特許第6692414号(P6692414)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6692414
(24)【登録日】2020年4月16日
(45)【発行日】2020年5月13日
(54)【発明の名称】多孔質セラミック粒子を形成する方法
(51)【国際特許分類】
   C04B 35/626 20060101AFI20200427BHJP
   C04B 35/628 20060101ALI20200427BHJP
   C04B 38/00 20060101ALI20200427BHJP
   B01J 32/00 20060101ALI20200427BHJP
   B01J 35/08 20060101ALI20200427BHJP
【FI】
   C04B35/626 950
   C04B35/628 050
   C04B38/00 304B
   B01J32/00
   B01J35/08 B
【請求項の数】15
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2018-512245(P2018-512245)
(86)(22)【出願日】2015年9月11日
(65)【公表番号】特表2018-530508(P2018-530508A)
(43)【公表日】2018年10月18日
(86)【国際出願番号】IB2015056995
(87)【国際公開番号】WO2017042611
(87)【国際公開日】20170316
【審査請求日】2018年6月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】593150863
【氏名又は名称】サン−ゴバン セラミックス アンド プラスティクス,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】SAINT−GOBAIN CERAMICS AND PLASTICS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【弁理士】
【氏名又は名称】下山 治
(74)【代理人】
【識別番号】100134175
【弁理士】
【氏名又は名称】永川 行光
(74)【代理人】
【識別番号】100188857
【弁理士】
【氏名又は名称】木下 智文
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・ケイ・フランシス
(72)【発明者】
【氏名】サミュエル・エム・コッホ
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン・ダブリュ・フォイス
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィット・イー・ウーリー
【審査官】 浅野 昭
(56)【参考文献】
【文献】 特表2006−517856(JP,A)
【文献】 特開2015−105223(JP,A)
【文献】 特開2001−327898(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C04B 35/00−35/22
C04B 35/622−35/84
C04B 38/00−38/10
B01J 21/00−38/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の多孔質セラミック粒子を製造するための方法であって、少なくとも2つのバッチ噴霧流動化形成サイクルを含む前記方法が、第1のサイクル及び第2のサイクルを含み、
前記第1のサイクルは、
少なくとも00ミクロンかつ000ミクロン以下の平均粒径を有するセラミック粒子の第1の初期バッチを調製することと、
噴霧流動化を使用して、前記第1の初期バッチを多孔質セラミック粒子の第1の処理済みバッチに形成することであって、多孔質セラミック粒子の前記第1の処理済みバッチは、セラミック粒子の前記第1の初期バッチの平均粒径(d50)より少なくとも20%大きい前記平均粒径(d50)を有する、形成することと、を含み、
前記第2のサイクルは、
セラミック粒子の前記第1の処理済みバッチからセラミック粒子の第2の初期バッチを調製することと、
噴霧流動化を使用して、前記第2の初期バッチを多孔質セラミック粒子の第2の処理済みバッチに形成することであって、多孔質セラミック粒子の前記第2の処理済みバッチは、セラミック粒子の前記第2の初期バッチの平均粒径(d50)より少なくとも0%大きい平均粒径(d50)を有する、形成することと、を含む、方法。
【請求項2】
セラミック粒子の前記第1の初期バッチが、(Id90−Id10)/Id50に等しい初期粒径分布スパンIPDSを有し、式中、Id90はセラミック粒子の前記初期バッチのd90粒径分布測定値に等しく、Id10はセラミック粒子の前記初期バッチのd10粒径分布測定値に等しく、Id50はセラミック粒子の前記初期バッチのd50粒径分布測定値に等しく、セラミック粒子の前記第1の処理済みバッチが、(Pd90−Pd10)/Pd50に等しい処理済み粒径分布スパンPPDSを有し、式中、Pd90は多孔質セラミック粒子の前記処理済みバッチのd90粒径分布測定値に等しく、Pd10は多孔質セラミック粒子の前記処理済みバッチのd10粒径分布測定値に等しく、Pd50は多孔質セラミック粒子の前記処理済みバッチのd50粒径分布測定値に等しく、
前記第1のバッチ噴霧流動化形成サイクルが、少なくとも.90のIPDS/PPDS比を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
セラミック粒子の前記第2の初期バッチが、(Id90−Id10)/Id50に等しい初期粒径分布スパンIPDSを有し、式中、Id90はセラミック粒子の前記初期バッチのd90粒径分布測定値に等しく、Id10はセラミック粒子の前記初期バッチのd10粒径分布測定値に等しく、Id50はセラミック粒子の前記初期バッチのd50粒径分布測定値に等しく、セラミック粒子の前記第2の処理済みバッチが、(Pd90−Pd10)/Pd50に等しい処理済み粒径分布スパンPPDSを有し、式中、Pd90は多孔質セラミック粒子の前記処理済みバッチのd90粒径分布測定値に等しく、Pd10は多孔質セラミック粒子の前記処理済みバッチのd10粒径分布測定値に等しく、Pd50は多孔質セラミック粒子の前記処理済みバッチのd50粒径分布測定値に等しく、
前記第2のバッチ噴霧流動化形成サイクルが、少なくとも.90のIPDS/PPDS比を有する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の多孔質セラミック粒子を形成するためのロセスが、少なくとも50℃かつ400℃以下の温度で多孔質セラミック粒子の前記第2の処理済みバッチを焼結することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記複数の多孔質セラミック粒子が、少なくとも.8かつ.95以下の球形度をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
セラミック粒子の前記第1の初期バッチの前記IPDSが、.00以下である、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
セラミック粒子の前記第1の処理済みバッチの前記PPDSが、.00以下である、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記複数のセラミック粒子の各セラミック粒子が、コア領域と、前記コア領域を覆う層状領域とを含む断面構造を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記コア領域が、モノリシックである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記層状領域が、前記コア領域を取り囲む重複層を備える、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
噴霧流動化が、コーティング流体の微分散した液滴を空中セラミック粒子上に繰り返し分配して、多孔質セラミック粒子の前記処理済みバッチを形成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のバッチ噴霧流動化形成サイクルが、少なくとも.00のIPDS/PPDS比を有する、請求項2に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のバッチ噴霧流動化形成サイクルが、少なくとも.05のIPDS/PPDS比を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第2のバッチ噴霧流動化形成サイクルが、少なくとも.00のIPDS/PPDS比を有する、請求項3に記載の方法。
【請求項15】
前記第2のバッチ噴霧流動化形成サイクルが、少なくとも.05のIPDS/PPDS比を有する、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、複数の多孔質セラミック粒子を形成する方法に関する。具体的には、本開示は、多孔質セラミック粒子を形成するためのバッチモードでの噴霧流動化プロセスの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
多孔質セラミック粒子は、広範な用途で使用することができ、特に、例えば、触媒担体または触媒担体の成分として触媒分野で使用するのに比類なく適する。触媒分野で使用される多孔質セラミック粒子は、例えば、少なくとも、触媒成分が堆積され得る最小表面積と、高い吸水性と、高い破砕強度との組み合わせを有する必要がある。最小表面積及び高い吸水性の達成は、触媒担体としてまたは触媒担体の成分として使用されるセラミック粒子に最小量の多孔度を組み込むことによって、少なくとも部分的に達成され得る。しかしながら、セラミック粒子の多孔度の増加は、触媒担体または触媒担体の成分の圧壊強度などの他の特性を変化させる可能性がある。反対に、高い圧壊強度は、より低い多孔度を必要とする場合があり、それにより触媒担体または触媒担体の成分の表面積及び吸水性が低下する。したがって、多孔質セラミック粒子におけるこれらの特性のバランスは、特に、粒子が触媒分野で使用される際には、成分の性能に不可欠である。多孔質セラミック粒子における必要な特性のバランスが達成されたら、部品の均一な性能を保証するために、粒子の均一な製造が要求される。したがって、本業界は、特定の多孔度などの様々な所望の品質を有する改良された多孔質セラミック粒子、及びこれらの多孔質セラミック粒子を均一に形成するための改良方法を求め続けている。
【0003】
高密度球状セラミック粒子は、噴霧流動化によって調製されている。しかしながら、このような粒子は、連続噴霧流動化プロセスを使用して調製される。連続噴霧流動化プロセスを使用して、特定の多孔度などの上記の様々な所望の品質を有し、かつ、狭い粒径分布を有するセラミック粒子を製造するには、セラミック粒子の必要以上に大きい画分の平均粒径を低減かつ正規化するために後工程機械的スクリーニング操作(すなわち、切断、粉砕、または濾過)を含み得る複雑な製造プロセスが必要である。次いで、これらの画分は、連続プロセスにリサイクルされるか、または損失材料としてカウントされなければならない。したがって、このような連続運転は、過度の費用を必要とし、ある特定の大規模生産状況においてのみ実用的であり得る。
【発明の概要】
【0004】
本明細書に記載の本発明の一態様によれば、複数の多孔質セラミック粒子を形成する方法は、バッチモードで行われる噴霧流動化形成プロセスを使用して複数の多孔質セラミック粒子を形成することを含み得る。バッチモードは、少なくとも2つのバッチ噴霧流動化サイクルを含み得る。噴霧流動化形成プロセスによって形成された複数の多孔質セラミック粒子は、少なくとも約0.01cc/gかつ約1.60cc/g以下の平均多孔度を含み得る。噴霧流動化形成プロセスによって形成された複数の多孔質セラミック粒子は、少なくとも約200ミクロンかつ約2000ミクロン以下の平均粒径をさらに含み得る。複数の多孔質セラミック粒子の各セラミック粒子は、コア領域と、コア領域を覆う層状領域とを含む断面構造を含み得る。
【0005】
本明細書に記載の本発明の別の態様によれば、多孔質セラミック粒子のバッチを形成する方法は、セラミック粒子の初期バッチを調製することを含み得る。セラミック粒子の初期バッチは、(Id90−Id10)/Id50に等しい初期粒径分布スパンIPDSを有し得、式中、Id90はセラミック粒子の初期バッチのd90粒径分布測定値に等しく、Id10はセラミック粒子の初期バッチのd10粒径分布測定値に等しく、Id50はセラミック粒子の初期バッチのd50粒径分布測定値に等しい。本方法は、噴霧流動化形成プロセスを使用してセラミック粒子の初期バッチを多孔質セラミック粒子の処理済みバッチに形成することをさらに含み得る。多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、(Pd90−Pd10)/Pd50に等しい処理済み粒径分布スパンPPDSを有し得、式中、Pd90は多孔質セラミック粒子の処理済みバッチのd90粒径分布測定値に等しく、Pd10は多孔質セラミック粒子の処理済みバッチのd10粒径分布測定値に等しく、Pd50は多孔質セラミック粒子の処理済みバッチのd50粒径分布測定値に等しい。セラミック粒子の初期バッチを、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチに形成するためのIPDS/PPDSの比は、少なくとも約0.90であり得る。
