特許第6691457号(P6691457)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士重工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6691457-車両の運転手支持装置 図000002
  • 特許6691457-車両の運転手支持装置 図000003
  • 特許6691457-車両の運転手支持装置 図000004
  • 特許6691457-車両の運転手支持装置 図000005
  • 特許6691457-車両の運転手支持装置 図000006
  • 特許6691457-車両の運転手支持装置 図000007
  • 特許6691457-車両の運転手支持装置 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6691457
(24)【登録日】2020年4月14日
(45)【発行日】2020年4月28日
(54)【発明の名称】車両の運転手支持装置
(51)【国際特許分類】
   B60N 3/06 20060101AFI20200421BHJP
【FI】
   B60N3/06
【請求項の数】7
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-164557(P2016-164557)
(22)【出願日】2016年8月25日
(65)【公開番号】特開2018-30476(P2018-30476A)
(43)【公開日】2018年3月1日
【審査請求日】2019年5月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】110000383
【氏名又は名称】特許業務法人 エビス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長澤 勇
(72)【発明者】
【氏名】塩川 貴彦
(72)【発明者】
【氏名】内形 恭平
【審査官】 永安 真
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−94855(JP,A)
【文献】 特開2016−107968(JP,A)
【文献】 特開2005−297629(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 3/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のシートが載置されるフロアパネルと、
前記フロアパネルについての第一操作ペダルを操作する足の踵が着く位置において踵が入るように形成される開口と、
前記開口と重なる位置で、前記フロアパネルから降下可能に設けられる降下部材と、
前記車両の自動走行中に前記降下部材を降下させる制御部と、
を有する、
車両の運転手支持装置。
【請求項2】
前記制御部は、
足の土踏まずが前記フロアパネルの高さ位置となるように前記降下部材を降下させる、
請求項1記載の車両の運転手支持装置。
【請求項3】
前記フロアパネルにおいて前記第一操作ペダルより後側に設けられる踵ストッパ、を有し、
前記開口は、前記踵ストッパの後側に形成される、
請求項1記載の車両の運転手支持装置。
【請求項4】
前記制御部は、
足のつま先が前記第一操作ペダルの下端部分に掛かるように、前記降下部材を降下させる、
請求項3記載の車両の運転手支持装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記シートを後方へ移動させて、膝角度を開く、
請求項1から4のいずれか一項記載の車両の運転手支持装置。
【請求項6】
前記制御部は、
自動走行中にハンズオーバが必要になった場合には、前記降下部材を上昇させる、
請求項1から5のいずれか一項記載の車両の運転手支持装置。
【請求項7】
前記第一操作ペダルに隣接して設けられた第二操作ペダル、を有し、
前記制御部は、
前記降下部材を上昇させる際に、足のつま先が前記第二操作ペダルに掛かるように、前記降下部材を傾斜状態に上昇させる、
請求項6記載の車両の運転手支持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば自動車といった車両の運転手支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車といった車両では、特許文献1、2にあるように自動走行化が求められている。
そして、自動走行中にアクセルペダルに足裏をのせたままでいる場合、足の微妙な動きにより意図しないアクセル操作がなされてしまう可能性がある。
【0003】
このため、特許文献1は、自動走行時に、ブレーキペダルの位置や反力を変更してフットレストとして利用することを開示する。
また、特許文献2は、自動走行時に右足フットレストを出すことを開示する。
このように自動走行中に有効なフットレストを設け、このフットレストに足裏をのせることで、下肢を休めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−281871号公報
【特許文献2】特開2010−058549号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、フットレストに足裏を載せたとしても、運転姿勢でシートに着座した運転手の下肢全体の緊張を解くことはできない。
