(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6693973
(24)【登録日】2020年4月20日
(45)【発行日】2020年5月13日
(54)【発明の名称】ブラダアキュムレータを製造するための方法及び同方法で製造されたブラダアキュムレータ
(51)【国際特許分類】
B29C 49/20 20060101AFI20200427BHJP
B29C 70/32 20060101ALI20200427BHJP
F17C 1/16 20060101ALI20200427BHJP
F15B 3/00 20060101ALI20200427BHJP
B29C 70/16 20060101ALI20200427BHJP
B29C 70/68 20060101ALI20200427BHJP
B29C 49/04 20060101ALI20200427BHJP
B29K 105/08 20060101ALN20200427BHJP
B29L 22/00 20060101ALN20200427BHJP
【FI】
B29C49/20
B29C70/32
F17C1/16
F15B3/00 C
B29C70/16
B29C70/68
B29C49/04
B29K105:08
B29L22:00
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-563972(P2017-563972)
(86)(22)【出願日】2016年4月25日
(65)【公表番号】特表2018-519190(P2018-519190A)
(43)【公表日】2018年7月19日
(86)【国際出願番号】EP2016000656
(87)【国際公開番号】WO2016198138
(87)【国際公開日】20161215
【審査請求日】2018年8月28日
(31)【優先権主張番号】102015007684.1
(32)【優先日】2015年6月9日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591204333
【氏名又は名称】ハイダック テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】HYDAC TECHNOLOGY GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】ペーター クロフト
(72)【発明者】
【氏名】ヘルベルト バルテス
【審査官】
池ノ谷 秀行
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2015/162355(WO,A1)
【文献】
特表2009−524778(JP,A)
【文献】
独国特許出願公開第102011111098(DE,A1)
【文献】
欧州特許出願公開第02030769(EP,A1)
【文献】
米国特許第06485668(US,B1)
【文献】
特開昭61−069554(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 49/00−49/80
B29C 70/00−70/88
F15B 3/00
F17C 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アキュムレータハウジング(12)内で袋体(14)によって2つの媒体室(16、18)を互いに分離しているブラダアキュムレータ(10)を製造するための方法であって、
前記方法は、
袋体(14)上にプラスチックチューブを押し出す製造ステップと、
設定可能なプラスチックコア容器(20)に対応する金型内で袋体(14)を組み入れたプラスチックチューブを成形する製造ステップと、
アキュムレータハウジング(12)を作成する目的でプラスチックコア容器(20)に外から少なくとも1種類のプラスチック繊維を巻装する製造ステップとを少なくとも有し、
前記袋体(14)は、プラスチックチューブを押し出す前に内部に真空を有している、方法。
【請求項2】
外からプラスチックコア容器(20)に巻装する前に、前記ブラダアキュムレータ(10)の気体側及び/又は液体側に非圧縮性媒体を投入することによって、プラスチックコア容器(20)が内側から安定化されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記袋体(14)上にプラスチックチューブを押し出す製造ステップの前に、前記袋体(14)の壁材料内に気体注入弁(24)が既に加硫成形で取り付けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
気体注入弁(24)と反対側でアキュムレータハウジング(12)内に液体弁(26)が装入され、この液体弁(26)はアキュムレータハウジング(12)が空になると膨張する袋体(14)によって操作されてその閉止位置に到達することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
液体弁(26)は、巻装する前にプラスチックコア容器(20)内に装入されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
