特許第6693617号(P6693617)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6693617
(24)【登録日】2020年4月20日
(45)【発行日】2020年5月13日
(54)【発明の名称】自動車惰性走行制御システム。
(51)【国際特許分類】
   B60W 30/18 20120101AFI20200427BHJP
【FI】
   B60W30/18
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-507870(P2019-507870)
(86)(22)【出願日】2018年7月24日
(86)【国際出願番号】JP2018027612
(87)【国際公開番号】WO2019044275
(87)【国際公開日】20190307
【審査請求日】2019年2月12日
(31)【優先権主張番号】特願2017-162904(P2017-162904)
(32)【優先日】2017年8月27日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】305051886
【氏名又は名称】泉 寛治
(72)【発明者】
【氏名】泉 寛治
【審査官】 ▲高▼木 真顕
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−058783(JP,A)
【文献】 特開2012−116356(JP,A)
【文献】 特開2012−172578(JP,A)
【文献】 特開2010−143511(JP,A)
【文献】 特開平09−130913(JP,A)
【文献】 特開2016−022772(JP,A)
【文献】 特開2000−008923(JP,A)
【文献】 特許第6188110(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 10/00 − 50/16
F02D 29/00 − 29/06
B60K 31/00 − 31/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車の公道走行時に於ける車の惰性力を活用した自動車の走行形態であって該自動車の走行速度が設定値以上の時に駆動力接続のON・OFFを自動制御にする自動制御手段を設けており該自動制御手段は、上記駆動力接続をOFFにしている間はエンジン停止をして、駆動力接続をONにした時、スターターは使用しなくてもエンジンを再起動させる再起動手段を設けており更に該自動制御手段でのサイクル走行中に自動車の走行速度が設定値以下に成るかアクセル操作か上記駆動力接続操作か駆動力開放操作かの何れかが入ると自動制御を解除した手動運転としており、上記自動制御手段に於いて該駆動力接続をOFFにしエンジンOFFにした走行でスピードを制動出来る制動装置を備えており、かつ、降坂路走行ではエンジンブレーキを使用しない運転者の手動操作としておる事を特徴とする、自動車惰性走行制御システム。
【請求項2】
請求項1に記載の自動車惰性走行制御システムを備えた自動車惰性走行制御システムで、
上記自動制御手段の走行速度が設定値以下時の走行形態であって、上記自動制御手段の駆動力接続OFF時でのエンジンONにしたエンジンアイドリング時のエンジンアイドリング回転数を自動制御で低速にするエンジンアイドリング回転数自動制御手段Cを設け、該エンジンアイドリング回転数自動制御手段Cは、上記駆動力接続をOFFにしている間はバッテリーの充電量及びクーラント温度により発電機及びクーラントポンプの一方か両方かの作動のON・OFFを自動制御することでエンジンアイドリング回転数を低速に制御するエンジンアイドリング回転数制御手段Cを設けておる事を特徴とする自動車惰性走行制御システム。
【請求項3】
請求項1に記載の自動車惰性走行制御システムを備えた自動車惰性走行制御システムで、
