特許第6689949号(P6689949)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6689949
(24)【登録日】2020年4月10日
(45)【発行日】2020年4月28日
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20200421BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20200421BHJP
【FI】
   G06Q50/10
   G06Q30/02 320
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-235602(P2018-235602)
(22)【出願日】2018年12月17日
(62)【分割の表示】特願2014-233082(P2014-233082)の分割
【原出願日】2014年11月17日
(65)【公開番号】特開2019-40643(P2019-40643A)
(43)【公開日】2019年3月14日
【審査請求日】2019年1月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】益田 拓郎
(72)【発明者】
【氏名】廣井 幹也
(72)【発明者】
【氏名】中江田 真行
(72)【発明者】
【氏名】木元 祐子
【審査官】 青柳 光代
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−242583(JP,A)
【文献】 特開2002−342654(JP,A)
【文献】 特開2002−298164(JP,A)
【文献】 特開2005−025390(JP,A)
【文献】 特開2004−005501(JP,A)
【文献】 特開2012−078305(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
G16H 10/00 − 80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交通機関にかかる乗車駅から降車駅までの経路を検索する条件の入力を受け付ける入力受付手段と、
前記入力受付手段により受け付けた条件に従って、少なくとも前記乗車駅から前記降車駅までの移動に利用する交通機関を検索する検索手段と、
前記検索手段で検索された前記乗車駅から前記降車駅までの経路上の前記交通機関の駅周辺に位置する店舗にかかるクーポンを抽出する抽出手段と、
前記乗車駅から前記降車駅までの前記交通機関の検索結果を表示する際に、当該交通機関の駅周辺に位置する店舗の種別を表すアイコンを併せて表示する表示手段と、
前記乗車駅から前記降車駅までの交通機関の検索結果とともに、選択された前記アイコンに対応する店舗のクーポンを印字発行するクーポン発行手段と、
前記クーポンが利用されて決済が成立した店舗から送信された、当該クーポンに関する情報と売上情報とを集計することで、前記店舗における売上に対する貢献度を算出する貢献度算出手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記抽出手段は、前記交通機関の駅に対して予め対応付けられた代表的な店舗にかかるクーポンを抽出する、
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記抽出手段は、前記入力受付手段により前記条件の入力を受け付けた時間帯に応じて、抽出するクーポンの内容を変更する、
ことを特徴とする請求項1または2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記検索手段で検索された経路上の前記交通機関の何れかの駅における目的を設定する設定手段を更に備え、
前記抽出手段は、前記設定手段により設定された目的に対応する店舗にかかるクーポンを抽出する、
ことを特徴とする請求項1ないしの何れか一記載の情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータを、
交通機関にかかる乗車駅から降車駅までの経路を検索する条件の入力を受け付ける入力受付手段と、
前記入力受付手段により受け付けた条件に従って、少なくとも前記乗車駅から前記降車駅までの移動に利用する交通機関を検索する検索手段と、