運転姿勢の運転手の下肢は、ブレーキペダルを踏み込むことができるように、シートから若干浮いた状態にあるのが一般的である。よって、たとえばブレーキペダルをフットレスト化した場合には、下肢は浮いた状態のままになる。
また、ブレーキペダルやアクセルペダルと別にフットレストを設ける場合、ブレーキペダルやアクセルペダルを操作していた足をフットレストに移動させることになる。そして、自動走行中にハンズオーバが必要になった場合には直ぐに足を戻さなければならない。
【0006】
このように、車両では、自動走行中などにおいて好適に下肢を休めることができるようにすることが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る車両の運転手支持装置は、車両のシートが載置されるフロアパネルと、前記フロアパネルについての第一操作ペダルを操作する足の踵が着く位置において踵が入るように形成される開口と、前記開口と重なる位置で、前記フロアパネルから降下可能に設けられる降下部材と、前記車両の自動走行中に前記降下部材を降下させる制御部と、を有する。
【0008】
好適には、前記制御部は、足の土踏まずが前記フロアパネルの高さ位置となるように前記降下部材を降下させる、とよい。
【0009】
好適には、前記フロアパネルにおいて前記第一操作ペダルより後側に設けられる踵ストッパ、を有し、前記開口は、前記踵ストッパの後側に形成される、とよい。
【0010】
好適には、前記制御部は、足のつま先が前記第一操作ペダルの下端部分に掛かるように、前記降下部材を降下させる、とよい。
【0011】
好適には、前記制御部は、前記シートを後方へ移動させて、膝角度を開く、とよい。
【0012】
好適には、前記制御部は、自動走行中にハンズオーバが必要になった場合には、前記降下部材を上昇させる、とよい。
【0013】
好適には、前記第一操作ペダルに隣接して設けられた第二操作ペダル、を有し、前記制御部は、前記降下部材を上昇させる際に、足のつま先が前記第二操作ペダルに掛かるように、前記降下部材を傾斜状態に上昇させる、とよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、車両の自動走行中に降下部材が降下して、フロアパネルについての第一操作ペダルを操作する足の踵が着く位置において踵が入るように開口が形成される。よって、足の踵は、開口に入り、降下した降下部材に乗る。よって、足を左右に移動させることなく、第一操作ペダルを操作可能な位置のまま、フロアパネルの開口の縁と降下部材とにより支えることができる。しかも、踵の位置が下がることにより、第一操作ペダルを操作するために若干シートから浮いていた下肢も、全体的に下がる。下肢をシートの上に乗せることができる。よって、下肢全体の緊張を解いて好適に休めることができる。
しかも、足は、第一操作ペダルの操作位置から全体的に下がるので、運転手は、第一操作ペダルを踏み込むような操作をし難くなる。誤操作の発生を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本発明の実施形態が適用される自動車の説明図である。
図2図2は、運転手の運転姿勢の説明図である。
図3図3は、本発明の実施形態に係る運転手支持装置の説明図である。
図4図4は、図3の運転手支持装置の制御系のブロック図である。
図5図5は、図4の制御部による自動走行開始制御のフローチャートである。
図6図6は、図5の制御部による自動走行中のハンドオーバ制御のフローチャートである。
図7図7は、図3の降下パネルの変形例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施形態が適用される自動車1の説明図である。自動車1は、車両の一例である。
【0018】
図1の自動車1は、前室2、乗員室3、および後室4からなる車体を有する。前室2には、エンジン、電気モータ等の動力ユニットが配置される。後室4には、ラッゲージスペースが設けられる。乗員室3には、フロアパネル8の上に、乗車した運転手が着座するシート5が設けられる。また、乗員室3において運転者用のシート5の前には、アクセルペダル6、ブレーキペダル7、ハンドルなどの操作部材が設けられる。自動車1は、運転者の操作に基づいて走行、停止、右左折する。
【0019】
図2は、運転手の運転姿勢の説明図である。図2(A)は側面図である。図2(B)は前方からの正面図である。
図2に示すように、自動車1を運転する運転手は、シート5に深く腰掛ける。運転手の腿はシート5の座部に乗り、膝が座部の前へ突出する。また、踵が乗員室3のフロアパネル8に着いた状態または若干浮いた状態で、足裏がアクセルペダル6に乗る。
また、アクセルペダル6の隣にはブレーキペダル7が位置する。ブレーキペダル7を操作する場合、運転手は下肢を横へ動かし、足裏をブレーキペダル7に乗せる。
運転手は、走行状況に合わせて、アクセルペダル6またはブレーキペダル7に足裏を乗せて踏み込む。なお、この踏み込み操作をした場合、座部の前へ突出している膝は、若干下がることになる。
【0020】
ところで、自動車1といった車両では、運転する運転手の負担を軽減するために、自動走行化が求められている。
そして、自動走行中にアクセルペダル6に足裏をのせたままでいる場合、足の微妙な動きにより意図しないアクセル操作がなされてしまう可能性がある。
