(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1及び
図2は、燃料電池単セル用のセパレータの構成例を示す平面図である。
図1はカソードセパレータ4cを示し、
図2はアノードセパレータ4aを示している。カソードセパレータ4c及びアノードセパレータ4aを燃料電池の膜電極接合体のカソード極側及びアノード極側にそれぞれ組み付けることにより燃料電池単セルが形成される。
【0010】
カソードセパレータ4cは、
図1に示すように、中央領域2gcと外周領域2fcとを有している。中央領域2gcは、膜電極接合体のカソード極に接する領域であり、カソードセパレータ4cの中央付近に設けられている。外周領域2fcは、膜電極接合体の樹脂フレームに接する領域であり、中央領域2gcを囲むように設けられている。
【0011】
中央領域2gcには、カソード極側(図に示さない側)に酸化剤ガス供給路用の複数の溝が設けられ、カソード極と逆側(図に示す側)に冷却媒体供給路用の複数の溝が設けられている。酸化剤ガス供給路用の溝と溝との間の堤の部分が、裏面の冷却媒体供給路用の溝となり、冷却媒体供給路用の溝と溝との間の堤の部分が、表面の酸化剤ガス供給路用の溝となる。外周領域2fcには、カソードセパレータ4cの長手方向の両端付近の領域、すなわちマニホールド領域3cに、カソードセパレータ4cを貫通するように、酸化剤ガスマニホールド用貫通口3c1、3c2、燃料ガスマニホールド用貫通口3a1、3a2及び冷却媒体マニホールド用貫通口3w1、3w2が設けられている。酸化剤ガスマニホールド用貫通口3c1、3c2は酸化剤ガスの供給及び排出に用いられる。燃料ガスマニホールド用貫通口3a1、3a2は燃料ガスの供給及び排出に用いられる。冷却媒体マニホールド用貫通口3w1、3w2は冷却媒体の供給及び排出に用いられる。
【0012】
外周領域2fcには、カソード突出部10cが設けられている。カソード突出部10cは、カソード極と逆側に、
図1の太線で示すように酸化剤ガスマニホールド用貫通口3c1、3c2及び燃料ガスマニホールド用貫通口3a1、3a2の各々の周囲を囲い、冷却媒体マニホールド用貫通口3w1、冷却媒体供給路用の複数の溝及び冷却媒体マニホールド用貫通口3w2を一まとめにした領域の周囲を囲むように形成されている。
【0013】
アノードセパレータ4aは、
図2に示すように、中央領域2gaと外周領域2faとを備えている。中央領域2gaは、膜電極接合体のアノード極に接する領域であり、アノードセパレータ4aの中央付近に設けられている。外周領域2faは、膜電極接合体の樹脂フレームに接する領域であり、中央領域2gaを囲むように設けられている。
【0014】
中央領域2gaには、アノード極側(図に示さない側)に燃料ガス供給路用の複数の溝が設けられ、アノード極と逆側(図に示す側)に冷却媒体供給路用の複数の溝が設けられている。燃料ガス供給路用の溝と溝との間の堤の部分が、裏面の冷却媒体供給路用の溝となり、冷却媒体供給路用の溝と溝との間の堤の部分が、表面の燃料ガス供給路用の溝となる。外周領域2faには、アノードセパレータ4aの長手方向の両端付近のマニホールド領域3aに、アノードセパレータ4aを貫通するように、酸化剤ガスマニホールド用貫通口3c3、3c4、燃料ガスマニホールド用貫通口3a3、3a4及び冷却媒体マニホールド用貫通口3w3、3w4が設けられている。酸化剤ガスマニホールド用貫通口3c3、3c4は酸化剤ガスの供給及び排出に用いられる。燃料ガスマニホールド用貫通口3a3、3a4は燃料ガスの供給及び排出に用いられる。冷却媒体マニホールド用貫通口3w3、3w4は冷却媒体の供給及び排出に用いられる。
【0015】
外周領域2faには、アノード突出部10aが設けられている。アノード突出部10aは、アノード極と逆側に、
図2の太線で示すように酸化剤ガスマニホールド用貫通口3c3、3c4及び燃料ガスマニホールド用貫通口3a3、3a4の各々の周囲を囲み、冷却媒体マニホールド用貫通口3w3、冷却媒体供給路用の複数の溝及び冷却媒体マニホールド用貫通口3w4を一まとめにした領域の周囲を囲むように形成されている。
【0016】
上記カソードセパレータ4cの酸化剤ガス供給路用の複数の溝、冷却媒体供給路用の複数の溝及びカソード突出部10cは、カソードセパレータ4cの一体成型で形成される。同様に、上記アノードセパレータ4aの燃料ガス供給路用の複数の溝、冷却媒体供給路用の複数の溝及びアノード突出部10aは、アノードセパレータ4aの一体成型で形成される。
【0017】
図3は、燃料電池スタック用の膜電極接合体5の構成例を示す平面図である。
