【文献】
中野博隆,次世代の映像番組リクエストシステム ディジタルVRS,NTT技術ジャーナル,日本,社団法人電気通信協会,1993年 6月 1日,Vol.5, No.6,p.67-69,ISSN 0915-2318
【文献】
奥田 治雄,21世紀を目指す映像情報メディア,映像情報メディア学会誌,日本,社団法人映像情報メディア学会,2000年 1月20日,第54巻,第1号,p.9-13
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記入力は、前記第1のディジタル・ビデオ・レコーダ装置(110)においてトリックプレー特徴を制御するための入力を含み、前記アクションを実行するように前記第2のディジタル・ビデオ・レコーダ装置(760、770)に命令することは、前記入力を前記第2のディジタル・ビデオ・レコーダ装置(760、770)に渡すことを含む、請求項1に記載の方法。
前記入力は、前記第1のディジタル・ビデオ・レコーダ装置(110)における前記視聴者からのキー・イベントを含み、前記アクションを実行するように前記第2のディジタル・ビデオ・レコーダ装置(760、770)に命令することは、前記キー・イベントを記述した情報を前記第2のディジタル・ビデオ・レコーダ装置(760、770)に渡すことを含む、請求項1に記載の方法。
前記特定のマルチメディア番組を再生しながら、前記第1のディジタル・ビデオ・レコーダ装置(110)によって提示される表示上にオーバーレイされるチャット番組へのチャット入力を受信することと、
前記特定のマルチメディア番組を再生しながら、前記第2のディジタル・ビデオ・レコーダ装置(760、770)によって提示される表示上にオーバーレイされるチャット番組へのチャット入力を送信することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
前記入力は、前記第1のディジタル・ビデオ・レコーダ装置(110)においてトリックプレー特徴を制御するための入力を含み、前記第1のディジタル・ビデオ・レコーダ装置(110)は、前記アクションを実行するように前記第2のディジタル・ビデオ・レコーダ装置(760、770)に命令する際に、前記入力を前記第2のディジタル・ビデオ・レコーダ装置(760、770)に渡すようにさらに構成されている、請求項5に記載のシステム。
前記入力は、前記第1のディジタル・ビデオ・レコーダ装置(110)における前記視聴者からのキー・イベントを含み、前記第1のディジタル・ビデオ・レコーダ装置(110)は、前記アクションを実行するように前記第2のディジタル・ビデオ・レコーダ装置(760、770)に命令する際に、前記キー・イベントを記述した情報を前記第2のディジタル・ビデオ・レコーダ装置(760、770)に渡すようにさらに構成されている、請求項5に記載のシステム。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の以下の詳細な説明において、幾つかの特別な細目が本発明の現行での好適実施
例の完全な理解を提供するために詳述される。しかしながら当業者には明らかなように、
本発明は、ここで詳述される特別な細目を使用しない複数の実施例で実践することができ
る。周知の方法、手順、コンポーネント、及び回路は、詳細には説明されない。
【0012】
以下の議論における図面の参照に関して、同様の番号は、幾つかの図面を通じて同様の
パーツを指すものとする。
【0013】
A.パーソナルTVサービスへの遠隔アクセスのためのシステム
図1は、パーソナルTVサービスへの遠隔アクセスのための通信システムを示すが、こ
れ全体が符号100で示される。本発明に従えば、家庭に据え付けられたディジタル・ビ
デオ・レコーダ(以降、DVRと称する)110はパーソナルTVサービス・センタ(以
降、サービス・センタと称する)130と通信するが、このパーソナルTVサービス・セ
ンタは、視聴者の興味を満足させるべく、番組ガイド・データ、グラフィカル・リソース
(フォント、ピクチャ、等)、サービス情報、及びDVR110がサービス・センタ13
0とは独立して動作できるようにする他の形態のデータ、を提供する。この通信は、サー
ビス・データ及びユーザのプライバシーの双方が保護されるように、安全な分配アーキテ
クチャを用いて、DVR110とサービス・センタ130の間にデータを転送する。DV
R110は、アンテナ115から放送信号を受信する、又は、ケーブルTVシステムから
テレビ信号を受信する。
【0014】
本発明の一実施例の場合、一般に、DVR110は、アナログ・テレビ信号をディジタ
ル化し、それをディジタル・データ・ストリームに変換するために必要な複数のコンポー
ネントと、前記データ・ストリームの複数のセグメントを記録するように設計された複数
のコンポーネントと、前記データ・ストリームの複数のセグメントを保持するように設計
された複数の記憶ファシリティと、前記データ・ストリームの複数のセグメントを検索し
