【文献】
ドラクエ11 敵の体力って攻撃対象を選ぶときに色がオレンジ色だと残り体力が少ないという認識でいいですか?,[online], 2017年8月9日,[2018年12月25日検索],URL,https://games.yahoo.co.jp/qa/detail?qid=13177770253
【文献】
敵の弱点や攻撃を知るには?敵データの読み取り方と行動順を学ぼう,[online], 2015年10月13日,[2018年12月25日検索],URL,https://gamy.jp/royflu/royflu-enemydata-attack
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のゲームシステムにおいて、未対戦の敵キャラクタの攻略難易度がどの程度であるかは、実際に敵キャラクタと対戦するか、または外部の攻略サイトで敵キャラクタの攻略難易度を確認しない限り、把握することができなかった。そのため、未対戦の敵キャラクタ等の対戦ゲーム媒体と対戦する際、対戦の予測または予見が困難な場合があった。
そこで、本発明は、対戦ゲーム媒体との対戦の予測性または予見性を向上できる、新規なゲームプログラム、ゲームシステム、端末装置、及びゲームプログラムの実行方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の各態様は次の通りである。
(態様1) 端末装置で実行されるゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、
プレイヤの操作対象となる操作ゲーム媒体に関する操作ゲーム媒体の情報と、
前記操作ゲーム媒体と対戦を行う対戦ゲーム媒体に関して、複数の状態を規定する複数の状態パラメータと、
前記対戦ゲーム媒体に関する第1対戦パラメータであって、前記複数の状態パラメータに関連付けられるとともに前記対戦の進行に伴い更新される、第1対戦パラメータと、
前記対戦ゲーム媒体に関する複数の第2対戦パラメータであって、前記第1対戦パラメータに関連付けられる、複数の第2対戦パラメータと、
を前記端末装置の記憶部に記憶し、
前記ゲームプログラムは、前記対戦の開始時に、前記操作ゲーム媒体の情報、前記複数の状態パラメータのうちの一つの状態パラメータ、及び前記第1対戦パラメータを前記記憶部から読み込み、読み込まれた前記操作ゲーム媒体の情報、前記一つの状態パラメータ、及び前記第1対戦パラメータに基づき、前記対戦を実行し、
前記ゲームプログラムは、前記対戦の実行中に、前記第1対戦パラメータの前記更新に応じて、前記複数の第2対戦パラメータのうちの一つの第2対戦パラメータを前記対戦ゲーム媒体に適用し、
前記ゲームプログラムは、前記複数の状態パラメータ、前記第1対戦パラメータ、及び前記複数の第2対戦パラメータの関係を示す第1画像を前記記憶部に記憶し、前記対戦の開始前に、前記第1画像を前記記憶部から読み出して前記端末装置の表示部に表示する、ゲームプログラム。
【0007】
(態様2) 態様1に記載のゲームプログラムにおいて、
前記ゲームプログラムは、前記複数の第2対戦パラメータを、前記第1画像上に色彩、模様、及び/又は濃淡の相違として表示するための表示情報を前記記憶部に記憶し、
前記ゲームプログラムは、前記第1画像を表示する際、前記表示情報を前記記憶部から読み出して、前記第1画像上に色彩、模様、及び/又は濃淡の相違として、前記複数の第2対戦パラメータを前記表示部に表示する、ゲームプログラム。
(態様3) 態様1又は2に記載のゲームプログラムにおいて、
前記ゲームプログラムは、前記複数の状態パラメータのそれぞれに対して、前記第1対戦パラメータ及び前記複数の第2対戦パラメータを関連付けて記憶した、関連付けられた情報を前記記憶部に記憶し、
前記ゲームプログラムは、前記関連付けられた情報を前記記憶部から読み出して、前記複数の状態パラメータのそれぞれに関連付けられた、前記第1対戦パラメータ及び前記複数の第2対戦パラメータを前記第1画像上に表示する、ゲームプログラム。
(態様4) 態様1乃至3のいずれか1項に記載のゲームプログラムにおいて、
前記ゲームプログラムは、前記プレイヤの前記第1画像に対する操作に応じて、前記対戦ゲーム媒体の前記複数の状態パラメータのうちの一つの状態パラメータを特定し、特定された前記一つの状態パラメータに関連する前記第1対戦パラメータ及び前記複数の第2対戦パラメータを前記記憶部から読み出して、前記一つの状態パラメータに関連する前記第1対戦パラメータ及び前記複数の第2対戦パラメータの関係を示す第2画像を、前記表示部に表示する、ゲームプログラム。
【0008】
(態様5) 態様1乃至4のいずれか1項に記載のゲームプログラムにおいて、
前記複数の第2対戦パラメータは、前記対戦ゲーム媒体の、複数の防御力の値、複数の攻撃力の値、または複数の素早さの値の少なくともいずれか一つを含む、ゲームプログラム。
(態様6) 態様1乃至5のいずれか1項に記載のゲームプログラムにおいて、
前記ゲームプログラムは、前記第1対戦パラメータの更新に応じて特定される1つまたは複数の閾値を前記記憶部に記憶し、
前記ゲームプログラムは、前記1つまたは複数の閾値を読み出し、前記対戦の実行中に、前記第1対戦パラメータの更新された値と前記1つまたは複数の閾値との関係を判定し、前記判定に基づき前記第2対戦パラメータを更新する、ゲームプログラム。
(態様7) 態様6に記載のゲームプログラムにおいて、
前記ゲームプログラムは、前記対戦の実行中に、前記第1対戦パラメータが、前記閾値以下又は未満になった、と判定した場合に、前記第2対戦パラメータを更新する、ゲームプログラム。
【0009】
(態様8) 態様1乃至7のいずれか1項に記載のゲームプログラムにおいて、
前記ゲームプログラムは、前記複数の第2対戦パラメータに対応する表示情報を前記記憶部に記憶し、前記対戦の開始前に、前記第1画像に対する前記プレイヤの操作位置に基づいて前記表示情報を前記記憶部から読み出して前記表示部に表示する、ゲームプログラム。
(態様9) 態様1乃至8のいずれか1項に記載のゲームプログラムにおいて、
前記ゲームプログラムは、前記対戦ゲーム媒体との対戦に関連する対戦情報を前記記憶部に記憶し、前記対戦の開始前に、前記第1画像に対する前記プレイヤの操作位置に基づいて前記対戦情報を前記記憶部から読み出して前記表示部に表示する、ゲームプログラム。
(態様10) 態様9に記載のゲームプログラムにおいて、
前記ゲームプログラムは、前記第2対戦パラメータが適用された状態の前記対戦ゲーム媒体に対して前記操作ゲーム媒体が有利となるように前記操作ゲーム媒体の情報または前記対戦ゲーム媒体の情報を更新させる、更新情報を、前記記憶部に記憶し、
前記対戦情報は、前記更新情報を説明する情報を含み、
前記ゲームプログラムは、所定のタイミングで、前記プレイヤの操作に基づき前記更新情報を前記記憶部から読み出して前記更新情報を前記対戦に適用する、ゲームプログラム。
【0010】
(態様11) 態様10に記載のゲームプログラムにおいて、
前記更新情報は、所定の条件に基づいて他のプレイヤの操作対象である他の操作ゲーム媒体を抽出し、抽出された前記他の操作ゲーム媒体を操作対象とする前記他のプレイヤに関する情報を、前記第1画像に関連付けて前記表示部に表示する、ゲームプログラム。
(態様12) 態様10に記載のゲームプログラムにおいて、
前記更新情報は、前記他の操作ゲーム媒体を操作対象とする前記他のプレイヤに対して、前記対戦へ参加するための情報を含む救援要請を送信する救援情報を含む、ゲームプログラム。
(態様13) 態様10に記載のゲームプログラムにおいて、
前記更新情報は、前記対戦の前に、前記他の操作ゲーム媒体を操作対象とする前記他のプレイヤに対して、前記対戦への対戦への参加を予約するための情報を含む救援予約を送信する救援予約情報を含む、ゲームプログラム。
【0011】
(態様14)
ゲームを実行する端末装置であって、
前記端末装置は、
プレイヤの操作対象となる操作ゲーム媒体に関する操作ゲーム媒体の情報と、
前記操作ゲーム媒体と対戦を行う対戦ゲーム媒体に関して、複数の状態を規定する複数の状態パラメータと、
前記対戦ゲーム媒体に関する第1対戦パラメータであって、前記複数の状態パラメータに関連付けられるとともに前記対戦の進行に伴い更新される、第1対戦パラメータと、
前記対戦ゲーム媒体に関する複数の第2対戦パラメータであって、前記第1対戦パラメータに関連付けられる、複数の第2対戦パラメータと、
を前記端末装置の記憶部に記憶し、
