(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記送信部(70)は、5分以下の所定時間に1回の頻度で、前記第1送信情報を前記第1受信処理部(110、210)に送り、前記第2送信情報を前記第2受信処理部(120、220)に送る、
請求項1又は2に記載の機器管理システム(90)。
前記通信回線(95)を介した通信確立後に行われる前記送信部(70)と前記第1受信処理部(110、210)とのハンドシェイクに必要な通信量は、前記通信回線(95)を介した通信確立後に行われる前記送信部(70)と前記第2受信処理部(120、220)とのハンドシェイクに必要な通信量よりも多い、
請求項1から4のいずれかに記載の機器管理システム(90)。
前記送信情報作成部(60)は、前記送信部(70)から前回までに送られた前記第1送信情報に含まれる前記機器の情報から変更があった前記機器の情報から、前記第1送信情報を作成する、
請求項1から6のいずれかに記載の機器管理システム(90)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この特許文献1(特開2017−156080号公報)に示される遠隔管理システムでは、演算処理能力やデータ通信能力などのシステム資源の浪費を抑制するために、送信すべき空調機情報に含まれる項目や送信頻度を変更できるような構成を採っている。
【0004】
しかし、空調機などの機器をより適切に管理したり、より効率的に運転させて省エネルギーを促進させたりすることが望まれており、送信データの項目を単に減らすことは好ましくない。同様に、送信頻度を単に落とすのでは、機器管理のリアルタイム性が確保できなくなる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1観点の情報送信装置は、送信部と、送信情報作成部とを備える。送信部は、遠隔において機器の情報を収集する情報収集システムに対して、通信回線を介して機器の情報を送信する。送信情報作成部は、送信情報を作成する。この送信情報は、情報収集システムに送るための情報であり、1又は複数の機器の情報である。情報収集システムは、情報を一時的に保存できるバッファの容量が大きい第1受信処理部と、情報を一時的に保存できるバッファの容量が第1受信処理部よりも小さい第2受信処理部と、を有している。送信情報作成部は、第1の種類の機器の情報から、第1送信情報を作成する。第1送信情報は、第1受信処理部に送るための送信情報である。また、送信情報作成部は、第2の種類の機器の情報から、第2送信情報を作成する。第2送信情報は、第2受信処理部に送るための送信情報である。送信部は、第1送信情報を第1受信処理部に送り、第2送信情報を第2受信処理部に送る。
【0006】
この情報送信装置では、通信回線を介して機器の情報を送信する相手である情報収集システムが第1受信処理部および第2受信処理部を有していることに鑑み、第1受信処理部に送るための第1送信情報を、第1の種類の機器の情報から作成し、第2受信処理部に送るための第2送信情報を、第2の種類の機器の情報から作成している。すなわち、情報を一時的に保存できるバッファの容量が異なる第1受信処理部および第2受信処理部に対して、それぞれのバッファの特性に合った機器の種類の情報から送信情報を作成することを可能にしている。これにより、送信データの項目を大きく減らしたり送信頻度を大きく落としたりすることなく、情報送信装置から機器の情報を情報収集システムに送信することができる。
【0007】
第2観点の情報送信装置は、送信部と、送信情報作成部とを備えている。送信部は、遠隔において機器の情報を収集する情報収集システムに対して、通信回線を介して機器の情報を送信する。送信情報作成部は、送信情報を作成する。この送信情報は、情報収集システムに送るための情報であり、1又は複数の機器の情報である。情報収集システムは、機器の情報を記憶するデータベースと、第1受信処理部と、第2受信処理部と、を有している。第1受信処理部は、受信した機器の情報をデータベースに書き込むときの書き込み失敗率が低い。第2受信処理部は、書き込み失敗率が第1受信処理部よりも高い。送信情報作成部は、第1の種類の機器の情報から、第1送信情報を作成する。第1送信情報は、第1受信処理部に送るための送信情報である。また、送信情報作成部は、第2の種類の機器の情報から、第2送信情報を作成する。第2送信情報は、第2受信処理部に送るための送信情報である。送信部は、第1送信情報を第1受信処理部に送り、第2送信情報を第2受信処理部に送る。
【0008】
この情報送信装置では、通信回線を介して機器の情報を送信する相手である情報収集システムが第1受信処理部および第2受信処理部を有していることに鑑み、第1受信処理部に送るための第1送信情報を、第1の種類の機器の情報から作成し、第2受信処理部に送るための第2送信情報を、第2の種類の機器の情報から作成している。すなわち、書き込み失敗率が異なる第1受信処理部および第2受信処理部に対して、それぞれの書き込み失敗に関する特性に合った機器の種類の情報から送信情報を作成することを可能にしている。これにより、送信データの項目を大きく減らしたり送信頻度を大きく落としたりすることなく、情報送信装置から機器の情報を情報収集システムに送信することができる。
