【実施例1】
【0019】
図1〜
図15は本発明の実施例1を示しており、加飾部品1は、ポリカーボネート(PC)樹脂及びABS樹脂からなり、略V字状に形成されている。なお、加飾部品1はその他の硬質の合成樹脂により形成してもよい。
【0020】
図1〜
図3に示すように、加飾部品1は、一側本体部2Aと他側本体部2Bが連結部3で一体となっている。一側本体部2Aの内側辺部4Aと他側本体部2Bの内側辺部4Bとが成す角θ1の角度が約60度、一側本体部2Aの外側辺部5Aと他側本体部2Bの外側辺部5Bとが成す角θ2の角度が約70度に形成されている。一側本体部2A及び他側本体部2Bは、加飾部品1を車両(図示せず)のホイール31に取り付けた際に表側となる面である表側面6が山型に形成され、加飾部品1をホイール31に取り付けた際に裏側となる面である裏側面7が谷型に形成されている。一側本体部2A及び他側本体部2Bの連結部3と反対側の端部は、山型の稜線部8A,8Bの先端部9A,9Bから内側辺部4A,4Bに斜めに延びる傾斜端部10A,10Bと先端部9A,9Bから外側辺部5A,5Bに斜めに延びる傾斜端部11A,11Bが形成されている。
【0021】
図2に示すように、加飾部品1の裏側面7には、連結部3と、一側本体部2Aの傾斜端部10A,11A側と、他側本体部2Bの傾斜端部10B,11B側に円筒形状の固定部12,13A,13Bが形成されている。固定部12は、連結部3に形成された浅い凹状の溝である凹溝部14に形成されている。凹溝部14には、固定部12に連接した低壁部15A,15Bが立設されている。固定部13Aと固定部13Bは、矩形状に形成された基台部16A,16Bの上に形成されている。固定部12,13A,13Bには、後述するインサートナット28(
図14参照)を埋め込む埋込孔17,18A,18Bが形成されている。また、加飾部品1の裏側面7であって、一側本体部2Aの内側辺部4Aと他側本体部2Bの内側辺部4Bには、僅かに立ち上げた内側壁部19A,19Bが形成され、一側本体部2Aの外側辺部5Aと他側本体部2Bの外側辺部5Bにも、僅かに立ち上げた外側壁部20A,20Bが形成されている。連結部3には、凹溝部14が形成されているため、内側壁部19Aと内側壁部19Bは連結部3で接続されていないが、外側壁部20Aと外側壁部20Bは連結部3で接続されている。
【0022】
固定部12と固定部13Aとの間であって固定部13A側には、薄板状に形成された第一位置決め部としての4枚の第一板状リブ21Aと、第二位置決め部としての4枚の第二板状リブ22Aが加飾部品1の裏側面7に立設されている。第一板状リブ21Aは、稜線部8Aを境に外側の面である外面部23Aに形成され、第二板状リブ22Aは稜線部8Aを境に内側の面である内面部24Aに形成されている。また、第一板状リブ21Aと第二板状リブ22Aは、稜線部8Aが伸びる方向である一側本体部2Aの長手方向に直
交する方向と略平行に延設されている。そのため、加飾部品1をホイール31に取り付けた状態では、第一板状リブ21Aと第二板状リブ22Aは、ホイール31の回転方向に対して略平行となる。
【0023】
4枚の第一板状リブ21Aは略等間隔に配置され、4枚の第二板状リブ22Aも略等間隔に配置されている。隣接する第一板状リブ21Aの間隔Lと、隣接する第二板状リブ22Aの間隔L’は略同一であるが、第一板状リブ21Aが第二板状リブ22Aに対して固定部13A側に1/2L(≒1/2L’)だけずれているため、第一板状リブ21Aと第二板状リブ22Aは一直線上に配置されず、互い違い、すなわち段違い平行に配置されている。第一板状リブ21Aと第二板状リブ22Aを互い違いにせず一直線上に配置すると、加飾部品1の成型時に表側面6にヒケが発生し易くなる。そのため、第一板状リブ21Aと第二板状リブ22Aを互い違いに配置することでヒケの発生を抑制することができる。また、第一板状リブ21Aと第二板状リブ22Aを一直線上に配置した場合には、加飾部品1を成型する金型(図示せず)の第一板状リブ21A及び第二板状リブ22A部分の強度が低下してしまうという問題があるが、第一板状リブ21Aと第二板状リブ22Aを互い違いに配置することで金型の強度を担保することができる。なお、第一板状リブ21Aと第二板状リブ22Aの厚さ等により、加飾部品1のヒケの発生が生じず、金型の強度を担保できる場合には、第一板状リブ21Aと第二板状リブ22Aのずらす量を変更したり、一直線上に配置してもよい。また、後述するホイール31の直線状凸部42A〜42Jを確実に位置決めすることができれば、第一板状リブ21Aと第二板状リブ22Aを形成する枚数の増減も可能であり、第一板状リブ21Aと第二板状リブ22Aの枚数が同数でなくてもよい。
