特許第6693625号(P6693625)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アマネファクトリー株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6693625-撮影キット 図000002
  • 特許6693625-撮影キット 図000003
  • 特許6693625-撮影キット 図000004
  • 特許6693625-撮影キット 図000005
  • 特許6693625-撮影キット 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6693625
(24)【登録日】2020年4月20日
(45)【発行日】2020年5月13日
(54)【発明の名称】撮影キット
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/56 20060101AFI20200427BHJP
   G03B 15/00 20060101ALI20200427BHJP
   H04N 5/222 20060101ALI20200427BHJP
【FI】
   G03B17/56 E
   G03B15/00 U
   H04N5/222 100
   H04N5/222 300
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-76680(P2019-76680)
(22)【出願日】2019年4月12日
【審査請求日】2019年4月15日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517156171
【氏名又は名称】アマネファクトリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(74)【代理人】
【識別番号】100196313
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 大輔
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 慶武
(72)【発明者】
【氏名】森 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】土屋 勇人
【審査官】 高橋 雅明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−284455(JP,A)
【文献】 特開2011−002799(JP,A)
【文献】 特開2005−181598(JP,A)
【文献】 特開2001−174901(JP,A)
【文献】 特開2010−139669(JP,A)
【文献】 特開2017−142449(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 17/56
G03B 15/00
H04N 5/222
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板、壁板、底板及び散光板により画設された撮影空間を有する撮影箱と、被写体載置具と、を備え、前記撮影空間と外部を連通する撮影用穴が、天板に設けられていて、前記天板のある方向が上、前記撮影空間を挟んで相対する方向を下としたときに、前記散光板が、その上端から下端に向かって前記撮影空間に入り込むように傾斜していて、前記壁板の下部に前記底板に沿って横方向に延びるスリットが設けられており、前記被写体載置具を、前記スリットを通じて前記撮影空間に挿入可能であることを特徴とする、撮影キット。
【請求項2】
前記被写体載置具が、透明の上抑え部材を有することを特徴とする、請求項1に記載の撮影キット。
【請求項3】
前記撮影箱が折畳み自在であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の撮影キット。
【請求項4】
前記散光板が、前記天板又は前記底板に折り曲げ自在に連結しており、
前記散光板に対向する後方壁板が、前記天板又は前記底板に折り曲げ自在に連結しており、
互いに対向する左右2つの側壁板の各々に、水平方向に延びる折り曲げ線が設けられていることで、前記撮影箱を垂直方向に潰すように折り畳むことが可能であることを特徴とする、請求項に記載の撮影キット。
【請求項5】
前記散光板が、前記天板と折り曲げ自在に連結しており、
