特許第6692783号(P6692783)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6692783発光デバイスおよびLEDパッケージ構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6692783
(24)【登録日】2020年4月17日
(45)【発行日】2020年5月13日
(54)【発明の名称】発光デバイスおよびLEDパッケージ構造
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/60 20100101AFI20200427BHJP
   H01L 33/50 20100101ALI20200427BHJP
   H01L 23/29 20060101ALI20200427BHJP
   H01L 23/31 20060101ALI20200427BHJP
【FI】
   H01L33/60
   H01L33/50
   H01L23/30 F
【請求項の数】17
【外国語出願】
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-198060(P2017-198060)
(22)【出願日】2017年10月11日
(65)【公開番号】特開2018-78282(P2018-78282A)
(43)【公開日】2018年5月17日
【審査請求日】2017年12月11日
(31)【優先権主張番号】62/407,484
(32)【優先日】2016年10月12日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/462,926
(32)【優先日】2017年2月24日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】599037300
【氏名又は名称】億光電子工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Everlight Electronics Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】曾 ▲徳▼▲ヴェ▼
(72)【発明者】
【氏名】於 平
【審査官】 高椋 健司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−177120(JP,A)
【文献】 独国特許出願公開第102014112540(DE,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0325757(US,A1)
【文献】 特開2014−146783(JP,A)
【文献】 特開2016−115703(JP,A)
【文献】 特表2016−524344(JP,A)
【文献】 特開2011−228703(JP,A)
【文献】 特開2014−120571(JP,A)
【文献】 特表2015−514326(JP,A)
【文献】 特表2016−518725(JP,A)
【文献】 特開2015−126209(JP,A)
【文献】 特表2012−503876(JP,A)
【文献】 特開2013−149906(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/069671(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0014717(US,A1)
【文献】 特開2001−024238(JP,A)
【文献】 特開2016−122690(JP,A)
【文献】 特開2010−171424(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00−33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電極パッドを有する基板と、
前記基板上に配置された複数の発光ユニットと、
前記基板上に配置され、前記複数の発光ユニットの各々の側面を覆うシール部材と
を備え、
前記複数の発光ユニットの各々は、発光ダイオード(LED)チップを有し、前記発光ダイオード(LED)チップは、前記複数の電極パッドに電気的に接続され、
前記複数の発光ユニットのうちの少なくとも1つの発光ユニットは、前記発光ダイオード(LED)チップのうちの対応する1つの上方に配置された蛍光層を有し、
前記シール部材は、周囲部分および分離部分を有し、前記周囲部分は、前記複数の発光ユニットを囲み、前記分離部分は、前記複数の発光ユニットの間に配置され、
前記シール部材は、前記複数の発光ユニットのうちの少なくとも1つの発光ユニットの前記蛍光層の上面の少なくともいくつかの周辺部分前記シール部材は、前記蛍光層より高い、
発光デバイス。
【請求項2】
前記蛍光層の各々または前記蛍光層は、蛍光接着パッチである、請求項1に記載の発光デバイス。
【請求項3】
前記シール部材の前記分離部分は、前記複数の発光ユニットのうちの隣接する2つの発光ユニットの間にバリアを形成して、一方の発光ユニットからの光が他方の発光ユニットへ到達するのを防止する、請求項1または2に記載の発光デバイス。
【請求項4】
前記複数の発光ユニットの各々は、出射光を発するよう適合され、前記複数の発光ユニットの前記出射光は、波長または色温度が変わる、請求項1から3のいずれか一項に記載の発光デバイス。
【請求項5】
前記シール部材は、反射性物質をさらに有し、故に反射性部品として機能する、請求項1から4のいずれか一項に記載の発光デバイス。
【請求項6】
前記複数の電極パッドのうちの1つは、前記発光ダイオード(LED)チップの各々の電極に電気的に接続される、請求項1から5のいずれか一項に記載の発光デバイス。
【請求項7】
前記シール部材は、前記複数の発光ユニットのうちの1つの上面よりも高いか、または同じ高さの上面を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の発光デバイス。
【請求項8】
前記シール部材は、前記蛍光層の、または前記蛍光層の厚さの15%以下の距離だけ前記複数の発光ユニットのうちの1つの上面から離間している上面を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の発光デバイス。
【請求項9】
前記シール部材の前記分離部分は、前記発光ダイオード(LED)チップの高さの半分よりも大きい厚さを有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の発光デバイス。