【0024】
外面部23Aの固定部12側には、薄板状に形成された4枚の第三板状リブ25Aが加飾部品1の裏側面7に立設されている。4枚の第三板状リブ25Aは略等間隔に配置されている。また、第三板状リブ25Aは、稜線部8Aが伸びる方向である一側本体部2Aの長手方向に直
交する方向に延設されており、加飾部品1をホイール31に取り付けた状態では、ホイール31の回転方向に対して略平行となる。
【0025】
他側本体部2Bにも一側本体部2Aと同様に、稜線部8Bを境に外側の面である外面部23Bに薄板状に形成された第一位置決め部としての4枚の第一板状リブ21Bと、第二位置決め部としての4枚の第三板状リブ25Bが形成され、稜線部8Bを境に内側の面である内面部24Bに薄板状に形成された4枚の第二板状リブ22Bが形成されている。
【0026】
図5に示すように、基台部16Aと外面部23A及び内面部24Aとの間には空間26Aが形成されている。他側本体部2Bの基台部16Bと外面部23B及び内面部24Bとの間にも空間26B(
図2〜
図4参照)が形成されている。この空間26A,26Bを形成することにより、加飾部品1の成型時に表面部6にヒケが発生し難くなる。
【0027】
図6に示すように、第一板状リブ21Aには、第二板状リブ22A側に略円弧状に凹んだ円弧状凹部27Aが形成されている。なお、第一板状リブ21Bは第一板状リブ21Aと同形状であるため、第一板状リブ21Bにも円弧状凹部27B(
図3参照)が形成されている。円弧状凹部27A,27Bと第二板状リブ22A,22Bは、B−B断面視において所定の距離P離れている。この円弧状凹部27A,27Bと第二板状リブ22A,22Bとの間に後述する直線状凸部42A〜42Jが配置される。なお、直線状凸部42A〜42Jが確実に配置されれば、第一板状リブ21A,21Bと、円弧状凹部27A,27Bと、第二板状リブ22A,22Bは他の形状に形成してもよい。
【0028】
図7〜
図11はホイール31を示しており、ホイール31は、外周部であるリム部32と、中心部であるハブ部33と、リム部32とハブ部33とを連結する10本のスポーク部34A,34B,34C,34D,34E,34F,34G,34H,34I,34Jを有している。ホイール31は、アルミ合金により形成されており、リム部32には、バルブ孔35が穿設されている。
【0029】
ハブ部33には、ホイール31を車両に取り付ける際に使用するボルト孔36が等間隔で5箇所に穿設されている。隣接するボトル孔36の間には、加飾部品1をホイール31に取り付けるためのボルト37(
図14参照)を挿通する挿通孔38A,38B,38C,38D,38Eが穿設されている。挿通孔38A,38B,38C,38D,38Eの周囲には、円形の溝である固定受部39A,39B,39C,39D,39Eが形成されている。
【0030】
スポーク部34A〜34Jには、リム部32の端面部40と面一の平面部41A,41B,41C,41D,41E,41F,41G,41H,41I,41Jが形成されている。また、スポーク部34A〜34Jには、加飾部品1をホイール31に取り付けるためのボルトを挿通する挿通孔38F,38G,38H,38I,38J,38K,38L,38M,38N,38Oが穿設されている。また、挿通孔38F〜38Oの周囲には円形の溝である固定受部39F,39G,39H,39I,39J,39K,39L,39M,39N,39Oが形成されている。
【0031】
図7及び
図10に示すように、スポーク部34A〜34Jには、直線状凸部42A,42B,42C,42D,42E,42F,42G,42H,42I,42Jが形成されている。直線状凸部42A〜42Jは、挿通孔38F〜38Oよりもハブ部33側に形成された内側直線状凸部43A,43B,43C,43D,43E,43F,43G,43H,43I,43Jと、挿通孔38F〜38Oよりもリム部32側に形成された外側直線状凸部44A,44B,44C,44D,44E,44F,44G,44H,44I,44Jから構成されている。内側直線状凸部43A〜43Jは、外側直線状凸部44A〜44Jよりも長く形成されている。直線状凸部42A〜42Jは、加飾部品1と対向する表側面45に直線状に延設されると共に、
