特許第6691256号(P6691256)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6691256
(24)【登録日】2020年4月13日
(45)【発行日】2020年4月28日
(54)【発明の名称】凍結体製造装置
(51)【国際特許分類】
   B01J 2/06 20060101AFI20200421BHJP
【FI】
   B01J2/06
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2019-137055(P2019-137055)
(22)【出願日】2019年7月25日
【審査請求日】2019年8月6日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】591158324
【氏名又は名称】大阪ガスリキッド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】名田 悠矢
(72)【発明者】
【氏名】上村 龍一郎
(72)【発明者】
【氏名】今村 瑞穂
【審査官】 増田 健司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−8644(JP,A)
【文献】 特開昭55−64761(JP,A)
【文献】 特開平10−271954(JP,A)
【文献】 特公昭53−34518(JP,B1)
【文献】 特表平3−504389(JP,A)
【文献】 特開平9−42833(JP,A)
【文献】 特開2018−88859(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01J 2/06
A23L 2/00
A23L 27/50
A23G 9/00
C12C 9/00
A61J 3/00
F25D 3/10
F26B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
有底筒状の凍結用流体槽に貯留された凍結用低温流体に向けて、液体原料を噴霧又は滴下して、粒状又は滴状の凍結体を作成する凍結体製造装置であって、
底壁部が前記凍結体を通過不能でかつ前記凍結用低温流体を通過可能な多孔状に形成され且つ側壁部が非多孔状でかつ平滑状の内面を備える形態に形成された有底筒状の凍結体収納体が、底壁部側部分を前記凍結用低温流体に浸漬させた状態に前記凍結用流体槽に装着自在に、かつ、前記凍結用流体槽の上方に離脱自在に設けられ、
前記凍結体収納体の前記底壁部が、前記凍結体の取出しのために開閉自在に構成され
前記凍結体収納体が、繊維材を織物加工して形成された袋状体と、当該袋状体の内部に配置されて前記側壁部を形成する筒体とを備え、前記袋状体における前記筒体の下方に位置する底部側部分にて、前記底壁部を形成する形態に構成され、
前記袋状体の前記底部側部分に、凍結体取出用開口が形成され、且つ、当該凍結体取出用開口を閉じる状態に前記袋状体に着脱自在に装着される留め具が設けられている凍結体製造装置。
【請求項2】
前記筒体の下端が、前記袋状体の前記底部側部分を浮き上がり不能に押圧する状態に位置されている請求項1に記載の凍結体製造装置。
【請求項3】
前記袋状体の前記底部側部分が、前記凍結体取出用開口に近づくほど細くなる先細り状に形成されている請求項1又は2に記載の凍結体製造装置。
【請求項4】
前記凍結体収納体が、前記袋状体を着脱自在に収納しかつ多孔状に形成された有底筒状の保護体を備えている請求項1〜3のいずれか1項に記載の凍結体製造装置。
【請求項5】
有底筒状の凍結用流体槽に貯留された凍結用低温流体に向けて、液体原料を噴霧又は滴下して、粒状又は滴状の凍結体を作成する凍結体製造装置であって、
底壁部が前記凍結体を通過不能でかつ前記凍結用低温流体を通過可能な多孔状に形成され且つ側壁部が非多孔状でかつ平滑状の内面を備える形態に形成された有底筒状の凍結体収納体が、底壁部側部分を前記凍結用低温流体に浸漬させた状態に前記凍結用流体槽に装着自在に、かつ、前記凍結用流体槽の上方に離脱自在に設けられ、
前記凍結体収納体の前記底壁部が、前記凍結体の取出しのために開閉自在に構成され、
前記凍結用流体槽を昇降操作自在に載置する運搬台車が設けられ、
前記凍結用流体槽の蓋体が、当該蓋体の下方位置から前記凍結用流体槽が上昇されるに伴って前記凍結用流体槽に装着される形態で固定配置され、
前記液体原料を噴霧又は滴下する原料供給部が、前記蓋体に装着されている凍結体製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有底筒状の凍結用流体槽に貯留された凍結用低温流体に向けて、液体原料を噴霧又は滴下して、粒状又は滴状の凍結体を作成する凍結体製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
