特許第6691435号(P6691435)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6691435
(24)【登録日】2020年4月14日
(45)【発行日】2020年4月28日
(54)【発明の名称】車両のインサイドハンドル装置
(51)【国際特許分類】
   E05B 85/12 20140101AFI20200421BHJP
   B60J 5/04 20060101ALI20200421BHJP
【FI】
   E05B85/12 B
   E05B85/12 A
   B60J5/04 H
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-114524(P2016-114524)
(22)【出願日】2016年6月8日
(65)【公開番号】特開2017-218812(P2017-218812A)
(43)【公開日】2017年12月14日
【審査請求日】2019年4月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000170598
【氏名又は名称】株式会社アルファ
(74)【代理人】
【識別番号】100093986
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 雅男
(74)【代理人】
【識別番号】100128864
【弁理士】
【氏名又は名称】川岡 秀男
(72)【発明者】
【氏名】遠山 孝生
【審査官】 野尻 悠平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−159593(JP,A)
【文献】 特開2015−004220(JP,A)
【文献】 特開昭60−208571(JP,A)
【文献】 特開2014−152477(JP,A)
【文献】 米国特許第05961166(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 85/12
B60J 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に固定されるトレイ形状のハンドルベースに操作ハンドルを回転操作自在に連結した車両のインサイドハンドル装置であって、
前記ハンドルベースには、対向側壁部に一対のノブ用回転軸形成部を、底壁部にノブ用アクセス開口を備えたロックノブ配置領域が前記操作ハンドルに隣接して形成されるとともに、
前記ハンドルベースには、車両への固定状態において、前記ノブ用アクセス開口、およびノブ用回転軸形成部を外部の視線から遮るカバー部材が装着される車両のインサイドハンドル装置。
【請求項2】
前記カバー部材には、前記ノブ用回転軸形成部に係止してハンドルベースからの離脱方向への移動を規制するベース係止部が設けられる請求項1記載の車両のインサイドハンドル装置。
【請求項3】
前記カバー部材には、前記ノブ用アクセス開口内に張り出すノブ用回転規制ストッパに係止してハンドルベースからの離脱方向への移動を規制するベース係止部が設けられる請求項1記載の車両のインサイドハンドル装置。
【請求項4】
前記カバー部材は、前記操作ハンドルの回転中心軸方向のほぼ中心位置において、前記ノブ用アクセス開口内に張り出すノブ用回転規制ストッパ上に支承される請求項1、2または3記載の車両のインサイドハンドル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のインサイドハンドル装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車両のインサイドハンドル装置としては、特許文献1に示すように、ハンドルベースに操作ハンドルとロックノブとを回転自在に連結されたものが知られている。
【0003】
この従来例において、ハンドルベースはフランジ部を境界として第1、第2のチャンバーが区画されており、操作ハンドルは一側壁に突設されたハンドルボスをハンドルベースの内周壁に挿入するとともに、対向側壁の開口にフランジ部の第1のボスを挿通させて保持され、ロックノブは、一側壁を上記第1のボスに、対向壁面をハンドルベースに突設される第2のボスに嵌合させて連結される。
