【文献】
三協立山株式会社 三協アルミ社,「三協アルミ 防火サッシF型片上げ下げ窓 シングルハング アルミ樹脂複合タイプ 面格子付片上げ下げ窓Low−Eガラス仕様 施工要領書」,日本,2013年 6月,1-12頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されたような従来の上げ下げ窓では、火災時の輻射熱により室外側から加熱された場合、見込み方向の室外側にある上部障子が熱影響を受け易い。このため、上部障子が加熱され、アルミ製の下框が室外側から溶融すると、上部障子に嵌め込まれているガラスパネルを下框で保持することが困難となり、ガラスパネルが脱落する可能性がある。このような状況では、ガラスパネルの脱落によって、上部障子に室内外を連通させる開口部分が生じてしまうことから、そのような上げ下げ窓を防火戸として使用できない。
【0006】
本発明の目的は、外障子の下框が溶融しても、外障子からパネル材が脱落するのを防止できる建具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の建具は、窓枠内に固定された外障子と、前記外障子の室内側に沿って上下にスライドすることにより開閉可能な内障子とを備える建具であって、前記外障子は、下框を有して框組みされた内部にパネル材を嵌め込んで構成されるとともに、前記窓枠の左右の縦枠と前記下框とに取り付けられる不燃性の固定装置を介して前記窓枠に固定され
、前記外障子の前記下框は、前記内障子の内召合せ框の室外側に位置する外召合せ框であり、前記下框は、前記パネル材を保持する保持用開口部と、前記保持用開口部に対して下方に位置する中空部とを仕切る仕切り片を備え、前記仕切り片には、上下方向において突出したビスホール部が形成され、前記保持用開口部には、前記パネル材の下端縁を保持する不燃性の保持材が配置され、前記中空部には、不燃性の框補強材が設けられ
、前記固定装置は、前記下框の端部にビスによって固定され、前記ビスによる固定位置は、前記パネル材の見込み方向における中央と前記パネル材の室内面との間における見込み範囲内に納まっており、
前記パネル材は、室内側のガラス板と、前記室内側のガラス板よりも板厚が厚く重量の大きい室外側のガラス板とを有した複層のガラスパネルによって構成され、前記パネル材の重心は、当該パネル材のうち見込み方向における中央よりも室外側に位置し、前記框補強材は、前記パネル材の見込み方向における中央よりも室外側であって前記室外側のガラス板の下方位置で、前記下框の見込み方向において前記仕切り片の前記ビスホール部と重なって前記保持材と連結されることを特徴とする。
この本発明の建具によれば、下框に設けられてパネル材の荷重を受ける框補強材は不燃性とされる。従って、火災時の輻射熱によって外障子の下框が室外側から溶融しても、框補強材によってパネル材を継続して支持でき、框組みに嵌め込まれたパネル材が下框の呑込部分から外れることがなく、パネル材の脱落を防止できる。
また、建具として、窓枠と、この窓枠内に固定される外障子と、窓枠内に上下スライド開閉する内障子とを備えた上げ下げ窓とすることができ、防火戸として利用可能な上げ下げ窓を提供できる。
【0009】
本発明の建具では
、前記框補強材は、前記保持用開口部の下面と面接触す
ることが好ましい。
このような構成によれば、框補強材が保持用開口部の下面と面接触することで、パネル材を安定して支持でき、パネル材の脱落をより確実に防止できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、外障子の下框が溶融しても、外障子からパネル材が脱落するのを防止可能な建具を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[第1本実施形態の構成]
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜
図4において、上げ下げ窓1は、戸建て住宅等の建物の外壁開口部に設けられて建物の室内空間と室外空間とを仕切る本実施形態に係る建具であって、上枠11、下枠12、および左右の縦枠13を四周枠組みした窓枠10と、この窓枠10の内側に支持された上部障子20(外障子)および下部障子30(内障子)とを備えて構成されている。