前記端末装置は、前記対戦の開始時に、前記操作ゲーム媒体の情報及び前記対戦ゲーム媒体の情報を前記記憶部から読み込み、読み込まれた前記操作ゲーム媒体の情報及び前記対戦ゲーム媒体の情報に基づき、前記対戦を実行し、
前記端末装置は、前記対戦の実行中に、前記第1対戦パラメータの前記更新に応じて、前記複数の第2対戦パラメータのうちの一つの第2対戦パラメータを前記対戦ゲーム媒体に適用し、
前記端末装置は、前記複数の状態パラメータ、前記第1対戦パラメータ、及び前記複数の第2対戦パラメータの関係を示す第1画像を前記記憶部に記憶し、前記対戦の開始前に、前記第1画像を前記記憶部から読み出して前記端末装置の表示部に表示する、端末装置。
【0012】
(態様15)
端末装置でゲームプログラムを実行する方法であって、
前記ゲームプログラムは、
プレイヤの操作対象となる操作ゲーム媒体に関する操作ゲーム媒体の情報と、
前記操作ゲーム媒体と対戦を行う対戦ゲーム媒体に関して、複数の状態を規定する複数の状態パラメータと、
前記対戦ゲーム媒体に関する第1対戦パラメータであって、前記複数の状態パラメータに関連付けられるとともに前記対戦の進行に伴い更新される、第1対戦パラメータと、
前記対戦ゲーム媒体に関する複数の第2対戦パラメータであって、前記第1対戦パラメータに関連付けられる、複数の第2対戦パラメータと、
を前記端末装置の記憶部に記憶し、
前記方法は、前記対戦の開始時に、前記操作ゲーム媒体の情報、前記複数の状態パラメータのうちの一つの状態パラメータ、及び前記第1対戦パラメータを前記記憶部から読み込み、読み込まれた前記操作ゲーム媒体の情報、前記一つの状態パラメータ、及び前記第1対戦パラメータに基づき、前記対戦を実行する、ステップと、
前記ゲームプログラムは、前記対戦の実行中に、前記第1対戦パラメータの前記更新に応じて、前記複数の第2対戦パラメータのうちの一つの第2対戦パラメータを前記対戦ゲーム媒体に適用する、ステップと、
前記複数の状態パラメータ、前記第1対戦パラメータ、及び前記複数の第2対戦パラメータの関係を示す第1画像を前記記憶部に記憶し、前記対戦の開始前に、前記第1画像を前記記憶部から読み出して前記端末装置の表示部に表示する、ステップと、
を含む、方法。
【0013】
(態様16)
端末装置を含むゲームシステムであって、
前記ゲームシステムは、
プレイヤの操作対象となる操作ゲーム媒体に関する操作ゲーム媒体の情報と、
前記操作ゲーム媒体と対戦を行う対戦ゲーム媒体に関して、複数の状態を規定する複数の状態パラメータと、
前記対戦ゲーム媒体に関する第1対戦パラメータであって、前記複数の状態パラメータに関連付けられるとともに前記対戦の進行に伴い更新される、第1対戦パラメータと、
前記対戦ゲーム媒体に関する複数の第2対戦パラメータであって、前記第1対戦パラメータに関連付けられる、複数の第2対戦パラメータと、
を前記端末装置の記憶部に記憶し、
前記ゲームシステムは、前記対戦の開始時に、前記操作ゲーム媒体の情報、前記複数の状態パラメータのうちの一つの状態パラメータ、及び前記第1対戦パラメータを前記記憶部から読み込み、読み込まれた前記操作ゲーム媒体の情報、前記一つの状態パラメータ、及び前記第1対戦パラメータに基づき、前記対戦を実行し、
前記ゲームシステムは、前記対戦の実行中に、前記第1対戦パラメータの前記更新に応じて、前記複数の第2対戦パラメータのうちの一つの第2対戦パラメータを前記対戦ゲーム媒体に適用し、
前記ゲームシステムは、前記複数の状態パラメータ、前記第1対戦パラメータ、及び前記複数の第2対戦パラメータの関係を示す第1画像を前記記憶部に記憶し、前記対戦の開始前に、前記第1画像を前記記憶部から読み出して前記端末装置の表示部に表示する、ゲームシステム。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、対戦ゲーム媒体の第1対戦パラメータと、第1対戦パラメータの更新に応じて対戦ゲーム媒体に適用される第2対戦パラメータとの関係を示す第1画像が、端末装置の表示部に表示されることにより、対戦の予測性または予見性が向上し、プレイヤが両者の関係を認識して対戦を準備することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明のゲームプログラム、ゲームシステム、端末装置、及びゲームプログラムの実行方法に係る実施形態を、以下、図面を参照して説明する。
【0017】
[ゲームシステムの構成]
図1は、本発明の実施形態に係るゲームシステム100の構成図である。ゲームシステム100は、端末装置側のゲームプログラムをそれぞれ実行する複数の端末装置10と、インターネット等の通信網30を介して、複数の端末装置10と通信しつつゲームの進行を管理するゲームサーバ20とから構成される。
【0018】
ゲームサーバ20は、例えばゲーム運営者が管理するサーバ等のホスト情報処理装置であって、個々のプレイヤが所有する端末装置10に対してゲーム(ゲームデータ)を提供する。端末装置10は、ゲームサーバ及び/又は他の端末装置と通信可能な任意の端末装置であり、ゲームサーバ20から提供されるゲームを実行する。端末装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話、パーソナルコンピュータ、家庭用ゲーム機、又はアーケードゲーム機、とすることができる。ゲームシステムは、ゲームサーバ20及び端末装置10を協働させて、端末装置10のゲームプログラムを制御する。
【0019】
図2に示すように、端末装置10は、制御部12と、液晶ディスプレイ等の表示部11と、タッチパネル又はマウス等の入力部13と、記憶部14と、ゲームサーバ20又は他の端末装置10と通信するための通信部15とを備えている。
【0020】
[ゲームパートの概要]
本発明の実施形態に係るゲームのゲームパートは、好ましくは、プレイヤがゲーム媒体を操作して仮想空間の探索及び/又は対戦相手との対戦を行う対戦ゲームコンテンツを含む。対戦コンテンツに用いられるゲーム媒体は、例えばプレイヤがゲーム内で所有するプレイヤキャラクタを含むものとして説明するが、これに限られない。また、対戦相手は、例えばNPC(Non Player Character)等の敵キャラクタを含むものとして説明するが、これに限られない。例えば、マルチプレイ用のゲームコンテンツにおいて、他のプレイヤが操作するゲーム媒体が対戦相手に定められてもよい。例えば、対戦相手(対戦ゲーム媒体)は、他のプレイヤによって操作される対戦ゲーム媒体であってもよい。1つの対戦ゲームパートにおいて、対戦相手の数は任意に定められてもよい。なお、プレイヤIDは、上述したようにプレイヤを一意に識別可能な情報である。以下、プレイヤIDを単にプレイヤともいう。
【0021】
さらに、本発明の実施形態に係るゲームパートは、より好ましくは、プレイヤが対戦する敵キャラクタ(対戦ゲーム媒体)を選択し、プレイヤがプレイヤキャラクタ(操作ゲーム媒体)を操作して、敵キャラクタと対戦する対戦ゲームパートである。対戦中に敵キャラクタのヒットポイントの減少値または減少率(敵キャラクタが受けたダメージ)に応じて、対戦中に敵キャラクタの防御力が段階的に更新される。加えて、敵キャラクタのレベルによって、敵キャラクタの防御力の段階的な更新状況が異なるように構成され、この更新状況を、対戦前に端末装置のディスプレイに更新情報として表示する構成を含む。なお、本発明の実施形態では、敵キャラクタのパラメータの1つである防御力が段階的に更新(上昇)する場合を説明するが、これに限定されない。例えば、敵キャラクタの他のパラメータ、例えば、攻撃力、又は素早さ等の任意のパラメータが段階的に更新(上昇)するように構成してもよい。
【0022】
図1に示したサーバ装置10の記憶部は、敵キャラクタ(対戦ゲーム媒体)に関する情報を記憶する。敵キャラクタは、対戦においてプレイヤの使用ゲーム媒体であるプレイヤキャラクタ(操作ゲーム媒体)の対戦相手として用いられる。敵キャラクタに関する情報は、敵キャラクタに固有の任意の情報を含む。例えば、敵キャラクタに関する情報は、キャラクタIDと、キャラクタ名と、レベルと、最大HPと、最大SPと、攻撃力と、防御力と、会心と、属性と、を含んでもよい。敵キャラクタに関する情報は、上述したプレイヤキャラクタに関する情報と同様であるため、説明は省略する。
【0023】
[ゲーム媒体]
