(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6692564
(24)【登録日】2020年4月17日
(45)【発行日】2020年5月13日
(54)【発明の名称】電動車の走行制御方法および走行制御装置
(51)【国際特許分類】
B60L 15/20 20060101AFI20200427BHJP
B60L 9/18 20060101ALI20200427BHJP
【FI】
B60L15/20 M
B60L9/18 J
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-215310(P2018-215310)
(22)【出願日】2018年11月16日
【審査請求日】2018年11月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000232807
【氏名又は名称】三菱ロジスネクスト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】特許業務法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】仲田 真基
【審査官】
西井 香織
(56)【参考文献】
【文献】
特開平06−030510(JP,A)
【文献】
特開平11−018214(JP,A)
【文献】
特開2000−198361(JP,A)
【文献】
国際公開第2013/145099(WO,A1)
【文献】
特開2007−159360(JP,A)
【文献】
特開2013−183503(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 15/20
B60L 9/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行用モータを備えた電動車の走行制御方法であって、
前記電動車の走行中にアクセルが操作されなくなると、前記走行用モータを回生動作させる回生工程と、
前記回生動作中に前記アクセルが操作されると、前記電動車の走行速度に応じたアクセル無効期間の間、前記操作の量とは無関係な微小トルクを発生するように前記走行用モータを力行動作させる第1力行工程と、
前記アクセル無効期間が終了すると、前記操作の量に応じたトルクを発生するように前記走行用モータを力行動作させる第2力行工程と、
を含み、かつ、
前記第1力行工程において、前記微小トルクを、前記走行速度が増加するにつれて増加した値に設定する
ことを特徴とする走行制御方法。
【請求項2】
前記第1力行工程において、前記走行速度と予め定められた閾値とを比較し、前記走行速度が前記閾値を超えている場合は前記アクセル無効期間を第1期間に設定し、前記走行速度が前記閾値を超えていない場合は前記アクセル無効期間を前記第1期間よりも長い第2期間に設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の走行制御方法。
【請求項3】
前記第1力行工程において、前記微小トルクを、あらかじめ設定された上限を超えない範囲内で、前記走行速度が増加するにつれて増加した値に設定する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の走行制御方法。
【請求項4】
電動車に備えられた走行用モータを制御する走行制御装置であって、
前記走行用モータを回生動作させているときにアクセルが操作されると、前記電動車の走行速度に応じたアクセル無効期間の間、前記操作の量とは無関係な微小トルクを発生するように前記走行用モータを力行動作させた後、前記操作の量に応じたトルクを発生するように前記走行用モータを力行動作させるよう構成され、かつ、
前記微小トルクを、前記走行速度が増加するにつれて増加した値に設定するよう構成されている
ことを特徴とする電動車の走行制御装置。
【請求項5】
前記走行速度と予め定められた閾値とを比較し、前記走行速度が前記閾値を超えている場合は前記アクセル無効期間を第1期間に設定し、前記走行速度が前記閾値を超えていない場合は前記アクセル無効期間を前記第1期間よりも長い第2期間に設定するよう構成されている
ことを特徴とする請求項4に記載の走行制御装置。
【請求項6】
前記微小トルクを、あらかじめ設定された上限を超えない範囲内で、前記走行速度が増加するにつれて増加した値に設定するよう構成されている
ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の走行制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加速時には走行用モータが力行動作を行い、減速時には走行用モータが回生動作を行う電動車の走行制御方法および走行制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
バッテリフォークリフト等の電動車は、バッテリと、走行用モータと、駆動輪と、走行用モータおよび駆動輪の間に設けられたギアボックスと、走行用モータを制御する走行制御装置とを備えている。ギアボックスは、走行用モータに接続されたモータ側ギアおよび駆動輪に接続された駆動輪側ギアを有し、モータ側ギアおよび駆動輪側ギアがかみ合うことで、走行用モータから駆動輪間へのトルクの伝達を可能にする。
