(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
発射機からの発射信号を受信することと、ここで、前記発射信号は前記発射機で2つのビット情報ストリームをそれぞれ、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列に変調し、前記第1の複素シンボル系列と前記第2の複素シンボル系列で重畳処理を行って第3の複素シンボル系列を生成した後、Grayマッピング属性を有する前記第3の複素シンボル系列によって形成されたものであって、
受信機のタイプに応じて、対応する復調方式を用いて受信信号に復調を行うことと、を含み、
前記第1の複素シンボル系列と前記第2の複素シンボル系列で重畳処理を行って、前記第3の複素シンボル系列を生成することが、
前記第1の複素シンボル系列に基づいて前記第2の複素シンボル系列の複素平面における偏角を変化させ、信号の強度の度合いは不変に保持し、変化後のシンボル系列を取得することと、
前記第1の複素シンボル系列と前記変化後のシンボル系列を重畳処理して、前記第3の複素シンボル系列を生成することと、を含み、
前記第1の複素シンボル系列と前記変化後のシンボル系列を重畳処理し、前記第3の複素シンボル系列を生成することが、
前記第3の複素シンボル系列が√(P1)・(x1+y1・i)+√(P2)・[(−1)┌Xstd/2┐・x2+(−1)┌Ystd/2┐・y2・i]であることと、
前記第3の複素シンボル系列が√(P1)・(x1+y1・i)+√(P2)・[(−1)└Xstd/2┘・x2+(−1)└Ystd/2┘・y2・i]であることの中の一つを含むマルチユーザ情報伝送の復調方法。
(ここで、√(P1)・(x1+y1・i)は前記第1の複素シンボル系列で、√(P2)・(x2+y2・i)は前記第2の複素シンボル系列で、√(P2)・[(−1)┌Xstd/2┐・x2+(−1)┌Ystd/2┐・y2・i]又は√(P2)・[(−1)└Xstd/2┘・x2+(−1)└Ystd/2┘・y2・i]は前記変化後のシンボル系列で、Xstd+Ystd・iは第1の複素シンボル系列に対応する非正規化の整数格子点コンスタレーションシンボルで、
BPSKの対応するXstd値が{1,−1}で、Ystdの値がゼロであるものと、
QPSKの対応するXstd、Ystdの値が{1,−1}であるものと、
16QAMの対応するXstd、Ystdの値が{1,−1,3,−3}であるものと、
64QAMの対応するXstd、Ystdの値が{1,−1,3,−3,5,−5,7,−7}であるものとを含み、
√(P1)は第1のパワー調整因子で、√(P2)は第2のパワー調整因子で、┌・┐は四捨五入を表し、└・┘は切り捨てを表す。)
前記第1のパワー調整因子及び/又は前記第2のパワー調整因子を調整することで前記第3の複素シンボル系列を調整するように構成され、又は、前記第1のパワー調整因子及び/又は前記第2のパワー調整因子を調整することで前記第3の複素シンボル系列がマッピングされた信号点配置図を調整するように構成される調整手段をさらに含み、
又は、チャネル条件に基づいて符号化変調方式を確定して2つのユーザ情報ストリームに符号化処理を行って、前記2つのビット情報ストリームを生成するように構成される生成手段を更に含み、ここで、前記2つのユーザ情報ストリーム中の第1のユーザ情報ストリームの保護優先度は2つのユーザ情報ストリーム中の第2のユーザ情報ストリームの保護優先度より高い請求項9に記載の装置。
発射機からの発射信号を受信するように構成される受信手段と、ここで、前記発射信号は発射機で2つのビット情報ストリームをそれぞれ、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列に変調し、前記第1の複素シンボル系列と前記第2の複素シンボル系列で重畳処理を行って第3の複素シンボル系列を生成した後、Grayマッピング属性を有する前記第3の複素シンボル系列によって形成され;
受信機のタイプに応じて対応する復調方式を用いて受信信号に復調を行うように構成される復調手段と、を含み、
前記第1の複素シンボル系列と前記第2の複素シンボル系列で重畳処理を行って、前記第3の複素シンボル系列を生成することが、
前記第1の複素シンボル系列に基づいて前記第2の複素シンボル系列の複素平面における偏角を変化させ、信号の強度の度合いは不変に保持し、変化後のシンボル系列を取得することと、
前記第1の複素シンボル系列と前記変化後のシンボル系列を重畳処理して、前記第3の複素シンボル系列を生成することと、を含み、
前記第1の複素シンボル系列と前記変化後のシンボル系列を重畳処理し、前記第3の複素シンボル系列を生成することが、
前記第3の複素シンボル系列が√(P1)・(x1+y1・i)+√(P2)・[(−1)┌Xstd/2┐・x2+(−1)┌Ystd/2┐・y2・i]であることと、
前記第3の複素シンボル系列が√(P1)・(x1+y1・i)+√(P2)・[(−1)└Xstd/2┘・x2+(−1)└Ystd/2┘・y2・i]であることの中の一つを含むマルチユーザ情報伝送の復調装置。
(ここで、√(P1)・(x1+y1・i)は前記第1の複素シンボル系列で、√(P2)・(x2+y2・i)は前記第2の複素シンボル系列で、√(P2)・[(−1)┌Xstd/2┐・x2+(−1)┌Ystd/2┐・y2・i]又は√(P2)・[(−1)└Xstd/2┘・x2+(−1)└Ystd/2┘・y2・i]は前記変化後のシンボル系列で、Xstd+Ystd・iは第1の複素シンボル系列に対応する非正規化の整数格子点コンスタレーションシンボルで、
BPSKの対応するXstd値が{1,−1}で、Ystdの値がゼロであるものと、
QPSKの対応するXstd、Ystdの値が{1,−1}であるものと、
16QAMの対応するXstd、Ystdの値が{1,−1,3,−3}であるものと、
64QAMの対応するXstd、Ystdの値が{1,−1,3,−3,5,−5,7,−7}であるものとを含み、
√(P1)は第1のパワー調整因子で、√(P2)は第2のパワー調整因子で、┌・┐は四捨五入を表し、└・┘は切り捨てを表す。)
【背景技術】
【0002】
マルチユーザ情報伝送技術は多重アクセス技術とも呼ばれ、直交多元接続(Orthogonal Multiple Access、単にOMAと称す)と非直交多元接続(None Orthogonal Multiple Access、単にNOMAと称す)とに分けられる。伝統的なTDMA、直交CDMA、OFDMAはいずれも直交多重アクセス技術のカテゴリに属される。直交多重アクセス技術において、各ユーザは互い厳格に直交する「サブチャネル」を用いて通信を行うので、復調する際に各ユーザ情報間で互いに干渉することがなく、ユーザ情報を分離するに容易である。これに対し、非直交多重アクセス技術において、それぞれのユーザの情報がいずれも「全チャネル」で伝送されるので、復調する際に各ユーザ情報間で互いに干渉し、ユーザ情報の分離が面倒である。
【0003】
非直交多重アクセス技術は通常、以下のような2種類の復調方法を利用する:
第1種類:それぞれのユーザがいずれも他のユーザの干渉下で復調し、その実現は簡単であるが、性能は損害がある。
【0004】
第2種類:干渉除去技術、即ちマルチユーザ検出技術を用いている。
【0005】
以下、2つのユーザの逐次干渉除去(Successive Interference Cancellation、単にSICと称す)プロセスを例に簡単に説明し、マルチユーザのSICプロセスはこれから簡単に推定できる。まず、ユーザAの情報を復調して得る(ユーザBの干渉下でA情報を復調して得る)。その後、ユーザB情報の復調を行う時、先に復調して得たA情報(再構築する必要があることもある)を引いて、ユーザB情報を復調して得る。これにより、ユーザB情報は干渉がないので、性能が大幅に向上される。既存技術において非直交多重アクセス技術にSIC技術を結合すると、マルチユーザ情報容量の限界に達することができる。
【0006】
次に、無線通信システムにおける下りマルチユーザ情報伝送システム中の重畳符号化技術を説明する。
図1は既存技術に係わるNOMA下り放送を示す図である。
図1に示すように、下りマルチユーザ情報の伝送は通常、下り放送とも呼ばれ、発射機が非直交の方式で複数の受信機にそれぞれ必要とする情報を送信することを指す。ここで、マルチユーザ多重アクセス「放送」とは、異なるユーザの情報を基地局によって一緒に送信されることを指し、既存の放送(例えば、放送局による放送)において基地局が全てのユーザに同一の情報を送信するのと差異がある。
【0007】
図2は既存技術に係わるNOMA方式とOMA方式の容量比較を示す図である。