前記検索手段で検索された前記乗車駅から前記降車駅までの経路上の前記交通機関の駅周辺に位置する店舗にかかるクーポンを抽出する抽出手段と、
前記乗車駅から前記降車駅までの前記交通機関の検索結果を表示する際に、当該交通機関の駅周辺に位置する店舗の種別を表すアイコンを併せて表示する表示手段と、
前記乗車駅から前記降車駅までの交通機関の検索結果とともに、選択された前記アイコンに対応する店舗のクーポンを印字発行するクーポン発行手段と、
前記クーポンが利用されて決済が成立した店舗から送信された、当該クーポンに関する情報と売上情報とを集計することで、前記店舗における売上に対する貢献度を算出する貢献度算出手段と、
して機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルコンピュータやスマートフォンなどの情報機器からインターネット上に設けられたサーバに対して電車の乗り換えにかかる検索条件(乗車駅、降車駅、出発予定時刻等)を送信し、最短時間(あるいは最安運賃、最少乗換回数など)で移動できる電車等の経路情報を情報機器で受信することができるようにした技術が広く知られている。
【0003】
ところで、都市部における鉄道路線は、多数の交通機関(例えば、鉄道会社)の路線が複雑に絡み合った網の目状となっている。このような複雑な鉄道路線の路線図などが各駅に用意されているが、特に外国人旅行者のような初めて訪れる人にとっては乗り換え経路(構内連絡通路などを含む)などが非常にわかりづらいものとなっている。
【0004】
上述したように、経路情報をインターネット上に設けられたサーバから情報機器で受信することも可能であるが、日本で利用可能な情報機器を外国人旅行者が持っているとは限らない。
【0005】
また、旅行者は、単なる乗り換え経路(構内連絡通路などを含む)の案内情報のみならず、目的駅や経由駅の近傍における有用な情報をも望む場合が多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、スマートフォンなどの情報処理装置に頼らなくても目的地までの経路を十分にサポートすることができるとともに、単なる経路の案内情報のみならず、経路上の乗降駅(乗車駅、乗換駅、降車駅)周辺の有用な情報を提供することができる情報処理装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の情報処理装置は、交通機関にかかる乗車駅から降車駅までの経路を検索する条件の入力を受け付ける入力受付手段と、前記入力受付手段により受け付けた条件に従って、少なくとも前記乗車駅から前記降車駅までの移動に利用する交通機関を検索する検索手段と、前記検索手段で検索された前記乗車駅から前記降車駅までの経路上の前記交通機関の駅周辺に位置する店舗にかかるクーポンを抽出する抽出手段と、前記乗車駅から前記降車駅までの前記交通機関の検索結果を表示する際に、当該交通機関の駅周辺に位置する店舗の種別を表すアイコンを併せて表示する表示手段と、前記乗車駅から前記降車駅までの交通機関の検索結果とともに、選択された前記アイコンに対応する店舗のクーポンを印字発行するクーポン発行手段と、前記クーポンが利用されて決済が成立した店舗から送信された、当該クーポンに関する情報と売上情報とを集計することで、前記店舗における売上に対する貢献度を算出する貢献度算出手段と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態にかかる情報処理システムのシステム構成を概略的に示す模式図である。
図2図2は、情報端末を示す外観斜視図である。
図3図3は、情報サーバと情報端末とのそれぞれのハードウェア構成を示すブロック図である。
図4図4は、情報サーバにおける情報提供処理にかかる機能ブロック図である。
図5図5は、情報サーバにおける情報提供処理の流れを示すフローチャートである。
図6図6は、スタート画面の一例を示す正面図である。
図7図7は、降車駅設定画面の一例を示す正面図である。
図8図8は、経路選択画面の一例を示す正面図である。
図9図9は、経路表示画面の一例を示す正面図である。
図10図10は、乗換駅の案内図の拡大表示例を示す正面図である。
図11図11は、案内シートの一例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本実施形態を図面に基づいて説明する。ここで、図1は実施形態にかかる情報処理システム101のシステム構成を概略的に示す模式図である。
