(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来、製品や商品の出荷等に伴い、配送センター等にて製品や商品をピッキングしたりピッキング作業を支援したりする技術が提供されてきた。
【0003】
例えば、ピッキング作業を実行しないピッキング棚や群のゾーンへ集品容器を移動させることによって作業員の作業効率の低下を防止するピッキング設備が提案されている(特許文献1)。
【0004】
すわなち、特許文献1には、ピッキングされる物品の集品を行う集品容器14に、この集品容器14をラインに沿って移動させるか移動させないかどうかを識別する分岐不許可ラベル31が取り付けられる。この構成によれば、集品容器14に付された分岐不許可ラベル31により集品容器14をラインに沿って移動させるか移動させないかどうかが判断され、ピッキング作業を実行しない集品容器14がラインに沿って移動することを防止でき、作業員のピッキング作業効率を改善することができるとされている。
【0005】
また、使用状態の切り替え作業を効率良く確実に行うことができる物品収納容器も提案されている(特許文献2)。
【0006】
すなわち、特許文献2には、物品を収納する収納空間を複数の区画に分割する仕切体が着脱自在に備えられ、前記仕切体を装着した分割使用状態と前記仕切体を装着しない一体使用状態とに切り換え自在に構成され、前記一体使用状態における前記収納空間を識別する収納空間識別体及び前記分割使用状態における前記区画の夫々を識別する複数の区画識別体が備えられた物品収納容器であって、前記収納空間識別体が容器本体に取り付けられ、前記区画識別体が、前記分割使用状態で識別作用可能となる状態で前記仕切体に一体的に取り付けられ、前記仕切体が、前記分割使用状態で前記収納空間識別体を識別作用不可能となる状態で覆うカバー部を備えて構成されている物品収納容器が開示されている。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態にかかる集品容器及び仕分け作業支援システムについて、図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、本発明の実施形態における「集品容器」は、広く蓋付きの容器をいい、容器の使用目的は必ずしも集品に限られない。容器に収められるものは、1以上の物品のほか、液体等の流動物も含まれる。また、蓋の枚数は基本的に複数枚であるが2枚に限定されるものではなく、それ以上の枚数でも差し支えない(例えば、それぞれが直角二等辺三角形の4枚の開閉蓋によって立方体形状の容器の上面開放部分を開閉させることができる)。
【0014】
図1(A)に、本発明の一実施形態にかかる集品容器の外観構成を説明する斜視図を示す。集品容器100は、容器本体101と、容器本体101の上面に開閉自在に取り付けられた蓋102および蓋103とを有する。蓋102及び蓋103はそれぞれ容器本体101の対向する側部に図示しない蝶番機構等を介して取り付けられている。
【0015】
図1(B)に、本発明の一実施形態にかかる集品容器の蓋部の外観斜視拡大図を示す。蓋102および蓋103が閉じられたとき、蓋102のフラップ部1021および蓋103のフラップ部1031は互いに重なり合い、重なり部を形成するように設計されている。つまり、一方のフラップ部が他方のフラップ部の上部に重なることにより露出しているとき、当該他方のフラップ部は露出したフラップ部によって遮蔽された状態となる。集品容器を扱う作業員等は、蓋102のフラップ部1021を上にして重ねることもできるし、蓋103のフラップ部1031を上にして重ねることもできる。
【0016】
そして、本発明の一実施形態においては、蓋102のフラップ部1021を上部にして重ねた場合であっても、蓋103のフラップ部1031を上部にして重ねた場合であっても、閉じられた両蓋全体の水平が保たれるように、一例として、両フラップ部は蓋における他の部分よりも薄く形成されたり、フィン状に形成されたりできる。さらに、可撓性を有するように形成されることもできる。
【0017】
図2(A)〜
図2(D)に、本発明の一実施形態にかかる集品容器に貼付される識別票を示す。ここで、識別票には、後述するような二次元コード、バーコード、カラー識別票、文字識別票が含まれ、集品容器の行き先や属性などの情報と関連付けられ、これらを識別できる識別票が広く採用されうる。
【0018】
図2(A)に示されるように、集品容器200は、集品容器200の上面に開閉自在に取り付けられた蓋202および蓋203を有している。蓋202および蓋203が閉じられたとき、蓋202のフラップ部2021および蓋203のフラップ部2031は互いに重なり合い、重なり部を形成するように設計されている。
【0019】