上記自動制御手段の走行形態を電気駆動に適応した形態であって、該自動車の駆動力接続のON・OFFを自動制御にする自動制御手段Dを設けており該自動制御手段Dは、上記駆動力接続「OFF」走行時、駆動力接続をONにした時、直ちにアクセル操作出来る状態にしており、更に該自動制御手段Dでのサイクル走行中にアクセル操作か上記駆動力接続操作か駆動力開放操作かブレーキ操作かが入ると上記自動制御手段Dを解除しており、かつ、降坂路走行ではエンジンブレーキ走行に相当する制御を行わない運転者のブレーキ操作としておる事を特徴とする、自動車惰性走行制御システム。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
車両の走行時の惰性を活用した燃費向上に寄与する制御システムに関する物である。
【背景技術】
【0002】
自動車の燃費の向上にはメーカー、ユーザー共に関心事項であり、1リットル当たりの走行距離を1Kmでも伸ばす事に各メーカーは凌ぎを削っているのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−58783 ハイブリッド車両の制御装置。
【特許文献2】特開2016−60372 車両制御装置、及びその制御方法。
【特許文献3】特開2012−47148 車両の制御装置。
【0004】
エンジン2とモータ3との間にクラッチ4を介装し、モータ3を駆動輪9側に連結してハイブリッド型トラック1を構成する。運転者によるアクセルペダル14のオフ操作などに基づきコースト走行制御の開始条件が成立すると、変速機5をニュートラルに戻してエンジン2及びモータ3を駆動輪9側から切り離すことにより車両1を惰性走行させる。このコースト走行制御中においては、エンジン2を燃料カットした上で、モータ3の駆動によりエンジン2をアイドル回転速度に保って補機類2aの作動を継続させる。エンジンの再始動はコースト走行制御の終了に伴ってモータ3の駆動により始動させる。
車両ECU13は、これらの各種情報をナビゲーション装置31及び通信装置32から取得し、自車の走行経路上の道路状況を予測に基づきコースト走行制御を実行する事も、通常通りに運転者のアクセル操作などに基づきコースト走行制御を行うことも出来る、に係る技術(例えば特許文献1)がある。
【0005】
*上記特許文献1と本願との技術差異は、該特許文献1では車両1を惰性走行させるコースト走行制御中において燃料カットした上で、モータ3の駆動によりエンジン2をアイドル回転速度に保っておるが、燃料カットをしてもエンジン2をアイドリング運転するための電気は消費しておる(燃料カットした状態でもエンジンは吸気→圧縮→爆発はしない→排気のサイクルは行っている)更に再始動はコースト走行制御の終了に伴ってモータ3の駆動により始動させておるのに対して本願は惰性走行時駆動力接続(クラッチ)をONにするだけの操作(押し掛けの技術)で再始動しておる点が相違する。
【0006】
ステップS303では、コントローラ12は、前方の道路が降坂路であり、降坂路の勾配θが所定勾配θ1より小さいかどうか、即ち、降坂路の勾配θが下り方向に緩勾配であるかどうか判定する。所定勾配θ1は、車両が降坂路を走行し、エンジン1停止中にブレーキペダル52が踏み込まれた場合に、電動バキュームポンプ9で発生する負圧を用いたブレーキブースター83によるアシストによって制動力不足が発生しない勾配の最小値である。路面の勾配θが所定勾配θ1より小さい場合には処理はステップS304に進み、路面の勾配θが所定勾配θ1以上の場合には処理はステップS305に進む。ここでの勾配θとは、勾配θが大きいほど降坂路における路面勾配が下り方向に急勾配となることを示し、勾配θが小さいほど降坂路における路面勾配が小さく、勾配θがゼロとなると平坦路であることを示している技術(例えば特許文献2)がある。
【0007】
*上記特許文献2に記載の電動バキュームポンプで負圧を発生させエンジン停止した惰性走行中の制動手段としており、本願に記載の「上記自動制御手段A及びBに於いて該駆動力接続をOFFにしエンジンOFFにした走行でスピードを制動出来る制動装置」に相当する技術である。
【0008】
走行中の車両に於いて惰行による走行時間や走行距離を長く確保出来る車両の制御装置であって該装置は、車両の車速Vが下限側車速V0及び上限側車速V1で決定される車速域内にあるとき、車速Vが車速V0以上であればフューエルカットによりエンジンを停止させてクラッチを開放して惰行により車両を走行させ、車速Vが車速V0を下回ると燃料供給によりエンジンを始動させてクラッチを係合して加速させる(定速フリーラン)車両を停止させる必要が有る時は、車両が停止するまでフューエルカットによりエンジンを停止させてクラッチを開放して惰行により車両を走行させた後(停止フリーラン)、クラッチを係合してエンジンブレーキ及びブレーキ操作により制動を付与する。これにより、惰行による走行時間や走行距離を長く確保出来て燃費を向上させた技術(例えば特許文献3)がある。