【0003】
ところで、モータ側ギアおよび駆動輪側ギアには、バックラッシュが存在する。このため、電動車の走行方向が前進から後進に、または後進から前進に切り替わると、モータ側ギアおよび駆動輪側ギアがかみ合う際にモータ側ギアの歯と駆動輪側ギアの歯とが勢いよく衝突し、異音が生じたり、搭乗者が衝撃を感じたりする。
【0004】
そこで、従来から、走行方向が切り替わった直後の一定期間の間、駆動輪側ギアが回転しない程度の低トルクで走行用モータを回転させることが検討されている(例えば、特許文献1参照)。この構成によれば、モータ側ギアの歯と駆動輪側ギアの歯がゆるやかに当接するため、異音や衝撃の発生を防ぐことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平6−30510号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の構成では、予め定められた一定期間の間は駆動輪側ギアおよび駆動輪が回転を始めないので、搭乗者がレスポンスの悪さを感じることがあった。また、減速時に走行用モータが回生動作を行うタイプの電動車では、回生動作から力行動作への切り替わり時にもバックラッシュによる異音や衝撃が発生することがあるが、上記従来の構成では、そのことは考慮されていない。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、走行用モータの動作が回生動作から力行動作に切り替わる際にバックラッシュによる異音や衝撃が発生するのを防ぐことができ、しかも搭乗者がレスポンスの悪さを感じにくい電動車の走行制御方法および走行制御装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係る電動車の走行制御方法は、(1)電動車の走行中にアクセルが操作されなくなると、走行用モータを回生動作させる回生工程と、(2)回生動作中にアクセルが操作されると、その時点の電動車の走行速度に応じたアクセル無効期間の間、アクセルの操作の量とは無関係な微小トルクを発生するように走行用モータを力行動作させる第1力行工程と、(3)アクセル無効期間が終了すると、アクセルの操作の量に応じたトルクを発生するように走行用モータを力行動作させる第2力行工程と、を含
み、かつ、第1力行工程(2)において、微小トルクを、走行速度が増加するにつれて増加した値に設定することを特徴とする。
【0009】
上記走行制御方法は、第1力行工程(2)において、走行速度と予め定められた閾値とを比較し、走行速度が閾値を超えている場合はアクセル無効期間を第1期間に設定し、走行速度が閾値を超えていない場合はアクセル無効期間を第1期間よりも長い第2期間に設定することが好ましい。
【0010】
上記走行制御方法は、第1力行工程(2)において、微小トルクを
、あらかじめ設定された上限を超えない範囲内で、走行速度
が増加するにつれて増加した値に設定することがさらに好ましい。
【0011】
また、上記課題を解決するために、本発明に係る電動車の走行制御装置は、走行用モータを回生動作させているときにアクセルが操作されると、その時点の電動車の走行速度に応じたアクセル無効期間の間、アクセルの操作の量とは無関係な微小トルクを発生するように走行用モータを力行動作させた後、アクセルの操作の量に応じたトルクを発生するように走行用モータを力行動作させるよう構成され
、かつ、微小トルクを、走行速度が増加するにつれて増加した値に設定するよう構成されていることを特徴とする。
【0012】
上記走行制御装置は、走行速度と予め定められた閾値とを比較し、走行速度が閾値を超えている場合はアクセル無効期間を第1期間に設定し、走行速度が閾値を超えていない場合はアクセル無効期間を第1期間よりも長い第2期間に設定するよう構成されていることが好ましい。
【0013】
上記走行制御装置は、微小トルクを
、あらかじめ設定された上限を超えない範囲内で、走行速度
が増加するにつれて増加した値に設定するよう構成されていることがさらに好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、走行用モータの動作が回生動作から力行動作に切り替わる際にバックラッシュによる異音や衝撃が発生するのを防ぐことができ、しかも搭乗者がレスポンスの悪さを感じにくい電動車の走行制御方法および走行制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明が適用される電動車の一例を示す斜視図である。
【
図2】本発明に係る走行制御装置とその周辺部の関係を示すブロック図である。
【
図3】本発明に係る走行制御装置の動作を示すフロー図である。
【
図4】本発明に係る走行制御装置の動作例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る電動車の走行制御方法および走行制御装置の実施例について説明する。
【0017】
図1に、本発明が適用される電動車としてのバッテリフォークリフト1(以下、単に「フォークリフト」ともいう)を示す。同図に示すように、フォークリフト1は、車両本体2と、その前方に設けられたマスト3と、マストに沿って昇降する一対のフォーク4,4とを備えている。車両本体2は、該車両本体2の下部に設けられた駆動輪5と、アクセルレバー6とを有している。