【0009】
第3観点の情報送信装置は、第1観点又は第2観点の情報送信装置であって、送信部は、5分以下の所定時間に1回の頻度で、第1送信情報を第1受信処理部に送り、第2送信情報を第2受信処理部に送る。
【0010】
ここでは、第1送信情報も第2送信情報も、比較的高い頻度で情報収集システムに送られる。すなわち、この情報送信装置では、ある程度のリアルタイム性が確保できる。なお、さらに高いレベルのリアルタイム性を確保するためには、2分以下の所定時間に1回の頻度(例えば1分間隔)で送信を行うことが好ましい。
【0011】
第4観点の情報送信装置は、第3観点の情報送信装置であって、送信情報作成部は、第1の種類の機器の情報および第2の種類の機器の情報から、第3送信情報を作成する。そして、送信部は、10分以上の期間を空けて、第3送信情報を第1受信処理部に送る。
【0012】
ここでは、第1送信情報および第2送信情報に較べて通信量が大きくなる傾向にある第3送信情報を、10分以上の期間を空けて情報収集システムの第1受信処理部に送る。第1受信処理部は、第2受信処理部に較べて、バッファの容量が大きい、或いは、書き込み失敗率が低い。このため、情報収集システムが第3送信情報を正常に受信して処理できる確率は高く、たとえ第2受信処理部が第2送信情報の受信処理ができなかった場合であっても、後から第3送信情報によって情報収集を補うことができる。
【0013】
第5観点の情報送信装置は、第1観点から第4観点のいずれかの情報送信装置であって、通信回線を介した通信確立後に行われる送信部と第1受信処理部とのハンドシェイクに必要な通信量は、通信回線を介した通信確立後に行われる送信部と第2受信処理部とのハンドシェイクに必要な通信量よりも多い。
【0014】
ここでは、ハンドシェイクに必要な通信量が異なる第1受信処理部および第2受信処理部に対して、それぞれの特性に合った機器の種類の情報から送信情報を作成することが可能になる。
【0015】
第6観点の情報送信装置は、第1観点から第5観点のいずれかの情報送信装置であって、情報収集システムの情報収集の対象である機器が、空気調和機である。そして、第1の種類の機器の情報は、空気調和機の異常の情報、送信部の異常の情報、および送信情報作成部の異常の情報のうち、少なくとも1つを含む。第2の種類の機器の情報は、空気調和機の運転/停止の情報、空気調和機の運転モードの情報、および空気調和機の設定温度のうち、少なくとも1つを含む。
【0016】
第7観点の情報送信装置は、第1観点から第6観点のいずれかの情報送信装置であって、送信情報作成部は、送信部から前回までに送られた第1送信情報に含まれる機器の情報から変更があった機器の情報から、第1送信情報を作成する。
【0017】
ここでは、第1送信情報の情報量を減らすことができる。
【0018】
第8観点の機器管理システムは、複数の機器の情報を管理する機器管理システムであって、情報収集システムと、情報送信装置とを備える。情報収集システムは、機器の情報を記憶するデータベースと、第1受信処理部と、第2受信処理部と、を有する。第1受信処理部は、受信した機器の情報をデータベースに書き込む。第1受信処理部は、情報を一時的に保存できる第1バッファを有する。第2受信処理部は、受信した機器の情報をデータベースに書き込む。第2受信処理部は、情報を一時的に保存できる第2バッファを有する。第1バッファの容量は、第2バッファの容量よりも大きい。情報送信装置は、送信部と、送信情報作成部とを有する。送信部は、第1受信処理部あるいは第2受信処理部に対して、通信回線を介して機器の情報を送信する。送信情報作成部は、送信部が送信する機器の情報である送信情報、を作成する。送信情報作成部は、第1受信処理部に送るための送信情報として、第1の種類の機器の情報から、第1送信情報を作成する。また、送信情報作成部は、第2受信処理部に送るための送信情報として、第2の種類の機器の情報から、第2送信情報を作成する。そして、送信部は、第1送信情報を第1受信処理部に送り、第2送信情報を第2受信処理部に送る。
【0019】
この機器管理システムでは、情報収集システムが第1受信処理部および第2受信処理部を有していることに鑑み、第1受信処理部に送るための第1送信情報を、第1の種類の機器の情報から作成し、第2受信処理部に送るための第2送信情報を、第2の種類の機器の情報から作成している。すなわち、情報を一時的に保存できるバッファの容量が異なる第1受信処理部および第2受信処理部に対して、それぞれのバッファの特性に合った機器の種類の情報から送信情報を作成することを可能にしている。これにより、送信データの項目を大きく減らしたり送信頻度を大きく落としたりすることなく、情報送信装置から機器の情報を情報収集システムに送信することができる。
【0020】