【0010】
図1に示すように、本実施形態の情報処理システム101においては、予め契約した店舗に設置される商品販売データ処理装置であるPOS(Point Of Sales)端末201、経路情報等を情報端末401に提供する情報処理装置である情報サーバ301及び情報端末401がネットワーク501を介して接続されている。
【0011】
ネットワーク501は、一例としてインターネットVPN(Virtual Private Network)によって構成される。なお、ネットワーク501はインターネットVPNに限るものではなく、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)のような他のネットワークの要素が入り込んでいても良い。
【0012】
情報端末401は、概略的には、ネットワーク501上に設けられた情報サーバ301に対して電車の乗り換えにかかる検索条件(乗車駅、降車駅、出発予定時刻等)を送信し、最短時間(あるいは最小金額、最小乗換回数など)で移動できる電車等の経路情報を受信して表示する端末である。情報端末401は、一例として、各鉄道会社の駅やホテルなどに設置され、外国人旅行者などに対してその操作が開放される。
【0013】
ここで、図2は情報端末401を示す外観斜視図である。図2に示すように、情報端末401は、矩形状の本体402の上に操作表示部403が載置された外観態様を有している。また、本体402の上方には、後述するプリンタ405(図3参照)による印字発行物(案内シートS(図11参照))を発行するための発行口406が配置されている。
【0014】
図3は、情報サーバ301と情報端末401とのそれぞれのハードウェア構成を示すブロック図である。
【0015】
まず、情報サーバ301について説明する。図3に示すように、情報サーバ301は、各種処理を集中的に実行するCPU(Central Processing Unit)302を有している。情報サーバ301は、CPU302に固定データを固定的に記憶するROM(Read Only Memory)303と可変データを書き換え自在に記憶するRAM(Random Access Memory)304とがバスライン305を介して接続している。RAM304は、後述するクーポンC(図11参照)を発行するためのクーポン情報を記憶する発行クーポン記憶テーブル3041を有している。
【0016】
また、情報サーバ301は、アプリケーションプログラムや各種ファイルを書き換え自在に記憶するHDD(Hard Disk Drive)306も備えている。HDD306は、バスライン305を介してCPU302に接続されている。このHDD306は、一例として情報サーバ301が内蔵する内蔵型HDDとして構成され、他の一例としてはそのような情報サーバ301が内蔵する内蔵型HDDの他に外部記憶装置として分散されて構成されている。大容量が必要である場合等には内蔵型HDDと外部記憶装置とにHDD306を分散させることが望ましい。起動中の情報サーバ301では、HDD306に記憶するアプリケーションプログラムの全部又は一部をRAM304に移し、アクセス速度の高速度化を図っている。
【0017】
加えて、情報サーバ301が有するHDD306は、経路情報記憶部311及び店舗情報記憶部312を記憶している。
【0018】
経路情報記憶部311は、少なくとも交通機関(例えば、鉄道会社)の路線名、路線毎の駅名、各駅の時刻表などを含み、乗車駅から降車駅までの交通機関の経路を案内する情報を記憶する。
【0019】
店舗情報記憶部312は、店舗にかかる店舗情報を記憶する。店舗情報は、店舗情報提供ランク、各店舗の交通機関の最寄り駅、各店舗の業態種別(例えば、カフェ、レストランなど)、各店舗の休業日、各店舗のクーポン情報などを有している。店舗情報提供ランクは、後述する店舗情報の提供における優先順位である。また、各店舗のクーポン情報は、各店舗で利用可能なものであって、所持者に何らかの特典を与えるマーケティングに使われるクーポン(例えば、割引クーポンなど)を発行するための情報である。なお、各店舗のクーポン情報は、1種類に限るものではなく、複数種類のクーポンにかかる情報を有していても良い。このような複数種類のクーポンにかかる情報は、時間帯に応じて選択可能であって良い。
【0020】