かかる凍結体製造装置にて作成された凍結体は、一般に、真空乾燥機にて凍結真空乾燥されることになり、その凍結真空乾燥により微粉体が作成されることになる。つまり、かかる凍結体製造装置は、凍結真空乾燥により微粉体を作成するための凍結体を製造することになる。
【0003】
かかる凍結体製造装置の従来例として、液体原料(懸濁液)を、凍結用流体槽(容器)に貯留した凍結用低温流体(−30℃のn−ヘキサン)に向けて、噴霧器から噴霧して凍結体(氷滴)を作成するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1においては、詳しい説明は省略されてはいるが、作成された凍結体(氷滴)を真空乾燥機に移載する際には、凍結用低温流体中で沈殿した凍結体(氷滴)をステンレス製のパットに移すことが記載されている。そして、凍結体(氷滴)を載置したパットを真空乾燥機の内部に置いて凍結真空乾燥して、微粉体を作成するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平2−43943号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1においては、凍結用低温流体中で沈殿した凍結体(氷滴)をパットに移し、凍結体(氷滴)を載置したパットを真空乾燥機に装填する形態で、凍結用低温流体中の凍結体(氷滴)を真空乾燥機に移載することになる。
しかしながら、凍結用低温流体中で沈殿した凍結体(氷滴)を凍結用低温流体から取出してパットに移すには、例えば、凍結用低温流体中で沈殿している凍結体(氷滴)を、網状体等により掬い取りながら、パットに移す等、凍結用低温流体中で沈殿した凍結体(氷滴)を凍結用低温流体から取出す作業が面倒で煩雑な作業となる。
【0007】
したがって、凍結用低温流体中で沈殿した凍結体(氷滴)を凍結用低温流体から取出す作業が面倒で煩雑な作業になる等に起因して、凍結用低温流体中の凍結体(氷滴)を真空乾燥機に移載する作業が面倒で煩雑な作業となるものであり、改善が望まれるものであった。
【0008】
本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであって、その目的は、凍結用低温流体中の凍結体を真空乾燥機に移載する作業の容易化を図ることができ、しかも、凍結体を良好に作成できる凍結体製造装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の凍結体製造装置は、有底筒状の凍結用流体槽に貯留された凍結用低温流体に向けて、液体原料を噴霧又は滴下して、粒状又は滴状の凍結体を作成するものであって、その特徴構成は、
底壁部が前記凍結体を通過不能でかつ前記凍結用低温流体を通過可能な多孔状に形成され且つ側壁部が非多孔状でかつ平滑状の内面を備える形態に形成された有底筒状の凍結体収納体が、底壁部側部分を前記凍結用低温流体に浸漬させた状態に前記凍結用流体槽に装着自在に、かつ、前記凍結用流体槽の上方に離脱自在に設けられ、
前記凍結体収納体の前記底壁部が、前記凍結体の取出しのために開閉自在に構成され
前記凍結体収納体が、繊維材を織物加工して形成された袋状体と、当該袋状体の内部に配置されて前記側壁部を形成する筒体とを備え、前記袋状体における前記筒体の下方に位置する底部側部分にて、前記底壁部を形成する形態に構成され、
前記袋状体の前記底部側部分に、凍結体取出用開口が形成され、且つ、当該凍結体取出用開口を閉じる状態に前記袋状体に着脱自在に装着される留め具が設けられている点にある。
【0010】
すなわち、有底筒状の凍結体収納体が、底壁部側部分を凍結用低温流体に浸漬させた状態に凍結用流体槽に装着されているから、凍結用流体槽に貯留された凍結用低温流体に向けて液体原料を噴霧又は滴下することにより作成される凍結体が、凍結体収納体の内部に収納されることになる。
【0011】
そして、凍結体収納体が、凍結用流体槽の上方に離脱できるものであるから、作成された凍結体を、凍結用流体槽の凍結用低温流体から取出す際には、凍結体収納体を凍結用流体槽の上方に離脱させるだけで、作成された凍結体を凍結用低温流体から容易に取出すことができる。
尚、凍結体収納体を凍結用流体槽の上方に離脱させる際には、凍結体収納体の内部の凍結用低温流体が、凍結体収納体の底壁部を通過して外部に排出される。
【0012】