図10に示すように、D−D断面視において略円弧状に突設されている。なお、本実施例の直線状凸部42A〜42Jは、挿通孔38F〜38O及び固定受部39F〜39Oが形成されていることにより、内側直線状凸部43A〜43Jと外側直線状凸部44A〜44Jに分割された構成となっているが、挿通孔38F〜38O及び固定受部39F〜39Oの位置をずらす等の措置により分割しない構成としたり、3以上に分割する構成としてもよい。
【0032】
平面部41Aは直線状凸部42Aよりもスポーク部34B側に形成され、平面部41Bは直線状凸部42Bよりもスポーク部34A側に形成され、平面部41Cは直線状凸部42Cよりもスポーク部34D側に形成され、平面部41Dは直線状凸部42Dよりもスポーク部34C側に形成され、平面部41Eは直線状凸部42Eよりもスポーク部34F側に形成され、平面部41Fは直線状凸部42Fよりもスポーク部34E側に形成され、平面部41Gは直線状凸部42Gよりもスポーク部34H側に形成され、平面部41Hは直線状凸部42Hよりもスポーク部34G側に形成され、平面部41Iは直線状凸部42Iよりもスポーク部34J側に形成され、平面部41Jは直線状凸部42Jよりもスポーク部34I側に形成されている。
【0033】
スポーク部34A,34C,34E,34G,34Iは同一形状であり、スポーク部34B,34D,34F,34H,34Jは同一形状である。
【0034】
ここで、加飾部品1のホイール31への取り付け方法について説明する。先ず、加飾部品1の固定部12,13A,13Bの埋込孔17,18A,18Bにインサートナット28を埋め込む(
図14参照)。本実施例のインサートナット28はいわゆる拡張方式のものであるが、加飾部品1の成型後に熱圧入方式や圧入方式により埋め込むものでもよく、また、加飾部品1の成型時に埋め込むものを使用してもよい。
図2に示すように、固定部12,13A,13Bには、インサートナット28に形成されたフランジ部29(
図14参照)と当接する規制部30,30A,30Bが形成されている。
【0035】
次に、ホイール31の固定受部39A,39F,39G内にそれぞれ加飾部品1の固定部12,13A,13Bを配置する。この時、ホイール31の直線状凸部42Aは加飾部品1の第一板状リブ21Aと第二板状リブ22Aの間に配置され、直線状凸部42Aが第一板状リブ21Aと第二板状リブ22Aに係合する。また、直線状凸部42Bは加飾部品1の第一板状リブ21Bと第二板状リブ22Bの間に配置され、直線状凸部42Aが第一板状リブ21Aと第二板状リブ22Aに係合する。さらに、第三板状リブ25Aと第三板状リブ25Bの間に内側直線状凸部43Aと内側直線状凸部43Bが配置され、内側直線状凸部43Aが第三板状リブ25Aに係合し、内側直線状凸部43Bが第二板状リブ22Aに係合する。そのため、加飾部品1は、第一板状リブ21A,21B、第二板状リブ22A,22B、第三板状リブ25A,25Bによって確実に位置決めされる。そして、ステンレス製のワッシャ46に挿通したボルト37をホイール31の裏側から挿通孔38A,38F,38Gに挿通し、ボルト37とインサートナット28を螺合させる。
【0036】
同様に、インサートナット28を埋込孔17,18A,18Bに埋め込んだ加飾部品1の固定部12,13A,13Bをホイール31の固定受部39B,39H,39I内にそれぞれ配置すると共に、直線状凸部42Cを第一板状リブ21Aと第二板状リブ22Aの間に配置し、直線状凸部42Dを第一板状リブ21Bと第二板状リブ22Bの間に配置し、第三板状リブ25Aと第三板状リブ25Bの間に内側直線状凸部43Cと内側直線状凸部43Dを配置する。この時、直線状凸部42Cは第一板状リブ21Aと第二板状リブ22Aに係合し、直線状凸部42Dは第一板状リブ21Bと第二板状リブ22Bに係合し、内側直線状凸部43Cは第三板状リブ25Aに係合し、内側直線状凸部43Dは第三板状リブ25Bに係合する。そして、ステンレス製のワッシャ46に挿通したボルト37をホイール31の裏側から挿通孔38B,38H,38Iに挿通し、ボルト37とインサートナット28を螺合させる。
【0037】