その他、情報サーバ301は、入力装置307と表示装置308とディスクドライブ309と通信インターフェース(I/F)310とを有している。これらの各部もバスライン305を介してCPU302に接続されている。情報サーバ301のネットワーク501への接続は、通信インターフェース310を介してなされている。
【0021】
なお、情報サーバ301のCPU302を動作させるアプリケーションプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0022】
また、情報サーバ301のCPU302を動作させるアプリケーションプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、情報サーバ301のCPU302を動作させるアプリケーションプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0023】
次に、情報端末401について説明する。図3に示すように、情報端末401は、各種処理を集中的に実行するCPU411を有している。情報端末401は、CPU411に固定データを固定的に記憶するROM412と可変データを書き換え自在に記憶するRAM413とがバスライン414を介して接続している。情報端末401では、一例として、制御プログラムがファームウェアとしてROM412に記録されている。
【0024】
また、情報端末401は、操作表示部403の一部を構成するタッチパネル415と操作表示部403の一部を構成する表示装置416と前述したプリンタ405と通信インターフェース(I/F)417とを有する。情報端末401は、これらの各部もバスライン414を介してCPU411に接続している。表示装置416は、液晶表示器によって構成されている。タッチパネル415は、表示装置416に積層されて配置されている。
【0025】
ROM412に格納された制御プログラムは、表示装置416に表示された入力操作用のオブジェクトにタッチパネル415を介してタッチすることで、その入力操作用のオブジェクトが意図する入力処理を実現する。この意味で、表示装置416及びタッチパネル415は、顧客に対して情報表示機能及び情報入力機能を提供するインターフェースとして機能する。なお、情報端末401のネットワーク501への接続は、通信インターフェース417を介してなされている。
【0026】
また、情報端末401は、アプリケーションプログラムや各種ファイルを書き換え自在に記憶する記憶部であるHDD418も備えている。HDD418は、バスライン414を介してCPU411に接続されている。
【0027】
また、HDD418には、アプリケーションプログラムとして、ウェブブラウザや、ウェブブラウザに対してプラグイン形式を用いて提供されるプラグインがインストールされている。プラグインのうち代表的なものとして、Microsoft Silverlight(商標)が挙げられる。Microsoft Silverlightは、インストール後はブラウザ上でアニメーション、グラフィックスの表示や音声・動画再生などを行うフレームワークである。
【0028】
なお、情報端末401のCPU411を動作させるアプリケーションプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0029】
また、情報端末401のCPU411を動作させるアプリケーションプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、情報端末401のCPU411を動作させるアプリケーションプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0030】
次に、情報サーバ301のHDD306に格納されたアプリケーションプログラムがCPU302に実行させる機能のうち、本実施形態の情報端末401の有する特長的な機能である情報提供処理について説明する。情報提供処理は、外国人旅行者などの操作者による情報端末401の操作に応じて、乗車駅から降車駅までの経路情報と、経路上の所定の駅周辺に位置する所望の店舗にかかる店舗情報とを情報端末401の表示装置416に表示するとともに、案内シートS(図11参照)として印字発行する処理である。
【0031】
