【実施例1】
【0021】
以下、本発明の一実施例を図面により説明する。
【0022】
図1および
図2は加湿装置の外観および内部構成を示した図である。加湿装置の本体1の上面には、加湿装置の運転開始・運転停止の指示や設定湿度などを入力するための各種スイッチを備えた表示操作部2、加湿空気を吹き出す吹出口3が設けられている。そして、本体1の背面には室内の空気を本体1内部に取り入れるための吸気口4が設けられており、本体1の側面には水を供給するための給水タンク5が着脱自在に設けられる。
【0023】
また、本体1の底部には、給水タンク5から供給された水を一定水量貯える水槽部6、水槽部6内に配置され水槽部6に貯えられた水を吸水して湿潤する気化フィルタ7が配置されている。
【0024】
そして、気化フィルタ7の上部にはモータ8とシロッコファン9からなる送風機10が設けられており、この送風機10の駆動により吸気口4から吹出口3にいたる送風経路に送風が行われる。また、送風経路中の気化フィルタ7の上流には、吸気口4から導入された空気を加熱して温風とするための温風用ヒータ11が設けられている。
【0025】
さらに、送風機10の上部には、加湿装置の動作を制御するための制御部12を備えた制御基板13が設けられ、この制御基板13には種々の電子部品や室内空気の湿度を検出する湿度センサ14が配置されていて、電子部品の取り付け面を下にして本体1に固定されている。
【0026】
水槽部6および水槽部6が収容される水槽収容部15には、水槽部6内の水位を検出する水位検出手段16が設けられている。本実施例では、水位検出手段16として、水位に応じて回動するフロートからの磁気を検出することで水位を判断するフロートセンサを使用している。
【0027】
図2に二点鎖線で示す第1所定水位は、水槽部6内に給水が必要かどうかを判断する基準となる水位であり、水位検出手段16により判断される。また、第2所定水位は、後述する渇水運転によって低下させるべき水位であり、これは水槽部6を本体1から取り外して傾けたり揺すったりしても内部に残っている水が水槽部6の壁面の上端を越えて外にこぼれない程度の水位である。
【0028】
水位検出手段16は、水槽部6内の水位が第1所定水位以上あるか否かを検出して制御部12に信号を送る。また、水位が第1所定水位未満にまで低下したことを検出すると、制御部12は温風用ヒータ11への通電を停止させる。なお、本実施例ではフロートセンサを使用したが、水位検出手段16に関しては上記の限りではなく、例えば発光素子と受光素子を備えプリズム反射面の液体の有無による光の変化により液体の有無を検出する光学式液面センサを使用するものであってもよい。
【0029】
図3は表示操作部2を説明する図である。表示操作部2には各操作スイッチが設けられており、加湿装置の運転開始・運転停止を指示する運転スイッチ17、目標湿度を設定する湿度設定スイッチ18、気化フィルタ7の清掃を行った後で後述するお手入れランプ21を消灯させるためのお手入れリセットスイッチ19を備えている。
【0030】
また、表示操作部2には各表示ランプが設けられており、湿度設定スイッチ18により設定された目標湿度を点灯する湿度設定ランプ20、気化フィルタ7のお手入れ時期となったときに点滅する清掃報知手段としてのお手入れランプ21、給水タンク5の水がなくなったときに点滅する給水報知手段としての給水ランプ22を有している。さらに、表示操作部2には湿度センサ14により検出した室内の現在湿度をセグメントによって点灯表示する湿度表示部23を備えている。なお、複数のランプの集まりで構成されているものについては破線囲みで示している。
【0031】
図4は制御部12の構成を示すブロック図である。12は制御部であり、この制御部12の入力側には、運転スイッチ17などの各操作スイッチが接続されている他、湿度センサ14、水位検出手段16も接続されている。また、制御部12の出力側には、お手入れランプ21などの各表示ランプおよび湿度表示部23、送風機10、温風用ヒータ11が接続されている。