第9観点の機器管理システムは、複数の機器の情報を管理する機器管理システムであって、情報収集システムと、情報送信装置とを備えている。情報収集システムは、機器の情報を記憶するデータベースと、第1受信処理部と、第2受信処理部と、を有する。第1受信処理部は、受信した機器の情報をデータベースに書き込む。第1受信処理部は、受信した機器の情報をデータベースに書き込むときの書き込み失敗率が低い。第2受信処理部は、受信した機器の情報をデータベースに書き込む。第2受信処理部は、受信した機器の情報をデータベースに書き込むときの書き込み失敗率が、第1受信処理部の書き込み失敗率よりも高い。情報送信装置は、送信部と、送信情報作成部とを有する。送信部は、第1受信処理部あるいは第2受信処理部に対して、通信回線を介して機器の情報を送信する。送信情報作成部は、送信部が送信する機器の情報である送信情報、を作成する。送信情報作成部は、第1受信処理部に送るための送信情報として、第1の種類の機器の情報から、第1送信情報を作成する。また、送信情報作成部は、第2受信処理部に送るための送信情報として、第2の種類の機器の情報から、第2送信情報を作成する。そして、送信部は、第1送信情報を第1受信処理部に送り、第2送信情報を第2受信処理部に送る。
【0021】
この機器管理システムでは、情報収集システムが第1受信処理部および第2受信処理部を有していることに鑑み、第1受信処理部に送るための第1送信情報を、第1の種類の機器の情報から作成し、第2受信処理部に送るための第2送信情報を、第2の種類の機器の情報から作成している。すなわち、書き込み失敗率が異なる第1受信処理部および第2受信処理部に対して、それぞれの書き込み失敗に関する特性に合った機器の種類の情報から送信情報を作成することを可能にしている。これにより、送信データの項目を大きく減らしたり送信頻度を大きく落としたりすることなく、情報送信装置から機器の情報を情報収集システムに送信することができる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(1)全体構成
機器管理システム90は、建物10や工場(図示せず)に設置された空調機11や換気装置12などの多数の機器11,12,・・・を、遠隔から管理する。具体的には、クラウドコンピューティングサービス100を利用して機器11,12,・・・の運転データを遠隔で収集し、各機器の運転状況を遠隔監視する。また、機器管理システム90は、ユーザーの操作に基づき、或いは、機器11,12,・・・の運転状況に基づいて、遠隔から各機器に対して操作指示を送る役割も果たす。
【0024】
機器管理システム90は、主として、各建物10から離れた遠隔地に設置される機器管理コンピュータ91と、インターネット等の公衆回線95あるいは専用回線で機器管理コンピュータ91と接続されるクラウドコンピューティングサービス100の各デバイスと、を備えている。また、機器管理システム90は、ローカルコントローラー21、および/又は、通信ユニット11a、を備えている。ローカルコントローラー21、および/又は、通信ユニット11aは、公衆回線95を介してクラウドコンピューティングサービス100のデバイスと接続される。ローカルコントローラー21は、建物10に設置された機器11,12,・・・に接続されている。通信ユニット11aは、建物10に設置された機器11,12,・・・(
図1の右の建物10では空調機11)に内蔵されるユニットである。
【0025】
機器管理システム90では、建物10のオーナーや機器11,12,・・・のユーザーに、各種サービスを提供する。例えば、デマンド制御サービス、遠隔故障診断サービス、遠隔省エネ制御サービス、電力使用マネジメントサービスなどが提供される。これらのサービスを行うためには、機器11,12,・・・の運転データや機器11,12,・・・が設置される空間の環境データなどを、機器の情報(機器情報)として収集する必要がある。これらの機器情報は、ローカルコントローラー21や通信ユニット11aからクラウドコンピューティングサービス100へと送られ、収集、蓄積される。
【0026】
(2)詳細構成
(2−1)機器管理システムの遠隔監視および遠隔操作の対象機器
機器管理システム90の遠隔監視および遠隔操作の対象である機器は、建物10に設置される空調機11、換気装置12、照明装置、エレベータ、CO2センサなどの各種のセンサ、工場の種々の設備、など多岐にわたる。ここでは、対象機器として建物10に設置された空調機11を例にとって説明を行う。
【0027】
空調機11は、建物10の屋上などに設置される熱源側ユニットと、建物10の室内に設置される多数の利用側ユニットとが冷媒連絡配管によって接続され、冷凍サイクルを構成する装置である。空調機11が建物10に設置されると、初期設定作業が行われ、機器管理システム90の機器管理コンピュータ91において各空調機11の各ユニットが登録される。空調機11の通常運転が始まると、空調機11の各種の運転データが収集される。インバータ圧縮機、熱交換器、電動弁、電磁弁、四路切換弁、圧力センサ、温度センサ、などを有する空調機11の場合、機器情報として、室内設定温度、室内温度、圧縮機の吐出管温度、熱交換器温度、室外温度、圧縮機の吐出側の冷媒圧力、圧縮機の吸入側の冷媒圧力、電磁弁や四路切換弁の状態、圧縮機のインバータ周波数、圧縮機の電流値、空調モード(冷房、暖房、除湿、送風など)、圧縮機保護制御の有無、伝送異常の有無、故障コード、などの情報が存在する。
