【文献】
Intel Corporation,On Overlap of Multiple D2D Resource Pools and UE Behavior,3GPP TSG-RAN WG1#79 R1-144652,フランス,3GPP,2014年11月 8日,Section 3.2
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記リソース選択パラメータは更に、前記送信対象のD2DデータがD2D通信リソースを使用することによって送信されるたびに占用することのできるリソース量を示す、
請求項1に記載の方法。
前記リソース選択パラメータは更に、前記送信対象のD2DデータがD2D通信リソースを使用することによって送信されるたびに占用することのできるリソース量を示す、請求項7に記載の端末。
端末による送信対象のD2D(device-to-device)データのタイプに従って、前記D2Dデータのリソース選択パラメータを構成するように適合される処理ユニットと、
前記処理ユニットによって構成された前記リソース選択パラメータを前記端末に送信するように適合される送信ユニットと、
を備え、
前記リソース選択パラメータは、D2D通信リソースにおけるリソースブロックが、前記D2Dデータが送信される際に占有可能である確率を示すネットワークデバイス。
前記送信ユニットが前記リソース選択パラメータを前記端末に送信する前に、前記端末によって送信された、前記端末による送信対象の前記D2Dデータのタイプ情報を受信するように適合される受信ユニット、
を更に備える、請求項10に記載のネットワークデバイス。
【背景技術】
【0002】
従来のセルラ無線通信技術では、ユーザ装置は、無線インタフェースを用いて基地局と通信し、基地局を用いてネットワーク上の宛先ノードにユーザデータを転送する。
【0003】
モバイル通信技術の発達により、ユーザの要求をより良好に満たしユーザ装置間の情報交換の効率を改善するために、ロング・ターム・エボリューション(Long Term Evolution,略称LTE)システムでは、ユーザ装置間の直接通信、すなわちD2D通信(
Device-to-Device Communication,D2D Communication)(サイドリンク(Sidelink)通信とも呼ばれる)の仕組みが導入されている。従来のセルラ無線通信技術とは異なり、ユーザ装置のデータは、基地局を用いて送信される必要はなく、ユーザ装置間の無線インタフェースを用いて直接送信することで、ネットワークの転送遅延を低減することができる。D2D通信モードでは、ユーザ装置間の直接通信リンクは、基地局のようなネットワークデバイスの制御下で、又は支援によって、確立することができる。D2D通信の典型的な適用シナリオは、消防隊員間の通信などの公共安全シナリオである。典型的なサービスタイプは音声サービスである。
【0004】
図1に示されるように、D2D通信システムは、基地局101と、ユーザ装置(UE)1及びUE2とを含む。基地局101及びUE1は、セルラ無線通信を行うことができる。また、UE1及びUE2はD2D通信を行うことができる。
【0005】
現在、D2D通信は、グループ通信、すなわち1対多通信をサポートしており、D2Dユーザ装置は、通信グループ内の複数のユーザ装置にD2Dデータを送信することができる。
図2に示されるように、基地局201は、D2Dグループ通信の確立においてUE1,UE2,UE3及びUE4を制御又はアシストする。例えば、グループ202は公共安全グループである。UE1は、基地局を使用せずに、UE2,UE3及びUE4に直接データを送信することができる。現在、D2D通信は更に、ユニキャスト通信すなわち1対1通信をサポートしており、D2Dユーザ装置は、D2Dデータを別のユーザ装置に直接送信する。
【0006】
しかしながら、伝送リソースはユーザ装置間の競合によって取得されるので、
既存のD2D通信システムには問題があるおそれがある。例えば、一部のユーザ装置が競合によるリソースの取得に失敗したことが原因で、一部のデータが、十分にタイムリー且つ信頼できる方式で送信されない。
【0007】
既存の無線通信システムにおけるD2D通信方式の本質的な欠点が原因で、
既存のD2D通信システムに存在し得る問題(例えば、一部のデータが十分にタイムリー且つ信頼できる方式で伝送されない)を解決するために、新しいD2Dデータ伝送方法及びデバイスが当技術分野で緊急に必要とされている。
【発明の概要】
【0008】
本発明の実施形態は、D2D通信において一部のデータがタイムリー且つ信頼できる方式で伝送されることを保証するために、データ伝送方法及びデバイスを提供する。
【0009】
第1の態様によれば、データ伝送方法が提供される。本方法は、
ユーザ装置が、送信対象のD2Dデータによって用いられる論理チャネルを決定するステップと、
ユーザ装置が、送信対象のD2Dデータのリソース選択パラメータを決定するステップと、
ユーザ装置が、リソース選択パラメータに従って、送信対象のD2Dデータのために、構成されたD2D通信リソースからD2D通信リソースを選択し、選択されたD2D通信リソース上で、決定された論理チャネルを用いて、送信対象のD2Dデータを別のユーザ装置に送信するステップと、
を含む。
【0010】
第1の態様に関して、本方法において、
ユーザ装置が送信対象のD2Dデータによって用いられる論理チャネルを決定するステップは、
構成情報と送信対象のD2Dデータのタイプとに従って、送信対象のD2Dデータによって用いられる論理チャネルを決定するステップであって、構成情報は、論理チャネルと送信対象のD2Dデータのタイプとの間の対応関係を含む、ステップ、
を含む。
【0011】
第1の態様に関して、本方法において、
構成情報はユーザ装置に記憶され、又は、
構成情報は、ユーザ装置によりネットワークデバイスから受信され、構成情報は、ネットワークデバイスにより全タイプのD2Dデータのタイプに従って決定される。
【0012】
第1の態様に関して、本方法において、
ユーザ装置が送信対象のD2Dデータによって用いられる論理チャネルを決定するステップの前に、本方法は、
ユーザ装置が、ネットワークデバイスに、送信対象のD2Dデータのタイプ情報を送信するステップと、
ユーザ装置が、ネットワークデバイスによって送信された構成情報を受信するステップであって、構成情報は、送信対象のD2Dデータのタイプ情報に従って送信対象のD2Dデータのためにネットワークデバイスによって構成された論理チャネルを含む、ステップと、
を含み、ユーザ装置が送信対象のD2Dデータによって用いられる論理チャネルを決定するステップは、
ユーザ装置が、ネットワークデバイスによって送信された構成情報に従って、論理チャネルを決定するステップ、
を含む。
【0013】
第1の態様に関して、本方法において、
リソース選択パラメータは、送信対象のD2DデータがD2D通信リソースを使用できるか又は使用できない条件を規定し、又は、
リソース選択パラメータは、送信対象のD2DデータがD2D通信リソースを使用できるか又は使用できない条件と、送信対象のD2DデータがD2D通信リソースを使用するたびに占用することのできるリソース量とを規定する。
【0014】
第1の態様に関して、本方法において、
リソース選択パラメータはリソース占用確率を含み、リソース占用確率は、送信対象のD2Dデータが送信されるときにD2D通信リソースのリソースブロックを占用できる確率を規定する。
【0015】
第1の態様に関して、本方法において、
リソース選択パラメータはバックオフリソース占用時間を含み、バックオフリソース占用時間は、送信対象のD2Dデータが送信されるときに、送信対象のD2DデータがD2D通信リソースを用いて2回送信される最小の時間間隔を規定する。
【0016】
第1の態様に関して、本方法において、
リソース選択パラメータはユーザ装置に記憶され、又は、
リソース選択パラメータは、ユーザ装置によりネットワークデバイスから受信され、リソース選択パラメータは、ネットワークデバイスにより、送信対象のD2Dデータのタイプに従って決定される。