、そのデータ・ストリームをアナログ信号に変換し、次いでその信号が、規格化されたテ
レビ受像機120へ搬送されるようにRFキャリヤ上でこの信号を変調するように設計さ
れた複数のコンポーネントと、このDVR110がネットワーク140と通信するように
するインターフェース125とを含む。
【0015】
DVR110は、着呼モデム・バンク145にダイヤルするために、内部電話モデムを
用いることでサービス・センタ130と直に接続させることができる。着呼は先ず、ID
確認のために、サービス・センタ130へ経路指定される。確認され次第、その着呼は承
認される。プライベート・モデム・バンク145はその呼に応答し、DVR110はサー
ビス・センタ130内のデータ・ベースへのアクセスが許可される。
【0016】
これに代えて、DVR110は、ネットワーク140を介してサービス・センタ130
と間接的に接続させることができる。DVR110とネットワーク140の間のインター
フェース125は、DVR110の内部電話モデム又はケーブル・モデム等の専用ネット
ワーク・インターフェースとすることができる。コンピュータ・ネットワーク140は、
プライベート・ネットワーク又はインターネットの何れとすることができる。DVR11
0は、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)のローカル・アクセス電話番号
に電話することによって、コンピュータ・ネットワーク140との接続を開始する。IS
Pは、そのネットワーク接続要求をID確認のためにサービス・センタ130へ送る。I
Dが確認され次第、そのネットワーク接続は承認され、DVR110は、サービス・セン
タ130内のデータ・ベースにアクセスすることが許可される。
【0017】
サービス・センタ130は、外部送信元から番組予定情報を受け取る。この番組予定情
報150は、テレビ視聴者が、記録しようとするテレビ番組を選択するために使用できる
番組ガイドの元となる。サービス・センタ130はインターフェース135を介してコン
ピュータ・ネットワーク140と通信する。
【0018】
テレビ視聴者は、遠隔コンピュータ155又はパーソナル・ディジタル・アシスタント
160を使用して、コンピュータ・ネットワーク140を介してサービス・センタ130
との通信チャンネルを確立し、これにより、サービス・センタ130内の番組データ・ベ
ースに遠隔からアクセスすることが出来る。
【0019】
図2に示されるように、サービス・センタ130は、番組予定情報を収集しかつそれを
組織化して提供するウェブ・サーバ200と、番組予定情報を保存する番組データ・ベー
ス210と、ユーザ及びディジタル・ビデオ・レコーダについての情報を保存するユーザ
・データ・ベース220と、各ユーザごとにイベント・リストを保存するイベント・デー
タ・ベース230と、ユーザ・データ・ベースを調査しかつイベント・データ・ベースか
らイベント・リストを検索するディスパッチ・プロセス(dispatch process)240を含
む。更に、これは、ウェブ・サーバ及びディジタル・ビデオ・レコーダが通信に用いるネ
ットワーク・インターフェースを含むこともできる。
【0020】
好適実施例の場合、DVR110は、このDVR110とサービス・センタ130との
間の通信を制御するマイクロ・サーバ250と、サービス・センタ130によって提供さ
れる番組ガイドを記録し、かつこのDVR110がサービス・センタ130にアクセスす
るたびに更新されるローカル番組記憶ガイド260と、選択されたテレビ番組を取り込む
記録セッションを開始するために使用されるデータ構造であるイベント・キュー270と
、遠隔アクセスの承認キーを生成する擬似ランダム数生成器(PRNG)280と、この
DVR110をコンピュータ・ネットワーク140と接続するネットワーク・インターフ
ェース125を含む。イベント・キュー270は、DVR110と一体である記録装置に
結合されている。
【0021】
遠隔コンピュータ155及びパーソナル・ディジタル・アシスタント(PDA)160
の双方は、ユーザがウェブ・ページを視聴することを可能とする包括的なウェブ・ブラウ
ザとすることができるウェブ・ブラウザ290を含む。
【0022】
図3は、ユーザ・データ・ベース220及びイベント・データ・ベース230の構造を
図示するテーブル略図である。ユーザ・データ・ベース220は、複数のユーザ記録30
0を含む。各ユーザ記録300は、複数のフィールドを含み、それらの中にはユーザID
310、暗号化キー320、DVR ID330、及び、イベント・リスト・ポインタ3
40がある。ユーザID310は、ユーザ・データ・ベース220へのキーとして使用さ
れる。暗号化キー・フィールド320は、ユーザのDVR110を遠隔から番組設定しよ
うと試みるユーザから受け取られた承認キーを保存するために使用される。DVRID
