188の第1の縁部206と下部シェル190の第2の縁部238との間に第1の継ぎ目268を画定する。第1の継ぎ目268は、キャビティインサート138の長さにわたって延びる。ストラップ218A、218Bは、第1の継ぎ目268を横切って延びる。ストラップ218A、218Bは、下部シェル190の外面246のうち止め面284A、284Bに近接している部分と重複する。
図4では見ることができないが、境界面194はまた、キャビティインサート138の長さにわたって上部シェル188の第2の縁部208と下部シェル190の第1の縁部236との間に延びる第2の継ぎ目270(
図6に示す)を画定する。
【0045】
図5は、
図2に示す線5−5に沿って切り取ったキャビティインサート138の分解断面図である。上部シェル188は、下部シェル190に結合することができる状態である。図示の実施形態では、上部シェル188の湾曲した本体202は、第1の縁部206に位置する第1の肩部272と、第2の縁部208に位置する第2の肩部274とを含む。肩部272、274は、それぞれの縁部206、208から内方に延びる略平面である。上部シェル188のストラップ218は、第1の肩部272に近接して配置され、第1の肩部272を越えて延びる。図示の実施形態では、ストラップ218は、肩部272から外方に配置され、したがって肩部272は縁部206から内方に延び、ストラップ218は縁部206から外方へ延びる。上部シェル188の止め面222は、第2の肩部274に近接して外面216の平面領域228に沿って配置される。
【0046】
ストラップ218は、本体202に位置する固定端276から自由端302へ延びる。固定端276は、第1の縁部206に位置することができ、または上部シェル188の外面216の周囲に沿って第1の縁部206から隔置することができる。ストラップ218は、ストラップ218を通って延びる開口278を画定する。開口278は、下部シェル190のストラップ248を通って延びる開口258に類似している。開口278は、ストラップ218の先端部280と第1の縁部206との間に画定することができる。先端部280は、自由端302を含む。先端部280はまた、掛止面220を含む。たとえば、掛止面220は、開口278の遠位壁とすることができる。
【0047】
上部シェル188の止め面222は、外面216から外方に突出するタブ224のフック面である。一実施形態では、フック面222は、タブ224の上の平面領域228に対して鋭角を有することができる。たとえば、フック面222は、垂直軸191に沿って縁部208から少なくともわずかに離れて延びるように傾斜している。代替実施形態では、フック面222は、平面領域228に直交して延びることができる。図示の実施形態では、タブ224は、第2の縁部208からの距離が増大するにつれて外面216の平面領域228から離れて外方に傾斜する斜面282を含む。図示の実施形態では、斜面282は、第2の縁部208から延びるが、他の実施形態では、タブ224は、縁部208から隔置することもできる。フック面222は、斜面282に対してタブ224の反対側に配置される。
【0048】
下部シェル190の湾曲した本体204は、第1の縁部236に位置する第1の肩部292と、第2の縁部238に位置する第2の肩部294とを含む。肩部292、294は、それぞれの縁部236、238から内方に延びる略平面である。下部シェル190のストラップ248は、第1の肩部292に近接して配置され、第1の肩部292を越えて延びる。下部シェル190の止め面284は、第2の肩部294に近接して外面246の平面領域286に沿って配置される。
【0049】
図示の実施形態では、下部シェル190は、上部シェル188と同一である。たとえば、
図5に示す下部シェル190は、下部シェル190を180度時計回り(または反時計回り)に回転させた場合、上部シェル188と位置合わせされるはずである。したがって、下部シェル190の掛止機構は、上部シェル188の掛止機構と同一の形状を有しており、本明細書では詳細に説明しない。たとえば、ストラップ248は、ストラップ218と同一とすることができ、止め面284は、タブ224と同一であるタブ296のフック面とすることができる。
【0050】
上部シェル188および下部シェル190を結合するために、シェル188、190は、結合軸298に沿って互いの方へ動かされる。上部シェル188のストラップ218の遠位端302は、下部シェル190の平面領域286に沿ってかつ/または平面領域286に対して平行に動き、タブ296の斜面300に係合する。ストラップ218は、タブ296に沿って摺動し、