図2に示すように、下りマルチユーザ情報伝送技術(下り放送)は、非直交多元接続(NOMA)と直交多元接続(OMA)との2種類のアクセス方式がある。NOMA方式は、それぞれのユーザが全部自由度を使用可能であるので、OMA方式に比べ一層大きいシステム容量又はエッジスループットを得ることができる。特に、NOMA下り放送はエッジユーザの容量を更に優先して向上させると共に、中心ユーザの高スループットを基本的に保持できる。NOMA放送を送信する前、複数のユーザの信号を重畳した後、同一の時間周波数リソースで送信する。複数のユーザの信号を重畳するプロセスを「重畳符号化」と称する。
【0008】
複数のユーザの信号を直接に加算することは最も簡単な「重畳符号化」であって、且つ、このような最も簡単に直接に加算する重畳符号化方式にコードブロックレベルSICを結合しても下りマルチユーザチャネル容量の限界に達することができる。しかし、このような最も簡単な直接に加算する重畳符号化方式で最終的に組み合わされる信号点(Constellation Points)はGrayマッピング(マッピングされる隣接する信号点が1ビットのみの差異があるだけで、これにより変調性能が最適である)の属性を有しない。
図3は既存技術に係わる複数のユーザの信号を直接に重畳符号化することを示す図である。
図3にQPSKシンボルとQPSKシンボルを直接に重畳したコンスタレーションを示す。端末が簡単なシンボルレベルのSICを用いて受信すると、その復調性能の低減は大きいので、その性能を保証するため、端末は複雑なコードブロックレベルのSICを用いる必要がある。コードブロックレベルのSICは端末にとって実現複雑度、電力消費、遅延が大きく、端末がこれらを容認できない場合がある。
【0009】
階層変調(Hierarchical modulation)も重畳符号化の変形とみなすことができる。階層変調とは、高優先度ビットストリームと低優先度ビットストリームを組み合せで重畳後の変調シンボルを形成することを指す。階層変調によってGrayマッピング属性を有するコンスタレーションを組み合せて得ることができるが、階層変調によると、異なるデータストリームに異なるパワーを柔軟に割り当てることができず、実現する際の複雑度も高い。一方、異なるデータストリームに異なるパワーを割り当てることは下りマルチユーザチャネル容量に達するに不可欠な手段である。
【0010】
上記のように、既存技術において複数のユーザの信号を直接に加算して最終的に得られる信号点はGrayマッピング属性に欠けている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の実施例は、既存技術において複数のユーザの信号を直接に加算して最終的に得られる信号点がGrayマッピング属性に欠けている問題を少なくとも解決できるマルチユーザ情報伝送の重畳、復調方法及び装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の実施例の一態様によると、マルチユーザ情報伝送の重畳方法を提供する。
【0013】
本発明の実施例に係わるマルチユーザ情報伝送の重畳方法は、2つのビット情報ストリームをそれぞれ、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列に変調することと、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列とで重畳処理を行って、Grayマッピング属性を有する第3の複素シンボル系列を生成することと、第3の複素シンボル系列によって発射信号を形成し、発射信号を複数の受信機に送信することと、を含む。
【0014】
2つのビット情報ストリームをそれぞれ、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列に変調することが、2つのビット情報ストリーム中の第1の情報ストリームをパワー正規化信号点配置図によって変調した後のパワー正規化された変調シンボル系列に、第1のパワー調整因子を掛け算して第1の複素シンボル系列を得ることと、2つのビット情報ストリーム中の第2の情報ストリームをパワー正規化信号点配置図によって変調した後のパワー正規化された変調シンボル系列に、第2のパワー調整因子を掛け算して第2の複素シンボル系列を得ることと、を含み、ここで、第1の複素シンボル系列の長さは1を含み、第2の複素シンボル系列の長さは1を含み、第1のパワー調整因子は第2のパワー調整因子より大きく、第1の複素シンボル系列の変調次数は第2の複素シンボル系列の変調次数以下であることが好ましい。
【0015】
第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列で重畳処理を行って、第3の複素シンボル系列を生成することが、第1の複素シンボル系列に基づいて第2の複素シンボル系列の複素平面における偏角を変化させ、その度合いは不変に保持し、変化後のシンボル系列を取得することと、第1の複素シンボル系列と変化後のシンボル系列を重畳処理して、第3の複素シンボル系列を生成することと、を含むことが好ましい。
【0016】
第2の複素シンボル系列を変化させて、変化後のシンボル系列を取得することが、第1の複素シンボル系列の実部の値から、変化後のシンボル系列の実部シンボルを確定することと、第1の複素シンボル系列の虚部の値から、変化後のシンボル系列の虚部シンボルを確定することと、を含むことが好ましい。
【0017】
第1の複素シンボル系列と変化後のシンボル系列を重畳処理し、第3の複素シンボル系列を生成することが、第3の複素シンボル系列が√(P1)・(x1+y1・i)+√(P2)・[(−1)
┌Xstd/2┐・x2+(−1)
┌Ystd/2┐・y2・i]であることと、第3の複素シンボル系列が√(P1)・(x1+y1・i)+√(P2)・[(−1)
└Xstd/2┘・x2+(−1)
└Ystd/2┘・y2・i]であることの中の1つを含み、ここで、√(P1)・(x1+y1・i)は第1の複素シンボル系列で、√(P2)・(x2+y2・i)は第2の複素シンボル系列で、√(P2)・[(−1)
┌Xstd/2┐・x2+(−1)
┌Ystd/2┐・y2・i]又は√(P2)・[(−1)
└Xstd/2┘・x2+(−1)
└Ystd/2┘・y2・i]は変化後のシンボル系列で、Xstd+Ystd・iは第1の複素シンボル系列に対応する非正規化の整数格子点コンスタレーションシンボルで、BPSKの対応するX
std値が{1,−1}で、Y
stdの値がゼロであるものと、QPSKの対応するX
std、Y
stdの値が{1,−1}であるものと、16QAMの対応するX
std、Y
stdの値が{1,−1,3,−3}であるものと、64QAMの対応するX
std、Y
stdの値が{1,−1,3,−3,5,−5,7,−7}であるものとを含み、√(P1)は第1のパワー調整因子で、√(P2)は第2のパワー調整因子で、┌・┐は四捨五入を表し、└・┘は切り捨てを表す。
【0018】
第3の複素シンボル系列を生成した後、第1のパワー調整因子及び/又は第2のパワー調整因子を調整することで、第3の複素シンボル系列を調整することと、又は、第1のパワー調整因子及び/又は第2のパワー調整因子を調整することで、第3の複素シンボル系列がマッピングされた信号点配置図を調整することと、を更に含むことが好ましい。
【0019】
2つのビット情報ストリームをそれぞれ、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列に変調する前、チャネル条件に基づいて、符号化変調方式を確定して、2つのユーザ情報ストリームに符号化処理を行って、2つのビット情報ストリームを生成することを更に含み、ここで、2つのユーザ情報中の第1のユーザ情報ストリームの保護優先度が2つのユーザ情報中の第2のユーザ情報ストリームの保護優先度より高いことが好ましい。
【0020】
本発明の実施例に係わる他の一態様によると、マルチユーザ情報伝送の復調方法を提供する。
【0021】
本発明の実施例に係わるマルチユーザ情報伝送の復調方法は、発射機からの発射信号を受信することと、ここで、発射信号は発射機で2つのビット情報ストリームをそれぞれ、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列に変調し、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列で重畳処理を行って第3の複素シンボル系列を生成した後、Grayマッピング属性を有する第3の複素シンボル系列によって形成されたものであって、自体のタイプに応じて、対応する復調方式を用いて受信信号に復調を行うことと、を含む。
【0022】
