(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6689938
(24)【登録日】2020年4月10日
(45)【発行日】2020年4月28日
(54)【発明の名称】注射デバイス
(51)【国際特許分類】
A61M 5/00 20060101AFI20200421BHJP
A61M 5/28 20060101ALI20200421BHJP
【FI】
A61M5/00 518
A61M5/28
【請求項の数】8
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-195236(P2018-195236)
(22)【出願日】2018年10月16日
(62)【分割の表示】特願2016-502910(P2016-502910)の分割
【原出願日】2014年3月14日
(65)【公開番号】特開2019-10563(P2019-10563A)
(43)【公開日】2019年1月24日
【審査請求日】2018年11月2日
(31)【優先権主張番号】61/801,275
(32)【優先日】2013年3月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507119249
【氏名又は名称】ハイプロテック、 インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パトリック オー.テニカン
(72)【発明者】
【氏名】エル.マイルズ フィップス
【審査官】
北中 忠
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許第04657138(US,A)
【文献】
特開昭57−057559(JP,A)
【文献】
特開平08−133268(JP,A)
【文献】
国際公開第2012/121691(WO,A1)
【文献】
特表2012−531382(JP,A)
【文献】
特表2004−500906(JP,A)
【文献】
米国特許第4367737(US,A)
【文献】
米国特許第4446970(US,A)
【文献】
特開2011−5280(JP,A)
【文献】
特開2004−321579(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/00、5/28
A61J 1/05
A61B 50/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
注射デバイスであって、
チャンバ、前記チャンバと関連したプランジャー、及び前記チャンバと流体連通した中空針をそれぞれ有する複数の注射器と、
前記複数の注射器を収容するように構成された容器と、
前記容器内に前記注射器を前記注射器の長さの次元で互いに平行に配向させて保持するように構成された前記容器内のホルダーと、を備え、前記中空針は、前記中空針が前記チャンバに横付けて回転されることを可能にするように、ピボット上でその対応する注射器に取り付けられ、前記複数の注射器の少なくとも2つの別個のものが、同じ医学的状態を治療するために共に使用可能な異なる薬品を予め充填される、注射デバイス。
【請求項2】
前記複数の注射器が、3つ以上の注射器を備える、請求項1に記載の注射デバイス。
【請求項3】
前記複数の注射器が、4つ以上の注射器を備える、請求項2に記載の注射デバイス。
【請求項4】
前記複数の注射器が、前記容器内に線形に装着される、請求項1、2、または3に記載の注射デバイス。
【請求項5】
前記複数の注射器が、前記容器内に円形に装着される、請求項1、2、または3に記載の注射デバイス。
【請求項6】
前記複数の注射器が、ホルダー内に取り外し可能に装着される、請求項1、2、または3に記載のデバイス。
【請求項7】
前記医学的状態が、アレルギー反応であり、第1の注射器が、エピネフリンを含有し、第2の注射器が、抗ヒスタミン剤を含有し、第3の注射器が、コルチコステロイドを含有する、請求項1、2、または3に記載の注射デバイス。
【請求項8】
前記医学的状態が、心臓発作であり、第1の注射器が、抗不整脈薬を含有し、第2の注射器が、昇圧剤を含有し、第3の注射器が、pH昇降剤を含有する、請求項1、2、または3に記載の注射デバイス。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
薬品の注射は、患者の血流に直接的に薬剤を送り届けるための効果的な技法である。しかしながら、従来の注射器や他の注射デバイスは、使用することが困難であり得、特に、緊急の医学的状態が、迅速な治療の利益を享受するときに、薬品を送り届けるための使用には不便であり得る。したがって、改良された注射デバイスの必要性がある。