ここで、図4は情報サーバ301における情報提供処理にかかる機能ブロック図である。図4に示すように、情報サーバ301のCPU302で実行されるアプリケーションプログラムは、入力受付手段として機能する入力受付部3021と、検索手段として機能する検索部3022と、抽出手段として機能する抽出部3023と、表示手段として機能する表示部3024と、クーポン発行手段として機能するクーポン発行部3025と、貢献度算出部3026と、を含むモジュール構成となっている。CPU302は、HDD306からアプリケーションプログラムを読み出して、上記各部をRAM304にロードする。これにより、入力受付部3021と、検索部3022と、抽出部3023と、表示部3024と、クーポン発行部3025と、貢献度算出部3026とがRAM304上に生成される。
【0032】
入力受付部3021は、交通機関にかかる乗車駅から降車駅までの経路を検索する検索条件(乗車駅、降車駅、出発予定時刻等)の情報端末401からの入力を受け付ける。より詳細には、入力受付部3021は、表示装置416に所定の画面を表示し、当該所定の画面に対するタッチパネル415を介した入力処理に従って検索条件(乗車駅、降車駅、出発予定時刻等)の入力を受け付ける。
【0033】
検索部3022は、入力受付部3021により受け付けた検索条件に従って、少なくとも乗車駅から降車駅までの移動に利用する交通機関を経路情報記憶部311に記憶された情報を参照して検索する。
【0034】
抽出部3023は、検索部3022で検索された乗車駅から降車駅までの経路上の交通機関の駅周辺に位置する店舗にかかる店舗情報を店舗情報記憶部312に記憶された情報を参照して抽出する。
【0035】
表示部3024は、乗車駅から降車駅までの交通機関の検索結果を表示する際に、当該交通機関の駅周辺に位置する店舗にかかる店舗情報を併せて情報端末401に表示する。
【0036】
クーポン発行部3025は、乗車駅から降車駅までの交通機関の検索結果とともに当該交通機関の駅周辺に位置する店舗にかかる店舗情報に含まれるクーポンを案内シートS(図11参照)として印字発行する。
【0037】
貢献度算出部3026は、クーポンが利用された店舗のPOS端末201から送信されたデータを集計することで貢献度の算出を実行する。
【0038】
次に、情報サーバ301における情報提供処理の流れについて、図5のフローチャートを参照して説明する。
【0039】
図5に示すように、まず、情報サーバ301のCPU302は、情報提供処理において、情報提供機能と、発券機能とを実行する。
【0040】
まず、情報提供機能について説明する。情報提供機能は、大きく分けると、経路情報の提供(ステップS1)と、店舗情報の提供(ステップS2)とで構成される。
【0041】
情報提供機能は、情報端末401の表示装置416及びタッチパネル415から構成されるインターフェースを通じて入力された顧客の要求に応じて、情報端末401が情報サーバ301に必要なデータの送信を要求し、これに応じて情報サーバ301が要求されたデータを情報端末401に送信することで実行される。情報サーバ301のHDD306にインストールされたアプリケーションプログラム及び情報端末401のHDD418にインストールされたアプリケーションプログラムは、そのために必要な処理をそれぞれのCPU302、411に実行させる。また、情報サーバ301は、乗車駅から降車駅までの交通機関の経路を案内する情報を例えばHDD306の経路情報記憶部311に保存している。
【0042】
A.経路情報の提供(入力受付部3021、検索部3022、表示部3024)
経路情報は、最短時間(あるいは最安運賃、最少乗換回数など)で移動できる電車の乗り換えにかかる情報である。このような経路情報の提供は、例えば特開2003−323518号公報に開示の技術により実現される。情報の提供は、情報端末401の表示装置416に表示し、あるいはプリンタ405で印字発行して行なう。
【0043】
ここで、経路情報の提供手順について図6図10を参照して説明する。
【0044】
1.言語選択
図6に示すように、操作者は、情報端末401の表示装置416に表示されたスタート画面P1の言語選択ボタンB2で言語を選ぶ。言語選択ボタンB2で言語が選択されると、スタート画面P1は、選択された言語に応じた表記ガイドに設定される。情報サーバ301は、例えばスタート画面P1のデフォルトの言語を「日本語」とする。そして、情報サーバ301は、例えば「英語」が選択されると、スタート画面P1の言語を「英語」に切り替えたスタート画面P1を情報端末401の表示装置416に表示する。すなわち、情報端末401に対する主な操作と説明は、多言語表記に対応する。