【0004】
また、第1、第2のチャンバーは、ドア内空間に開放されており、ロックノブは、コネクター部分をドア内空間に臨ませた状態で装着されてラッチ装置に連結される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2013-536341号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述した従来例において、ロックノブを使用しない仕様のインサイドハンドル装置を設定する場合には、ロックノブを取り外すだけではロックノブを連結するためのボス、あるいはチャンバーが外部に露出してしまうため、インサイドハンドル装置の主要な部品であるハンドルベースを新たに設定する必要があるという問題がある。
【0007】
本発明は、以上の欠点を解消すべくなされたものであって、仕様が異なってもハンドルベースを共用化することのできる車両のインサイドハンドル装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば上記目的は、
車両に固定されるトレイ形状のハンドルベース1に操作ハンドル2を回転操作自在に連結した車両のインサイドハンドル装置であって、
前記ハンドルベース1には、対向側壁部に一対のノブ用回転軸形成部3を、底壁部にノブ用アクセス開口4を備えたロックノブ配置領域5が前記操作ハンドル2に隣接して形成されるとともに、
前記ハンドルベース1には、車両への固定状態において、前記ノブ用アクセス開口4、およびノブ用回転軸形成部3を外部の視線から遮るカバー部材6が装着される車両のインサイドハンドル装置を提供することにより達成される。
【0009】
車両のインサイドハンドル装置は、操作ハンドル2を回転操作自在に連結するハンドルベース1を有する。ハンドルベース1には、操作ハンドル2に隣接してロックノブ配置領域5が設けられる。ロックノブ配置領域5は、ロックノブ9を装着した仕様のインサイドハンドル装置を製造する際にロックノブ9を装着するためのスペースを確保するために設けられ、さらにロックノブ配置領域5には、ロックノブ9を回転自在に保持するためのノブ用回転軸形成部3が形成される。
【0010】
上記ハンドルベース1に形成されたノブ用回転軸形成部3を外部の視界から遮る遮蔽部を備えたカバー部材6を設定することにより、ロックノブ9仕様からロックノブ9を取り外してカバー部材6を装着するだけでロックノブ9のないインサイドハンドル装置を形成することができ、また、この状態からカバー部材6を取り去ってノブ用回転軸形成部3にロックノブ9を装着するだけでロックノブ9仕様のインサイドハンドル装置とすることができる。
【0011】
この結果、コスト的に大きな割合を占める主要なハンドルベース1を異なった仕様で共用することが可能になるために、別途製造金型を制作したり、あるいは在庫管理をする等の必要がなくなり、製造コストを低減させることが可能になる。
【0012】
前記カバー部材6は、ロックノブ9装着仕様の装置からロックノブ9を取り外した際の外観的変化、すなわち、ロックノブ9を装着するためのノブ用回転軸形成部3、あるいはノックノブの端部をドア内に導くためのノブ用アクセス開口4を覆い隠す領域にのみ装着したり、あるいは、取り付け穴1eを含むハンドルベース1の底壁部のほぼ全面を形成するようにしてもよい。
【0013】
また、上記目的を達成するための本発明の他の態様として、
前記カバー部材6には、前記ノブ用回転軸形成部3に係止してハンドルベース1からの離脱方向への移動を規制するベース係止部7が設けられる車両のインサイドハンドル装置を構成することができる。
【0014】
本発明において、カバー部材6は、適数のベース係止部7をハンドルベース1に係止させることにより該ハンドルベース1に装着され、ベース係止部7の一は、ロックノブ9を装着した仕様への転用時にロックノブ9を連結するための軸形成部となるノブ用回転軸形成部3に係止する。
【0015】
ノブ用回転軸形成部3は、軸状の突出部であっても、孔状であってもよく、これに対応するベース係止部7は、ノブ用回転軸形成部3が突出部である場合には、これに嵌合可能な孔、あるいはCリング形状に形成され、ノブ用回転軸形成部3が孔状に形成さえっる場合には、これに嵌合可能な突起形状に形成される。