また、インサートナット28を埋込孔17,18A,18Bに埋め込んだ加飾部品1の固定部12,13A,13Bをホイール31の固定受部39C,39J,39K内にそれぞれ配置すると共に、直線状凸部42Eを第一板状リブ21Aと第二板状リブ22Aの間に配置し、直線状凸部42Fを第一板状リブ21Bと第二板状リブ22Bの間に配置し、第三板状リブ25Aと第三板状リブ25Bの間に内側直線状凸部43Eと内側直線状凸部43Fを配置する。この時、直線状凸部42Eは第一板状リブ21Aと第二板状リブ22Aに係合し、直線状凸部42Fは第一板状リブ21Bと第二板状リブ22Bに係合し、内側直線状凸部43Eは第三板状リブ25Aに係合し、内側直線状凸部43Fは第三板状リブ25Bに係合する。そして、ステンレス製のワッシャ46に挿通したボルト37をホイール31の裏側から挿通孔38C,38J,38Kに挿通し、ボルト37とインサートナット28を螺合させる。
【0038】
また、インサートナット28を埋込孔17,18A,18Bに埋め込んだ加飾部品1の固定部12,13A,13Bをホイール31の固定受部39D,39L,39M内にそれぞれ配置すると共に、直線状凸部42Gを第一板状リブ21Aと第二板状リブ22Aの間に配置し、直線状凸部42Hを第一板状リブ21Bと第二板状リブ22Bの間に配置し、第三板状リブ25Aと第三板状リブ25Bの間に内側直線状凸部43Gと内側直線状凸部43Hを配置する。この時、直線状凸部42Gは第一板状リブ21Aと第二板状リブ22Aに係合し、直線状凸部42Hは第一板状リブ21Bと第二板状リブ22Bに係合し、内側直線状凸部43Gは第三板状リブ25Aに係合し、内側直線状凸部43Hは第三板状リブ25Bに係合する。そして、ステンレス製のワッシャ46に挿通したボルト37をホイール31の裏側から挿通孔38D,38L,38Mに挿通し、ボルト37とインサートナット28を螺合させる。
【0039】
最後に、インサートナット28を埋込孔17,18A,18Bに埋め込んだ加飾部品1の固定部12,13A,13Bをホイール31の固定受部39E39N,39O内にそれぞれ配置すると共に、直線状凸部42Iを第一板状リブ21Aと第二板状リブ22Aの間に配置し、直線状凸部42Jを第一板状リブ21Bと第二板状リブ22Bの間に配置し、第三板状リブ25Aと第三板状リブ25Bの間に内側直線状凸部43Iと内側直線状凸部43Jを配置する。この時、直線状凸部42Iは第一板状リブ21Aと第二板状リブ22Aに係合し、直線状凸部42Jは第一板状リブ21Bと第二板状リブ22Bに係合し、内側直線状凸部43Iは第三板状リブ25Aに係合し、内側直線状凸部43Jは第三板状リブ25Bに係合する。そして、ステンレス製のワッシャ46に挿通したボルト37をホイール31の裏側から挿通孔38E,38N,38Oに挿通し、ボルト37とインサートナット28を螺合させる。以上のように、ホイール31に加飾部品1を5つ取り付けると
図12及び
図13に示す状態となる。
【0040】
図15に示すように、加飾部品1をホイール31に取り付けた状態では、内側直線状凸部43Aが第一板状リブ21Aと第二板状リブ22Aに係合するが、内側壁部19Aとホイール31との間に隙間G1、外側壁部20Aとホイール31との間に隙間G2、第一板状リブ21Aとホイール31との間に隙間G3、第二板状リブ22Aとホイール31との間に隙間G4が生じるように加飾部品1とホイール31が設計されている。そのため、加飾部品1やホイール31に製造上の寸法のバラつきが発生した場合であっても、この隙間G1,G2,G3,G4により寸法のバラつきを吸収することができる。また、車両走行時における振動等により加飾部品1がホイール31に衝突しホイール31に傷が発生することを防止できる。なお、内側壁部19Bとホイール31との間、外側壁部20Bとホイール31との間、第一板状リブ21Bとホイール31との間、第二板状リブ22Bとホイール31との間にもそれぞれ隙間G1,G2,G3,G4が生じるように設計されている。
【0041】
隙間G1,G2,G3,G4が生じることにより、内側壁部19A,19B側又は外側壁部20A,20B側から加飾部品1とホイール31の間に太陽光等の外部の光が侵入する。内側壁部19A,19B側又は外側壁部20A,20B側の一方から入射した光が直進して内側壁部19A,19B側又は外側壁部20A,20B側の他方から出射すると、加飾部品1とホイール31との隙間が目立ち、加飾部品1とホイール31が分離した印象を与えてしまう。車両の外にいる人が車両に取り付けられたホイール31を見る場合、
