特許第6691241号(P6691241)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6691241低圧用化成箔のアンジュレーションを減軽する化成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6691241
(24)【登録日】2020年4月13日
(45)【発行日】2020年4月28日
(54)【発明の名称】低圧用化成箔のアンジュレーションを減軽する化成方法
(51)【国際特許分類】
   C25D 11/04 20060101AFI20200421BHJP
   H01G 9/00 20060101ALI20200421BHJP
【FI】
   C25D11/04 B
   H01G9/00 290A
【請求項の数】8
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-566563(P2018-566563)
(86)(22)【出願日】2018年4月2日
(65)【公表番号】特表2020-507002(P2020-507002A)
(43)【公表日】2020年3月5日
(86)【国際出願番号】CN2018081587
(87)【国際公開番号】WO2019134280
(87)【国際公開日】20190711
【審査請求日】2018年12月14日
(31)【優先権主張番号】201810004605.6
(32)【優先日】2018年1月3日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518446097
【氏名又は名称】南通海星電子股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Nantong Haixing Electronics Limited Liability Company
(73)【特許権者】
【識別番号】518446101
【氏名又は名称】南通海一電子有限公司
【氏名又は名称原語表記】Nantong Haiyi Electronics Co., Limited
(73)【特許権者】
【識別番号】518446112
【氏名又は名称】四川中雅科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Si Chuan Zhongya Technology Company.
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】厳季新
(72)【発明者】
【氏名】陳健
(72)【発明者】
【氏名】王建中
(72)【発明者】
【氏名】呉春春
(72)【発明者】
【氏名】趙宇飛
(72)【発明者】
【氏名】冒慧敏
【審査官】 池ノ谷 秀行
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第104599845(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第1502719(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第101593628(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第104499030(CN,A)
【文献】 特開2011−003685(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C25D 11/04−11/24
C25F 3/04
C23C 22/00−22/86
H01G 9/00−9/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセスフローが前処理、五段階の化成処理、水洗、脱分極処理、水洗、一次修復のための化成処理、水洗、中間処理、熱処理、二次修復のための化成処理と乾燥処理である低圧用化成箔のアンジュレーションを減軽する化成方法であって、