【0002】
関連出願の相互参照
この出願は、2013年3月15日に出願され、「Multi−Chamber Injection Device」と題された同時係属の米国仮特許出願第61/801,275号の利益を主張するものである。米国仮特許出願第61/801,275号は、それの全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【0003】
この発明の概要は、発明を実施するための形態において以下に更に説明される簡略化された形態における概念の選択を導入するために提供される。この発明の概要は、特許請求される主題の重要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図されるものでもないし、特許請求される主題の範囲を限定するために使用されることを意図されるものでもない。
【0004】
複数チャンバ式の注射デバイスは、複数の注射器を含む。複数の注射器は、円形、線形、または他の形態に配列され得る。いくつかの実施態様において、針、ポート、または類似のものが、ただ1つの注射器が内容物を送り届けることを可能にする構成において、他の注射器がそれらのそれぞれの内容物を送り届けることをブロックされる間に、全ての注射器によって共有され得る。複数チャンバ式の注射デバイスのチャンバの1つ以上は、薬剤を予め充填され得る。異なる薬剤が、異なるチャンバの中に充填されてもよい。薬剤は、同じ医学的状態を治療するために選択され得る。
【0005】
発明を実施するための形態が、添付の図面を参照して説明される。図面において、参照番号の(複数の)最も左の桁は、図面であって、その図面において参照番号が最初に現われる図面を特定する。異なる図面における同じ参照番号の使用は、類似または同一の項目を示す。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1A】複数チャンバのある注射デバイスの等角図を示す。
【
図1B】
図1Aの複数チャンバのある注射デバイスの分解等角図を示す。
【
図2】異なる視点から
図1Aの複数チャンバのある注射デバイスの分解等角図を示す。
【
図3】プランジャー安全ロックを備える複数チャンバのある注射デバイスの側面図を示す。
【
図4】プランジャー安全ロック及び切り込み形の出口を備える複数チャンバのある注射デバイスの分解等角図を示す。
【
図5】短い複数チャンバのある注射デバイスの等角図を示す。
【
図6】カバーを有する複数チャンバのある注射デバイスの分解等角図を示す。
【
図7】注射デバイスのある実施形態の側面図を示しており、それにおいて、複数の別個の注射器が1つの容器内に収められている。
【
図8】異なる視点からの
図7の注射デバイスの分解等角図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
時間は、一定の医学的状態に対応するのに重大である。例えば、アナフィラキシーショックに苦しんでいる患者は、反応が始まった直後に薬が送り届けられることを必要とし得る。多くの場合、特に、緊急の医学的状態において、薬を投与する人間は、訓練された医学の専門家ではない。なおその上に、訓練された医学の専門家の場合でさえも、必要な薬剤や器具が1つの場所に位置していない場合、必要な道具や薬を集める貴重な時間を使用する可能性がある。それ故、使用することが簡単である単一のデバイスにおいて複数の薬を組み合わせることは、生命を脅かす医学的状態、例えばアナフィラキシーなどの治療のためにかなりの利益をもたらす。
【0008】
この出願は、ユーザが、複数の量の同じまたは異なる内容物を投与することを可能にする注射デバイスを説明する。注射デバイスは、患者に内容物を投与する前に内容物を保持するための複数のチャンバを有し得る。チャンバは、注射器の胴部と同じであってもよいし、あるいはその胴部に類似してもよい。それ故、チャンバは、一般に円筒形であり得、各チャンバは、力がプランジャーの端部に加えられるときに、チャンバの内容物を押し出すためにプランジャーと関連され得る。注射デバイスは、一般に円形のパターンで中心軸の周りに配備された複数のチャンバを有し得る。例えば、3つのチャンバを備える注射デバイスが、三角形に配備されたチャンバを有してもよい。4つのチャンバを備える注射デバイスが、四角形に配備されたチャンバを有してもよい。5つのチャンバを備える注射デバイスが、五角形に配備されたチャンバを有してもよい、等である。他の実施態様において、チャンバは、一列にまたは異なる配置に配備されてもよい。ある実施態様において、複数の別個の注射デバイスが、共有された筺体内に収納されてもよい。注射デバイスの例は、添付の図面を参照して本明細書において一般的に説明される。
【0009】