【0028】
(2−2)ローカルコントローラー/機器に内蔵される通信ユニット
上述のように、機器11,12,・・・に接続されたローカルコントローラー21や、機器11,12,・・・に内蔵される通信ユニット11aは、クラウドコンピューティングサービス100のデバイスに対して機器11,12,・・・の情報を送信する情報送信装置の役割を果たす。
【0029】
ローカルコントローラー21は、コンピュータにより実現されるものである。ローカルコントローラー21は、制御演算装置と記憶装置とを備える。制御演算装置には、CPU又はGPUといったプロセッサを使用できる。制御演算装置は、記憶装置に記憶されているプログラムを読み出し、このプログラムに従って所定の演算処理を行う。さらに、制御演算装置は、プログラムに従って、演算結果を記憶装置に書き込んだり、記憶装置に記憶されている情報を読み出したりすることができる。
【0030】
また、ローカルコントローラー21は、公衆回線に95に接続されるインターフェースを備えており、そのインターフェースが送信部70および受信部80として機能する。また、ローカルコントローラー21のプロセッサは、クラウドコンピューティングサービス100のデバイスに対して送信される送信情報を作成する送信情報作成部60として機能する。
【0031】
なお、通信ユニット11aも、上述のローカルコントローラー21と同じく、空調機11の機器情報をクラウドコンピューティングサービス100のデバイスに対して送信する役割を果たす。しかし、ローカルコントローラー21が、空調機11とは別に存在し、空調機11と通信線で接続されているのに対し、通信ユニット11aは空調機11に内蔵されている。通信ユニット11aの送信情報作成部60や送信部70、受信部80の役割、構成は、ローカルコントローラー21と同じである。
【0032】
(2−2−1)送信情報作成部
送信情報作成部60は、クラウドコンピューティングサービス100のデバイスに対して送信する情報である送信情報を作成する。この送信情報は、各機器に関する情報の集合体である。機器が空調機11の場合、機器に関する情報として、上述の室内設定温度、室内温度、圧縮機の吐出管温度、熱交換器温度、室外温度、などが挙げられる。これらの情報のうち、吐出温度異常などの空調機11の異常検知情報、通信ユニット11aの送信部70の異常を示す送信異常情報、通信ユニット11aの送信情報作成部60などの情報処理の異常を示す情報処理異常情報、使用電力量などは、第1種類の機器運転情報として区分されている(
図2参照)。また、空調機11の運転/停止、空調機11の運転モード、設定温度、室外温度、圧縮機の吐出冷媒の圧力、前回の電源ONからの空調機11の運転積算時間(運転時間)などは、第2種類の機器運転情報として区分されている。後述するデマンド制御サービスなどでリアルタイムでの情報収集が必須であり且つクラウドコンピューティングサービス100におけるデータロストが許されない機器情報は、第1種類の機器運転情報として区分されている。リアルタイムでの情報収集が好ましいが、ある程度のデータロストが許容される機器情報は、第2種類の機器運転情報として区分されている。
【0033】
送信情報作成部60は、第1種類の機器運転情報に区分されている機器情報から、第1送信情報を作成する。また、送信情報作成部60は、第2種類の機器運転情報に区分されている機器情報から、第2送信情報を作成する。
【0034】
さらに、送信情報作成部60は、第1種類の機器運転情報および第2種類の機器運転情報に区分されている機器情報を、所定期間(例えば1時間)だけ蓄積し、第3送信情報を作成する。第3送信情報の情報量は、当然ながら、第1送信情報や第2送信情報の情報量よりも多い。
【0035】
(2−2−2)送信部
送信部70は、クラウドコンピューティングサービス100のデバイスに対して、公衆回線95を介して第1送信情報、第2送信情報および第3送信情報を送る。具体的には、送信部70は、後述するクラウドコンピューティングサービス100の第1受信処理部110に対して、リアルタイムに第1送信情報を送る。ここでは、5分に1回の頻度よりも高い頻度で情報を送ることを、リアルタイムに情報を送ると定義する。本実施形態では、約1分に1回の頻度で、送信部70から第1受信処理部110へと第1送信情報が送られる。また、送信部70は、後述するクラウドコンピューティングサービス100の第2受信処理部120に対して、同じくリアルタイムに第2送信情報を送る。
【0036】
送信部70は、10分以上の期間を空けて、第3送信情報を第1受信処理部110に送る。具体的には、1時間の間隔を空けて、定期的に第3送信情報が送信部70から第1受信処理部110に送られる。
【0037】
(2−2−3)受信部