前記前処理の工程は、γ−ブチロラクトンとマレイン酸の混合水溶液で浸漬処理を行い、具体的には、低圧用エッチング箔を0.1〜30wt%γ−ブチロラクトンと0.1〜2wt%マレイン酸の混合水溶液に入れ、温度が40〜60℃で0.5〜5min浸漬処理することであり、
前処理されたアルミ箔を3〜15wt%アジピン酸アンモニウムと0.01〜0.5wt%マレイン酸溶液で、温度60〜80℃で、電流密度10〜100mA/cmで、電圧が20〜170Vである印加電圧の20%の状態で、陽極が5〜10min酸化して第一の化成箔を得て、
前記五段階化成処理は、第一の化成箔を3〜15wt%アジピン酸アンモニウムと0.01〜0.5wt%マレイン酸の溶液に入れ、温度60〜80℃で、電流密度10〜100mA/cmで、電圧が印加電圧の40%の状態で、陽極を5〜10min酸化して第二の化成箔を得て、
第二の化成箔を3〜15wt%アジピン酸アンモニウムと0.01〜0.5wt%マレイン酸の溶液に入れ、温度60〜80℃で、電流密度10〜100mA/cmで、電圧が印加電圧の60%の状態で、陽極を5〜10min酸化して第三の化成箔を得て、
第三の化成箔を3〜15wt%アジピン酸アンモニウムと0.01〜0.5wt%マレイン酸の溶液に入れ、温度60〜80℃で、電流密度10〜100mA/cmで、電圧が印加電圧の80%の状態で、陽極を5〜10min酸化して第四の化成箔を得て、
第四の化成箔を3〜15wt%アジピン酸アンモニウムと0.01〜0.5wt%マレイン酸の溶液に入れ、温度60〜80℃で、電流密度10〜100mA/cmで、電圧が印加電圧の100%の状態で、陽極を5〜10min酸化して第五の化成箔を得て、取り出して水洗することであり、
前記脱分極処理は、第五の化成箔を3〜6wt%りん酸水溶液に入れ、40〜70℃で2〜5min浸漬し、取り出して水洗することであり、
前記一次修復のための化成は、脱分極処理後のアルミ箔を0.1〜0.6%リン酸水素ニアンモニウム溶液に入れ、75〜90℃、100%印加電圧で5〜10min、修復のために化成し、修復された化成箔を得て、取り出して水洗することであり、
前記中間処理工程は、一次修復のための化成処理後のアルミ箔を結晶粒子の微細化作用を有する希土無機塩溶液に入れ、濃度が0.1〜5wt%で、温度が50〜90℃で、0.5〜6min浸漬処理することであり、
前記熱処理は中間処理箔を400〜550℃のオーブンに入れ、1〜3min処理し、熱処理箔を得ることであり、
前記二次修復のための化成は、熱処理箔を0.1〜0.6%リン酸水素ニアンモニウム溶液に入れ、75〜90℃、100%印加電圧で5〜10min修復化成し、取り出して水洗し、乾燥して製品を得ることである、低圧用化成箔のアンジュレーションを減軽する化成方法。
【請求項2】
前記中間処理希土無機塩は、La(NO、Sc(NO、Ce(NO、Pr(NO、Nd(NO、Eu(NOのうちの一つ又は複数である請求項1に記載の低圧用化成箔のアンジュレーションを減軽する化成方法。
【請求項3】
前記前処理工程はγ−ブチロラクトンとマレイン酸混合水溶液で浸漬処理するものであり、具体的には、低圧用エッチング箔を0.1〜5wt%γ−ブチロラクトンと0.1〜0.2wt%マレイン酸の混合水溶液に入れ、前記五段階の化成処理のアジピン酸アンモニウムとマレイン酸溶液濃度がそれぞれ3〜7wt%と0.01〜0.05wt%である請求項1に記載の低圧用化成箔のアンジュレーションを減軽する化成方法。
【請求項4】
前記前処理工程はγ−ブチロラクトンとマレイン酸混合水溶液で浸漬処理するものであり、具体的には、低圧用エッチング箔を5〜30wt%γ−ブチロラクトンと0.2〜2wt%マレイン酸混合水溶液、前記五段階の化成処理のアジピン酸アンモニウムとマレイン酸溶液濃度がそれぞれ7〜15wt%と0.05〜0.5wt%請求項1に記載の低圧用化成箔のアンジュレーションを減軽する化成方法。