本発明の実施形態に係るゲームは、例えばゲーム媒体を用いて、プレイヤがゲームパートをプレイ可能なゲームである。ゲーム媒体は、ゲームに使用される電子データであり、例えば、カード、アイテム、チケット、キャラクタ、アバタ、仮想通貨、レベル情報、ステータス情報、パラメータ情報(体力値や攻撃力など)、及び能力情報(スキル、アビリティ、呪文、ジョブなど)等、など、任意の媒体を含む。また、ゲーム媒体は、プレイヤによってゲーム内で取得、所有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、又は贈与等され得る電子データであるが、ゲーム媒体の利用態様は本明細書で明示されるものに限られない。
【0024】
以下、特に明示した場合を除き、「プレイヤが所有するゲーム媒体」とは、当該プレイヤを一意に識別可能なプレイヤIDに所有ゲーム媒体として対応付けられたゲーム媒体を示す。また、「ゲーム媒体をプレイヤに付与する」とは、ゲーム媒体を所有ゲーム媒体としてプレイヤIDに対応付けることを示す。また、「プレイヤが所有するゲーム媒体を破棄する」とは、プレイヤIDと所有ゲーム媒体との対応付けを解消することを示す。また、「プレイヤが所有するゲーム媒体を消費する」とは、プレイヤIDと所有ゲーム媒体との対応付けの解消に応じて、何らかの効果又は影響をゲーム内で発生させ得ることを示す。また、「プレイヤが所有するゲーム媒体を売却する」とは、プレイヤIDと所有ゲーム媒体との対応付けを解消し、且つ、プレイヤIDに他のゲーム媒体(例えば、仮想通貨又はアイテム等)を所有ゲーム媒体として対応付けることを示す。また、「プレイヤAが所有するゲーム媒体をプレイヤBに譲渡する」とは、プレイヤAのプレイヤIDと所有ゲーム媒体との対応付けを解消し、且つ、プレイヤBのプレイヤIDに当該ゲーム媒体を所有ゲーム媒体として対応付けることを示す。また、「ゲーム媒体を作成する」とは、ゲーム媒体に関する情報の少なくとも一部を定義又は決定することを示す。
【0025】
プレイヤが所有する所有ゲーム媒体に関する情報は、プレイヤがゲーム内で所有するゲーム媒体に固有の種々の情報を含む。ゲーム媒体がプレイヤに取得された場合、当該ゲーム媒体は、所有ゲーム媒体としてプレイヤに対応付けられる。本発明の実施形態において、所有ゲーム媒体は、プレイヤが所有するプレイヤキャラクタ(操作ゲーム媒体)を含むが、これに限られない。
【0026】
操作ゲーム媒体に関する情報は、対戦コンテンツにおいてプレイヤに使用させるゲーム媒体を示す情報である。操作ゲーム媒体は、所有ゲーム媒体のうちから選択される。本発明の実施形態において、1つ以上の所有ゲーム媒体のうちから選択された、例えば最大3つのプレイヤキャラクタが、それぞれ操作ゲーム媒体としてプレイヤに対応付けられる。したがって、1つのプレイヤキャラクタが、所有ゲーム媒体であると同時に操作ゲーム媒体でもあり得る。操作ゲーム媒体の選択は、例えば専用のゲームコンテンツにおいて、自動的に又はプレイヤ操作に応じて実行されてもよい。例えば、当該専用のゲームコンテンツは、いわゆるデッキ編成又はチーム編成等を行うゲームコンテンツを含んでもよい。
【0027】
上述した所有ゲーム媒体に関する情報について詳細に説明する。ここでは、多様な所有ゲーム媒体に関する情報のうち、プレイヤキャラクタに関する情報について説明する。1人のプレイヤが所有する3つのプレイヤキャラクタ(キャラクタA、キャラクタB、及びキャラクタC)に関する情報を示す。例えば、各プレイヤキャラクタに関する情報は、キャラクタIDと、キャラクタ名と、レベルと、希少度と、最大HP(Hit Point)と、HPグレードと、最大SP(Special Point)と、SPグレードと、攻撃力と、攻撃力グレードと、防御力と、防御力グレードと、会心と、会心グレードと、属性と、ゲーム機能に関する情報と、を含む。以下、レベルを状態パラメータともいう。また、最大HP、最大SP、攻撃力
、及び会心のそれぞれを、特に区別することなく第1対戦パラメータともいう。また、
防御力、HPグレード、SPグレード、攻撃力グレード、防御力グレード、及び会心グレードのそれぞれを、特に区別することなく第2対戦パラメータともいう。一実施形態において、状態パラメータは、プレイヤが任意に調整不可能なパラメータを含んでもよい。第1対戦パラメータは、プレイヤが任意に調整可能なパラメータを含んでもよい。第2対戦パラメータは、第1対戦パラメータの更新に応じて更新するパラメータを含んでもよい。ここで、プレイヤが任意に調整可能なパラメータは、例えば、プレイヤ操作に応じて選択可能であってプレイヤ操作に応じて値が決定し又は更新し得るパラメータを含んでもよい。一方、プレイヤが任意に調整不可能なパラメータは、例えば、プレイヤ操作に拠らず自動的に決定し又は更新し得るパラメータを含んでもよい。例えば、プレイヤが任意に調整不可能なパラメータは、プレイヤが任意に調整可能なパラメータ(例えば、第1対戦パラメータ)の更新に連動して自動的に更新するパラメータ、及びゲーム内における所定のイベントの発生に連動して自動的に更新するパラメータを含んでもよい。所定のイベントには、例えば敵キャラクタとの対戦に勝利したとのイベントが含まれてもよい。
【0028】
キャラクタIDは、プレイヤキャラクタを一意に識別可能な情報である。キャラクタIDは、例えば予めゲームサーバ20の記憶部に記憶されてもよい。或いは、キャラクタIDは、プレイヤキャラクタをプレイヤに取得させるときに、ゲームサーバ20によって決定されてもよい。キャラクタ名は、プレイヤキャラクタの名前を示す情報である。キャラクタ名は、キャラクタIDとは異なり、プレイヤキャラクタを一意に識別可能でなくてもよい。キャラクタ名の初期値が、予めサーバ記憶部14に記憶される。キャラクタ名は、プレイヤキャラクタを取得したプレイヤによるゲームのプレイに応じて更新してもよい。
【0029】
レベルは、プレイヤキャラクタの成長度を示す情報である。例えば、レベルの値が大きいほど、プレイヤキャラクタの成長度が大きい。本発明の実施形態において、レベルの値は、HPグレード、SPグレード、攻撃力グレード、防御力グレード、及び会心グレードの合計値である。HPグレード、SPグレード、攻撃力グレード、防御力グレード、及び会心グレードの詳細については後述する。
【0030】
希少度は、プレイヤキャラクタの希少性の度合いを示す情報である。例えば、希少度の値が大きいほど、プレイヤキャラクタの希少性の度合いが高い。希少度は、プレイヤキャラクタを取得したプレイヤによるゲームのプレイに応じて更新してもよい。本発明の実施形態では、後述するプレイヤキャラクタの育成に関する処理において、特定のゲーム媒体の消費によって、希少度が増加する。希少度の値が増加するほど、HPグレード、SPグレード、攻撃力グレード、防御力グレード、及び会心グレードそれぞれの上限値が大きくなる。例えば、特定のゲーム媒体の消費によって、希少度が増加するとともに、HPグレード、SPグレード、攻撃力グレード、防御力グレード、及び会心グレードのうち少なくとも1つの上限値が増加してもよい。したがって、希少度が大きいほどプレイヤに有利であり得る。以下、希少度の増加に必要な当該特定のゲーム媒体を、第1素材ともいう。
【0031】
最大HPは、例えばプレイヤキャラクタの生命力を示すパラメータであるHP(第1単線パラメータ)の最大値を示す情報である。本発明の実施形態において、プレイヤキャラクタが敵キャラクタの攻撃動作によってダメージを受けると、HPがダメージ量だけ減少する。また、プレイヤキャラクタが回復動作によって回復すると、HPが回復量だけ増加する。また、HPがゼロまで減少すると、プレイヤキャラクタは行動不能になり、或いはゲームコンテンツのクリアに失敗したと判定される。したがって、プレイヤキャラクタの最大HPが大きいほどプレイヤに有利である。
【0032】
HPグレードは、プレイヤキャラクタの最大HPに関する成長度を示す情報である。本発明の実施形態では、後述するプレイヤキャラクタの育成に関する処理において、特定のゲーム媒体の消費によって、最大HP及びHPグレードが増加する。したがって、HPグレードが増加するほど、最大HPが大きくなるので、プレイヤに有利である。以下、最大HP及びHPグレードの増加に必要な当該特定のゲーム媒体を、第2素材ともいう。
【0033】