【請求項10】
前記基板上に配置され、前記複数の電極パッドに電気的に接続され、かつ、前記シール部材により覆われる帯電防止要素をさらに備える、請求項1からのいずれか一項に記載の発光デバイス。
【請求項11】
前記複数の発光ユニットのうちの2つの各々は、中心位置を有し、
前記帯電防止要素は、中心位置を有し、
2つの前記発光ユニットの各々の前記中心位置は、第1距離だけ前記帯電防止要素の前記中心位置から離間しており、
2つの前記発光ユニットの前記中心位置は、前記第1距離よりも長いか、または前記第1距離と等しい第2距離だけ互いに離間している、
請求項10に記載の発光デバイス。
【請求項12】
前記複数の発光ユニットのうちの2つの各々は、中心位置を有し、
前記帯電防止要素は、中心位置を有し、
2つの前記発光ユニットの各々の前記中心位置は、第1距離だけ前記帯電防止要素の前記中心位置から離間しており、
2つの前記発光ユニットの前記中心位置は、第2距離だけ互いに離間しており、
前記第1距離および前記第2距離の少なくとも一方は、前記周囲部分の側面の長さの半分以下である、
請求項10に記載の発光デバイス。
【請求項13】
複数の電極パッドを有する基板と、
前記基板上に配置され、第1発光ユニットと、第2発光ユニットと、第3発光ユニットと、第4発光ユニットとを有する複数の発光ユニットと、
前記基板上に配置され、前記第1発光ユニットから前記第4発光ユニットの各々の側面を覆うシール部材と
を備え、
前記第1発光ユニットから前記第4発光ユニットの各々は、発光ダイオード(LED)チップを含み、前記発光ダイオード(LED)チップは、前記複数の電極パッドに電気的に接続され、
前記複数の発光ユニットのうちの少なくとも1つの発光ユニットは、前記発光ダイオード(LED)チップのうちの対応する1つの上方に配置された蛍光層を有し、
前記シール部材は、周囲部分および分離部分を含み、前記周囲部分は、前記第1発光ユニットから前記第4発光ユニットを囲み、前記分離部分は、前記第1発光ユニットから前記第4発光ユニットの間に配置され、
前記シール部材は、前記複数の発光ユニットのうちの少なくとも1つの発光ユニットの前記蛍光層の上面の少なくともいくつかの周辺部分前記シール部材は、前記蛍光層より高い、
発光ダイオード(LED)パッケージ構造。
【請求項14】
前記第1発光ユニットから前記第4発光ユニットの各々は、中心位置を有し、
前記第1発光ユニットの前記中心位置は、第1距離だけ前記第4発光ユニットの前記中心位置から離間しており、かつ、第2距離だけ前記第2発光ユニットまたは前記第3発光ユニットの前記中心位置から離間しており、
前記第1距離は、前記第2距離よりも長い、
請求項13に記載のLEDパッケージ構造。
【請求項15】
前記第1発光ユニットは、青色出射光を発するよう適合され、
前記第4発光ユニットは、白色出射光を発するよう適合される、
請求項13または14に記載のLEDパッケージ構造。
【請求項16】
前記分離部分は、前記第1発光ユニットと前記第4発光ユニットとの間にある、反射性物質を含む部分を含む、
請求項13から15のいずれか一項に記載のLEDパッケージ構造。
【請求項17】
前記シール部材の前記分離部分は、前記複数の発光ユニットのうちの隣接する2つの発光ユニットの間にバリアを形成して、一方の発光ユニットからの光が他方の発光ユニットへ到達するのを防止する、請求項13から16のいずれか一項に記載のLEDパッケージ構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照 本特許出願は、2016年10月12日に出願された米国仮特許出願第62/407,484号および2017年2月24日に出願された米国仮特許出願第62/462,926号の利益を主張する。
【0002】
本発明は、発光デバイスおよび発光ダイオード(LED)パッケージ構造に関する。より具体的には、本発明は、複数の発光ユニットを有する発光デバイスと、同じく複数の発光ユニットを有するLEDパッケージ構造とに関する。
【背景技術】
【0003】
発光デバイスが複数の色または色温度の光を生成し、それにより、優れた、または多様な照明効果を提供するようにすべく、1つの従来のアプローチは、少なくとも2つのLEDチップを基板上に配置し、LEDチップおよび基板を封止材で覆うことである。LEDチップ自体が、それぞれ異なる色の光を発し得るか、または蛍光体粉末と共に作用して異なる色の光を生成し得る。しかしながら、LEDチップが基板上に適切に配置されなかった場合、LEDチップの一方により発される光が他方のLEDチップまたは隣接する蛍光体粉末に当たって、発光デバイスの光の色または色温度を損なう、予期しない光が生成され得る。
【0004】
その上、複数のLEDチップを有する従来の発光デバイスは概して、複数のLEDチップが直接接合されるエポキシ成形化合物(EMC)リードフレームを含む。より具体的には、全てのLEDチップがリードフレームの凹領域に接合され、複数のLEDチップの接合ワイヤが凹領域の特定の空間を占める。故に、凹領域は、複数のLEDチップおよび接合ワイヤの両方について十分に大きくなってしまい、また、結果として得られるリードフレームパッケージは、従来の発光デバイスのかさ高の元である厚い側壁を有してしまう。さらに、発光デバイスが複数のLEDチップを含む場合、動作中に複数のLEDチップにより生成される熱は、適切に放散されないと、複数のLEDチップの発光効率および耐用年数を低下させ得る。
【0005】
上記を考慮すると、関連産業にとって、前述の欠点を克服できる発光デバイスおよび/またはLEDパッケージ構造を開発することが重要である。
【発明の概要】
【0006】
前述の事項を考慮して、本発明の1つの目的は、その両方が、異なる色または色温度の光を生成するよう構成され、かつ、色または色温度の調整を可能にするよう構成される、発光デバイスおよびLEDパッケージ構造を提供することである。本発明の別の目的は、その両方が複数の発光ユニットを有する、発光デバイスおよびLEDパッケージ構造を提供することである。各発光ユニットの光は、別の発光ユニットからの光の誘発が防止される。本発明のさらに別の目的は、それらの基板が発光ユニットを収容するためのより小さい表面積を有することを理由としてそれらの対応する従来技術よりも小さい体積をその両方が有する、発光デバイスおよびLEDパッケージ構造を提供することである。
【0007】
前述の目的のうちの少なくとも1つを実現すべく、本発明は、基板と、複数の発光ユニットと、シール部材とを含む発光デバイスを提供する。基板は、複数の電極パッドを含む。発光ユニットは、基板上に配置され、各々がLEDチップを含む。複数のLEDチップは、電極パッドに電気的に接続される。シール部材も基板上に配置され、発光ユニットの各々の側面を覆う。シール部材は、周囲部分および分離部分を含む。周囲部分が発光ユニットを囲むのに対し、分離部分は、発光ユニットの間に配置される。