【請求項5】
前記前処理工程は、γ−ブチロラクトンとマレイン酸混合水溶液で浸漬処理するものであり、具体的には、低圧用エッチング箔を2〜5wt%γ−ブチロラクトンと0.15〜0.2wt%マレイン酸混合水溶液に入れ、前記五段階の化成処理のアジピン酸アンモニウムとマレイン酸溶液濃度がそれぞれ5〜7wt%と0.02〜0.05wt%である請求項3に記載の低圧用化成箔のアンジュレーションを減軽する化成方法。
【請求項6】
前記前処理工程は、γ−ブチロラクトンとマレイン酸混合水溶液で浸漬処理するものであり、具体的には、低圧用エッチング箔を3wt%γ−ブチロラクトンと0.1wt%マレイン酸混合水溶液に入れ、前記五段階の化成処理のアジピン酸アンモニウムとマレイン酸溶液濃度がそれぞれ6wt%と0.03wt%である請求項3に記載の低圧用化成箔のアンジュレーションを減軽する化成方法。
【請求項7】
前記前処理工程は、γ−ブチロラクトンとマレイン酸混合水溶液で浸漬処理するものであり、具体的には、低圧用エッチング箔を5〜15wt%γ−ブチロラクトンと0.2〜1wt%マレイン酸混合水溶液に入れ、前記五段階の化成処理のアジピン酸アンモニウムとマレイン酸溶液濃度がそれぞれ7〜10wt%と0.05〜0.3wt%である請求項4に記載の低圧用化成箔のアンジュレーションを減軽する化成方法。
【請求項8】
前記前処理工程は、γ−ブチロラクトンとマレイン酸混合水溶液で浸漬処理するものであり、具体的には、低圧用エッチング箔を10wt%γ−ブチロラクトンと0.6wt%マレイン酸混合水溶液に入れ、前記五段階の化成処理のアジピン酸アンモニウムとマレイン酸溶液濃度がそれぞれ8wt%と0.1wt%である請求項7に記載の低圧用化成箔のアンジュレーションを減軽する化成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低圧用化成箔のアンジュレーションを減軽する化成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の低圧用アルミニウム電解コンデンサ用の化成箔の製造方法は、電圧によるエッチング箔を濃度3〜10wt%アジピン酸アンモニウム溶液に直接入れ、温度が70℃で、電流密度が500mA/cmで化成電圧10Vで5〜7min化成した後、再び同じ溶液条件で化成電圧40Vで5〜7min化成し、化成電圧80Vを経て7〜10min化成し、化成電圧100Vで15〜20min化成し、取り出して水洗し、5wt%りん酸溶液60℃によって2〜5min浸漬して脱分極処理し、取り出して水洗し、修復のために化成槽に入れて化成電圧100Vで5〜7minで一次修復のために化成し、取り出して水洗し、400〜500℃で1〜2min熱処理し、再び修復のために化成槽に入れて化成電圧100Vで二次修復のために化成した後に乾燥して低圧用化成箔を得ることである。このような低圧用化成箔の製造方法による製品の型が波形であるので、下流の裁断に影響し、製品の有効な使用面積が小さくなる。
【発明の概要】
【0003】
本発明の目的は、上記の局限を克服し、低圧用化成箔のアンジュレーションを減軽し、化成箔の有効な幅を増加して且つ端部の各種指標が優れる化成処理方法を提供することにある。
【0004】
本発明は、
低圧用エッチング箔を0.1〜30wt%γ−ブチロラクトンと0.1〜2wt%マレイン酸混合水溶液に入れ、温度が40〜60℃で0.5〜5min浸漬処理する前処理と、
前処理されたアルミ箔を3〜15wt%アジピン酸アンモニウムと0.01〜0.5wt%マレイン酸溶液に、温度60〜80℃で、電流密度10〜100mA/cmで、電圧が20〜170Vの印加電圧の20%の状態で、陽極を5〜10min酸化して第一の化成箔を得る技術的工程と、