【0018】
図2に示すように、車両本体2は、走行制御装置10と、バッテリ11と、電力変換回路12と、走行用モータ13と、ギアボックス14と、速度センサ17とをさらに有している。これらは、車両本体2に内蔵されている。
【0019】
走行制御装置10は、マイクロプロセッサ(MPU,Micro Processing Unit)で構成されている。走行制御装置10は、アクセルレバー6の操作量と、速度センサ17によって検出された駆動輪5の回転数、すなわち車両本体2の走行速度とに基づいて、電力変換回路12を制御する。
【0020】
バッテリ11は、充放電可能な鉛電池で構成されている。バッテリ11は、該バッテリ11の残容量(SOC,State Of Charge)等の各種状態を検知するための不図示のセンサを有している。
【0021】
電力変換回路12は、開状態または閉状態をとる複数の半導体スイッチ(例えば、IGBT,Insulated Gate Bipolar Transistor)からなる双方向インバータ回路で構成されている。電力変換回路12は、走行用モータ13が力行動作を行う際に、バッテリ11から出力される直流電力を走行用モータ13の駆動に適した交流電力に変換する。また、電力変換回路12は、走行用モータ13が回生動作を行う際に、走行用モータ13から出力される交流電力をバッテリ11の充電に適した直流電力に変換する。
【0022】
走行用モータ13は、数kWの定格出力が可能な交流モータで構成されている。
【0023】
ギアボックス14は、走行用モータ13に接続されたモータ側ギア15と、駆動輪5に接続された駆動輪側ギア16とを有している。モータ側ギア15および駆動輪側ギア16には、バックラッシュが存在する。ギアボックス14は、2つのギア15,16がかみ合うことで、走行用モータ13と駆動輪5との間での双方向のトルクの伝達を可能にする。なお、
図2では、2つのギア15,16の歯数が同一となっているが、実際には、駆動輪側ギア16の方が歯数が多い。したがって、力行時の走行用モータ13の回転は、ギアボックス14によって減速される。反対に、回生時の駆動輪5の回転は、ギアボックス14によって増速される。
【0024】
速度センサ17は、駆動輪5の軸に設けられたベアリングセンサで構成されている。速度センサ17は、駆動輪5の回転数を検出するとともに該回転数に対応した信号、すなわち、車両本体2の走行速度に対応した信号を走行制御装置10に出力する。なお、速度センサ17は、駆動輪5の回転数の代わりに、走行用モータ13の回転数、モータ側ギア15の回転数または駆動輪側ギア16の回転数等を検出してもよい。
【0025】
続いて、
図3を参照しながら、本発明の実施例に係る走行制御装置10の動作、すなわち実施例に係る走行制御方法について説明する。なお、
図3に示したフローは、走行用モータ13の回生動作が始まるとスタートするものとする。回生動作は、走行中にアクセルレバー6の操作量がゼロになると始まる。
【0026】
ステップS1において、走行制御装置10は、アクセルレバー6が操作されているか否かを判定する。言い換えると、走行制御装置10は、アクセルレバー6の操作量がゼロなのかゼロではないのかを判定する。
【0027】
アクセルレバー6の操作量がゼロである場合、走行制御装置10は、回生動作を継続させる必要があるか否かを判定する(ステップS2)。これまでの回生動作により走行速度が既にゼロまたはゼロ近傍まで低下している場合は、回生動作をこれ以上継続させる必要がない。したがって、この場合、走行制御装置10は、回生動作を停止させるとともに本フローを終了させる。走行制御装置10は、ステップS1で“Yes”となるかステップS2で“No”となるまで、ステップS1およびステップS2を繰り返し実行する。
【0028】
アクセルレバー6の操作量がゼロではない場合、走行制御装置10は、速度センサ17から出力された信号に基づいて、現在の走行速度が4km/hを超えているか否かを判定する(ステップS3)。
【0029】
走行速度が4km/h以下の場合、走行制御装置10は、アクセル無効期間を160msに設定する(ステップS4a)。一方、走行速度が4km/hを超えている場合、走行制御装置10は、アクセル無効期間を100msに設定する(ステップS4b)。
【0030】
ステップS4aまたはステップS4bの後に実行するステップS5において、走行制御装置10は、160msまたは100msのアクセル無効期間の間、トルク指令値をアクセルレバー6の操作量とは無関係な0.5Nmに設定し、電力変換回路12を介して走行用モータ13に力行動作を行わせる。これにより、走行用モータ13の出力トルクが0.5Nmになるような交流電力が電力変換回路12から走行用モータ13に供給され、その結果、モータ側ギア15の歯と駆動輪側ギア16の歯とが当接するまでモータ側ギア15が回転する。すなわち、バックラッシュの分だけモータ側ギア15が回転する。
【0031】
走行用モータ13の出力トルクが微小なため、ステップS5において駆動輪側ギア16が回転することはない。逆に言うと、本発明のステップS5では、トルク指令値を駆動輪側ギア16が回転しない程度の微小な値に設定すればよい。
【0032】