【0008】
好ましくは、発光デバイスの発光ユニットの各々は、対応するLEDチップの上方に配置された蛍光層を含む。
【0009】
代替的に、発光デバイスの発光ユニットのうちの1つは、対応するLEDチップの上方に配置された蛍光層を含むことが好ましい。
【0010】
好ましくは、発光デバイスの複数の蛍光層または蛍光層は、蛍光接着パッチである。
【0011】
好ましくは、発光デバイスのシール部材は、発光ユニットのうちの1つの上面を部分的に覆う。
【0012】
好ましくは、発光デバイスの発光ユニットの各々は、出射光を発するよう適合され、かつ、発光ユニットの出射光は、波長または色温度が異なる。
【0013】
好ましくは、発光デバイスのシール部材は、シール部材を反射性部品にする反射性物質をさらに含む。
【0014】
好ましくは、発光デバイスの電極パッドのうちの1つは、複数のLEDチップの各々の電極に電気的に接続される。
【0015】
好ましくは、発光デバイスのシール部材は、発光ユニットのうちの1つの上面よりも高いか、または同じ高さの上面を含む。
【0016】
好ましくは、発光デバイスのシール部材は、複数の蛍光層の、または蛍光層の厚さの15%以下の距離だけ発光ユニットのうちの1つの上面から離間した上面を含む。
【0017】
好ましくは、発光デバイスのシール部材の分離部分は、複数のLEDチップの高さの半分よりも大きい厚さを有する。
【0018】
好ましくは、発光デバイスのシール部材の分離部分が凸上面を含むのに対し、シール部材の周囲部分は凹上面を含む。
【0019】
好ましくは、シール部材の凸上面と凹上面とは、複数の蛍光層の、または蛍光層の厚さの方向において、複数の蛍光層または蛍光層の厚さの15%以下の距離だけ離間している。
【0020】
好ましくは、発光デバイスは、帯電防止要素をさらに含む。帯電防止要素は、基板上に配置され、電極パッドに電気的に接続され、かつ、シール部材により覆われる。
【0021】
好ましくは、発光デバイスの発光ユニットのうちの2つの各々は、中心位置を含み、帯電防止要素も中心位置を含む。2つの発光ユニットの各々の中心位置は、第1距離だけ帯電防止要素の中心位置から離間しており、2つの発光ユニットの中心位置は、第1距離よりも長いか、または第1距離と等しい第2距離だけ互いに離間している。
【0022】
好ましくは、発光デバイスの2つの発光ユニットの各々は、中心位置を含み、帯電防止要素も中心位置を含み、2つの発光ユニットの各々の中心位置は、第1距離だけ帯電防止要素の中心位置から離間しており、2つの発光ユニットの中心位置は、第2距離だけ互いに離間しており、第1距離および/または第2距離は、周囲部分の側面の長さの半分以下である。
【0023】
前述の目的のうちの少なくとも1つを実現すべく、本発明は、基板と、複数の発光ユニットと、シール部材とを含むLEDパッケージ構造をさらに提供する。基板は、複数の電極パッドを含む。発光ユニットは、基板上に配置され、第1発光ユニットと、第2発光ユニットと、第3発光ユニットと、第4発光ユニットとを含む。第1発光ユニットから第4発光ユニットの各々は、LEDチップを含む。複数のLEDチップは、電極パッドに電気的に接続される。シール部材は、基板上に配置され、第1発光ユニットから第4発光ユニットの各々の側面を覆う。シール部材は、周囲部分および分離部分を含む。周囲部分が第1発光ユニットから第4発光ユニットを囲むのに対し、分離部分は、第1発光ユニットから第4発光ユニットの間に配置される。
【0024】
好ましくは、LEDパッケージ構造の第1発光ユニットから第4発光ユニットの各々は、中心位置を含み、第1発光ユニットの中心位置は、第1距離だけ第4発光ユニットの中心位置から離間しており、かつ、第2距離だけ第2発光ユニットまたは第3発光ユニットの中心位置から離間しており、第1距離は、第2距離よりも長い。
【0025】
好ましくは、LEDパッケージ構造の第1発光ユニットは、青色出射光を発するよう適合され、第4発光ユニットは、白色出射光を発するよう適合される。
【0026】
好ましくは、LEDパッケージ構造のシール部材の分離部分は、第1発光ユニットと第4発光ユニットとの間に配置された、反射性物質を含む部分を含む。
【0027】
本発明の発光デバイスおよびLEDパッケージ構造は、少なくとも以下の有益な効果を提供し得る。1)発光ユニットは、異なる色または色温度の光を生成し得る。色または色温度は、特定の色または色温度の光が生成される時間を制御することにより、かつ、色光を混合することにより、調整され得る。2)シール部材は、発光ユニットの間のバリアとして機能して、生成され得る予期しない光、つまり、発光ユニットのうちの1つの光が別の発光ユニットに伝播してしまうのを阻止する。3)発光ユニットのうちの1つの上面の部分を覆うシール部材は、発光ユニットの全体が基板上にしっかり配置されることを可能にするか、または発光ユニットの複数の蛍光層または蛍光層が対応する複数のLEDチップまたはLEDチップにしっかり配置されることを可能にする。4)発光ユニットは、同じ電極パッドに接続されて電極パッドの表面積を低減し得、それにより、発光ユニットを収容するために割り当てられた基板の表面積を低減し得る。5)青色出射光を発する第1発光ユニットが、基板上で、第2発光ユニットまたは第3発光ユニットからよりも白色出射光を発する第4発光ユニットから離間しているので、青色出射光は、第4発光ユニットからの予期しない光の誘発が防止される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の好ましい実施形態における発光デバイスの上面図である。
【0029】
図2図1における線AAに沿った断面図である。
【0030】
図3】蛍光層が無い第2発光ユニットを有する、図1における発光デバイスの変形例の側面図である。
【0031】
図4】第1発光ユニットの上面と第2発光ユニットの上面とを部分的に覆うシール部材を有する、図1における発光デバイスの別の変形例の側面図である。
【0032】
図5】凸上面が有る分離部分と凹上面が有る周囲部分とを有する、図1における発光デバイスのさらに別の変形例の側面図である。
【0033】
図6A】本発明の第2の好ましい実施形態における発光デバイスの上面図である。
【0034】
図6B図6Aにおける発光デバイスの別の上面図である。
【0035】
図7】本発明の第3の好ましい実施形態におけるLEDパッケージ構造の上面図である。
【0036】