加えて、凍結体収納体の底壁部が、凍結体の取出しのために開閉自在に構成されているから、凍結体収納体に収納されている凍結体を真空乾燥機に装填する際には、凍結体収納体の底壁部を開くことによって、凍結体収納体に収納されている凍結体を、凍結体収納体の底壁部より取出して真空乾燥機に装填することができるため、凍結体収納体に収納されている凍結体を、容易に真空乾燥機に装填することができる。
【0013】
ちなみに、例えば、凍結体収納体に収納されている凍結体を真空乾燥機に装填する際に、凍結体収納体を上下反転させて、凍結体収納体の上部開口より凍結体を取出しながら、真空乾燥機に装填することが考えられるが、この場合、凍結体収納体を上下反転させる作業が煩雑となり、しかも、凍結体収納体の側壁部における上方側部分に凍結体が融解して付着する等のトラブルを発生する虞がある。
【0014】
このように、作成された凍結体を凍結用流体槽の凍結用低温流体から取出すこと、及び、凍結体収納体に収納されている凍結体を真空乾燥機に装填することを容易に行えるものであるから、凍結用低温流体中の凍結体を真空乾燥機に移載する作業の容易化を図ることができる。
【0015】
しかも、凍結体収納体の側壁部が、非多孔状でかつ平滑状の内面を備える形態に形成されているから、凍結用流体槽に貯留された凍結用低温流体に向けて液体原料を噴霧又は滴下して凍結体を作成する際に、側壁部における凍結用低温流体よりも上方に位置する部分の内面に向けて、凍結体が飛散しても、飛散した凍結体が側壁部の平滑状の内面に沿って滑り落ちる等、側壁部の内面に付着して融解することを回避できるため、凍結体を良好に作成できる。
【0016】
要するに、本発明の凍結体製造装置の特徴構成によれば、凍結用低温流体中の凍結体を真空乾燥機に移載する作業の容易化を図ることができ、しかも、凍結体を良好に作成できる。
【0018】
また、凍結体収納体が、繊維材を織物加工して形成された袋状体と、当該袋状体の内部に配置されて側壁部を形成する筒体とを備え、袋状体における筒体の下方に位置する底部側部分にて、底壁部を形成する形態に構成されるものであるから、つまり、各別に形成できる袋状体と筒体とを組み合わせて凍結体収納体を構成するものであるから、凍結体収納体の製作の容易化を図ることができる。
【0019】
そして、袋状体が、繊維材を織物加工して、多孔状となるように形成されるものであるから、袋状体にて形成される凍結用低温流体を通過させる孔の大きさを、十分に小さな大きさにすることができるため、十分小さな大きさの凍結体を作成することができる。
【0020】
また、袋状体とは別体として形成される筒体は、例えば、ステンレス等の金属材にて表面が十分に滑らかとなる状態に形成できるものであるから、凍結用流体槽に貯留された凍結用低温流体に向けて液体原料を噴霧又は滴下して凍結体を作成する際に、凍結体収納体の側壁部として機能する筒体の内面に向けて、凍結体が飛散しても、飛散した凍結体が内面に付着して融解することを適切に回避し易いものとなる。
【0021】
加えて、袋状体の底部側部分に、凍結体取出用開口が形成され、且つ、当該凍結体取出用開口を閉じる状態に袋状体に着脱自在に装着される留め具が設けられているから、袋状体に収納されている凍結体を真空乾燥機に装填するために取出す際には、留め具を外して、凍結体取出用開口を開き状態にすることによって、袋状体に収納されている凍結体を、凍結体取出用開口を通して排出することができるため、袋状体に収納されている凍結体の取出しを良好に行うことができる。
【0022】
要するに、本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成によれば、凍結体収納体の製作の容易化を図ることができ、また、十分に小さな大きさの凍結体を作成することができ、しかも、凍結体が側壁部の内面に付着して融解することを適切に回避でき、さらには、凍結体収納体に収納されている凍結体の取出しを良好に行うことができる。
【0023】
本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成は、前記筒体の下端が、前記袋状体の前記底部側部分を浮き上がり不能に押圧する状態に位置されている点にある。
【0024】
すなわち、袋状体の底部側部分が、凍結用低温流体に浸漬させた際に、浮き上がる虞があるが、筒体の下端が、袋状体の底部側部分を浮き上がり不能に押圧して、袋状体の底部側部分の浮き上がりが阻止されることになるため、袋状体の底部側部分を凍結用低温流体に浸漬させた適切な状態に維持させることができる。
【0025】
このように、袋状体の底部側部分を凍結用低温流体に浸漬させた状態に適切に維持させることができるから、袋状体における凍結用低温流体に浸漬させた底部側部分にて、作成される凍結体を適切に収納しながら、凍結体の作成を一層良好に行うことができる。