図3はカソード極5c側から見た図である。膜電極接合体5は、中央領域2geと外周領域2feとを有している。
【0018】
中央領域2geは、膜電極接合体5の中央付近に設けられ、電解質(図示せず)と、電解質の一側、すなわちカソードセパレータ4c側(図に示す側)に設けられたカソード極5cと、他側、すなわちアノードセパレータ4a側(図に示さない側)に設けられたアノード極5a(図示せず)とを備えている。カソード極5cはカソードセパレータ4cの酸化剤ガス供給路用の複数の溝に接し、アノード極5aはアノードセパレータ4aの燃料ガス供給路用の複数の溝に接する。
【0019】
外周領域2feは、中央領域2geを囲むように設けられ、樹脂フレーム5fで形成されている。外周領域2feでは、膜電極接合体5の長手方向の両端付近の領域、すなわちマニホールド領域3eに、膜電極接合体5を貫通するように、酸化剤ガスマニホールド用貫通口3c5、3c6、燃料ガスマニホールド用貫通口3a5、3a6及び冷却媒体マニホールド用貫通口3w5、3w6が設けられている。酸化剤ガスマニホールド用貫通口3c5、3c6は酸化剤ガスの供給及び排出に用いられる。燃料ガスマニホールド用貫通口3a5、3a6は燃料ガスの供給及び排出に用いられる。冷却媒体マニホールド用貫通口3w5、3w6は冷却媒体の供給及び排出に用いられる。
【0020】
カソードセパレータ4c、アノードセパレータ4a及び膜電極接合体5は、ほぼ同じサイズである。また、カソードセパレータ4c、アノードセパレータ4a及び膜電極接合体5では、酸化剤ガスマニホールド用貫通口3c1、3c3、3c5における貫通口の大きさや、貫通口の位置がほぼ同じである。同様に、酸化剤ガスマニホールド用貫通口3c2、3c4、3c6、燃料ガスマニホールド用貫通口3a1、3a3、3a5、燃料ガスマニホールド用貫通口3a2、3a4、3a6、冷却媒体マニホールド用貫通口3w1、3w3、3w5及び冷却媒体マニホールド用貫通口3w2、3w4、3w6の各々における貫通口の大きさや、貫通口の位置がほぼ同じである。そして、燃料電池単セルを形成するために、膜電極接合体5の両側にカソードセパレータ4c及びアノードセパレータ4aに組み付けると、貫通口が厚さ方向Sに互いに整列されることにより厚さ方向Sに延びる通路、すなわち流体貫流路としてのマニホールドが画定される。例えば、酸化剤ガスマニホールド用貫通口3c1、3c3、3c5が整列して酸化剤ガスマニホールド3cu(図示せず)が画定され、酸化剤ガスマニホールド用貫通口3c2、3c4、3c6が整列して酸化剤ガスマニホールド3cd(図示せず)が画定される。また、燃料ガスマニホールド用貫通口3a1、3a3、3a5が整列して燃料ガスマニホールド3au(図示せず)が画定され、燃料ガスマニホールド用貫通口3a2、3a4、3a6が整列して燃料ガスマニホールド3ad(図示せず)が画定される。また、冷却媒体マニホールド用貫通口3w1、3w3、3w5が整列して冷却媒体マニホールド3wu(図示せず)が画定され、冷却媒体マニホールド用貫通口3w2、3w4、3w6が整列して冷却媒体マニホールド3wd(図示せず)が画定される。
【0021】
図4は、燃料電池スタックAの構成例を示す部分断面図である。すなわち、
図3に示す膜電極接合体5に
図1及び
図2に示すセパレータを適用した場合における
図1のE1−E1に対応する断面図である。
図4を参照すると、燃料電池スタックAは、複数の燃料電池単セル1を、燃料電池単セル1の厚さ方向Sに沿って積層することにより形成される。そして、燃料電池単セル1は、板状の膜電極接合体5の両側面にそれぞれ板状のセパレータ4、すなわちカソードセパレータ4c及びアノードセパレータ4aを組み付けることにより形成される。このとき、燃料電池単セル1における、中央領域2gc、2ga、2geが重なった領域を中央領域2gとし、外周領域2fc、2fa、2feが重なった領域を外周領域2fとする。カソードセパレータ4c及びアノードセパレータ4aは、酸化剤ガス(例示:空気)、燃料ガス(例示:水素ガス)、冷却媒体(例示:水)を透過させず、導電性を有する材料、例えばステンレスのような金属や炭素繊維/樹脂複合材で形成されている。
【0022】
膜電極接合体5は、中央領域2gに、膜状の電解質5eと、電解質5eの一側に形成されたアノード極5aと、電解質5eの他側に形成されたカソード極5cとを備え、外周領域2fに、樹脂フレーム5fを外枠として備えている。図示しない他の実施例では、膜電極接合体5は、更に、アノード極を覆うようにアノードガス拡散層を備え、カソード極を覆うようにカソードガス拡散層を備えている。
【0023】