330は、ネットワーク・アドレスと、このDVR110との通信チャンネルを確立する
ために必要とされる接続詳細とを、保存するために使用される。
【0023】
ユーザ・データ・ベース220において、個別イベント・リスト350は、各ユーザ毎
に維持されている。イベント・リスト350は、イベント・データ・ベース230に保存
されている。各イベント・リスト350は、複数のイベント記録360を含む。各イベン
ト記録は、時間フィールド370、チャンネル・フィールド380、及び、持続期間フィ
ールド390の複数のフィールドを含む。時間フィールド370は、記録の開始時間を示
すために使用され、かつ番組イベントの日付及び時間から構成されている。チャンネル・
フィールド380は、DVRが記録すべきチャンネルを指定する。持続期間フィールド3
90は、DVRがその番組イベントに対するコンテンツをどの程度長く記録すべきかを指
定するために使用される。
【0024】
B.パーソナルTVサービスへの遠隔アクセスに対するプロセス
図2は、
図1と共に本発明の機能を集合的に可能とする様々なプロセスを示している。
【0025】
サービス・センタ130は、外部送信元から周期的に番組予定情報150を受信する。
ひとたび番組予定情報150が到着すると、番組データ・ベース210はそれに従って更
新される。
【0026】
DVR110は、ウェブ・サーバ200からウェブ・ページを読取ることによって、そ
のローカル番組ガイド260を周期的に更新する。DVR110からの要求に応じて、ウ
ェブ・サーバ200は、先ず更新番組情報に対し番組データ・ベース210を調べ、次い
で更新番組予定情報を含むウェブ・ページを動的に作成する。
【0027】
ひとたびDVR110が、そのローカル番組ガイド260を更新すると、ウェブ・サー
バ200は、
図5に示されるようなグラフィカル・ユーザ・インターフェースを用いて、
テレビ視聴者に番組ガイドを表示する。テレビ視聴者は、どの番組がDVR110によっ
て記録されるべきかを示すために、題名及び時間枠を設定することによりテレビ番組を選
択する。
【0028】
テレビ視聴者は、遠隔コンピュータ155又はパーソナル・ディジタル・アシスタント
160の何れかのウェブ・ブラウザ290を用いることにより、DVR110に遠隔から
番組設定することができる。この状況において、ウェブ・ブラウザ290は、ウェブ・サ
ーバ200によって運営される特別ウェブサイトにアクセスするために、使用される。
【0029】
遠隔アクセス構成を用いるために、ユーザは、先ずDVR110から承認キーを獲得し
なければならない。それは、擬似ランダム数生成器(PRNG)280によって生成され
る。DVR110は、その承認キーを、このDVR110によって管理されているグラフ
ィカル・ユーザ・インターフェース上でユーザに表示する。ディスパッチ・プロセス24
0から遠隔アクセスが受信されるたびに、承認キーは、DVR110内に局所的に保存さ
れる。
【0030】
サービス・センタ130は、ディスパッチ・プロセス240を周期的に実行する。ディ
スパッチ・プロセス240は、ユーザ・データ・ベース220を調査する。ディスパッチ
・プロセス240は、番組イベントを指定したユーザに遭遇するたびに、イベント・デー
タ・ベース230からイベント・リスト350を検索する。次いでディスパッチ・プロセ
ス240は、DVR110内に常駐するマイクロ・サーバ250との通信チャンネルを確
立する。この通信チャンネルは、ディスパッチ・プロセス240が、マイクロ・サーバ2
50からの特別のイベント・ディスパッチ・ウェブ・ページを検索することを可能とする
ように設計されている。マイクロ・サーバ250は、そのイベント・ディスパッチ・ウェ
ブ・ページをディスパッチ・プロセス240に表示する。次いでディスパッチ・プロセス
240は、そのイベント・ディスパッチ・ウェブ・ページを終了し、それをマイクロ・サ
ーバ250に戻す。
【0031】
マイクロ・サーバ250は、そのイベント・ディスパッチ・ウェブ・ページ内に見出さ
れるイベント指令を用いてDVR110と一体であるイベント・キュー(待ち行列)27
0を更新する。イベント・キュー270は、DVR110によって使用されるデータ構造
であり、テレビ番組イベントを取り込む記録セッションを開始させる。
【0032】
トランザクション(取引)を検証するために、ウェブ・サーバ200は、番組設定しよ
うとするDVR110に関係するユーザに対し、1つ以上の承認コードを含む。DVR1
10は、この承認コードを、このDVRの不揮発メモリに保持されているプライベート・
コピーと比較する。この承認コードは、時間に依存するので、システムの安全要件が命令
するように満了を設定することが出来る。
【0033】
C.遠隔番組設定指令を得るためのプロセス
図4は、ユーザからの遠隔番組設定指令を得るために、ウェブ・サーバ200によって
使用されるプロセスを示すフローチャートである。このプロセスは、以下のステップを含