【0006】
本明細書に記載の発明の別の態様によれば、触媒担体を形成する方法は、噴霧流動化形成プロセスを使用して多孔質セラミック粒子を形成することを含み得る。多孔質セラミック粒子は、少なくとも約200ミクロンかつ約2000ミクロン以下の粒径を有し得る。この方法は、少なくとも約350℃かつ約1400℃以下の温度で多孔質セラミック粒子を焼結することをさらに含み得る。
【0007】
本明細書に記載の発明の1つのさらに別の態様によれば、多孔質セラミック粒子のバッチを形成する方法は、バッチモードで行われる噴霧流動化形成プロセスを使用して多孔質セラミック粒子のバッチを形成することを含み得る。複数の多孔質セラミック粒子は、少なくとも約200ミクロンかつ約2000ミクロン以下の平均粒径を有し得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示は、添付の図面を参照することによって、よりよく理解することができ、その多くの特徴及び利点が当業者に明らかになる。
【0009】
図1】多孔質セラミック粒子のバッチを形成するためのプロセスの実施形態を示すフローチャートを含む。
図2A】多孔質セラミック粒子のバッチに関する初期粒径分布スパンを示すグラフを含む。
図2B】多孔質セラミック粒子のバッチに関する処理済み粒径分布スパンを示すグラフを含む。
図3】多孔度セラミック粒子のバッチを形成するためのプロセスの別の実施形態を示すフローチャートを含む。
図4】粒子のコア領域及び層状領域を示す多孔質セラミック粒子の実施形態の微細構造の画像を含む。
図5】多孔質セラミック粒子の実施形態の微細構造の画像を含む。
図6】多孔質セラミック粒子の実施形態の微細構造の画像を含む。
図7】多孔質セラミック粒子の実施形態の微細構造の画像を含む。
図8】多孔質セラミック粒子の実施形態の微細構造の画像を含む。
図9】多孔質セラミック粒子の実施形態の微細構造の画像を含む。
図10】多孔質セラミック粒子の実施形態の微細構造の画像を含む。
【0010】
異なる図面における同じ参照番号の使用は、類似または同一のアイテムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書で使用されるとき、用語「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」またはそれらの任意の他の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図している。例えば、一覧の特徴を含むプロセス、方法、物品、もしくは装置は、必ずしもそれらの特徴にのみ限定されるものではなく、明示的に列挙されていない他の特徴またはプロセス、方法、物品、もしくは装置に固有の他の特徴を含み得る。
【0012】
本明細書で使用されるように、また相反することが明示的に述べられていない限り、「または」は、包括的な−または及び排他的な−または、を意味する。例えば、条件Aまたは条件Bは、次のうちのいずれか1つによって満たされる。Aは真であり(または存在する)かつBは偽である(または存在しない)、Aは偽であり(または存在しない)かつBは真である(または存在する)、及びAとBの両方とも真である(または存在する)。
【0013】
また、不定冠詞「a」または「an」を使用して本明細書に記載の要素及び成分を説明する。これは、単に、便宜上及び本発明の範囲の一般的な意味を与えるために行われる。この説明は、1つまたは少なくとも1つを含むように読まれるべきであり、単数形はまた、それが他の意味であることが明らかでない限り、複数形も含む。
【0014】
複数の多孔質セラミック粒子、及び複数の多孔質セラミック粒子を形成する方法を、本明細書で説明する。本明細書に記載の実施形態は、噴霧流動化プロセスによる多孔質セラミック粒子の製造に関する。特に、粒径分布が狭い球状多孔質粒子を製造するためのバッチ噴霧流動化プロセスを提案する。バッチプロセスを用いることにより、狭い粒径分布を有する球状粒子を、効率的かつ経済的に製造できることを見出した。さらに、複数のバッチ製造サイクルを含み得る反復成長及び分割スキームを用いることにより、狭い粒径分布を維持しながら大きな粒径を生成させることができる。
【0015】
本明細書に記載の複数の多孔質セラミック粒子は、バッチモードで運転する噴霧流動化プロセスを使用して形成される。このような方法を使用して複数の多孔質セラミック粒子を形成すると、多孔質セラミック粒子のバッチにおいて、相対的に狭い粒径分布及びすべての粒子の均一な形状を維持しながら、セラミック粒子のバッチの平均粒径が均一に増加する。
【0016】
特定の実施形態によれば、バッチモードで運転する噴霧流動化プロセスは、第1の有限数のセラミック粒子(すなわち、初期バッチ)が噴霧流動化形成プロセスを同時に開始し、第2の有限数の多孔質セラミック粒子(すなわち、処理済みバッチ)に形成され、そしてすべてが噴霧流動化プロセスを同時に終える、任意の噴霧流動化プロセスと定義することができる。さらに別の実施形態によれば、バッチモードで運転する噴霧流動化プロセスは、非サイクルまたは非連続であるとさらに定義することができ、これは、同じバッチでは、他のセラミック粒子とは異なる時間に、セラミック粒子が連続的に取り出されず、かつスプレー流動化プロセスに再導入されないことを意味する。
【0017】
さらに別の実施形態によれば、バッチモードで運転する噴霧流動化プロセスは、バッチ噴霧流動化サイクルを含み得る。説明のために、図1は、本明細書に記載の実施形態によるバッチ噴霧流動化形成サイクルを示すフローチャートを含む。図1に示すように、複数の多孔質セラミック粒子を形成するためのバッチ噴霧流動化形成サイクル100は、セラミック粒子の初期バッチを提供するステップ110と、噴霧流動化形成プロセスを使用してセラミック粒子の初期バッチを多孔質セラミック粒子の処理済みバッチに形成するステップ120を含み得る。本明細書で使用されるとき、バッチという用語は、本明細書に記載の形成プロセスサイクルを経ることができる有限数の粒子を指すことが理解されよう。
【0018】
特定の実施形態によれば、ステップ110において提供されるセラミック粒子の初期バッチは、セラミック材料を含み得る。さらに別の実施形態によれば、セラミック粒子の初期バッチは、セラミック材料から本質的になり得る。セラミック材料は、例えばアルミナ、ジルコニア、チタニア、シリカ、またはこれらの組み合わせなどの多孔質セラミック粒子を形成するのに適する任意の所望のセラミック材料であり得ることが理解されよう。さらに別の実施形態によれば、セラミック粒子の初期バッチはモノリシック種粒子を含み得る。さらに別の実施形態によれば、セラミック粒子の初期バッチは、シード粒子の表面を覆う層状領域を有するモノリシック種粒子を含み得る。セラミック粒子の初期バッチは、予め処理されていない粒子または先の形成プロセスサイクルを経た粒子を含み得ることが理解されよう。
【0019】
さらに別の実施形態によれば、ステップ110で提供されるセラミック粒子の初期バッチは、特定の平均粒径(Id50)を有し得る。例えば、セラミック粒子の初期バッチは、少なくとも約100ミクロン、例えば、少なくとも約200ミクロン、少なくとも約300ミクロン、少なくとも約400ミクロン、少なくとも約500ミクロン、少なくとも600ミクロン、少なくとも約700ミクロン、少なくとも約800ミクロン、少なくとも約900ミクロン、少なくとも約1000ミクロン、少なくとも約1100ミクロン、少なくとも約1200ミクロン、少なくとも約1300ミクロン、少なくとも約1400ミクロンの、または少なくとも約1490ミクロンでさえある、Id50を有し得る。さらに別の実施形態によれば、セラミック粒子の初期バッチは、約1500ミクロン以下、例えば、約1400ミクロン以下、約1300ミクロン以下、約1200ミクロン以下、約1100ミクロン以下、約1000ミクロン以下、約900ミクロン以下、約800ミクロン以下、約700ミクロン以下、約600ミクロン以下、約500ミクロン以下、約400ミクロン以下、約300ミクロン以下、約200ミクロン以下の、または約150ミクロン以下でさえある、Id50を有し得る。セラミック粒子の初期バッチは、上記いずれかの最小値と最大値との間の任意の値のId50を有し得ることが理解されよう。
【0020】
別の実施形態によれば、ステップ120におけるセラミック粒子の初期バッチから形成された多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、多孔質セラミック粒子を形成するのに適する任意の所望のセラミック材料、例えばアルミナ、ジルコニア、チタニア、シリカ、またはこれらの組み合わせなどを含み得る。さらに別の実施形態によれば、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、種粒子の表面を覆う層状領域を有するモノリシック種粒子を含み得る。
【0021】
さらに別の実施形態によれば、ステップ120におけるセラミック粒子の初期バッチから形成された多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、特定の平均粒径(Pd50)を有し得る。例えば、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、少なくとも約200ミクロン、例えば、少なくとも約300ミクロン、少なくとも約400ミクロン、少なくとも約500ミクロン、少なくとも約600ミクロン、少なくとも約700ミクロン、少なくとも800ミクロン、少なくとも約900ミクロン、少なくとも約1000ミクロン、少なくとも約1100ミクロン、少なくとも約1200ミクロン、少なくとも約1300ミクロン、少なくとも約1400ミクロン、少なくとも約1500ミクロン、少なくとも約1600ミクロン、少なくとも約1700ミクロン、少なくとも約1800ミクロン、少なくとも約1900ミクロンの、または少なくとも約1950ミクロンでさえある、Pd50を有し得る。さらに別の実施形態によれば、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、約2000ミクロン以下、例えば、約1900ミクロン以下、約1800ミクロン以下、約1700ミクロン以下、約1600ミクロン以下、約1500ミクロン以下、約1400ミクロン以下、約1300ミクロン以下、約1200ミクロン以下、約1100ミクロン以下、約1000ミクロン以下、約900ミクロン以下、約800ミクロン以下、約700ミクロン以下、約600ミクロン以下、約500ミクロン以下、約400ミクロン以下、約300ミクロン以下、約200ミクロン以下の、または約150ミクロン以下でさえある、Pd50を有し得る。多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、上記いずれかの最小値と最大値との間の任意の値のPd50を有し得ることが理解されよう。多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、上記いずれかの最小値と最大値との間の範囲内の任意の値のPd50を有し得ることが理解されよう。
【0022】
本明細書で使用されるとき、特にサイクル100のステップ120に関連して使用されるとき、噴霧流動化形成サイクルは、一般に、任意の粒子形成または成長プロセスを含み得、そこでは、初期粒子または種粒子が、加熱されたガス流中で流動化され、液体状態で霧化された固体材料中に導入されることが理解されよう。霧化された材料は、初期粒子または種粒子と衝突し、液体が蒸発すると、初期粒子または種粒子の外面上に固体材料が堆積し、種粒子の一般的なサイズまたは形状を増大させる層またはコーティングを形成する。粒子が、霧化された材料の中及び外で繰り返し循環すると、固体材料の複数の層が、初期粒子または種粒子上に形成または堆積される。特定の実施形態によれば、噴霧流動化は、空中セラミック粒子上にコーティング流体の微分散した小滴を繰り返し分配して、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチを形成することとして説明することができる。本明細書に記載の噴霧流動化プロセスは、噴霧流動化プロセス中に、粒子のサイズを手動で低減するためのあらゆる形態または追加の機構を含まないこともあることがさらに理解されよう。
【0023】
図1を再び参照すると、本明細書に記載のある特定の実施形態によれば、ステップ110中に提供されるセラミック粒子の初期バッチは、初期粒径分布スパンIPDSを有するものとして説明することができ、ステップ120中に形成された多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、処理済み粒径分布スパンPPDSを有するものとして説明することができる。例示のために、図2A及び2Bは、セラミック粒子の初期バッチに関する初期粒径分布、及び多孔質セラミック粒子の処理済みバッチに関する処理済み粒径分布のグラフ表示をそれぞれ含む。図2Aに示すように、セラミック粒子の初期バッチの初期粒径分布スパンIPDSは(Id90−Id10)/Id50に等しく、式中、Id90はセラミック粒子の初期バッチのd90粒径分布測定値に等しく、Id10はセラミック粒子の初期バッチのd10粒径分布測定値に等しく、Id50はセラミック粒子の初期バッチのd50粒径分布測定値に等しい。図2Bに示すように、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチの処理済み粒径分布スパンPPDSは(Pd90−Pd10)/Pd50に等しく、式中、Pd90は多孔質セラミック粒子の処理済みバッチのd90粒径分布測定値に等しく、Pd10は多孔質セラミック粒子の処理済みバッチのd10粒径分布測定値に等しく、Pd50は多孔質セラミック粒子の処理済みバッチのd50粒径分布測定値に等しい。