図8図7におけるLEDパッケージ構造の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明の第1の好ましい実施形態における発光デバイス1の上面図および断面図について図1および図2をそれぞれ参照すると、発光デバイス1は、基板10と、複数の発光ユニット20と、シール部材30とを含む。これらの構成要素の技術的内容が、以下に示される。
【0038】
基板10は、セラミック基板、プリント回路基板、金属リードフレーム等であり得る。本実施形態において、基板10は、例として、セラミック基板である。基板10は、基板10の上面に配置された複数の電極パッド11を含む。故に、電極パッド11は、上部電極パッドと称され得る。本実施形態において、3つの電極パッド11が例として存在する。説明を容易にすべく、3つの電極パッド11はそれぞれ、参照番号111、112および113により示される。基板10は、複数の電極パッド12および複数の導電ビア13をさらに含む。電極パッド12は、基板10の下面に配置される(故に、下部電極パッドと称され得る)。導電ポスト13は、基板10の上面と下面との間に配置され、各々、対応する電極パッド11および12と接触し、かつ、対応する電極パッド11および12を電気的に接続する。本実施形態において、電極パッド12の数は、電極パッド11の数(すなわち、3つ)と対応する。他の実施形態(不図示)において、2つの(すなわち、電極パッド11より1つ少ない)電極パッド12が存在し得る。電極パッド12の一方が2つの電極パッド11と電気的に接続されるのに対し、他方の電極パッド12は、1つの電極パッド11と電気的に接続される。電極パッド11は、基板10の側面(不図示)に延在し得、当該側面に露出し得る。その場合、電極パッド12および導電ポスト13の両方は、分配され得る。
【0039】
発光ユニット20は、基板10上に配置される。本実施形態において、2つの発光ユニット20が、例として提供されており、それぞれ、第1発光ユニット21、第2発光ユニット22と称される。発光ユニット21および22の各々は、LEDチップ200を含む。2つのLEDチップはそれぞれ、第1LEDチップ210、第2LEDチップ220として識別される。LEDチップ210および220は、水平構造、鉛直構造またはフリップチップ構造を有し得、本実施形態において、両方ともフリップチップである。LEDチップ210および220により発される光は、同じ色または異なる色を有し得る。例えば、LEDチップ210および220は両方とも、420nmから490nmの範囲の主ピーク波長を有する青色光を発するよう構成される。
【0040】
LEDチップの個別の調整を可能にしながらもパッケージの体積および電極の数を低減すべく、第1LEDチップ210の2つの電極(すなわち、陰極および陽極)はそれぞれ、基板10の電極パッド111と112とに電気的に接続され、第2LEDチップ220の2つの電極(すなわち、陽極および陰極)はそれぞれ、電極パッド112と113とに電気的に接続される。中央の電極パッド112がLEDチップ210および220の両方の陽極に電気的に接続されて陽極が共通な電気的接続を形成することに留意されたい。この構成により、3つの電極パッド、すなわち電極パッド111から113のみを介して2つのLEDチップ210および220を電気的に接続し、従って、電気的接続に必要な、基板10の上面の表面積を低減することが可能になる。他の実施形態において、2つのLEDチップ210および220は、陰極が共通な電気的接続を代わりに採用し得、または互いから電気的に独立し得る(すなわち、共通陽極または共通陰極なし)。後者の場合、4つの電極パッド11が存在し得る。陽極が共通な配置または陰極が共通な配置は、結果として得られるパッケージの小型化を意図していること、故に、他の電極パッド111および113が、共通陽極または共通陰極の2つの横の面にそれぞれ配置されるのに対し、共通陽極または共通陰極として機能する電極パッド112はパッケージの中央部に設けられることに留意されたい。
【0041】
発光ユニット21および22の各々は、蛍光層400をさらに含む。2つの蛍光層はそれぞれ、第1蛍光層410、第2蛍光層420と称される。第1蛍光層410は、第1LEDチップ210の上方に配置され、第2蛍光層420は、第2LEDチップ220の上方に配置される。第1蛍光層410および第2蛍光層420は、異なる波長変換効果を有し得る。言い換えると、蛍光層410および420は、異なる蛍光体粉末組成または異なる蛍光体粉末濃度を有し得、これにより、第1発光ユニット21の出射光の色温度は、第2発光ユニット22の出射光の色温度とは異なる。例えば、第1発光ユニット21の出射光は、約2600K〜3200Kの色温度を有する白色光であることが好ましく、第2発光ユニット22の出射光は、約5500K〜6500Kの色温度を有する白色光であることが好ましい。
【0042】
図3に示されるような別の実施形態において、第1発光ユニット21のみが蛍光層400を含み、第2発光ユニット22は、第2LEDチップ220のみを含む。従って、第1発光ユニット21により発される光は、第1LEDチップ210の光と、第1LEDチップ210の光から蛍光層400により変換された光との混合物であり、第2発光ユニット22により発される光は、第2LEDチップ220の光であり、第1発光ユニット21により発される光とは色が異なる。例えば、第1発光ユニット21の出射光は、約5500K〜6500Kの色温度を有する白色光(寒白色光)であり、第2発光ユニット22の出射光は、(約420nm〜490nmの主ピーク波長を有する)青色光、緑色光、黄色光、オレンジ色光または(約625nmの主ピーク波長を有する)赤色光である。
【0043】