図1A、1B、及び2〜4を参照して、ある実施態様例において、注射デバイス100が、チャンバ102a、102b、102c、...、102nの1つ以上を有しており、各チャンバ102が、ユーザに近い近位端104、患者に近い遠位端106、及びその中に予め充填された内容物を有し得るチャンバ空洞108を有する。注射デバイス100が、4つのチャンバ102を備えて示されるが、注射デバイス100は、より多いかより少ない数のチャンバ102を有してもよい。注射デバイス100は、チャンバ102の1つ以上の既に内側の内容物を用いて準備され得、ユーザに提示され得る。チャンバ102は、一般的に円筒形であり得、各チャンバは、力がプランジャーの端部に加えられるときにチャンバ102の内容物を押し出すためにプランジャー110a、110b、110c、...、110nと関連され得る。内容物は、固体、気体、または流体であり得る。内容物は、単一の化合物または複数の化合物の組成を含有してもよい。内容物は、薬、または例えば生理食塩水もしくは水などの他の薬ではない内容物であり得る。複数のチャンバ102のそれぞれは、同じまたは異なる内容物を含有してもよい。いくつかの実施態様において、2つ以上のチャンバ102は、他のチャンバ102が、1つ以上の異なる内容物を含有する間に、同じ内容物を含有してもよい。同じ内容物をより多くのチャンバ102に提供することは、冗長性をもたらし、ユーザが、1つのチャンバ102の内容物の投与が失敗した場合に「再度試す」ことを可能にする。例えば、これは、注射デバイス100でのまたは注射デバイス100の使用での失敗がある場合において、予備機能を提供することができる。チャンバ102の1つ以上が予め充填されるときに、予め充填されない1つ以上の他のチャンバ102がまたあり得る。空のチャンバ102は、存在する場合、未使用のままであってもよい(例えば、注射デバイス100が、4つのチャンバ102を有するものの、3つだけが特定の用途に必要とされる)、または空のチャンバ102は、使用の時にもしくは使用の直前にユーザによって充填されてもよい。
【0010】
ある態様において、注射デバイス100は、特定の医学的必要性を取り扱うために共に使用されることを意図された薬品を予め充填されたチャンバ102を有してもよい。例えば、強いアレルギー反応、例えばアナフィラキシーなどの治療は、エピネフリン(アドレナリン)、抗ヒスタミン剤、及び必要ならばステロイドの注射によって対処され得る。注射デバイス100の第4のチャンバ102は、別の投与量のエピネフリンを予め充填されてもよい。抗ヒスタミン剤は、ジフェンヒドラミンまたは類似の抗ヒスタミン剤であり得る。ステロイドは、限定されるものではないが、コルチゾン、プレドニゾン、メチルプレドニゾロン(メドロール)、及びデキサメタゾン(デカドロン)を含むコルチコステロイドであり得る。この実施態様において、注射デバイス100のチャンバ102内の薬品のそれぞれは、同じ医学的状態、すなわち、アレルギー反応の治療に関連する。1つの注射デバイス100に複数の薬品を備え付けることは、様々な抗アレルギー療法、すなわち、アナフィラキシーの場合、素早い作用/短い持続期間、(エピネフリン)、中間の作用/中間の持続期間(抗ヒスタミン剤)から活動度の最長の攻撃作用/最大の持続期間(コルチコステロイド)までを提供することができる。この構成は、単一のデバイスにおいて共に重症のアレルギー反応の異なる態様を治療するのに適した異なる薬品を配置する。それ故、アドレナリンは、反応が始まった後に即時に投与され得、抗ヒスタミン剤は、患者が最初に安定した後に投与され得、コルチコステロイドは、専門家の医療手当を受けることに長期の遅延がある場合に投与され得る。
【0011】
更なる例として、注射デバイス100は、心拍停止に苦しんでいる患者のために使用され得る。心拍停止を治療するためにチャンバ102の中に充填される薬剤は、抗不整脈薬(例えば、リドカイン)、昇圧剤(例えば、ノルエピネフリン)、及び/またはpH昇降剤(elevator)(例えば、重炭酸ナトリウム)であり得る。アレルギー反応及び心拍停止は、開示された複数チャンバ式の注射デバイス100を用いて治療され得る医学的必要性の単に2つの非限定例である。
【0012】
チャンバ102の内容物は、患者に連続的に投与されてもよい。この投与は、高速で連続的であってもよいし、または遅らされてもよく、また、後続の薬品が、前の投与された薬品または複数薬品に対する患者の反応に基づいて投与されてもよい。チャンバ102の内容物は、針を用いて筋肉内にまたは皮下に投与されてもよい。チャンバ102の内容物は、注射または点滴を通して投与されてもよい。患者の分泌系への注射は、チャンバ102の内容物、例えば薬などが、血流に迅速に移動させられることを可能にする。チャンバ102の内容物はまた、針を用いてまたはステントへの結合を用いて静脈内に投与されてもよい。内容物はまた、注射デバイスに接合された適切な先端部で鼻腔内に投与されてもよい。