【0016】
また、ノブ用回転軸形成部3は対向位置に一対配置されるが、ベース係止部7は双方に係止させても、あるいはいずれか一方のみに係止させてもよい。
【0017】
さらに、ノブ用回転軸形成部3は、壁面等に突設、あるいは凹設以外、操作ハンドル2の回転軸を使用してもよい。
【0018】
上記カバー部材6は、上記ノブ用回転軸形成部3に代えて、ノブ用アクセス開口4内に張り出し、ロックノブ9を装着した仕様への転用時にロックノブ9の回転ストロークを規制するためハンドルベース1に設けられるノブ用回転規制ストッパ8に係止することもできる。
【0019】
以上のように、ロックノブ9仕様において必要となる部位をベース係止部7の係止先とすることにより、新たに係止部分を形成する必要がないために、構造が簡単になる。
【0020】
また、上記目的を達成するための本発明の他の態様として、
前記カバー部材6は、前記操作ハンドル2の回転中心軸方向のほぼ中心位置において、前記ノブ用アクセス開口4内に張り出すノブ用回転規制ストッパ8上に支承される車両のインサイドハンドル装置を構成することができる。
【0021】
貫通穴として形成されるノブ用アクセス開口4をカバー部材6により覆う場合、カバー部の剛性が低いと荷重をかけた際に容易に撓んでしまい、脆弱感が発生することがあるが、本発明において、カバー部材6のノブ用アクセス開口4を閉塞する部分の上下方向中心部を支承することにより装着状態においてカバー部の見掛けの剛性を高めることができるために、カバー部を押し付けた際の不自然な撓み等を完全に防止することが可能になる。
【0022】
また、ノブ用アクセス開口4領域にカバー部材6の支承部を形成すると、ロックノブ9仕様において装着されたロックノブ9との干渉を考慮する必要があるが、ロックノブ9仕様のために設けられるノブ用回転規制ストッパ8をノブ用アクセス開口4領域の上下方向中心位置近傍まで張り出させ、このノブ用回転規制ストッパ8を支承部として利用すると、構造を簡単にすることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、仕様が異なってもハンドルベースを共用化することのできるために、コスト低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明を示す図で、(a)は正面図、(b)は裏面図である。
図2】本発明を示す図で、(a)はカバー部材の組み付けを示す図、(b)はカバー部材の斜視図である。
図3】インサイドハンドル装置の断面図で、(a)は図1(b)の3A-3A線断面図、(b)は図1(a)の3B-3B線断面図である。
図4】カバー部材の変形例を示す図で、(a)は裏面図、(b)は裏面方向から見た斜視図、(c)は図3(a)に対応する断面図である。
図5】ロックノブ装着仕様のインサイドハンドル装置を示す図で、(a)は正面図、(b)は裏面図である。
図6】ロックノブ装着仕様のインサイドハンドル装置を示す図で、(a)はロックノブの組み付けを示す図、(b)はロックノブの側面図、(c)は第2カバーを示す側面図である。
図7】インサイドハンドル装置の断面図で、(a)は図5(b)の7A-7A線断面図、(b)は図5(b)の7B-7B線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1以下に示すように、インサイドハンドル装置は、ハンドルベース1と、ハンドルベース1に回転自在に連結される操作ハンドル2を有し、ハンドルベース1を図外のインナーパネルに固定することにより車両のドアに装着される。ハンドルベース1には、外周部と底壁部にインナーパネルへの取り付け穴1a、1eが形成され、ハンドルベース1は、取り付け穴1e内を貫通するネジ部材によりドアパネルに固定される。
【0026】
図1、2に示すように、操作ハンドル2は、ハンドルベース1の下半分の領域に配置されて回転軸2a周りに図1(a)に示す初期位置と、図1(a)において右側に示される操作ハンドル2の先端を紙面に対して手前側に引き出すようにして回転させた操作位置との間操作される(以下、本明細書において図1(a)の左側を「前方」、上側を「上方」、紙面側を「表面側」、反対側を「裏面側」とする)。