【0024】
本明細書に記載のすべての粒径分布測定値は、Retsch TechnologyのCAMSIZER(登録商標)(例えばモデル8524)を使用して決定される。CAMSIZER(登録商標)は、光学イメージングを介してミクロスフェア断面の二次元投影を測定する。投影は等価直径の円に変換される。サンプルチャンバーの上部にあるガイダンスシートを使用して、サンプルを75mm幅のフィーダーで計器に供給する。測定は、基本CCDカメラとズームCCDカメラの両方で行う。1:1の画像レートが使用される。バッチ中のすべての粒子が計算に含まれ、サイズや形状の制限を理由として無視される粒子はない。測定は、典型的には、数十万〜数百万個の粒子を画像化する。計算は計器の内部統計関数を使用して行う。「xFe_min」粒子モデルを使用し、「球形粒子」の形状設定を使用する。統計は体積基準で計算する。
【0025】
本明細書に記載のある特定の実施形態によれば、複数の多孔質セラミック粒子を形成するサイクル100は、セラミック粒子の初期バッチを、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチに形成するために特定のIPDS/PPDS比を維持することを含み得る。例えば、セラミック粒子の初期バッチを、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチに形成する方法は、少なくとも約0.90、例えば、少なくとも約1.00、少なくとも約1.05、少なくとも約1.10、少なくとも約1.20、少なくとも約1.30、少なくとも約1.40、約1.50、少なくとも約1.60、少なくとも約1.70、少なくとも約1.80、少なくとも約1.90、少なくとも約2.00、少なくとも約2.50、少なくとも約3.00、少なくとも約3.50、少なくとも約4.00の、または少なくとも約4.50でさえある、IPDS/PPDS比を有し得る。なおさらに別の実施形態によれば、セラミック粒子の初期バッチを、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチに形成する方法は、約10.00以下、例えば、約9.00以下、約8.00以下、約7.00以下、約6.00以下の、または約5.00以下でさえある、IPDS/PPDS比を有し得る。セラミック粒子の初期バッチを、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチに形成する方法は、上記いずれかの最小値と最大値との間の任意の値のIPDS/PPDS比を有し得ることが理解されよう。セラミック粒子の初期バッチを、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチに形成する方法は、上記いずれかの最小値と最大値との間の範囲内の任意の値のIPDS/PPDS比を有し得ることがさらに理解されよう。
【0026】
別の特定の実施形態によれば、セラミック粒子の初期バッチは、特定の初期粒径分布スパンIPDSを有し得る。本明細書に記載のように、初期粒径分布スパンは(Id90−Id10)/Id50に等しく、式中、Id90はセラミック粒子の初期バッチのd90粒径分布測定値に等しく、Id10はセラミック粒子の初期バッチのd10粒径分布測定値に等しく、Id50はセラミック粒子の初期バッチのd50粒径分布測定値に等しい。例えば、セラミック粒子の初期バッチは、約2.00以下、例えば、約1.90以下、約1.80以下、約1.70以下、約1.60以下、約1.50以下、約1.40以下、約1.30以下、約1.20以下、約1.10以下、約1.00以下、約0.90以下、約0.80以下、約0.70以下、約0.60以下、約0.50以下、約0.40以下、約0.30以下、約0.20以下、約0.10以下、もしくは約0.05以下のIPDSを有し得るか、またはIPDSがゼロに等しい実質的に初期粒径分布スパンを有しない場合さえある。別の特定の実施形態によれば、セラミック粒子の初期バッチは、少なくとも約0.01、例えば少なくとも約0.05、少なくとも約0.10、少なくとも約0.20、少なくとも約0.30、少なくとも約0.40、少なくとも約0.50、少なくとも約0.60、または少なくとも約0.70ものIPDSを有し得る。セラミック粒子の初期バッチは、上記いずれかの最小値と最大値との間の任意の値のIPDSを有し得ることが理解されよう。セラミック粒子の初期バッチは、上記いずれかの最小値と最大値との間の範囲内の任意の値のIPDSを有し得ることがさらに理解されよう。
【0027】
さらに別の実施形態によれば、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、特定の処理済み粒径分布スパンPPDSを有し得る。本明細書に記載のように、処理済み粒径分布スパンは(Pd90−Pd10)/Pd50に等しく、式中、Pd90は多孔質セラミック粒子の処理済みバッチのd90粒径分布測定値に等しく、Pd10は多孔質セラミック粒子の処理済みバッチのd10粒径分布測定値に等しく、Pd50は多孔質セラミック粒子の処理済みバッチのd50粒径分布測定値に等しい。例えば、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、約2.00以下、例えば、約1.90以下、約1.80以下、約1.70以下、約1.60以下、約1.50以下、約1.40以下、約1.30以下、約1.20以下、約1.10以下、約1.00以下、約0.90以下、約0.80以下、約0.70以下、約0.60以下、約0.50以下、約0.40以下、約0.30以下、約0.20以下、約0.10以下、もしくは約0.05以下のPPDSを有し得るか、またはPPDSがゼロに等しい実質的に処理済み粒径分布スパンを有しない場合さえある。別の特定の実施形態によれば、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、少なくとも約0.01、例えば、少なくとも約0.05、少なくとも約0.10、少なくとも約0.20、少なくとも約0.30、少なくとも約0.40、少なくとも約0.50、少なくとも約0.60、または少なくとも約0.70ものPPDSを有し得る。多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、上記いずれかの最小値と最大値との間の任意の値のPPDSを有し得ることが理解されよう。多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、上記いずれかの最小値と最大値との間の範囲内の任意の値のPPDSを有し得ることがさらに理解されよう。
【0028】
さらに別の実施形態によれば、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチの平均粒径(Pd50)は、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)より大きい場合がある。なおさらに別の実施形態によれば、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチの平均粒径(Pd50)は、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)より特定のパーセンテージ大きい場合がある。例えば、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチの平均粒径(Pd50)は、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも少なくとも約10%大きい場合があり、例えば、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも少なくとも約20%大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも少なくとも約30%大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも少なくとも約40%大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも少なくとも約50%大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも少なくとも約60%大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも少なくとも約70%大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも少なくとも約80%大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも少なくとも約90%大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも少なくとも約100%大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも少なくとも約120%大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも少なくとも約140%大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも少なくとも約160%大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも少なくとも約180%大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも少なくとも約200%大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも少なくとも約220%大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも少なくとも約240%大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも少なくとも約260%大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも少なくとも約または少なくとも約280%大きい場合さえある。なおさらに別の実施形態によれば、例えば、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチの平均粒径(Pd50)は、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも約300%以下大きい場合があり、例えば、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも約280%以下大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも約260%以下大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも約240%以下大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも約220%以下大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも約200%以下大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも約180%以下大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも約160%以下大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも約140%以下大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも約120%以下大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも約100%以下大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも約90%以下大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも約80%以下大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも約70%以下大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも約60%以下大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも約50%以下大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも約40%以下大きい場合があり、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも約30%以下大きい場合があり、またはセラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも約20%以下大きい場合さえある。多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、上記いずれかの最小値と最大値との間のセラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも大きい任意のパーセンテージのPd50を有し得ることが理解されよう。多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、上記いずれかの最小値と最大値との間の範囲内のセラミック粒子の初期バッチの平均粒径(Id50)よりも大きい任意のパーセンテージのPd50を有し得ることがさらに理解されよう。