【0032】
次に、上述の構成における加湿装置の動作について説明する。表示操作部2の運転スイッチ17を操作して運転開始の指示を行い、さらに湿度設定スイッチ18で目標とする湿度を選択すると送風機10が駆動するので、室内の空気は吸気口4から本体1内に取り入れられ、取り入れられた空気は気化フィルタ7を通過する際に加湿空気となって吹出口3から排出されて加湿運転が行われる。また、送風機10が駆動することにより本体1内が負圧となることから、制御基板13に設けられた湿度センサ14周辺には室内の空気が取り込まれて、湿度センサ14は室内の湿度を検出して制御部12に信号を送る。
【0033】
このようにして加湿運転が開始されると、制御部12は湿度設定スイッチ18により設定された設定湿度と、湿度センサ14が検出した検出湿度の差を算出し、送風機10の回転数および温風用ヒータ11への通電率を制御して設定湿度に近づけるよう加湿量を調節する。例えば、検出湿度が設定湿度より小さく、その差が大きい場合には、送風機10の回転数と温風用ヒータ11への通電率を最大にして設定湿度に早く近づけるように加湿運転を行う。その後、検出湿度が設定湿度に対して所定値以上となるか、または設定湿度以上を一定時間維持すれば検出湿度が安定領域に入ったと判定し、送風機10の回転数と温風用ヒータ11への通電率を制限して加湿運転を継続したり、検出湿度が設定湿度に対して所定値以下に低下するまで加湿運転を休止する。
【0034】
また、加湿装置の運転によって水が消費されて給水タンク5内の水がなくなると水槽部6の水位が低下し、制御部12は水位が第1所定水位未満になったことを検出すると給水ランプ22を点滅させて、給水タンク5への給水が必要であることを報知する。
【0035】
さらに、水槽部6および気化フィルタ7は長期間の使用による汚れや雑菌の繁殖に対して定期的なメンテナンスが必要になるため、運転時間に関わらず、制御部12は加湿装置に電源が投入されてからの時間を清掃判定時間t1として計測し、所定時間T1(例えば336時間(=14日間))が経過するとお手入れランプ21を点滅させてユーザーに清掃時期となったことを報知する。ユーザーはお手入れランプ21が点滅したときには、水槽部6を本体1から取り外して水槽部6と気化フィルタ7を洗浄した後、水槽部6を本体1に設置してお手入れリセットスイッチ19を操作すると、お手入れランプ21が消灯する。なお、清掃時期の報知タイミングの判断に関しては上記の限りではなく、例えば送風機10および温風用ヒータ11への通電時間の積算値に基づいて判断するものであってもよい。
【0036】
本発明の加湿装置においては、清掃時期が報知された後に水位が第1所定水位未満に低下すると、通常の加湿運転から水槽部6内に残った水を減らすための渇水運転へと移行する。この渇水運転の動作を
図5に示したフローチャートを用いて説明する。
【0037】
清掃判定時間t1が所定時間T1を経過すると、制御部12は水槽部6および気化フィルタ7の清掃時期に達したと判断してお手入れランプ21を点滅させ、ユーザーに清掃時期になったことを報知する(ステップ1)。
【0038】
清掃時期が報知された後、制御部12は水位検出手段16からの信号により水槽部6内の水位が第1所定水位未満か否かを判断し(ステップ2)、第1所定水位以上あると判断した場合には通常の加湿運転を継続する。
【0039】
一方、給水タンク5および水槽部6の水が徐々になくなり、ステップ2で水槽部6内の水位が第1所定水位未満にまで低下したと判断した場合には、制御部12は温風用ヒータ11への通電を停止させるとともに送風機10のみ駆動させて、水槽部6内に残った水を気化させて減らす渇水運転に移行する(ステップ3)。
【0040】