受信部80は、後述するデマンド制御サービスや遠隔省エネ制御サービスが選択されているときに、遠隔の機器管理コンピュータ91から送られてくる機器操作に関する情報を受ける。後述するクラウドコンピューティングサービス100の操作送信部140からリアルタイムに、具体的には約1分間隔で情報が送信されてくるので、受信部80は、リアルタイムで情報を受信する。
【0038】
(2−3)機器管理コンピュータ
機器管理コンピュータ91は、後述するクラウドコンピューティングサービス100の機器情報データベース130で収集、蓄積されている各建物10内の機器11,12,・・・の情報に基づいて、機器の運転状況の監視、機器の故障診断、機器の省エネ遠隔制御、デマンド制御、などの各処理を行う。機器管理コンピュータ91は、CPU又はGPUといったプロセッサと記憶装置とを備え、プロセッサは、記憶装置に記憶されているプログラムを読み出し、そのプログラムに従って所定の演算処理を行う。さらに、プロセッサは、プログラムに従って、演算結果を記憶装置に書き込んだり、記憶装置に記憶されている情報を読み出したりする。
【0039】
そして、機器管理コンピュータ91は、機器11,12,・・・の省エネ遠隔制御やデマンド制御を実行するときに、後述するクラウドコンピューティングサービス100の操作送信部140を介して、建物10内のローカルコントローラー21や通信ユニット11aの受信部80に対し、機器11,12,・・・の操作指示に関する情報をリアルタイムに送る。操作送信部140は、後述の第2クラウドサービスS2の一部であり、バッファメモリ141を有している。仮に送信処理に失敗しても、操作送信部140は機器管理コンピュータ91にある操作コマンド等を再度呼び出して送信処理のリトライが可能であり、操作送信部140による操作送信が正常に終了しない確率は、非常に低い。
【0040】
(2−4)クラウドコンピューティングサービス
クラウドコンピューティングサービス100は、所定のサービス事業者であるクラウドプロバイダーが提供するサービスであり、データセンター内に設置されるコンピュータ群によって提供される。上述の、建物10のオーナーや機器11,12,・・・のユーザーに対して機器管理コンピュータ91によって機器管理のサービスを提供する機器管理サービス事業者は、クラウドプロバイダーが提供するサービスを利用して、クラウドプロバイダーに所定の従量制料金を支払う。
【0041】
本実施形態におけるクラウドコンピューティングサービス100は、多くの機器情報を受信して、機器情報データベース130において機器情報を収集する情報収集システム101として機能するもので、
図1に示すように、第1クラウドサービスS1と、第2クラウドサービスS2とを含んでいる。
【0042】
第1受信処理部110で機器情報を受信して処理する第1クラウドサービスS1では、ほぼリアルタイムでデータのキャプチャーやロードが行われる。新しいデータが第1受信処理部110に送信されてくると、60秒以内に、同期複製部115がバッファ用ストレージ118に複製データを書き込むとともに、書き込み部119が機器情報データベース130に機器情報を書き込む。同期複製部115には、10時間以上の複製データが一時的に保存される。したがって、機器情報データベース130への機器情報の書き込みのリトライ数が多くなった場合にも、機器情報のデータロストが生じる恐れが殆ど無い。第1受信処理部110は、通信プロトコルとして、HTTP/HTTPSを利用している。
【0043】
第2受信処理部120で機器情報を受信して処理する第2クラウドサービスS2は、通信プロトコルとして、主に、MQTT(Message Queuing Telemetry Transport)を利用している。MQTTは、軽量プロトコルであり、HTTPよりも軽量で省電力である。但し、メッセージ到達保証レベル(Quality of Service)は低く、データロストが有り得る。HTTPは、ヘッダなどのサイズが大きく、ハンドシェイクに必要な通信量が多いが、MQTTは、HTTPに較べてハンドシェイクに必要な通信量が少ない。
【0044】
第1受信処理部110での機器情報の受信および機器情報データベース130への書き込み処理と、第2受信処理部120での機器情報の受信および機器情報データベース130への書き込み処理とを比較すると、以下の(A)、(B)の違いが存在する。
【0045】
(A)
第1受信処理部110の書き込み部119による書き込み処理と、第2受信処理部120の書き込み部129による書き込み処理とは、書き込み失敗の確率に優劣はない。しかし、第1受信処理部110の場合、大きなバッファ容量を持つバッファ用ストレージ118に複製データが溜められているため、書き込みのリトライ処理によって確実に機器情報データベース130への機器情報の書き込み処理を正常に終えることができる。一方、第2受信処理部120の場合、バッファメモリ121の小さなバッファ容量しか存在しないため、書き込み部129による書き込み処理が失敗した場合、リトライをすることができずに機器情報がロストする。
【0046】
(B)