自体のタイプに応じて対応する復調方式を用いて受信信号に復調を行うことが、自体のタイプがセルエッジユーザと確定された場合、干渉信号が乗せられた受信信号から直接にセルエッジユーザに送信しようとする第1部分信号を復調することと、第1部分信号からセルエッジユーザに対応するユーザ情報を復号化することと、を含むことが好ましい。
【0023】
自体のタイプに応じて対応する復調方式を用いて受信信号に復調を行うことが、自体のタイプがセル中心ユーザと確定された場合、干渉信号が乗せられた受信信号から直接にセルエッジユーザに送信しようとする第1部分信号を復調することと、受信信号中の第1部分信号を除去し、残り部分信号からセル中心ユーザに送信しようとする第2部分信号を復調することと、第1部分信号に基づいて、第2部分信号の複素平面における偏角を変化させ、度合いは不変に保持し、変化後の第2部分信号を得ることと、変化後の第2部分信号からセル中心ユーザに対応するユーザ情報を復号化することと、を含むことが好ましい。
【0024】
各ユーザが発射信号を受信するに用いられるチャネルの時間周波数リソースは同一であって、重複して使用することが好ましい。
【0025】
本発明の実施例に係わる他の一態様によると、マルチユーザ情報伝送の重畳装置を提供する。
【0026】
本発明の実施例に係わるマルチユーザ情報伝送の重畳装置は、2つのビット情報ストリームをそれぞれ、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列に変調するように構成される変調手段と、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列で重畳処理を行って、Grayマッピング属性を有する第3の複素シンボル系列を生成するように構成される重畳手段と、第3の複素シンボル系列によって発射信号を形成し、発射信号を複数の受信機に送信するように構成される送信手段と、を含む。
【0027】
変調手段が、2つのビット情報ストリーム中の第1の情報ストリームをパワー正規化信号点配置図によって変調した後のパワー正規化された変調シンボル系列に、第1のパワー調整因子を掛け算して第1の複素シンボル系列を得るように構成される第1の変調ユニットと、2つのビット情報ストリーム中の第2の情報ストリームをパワー正規化信号点配置図によって変調した後のパワー正規化された変調シンボル系列に、第2のパワー調整因子を掛け算して第2の複素シンボル系列を得るように構成される第2の変調ユニットと、を含み、ここで、第1の複素シンボル系列の長さは1を含み、第2の複素シンボル系列の長さは1を含み、第1のパワー調整因子は第2のパワー調整因子より大きく、第1の複素シンボル系列の変調次数は第2の複素シンボル系列の変調次数以下であることが好ましい。
【0028】
重畳手段が、第1の複素シンボル系列に基づいて第2の複素シンボル系列の複素平面における偏角を変化させ、度合いは不変に保持し、変化後のシンボル系列を取得するように構成される取得ユニットと、第1の複素シンボル系列と変化後のシンボル系列を重畳処理し、第3の複素シンボル系列を生成するように構成される重畳ユニットと、を含むことが好ましい。
【0029】
取得ユニットが、第1の複素シンボル系列の実部の値から、変化後のシンボル系列の実部シンボルを確定するように構成される第1の取得サブユニットと、第1の複素シンボル系列の虚部の値から、変化後のシンボル系列の虚部シンボルを確定するように構成される第2の取得サブユニットと、を含むことが好ましい。
【0030】
符号化ユニットが、第1の複素シンボル系列と変化後のシンボル系列を重畳処理し、√(P1)・(x1+y1・i)+√(P2)・[(−1)
┌Xstd/2┐・x2+(−1)
┌Ystd/2┐・y2・i]である第3の複素シンボル系列と、√(P1)・(x1+y1・i)+√(P2)・[(−1)
└Xstd/2┘・x2+(−1)
└Ystd/2┘・y2・i]である第3の複素シンボル系列の中の1つを生成するように構成され、ここで、√(P1)・(x1+y1・i)は第1の複素シンボル系列で、√(P2)・(x2+y2・i)は第2の複素シンボル系列で、√(P2)・[(−1)
┌Xstd/2┐・x2+(−1)
┌Ystd/2┐・y2・i]又は√(P2)・[(−1)
└Xstd/2┘・x2+(−1)
└Ystd/2┘・y2・i]は変化後のシンボル系列で、Xstd+Ystd・iは第1の複素シンボル系列に対応する非正規化の整数格子点コンスタレーションシンボルで、BPSKの対応するX
stdの値が{1,−1}で、Y
stdの値がゼロであるものと、QPSKの対応するX
std、Y
stdの値が{1,−1}であるものと、16QAMの対応するX
std、Y
stdの値が{1,−1,3,−3}であるものと、64QAMの対応するX
std、Y
stdの値が{1,−1,3,−3,5,−5,7,−7}であるものを含み、√(P1)は第1のパワー調整因子で、√(P2)は第2のパワー調整因子で、┌・┐は四捨五入を表し、└・┘は切り捨てを表す。
【0031】
上記装置が、第1のパワー調整因子及び/又は第2のパワー調整因子を調整することで第3の複素シンボル系列を調整するように構成され、又は、第1のパワー調整因子及び/又は第2のパワー調整因子を調整することで第3の複素シンボル系列がマッピングされた信号点配置図を調整するように構成される調整手段を更に含むことが好ましい。
【0032】
上記装置が、チャネル条件に基づいて符号化変調方式を確定して2つのユーザ情報ストリームに符号化処理を行って、2つのビット情報ストリームを生成するように構成される生成手段を更に含み、ここで、2つのユーザ情報中の第1のユーザ情報ストリームの保護優先度は2つのユーザ情報中の第2のユーザ情報ストリームの保護優先度より高いことが好ましい。
【0033】
本発明の実施例に係わる更なる他の一態様によると、マルチユーザ情報伝送の復調装置を提供する。
【0034】
本発明の実施例に係わるマルチユーザ情報伝送の復調装置は、発射機からの発射信号を受信するように構成される受信手段と、ここで、発射信号は発射機で2つのビット情報ストリームをそれぞれ、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列に変調し、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列で重畳処理を行って第3の複素シンボル系列を生成した後、Grayマッピング属性を有する第3の複素シンボル系列によって形成され;自体のタイプに応じて対応する復調方式を用いて受信信号に復調を行うように構成される復調手段と、を含む。
【0035】
復調手段が、自体のタイプがセルエッジユーザと確定された場合、干渉信号が乗せられた受信信号から直接にセルエッジユーザに送信しようとする第1部分信号を復調するように構成される第1の復調ユニットと、第1部分信号からセルエッジユーザに対応するユーザ情報を復号化するように構成される第1の復号化ユニットと、を含むことが好ましい。
【0036】
復調手段が、自体のタイプがセル中心ユーザと確定された場合、干渉信号が乗せられた受信信号から直接にセルエッジユーザに送信しようとする第1部分信号を復調するように構成される第2の復調ユニットと、受信信号中の第1部分信号を除去し、残り部分信号からセル中心ユーザに送信しようとする第2部分信号を復調するように構成される第3の復調ユニットと、第1部分信号に基づいて第2部分信号の複素平面における偏角を変化させ、度合いは不変に保持し、変化後の第2部分信号を得るように構成される処理ユニットと、変化後の第2部分信号からセル中心ユーザに対応するユーザ情報を復号化するように構成される第2の復号化ユニットと、を含むことが好ましい。
【0037】
各ユーザが発射信号を受信するに用いられるチャネルの時間周波数リソースは同一であって、重複して使用することが好ましい。
【発明の効果】
【0038】
本発明の実施例によると、2つのビット情報ストリームをそれぞれ、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列に変調することと、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列で重畳処理を行って、Grayマッピング属性を有する第3の複素シンボル系列を生成することと、第3の複素シンボル系列によって発射信号を形成し、発射信号を複数の受信機に送信することと、を利用して、既存技術において複数のユーザの信号を直接に加算して最終的に得られる信号点がGrayマッピング属性に欠けている問題を解決し、NOMA 下り放送通信システムにおいてSIC受信機を簡略化し、受信端にシンボルレベルのSIC復調を最大限に行わせることができ、同時に、重畳後のシンボルがGray属性を有し、簡単且つ柔軟に異なるデータストリームに異なるパワーを割り当てることができ、多重アクセス性能を向上させる。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、図面を参照し実施例を結合して本発明を説明する。尚、矛盾しない場合、本願の実施例及び実施例中の特徴を組み合わせることができる。