また、集品容器200の側面には識別票が貼付されている。
図2(B)に示されるように、本発明の一実施形態にかかる集品容器では、蓋202が取り付けられている側の側面には側面バーコード2011aが貼付され、蓋203が取り付けられている側の側面には側面バーコード2011bが貼付される。
【0020】
また、
図2(A)、
図2(C)、および
図2(D)に示されるように、蓋202および蓋203にも識別票が貼付されている。本発明の一実施形態にかかる集品容器では、蓋202のフラップ部2021には二次元コード2022が貼付され、蓋203のフラップ部2031には二次元コード2032が貼付される。
【0021】
ここで、蓋202のフラップ部2021を上にして重ねたときは、二次元コード2022が外部に露出し、二次元コード2032は蓋202のフラップ部2021によって遮蔽されて外部に露出しないようになっている(
図2(C))。逆に、蓋203のフラップ部2031を上にして重ねたときは、二次元コード2032が外部に露出し、二次元コード2022は遮蔽されて外部に露出しないようになっている(
図2(D))。つまり、蓋202および蓋203が閉じられたとき、二次元コード2022または二次元コード2032のいずれかが容器上部に露出するようになっている。
さらに、本発明はこれに限定されるものではないが、一実施形態においては、二次元コード2022及び2033は、集品容器を真上から見た場合に互いに重なり合う位置にそれぞれ貼付される。
【0022】
集品容器200に貼付されたこれらの識別票は、一実施形態においてコードリーダーやCMOSイメージセンサなどの光学読取手段(以下、「読取器」という用語を使用することもある。)により読み取られる。本発明の一実施形態においては、集品容器側面に貼付された識別票のうち、いずれかの側面の識別票から読み取られた情報と、蓋202および蓋203に貼付された識別票のうち、上部に露出しているいずれか一方の識別票から読み取られた情報との組み合わせに基づいて、例えば、搬送コンベア上に載置された集品容器200の搬送進路を切り替える制御を行わせることができる。本発明の一実施形態においては、集品容器側面に貼付された識別票は、一側面および対向する側面に1種類ずつで合計2種類、蓋202および蓋203に貼付された識別票が各蓋に1種類ずつで合計2種類存在する。そして、集品容器上方から容器蓋部に貼付された識別票を読み取る光学読取手段(「上面読取器」ともいう。)1つと、集品容器側方から容器側面に貼付された識別票を読み取る光学読取手段(「側面読取器」ともいう。)1つを設けることにより、蓋の重ね方(蓋202を上部にするか、蓋203を上部にするか)及び集品容器を搬送コンベアに載置する向き(どちらの側面を光学読取手段に向けるか)の組み合わせで計4パターンの搬送進路切り替え制御を行うことが可能である。
【0023】
図3(A)及び
図3(B)に、本発明の一実施形態にかかる集品容器に貼付される識別票のバリエーションを示す。
図3(A)に示すバリエーションでは、識別票301に二次元コード302が貼付または印刷されている。二次元コード302は、QRコード(登録商標)のほか、バーコードであってもよい。さらに、識別票301には文字表記エリア303が設けられている。一実施形態において、文字表記エリア303には、二次元コード302に含まれる情報に対応した文字列(表記)が貼付または印刷されている。この文字列(表記)は1以上の文字及び/または数字等の連続であり、例えば、1文字の場合には「A」、「B」、「1」、「2」などが採用される。文字表記エリアに記された文字(列)は、そのまま二次元コード化されてもよいがこれに制限されるものではなく、他のコードを含むこともできるし、あるいは全く異なるコードと対応付けることもできる。文字表記エリア303に記される文字(列)は、集品容器を扱う作業員が二次元コードを容易に識別ないし区別でき、かつ確実に把握できるようにするための表記である。一例として、集品容器の一側面に識別票「1」が二次元コードとともに貼付され、他方の側面には識別票「2」が二次元コードとともに貼付され、両蓋にはそれぞれ「A」及び「B」という識別票が二次元コードとともに貼付されている場合において、作業員は、両蓋の合わせ方と光学的読取手段に向ける集品容器の向きによって、搬送コンベア上の搬送進路を「A−1」、「A−2」、「B−1」、「B−2」と指定することができる。
【0024】
図3(B)に、本発明の一実施形態にかかる集品容器に貼付される識別票の他のバリエーションを示す。
図3(B)に示すバリエーションでは、二次元コードの代わりに識別票351にはカラー識別票352が貼付または印刷されている。文字表記エリア353や、そこに表記される文字列に関しては、
図3(A)を参照して説明したバリエーションと同様である。
なお、