このため、自動走行時に、アクセルペダル6またはブレーキペダル7の位置や反力を変更してフットレストとして利用することが考えられる。また、アクセルペダル6の横に、フットレストを出すことが考えられる。これらのフットレストに足裏を乗せることにより、下肢を休めることができる。
しかしながら、フットレストに足裏を載せたとしても、図2に示すように運転姿勢でシート5に着座した運転手の下肢全体の緊張を解くことはできない。すなわち、運転姿勢にある運転手の下肢は、アクセルペダル6またはブレーキペダル7を踏み込むことができるように、シート5から若干浮いているのが一般的である。よって、その状態のままで足裏を、フットレスト化したアクセルペダル6などに載せたとしても、下肢がシート5から浮いたままであるため、下肢を浮かせたままにするための緊張が解けない。
このように、自動車1では、自動走行中などにおいて好適に下肢を休めることができるようにすることが求められている。
また、自動走行中の自動車1は、たとえば危険予測などにより、自動走行から運転手の運転へ切り替えるハンドオーバ制御を実施する必要がある。この場合のハンドオーバ制御では、運転手が即座に運転できる状態に切り替える必要がある。
【0021】
図3は、本発明の実施形態に係る運転手支持装置10の説明図である。図3は側面図である。
図3には、フロアパネル8においてアクセルペダル6の後側に設けられた踵ストッパ9が図示されている。
運転手支持装置10は、フロアパネル8に形成された開口11と、降下パネル12と、を有する。
【0022】
開口11は、踵ストッパ9の後側に形成される。これにより、開口11は、フロアパネル8についてのアクセルペダル6を操作する足の踵が着く位置において踵が入るように形成される。
【0023】
降下パネル12は、通常は、開口11を塞ぐように、フロアパネル8の下側に重ねて設けられる。降下パネル12は、その後端がフロアパネル8から降下可能に設けられる。
そして、降下パネル12が降下した状態では、図3の一点鎖線の状態にあった足は、アクセルペダル6、踵ストッパ9、および降下パネル12の傾斜に従って下がる。足のくるぶしがフロアパネル8の高さ位置となり、踵が開口11内に入る。そして、この状態では、踵ストッパ9の上側から足のつま先が突出してアクセルペダル6に掛かっているが、自動車1が大きく加速するようにアクセルペダル6を踏み込むことはできない。
【0024】
図4は、図3の運転手支持装置10の制御系のブロック図である。
運転手支持装置10は、その制御系として、自動走行ボタン13、撮像デバイス14、レーダ15、踵位置センサ16、膝角度センサ17、アクチュエータ18、および、これらが接続される制御部20、を有する。
【0025】
制御部20は、運転手支持装置10の動作を制御する。制御部20には、図4に示すように、自動走行ボタン13、撮像デバイス14、レーダ15、踵位置センサ16、膝角度センサ17、アクチュエータ18、が接続される。
【0026】
自動走行ボタン13は、自動走行を開始する場合に、運転手により操作されるボタンである。自動走行ボタン13は、たとえばハンドルに設けられる。制御部20は、自動走行ボタン13が操作されると、自動走行制御を開始する。
【0027】
撮像デバイス14は、自動車1の前方といった走行方向を撮像する。制御部20は、撮像デバイス14により撮像された画像に基づいて、たとえば走行方向に存在する危険物を検出し、危険の有無を判断する。
レーダ15は、自動車1の前方の障害物などとの距離を検出する。制御部20は、レーダ15により観測された障害物までの距離に基づいて、危険の有無を判断する。
これらの危険が予測された場合、制御部20は、危険回避のための制御を実施したり、自動走行から運転手によるマニュアル走行へ切り替えるハンドオーバ制御を実施したりする。
【0028】
踵位置センサ16は、たとえばシート5下に設けられる距離センサである。制御部20は、踵位置センサ16の検出に基づいて、シート5に着座した運転手の踵までの距離若しくは位置を検出する。
【0029】
膝角度センサ17は、シート5に着座した運転手の腿と膝下との角度を検出するセンサである。制御部20は、踵位置センサ16の検出に基づいて、シート5に着座した運転手の膝角度を検出する。
【0030】
アクチュエータ18は、降下パネル12を昇降させる。アクチュエータ18は、制御部20により制御されるたとえばモータでよい。アクチュエータ18に駆動されることにより、降下パネル12は、任意の高さ位置まで昇降し、停止することができる。
【0031】
図5は、図4の制御部20による自動走行開始制御のフローチャートである。
制御部20は、図5の処理を繰り返し実行する。
【0032】
図5の自動走行開始制御において、制御部20は、まず、自動走行の開始が入力されたか否かを判断する(ステップST1)。制御部20は、たとえば自動走行ボタン13の操作の有無でこれを判断する。自動走行の開始が入力されていない場合、制御部20は、図5の処理を終了する。
【0033】
自動走行の開始が入力されている場合、制御部20は、自動走行制御を開始する(ステップST2)。
【0034】