【0027】
操作ハンドル2は、回転軸2a周りに巻装されるトーションスプリング2bにより初期位置側に付勢され、初期位置でのガタツキ等が防止される。
【0028】
図2に示すように、操作ハンドル2は裏面側一端部がドア内に挿入されており、ドア内に配索されるケーブル装置10が連結される。ケーブル装置10の他端はドア内に固定されたドアラッチ装置11に連結されており、操作ハンドル2を操作位置まで回転操作すると、ドアラッチ装置11が作動してラッチが解除され、ドアの開放操作が可能になる。
【0029】
また、上記ハンドルベース1の上半分の領域、すなわち、上記操作ハンドル2に隣接した領域にロックノブ配置領域5が形成される。ロックノブ配置領域5は、後述するように、ロックノブ9仕様のインサイドハンドル装置を製造する場合にロックノブ9を配置する領域であり、該ロックノブ配置領域5の境界には上記操作ハンドル2の回転軸2aを保持するための隔壁12が形成される。また、ロックノブ配置領域5の底壁には、ノブ用アクセス開口4が開設される。
【0030】
図2、3に示すように、上記ロックノブ配置領域5には、ノブ用回転軸形成部3と、ノブ用回転規制ストッパ8とが配置される。ノブ用回転軸形成部3は、ロックノブ9仕様のインサイドハンドル装置においてロックノブ9の連結部を提供するもので、ロックノブ配置領域5の上部壁面と、隔壁12の上端面から軸状の突出部を対向位置に突出させて形成される。
【0031】
また、ノブ用回転規制ストッパ8は、ロックノブ9仕様におけるロックノブ9の初期回転位置側回転ストローク終端を決定するもので、隔壁12から上方に突出し、ノブ用アクセス開口4内に張り出している。このノブ用回転規制ストッパ8は、ロックノブ9が初期回転位置に復帰する際の衝撃音を吸収するために、表面に柔軟な合成樹脂材料等から形成される緩衝体8aが装着される。
【0032】
さらに、ハンドルベース1には、合成樹脂材により形成されるカバー部材6が連結される。カバー部材6は、図2に示すように、ハンドルベース1の底壁部全域を覆う形状に形成されており、前端部はノブ用回転軸形成部3を避けるように正面方向に張り出すように折り曲げられる。また、カバー部材6の前端部には、ハンドルベース1のハンドル用アクセス開口を避けるための切欠6aが形成され、ノブ用アクセス開口4にほぼ対応する開口閉塞部6bが形成される。
【0033】
上記カバー部材6の裏面にはベース係止部7が形成される。本例においてベース係止部7は、カバー部材6の前後端部、および中間部に各々設けられており、後端部のベース係止部7は、先端部に係止突部7aを後方に向けて突設させたフック形状に形成される。
【0034】
また、中間部のベース係止部7は、上縁部に沿って配置され、上方に向けて突出した突部7bを備えてフック形状に形成される。
【0035】
これに対し、前端部のベース係止部7は、カバー部材6の開口閉塞部6bの上下中心位置近傍に長手方向に沿って立設される薄板部7cに円形孔7dを開設して形成される。円形孔7dは、上記ノブ用回転軸形成部3が嵌合可能な径寸法に形成される。
【0036】
また、薄板部7cはカバー部材6の装着時の押し込み操作により板厚方向に弾性変形可能であり、図示しないが、薄板部7cの先端、あるいは 対応するノブ用回転軸形成部3には、カバー部材6の押しこみ操作により薄板部7cに板厚方向の撓み力を付与するための傾斜面が形成される。
【0037】
したがって本例において、カバー部材6は、図3(a)に示すように、まず、後端部のベース係止部7の係止突部7aをハンドルベース1に形成された係止片1bに係止させた後、図3(a)における鎖線姿勢から係止片1bとの係止箇所を中心にして反時計回りに回転操作して行われる。
【0038】
回転操作により、薄板部7cがノブ用回転軸形成部3に当接し、その後、さらに回転操作すると、薄板部7cが板厚方向、すなわち、上下方向に弾性変形してノブ用回転軸形成部3をかわし、その後の弾性復元に伴って円形孔7dがノブ用回転軸形成部3に係止し、同時に、中間部のベース係止部7は、ハンドルベース1に開設された係止孔1cに弾発係止される。