【0045】
2.降車駅(目的地)入力
スタート画面P1のスタートボタンB1が操作されると、図7に示すように、情報サーバ301は、情報端末401の表示装置416に降車駅設定画面P2を表示する。降車駅設定画面P2は、降車駅(目的地)を入力する画面である。なお、乗車駅は、情報端末401が設置してある場所に最も近い駅が設定される。降車駅(目的地)の入力手法としては、下記に例示的に示す手法が挙げられる。
・降車駅設定画面P2に表示された路線地図上の降車駅を直接タッチする
・文字入力→降車駅設定画面P2上のキーボード表示ボタンB3のタッチ操作によりキーボード(図示せず)を表示し、キーボードから入力された文字に応じて候補駅名をリストアップ→候補駅から選択
・降車駅に対応付けられた駅番号をキーボードから入力
【0046】
なお、降車駅(目的地)の入力と併せて、経由駅も選択できるようにしても良い。例えば、少し遠回りだが、駅の中で食事ができる駅を経由駅として選択することができる。
【0047】
3.経路種別設定
降車駅設定画面P2において降車駅(目的地)が入力されると、図8に示すように、情報サーバ301は、情報端末401の表示装置416に経路選択画面P3を表示する。経路選択画面P3は、乗車駅から降車駅(目的地)までの1以上の経路候補の中から最短時間(あるいは最安運賃、最少乗換回数など)などの好みに合わせた経路をタッチ操作により選択する画面である。経路の種別としては、下記に示す経路が挙げられる。
・時間が最短の経路(時間優先)
・運賃が最も安い経路(コスト優先)
・乗り換え回数が最も少ない経路(楽優先)
【0048】
4.経路確認
経路選択画面P3において好みの経路が選択されると、図9に示すように、情報サーバ301は、情報端末401の表示装置416に経路表示画面P4を表示する。経路表示画面P4は、経路選択画面P3において選択された乗車駅から降車駅(目的地)までの経路を表示する画面である。図9に示すように、経路表示画面P4には、乗車駅から降車駅(目的地)までの経路R1が表示される。
【0049】
また、図9に示すように、経路表示画面P4には、乗車駅から降車駅(目的地)までの経路R1に加えて、乗車駅までの案内図M1と、乗換駅がある場合の乗換駅の案内図M2と、降車駅の出口までの案内図M3とが表示される。乗車駅までの案内図M1と、乗換駅がある場合の乗換駅の案内図M2と、降車駅の出口までの案内図M3とは、それぞれタッチ操作されることにより、情報端末401の表示装置416に拡大表示される。
【0050】
例えば、図10に示す画面P5のように、拡大された乗換駅の案内図M2は、乗換駅の構内をグラフィカルな略図で表示している。乗換駅の案内図M2で表示される順路はわかりやすい経路を優先する。
【0051】
B.店舗情報の提供(抽出部3023、表示部3024)
店舗情報は、乗車駅、降車駅および乗換駅の周辺の店舗に関する情報である。このような店舗情報の提供は、経路情報として提供された経路上の交通機関の駅周辺に位置する店舗にかかる店舗情報を店舗情報記憶部312に記憶された情報を参照して抽出することにより行われる。例えば、図9に示す経路表示画面P4には、乗車駅、降車駅および乗換駅のそれぞれにおいて優先順位の高い店舗(予め対応付けられた代表的な店舗)を表すアイコンIを表示する。アイコンIは、店舗の内容である業態種別(例えば、カフェ、レストランなど)を簡単な絵柄で記号化して表現している。
【0052】
経路表示画面P4に表示されたいずれかのアイコンIを操作者がタッチ操作した場合には、情報サーバ301は、情報端末401に対して当該アイコンIに対応するクーポンの印字に用いるクーポン情報をRAM304の発行クーポン記憶テーブル3041に記憶する。
【0053】
なお、駅周辺に位置する店舗を表すアイコンIの表示は、これに限るものではなく、拡大表示された乗車駅までの案内図M1と、乗換駅がある場合の乗換駅の案内図M2と、降車駅の出口までの案内図M3とにおいて、表示されるようにしても良い。例えば、図10の画面P5に示す乗換駅の案内図M2に示すように、乗換駅の案内図M2においては駅の中に存在する店舗に対応するアイコンIが表示される。
【0054】