【0017】
第1の態様に関して、本方法において、
ユーザ装置が送信対象のD2Dデータのリソース選択パラメータを決定するステップの前に、本方法は更に、
ユーザ装置が、送信対象のD2Dデータのタイプ情報をネットワークデバイスに送信するステップと、
ユーザ装置が、ネットワークデバイスによって送信されたリソース選択パラメータを受信するステップであって、リソース選択パラメータは、ネットワークデバイスにより、送信対象のD2Dデータのタイプ情報に従って、送信対象のD2Dデータのために決定される、ステップと、
を含む。
【0018】
第1の態様に関して、本方法において、
送信対象のD2Dデータのタイプは、D2Dデータの優先度及び/又はD2Dデータのサービスタイプを含む。
【0019】
第1の態様に関して、本方法において、
構成されたD2D通信リソースは、アップリンク伝送リソース範囲内にあり、又はアップリンク伝送リソース範囲外にある。
【0020】
第2の態様によれば、データ伝送方法が提供される。本方法は、
ネットワークデバイスが、ユーザ装置による送信対象のD2Dデータのタイプに従って、D2Dデータに対応するリソース選択パラメータを構成するステップであって、リソース選択パラメータは、D2DデータがD2D通信リソースを使用できるか又は使用できない条件を規定する、ステップと、
ネットワークデバイスが、構成されたリソース選択パラメータをユーザ装置に送信するステップと、
を含む。
【0021】
第2の態様に関して、本方法において、
ネットワークデバイスがリソース選択パラメータをユーザ装置に送信するステップの前に、本方法は、
ネットワークデバイスが、ユーザ装置によって送信された、ユーザ装置による送信対象のD2Dデータのタイプ情報を受信するステップ、
を含む。
【0022】
第2の態様に関して、本方法において、
ネットワークデバイスがリソース選択パラメータを送信するステップの前に、本方法は更に、
ネットワークデバイスが、D2Dシステム内のD2Dデータのタイプに従って、各タイプのD2Dデータについて論理チャネルを構成するステップ、又は、
ネットワークデバイスが、ユーザ装置に構成情報を送信するステップであって、構成情報は、D2Dデータの各タイプと論理チャネルとの間の対応関係を含む、又は、
ネットワークデバイスが、D2Dシステム内のD2Dデータのタイプと、D2Dシステム内の各ユーザ装置のタイプとに従って、D2Dシステム内の各ユーザ装置のD2Dデータについて論理チャネルを構成するステップと、
ネットワークデバイスが、ユーザ装置に構成情報を送信するステップであって、構成情報は、ユーザ装置のD2Dデータの各タイプと論理チャネルとの間の対応関係を含む、ステップと、
を含む。
【0023】
第2の態様に関して、本方法において、
ネットワークデバイスがユーザ装置に構成情報を送信するステップの前に、本方法は、
ネットワークデバイスが、ユーザ装置によって送信された、ユーザ装置による送信対象のD2Dデータのタイプ情報を受信するステップと、
ネットワークデバイスが、ユーザ装置による送信対象のD2Dデータの受信されたタイプに従って、ユーザ装置について構成情報を生成するステップ、又は、ネットワークデバイスが、ユーザ装置による送信対象のD2Dデータの受信されたタイプと、D2Dシステム内の各ユーザ装置のタイプとに従って、ユーザ装置について構成情報を生成するステップと、
を含む。
【0024】
第2の態様に関して、本方法において、
リソース選択パラメータは、送信対象のD2DデータがD2D通信リソースを使用できるか又は使用できない条件を規定し、又は、
リソース選択パラメータは、送信対象のD2DデータがD2D通信リソースを使用できるか又は使用できない条件と、送信対象のD2DデータがD2D通信リソースを使用するたびに占用することのできるリソース量とを規定する。
【0025】
第2の態様に関して、本方法において、
リソース選択パラメータはリソース占用確率を含み、リソース占用確率は、送信対象のD2Dデータが送信されるときにD2D通信リソースのリソースブロックを占用できる確率を規定する。
【0026】
第2の態様に関して、本方法において、
リソース選択パラメータはバックオフリソース占用時間を含み、バックオフリソース占用時間は、送信対象のD2Dデータが送信されるときに、送信対象のD2DデータがD2D通信リソースを用いて2回送信される最小の時間間隔を規定する。
【0027】
第2の態様に関して、本方法において、
送信対象のD2Dデータのタイプは、D2Dデータの優先度及び/又はD2Dデータのサービスタイプを含む。
【0028】
第2の態様に関して、本方法において、
ユーザ装置によって使用することのできるD2D
通信リソースは、アップリンク伝送リソース範囲内にあり、又はアップリンク伝送リソース範囲外にある。
【0029】
第2の態様に関して、本方法において、
ネットワークデバイスが
ユーザ装置による送信対象のD2Dデータのタイプに従ってD2Dデータに対応するリソース選択パラメータを構成するステップは、
ネットワークデバイスが、少なくとも1つのリソース選択パラメータを生成するステップであって、少なくとも1つのリソース選択パラメータは、D2Dシステム内の各タイプのD2Dデータについて構成されたリソース選択パラメータを含む、ステップ、及び、ネットワークデバイスが、送信対象のD2Dデータのタイプに従って、少なくとも1つのリソース選択パラメータから、D2Dデータに対応するリソース選択パラメータを選択するステップ、又は、
ネットワークデバイスが、D2Dシステム内の全てのタイプのD2Dデータについてリソース選択パラメータを生成するステップであって、リソース選択パラメータは、各タイプのD2DデータがD2D通信リソースを使用できるか又は使用できない条件を指定する、ステップ、
を含む。
【0030】
第3の態様によれば、ユーザ装置が提供される。本ユーザ装置は、記憶ユニット、処理ユニット、送信ユニット及び受信ユニットを備え、
記憶ユニットは、送信対象のD2Dデータを一時的に記憶するように
適合され、
処理ユニットは、送信対象のD2Dデータによって用いられる論理チャネルと、送信対象のD2Dデータのリソース選択パラメータとを決定し、リソース選択パラメータに従って、構成されたD2D通信リソースからD2D通信リソースを選択するように
適合され、
送信ユニットは、処理ユニットによって選択されたD2D通信リソース上で、決定された論理チャネルを用いて、送信対象のD2Dデータを別のユーザ装置に送信するように
適合され、
受信ユニットは、別のユーザ装置によって送信されたD2Dデータを受信するように
適合される。
【0031】
第3の態様に関して、本
ユーザ装置において、
処理ユニットは、構成情報と送信対象のD2Dデータのタイプとに従って、送信対象のD2Dデータによって用いられる論理チャネルを決定するように
適合される。構成情報は、論理チャネルと送信対象のD2Dデータのタイプとの間の対応関係を含む。
【0032】
第3の態様に関して、本
ユーザ装置において、
構成情報はユーザ装置に記憶され、又は、
構成情報は、受信ユニットによりネットワークデバイスから受信され、構成情報は、ネットワークデバイスにより全タイプのD2Dデータのタイプに従って決定される。
【0033】
第3の態様に関して、本
ユーザ装置において、
処理ユニットが送信対象のD2Dデータによって用いられる論理チャネルを決定する前に、
送信ユニットは更に、送信対象のD2Dデータのタイプ情報をネットワークデバイスに送信するように
適合され、
受信ユニットは更に、ネットワークデバイスによって送信された構成情報を受信するように
適合され、構成情報は、送信対象のD2Dデータのタイプ情報に従って送信対象のD2Dデータのためにネットワークデバイスによって構成された論理チャネルを含み、
処理ユニットが送信対象のD2Dデータによって用いられる論理チャネルを決定するように
適合されることは、ネットワークデバイスによって送信された構成情報に従って論理チャネルを決定することを含む。
【0034】
第3の態様に関して、本
ユーザ装置において、