最大SPは、例えばプレイヤキャラクタが所定の動作を実行する際に消費されるパラメータであるSPの最大値を示す情報である。所定の動作は、例えば後述するように、当該動作に対応するゲーム機能が有効化されることによって実行可能となる動作を含んでもよい。本発明の実施形態において、プレイヤキャラクタに対して所定の動作を実行させるプレイヤ操作が検出されると、当該動作に設定された消費SPの値だけ、プレイヤキャラクタのSPが減少し、当該動作が実行される。プレイヤキャラクタのSPが、当該動作の消費SPの値に満たない場合には、当該動作が実行できないように制御される。したがって、プレイヤキャラクタの最大SPが大きいほどプレイヤに有利である。
【0034】
SPグレードは、プレイヤキャラクタの最大SPに関する成長度を示す情報である。SPグレードは、最大SPに対応する点を除き、最大HPに対応するHPグレードと同様であるため、説明は省略する。
【0035】
攻撃力は、例えばプレイヤキャラクタの攻撃によって対戦相手に与えるダメージ量に寄与する情報である。攻撃力の値が大きくなるほど、対戦相手に与えるダメージ量が大きくなる。したがって、プレイヤキャラクタの攻撃力が大きいほどプレイヤに有利である。
【0036】
攻撃力グレードは、プレイヤキャラクタの攻撃力に関する成長度を示す情報である。攻撃力グレードは、攻撃力に対応する点を除き、最大HPに対応するHPグレードと同様であるため、説明は省略する。
【0037】
防御力は、例えばプレイヤキャラクタが対戦相手からの攻撃によって受けるダメージ量に寄与する情報である。防御力の値が大きくなるほど、対戦相手から受けるダメージ量が小さくなる。したがって、プレイヤキャラクタの防御力が大きいほどプレイヤに有利である。
【0038】
防御力グレードは、プレイヤキャラクタの防御力に関する成長度を示す情報である。防御力グレードは、防御力に対応する点を除き、最大HPに対応するHPグレードと同様であるため、説明は省略する。
【0039】
会心は、例えばプレイヤキャラクタによる動作の実行結果が、通常とは異なる結果となる確率に寄与する情報である。例えば、会心の値が大きくなるほど、プレイヤキャラクタの攻撃によって対戦相手に与えるダメージが通常よりも大きくなる確率が大きくなってもよい。また例えば、会心の値が大きくなるほど、プレイヤキャラクタが攻撃を行う際に追加効果(例えば、追撃)が発生する確率が大きくなってもよい。したがって、プレイヤキャラクタの会心が大きいほどプレイヤに有利である。
【0040】
会心グレードは、プレイヤキャラクタの会心に関する成長度を示す情報である。会心グレードは、会心に対応する点を除き、最大HPに対応するHPグレードと同様であるため、説明は省略する。
【0041】
属性は、対戦を行うキャラクタ間の優劣関係を示す情報である。属性は、例えば火、木、及び水の属性のうち少なくとも1つの属性を示す。例えば火属性のキャラクタは、木属性のキャラクタに対して与えるダメージが通常よりも大きくなり、水属性のキャラクタに対して与えるダメージが通常よりも小さくなる。このように、例えば火属性は、木属性に対して有利であり、水属性に対して不利である。
【0042】
ゲーム機能に関する情報は、プレイヤキャラクタに対応付けられた1つ以上のゲーム機能それぞれについて、ゲーム機能が有効化されているか否かを示す情報と、有効化されたゲーム機能のグレードと、を含む。1つのプレイヤキャラクタには、任意の数のゲーム機能が対応付けられてもよい。ゲーム機能を有効化するための処理については後述する。有効化されたゲーム機能の発揮が許可され、有効化されていないゲーム機能の発揮が禁止される。ゲーム機能は、ゲームの実行中に発揮され得る多様な機能を含む。例えば、ゲーム機能が発揮されると、ゲームにおいてプレイヤに有利な効果が発生し得る。したがって、ゲーム機能が有効化されることによって、プレイヤに有利となり得る。
【0043】
[ゲームパート]
本発明の実施形態において、ゲームパートは、ゲーム内でプレイヤがプレイ可能なコンテンツであって、例えばクエスト、ミッション、ミニゲーム、アイテム入手イベント、ダンジョン探索イベント、及び対戦相手(例えば、他のプレイヤ、敵キャラクタ、及び敵の建物等)との対戦イベント等を含む。例えば、ゲームパート毎に設定される所定の条件(例えば、ゲーム課題)の達成に成功したと判定された場合、プレイヤに対して所定の報酬、例えばアイテム及び仮想通貨等のゲーム媒体、並びに経験値等のポイントが付与されてもよい。ゲーム課題には、例えば敵キャラクタ(対戦ゲーム媒体)との対戦に勝利するという課題、又はダンジョンのゴールまで到達するという課題等、ゲームパートの内容に応じた任意の課題が採用可能である。以下の説明において、ゲームパートに設定されたゲーム課題のうち、特定の課題(クリア課題)が達成されることを、ゲームパートのクリアともいう。換言すると、ゲームパートにおいてクリア課題の達成に成功したと判定されると、ゲームパートのクリアと判定されて、ゲームパートが終了する。
【0044】
1つ以上のゲームパートには、シングルプレイ用のゲームパートと、マルチプレイ用のゲームパートと、が含まれてもよい。シングルプレイ用のゲームパートは、例えば、1人のプレイヤが使用する1つの端末装置10に対するプレイヤ操作に基づいて実行されるゲームパート(例えば、一人用のゲームパート)を含んでもよい。例えば、1つの端末装置10が単独で、又は1つの端末装置10とゲームサーバ20とが協働して、シングルプレイ用のゲームパートを実行する。一方、マルチプレイ用のゲームパートは、例えば、2人以上のプレイヤがそれぞれ使用する2つ以上の端末装置10に対するプレイヤ操作に基づいて実行される、当該2人以上のプレイヤに共通のゲームパート(例えば、複数人用のゲームパート)を含んでもよい。2人以上のプレイヤに共通のゲームパートは、例えば、当該ゲームパートの進行処理の少なくとも一部及び処理結果の少なくとも一部が、当該2人以上のプレイヤに対して共通して適用されるゲームパートを含んでもよい。例えば、2つ以上の端末装置10が協働して、又は2つ以上の端末装置10とゲームサーバ20とが協働して、マルチプレイ用のゲームパートを実行する。1つのゲームパートが、シングルプレイ及びマルチプレイの両方に対応してもよい。
【0045】
さらに、本発明の実施形態に係るゲームにおいて、1つのゲームパートについて複数のモード、例えば「練習モード」、「通常モード」、「ハードモード」等の複数のモードを設けてもよい。プレイヤは、ゲームパートをプレイする前に、そのモードを決定することができる。そして、決定されたモードに応じて、例えばゲームパートの実行に必要な条件等、ゲームパート設定が切り替わる。かかる構成によって、プレイヤは、複数の異なる設定で1つのゲームパートをプレイ可能となるので、ゲームの利便性が向上する。
【0046】
[ゲーム機能]
本発明の実施形態のゲームは、ゲーム機能を含むことができる。例えば、ゲーム機能は、プレイヤ操作に応じたタイミングで発揮される機能を含んでもよい。以下、プレイヤ操作に応じたタイミングで発揮されるゲーム機能を、アクティブスキルともいう。アクティブスキルが発揮されると、例えばプレイヤキャラクタが特定の動作を実行する。特定の動作の実行によって、例えば通常の攻撃動作よりも大きなダメージを対戦相手に与える効果が発生する。アクティブスキルには、消費SPが設定されてもよい。かかる場合、消費SPの値だけプレイヤキャラクタのSPが消費されることを条件に、アクティブスキルが発揮される。また例えば、ゲーム機能は、例えば有効化された時点から継続的に発揮される機能を含んでもよい。以下、継続的に発揮されるゲーム機能を、パッシブスキルともいう。パッシブスキルが発揮されると、例えばプレイヤキャラクタの状態が更新する。プレイヤキャラクタの状態が更新することによって、例えばプレイヤキャラクタの最大HP等の第2パラメータが増加する効果、及びプレイヤキャラクタに所定の特性(例えば、被ダメージ量を減少させる特性等)が付与される効果等が発生する。また、ゲーム機能は、所定の確率に応じて発揮されてもよい。その場合、発揮確率は、プレイヤキャラクタに関する情報に応じて変更されてもよい。例えば、発揮確率は、プレイヤキャラクタのランクに応じて、変更されてもよい。
【0047】
ゲーム機能のグレードの値が大きくなるほど、当該ゲーム機能の発揮によって発生する効果が大きくなってもよい。例えば、対戦相手にダメージを与えるアクティブスキルのグレードが大きくなるほど、当該アクティブスキルによって対戦相手に与えるダメージ量が大きくなる。本発明の実施形態において、特定のゲーム媒体の消費によって、ゲーム機能のグレードが増加する。以下、ゲーム機能のグレードの増加に必要な当該特定のゲーム媒体を、第3素材ともいう。例えば、有効化された1つ以上のゲーム機能に共通する1つのグレードが設定されてもよい。或いは、有効化されたゲーム機能毎にグレードが設定されてもよい。