図9に示すように、経路表示画面P4には、目的設定ボタンB4が表示される。また、図10の画面P5に示すように、乗換駅がある場合の乗換駅の拡大された案内図M2(拡大表示された乗車駅までの案内図M1、降車駅の出口までの案内図M3も同様)においても、目的設定ボタンB4が表示される。目的設定ボタンB4は、設定手段として機能するものであって、乗車駅、乗換駅、降車駅における目的を設定するためのボタンである。目的設定ボタンB4は、例えば「Tourism(観光旅行)」「Shopping(買い物)」「Lunch(昼食)」などである。操作者が目的設定ボタンB4をタッチ操作した場合には、情報サーバ301は、情報端末401に対して目的設定ボタンB4に対応する店舗にかかる店舗情報を店舗情報記憶部312に記憶された情報を参照して抽出して表示する。
【0055】
例えば、降車駅の出口までの案内図M3に表示された目的設定ボタンB4で「Lunch(昼食)」が操作された場合、情報サーバ301は、抽出された降車駅の周辺のレストランを表すアイコンIを降車駅の出口までの案内図M3に更に表示する。このようにして表示されたアイコンIを操作者がタッチ操作した場合にも、情報サーバ301は、情報端末401に対して当該アイコンIに対応するクーポンの印字に用いるクーポン情報をRAM304の発行クーポン記憶テーブル3041に記憶する。このように目的設定ボタンB4により目的を設定させるようにすることで、操作者の希望に沿った的を外さない店舗に操作者を案内することができる。
【0056】
なお、目的設定ボタンB4は、降車駅設定画面P2に表示されるものであっても良い。降車駅設定画面P2に表示された目的設定ボタンB4で「Lunch(昼食)」が操作された場合、情報サーバ301は、予め定められたお勧めのレストランの最寄りの駅を経由駅とする。
【0057】
次に、発券機能について説明する。発券機能は、経路情報および店舗情報のプリントアウト(ステップS3)で構成される。
【0058】
発券機能は、情報端末401の表示装置416及びタッチパネル415から構成されるインターフェースを通じて入力された顧客の要求に応じて、情報端末401が情報サーバ301に必要なデータの送信を要求し、これに応じて情報サーバ301が要求されたデータを情報端末401に送信することで実行される。情報サーバ301のHDD306にインストールされたアプリケーションプログラム及び情報端末401のHDD418にインストールされたアプリケーションプログラムは、そのために必要な処理をそれぞれのCPU302、411に実行させる。
【0059】
C.経路情報および店舗情報のプリントアウト(クーポン発行部3025)
情報サーバ301は、図9に示す経路表示画面P4や図10の画面P5に示す乗換駅がある場合の乗換駅の案内図M2(拡大表示された乗車駅までの案内図M1、降車駅の出口までの案内図M3も同様)には、プリントボタンB5を表示する。プリントボタンB5は、上述した情報提供機能により提供された経路情報および店舗情報を印刷するためのボタンである。操作者がプリントボタンB5を操作した場合には、情報サーバ301は、情報端末401に対して案内シートSの発行を指示する。案内シートSは、情報端末401のプリンタ405によって印字発行される。
【0060】
ここで、図11は案内シートSの一例を示す平面図である。図11に示すように、情報端末401から印字発行された案内シートSには、乗車駅から降車駅(目的地)までの経路R2がカラー印字されている。経路R2は、案内シートSの上方から乗車駅、乗換駅、降車駅の順に印字されており、乗車駅から降車駅(目的地)までの経路を一目で認識しやすい態様となっている。また、案内シートSに印字された乗車駅、乗換駅、降車駅の名称は、スタート画面P1で外国語を選択した場合、日本語も併記する。このように外国語と日本語を併記することで、迷った際には案内シートSを近くの日本人に見せることで尋ねられるようにしている。また、案内シートSには、乗換駅の乗り換え経路R3がグラフィカルな構内図として併せて印字されている。なお、乗車駅、乗換駅、降車駅の名称やマークなどは、駅構内の看板などとフォントを合わせるのが望ましい。
【0061】