リソース選択パラメータは、送信対象のD2DデータがD2D通信リソースを使用できるか又は使用できない条件を規定し、又は、
リソース選択パラメータは、送信対象のD2DデータがD2D通信リソースを使用できるか又は使用できない条件と、送信対象のD2DデータがD2D通信リソースを使用するたびに占用することのできるリソース量とを規定する。
【0035】
第3の態様に関して、本
ユーザ装置において、
リソース選択パラメータはリソース占用確率を含み、リソース占用確率は、送信対象のD2Dデータが送信されるときにD2D通信リソースのリソースブロックを占用できる確率を規定する。
【0036】
第3の態様に関して、本
ユーザ装置において、
リソース選択パラメータはバックオフリソース占用時間を含み、バックオフリソース占用時間は、送信対象のD2Dデータが送信されるときに、送信対象のD2DデータがD2D通信リソースを用いて2回送信される最小の時間間隔を規定する。
【0037】
第3の態様に関して、本
ユーザ装置において、
リソース選択パラメータはユーザ装置に記憶され、又は、
リソース選択パラメータは、受信ユニットによりネットワークデバイスから受信され、リソース選択パラメータは、ネットワークデバイスにより、送信対象のD2Dデータのタイプに従って決定される。
【0038】
第3の態様に関して、本
ユーザ装置において、
処理ユニットが送信対象のD2Dデータのリソース選択パラメータを決定する前に、
送信ユニットは更に、送信対象のD2Dデータのタイプ情報をネットワークデバイスに送信するように
適合され、
受信ユニットは更に、ネットワークデバイスによって送信されたリソース選択パラメータを受信するように
適合される。リソース選択パラメータは、ネットワークデバイスにより、送信対象のD2Dデータのタイプ情報に従って、送信対象のD2Dデータのために決定される。
【0039】
第3の態様に関して、本
ユーザ装置において、
送信対象のD2Dデータのタイプは、D2Dデータの優先度及び/又はD2Dデータのサービスタイプを含む。
【0040】
第3の態様に関して、本
ユーザ装置において、
構成されたD2D通信リソースは、アップリンク伝送リソース範囲内にあり、又はアップリンク伝送リソース範囲外にある。
【0041】
第4の態様によれば、ネットワークデバイスが提供される。本ネットワークデバイスは、
ユーザ装置による送信対象のD2Dデータのタイプに従って、D2Dデータに対応するリソース選択パラメータを構成するように
適合される処理ユニットであって、リソース選択パラメータは、異なるタイプのD2DデータがD2D通信リソースを使用できるか又は使用できない条件を指定する、処理ユニットと、
処理ユニットによって構成されたリソース選択パラメータをユーザ装置に送信するように
適合される送信ユニットと、
を備える。
【0042】
第4の態様に関して、本
ネットワークデバイスにおいて、
ネットワークデバイスは更に、受信ユニットを備える。受信ユニットは、送信ユニットがリソース選択パラメータをユーザ装置に送信する前に、ユーザ装置によって送信された、ユーザ装置による送信対象のD2Dデータのタイプ情報を受信するように
適合される。
【0043】
第4の態様に関して、本
ネットワークデバイスにおいて、
送信ユニットがリソース選択パラメータを送信する前に、処理ユニットは更に、D2Dシステム内のD2Dデータのタイプに従って、各タイプのD2Dデータについて論理チャネルを構成し、構成情報を生成するように
適合され、構成情報は、D2Dデータの各タイプと論理チャネルとの間の対応関係を含み、
対応して、送信ユニットは更に、処理ユニットによって生成された構成情報をユーザ装置に送信するように
適合される。又は、
送信ユニットがリソース選択パラメータを送信する前に、処理ユニットは更に、D2Dシステム内のD2Dデータのタイプと、D2Dシステム内の各ユーザ装置のタイプとに従って、D2Dシステム内の各ユーザ装置のD2Dデータについて論理チャネルを構成し、構成情報を生成するように
適合され、構成情報は、ユーザ装置のD2Dデータの各タイプと論理チャネルとの間の対応関係を含み、
対応して、送信ユニットは更に、処理ユニットによって生成された構成情報をユーザ装置に送信するように
適合される。
【0044】
第4の態様に関して、本
ネットワークデバイスにおいて、
ネットワークデバイスは更に、受信ユニットを備える。受信ユニットは、送信ユニットがユーザ装置に構成情報を送信する前に、ユーザ装置によって送信された、ユーザ装置による送信対象のD2Dデータのタイプ情報を受信するように
適合され、
処理ユニットは、ユーザ装置による送信対象のD2Dデータの受信されたタイプに従って、ユーザ装置について構成情報を生成し、又は、処理ユニットは、ユーザ装置による送信対象のD2Dデータの受信されたタイプと、D2Dシステム内の各ユーザ装置のタイプとに従って、ユーザ装置について構成情報を生成する。
【0045】
第4の態様に関して、本
ネットワークデバイスにおいて、
リソース選択パラメータは、送信対象のD2DデータがD2D通信リソースを使用できるか又は使用できない条件を規定し、又は、
リソース選択パラメータは、送信対象のD2DデータがD2D通信リソースを使用できるか又は使用できない条件と、送信対象のD2DデータがD2D通信リソースを使用するたびに占用することのできるリソース量とを規定する。
【0046】
第4の態様に関して、本
ネットワークデバイスにおいて、
リソース選択パラメータはリソース占用確率を含み、リソース占用確率は、送信対象のD2Dデータが送信されるときにD2D通信リソースのリソースブロックを占用できる確率を規定する。
【0047】
第4の態様に関して、本
ネットワークデバイスにおいて、
リソース選択パラメータはバックオフリソース占用時間を含み、バックオフリソース占用時間は、送信対象のD2Dデータが送信されるときに、送信対象のD2DデータがD2D通信リソースを用いて2回送信される最小の時間間隔を規定する。
【0048】
第4の態様に関して、本
ネットワークデバイスにおいて、
送信対象のD2Dデータのタイプは、D2Dデータの優先度及び/又はD2Dデータのサービスタイプを含む。
【0049】
第4の態様に関して、本
ネットワークデバイスにおいて、
ユーザ装置によって使用することのできるD2D
通信リソースは、アップリンク伝送リソース範囲内にあり、又はアップリンク伝送リソース範囲外にある。
【0050】
第4の態様に関して、本
ネットワークデバイスにおいて、
処理ユニットが
ユーザ装置による送信対象のD2Dデータのタイプに従ってD2Dデータに対応するリソース選択パラメータを構成することは、
処理ユニットが少なくとも1つのリソース選択パラメータを生成することであって、少なくとも1つのリソース選択パラメータは、D2Dシステム内の各タイプのD2Dデータについて構成されたリソース選択パラメータを含むこと、及び、処理ユニットが、送信対象のD2Dデータのタイプに従って、少なくとも1つのリソース選択パラメータから、D2Dデータに対応するリソース選択パラメータを選択すること、又は、
処理ユニットが、D2Dシステム内の全てのタイプのD2Dデータについてリソース選択パラメータを生成することであって、リソース選択パラメータは、各タイプのD2DデータがD2D通信リソースを使用できるか又は使用できない条件を指定すること、
を含む。
【0051】
本発明の実施形態のD2Dデータ伝送方法及びデバイスによれば、D2D通信システムは、異なるタイプのD2Dデータによって用いられる論理チャネルを構成し、ユーザ装置のためにリソース選択パラメータを構成する。このように、ユーザ装置は、リソース選択パラメータとユーザ装置による送信対象のD2Dデータとに従って、自身で通信リソースを選択し、送信対象のD2Dデータにリソースを割り当てることができ、システムの信頼性を改善することができる。
【発明を実施するための形態】
【0053】
背景の説明のための例としてLTEシステムを用いるが、当業者であれば、本発明がLTEシステムだけでなく、別の無線通信システム、例えばGSMシステム、UMTSシステム、CDMAシステム、或いは新しいネットワークシステムにも適用可能であることを知っているべきである。以下、LTEシステムを例に挙げて具体的な実施形態を説明する。