カソードセパレータ4cの外周領域2fに設けられたカソード突出部10cは、カソードセパレータ4cが膜電極接合体5と接する面としての基準面から、厚さ方向S外向き(膜電極接合体5から離れる向き)に突出するように形成される。また、アノードセパレータ4aの外周領域2fに設けられたアノード突出部10aは、アノードセパレータ4aが膜電極接合体5と接する面としての基準面から、厚さ方向S外向き(ただし、カソード突出部10cとは逆向きになる。)に突出するように形成される。隣り合う二つの燃料電池単セル1では、厚さ方向Sに印加される荷重により、一方の燃料電池単セル1のカソード突出部10cと他方の燃料電池単セル1のアノード突出部10aとが互いに接し、カソード突出部10cとアノード突出部10aとが互いに押し付け合う。その結果、両突出部10a、10cは、厚さ方向S内向き(膜電極接合体5に近づく向き)に互いに弾性変形することによりシール部9として機能する。それにより、シール部9は、両突出部10a、10cが隔てる一方の側から他方の側へ流体が往き来できないようする。
図4に示す実施例では、カソード突出部10cとアノード突出部10aとの接触部分にエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)のようなゴム7を更に配置する。
【0024】
カソードセパレータ4cの中央領域2gには、長手方向に沿って互いに平行に延びる酸化剤ガス供給路用の複数の溝が設けられ、それらの溝とカソード極5c側の膜電極接合体5とにより複数の酸化剤ガス供給路23が形成される。酸化剤ガス供給路23の断面は、六角形の半分の形状、すなわち台形の形状を有する。言い換えれば、酸化剤ガス供給路23は、カソードセパレータ4cの基準面から厚さ方向S斜め外向きに延びる、台形の脚に対応する二つの傾斜面と、二つの傾斜面の端部に結合した、台形の上底に対応する平行面と、台形の下底に対応するカソード極5c側の膜電極接合体5とで形成される。
【0025】
アノードセパレータ4aの中央領域2gには、長手方向に沿って互いに平行に延びる燃料ガス供給路用の複数の溝が設けられ、それらの溝とアノード極5a側の膜電極接合体5とにより複数の燃料ガス供給路21が形成される。燃料ガス供給路21の断面は、六角形の半分の形状、すなわち台形の形状を有する。言い換えれば、燃料ガス供給路21は、アノードセパレータ4aの基準面から厚さ方向S斜め外向きに延びる、台形の脚に対応する二つの傾斜面と、二つの傾斜面の端部に結合した、台形の上底に対応する平行面と、台形の下底に対応するアノード極5a側の膜電極接合体5とで形成される。
【0026】
隣り合う二つの燃料電池単セル1では、一方の燃料電池単セル1のカソードセパレータ4cの酸化剤ガス供給路23の平行面と他方の燃料電池単セル1のアノードセパレータ4aの燃料ガス供給路21の平行面とが当接している。その結果、酸化剤ガス供給路23の二つの傾斜面とカソードセパレータ4cの基準面と燃料ガス供給路21の二つの傾斜面とアノードセパレータ4aの基準面とにより、冷却媒体供給路22が形成される。言い換えれば、互いに隣接する2つの燃料電池単セル1の互いに対面する2つのセパレータ4同士の間に流体通路としての冷却媒体供給路22が画定される。冷却媒体供給路22の断面は、六角形の形状を有する。隣り合う酸化剤ガス供給路23同士、及び、隣り合う燃料ガス供給路21同士は、冷却媒体供給路22で隔てられている。
【0027】
したがって、カソードセパレータ4c及びアノードセパレータ4aは、流体通路である冷却媒体供給路22又は流体貫流路である各マニホールドを取り囲みつつ厚さ方向S外向きに突出するよう一体形成されたカソード突出部10c及びアノード突出部10aをそれぞれ有している、ということができる。
【0028】
図5は、燃料電池スタックAの構成例を示す部分断面図であり、
図3に示す膜電極接合体5に
図1及び
図2に示すセパレータを適用した場合における
図1のE2−E2に対応する断面図である。
図5を参照すると、隣り合う二つの燃料電池単セル1では、冷却媒体供給路22が、一方の燃料電池単セル1のカソードセパレータ4cと他方の燃料電池単セル1のアノードセパレータ4aとの間に形成されている。冷却媒体の一部は、冷却媒体マニホールド3wuから供給され、冷却媒体マニホールド用貫通口3w1、冷却媒体供給路22及び冷却媒体マニホールド用貫通口3w2(図示せず)を介して、冷却媒体マニホールド3wd(図示せず)へ送出される。
【0029】
図6は、燃料電池スタックAの構成例を示す部分断面図であり、
図3に示す膜電極接合体5に
図1及び
図2に示すセパレータを適用した場合における
図1のE3−E3に対応する断面図である。