【0026】
要するに、本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成によれば、凍結体の作成を一層良好に行うことができる。
【0027】
本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成は、前記袋状体の前記底部側部分が、前記凍結体取出用開口に近づくほど細くなる傾斜状に形成されている点にある。
【0028】
すなわち、袋状体の底部側部分が、凍結体取出用開口に近づくほど細くなる先細り状に形成されているから、袋状体に収納されている凍結体を、凍結体取出用開口を通して排出する際に、袋状体に収納されている凍結体を凍結体取出用開口の形成部分に寄せ集めるようにしながら、凍結体取出用開口を通して排出することができるため、袋状体に収納されている凍結体の取出しを一層良好に行うことができる。
【0029】
要するに、本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成によれば、袋状体に収納されている凍結体の取出しを一層良好に行うことができる。
【0030】
本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成は、前記凍結体収納体が、前記袋状体を着脱自在に収納しかつ多孔状に形成された有底筒状の保護体を備えている点にある。
【0031】
すなわち、繊維材を織物加工して形成された袋状体は、凍結用流体槽から上方に離脱させる(取出す)際に、作成された凍結体の重量や袋状体の内部に侵入している凍結用低温流体の重量によって、破れる等の損傷を生じる虞があるが、多孔状に形成された有底筒状の保護体の内部に袋状体を収納することにより、袋状体が外方に拡がることを阻止するように保護体にて受止めることにより、袋状体の損傷を抑制することができる。
【0032】
従って、保護体を、ステンレス等の金属材にて十分な強度を備えるように構成すれば、袋状体には大きな強度を備えさせなくても、袋状体の損傷を抑制しながら、凍結体の作成を良好に行うことができる。
【0033】
要するに、本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成によれば、袋状体の損傷を抑制しながら、凍結体の作成を良好に行うことができる。
【0034】
本発明の凍結体製造装置は、有底筒状の凍結用流体槽に貯留された凍結用低温流体に向けて、液体原料を噴霧又は滴下して、粒状又は滴状の凍結体を作成するものであって、その特徴構成は、
底壁部が前記凍結体を通過不能でかつ前記凍結用低温流体を通過可能な多孔状に形成され且つ側壁部が非多孔状でかつ平滑状の内面を備える形態に形成された有底筒状の凍結体収納体が、底壁部側部分を前記凍結用低温流体に浸漬させた状態に前記凍結用流体槽に装着自在に、かつ、前記凍結用流体槽の上方に離脱自在に設けられ、
前記凍結体収納体の前記底壁部が、前記凍結体の取出しのために開閉自在に構成され、
前記凍結用流体槽を昇降操作自在に載置する運搬台車が設けられ、
前記凍結用流体槽の蓋体が、当該蓋体の下方位置から前記凍結用流体槽が上昇されるに伴って前記凍結用流体槽に装着される形態で固定配置され、
前記液体原料を噴霧又は滴下する原料供給部が、前記蓋体に装着されている点にある。
【0035】
すなわち、有底筒状の凍結体収納体が、底壁部側部分を凍結用低温流体に浸漬させた状態に凍結用流体槽に装着されているから、凍結用流体槽に貯留された凍結用低温流体に向けて液体原料を噴霧又は滴下することにより作成される凍結体が、凍結体収納体の内部に収納されることになる。
そして、凍結体収納体が、凍結用流体槽の上方に離脱できるものであるから、作成された凍結体を、凍結用流体槽の凍結用低温流体から取出す際には、凍結体収納体を凍結用流体槽の上方に離脱させるだけで、作成された凍結体を凍結用低温流体から容易に取出すことができる。
尚、凍結体収納体を凍結用流体槽の上方に離脱させる際には、凍結体収納体の内部の凍結用低温流体が、凍結体収納体の底壁部を通過して外部に排出される。
加えて、凍結体収納体の底壁部が、凍結体の取出しのために開閉自在に構成されているから、凍結体収納体に収納されている凍結体を真空乾燥機に装填する際には、凍結体収納体の底壁部を開くことによって、凍結体収納体に収納されている凍結体を、凍結体収納体の底壁部より取出して真空乾燥機に装填することができるため、凍結体収納体に収納されている凍結体を、容易に真空乾燥機に装填することができる。