図3(B)に示されたカラー識別票352は、色を識別可能な光学読取手段によって読み取られる。
【0025】
さらに他のバリエーションにおいては、識別票には、二次元コードもカラー識別票も貼付ないし印刷されず、文字列(表記)のみが貼付ないし印刷される。この場合、文字列(表記)は、光学読取手段によって文字認識されて読み取られる。
【0026】
図4Aに、本発明の他の実施形態にかかる集品容器に貼付される識別票のバリエーションを示す。
図4Aに示すバリエーションでは、識別票上に、バーコード(または二次元コード)が貼付または印刷されたエリアがあり、さらにこのエリアを遮蔽するカバー401が設けられている。カバー401には所定の色付けがなされている。
【0027】
カバー401がバーコードを遮蔽していない状態(カバーオープン状態)のとき、光学的読取手段はバーコードの情報を読み取る(場合によっては、カバー401の色も併せて読み取られる)。一方で、カバー401がバーコードを遮蔽している状態(カバークローズ状態)のとき、光学的読取手段はカバー401の色のみを読み取る。従って、本発明の一実施形態においては、カバーオープン状態とカバークローズ状態とで2種類の識別票(バーコードの情報が読み取れた場合のバーコード情報、及びバーコードの情報が読み取れなかった場合におけるカラー情報)を表現することができ、これを集品容器両側面に貼付された識別票および両蓋に貼付された識別票に適用すると、それらの組み合わせで4(両蓋で表現できる識別票の表現数)×4(両側面で表現できる識別票の表現数)=16パターンを表現することができるようになる。さらに、集品容器側面の識別票を4側面全てに貼付すれば、集品容器側面の識別票は合計8種類を表現することができ、これらの組み合わせによる32パターンを表現することができる。なお、
図4Aを参照して説明した実施形態においては、光学的読取手段はバーコード(または二次元コード)読取機能および色認識機能の両方を備える必要がある。
【0028】
図4Bに、本発明の他の実施形態にかかる集品容器に貼付される識別票の他のバリエーションを示す。
図4Bに示すバリエーションでは、
図4Aに示したバリエーションにおけるバーコードが貼付ないし印刷されていたエリア(地のエリア)にカラー識別票が貼付ないし印刷されている。さらにこのエリアを遮蔽するカバー402が設けられている。カバー402にはさきほどの地のエリアに付された色とは異なる色付けがなされている。
【0029】
カバー402が地のエリアを遮蔽していない状態(カバーオープン状態)のとき、光学的読取手段は地のエリアの色を読み取る(場合によっては、カバー402の色も併せて読み取られる)。一方で、カバー402がバーコードを遮蔽している状態(カバークローズ状態)のとき、光学的読取手段はカバー402の色のみを読み取る。従って、本発明の一実施形態においては、カバーオープン状態とカバークローズ状態とで2種類の識別票(地のエリアの色及びカバーの色が読み取れた場合の色情報、及びカバーの色のみが読み取れた場合の色情報)を表現することができる。
【0030】
この場合の集品容器全体で表現可能な識別票の組み合わせは、
図4Aを参照して説明した実施形態と同様に最大32パターンである。
なお、
図4Bを参照して説明した実施形態においては、光学的読取手段は色認識機能のみを備えていればよい。
【0031】
図4Cに、本発明の他の実施形態にかかる集品容器に貼付される識別票のさらに他のバリエーションを示す。
図4Cに示すバリエーションでは、
図4A及び
図4Bで示したものと同様のカバー403を備えた識別票の地のエリア及びカバー403の双方に文字(列)が貼付ないし印刷されている。
【0032】
カバー403が地のエリアを遮蔽していない状態(カバーオープン状態)のとき、光学的読取手段は地のエリアの文字(列)を読み取る(場合によっては、カバー403の文字(列)も併せて読み取られる)。一方で、カバー402がバーコードを遮蔽している状態(カバークローズ状態)のとき、光学的読取手段はカバー402の文字(列)のみを読み取る。従って、本発明の一実施形態においては、カバーオープン状態とカバークローズ状態とで2種類の識別票(地のエリアの文字(列)及びカバーの文字(列)が読み取れた場合の識別情報、及びカバーの文字(列)のみが読み取れた場合の識別情報)を表現することができる。
【0033】
この場合の集品容器全体で表現可能な識別票の組み合わせは、
図4A及び
図4Bを参照して説明した実施形態と同様に最大32パターンである。
なお、
図4Cを参照して説明した実施形態においては、光学的読取手段は文字認識機能を備えている必要がある。
【0034】