図6を参照すると、樹脂フレーム5fのアノードセパレータ4a側には、燃料ガスマニホールド用貫通口3a3から中央領域2gまで、燃料ガスを流通させるための凹部5faが形成されている。すなわち、アノードセパレータ4aの基準面と樹脂フレーム5fの凹部5faとの間に燃料ガスが流通可能な通路が形成されている。それにより、燃料電池単セル1では、燃料ガス供給路21が、燃料ガスマニホールド用貫通口3a3から中央領域2gまではアノードセパレータ4aと樹脂フレーム5fの凹部5faとの間に形成され、中央領域2gではアノードセパレータ4aの燃料ガス供給路用の複数の溝とアノード極5a側の膜電極接合体5との間に形成され、中央領域2gから燃料ガスマニホールド用貫通口3a4まで(図示せず)はアノードセパレータ4aと樹脂フレーム5fの凹部5faとの間に形成される。燃料ガスの一部は、燃料ガスマニホールド3auから供給され、燃料ガスマニホールド用貫通口3a3、燃料ガス供給路21及び燃料ガスマニホールド用貫通口3a4(図示せず)を介して、燃料ガスマニホールド3ad(図示せず)へ送出される。ただし、燃料ガスの流れは逆向きでも良い。
【0030】
図7は、燃料電池スタックAの構成例を示す部分断面図であり、
図3に示す膜電極接合体5に
図1及び
図2に示すセパレータを適用した場合における
図1のE4−E4に対応する断面図である。
図7を参照すると、樹脂フレーム5fのカソードセパレータ4c側には、酸化剤ガスマニホールド用貫通口3c3から中央領域2gまで、酸化剤ガスを流通させるための凹部5fbが形成されている。すなわち、カソードセパレータ4cの基準面と樹脂フレーム5fの凹部5fbとの間に燃料ガスが流通可能な通路が形成されている。それにより、燃料電池単セル1では、酸化剤ガス供給路23が、酸化剤ガスマニホールド用貫通口3c1から中央領域2gまではカソードセパレータ4cと樹脂フレーム5fの凹部5fbとの間に形成され、中央領域2gではカソードセパレータ4cの酸化剤ガス供給路用の複数の溝とカソード極5c側の膜電極接合体5との間に形成され、中央領域2gから酸化剤ガスマニホールド用貫通口3c4まで(図示せず)はカソードセパレータ4cと樹脂フレーム5fの凹部5fbとの間に形成されている。酸化剤ガスの一部は、酸化剤ガスマニホールド3cuから供給され、酸化剤ガスマニホールド用貫通口3c3、酸化剤ガス供給路23及び酸化剤ガスマニホールド用貫通口3c4(図示せず)を介して、酸化剤ガスマニホールド3cd(図示せず)へ送出される。ただし、酸化剤ガスの流れは逆向きでも良い。
【0031】
次に、カソード突出部10cについて更に説明する。カソード突出部10cの基本的な構成は場所に依らず同じなので、
図1に示す燃料ガスマニホールド用貫通口3a1周辺のカソード突出部10cを例に説明する。
【0032】
図8は、
図1の燃料ガスマニホールド用貫通口3a1周辺のカソード突出部10cを示す部分平面図である。燃料ガスマニホールド用貫通口3a1の周囲には、燃料ガスマニホールド用貫通口3a1から燃料ガスが冷却媒体供給路22へ侵入しないようにカソード突出部10cが形成されている。すなわち、カソード突出部10cは、燃料ガスマニホールド用貫通口3a1の周囲を囲むように形成されている。このカソード突出部10cには、直線形状を有する部分、例えば直線部Pや、曲線形状を有する部分、例えば曲線部Rが存在する。
【0033】
しかし、カソード突出部10cの曲線部Rでは、その曲線形状のために、カソード突出部10cの直線部Pと比較して剛性が高くなる。ここで、燃料電池単セル1を積層して燃料電池スタックAを形成するために積層方向に荷重が印加されるときには、それに伴ってカソード突出部10cに荷重が印加される。そのとき、カソード突出部10cに印加される荷重のうち、剛性の高い曲線部Rが分担する荷重が大きくなり、剛性の低い直線部Pが分担する荷重が小さくなる。ここで、カソード突出部10cのシール性は、ある程度の大きさの厚さ方向S内向きの荷重がカソード突出部10cに掛かることで、カソード突出部10cが対抗するアノード突出部10aに十分に強く押し付けられることが重要である。したがって、厚さ方向Sの荷重の小さい箇所がカソード突出部10cに存在すると、その箇所が対向するアノード突出部10aに強く押し付けられないため、流体の圧力に負けてシールが不十分になるおそれがある。したがって、
図8に示す実施例では、分担する荷重が小さくなる剛性の低い直線部Pにおいて、剛性を強くする構成を導入する。その構成について、以下、
図9〜
図12を参照して説明する。
【0034】
図9は直線部Pの構造を示す部分平面図であり、
図10は
図9におけるA−A断面図であり、
図11は