ちなみに、例えば、凍結体収納体に収納されている凍結体を真空乾燥機に装填する際に、凍結体収納体を上下反転させて、凍結体収納体の上部開口より凍結体を取出しながら、真空乾燥機に装填することが考えられるが、この場合、凍結体収納体を上下反転させる作業が煩雑となり、しかも、凍結体収納体の側壁部における上方側部分に凍結体が融解して付着する等のトラブルを発生する虞がある。
このように、作成された凍結体を凍結用流体槽の凍結用低温流体から取出すこと、及び、凍結体収納体に収納されている凍結体を真空乾燥機に装填することを容易に行えるものであるから、凍結用低温流体中の凍結体を真空乾燥機に移載する作業の容易化を図ることができる。
しかも、凍結体収納体の側壁部が、非多孔状でかつ平滑状の内面を備える形態に形成されているから、凍結用流体槽に貯留された凍結用低温流体に向けて液体原料を噴霧又は滴下して凍結体を作成する際に、側壁部における凍結用低温流体よりも上方に位置する部分の内面に向けて、凍結体が飛散しても、飛散した凍結体が側壁部の平滑状の内面に沿って滑り落ちる等、側壁部の内面に付着して融解することを回避できるため、凍結体を良好に作成できる。
要するに、本発明の凍結体製造装置の特徴構成によれば、凍結用低温流体中の凍結体を真空乾燥機に移載する作業の容易化を図ることができ、しかも、凍結体を良好に作成できる。
また、凍結体を作成する際には、固定配置された蓋体の下方箇所に、運搬台車に載置された凍結用流体槽を、運搬台車を走行させながら移動させ、その後、凍結用流体槽を運搬台車による上昇操作によって上昇させて、凍結用流体槽の上部に蓋体が装着された状態とする。

【0036】
このように、凍結用流体槽の上部に蓋体が装着された状態において、蓋体に装着されている原料供給部から液体原料を噴霧又は滴下して、凍結体を作成する。
【0037】
作成された凍結体を真空乾燥機に移載する際には、凍結用流体槽を運搬台車による下降操作によって下降させて、凍結用流体槽の上部から蓋体が外れた状態とする。
次に、運搬台車に載置された凍結用流体槽を、運搬台車を走行させながら、凍結体を真空乾燥機に装填する箇所に移動させ、その後、凍結体収納体を凍結用流体槽の上方に離脱させ、凍結体収納体に収納されている凍結体を、凍結体収納体の底壁部より取出して真空乾燥機に装填する。
【0038】
このように、凍結体を作成する箇所及び凍結体を真空乾燥機に装填する箇所に、凍結用流体槽を運搬台車に載置しながら移動させることができるため、凍結体を作成しかつ作成した凍結体を真空乾燥機に移載する作業の容易化を図ることができる。
【0039】
しかも、作成された凍結体を真空乾燥機に移載する際には、凍結体を真空乾燥機に装填する直前まで、凍結体を収納する凍結体収納体を凍結用流体槽に装着した状態、換言すれば、凍結体を収納する凍結体収納体を凍結用低温流体に浸漬させた状態に維持できるため、作成された凍結体を真空乾燥機に移載する際に、凍結体が融解して損傷してしまう等のトラブルの発生を回避して、作成された凍結体を真空乾燥機に良好に移載することができる。
【0040】
要するに、本発明の凍結体製造装置の更なる特徴構成によれば、凍結体を作成しかつ作成した凍結体を真空乾燥機に移載する作業の容易化を図ることができ、しかも、作成された凍結体を真空乾燥機に良好に移載することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】凍結体製造装置の概略構成図である。
図2】凍結用流体槽と凍結体収納体とを示す概略図である。
図3】袋状体の概略図である。
図4】凍結体の作成状態及び凍結体の移載状態を示す概略図である。
図5】噴射ノズルと凍結用流体槽との関係を示す図である。
図6】別実施形態の凍結体収納体を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
〔実施形態〕
以下、本発明の凍結体製造装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(全体構成)
図1に示すように、凍結体製造装置には、液体原料を貯留する原料タンク1と、凍結用低温流体U(本実施形態では液体窒素)を貯留する凍結用流体槽2と、液体原料を凍結用流体槽2に貯留された凍結用低温流体Uに向けて噴霧する原料供給部Kとしてのノズル3とが備えられている。
そして、原料タンク1に貯留された液体原料をノズル3に向けて加圧供給して、ノズル3から噴霧することにより、粒状の凍結体A(図4参照)を作成するように構成されている。尚、凍結体Aは、例えば、数μm以下の大きさである。
【0043】
原料タンク1は、ステンレス製であり、表面がバフ磨き又は電解研磨により研磨されている。ちなみに、原料タンク1に貯留される液体原料としては、しょうゆ、ビール等の食品類や、抗体、難水性薬剤等の医薬品類等、各種のものが適用できる。