再び図1および図2を参照すると、蛍光層400は、マトリクスおよび蛍光物質を含む。マトリクスは、セラミック材料(好ましくは二酸化ケイ素)または樹脂(好ましくはエポキシまたはシリコン)であり得る。蛍光物質は、(Sr,Ba)Si(O,Cl):Eu2+、Sr(POCl:Eu2+、(Sr,Ba)MgAl1017:Eu2+、(Sr,Ba)MgSi:Eu2+、SrAl:Eu2+、SrBaSiO:Eu2+、CdS:In、CaS:Ce3+、(Y,Lu,Gd)(Al,Ga)12:Ce3+、CaScSi12:Ce3+、SrSiON:Eu2+、ZnS:Al3+,Cu、CaS:Sn2+、CaS:Sn2+,F、CaSO:Ce3+,Mn2+、LiAlO:Mn2+、BaMgAl1017:Eu2+,Mn2+、ZnS:Cu,Cl、CaWO:U、CaSiOCl:Eu2+、SrBaClAl4−z/2:Ce3+,Mn2+(x:0.2、y:0.7、z:1.1)、BaMgSi:Eu2+、BaSiO:Eu2+、BaLiSi:Eu2+、ZnO:S、ZnO:Zn、CaBa(POCl:Eu2+、BaAl:Eu2+、SrGa:Eu2+、ZnS:Eu2+、Ba(POCl:U、SrWO:U、CaGa:Eu2+、SrSO:Eu2+,Mn2+、ZnS:P、ZnS:P3−,Cl、ZnS:Mn2+、CaS:Yb2+,Cl、GdGa12:Cr3+、CaGa:Mn2+、Na(Mg,Mn)LiSi10:Mn、ZnS:Sn2+、YAl12:Cr3+、SrB13:Sm2+、MgSrSi:Eu2+,Mn2+、α−SrO・3B:Sm2+、ZnS−CdS、ZnSe:Cu,Cl、ZnGa:Mn2+、ZnO:Bi3+、BaS:Au,K、ZnS:Pb2+、ZnS:Sn2+,Li、ZnS:Pb,Cu、CaTiO:Pr3+、CaTiO:Eu3+、Y:Eu3+、(Y,Gd):Eu3+、CaS:Pb2+,Mn2+、YPO:Eu3+、CaMgSi:Eu2+,Mn2+、Y(P,V)O:Eu3+、YS:Eu3+、SrAl:Eu3+、CaYAlO:Eu3+、LaOS:Eu3+、LiW:Eu3+,Sm3+、(Sr,Ca,Ba,Mg)10(POCl:Eu2+,Mn2+、BaMgSi: Eu2+,Mn2+、ZnS:Mn2+,Te2+、MgTiO:Mn4+、KSiF:Mn4+、SrS:Eu2+、Na1.230.42Eu0.12TiSi11、Na1.230.42Eu0.12TiSi13:Eu3+、CdS:In,Te、(Sr,Ca)AlSiN:Eu2+、CaSiN:Eu2+、(Ca,Sr)Si:Eu2+およびEuから成る群から選択される1または複数であり得る。
【0044】
蛍光層400は、前述の蛍光物質を異なる割合で含み得る。例えば、第1蛍光層410は、第1黄緑色蛍光物質および第1赤色蛍光物質を等しくない割合で含む。マトリクスの重量を100部とすると、第1黄緑色蛍光物質の重量は、約90〜120部であり、第1赤色蛍光物質の重量は、約5〜15部である。他方、第2蛍光層420は、第2黄緑色蛍光物質および第2赤色蛍光物質を含む。マトリクスの重量を100部とすると、第2黄緑色蛍光物質の重量が約20〜60部であるのに対し、第2赤色蛍光物質の重量は、約1〜10部である。いくつかの実施形態において、第1蛍光層410は、そのマトリクスの重量を100部とすると、重量が約20〜60部である第1黄緑色蛍光物質および重量が約1〜10部である第1赤色蛍光物質を含み得、第2蛍光層420は、そのマトリクスの重量を100部とすると、重量が約1〜20部である青色蛍光物質のみを含み得る。
【0045】
蛍光層400は、それぞれLEDチップ200の上方に配置された蛍光接着パッチとして設けられ得るか、または、例えば、吹き付け塗装、スクリーン印刷、分配、積層または成形によりLEDチップ200上に直接形成され得る。
【0046】
蛍光接着パッチが蛍光層400として用いられる場合、当該パッチにおける蛍光物質は、当該パッチ内で不均一に分配され得る。例えば、蛍光接着パッチが成形により形成される場合、各パッチの一方の側面の蛍光物質の濃度は、反対の側面よりも高くなる。その結果、前者の側面は、後者の側面よりも滑らかであり、粗さが少ない。一度そのような蛍光接着パッチの高濃度側面がそれぞれLEDチップ200の上面201に接着的に取り付けられる(つまり、低濃度側面は外側を向く)と、滑らかさがより少ないか、または粗さがより多い、パッチの表面は、光の反射を低減し得、従って、発光デバイス1の発光効率を増し得る。逆に、そのような蛍光接着パッチの低濃度側面がそれぞれLEDチップ200の上面201に接着的に取り付けられる(つまり、高濃度側面は外側を向く)場合、発光デバイス1は、より滑らかな外観を有することになる。
【0047】
蛍光接着パッチの形状は、LEDチップ200の上面201のそれらと共に変わり得る。例えば、矩形のパッチは、LEDチップ200の上面201が矩形である場合に用いられる。加えて、蛍光接着パッチの外側面は、異なる角度で傾いて、発光デバイス1のパッチとシール部材30との間の接合を補強することによりパッチを固定する一助となり得る。
【0048】
その上、各々がLEDチップ200および蛍光層400で構成される発光ユニット20は、様々な方法で基板10上に配置され得る。例えば、蛍光層400は、それぞれLEDチップ200の上方に配置されて発光ユニット20をまず形成し得、続いて、発光ユニット20が基板10上に「ピックアンドプレース」法により、または一括移載により配置される。代替的に、発光ユニット20は、例えば、露出したLEDチップ200を基板10に接合し、次に、ピックアンドプレース法を用いて蛍光層400をLEDチップ200のいくつかまたは全ての上方にそれぞれ配置することにより、基板10に徐々に形成され得る。蛍光層400がLEDチップ200に配置される前に、LEDチップ200は、いくつかの透明接着剤(不図示)で設けられ得る。例えば、透明接着剤は、分配によりLEDチップ200に塗布され得る。その後、蛍光層400は、LEDチップ200上に配置され、従って、LEDチップ200に固定される。透明接着剤は、LEDチップ200の少なくとも上面201全体を覆う(または透明接着剤は、LEDチップ200の少なくともいくつかのいくつかの側面部分も覆い得る)。好ましくは、各発光ユニット20の上面24(すなわち、各蛍光層400の上面)は、水平である。
【0049】
シール部材30は、発光デバイス1の発光ユニット20および他の内部構成要素(例えば、電極パッド11)の周辺を、環境上の危険に対して、かつ外力による損傷からそれらの構成要素を保護するように封止するよう適合される。より具体的には、シール部材30は、基板10上に配置され、各発光ユニット20の側面23を覆い、基板10の上面および電極パッド11さえ覆うが、電極パッド12は覆わない。シール部材30は、周囲部分31および分離部分32を含む。分離部分32は、第1発光ユニット21と第2発光ユニット22との間に配置され、2つの発光ユニット21および22の対向する側面23(すなわち、内側の側部表面)を覆う。言い換えると、第1発光ユニット21および第2発光ユニット22は、分離部分32により分離される。他方、周囲部分31は、第1発光ユニット21および第2発光ユニット22の対向しない側面23'(すなわち、外側の側部表面)を囲む。シール部材30は、例えば、分配処理、プレス成形処理または吹き付け塗装処理により形成され得る。
【0050】