【0041】
図4は本発明の実施例に係わるマルチユーザ情報伝送の重畳方法を示すフローチャートである。
図4に示すように、当該方法はステップS402〜ステップS406を含む。
【0042】
ステップS402において、2つのビット情報ストリームをそれぞれ、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列に変調する。
【0043】
ステップS404において、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列で重畳処理を行って、第3の複素シンボル系列を生成し、ここで、第3の複素シンボル系列はGrayマッピング属性を有する。
【0044】
ステップS406において、第3の複素シンボル系列によって発射信号を形成し、発射信号を複数の受信機に送信する。
【0045】
既存技術において複数のユーザの信号を直接に加算して最終的に得られる信号点はGrayマッピング属性に欠けている。
図4に示す方法によると、発射機が中心ユーザのコンスタレーションに対応する変化処理を行った後に重畳処理を行い、その後重畳後のシンボルによって発射信号を形成してセル内エッジユーザの受信機と中心ユーザの受信機に送信する。これにより、NOMA下り放送システムの場合、受信端がシンボルレベルのSIC復調を行うことができ、SIC受信機を大変簡略化できると共に、重畳後のシンボルがGray属性を有し、そして、簡単且つ柔軟に異なるデータストリームに異なるのパワーを割り当てることができ、多重アクセスの性能を向上させ、特にセル中心ユーザの性能を向上させる。
【0046】
尚、本発明の実施例で提供する下りマルチユーザ情報伝送システムの重畳方案は旧バージョンの下り放送システムも支援できる。
【0047】
ステップS402において、2つのビット情報ストリームをそれぞれ、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列に変調することがステップS1〜ステップS2を含むことが好ましい。
【0048】
ステップS1において、2つのビット情報ストリーム中の第1の情報ストリームをパワー正規化信号点配置図によって変調した後のパワー正規化された変調シンボル系列に、第1のパワー調整因子を掛け算して第1の複素シンボル系列を得る。
【0049】
ステップS2において、2つのビット情報ストリーム中の第2の情報ストリームをパワー正規化信号点配置図によって変調した後のパワー正規化された変調シンボル系列に、第2のパワー調整因子を掛け算して第2の複素シンボル系列を得る。
【0050】
ここで、第1の複素シンボル系列の長さは1を含み、第2の複素シンボル系列の長さは1を含み、第1のパワー調整因子は第2のパワー調整因子より大きく、第1の複素シンボル系列の変調次数は第2の複素シンボル系列の変調次数以下である。
【0051】
好適な実施例において、複素シンボル系列S1は、C1をパワー正規化信号点配置図によって変調した後のパワー正規化された変調シンボル系列に、1つのパワー調整因子を掛け算して得たものを指す。複素シンボル系列S2は、C2をパワー正規化信号点配置図によって変調した後のパワー正規化された変調シンボル系列に、1つのパワー調整因子を掛け算して得たものを指す。C1を変調した後の一定のパワーを有する複素シンボル系列S1は√(P1)・(x1+y1・i)で、C2を変調した後の一定のパワーを有する複素シンボル系列S2は√(P2)・(x2+y2・i)である。S1のパワー調整因子は√(P1)で、S2のパワー調整因子は√(P2)である。√(P1)は√(P2)より大きい。√(P1)が√(P2)以下である場合、シンボル系列S2にコンスタレーション変化を行う必要がない。
【0052】
ステップS404において、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列で重畳処理を行って、第3の複素シンボル系列を生成することがステップS3〜ステップS4を含むことが好ましい。
【0053】
ステップS3において、第1の複素シンボル系列に基づいて第2の複素シンボル系列の複素平面における偏角を変化させ、度合いは不変に保持し、変化後のシンボル系列を得る。
【0054】
ステップS4において、第1の複素シンボル系列と変化後のシンボル系列を重畳処理し、第3の複素シンボル系列を生成する。
【0055】
好適な実施例において、複素シンボル系列S1とS2との重畳は、複素シンボル系列S1と複素シンボル系列S2の変化後のシンボルSとを直接に重畳することであることができ、直接に重畳した後の複素シンボル系列S3は(S1+S)で表すことができる。S1とS2の変化後のシンボルを直接に重畳してS3を得る。S3の信号点はGray属性を有し、他の方法で重畳した後のシンボルコンスタレーションにGray属性を具備させることができる。
【0056】
ステップS3において、第2の複素シンボル系列を変化させて、変化後のシンボル系列を取得する操作が、ステップS31〜ステップS32を含むことが好ましい。
【0057】
ステップS31において、第1の複素シンボル系列の実部の値から変化後のシンボル系列の実部シンボルを確定する。
【0058】
ステップS32において、第1の複素シンボル系列の虚部の値から変化後のシンボル系列の虚部シンボルを確定する。
【0059】
好適な実施例において、複素シンボル系列S2とS1に重畳処理を行う前、変化処理を経て、S1実部の値からS実部のシンボルを確定し、S1虚部の値からS虚部のシンボルを確定しなければならない。複素シンボル系列S2の変化後のシンボルSは、√(P2)・[(−1)
┌Xstd/2┐・x2+(−1)
┌Ystd/2┐・y2・i]又は√(P2)・[(−1)
└Xstd/2┘・x2+(−1)
└Ystd/2┘・y2・i]と表すことができる。シンボルSのパワーはS2のパワーと同様である。
【0060】
ステップS4において、第1の複素シンボル系列と変化後のシンボル系列を重畳処理して、第3の複素シンボル系列を生成することが方式1と方式2の中の1つを含むことが好ましい。
【0061】
方式1:第3の複素シンボル系列が√(P1)・(x1+y1・i)+√(P2)・[(−1)
┌Xstd/2┐・x2+(−1)
┌Ystd/2┐・y2・i]である。
【0062】
方式2:第3の複素シンボル系列が√(P1)・(x1+y1・i)+√(P2)・[(−1)
└Xstd/2┘・x2+(−1)
└Ystd/2┘・y2・i]である。
【0063】
ここで、√(P1)・(x1+y1・i)は第1の複素シンボル系列で、√(P2)・(x2+y2・i)は第2の複素シンボル系列で、√(P2)・[(−1)
┌Xstd/2┐・x2+(−1)
┌Ystd/2┐・y2・i]又は√(P2)・[(−1)
└Xstd/2┘・x2+(−1)
└Ystd/2┘・y2・i]は変化後のシンボル系列で、Xstd+Ystd・iは第1の複素シンボル系列に対応する非正規化の整数格子点コンスタレーションシンボルで、BPSKの対応するX
stdの値が{1,−1}で、Y
stdの値がゼロであるものと、QPSKの対応するX
std、Y
stdの値が{1,−1}であるものと、16QAMの対応するX
std、Y
stdの値が{1,−1,3,−3}であるものと、64QAMの対応するX
std、Y
stdの値が{1,−1,3,−3,5,−5,7,−7}であるものとを含み、√(P1)は第1のパワー調整因子で、√(P2)は第2のパワー調整因子で、┌・┐は四捨五入を表し、└・┘は切り捨てを表す。
【0064】
好適な実施例において、C1を変調した後の一定のパワーを有する複素シンボル系列S1が√(P1)・(x1+y1・i)で、C2を変調した後の一定のパワーを有する複素シンボル系列S2が√(P2)・(x2+y2・i)で、S1に対応する非正規化の整数格子点コンスタレーションシンボルS
stdがXstd+Ystd・iであると仮設すると、S1とS2を変化を経て重畳した後に得た複素シンボル系列S3は√(P1)・(x1+y1・i)+√(P2)・[(−1)
┌Xstd/2┐・x2+(−1)
┌Ystd/2┐・y2・i]であることができる。√(P1)、√(P2)はパワー調整因子で、符号┌・┐は四捨五入を表す。
【0065】
上記非正規化の整数格子点コンスタレーションシンボルS