【0009】
*上記特許文献3記載の惰性走行技術を本願も採用しておるが本願はエンジンブレーキを使用しておらない点が相違点と言えば言える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
自動車の燃費の向上に寄与する走行時の惰性力を活用する走行形態を自動制御するシステムは多く開示されておるが、エンジンを停止させてクラッチを開放して惰行により車両を走行させた後(エンジン停止フリーラン)駆動力接続ONにした時にスターターを使用しないでエンジンを再始動させるエンジン再始動手段技術を開発し、更に自動車の走行速度が設定値以下の時は、クラッチを開放して惰性走行でエンジンONにしてアイドリング走行にせざるを得ないが該アイドリング走行時のエンジンアイドリング回転数を自動制御で更に低速にするエンジンアイドリング回転数自動制御手段を設ける事が課題である。
更に上記惰性力を活用した運転手段を電気自動車にも適応する構成を見つる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第一の発明は、
自動車の公道走行時に於ける車の惰性力を活用した自動車の走行形態であって該自動車の走行速度が設定値以上の時に駆動力接続のON・OFFを自動制御にする自動制御手段(A及び自動制御手段B)を設けており該自動制御手段(A及び自動制御手段B)は、上記駆動力接続をOFFにしている間はエンジン停止をして、駆動力接続をONにした時、スターターは使用しなくてもエンジンを再起動させる再起動手段(押掛けの技術)を設けており更に該自動制御手段(A及び自動制御手段B)でのサイクル走行中に自動車の走行速度が設定値以下に成るかアクセル操作か上記駆動力接続操作か駆動力開放操作かの何れかが入ると自動制御を解除した手動運転としており、上記自動制御手段(A及び自動制御手段B)に於いて該駆動力接続をOFFにしエンジンOFFにした走行でスピードを制動出来る制動装置(例えば上記特許技術文献2に記載の電動バキュームポンプ9で発生する負圧を用いたブレーキブースターに相当)を備え、かつ、降坂路走行時の制動操作はエンジンブレーキは使用しない運転者のブレーキ操作としておる事を特徴とする、自動車惰性走行制御システムを提供する。。
【0012】
*上記自動制御手段Aとは、
自動車を発進して、アクセルペタル操作が保持状態(車速保持状態・アクセルOFF)に成った状態で駆動力接続を「OFF」・エンジン「OFF」にして車の惰性力による惰性で走行して上記アクセルペタル保持状態時の走行速度から1〜5%程度下がった時に駆動力接続を「ON」・エンジン「ON」にして上記保持状態に成ったスピード迄戻すと言う走行を繰り返すサイクルでこのサイクルを自動制御にする物でありスピードが設定値以下に成るか又はアクセル操作か上記駆動力接続操作か駆動力開放操作かの内の何れかの手動操作が入ると自動制御を解除しエンジンを「ON」にし次に追加アクセルをして上記自動制御手段Aに戻すか、自動制御手段C(後述)の駆動力接続「OFF」時のアイドリング回転数制御に移行するか(又は手動操作とするか)の何れかにする制御システムである。
上記スピードの設定値以下とは駆動力接続時に「ガクン」とする衝撃を感じないスピード(例えば40km/h)が設定値に相当するスピードであるが該設定値近傍で駆動力接続をすると上記衝撃が発生する確率もあり該衝撃を感じないスピードの数%UPした値を(例えば45km/h)下限設定値とするのが好ましい。