第一の化成箔を3〜15wt%アジピン酸アンモニウムと0.01〜0.5wt%マレイン酸溶液に入れ、温度60〜80℃で、電流密度10〜100mA/cmで、電圧が印加電圧の40%の状態で、陽極を5〜10min酸化して第二の化成箔を得る技術的工程と、
第二の化成箔を3〜15wt%アジピン酸アンモニウムと0.01〜0.5wt%マレイン酸の溶液に入れ、温度60〜80℃で、電流密度10〜100mA/cmで、電圧が印加電圧の60%の状態で、陽極を5〜10min酸化して第三の化成箔を得る技術的工程と、
第三の化成箔を3〜15wt%アジピン酸アンモニウムと0.01〜0.5wt%マレイン酸の溶液に入れ、温度60〜80℃で、電流密度10〜100mA/cmで、電圧が印加電圧の80%の状態で、陽極を5〜10min酸化して第四の化成箔を得る技術的工程と、
第四の化成箔を3〜15wt%アジピン酸アンモニウムと0.01〜0.5wt%マレイン酸の溶液に入れ、温度60〜80℃で、電流密度10〜100mA/cmで、電圧が印加電圧の100%の状態で、陽極を5〜10min酸化して第五の化成箔を得て、取り出して水洗する技術的工程と、
第五の化成箔を3〜6wt%りん酸水溶液に入れ、40〜70℃で2〜5min浸漬し、取り出して水洗する脱分極処理と、
脱分極処理後のアルミ箔を0.1〜0.6%リン酸水素ニアンモニウム溶液に入れ、75〜90℃、100%印加電圧で5〜10min修復化成し、修復された化成箔を得て、取り出して水洗する一次修復のための化成と、
修復された化成箔を結晶粒子の微細化作用を有する希土無機塩溶液に入れ、濃度が0.1〜5wt%で、温度が50〜90℃で、0.5〜6min浸漬処理して、中間処理箔を得て、希土無機塩がLa(NO、Sc(NO、Ce(NO、Pr(NO、Nd(NO、Eu(NO等のうちの一つ又は複数である中間処理と、
中間処理箔を400〜550℃のオーブンに入れ、1〜3min処理して、熱処理箔を得る熱処理と、
熱処理箔を0.1〜0.6%リン酸水素ニアンモニウム溶液に入れ、75〜90℃、100%の印加電圧で5〜10min、修復のために化成し、取り出して水洗し、乾燥して製品を得る二次修復のための化成との技術的工程とを含む、低圧用化成箔のアンジュレーションを減軽する化成方法という技術的手段によって実現される。
【0005】
上記のことをまとめると、本発明は、低圧用化成箔のアンジュレーションを減軽し、化成箔の有効な幅を増加して且つ端部の各種指標が優れ、製品の端部がより平らで利用率が高く、中央部とのばらつきが小さく、製品の均一性を高めるというメリットを有する。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明に対する理解を深めるために、以下、実施例を組み合わせて本発明を一層詳しく説明し、当該実施例は、本発明を解釈するためのものだけで、本発明の保護範囲を限定するものではない。
【0007】
実施例1:前処理:低圧用エッチング箔を5wt%γ−ブチロラクトンと0.2wt%マレイン酸混合水溶液に入れ、温度が40℃で5min浸漬処理する。前処理されたアルミ箔を7wt%アジピン酸アンモニウムと0.05wt%マレイン酸溶液に、温度70℃、電流密度20mA/cmで、電圧が5vで、陽極を5min酸化して第一の化成箔を得る。第一の化成箔を7wt%アジピン酸アンモニウムと0.05wt%マレイン酸溶液に入れ、温度70℃、電流密度20mA/cmで、電圧が10vで、陽極を5min酸化して第二の化成箔を得る。第二の化成箔を7wt%アジピン酸アンモニウムと0.05wt%マレイン酸溶液に入れ、温度70℃、電流密度20mA/cmで、電圧が15vで、陽極を5min酸化して第三の化成箔を得る。第三の化成箔を7wt%アジピン酸アンモニウムと0.01wt%マレイン酸溶液に入れ、温度70℃、電流密度20mA/cmで、電圧が20vで、陽極を5min酸化して第四の化成箔を得る。第四の化成箔を7wt%アジピン酸アンモニウムと0.01wt%マレイン酸溶液に入れ、温度70℃、電流密度20mA/cmで、電圧が25vで、陽極を15min酸化して第五の化成箔を得て、取り出して水洗する。