シール部材30は、反射性部品として機能すべく、二酸化チタン、窒化ホウ素またはジルコニアなどの反射性物質を含むことが好ましい。そのような場合、第1発光ユニット21および第2発光ユニット22の各々の光がシール部材30を通じて他方の発光ユニットに到達することを防止するように、第2蛍光層420または第1蛍光層410が励起されないように、かつ、結果として光を生成しないように(すなわち、発光ユニット20が互いに干渉しないように)、シール部材30は、発光ユニット20の側面23および23'の全体を覆うことが好ましい。その目標は、第1発光ユニット21および第2発光ユニット22のいずれかが、後者の発光ユニットが作動させられて光を発した場合に、他方の発光ユニットにより励起されたり、予期しない光を生成したりするのを阻止することである。
【0051】
発光ユニット21と22との間の光の干渉をさらに阻止すべく、分離部分32の厚さ(すなわち、第1発光ユニット21の側面23と第2発光ユニット22の側面23との間の最短距離)は、LEDチップ200の高さの半分よりも長く、しかしLEDチップ200の外側の側部表面(すなわち、側面23')と発光デバイス1の外側の側部表面(すなわち、シール部材30の外側の側部表面)との間の最短距離以下であることが好ましい。これにより、分離部分32における反射性物質が、発光ユニット21と22との間に干渉を生じさせることなく発光ユニット21および22の光を外側に反射するのに十分な密度であることが可能になる。一実施形態において、分離部分32の厚さは、160μmである。
【0052】
図4を参照すると、好ましくは、シール部材30は、蛍光層400よりも僅かに高く、かつ、発光ユニット21および22の上面24(すなわち、蛍光層400の上面)を部分的に覆って固定効果をもたらす。言い換えると、側面23および23'に加えて、シール部材30は、上面24の少なくともいくつかの周辺部分を覆い得る。これにより、蛍光層400は、加熱中に膨張させられた場合に、LEDチップ200から分離しなくなる。その上、発光デバイス1の光パターンに不利な効果を一切もたらさないようにすべく、シール部材30の上面34と発光ユニット20の上面24との間の距離(すなわち、高さの差)は、蛍光層400の厚さの15%以下であり、好ましくはそれよりも小さい。この配置により、シール部材30が、光パターンに影響を与えることなく、蛍光接着パッチ(すなわち、蛍光層400)を所定の位置に保持することが可能になる。
【0053】
図5を参照すると、シール部材30の上面34は、凸または凹のいずれかの湾曲した断面状の輪郭を有し得る。より具体的には、分離部分32の上面は、凸上面341を形成し得、周囲部分31の上面は、凹上面342を形成し得る。凸上面341の最高点と凹上面342の最低点との間の高さの差は、シール部材30が発光デバイス1の光パターンを損なうことなく蛍光層400を固定し得るように、蛍光層400の厚さの15%以下であることが好ましい。
【0054】
再び図2を参照すると、シール部材30の上面34は、第1発光ユニット21および第2発光ユニット22の上面24と同じ高さまたは同一平面上であり得もする。または図3に示されるように、シール部材30は、第1発光ユニット21および第2発光ユニット22の上面24ならびに側面23および23'を完全に覆い得、そのような場合、シール部材30は、発光ユニット21および22により生成される光がシール部材30を通過するよう、少なくとも上面24の上方にある部分において、光が透過可能である(すなわち、いかなる反射性物質も含有しない)。
【0055】
再び図1を参照すると、発光デバイス1は、基板10上に配置された帯電防止要素5001または複数をさらに含み得る。本実施形態において、2つの帯電防止要素500が、例として設けられ、第1発光ユニット21と第2発光ユニット22とにそれぞれ対応する。発光ユニット21および22に帯電保護を提供すべく、帯電防止要素500の一方は、電極パッド111および112に電気的に接続されて、それにより第1発光ユニット21に並列接続され、他方の帯電防止要素500は、電極パッド113および112に電気的に接続されて、それにより第2発光ユニット22に並列接続される。帯電防止要素500は、シール部材30の周囲部分31により覆われ得る。言い換えると、発光デバイス1の製造は、発光デバイス1からの帯電防止要素500の露出を阻止すべく、帯電防止要素500を基板10上に配置し、次に帯電防止要素500をシール部材30で完全に覆うことを含み得る。各帯電防止要素500は、ツェナーダイオードであり得るか、またはバリスタ、多層バリスタ(MLV)、ポリマ静電放電(PESD)サプレッサおよび過渡電圧サプレッサ(TVS)から成る群から選択される任意の1つであり得る。
【0056】
発光デバイス1の技術的内容は、いくつかの実例を参照して、以下でより詳細に説明される。
【0057】
例1(図1および図2を参照のこと)。
【0058】
始めに、第1蛍光層410および第2蛍光層420が形成された。より具体的には、100重量部のシリコンがY(Al,Ga)12:Ce3+の105重量部および(Sr,Ca)AlSiN:Eu2+の14重量部と混合された。混合物は、130℃で5分間成形され、次に、複数の段階(例えば、第1段階は、80℃で60分間焼成し、続いて、120℃で60分間焼成し、次に、180℃で120分間焼成する)において焼成されて、第1蛍光層410として約160μmの厚さを有する蛍光接着パッチを形成する。同じ成形条件を用いて、しかし成分の割合を36重量部のY(Al,Ga)12:Ce3+および4重量部の(Sr,Ca)AlSiN:Eu2+と混合された100重量部のシリコンに変えて、第2蛍光層420として、約160μmの厚さを有する別の蛍光接着パッチが形成された。
【0059】
次に、基板10が設けられ、同じ450nmの波長の2つの青色LEDフリップチップが、第1LEDチップ210および第2LEDチップ220として設けられ、直接接合処理により基板10に接合された。次に、帯電防止要素500として機能する2つのツェナーダイオードが、2つの外側電極パッド111および113にそれぞれ接合され、各々、ワイヤにより中央電極パッド112に電気的に接続された。
【0060】
それに続いて、第1蛍光層410の低濃度側面が、第1LEDチップ210に接着的に取り付けられて第1発光ユニット21を形成し、第2蛍光層420の低濃度側面が、第2LEDチップ220に接着的に取り付けられて第2発光ユニット22を形成した。故に、第1蛍光層410および第2蛍光層420の両方が、それらの上向きの高濃度側面を有し、蛍光層の上面は、実質的に同じ高さ(すなわち、互いに同じ高さ)だった。次に、(130℃で5分間の)成形処理により、反射性物質を含有するシリコン組成が、第1LEDチップ210と第2LEDチップ220との中間に、およびそれらの周りに充填されて、反射性物質を含有するシール部材30を形成した。シール部材30は、帯電防止要素500を完全に覆い、第1蛍光層410および第2蛍光層420の上面よりも約20μm高かった。高さの差は、第1蛍光層410および第2蛍光層420の厚さのほぼ12.5%である。その後、シール部材30には、凝固するまで多段階の焼成(例えば、連続してそれぞれ、80℃で60分、120℃で60分、180℃で120分)がなされた。次に、シール部材30および基板10は、ダイヤモンドカッターで切断されて、単体化された発光デバイス1を形成した。一度発光デバイス1が点灯されると、第1発光ユニット21が約2700Kの色温度を有する白色光を発したのに対し、第2発光ユニット22は、約5800Kの色温度を有する白色光を発した。