渇水運転を開始すると、制御部12は渇水運転時間t2の計測を開始する(ステップ4)。渇水運転時間t2の間は送風機10を連続駆動させる。その間、渇水運転時間t2が所定時間T2を経過したかを判断し(ステップ5)、所定時間T2を経過したら送風機10の駆動を停止させて渇水運転を終了する(ステップ6)。ここで所定時間T2とは、水槽部6の水位が少なくとも第2所定水位以下に低下するまでに必要な送風機10の駆動時間(例えば30分間)として予め制御部12に設定するものである。なお、本実施例では渇水運転終了の判断を所定時間T2の経過によって行ったが、判断方法に関しては上記の限りではなく、例えば水位検出手段16により第2所定水位を検出してもよい。
【0041】
また、渇水運転を開始した後で検出湿度が設定湿度に対して所定値以上に上がった場合であっても、制御部12は送風機10を停止させずに所定時間T2が経過するまで連続駆動させる。さらに、過加湿状態による加湿運転の休止時においても、清掃時期が報知された後に自然気化などにより第1所定水位未満まで水位が低下したと判断したときには、制御部12は送風機10を強制的に再駆動させて渇水運転を開始する。この制御により、水槽部6内に残った水を確実に気化させて水量を減らすことができる。
【0042】
上記の渇水運転を実施することにより、水槽部6を傾けても水槽部6の壁面の上端を越えて外にこぼれない程度まで水量を減らすことができるので、水槽部6や気化フィルタ7の清掃時に水槽部6を取り外したり運搬したりするなどで振動を与えても水槽部6から水がこぼれないようにすることができる。そして、この渇水運転は水槽部6や気化フィルタ7の清掃が必要となったときだけ実施するので、不必要に渇水運転を行って吸水にかかる時間のために次回の加湿運転の立上りが遅くなるといった不便さを抑えることができる。
【0043】
また、渇水運転時には温風用ヒータ11を使用しないので、水量が少なくなり部分的に乾燥した状態の水槽部6や気化フィルタ7に熱によるダメージを与えることがないので、水槽部6や気化フィルタ7の劣化や変形が進むことを抑えることができ、過熱により水槽部6や気化フィルタ7から発火する危険性をも回避することができる。
【0044】
さらに、渇水運転は第2所定水位よりもさらに少ない水量に減るまで実施してもよく、気化フィルタ7が完全に乾燥するまで渇水運転時間t2を継続させてもよい。これにより、気化フィルタ7は雑菌が繁殖しにくい状態になっているので、清掃時期を過ぎても清掃するのを忘れたまま加湿装置を使用せず、しばらく放置してしまったとしても、気化フィルタ7からの悪臭の発生を抑えることができる。万が一、清掃を忘れたまま加湿装置を使用するシーズンが終了して片付けてしまった場合であっても、悪臭が発生する心配がない。
【0045】
ステップ6で渇水運転を終了した後は、制御部12は給水ランプ22を点滅させてユーザーに給水タンク5および水槽部6に水がなくなったことを報知する(ステップ7)。なお、給水ランプ22以外にもブザーを鳴らす等により報知するものでもよい。つまり、ユーザーに対しては給水報知をしながら、渇水運転が終了したことも併せてお知らせしているのである。これにより、ユーザーは給水報知に気付いたらすぐに水槽部6や気化フィルタ7を清掃することができる。また、渇水運転の途中では給水報知しないので、水槽部6内の水量を減らしている途中でユーザーが水を補給してしまうことを予め防止することができる。
【0046】
なお、ステップ5の渇水運転の途中において、ユーザーが給水タンク5に水を補給してしまった場合には水槽部6内に水が供給されて水位が上昇する。そして、再び水位が第1所定水位以上になったことを検出したとき(ステップ8)、制御部12は渇水運転を中断し、通常の加湿運転を再開する(ステップ9)。その後はステップ2に戻って、水位が再び第1所定水位未満にまで低下したかを判断する。