む。
【0034】
ステップ400:ウェブ・サーバ200は、このウェブ・サーバ200によって管理さ
れている特別ウェブサイトにアクセスするユーザに対して、その第1ウェブ・ページ内に
承認(許可)要求フォームを表示する。
【0035】
ステップ410:ウェブ・サーバ200は、その承認要求に応答するユーザによって入
力された承認キーを受信し、その承認キーを用いて、ユーザのDVR110に以後伝送さ
れる如何なる番組設定コマンドも検証する。
【0036】
ステップ420:ウェブ・サーバ200は、その承認キーをユーザIDと共にユーザ・
データ・ベース220内に保存する。
【0037】
ステップ430:ひとたびウェブ・サーバ200がその承認キーをユーザ・データ・ベ
ース内に保存したならば、それは、遠隔コンピュータ155又はパーソナル・ディジタル
・アシスタント160の不揮発性メモリ内にクッキーを書込む。
【0038】
ステップ440:そのユーザが識別され検証された後、ウェブ・サーバ200は、番組
ガイドをユーザに表示する。
【0039】
ステップ450:ウェブ・サーバ200はユーザの選択を受信し、そのユーザに固有の
イベント・リスト350を作成する。そのイベント・リスト350はイベント・データ・
ベース230内に保存される。
【0040】
ステップ440で、ウェブ・サーバ200は、ユーザに表示された第1ウェブサイトと
一体のスクリプトに従って、遠隔コンピュータ155又はパーソナル・ディジタル・アシ
スタント160の有効クッキーをサーチする。ひとたび有効クッキーが発見されたならば
、ステップ400乃至430がこのプロセス・フローから除外される。
【0041】
D.番組選択用のグラフィカル・ユーザ・インターフェース
図5は、番組選択用の例示的なグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)5
00の視覚的表現である。このGUI500は、DVRフロントパネル上に使用されると
共に、ウェブ・サーバ200によって遠隔ユーザに表示されるウェブ・ページ内に組み込
まれる。DVR110により直接実施される場合には、GUI500は、DVR110と
一体である制御プロセスによって直接操作される。GUI500がコンピュータ・ネット
ワークを介して遠隔ユーザに表示される場合には、それは、アクティブ・サーバ・ウェブ
・ページとして表される。
図5はユーザのウェブ・ブラウザに現れる「現在表示中のウェ
ブ・ページ」のスクリーン・キャプチャである。
【0042】
GUI500は、複数の列510と複数の行515を有するテーブル505を含む。列
510は、曜日(及び特殊カレンダ日付)に対応する。行515は、所定の一日の時間に
対応する。テーブル505の列510及び行515は、データ選択制御によって形成され
、この制御の表題は、テーブル505におけるその制御位置に従って時間枠に予定されて
いるテレビ番組の題名を示すために設定されている。更にGUIは、スクロール・アップ
520及びスクロール・ダウン525の機構と、前方転向530及び後方転向535の機
構と、特定テレビ番組を選択する機構と、選択テレビ番組を含む番組イベント・リスト3
50を作成する機構と、そのイベント・リスト350を編集する機構とを含む。加えて、
GUIは、ダウンロードを命令する機構、そのダウンロードが進行中であることを示す機
構、及び進行中のダウンロードをキャンセルする機構も含む。
【0043】
制御の位置は、テレビ番組イベントの曜日及び時間に対応する。ユーザは、GUI50
0内に表示される選択制御をトグルすることができる。GUI500がウェブ・サーバ2
00に戻されると、選択された制御の識別子が、ユーザ用にイベント・リスト350を作
成するために、番組ガイド260と関連して使用される。次いで、このイベント・リスト
350は、遠隔からの番組設定の場合には、イベント・データ・ベース230内に保存さ
れる。DVR110をローカルに番組設定する場合には、イベント・リスト350は、D
VR記録シーケンスを制御するイベント・キュー270内に直接保存される。
【0044】
E.ディジタル・ビデオ・レコーダへのインターネット・アクセス
図6は、サービス・センタ130、DVR110、及び、外部コンテンツ・サーバ72
0の間のインターネットによる対話を図示する一般方式700のブロック線図である。こ
こでは、インターネット・アクセスの特定の型式がDVR1010と一体化されているの
で、インターネット接続140により特定のタイプのコンテンツをフェッチし、かつ
図5
に示されるような「現在表示中のウェブ・ページ」内でそれらを視聴することが可能であ
る。
【0045】
コンテンツ名(即ち、テレビ番組の題名)のリストは、そうしたコンテンツがGUI5
00上でフェッチされていることを示し、そして、記録アイコン又はその何等かの変形は
、ダウンロードが進行中であることを示す。視聴者は、そのコンテンツ(即ち、テレビ番