前記底板と前記散光板とを固定するための散光板固定手段を備えることを特徴とする、請求項に記載の撮影キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は被写体として写真等を撮影するための撮影キットに関する。
【背景技術】
【0002】
エコー検査は胎児を可視化する手段として、妊婦健診において広く用いられている。当該検査により得られたエコー写真は妊婦に渡され、妊婦方においてはこれをアルバムにまとめ保存することが一般的に行われている。
しかし、エコー写真に使われている紙は、感熱紙やインスタント写真の場合が多く、ポケットアルバム等にそのまま保存していた場合、経年により徐々に薄くなり、数年後には撮像が消失してしまうことすらある。
このような問題に鑑み、エコー写真をスマートフォンやデジタルカメラによって撮影し、胎児の貴重な成長記録をデジタルデータとして保存することが行われている。
【0003】
また、妊婦健診により得られたエコー写真をスマートフォンなどにより撮影し、デジタル化されたエコー写真のデータを親族や友人等に送信し、喜びを共有したりすることも広く行われている。
【0004】
このようにエコー写真をスマートフォンなどにより撮影することは一般ユーザーによって広く行われているが、一般的にエコー写真を含むプリント写真の表面は光沢を有していることが多いため、室内照明等の反射光が映り込んでしまうことが多い。
この反射光の問題を回避するため、カメラの位置や照明の位置を調整して撮影を試みても、今度は撮影者自身の影が映り込むという問題も生じる。
このように、スマートフォンなどによるプリント写真の撮影には様々な障害があり、きれいに撮影するためには非常に苦労することとなる。
【0005】
ところで、写真撮影の専門家でなくとも簡便にきれいな写真を撮影するための手段として、種々の撮影キットが提案されている。
例えば特許文献1には、被写体を斜め後方から照射する光源が設けられ、この光源の光を拡散するシートが装置本体の前側上部位置から後板の下部にわたって装置本体内に傾斜状に張設され、装置本体の前板の上部に撮影用カメラを備えてなることを特徴とする箱形の簡易撮影装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−20368号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は被写体を簡便に撮影することを可能にする撮影キットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する本発明は、天板、壁板及び散光板により画設された撮影空間を有する撮影箱を備え、前記撮影空間と外部を連通する撮影用穴が、天板に設けられていることを特徴とする、撮影キットである。
【0009】
本発明の撮影キットによれば、反射光や撮影者の影などの映り込みを防ぎ、きれいにプリント写真を撮影することができる。
特に天板に撮影用穴が設けられているため、平坦な形状をとっているスマートフォンによる撮影に好適である。
【0010】
本発明の好ましい形態では、透明の上抑え部材を有する被写体載置具を備えることを特徴とする。
本形態の発明によれば、被写体載置具の透明の上抑え部材によって被写体であるプリント写真を抑えることができるため、プリント写真のたわみを抑えながら撮影できる。
【0011】
本発明の好ましい形態では、前記撮影箱がさらに底板を備え、
前記壁板の下部に前記底板に沿って横方向に延びるスリットが設けられており、前記被写体載置具を、前記スリットを通じて前記撮影空間に挿入可能であることを特徴とする。
かかる形態の本発明によれば、被写体の撮影空間への出し入れを容易に行うことができる。また、撮影空間内における被写体の位置を、被写体載置具の操作により調整することができる。
【0012】
本発明の好ましい形態では、前記散光板が、その上端から下端に向かって前記撮影空間に入り込むように傾斜していることを特徴とする。
これにより、外部の環境光を撮影空間内に効率的に拡散することができ、被写体をきれいに撮影することができる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、前記撮影箱が折畳み自在であることを特徴とする。これにより、撮影箱が収納時にかさばらず、また、簡便に郵送可能となる。
【0014】
本発明の好ましい形態では、前記撮影箱がさらに底板を備え、
前記散光板が、前記天板又は前記底板に折り曲げ自在に連結しており、
前記散光板に対向する後方壁板が、前記天板又は前記底板に折り曲げ自在に連結しており、