【0048】
[育成機能]
本発明の実施形態は、好ましくはプレイヤキャラクタの育成機能を実装することができる。育成機能は、所定の操作により、プレイヤキャラクタのパラメータを更新(向上)させる機能である。端末装置10又はゲームサーバ20の制御部は、プレイヤの端末装置10に対するプレイヤ操作に応じて又は自動的に、当該プレイヤのプレイヤキャラクタに関する情報を更新させる。端末装置10又はゲームサーバ20の制御部は、プレイヤキャラクタに関する情報の他、当該プレイヤに関する情報に含まれる任意の情報を更に更新させてもよい。情報を更新させる処理には、サーバ記憶部14に記憶された当該情報を更新後の内容で更新する処理が含まれてもよい。
【0049】
具体的には、端末装置10又はゲームサーバ20の制御部は、プレイヤが所有する第1素材(ゲーム媒体)を消費すること(所定の操作)によって、プレイヤキャラクタの希少度を増加させてもよい。端末装置10又はゲームサーバ20の制御部は、所定の1つ以上の条件が満たされる場合に希少度の増加を許可し、当該1つ以上の条件が満たされない場合に希少度の増加を禁止してもよい。当該1つ以上の条件には、プレイヤキャラクタのレベルが所定の基準値以上であるとの条件が含まれてもよい。当該基準値は、例えばプレイヤキャラクタのレベルの上限値に等しくてもよいし、任意に定められてもよい。当該1つ以上の条件は、上述したものに限られない。以下、プレイヤキャラクタの希少度を増加させる許可判断に用いられる当該1つ以上の条件を、1つ以上の希少度増加条件ともいう。
【0050】
また、端末装置10又はゲームサーバ20の制御部は、プレイヤが所有する第2素材(ゲーム媒体)を消費すること(所定の操作)によって、プレイヤキャラクタの複数の第2パラメータのうち、自動的に選択され又は端末装置10に対するプレイヤ操作に応じて選択された少なくとも1つの第2パラメータ(例えば、最大HP)を更新させてもよい。端末装置10又はゲームサーバ20の制御部は、第2パラメータの更新に応じて、当該第2パラメータに対応する第3パラメータ(例えば、HPグレード)及びプレイヤキャラクタの第1パラメータ(レベル)を更新させる。
【0051】
[端末装置の動作]
本発明の実施形態における端末装置の動作の概要を説明する。初めに、各プレイヤの端末装置10において各プレイヤがゲームプログラムを起動すると、ゲームプログラムは、ゲームサーバ20と通信し、ゲームサーバ20からセーブデータやゲームコンテンツ等の各種情報を読み込む。プレイヤがゲームコンテンツに含まれるゲームパートをプレイすると、プレイヤが端末装置10の入力部13を操作しての敵キャラクタを攻撃等すると、攻撃等に応じた処理信号が、端末装置10からゲームサーバ20に送信される。ゲームサーバ30は、受信した攻撃等の処理信号に応じて、敵キャラクタのHPを減少値を演算して、HP等の減少値を端末装置10に送信する。端末装置10は、敵キャラクタのHP等の減少値、及び攻撃等に伴う視覚的効果を表示部11に表示する。
【0052】
[パラメータの更新]
本発明の実施形態において、以下説明するように対戦の進行に伴い、各種パラメータが更新される。敵キャラクタ(対戦ゲーム媒体)は、複数のレベル(複数の状態パラメータ)を有し、各レベルにおいて最大HP(第1対戦パラメータの最大値)が設定されている。各レベル(レベル10以上)の敵キャラクタは、段階的に更新される複数の防御力等の、段階的に更新される第2対戦パラメータを有する。なお、第2対戦パラメータの段階的な更新に関する情報処理は、
図5を用いて詳細に後述する。この段階的に更新される第2対戦パラメータは、ゲームサーバ20の記憶部中に記憶されており、プレイヤが上述した対戦コンテンツを端末装置10の入力部13を用いて選択すると、ゲームサーバ20から端末装置10に更新される第2対戦パラメータが送信される。第2対戦パラメータ(防御力)の更新状況は、
図3(a)に示されるマトリックス40(第1画像)上に図示される。マトリックス40は、例えば、対戦コンテンツを選択する際、端末装置10の表示部11に表示される。
【0053】
図3(a)において、縦軸(第1の軸)は、敵キャラクタの状態パラメータ(例えば、敵キャラクタの「レベル」)を表し、横軸(第2の軸)が敵キャラクタの第1対戦パラメータ(例えば、ヒットポイントHP)を表している。本発明の実施形態では、敵キャラクタの「HP」(第1対戦パラメータ)の更新に応じて、敵キャラクタの防御力等の第2対戦パラメータを更新するものとしたが、第2対戦パラメータは「防御力」に限定されず、敵キャラクタの強さの段階を示すものであればよい。例えば、第2対戦パラメータは、敵キャラクタの素早さ、又は攻撃力等、敵キャラクタの強さの段階を示すものであればよい。なお、マトリックス40に占める各領域A1〜A6の割合、領域の数、領域を区切る線の傾き等の防御力情報は、プレイヤレベル等に基づき適宜変更して、表示部11に表示することができる。
【0054】
図3(a)のマトリックス40に示される領域A1〜A6は、敵キャラクタに対して設定された第2対戦パラメータの値が異なる領域を表している。また、本発明の実施形態では、HP(第1対戦パラメータ)の減少率に応じて、防御力(第2対戦パラメータ)を段階的に更新(上昇又は下降)するとしたが、これに限定されず、敵キャラクタとの対戦時間、プレイヤキャラクタのHP及び/又はMP等の減少率等に応じて、第1対戦パラメータを段階的に更新(上昇又は下降)することもできる。なお、複数の第2対戦パラメータを変更する際の具体的な制御処理のフローは、
図5を用いて後述する。
【0055】
図3(a)において、レベル29の敵キャラクタの防御力等の第2対戦パラメータは、長細い領域45に表示される。長細い領域45は、領域A1の第2対戦パラメータP
A1(第1の防御力)、領域A2の第2対戦パラメータP
A2(第2の防御力)、領域A3の第2対戦パラメータP
A3(第3の防御力)を有し、これらは記憶部14に記憶されている。領域A1の第2対戦パラメータP
A1は、HPが100%の状態(最大HP)で設定される。領域A2の第2対戦パラメータP
A2は、HPが100%から第1閾値(%)まで低下した状態で設定される。領域A3の第2対戦パラメータP
A3は、HPが第1閾値(%)から第2閾値(%)まで低下した状態で設定される。なお、各領域を区切る斜線は、
図3(a)において直線として表示されているが、
図3(b)の拡大図に示すように階段状となっており、HPの値が所定の値となったら切り替わるように構成される。なお、
図3(a)に示したHPは相対値であり、敵キャラクタはレベルが上昇するとHPの絶対値は大きくなる。
図3(c)には、長細い領域45を拡大して示しており、レベル29等、特定レベルの敵キャラクタにおける防御力の値の更新(上昇)状態を示している。
【0056】
図3(a)のゲーム画面に表示されたマトリックス40に対して、プレイヤがマトリックス40上のある領域をタップ又は選択する。タップに応じて、制御部12は、入力部13(タッチパネル)から画面上の座標を取得し、取得した座標に対応した領域を特定し、領域に対応付けられた情報を表示部11に表示(ポップアップ)する。領域に対応付けられた情報とは、対戦前に準備を行うためのリンク、ボタン、又は導線(対戦情報)とすることができる。リンク、ボタン、又は導線の例としては、対戦前に、ゲーム内のショップやガチャ(抽選部)で対戦の準備ができるような攻略情報が表示される。表示部11に表示されたリンクは、敵キャラクタの防御力等(
図3中の領域A1〜A6)に合わせて準備されている。対戦情報に表示される情報は、プレイヤ又はプレイヤキャラクタの各種パラメータの更新に応じて、適宜更新される更新情報を含む。
【0057】
プレイヤは、領域A1〜A6に応じた攻略法を知りたいという要求だけでなく、敵キャラクタそのものの攻略法を知りたいという要求もある。そこで、
図3(a)又は
図3(c)の長細い領域45が、関連する敵キャラクタに対してどのような攻略を行うかという攻略情報(対戦情報)を表示してもよい。
図3(a)又は
図3(c)の長細い領域45が表示部11に表示されている状態で、プレイヤが、表示部11に表示されるカーソルなどを、表示部11上の対応する位置をドラッグして移動することができる。この移動の際、制御部12は、画面への押圧等から複数のカーソル位置座標を取得することにより、カーソルを移動表示することができる。制御部12は、カーソル位置座標に応じて選択された領域に対応するすべての情報を、表示部11に表示してもよい。