液体弁(26)は、金型の割型を閉じると空いたフィルムチューブ端部(36)によって包囲されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
液体弁(26)を受容する領域におけるプラスチックコア容器(20)の直径は、気体注入弁(24)を受容する領域におけるプラスチックコア容器(20)の直径と実質的に等しいように選択されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
プラスチックコア容器(20)の肉厚と後段の巻装の肉厚は、それぞれ実質的に一貫して等しく選択されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アキュムレータハウジング内で袋体によって2つの媒体室を互いに分離しているブラダアキュムレータを製造するための方法に関する。本発明はさらにこの方法で製造されたブラダアキュムレータに関する。
【背景技術】
【0002】
ある特許文献において、特にブラダアキュムレータの形態の油圧アキュムレータであって、これは少なくとも1種類の流体媒体を受容する目的で第1のプラスチックジャケットと、第1のプラスチックジャケットを少なくとも部分的に包囲する第2のプラスチックジャケットとを有する圧力容器を包含しており、第1のプラスチックジャケットは少なくともその一方の端部にカラー部を有しており、このカラー部は媒体の供給と排出を制御するバルブのための開口部を含んでおり、カラー部と第2のプラスチックジャケットは、それらの間にあって上記ジャケットの間の隙間開口部の方向で楔状に細くなっている外側支持リングに支持されている、油圧アキュムレータが公知である(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
公知の解決では、ジャケット間の隙間開口部が、同軸に配置されたジャケットが互いに接する箇所まで延ばされていること、及び開口部内には媒体の供給と排出を制御するためにバルブとしてポペット弁が挿入されていることによって、比較的少ない製造原価で実現できる媒体密なアキュムレータ構成が提供されている。楔状に細くなっている外側支持リングによる支持が両ジャケットの外周領域内まで行われていることにより、万一発生するプラスチックジャケット間の相対運動は外側支持リングによって吸収され、そのようにして敏感なプラスチック材料間で有害な剥離プロセスは直接回避されている。
【0004】
第1のプラスチックジャケットは専門用語では「プラスチックコア容器」又は「ライナー」とも呼ばれる。これは好ましくはポリアミドからなり、ブロー成形プロセス又は回転焼結によって得られる。この第1のプラスチックコア容器若しくはライナーは、外周側で第2のプラスチックジャケットとして外から巻装された繊維巻装によって強化される。繊維巻装を保護するために、個々の繊維は熱硬化性樹脂、例えばエポキシ樹脂又はフェノール樹脂からなる母材に、又は熱可塑性プラスチック、例えばPA6、PA12、PPなどの形態に埋め込まれている。ポペット弁を液体弁としてアキュムレータハウジングの一方の側に装入し、気体注入弁としてもアキュムレータハウジングの他方の反対側に装入するために、二重ジャケット式アキュムレータハウジング内に比較的大きい貫通孔が必要であり、その中にそれぞれのバルブをハウジング開口側に固持する目的でそれぞれのカラー部が装入される。
【0005】
さらに、別の特許文献により、好ましくはブラダアキュムレータで使用するため圧力容器であって、これは複数の部分からなる容器体を有しており、管状中央部はその両端部の少なくとも一方に閉鎖領域を有しており、それぞれの閉鎖領域を少なくとも部分的に形成している蓋部は、この中央部を少なくともそれぞれ割当て可能な端部の領域で縁部側を包むように把持して固い結合を形成している、圧力容器が公知である(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
この場合、公知の解決では、管状中央部はそれぞれのキャップと同様に繊維複合材料及び/又は繊維からなる積層体、好ましくはガラス繊維強化プラスチック材料(FRP)から形成されている。その際に、好ましくはFRPからなる標準管を中央部に使用でき、上記中央部を閉鎖するためのキャップは、好ましくは手動積層法(hand−layupmethod)で製造されており、比較可能なプラスチック材料から構成できる。
【0007】
後段でアキュムレータハウジングの液体弁を受容するアキュムレータハウジングのキャップ側には比較的大きい開口部が設けられており、それにより袋体であるアキュムレータ用ブラダを添設された気体注入弁と一緒にアキュムレータハウジングの内部に引き入れ、次にそのような気体弁をハウジングの反対側でアキュムレータハウジング内の対応する直径の小さい開口部に固持することが可能になる。アキュムレータハウジング内のバルブ開口部が異なる大きさで寸法設計されているために、続いて取り付けられる巻装も必然的に異なって形成されており、したがってまた個々の巻装も後段の複合体において、特に壁の直径に関して異なる形状を有する。