*スターターは使用しなくてもエンジンを再起動させる再起動手段(押掛けの技術)とは、上記エンジン再始動手段について、30年前頃は前照灯を消し忘れたりしてバッテリーが上がりスターターが作動しなくなった時に運転手を車に乗せてチェンジを1速か2速に入れてクラッチを踏んだ状態にして、4〜5人で車を後ろから押して4〜5Km/Hのスピードに成った時にクラッチペタルを放しエンジンを起動させていた技術(押掛けの技術)であり、エンジンの始動は外からの力(スターターモーター等)でクランクシャフトを回して、それによりエンジン内で吸気→圧縮→爆発→排気が行われておる内にエンジン自らが動き出す、→すなわちクランクシャフトを2〜5回転させ、燃料と空気と点火栓の火が有ればエンジンは始動するので、走行途中でクランクシャフトを回転させるスターター以外の別の方法としてクラッチ「OFF」時に慣性力のみで走行しておるクラッチ以降の回転力があれば駆動力接続するだけでエンジンは再始動する、但し車の聡重量により該惰性力は違うので上記駆動力接続時の「ガクン」とする衝撃を殆ど感じない駆動力接続時の車速は車の聡重量により異なるが、惰性力運転を多用する実施車速の多くは40〜50Km/H以上であるが、荷を積んでおる大型20Ton車と軽乗用車では惰性力が違うので車の聡重量により異なる惰性力を考慮した設定とする。
【0013】
*上記自動制御手段Bとは
車の位置エネルギーを活用した自動制御手段Bであるが、車の惰性力を活用した自動制御手段Aで駆動力接続「OFF」走行もしくは「ON」走行していて、加速操作しないのにスピードがアップする状態に成ると下り坂である、このときのスピードが設定値以上で更に加速する状態になると駆動力接続を「OFF」にしてエンジン「OFF」にして車の惰性で走行する走行形態で坂の勾配、坂の長さ、走行路の湾曲等々によりブレーキングや追加加速(追加加速の場合自動制御は解除される)するのは手動操作とする、上記位置エネルギーを活用した惰性走行でスピードが設定値以下に成ると自動制御を解除しエンジンを「ON」にし次にアイドリング走行にするか、追加アクセルをするかあるいは上記自動制御手段A又は上記自動制御手段B走行するか自動制御手段Cの駆動力接続「OFF・エンジンON」時のアイドリング回転数制御に移行するか(又は手動操作とするか)とする制御システムである。
【0014】
の発明は
第一の発明に記載の自動車惰性走行制御システムで、
上記自動制御手段(A自動制御手段B)の走行速度が設定値以下時の走行形態であって、上記自動制御手段(A自動制御手段B)の駆動力接続OFF時でのエンジンONにしたエンジンアイドリング時のエンジンアイドリング回転数を自動制御で低速にするエンジンアイドリング回転数自動制御手段Cを設け、該エンジンアイドリング回転数自動制御手段Cは、上記駆動力接続をOFFにしている間はバッテリーの充電量及びクーラント温度により発電機及びクーラントポンプの一方か両方かの作動のON・OFFを自動制御することでエンジンアイドリング回転数を低速に制御するエンジンアイドリング回転数制御手段Cを設けておる事を特徴とする自動車惰性走行制御システムを提供する。
*上記エンジンアイドリング回転数自動制御手段Cとは、
自動制御手段Cは上記自動制御手段A,上記自動制御手段Bのスピード設定値以下に於ける走行形態であって、該走行形態での走行(及び停止)ではエンジン「ON」・駆動力接続「OFF」時のエンジンのアイドリング回転数制御であって、駆動力接続を「ON・OFF」する走行形態でエンジンの「アイドリング回転数を小さくするアイドリング回転数制御手段」を設けて駆動力接続の「OFF」時に燃料の消費を少なくするもので、
上記自動制御手段Cは前記駆動力接続「OFF」時エンジンの回転力を使用している発電機E及びクーラントの循環用のポンプPの何れか1方か両方かを駆動させないことでアイドリング回転数を下げる制御を自動制御するものであり、
具体的には上記惰性走行時及び停車時に駆動力接続を「OFF」にした状態で発電機Eはバッテリーの充電量が下限設定量以上あれば作動させない手段を設けて該発電機の発電力分程エンジンの回転数を下げる(アイドリング回転数を少なくする)更にクーラントの循環用のポンプPはクーラント温度の上限設定温度以下の範囲であれば作動させない手段を設けて該クーラントの循環用のポンプPの駆動力分程エンジンの回転数を下げる事が出来る制御である、