【0029】
さらに別の実施形態によれば、セラミック粒子の初期バッチは特定の平均球形度を有し得る。例えば、初期粒子は、少なくとも約0.80、例えば、少なくとも約0.82、少なくとも約0.85、少なくとも約0.87、少なくとも約0.90、少なくとも約0.92、または少なくとも約0.94でさえある平均球形度を有し得る。なおさらに別の実施形態によれば、セラミック粒子の初期バッチは、約0.95以下、例えば、約0.93以下、約0.90以下、約0.88以下、約0.85以下、約0.83以下の、または約0.81以下でさえある、平均球形度を有し得る。セラミック粒子の初期バッチは、上記いずれかの最小値と最大値との間の任意の値の球形度を有し得ることが理解されよう。セラミック粒子の初期バッチは、上記いずれかの最小値と最大値との間の範囲内の任意の値の球形度を有し得ることがさらに理解されよう。本明細書に記載の球形度は、CAMSIZER(登録商標)Shape Analysis(形状分析)を使用して測定できることも理解されよう。
【0030】
さらに別の実施形態によれば、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは特定の平均球形度を有し得る。例えば、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、少なくとも約0.80、例えば、少なくとも約0.82、少なくとも約0.85、少なくとも約0.87、少なくとも約0.9、少なくとも約0.92の、または少なくとも約0.94でさえある平均球形度を有し得る。なおさらに別の実施形態によれば、セラミック粒子の初期バッチは、約0.95以下、例えば、約0.93以下、約0.90以下、約0.88以下、約0.85以下、約0.83以下の、または約0.81以下でさえある、平均球形度を有し得る。多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、上記いずれかの最小値と最大値との間の任意の値の球形度を有し得ることが理解されよう。多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、上記いずれかの最小値と最大値との間の範囲内の任意の値の球形度を有し得ることがさらに理解されよう。本明細書に記載の球形度は、CAMSIZER(登録商標)Shape Analysisを使用して測定できることも理解されよう。
【0031】
なおさらに別の実施形態によれば、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは特定の多孔度を有し得る。例えば、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、少なくとも約0.01cc/g、例えば、少なくとも約0.05cc/g、少なくとも約0.10cc/g、少なくとも0.25cc/g、少なくとも約0.50cc/g、少なくとも約0.75cc/g、少なくとも約1.00cc/g、少なくとも約1.10cc/g、少なくとも約1.20cc/g、少なくとも約1.30cc/g、少なくとも約1.40cc/g、少なくとも約1.50cc/gの、または少なくとも約1.55cc/gでさえある、平均多孔度を有し得る。なおさらに別の実施形態によれば、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、約1.60cc/g以下、例えば約1.55cc/g以下、約1.50cc/g以下、約1.45cc/g以下、約1.40cc/g以下、約1.35cc/g以下、約1.30cc/g以下、約1.25cc/g以下、約1.20cc/g以下、約1.15cc/g以下、約1.10cc/g以下、約1.05cc/g以下、約1.00cc/g以下、約0.95cc/g以下の、または約0.85cc/g以下でさえある、平均多孔度を有し得る。多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、上記いずれかの最小値と最大値との間の範囲内の任意の値の多孔度を有し得ることがさらに理解されよう。本明細書に記載の多孔度、細孔容積、または細孔径分布は、Micrometrics Autopore 9500モデル(接触角130°、表面張力0.480N/mの水銀、水銀圧縮の補正なし)を使用して、25〜60,000psiの圧力を用いて水銀圧入により決定される。
【0032】
さらに別の実施形態によれば、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチを構成するセラミック粒子の数は、セラミック粒子の初期バッチを構成するセラミック粒子の数の特定のパーセンテージに等しい場合がある。例えば、処理済みバッチ中のセラミック粒子の数は、初期バッチ中のセラミック粒子の数の少なくとも約80%に等しい場合があり、例えば、初期バッチ中のセラミック粒子の数の少なくとも約85%に等しい場合があり、初期バッチ中のセラミック粒子の数の少なくとも約90%に等しい場合があり、初期バッチ中のセラミック粒子の数の少なくとも約91%に等しい場合があり、初期バッチ中のセラミック粒子の数の少なくとも約92%に等しい場合があり、初期バッチ中のセラミック粒子の数の少なくとも約93%に等しい場合があり、初期バッチ中のセラミック粒子の数の少なくとも約94%に等しい場合があり、初期バッチ中のセラミック粒子の数の少なくとも約95%に等しい場合があり、初期バッチ中のセラミック粒子の数の少なくとも約96%に等しい場合があり、初期バッチ中のセラミック粒子の数の少なくとも約97%に等しい場合があり、初期バッチ中のセラミック粒子の数の少なくとも約98%に等しい場合があり、または初期バッチ中のセラミック粒子の数の少なくとも約99%に等しい場合さえある。さらに別の特定の実施形態によれば、処理済みバッチ中のセラミック粒子の数は、初期バッチ中のセラミック粒子の数に等しい場合がある。処理済みバッチ中のセラミック粒子の数は、上記いずれかの最小値と最大値との間の初期バッチ中のセラミック粒子の数の任意のパーセンテージに等しい場合があることが理解されよう。処理済みバッチ中のセラミック粒子の数は、上記いずれかの最小値と最大値との間の初期バッチ中のセラミック粒子の数の任意のパーセンテージに等しい場合があることがさらに理解されよう。
【0033】
なおさらに別の実施形態によれば、作られたバッチにおいて運転する噴霧流動化プロセスは、セラミック粒子の初期バッチ全体の噴霧流動化を開始することと、セラミック粒子の初期バッチ全体を噴霧流動化して多孔質セラミック粒子の処理済みバッチ全体を形成することと、処理済みバッチ全体の噴霧流動化を終了させることと、を含み得る。
【0034】
なおさらに別の実施形態によれば、バッチモードで運転する噴霧流動化プロセスは、初期バッチ中のすべてのセラミック粒子が同時に成形プロセスを開始し、そして同時に成形プロセスを終了する所定の時間、セラミック粒子の初期バッチ全体に関して噴霧流動化を行うことを含み得る。例えば、噴霧流動化プロセスは、少なくとも約10分、例えば、少なくとも約30分、少なくとも約60分、少なくとも約90分間、少なくとも約120分、少なくとも約240分、少なくとも約360分、少なくとも約480分、または少なくとも約600分も持続することができる。なおさらに別の実施形態によれば、噴霧流動化プロセスは、約720分以下、例えば、約600分以下、約480分以下、約360分以下、約240分以下、約120分以下、約90分以下、約60分以下、または約30分以下でさえ持続することができる。噴霧流動化プロセスは、上記いずれかの最小値と最大値との間の任意の分数持続し得ることが理解されよう。噴霧流動化プロセスは、上記いずれかの最小値と最大値との間の範囲内の任意の分数持続し得ることがさらに理解されよう。
【0035】
再び図1に戻ると、特定の実施形態によれば、セラミック粒子の初期バッチを、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチに形成するステップ120は、噴霧流動化プロセスの完了後に、多孔質セラミック粒子を焼結することをさらに含み得る。多孔質セラミック粒子の処理済みバッチの焼結は、特定の温度で起こり得る。例えば、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、少なくとも約350℃の温度で焼結することができ、例えば、少なくとも約375℃、少なくとも約400℃、少なくとも約425℃、少なくとも約450℃、少なくとも約475℃、少なくとも約500℃、少なくとも約525℃、少なくとも約550℃、少なくとも約575℃、少なくとも約600℃、少なくとも約625℃、少なくとも約650℃、少なくとも約675℃、少なくとも約700℃、少なくとも約725℃、少なくとも約750℃、少なくとも約775℃、少なくとも約800℃、少なくとも約825℃、少なくとも約850℃、少なくとも約875℃、少なくとも約900℃、少なくとも約925℃、少なくとも約950℃、少なくとも約975℃、少なくとも約1000℃、少なくとも約1100℃、少なくとも約1200℃、または少なくとも約1300℃の温度でも焼結することができる。なおさらに別の実施形態によれば、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、約1400℃以下の温度で焼結することができ、例えば、約1300℃以下、約1200℃以下、約1100℃以下、約1000℃以下、約975℃以下、約950℃以下、約925℃以下、約900℃以下、約875℃以下、約850℃以下、約825℃以下、約800℃以下、約775℃超、約750℃以下、約725℃以下、約700℃以下、約675℃以下、約650℃以下、約625℃以下、約600℃以下、約575℃以下、約550℃以下、約525℃以下、約500℃以下、約475℃以下、約450℃以下、約425℃以下、約400℃以下、または約375℃以下でも焼結することができる。多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、上記いずれかの最小値と最大値との間の任意の温度で焼結し得ることが理解されよう。噴霧流動化プロセスは、上記いずれかの最小値と最大値との間の範囲内の任意の分数持続し得ることがさらに理解されよう。
【0036】
さらに別の特定の実施形態によれば、バッチモードで運転する噴霧流動化プロセスは、図1に示すサイクル100を参照して説明した複数のバッチ噴霧流動化形成サイクルを含み得、各サイクルは、セラミック粒子の初期バッチを提供するステップ110と、噴霧流動化形成プロセスを使用して初期バッチを多孔質セラミック粒子の処理済みバッチに形成するステップ120とを含む。任意のサイクルからの多孔質セラミック粒子の処理済みバッチを使用して、その後のサイクルのためのセラミック粒子の初期バッチを形成し得ることが理解されよう。例えば、次いで、第1のバッチ噴霧流動化形成サイクル100中に形成された多孔質セラミック粒子の処理済みバッチを、第2のバッチ噴霧流動化形成サイクル100における初期バッチとして使用することができる。図1に示すサイクル100に関する本明細書記載のすべての説明及び実施形態を、本明細書記載の複数の多孔質セラミック粒子を形成するために、バッチモードで運転するマルチサイクル噴霧流動化プロセスの任意のサイクルに適用できることも理解されよう。
【0037】
特定の実施形態によれば、バッチモードで運転する噴霧流動化プロセスは、特定の数のバッチ噴霧流動化形成サイクルを含み得る。例えば、バッチモードで運転する噴霧流動化プロセスは、少なくとも2つのバッチ噴霧流動化形成サイクル、例えば、少なくとも3つのバッチ噴霧流動化形成サイクル、少なくとも4つのバッチ噴霧流動化形成サイクル、少なくとも5つのバッチ噴霧流動化形成サイクル、少なくとも6つのバッチ噴霧流動化形成サイクル、少なくとも7つのバッチ噴霧流動化形成サイクル、少なくとも8つのバッチ噴霧流動化形成サイクル、少なくとも9つのバッチ噴霧流動化形成サイクル、または少なくとも10のバッチ噴霧流動化形成サイクルをも含み得る。例えば、バッチモードで運転する噴霧流動化プロセスは、少なくとも15以下のバッチ噴霧流動化形成サイクル、例えば、少なくとも10以下のバッチ噴霧流動化形成サイクル、少なくとも9つ以下のバッチ噴霧流動化形成サイクル、少なくとも8つ以下のバッチ噴霧流動化形成サイクル、少なくとも7つ以下のバッチ噴霧流動化形成サイクル、少なくとも6つ以下のバッチ噴霧流動化形成サイクル、少なくとも5つ以下のバッチ噴霧流動化形成サイクル、少なくとも4つ以下のバッチ噴霧流動化形成サイクル、または少なくとも3つ以下のバッチ噴霧流動化形成サイクルをも含み得る。バッチモードで運転する噴霧流動化プロセスは、上記いずれかの最小値と最大値との間の任意の数のサイクルを含み得ることが理解されよう。バッチモードで運転する噴霧流動化プロセスは、上記いずれかの最小値と最大値との間の範囲内の任意の数のサイクルを含み得ることがさらに理解されよう。
【0038】