【0061】
例2(図1および図2を参照のこと)。
【0062】
例1における操作パラメータは、蛍光層400における蛍光物質の組成および濃度を除いて再現された。より具体的には、第1蛍光層410は、100重量部のシリコン、36重量部のY(Al,Ga)12:Ce3+および4重量部の(Sr,Ca)AlSiN:Eu2+を含んでいた。また、第2蛍光層420は、100重量部のシリコンおよび9重量部のBaSi(O,Cl):Eu2+を含んでいた。例1の工程を反復することにより、別の単体化された発光デバイス1が得られた。一度この発光デバイス1が点灯されると、その第1発光ユニット21が約5800Kの色温度を有する白色光を発したのに対し、その第2発光ユニット22は、450nmの主ピーク波長を有する光(すなわち、第2LEDチップ220の光)と、470nmの主ピーク波長を有する光(すなわち、第2蛍光層420を励起することにより生成された光)との混合物である青色光を発した。
【0063】
両方の例における発光ユニット20は低い発光効率を有していたことが分かった。これはおそらく、蛍光層400の上面がシール部材30の樹脂で過度に覆われていたからである。この問題を解決すべく、切断工程が始まる前に余分な樹脂を洗浄(すなわち、除去)するのに有機溶媒が用いられ得る。
【0064】
図6Aおよび図6Bはそれぞれ、本発明の第2の好ましい実施形態における発光デバイス1'の上面図である。発光デバイス1'は構造が発光デバイス1と類似しているので、前者の技術的内容は、後者のそれらと相互参照され得る。発光デバイス1'において、第1発光ユニット21と第2発光ユニット22と基板10との間の電気的接続は、共通陽極(または共通陰極)を含み得る。第1発光ユニット21は、(図3に示されるように)LEDチップ210および蛍光層400を含む。LEDチップ210は、450nm(青色光)の主ピーク波長用に設定されるフリップチップであり、左電極パッド111と中央電極パッド112とにそれぞれ接合された2つの電極を含む。蛍光層400は、100重量部のシリコンおよび150重量部のYAl12:Ce3+を含む。これにより、第1発光ユニット21全体が約5800Kの色温度を有する白色光を発し得る。第2発光ユニット22は、(図3に示されるように)625nm(赤色光)の主ピーク波長用に設定される、その下向きの陽極および上向きの陰極を有する縦型構造チップであるLEDチップ220を含む。陽極は中央電極パッド112に接合され、ワイヤ600がチップを右電極パッド113に電気的に接続する。
【0065】
発光デバイス1'は、帯電防止要素500(例えば、ツェナーダイオード)のみを含む。帯電防止要素500は、共通陽極を共用するがそれらの個別の陰極を有する複数のPN接合を含む。帯電防止要素500は、基板10上に配置され、共通陽極は、中央電極パッド112に電気的に接続され、陰極は、ワイヤ600により、2つの外側電極パッド111および113にそれぞれ電気的に接続される。従って、1つの帯電防止要素500のみが、発光ユニット21および22を電気的に接続してそれにより発光ユニット21および22を保護するのに十分であり、構成要素の数が効果的に低減される。好ましくは、帯電防止要素500は、発光ユニット21および22の反対側に位置し、かつ、発光ユニット21と22との間のギャップ(すなわち、分離部分32)に対応し、そうでなければ、帯電防止要素500と電極パッド113との間のワイヤ600は、発光ユニット22と帯電防止要素500との間で短絡が発生するように、電極パッド113と発光ユニット22との間のワイヤ600に近接し得る。
【0066】
さらに、図6Bを参照すると、第1発光ユニット21および第2発光ユニット22は、(それらの個別の上面の重心である)中心位置X1およびX2をそれぞれ含み、帯電防止要素500は、中心位置X3を含む。中心位置X1は、中心位置X3から第1距離T1だけ離間している。中心位置X2は、中心位置X3から同じく第1距離T1だけ離間している。つまり、中心位置X1とX3との間の距離は、中心位置X2とX3との間の距離に等しい。他方、中心位置X1とX2とは、第2距離T2だけ互いに離間している。第2距離T2は、中心位置X1からX3を相互に結ぶ線が二等辺三角形または正三角形を形成するように、第1距離T1よりも長いか、または第1距離T1と等しいことが好ましく、これにより、第1発光ユニット21の出射光および第2発光ユニット22の出射光が水平線上に投射されることが可能になる。
【0067】
その上、第1距離T1または第2距離T2は、発光デバイス1'のいずれかの側壁の長さの半分以下であることが好ましい。例えば、周囲部分31が長さLの側面を有する場合、第1距離T1または第2距離T2は、長さLの半分以下である。これにより、帯電防止要素500ならびに発光ユニット21および22が、基板10の上面の表面積の低減を可能にするコンパクトな構成において基板10上に配置されることが確実になる。
【0068】
発光デバイス1および1'の技術的内容を開示したが、本明細書は、本発明の第3の好ましい実施形態におけるLEDパッケージ構造2の技術的内容に続く。後者の技術的内容は、前者に相互参照され得る。
【0069】
図7および図8を参照すると、LEDパッケージ構造2は、2つの発光デバイス1の組み合わせ、2つの発光デバイス1'の組み合わせまたは発光デバイス1および発光デバイス1'の組み合わせとして見られ得る。本発明は、そのような組み合わせにいかなる制限も有さない。LEDパッケージ構造2は、基板10"と、複数の発光ユニット20"と、シール部材30"とを含む。複数の(例えば、8つの)電極パッド110が対で基板10"上に配置される。各対は、第1発光ユニット21"から第4発光ユニット24"のうちの1つに電気的に接続される。共通陽極/共通陰極による電気的接続が用いられる場合、6つの電極パッド110のみが、基板10"を発光ユニット21"から24"に電気的に接続する必要がある。第1発光ユニット21"から第4発光ユニット24"の各々は、LEDチップを含む。4つのLEDチップはそれぞれ、第1LEDチップ210"、第2LEDチップ220"、第3LEDチップ230"、第4LEDチップ240"として識別される。第1LEDチップ210"および第2LEDチップ220"が水平構造を有し得るのに対し、第3LEDチップ230"および第4LEDチップ240"は、鉛直構造を有する。第1LEDチップ210"から第4LEDチップ240"は、代わりにフリップチップであり得る。