*例えば上記発電機E及び上記クーラント循環用ポンプPの動力伝達は(多くの自動車は)Vベルトで行っているがこのVベルトプーリー間に遊星プーリーを設けて該プーリーをVベルト張り方向に押し付けON緩み方向に引き戻しOFFする構成にする事で上記制御すべき発電機Eかクーラントの循環用のポンプPの何れかを駆動(停止)させる条件に成ると上記発電機Eかクーラント循環用ポンプPの一方か両方かの何れかを駆動(停止)する構造にして駆動力接続「OFF」時にはエンジンのアイドリング回転数を少なく出来る構成である、
*上記の他の追加構成としてはバッテリーの蓄電容量を大きな物にするかクーラントの質・量を変更するかの何れかにすることでもエンジンのアイドリング回転数をさらに少なくする機会(時間)を多く出来る。
*前方の信号機が黄色若しくは赤を視認した時、前方に事故や工事中や車線減少で小渋滞を視認した時の惰性走行や該信号や該小渋滞でのチョコチョコ走行時で停車した時のエンジンのアイドリング回転数を小さくする制御。
*長い下り坂での想定される操作回数に耐えられる制動装置を備えるとは、
ドラムブレーキ・ディスクブレーキ(4ポツトピストン固定キャリパー方式やディスクローターの内面に通風構造を追加したベンチレーテッド・ディスク方式等も実用化されておる)・空気圧式ブレーキと多種のブレーキの中からブレーキを多用してもパッドが過熱しにくい方式を採用する事でも対応出来、また例えば空気圧式ブレーキを採用している車両の場合エアータンクの圧力が下限設定値に成るとエンジンを起動しエアータンクの圧力を上げタンク内エアー圧力不足を回避する制御回路を付加する構成にする事でもよい。
【0015】
第三の発明は
第一の発明に記載の自動車惰性走行制御システムを備えた自動車惰性走行制御システムで、
上記自動制御手段(A及び上記自動制御手段B)の走行形態を電気駆動に適応した形態であって、
電気駆動(駆動力が例えばモーターなので上記自動制御手段A・Bでのエンジンの「ON」・「OFF」・エンジン再起動手段(押掛けの技術)はなく、電源は常に「ON」)に適応した形態であって、該自動車の駆動力接続のON・OFFを自動制御する自動制御手段Dを設けており該自動制御手段Dは、上記駆動力接続「OFF」走行時、駆動力接続をONにした時、直ちにアクセル操作出来る状態にしており、更に該自動制御手段Dでのサイクル走行中にアクセル操作か上記駆動力接続操作か駆動力開放操作かブレーキ操作かが入ると上記自動制御手段Dを解除しており、かつ、降坂路走行時ではエンジンブレーキ走行に相当する制御をおこなわない運転者のブレーキ操作としておる事を特徴とする自動車惰性走行制御システムを提供する。
*上記自動制御手段Dは電気を動力として走行する自動車(例えば電気自動車)の走行時における惰性力を活用する事で蓄電器に蓄電しておる電気の消費を少なくする走行形態であって、上記自動制御手段A,Bは該惰性力を駆動力接続「OFF」・エンジン「OFF」の走行形態で燃料の節約しておるのに対して、上記自動制御手段Dは、エンジンに替えて電気を動力としておるので上記自動制御手段A,Bでの駆動力接続「OFF」時エンジン「OFF」にする必要がなく(電源「ON」であれば良い)アクセル操作が入ると駆動力接続「ON」とし、加速(又はスタート)するので上記自動制御手段A,Bでのエンジン再起動手段(押掛けの技術)は不要であり、駆動力接続「OFF」時が惰性走行時であり、駆動力接続「ON」でアクセル操作可能となる構成で、降坂路走行時ではエンジンブレーキ走行に相当する制御をおこなわない運転者のブレーキ操作としておる。
【0016】
*上記自動制御手段Dの駆動力接続「ON」・「OFF」は例えば走行したい速度(希望設定速度)が65Km/hであれば66〜68Km/hの速度にした状態をアクセル「OFF」状態とし駆動力接続「OFF」で惰性力で走行し速度が2〜3km/h下がると駆動力接続を「ON」にしアクセル操作により66〜68Km/hの速度に戻すものである。(惰性力走行始めの速度と駆動力接続を「ON」にする間隔を例えば1〜3秒と短くすればする程速度むらは無くなる。)
【0017】
*上記自動制御手段Dの要旨は略平坦路での走行は電気駆動部(駆動力が例えばモーター)と駆動輪間に駆動力接続部を設け該駆動力接続部の「ON」・「OFF」を自動制御するもので、駆動力接続部「ON」アクセル「ON」操作により走行したい速度(希望設定速度)にして、希望設定速度になると駆動力接続「OFF」した惰性力で走行し速度が2〜3km/h下がると駆動力接続を「ON」にし設定速度に戻すサイクルを自動制御にするもので、該自動制御走行時に運転者の手動による駆動力接続「ON」・「OFF」・アクセル操が入ると自動制御手段Dの自動制御は解除される構成である。