【0013】
チャンバ102の2つ以上は、同じまたは異なる容積を有し得る。いくつかの実施態様において、1つ以上のチャンバ102の容積は、約1mLであり得る。他の実施態様において、1つ以上のチャンバ102の容積は、約10mLであり得る。他の実施態様において、チャンバ102の1つ以上の容積は、約140mLであり得る。ある実施形態によれば、1つ以上のチャンバの容積は、約1mLから約140mLまでであり得る。容積は、特定の医学的状態の治療に適した薬剤の既知の量に基づいて選択され得る。
【0014】
同じ内容物を複数の異なるチャンバ102に分けることは、投与量の簡単な調整を可能にし得る。換言すると、それは、ユーザが、第1のチャンバ102の内容物を完全に分注することを簡単にさせ得、次いで、必要ならば、チャンバ102の内容物を部分的に分注した後にチャンバ102の残りの内容物を分注することを続けるのではなくて、第2のチャンバ102の内容物全体を使用してもよい。注射デバイスは、任意の数のチャンバ102を有し得るので、様々な量または投与量が、容易に達成され得る。
【0015】
ある実施形態によれば、出口本体112は、チャンバ102の遠位端106に接続される。ある実施形態によれば、出口本体112は、チャンバ102と直接接触した固定本体114と、固定本体114に移動可能に接続されるまたは固定本体114と接触した回転可能な本体116と、を含む。各チャンバ102の遠位端106は、例えばスナップフィットまたはねじ適合接続(図示しない)によって、固定本体114に結合され得る。他の実施形態において、注射デバイス100は、チャンバ102の遠位端106が固定本体114に融合されるように製造されてもよい。各チャンバ102の遠位端106は、各チャンバ102の遠位端106が、
図2に示されるように、開口202a、202b、202c、...、202nと連通するように、固定本体114に接続されてもよい。出口本体112の回転可能な本体116は、回転可能な本体116の回転によって固定本体114における開口202と整列され得る1つ以上の出口118を含み得る。一定の実施形態によれば、出口118は、
図1Bに示されるように円形穴の形状に、または
図4に示されるような切り込みの形態にあってもよい。勿論、他の形状が使用され得る。一定の実施形態によれば、各開口202は、開口シール208a、208b、208c、...、208nによって取り囲まれ得、開口202と出口118との間の密な接続を確保することに役立つ。他の実施形態において、
図3及び4に示されるように、出口118は、出口シール302によって取り囲まれ得、開口202と出口118との間の密な接続を確保する。出口118は、中空針、例えば皮下針などに接続される穴であり得る。いくつかの実施態様において、出口118は、コネクタ204、例えば先細コネクタまたはロックするコネクタなどを含み得る。コネクタ204は、チャンバ102とコネクタ204の他端に結合された物体(例えば、皮下針またはチューブなど)との間の液密シールを形成し得る。そのようなコネクタ204の例は、ルアー先細コネクタ、ルアーロックコネクタ、及びルアースリップコネクタを含む。コネクタ204の他端は、対応する(例えば、メス)コネクタを用いて針に結合されてもよい。あるいは、コネクタ204の他端が、カテーテルまたはステントに結合されてもよい。
【0016】
いくつかの実施態様において、複数のチャンバ102によって共有される単一の出口118があり得る。薬剤を含み得るチャンバ102は、注射デバイス100の一部分(例えば、回転可能な本体116)を回転するか滑らせることによって出口118と連通し得るか出口118と接触し得る。回転は、チャンバ102の遠位端106に位置する固定本体114に対して回転可能な本体116を移動することによって実現され得る。活性化は、ユーザが、2箇所において注射デバイス100を握って、彼女の手を異なる方向に、洗面タオルを環状にするようにねじることによって実行され得る。いくつかの実施態様において、どのチャンバ102がそれの内容物を放出するかという選択は、ばねまたは複雑で潜在的に誤り易い機械的デバイスを要求しないこの単純な機構によって実行され得る。例えば、4つのチャンバ102を備える注射デバイス100は、単一の出口118(または針−図示しない)が4つのチャンバ102の1つと整列されるように、回転され得る。他の3つのチャンバ102は、他のチャンバ102の遠位端106をブロックする回転可能な本体116に起因して、それらの内容物を放出することが防止され得る。チャンバ102のそれぞれはまた、独立したプランジャー110と関連され得る。それ故、デバイスの一部分として、出口118が4つのチャンバ102のそれぞれと整列され得、次いで、それぞれのチャンバ102の内容物が分注され得るように、回転される。