自動走行を開始した後、制御部20は、降下パネル12を降下させる(ステップST3)。そして、踵位置センサ16による踵位置の検出に基づいて、足のつま先がアクセルペダル6に掛かる位置まで降下したか否かを確認し(ステップST4)、降下パネル12を停止させる(ステップST5)。なお、制御部20は、足の土踏まずがフロアパネル8の高さ位置となるまで降下したか否かを確認し、降下パネル12を停止させてもよい。
【0035】
次に、制御部20は、シート5を後方へ移動させて、膝角度を開く(ステップST6)。そして、膝角度センサ17による膝角度の検出に基づいて、膝の角度が所定の角度以上になるか否かを確認し(ステップST7)、シート5の移動を停止させる(ステップST8)。
これにより、図3に示すように、運転手の足は、アクセルペダル6の後側から横へ移動させることなく、踵が開口11内に入って支持される。また、運転手の膝が開いて、腿がシート5の座部に乗って支持される。
【0036】
図6は、図5の制御部20による自動走行中のハンドオーバ制御のフローチャートである。
制御部20は、自動走行制御中に、図6の処理を繰り返し実行する。
【0037】
図6のハンドオーバ制御において、制御部20は、まず、ハンドオーバ制御の要否を判断する(ステップST11)。制御部20は、たとえば危険が予測された場合、自動走行から運転手によるマニュアル走行へ切り替えるハンドオーバ制御が必要と判断する。これ以外の場合は、不要と判断し、図6の処理を終了する。
【0038】
ハンドオーバ制御が必要である場合、制御部20は、降下パネル12を上昇させる(ステップST12)。これにより、フロアパネル8の開口11が塞がれる。足の踵は、フロアパネル8の上に位置する。
よって、踵ストッパ9の上側からのつま先の突出量が増える。運転手は、自動車1が大きく加速するようにアクセルペダル6を踏み込むことができる。
また、足は左右に傾けることができるので、つま先を横へ移動させて、ブレーキペダル7を踏み込むこともできる。
【0039】
以上のように、本実施形態では、車両の自動走行中に降下パネル12が降下して、フロアパネル8についてのアクセルペダル6を操作する足の踵が着く位置において踵が入るように開口11が形成される。よって、足の踵は、開口11に入り、降下した降下パネル12に乗る。よって、足を左右に移動させることなく、アクセルペダル6を操作可能な位置のまま、フロアパネル8の開口11の縁と降下パネル12とにより支えることができる。しかも、踵の位置が下がることにより、アクセルペダル6を操作するために若干シート5から浮いていた下肢も、全体的に下がる。下肢をシート5の上に乗せることができる。よって、下肢全体の緊張を解いて好適に休めることができる。
しかも、足は、アクセルペダル6の操作位置から全体的に下がるので、運転手は、アクセルペダル6を踏み込むような操作をし難くなる。誤操作の発生を抑制できる。
【0040】
また、本実施形態では、足の土踏まずがフロアパネル8の高さ位置となるように降下パネル12が降下する。よって、踵の全体がフロアパネル8の開口11の内部に入り、足が前後左右へ移動し難くなる。足を好適に支持することができる。
【0041】
また、本実施形態では、踵ストッパ9が設けられているので、アクセルペダル6を操作する足の踵は、踵ストッパ9に当たる状態になる。よって、開口11を開くだけで、足の踵を開口11内へ誘導して落とすことができる。
【0042】
また、本実施形態では、足のつま先がアクセルペダル6の下端部分に掛かるように降下パネル12が降下する。よって、踵ストッパ9および開口11により、足が前後左右へ移動し難くなるように好適に支持することができる。
【0043】
また、本実施形態では、さらにシート5を後方へ移動させて、膝角度を開く。よって、下肢が伸びた状態となり、運転手の足は更にアクセルペダル6を踏み込み難くなる。
【0044】
また、本実施形態では、自動走行中にハンズオーバが必要になった場合には、降下パネル12が上昇する。よって、足の踵がフロアパネル8の高さ位置に復帰でき、その状態から踏み込むことで、アクセルペダル6を操作することができる。
【0045】
以上の実施形態は、本発明の好適な実施形態の例であるが、本発明は、これに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形または変更が可能である。
【0046】
図7は、図3の降下パネル12の変形例の説明図である。図7は、運転手側から見た、後方からの背面図である。
図7(A)は、降下パネル12を降下させる前の通常状態である。図7(B)は、降下パネル12を降下させた状態である。図7(C)は、降下させていた降下パネル12を傾斜して上昇させた状態である。
このように、降下パネル12を傾斜して上昇させることにより、図中に実線で示す足のつま先は、アクセルペダル6の隣に設けられたブレーキペダル7に掛かるようになる。
よって、運転手は、ハンドオーバ制御時には、アクセルペダル6よりブレーキペダル7を優先して操作することができる。
【符号の説明】
【0047】
1…自動車(車両)
2…前室
3…乗員室
4…後室
5…シート
6…アクセルペダル(第一操作ペダル)
7…ブレーキペダル(第二操作ペダル)
8…フロアパネル
9…踵ストッパ
10…運転手支持装置
11…開口
12…降下パネル(降下部材)
13…自動走行ボタン
14…撮像デバイス
15…レーダ
16…踵位置センサ
17…膝角度センサ
18…アクチュエータ
20…制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7