【0054】
D2D通信では、異なるユーザ装置によって送信される異なるD2Dデータの緊急度が異なる場合がある。例えば、公共安全シナリオでは、現在緊急事態が発生した場合、ユーザは音声を用いて、別のユーザに緊急事態を通知する必要があることがある。したがって、音声データの優先度は、一般のファイルデータの優先度よりも高いかもしれない。加えて、異なるユーザ装置の重要度は異なる場合がある。例えば、D2Dグループでは、グループリーダーが使用するユーザ装置によるD2Dデータの送信の成功率と適時性は、別のユーザ装置の送信の成功率と適時性よりも高いべきである。
【0055】
従来技術では、D2D通信においてデータの優先度は分類されない。優先度の異なるD2Dデータが同じ論理チャネル上にある場合、ユーザ装置は、優先度の高いD2Dデータを優先的に送信することができない。その結果、より優先度の高いデータのサービス品質(QoS)を保証することができない。
【0056】
上記の分析に基づいて、本発明の実施形態は、優先度の高いデータが優先的に送信されることを保証することができる技術的解決策を提供する。以下、本発明の技術的解決策について説明する。
【0057】
本発明で用いられるネットワーク要素は、
アップリンクデータ及びD2Dデータを送信し、基地局によって送信されたダウンリンクデータを受信し、別のUEによって送信されたD2Dデータを受信するように
適合されるユーザ装置と、
ユーザ装置のアップリンクデータ伝送及びD2D伝送をスケジューリングし、ユーザ装置によって送信されたアップリンクデータを受信及び処理し、ユーザ装置のダウンリンクデータをスケジューリング及び送信するように
適合されるネットワークデバイスと、
を含む。
【0058】
当業者であれば、本発明に記載されるユーザ装置が、ユーザ端末、端末装置、移動局などの装置であってよいことを理解すべきである。加えて、ユーザ装置はリレーユーザ装置(relay UE)であってよい。本発明に記載のネットワークデバイスは、基地局又はコアネットワークデバイスであってよい。
【0059】
実施形態1
本実施形態の概念は、D2D通信システムが、異なるタイプのD2Dデータに従って、ユーザ装置について対応するリソース選択パラメータを構成し、ユーザ装置がそれ自身で、リソース選択パラメータに従って通信リソースを選択して、D2D通信を実行することである。
【0060】
以下に、本発明の実施形態1の技術的解決方法について、
図3を参照して説明する。
【0061】
本実施形態の技術的解決策は、以下のステップを含む。
【0062】
ステップ301:ユーザ装置が、ネットワーク装置に、ユーザ装置による送信対象のD2Dデータのタイプ情報を報告する。
【0063】
ステップ302:ユーザ装置が、送信対象のD2Dデータによって用いられる対応する論理チャネルを決定する。
【0064】
ステップ303:ユーザ装置が、異なるタイプのD2Dデータのリソース選択パラメータを決定する。
【0065】
ステップ304:ユーザ装置が、リソース選択パラメータと、該ユーザ装置によって送信される必要のあるD2Dデータとに従って、通信リソースを選択して、別のユーザ装置とD2D通信を実行する。
【0066】
D2Dデータのタイプ情報は、サービスタイプ及び/又は優先度タイプなどを含む。
【0067】
サービスタイプについて、通常、D2D通信システムでは、音声サービス、データファイルサービス、ショートメッセージサービスなどのサービスタイプがある。音声サービスは通常比較的緊急であるので、音声サービスのデータの優先度が最も高い。データファイルサービスは通常、音声サービスよりも緊急性が低いので、データファイルサービスの優先度は中程度である。ショートメッセージサービスは、リアルタイム性に対する要求が高くないので、ショートメッセージサービスのデータの優先度が最も低い。
【0068】
優先度タイプについて、システムでは、一定量のD2Dデータに対して異なる優先度が事前に定義される。優先度の具体的な数は、システム内で搬送される異なるサービス又は異なるユーザ装置タイプに従って、調整及び変更されてよい。優先度
タイプは、優先度1、優先度2、…、優先度Nに分類されてよい。Nは1よりも大きい整数である。優先度の数値が小さいほど、
データの優先度が高いことを示してよい。当然ながら、代替として、優先度の数値が大きいほど優先度が高いことを示してよい。優先度の数の具体的な設定は、N=16であってよい。当業者であれば、具体的な適用シナリオに従って優先度の数を別の数に代替的に設定することができることが理解できるであろう。ここでは詳細の説明を省略する。
【0069】
D2Dデータの優先度は、ユーザ装置によって異なってよい。具体的な例では、優先度の数がN=16であり、優先度の数値が小さいほど情報の優先度が高いことを示す場合、重要なユーザ装置によって送信されるデータの優先度は優先度1、一般のユーザ装置によって送信されるデータの優先度は優先度4、重要でないユーザ装置によって送信されるデータの優先度は優先度8であってよい。
【0070】
或いは、データの優先度は、ユーザ装置の違いとデータのサービスタイプの違いとに従って、決定されてよい。端末の重要度が高いほど、端末によって送信されるデータのサービスタイプがより緊急であることを示し、
端末によって送信されるデータは優先度が高い(或いはその逆である)。例えば、一般のユーザ装置によって送信される音声サービスのデータの優先度は3であり、重要なユーザ装置によって送信されるデータファイルサービスの
データの優先度は7である。これは、一般のユーザ装置の音声サービスがより緊急であるからである。したがって、データの優先度は、重要なユーザ装置によって送信される非緊急サービスの
データの優先度よりも高い。
【0071】
上述した全ての異なるタイプのサービスのデータの優先度設定と、全ての異なるユーザ装置のデータの優先度設定とは、ユーザ装置とネットワークデバイスにより共同で事前に指定され、ユーザ装置とネットワークデバイスに記憶されてよい。
【0072】
上述した全ての異なるタイプのD2Dデータの伝送に使用可能な論理チャネルと、論理チャネルの優先度とは、ユーザ装置とネットワークデバイスにより共同で事前に指定され、ユーザ装置とネットワークデバイスに記憶されてよい。
【0073】
ステップ301において、ユーザ装置は、ネットワークデバイスに、ユーザ装置によって送信されるD2Dデータのタイプ情報を報告する。ステップ301において、ユーザ装置は、該ユーザ装置によって既に送信バッファにバッファリングされている送信すべき各データサービスの
データのタイプ情報を、ネットワークデバイスに報告するだけでよい。
【0074】
加えて、実際の適用ではステップ301は省略されてよい。すなわち、ユーザ装置は、ネットワークデバイスに、該ユーザ装置によって送信されるD2Dデータのタイプ情報を報告しないことがある。或いは、ネットワークデバイスは伝送エラーを理由に、ユーザ装置によって報告されたタイプ情報を受信していないことがある。この場合、D2Dデータの全てのタイプが既にシステム内で定義されているので、ネットワークデバイスは、ユーザ装置によって送信されるD2Dデータの全ての可能なタイプを知ることができる。それにより、ネットワークデバイスは、D2Dデータの全てのタイプに論理チャネルを割り当てることができる。
【0075】
加えて、実際の適用では、ステップ301はステップ302の前に実行されてもよいし、ステップ303の前に実行されてもよい。それによりユーザ装置は、ステップ302又はステップ303を実行する前に、ユーザ装置による送信対象のデータのタイプ情報を取得する。
【0076】
ステップ302において、ユーザ装置は、送信対象のD2Dデータについてのみ論理チャネルを決定してもよいし、或いは、ユーザ装置によってサポートされるD2Dデータの全てのタイプに対応する論理チャネルを決定してもよい。
【0077】
ユーザ装置は、システムリソース条件及び具体的な適用環境に従って、同じ論理チャネル又は異なる論理チャネルに対して、異なるタイプのD2Dデータを割り当ててよい。