【0058】
以下、本発明を限定するものではないが、本発明の実施形態における具体的に表示される対戦情報と、領域A1乃至A6との関係を改めて説明する。対戦情報は、以下のような分類の情報を含むことができる。
(1)他のプレイヤが関連する情報(他のプレイヤへの救援要請の送信など)
(2)所定のゲーム媒体(キャラクタ)/ゲーム機能に関する情報(キャラクタ、ゲーム機能の獲得など)
(3)敵キャラクタに関する情報(敵キャラクタのHP、攻撃の特徴、弱点など)
(4)所定のゲーム媒体のパラメータ更新(キャラクタの育成など)
【0059】
本発明の実施形態において、プレイヤキャラクタの成長、すなわち、プレイヤキャラクタは、敵キャラクタを攻略することにより経験値を得て、レベルが上昇したり、報酬を獲得するという機能が実装されている。そこで、敵キャラクタの特性(弱点)に対応したプレイヤキャラクタのパラメータ更新を促すリンク情報(対戦情報)を表示部11に表示することもできる。具体的には、ゲーム画面で領域A1をタップすると、タップに応じて、制御部12は、入力部11(タッチパネル)から画面上の座標を取得する。制御部12は、取得した座標に対応した領域を特定し、領域に対応付けられた対戦情報を表示部11に表示する。
【0060】
図3の各領域A1〜A6の詳細を以下説明する。レベル1〜9の敵キャラクタは、領域A1に示される第1の防御力を有する。すなわち、レベル1〜9の敵キャラクタは、そのHPの減少割合に関係なく一定の第1の防御力が設定される。本発明の実施形態において、各レベルと対戦情報の対応関係は一意に固定されず、適宜変更可能である。異なる領域A1乃至A6ごとに異なる対戦情報が表示される。
【0061】
レベル10〜19の敵キャラクタは、領域A1に示される第1の防御力、及び領域A2に示される第2の防御力を有する。第2の防御力は、第1の防御力より高い値である(より硬い)。レベル10〜19の敵キャラクタは、HPが100%から第1閾値までは領域A1に示される第1の防御力を有し、HPが第1閾値以下又は未満になると、領域A2に示される第2の防御力に変更される。さらに、ゲーム画面で領域A2をタップすると、タップに応じて、制御部12は、入力部11(タッチパネル)から画面上の座標を取得し、取得した座標に対応した領域を特定し、領域に対応付けられた対戦情報を表示部11に表示(ポップアップ)する。対戦情報の一例として、「少し硬いぞ!回復アイテムを準備してから挑戦!」、及び/又は、アイテム購入用の「ショップ」、アイテムの抽選用の「ガチャ」といったリンク又はボタンが、表示部11に表示される。
【0062】
レベル20〜29の敵キャラクタは、領域A1に示される第1の防御力、領域A2に示される第2の防御力、及び領域A3に示される第3の防御力を有する。第3の防御力は、第2の防御力より高い値である(より硬い)。レベル20〜29の敵キャラクタは、HPが100%から第1閾値までは領域A1に示される第1の防御力を有し、HPが第1閾値以下又は未満になると、領域A2に示される第2の防御力に変更され、HPが第2閾値以下又は未満になると、領域A3に示される第3の防御力に変更される。さらに、ゲーム画面で領域A3をタップすると、タップに応じて、制御部12は、入力部11(タッチパネル)から画面上の座標を取得し、取得した座標に対応した領域を特定し、領域に対応付けられた対戦情報を表示部11に表示(ポップアップ)する。対戦情報の一例として、「敵キャラクタがスキルAを使用!」といった特徴、攻略方法に関連する「対抗できるスキルBのGETはこちら(ガチャ)」、及び/又は、「スキルB保持者への救援要請」といったリンク又はボタンが、制御部12によって表示部11に表示される。
【0063】
レベル30〜39の敵キャラクタは、領域A1に示される第1の防御力、領域A2に示される第2の防御力、領域A3に示される第3の防御力、及び領域A4に示される第4の防御力を有する。第4の防御力は、第1の防御力と同じか第3の防御力又は第2の防御力より低い値である。レベル30〜39の敵キャラクタは、HPが100%から第1閾値までは領域A1に示される第1の防御力を有し、HPが第1閾値以下又は未満になると、領域A2に示される第2の防御力に変更され、HPが第2閾値以下又は未満になると、領域A3に示される第3の防御力に変更され、HPが第3閾値以下又は未満になると、領域A4に示される第4の防御力に変更される。敵キャラクタの防御力が、領域A4に示される第4の防御力に変更されると、プレイヤキャラクタが敵キャラクタ与えるHPの減少率または減少値が大きくなり、HPの減少率または減少値の更新をプレイヤが認識できる。ゲーム画面で領域A4をタップすると、タップに応じて、制御部12は、入力部11(タッチパネル)から画面上の座標を取得し、取得した座標に対応した領域を特定し、領域に対応付けられた対戦情報を表示部11に表示(ポップアップ)する。対戦情報の一例として、領域A1と同様のリンク又はボタンが、制御部12によって表示部11に表示される。
【0064】
レベル40〜49の敵キャラクタは、領域A1に示される第1の防御力、領域A2に示される第2の防御力、領域A3に示される第3の防御力、領域A4に示される第4の防御力、及び領域A5に示される第5の防御力を有する。第5の防御力は、第4の防御力又は第3の防御力より高い値である(硬い)。レベル40〜49の敵キャラクタは、HPが100%から第1閾値までは領域A1に示される第1の防御力を有し、HPが第1閾値以下又は未満になると、領域A2に示される第2の防御力に変更され、HPが第2閾値以下又は未満になると、領域A3に示される第3の防御力に変更され、HPが第3閾値以下又は未満になると、領域A4に示される第4の防御力に変更され、HPが第4閾値以下又は未満になると、領域A5に示される第5の防御力に変更される。さらに、ゲーム画面で領域A5をタップすると、タップに応じて、制御部12は、入力部11(タッチパネル)から画面上の座標を取得し、取得した座標に対応した領域を特定し、領域に対応付けられた対戦情報を表示部11に表示(ポップアップ)する。対戦情報の一例として、「敵キャラクタがスキルCを使用!」といった特徴と、攻略方法に関連する「対抗できるスキルDのGETはこちら(ガチャ)」、及び/又は、「スキルD保持者への救援要請」といったリンク又はボタンが、制御部12によって表示部11に表示される。
【0065】
レベル50〜59の敵キャラクタは、領域A1に示される第1の防御力、領域A2に示される第2の防御力、領域A3に示される第3の防御力、領域A4に示される第4の防御力、領域A5に示される第5の防御力、及び領域A6に示される第6の防御力を有する。第6の防御力は、第5の防御力より高い値である(硬い)。レベル50〜59の敵キャラクタは、HPが100%から第1閾値までは領域A1に示される第1の防御力を有し、HPが第1閾値以下又は未満になると、領域A2に示される第2の防御力に変更され、HPが第2閾値以下又は未満になると、領域A3に示される第3の防御力に変更され、HPが第3閾値以下又は未満になると、領域A4に示される第4の防御力に変更され、HPが第4閾値以下又は未満になると、領域A5に示される第5の防御力に変更され、HPが第5閾値以下又は未満になると、領域A6に示される第6の防御力に変更される。さらに、ゲーム画面で領域A6をタップすると、タップに応じて、制御部12は、入力部11(タッチパネル)から画面上の座標を取得し、取得した座標に対応した領域を特定し、領域に対応付けられた対戦情報を表示部11に表示(ポップアップ)する。対戦情報の一例として、「挑む覚悟はあるか!?激硬エリア 特定キャラクタのスキルで攻略せよ」といった特徴及び攻略方法、及び/又は、「特定キャラクタ保持者」への救援要請用のリンク又はボタンが、制御部12によって表示部11に表示される。
【0066】
本発明の実施形態のゲームシステム(ゲームプログラム)は、
図3(a)に示したように、ゲーム画面上に、敵キャラクタのレベル毎に、HP減少率に応じて、更新された防御力をマトリックス40上に表示する。本発明の実施形態のゲームシステムにおいて、プレイヤは、ゲーム画面に表示された
図3(a)のマトリックス40を参照することで、事前に複数のパラメータに応じた敵キャラクタの特性が容易に把握可能となる。また、各敵キャラクタの特性に応じて対戦情報も併せて容易に確認、実施することが可能になる。
【0067】