【0017】
注射デバイス100のチャンバ102は、別個に形成され得、筺体、留め具、または他の機構を通して互いと関連され得る。あるいは、複数のチャンバ104が、材料(例えば、プラスチック、ガラス、鋼等)の単一の部分から形成されてもよい。2つのチャンバ102は、2つの円筒形チューブを備える材料の単一の部分として形成されてもよい。同様に、3つのチャンバ102が、それの内部に3つの円筒形チューブを有する概ね三角形状の構成に形成されてもよい。
図1Aに示されるように、チャンバ102は、円形の構成にあってもよい。例えば、6つのチャンバを備える注射デバイス100は、回転装置の円筒に外観が類似して中心軸の周りに円形に配備された6つの円筒を備える材料の単一の部分から形成されたチャンバ102を有してもよい。
【0018】
一まとまりにされたチャンバ102は、共有される出口118(例えば、回転可能な穴もしくはスロット)と共に、またはそれ自体の出口118を有する各チャンバ102と共に、使用され得る。各チャンバ102がそれ自体の出口118を有する構成では、例えば針などの出口118への取り付け物は、簡単で干渉の無い動きを可能にする構成に置かれ得る。
【0019】
図3に示されるように、いくつかの実施形態において、注射デバイス100は、各チャンバ102のために、プランジャー安全ロック304a、304b、...及び304nを含み得、それは、各プランジャー110a、110b、...及び110nが押し下げられることを防止して、それ故、(複数の)チャンバ102の任意の内容物の早期排出を防止する。ある実施形態によれば、プランジャー安全ロック304は、例えば、スナップ式の除去によって除去され得る。
【0020】
図4は、切り込みとして形成された出口118を示す。
図4はまた、この実施形態例において4つのプランジャー110のそれぞれに適用されるプランジャー安全ロック304の別の図を提供する。くぼみまたは穴402が、回転可能な本体116の中心にまたはその中心近くに置かれ得、注射デバイス100の中心軸の周りの回転を容易にする。
【0021】
図5に示されるように、いくつかの実施態様において、チャンバ102は、注射デバイス100の全体の長さを短くする一方で、同じ容積のチャンバ102を維持するために、標準の注射器よりも大きな直径を用いて短くしてもよい。これは、より小型で可搬可能な注射デバイス100の創出を可能にし得る。同様に、注射デバイス100上の針(図示しない)はまた、可搬性を向上させるために標準の針よりも短くてもよい。注射デバイス100は、コネクタ、例えば
図2に示されるコネクタ204などに結合される短くされた針500と共に示される。ある実施形態によれば、注射デバイス100のチャンバ102はまた、材料の同じ部分から形成されてもよい。所与の医学的状態を治療するために選択される予め充填された薬と共に潜在的に異なる内容物の複数の注射物を送り届けることを可能にする注射デバイス100は、注射器や薬剤の大きな選択が、容易に利用できない可能性がある現場または可動性用途によく適している。注射デバイス100は、医学の専門家ではないものが、それぞれのチャンバ102の内容物と、その内容物を患者に投与する適切な順序を容易に理解することができるように、明確にラベル付けされ得る。
【0022】
強いアレルギー反応がある患者を治療する例に戻って、薬剤の便利で高速な分注もまた可能にする単一のデバイスにグループ化されたアレルギー反応の即時の、中期の、及び長期の治療のための必要な薬を有することは、利便性、使用の容易さ、及び簡単さに起因して、強いアレルギー反応を治療するための既存のデバイスや技法を超えるかなりの利益をもたらす。
【0023】
針を含む注射デバイス100の実施態様は、針の汚染や針刺しを減らすための設計からの利益を享受する。汚染や針刺しを防止するための使用前の針の被覆が、望ましいであろう。後続の針刺しを防止するための使用後の針の位置決め、配向調整、及び/または覆いもまた、望ましいであろう。
【0024】
図6は、1つ以上の予備の針602を含有し得る及び出口(図示しない)に取り付けられた針602を覆う、及び/またはチャンバ102の開口(図示しない)の1つ以上を覆う保護蓋600を含む注射デバイス100のある実施形態を示す。摩擦適合、ねじ込み結合、または他の機構が、保護蓋600を注射デバイス100に結合するために使用されてもよい。ある実施形態において、保護蓋600は、固定本体114に結合してもよい。保護蓋600は、注射デバイス100が、チャンバ102を有するのと同じ数の針602を含有し得る。ある実施態様において、針602は、摩擦適合受け口604への針602の先端の挿入によって保護蓋600内に保持されてもよい。使用した針はまた、摩擦適合受け口604の中への配置によって収納されてもよい。