【0078】
D2Dデータのタイプがサービスタイプであるとき、例えば、ユーザ装置は、1つの論理チャネルにそれぞれ音声サービス、データファイルサービス及びショートメッセージサービスを割り当ててよい。音声サービスのD2Dデータは論理チャネルグループ1に割り当てられ、データファイルサービスのD2Dデータは論理チャネルグループ2に割り当てられ、ショートメッセージサービスのD2Dデータは論理チャネルグループ3に割り当てられる。或いは、ユーザ装置は、音声サービスを1つの論理チャネルに割り当て、データファイルサービス及びショートメッセージサービスを1つの論理チャネルに割り当ててよい。当然ながら、別の論理チャネル割当て方式を採用することができる。或いは、論理チャネルは固定的にサービスタイプに割り当てられてよく、ここでは詳細の説明を省略する。
【0079】
D2Dデータのタイプが優先度タイプであるとき、例えば、優先度の数は16に設定されてよい。全てのユーザ装置がステップ301を実行する場合、ネットワークデバイスが受信する、複数のユーザ装置によって送信されるデータの優先度のタイプが全8個だけであると仮定すると、8つの論理チャネルが割り当てられてよく、異なる優先度を有する各送信対象データにそれぞれ1つの論理チャネルが割り当てられる。ユーザ装置のいずれもがステップ301を実行しないか、又はユーザ装置の一部がステップ301を実行しない場合、ネットワークデバイスは、全てのユーザ装置によって送信可能なD2Dデータの優先度が全16個であると決定してよい。したがって、ネットワークデバイスは16個の論理チャネルを構成してよく、それぞれ可能な優先度を有するD2Dデータに1つの論理チャネルが割り当てられる。論理チャネルと優先度との間の具体的な対応関係は、優先度1のD2Dデータが論理チャネル1を使用し、優先度2のD2Dデータが優先度2の論理チャネル2を使用し、…、優先度NのD2Dデータが論理チャネルNを使用することであってよい。当業者であれば、具体的な適用シナリオに従って、別の論理チャネル数と、優先度と論理チャネルとの間の別の対応関係が設定されてもよいことを理解すべきである。或いは、優先度及び論理チャネルは固定的に割り当てられてよく、ここでは詳細の説明を省略する。
【0080】
論理チャネルは、送信対象のD2Dデータのタイプと論理チャネルとの間の対応関係に従って割り当てられてよく、或いは、D2Dデータの全てのタイプと論理チャネルとの間の対応関係に従って割り当てられてよい。割当て方式は、具体的には構成情報に設定されてよく、構成情報はユーザ装置に記憶される。
【0081】
上記の例では、構成情報はユーザ装置に固定される。この段落の例では、構成情報は、ネットワークデバイスによってユーザ装置に送信される。ネットワークデバイスは、システムリソース条件と具体的な適用環境に応じて、システムブロードキャストメッセージ及び/又は専用シグナリングを用いて構成情報を送信して、異なるタイプのD2Dデータによって用いられる論理チャネルをユーザ装置に通知してよい。ユーザ装置は、ネットワークデバイスによって送信された構成情報を受信した後、構成情報とユーザ装置の条件とを参照して、異なるタイプのD2Dデータによって用いられる論理チャネルを決定してよい。加えて、ユーザ装置がステップ301を実行すると、ネットワークデバイスは、ステップ301を実行している全てのユーザ装置のD2Dデータのサービスタイプについて知ることができる。このようにして、ネットワークデバイスは、ユーザ装置によって報告されたD2Dデータのタイプに従って、ユーザ装置に構成情報を送信し、ユーザ装置によって報告されたタイプのD2Dデータに論理チャネルを割り当てる。この場合、構成情報は、割り当てられた論理チャネルの識別子(例えば論理チャネルの番号)を含んでよい。構成情報がネットワークデバイスによってユーザ装置に送信されるとき、ネットワークデバイスは更に、ユーザ装置のタイプに従って構成情報を決定してよい。例えば、ユーザ装置は、高レベルユーザ、一般ユーザ及び低レベルユーザに分類されてよく、異なるタイプのユーザ装置には異なる論理チャネルが割り当てられる。加えて、ネットワークデバイスは更に、ユーザのタイプとD2Dデータのタイプの両方を参照して、論理チャネルを割り当ててよい。
【0082】
ステップ303において、ユーザ装置は、送信対象のD2Dデータのみについてリソース選択パラメータを決定してもよいし、ユーザ装置によってサポートされるD2Dデータの全てのタイプに対応するリソース選択パラメータを決定してもよい。
【0083】
リソース選択パラメータは、異なるタイプのD2DデータがD2D通信リソースを使用できるか又は使用できない条件を指定する。ユーザ装置は、リソース選択パラメータと、ユーザ装置によって送信されるデータのタイプ情報とに従って、ユーザ装置がD2D通信リソースを占用して現在のデータを送信できるか否かを自身で決定してよい。
【0084】
上述のように、異なるタイプのD2Dデータは、異なるサービスタイプ及び/又は異なる優先度タイプを含む。ステップ302において、ユーザ装置は、送信対象データのサービスタイプ及び/又は優先度と論理チャネルとの対応関係を既に確立している。したがって、ステップ303において、ユーザ装置が異なるタイプのD2Dデータのリソース選択パラメータを決定することは、ユーザ装置が異なる論理チャネルのリソース選択パラメータを決定することと等価である。
【0085】
リソース選択パラメータの具体的な形式は、リソースバックオフパラメータである。リソースバックオフパラメータは、リソース占用確率及び/又はバックオフリソース占用時間を含む。
【0086】
リソース占用確率は、各異なるタイプのD2Dデータが送信されたときに、システム内のD2D通信リソースのリソースブロックが占用できる確率を指定する。リソース占用確率の値が大きいほど、このタイプのD2Dデータが送信されたときにD2D通信リソースを占用する確率が高いことを示す。つまり、この優先度のD2Dデータが送信される確率が高くなる。以下、異なるタイプのD2Dデータが優先度タイプであることを例に挙げて説明する。例えば、優先度1のD2Dデータについて論理チャネル1が構成され、該データのリソース占用確率Aは最高に設定される。例えば、Aは1であってよい。優先度8のD2Dデータについて論理チャネル8が構成され、該データのリソース占用確率Bは中間に設定される。例えば、Bは0.5であってよい。優先度16のD2Dデータについて論理チャネル16が構成され、該データのリソース占用確率Cは最低に設定される。例えば、Cは0.1であってよい。A、B及びCは、0よりも大きく1以下の実数であり、AはBよりも大きく、BはCよりも大きい。異なるタイプのD2Dデータがサービスタイプであるとき、前述の例と同様に、異なるサービスタイプのD2Dデータには異なるリソース占用確率が構成される。ここでの詳細な説明は省略する。
【0087】
バックオフリソース占用時間は、異なるタイプのD2Dデータが送信されるときに、同じタイプのD2DデータがD2D通信リソースを用いて2回送信される最小の時間間隔を規定する。バックオフリソース占用時間の値が大きいほど、このタイプのD2Dデータが送信されるときにD2D通信リソースの占用を待機するのにかかる時間が長くなることを示す。つまり、このタイプのD2Dデータが送信待機するのにかかる時間が長くなる。以下、異なるタイプのD2Dデータが優先度タイプであることを例に挙げて説明する。例えば、優先度1のD2Dデータについて論理チャネル1が構成され、該データのバックオフリソース占用時間Dは最短に設定される。例えば、Dは0であってよい。優先度8のD2Dデータについて論理チャネル8が構成され、該データのバックオフリソース占用時間Eは中間に設定される。例えば、Eは15ミリ秒であってよい。優先度16のD2Dデータについて論理チャネル16が構成され、該データのバックオフリソース占用時間Fは最長に設定される。例えば、Fは50ミリ秒であってよい。D、E及びFは0以上の整数であり、DはEよりも小さく、EはFよりも小さい。異なるタイプのD2Dデータがサービスタイプであるとき、前述の例と同様に、異なるサービスタイプのD2Dデータには異なるリソース占用時間が構成される。ここでの詳細な説明は省略する。