【0015】
窓枠10の上枠11、下枠12、および左右の縦枠13は、室外側に位置するアルミ製の押出し形材と室内側に位置する樹脂製材料とが組み合わされた複合体によって形成されている。
上部障子20は、上框21、下框22(外召合せ框)、および左右の縦框23を四周框組みした内部に、複層のガラスパネル24(パネル材)を嵌め込んで構成されている。上框21および左右の縦框23は、室外側に位置するアルミ製の押出し形材と室内側に位置する樹脂製材料とが組み合わされた複合体によって形成されており、下框22は、アルミ製の押出し形材によって形成されている。
下部障子30は、上框31(内召合せ框)、下框32、および左右の縦框33を四周框組みした内部に、複層のガラスパネル34を嵌め込んで構成されている。上框31、下框32および左右の縦框33は、室外側に位置するアルミ製の押出し形材と室内側に位置する樹脂製材料とが組み合わされた複合体によって形成されている。
【0016】
窓枠10、上部障子20および下部障子30に使用される樹脂製材料は、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)によって構成されている。なお、PVCは、火炎から離されていれば消火する自己消火性に優れるため、これ自体が火炎に直接さらされない限り、発火可能性は低い。
【0017】
上部障子20は、窓枠10の上枠11および縦枠13に位置決めされて固定された固定障子であり、下部障子30よりも室外側に設けられている。
下部障子30は、窓枠10の縦枠13に案内され、上部障子20の室内側に沿って上下スライド開閉可能に支持された可動障子である。
これらの上部障子20の下框22(外召合せ框)と下部障子30の上框31(内召合せ框)とが見込み方向に重なると、上げ下げ窓1が閉じられるようになっている。
下部障子30の上框31の略中央部にはクレセント錠35が設けられ、上部障子20の下框22には錠受け25が設けられており、上部障子20および下部障子30を閉じた状態でクレセント錠35を錠受け25に係合させることで、上げ下げ窓1が施錠されるようになっている。
【0018】
窓枠10の縦枠13は、見込み方向に延びる見込み片部131と、見込み片部131の室内側、中間部、および室外側からそれぞれ見付け方向内側に延びる室内側見付け片132、中間部見付け片133、および室外側見付け片134とを有して形成されている。
なお、本実施形態での室内側見付け片132は、樹脂製材料によって形成され、見込み片部131および室外側見付け片134がアルミ製の押出形材の一部、中間部見付け片133がアルミ製の押出形材と樹脂製材料の組み合せとして形成されている。
【0019】
下部障子30は、上框31の両端に設けられた樹脂製の上部摺動片36と、下部障子30の下端部に連結された下部摺動片37とが、縦枠13の室内側見付け片132および中間部見付け片133間に案内されることで上下スライド可能に構成されている。
上部障子20は、縦枠13の中間部見付け片133および室外側見付け片134間に設けられる固定装置50によって、下辺両端部である下框22の端部および縦框23の下端部が支持されるとともに、上辺両端部である上框21の端部および縦框23の上端部に取り付けた位置決め部材60が上枠11によって位置決めされることで窓枠10に固定されている。下框22には、室内側から上方に延出した延出片22A(
図1,6)が設けられている。
【0020】
次に、上部障子20の固定構造について
図5、
図6も参照して説明する。
図5は、上部障子20の下辺部を支持する固定装置50を室外側から示す断面図である。
図6は、上部障子20の下框22を示す縦断面図である。
図1〜
図3、
図5、
図6に示すように、固定装置50は、縦枠13の見込み片部131に固定される受け材51と、この受け材51に対して着脱自在かつ固着可能に設けられるとともに上部障子20の下辺部を支持可能な固定材52と、固定材52を覆う樹脂製(ASA)の固定材カバー53(
図1,2)とを備えて構成され、固定材カバー53を除いて不燃性を有している。
【0021】