なお、本発明の実施形態のゲームシステムに含まれる端末装置として、スマートフォンや携帯ゲーム機を用いた場合、これらは比較的画面が小さいため、異なる防御力の領域を色分けして表示することにより、HPに対応する防御力の更新を、プレイヤがより容易に視覚的に認識することができる。例えば、黄色(領域A1、A4)<オレンジ色(領域A2)<赤色(領域A3)<紫色(領域A5)<黒色(領域A6)の順に敵キャラクタの防御力の値を高く設定し、これらを表示部11に表示することができる。この場合、赤色の領域A3であれば、敵キャラクタの防御力が高いため、あと少しのHPがなかなか削れないとういう状態(対戦情報)をプレイヤが把握して事前に対策を準備できる。
【0068】
[ゲーム画面]
本発明の実施形態のゲーム画面40A、40Bを、
図4を用いて説明する。ゲーム画面40A、40Bは、端末装置10の表示部11(タッチパネルを含む入力部13)に表示される。
図4(a)のゲーム画面40Aには、対戦前の敵キャラクタLv1のイメージ41と、レベル、対戦残り時間(タイムアタックの終了時間)、勝利時に得られる報酬等を表示する敵キャラクタ情報表示部42Aと、敵キャラクタの攻略方法を表示する攻略方法表示部43と、敵キャラクタの攻略を補助するスキルを表示又は救援要請を行うための攻略補助ボタン44(リンク又は導線等の攻略情報)と、敵キャラクタのHPを示す細長いHPバー45A(第2画像)と、敵キャラクタとの対戦等のゲームパートを開始するゲームパート開始ボタン46とが表示されている。
図4(a)の敵キャラクタは、レベルが1であるため、HPバー45Aは領域A1のHP特性(一定の防御力)を表示している。なお、本発明の実施形態において、敵キャラクタとのゲームパートは、敵キャラクタと対戦するものとしたが、これに限定されない。
【0069】
図4(b)のゲーム画面40Bには、
図4(a)のゲーム画面40Aとほほ同様の要素が表示されているため、
図4(a)と異なる部分のみ説明する。
図4(b)のゲーム画面40Bは、敵キャラクタ情報表示部42B、及びHPバー45B(第2画像)を備えている。
図4(b)の敵キャラクタは、レベルが29であるため、
図3(a)のマトリックス40(第1画像)にしたがって、HPバー45Bは、領域A1、領域A2、領域A3に区画して表示される。各領域は、好ましくは色彩、模様、及び/又は濃淡を変えて表示することができる。マトリックス40を規定する情報には、色彩、模様、及び/又は濃淡の表示するための表示情報を備えており、表示情報は端末装置10の記憶部14に記憶される。
【0070】
[フローチャート]
本発明の実施形態に係るフローチャートを、
図5を用いて説明する。このフローチャートは、
図4(b)に示したレベル29の敵キャラクタと対戦する場合を、一例として示している。
図4(b)のゲーム画面40Bにおいて、ゲームパート開始ボタン46を押す(タップする)と敵キャラクタとの対戦がスタートする。
【0071】
対戦がスタートすると、ステップS1で、ホスト情報処理装置は、レベル29の敵キャラクタに応じた第1の防御力(
図3(a)の領域A1の防御力)及びその他のパラーメータを、その敵キャラクタに設定する。複数の端末装置が通信して協力プレイを実行する際、複数の端末装置10に含まれる一つの端末装置10をホスト情報処理装置としたり、複数の端末装置と通信可能なゲームサーバ20をホスト情報処理装置とすることができる。
【0072】
ステップS2で、ホスト情報処理装置は、各プレイヤキャラクタによる敵キャラクタに対する攻撃に基づき、敵キャラクタの被ダメージ値を算出し、算出された被ダメージ値を敵キャラクタのHPから減算する。なお、被ダメージ値の算出は、例えば、プレイヤキャラクタの攻撃に用いられるパラメータ(攻撃力、素早さ等)と、敵キャラクタの防御に用いられるパラメータ(防御力、素早さ等)との値に応じて、実行される。
【0073】
ステップS3で、ホスト情報処理装置は、敵キャラクタのHPが、
図3に基づき予め規定された第1閾値以下又は未満となったか否かを判定する。HPが第1閾値以下又は未満でない場合はステップS2に戻る。ステップS3で、HPが第1閾値以下又は未満となった場合はステップS4に移行する。
【0074】
ステップS4で、ホスト情報処理装置は、レベル29の敵キャラクタに応じた第2の防御力(
図3(a)の領域A2の防御力)を、敵キャラクタに設定する。ステップS5で、ホスト情報処理装置は、各プレイヤキャラクタによる敵キャラクタに対する攻撃に基づき、敵キャラクタの被ダメージ値を算出し、算出された被ダメージ値を敵キャラクタのHPから減算する。ステップS6では、ホスト情報処理装置は、敵キャラクタのHPが
図3に基づき予め規定された第2閾値以下又は未満となったか否かを判定する。HPが第2閾値以下又は未満でない場合はステップS5に戻る。HPが第2閾値以下又は未満となった場合はステップS7に移行する。
【0075】
ステップS7で、ホスト情報処理装置は、レベル29の敵キャラクタに応じた第3の防御力3(
図3(a)の領域A3の防御力)を、その敵キャラクタに設定する。ステップS8で、ホスト情報処理装置は、各プレイヤキャラクタによる敵キャラクタに対する攻撃に基づき、敵キャラクタの被ダメージ値を算出し、算出された被ダメージ値を敵キャラクタのHPから減算する。ステップS9で、ホスト情報処理装置は、敵キャラクタのHPが0となったか否かを判定する。HPが0となっていない場合はステップS8に戻る。HPが0となった場合は対戦を終了する。
【0076】
上述したように、
図3(a)のマトリックス40の領域A1〜A6は、敵キャラクタの防御力の差分又は変化(上昇)を、色彩、模様、及び/又は濃淡を変えて表示することができる。これによって、未来における対戦情報を事前にかつ視覚的に表示することができる。さらに、本発明の実施形態は、HPの減少に応じて敵キャラクタの防御力を段階的に上昇することにより、後半の倒しにくさを調整できる機能を提供することができる。HPが低下した後半部分で敵キャラクタの防御力が高くなるので、プレイヤキャラクタの攻撃力を上昇させるようなアイテムの使用を誘導するなどゲームの戦略を多様化させることもできる。本発明の実施形態において、端末装置として用いる携帯電話やスマートフォンは、画面がパーソナルコンピュータより狭いので、
図3(a)のマトリックス40、
図3(c)の長細い領域45、又は
図4のHPバー45A及び45Bをゲーム画面に表示することにより、プレイヤが敵キャラクタのスキルを視覚的に把握可能なユーザ・インターフェースを提供することができる。
【0077】
[救援機能]
本発明の実施形態において、敵キャラクタに合わせて最適化した条件で現在の攻略候補者(救援可能なプレイヤ)の一覧を表示する救援機能(救援情報)を備えることもできる。救援機能の具体的な処理を説明する。例えば、ホスト情報処理装置は、
図3(a)の領域A1〜A6のそれぞれに対して、パラメータ情報に基づいて、所定のプレイヤを救援候補者として、抽出してもよい。
【0078】
より具体的には、ホスト情報処理装置は、各プレイヤのパラメータ情報を各端末装置から定期的に、および/または、所定のタイミングに受信する。パラメータ情報は、各プレイヤのレベル、プレイヤに関連付けられたプレイヤキャラクタといった、各種パラメータ、または所定のゲーム要素(ゲーム媒体)等である。ホスト情報処理装置は、受信したパラメータ情報に基づいて、所定のプレイヤから構成される救援候補者のリスト情報(救援情報)を生成する。ホスト情報処理装置は、生成したリスト情報を、各端末装置10に送信する。各端末装置10は、送信されたリスト情報を記憶部14に記憶する。
【0079】
一の端末装置10において、一のプレイヤが
図3(a)のマトリックス40上で特定の領域をタップする。一の端末装置の10の制御部12は、特定の領域のタップ信号に応じて、一の端末装置10は表示部11にリスト情報を表示する。リスト情報に表示される複数の他のプレイヤ又は複数の他のプレイヤキャラクタから、いずれかの他のプレイヤ又は他のプレイヤキャラクタを、一のプレイヤが表示部11上で選択する。一の端末装置10の制御部12は、選択された他のプレイヤ又は他のプレイヤキャラクタを所有する他の端末装置10に対し、一の端末装置10から救援リクエストが送信される。他の端末装置10において、救援要請受諾が選択されると、救援受諾信号が一の端末装置10に送信され、他のプレイヤキャラクタが敵キャラクタとの戦闘に追加される。なお、救援要請は、一例として「一のプレイヤによって実行され、及び/又は、他のプレイヤによって受諾されるゲーム処理」であってもよい。、また、救援リクエストは、一例として「救援要請の情報を含む、一のプレイヤから他のプレイヤに送信されるデータ群」であってもよい。