例示のために、図3は、3つのバッチ噴霧流動化形成サイクルを含む、複数の多孔質セラミック粒子を形成するためのバッチモードで運転する噴霧流動化プロセスの実施形態を示すフローチャートを含む。図3に示すように、多孔質セラミック粒子を形成するためのプロセス300は、第1のサイクルとして、セラミック粒子の第1の初期バッチを提供するステップ310と、噴霧流動化形成プロセスを使用して、第1の初期バッチを、多孔質セラミック粒子の第1の処理済みバッチに形成するステップ320とを含み得る。次に、プロセス300は、第2のサイクルとして、セラミック粒子の第2の初期バッチとして第1の処理済みバッチを提供するステップ330と、噴霧流動化形成プロセスを使用して、第2の初期バッチを、多孔質セラミック粒子の第2の処理済みバッチに形成するステップ340とを含み得る。最後に、プロセス300は、第3のサイクルとして、セラミック粒子の第3の初期バッチとして第2の処理済みバッチを提供するステップ350と、噴霧流動化形成プロセスを使用して、第3の初期バッチを、多孔質セラミック粒子の第3の処理済みバッチに形成するステップ360とを含み得る。第3の処理済みバッチが最終の処理済みバッチと称され得ることが理解されよう。
【0039】
なおさらに別の実施形態を参照すると、本明細書に記載の実施形態によるバッチモードで運転する噴霧流動化プロセスによって形成された複数の多孔質セラミック粒子は、特定の平均多孔度を有し得る。例えば、複数の多孔質セラミック粒子は、少なくとも約0.01cc/g、例えば、少なくとも約0.05cc/g、少なくとも約0.10cc/g、少なくとも0.25cc/g、少なくとも約0.50cc/g、少なくとも約0.75cc/g、少なくとも約1.00cc/g、少なくとも約1.10cc/g、少なくとも約1.20cc/g、少なくとも約1.30cc/g、少なくとも約1.40cc/g、少なくとも約1.50cc/gの、または少なくとも約1.55cc/gでさえある、平均多孔度を有し得る。なおさらに別の実施形態によれば、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは、約1.60cc/g以下、例えば約1.55cc/g以下、約1.50cc/g以下、約1.45cc/g以下、約1.40cc/g以下、約1.35cc/g以下、約1.30cc/g以下、約1.25cc/g以下、約1.20cc/g以下、約1.15cc/g以下、約1.10cc/g以下、約1.05cc/g以下、約1.00cc/g以下、約0.95cc/g以下、約0.90cc/g以下の、または約0.85cc/g以下でさえある、平均多孔度を有し得る。複数の多孔質セラミック粒子は、上記いずれかの最小値と最大値との間の任意の値の平均多孔度を有し得ることが理解されよう。複数の多孔質セラミック粒子は、上記いずれかの最小値と最大値との間の範囲内の任意の値の平均多孔度を有し得ることがさらに理解されよう。
【0040】
なおさらに別の実施形態によれば、本明細書に記載の実施形態によるバッチモードで運転する噴霧流動化プロセスによって形成された複数の多孔質セラミック粒子は、特定の平均粒径を有し得る。例えば、複数の多孔質セラミック粒子は、少なくとも約100ミクロン、例えば、少なくとも約200ミクロン、少なくとも約300ミクロン、少なくとも約400ミクロン、少なくとも約500ミクロン、少なくとも600ミクロン、少なくとも約700ミクロン、少なくとも約800ミクロン、少なくとも約900ミクロン、少なくとも約1000ミクロン、少なくとも約1100ミクロン、少なくとも約1200ミクロン、少なくとも約1300ミクロン、少なくとも約1400ミクロンの、または少なくとも約1490ミクロンでさえある、平均粒径を有し得る。さらに別の実施形態によれば、複数の多孔質セラミック粒子は、約1500ミクロン以下、例えば約1400ミクロン以下、約1300ミクロン以下、約1200ミクロン以下、約1100ミクロン以下、約1000ミクロン以下、約900ミクロン以下、約800ミクロン以下、約700ミクロン以下、約600ミクロン以下、約500ミクロン以下、約400ミクロン以下、約300ミクロン以下、約200ミクロン以下の、または約150ミクロン以下でさえある、平均粒径を有し得る。複数の多孔質セラミック粒子は、上記いずれかの最小値と最大値との間の任意の値の平均粒径を有し得ることが理解されよう。複数の多孔質セラミック粒子は、上記いずれかの最小値と最大値との間の範囲内の任意の値の平均粒径を有し得ることがさらに理解されよう。
【0041】
さらに別の実施形態によれば、本明細書に記載の実施形態によるバッチモードで運転する噴霧流動化プロセスによって形成された複数の多孔質セラミック粒子は、特定の平均球形度を有し得る。例えば、複数の多孔質セラミック粒子は、少なくとも約0.80、例えば、少なくとも約0.82、少なくとも約0.85、少なくとも約0.87、少なくとも約0.90、少なくとも約0.92の、または少なくとも約0.94でさえある平均球形度を有し得る。なおさらに別の実施形態によれば、複数の多孔質セラミック粒子は、約0.95以下、例えば、約0.93以下、約0.90以下、約0.88以下、約0.85以下、約0.83以下の、または約0.81以下でさえある、平均球形度を有し得る。複数の多孔質セラミック粒子は、上記いずれかの最小値と最大値との間の任意の値の球形度を有し得ることが理解されよう。複数の多孔質セラミック粒子は、上記いずれかの最小値と最大値との間の範囲内の任意の値の球形度を有し得ることがさらに理解されよう。
【0042】
さらに別の実施形態を参照すると、本明細書に記載の実施形態によって形成された複数の多孔質セラミック粒子はそれぞれ、コア領域と、コア領域を覆う層状領域とを有する特定の断面を含み得る。実例として、図4は、本明細書に記載の実施形態によって形成された多孔質セラミック粒子の一実施形態の断面画像を示す。図4に示すように、多孔質セラミック粒子400は、コア領域410と、コア領域410を覆う層状領域420とを含み得る。
【0043】
ある特定の実施形態によれば、コア領域410が種粒子または初期粒子と称され得ることが理解されよう。なおさらに他の実施形態によれば、コア領域410はモノリシックであり得る。なおさらに他の実施形態によれば、コア領域410はセラミック材料を含み得る。なおさらに他の実施形態によれば、コア領域はセラミック材料から本質的になり得る。セラミック材料は、例えばアルミナ、ジルコニア、チタニア、シリカ、またはこれらの組み合わせなどの多孔質セラミック粒子を形成するのに適する任意の所望のセラミック材料であり得ることが理解されよう。
【0044】
さらに別の実施形態によれば、層状領域420は、コア領域を覆う外側領域またはシェル領域と称され得る。なおさらに別の実施形態によれば、層状領域420は、コア領域410を取り囲む重複層を含み得る。なおさらに別の実施形態によれば、層状領域420はセラミック材料を含み得る。なおさらに別の実施形態によれば、層状領域420はセラミック材料から本質的になり得る。セラミック材料は、例えばアルミナ、ジルコニア、チタニア、シリカ、またはこれらの組み合わせなどの多孔質セラミック粒子を形成するのに適する任意の所望のセラミック材料であり得ることが理解されよう。
【0045】
なおさらに別の実施形態によれば、層状領域420は特定の多孔度を有し得る。例えば、層状領域420は、少なくとも約0.01cc/g、例えば、少なくとも約0.05cc/g、少なくとも約0.10cc/g、少なくとも0.25cc/g、少なくとも約0.50cc/g、少なくとも約0.75cc/g、少なくとも約1.00cc/g、少なくとも約1.10cc/g、少なくとも約1.20cc/g、少なくとも約1.30cc/g、少なくとも約1.40cc/g、少なくとも約1.50cc/gの、または少なくとも約1.55cc/gでさえある、平均多孔度を有し得る。なおさらに別の実施形態によれば、層状領域420は、約1.60cc/g以下、例えば約1.55cc/g以下、約1.50cc/g以下、約1.45cc/g以下、約1.40cc/g以下、約1.35cc/g以下、約1.30cc/g以下、約1.25cc/g以下、約1.20cc/g以下、約1.15cc/g以下、約1.10cc/g以下、約1.05cc/g以下、約1.00cc/g以下、約0.95cc/g以下、約0.90cc/g以下の、または約0.85cc/g以下でさえある、平均多孔度を有し得る。層状領域は、上記いずれかの最小値と最大値との間の任意の値の多孔度を有し得ることが理解されよう。層状領域は、上記いずれかの最小値と最大値との間の範囲内の任意の値の多孔度を有し得ることがさらに理解されよう。
【0046】
別の実施形態によれば、層状領域420は、多孔質セラミック粒子400の総体積の特定の体積パーセントを構成することができる。例えば、層状領域420は、多孔質セラミック粒子400の総体積の少なくとも約50体積%を構成することができ、例えば、多孔質セラミック粒子400の総体積の少なくとも約55体積%、多孔質セラミック粒子400の総体積の少なくとも約60体積%、多孔質セラミック粒子400の総体積の少なくとも約65体積%、多孔質セラミック粒子400の総体積の少なくとも約70体積%、多孔質セラミック粒子400の総体積の少なくとも約75体積%、多孔質セラミック粒子400の総体積の少なくとも約80体積%、多孔質セラミック粒子400の総体積の少なくとも約85体積%、多孔質セラミック粒子400の総体積の少なくとも約90体積%、多孔質セラミック粒子400の総体積の少なくとも約95体積%、または多孔質セラミック粒子400の総体積の少なくとも約99体積%をも構成することができる。なお、さらに別の実施形態によれば、層状領域は、多孔質セラミック粒子400の総体積の少なくとも約99.5体積%以下を構成することができ、例えば、多孔質セラミック粒子400の総体積の少なくとも約99体積%以下、多孔質セラミック粒子400の総体積の少なくとも約95体積%以下、多孔質セラミック粒子400の総体積の少なくとも約90体積%以下、多孔質セラミック粒子400の総体積の少なくとも約85体積%以下、多孔質セラミック粒子400の総体積の少なくとも約80体積%以下、多孔質セラミック粒子400の総体積の少なくとも約75体積%以下、多孔質セラミック粒子400の総体積の少なくとも約70体積%以下、多孔質セラミック粒子400の総体積の少なくとも約65体積%以下、多孔質セラミック粒子400の総体積の少なくとも約60体積%以下、または多孔質セラミック粒子400の総体積の少なくとも約55体積%以下をも構成することができる。層状領域420は、上記いずれかの最小値と最大値との間の多孔質セラミック粒子400の総体積のうちの任意の体積パーセントを構成し得ることが理解されよう。さらに、層状領域420は、上記いずれかの最小値と最大値との間の範囲内の多孔質セラミック粒子400の総体積のうちの任意の体積パーセントを構成し得ることがさらに理解されよう。
【0047】
特定の実施形態によれば、コア領域410及び層状領域420は、同じ材料で形成することができる。さらに別の実施形態によれば、コア領域410及び層状領域420は、異なる材料で形成することができる。さらに別の特定の実施形態によれば、コア領域410は第1のアルミナ相を含み得、層状領域は第2のアルミナ相を含み得る。なおさらに別の実施形態によれば、第1のアルミナ相と第2のアルミナ相は同じであってもよい。なおさらに別の実施形態によれば、第1のアルミナ相と第2のアルミナ相は異なっていてもよい。さらに別の実施形態によれば、第1のアルミナ相はアルファアルミナであってもよく、第2のアルミナ相は非アルファアルミナ相であってもよい。
【0048】
例示のために、図5〜10は、本明細書に記載の実施形態によって形成された多孔質セラミック粒子の断面画像を含む。
【0049】
なおさらに別の特定の実施形態によれば、本明細書に記載の多孔質セラミック粒子は、触媒担体または触媒担体の成分として形成され得る。本明細書に記載の多孔質セラミック粒子が触媒担体または触媒担体の成分として形成される場合、触媒担体は、多孔質セラミック粒子または多孔質セラミック粒子のバッチに関する本明細書に記載の特性のいずれかを有すると記載できることが理解されよう。
【0050】
多くの異なる態様及び実施形態が可能である。それらの態様及び実施形態のいくつかを以下で説明する。本明細書の読了後、当業者は、それらの態様及び実施形態が単なる例示であり、本発明の範囲を限定しないことを理解するであろう。実施形態は、以下に列挙される項目のうちの任意の1つ以上に従うことができる。
【0051】
項目1.多孔質セラミック粒子のバッチを形成する方法であって、
(Id90−Id10)/Id50に等しい初期粒径分布スパンIPDSを有するセラミック粒子の初期バッチを調製することであって、式中、Id90はセラミック粒子の初期バッチのd90粒径分布測定値に等しく、Id10はセラミック粒子の初期バッチのd10粒径分布測定値に等しく、Id50はセラミック粒子の初期バッチのd50粒径分布測定値に等しい、セラミック粒子の初期バッチを調製することと、
噴霧流動化形成プロセスを使用して、初期バッチを多孔質セラミック粒子の処理済みバッチに形成することであって、多孔質セラミック粒子の処理済みバッチは(Pd90−Pd10)/Pd50に等しい処理済み粒径分布スパンPPDSを有し、式中、Pd90は多孔質セラミック粒子の処理済みバッチのd90粒径分布測定値に等しく、Pd10は多孔質セラミック粒子の処理済みバッチのd10粒径分布測定値に等しく、Pd50は多孔質セラミック粒子の処理済みバッチのd50粒径分布測定値に等しい、形成することと、を含み、
初期バッチを多孔質セラミック粒子の処理済みバッチに形成するためのIPDS/PPDS比が少なくとも約0.90である、方法。
【0052】
項目2.IPDS/PPDS比が、例えば少なくとも約1.10、少なくとも約1.20、少なくとも約1.30、少なくとも約1.40、少なくとも約1.50、少なくとも約1.60、少なくとも約1.70、少なくとも約1.80、少なくとも約1.90、少なくとも約2.00、少なくとも約2.50、少なくとも約3.00、少なくとも約3.50、少なくとも約4.00、少なくとも約4.50である、項目1の方法。
【0053】
項目3.IPDSが、約2.00以下、約0.95以下、約0.90以下、約0.85以下、約0.80以下、約0.75以下、約0.70以下、約0.65以下、約0.60以下、約0.55以下、約0.50以下、約0.45以下、約0.40以下、約0.35以下、約0.30以下、約0.25以下、約0.20以下、約0.15以下、約0.10以下、約0.05以下である、項目1の方法。