受け材51は、金属板材の折り曲げ加工により成形され、縦枠13の見込み片部131に固定される上下の固定片部511と、これらの固定片部511から縦枠13の見付け方向内側にコ字形に突出する固着部512とを有して形成されている。そして、受け材51は、縦枠13の見付け方向外側から螺合されるビス513によって縦枠13の見込み片部131に固定されるようになっている。また、固着部512には、固定材52を螺合するための2つのビス孔が設けられている。
【0022】
固定材52は、樹脂製(ASA)の固定材本体521と、この固定材本体521に取り付けられた金属製(ステンレス)の固定補強板522とを有して形成されている。固定補強板522は、金属板材から断面略L字形に形成されており、受け材51に固着した状態で略水平に延びる水平支持片部522Aと、略鉛直に延びる鉛直支持片部522Bとを有して形成されている。一方、固定材本体521は、受け材51に固着した状態で受け材51を覆うケース部521Aと、このケース部521Aから延出し固定補強板522の水平支持片部522A下側に沿って延びる水平延出部521Bと、固定補強板522の鉛直支持片部522Bを係止する係止片部521Cとを有して形成されている。これらの固定材本体521および固定補強板522は、係止片部521Cで鉛直支持片部522Bを係止することで一体に組み立てられるようになっている。
【0023】
以上のような固定材52は、ビス523を用いて受け材51に取り付けられ、ビス523を取り外すことで受け材51から取り外せる、つまり受け材51に対して着脱自在に構成されている。詳しく説明すると、固定材本体521のケース部521Aと固定補強板522の鉛直支持片部522Bとに2本のビス523を貫通させ、これらのビス523を固着部512のビス孔に螺合することで、固定材52が受け材51に固着されるようになっており、逆の手順でビス523を取り外すことで受け材51から固定材52が取り外されるようになっている。さらに、固定材本体521の水平延出部521Bと固定補強板522の水平支持片部522Aにビス524を貫通させ、このビス524を上部障子20の下框22を形成する底面部223(
図5、
図6)に螺合することで、上部障子20が固定装置50に対して移動不能に支持されるようになっている。
【0024】
位置決め部材60は、
図1に示すように、上枠11の突片111に当接して上部障子20の上辺部を、上枠11に対する左右方向と見込み方向との両方向に位置決めし、上辺部が水平方向に移動しないように規制する部材である。このような位置決め部材60は、上部障子20の上辺部に取り付けられ、位置決め部材60が取り付けられた上部障子20を窓枠10に室外側から建て込むことで、位置決め部材60が縦枠13の室外側見付け片134に係止されて上部障子20が室外側に倒れないようになっている。さらに、位置決め部材60が取り付けられた上部障子20を上方に持ち上げて上辺部を上枠11に近接させると、位置決め部材60が突片111の傾斜面に当接して室内側に案内され、上部障子20の上辺部が見込方向に位置決めされる。また、位置決め部材60の一部が突片111に設けられた図示略の切欠きに挿入されることで、上部障子20の上辺部が上枠11に対して左右方向に位置決めされるようになっている。
【0025】
図1、
図3、
図5、
図6において、本実施形態の上部障子20の下框22内には、ガラスパネル24の荷重を間接的に支持する框補強材70が設けられている。框補強材70は、スチール等の金属製で不燃性を有し、下框22の長手方向に沿って連続したバー状に形成されている。框補強材70の長さ寸法は、例えばガラスパネル24の下端の一辺の長さ寸法と同程度であるが、ガラスパネル24の両端近傍に分けて設けてもよい。
ここで、下框22は、鉛直な室内側面部221および室外側面部222と、これらを連結する仕切り片28とを有している。
仕切り片28は図6に示すように突出して形成されたビスホール部を有している。下框22における仕切り片28の上方の空間は、各側面部221,222の上側部分と当該仕切り片28とで区画され、上方に開口してガラスパネル24の下端縁を保持する保持用開口部26になっている。下框22における仕切り片28の下方の空間は、各側面部221,222の下側部分と当該仕切り片28とで区画された中空部27になっている。上方の保持用開口部26内には、ガラスパネル24の下端縁の他、この下端縁をガスケット241を介して保持する断面コ字形の保持材242が配置されている。保持材242もスチール等の金属製であり、不燃性を有している。下方の中空部27内には、框補強材70が挿入されている。