互いに対向する左右2つの側壁板の各々に、水平方向に延びる折り曲げ線が設けられていることで、前記撮影箱を垂直方向に潰すように折り畳むことが可能であることを特徴とする。
このような形態とすることで撮影箱をよりコンパクトかつ簡便に折り畳むことが可能となる。
【0015】
本発明の好ましい形態では、前記散光板が、その上端から下端に向かって前記撮影空間に入り込むように傾斜しており、
前記散光板が、前記天板と折り曲げ自在に連結しており、
前記底板と前記散光板とを固定するための散光板固定手段を備えることを特徴とする。
散光板固定手段を設けることで、組み立て時の撮影箱において傾斜して設けられた散光板を一定の位置に留め、撮影時の安定性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の撮影キットによれば、スマートフォン等で簡便かつ綺麗にプリント写真を撮影することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】撮影箱の斜視図である。
図2】撮影箱のII−II断面図である。
図3】被写体載置具において上抑え部材をめくり、被写体であるプリント写真を台座部に載置する様子を表す図である。
図4】本発明の撮影キットを用いてスマートフォンによりプリント写真を撮影する様子を表す図である。
図5】(a)組み上げた状態の撮影箱を示す図。(b)散光板と後方壁板の固定手段を外し、それぞれ撮影箱の内側に折り畳む様子を表す図。(c)散光板と後方壁板を撮影箱の内側に折り込みまがら、内側に屈出するように側壁板の折り曲げ線を折り曲げ始める様子を表す図。(d)撮影箱を完全に折り畳んだ様子を表す図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について適宜図面を参照しながら説明を加えるが、本発明の技術的範囲は以下の実施の形態に限定されない。
【0019】
本発明の撮影キット10を用いた撮影の被写体50は限定されないが平薄物が好適に例示できる。平薄物としては、例えば普通紙(PPC用紙;再生紙を含む)、葉書、光沢紙あるいはコート紙と呼ばれる上質紙、感熱紙、熱転写紙、カーボン紙、感圧紙(登録商標)、感光紙、OCR(Optical Character Reader)用紙、フィルム質を主成分とするOHP(Over Head Projector )フィルムなどが好適に挙げられる。
【0020】
特に照明光の反射により撮影が困難である表面に光沢のある平薄物、具体的には、光沢紙、感熱紙、感光紙、熱転写紙などに顕像されたプリント写真を被写体とする場合に、本発明の撮影キット10は有効である。
【0021】
本発明の撮影キット10は撮影箱20を必須の構成とする。被写体載置具30は必ずしも備えていなくとも良いが、後述するように、より美しい写真を撮影するために被写体載置具30は非常に有用である。
以下、撮影箱20と被写体載置具30を備える本発明の実施形態について詳述する。
【0022】
撮影キット10における撮影箱20は、天板21、側壁板22、後方壁板23、及び散光板24及び底板25を備える。そして、撮影箱20は、これらの板材により画設された撮影空間26を内部に備える(図1図2)。
【0023】
なお、本明細書においては、側壁板22及び後方壁板23の総称として「壁板」という語を用いることがある。
また、天板21、側壁板22、後方壁板23、散光板24及び底板25の総称として「板材」という語を用いることがある。
【0024】
撮影空間26は、散光板24以外から、撮影の支障になるような外部光が実質的に侵入しないように画設することが好ましい。言い換えれば、散光板以外からの撮影空間26への外部光の侵入を完全に遮断するように上述の板材を接続する必要はなく、数ミリ程度の隙間があっても構わない。
【0025】
天板21には、撮影箱20の外部と撮影空間26を連通する撮影用穴211が設けられている(図1図2)。天板21に撮影用穴211が設けられているため、撮影空間26に置かれた被写体を真上から撮影することができる。これにより、被写体が平薄物である場合、遠近歪みを抑えて撮影することができる。
【0026】
散光板24は、透光性と散光性を備えるものであれば、その材質は特に制限されず、例えば白色の布帛、セロハン紙、トレーシングペーパー、乳白色の樹脂シートなどを例示することができる。
【0027】
なお、散光板24の全面が、上述した透光性と散光性を備えた材料で構成されている必要はない。撮影空間26の内部に撮影に十分な光を取り込むことができる程度の面積が透光性・散光性を有する材料で構成されていれば良い。
【0028】