組)をピックアップし、それをいつでも再生することができる。
【0046】
ダウンロードは、如何なる速度でも行える。即ち、
図1におけるインターフェース12
5は、ダウンロードの速度に決して依存することがない。
図8は、コンテンツが再生速度
よりも高速でダウンロードされていることを、マッチする緑の領域を大きくすることによ
って示すリプレイ・バーを示すウェブ・ページのスクリーン・キャプチャである。何れに
しても、視聴者は、その時点までにどの程度のコンテンツ量がダウンロードされていたと
しても、高度な(トリック・プレー的な)再生を動作させることができる。
【0047】
コンテンツがインターネットからであることが様々な方法で明示されている番組情報表
示の場合を除いて、視聴者は、コンテンツがインターネットによりダウンロードされたと
云う事実を認識しない。
【0048】
ダウンロードされたコンテンツへのポインタは、DPR110ハードドライブにおける
ローカルコンテンツ・データ・ベース740内に放送番組が保存されている方式と類似し
た方式で保存され、サーチ及び表示の全ての形態は、それらの番組を適切に表示しかつそ
れらの操作を提供する。
【0049】
チャンネル又はネットワーク状況の場合、ダウンロード可能な番組は、放送番組設定の
場合と同様に提示される。時間及び場所がこのような番組には関係ないので、チャンネル
又はネットワークの「ラインナップ」を、理解可能に表示するように、これらの状況は、
変更されなければならない可能性がある。
【0050】
図5に示される「現在の表示頁」において利用可能なコンテンツ項目の数は、ナビゲー
ションを扱いにくくするかもしれない。最初の実行には不必要ではあるが、多くの項目か
らなるナビゲーションをより簡略化するために、この状況を変更させることができる。
【0051】
幾つかのサーバからのコンテンツを提供するエンティティーを、テレビ・ネットワーク
として視聴することができる。各固有のサーバ名が、チャンネルを示す。ここで「サーバ
」とは、ネットワーク上の名前であるので、それは、世界の何れかにある何れかの物理的
サーバにマッピングすることができる。
【0052】
ひとたびコンテンツ・サーバ720に接触すると、DVR110は、所定の番組IDに
従ってメディア状況を要求する。これは、ウェブ・サーバ200によってコンテンツの特
定の一片へマッピングされ、次いで、それは、その接続部に送られる。何れかの側はダウ
ンロード速度を減速させることができる。
【0053】
視聴者がダウンロードを多重で要求した場合は、DVR110は、幾つかの異なる方法
を選択し、そのコンテンツを取得し、最大限の制限又はキュー要求、若しくはその双方で
、多重接続を開始させることができる。
【0054】
主要な焦点は、DVR110の安全又は防御である。ネットワーク・ポートを開けるこ
とは、著作権が設定されたコンテンツの防御や顧客の私的データの保護を巡る多数の可能
性がある防御の破れ口に至る。
【0055】
双方向でほとんど単一の周知のポートへのアクセスを自動的に阻止することによって、
この保護を管理するために、標準のリナックス・ファイヤウォール・サポートが使用され
る。この単一で周知のポートは、外部コンテンツ・サーバ720と接触してメディア・コ
ンテンツをダウンロードするために、アプリケーション・ソフトウェアが使用される。外
部からこのポートには接続出来ない。
【0056】
DVR110においてリナックスDHCPクライアントはポートされなければならない
。起動時に、ネットワーク・インターフェースが検出されれば、そのDHCPクライアン
トは、周知のポートを用いて、外部DHCPサーバ750をポーリングする。もしサーバ
が何等見出されなければ、ネットワーク化はディスエーブルされる。さもなければ、DV
R110はそのネットワーク・パラメータをDHCP応答から開始することになる。
【0057】
このリナックス・ファイヤウォール・サポートの短所は、外部DHCPサーバ750に
インターネット・アクセス情報を構成することが要求されることである。これはエイリア
シングの可能性を引き起こす。この種の攻撃に対処するために、コンテンツ・サーバ72
0との通信は、全て、検証されると共に暗号化されなければならない。コンテンツ・サー
バ720は、DVR110の公開キーにアクセスする必要があり、DVRは、コンテンツ
・サーバ720の公開キーのコピーを有する必要がある。証明書交換を用いて、DVR1
10及びコンテンツ・サーバ720はブローフィッシュ(Blowfish)プロトコル用の一回
限りのセッション・キーを生成し、全ての更なる通信は暗号化される。コンテンツ・サー
バ720の公開キーは、サービス・センタ130から分配される。サービス・センタ13
0は、コンテンツ・サーバ720へ適切な番組ガイド参照も提供する。
【0058】
サービス・センタ130は、サーバURL、コンテンツ記述、コンテンツID、「チャ