*上記略平坦路での駆動力接続ON・OFF走行で車がアクセル操作しないのに加速すると下り坂であり、「下り勾配での走行」は車がアクセル操作しないのに加速する駆動力接続「OFF」状態の走行では運転者のブレーキ操作(手動)でスピードを制御する走行形態であり、上記ブレーキ操作後にアクセル操作しなければ加速出来ない状態になれば上記略平坦路走行に移行する。
【0018】
*減速エネルギーを再利用する、回生ブレーキシステムはブレーキを踏んだ時には、車輪の回転力でモーターを回し、ジェネレーター(発電機)として使い、回生ブレーキを油圧ブレーキと協調制御することで、本来は減速によって熱として捨てられる運動エネルギーを電気エネルギーに変換してバッテリーに回収し、走行用のエネルギーとして再利用。街中走行のように加減速を繰り返す走行パターンはエネルギー回収の効果が高いため、低速域(例えば低速設定速度)では回生ブレーキを優先的に使用するのが好ましい。
【0019】
*上記自動制御手段Bの下り坂惰性力走行中に本願ではエンジンブレーキを使用しない構成としておるが、エンジンブレーキ相当の制動力(エンジンブレーキ時の制動力)を発生させる制御を行う構成にもできるが、下り坂惰性力→電気に変換→蓄電器に蓄電→電気を駆動力として使用する構成と、下り坂惰性力のみで電気は不使用との比較で(例えば長い下り坂での想定される操作回数に耐えられる制動装置を備える設備費等の関係で)いずれの手段を選択する事も出来る。
【0020】
*上記回生ブレーキシステムに係る公開された技術としては、
例えば「特開2011-234540」記載の回生制動制御装置は、制動時において、回生制動力を発生可能に構成された回転電機を有する車両に好適に適用される。制御手段は、少なくとも回生制動力を用いて、アクセルがオフにされた際にエンジンブレーキ相当の制動を発生させる制御を行う。具体的には、制御手段は、アクセルオフ時に発生させるエンジンブレーキ相当制動力を、車速が低いほど、当該車速が高い場合よりも大きくする制御を行う。これにより、回生による減速エネルギー回収量を増加させることができる。よって、回生効率を向上させることができ、燃費を向上させることが可能となる。*又「特開2014-50245車両および発電機」の記載では、走行中の発電方法において、回生発電の他にも走行用のエネルギを消費することのない発電方法を有する車両で該発電方法は、 空気タンク2からエアブレーキ3に供給される空気の空気配管4またはエアブレーキ3と大気との間の空気配管4および空気排出口17に設けた、空気の圧力または気流によって駆動される発電機が記載されており、空気の圧力または気流によっても発電出来る。
【発明の効果】
【0021】
自動車走行形態の試走では少なくとも5%の燃費が向上した。
(私有車「1500ccのガソリンエンジン使用商用車」の試走実験での燃料満タンク→満タンク間の5−6回の計測では5〜10%燃費が向上した該燃費向上の実績値は上記自動制御手段A,Bの中で「エンジンOFF」の走行制御と上記自動制御手段Cのアイドリング制御手段は設けておらない実績値である。)
【実施例】
【0022】
好適には、上記自動制御手段A、上記自動制御手段B、上記自動制御手段C、上記通常運転手段で走行しておることを運転者に認識させる(例えば色光線、音、微振動等を備える)構造を付加する。
【0023】
更に節約走行をしておれない状況(お急ぎ運転)の場合もあるので、走行形態の複数のパターンを設けて運転者がセレクト使用出来る様にするとか、走行形態の複数のパターンを運転者が設定出来る様にもすることでも良い、
前記セレクトするパターンの1例としては自動制御手段A、の場合駆動力接続の「ON・OFF」のサイクルでアクセルペタル操作が保持状態(車速保持状態)に成ってから駆動力接続を「OFF」にして、例えば4秒間走行して該保持状態の車速から何%落ちると駆動力接続の「ON」にするかの設定等々と、節約運転はしないパターンとを、選択できる選択操作部を設けるのが好ましい。
【0024】