【0025】
一実施態様において、保護蓋600は、スポンジ606を含有してもよい。スポンジ606は、無菌であり得、なおその上に、また、洗浄剤を含浸されてもよい。洗浄剤の一例は、殺菌剤、例えばアルコールなどである。スポンジ606は、スポンジカバー(図示しない)によって保護されてもよい。スポンジカバーは、単一もしくは多層箔及び/またはポリマーの積層から作られ得る。注射デバイス100は、スポンジ606を覆う切り離し箔型の防水/防湿材で構成され得る。防御材は、アルコールまたは他の殺菌剤の蒸発を防止し得、注射デバイスの他の部分のためのプランジャーの上への消毒剤の漏出を防止する。注射の前に、ユーザは、カバーを取り外し得、スポンジ606を使用し得、スポンジ606に含有される消毒剤を使用して注射の前に皮膚表面を消毒し得る。これは、複数チャンバ式の注射デバイス自体と同じ筺体内で皮膚表面を消毒するための装置を含むことによって注射デバイス100の利便性を更に増加させる。
【0026】
注射デバイス100は、種々の方法を用いて使用され得る。例えば、チャンバ102の1つの内容物の投与が、即時に必要であるとき、内容物は、注射部位を準備せずに、(例えば、筋肉内注射によって)投与されてもよい。その初期治療が患者を安定にさせた場合、注射部位は、他のチャンバ102の1つの内容物の後続の投与の前に洗浄され得る。洗浄は、一体化されたスポンジ606によって、あるいは注射デバイス100と必ずしも一体化されない殺菌剤または他の洗剤の供給源を用いて、実行され得る。それ故、第1のチャンバ102の内容物の投与は、その部位を洗浄すること無く行われ得、次いで、第2のチャンバ102及び任意の追加チャンバ102の内容物の投与が、洗浄後及び/または注射部位に対して殺菌剤を適用した後に、実行され得る。
【0027】
図7及び8は、注射デバイス100のある実施形態を示しており、それにおいて、複数の別個の注射器700a、700b、700c、...、700nが、1つの容器702内に収められている。別個の注射器700のそれぞれは、上記したように、内容物(例えば、薬剤、生理食塩水等)を予め充填され得る。注射器700のそれぞれはまた、ユーザに予め充填された内容物の投与の適切な順序を示すために、文字、数字、色または他の技法の使用を通して明確にラベル付けされ得る。例えば、注射器700は、それぞれの注射器700の予め充填された内容物を示す異なる色のプランジャー110を有してもよい。容器702は、注射器700の使用のための追加指示を含み得る。注射器700のそれぞれは、注射器700が容器702内に収納されるときに、注射器700のそれぞれのチャンバ102に取り付けられた針602を有してもよい。針602は、チャンバ102の内容物と流体連通し得、または針602は、注射器が、チャンバ102に横付けて回転されることを可能にするピボット706上で注射器700に取り付けられ得る。ピボット706は、針602がチャンバ102に横付けて回転されるときに、針602と注射器700との間の流体連通を壊し得る。ある実施態様において、針602は、ピボット706(図示しない)無しで、チャンバ102の遠位端106上の開口202に直接的に接続されてもよい。
【0028】
容器702は、無菌環境において注射器700及び任意の取り付けられた針602を完全に取り囲み得る。
図8に示されるように、容器702は、ヒンジ(図示しない)によってベース810に接続された、または任意の他の技法によって接続された、ベース810から完全に取り外し可能な蓋804を有してもよい。いくつかの実施態様において、共に嵌合する蓋及びベース810の端部は、シールを含み得、容器702の内側の無菌状態を維持する。容器702はまた、容器702内の適所に注射器700を保持するホルダー712を含み得る。ホルダー712は、ベース710の一部分に接合されてもよいし、またはベース710の一部分であってもよい。ある実施態様において、ホルダー712は、容器内に装着される注射器700を注射器700の長さの次元で互いに平行に保ち得る。他の実施態様において、複数の注射器700は、ホルダー712によって容器702内に線形または円形に装着されてもよい。
【0029】
結論
出願は、特定の構造上の特徴、化合物/組成物、及び/または方法論的な動作を有する実施態様を説明するが、特許請求の範囲は、説明された特定の特徴または動作に必ずしも限定されないことが理解されることになる。むしろ、特定の特徴及び動作は、出願の特許請求の範囲内にある単に例示的ないくつかの実施態様に過ぎない。