【0026】
框補強材70は、
見込み方向に沿った見込み片、本実施形態では固定装置50に連結される水平な連結片71と、連結片71の室外側端に連続して設けられて上方に突出するとともに下方に向けてコ字形に開口した支持片72とを有し、断面柄杓形に形成されている。このような框補強材70では、長手方向の両側にて、連結片71部分がビス524によって固定装置50に固定されている。すなわちビス524は、固定装置50に下框22を固定するのみならず、框補強材70を固定装置50に固定するためにも用いられる。
下框22の端部と固定装置50とを固定するビス524による固定位置は、図6に示すように、ガラスパネル24の見込み方向における中央とガラスパネル24の室内面との間の見込み範囲内に納まっている。また、ガラスパネル24の下端縁を保持する保持材242は、ビス243によって仕切り片28に固定されるが、このビス243は框補強材70の支持片72を仕切り片28を介して保持材242と連結するためにも用いられる。この際、支持片72の上面72Aは、保持用開口部26を区画している仕切り片28の下面28Aと面接触し、仕切り片28を所定の接触面積にて確実に支持することが可能であり、ひいては仕切り片28および保持材242を介してガラスパネル24を良好に支持することとなる。
なお、
図8では、框補強材70の上下の高さ寸法を中空部27の中空部27と略同じにすることで、框補強材70の上端を仕切り片28の下面28Aと線接触させている。
【0027】
[本実施形態の作用]
以下、本実施形態に係る上げ下げ窓1の作用について説明する。例えば、室外側において火災が発生した場合は次の通りである。
室外側での火災時、上げ下げ窓1は、室外から輻射熱を受けて次第に温度上昇する。特に室外側に配置された上部障子20への熱影響が大きく、上部障子20の下框22を形成している室外側面部222の温度がアルミの溶融温度(615℃〜655℃)に達すると、この鉛直な室外側面部222が溶融し、
図7に示すように、落下してしまうことがある。
この際、下框22の内部には不燃性を有する框補強材70が設けられ、その長手方向の両側が固定装置50に連結され、固定装置50を介して縦枠13に固定されている。すなわち、框補強材70は、下框22の室外側面部222が溶融落下しても、下框22の仕切り片28および保持材242を介してガラスパネル24の下端縁を支持することとなり、ガラスパネル24が上部障子20から脱落するのを防止する。
【0028】
[本実施形態の効果]
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)上げ下げ窓1の上部障子20においては、下框22に設けられてガラスパネル24の加重を受ける框補強材70は不燃性とされ、同様に不燃性を有する固定装置50を介して窓枠10の左右の縦枠13に固定されている。従って、火災時の輻射熱によって上部障子20の下框22を形成している室外側面部222が溶融落下しても、窓枠10に固定された框補強材70によってガラスパネル24を継続して支持でき、框組みに嵌め込まれたガラスパネル24が下框22の呑込部分から外れることがなく、ガラスパネル24の脱落を防止できる。これにより、上げ下げ窓1を耐火戸として用いることができる。
【0029】
(2)框補強材70は支持片72を備え、支持片72の上面72Aがガラスパネル24保持用の保持用開口部26を区画している仕切り片28の下面28Aと面接触しているので、仕切り片28を介して框補強材70によりガラスパネル24を安定して支持でき、ガラスパネル24の脱落をより確実に防止できる。
【0030】
(3)ガラスパネル24を保持する保持材242と框補強材70とがビス243にて連結されているので、下框22の室外側面部222が溶融した際には、ガラスパネル24を保持材242ごと框補強材70にて確実に支持でき、保持状態をより良好に維持できる。従って、ガラスパネル24をほぼ通常の位置で支持でき、ガラスパネル24の位置ずれによる開口部分を一層生じにくくできる。
【0031】