*上記希望設定速度は例えばカーナビゲーション(又はGPS)の公道の制限スピードから取得するか運転手の手動によるアクセル操作により設定操作(例えば高速道に入り80km/hに成ったらボタンを押し設定)をする等で設定されたスピードを基に事前に設定した駆動力接続「OFF」・「ON」の幅(例えば82Km/hで駆動力接続「OFF」79Km/hで駆動力接続「ON」)を設定する事も出来る。
【0025】
*上記駆動力接続Cの走行での他の実施例であり、少なくとも前方向1つ目の赤もしくは黄色の信号を視認した時に駆動力接続走行を「OFF」にする手段は、赤もしくは黄色の信号を視認した時あるいは前方に右折しようとして対向車の通過待ちで一時停車しておる車がおるのを視認した時とか工事中や事故で一車線に絞られておるのを(小さい渋滞状態)視認した時等々の状態を視認した時、視認した時点で運転者の手動操作により切り替える切換えスィッチを例えば変速機のシフトレバー部に附設して運転者の操作(例えば押しボタンを押す等)により切り替えて停車するまで惰性で走行する構成にも出来る(該惰性力が不足する場合は追加アクセル使用)。
停車後発車に係る操作は運転者の通常運転操作でスタートからの操作に成る。
【0026】
昭和27〜28年頃は4〜5トントラックを始動させるには丸棒をクランク状に曲げたエンジン始動工具をボンネットトラックの前中央に設けられた該エンジン始動工具を挿入する挿入口より挿入して該エンジン始動工具を右方向(か左方向)に3〜4回廻してエンジンを始動させていた。 すなわちエンジン始動力は大人1人の力でエンジンを始動させ得る程度である。クラッチ「OFF→ON」時に惰性力のみで走行しておる駆動力接続部以降の回転力(回転数*トルク)と上記エンジン始動力(始動に必要な力は一定である)との差が大きい程(上記駆動力接続部以降の回転力が大きい程)上記エンジン始動力を吸収する割合が大きくなると言う理論を持っているので、上記理論を確認するための試験走行を行った。
該試験走行において、「エンジンOFF」「駆動力接続OFF」の状態から「エンジンON」「駆動力接続ON」にすれば「押掛けの技術」でエンジンは再起動出来る事を確認出来た。
【0027】
自動制御手段A、自動制御手段Bの制御は走行時に於ける「駆動力接続のOFF・エンジンOFF」「駆動力接続のON・エンジンON」操作を主体とした制御であり、この制御もあくまで運転者のアシスト的なもので車の走行は手動操作であり、上記サイクル走行中に運転者のアクセル操作や駆動力接続・駆動力開放操作が入るとその自動制御を解除し運転者の操作が優先する通常運転としておる。
【0028】
好適には上記自動車走行形態で先行車追従走行時は自動制御手段A,Bで走行し車間距離の保持に係る制動操作は手動操作として、追加加速操作をすれば自動制御手段A,Bは一端解除し、再度自動制御手段A,Bの走行に復帰させる形態を取る事で車間距離を確保した車追従走行形態とする。
【0029】
上記自動制御手段Aでの詳細な事例を挙げて説明すれば、例えば略平坦な道を速度60Km(希望設定速度)で走行したい場合63〜65Km迄スピードを上げる(約2〜5秒)この状態でアクセルペタル操作が保持された状態をアクセルペタル保持状態として駆動力接続を「OFF」・エンジン「OFF」にして (駆動力接続を「ON」にすればエンジンは何時でも再起動出来る再起動準備状態にしておく)車の惰性力で走行する、路面の平坦度、湾曲度によっても異なるが約3〜7秒は走れる、速度60Kmになると駆動力接続を「ON」・エンジン「ON」にする操作を繰り返すサイクルである、そして自動制御するのは「駆動力接続のON・エンジンON」「駆動力接続OFF・エンジンOFF」を主体としその他の走行に係る操作は運転者が行うもの(通常運転操作)である。
このサイクル間隔を例えば駆動力接続を「OFF」にする時間を短くすれば(例えば1−3秒)するほどスピードむらはなくなり追従車や併走車等に惰性走行をしておる事を感じさせない走行が出来る。
【発明を実施するための形態】
【0030】
現在のトラックは駆動力接続「OFF」エンジン「OFF」時制動出来る制動装置を備えておる車が多いのでまずトラック→トラクターから実施して順次乗用車、商用車→電気自動車→二輪車と範囲を広げる形態が好ましい。
【0031】
本願の特許請求の範囲に記載の権利範囲事項から容易に想到出来る構成を使用したもの全て本願の権利範囲である。