本実施例において、散光板24は、その上端から下端に向かって撮影空間26に入り込むように傾斜している(図1図2)。これにより、撮影空間26の内部に、美しい写真撮影を可能とする散光状態を実現することができる。
【0029】
特許文献1においては撮影箱に照明を取り付け、これを撮影のための光源としている。しかし、本実施例においては撮影箱20に照明を取り付ける必要はない。室内照明等の環境光を、散光板24を通じて撮影空間26に取り込むことで十分な光源とすることができる。
【0030】
なお、本実施例においては最も好ましい形態として散光板24を上端から下端に向かって撮影空間26に入り込むように斜設しているが、この形態に限定されるものではない。底板25または天板21に対して垂直に設けてもよいし、下端から上端に向かって撮影空間26に入り込むように斜設してもよい。
【0031】
被写体載置具30は、平板状の上抑え部材31と台座部32が重なり、連結具33によって連結された構成をとる(図3)。被写体載置具30によれば、上抑え部材31と台座部32によって、平薄物である被写体50を挟んで保持することができる。これによって、被写体50のたわみを抑えることができ、簡便に撮影をすることができる。また、上抑え部材31は透明であるため、撮影の妨げとなることが無い。
【0032】
なお、被写体載置具30は、平薄物である被写体50を挟んで保持することができれば、その構成は特に限定されない。例えば、台座部32に被写体50を保持できるクリップ等の保持部材を設ける形態としてもよい。この場合、前記保持部材は、撮影の妨げにならないように、透明であることが好ましい。
【0033】
互いに対向する左右2つの撮影箱20の側壁板22の下部には、底板25に沿って横方向に延びるスリット221が設けられている(図1)。このスリット221を通じて、被写体載置具30を撮影空間26に挿入することができる(図4)。
【0034】
特許文献1に開示されているような従来の撮影箱においては、壁面に設けられた開口を大きく開き、ここから被写体を撮影空間に載置する必要があった。
しかし、本実施例においては、スリット221を通して簡便に撮影空間26内部に被写体50を載置することができる(図4)。
【0035】
また、スリット221への挿入時において撮影箱20からはみ出した被写体載置具30を操作することで、撮影空間26の内部における被写体50の位置を調整することが可能となる。
【0036】
スリット221は、被写体載置具30を挿入した際に、被写体50を撮影用穴211の直下に位置づけられるように設けることが好ましい(図4)。このような構成とすることで、被写体50を真上から撮影することができ、遠近歪み無く被写体50を撮影することができる。
【0037】
なお、底板25を備えない実施の形態としてもよい。すなわち、天板21、側壁板22、後方壁板23及び散光板24により画設された撮影空間26を備え、底面が開放している形態としてもよい。
このような底面開放の形態とする場合には、撮影用穴211の直下に被写体50が位置するように、被写体50の上に撮影箱20を載せて使用する。
【0038】
図4に本実施例の撮影キット10を用いてスマートフォン40により被写体50を撮影する様子を示す。図4に示すように、天板21に撮影用穴211が設けられているため、平板形状のスマートフォン40を天板21に載置して撮影することができる。これにより、スマートフォン40を手で持って撮影したときの手ブレが生じることなく、安定した撮影が可能となっている。
【0039】
なお、撮影機はスマートフォン40に限られず、通常のデジタルカメラであっても問題ないことはいうまでもない。
【0040】
本実施例の撮影箱20は折畳み式であり、かさばることなく収納することが可能であり、また封筒などに入れて郵送することも可能である(図5)。
【0041】
より具体的には、散光板24と天板21は折り曲げ自在に連結している。
また、後方壁板23と底板25も折り曲げ自在に連結している(図2図5)。
そして、互いに対向する左右2つの側壁板22の各々には、水平方向に延びる折り曲げ線222が設けられている。
このような構成をとるため、散光板24及び後方壁板23を撮影箱20の内側(又は外側)に折り畳み、かつ、側壁板22を撮影箱20に屈出するように折り曲げることで、撮影箱20を垂直方向に潰すように折り畳むことが可能である(図5(d))。
【0042】
図5を参照しながら撮影箱20を折り畳む手順をより詳細に説明する。