公衆回線95を介した通信確立後に行われる第1受信処理部110と、建物10内のローカルコントローラー21や通信ユニット11aの送信部70とのハンドシェイクに必要な通信量は、比較的多い。この第1受信処理部110と送信部70とのハンドシェイクに必要な通信量は、公衆回線95を介した通信確立後に行われる第2受信処理部120と送信部70とのハンドシェイクに必要な通信量よりも多い。このため、全ての機器情報が第1受信処理部110を介して機器情報データベース130へ送られる構成を仮に採用すると、
図4Aに示すように、ハンドシェイクに係る通信分の通信回線利用料金が高くなる。
【0047】
なお、ハンドシェイクは、公衆回線95を介した2点間の通信確立後、機器情報の転送を行う前に行われるコネクションの確立である。
【0048】
(3)機器情報の送信
次に、
図3を用いて、建物10内の機器11,12,・・・の機器情報が、どのような手順でクラウドコンピューティングサービス100のデバイス(第1受信処理部110、第2受信処理部120)に送られるかについて詳述する。
【0049】
図3のステップS11において、ローカルコントローラー21や通信ユニット11aは、前回の第3送信情報の送信(定時情報送信)から1時間が経過したか否かを判断する。まだ1時間が経過していない場合、そのままステップS12に移行する。
【0050】
ステップS12において、前回の第1送信情報および第2送信情報の送信(リアルタイム送信)から1分が経過したか否かが判断される。前回の送信から1分が経過していない場合、ステップS11に戻る。前回の送信から1分が経過している場合には、ステップS13に移行する。
【0051】
ステップS13において、送信情報作成部60は、第1種類の機器運転情報に区分されている機器情報から、第1送信情報を作成する。そして、送信部70は、ステップS14において、その第1送信情報を第1受信処理部110へと送信する。続けて、ステップS15において、送信情報作成部60は、第2種類の機器運転情報に区分されている機器情報から、第2送信情報を作成する。そして、送信部70は、ステップS16において、その第2送信情報を第2受信処理部120へと送信する。
【0052】
ステップS11において、前回の定時情報送信から1時間が経過したと判断された場合、ステップS17に移行し、送信情報作成部60は、1時間蓄積していた第1種類の機器運転情報および第2種類の機器運転情報に区分されている機器情報に基づいて、第3送信情報を作成する。そして、送信部70は、ステップS18において、その第3送信情報を第1受信処理部110へと送信する。
【0053】
(4)機器の遠隔操作
上述のように、機器11,12,・・・の遠隔監視や遠隔操作に関するサービスを提供する機器管理サービス事業者は、クラウドプロバイダーにクラウドサービス利用料金など(
図4A、
図4Bを参照)を支払いつつ、建物10のオーナーや機器11,12,・・・のユーザーに機器管理のサービスを提供する。機器情報データベース130に収集、蓄積された機器情報に基づいて機器管理コンピュータ91が行うサービスのうち、3つのサービスについて、以下に詳述する。
【0054】
(4−1)デマンド制御サービスにおける機器の遠隔操作
ローカルコントローラー21が設置されている建物10のオーナーは、機器管理システム90の機能の1つであるデマンド制御サービスを有料で利用することができる。デマンド制御サービスでは、所定の時限(ここでは30分を単位として繰り返す時限)毎の建物10全体の電力需要量を予測し、その予測が建物10のオーナーと電力供給会社(図示せず)との契約需要量(あるいは管理目標需要量)を超過するおそれが生じた場合、あらかじめ設定されている制御方式に従って、電力を使用している機器の運転を遠隔から制限する。このデマンド制御によって、所定の時限毎の電力需要量が、契約需要量あるいは管理目標需要量よりも小さく抑えられる。
【0055】
デマンド制御サービスを利用するオーナーの建物10では、ローカルコントローラー21が、デマンド制御に必要な電力使用量のデータをリアルタイムでクラウドコンピューティングサービス100の第1受信処理部110に送信する。30分を単位として繰り返す時限で、電力需要量(電力消費量)を閾値以下に収めなければならないため、1分程度の頻度で機器情報がリアルタイム送信されなければ、デマンド制御サービスで必要な機器情報がクラウドコンピューティングサービス100の機器情報データベース130に集まらないからである。
【0056】
(4−2)遠隔省エネ制御サービスにおける機器の遠隔操作
遠隔省エネ制御サービスでは、建物10内の温度をなるべく快適に保ちつつ、CO2濃度の低い空間の換気装置12による換気量を小さくしたり、人検知センサの情報から人が居ない空間の空調機11の出力を抑えたりする省エネ制御を、建物10の遠隔に設置されている機器管理コンピュータ91が行う。また、室外温度が低いときには、空調機11の外気導入機能を働かせることで、空調機11の消費電力を抑えることもできる。
【0057】
(4−3)遠隔故障診断サービス