【0054】
項目4.PPDSが、約2.00以下、約0.95以下、約0.90以下、約0.85以下、約0.80以下、約0.75以下、約0.70以下、約0.65以下、約0.60以下、約0.55以下、約0.50以下、約0.45以下、約0.40以下、約0.35以下、約0.30以下、約0.25以下、約0.20以下、約0.15以下、約0.10以下、約0.05以下である、項目1の方法。
【0055】
項目5.粒子の初期バッチが、少なくとも約100ミクロンかつ約1500ミクロン以下の平均粒径(Id50)を備える、項目1の方法。
【0056】
項目6.多孔質セラミック粒子の処理済みバッチが、少なくとも約150ミクロンかつ約2000ミクロン以下の平均粒径を備える、項目1の方法。
【0057】
項目7.多孔質セラミック粒子の処理済みバッチの平均粒径(d50)が、セラミック粒子の初期バッチの平均粒径)(d50)より少なくとも約10%大きい、項目1の方法。
【0058】
項目8.初期粒子が、少なくとも約0.8かつ約0.95以下の球形度を備える、項目1の方法。
【0059】
項目9.処理済み粒子が、少なくとも約0.8かつ約0.95以下の球形度を備える、項目1の方法。
【0060】
項目10.処理済み粒子が、約1.60cc/g以下かつ少なくとも約0.80cc/gの多孔度を含む、請求項1の方法。
【0061】
項目11.セラミック粒子の初期バッチが、噴霧流動化形成プロセスを同時に開始する第1の有限数のセラミック粒子を含む、項目1の方法。
【0062】
項目12.処理済みバッチが、噴霧流動化形成プロセスを同時に完了する第1の有限数のセラミック粒子の少なくとも約80%に等しい第2の有限数のセラミック粒子を含み、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%はセラミック粒子の第1の有限数に等しい、項目11の方法。
【0063】
項目13.噴霧流動化形成プロセスがバッチモードで行われる、項目1の方法。
【0064】
項目14.バッチモードが非サイクルである、項目13の方法。
【0065】
項目15.バッチモードが、
セラミック粒子の全初期バッチの噴霧流動化を開始することと、
セラミック粒子の全初期バッチを噴霧流動化して、多孔質セラミック粒子の全処理済みバッチを形成することと、
全処理済みバッチの噴霧流動化を終了することと、を含む、項目13の方法。
【0066】
項目16.噴霧流動化が、所定の時間、すなわち少なくとも約5分かつ約600分以下行われる、項目15の方法。
【0067】
項目17.噴霧流動化が、コーティング流体の微分散した液滴を空中セラミック粒子上に繰り返し分配して、多孔性セラミック粒子の処理済みバッチを形成することを含む、項目15の方法。
【0068】
項目18.セラミック粒子の初期バッチが、アルミナ、ジルコニア、チタニア、シリカ、またはそれらの組み合わせを含む、項目1の方法。
【0069】
項目19.セラミック粒子の初期バッチが、アルミナ、ジルコニア、チタニア、シリカ、またはそれらの組み合わせを含む、項目1の方法。
【0070】
項目20.多孔質セラミック粒子の処理済みバッチのセラミック粒子の断面が、コア領域と、コア領域を覆う層状領域とを備える、項目1の方法。
【0071】
項目21.コア領域がモノリシックである、項目20の方法。
【0072】
項目22.層状領域が、コア領域を取り囲む重複層を備える、項目20の方法。
【0073】
項目23.層状領域が、コア領域の多孔度よりも大きい多孔度を含む、項目20の方法。
【0074】
項目24.層状領域が、セラミック粒子の総体積の少なくとも約10体積%である、項目20の方法。
【0075】
項目25.コア領域が、セラミック粒子の総体積の約99体積%以下である、項目20の方法。
【0076】
項目26.コア領域が、アルミナ、ジルコニア、チタニア、シリカ、またはそれらの組み合わせを含む、項目20の方法。
【0077】
項目27.層状領域が、アルミナ、ジルコニア、チタニア、シリカ、またはそれらの組み合わせを含む、項目20の方法。
【0078】
項目28.コア領域及び層状領域が同じ組成である、項目20の方法。
【0079】
項目29.コア領域及び層状領域が異なる組成である、項目20の方法。
【0080】
項目30.コア領域が第1のアルミナ相を含み、層状領域が第2のアルミナ相を含む、項目20の方法。
【0081】
項目31.第1のアルミナ相及び第2のアルミナ相が同じである、項目30の方法。
【0082】
項目32.第1のアルミナ相及び第2のアルミナ相が異なる、項目30の方法。
【0083】
項目33.第1のアルミナ相がアルファアルミナであり、第2のアルミナ相が非アルファアルミナ相である、項目30の方法。
【0084】
項目34.中間領域が、コア領域と層状領域との間に存在する、項目20の方法。
【0085】
項目35.多孔質セラミック粒子のバッチを形成する方法が、少なくとも約350℃、少なくとも約375℃、少なくとも約400℃、少なくとも約425℃、少なくとも約450℃、少なくとも約475℃、少なくとも約500℃、少なくとも約525℃、少なくとも約550℃、少なくとも約575℃、少なくとも約600℃、少なくとも約625℃、少なくとも約650℃、少なくとも約675℃、少なくとも約700℃、少なくとも約725℃、少なくとも約750℃、少なくとも約775℃、少なくとも約800℃、少なくとも約825℃、少なくとも約850℃、少なくとも約875℃、少なくとも約900℃、少なくとも約925℃、少なくとも約950℃、少なくとも約975℃、少なくとも約1000℃、少なくとも約1100℃、少なくとも約1200℃、または少なくとも約1400℃の温度で多孔質セラミック粒子を焼結することをさらに含む、項目1の方法。
【0086】
項目36.多孔質セラミック粒子のバッチを形成する方法が、約1400℃以下、約1400℃以下、約1200℃以下、約1100℃以下、約1000℃以下、約975℃以下、約950℃以下、約925℃以下、約900℃以下、約875℃以下、約850℃以下、約825℃以下、約800℃以下、約775℃以下、約750℃以下、約725℃以下、約700℃以下、約675℃以下、約650℃以下、約625℃以下、約600℃以下、約575℃以下、約550℃以下、約525℃以下、約500℃以下、約475℃以下、約450℃以下、約425℃以下、約400℃以下、約375℃以下の温度で多孔質セラミック粒子を焼結することをさらに含む、項目1の方法。
【0087】
項目37.触媒担体を形成する方法であって、
噴霧流動化形成プロセスを使用して多孔質セラミック粒子を形成することであって、多孔質セラミック粒子は少なくとも約200ミクロンかつ約2000ミクロン以下の粒径を備える、形成することと、
少なくとも約350℃かつ約1400℃以下の温度で多孔質セラミック粒子を焼結することと、を含む、方法。
【0088】
項目38.多孔質セラミック粒子のバッチを形成する方法が、少なくとも約350℃、少なくとも約375℃、少なくとも約400℃、少なくとも約425℃、少なくとも約450℃、少なくとも約475℃、少なくとも約500℃、少なくとも約525℃、少なくとも約550℃、少なくとも約575℃、少なくとも約600℃、少なくとも約625℃、少なくとも約650℃、少なくとも約675℃、少なくとも約700℃、少なくとも約725℃、少なくとも約750℃、少なくとも約775℃、少なくとも約800℃、少なくとも約825℃、少なくとも約850℃、少なくとも約875℃、少なくとも約900℃、少なくとも約925℃、少なくとも約950℃、少なくとも約975℃、少なくとも約1000℃、少なくとも約1100℃、少なくとも約1200℃、または少なくとも約1400℃の温度で多孔質セラミック粒子を焼結することをさらに含む、項目37の方法。
【0089】
項目39.多孔質セラミック粒子のバッチを形成する方法が、約1400℃以下、約1400℃以下、約1200℃以下、約1100℃以下、約1000℃以下、約975℃以下、約950℃以下、約925℃以下、約900℃以下、約875℃以下、約850℃以下、約825℃以下、約800℃以下、約775℃以下、約750℃以下、約725℃以下、約700℃以下、約675℃以下、約650℃以下、約625℃以下、約600℃以下、約575℃以下、約550℃以下、約525℃以下、約500℃以下、約475℃以下、約450℃以下、約425℃以下、約400℃以下、約375℃以下の温度で多孔質セラミック粒子を焼結することをさらに含む、項目37の方法。
【0090】
項目40.噴霧流動化形成プロセスを開始するために使用される粒子の初期バッチが、少なくとも約100ミクロンかつ約1500ミクロン以下の平均粒径(Id50)を備える、項目37の方法。
【0091】
項目41.多孔質セラミック粒子の処理済みバッチが、少なくとも約200ミクロンかつ約2000ミクロン以下の平均粒径を備える、項目37の方法。
【0092】
項目42.噴霧流動化形成プロセスがバッチモードで行われる、項目37の方法。
【0093】
項目43.バッチモードが、
セラミック粒子の全初期バッチの噴霧流動化を開始することと、
セラミック粒子の全初期バッチを噴霧流動化して、多孔質セラミック粒子の全処理済みバッチを形成することと、
全処理済みバッチの噴霧流動化を終了することと、を含む、項目42の方法。
【0094】
項目44.噴霧流動化が、所定の時間、すなわち少なくとも約10分かつ約600分以下行われる、項目43の方法。
【0095】
項目45.噴霧流動化が、コーティング流体の微分散した液滴を空中セラミック粒子上に繰り返し分配して、多孔性セラミック粒子の処理済みバッチを形成することを含む、項目43の方法。
【0096】
項目46.多孔質セラミック粒子が、約1.60cc/g以下かつ少なくとも約0.80cc/gの多孔度を含む、項目37の方法。
【0097】
項目47.多孔質セラミック粒子が、アルミナ、ジルコニア、チタニア、シリカ、またはそれらの組み合わせを含む、項目37の方法。
【0098】
項目48.多孔質セラミック粒子の断面が、コア領域と、コア領域を覆う層状領域とを備える、項目37の方法。
【0099】
項目49.コア領域がモノリシックである、項目48の方法。
【0100】
項目50.層状領域が、コア領域を取り囲む重複層を備える、項目48の方法。
【0101】
項目51.コア領域が、アルミナ、ジルコニア、チタニア、シリカ、またはそれらの組み合わせを含む、項目48の方法。
【0102】
項目52.層状領域が、アルミナ、ジルコニア、チタニア、シリカ、またはそれらの組み合わせを含む、項目48の方法。
【0103】
項目53.コア領域及び層状領域が同じ組成である、項目48の方法。
【0104】
項目54.コア領域及び層状領域が異なる組成である、項目48の方法。
【0105】
項目55.コア領域が第1のアルミナ相を含み、層状領域が第2のアルミナ相を含む、項目48の方法。
【0106】
項目56.第1のアルミナ相及び第2のアルミナ相が同じである、項目55の方法。
【0107】
項目57.第1のアルミナ相及び第2のアルミナ相が異なる、項目55の方法。
【0108】
項目58.第1のアルミナ相がアルファアルミナであり、第2のアルミナ相が非アルファアルミナ相である、項目55に記載の方法。
【0109】
項目59.バッチモードが非サイクルである、項目42の方法。
【0110】
項目60.複数の多孔質セラミック粒子を形成する方法であって、
バッチモードで行われる噴霧流動化形成プロセスを使用して複数の多孔質セラミック粒子を形成することを含み、複数の多孔質セラミック粒子は少なくとも約200ミクロンの粒径かつ約2000ミクロン以下の粒径を備える、方法。
【0111】
項目61.バッチモードが、
セラミック粒子の全初期バッチの噴霧流動化を開始することと、
セラミック粒子の全初期バッチを噴霧流動化して、多孔質セラミック粒子の全処理済みバッチを形成することと、
全処理済みバッチの噴霧流動化を終了することと、を含む、項目60の方法。
【0112】
項目62.噴霧流動化が、所定の時間、すなわち少なくとも約10分かつ約600分以下行われる、項目61の方法。
【0113】
項目63.噴霧流動化が、コーティング流体の微分散した液滴を空中セラミック粒子上に繰り返し分配して、多孔性セラミック粒子の処理済みバッチを形成することを含む、項目61の方法。
【0114】
項目64.バッチモードが非サイクルである、項目60の方法。
【0115】
項目65.少なくとも約200ミクロンかつ約2000ミクロン以下の粒径を備える多孔質セラミック粒子であって、その粒子の断面が、コア領域と、そのコア領域を覆う層状領域とを備える、多孔質セラミック粒子。
【0116】
項目66.コア領域がモノリシックである、項目65の多孔質セラミック粒子。
【0117】
項目67.層状領域が、コア領域を取り囲む重複層を備える、項目65の多孔質セラミック粒子。
【0118】
項目68.コア領域が、アルミナ、ジルコニア、チタニア、シリカ、またはそれらの組み合わせを含む、項目65の多孔質セラミック粒子。
【0119】
項目69.層状領域が、アルミナ、ジルコニア、チタニア、シリカ、またはそれらの組み合わせを含む、項目65の多孔質セラミック粒子。
【0120】
項目70.コア領域及び層状領域が同じ組成である、項目65の多孔質セラミック粒子。
【0121】
項目71.コア領域及び層状領域が異なる組成である、項目65の多孔質セラミック粒子。
【0122】
項目72.コア領域が第1のアルミナ相を含み、層状領域が第2のアルミナ相を含む、項目65の多孔質セラミック粒子。
【0123】
項目73.第1のアルミナ相及び第2のアルミナ相が同じである、項目72の多孔質セラミック粒子。
【0124】