図9におけるB−B断面図である。カソード突出部10cは、カソードセパレータ4cの膜電極接合体5と接する面、すなわち基準面Dから厚さ方向S外向きに突出した形状を有するバネ構造部11を備えている。バネ構造部11は、弾性変形可能なバネ構造を有している。A−A断面の位置のバネ構造部11は、
図10に示すように、シール機能部12と支持部13と立ち上がり部14とを備えている。立ち上がり部14は、バネ構造部11の幅方向の両側に設けられ、基準面Dに接続され、その基準面Dから厚さ方向S外向きに立ち上がる部分である。支持部13は、立ち上がり部14に接続され、基準面Dに略平行に、バネ構造部11の幅方向の中心に向かって延びる部分である。支持部13の幅(片側)はd1であり、バネ構造部11の幅はLr1である。シール機能部12は、バネ構造部11の幅方向の中心に配置され、両側の支持部13に支持され、支持部13の形成する面よりも厚さ方向S外向きに突出している。立ち上がり部14と支持部13とシール機能部12とは、板バネ的な機能を有し、シール機能部12に加わる荷重を、立ち上がり部14と支持部13とシール機能部12の弾性変形で受け止める。この断面構造は、曲線部Rの断面構造と同じである。
【0035】
分担する荷重が小さくなる剛性の低い直線部Pには、
図9に示すように、バネ構造部11の途中に高剛性部15を導入する。高剛性部15は、バネ構造部11のうちの剛性をより強くした箇所であり、直線部Pの他の部分よりも剛性が高い箇所である。具体的にはバネ構造部11の幅を細くした箇所、あるいはバネ構造部11のくびれた箇所である。B−B断面の位置のバネ構造部11、すなわち高剛性部15は、
図11に示すように、シール機能部12と支持部13と立ち上がり部14とを備えているが、支持部13の幅d2がA−A断面の位置での支持部13の幅d1と比較して小さくなっており、したがってバネ構造部11の幅はLp1(<Lr1)である。このとき、シール機能部12の幅は一定である。それにより、高剛性部15では、支持部13及び立ち上がり部14で構成される板バネの変形を小さくでき、すなわちバネ構造部11の剛性を高くできる。その結果、直線部Pが分担する荷重を十分に大きくできる。その結果、直線部Pが対抗する面に強く押し付けられるため、流体の圧力に負けてシールが不十分になることを防止できる。
【0036】
直線部Pに設ける高剛性部15の数は特に限定されない。その位置や長さや曲線部Rとの関係などに基づいて、実験やシミュレーションなどにより決定することができる。例えば、直線部Pが長い場合、高剛性部15の数を多くすることが考えられる。あるいは、直線部Pが長い場合、連続的にバネ構造部11の幅を細くした、細長い高剛性部15を設けることが考えられる。また、幅d2の大きさは、高剛性部15に必要な剛性の大きさに応じて適宜変更される。好ましくは、高剛性部15の剛性は曲線部Rの剛性と同じである。
【0037】
次に、アノード突出部10aについて更に説明する。アノード突出部10aの基本的な構成は場所に依らず同じなので、
図9〜
図11に示す燃料ガスマニホールド用貫通口3a1周辺のカソード突出部10cに対向する位置のアノード突出部10aを例に説明する。
【0038】
図12は、
図10及び
図11のカソード突出部10cのバネ構造部11に対向するアノード突出部10aのバネ構造部11の構造を示す断面図である。アノード突出部10aは、カソード突出部10cの構成(高剛性部15の有無)によらず同一の構成をとるものとする。アノード突出部10aのバネ構造部11は、
図12に示すように、シール機能部がないほかは、カソード突出部10cのバネ構造部11と同様の構成を有している。すなわち、アノード突出部10aのバネ構造部11は、支持部16と立ち上がり部17とを備えている。この場合、支持部16と立ち上がり部17とは、支持部13と立ち上がり部14に対応し、板バネ的な機能を有し、支持部16に加わる荷重を立ち上がり部17と支持部16の弾性変形で受け止める。アノード突出部10aのバネ構造部11にシール機能部がないのは、カソード突出部10cのシール機能部12と接触可能な面積を広く確保して、確実に接触できるようにするためである。図示しない別の実施例では、カソード突出部10cのバネ構造部11がシール機能部を有さず、アノード突出部10aのバネ構造部11がシール機能部を有する。
【0039】
また、幅d2の大きさは、直線部Pの剛性の大きさが曲線部Rの剛性の大きさと概ね同じとなるように選択されることが好ましい。それにより、カソード突出部10c全体に均一に荷重が掛かり、すなわちカソード突出部10cのほとんどの曲線部及び直線部においても概ね同じ大きさの荷重を分担でき、シールのムラをなくすことができ、安定的なシール性を確保することができる。図示しない別の実施例では、幅d2の大きさは、直線部Pの剛性の大きさが所定の剛性の値以上になるように選択される。それにより、シールに必要な最低限度の剛性を確保できる。