図12に示すような正面方向から見るのではなく、通常斜め上側から見るため、加飾部品1とホイール31の間を光が通過すると隙間をより認識し易くなる。しかしながら、本実施例では、直線状凸部42A〜42Jが設けられているため、加飾部品1とホイール31の間に侵入した光は直線状凸部42A〜42Jにより直進することができず、他側から出射する光の量が減少する。そのため、加飾部品1とホイール31の間の隙間が目立ち難く、加飾部品1とホイール31が一体的に見えるようになる。
【0042】
以上のように、本実施例の加飾部品1は、車両のホイール31に取り付ける加飾部品1であって、ホイール31に固定する固定部12,13A,13Bと、ホイール31に直線状に延設された直線状凸部42A〜42Jに係合する第一位置決め部としての第一板状リブ21A,21B及び第二位置決め部としての第二板状リブ22A,22Bと、を有し、第一板状リブ21A,21B及び第二板状リブ22A,22Bが所定の間隔L、L’を有してホイール31に対向する裏側面7に形成されていることにより、ホイール31に形成した直線状凸部42A〜42Jを第一板状リブ21A,21Bと第二板状リブ22A,22Bの間に配置し、直線状凸部42A〜42Jを第一板状リブ21A,21Bと第二板状リブ22A,22Bに係合させて位置決めした状態で加飾部品1をホイール31に固定することができる。
【0043】
また、本実施例の加飾部品1は、第一板状リブ21A,21B及び第二板状リブ22A,22Bが板状リブであって、ホイール31に取り付けた状態で、第一板状リブ21A,21B及び第二板状リブ22A,22Bがホイール31の回転方向に対して略平行に延設されていることにより、ホイール31の回転方向に生じる荷重は第一板状リブ21A,21B及び第二板状リブ22A,22Bの短辺方向ではなく長辺方向に付加されるため、この荷重による第一板状リブ21A,21B及び第二板状リブ22A,22Bの変形を生じ難くすることができる。そのため、車両が急加速、急減速を行ってもホイール31に対する加飾部品1の位置を維持し易くすることができる。
【0044】
また、本実施例の加飾部品1は、第一板状リブ21A,21B及び第二板状リブ22A,22Bが板状リブであって、第一板状リブ21A,21Bと第二板状リブ22A,22Bが加飾部品1の長手方向に直交する方向に延設されていることにより、加飾部品1の表側面6へのヒケの発生を抑制することができる。
【0045】
また、本実施例の加飾部品1は、第一板状リブ21A,21Bと第二板状リブ22A,22Bが同一直線状に配置されず、段違い平行に配置されていることにより、第一板状リブ21A,21Bと第二板状リブ22A,22Bの距離を離すことができ、加飾部品1の表側面6へのヒケの発生を抑制することができる。
【0046】
また、本実施例のホイール31は、リム部32と、ハブ部33と、スポーク部34A〜34Jと、を有し、加飾部品1を取り付け可能な車両のホイール31であって、加飾部品1に形成された固定部12,13A,13Bを受ける固定受部39A〜39Oと、加飾部品1に形成された第一板状リブ21A,21B及び第二板状リブ22A,22Bに係合する直線状に延設された直線状凸部42A〜42Jと、を有し、直線状凸部42A〜42Jが加飾部品1と対向する表側面6に形成されていることにより、直線状凸部42A〜42Jを第一板状リブ21A,21Bと第二板状リブ22A,22Bの間に配置し、直線状凸部42A〜42Jを第一板状リブ21A,21Bと第二板状リブ22A,22Bに係合させて位置決めした状態で加飾部品1を固定することができる。また、ホイール31に溝等を形成する必要がなく、ホイール31のデザイン上の制限を最小限に抑えることができる。
【0047】
また、本実施例の加飾部品1とホイール31との固定構造は、直線状凸部42A〜42Jが第一板状リブ21A,21B及び第二板状リブ22A,22Bの間に係合した状態で固定部12,13A,13Bと固定受部39A〜39Oが固定されることにより、加飾部品1を位置決めした状態でホイール31に固定することができる。また、ホイール31に溝等を形成する必要がなく、ホイール31のデザイン上の制限を最小限に抑えることができる。また、加飾部品1とホイール31の間に一方から入射した光が他方から出射することを防止することができ、加飾部品1とホイール31を一体的に視認させることができる。