ンネル」記述、「ネットワーク」記述等から成るコンテンツ・サーバ720の記述を受け
入れる。これらのデータはコンテンツ・サーバ記述(CSD)データ・ベース710内へ
移入され、適切に薄切りされる。コンテンツ・サーバ720にアクセスするための一組の
公開キーも提供される。
【0059】
コンテンツ・サーバ720がDVR110からの接続を受け入れるためには、コンテン
ツ・サーバ720は、特定DVRに対する公開キーにアクセスしなければならない。この
キー分配はオンザフライ書込みで実行される。各コンテンツ・サーバは、サービス・セン
タ130への検証済み接続を用いて、キー検索を実行する。DVRにシリアル番号が与え
られると、サービス・センタ130はその公開キーを戻す。コンテンツ・サーバ720は
必要に応じてこの公開キーを格納することができる。サービス・センタ130は分配され
た公開キーの全てのログを維持する。
【0060】
サービス・センタ130は、作動していないDVRの公開キーを提供することを拒絶す
ることができる。加えて、コンテンツ・サーバ720は、例えば、もし特定のDVRが作
動しなくなれば、サービス・センタ130からのキー無効化要求に応答する必要がある。
【0061】
メディア・レコーダ730は、パーソナルTVサービス・アプリケーションのサブシス
テムである。それはダウンロード中のコンテンツを同時に記録し再生することを可能とし
ている。記録されたコンテンツはコンテンツ・データ・ベース740内に保存される。恒
久的なネットワーク接続が利用できない場合には、メディア・レコーダ730は、開始さ
れない。このサブシステム内には多数の異なるスレッドがある。
【0062】
(1)記録キュー・スレッド:このスレッドはネットワーク・ダウンロード要求のキュ
ーを管理し、ダウンロード方針を履行する。最初にこれはオブジェクト格納場所に維持さ
れた単純なFIFOキューとすることができる。記録キュー方針オブジェクトは、ひとた
びダウンロード方針が履行されたならば維持される。
【0063】
(2)フェッチ記録スレッド:このスレッドはコンテンツ・サーバ720との接続を管
理する責務が有る。そのサーバと接触し、検証プロトコルを履行し、所望のコンテンツを
要求し、そのダウンロードを管理する。
【0064】
この戦略に対する1つの変形として、番組オブジェクトが、メディア・コンテンツに対
してポーリングされるべき多数のサーバを示すことができる。それらサーバは、順番にポ
ーリングされ、ダウンロード要求を受け入れるべく第1のものが使用される。これが負荷
釣り合いを提供する。
【0065】
スレッドは、オブジェクト格納部の状態を定期的にチェックする。これは、電力欠損又
はシステム・エラーの後のダウンロードの再開を可能とする。スレッドは、ダウンロード
中にあるコンテンツの表示及びナビゲーションに対して利用されるデータ・ベース・オブ
ジェクトの状態を管理するものであり、例えば、
図5に示されるような「現在表示中のコ
ンテキスト」における適切な表示の記録オブジェクトの状態を管理する。何時の時点でも
動作中にするスレッドは1つ以上とすることができる。
【0066】
F.DVR対DVR対話
2つのDVRの間におけるメディア及びデータ・ベース要素の転送のための機構が開発
されている。
図6に示されるように、転送の一例は、バッテリー駆動装置の小容量のディ
スク記憶装置を、携帯DVR760に設けることである。ユーザは、休暇に入る前に、携
行しようとする携帯DVR760を、所望のメディア及び見ることができない関連サービ
ス・データをこの携帯DVR760に転送し、そのメディアが所望に応じて使用可能とな
るようにすることができる。転送の別の例は、2つのメディア・ストリームを、等しく動
作させるために正に同時に再生させるように、2つのDVR110と770を連動させる
ことである。
【0067】
2つのDVRを接続するためには多くの方法がある。最も簡略化された方法は、送信元
DVR110の出力を送信先DVR770の入力に接続することである。この方法は、機
能的ではあるが、メディア・ストリームを管理し且つ使用する点で視聴者を満足させるた
めに必須であるメディア・ストリームについての情報を転送することは出来ない。
【0068】
DVR110内に保存されたメディア・ストリームは、2つの部分、つまり、メディア
・コンテンツそのものと、このメディア・コンテンツについての記述情報を与えるデータ
・ベース・オブジェクトとから、構成される。ネットワーク接続(例えば、IEEE802.3)
又は直接接続(例えば、IEEE1294)等のデータ転送方法が用いられる場合には、これらの
メディア・コンテンツと記述情報は、双方とも転送させることができるので、視聴者経験
は完全に保持される。
【0069】
コンテンツ所有者はコンテンツの盗難が心配である。この方法の更なる改善は、DVR
110及び770間のデータ転送を暗号化することである。これは数多くの規格及び従来
の技法で可能である。例えば、ディフィ−ヘルマン安全接続プロトコル(Diffie-Hellman