さらに、図11に示すように、案内シートSには、降車駅(目的地)周辺の地図M4と、当該地図上に所在地が付された店舗のクーポンCが印字されている。このように案内シートSに印字されたクーポンCは、RAM304の発行クーポン記憶テーブル3041に記憶されたクーポン情報にかかるものである。より詳細には、クーポンCは、図9に示す経路表示画面P4や図10の画面P5に示す乗換駅がある場合の乗換駅の案内図M2(拡大表示された乗車駅までの案内図M1、降車駅の出口までの案内図M3も同様)に表示されたアイコンIを操作者がタッチ操作した場合に得られたクーポンや、目的設定ボタンB4の操作で表示されたアイコンIを操作者がタッチ操作した場合に得られたクーポンである。また、操作者の操作によらずに、予め決められたクーポンCにかかるクーポン情報をRAM304の発行クーポン記憶テーブル3041に記憶し、案内シートSに印字するようにしても良い。このように操作者の操作によらずに複数のクーポンCを案内シートSに印字する場合には、各クーポンCはジャンルの違うものから選択するようにしても良い。
【0062】
図11に示すように、案内シートSのクーポンCには、当該クーポンに関する情報を含む2次元コードCD1も印字されている。この2次元コードCD1は、クーポンCが利用された店舗のPOS端末201で読み取られる。
【0063】
なお、案内シートSには、当該案内シートS上の印字データを含む2次元コードCD2も印字されている。この案内シートSの2次元コードCD2をスマートフォンなどの情報処理装置601(図1参照)で読み取ることにより、情報処理装置に乗車駅から降車駅(目的地)までの経路や店舗情報などを取り込むことができる。印字データに店舗のURL(Uniform Resource Locator)を含めておけば、リンクを辿り店舗情報に含まれる店舗のホームページなどを閲覧することが可能である。これにより、概要などは案内シートSで閲覧し、店舗情報(例えば、店舗への詳細地図案内など)はスマートフォンなどの情報処理装置601で閲覧するなどして、適切に使い分けることができる。
【0064】
次に、貢献度算出部3026により発揮される売上貢献度算出機能について説明する。
【0065】
売上貢献度算出機能は、クーポンが利用された店舗のPOS端末201から送信されたデータに応じて、情報サーバ301が送信されたデータを集計することで実行される。情報サーバ301のHDD306にインストールされたアプリケーションプログラムは、そのために必要な処理をCPU302に実行させる。
【0066】
本実施形態においては、案内シートSのクーポンCが該当店舗で利用されると、クーポンCの2次元コードCD1が店舗のPOS端末201で読み取られる。そして、POS端末201で決済が成立した時点で、店舗を識別する識別情報とともに2次元コードCD1に含まれる当該クーポンCに関する情報や売上情報などが情報サーバ301に送信される。このようにして送信された情報は、情報サーバ301において集計され、店舗の売上の一部が成功報酬として情報サーバ301の運営管理者に支払われる。
【0067】
このように本実施形態によれば、検索条件(乗車駅、降車駅、出発予定時刻等)に従って検索された経路とともに、当該経路上の乗降駅(乗車駅、乗換駅、降車駅)に関連づけられた店舗で利用可能なクーポンCを案内シートSとして印字発行するようにした。これにより、スマートフォンなどの情報処理装置601に頼らなくても目的地までの経路を十分にサポートすることができるとともに、単なる経路の案内情報のみならず、経路上の乗降駅(乗車駅、乗換駅、降車駅)周辺の有用な情報を提供することができる。
【0068】
なお、本実施形態においては、経路上の乗降駅(乗車駅、乗換駅、降車駅)周辺の店舗の情報を提供するようにしたが、これに限るものではなく、観光情報やイベント情報を提供するようにしても良い。
【0069】
さらに、本実施形態においては、情報サーバ301と情報端末401とを別体としてネットワーク501を介して接続されているものとして説明したが、これに限るものではない。例えば、情報サーバ301と情報端末401とを一体化して情報処理装置とするものであっても良い。
【0070】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0071】
301 情報サーバ(情報処理装置)
3021 入力受付部(入力受付手段)
3022 検索部(検索手段)
3023 抽出部(抽出手段)
3024 表示部(表示手段)
3025 クーポン発行部(クーポン発行手段)
B4 目的設定ボタン(設定手段)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0072】
【特許文献1】特開2003−323518号公報
図1
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図11