尚、原料タンク1に、液体原料を温調(加熱、冷却)する温度調整部や、液体原料を攪拌する攪拌部を備えさせてもよい。
【0044】
凍結用流体槽2は、上部が開口する有底筒状であり、2重壁構造等の断熱性を備える状態に形成され、また、凍結用低温流体Uを手動又は自動で適宜供給できるように構成されている。
ちなみに、凍結用流体槽2に、凍結用低温流体Uを攪拌する攪拌部を備えさせるようにしてもよい。
【0045】
図2に示すように、凍結用流体槽2には、有底筒状の凍結体収納体Bが、着脱自在に装着されている。尚、図1においては、凍結体収納体Bの記載を省略している。
凍結体収納体Bの底壁部Bdが、凍結体Aを通過不能でかつ凍結用低温流体Uを通過可能な多孔状に形成され且つ側壁部Bsが非多孔状でかつ平滑状の内面を備える形態に形成されている。
また、凍結体収納体Bの底壁部Bdが、凍結体Aの取出しのために開閉自在に構成されている(図4参照)。
そして、凍結体収納体Bが、底壁部側部分を凍結用低温流体Uに浸漬させた状態に凍結用流体槽2に装着自在に、かつ、凍結用流体槽2の上方に離脱自在に設けられている。
尚、凍結体収納体Bの詳細は、後述する。
【0046】
図1に示すように、凍結用流体槽2を昇降操作自在に載置する運搬台車Wが設けられている。この運搬台車Wは、ハンドリフターを用いて構成されるものであって、床面Zを走行自在に構成され、且つ、ハンドル部Whの揺動操作等により、凍結用流体槽2を昇降操作できるように構成されている。
【0047】
凍結用流体槽2の上部開口を閉じる蓋体Fが、当該蓋体Fの下方位置(下方箇所)から凍結用流体槽2が上昇されるに伴って凍結用流体槽2に装着される形態で固定配置されている。
つまり、蓋体Fを支持する支持枠4が、複数本の脚部4aを床面Zに載置する形態で設けられている。ちなみに、運搬台車Wは、支持枠4の複数本の脚部4aの間を通して、蓋体Fの下方位置に走行できるように構成されている。
【0048】
原料供給部Kとしてのノズル3が、蓋体Fに装着されている。
尚、蓋体Fには、凍結用低温流体U(液体窒素)が昇華して発生する窒素ガス等の排ガスを排出する排気ダクト5が接続されている。
【0049】
つまり、凍結体Aを作成する際には、運搬台車Wを走行させながら凍結用流体槽2を蓋体Fの下方位置(下方箇所)に移動させ、次に、凍結用流体槽2を上昇させて、凍結用流体槽2の上部開口に蓋体Fを装着する。
凍結体Aの作成後は、凍結用流体槽2を下降させることにより、凍結用流体槽2を蓋体Fから外す。
その後、凍結用流体槽2を運搬台車Wを走行させながら凍結体Aを真空乾燥機G(図4参照)に装填する装填箇所に搬送できるように構成されている。
【0050】
そして、凍結用流体槽2を真空乾燥機Gに対する装填箇所に搬送した状態で、凍結体収納体Bを凍結用流体槽2から上方に離脱させて、凍結体収納体Bに収納した凍結体Aを、凍結体収納体Bの開き状態の底壁部Bdから真空乾燥機Gの装填箇所に排出させることになるが、その詳細は、後述する。
尚、真空乾燥機Gとしては、棚段式、回転式、内部攪拌式等、種々の形態のものを適用できる。
【0051】
(液体原料の供給構成)
原料タンク1に貯留した液体原料をノズル3に供給する供給路6が、原料タンク1の下部から延出される状態で設けられ、また、エアコンプレッサ7から供給される搬送用空気を原料タンク1の上部に供給する空気供給ライン8が設けられている。
そして、原料タンク1の上部の圧力を上昇させて、液体原料をノズル3に向けて加圧供給するように構成されている。
【0052】
ちなみに、原料タンク1には、供給される搬送用空気を排気する排圧ライン9が接続され、当該排圧ライン9には、排圧調節弁9aが設けられている。
尚、供給路6は、複数の路形成用のパイプをへルール接続する形態で形成されており、空気供給ライン8や排圧ライン9、及び、後述する排出路6A、ノズル用ライン8Aも同様である。
【0053】
供給路6には、当該供給路6を開閉する供給路開閉弁6a、及び、液体原料の供給量を調節する供給量調節弁6bが設けられている。ちなみに、供給路6には、流量計や圧力計等が装備されることになるが、本実施形態においては、それらの記載を省略する。
【0054】
供給路6には、原料タンク1に貯留した液体原料を排出する排出路6Aが分岐され、その排出路6Aには、当該排出路6Aを開閉する排出路開閉弁6cが設けられている。
【0055】
空気供給ライン8には、搬送用空気の供給量を調節する空気量調節弁8a、及び、搬送用空気の供給圧を調整する空気圧調整弁8bが設けられている。ちなみに、空気供給ライン8には、流量計等が装備されることになるが、本実施形態においては、その記載を省略する。
【0056】