【0088】
ステップ303では、D2D通信リソースが使用可能である場合、リソース選択パラメータは更に、異なるタイプのD2Dデータが送信されるときに占用することのできるD2D通信リソース量を含んでよい。以下、異なるタイプのD2Dデータが優先度タイプであることを例に挙げて説明する。ネットワークデバイスは、優先度の高いD2Dデータが毎回大量のリソースを占用することができ、優先度の低いD2Dデータが毎回少量のリソースを占用することができることを構成してよい。例えば、ユーザ装置は、優先度の高いデータを送信するときは、最大で毎回10個の物理リソースブロック(Physical Resource Block,PRB)を選択することができ、優先度の低いデータを送信するときは、最大で毎回2個の物理リソースブロックを選択することができる。D2Dデータの異なるタイプがサービスタイプであるとき、前述の例と同様に、異なるサービスタイプのD2Dデータに構成される占用リソース量は異なる。ここでは詳細の説明を省略する。
【0089】
リソース選択パラメータは、システム内で事前に構成されてよく、ユーザ装置に記憶又は固定されてよい。よって、ユーザ装置は、D2Dデータによって用いられる論理チャネルを決定した後、このタイプのD2Dデータのリソース選択パラメータを決定することができる。或いは、リソース選択パラメータは、ネットワークデバイスによって生成されユーザ装置に送信されてよい。ネットワークデバイスは、システムリソース条件及び具体的な適用環境に従ってリソース選択パラメータを生成し、システムブロードキャストメッセージ及び/又は専用シグナリングを用いて、リソース選択パラメータをユーザ装置に送信してよい。ネットワークデバイスは、少なくとも1つのリソース選択パラメータを生成してよい。少なくとも1つのリソース選択パラメータは、D2Dシステム内のD2Dデータの各タイプについて構成されたリソース選択パラメータを含む。ネットワークデバイスは、送信対象のD2Dデータのタイプに従って、少なくとも1つのリソース選択パラメータからD2Dデータに対応するリソース選択パラメータを選択する。或いは、ネットワークデバイスは、D2Dシステム内の全てのタイプのD2Dデータについてリソース選択パラメータを生成してよい。リソース選択パラメータは、各タイプのD2DデータがD2D通信リソースを使用できるか又は使用できない条件を指定する。
【0090】
ユーザ装置は、ネットワークデバイスによって送信されたリソース選択パラメータを受信した後、リソース選択パラメータ及びユーザ装置自身の条件を参照して、異なるタイプのD2Dデータの最終リソース選択パラメータを決定してよい。加えて、ユーザ装置がステップ301を実行すると、ネットワークデバイスは、ステップ301を実行している全てのユーザ装置のD2Dデータのサービスタイプ又は優先度タイプを知ることができる。このように、ネットワークデバイスは、ユーザ装置によって報告されたサービスタイプ又は優先度タイプに従って、ユーザ装置によって報告されたサービスタイプ又は優先度タイプのD2Dデータにリソース選択パラメータを割り当てる。ネットワークデバイスは、システムブロードキャストメッセージ及び/又は専用シグナリングを用いてメッセージを送信することにより、異なるサービスタイプ又は異なる優先度タイプのD2Dデータによって用いられるリソース選択パラメータを、ユーザ装置に通知してよい。リソース選択パラメータがネットワークデバイスによりユーザ装置に送信されるとき、ネットワークデバイスは更に、ユーザ装置のタイプに従って構成情報を決定してよい。例えば、ユーザ装置は、高レベルユーザ、一般ユーザ及び低レベルユーザ等に分類されてよく、異なるタイプのユーザ装置には異なるリソース選択パラメータが割り当てられる。
【0091】
ステップ304では、本実施形態において、ユーザ装置は、ステップ303で決定されたリソース選択パラメータに従って、ユーザ装置による送信対象のD2Dデータのタイプを考慮して、ユーザ装置がD2D通信リソースを使用できるか否か、又はユーザ装置がいつD2D通信リソースを使用できるのかを、自身で決定する。ユーザ装置がD2D通信リソースを使用できる場合、ユーザ装置はD2D通信リソースを選択及び使用して、ステップ302で決定された論理チャネルを用いて、別のユーザ装置とのD2D通信を実行する。
【0092】
具体的には、ステップ303において、リソース選択パラメータがリソース占用確率を含む場合、ユーザ装置自身がD2D通信リソースを選択する前に、各D2D
通信リソースのリソースブロックについて乱数Rが生成される。乱数Rの値は、0よりも大きく1よりも小さい実数である。ユーザ装置が優先度1又は論理チャネル1のD2Dデータを送信する場合、ユーザ装置は、乱数Rと、データに対応するバックオフリソース占用確率の値Aとを決定する。AがRよりも大きい場合、ユーザ装置は自身でリソースブロック内のD2D通信リソースを選択して、D2D通信を実行することができる。AがRよりも大きくない場合、ユーザ装置は、次のD2D
通信リソースブロックに対して乱数R’が生成されるまで、D2D通信リソースを選択しない。ユーザ装置が別の優先度のD2Dデータを送信する場合、決定ステップは同様であり、ユーザ装置は、Rの値と、リソース占用確率の値B及びCの値をそれぞれ決定する。ここでは詳細の説明を省略する。
【0093】
リソース選択パラメータがバックオフリソース占用時間を含むとき、ユーザ装置が自身でD2D通信リソースを選択する前に、ユーザ装置は、直接、ユーザ装置によって送信されるD2Dデータのタイプに従って、このタイプのD2Dデータに対応するバックオフリソース占用時間待機し、D2D通信リソースを占用してD2D通信を実行する。ユーザ装置が優先度1のD2Dデータを送信する場合、ユーザ装置はDミリ秒待機する。中間の優先度又は低優先度のD2Dデータについて待機ステップは同様であり、ここでは詳細の説明を省略する。
【0094】
ステップ304の前に、ネットワークデバイスは、システム
ブロードキャストメッセージ及び/又は専用シグナリングを用いて、ユーザ装置によるD2D通信を実行するためにリソース構成情報を構成してよい。
【0095】
リソース構成情報は、共有モードと専用モードの2つの方法で構成されてよい。
【0096】
共有モードでは、
図4に示されるように、D2D通信リソースは、本来システムによりセルラアップリンク伝送リソースに割り当てられる範囲(例えば、LTEシステムのアップリンクキャリア又はアップリンクサブフレーム)内にある。D2D通信リソースとセルラアップリンク伝送リソースは、時間
ドメイン又は周波数
ドメインで分離される。共有モードでは、リソース構成情報は、D2D通信に用いられる、セルラアップリンクリソースの周波数リソース情報及び時間リソース情報を含む。周波数リソース情報は、D2D通信に用いられる、セルラアップリンクリソースの周波数及び帯域幅を含む。リソース情報は、D2D通信に使用可能な時間セグメントである。
【0097】
専用モードでは、
図5に示されるように、D2D通信リソースは、本来システムによりセルラアップリンク伝送リソースに割り当てられる範囲(例えば、LTEシステムのアップリンクキャリア又はアップリンクサブフレーム)外にある。つまり、システムにはD2D通信専用のリソースが割り当てられる。専用モードでは、リソース構成情報には、携帯情報端末に含まれておらず、D2D通信に使用されているキャリア情報及び/又は時間情報が含まれる。キャリア情報は、セルラアップリンクリソースに含まれない、D2D通信に使用可能な周波数及び帯域幅を含む。時分割システムにおいて、時間情報は、D2D通信のためにシステム内のキャリアを使用することのできる時間セグメントであってよい。専用モードでは、D2D通信リソースとセルラアップリンクリソースが重ならないので、D2D通信とセルラアップリンク伝送は互いに干渉しない。ネットワークデバイスがD2D通信を行うためにユーザ装置についてリソース構成情報を構成するステップについて、ユーザ装置の電源が投入されネットワークに接続されたとき、又はユーザ装置がサービス領域を変更したときに、ネットワークデバイスは、D2D通信リソースの構成情報をユーザ装置に送信してよい。或いは、ネットワークデバイスは、リソース構成情報を定期的に送信してもよいし、ネットワーク占用条件に応じてリソース構成情報を適宜送信してもよい。当業者であれば、具体的な適用シナリオに応じて選択を行うことができ、ここでは詳細の説明を省略する。