散光板24と後方壁板23は、それぞれ散光板固定手段241と後方壁板固定手段231により固定されている(図5(a))。これら固定手段を外し、幕部材233及び243の折り曲げ線234及び244、並びに折り代232及び242を折り曲げながら、散光板24及び後方壁板23を撮影箱20の内側に折り込む(図5(b))。散光板24及び後方壁板23を撮影箱20の内側に折り込みながら、側壁板22の折り曲げ線222を内側に屈出するように折り曲げ(図5(c))、垂直方向に潰すように折り畳む(図5(d))。
【0043】
散光板24は上端から下端に向かって撮影空間26に入り込むように斜設されている。また、撮影箱20の組み立て時において、その斜設状態を安定に維持するために、底板25と散光板24を固定するための散光板固定手段241が設けられている。
【0044】
本実施例においては、散光板24の下端に折り代242が設けられており、この折り代242に設けられた弧状の切込みが散光板固定手段241として機能している。すなわち、弧状の切込みにより形成されたツメを底板25に掛けることで、散光板24を固定している(図1)。
【0045】
また、組み立て時において、散光板24と折り代242の角度を、散光板24の斜設角度θ1に等しい角に制御するため、散光板24の高さ方向の辺と、折り代242の奥行方向の辺とをつなぐ幕部材243を設けることが好ましい(図1)。
幕部材243は、散光板24の斜設角度θ1と等しい角度の角を有し、その斜辺に散光板24が、その対辺に折り代242が、それぞれ折り畳み自在に連結している(図1)。
【0046】
そして、幕部材243には、前記角から直延した折り曲げ線244が設けられている。これにより、幕部材243を撮影箱20の内側方向に屈出するように折り曲げることで、散光板24と折り代242を折り畳むことができる(図1図5(a))。
【0047】
後方壁板23は底板25と折り曲げ自在に連結しており、後方壁板23の上端には、後方壁板23と天板21を固定する後方壁板固定手段231が設けられている(図2)。
【0048】
本実施例においては、後方壁板23の上端に折り代232が設けられており、この折り代232に設けられた弧状の切込みが後方壁板固定手段231として機能している。すなわち、弧状の切込みにより形成されたツメを天板21に掛けることで、後方壁板23を固定している。
【0049】
また、組み立て時において、後方壁板23と折り代232の角度を、後方壁板23の斜設角度θ2に等しい角に制御するため、後方壁板23の高さ方向の辺と、折り代232の奥行方向の辺とをつなぐ幕部材233を設けることが好ましい。
幕部材233は、後方壁板23の斜設角度θ2と等しい角度の角を有し、その斜辺に後方壁板23が、その対辺に折り代232が、それぞれ折り畳み自在に連結している。
【0050】
そして、幕部材233には、前記角から直延した折り曲げ線234が設けられている。これにより、幕部材233を撮影箱20の内側方向に屈出するように折り曲げることで、後方壁板23と底板25を折り畳むことができる。
【0051】
本実施例に示した撮影箱20の折り畳み形態は一例に過ぎず、他の形態としてもよい。
本実施例では、散光板24が、天板21と折り曲げ自在に連結した形態を示したが、底板25と折り曲げ自在に連結した形態であってもよい。
また、本実施例では、後方壁板23が、底板25と折り曲げ自在に連結した形態を示したが、天板21と折り曲げ自在に連結した形態であってもよい。
【0052】
また、天板21、側壁板22、後方壁板23及び散光板24が、一枚の展開体に展開可能な構成としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明はプリント写真の撮影キットに応用することができる。
【符号の説明】
【0054】
10 撮影キット
20 撮影箱
21 天板
211 撮影用穴
22 側壁板
221 スリット
222 折り曲げ線
23 後方壁板
231 後方壁板固定手段
232 折り代
233 幕部材
234 折り曲げ線
24 散光板
241 散光板固定手段
242 折り代
243 幕部材
244 折り曲げ線
25 底板
26 撮影空間
30 被写体載置具
31 上抑え部材
32 台座部
40 スマートフォン
50 被写体(プリント写真)

【要約】
【課題】プリント写真を簡便に撮影することを可能にする撮影キットを提供すること。
【解決手段】天板21、壁板及び散光板24により画設された撮影空間26を有する撮影箱20を備え、前記撮影空間26と外部を連通する撮影用穴211が、天板21に設けられていることを特徴とする、撮影キット10。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5