【0040】
図11の実施例では、バネ構造部11の剛性の高さは、幅d2の大きさで調整している。しかし、図示しない別の実施例では、バネ構造部11の剛性の高さは、バネ構造部11の断面積の大きさで調整する。例えば、バネ構造部11の剛性を高めたい場合には断面積を小さくする。
【0041】
次に、別の実施例について説明する。
図13はカソード突出部10cの一部を示す部分平面図である。
図14は
図13における直線部PのE−E断面図であり、
図15は
図13における曲線部RのF−F断面図である。
図13に示すように、カソード突出部10cの中心、すなわちバネ構造部11の中心を通りカソードセパレータ4cの基準面Dに平行な中心線CPに沿って一定の幅のシール機能部12が形成されている。直線部Pのバネ構造部11では全体にわたって幅が狭く、曲線部Rのバネ構造部11では全体にわたって幅が広く、これらの間に幅が徐々に遷移する遷移領域15Tが存在する。
図14に示すように、直線部Pのバネ構造部11の幅はLp2であり、支持部13の片側の幅はd3であり、全体として
図10の断面形状と
図12の断面形状とを組み合わせたものと同様の構成を有している。一方、
図15に示すように、曲線部Rのバネ構造11の幅はLr2(>Lp2)であり、支持部13の片側の幅はd4(>3)であり、全体として
図11の断面形状と
図12の断面形状とを組み合わせたものと同様の構成を有している。また、直線部P及び曲線部Rのいずれにおいてもバネ構造部11の中心を通りカソードセパレータ4cの基準面Dに垂直な中心線CLに対して左右対称にシール機能部12、支持部13及び立ち上り部14が配置されている。
【0042】
直線部P(
図14)のバネ構造部11の幅Lp2及び支持部13の片側の幅d3はそれぞれ上記の幅Lp1及び幅d2と同様にして選択され、本実施例では幅Lp1及び幅d2と同じ値である。また、曲線部R(
図15)のバネ構造部11の幅Lr2(>Lp2)及び支持部13の片側の幅d4(>d3)はそれぞれ上記の幅Lr1及び幅d1と同様にして選択され、本実施例では幅Lr1及び幅d1と同じ値である。このような構成により、直線部Pの剛性を相対的に高めることができるので、直線部Pの剛性と曲線部Rの剛性とをより均一にすることができる。
【0043】
上記のカソード突出部10cに関する説明は、燃料ガスマニホールド用貫通口3a1周囲のカソード突出部10cについて行っているが、カソードセパレータ4cの他のカソード突出部10cに対しても同様に適用でき、同様の効果を得ることができる。
【0044】
また、上記のカソード突出部10cに関する説明は、アノードセパレータ4aのアノード突出部10aについても同様に適用でき、同様の効果を得ることができる。
【0045】
更に別の実施例について説明する。
図16は更に別の実施例の直線部Pの断面図であり、
図17は更に別の実施例の曲線部Rの断面図である。
図16は
図13のE−E断面図に対応し、
図17は
図13のF−F断面図に対応する。本実施例では、
図14及び
図15に示す実施例と比較して、アノードセパレータ4aのアノード突出部10aの構成が相違している。すなわち、アノード突出部10aとして、支持部16及び立ち上がり部17を設けず、その代わりにゴムのような弾性部材で形成されたガスケット8をアノードセパレータ4a上に配置する。
【0046】
このとき、一方の燃料電池単セル1のカソード突出部10cと他方の燃料電池単セル1のガスケット8とが互いに接し、カソード突出部10cとガスケット8とが互いに押し付け合う。その結果、カソード突出部10c及びガスケット8は、厚さ方向S内向き(樹脂フレーム5fに近づく向き)に互いに弾性変形することによりシール部9として機能する。この場合、シール部9のガスケット8は、セパレータに後付けされている。そのため、膜電極接合体の両側にセパレータを組み付けて燃料電池単セルを形成し、複数の燃料電池単セルを積層して燃料電池スタックを形成した後に、シール部の機能が十分でないことが判明した場合には、ガスケット8だけを交換することで対処可能である。したがって、
図10〜
図12に示す実施例と比較して、燃料電池単セルの調整、改善の自由度を高められる。
【0047】
更に別の実施例について説明する。
図18は更に別の実施例の直線部Pの断面図であり、
図19は更に別の実施例の曲線部Rの断面図である。
図18は
図13のE−E断面図に対応し、
図19は
図13のF−F断面図に対応する。本実施例では、
図16及び