図5に示すストラップ218の自然の静止位置から径方向外方に撓む。遠位端302は、掛止面220がタブ296のフック面284を通過するまで、タブ296に沿って摺動する。掛止面220がフック面284を通過した後、タブ296は、ストラップ218の自然の静止位置の方へ径方向内方に弾性的に動くことが可能になる。
その間、ストラップ248の遠位端252は、ストラップ218がタブ296に係合してその周りで撓むのと同じように、タブ224の斜面282に係合し、タブ224の周りで撓む。
【0051】
図6は、線5−5に沿って切り取ったキャビティインサート138および外側コンタクト136の組立て断面図である。組み立てられた状態で、上部シェル188の第1の縁部206は、下部シェル190の第2の縁部238と位置合わせされ、ストラップ218の掛止面220は、タブ296のフック面284に係合する。さらに、上部シェル188の第2の縁部208は、下部シェル190の第1の縁部236と位置合わせされ、ストラップ248の掛止面250は、タブ224のフック面222に係合する。任意選択で、掛止面220、250と、対応するフック面222、284との間に、わずかな隙間が存在してもよい。上部シェル188の第1の肩部272は、下部シェル190の第2の肩部294に対向して係合することができ、上部シェル188の第2の肩部274は、下部シェル190の第1の肩部292に対向して係合することができる。
任意選択で、上部シェル188の肩部272、274と下部シェル190の対応する肩部294、292との間に、わずかな間隙306が存在してもよい。境界面194は、肩部272、274、292、294間に画定することができる。たとえば、境界面194の第1の継ぎ目268は、肩部272と肩部294との間に画定され、第2の継ぎ目270は、肩部274と肩部292との間に画定される。ストラップ218は、上部シェル188から第1の継ぎ目268を横切って延び、下部シェル190のタブ296に係合する。ストラップ248は、下部シェル190から第2の継ぎ目270を横切って延び、上部シェル188のタブ224に係合する。
【0052】
図6に示すように、外側コンタクト136は、キャビティインサート138のチャネル166内に配置される。一実施形態では、外側コンタクト136は、キャビティインサート138の内面168に内部支持を提供することによって、キャビティインサート138の組み立てられた状態を支持することができる。図示の実施形態では、外側コンタクト136の内部支持がなければ、上部シェル188を1つの方向310に摺動させ、下部シェル190を反対の方向312に摺動させることによって、上部シェル188を下部シェル190から結合解除することができなくなる。
したがって、キャビティインサート138は、外側コンタクト136がチャネル166内にない場合、またはチャネル166に対して小さすぎる直径を有する場合、キャビティインサート138を分解することができるように構成することができ、コンタクトアセンブリ130(
図2に示す)が適切に組み立てられることを確実にすることができる。
【0053】
図7は、代替実施形態による組み立てられたキャビティインサート138の一部分の断面図である。
図7は、上部シェル188の止め面222に結合された下部シェル190のストラップ248の掛止面250を示す。しかし、止め面222は、外面216から外方に突出するタブのフック面ではなく、図示の実施形態では、止め面222は、外面216に沿って画定された凹部316の壁である。壁222は、外面216からチャネル166(
図6に示す)の方へ内方に延びる。図示の実施形態では、ストラップ248の掛止面250は、ストラップ248の内側面320から突出するタブ318のフック面である。フック面は、概してストラップ248の固定端322および/または下部シェル190の第1の縁部236の方を向いている。タブ318は、上部シェル188および下部シェル190が結合されたとき、凹部316内へ延びる。
【0054】
上記の説明は、限定ではなく例示を意図するものであることを理解されたい。たとえば、前述の実施形態(および/またはそれらの態様)は、互いに組み合わせて使用することができる。加えて、特定の状況または材料を本発明の教示に適合させるために、その範囲から逸脱することなく、多くの修正を加えることができる。本明細書に記載する寸法、材料のタイプ、様々な構成要素の向き、ならびに様々な構成要素の数および位置は、特定の実施形態のパラメータを定義することを意図するものであり、何ら限定的ではなく、単に例示的な実施形態である。特許請求の範囲の精神および範囲内の多くの他の実施形態および修正形態は、上記の説明を読めば、当業者には明らかであろう。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して、そのような特許請求の範囲に与えられる完全な均等物の範囲とともに決定されるべきである。