図5に、本発明の一実施形態にかかる集品容器及び仕分け作業支援システムの外観構成例を示す。仕分け作業支援システム500は、搬送コンベア501(後述するように分岐路を有する)、搬送コンベア501の上方にコンベアに沿って設置された吊るしバー502、集品容器の蓋に貼付ないし印刷された二次元コードを読み取るために吊るしバー502に取り付けられた二次元コード読取装置(上面読取器)5021、集品容器側面に貼付ないし印刷された二次元コードを読み取るための二次元コード読取装置(側面読取器)503を備える。搬送コンベア501上に載置され搬送される集品容器510は、その上面に開閉自在に取り付けられた蓋512および蓋513を有しており、各蓋には識別票として蓋512の二次元コード5122および蓋513の二次元コード(不図示)が貼付されている。また、集品容器510の一側面には識別票として二次元コード5111bが、対向する側面には別の二次元コード(不図示)が貼付されている。
【0035】
図5に示される本発明の一実施形態においては、集品容器510が搬送コンベア501上に載置され、所定の位置(典型的には、二次元コードの読み取り位置)まで搬送されてくると、二次元コード読取装置5021によって上部に露出している方の蓋の二次元コード(ここでは二次元コード5122)が読み取られるとともに、バーコード読取装置503によって読取装置側に向いている方の二次元コード(ここでは二次元コード5111b)が読み取られるように構成される。
【0036】
図6に、本発明の一実施形態にかかる仕分け作業支援システムを示す。システム600において、作業員は、自らの意思または指示(
図7を参照して後述)に基づいて、搬送コンベア601に集品容器を載置する(このときの集品容器の両上蓋の合わせ方、及び載置の向きによって行き先を指定することができる)。集品容器が所定の位置(典型的には、二次元コードの読み取り位置)まで搬送されると、二次元コード読取装置(上面読取器)602によって重なり合った蓋のうち上部になっている蓋の二次元コードが読み取られるとともに、集品容器側面の二次元コード読取装置(側面読取器)603によって読取装置側に向いた側面の二次元コードが読み取られる。
【0037】
図6においては、集品容器側面に貼付された識別票のうち、いずれかの側面の識別票から読み取られた情報と、重なり合った両蓋(ここでは、「蓋A」および「蓋B」とする。)に貼付された識別票のうち、上部になっているいずれか一方の蓋の識別票から読み取られた情報との組み合わせに基づいて、搬送コンベア上に載置された集品容器611〜613の搬送進路が切り替えられる。本発明の一実施形態においては、集品容器側面に貼付された識別票が一側面および対向する側面に1種類ずつで合計2種類、蓋Aおよび蓋Bに貼付された識別票が各蓋に1種類ずつで合計2種類存在するため、二次元コード読取装置602及び603に読み込ませる際の蓋の重ね合わせ方及び集品容器の載置の向きの組み合わせにより、最大4パターンの搬送進路を切り替えることができる。一例として、集品容器の一側面に貼付された識別票に「1」、対向する側面に貼付された識別票に「2」、蓋Aに貼付された識別票に「A」、蓋Bに貼付された識別票に「B」という情報が含まれている場合、二次元コード読取装置602及び603に読み込ませる際の蓋の重ね合わせ方及び集品容器の載置の向きの組み合わせにより、「A−1」、「A−2」、「B−1」、「B−2」という4パターンの搬送先を指示することができる。
【0038】
図6に示されるように、搬送コンベア601は分岐しており、各分岐点には図示しない分岐器ないし進路切替機構が設けられている。一実施形態においては、二次元コード読取装置によって読み取られた情報に基づいて決定された搬送先に従って分岐器ないし進路切替機構が切替制御され、集品容器611〜613の搬送進路が適宜切り替えられる。
【0039】
例えば、ある集品容器を搬送コンベアに載置する際に、蓋Aを上部にして蓋A及び蓋Bを重ね合わせるように閉じた状態で、側面に「2」が貼付されたほうを読取装置603へ向けてコンベアに載置すると、その集品容器の識別票は読取装置602及び603に読み込まれ、行先A−2へ向かうように適宜分岐器ないし進路切替機構が適宜制御される。
【0040】
図7に、本発明の一実施形態にかかる仕分け作業支援システムにおける集品容器の情報提示例を示す。一実施形態において、作業員は、集品容器750の蓋部に貼り付けないし取り付けられた行き先ラベル754の文字列表記を参照しながら、集品容器750の上面(蓋752及び蓋753)の識別票および集品容器側面の識別票(
図7において不図示)を、行き先ラベル754に記された指示どおりの状態にする(例えば、
図7では行き先ラベルの表記に従った結果、蓋752が上になるように閉じられ、二次元コード7522が確認できる)。
なお、
図7には表れていないが、行き先ラベル754には、「A−1」、「A−2」、「B−1」、「B−2」といった行き先が記されており、このラベルは、使い回しが前提とされ、着脱可能(あるいは張り替え容易)に構成される。