(ノズルについて)
ノズル3は、液体原料に加えて、上述の搬送用空気が加圧空気として供給される二流体ノズルである。
つまり、搬送用空気を加圧空気としてノズル3に供給するノズル用ライン8Aが、空気供給ライン8から分岐される状態で設けられている。そして、ノズル用ライン8Aには、加圧空気の供給圧を調整する加圧空気調整弁8cが設けられている。
尚、ノズル3に、当該ノズル3を加熱する加熱部を装備させるようにしてもよい。
【0057】
ちなみに、ノズル3と凍結用低温流体Uの液面との距離が、150mm以上の大きさに設定されている。
また、図5に示すように、凍結用流体槽2の内径Dが、ノズル3の噴射範囲よりも大きくなるように構成されている。
つまり、ノズル3の噴霧角をα°とし、ノズル3と凍結用低温流体Uの液面との距離をHmmとしたとき、凍結用流体槽2の内径Dが、tan(α/2)・2Hで求められる値以上の関係となるように構成されている。
尚、ノズル3の噴射範囲を、後述する筒体12の内径よりも小さくする形態で実施すると一層よい。
【0058】
(凍結体収納体の詳細)
図2に示すように、凍結体収納体Bが、繊維材を織物加工して形成された袋状体11と、当該袋状体11の内部に配置されて側壁部Bsを形成する筒体12とを備え、袋状体11における筒体12の下方に位置する底部側部分11dにて、底壁部Bdを形成する形態に構成されている。
袋状体11の上端側部分11uが、凍結用流体槽2の上端縁部を上方側から覆う大きさに形成されて、当該上端側部分11uが凍結用流体槽2の上端縁部に載置されることにより、袋状体11が、凍結用流体槽2に支持されるように構成されている。
【0059】
筒体12は、ステンレス製であり、非多孔状でかつ内面を含め表面が平滑状に形成されている。
筒体12の上端に、横外方に延出するフランジ12aが形成されている。そして、当該フランジ12aが、凍結用流体槽2の上端縁部に載置されている袋状体11の上端側部分11uの上に置かれることにより、筒体12が、凍結用流体槽2に支持されるように構成されている。
このように、筒体12を凍結用流体槽2に支持した状態において、筒体12の下端が、袋状体11の底部側部分11dを浮き上がり不能に押圧する状態に位置されている。
【0060】
図3に示すように、袋状体11の底部側部分11dに、凍結体Aを下方側に流動させる形態で取出す凍結体取出用開口E(図4参照)が形成され、且つ、当該凍結体取出用開口Eを閉じる状態に袋状体11に着脱自在に装着される留め具14が設けられている。
また、袋状体11の底部側部分11dが、凍結体取出用開口Eに近づくほど細くなる先細り状に形成されている。
【0061】
尚、留め具14としては、開閉揺動自在な二又状でかつ閉じ状態に維持するボルト等のネジ式締付具を着脱自在に備えたピンチ式閉じ体を使用することができるが、その他、袋状体11の底部側部分11dを縛り付ける紐状体を使用する等、留め具14の具体構成は各種変更できる。
【0062】
本実施形態においては、図2に示すように、凍結体収納体Bが、袋状体11を着脱自在に収納しかつ多孔状に形成された有底筒状の保護体13を備えている。
保護体13は、ステンレス製であり、その表面は、袋状体11に引っかかることが無いように滑らかに形成されている。
そして、保護体13は、凍結用流体槽2の槽底壁部2dに載置する状態で凍結用流体槽2に装着され、その装着状態において、保護体13が、袋状体11の底部側部分11d及び側部部分11sを受止め支持するように構成されている。
【0063】
したがって、図4に示すように、凍結体収納体Bは、凍結体Aを作成する際には、底壁部側部分を凍結用低温流体Uに浸漬させた状態で凍結用流体槽2に装着され、また、凍結体Aの作成後において、凍結用流体槽2が運搬台車Wにて、凍結体Aを真空乾燥機Gに装填する装填箇所に搬送する際にも、凍結用流体槽2に装着される。
尚、筒体12については、凍結体Aの作成箇所において、取り外してもよく、また、凍結用流体槽2が運搬台車Wにて、凍結体Aを真空乾燥機G(図4参照)に装填する装填箇所に搬送された後に、取り外してもよい。
【0064】
そして、凍結用流体槽2を真空乾燥機Gに対する装填箇所に搬送した状態で、凍結体Aを真空乾燥機Gに装填する際には、先ず、保護体13にて受止め支持されている袋状体11を、保護体13を支持しながら凍結用流体槽2から上方に離脱させる。
次に、保護体13から袋状体11を離脱させた後に、留め具14を外して、凍結体取出用開口Eから凍結体Aを真空乾燥機Gに向けて流動させるようにする。
【0065】
〔凍結体収納体の別実施形態〕
次に、凍結体収納体Bの別実施形態を説明する。
図6に示すように、凍結体収納体Bが、側壁部Bsを形成する筒状体16と、底壁部Bdを形成する円板状体17とから構成されている。