【0070】
第1LEDチップ210"から第4LEDチップ240"は、可視光(例えば、青色光、緑色光、オレンジ色光または黄色光)または不可視光(例えば、紫外線または赤外線)を発するよう構成され得る。高彩度かつ高演色評価数の光を生成すべく、本実施形態における第1LEDチップ210"から第4LEDチップ240"は、赤色光、緑色光および青色光を発するためのRGB LEDチップの組み合わせ、赤色光、緑色光、青色光および白色光を発するためのRGBW LEDチップの組み合わせ、赤色光、緑色光、青色光およびオレンジ色光を発するためのRGBO LEDチップの組み合わせまたは赤色光、緑色光、青色光および黄色光を発するためのRGBY LEDチップの組み合わせであり得る。第1LEDチップ210"から第4LEDチップ240"に供給される電流を調整することにより、望ましい、白色のバランスおよび輝度が実現され得る。
【0071】
例えば、RGBW LEDチップの組み合わせまたはRGBY LEDチップの組み合わせを取り上げる。第1発光ユニット21"から第4発光ユニット24"は、矩形配列で配置され得る。第1LEDチップ210"および第4LEDチップ240"は青色LEDチップであり、第4LEDチップ240"は蛍光層400"で覆われ、第2LEDチップ220"および第3LEDチップ230"はそれぞれ赤色LEDチップおよび緑色LEDチップである。蛍光層を一切有さない第1発光ユニット21"から第3発光ユニット23"はそれぞれ、青色出射光と、赤色出射光と、緑色出射光とを発し得る。第4発光ユニット24"は、蛍光層400"における蛍光物質の種類および組成に応じて、白色出射光または黄色出射光のいずれかを発し得る。蛍光物質は、光の望ましい波長に従って、ガーネット粉末、窒化物粉末、ケイ酸塩粉末、KSF(KSiF:Mn4+)粉末、SiAlON粉末等から用意され得る。ガーネット粉末は、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)系蛍光体粉末であり得る。イットリウム(Y)は、Tb、Lu、Gd、La、ScおよびSmから成る群から選択される少なくとも1つの元素で置換され得る。アルミニウム(A)は、GaおよびInから成る群から選択される少なくとも1つの元素で置換され得る。窒化物粉末は、CASNまたはSCASNであり得る。蛍光層400"を形成すべく、第4LEDチップ240"は、第4LEDチップ240"と寸法が対応する開口を有するマスクを介して、上方から選択的に吹き付け塗装され得る。
【0072】
第1発光ユニット21"が点灯された場合、第1発光ユニット21"が発する青色光は、第4発光ユニット24"の蛍光層400"を励起し得る。これにより、白色出射光または黄色出射光が生成され、白色出射光または黄色出射光が青色光の色を変える。この問題を軽減または排除すべく、第1発光ユニット21"および第4発光ユニット24"を対角線上に配置して、それらの間の距離(すなわち、第1距離T1")を増加させることが実現可能である。つまり、第1発光ユニット21"から第4発光ユニット24"がそれぞれ中心位置X1"からX4"を有するので、中心位置X1"とX4"との間で画定される第1距離T1"は、中心位置X1"とX3"との間でだけでなく中心位置X1"とX2"との間でも画定される第2距離T2"よりも長くされ得る。
【0073】
前述の青色光の色ずれは、不透明であるかまたは反射性が高いかのいずれかである第1発光ユニット21"および第4発光ユニット24"を覆う、シール部材30"の部分をレンダリングすることによっても対処され得る。より具体的には、シール部材30"は、周囲部分31"および分離部分32"を含む。分離部分32"は、第1発光ユニット21"から第4発光ユニット24"の間に配置され、第1発光ユニット21"から第4発光ユニット24"の2つの対応する対の側面230を覆う。周囲部分31"は、第1発光ユニット21"から第4発光ユニット24"を囲む。少なくとも、第1発光ユニット21"と第4発光ユニット24"との間に配置された分離部分32"(または少なくとも、分離部分32"のうちの第1発光ユニット21"と第4発光ユニット24"との間に配置された部分)は、第1発光ユニット21"により発される青色出射光が第4発光ユニット24"に到達するのを防止するためのバリアとして機能すべく、50%よりも高い反射率を有する不透明物質または反射性物質(例えば、二酸化チタン、窒化ホウ素および/またはジルコニア)を含有し得る。
【0074】
第1LEDチップ210"から第4LEDチップ240"は、独立して点灯および消灯されるように、別個の光源(不図示)にそれぞれ接続され得る。その場合、第1LEDチップ210"から第4LEDチップ240"は、発される光の色または色温度(例えば、2200〜3500K)の変調を可能にすべく、一度に全てが、または部分的にのみ、点灯され得る。電源が有線または無線のスマート光変調システムと共に動作して、望ましい照明効果を実現し得る。「無線」という用語は、例えば、赤外線、無線周波数(RF)信号、GPRS(汎用パケット無線サービス)/CDMA(符号分割多重アクセス)、Wi−FiまたはZigBee(登録商標)を介した制御を指す。
【0075】
要約すると、本発明の発光デバイスおよびLEDパッケージ構造は、異なる色または色温度の光を生成し得、かつ、発される光の色または色温度の調整を可能にし得る。その上、各発光ユニットにより発される光は、別の発光ユニットからの望ましくない光の誘発が防止され、また、発光ユニットにより占められる基板の表面積が低減されてデバイスまたはパッケージ構造の全体を小型化する一助となる。
【0076】
上記で説明された実施形態は、本発明がどのように実施され得るかを実証するために、かつ、本発明の技術的特徴に光をあてるためにのみ機能する。実施形態は、出願人により求められている特許権保護の範囲を制限することを意図していない。当該範囲は、添付の請求項により画定される。当業者により容易に想像され得る全ての変更または同等の配置は、本発明の範囲内に入るべきである。
図1
図2
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図6A
図6B
図7
図8