【0098】
ステップ304の前に、ネットワークデバイスがD2D通信を行うためにユーザ装置についてリソース構成情報を構成するステップが実行される場合、ステップ304では、ネットワークデバイスによって構成されたD2D通信リソースには全てのユーザによって選択されたD2D
通信リソースが含まれる。
【0099】
本実施形態の設定によれば、ユーザ装置は、ネットワークデバイスによって送信されたリソース選択パラメータに従って、該ユーザ装置がD2D通信リソースを占用できるか否かを自身で決定し、いくつかのタイプのD2Dデータに伝送リソースを割り当てることができる。よって、D2Dデータ伝送効率が大幅に改善される。
【0100】
実施形態2
実施形態2は実施形態1に対応し、実施形態2は、実施形態1において
データ伝送方法を実行するためのユーザ装置及びネットワークデバイスを提供する。
【0101】
以下、
図6及び
図7を参照して、本発明の実施形態2の装置について説明する。
【0102】
図6に示されるように、ユーザ装置601は、処理ユニット602、送信ユニット603、受信ユニット604及び記憶ユニット605を備える。
【0103】
図7に示されるように、ネットワークデバイス701は、処理ユニット702、送信ユニット703及び受信ユニット704を備える。
【0104】
当業者であれば理解できるように、処理ユニット602及び処理ユニット702はプロセッサであってよく、送信ユニット603及び送信ユニット703は送信器であってよく、受信ユニット604及び受信ユニット704は受信器であってよく、記憶ユニット605はメモリであってよい。ユーザ装置601及びネットワークデバイス701は更に、装置の通信機能を実現するために、電源装置などの他の必要なコンポーネントを含むものである。このようなコンポーネントは本発明とは無関係であるので、ここでは詳細の説明を省略する。
【0105】
具体的には、
図7のネットワークデバイス701は、基地局又はコアネットワークデバイスであってよい。
【0106】
本発明のシステムでは、一定数のD2Dデータタイプが予め定義される。D2Dデータタイプは、サービスタイプ及び/又は優先度タイプを含む。サービスタイプと優先度タイプの詳細については、実施形態1の関連内容を参照されたい。ここでは詳細の説明を省略する。例えば、D2Dデータタイプ情報は、音声サービス、データファイルサービス、ショートメッセージサービスなどのサービスタイプが含まれもよいし、優先度タイプ(すなわち優先度1、優先度2、…、優先度N)を含んでもよい。Nは1よりも大きい整数である。
【0107】
ユーザ装置601の処理ユニット602は、ユーザ装置601の記憶ユニット605に記憶されている送信対象のデータの属性に従って、送信対象のD2Dデータのタイプ情報を生成する。
【0108】
処理ユニット602は、送信対象のD2Dデータの生成されたタイプ情報を送信ユニット603に送信する。送信ユニット603は、
ユーザ装置によって送信されるD2Dデータのタイプ情報をネットワークデバイス701に提供する。ネットワークデバイス701の受信ユニット704は、ユーザ装置601によって
報告されたD2Dデータのタイプ情報を受信し、D2Dデータのタイプ情報を処理ユニット702に送信する。
【0109】
実際の適用では、ユーザ装置601は、ネットワークデバイス701に、該ユーザ装置によって送信されるD2Dデータのタイプ情報を報告しないことがある。或いは、ネットワークデバイス701は伝送エラーを理由に、ユーザ装置601によって報告されたタイプ情報を受信していないことがある。この場合、D2Dデータの全てのタイプが既にシステム内で定義されているので、ネットワークデバイスは、ユーザ装置によって送信されるD2Dデータの全ての可能なタイプを知ることができる。
【0110】
ユーザ装置601の処理ユニット602は更に、異なるタイプのD2Dデータで用いられる論理チャネル及びリソース選択パラメータを決定するように
適合される。
【0111】
論理チャネルの割当て方式は、構成情報に記憶されてよい。構成情報は、論理チャネルとD2Dデータのタイプ情報との間の対応関係を含む。構成情報は、ユーザ装置601(例えば記憶ユニット605)に記憶されてもよい。或いは構成情報は、ネットワークデバイス701の処理ユニット702によって生成されて、システムブロードキャストメッセージ及び/又は専用シグナリングを用いて、送信ユニット703によりユーザ装置601に送信されてもよい。ユーザ装置601の受信ユニット604は、構成情報を受信し、構成情報を処理ユニット602に送信する。論理チャネルの具体的な割当て方式は、実施形態1のステップ302の方式と全く同じであり、ここでは詳細の説明を省略する。
【0112】
ユーザ装置601の処理ユニット602は、構成情報と、ユーザ装置によって送信されるD2Dデータのタイプとに従って、ユーザ装置による送信対象のD2Dデータの論理チャネルを決定する。
【0113】
ユーザ装置601が送信対象のD2Dデータのタイプ情報をネットワークデバイス701に送信すると、ネットワークデバイス701は、送信対象のD2Dデータのタイプ情報を
報告する全てのユーザ装置のD2Dデータのタイプを知ることができる。このように、ネットワークデバイス701の処理ユニット702は、ユーザ装置によって報告されたデータタイプに従って構成情報を生成してよい。送信ユニット703は、システムブロックキャストメッセージ及び/又は専用シグナリングを用いて、構成情報をユーザ装置に送信する。ユーザ装置によって報告されたタイプのD2Dデータには、論理チャネルグループが割り当てられる。この場合、構成情報は、構成された論理チャネルの番号を含む。ユーザ装置の受信ユニット604は、構成情報を受信し、構成情報を処理ユニット602に送信する。構成情報がネットワークデバイスによりユーザ装置に送信されると、ネットワークデバイスは更に、ユーザ装置のタイプを参照して構成情報を決定してよい。例えば、ユーザ装置は、高レベルユーザ、一般ユーザ及び低レベルユーザに分類されてよく、異なるタイプのユーザ装置には異なる論理チャネルが割り当てられる。
【0114】
リソース選択パラメータについて、ユーザ装置601の処理ユニット602は、送信対象のD2Dデータのみについてリソース選択パラメータを決定してもよいし、ユーザ装置によってサポートされている全タイプのD2Dデータに対応するリソース選択パラメータを決定してもよい。リソース選択パラメータの機能と具体的な生成方式は、実施形態1のステップ303と全く同じである。例えば、具体的な形式はリソースバックオフパラメータである。リソースバックオフパラメータは、リソース占用確率及び/又はバックオフリソース占用時間を含む。或いはリソースバックオフパラメータは、D2D通信リソースが使用可能である場合、D2D通信リソースのうち毎回占用できるリソース量を含んでもよい。ここでは詳細の説明を省略する。
【0115】