本発明の実施形態における救援機能は、「攻略するための要素を細分化し、かつその発生タイミングが事前把握できる」ように、より細分化した攻略候補者一覧を含むリスト情報を表示でき、細分化した攻略条件を満たすプレイヤを容易に把握可能となり、プレイヤ間の連携を促進することができる。
【0080】
[救援予約機能]
本発明の実施形態において、プレイヤの救援を予約する救援予約機能(救援予約情報)を設けることができる。救援予約機能における情報処理は、基本的には救援機能と同様であるが、敵キャラクタとの対戦より前に、一の端末装置10から他の端末装置10に対して、救援予約リクエストが送信される。この救援予約リクエストは、リクエスト送信側のプレイヤキャラクタのレベル等の情報を含み、プレイヤの指定したタイミングに、救援要請に応じて欲しいことを、他のプレイヤの端末装置に求める。プレイヤの指定したタイミングは、一のプレイヤによってタップされたマトリックス40上の特定の領域に関連するタイミングであってもよい。例えば、特定の領域に対応する敵キャラクタとの対戦開始のタイミングや、敵キャラクタの第2対戦パラメータが特定の領域に対応する値となったタイミングであってもよい。なお、救援予約要請は、一例として「一のプレイヤによって実行され、及び/又は、他のプレイヤによって受諾されるゲーム処理」であってもよい。救援予約リクエストは、一例として「救援予約要請の情報を含む、一のプレイヤから他のプレイヤに送信されるデータ群」であってもよい。なお、救援予約要請には、事前に準備が必要なアイテムの情報を含めることもできる。他のプレイヤは、救援予約要請を受諾していた場合、プレイヤの指定したタイミングに自動的に救援対象となる対戦へ追加されてもよく、他のプレイヤの端末装置において、プレイヤが指定したタイミングに救援を実施するための通知や、救援を実施するためのボタンなどが表示されてもよい。
【0081】
[変形例]
本発明の実施形態において、好ましくは、上記救援要請又は救援予約に応じた他のプレイヤに対して、他のプレイヤの端末装置側ゲームプログラムで使用できるアイテム等のゲーム媒体を、ゲームサーバ20が提供してもよい。このようなゲーム媒体の一例は、限定するものではないが、特別救援チケットとすることができる。特別救援チケットは、プレイヤの要求に適さない他のプレイヤによる救援が発生してしまうという課題を解決するアイテムである。特別救援チケットは、具体的には、使用することによって、所定の条件を満たす他のプレイヤ、例えば、所定のパラメータであるプレイヤキャラクタや、指定スキルを有するプレイヤキャラクタを有する他のプレイヤに救援を出せる権利である。あるプレイヤが端末装置において、救援チケットの使用を選択すると、特別救援リクエストをホスト情報処理装置に送信する。
【0082】
本発明の実施形態において、好ましくは、プレイヤは、特別救援要請を実行してもよい。プレイヤが、特別救援要請を実行すると、ホスト情報処理装置は、上記リスト情報から救援条件に合致したプレイヤレベル及び/又はプレイヤキャラクタ等を有する他のプレイヤの端末装置に対して、特別救援リクエストを送信する。特別救援リクエストを受信した他のプレイヤが、特別救援要請の受諾を選択すると、救援受諾信号がホスト情報処理装置に送信される。ホスト情報処理装置は、救援受諾信号を受信すると、他のプレイヤキャラクタを敵キャラクタとの戦闘に追加する。特別救援リクエストに応じて戦闘に参加した他のプレイヤキャラクタは、対戦に有利なアクションを実行することもできる。対戦に有利なアクションとしては、例えば、自動で敵キャラクタを、特定スキルを発動して1回攻撃する等とすることができる。限定するものではないが特別救援チケットは、敵キャラクタのパラメータ範囲に応じて、使用できる回数が制限されてもよい。例えば、特別救援チケットは、敵キャラクタの1レベル毎に1回まで利用可能とするよう設定することができる。また限定するものではないが例えば、全プレイヤに対して、先に特別救援チケット(ゲーム媒体)を所定枚数(例えば10枚)配布しておき、敵キャラクタが所定の条件を満たした場合、例えば、敵キャラクタが所定のレベル以上の場合で、特別救援チケットを使用可能とすることもできる。なお、特別救援要請は、一例として「一のプレイヤによって実行され、及び/又は、他のプレイヤによって受諾されるゲーム処理」であってもよい。特別救援リクエストは、一例として「特別救援要請の情報を含む、一のプレイヤから他のプレイヤに送信されるデータ群」であってもよい。
【0083】
本発明の実施形態において、好ましくは、他のプレイヤの操作を伴わない、自動的な救援機能を提供することもできる。例えば、一のプレイヤが予め指定するレベルの敵キャラクタと対戦した際、敵キャラクタやプレイヤキャラクタのパラメータが所定の条件を満たした場合、一のプレイヤの端末装置側プログラムが、救援機能を自動的に実行して、他のプレイヤの端末装置に対する自動救援リクエストをホスト情報処理装置に送信することができる。自動救援リクエストを受信したホスト情報処理装置は、上記リスト情報から所定の救援条件に合致したプレイヤレベル及び/又はプレイヤキャラクタ等を有する他のプレイヤの端末装置に対して自動救援リクエストを送信する。自動救援リクエストを受信した他のプレイヤが、自動救援要請の受諾を選択すると、救援受諾信号がホスト情報処理装置に送信される。ホスト情報処理装置は、救援受諾信号を受信すると、他のプレイヤキャラクタを敵キャラクタとの戦闘に追加する。なお、自動救援機能の実行の際、救援機能が実行された一のプレイヤは、救援要請のアクションをする必要がなく、また、アイテムの消費なしに救援が実行されてもよい。自動救援機能の実行完了は、敵キャラクタの攻撃中又は討伐後に通知するようにしてもよい。
【0084】
本発明の実施形態において、好ましくは、1体の敵キャラクタのHP内で、第1の領域A1等の特定の領域は、特定スキルの攻撃が通りやすいなど、別要素を入れることもできる。例えば、第6の領域A6における最も高い第6の防御力が敵キャラクタに設定される場合、敵キャラクタのHPの減少度合を増幅するために、プレイヤが特定スキル(ゲーム媒体)を使用すると、ホスト情報処理装置は、プレイヤキャラクタの攻撃力に特定スキル係数(例えば、2乃至3の数値)を掛けた攻撃力を用いて、敵キャラクタの被ダメージ値の演算を行うことができる。
【0085】
本発明の実施形態において、各ステップ又は各段階のデータ処理は、ゲームサーバ20と端末装置10のいずれで行われてもよい。また、上述した実施形態に係るサーバ装置又は端末装置として機能させるために、コンピュータ又は携帯電話等の情報処理装置を好適に用いることができる。このような情報処理装置は、実施形態に係るサーバ装置又は端末装置の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、情報処理装置の記憶部に格納し、情報処理装置のCPUによって当該プログラムを読み出して実行させることにより実現可能である。
【0086】
[まとめ]
本発明の実施形態では、
図3(a)のマトリックス40を対戦前に参照することにより、事前に攻略の準備ができる。また、難易度表である
図3(a)のマトリックス40は、表示する文字情報量が少なくなるように、領域A1〜A6の面積として表示するが、領域の色彩、明度、及び/又は、模様を変えることにより、敵キャラクタのパラメータの相違又は更新を視覚的表示し、さらに、各領域の特徴の説明を表示部に表示するようにした。このような構成を備えることにより、本発明の実施形態のゲームプログラムは、多様な敵キャラクタな特性を容易に把握可能なユーザ・インターフェースを、簡易な表現により提供することができる。それにより、端末装置として携帯端末やスマートフォンを用いる場合に、携帯端末やスマートフォンのような限られた処理能力や、限られた画面領域であっても、プレイヤフレンドリーな情報表示画面(マトリックス40)を提供することができる。さらに、上記のような情報表示画面において、画面内に含まれる各敵キャラクタの特性に応じた対戦情報を表示することにより、プレイヤ攻略対象に対して必要な情報を容易に確認可能なユーザ・インターフェースを提供することができる。
【0087】
上述したところは、代表的な実施形態の例を示したものであって、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。