脱分極処理:第五の化成箔を6wt%りん酸水溶液に入れ、40℃で3min浸漬し、取り出して水洗する。一次修復のための化成:脱分極処理後のアルミ箔を0.1%リン酸水素ニアンモニウム溶液に入れ、80℃、25v電圧で5min、修復のために化成し、修復された化成箔を得て、取り出して水洗する。中間処理:修復された化成箔を結晶粒子の微細化作用を有する希土無機塩溶液に入れ、濃度が0.1wt%で温度が50℃で6min浸漬処理して、中間処理箔を得る。ここで、希土無機塩はLa(NO、Sc(NO、Ce(NO、Pr(NO、Nd(NO、Eu(NO等のうちの一つ又は複数である。熱処理:中間処理箔を400℃のオーブンに入れ、3min処理して、熱処理箔を得る。二次修復のための化成:熱処理箔を0.1%リン酸水素ニアンモニウム溶液に入れ、80℃、25v電圧で5min、修復のために化成する。取り出して水洗し、乾燥して製品を得る。
【0008】
実施例2:前処理:低圧用エッチング箔を15wt%γ−ブチロラクトンと1wt%マレイン酸混合水溶液に入れ、温度が50℃で3min浸漬処理する。前処理されたアルミ箔を10wt%アジピン酸アンモニウムと0.1wt%マレイン酸溶液に、温度60℃、電流密度50mA/cmで、電圧が10vで、陽極を7min酸化して第一の化成箔を得る。第一の化成箔を10wt%アジピン酸アンモニウムと0.1wt%マレイン酸溶液に入れ、温度60℃、電流密度50mA/cmで、電圧が20vで、陽極を7min酸化して第二の化成箔を得る。第二の化成箔を10wt%アジピン酸アンモニウムと0.1wt%マレイン酸溶液に入れ、温度60℃、電流密度50mA/cmで、電圧が30vで、陽極を7min酸化して第三の化成箔を得る。第三の化成箔を10wt%アジピン酸アンモニウムと0.01wt%マレイン酸溶液に入れ、温度60℃、電流密度50mA/cmで、電圧が40vで、陽極を7min酸化して第四の化成箔を得る。第四の化成箔を10wt%アジピン酸アンモニウムと0.01wt%マレイン酸溶液に入れ、温度60℃、電流密度50mA/cmで、電圧が50vで、陽極を20min酸化して第五の化成箔を得て、取り出して水洗する。脱分極処理:第五の化成箔を3wt%りん酸水溶液に入れ、70℃で5min浸漬し、取り出して水洗する。一次修復のための化成:脱分極処理後のアルミ箔を0.3%リン酸水素ニアンモニウム溶液に入れ、85℃、50v電圧で7min、修復のために化成し、修復された化成箔を得て、取り出して水洗する。中間処理:修復された化成箔を結晶粒子の微細化作用を有する希土無機塩溶液に入れ、濃度が3wt%で温度が70℃で3min浸漬処理して、中間処理箔を得る。ここで、希土無機塩はLa(NO、Sc(NO、Ce(NO、Pr(NO、Nd(NO、Eu(NO等のうちの一つ又は複数である。熱処理:中間処理箔を480℃のオーブンに入れ、2min処理して、熱処理箔を得る。二次修復のための化成:熱処理箔を0.3%リン酸水素ニアンモニウム溶液に入れ、85℃、50v電圧で7min、修復のために化成し、取り出して水洗し、乾燥して製品を得る。
【0009】
実施例3:前処理:低圧用エッチング箔を30wt%γ−ブチロラクトンと2wt%マレイン酸混合水溶液に入れ、温度が60℃で1min浸漬処理する。前処理されたアルミ箔を15wt%アジピン酸アンモニウムと0.5wt%マレイン酸溶液に入れ、温度80℃、電流密度100mA/cmで、電圧が20vで、陽極を10min酸化して第一の化成箔を得る。第一の化成箔を15wt%アジピン酸アンモニウムと0.5wt%マレイン酸溶液に入れ、温度80℃、電流密度100mA/cmで、電圧が40vで、陽極を10min酸化して第二の化成箔を得る。第二の化成箔を15wt%アジピン酸アンモニウムと0.5wt%マレイン酸溶液に入れ、温度80℃、電流密度100mA/cmで、電圧が60vで、陽極を10min酸化して第三の化成箔を得る。