stdはXstd+Ystd・iで、例えば、QPSKの対応するXstd、Ystdの値は{1,−1}で、16QAMの対応するXstd、Ystdの値は{1,−1,3,−3}で、64QAMの対応するXstd、Ystdの値は{1,−1,3,−3,5,−5,7,−7}である。
【0066】
そして、C1を変調した後の一定のパワーを有する複素シンボル系列S1が√(P1)・(x1+y1・i)で、C2を変調した後の一定のパワーを有する複素シンボル系列S2が√(P2)・(x2+y2・i)で、S1に対応する非正規化の整数格子点コンスタレーションシンボルS
stdがXstd+Ystd・iであると、S1とS2を変化を経て重畳した後に得た複素シンボル系列S3は√(P1)・(x1+y1・i)+√(P2)・[(−1)
└Xstd/2┘・x2+(−1)
└Ystd/2┘・y2・i]であることができる。√(P1)、√(P2)はパワー調整因子で、符号└・┘は切り捨てを表す。
【0067】
上記非正規化の整数格子点コンスタレーションシンボルS
stdはXstd+Ystd・iで、例えば、QPSKの対応するXstd、Ystdの値は{1,−1}で、16QAMの対応するXstd、Ystdの値は{1,−1,3,−3}で、64QAMの対応するXstd、Ystdの値は{1,−1,3,−3,5,−5,7,−7}である。
【0068】
ステップS404において、第3の複素シンボル系列を生成することがステップS5を含むことが好ましい。
【0069】
ステップS5において、第1のパワー調整因子及び/又は第2のパワー調整因子を調整することで第3の複素シンボル系列を調整し、又は、第1のパワー調整因子及び/又は第2のパワー調整因子を調整することで第3の複素シンボル系列がマッピングされた信号点配置図を調整する。
【0070】
好適な実施例において、パワー調整因子√(P1)、√(P2)に基づいて、S3を調整することができ、ここで、√(P1)は√(P2)より大きい。
【0071】
ステップS402において、2つのビット情報ストリームをそれぞれ、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列に変調する前、ステップS6を更に含むことが好ましい。
【0072】
ステップS6において、チャネル条件に基づいて、符号化変調方式を確定して、2つのユーザ情報ストリームに符号化処理を行って、2つのビット情報ストリームを生成し、ここで、2つのユーザ情報中の第1のユーザ情報ストリームの保護優先度は2つのユーザ情報中の第2のユーザ情報ストリームの保護優先度より高い。
【0073】
好適な実施例において、2つのビット情報ストリームは双情報ビットストリームを符号化して得られ、ここで、C1の保護優先度はC2の保護優先度より高い。C1とC2は一定のパワーを有する複素シンボル系列S1とS2に変調され、S1の変調次数はS2の変調次数以下である。S1とS2を重畳すると、S1又はS2より変調次数の高い変調シンボルを得られる。
【0074】
図5は本発明の実施例に係わるマルチユーザ情報伝送の復調方法を示すフローチャートである。
図5に示すように、当該方法はステップS502〜ステップS504を含む。
【0075】
ステップS502において、発射機からの発射信号を受信し、ここで、発射信号は、発射機で2つのビット情報ストリームをそれぞれ、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列に変調し、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列で重畳処理して第3の複素シンボル系列を生成した後、第3の複素シンボル系列によって形成されたものであって、第3の複素シンボル系列はGrayマッピング属性を有する。
【0076】
ステップS504において、自体のタイプに応じて対応する復調方式を用いて受信信号に復調を行う。
【0077】
図5に示す方法によると、既存技術において複数のユーザの信号を直接に加算して最終的に得られる信号点がGrayマッピング属性に欠けている問題を解決し、NOMA下り放送通信システムにおいてSIC受信機を簡略化し、受信端にシンボルレベルのSIC復調を最大限に行わせることができ、同時に、重畳後のシンボルがGray属性を有し、簡単且つ柔軟に異なるデータストリームに異なるパワーを割り当てることができ、多重アクセス性能を向上させる。
【0078】
ステップS504において、自体のタイプに応じて対応する復調方式を用いて受信信号に復調を行う操作がステップS7〜ステップS8を含むことが好ましい。
【0079】
ステップS7において、自体のタイプがセルエッジユーザと確定された場合、干渉信号が乗せられた受信信号から直接にセルエッジユーザに送信しようとする第1部分信号を復調する。
【0080】
ステップS8において、第1部分信号からセルエッジユーザに対応するユーザ情報を復号化する。
【0081】
即ち、セルにおいてエッジユーザの受信機1が中心ユーザの干渉下でエッジユーザ情報を復調する。
【0082】
ステップS504において、自体のタイプに応じて対応する復調方式を用いて受信信号に復調を行うことがステップS9〜ステップS12を含むことが好ましい。
【0083】
ステップS9において、自体のタイプがセル中心ユーザと確定された場合、干渉信号が乗せられた受信信号から直接にセルエッジユーザに送信しようとする第1部分信号を復調する。
【0084】
ステップS10において、受信信号中の第1部分信号を除去し、残り部分信号からセル中心ユーザに送信しようとする第2部分信号を復調する。
【0085】
ステップS11において、第1部分信号に基づいて第2部分信号の複素平面における偏角を変化させ、度合いは不変に保持し、変化後の第2部分信号を取得する。
【0086】
ステップS12において、変化後の第2部分信号からセル中心ユーザに対応するユーザ情報を復号化する。
【0087】
即ち、セルにおいて中心ユーザの受信機2はエッジユーザ情報を復調して除去した後、変化させて中心ユーザ情報を復号化する。
【0088】
各ユーザが発射信号を受信するに用いられるチャネルの時間周波数リソースは同一であって重複して使用することが好ましい。それぞれのユーザの情報はいずれも「全チャネル」で伝送され、全チャネルとは複数のチャネルの時間周波数リソースが完全に同一であって、且つ完全に重複して使用できることを指す。
【0089】
好適な実施例において、受信端が復調したエッジユーザの情報S1’はx1’+y1’・iで、セル内中心ユーザの受信機2がエッジユーザ情報を復調して除去した後の信号がx2’+y2’・iで、S1’に対応する標準な非正規化の整数格子点コンスタレーションシンボルSstd’がX
std’+Ystd’・iであると仮設すると、変化処理して復調した中心ユーザの信号は(−1)
┌Xstd’/2┐・x2’+(−1)
┌Ystd’/2┐・y2’・i又は(−1)
└Xstd’/2┘・x2’+(−1)
└Ystd’/2┘・y2’・iであることができ、ここで、符号┌・┐は四捨五入を表し、└・┘は切り捨てを表す。
【0090】
上記非正規化の整数格子点コンスタレーションシンボルS
std’はXstd’+Ystd’・iで、例えば、QPSKの対応するXstd’、Ystd’の値は{1,−1}で、例えば16QAMの対応するXstd’、Ystd’の値は{1,−1,3,−3}で、64QAMの対応するXstd’、Ystd’の値は{1,−1,3,−3,5,−5,7,−7}である。
【0091】
以下、好適な実施例1乃至好適な実施例5を結合して上記好適な実施フローを更に説明する。
【0092】
好適な実施例1(発射機)
図6は本発明の好適な実施例に係わる下りマルチユーザ情報伝送システムの重畳方法で実施する無線放送通信システムを示す図である。
図6に示すように、基地局はマルチユーザ情報を2つのユーザ機器(即ち、UE1とUE2)に送信することができる。
【0093】
基地局において、2つのビット情報ストリームは一定のパワーを有する複素シンボル系列S1とS2に変調されることができ、変化重畳処理後に複素シンボル系列S3を得られる。
【0094】
まず、2つのビット情報ストリームをユーザに送信しようとする双情報ビットストリームにそれぞれTurbo符号化を行って得て、ここで、C1の保護優先度はC2の保護優先度より高い。C1とC2は一定のパワーを有する複素シンボル系列S1とS2に変調され、ここで、S1の変調次数はS2の変調次数以下である。UE1のスペクトル効率はUE2のスペクトル効率未満でいなければならず、ここで、複素シンボル系列S1は、C1をパワー正規化信号点配置図によって変調した後のパワー正規化された変調シンボル系列に、パワー調整因子を掛け算して得たものを指す。複素シンボル系列S2は、C2をパワー正規化信号点配置図によって変調した後のパワー正規化された変調シンボル系列に、パワー調整因子を掛け算して得たものを指す。S1のパワー調整因子が√(P1)で、S2のパワー調整因子が√(P2)で、且つ√(P1)が√(P2)より大きいと仮設すると、複素シンボル系列S1は√(P1)・(x1+y1・i)で、複素シンボル系列S2は√(P2)・(x2+y2・i)で、S1に対応する非正規化の整数格子点コンスタレーションシンボルS