ここで、バックラッシュの分だけモータ側ギア15を確実に回転させるためには、アクセル無効期間は長ければ長いほど好ましい。一方で、アクセル無効期間が長いと、搭乗者がレスポンスの悪さを感じてしまう。これらを考慮して、本発明では、走行速度に応じてアクセル無効期間を設定する。具体的には、走行速度が速い場合は搭乗者がレスポンスの悪さを感じやすいので、アクセル無効期間を比較的短い時間に設定する。反対に、走行速度が遅い場合は搭乗者がレスポンスの悪さを感じにくいので、アクセル無効期間を比較的長い時間に設定する。走行速度に応じてレスポンスの悪さの感じ方に差が生じることは、本発明者が見出した新たな知見である。
【0033】
アクセル無効期間が終了すると、走行制御装置10は、トルク指令値をその時点のアクセルレバー6の操作量に対応した値に設定し、電力変換回路12を介して走行用モータ13に力行動作を行わせる(ステップS6)。これにより、モータ側ギア15の回転に伴って駆動輪側ギア16が回転し、走行速度が増加していく。
【0034】
走行制御装置10は、アクセルレバー6の操作量が再びゼロになる(ステップS7で“No”)まで、ステップS6およびステップS7を繰り返し実行する。そして、アクセルレバー6の操作量がゼロになると、走行制御装置10は、電力変換回路12を介して走行用モータ13に回生動作を行わせる(ステップS8)。
【0035】
続いて、
図4を参照しながら、本発明に係る走行制御装置の動作例について説明する。
【0036】
回生動作が行われている時刻t1にアクセルレバー6が操作されると(同図(B)参照)、トルク指令値が予め定められた傾きで0.5Nmに変化し、その状態が160msの間維持される(同図(C)参照)。ここで、160msは、時刻t1における4km/h未満の走行速度に対応したアクセル無効期間である。時刻t1における走行速度が4km/hを超えている場合は、アクセル無効期間は100msとなる。
【0037】
アクセル無効期間が終了する時刻t2になると、トルク指令値が予め定められた傾きでアクセルレバー6の操作量に対応した値まで変化し、それに応じて走行速度が増加し始める(同図(A),(C)参照)。
【0038】
以上、本発明に係る電動車の走行制御装置および走行制御方法の実施例について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0039】
例えば、実施例では、走行速度が閾値(4km/h)を超えているか否かに基づいてアクセル無効期間を第1期間(100ms)または第2期間(160ms)に設定したが、本発明では、N個(ただし、Nは2以上の整数)の閾値に基づいてアクセル無効期間を第1〜第N+1期間のいずれかに設定してもよい。一例として、本発明では、第1閾値を3km/h、第2閾値を5km/hとしておき、“走行速度≦3km/h”であればアクセル無効期間を200msに設定し、“3km/h<走行速度≦5km/h”であればアクセル無効期間を150msに設定し、“5km/h<走行速度”であればアクセル無効期間を100msに設定することができる。
【0040】
また、実施例では、アクセル無効期間中のトルク指令値(微小トルク)を0.5Nmに設定したが、本発明では、この微小トルクを走行速度に応じた値に設定してもよい。一例として、本発明では、次式によって微小トルクを設定することができる。
微小トルク[Nm]=0.5+走行速度/20
*ただし、微小トルクの上限は1.0Nm
この構成によれば、走行速度が速い場合にモータ側ギア15の歯と駆動輪側ギア16の歯とが素早く当接することになるので、走行速度が速い場合のアクセル無効期間をさらに短縮することが可能となり、その結果、搭乗者が感じるレスポンスの悪さが低減される。一方、アクセル無効期間中の微小トルクを大きくし過ぎると、アクセル無効期間中にバックラッシュによる異音や衝撃が発生してしまう。微小トルクに上限を設けたのは、これを防ぐためである。
【0041】
また、実施例では、速度指令のためのアクセルの形態をレバーとしたが、本発明では、アクセルの形態はペダル等であってもよい。
【0042】
また、本発明は、バッテリフォークリフト以外の電動車にも適用することができる。
【符号の説明】
【0043】
1 バッテリフォークリフト(電動車)
2 車両本体
3 マスト
4 フォーク
5 駆動輪
6 アクセルレバー
10 走行制御装置
11 バッテリ
12 電力変換装置
13 走行用モータ
14 ギアボックス
15 モータ側ギア
16 駆動輪側ギア
17 速度センサ
【要約】
【課題】走行用モータの動作が回生動作から力行動作に切り替わる際にバックラッシュによる異音や衝撃が発生するのを防ぐことができ、しかも搭乗者がレスポンスの悪さを感じにくい電動車の走行制御方法および走行制御装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る走行制御方法は、電動車の走行中にアクセルが操作されなくなると走行用モータを回生動作させる回生工程(START)と、回生動作中にアクセルが操作されると、電動車の走行速度に応じたアクセル無効期間の間、アクセルの操作量とは無関係な微小トルクを発生するように走行用モータを力行動作させる第1力行工程(S3,S4a,S4b,S5)と、アクセル無効期間が終了すると、アクセルの操作量に応じたトルクを発生するように走行用モータを力行動作させる第2力行工程(S6)とを含む。
【選択図】
図3