遠隔故障診断サービスでは、例えば、空調機11の圧縮機の電流値や吐出冷媒圧力の長いスパンでの変化、圧縮機の積算運転時間などに基づいて、圧縮機の寿命や故障可能性を判定する。そして、圧縮機を交換すべき時期になると、空調機11のユーザーに連絡を送る。
【0058】
(5)機器管理システムの特徴
(5−1)
本実施形態に係る機器管理システム90のローカルコントローラー21や機器11,12,・・・に内蔵される通信ユニット11aは、公衆回線95を介して機器情報を送信する相手であるクラウドコンピューティングサービス100が第1受信処理部110および第2受信処理部120を有していることに鑑み、第1受信処理部110に送るための第1送信情報を、第1種類の機器運転情報に区分されている機器情報から作成し、第2受信処理部120に送るための第2送信情報を、第2種類の機器運転情報に区分されている機器情報から作成している。より詳細には、機器情報を一時的に保存できるバッファの容量が異なる第1受信処理部110および第2受信処理部120に対して、それぞれのバッファの特性に合った種類の機器情報から、送信情報作成部60は第1送信情報および第2送信情報を作成している。
【0059】
例えば、デマンド制御サービスにおいて情報収集のリアルタイム性と確実性とが両方とも要求される機器情報である、機器11,12,・・・の使用電力量のデータは、第1送信情報として第1受信処理部110に送られる。第1受信処理部110の場合、大きなバッファ容量を持つバッファ用ストレージ118に複製データが溜められているため、書き込みのリトライ処理によって確実に機器情報データベース130への機器情報の書き込み処理を終えることができる。また、リアルタイムに空調機11のオーナーやユーザーに通知する必要がある異常検知情報や、情報送信に関係する送信異常および情報処理異常についても、情報収集のリアルタイム性と確実性とを併せ持つ第1受信処理部110へと、第1送信情報として送られる。
【0060】
一方、遠隔故障診断サービスでは必要な機器情報ではあるが、リアルタイムに確実に機器情報データベース130に書き込み処理が完了しなくてもサービスの質に影響を殆ど与えない機器情報である、運転モードや運転時間といったデータについては、第2送信情報として第2受信処理部120に送られる。第2受信処理部120の場合、バッファメモリ121の小さなバッファ容量しか存在しないため、書き込み部129による書き込み処理が失敗した場合、リトライをすることができずに機器情報がロストする。しかし、たとえデータロストしても、第2種類の機器運転情報に区分される運転時間などの機器情報は、1時間に1回、第3送信情報として第1受信処理部110に送られ、そのときに確実に機器情報データベース130へと書き込まれる。このため、遠隔故障診断サービスに必要な機器情報が足りないという不具合は生じない。
【0061】
このように、機器管理システム90の送信情報作成部60は、バッファの容量が小さい第2受信処理部120と、それよりもバッファの容量が大きい第1受信処理部110とを送信先として使い分け、リトライの可否の違いによって機器情報データベース130への機器情報の書き込み失敗率に差がある第1受信処理部110、第2受信処理部120に対し、それぞれ適した送信情報(第1〜第3送信情報)を作成している。これにより、送信する機器情報の項目を大きく減らしたり送信頻度を大きく落としたりすることなく、ローカルコントローラー21や通信ユニット11aから多くの機器情報をクラウドコンピューティングサービス100に送信することができている。
【0062】
なお、クラウドコンピューティングサービス100の第1受信処理部110で機器情報を受信して処理する第1クラウドサービスS1と、第2受信処理部120で機器情報を受信して処理する第2クラウドサービスS2とでは、上述のとおりデータ収集の確実性の点で違いがあり、クラウドサービス利用料金も異なる。第1クラウドサービスS1の利用料金は、第2クラウドサービスS2の利用料金よりも高い。このため、仮に、第1送信情報、第2送信情報および第3送信情報の全てを第1受信処理部110に送り、機器情報収集に関して第1クラウドサービスS1のみを利用するとすれば、
図4Aに示すように、例えば点線で示す許容コストを超えてしまうことになる。これでは、機器管理サービス事業者のサービス提供料金も高くなってしまい、遠隔省エネ制御サービスなどの広い普及が妨げられてしまう。
【0063】
これに対し、本実施形態に係る機器管理システム90では、機器情報収集に関して、第1クラウドサービスS1と第2クラウドサービスS2とを使い分けて利用している。すなわち、第1送信情報および第3送信情報は第1受信処理部110に送り、第2送信情報については第2クラウドサービスS2の第2受信処理部120に送っている。これにより、
図4Bに示すように、第2送信情報の送信に係る通信量がハンドシェイクに要する通信量の減少分だけ減って、それに伴って通信回線利用料金が安くなる。2つのクラウドサービスS1,S2を利用するため、クラウドサービス利用料金は少し上がるけれども、通信量が減って通信回線利用料金が安くなるため、