stdはXstd+Ystd・iである。非正規化の整数格子点コンスタレーションシンボルSstdはXstd+Ystd・iで、例えばQPSKの対応するXstd、Ystdの値が{1,−1}で、16QAMの対応するXstd、Ystdの値が{1,−1,3,−3}で、64QAMの対応するXstd、Ystdの値が{1,−1,3,−3,5,−5,7,−7}である。
【0095】
その後、複素シンボル系列S1とS2を変化重畳処理するとは、複素シンボル系列S1と複素シンボル系列S2を変化させた後のシンボルSを直接に重畳し、直接に重畳した後の複素シンボル系列S3を(S1+S)と表すことができ、√(P1)・(x1+y1・i)+√(P2)・[(−1)
┌Xstd/2┐・x2+(−1)
┌Ystd/2┐・y2・i]と表すこともでき、ここで、符号┌・┐は四捨五入を表す。
【0096】
パワー調整因子√(P1)、√(P2)に基づいてS3を調整し、ここで、√(P1)は√(P2)より大きい。
【0097】
重畳した後の複素シンボルS3のコンスタレーションはGray属性を有し、そして、他の方法で重畳した後のシンボルコンスタレーションにGray属性を具備させることもでき、ここで、S1の実部の値からSの実部のシンボルを確定することができ、S1の虚部の値からSの虚部のシンボルを確定することができる。複素シンボル系列S2を変化させた後のシンボルSを√(P2)・[(−1)
┌Xstd/2┐・x2+(−1)
┌Ystd/2┐・y2・i]と表すことができる。シンボルSのパワーはS2のパワーと同様である。
【0098】
最後に、基地局は重畳処理後のシンボルで発射信号を形成して、セル内のエッジユーザUE1と中心ユーザUE2に送信することができる。
【0099】
好適な実施例2(受信機)
図7は本発明の好適な実施例に係わる下りマルチユーザ情報伝送システムの典型的な受信機の構造を示す図である。
図7に示すように、受信機は受信手段と、復調手段と、復号化手段と、を含むことができるが、これらに限定されることはない。
【0100】
2つのビット情報ストリームを「全チャネル」で伝送し、エッジユーザ又は受信機1は他の干渉情報を含んだ必要な情報を復調し、中心ユーザ又は受信機2は干渉情報を復調して当該干渉情報を除去した後、必要な情報を復調する。
【0101】
受信機1において、エッジユーザはまず複素シンボル系列R1を受信し、その後、弱信号(中心ユーザに送信する情報)の干渉下で強信号(エッジユーザに送信する情報)S1’を復調し、最後に、エッジユーザの情報B1’を復号化する。
【0102】
受信機2において、中心ユーザはまずR2を受信し、その後、復調手段1において強信号S1’を復調して、復調情報を復調手段2に伝送し、復調手段2はR2から強信号を除去した後、弱信号S2’を復調し、最後に中心ユーザの情報B2’を復号化する。受信端が復調したエッジユーザの情報がx1’+y1’・iで、SICが復調した後の複素シンボルがx2’+y2’・iであると仮設すると、変化させて得た信号S2’は(−1)
┌Xstd’/2┐・ x2’+(−1)
┌Ystd’/2┐・y2’・i又は(−1)
└Xstd’/2┘・x2’+(−1)
└Ystd’/2┘・y2’・iであって、ここで、Sstd’はS1’に対応する非正規化の整数格子点コンスタレーションシンボルでXstd’+Ystd’・iと表すことができる。符号┌・┐は四捨五入を表し、└・┘は切り捨てを表す。2つのユーザの受信機が同様に設計させることができ、その場合、中心ユーザは2つの復調手段を利用し、エッジユーザは復調手段1を利用すればよい。
【0103】
好適な実施例3(発射機手段)
図8は本発明の好適な実施例に係わる下りマルチユーザ情報伝送システムの重畳装置の構造を示す図である。
図9は本発明の好適な実施例に係わる下りマルチユーザ情報伝送システムの重畳装置の発射機手段の構造を示す図である。
図8と
図9に示すように、重畳装置は発射機BSと、チャネルと、受信機とを含むことができるが、これらに限定されることはない。発射信号はチャネル1を介して受信機1に達し、またチャネル2を介して受信機2に達する。BSは各受信機間の無線チャネル関連情報を記憶していて、BSから受信機1までの無線チャネル品質はBSから受信機2までの無線チャネル品質と大きい差異があって、例えば20dBの差異がある。発射機は基地局、中継ノード又はネットワーク符号化ノードであることができる。受信機は移動する又は固定された無線通信機器であることができ、移動ノードとも呼ばれ、ノードは有効な通信範囲内で任意に移動することができる。
【0104】
発射機が上記重畳を完成することができる。発射機は符号化手段と、変調手段と、スケジューリング手段と、パワー割当手段と、重畳手段と、発射手段と、を含むことができるが、これらに限定されることはない。2つのビット情報ストリームは一定のパワーを有する複素シンボル系列S1とS2に変調され、変化させて重畳して複素シンボル系列S3を得る。
【0105】
符号化手段において、ユーザ情報ストリームB1、B2をTurboによって符号化処理して、2つのビット情報ストリームC1、C2を得て、ここで、C1の保護優先度はC2の保護優先度より高い。
【0106】
変調手段において、C1とC2を変調して正規化平均パワーを有する複素シンボル系列を得た後、パワー調整因子を掛け算してS1とS2を得て、ここで、S1の変調次数はS2の変調次数以下である。S1とS2を重畳処理してS3を得て、ここで、S3の変調次数はS1又はS2の変調次数より高い。C1を変調した後に得たS1が√(P1)・(x1+y1・i)で、C2を変調した後に得たS2が√(P2)・(x2+y2・i)であると仮設する。スケジューリング手段はエッジユーザ受信機1と中心ユーザ受信機2とをスケジューリングして分けることができる。
【0107】
パワー割当手段は、スケジューリング手段の識別信号に基づいてパワー調整因子√(P1)、√(P2)を設定する。C1をパワー正規化信号点配置図によって変調した後に、パワー調整因子を掛け算して得たS1は√(P1)・(x1+y1・i)で、C2をパワー正規化信号点配置図によって変調した後にパワー調整因子を掛け算して得たS2は√(P2)・(x2+y2・i)であって、ここで、√(P1)は√(P2)より大きく、√(P1)が√(P2)以下である場合、シンボル系列S2にコンスタレーション変化を行う必要がない。
【0108】
重畳手段において、複素シンボル系列S1とS2を変化させて重畳するとは、複素シンボル系列S1と複素シンボル系列S2を変化させた後のシンボルSを直接に重畳することを指し、直接に重畳した後の複素シンボル系列S3を(S1+S)と表すことができ、ここで、S1の実部の値からSの実部のシンボルを確定することができ、S1の虚部の値からSの虚部のシンボルを確定することができる。複素シンボル系列S2を変化させた後のシンボルSは(−1)
┌Xstd/2┐・x2+(−1)
┌Ystd/2┐・y2・i又は(−1)
└Xstd/2┘・x2+(−1)
└Ystd/2┘・y2・iと表すことができ、ここで、符号┌・┐は四捨五入を表し、└・┘は切り捨てを表す。シンボルSのパワーはS2のパワーと同様である。S1とS2を重畳した後に複素シンボル系列S3を得る。重畳した後の複素シンボルS3のコンスタレーションはGray属性を有し、そして、他の方法で重畳した後のシンボルコンスタレーションにGray属性を具備させることもできる。
【0109】
発射手段は、重畳した後のシンボルによって発射信号Tを形成し、セル内のエッジユーザの受信機1と中心ユーザの受信機2に送信することができる。
【0110】
尚、当該好適な実施例において1つのcellでの応用状況のみを説明したが、これは本発明を不当に限定するものではない。上記システムを複数のcellを有するセルラ状ネットワークシステムに応用することも可能である。
【0111】
好適な実施例4
発射機が、第1セットの情報をエッジユーザに送信し、第2セットの情報を中心ユーザに送信しなければならない。
【0112】
まず、上記第1セットの情報及び第2セットの情報を既存の標準的なコードレートと変調方式に従って符号化し変調する。例えば、ユーザに送信しようとする双情報ビットストリームをそれぞれTurboによって符号化して2つのビット情報ストリームC1、C2を得て、ここで、C1の保護優先度はC2の保護優先度より高い。C1とC2は一定のパワーを有する複素シンボル系列S1とS2に変調され、ここで、S1の変調次数はS2の変調次数以下である。変調方式は多様で、例えば、BPSK、QPSK、16QAM又は他の既存の変調方式であることができる。エッジユーザのスペクトル効率は中心ユーザのスペクトル効率未満でいなければならない。