第三の化成箔を15wt%アジピン酸アンモニウムと0.01wt%マレイン酸溶液に入れ、温度80℃、電流密度100mA/cmで、電圧が80vで、陽極を10min酸化して第四の化成箔を得る。第四の化成箔を15wt%アジピン酸アンモニウムと0.01wt%マレイン酸溶液に入れ、温度80℃、電流密度100mA/cmで、電圧が100vで、陽極を30min酸化して第五の化成箔を得て、取り出して水洗する。脱分極処理:第五の化成箔を5wt%りん酸水溶液に入れ、55℃で2min浸漬し、取り出して水洗する。一次修復のための化成:脱分極処理後のアルミ箔を0.6%リン酸水素ニアンモニウム溶液に入れ、90℃、100v電圧で10min、修復のために化成して、修復された化成箔を得て、取り出して水洗する。中間処理:修復された化成箔を結晶粒子の微細化作用を有する希土無機塩溶液に入れ、濃度が5wt%で温度が90℃で0.5min浸漬処理して、中間処理箔を得る。ここで、希土無機塩はLa(NO、Sc(NO、Ce(NO、Pr(NO、Nd(NO、Eu(NO等のうちの一つ又は複数である。熱処理:中間処理箔を550℃のオーブンに入れ、1min処理して、熱処理箔を得る。二次修復のための化成:熱処理箔を0.6%リン酸水素ニアンモニウム溶液に入れ、90℃、100v電圧で10min、修復のために化成して、取り出して水洗し、乾燥して製品を得る。
【0010】
実施例4:前処理:低圧用エッチング箔を3wt%γ−ブチロラクトンと0.1wt%マレイン酸混合水溶液に入れ、温度が40℃で5min浸漬処理する。前処理されたアルミ箔を7wt%アジピン酸アンモニウムと0.05wt%マレイン酸溶液に入れ、温度70℃、電流密度20mA/cmで、電圧が5vで、陽極を5min酸化して第一の化成箔を得る。第一の化成箔を7wt%アジピン酸アンモニウムと0.05wt%マレイン酸溶液に入れ、温度70℃、電流密度20mA/cm、電圧が10vで、陽極を5min酸化して第二の化成箔を得る。第二の化成箔を7wt%アジピン酸アンモニウムと0.05wt%マレイン酸溶液に入れ、温度70℃、電流密度20mA/cmで、電圧が15vで、陽極を5min酸化して第三の化成箔を得る。第三の化成箔を7wt%アジピン酸アンモニウムと0.01wt%マレイン酸溶液に入れ、温度70℃、電流密度20mA/cmで、電圧が20vで、陽極を5min酸化して第四の化成箔を得る。第四の化成箔を7wt%アジピン酸アンモニウムと0.01wt%マレイン酸溶液に入れ、温度70℃、電流密度20mA/cmで、電圧が25vで、陽極を15min酸化して第五の化成箔を得て、取り出して水洗する。脱分極処理:第五の化成箔を6wt%りん酸水溶液に入れ、40℃で3min浸漬して、取り出して水洗する。一次修復のための化成:脱分極処理後のアルミ箔を0.1%リン酸水素ニアンモニウム溶液に入れ、80℃、25v電圧で5min、修復のために化成して、修復された化成箔を得て、取り出して水洗する。中間処理:修復された化成箔を結晶粒子の微細化作用を有する希土無機塩溶液に入れ、濃度が0.1wt%で温度が50℃で6min浸漬処理して、中間処理箔を得る。ここで、希土無機塩はLa(NO、Sc(NO、Ce(NO、Pr(NO、Nd(NO、Eu(NO等のうちの一つ又は複数である。熱処理:中間処理箔を400℃のオーブンに入れ、3min処理して、熱処理箔を得る。二次修復のための化成:熱処理箔を0.1%リン酸水素ニアンモニウム溶液に入れ、80℃、25v電圧で5min、修復のために化成する。取り出して水洗し、乾燥して製品を得る。
【0011】