secure connectionprotocol)を使用し、一回限りのキーを用いて、転送を暗号化させ
ることができる。
【0070】
転送が、指定されたDVR間のみに行われることが望まれる場合には、一体化された安
全システムを使用することができる。各DVRの公開キーは、相手方に知られていなけれ
ばならない。転送が開始されると、これらのDVRは、保存された専用キーに基づいて、
署名され暗号化された証明書を交換する。もしDVRが、双方とも相手方の署名を解読し
照合することが出来れば、一回限りのセッション・キーが、転送中のデータを暗号化する
ために使用される。
【0071】
こうした場合のキー分配は、サービス・センタ130が取り扱うことができる。視聴者
は、サービス・センタ130に接触し、視聴者が所持する2つのDVR110及び770
が相互にデータ転送を行えるよう要求することができる。サービス・センタ130は、各
DVRの公開キーを含む承認オブジェクトを、適切なダウンロード機構により他方のDV
Rへ送る。サービス・センタ130は、後の監査目的のために、各DVRに対する識別情
報を含む、この動作の記録を維持する。例えば、安全システムが一方のDVRにおいて故
障し且つ他方の公開キーが公開されている場合には、これらが送信元DVR110に対し
承認されているように見えるように他方のDVRを変更することが可能である。各DVR
は、転送の記録を保持している。この記録は、サービス・センタ130にアップロードさ
れる。後に、この情報は、複製保護違反、承認されていないDVRへの複製等を捜し出す
ために、処理することができる。
【0072】
もし転送が中断すると、送信先DVR770は、その記述オブジェクトにおいてメディ
ア・ストリームを「部分的」とマークする。後に転送は再開させることができる。データ
・ベースシステムは、メディア・ストリームが、確実に、送信先DVR770上で一意に
識別できるように設計されているので、部分的ストリームは見出され、かつその転送はそ
の終端から始まり、その結果、既に保存されているメディアを再転送することは回避され
る。ひとたびメディア・ストリーム全体が保存されると、記述オブジェクトは、完全なメ
ディア・ストリームを示すように更新される。
【0073】
DVR間でディジタル・データを転送する際には、特にそれをリアルタイムで行う必要
はない。転送はどのような速度でも適切であれば行い得る。例えば、転送持続期間が、コ
ンテンツの再生持続期間よりも長い、DVR間のネットワークが遅い場合が、これに該当
する。これに代えて、ネットワークを高速とすることができる。この場合、多数のメディ
ア・ストリームは、1つのコンテンツアイテムの再生に対して費やされるよりも相当に少
ない時間で転送されかもしれない。送信先DVRの視聴者は、第1の部分が有効となり次
第、メディア・ストリームのダウンロード進行と並行して、そのメディア・ストリームの
視聴を開始することができる。
【0074】
送信元又は送信先のDVRが、完全なディジタル・ビデオDVRである必要はない。例えば、ケーブルの
ヘッド・エンドにおけるサーバに保存されたメディア・ストリームは、送信先DVR770に信頼性をもって転送させることができる。これに代えて、送信元DVR110に保存されたメディア・ストリームは、ヘッド・エンド・サーバへ転送させることができる。
【0075】
ディジタル・サテライト・システム等のある種のメディア分配アーキテクチャは、殆ど
のメディア・コンテンツを暗号化状態で放送する。メディア・コンテンツは、スマートカ
ードに基づくローカル解読ファシリティを用いて、それが視聴されるときのみ解読される
ので、コンテンツは盗難から保護される。DVRが、これら暗号化メディア・ストリーム
をディスクに保存し、そして、再生時に解読を開始することも可能である。この方法は、
2つのDVR間でメディア・ストリームを転送するために使用することができる。メディ
ア・ストリームに関する特定の一群の(例えば、一回限りの再生、一日後に満了等の)コ
ンテンツ保護規則に適切に準拠するため、DVRは、メディア・ストリームを記述するデ
ータ・ベース・オブジェクトと共に、メディア・ストリームに関する(そのストリームが
暗号化状態で保存されているか否かを含む)複製保護情報を保持する。
【0076】
メディア・ストリームに関するコンテンツ保護規則は、送信先DVR770にも転送さ
せることができる。例えば、DVR110は、それが視聴されるまでは解読されないコン
テンツ・サーバ720からの映画を保存することができる。もし視聴者がこのメディア・
ストリームを転送させようと望めば、メディア・ストリームは、送信先DVR770のメ
ディア領域にそのまま複製され、かつ記述オブジェクトも転送される。これが意味するこ
とは、メディア・ストリームに関するオリジナル情報が、送信先DVR770に忠実に複
写されると言うことである。
【0077】