【0113】
複素シンボル系列S1は、C1をパワー正規化信号点配置図によって変調した後のパワー正規化された変調シンボル系列に、パワー調整因子を掛け算して得たものを指す。複素シンボル系列S2は、C2をパワー正規化信号点配置図によって変調した後のパワー正規化された変調シンボル系列に、パワー調整因子を掛け算して得たものを指す。S1のパワー調整因子が√(P1)、√(P2)であると仮設する。C1をパワー正規化信号点配置図によって変調した後にパワー調整因子を掛け算して得たS1は√(P1)・(x1+y1・i)で、C2をパワー正規化信号点配置図によって変調した後にパワー調整因子を掛け算して得たS2は√(P2)・(x2+y2・i)である。√(P1)は√(P2)より大きい。√(P1)が√(P2)以下である場合、シンボル系列S2にコンスタレーション変化を行う必要がない。
【0114】
パワー割当手段はパワー調整因子を設定することができ、例えば、√(P1)=8、√(P2)=4と設定することができる。
【0115】
その後、複素シンボル系列S1とS2を変化させて重畳するとは、複素シンボル系列S1と複素シンボル系列S2を変化させた後のシンボルSを直接に重畳することを指し、直接に重畳した後の複素シンボル系列S3を(S1+S)と表すことができ、√(P1)・(x1+y1・i)+√(P2)・[(−1)
└Xstd/2┘・x2+(−1)
└Ystd/2┘・y2・i]と表すこともでき、ここで、符号└・┘は切り捨てを表す。重畳した後の複素シンボルS3のコンスタレーションはGray属性を有し、そして、他の方法で重畳した後のシンボルコンスタレーションにGray属性を具備させることもできる。
【0116】
当該好適な実施例において、2セットの情報が標準に従っていずれもQPSKで変調されると仮設し、S1の実部の値からSの実部のシンボルを確定し、S1の虚部の値からSの虚部のシンボルを確定する。複素シンボル系列S2を変化させた後のシンボルSは√(P2)・[(−1)
└Xstd/2┘・x2+(−1)
└Ystd/2┘・y2・i]と表すことができる。シンボルSのパワーはS2のパワーと同様である。
図10は本発明の好適な実施例に係わる中心ユーザのQPSK信号に変化処理を行うフローを示す図である。
図10に示すように、シンボルS
stdが1+iである、即ちXstd=1、Ystd=1である場合、Sは√(P2)・(x2+y2・i)で、S2と同じである。シンボルSstdが−1+iである、即ちXstd=−1、Ystd=1である場合、Sは√(P2)・(−x2+y2・i)で、S2に水平変化処理を行ったものに相当する。シンボルSstdが1−iである、即ちXstd=1、Ystd=−1である場合、Sは√(P2)・(x2−y2・i)で、S2に垂直変化を行ったものに相当する。シンボルS
stdが−1−iである、即ちXstd=−1、Ystd=−1である場合、Sは√(P2)・(−x2−y2・i)で、S2に180°変化(水平に反転させると共に垂直に反転させる)させたものに相当する。変化ステップを完成した後、次は重畳処理ステップを行うべきである。
【0117】
図11は本発明の好適な実施例に係わる変化処理後に不変に保持する重畳フローを示す図である。
図11に示すように、完全な重畳フローはステップ1〜ステップ2を含む。
【0118】
ステップ1において、シンボルS2を変化させ、S1から分かるように、S
stdが1+iである、即ちXstd=1、Ystd=1である場合、Sは4・(x2+y2・i)で、S2と同じであって、即ちS2は不変に保持される。
【0119】
ステップ2において、シンボルS1を直接に変化後のシンボルSと重畳し、重畳した後のシンボルS3を得る。
【0120】
図12は本発明の好適な実施例に係わる変化処理後に水平反転する重畳フローを示す図である。
図12に示すように、完全な重畳フローはステップ1〜ステップ2を含む。
【0121】
ステップ1において、シンボルS2を変化させ、S1から分かるように、S
stdが−1+iである、即ちXstd=−1、Ystd=1である場合、Sは√(P2)・(−x2+y2・i)で、S2と同じで、S2を水平反転させたものに相当する。
【0122】
ステップ2において、シンボルS1を変化後のシンボルSと直接に重畳し、重畳した後のシンボルS3を得る。
【0123】
尚、
図3に示す直接に重畳する場合に比べ、シンボルS2を変化させた後に重畳して得た重畳シンボルS3はGrayマッピングされたものであって、また、最も重要なことは、受信機がノイズのせいでシンボルS1の判断ミスがあった場合ても、シンボルS2を復調した後に変化させると、依然としてシンボルS2を正確に復調でき、これにより近端ユーザの性能を明確に改善できる。
【0124】
好適な実施例5
発射機が第1セットの情報をエッジユーザに伝送し、第2セットの情報を中心ユーザに伝送しなければならない。
【0125】
まず、2つのビット情報ストリームC1、C2を、ユーザに送信しようとする双情報ビットストリームそれぞれをTurboによって符号化して得る。C1とC2は一定のパワーを有する複素シンボル系列S1とS2に変調され、また、S1のパワー調整因子は√(P1)で、S2のパワー調整因子は√(P2)で、且つ√(P1)が√(P2)より大きいと仮設すると、複素シンボル系列S1は√(P1)・(x1+y1・i)で、複素シンボル系列S2は√(P2)・(x2+y2・i)で、S1に対応する非正規化の整数格子点コンスタレーションシンボルS
stdはXstd+Ystd・iである。非正規化の整数格子点コンスタレーションシンボルS
stdはXstd+Ystd・iで、例えば、QPSKの対応するXstd、Ystdの値は{1,−1}で、16QAMの対応するXstd、Ystdの値は{1,−1,3,−3}で、64QAMの対応するXstd、Ystdの値は{1,−1,3,−3,5,−5,7,−7}である。
【0126】
パワー割当手段はパワー調整因子を設定し、例えば√(P1)、√(P2)を設定する。
【0127】
その後、複素シンボル系列S1とS2を変化重畳処理するとは、複素シンボル系列S1と複素シンボル系列S2を変化させた後のシンボルSを直接に重畳することを指し、直接に重畳した後の複素シンボル系列S3を√(P1)・(x1+y1・i)+√(P2)・[(−1)
┌Xstd/2┐・x2+(−1)
┌Ystd/2┐・y2・i]と表すことができ、ここで、符号┌・┐は四捨五入を表す。重畳した後の複素シンボルS3のコンスタレーションはGray属性を有し、そして、他の方法で重畳した後のシンボルコンスタレーションにGray属性を具備させることもできる。
【0128】
上記2セットの情報は標準に従っていずれも16QAMで変調可能であって、S1の実部の値からSの実部のシンボルを確定し、S1の虚部の値からSの虚部のシンボルを確定する。複素シンボル系列S2を変化させた後のシンボルSを√(P2)・[(−1)
┌Xstd/2┐・x2+(−1)
┌Ystd/2┐・y2・i]と表すことができる。シンボルSのパワーはS2のパワーと同様である。
図13は本発明の好適な実施例に係わる中心ユーザの16QAM信号を変化させるフローを示す図である。
図13に示すように、S1の16個点の状況に応じて、S2に対応する変化を行わせ、横方向において、S1の横方向の隣接点においてそれぞれS2を変化させた後に得たSは互いに水平反転関係を有する。縦方向において、S1の縦方向の隣接点においてそれぞれS2を変化させた後に得たSは互いに垂直反転関係を有する。例えば、シンボルS
stdが3+3iである、即ちXstd=3、Ystd=3である場合、Sは√(P2)・(x2+y2・i)で、S2と同様である。シンボルSstdが1+3iである、即ちXstd=1、Ystd=3である場合、Sは√(P2)・(−x2+y2・i)で、S2を水平反転させたものに相当する。シンボルSstdが1+1iである、即ちXstd=1、Ystd=1である場合、Sは√(P2)・(−x2−y2・i)で、S2を180°変化(垂直反転すると共に水平反転させた)させたものに相当し、他の状況は類似に推定できる。
【0129】
図14は本発明の実施例に係わるマルチユーザ情報伝送の重畳装置の構造を示すブロック図である。