実施例5:前処理:低圧用エッチング箔を10wt%γ−ブチロラクトンと0.6wt%マレイン酸混合水溶液に入れ、温度が70℃で1min浸漬処理する。前処理されたアルミ箔を15wt%アジピン酸アンモニウムと0.5wt%マレイン酸溶液に入れ、温度80℃、電流密度100mA/cmで、電圧が20vで、陽極を10min酸化して第一の化成箔を得る。第一の化成箔を15wt%アジピン酸アンモニウムと0.5wt%マレイン酸溶液に入れ、温度80℃、電流密度100mA/cmで、電圧が40vで、陽極を10min酸化して第二の化成箔を得る。第二の化成箔を15wt%アジピン酸アンモニウムと0.5wt%マレイン酸溶液に入れ、温度80℃、電流密度100mA/cmで、電圧が60vで、陽極を10min酸化して第三の化成箔を得る。第三の化成箔を15wt%アジピン酸アンモニウムと0.01wt%マレイン酸溶液に入れ、温度80℃、電流密度100mA/cmで、電圧が80vで、陽極を10min酸化して第四の化成箔を得る。第四の化成箔を15wt%アジピン酸アンモニウムと0.01wt%マレイン酸溶液に入れ、温度80℃、電流密度100mA/cmで、電圧が100vで、陽極を30min酸化して第五の化成箔を得て、取り出して水洗する。脱分極処理:第五の化成箔を5wt%りん酸水溶液に入れ、55℃で2min浸漬し、取り出して水洗する。一次修復のための化成:脱分極処理後のアルミ箔を0.6%リン酸水素ニアンモニウム溶液に入れ、90℃、100v電圧で10min、修復のために化成して、修復された化成箔を得て、取り出して水洗する。中間処理:修復された化成箔を結晶粒子の微細化作用を有する希土無機塩溶液に入れ、濃度が5wt%で温度が90℃で0.5min浸漬処理し、中間処理箔を得る。ここで、希土無機塩はLa(NO、Sc(NO、Ce(NO、Pr(NO、Nd(NO、Eu(NO等のうちの一つ又は複数である。熱処理:中間処理箔を550℃のオーブンに入れ、1min処理して、熱処理箔を得る。二次修復のための化成:熱処理箔を0.6%リン酸水素ニアンモニウム溶液に入れ、90℃、100v電圧で10min、修復のために化成して、取り出して水洗し、乾燥して製品を得る。
【0012】
実施例6:前処理:低圧用エッチング箔を30wt%γ−ブチロラクトンと1wt%マレイン酸混合水溶液に入れ、温度が60℃で1min浸漬処理する。前処理されたアルミ箔を15wt%アジピン酸アンモニウムと0.5wt%マレイン酸溶液に入れ、温度80℃、電流密度100mA/cmで、電圧が20vで、陽極を10min酸化して第一の化成箔を得る。第一の化成箔を15wt%アジピン酸アンモニウムと0.5wt%マレイン酸溶液に入れ、温度80℃、電流密度100mA/cmで、電圧が40vで、陽極を10min酸化して第二の化成箔を得る。第二の化成箔を15wt%アジピン酸アンモニウムと0.5wt%マレイン酸溶液に入れ、温度80℃、電流密度100mA/cmで、電圧が60vで、陽極を10min酸化して第三の化成箔を得る。第三の化成箔を15wt%アジピン酸アンモニウムと0.01wt%マレイン酸溶液に入れ、温度80℃、電流密度100mA/cmで、電圧が80vで、陽極を10min酸化して第四の化成箔を得る。第四の化成箔を15wt%アジピン酸アンモニウムと0.01wt%マレイン酸溶液に入れ、温度80℃、電流密度100mA/cmで、電圧が100vで、陽極を30min酸化して第五の化成箔を得て、取り出して水洗する。脱分極処理:第五の化成箔を5wt%りん酸水溶液に入れ、55℃で2min浸漬して、取り出して水洗する。一次修復のための化成:脱分極処理後のアルミ箔を0.6%リン酸水素ニアンモニウム溶液に入れ、90℃、100v電圧で10min、修復のために化成して、修復された化成箔を得て、取り出して水洗する。中間処理:修復された化成箔を結晶粒子の微細化作用を有する希土無機塩溶液に入れ、濃度が5wt%で温度が90℃で0.5min浸漬処理して、中間処理箔を得る。ここで、希土無機塩はLa(NO、Sc(NO、Ce(NO、Pr(NO、Nd(NO、Eu(NO等のうちの一つ又は複数である。熱処理:中間処理箔を550℃のオーブンに入れ、1min処理して、熱処理箔を得る。二次修復化成:熱処理箔を0.6%リン酸水素ニアンモニウム溶液に入れ、90℃、100v電圧で10min修復化成して、取り出して水洗し、乾燥して製品を得る。
【0013】
表1は、実施例1−6による化成箔の全幅5点における嵩密度ばらつき表である。