筒状体16は、ステンレス製であり、非多孔状でかつ内面を含め表面が平滑状に形成されている。
筒状体16の上端に、横外方に延出するフランジ部16aが形成されている。そして、当該フランジ部16aが、凍結用流体槽2の上端縁部に載置されることにより、筒状体16が、凍結用流体槽2に支持されるように構成されている。
【0066】
円板状体17は、凍結体Aを通過不能でかつ凍結用低温流体Uを通過可能な多孔状に形成されている。具体的には、例えば、環状の額縁体に繊維材を織物加工して形成された布体を装着した形態や、ステンレス等の円板状金属体に多数の通過孔を形成した形態として構成されている。
【0067】
円板状体17が、筒状体16の下端縁に上下揺動可能に枢支されて、筒状体16の下側開口部にて形成される凍結体取出用開口Eを閉じる閉じ状態と凍結体取出用開口Eを開く開き状態とに切換え自在に構成されている。
また、円板状体17を閉じ状態に係止保持する係止具18が、円板状体17の下端部に対して着脱自在に設けられている。尚、円板状体17を閉じ状態に保持する構成は、係止具18を設ける構成以外に、各種変更できる。
【0068】
したがって、凍結体収納体Bは、凍結体Aを作成する際には、底壁部側部分を凍結用低温流体Uに浸漬させた状態で凍結用流体槽2に装着され、また、凍結体Aの作成後において、凍結用流体槽2が運搬台車Wにて、凍結体Aを真空乾燥機G(図4参照)に装填する装填箇所に搬送する際にも、凍結用流体槽2に装着される。
【0069】
そして、凍結用流体槽2を真空乾燥機Gに対する装填箇所に搬送した状態で、凍結体Aを真空乾燥機Gに装填する際には、係止具18を外して、円板状体17を下方側に揺動させて凍結体取出用開口Eを開き状態にし、凍結体取出用開口Eから凍結体Aを真空乾燥機Gに向けて流動させるようにする。
【0070】
〔その他の別実施形態〕
次に、その他の別実施形態を列記する。
(1)上記実施形態においては、原料供給部Kとして、液体原料を噴霧するノズル3が備えられて、粒状の凍結体Aを作成する場合を例示したが、原料供給部Kとして、液体原料を滴下する滴下装置を備えさせて、滴状の凍結体Aを作成させるようにしてもよい。
【0071】
(2)上記実施形態においては、搬送用空気を原料タンク1の上部に供給して、原料タンク1の上部の圧力を上昇させて、液体原料を加圧供給する構成を例示したが、液体原料を供給する構成としては、供給路6に供給用ポンプを設けて、液体原料を供給用ポンプにて搬送するようにしてもよい。
【0072】
(3)上記実施形態においては、運搬台車Wにて凍結用流体槽2を、凍結体Aを真空乾燥機Gに装填する装填箇所に搬送する場合を例示したが、凍結体Aを作成した後、凍結体収納体Bを凍結用流体槽2から取出して、凍結体Aを真空乾燥機Gに装填する装填箇所に凍結体収納体Bを搬送する形態で実施してもよい。
【0073】
(4)上記実施形態においては、原料供給部Kとして、凍結用流体槽2の上部に1つのノズル3を配置する形態を例示したが、例えば、複数のノズル3を凍結用流体槽2の上部に並置させる等、原料供給部Kの具体構成は各種変更できる。
【0074】
(5)上記実施形態においては、繊維材を織物加工して形成された袋状体11を例示したが、袋状体11を不織布にて構成することも可能である。
【0075】
尚、上記実施形態(別実施形態を含む)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0076】
2 凍結用流体槽
A 凍結体
11 袋状体
11d 底部側部分
12 筒体
13 保護体
14 留め具
B 凍結体収納体
Bd 底壁部
Bs 側壁部
E 凍結体取出用開口
F 蓋体
K 原料供給部
U 凍結用低温流体
W 運搬台車
【要約】
【課題】凍結用低温流体中の凍結体を真空乾燥機に移載する作業の容易化を図ることができ、しかも、凍結体を良好に作成できる凍結体製造装置を提供する。
【解決手段】有底筒状の凍結用流体槽2に貯留された凍結用低温流体Uに向けて、液体原料を噴霧又は滴下して、粒状又は滴状の凍結体Aを作成する凍結体製造装置であって、底壁部Bdが凍結体Aを通過不能でかつ凍結用低温流体Uを通過可能な多孔状に形成され且つ側壁部Bsが非多孔状でかつ平滑状の内面を備える形態に形成された有底筒状の凍結体収納体Bが、底壁部側部分を凍結用低温流体Uに浸漬させた状態に凍結用流体槽2に装着自在に、かつ、凍結用流体槽2の上方に離脱自在に設けられ、凍結体収納体Bの底壁部Bdが、凍結体Aの取出しのために開閉自在に構成されている。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6