スマートカードは、送信元DVR110から引き抜かれ、かつ送信先DVR770内に
挿入されるかもしれない。メディア・コンテンツが視聴される際、視聴者は適切に課金さ
れ、全ての複製保護規則は遵守される。オリジナル・メディア・コンテンツ及び記述情報
は、削除しても良いし削除しなくても良い。例えば、「一回限りの視聴」方式においては
オリジナルは破壊されるが、「視聴毎の課金」方式においては破壊されない。
【0078】
上述のものと同一技術を用いて、安全接続、又は、検証済みの安全接続は、ネットワー
クを用いて、多分、内部モデムを用いてアクセスされる2つ以上のDVRの間に、設定す
ることができる。これは、制御対話が行われることを可能とする。以下は、幾つかの例で
ある。
【0079】
(1)同期再生。視聴者は、特定のメディア・ストリームに対しトリック再生特徴を制
御することができる。各キー・イベントが、送信先DVR770にも渡されるので、この
DVR770は自動的に同一動作を実行する。例えば、コンテンツ提供者が、マルチメデ
ィア再生装置として送信元DVR110を用いてライブを提供し、かつ遠隔箇所の視聴者
が、同時にかつ同じように、そのライブを見ることができる。これに代えて、一方又は他
方が、両方のDVRによる同一番組の再生を制御しつつ、電話等の何等かの手段を通じて
通信する二人の聴視者が、対話することができる。これは、対象の番組の正確な議論を可
能とする。通信手段は、参加者がコメントをタイプ打ちする、ディスプレイ上に重ねられ
る単純なチャット番組とすることができる。
【0080】
(2)リンク送り。送信元DVR110の視聴者は、特定の番組が、送信先DVR77
0にリンクされていることを示すことができる。これは、送信先DVR770にメッセー
ジを送ることとなり、これにより、送信先DVR770にその番組の記録が予約される。
これに代えて、この番組を、このようにリンクさせないことも可能である。DVR110
と770が両者とも使用中であると仮定すると、このメッセージは、番組識別さえ含めば
良い。
【0081】
(3)サウンド又はグラフィック効果。視聴者が特定のキー・シーケンスを押す等の動
作をすると、送信元DVR110はサウンドを再生し又はグラフィックを表示することが
できる。送信元DVR110は、そのイベントを送信先DVR770に渡すことができ、
DVR770は、同一のサウンド又はグラフィックを再生する。例えば、子供が、このよ
うにして番組にサウンドを追加することができる。遠隔の送信先DVR770の彼の友人
のために、これを、複製することができる。このような通信をマルチ−ウェイとすること
ができることは、明らかである。
【0082】
DVRが、他のタイプのデータも転送できることは、有用となり得る。例えば、大きな
家庭用DVR110とそれより小さな携帯DVR760を考察しよう。ソフトウェア、グ
ラフィック要素、番組ガイド・データ等の興味を引くデータが、2つのDVR間に転送さ
れるかもしれない。例えば、これら2つのDVRが接続される度に、家庭用DVR110
が、携帯DVR760を更新することができる。この更新は、ソフトウェア更新の転送及
びインストールも含む。携帯DVR760は、これら2つのDVRが接続される度に、家
庭用DVR110に任意の動作情報を転送し、そして家庭用DVR110は、家庭用DV
R110がサービス・センタ130にアクセスするたびに、その動作情報をサービス・セ
ンタ130に送付する。
【0083】
更新は自動的に行うこともできる。そのような場合、2つのDVRが接続されると、番組ガイド又はソフトウェアの更新のような一組の予め決められている動作が行われ、次いでメディア・ストリームを転送することができる。送信先DVR770が小
型の携帯ユニットの場合、全てのメディア・ストリームが適合することはないであろう。この場合、視聴者は、どのメディア・ストリームを転送すべきかを明確に選択することができる。もし、嗜好情報を使用して、視聴者が最も興味を持つであろう、入手可能なメディアの組を選択しかつそれらのストリームのみを転送する場合には、より興味深いこととなろう。別の例では、メディア・ストリームが、最も新しいものから最も古いものの順に提供される場合には、転送され、もはや適合するものがない場合、又は最も古いものから最も新しいものの順に提供される場合(これは、視聴者の興味を引かない)には、転送が停止される。別の基準は、その番組が、視聴者の嗜好に基づいて明確にピックアップ又は選択されたか否かとすることができる。コンテンツの記述オブジェクト内に保存されている如何なる番組情報も、長さ、俳優、等級等を選択するための基準に使用することができる。
【0084】
以上、本発明は好適実施例を参照して説明されたが、当業者であれば容易に理解するよ
うに、本発明の精神及び範囲から逸脱することなしに、他の応用例をここで詳述した実施
例の代わりに代替させることができる。
【0085】
従って、本発明は特許請求の範囲によってしか限定されない。