【0039】
また、図3(a)に示すように、カバー部材6が装着された状態において、薄板部7cに形成された被支承部7eがノブ用回転規制ストッパ8上に載った状態となる。
【0040】
以上のようにしてハンドルベース1にカバー部材6を装着した状態において、図1に示すように、表面側から見えるハンドルベース1の底壁部の領域は、カバー部材6によりほぼ全面にわたって覆われた状態となるために、後述するように、ロックノブ9仕様において必要となるノブ用アクセス開口4、あるいはノブ用回転軸形成部3、取り付け穴1eの外部への露出が防がれ、製品としての外観が確保される。
【0041】
なお、以上において、ベース係止部7は、ノブ用回転軸形成部3が軸状の突出体として形成されるのに対応して円形孔7dとして形成される場合を示したが、ノブ用回転軸形成部3が孔状に形成され、ロックノブ9の凸状軸部に嵌合するように構成される場合には、突出軸状に形成される。
【0042】
また、以上においては、カバー部材6は、ノブ用回転軸形成部3を利用してハンドルベース1に装着する場合を示したが、図4に示すように、ノブ用回転規制ストッパ8を利用して装着することができる。
【0043】
本変形例におけるカバー部材6は、上述した実施の形態の薄板部7cに形成される円形孔7dに代えて、フック状の脚部7fが設けられ、ベース係止部7として使用される。脚部7fは、先端に後方に突出する係止突起7gを備えており、後端部のベース係止部7とハンドルベース1の係止片1bとの係止部を中心とした回転操作に伴ってノブ用回転規制ストッパ8に弾発係止する。
【0044】
係止状態において、脚部7fに形成された被支承部7eはノブ用回転規制ストッパ8上に載り、荷重による撓みが規制される。
【0045】
図5以下に、上述したロックノブ9のない仕様のインサイドハンドル装置のハンドルベース1、および操作ハンドル2をそのまま使用することにより製造したロックノブ9仕様のインサイドハンドル装置を示し、上記ハンドルベース1のロックノブ装着領域5にロックノブ9が、ハンドルベース1の底壁部に第2カバー14が装着される。
【0046】
第2カバー14は、カバー部材6から開口閉塞部6bを取り除いた形状に形成され、カバー部材6と同様に形成されるベース係止部7を係止片1b、係止孔1c、および係止縁1dに係止させて装着される。
【0047】
図6に示すように、ロックノブ9は、裏面方向に突設される2枚のヒンジ片9aを有し、各ヒンジ片9aに軸挿通孔9bが、一方のヒンジ片9aにはケーブル連結孔13が開設される。
【0048】
このロックノブ9の装着は、ヒンジ片9aをノブ用アクセス開口4に挿入するように、表面側から裏面側に押し込んで行われる。上記2枚のヒンジ片9aの外壁間の間隔は、ハンドルベース1のノブ用回転軸形成部3の基端部間の間隔にほぼ等しく形成されており、ロックノブ9の押し込み操作に伴って、まず、ヒンジ片9aがノブ用回転軸形成部3に当接し、この後、さらにロックノブ9を裏面側に押し込むと、ヒンジ片9aが一旦弾性変形してノブ用回転軸形成部3をかわした後、軸挿通孔9bがノブ用回転軸形成部3に弾発係止してロックノブ9の装着作業が終了する。
【0049】
ロックノブ9の装着状態において、ケーブル連結孔13はノブ用アクセス開口4からドア内に進入しており、この状態で、図5(b)に示すように、一端がドアラッチ装置11に連結されるケーブル装置10の他端を連結することができる。
【0050】
連結状態において、ロックノブ9の初期回転位置は、ドアラッチ装置11のロック状態、すなわち、操作ハンドル2の操作回転位置への操作によってもラッチ解除動作が行われない状態に対応しており、ロックノブ9を初期回転位置から時計周りにアンロック回転位置まで移動させると、ドアラッチ装置11のロック状態が解除され、以後、操作ハンドル2の操作によりラッチ解除動作を行い、ドアに対する開放操作が可能になる。
【符号の説明】
【0051】
1 ハンドルベース
2 操作ハンドル
3 ノブ用回転軸形成部
4 ノブ用アクセス開口
5 ロックノブ配置領域
6 カバー部材
7 ベース係止部
8 ノブ用回転規制ストッパ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7