(4)框補強材70の支持片72は、框補強材70の中でも室外側に設けられているので、室外側に脱落しようとするガラスパネル24を良好に支持できる。特に、複層のガラスパネル24は、板厚が厚く重量の大きいガラス板が室外側に配置され、ガラスパネル24の重心は見込み方向の室外側にあるため、下框22の室外側面部222が溶融した場合にガラスパネル24が室外側に落下し易くなっている。従って、框補強材70の中でも、支持片72が室外側に設けられていることや、この支持片72と保持材242との連結部分が室外側に位置することで、当該支持片72によってガラスパネル24を一層確実に支持できる。
【0032】
[第2実施形態]
図8には、本発明の第2実施形態として、断面L字形の框補強材70を用いた例が示されている。
本実施形態の框補強材70は、固定装置50に連結される水平な連結片73と、連結片の室外側端に連続して設けられるとともに上方に向けて鉛直に立設された支持片74とを有し、断面L字形に形成されている。支持片74の上端は、室外側面部222の内面に当接するように室外側に位置している。ただし、支持片74は、ビス243によって仕切り片28および保持材242とは連結されていない。その他の構成は第1実施形態と同じである。
【0033】
本実施形態においては、火災時に室外側面部222が溶融落下した場合、框補強材70を形成する支持片74の上部先端が、仕切り片28の下面28Aの室外側の部分と略線接触して当接し支持する。このため、框補強材70の形状は異なるが、その仕切り片28および保持材242を介して支持片74にてガラスパネル24を良好に支持でき、第1実施形態の(1)の効果を同様に得ることができる。
また、支持片74が室外側に設けられていることで、第1実施形態の(4)の効果も同様に得ることができる。さらに、框補強材70の形状を単純化して材料コストを抑えることができる。
【0034】
[変形例]
なお、本発明は以上の各実施形態で説明した構成のものに限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形例は、本発明に含まれる。
例えば、前記各実施形態では、断面柄杓形あるいは断面L字形の長尺の一本の框補強材70が框内に連続して用いられていたが、框補強材は框の両端部にそれぞれ短尺のものが設けられてもよく、また、その断面形状は任意であり、各実施形態の形状に限定されない。
また、金属板材の曲げ加工等で一体成形される框補強材に限らず、溶接等により一体に接合される複数部材で框補強材を構成してもよい。
【0035】
前記各実施形態では、框補強材70が下框22の中空部27内に配置されていたが、本発明に係る框補強材は、固定装置50に連結され、かつパネル材を支持できればよいから、そのような中空部27内に配置されていなくともよい。例えば、下框の断面形状や框補強材の断面形状を工夫することで、框補強材を下框の下面に沿って設けるなど、室内側および室外側から視認できない位置に設けつつ、框補強材の両側を固定装置に連結し、かつその框補強材によってパネル材を支持させてもよい。
【0036】
前記各実施形態では、本発明に係るパネル材として複層のガラスパネル24を例に挙げて説明したが、単層のガラスパネル、セラミック製のパネル材、スチール等の金属製のパネル材、自然石等のパネル材などであってもよい。
【0037】
前記各実施形態では、アルミ製材料と樹脂製材料との複合体によって窓枠10や障子20,30の框組みが構成されている例を説明したが、これに限定されず、窓枠の窓枠材や障子の框材をアルミ製や樹脂製の押出し形材のみによって構成してもよい。
【0038】
前記各実施形態では、上部障子20および下部障子30を備えた上げ下げ窓1について説明したが、本発明の建具としては、上部障子、中間障子、および下部障子を備えた段窓タイプの上げ下げ窓であってもよい。このような場合では、中間障子が固定障子とされ、固定装置により窓枠に固定される。
【0039】
前記第2実施形態では、框補強材70の支持片74が鉛直片として形成され、保持材242には連結されていなかったが、例えば、このような支持片74の高さ方向の中間位置に室内側に延出する水平片を設け、この水平片にビス243を螺合させる等して框補強材70を保持材242に連結してもよい。