図14に示すように、当該マルチユーザ情報伝送の重畳装置は、2つのビット情報ストリームをそれぞれ、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列に変調するように構成される変調手段10と、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列で重畳処理を行って、Grayマッピング属性を有する第3の複素シンボル系列を生成するように構成される重畳手段20と、第3の複素シンボル系列によって発射信号を形成し、発射信号を複数の受信機に送信するように構成される送信手段30と、を含む。
【0130】
図14に示す装置によると、既存技術において複数のユーザの信号を直接に加算して最終的に得られる信号点がGrayマッピング属性に欠けている問題を解決し、NOMA下り放送通信システムにおいてSIC受信機を簡略化し、受信端にシンボルレベルのSIC復調を最大限に行わせることができ、同時に、重畳後のシンボルがGray属性を有し、簡単且つ柔軟に異なるデータストリームに異なるパワーを割り当てることができ、多重アクセス性能を向上させる。
【0131】
図15に示すように、変調手段10が、2つのビット情報ストリーム中の第1の情報ストリームをパワー正規化信号点配置図によって変調した後のパワー正規化された変調シンボル系列に第1のパワー調整因子を掛け算して第1の複素シンボル系列を得るように構成される第1の変調ユニット100と、2つのビット情報ストリーム中の第2の情報ストリームをパワー正規化信号点配置図によって変調した後のパワー正規化された変調シンボル系列に第2のパワー調整因子を掛け算して第2の複素シンボル系列を得るように構成される第2の変調ユニット102と、を含むことが好ましく、ここで、第1の複素シンボル系列の長さは1を含み、第2の複素シンボル系列の長さは1を含み、第1のパワー調整因子は第2のパワー調整因子より大きく、第1の複素シンボル系列の変調次数は第2の複素シンボル系列の変調次数以下である。
【0132】
図15に示すように、重畳手段20が、第1の複素シンボル系列に基づいて第2の複素シンボル系列の複素平面における偏角を変化させ、度合いは不変に保持し、変化後のシンボル系列を取得するように構成される取得ユニット200と、第1の複素シンボル系列と変化後のシンボル系列とを重畳処理して、第3の複素シンボル系列を生成するように構成される重畳ユニット202と、を含むことが好ましい。
【0133】
取得ユニット200が、第1の複素シンボル系列の実部の値から変化後のシンボル系列の実部シンボルを確定するように構成される第1の取得サブユニット(未図示)と、第1の複素シンボル系列の虚部の値から変化後のシンボル系列の虚部シンボルを確定するように構成される第2の取得サブユニット(未図示)と、を含むことが好ましい。
【0134】
符号化ユニット202が、第1の複素シンボル系列と変化後のシンボル系列とを重畳処理して、方式1〜方式2の中の1つの第3の複素シンボル系列を生成することが好ましい。
【0135】
方式1:第3の複素シンボル系列が√(P1)・(x1+y1・i)+√(P2)・[(−1)
┌Xstd/2┐・x2+(−1)
┌Ystd/2┐・y2・i]である。
【0136】
方式2:第3の複素シンボル系列が√(P1)・(x1+y1・i)+√(P2)・[(−1)
└Xstd/2┘・x2+(−1)
└Ystd/2┘・y2・i]である。
【0137】
ここで、√(P1)・(x1+y1・i)は第1の複素シンボル系列で、√(P2)・(x2+y2・i)は第2の複素シンボル系列で、√(P2)・[(−1)
┌Xstd/2┐・x2+(−1)
┌Ystd/2┐・y2・i]又は√(P2)・[(−1)
└Xstd/2┘・x2+(−1)
└Ystd/2┘・y2・i]は変化後のシンボル系列で、Xstd+Ystd・iは第1の複素シンボル系列に対応する非正規化の整数格子点コンスタレーションシンボルで、BPSKの対応するXstdの値が{1,−1}、Ystdの値がゼロであるものと、QPSKの対応するXstd、Ystdの値が{1,−1}であるものと、16QAMの対応するXstd、Ystdの値が{1,−1、3,−3}であるものと、64QAMの対応するXstd、Ystdの値が{1,−1,3,−3,5、−5,7,−7}であるものとを含み、√(P1)は第1のパワー調整因子で、√(P2)は第2のパワー調整因子で、┌・┐は四捨五入を表し、└・┘は切り捨てを表す。
【0138】
図15に示すように、上記装置が、第1のパワー調整因子及び/又は第2のパワー調整因子を調整することで第3の複素シンボル系列を調整する、又は第1のパワー調整因子及び/又は第2のパワー調整因子を調整することで第3の複素シンボル系列がマッピングされた信号点配置図を調整するように構成される調整手段40を更に含むことが好ましい。
【0139】
図15に示すように、上記装置が、チャネル条件に基づいて符号化変調方式を確定して2つのユーザ情報ストリームに符号化処理を行って、2つのビット情報ストリームを生成するように構成される生成手段50を更に含むことが好ましく、ここで、2つのユーザ情報中の第1のユーザ情報ストリームの保護優先度は2つのユーザ情報中の第2のユーザ情報ストリームの保護優先度より高い。
【0140】
図16は本発明の実施例に係わるマルチユーザ情報伝送の復調装置の構造を示すブロック図である。
図16に示すように、当該マルチユーザ情報伝送の復調装置は、発射機からの発射信号を受信するように構成される受信手段60と、ここで、発射信号は発射機において2つのビット情報ストリームをそれぞれ、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列に変調し、第1の複素シンボル系列と第2の複素シンボル系列で重畳処理して第3の複素シンボル系列を生成した後、Grayマッピング属性を有する第3の複素シンボル系列によって形成されたものであって;自体のタイプに応じて対応する復調方式を用いて受信信号に復調を行うように構成される復調手段70と、を含むことができる。
【0141】
図17に示すように、復調手段70が、自体のタイプがセルエッジユーザと確定された場合、干渉信号が乗せられた受信信号から直接にセルエッジユーザに送信しようとする第1部分信号を復調するように構成される第1の復調ユニット700と、第1部分信号からセルエッジユーザに対応するユーザ情報を復号化するように構成される第1の復号化ユニット702と、を含むことが好ましい。
【0142】
図17に示すように、復調手段70が、自体のタイプがセル中心ユーザと確定された場合、干渉信号が乗せられた受信信号から直接にセルエッジユーザに送信しようとする第1部分信号を復調するように構成される第2の復調ユニット704と、受信信号中の第1部分信号を除去し、残り部分信号からセル中心ユーザに送信しようとする第2部分信号を復調するように構成される第3の復調ユニット706と、第1部分信号に基づいて第2部分信号の複素平面における偏角を変化させ、度合いは不変に保持し、変化後の第2部分信号を得るように構成される処理ユニット708と、変化後の第2部分信号からセル中心ユーザに対応するユーザ情報を復号化するように構成される第2の復号化ユニット710と、を含むことが好ましい。
【0143】
好適な実施中において、各ユーザが発射信号を受信するに用いられるチャネルの時間周波数リソースは同一であって、重複して使用する。
【0144】
上述のように、上記実施例によると以下のような技術効果を実現できる(尚、これらの効果は一部の好適な実施例のみによって実現できるものである):本発明の実施例で提供する技術方案によると、NOMA下り放送通信システムにおいてSIC受信機を簡略化し、受信端にシンボルレベルのSIC復調を最大限に行わせ、同時に、重畳した後のシンボルがGray属性を有し、且つ簡単且つ柔軟に異なるデータストリームに異なるパワーを割り当てることができ、多重アクセスの性能を向上させる。
【0145】
上記した本発明の各手段又は各ステップを共通の計算装置によって実現することができ、単独の計算装置に集中させることができれば、複数の計算装置から構成されるネットワークに分布させることもでき、更に計算装置が実行可能なプログラムコードによって実現することもできるので、それらを記憶装置に記憶させて計算装置によって実行することができ、場合によっては、他の順で図に示す又は説明したステップを実行することができ、又は夫々集積回路手段に製作し、又はそれらの中の複数の手段又はステップを単一の集積回路手段に製作して実現できることは当業者にとって明らかなことである。このように、本発明は如何なる特定のハードウェアとソフトウェアの結合にも限定されない。
【0146】
以上は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、当業者であれば本発明に様々な修正や変形が可能である。本発明の精神や原則内での全ての修正、置換、改良などは本発明の保護範囲内に含まれる。