項目74.第1のアルミナ相と第2のアルミナ相が異なる、項目72の多孔質セラミック粒子。
【0125】
項目75.第1のアルミナ相がアルファアルミナであり、第2のアルミナ相が非アルファアルミナ相である、項目72の多孔質セラミック粒子。
【0126】
項目76.複数の多孔質セラミック粒子を形成する方法であって、少なくとも2つのバッチ噴霧流動化形成サイクルを含むバッチモードで行われる噴霧流動化形成プロセスを使用して複数の多孔質セラミック粒子を形成することを含み、噴霧流動化形成プロセスによって形成された複数の多孔質セラミック粒子は、少なくとも約0.01cc/gかつ約1.60cc/g以下の平均多孔度、少なくとも約200ミクロンかつ約2000ミクロン以下の平均粒径を備え、複数の多孔質セラミック粒子の各セラミック粒子は、コア領域と、そのコア領域を覆う層状領域とを備える断面構造を備える、方法。
【0127】
項目77.少なくとも2つのバッチ噴霧流動化サイクルが第1のサイクル及び第2のサイクルを含み、第1のサイクルは、少なくとも約100ミクロンかつ約2000ミクロン以下の平均粒径を有するセラミック粒子の第1の初期バッチを調製することと、噴霧流動化を使用して、第1の初期バッチを多孔質セラミック粒子の第1の処理済みバッチに形成することと、を含み、多孔質セラミック粒子の第1の処理済みバッチは、セラミック粒子の第1の初期バッチの平均粒径より少なくとも約10%大きい平均粒径を有し、第2のサイクルは、セラミック粒子の第1の処理済みバッチからセラミック粒子の第2の初期バッチを調製することと、噴霧流動化を使用して、第2の初期バッチを多孔質セラミック粒子の第2の処理済みバッチに形成することと、を含み、多孔質セラミック粒子の第2の処理済みバッチは、セラミック粒子の第2の初期バッチの平均粒径より少なくとも約10%大きい平均粒径を有する、項目76の方法。
【0128】
項目78.セラミック粒子の第1の初期バッチが(Id90−Id10)/Id50に等しい初期粒径分布スパンIPDSを有し、式中、Id90はセラミック粒子の初期バッチのd90粒径分布測定値に等しく、Id10はセラミック粒子の初期バッチのd10粒径分布測定値に等しく、Id50はセラミック粒子の初期バッチのd50粒径分布測定値に等しく、セラミック粒子の第1の処理済みバッチが、(Pd90−Pd10)/Pd50に等しい処理済み粒径分布スパンPPDSを有し、式中、Pd90は多孔質セラミック粒子の処理済みバッチのd90粒径分布測定値に等しく、Pd10は多孔質セラミック粒子の処理済みバッチのd10粒径分布測定値に等しく、Pd50は多孔質セラミック粒子の処理済みバッチのd50粒径分布測定値に等しく、第1のバッチ噴霧流動化形成サイクルが、少なくとも約0.90のIPDS/PPDS比を有する、項目77の方法。
【0129】
項目79.セラミック粒子の第2の初期バッチが(Id90−Id10)/Id50に等しい初期粒径分布スパンIPDSを有し、式中、Id90はセラミック粒子の初期バッチのd90粒径分布測定値に等しく、Id10はセラミック粒子の初期バッチのd10粒径分布測定値に等しく、Id50はセラミック粒子の初期バッチのd50粒径分布測定値に等しく、セラミック粒子の第2の処理済みバッチが、(Pd90−Pd10)/Pd50に等しい処理済み粒径分布スパンPPDSを有し、式中、Pd90は多孔質セラミック粒子の処理済みバッチのd90粒径分布測定値に等しく、Pd10は多孔質セラミック粒子の処理済みバッチのd10粒径分布測定値に等しく、Pd50は多孔質セラミック粒子の処理済みバッチのd50粒径分布測定値に等しく、第2のバッチ噴霧流動化形成サイクルが、少なくとも約0.90のIPDS/PPDS比を有する、項目77の方法。
【0130】
項目80.方法が、少なくとも約350℃かつ約1400℃以下の温度で複数の多孔質セラミック粒子を焼結することをさらに含む、項目76の方法。
【0131】
項目81.噴霧流動化形成プロセスによって形成された複数の多孔質セラミック粒子が、少なくとも約0.8かつ約0.95以下の球形度をさらに含む、請求項76の方法。
【0132】
項目82.IPDS/PPDS比が少なくとも約1.10である、項目78の方法。
【0133】
項目83.IPDSが約2.00以下である、項目78の方法。
【0134】
項目84.PPDSが約2.00以下である、項目78の方法。
【0135】
項目85.噴霧流動化が、コーティング流体の微分散した液滴を空中セラミック粒子上に繰り返し分配して、多孔性セラミック粒子の処理済みバッチを形成することを含む、項目78の方法。
【実施例】
【0136】
実施例1本明細書に記載の実施形態による4つのサイクルプロセスを使用して、セラミック粒子の実施例バッチを形成し、次いでこれを触媒担体に形成した。
【0137】
プロセスのサイクル1では、Boehmite(アルミナ)材の種粒子を使用して、800グラムの質量を有する、セラミック粒子の第1の初期バッチを形成した。CAMSIZER(登録商標)によって測定すると、セラミック粒子のこの第1の初期バッチはId10=110μm、Id50=123μm、及びId90=143μmを含む粒径分布を有していた。初期粒径分布スパンIPDSは0.27に等しかった。セラミック粒子の第1の初期バッチをVFC−3噴霧流動化装置に入れた。これらの粒子は、公称100℃の温度で、運転の開始時に38標準立方フィート/分(SCFM)(1076lpmに相当)の気流で流動化させた。この気流は、運転中に徐々に50SCFM(1416lpm)まで増加させた。Boehmiteスリップを粒子のこの流動床上に噴霧した。スリップは、125ポンドの脱イオン水、48.4ポンドのUOP Versal 250 Boehmiteアルミナ、及び1.9ポンドの濃硝酸からなっていた。スリップはpH4.3、固形分23.4%を有し、4.8μmのメジアン粒径まで粉砕した。スリップは、32psiの霧化気圧で二流体ノズルを介して霧化した。質量10,830グラムのスリップを3時間半にわたって粒子床に適用して、多孔質セラミック粒子の第1の処理済みバッチを形成した。多孔質セラミック粒子の第1の処理済みバッチは、2608グラムの質量を有し、Pd10=168μm、Pd50=180μm、及びPd90=196μmを含む粒径分布を有していた。処理済み粒径分布スパンPPDSは0.16に等しかった。形成プロセスの第1のサイクルのためのIPDS/PPDSの比は1.7に等しかった。
【0138】
プロセスのサイクル2では、2250グラムの多孔質セラミック粒子の第1の処理済みバッチ(すなわち、サイクル1の生成物)を使用して、セラミック粒子の第2の初期バッチを形成した。セラミック粒子の第2の初期バッチは、Id10=168μm、Id50=180μm、及びId90=196μmを含む粒径分布を有し、初期粒径分布スパンIPDSは0.16に等しかった。セラミック粒子のこれらの第2の初期バッチを、公称100℃の温度において、45SCFM(1274lpm)の開始気流で流動化させ、運転の終了までには58SCFM(1642lpm)まで増加させた。第1のサイクルと同様の組成のスリップを、30psiの霧化気圧で二流体ノズルを介して種床上に噴霧した。質量17,689グラムのスリップを4時間45分にわたってセラミック粒子の第2の初期バッチに適用して、多孔質セラミック粒子の第2の処理済みバッチを形成した。多孔質セラミック粒子の第2の処理済みバッチは、5796グラムの質量を有し、粒径分布はPd10=225μm、Pd50=242μm、及びPd90=262μmを含む。処理済み粒径分布スパンPPDSは0.15に等しかった。形成プロセスの第2のサイクルのためのIPDS/PPDSの比は1.02に等しかった。
【0139】
プロセスのサイクル3では、500グラムの多孔質セラミック粒子の第2の処理済みバッチ(すなわち、サイクル2の生成物)を使用して、セラミック粒子の第3の初期バッチを形成した。セラミック粒子の第3の初期バッチは、Id10=225μm、Id50=242μm、及びId90=262μmを含む粒径分布を有し、初期粒径分布スパンIPDSは0.15に等しかった。セラミック粒子の第3の初期バッチを、公称100℃の温度において、55SCFM(1557lpm)の開始気流で流動化させ、運転終了までには68SCFM(1926lpm)まで増加させた。第1のサイクルと同様の組成のスリップを、30psiの霧化気圧で二流体ノズルを介して種床上に噴霧する。質量11,138グラムのスリップを4時間45分にわたってセラミック粒子の第3の初期バッチに適用して、多孔質セラミック粒子の第3の処理済みバッチを形成した。多孔質セラミック粒子の第3のバッチは、2877グラムの質量を有し、粒径分布はPd10=430μm、Pd50=463μm、及びPd90=499μmを含む。処理済み粒径分布スパンPPDSは0.15に等しかった。形成プロセスの第3のサイクルのためのIPDS/PPDSの比は1.03に等しかった。
【0140】
プロセスのサイクル4では、2840グラムの多孔質セラミック粒子の第3の処理済みバッチ(すなわち、サイクル3の生成物)を使用して、セラミック粒子の第4の初期バッチを形成した。セラミック粒子の第4の初期バッチは、Id10=430μm、Id50=463μm、及びId90=499μmを含む粒径分布を有し、初期粒径分布スパンIPDSは0.15に等しかった。セラミック粒子の第4の初期バッチを、公称100℃の温度において、75SCFM(2123lpm)の開始気流で流動化させ、運転終了までには78SCFM(2209lpm)まで増加させた。第1のサイクルと同様の組成のスリップを、30psiの霧化気圧で二流体ノズルを介して種床上に噴霧する。質量3400グラムのスリップを30分にわたってセラミック粒子の第4の初期バッチに適用して、多孔質セラミック粒子の第4の処理済みバッチを形成した。多孔質セラミック粒子の第4のバッチは、3581グラムの質量を有し、Pd10=466μm、Pd50=501μm、及びPd90=538μmを含む粒径分布を有していた。処理済み粒径分布スパンPPDSは0.14に等しかった。形成プロセスの第4のサイクルのためのIPDS/PPDSの比は1.04に等しかった。
【0141】
サイクル4からの多孔質セラミック粒子の第4のバッチを、1200℃の回転焼成炉中で焼成して、窒素BET表面積10.0m/グラム、水銀圧入体積0.49cm/グラムを有するアルファアルミナ(粉末X線回折で測定した)触媒担体を形成した。その触媒担体はD10=377μm、D50=409μm、D90=447μmを含む粒径分布を有していた。さらに、触媒担体は、0.16の分布スパン、及び96.0%のCAMSIZER(登録商標)Shape Analysis Sphericity(形状分析球形度)を有していた。
【0142】
実施例2本明細書に記載の実施形態による3つのサイクルプロセスを使用して、セラミック粒子の実施例バッチを形成した。
【0143】
プロセスのサイクル1では、Boehmite(アルミナ)材の種粒子を使用して、2800グラムの質量を有する、セラミック粒子の第1の初期バッチを形成した。CAMSIZER(登録商標)によって測定すると、セラミック粒子のこの第1の初期バッチはId10=180μm、Id50=197μm、及びId90=216μmを含む粒径分布を有していた。初期粒径分布スパンIPDSは0.17に等しかった。セラミック粒子の第1の初期バッチを、Marion,IA USAにあるFreund−Vector CorporationのVFC−3噴霧流動化装置に入れた。これらの粒子は、公称100℃の温度で、運転の開始時に50SCFM(1416lpmに相当)の気流で流動化させた。この気流は、運転中に徐々に55SCFM(1557lpm)まで増加させた。Boehmiteスリップを、粒子のこの流動床上に噴霧した。スリップは、175ポンドの脱イオン水、72ポンドのUOP Versal 250 Boehmiteアルミナ、及び2.7ポンドの濃硝酸からなっていた。スリップはpH4.8、固形分23.9%を有し、4.68μmのメジアン粒径まで粉砕する。スリップは、35psiの霧化気圧で二流体ノズルを介して霧化した。質量6850グラムのスリップを2時間にわたって粒子床に適用して、多孔質セラミック粒子の第1の処理済みバッチを形成した。多孔質セラミック粒子の第1の処理済みバッチは、4248グラムの質量を有し、Pd10=210μm、Pd50=227μm、及びPd90=248μmを含む粒径分布を有していた。処理済み粒径分布スパンPPDSは0.17に等しかった。形成プロセスの第1のサイクルのためのIPDS/PPDSの比は1.09に等しかった。
【0144】
プロセスのサイクル2では、1250グラムの多孔質セラミック粒子の第1の処理済みバッチ(すなわち、サイクル1の生成物)を使用して、セラミック粒子の第2の初期バッチを形成した。セラミック粒子の第2の初期バッチは、Id10=210μm、Id50=227μm、及びId90=248μmを含む粒径分布を有し、初期粒径分布スパンIPDSは0.17に等しかった。セラミック粒子の第2の初期バッチを、公称100℃の温度において、55SCFM(1557lpm)の開始気流で流動化させ、運転終了までには67SCFM(1897lpm)まで増加させた。第1のサイクルと同様の組成のスリップを、35psiの霧化気圧で二流体ノズルを介して種床上に噴霧した。質量16,350グラムのスリップを4時間にわたってセラミック粒子の第2の初期バッチに適用して、多孔質セラミック粒子の第2の処理済みバッチを形成した。多孔質セラミック粒子の第2の処理済みバッチは、4533グラムの質量を有し、粒径分布はPd10=333μm、Pd50=356μm、及びPd90=381μmを含む。処理済み粒径分布スパンPPDSは0.14に等しかった。形成プロセスの第2のサイクルのためのIPDS/PPDSの比は1.24に等しかった。
【0145】