図4Bに示すように、トータルとしては、第1クラウドサービスS1のみを利用するよりも、第1クラウドサービスS1と第2クラウドサービスS2とを使い分けて利用するほうが、機器管理サービス事業者の支払金額は安くなる。そして、引いては、機器管理サービス事業者が提供する遠隔省エネ制御サービスなどの利用料金も安くなる。
【0064】
(5−2)
本実施形態に係る機器管理システム90では、第1送信情報も第2送信情報も、ローカルコントローラー21や通信ユニット11aからクラウドコンピューティングサービス100に対し、高い頻度で送られ、リアルタイム性が確保できている。そして、これらの第1送信情報、第2送信情報が、機器情報データベース130に約1分間隔で収集されることになるため、機器情報のリアルタイム性が要求される例えばデマンド制御が遅滞なく実行されるようになっている。
【0065】
(5−3)
本実施形態に係る機器管理システム90では、第1送信情報および第2送信情報に較べて通信量が大きくなる第3送信情報を、10分以上の期間を空けてクラウドコンピューティングサービス100の第1受信処理部110に送っている。第1受信処理部110は、上述のように、第2受信処理部120に較べて、バッファの容量が大きく、リトライが可能で書き込み失敗率が非常に低い。このため、第1受信処理部110が第3送信情報を受信して正常に書き込み処理できる確率は非常に高く、たとえ第2受信処理部120が第2送信情報の処理(受信後の機器情報データベース130への書き込み処理)ができなかった場合であっても、後から送られてくる第3送信情報によって機器情報データベース130における情報収集を補うことができる。
【0066】
(6)変形例
(6−1)
さらに通信量を減らすため、送信情報作成部60は、第1送信情報の作成において、送信部70から前回までに送られた第1送信情報に含まれる機器情報から内容に変更があった機器情報のみを抽出してもよい。この場合、前回の第1送信情報に含まれる機器情報であっても内容変更がなかった機器情報については、次の第1送信情報から外すことができる。これにより、第1送信情報の情報量を削減することができる。第1受信処理部110への通信は、ハンドシェイクに必要な通信量も多く、第1送信情報の情報量の削減は、費用抑制に特に有効である。
【0067】
また、送信情報作成部60は、第2送信情報や第3送信情報の作成においても、送信部70から前回までに送られた第2送信情報/第3送信情報に含まれる機器情報から内容に変更があった機器情報のみを抽出してもよい。
【0068】
(6−2)
上記の実施形態の説明で使用した
図1では、クラウドコンピューティングサービス100の第1受信処理部110、第2受信処理部120が、それぞれ書き込み部119,129を有する形態を示しているが、
図5に示すように、2つのクラウドサービスの受信処理部が1つの書き込み部を共用する形態など、クラウドコンピューティングサービスのデバイス(コンピュータ群)の構成については種々の形態を想定することができる。
【0069】
例えば、
図5に示すクラウドコンピューティングサービスでは、第3クラウドサービスS3の第1受信処理部210は、新しいデータ(機器情報)が送信されてくると、同期複製部215がバッファ用ストレージ218に複製データを書き込むとともに、書き込み部239が機器情報データベース130に機器情報を書き込む。一方、第4クラウドサービスS4の第2受信処理部220は、新しいデータ(機器情報)が送信されてくると、容量が小さいバッファメモリ221を使って、受信処理および書き込み部239による機器情報データベース130への機器情報の書き込み処理を行う。このように、
図5に示すクラウドコンピューティングサービスでは、第3クラウドサービスS3の第1受信処理部210と第4クラウドサービスS4の第2受信処理部220とが、1つの書き込み部239を共用する形態を採っている。この場合においても、第1受信処理部210と第2受信処理部220とではバッファ容量に違いがあるため、機器情報データベース130への機器情報の書き込み失敗率に差がある。すなわち、第1受信処理部210の場合、大きなバッファ容量を持つバッファ用ストレージ218に複製データが溜められているため、書き込みのリトライ処理によって確実に機器情報データベース130への機器情報の書き込み処理を正常に終えることができる。一方、第2受信処理部220の場合、バッファメモリ221の小さなバッファ容量しか存在しないため、書き込み部239による書き込み処理が失敗した場合、リトライをすることができずに機器情報がロストする。
【0070】
これらの第1受信処理部210および第2受信処理部220を利用して機器情報データベース130に機器情報を収集させる場合においても、上記の実施形態の第1受信処理部110および第2受信処理部120を利用する場合と同様に、上記の実施形態の送信情報作成部60の機能は有効である。
【0071】
(6−3)
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。