【0041】
一実施形態において、本発明にかかる集品容器は、本発明の一実施形態にかかる仕分け作業支援システムにおいて、1日に何度も使い回しすることができる。この場合、上述した簡便な行き先指定方法により、作業上の効率の向上が期待できる。
【0042】
図8(A)および
図8(B)に、本発明の他の実施形態にかかる仕分け作業支援システムの構成概念のバリエーションを示す。
図6に示した例では搬送コンベアの分岐が単一の平面内での分岐となっていたが、分岐の態様はこれに限られるわけではなく、
図8(A)および
図8(B)に示すように、少なくとも一部の分岐が立体的な分岐であってもよい。
図8(A)では、図中左下から始まるコンベア進路における最初の分岐点801で、「上昇(上のフロアへの移動などを想定)」、「直進」、「右折」の3種類の進路が用意され、「上昇」した場合と「直進」した場合においては、それぞれ目的の行き先へ進行することとなる。また、さきほどの最初の分岐点801で「右折」した場合の次の分岐点802では、「上昇」、「(向かって)左折」の2種類の進路が用意され、それぞれ目的の行き先へ進行することとなる。計4つの行き先が用意されている。
【0043】
また、
図8(B)では、図中左下から始まるコンベア進路における1番目の分岐点811で、「上昇(上のフロアへの移動などを想定)」、「直進」の2種類の進路が用意され、「直進」した場合においては1つの行き先へ向かう。次に、分岐点811で「上昇」した場合の2番目の分岐点812で、同様に「上昇」、「直進」の2種類の進路が用意され、「直進」した場合においては1つの行き先へ向かう。次に、分岐点812で「上昇」した場合の3番目の分岐点813で、同様に「上昇」、「直進」の2種類の進路が用意され、「上昇」した場合と「直進」した場合とにおいてそれぞれ別の行き先へ向かう。計4つの行き先が用意されている。
【0044】
なお、分岐の数についても、本発明はこれを限定するものではなく、識別票の組み合わせのパターン数に応じて、4以上の分岐を備える構成としてもよい。
【0045】
以上、具体例に基づき、本発明の一実施形態にかかる集品容器及び仕分け作業支援システムの実施形態を説明したが、本発明の実施形態としては、システム又は装置を実施するための方法又はプログラムの他、プログラムが記録された記憶媒体(一例として、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、ハードディスク、メモリカード)等としての実施態様をとることも可能である。
【0046】
また、プログラムの実装形態としては、コンパイラによってコンパイルされるオブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラムコード等のアプリケーションプログラムに限定されることはなく、オペレーティングシステムに組み込まれるプログラムモジュール等の形態であっても良い。
【0047】
さらに、プログラムは、必ずしも制御基板上のCPUにおいてのみ、全ての処理が実施される必要はなく、必要に応じて基板に付加された拡張ボードや拡張ユニットに実装された別の処理ユニット(DSP等)によってその一部又は全部が実施される構成とすることもできる。
【0048】
本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された構成要件の全て及び/又は開示された全ての方法又は処理の全てのステップについては、これらの特徴が相互に排他的である組合せを除き、任意の組合せで組み合わせることができる。
【0049】
また、本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された特徴の各々は、明示的に否定されない限り、同一の目的、同等の目的、または類似する目的のために働く代替の特徴に置換することができる。したがって、明示的に否定されない限り、開示された特徴の各々は、包括的な一連の同一又は均等となる特徴の一例にすぎない。
【0050】
さらに、本発明は、上述した実施形態のいずれの具体的構成にも制限されるものではない。本発明は、本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された全ての新規な特徴又はそれらの組合せ、あるいは記載された全ての新規な方法又は処理のステップ、又はそれらの組合せに拡張することができる。
【解決手段】 上面に開閉自在に取り付けられた複数の蓋を備えた容器であって、前記複数の蓋は前記容器を閉じた状態で互いに重なり合う重なり部を有しており、前記複数の蓋の前記重なり部において互いに重なり合う位置にそれぞれ異なる識別票が貼付されたことを特徴とする。