図17に示す実施例と比較して、カソードセパレータ4cのカソード突出部10cの構成が相違している。すなわち、カソード突出部10cのバネ構造部11に立ち上がり部14を設けず、その代わりとして樹脂フレーム5fのカソードセパレータ4c側に、バネ構造部11に沿って溝状の空間18pが形成される。
【0048】
カソード突出部10cのバネ構造部11は、シール機能部12と支持部13pとを備えている。支持部13pは、空間18pの幅方向の両端部から中心に向かって延びる、カソードセパレータ4cの平面部分である。シール機能部12は、バネ構造部11の幅方向の中心に配置され、両側の支持部13pに支持され、支持部13pの形成する面(カソードセパレータ4cの基準面D)よりも厚さ方向S外向きに突出している。支持部13pとシール機能部12とは板バネ的な機能を有し、シール機能部12に印加される荷重を、支持部13pやシール機能部12が弾性変形することなどで受け止める。このとき、支持部13pが基準面Dを中心に厚さ方向S内向き及び外向きに弾性変形可能なように、支持部13pが基準面Dより厚さ方向S内向きに弾性変形可能な領域として、空間18pが形成されている。この場合、
図16及び
図17に示す実施例と比較して、カソード突出部10cの構造を簡便にすることができ、その製造を容易にすることができる。
【0049】
本実施例では、カソード突出部10cにおける直線部P(
図18)のバネ構造部11の幅Lp3及び支持部13の片側の幅d5は、それぞれ上記の幅Lp2及び幅d3と同様にして選択される。また、曲線部R(
図19)のバネ構造部11の幅Lr3(>Lp3)及び支持部13の片側の幅d6(>d5)は、それぞれ上記の幅Lr2及び幅d4と同様にして選択される。幅Lp3及び幅Lr3の大きさに対応して、
図18及び
図19の断面形状での空間18pの幅が決定される。
【0050】
更に別の実施例について説明する。上述の
図16及び
図17に示す実施例では、カソードセパレータ4c及びアノードセパレータ4aと樹脂フレーム5fとの接合は、例えば樹脂フレーム5fの両側面に予め形成された接着剤層を用いて行うことができる。
図20に示すように、樹脂フレーム5fは、その一つの実施例として樹脂フレーム基材50とその両側面に塗布された接着剤層(例示:熱可塑性樹脂層)51とで構成されている。そして、接合では、接着剤層51を熱で溶かしつつカソードセパレータ4c及びアノードセパレータ4aを樹脂フレーム5fの両側面に荷重Fにより押し付けることで、樹脂フレーム5fの両側面にそれぞれカソードセパレータ4cとアノードセパレータ4aとを熱圧着する。
【0051】
このとき、カソード突出部10cのバネ構造部11と樹脂フレーム5fとで形成される空間18には、カソードセパレータ4cと樹脂フレーム基材50との間の接着剤層51が荷重Fによりはみ出してしまう場合がある。そのような場合、はみ出した接着剤層51の量によっては、立ち上がり部14の内側を覆う接着剤層51のはみ出し部51aが形成され、立ち上がり部14が動き難くなり、バネ構造部11のバネとしての機能が弱められる可能性がある。上記事態は、例えば接着剤層51の厚みや量を適切に制御することで避けることができる。
【0052】
一方、本実施例では、上記事態を避ける他の方法として、バネ構造部11の形状を一部変更する。
図21は、本実施例のカソード突出部10cの断面図である。この場合にも直線部P及び曲線部Rは同様であるので直線部Pについて説明する。カソード突出部10cは、基準面Dから厚さ方向S外向きに三段階に突出した形状を有するバネ構造部11を備えている。すなわち、バネ構造部11は、シール機能部12、支持部13及び立ち上がり部14という二段階に突出した形状に加えて、カソードセパレータ4cの基準面Dとの間に受容部19という突出した形状を更に備えている。
【0053】
下側の受容部19は、バネ構造部11の幅方向の両側に設けられ、基準面Dから厚さ方向S外向きに立ち上がりつつ、バネ構造部11の幅方向の中心に向かうように形成されており、厚さ方向S外向きに凸な曲面を有している。それにより、受容部19は、樹脂フレーム5fとの間に空間18sを形成し、その空間18sにはみ出し部51aを受容する。一方、立ち上がり部14は、受容部19に接続されている。立ち上がり部14、支持部13及びシール機能部12は、板バネ的な機能を有し、シール機能部12に加わる荷重を、立ち上がり部14と支持部13とシール機能部12の弾性変形で受け止める。このような構成により、樹脂フレーム5fの両側面にそれぞれカソードセパレータ4cとアノードセパレータ4aとが熱圧着されるとき、接着剤層51のはみ出し部51aを空間18sに受容して、接着剤層51が立ち上がり部14に達することを抑制している。それにより、はみ出し部51aが板バネ的機能を担う立ち上がり部14の弾性変形を阻害することを防止することができ、バネ構造部11での荷重による弾性変形を維持し、シール性が損なわれることを防止できる。なお、本実施例では、受容部19は直線部及び曲線部それぞれの長さ方向全体にわたり形成される。