リソース選択パラメータは、システム内で事前に構成されてよく、ユーザ装置に記憶又は固定されてよく、例えばユーザ装置601の記憶ユニット605に記憶されてよい。このように、ユーザ装置601の処理ユニット602は、D2Dデータによって用いられる論理チャネルを決定した後、このタイプのD2Dデータのリソース選択パラメータを自身で決定してよい。或いは、リソース選択パラメータは、ネットワークデバイス701の処理ユニット702によって生成され、送信ユニット703によってユーザ装置に送信されてよい。処理ユニット702は、システムリソース条件及び具体的な適用環境に従ってリソース選択パラメータを生成し、システムブロードキャストメッセージ及び/又は専用シグナリングを用いて、リソース選択パラメータをユーザ装置に送信してよい。ネットワークデバイスによって送信されたリソース選択パラメータを受信した後、ユーザ装置601の受信ユニット604は、リソース選択パラメータを処理ユニット602に送信する。よって、処理ユニット602は、リソース選択パラメータとユーザ装置601自身の条件とを参照して、異なるタイプのD2Dデータの最終リソース選択パラメータを決定することができる。処理ユニット601は、少なくとも1つのリソース選択パラメータを生成してよい。少なくとも1つのリソース選択パラメータは、D2Dシステム内のD2Dデータの各タイプについて構成されたリソース選択パラメータを含む。処理ユニット601は、送信対象のD2Dデータのタイプに従って、少なくとも1つのリソース選択パラメータからD2Dデータに対応するリソース選択パラメータを選択する。或いは、処理ユニット601は、D2Dシステム内の全てのタイプのD2Dデータについてリソース選択パラメータを生成してよい。リソース選択パラメータは、各タイプのD2DデータがD2D通信リソースを使用できるか又は使用できない条件を指定する。
【0116】
加えて、ユーザ装置601がステップ301を実行すると、ネットワークデバイス701は、ステップ301を実行している全てのユーザ装置のD2Dデータのサービスタイプ又は優先度タイプを知ることができる。このように、ネットワークデバイス701の処理ユニット702は、ユーザ装置によって報告されたサービスタイプ又は優先度タイプに従って、ユーザ装置によって報告されたサービスタイプ又は優先度タイプのD2Dデータにリソース選択パラメータを割り当てる。ネットワークデバイス701の送信ユニット703は、システムブロードキャストメッセージ及び/又は専用シグナリングを用いて、異なるサービスタイプ又は異なる優先度タイプのD2Dデータによって用いられるリソース選択パラメータを、ユーザ装置に通知してよい。リソース選択パラメータがネットワークデバイス701によりユーザ装置601に送信されるとき、ネットワークデバイス701の処理ユニット702は更に、ユーザ装置のタイプに従って構成情報を決定してよい。例えば、ユーザ装置は、高レベルユーザ、一般ユーザ及び低レベルユーザ等に分類されてよく、異なるタイプのユーザ装置には異なるリソース選択パラメータが割り当てられる。
【0117】
ユーザ装置601の処理ユニット602は、決定されたリソース選択パラメータに従って、ユーザ装置による送信対象のD2Dデータのタイプを考慮して、ユーザ装置がD2D通信リソースを使用できるか否か、又はユーザ装置がいつD2D通信リソースを使用できるのかを、自身で決定する。ユーザ装置がD2D通信リソースを使用できる場合、処理ユニット602はD2D通信リソースを選択及び使用して、処理ユニット602によって決定された論理チャネルを用いて、別のユーザ装置とのD2D通信を実行する。
【0118】
具体的には、実施形態1で説明されたように、リソース選択パラメータがリソース占用確率を含む場合、処理ユニット602自身がD2D通信リソースを選択する前に、各D2D
通信リソースのリソースブロックについて乱数Rが生成される。乱数Rの値は、0よりも大きく1よりも小さい実数である。ユーザ装置が優先度1又は論理チャネル1のD2Dデータを送信する場合、処理ユニット602は、乱数Rと、データに対応するバックオフリソース占用確率の値Aとを決定する。AがRよりも大きい場合、処理ユニット602は自身でリソースブロック内のD2D通信リソースを選択して、D2D通信を実行することができる。送信ユニット603は、選択されたD2D通信リソースを用いて、優先度1又は論理チャネル1の送信対象のD2Dデータを別のユーザ装置に送信してよい。AがRよりも大きくない場合、処理ユニット602は、次のD2D
通信リソースブロックに対して乱数R’が生成されるまで、D2D通信リソースを選択しない。ユーザ装置が別の優先度のD2Dデータを送信する場合、決定ステップは同様であり、ユーザ装置は、Rの値と、リソース占用確率の値B及びCの値をそれぞれ決定する。ここでは詳細の説明を省略する。
【0119】
実施形態1で説明されたように、リソース選択パラメータがバックオフリソース占用時間を含む場合、処理ユニット602は、自身でD2D通信リソースを選択する前に、処理ユニット602は、ユーザ装置によって送信されるD2Dデータのタイプに従って、ユーザ装置601の送信ユニット602を、該タイプのD2Dデータに対応するバックオフリソース占用時間待機するように直接制御する。そして、送信ユニット603は、D2D通信リソースを占用してD2D通信を実行する。ユーザ装置が優先度1のD2Dデータを送信する場合、ユーザ装置の送信ユニット603はDミリ秒待機する。中間の優先度又は低優先度のD2Dデータについて待機ステップは同様であり、ここでは詳細の説明を省略する。
【0120】
ネットワークデバイス701の送信ユニット703は、システム
ブロードキャストメッセージ及び/又は専用シグナリングを用いて、ユーザ装置によりD2D通信を実行するためのリソース構成情報を構成してよい。ユーザ装置601の受信ユニットは、リソース構成情報を受信し、リソース構成情報を処理ユニット602に送信する。リソース構成情報は、共有モードと専用モードの2つの方式で構成されてよい。具体的な説明は実施形態1におけるものと完全に同じであり、ここでは詳細な説明を省略する。
【0121】
ネットワークデバイス701がユーザ装置601によりD2D通信を実行するためのリソース構成情報を構成するステップがある場合、リソース構成情報を受信した後、ユーザ装置601の処理ユニットは、ネットワークデバイス701によって構成されたD2D通信リソースに含まれる全てのユーザによって選択されたD2D
通信リソースを制御する。
【0122】
本発明の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてもよいし、物理的に単独で存在してもよいし、2つ以上のユニットが1つのユニットに統合されてもよい。統合ユニットは、ハードウェアの形態で実現されてもよく、或いはソフトウェア機能ユニットの形態で実現されてもよい。
【0123】
統合ユニットがソフトウェア機能ユニットの形態で実現され、独立した製品として販売又は使用される場合、統合ユニットは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてよい。このような理解に基づいて、本発明の技術的解決策は本質的、或いは先行技術に寄与する部分、或いは技術的解決策の全部又は一部は、ソフトウェア製品の形態で実現されてよい。コンピュータソフトウエア製品は記憶媒体に記憶されており、本発明の実施形態に記載された方法のステップの全部又は一部を実行するようにコンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークデバイス等であってよい)に命令するためのいくつかの命令を含む。上記の記憶媒体には、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読出し専用メモリ(ROM,Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM,Random Access Memory)、磁気ディスク、光ディスク等の、プログラムコードを記憶可能な任意の媒体を含む。
【0124】
本願で提供されるいくつかの実施形態において、開示されたシステム、装置及び方法は、他の方式で実施され得ることが理解されるべきである。例えば、説明された装置実施形態は単なる例である。例えば、ユニット分割は論理的な機能分割に過ぎず、実際の実施では他の分割であってよい。例えば、複数のユニット又はコンポーネントが組み合わされて、又は統合されて別のシステムとされてよく、或いは一部の機能を省略されてよく、或いは実行されなくてよい。加えて、図示又は議論された相互結合又は直接結合又は通信接続は、いくつかのインタフェース、装置間又はユニット間の間接結合又は通信接続を用いて実現されてよく、或いは電気接続、機械接続その他の形態の接続を用いて実施されてよい。