プロセスのサイクル3では、1000グラムの多孔質セラミック粒子の第2の処理済みバッチ(すなわち、サイクル2の生成物)を使用して、セラミック粒子の第3の初期バッチを形成した。セラミック粒子の第3の初期バッチは、Id10=333μm、Id50=356μm、及びId90=381μmを含む粒径分布を有し、初期粒径分布スパンIPDSは0.14に等しかった。セラミック粒子の第3の初期バッチを、公称100℃の温度において、75SCFM(2123lpm)の開始気流で流動化させ、運転終了までには89SCFM(2529lpm)まで増加させた。第1のサイクルと同様の組成のスリップを、35psiの霧化気圧で二流体ノズルを介して種床上に噴霧した。質量13,000グラムのスリップを2時間20分にわたってセラミック粒子の第3の初期バッチに適用して、多孔質セラミック粒子の第3の処理済みバッチを形成した。多孔質セラミック粒子の第3の処理済みバッチは、4003グラムの質量を有し、粒径分布はPd10=530μm、Pd50=562μm、及びPd90=596μmを含む。処理済み粒径分布スパンPPDSは0.12に等しかった。形成プロセスの第3のサイクルのためのIPDS/PPDSの比は1.15に等しかった。
【0146】
実施例3同じ第1のサイクルを有し、本明細書に記載の実施形態による3つの交互2サイクルプロセスを使用して、実施例のバッチまたはセラミック粒子を形成し、次いでそれらを触媒担体に成形した。
【0147】
プロセスのサイクル1では、非晶質シリカ材の種粒子を使用して、950グラムの質量を有する、セラミック粒子の第1の初期バッチを形成した。CAMSIZER(登録商標)によって測定すると、セラミック粒子のこの第1の初期バッチはId10=188μm、Id50=209μm、及びId90=235μmを含む粒径分布を有していた。初期粒径分布スパンIPDSは0.23に等しかった。セラミック粒子の第1の初期バッチをVFC−3噴霧流動化装置に入れた。これらの粒子は、公称100℃の温度で、運転の開始時に35SCFM(991lpmに相当)の気流で流動化させた。この気流は、運転中に徐々に43SCFM(1217lpm)まで増加させた。スリップを粒子のこの流動床上に噴霧した。スリップは、62ポンドの脱イオン水、13.5ポンドのGrace−Davison C805合成非晶質シリカゲル、5.6ポンドのNalco 1142コロイドシリカ、0.53ポンドの水酸化ナトリウム、及び1.3ポンドのDuPont Elvanol 51−05ポリビニルアルコールからなっていた。スリップはpH10.1、固形分21.8%を有し、4.48μmのメジアン粒径まで粉砕した。スリップは、30psiの霧化気圧で二流体ノズルを介して霧化した。質量7425グラムのスリップを2時間にわたって粒子床に適用して、多孔質セラミック粒子の第1の処理済みバッチを形成した。多孔質セラミック粒子の第1の処理済みバッチは、2124グラムの質量を有し、Pd10=254μm、Pd50=276μm、及びPd90=301μmを含む粒径分布を有していた。処理済み粒径分布スパンPPDSは0.17に等しかった。形成プロセスの第1のサイクルのためのIPDS/PPDSの比は1.32に等しかった。
【0148】
プロセスの第1のサイクル2の繰り返しでは、2,500グラムの多孔質セラミック粒子の第1の処理済みバッチ(すなわち、サイクル1の生成物)を使用して、セラミック粒子の第2の初期バッチを形成した。セラミック粒子の第2の初期バッチは、Id10=254μm、Id50=276μm、及びId90=301μmを含む粒径分布を有し、初期粒径分布スパンIPDSは0.17に等しかった。セラミック粒子の第2の初期バッチを、公称100℃の温度において、43SCFM(1217lpm)の開始気流で流動化させ、運転終了までには46SCFM(1302lpm)まで増加させた。第1のサイクルと同様の組成のスリップを、30psiの霧化気圧で二流体ノズルを介して種床上に噴霧した。質量14,834グラムのスリップを3時間15分にわたってセラミック粒子の第2の初期バッチに適用して、多孔質セラミック粒子の第2の処理済みバッチを形成した。多孔質セラミック粒子の第2の処理済みバッチは、2849グラムの質量を有し、粒径分布はPd10=476μm、Pd50=508μm、及びPd90=543μmを含む。処理済み粒径分布スパンPPDSは0.13に等しかった。形成プロセスの第2のサイクルのためのIPDS/PPDSの比は1.29に等しかった。
【0149】
プロセスの第2のサイクル2の繰り返しでは、2,500グラムの多孔質セラミック粒子の第1の処理済みバッチ(すなわち、サイクル1の生成物)を使用して、セラミック粒子の第2の初期バッチを形成した。セラミック粒子の第2の初期バッチは、Id10=254μm、Id50=276μm、及びId90=301μmを含む粒径分布を有し、初期粒径分布スパンIPDSは0.17に等しかった。セラミック粒子の第2の初期バッチを、92℃の温度で開始し、147℃まで上昇させた温度において、43SCFM(1217lpm)の開始気流で流動化させ、運転終了までには47SCFM(1331lpm)まで増加させた。第1のサイクルと同様の組成ではあるが19.7%の固形分を有するスリップを、35psiの霧化気圧で二流体ノズルを介して種床上に噴霧した。質量16,931グラムのスリップを3時間15分にわたってセラミック粒子の第2の初期バッチに適用して、多孔質セラミック粒子の第2の処理済みバッチを形成した。多孔質セラミック粒子の第2の処理済みバッチは、3384グラムの質量を有し、粒径分布はPd10=482μm、Pd50=511μm、及びPd90=543μmを含む。処理済み粒径分布スパンPPDSは0.12に等しかった。形成プロセスの第2のサイクルのためのIPDS/PPDSの比は1.43に等しかった。
【0150】
プロセスの第3のサイクル2の繰り返しでは、2,500グラムの多孔質セラミック粒子の第1の処理済みバッチ(すなわち、サイクル1の生成物)を使用して、セラミック粒子の第2の初期バッチを形成した。セラミック粒子の第2の初期バッチは、Id10=254μm、Id50=276μm、及びId90=301μmを含む粒径分布を有し、初期粒径分布スパンIPDSは0.17に等しかった。セラミック粒子の第2の初期バッチを、92℃の温度で開始し、運転終了までには147℃まで上昇させた温度において、43SCFM(1217lpm)の開始気流で流動化させ、運転終了までには48SCFM(1359lpm)まで増加させた。第1のサイクルと同様の組成ではあるが20.9%の固形分を有するスリップを、35psiの霧化気圧で二流体ノズルを介して種床上に噴霧した。質量16,938グラムのスリップを3時間15分にわたってセラミック粒子の第2の初期バッチに適用して、多孔質セラミック粒子の第2の処理済みバッチを形成した。多孔質セラミック粒子の第2の処理済みバッチは、3412グラムの質量を有し、粒径分布はPd10=481μm、Pd50=512μm、及びPd90=544μmを含んでいた。処理済み粒径分布スパンPPDSは0.12に等しかった。形成プロセスの第2のサイクルのためのIPDS/PPDSの比は1.38に等しかった。
【0151】
3つのサイクル2の繰り返しから得られた未焼成生成物を合わせ、650℃にて回転焼成炉で焼成した。これにより、窒素BET表面積196m/グラム、水銀吸収細孔容積1.34cm/グラム、及び粒径分布D10=468μm、D50=499μm、D90=531μm、スパン0.13、ならびにCAMSIZER(登録商標)Shape Analysis Sphericity 96.3%を有する非晶質シリカ(粉末X線回折によって測定した)触媒担体が製造された。
【0152】
実施例4本明細書に記載の実施形態による3つのサイクルプロセスを使用して、セラミック粒子の実施例バッチを形成した。
【0153】
プロセスのサイクル1では、ジルコニア材の種粒子を使用して、247グラムの質量を有する、セラミック粒子の第1の初期バッチを形成した。CAMSIZER(登録商標)によって測定すると、セラミック粒子のこの第1の初期バッチはId10=110μm、Id50=135μm、及びId90=170μmを含む粒径分布を有していた。初期粒径分布スパンIPDSは0.44に等しかった。セラミック粒子の第1の初期バッチをVFC−3噴霧流動化装置に入れた。これらの粒子を、93℃の温度で開始し、運転終了までには130℃まで上昇させた温度において、34SCFM(963lpm)で開始し、運転終了時には40SCFM(1133lpm)まで増加させた気流で流動化させた。29ポンドの脱イオン水と、7.5ポンドの第一稀元素化学工業RC−100ジルコニア粉末と、0.3ポンドの濃硝酸と、0.3ポンドのSigma Aldrichポリエチレンイミンと、0.22ポンドのDuPont Elvanol51−05ポリビニルアルコールとの混合物からなるスリップを調製した。スリップはpH3.1、固形分20.4%、及びメジアン粒径2.92μmを有していた。スリップは、35psiの霧化気圧で二流体ノズルを介して霧化した。質量3487グラムのスリップを1時間にわたって粒子床に適用して、多孔質セラミック粒子の第1の処理済みバッチを形成した。多孔質セラミック粒子の第1の処理済みバッチは、406グラムの質量を有し、Pd10=141μm、Pd50=165μm、及びPd90=185μmを含む粒径分布を有していた。処理済み粒径分布スパンPPDSは0.27に等しかった。形成プロセスの第1のサイクルのためのIPDS/PPDSの比は1.67に等しかった。
【0154】
プロセスのサイクル2では、400グラムの多孔質セラミック粒子の第1の処理済みバッチ(すなわち、サイクル1の生成物)を使用して、セラミック粒子の第2の初期バッチを形成させた。セラミック粒子の第2の初期バッチは、Id10=141μm、Id50=165μm、及びId90=185μmを含む粒径分布を有し、初期粒径分布スパンIPDSは0.27に等しかった。セラミック粒子の第2の初期バッチを、公称130℃の温度において、40SCFM(1133lpm)の開始気流によって、運転終了までには44SCFM(1246lpm)まで増加させて、流動化させた。第1のサイクルと同様の組成のスリップを、35psiの霧化気圧で二流体ノズルを介して種床上に噴霧した。質量3410グラムのスリップを1時間にわたってセラミック粒子の第2の初期バッチに適用して、多孔質セラミック粒子の第2の処理済みバッチを形成した。多孔質セラミック粒子の第2の処理済みバッチは、644グラムの質量を有し、粒径分布はPd10=172μm、Pd50=191μm、及びPd90=213μmを含んでいた。処理済み粒径分布スパンPPDSは0.22に等しかった。形成プロセスの第2のサイクルのためのIPDS/PPDSの比は1.24に等しかった。
【0155】
プロセスのサイクル3では、500グラムの多孔質セラミック粒子の第2の処理済みバッチ(すなわち、サイクル2の生成物)を使用して、セラミック粒子の第3の初期バッチを形成させた。セラミック粒子の第3の初期バッチは、Id10=172μm、Id50=191μm、及びId90=213μmを含む粒径分布を有し、初期粒径分布スパンIPDSは0.22に等しかった。セラミック粒子の第3の初期バッチを、公称130℃の温度において、45SCFM(1275lpm)の開始気流で流動化させた。第1のサイクルと同様の組成のスリップを、35psiの霧化気圧で二流体ノズルを介して種床上に噴霧した。質量4,554グラムのスリップを1時間にわたってセラミック粒子の第3の初期バッチに適用して、多孔質セラミック粒子の第3の処理済みバッチを形成した。多孔質セラミック粒子の第3の処理済みバッチは、893グラムの質量を有し、粒径分布はPd10=212μm、Pd50=231μm、及びPd90=249μmを含んでいた。処理済み粒径分布スパンPPDSは0.16に等しかった。形成プロセスの第3のサイクルのためのIPDS/PPDSの比は1.34に等しかった。
【0156】
上記において、特定の実施形態への言及及びある特定の成分の関係は例示である。結合または連結される成分への言及は、本明細書で考察される方法を実施するために理解されることになる、該成分間の直接連結または1つ以上の介在成分を介する間接連結のいずれかを、開示することを意図していることが理解されよう。このように、上で開示した主題は例示であって限定ではなく、添付の特許請求の範囲は本発明の真の範囲内にあるすべてのそのような修正、強化、及び他の実施形態をカバーすることを意図している。したがって、法律で許容される最大限度まで、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲及びその等価物の最も広い許容可能な解釈によって決定されるべきであり、前記の詳細な説明によって制限または限定されないものとする。
【0157】
開示の要約は、特許法に適合するように提供され、特許請求の範囲または意図を解釈または限定するために使用されないであろうという理解の下に提示される。さらに、上記の詳細な説明では、開示を合理化する目的のために、様々な特徴をまとめてグループ化するか、または単一の実施形態で記載することができる。この開示は、クレームされた実施形態が各請求項に明示的に記載されているものより多くの特徴を要求とするという意図を反映するものと解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、本発明の主題は、開示された実施形態のいずれかのすべての特徴よりも少ないものに向けられ得る。したがって、以下の特許請求の範囲は、詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、個々に請求される主題を定義するものとして独立している。

図1
図2A
図2B
図3
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図10