【0054】
更に別の実施例について説明する。上記
図20に示す実施例において、接着剤層51のはみ出し部51aの形成が抑制されるならば、カソード突出部10cの全てを
図21の断面形状にする必要はない。そこで、本実施例では、カソード突出部10cの一部を
図21の断面形状と同様に受容部19を有する断面形状にし、残りを
図20の断面形状と同様の断面形状にする。
図22は本実施例のカソード突出部10cの一部を拡大した部分平面図である。この場合、
図22のG−G断面の形状が
図20の断面の形状に対応し、
図22のH−H断面の形状が
図21の断面の形状に対応する。すなわち、本実施例では、
図20の断面の形状と
図21の断面の形状とが、バネ構造部11の中心線CP方向に交互に形成されている。このような形状とすることで、
図21の断面の形状の空間18sに接着剤層51をはみ出させることができる。
【0055】
更に別の実施例について説明する。燃料電池スタックAの各燃料電池単セル1では、運転時に、膜電極接合体5の中央領域2geの両側の雰囲気が湿潤になったり乾燥したりすることで、膜電極接合体5の中央領域2geが膨張したり収縮したりする。その結果、膜電極接合体5の両側のカソードセパレータ4cやアノードセパレータ4aの中央領域2gに及ぼされる面圧が変動し、それによりカソードセパレータ4cやアノードセパレータ4aの外周領域2fc、2faにあるカソード突出部10cやアノード突出部10aに掛かる荷重が変動する。ここで、面圧の変動はカソードセパレータ4cやアノードセパレータ4a内で均等に発生しないため、荷重変動もカソード突出部10cやアノード突出部10a内で均等に発生せず、したがって例えばカソード突出部10c内で荷重のばらつきが生じる。その結果、カソード突出部10cのシール機能が十分に発揮できなくなる可能性も考えられる。その対策として、荷重の分布に対応させてバネ構造部11の幅を場所により変更することが考え得るが、セパレータの設計が複雑になる。
【0056】
そこで、本実施例では、カソード突出部10cのバネ構造部11の直線部Pのシール機能部12の形状を直線形状から変更する。
図23は本実施例のカソード突出部10cの直線部Pの一部を拡大した部分平面図である。この図の例では、カソード突出部10cの中心線(バネ構造部11の中心線)CPに対してシール機能部12が蛇行した形状、すなわち波状にうねった形状である。すなわちバネ構造部11の幅方向の端からシール機能部12の中心までの距離を、中心線CPの両側で同一ではなく、中心線CP方向に沿って周期的に偏らせている。このようにするとシール機能部12は概ね曲線形状で構成されることになる。それにより、本実施例の直線部Pのバネ構造部11では支持部13、13pに幅の狭い箇所が長さ方向に概ね連続的に形成されるため、シール機能部12が直線形状のみのバネ構造部11の剛性と比較して、本実施例のバネ構造部11の直線部Pの剛性は高くなる。その結果、直線部Pのシール機能部12の長さ方向のいずれの位置においても荷重を分担することができる。それにより、カソード突出部10cの直線部Pに印加される荷重にバラつきがあっても、シール機能部12は全体としてシール機能を発揮できる。よって、
図9の実施例のようにバネ構造部11の幅を場所により変更することなく、一定の幅に保ってセパレータを設計することができる。
図23のようなカソード突出部10cを実現する具体的な実施例としては、例えば以下に示す二つの実施例が考えられる。
【0057】
図24(A)、(B)、(C)は、
図18又は
図19の断面形状を有するカソード突出部10cにおいて、
図23に示すようにシール機能部12の位置を中心線CLから左右にずらした実施例を示している。この実施例において、
図24の(A)は
図23のI−I断面に対応し、
図24の(B)は
図23のJ−J断面に対応し、
図24の(C)は
図23のK−K断面に対応する。
【0058】
図25(A)、(B)、(C)は、
図16又は
図17の断面形状を有するカソード突出部10cにおいて、
図23に示すようにシール機能部12の位置を中心線CLから左右にずらした実施例を示している。この実施例において、
図25の(A)は
図23のI−I断面に対応し、
図25の(B)は
図23のJ−J断面に対応し、
図25の(C)は
図23のK−K断面に対応する。