その結果とし繊維層複合体は簡単に巻装できるが、力を導入した際に、特にアキュムレータハウジングの軸方向に見て高い強度値を達成したいときに難点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】独国特許出願公開第102006004120号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第102011111098号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、この先行技術から出発して、廉価に実現可能であり、アキュムレータハウジングに高い強度値をもたらすブラダアキュムレータを製造するための方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題は、特許請求項1の特徴をその全体において有する方法によって解決される。さらに本発明の課題は、この方法で製造可能なブラダアキュムレータを特許請求項10の特徴構成により提供することである。
本発明によるブラダアキュムレータを製造するための方法は、
袋体上にプラスチックチューブを押し出す製造ステップと、
設定可能なプラスチックコア容器に対応する金型内で袋体を組み入れたプラスチックチューブを成形する製造ステップと、
アキュムレータハウジングを作成する目的でプラスチックコア容器に外から少なくとも1種類のプラスチック繊維を巻装する製造ステップとを特徴とする。
【0011】
本発明による解決は、既にプラスチックコア容器若しくはライナーの成形プロセス過程でその中に袋体を組み入れることに基づいている。このために好ましくはブロー成形法により袋体の上にプラスチックチューブを押し出し、続いて通常は製造しようとするプラスチックコア容器に適合した、複数の、好ましくは2個の割型を有する金型からなるブロー成形ダイを閉じる。
【0012】
したがって、袋体は既にプラスチックコア容器内に組み入れられており、その限りでブラダアキュムレータのアキュムレータハウジングの一部を成しているので、ブラダアキュムレータを作成するために、場合によっては気体注入弁を加硫成形した分離袋若しくは袋体が後から流体貫通口を通されることはないため、アキュムレータを製造する際に入口開口部若しくは媒体開口部をどのような大きさにすべきかほとんど自由に選択できる。それによりアキュムレータハウジング内の空いた入口開口部を比較的小さく選択できるので、プラスチックコアハウジングのジャケット材料も多く利用でき、これを好ましくは可能な限り一様に巻装することによって、巻装方式の観点で大きい強度値を達成することが可能である。これに相当するものは先行技術にはなく、製造及びそれによって得られるブラダアキュムレータは廉価であることが明らかとなる。
【0013】
本発明による方法の好適な実施形態において好ましくはエラストマ材料からなる袋体は、プラスチックチューブを押し出す前に内部に真空を有している。このように袋体内部に真空を付与することによって袋体の弾性的に可撓な材料は収縮し、袋体を縮小させるので、軟質プラスチック材料からなるチューブは押出機ノズルから適切な間隔を保って支障なく進出して、袋体を包むようにその周囲に案内され、最後に袋体はプラスチックチューブ内に完全に受容される。その際に、袋体にブラダアキュムレータの媒体弁の1つとして気体注入弁が加硫成形されていてよい、続いてそのような袋体を組み入れたプラスチックチューブの複合体をバルブと一緒に、割型を有する適当なブロー成形ダイに入れて、割型、即ち金型を閉じると、ブラダアキュムレータハウジングの完成したプラスチックコア容器が得られる。このプラスチックコア容器が中間製品として包含している袋体は、加硫成形された気体弁を介してプラスチックコア容器に固持されている。
【0014】
好ましくはそのような金型に気体注入弁と反対側で液体弁が装入されて、プラスチックチューブをプラスチックコア容器に成形する際に同時に液体弁がチューブの空いた端部内に成形されると、両側にバルブを付けて袋体を収容したプラスチックコア容器が特に廉価に、ほぼ1回の製造工程で製造できる。
【0015】
続いて完成したアキュムレータハウジングを作成する目的で、プラスチックコア容器に外からバルブ受容部とバルブ部品を残して少なくとも1種類のプラスチック繊維を巻装する。この場合、プラスチック繊維として特に好ましくはカーボン繊維が使用される。続いてカーボン繊維巻装を保護するために、これは適当な合成樹脂に埋め込まれる。
【0016】
本発明による解決においては、アキュムレータ用ブラダ若しくは袋体はその添設された気体注入弁と一緒に、通常はポペット弁の形態による液体弁のためのハウジング開口部を通して入れるという、通常アキュムレータハウジング内のこの箇所で比較的大きい開口断面を前提とする必要性がなくなるため、アキュムレータハウジングバルブのための空いている開口断面若しくは貫通断面は、それぞれのアキュムレータの液体側でも比較的小さく寸法設計することができる。例えば平均的なアキュムレータでは50〜60mmのオーダーの大きさであってよく、その結果としてプラスチックコア容器の非常に大きく自由な密接するジャケット面が提供され、カーボン繊維などのプラスチック繊維で密接に巻装することが可能である。
【0017】
そのようなプラスチックコア容器若しくはライナーにそのように巻装する際に、専門用語で「ロービング」と呼ばれる個々の繊維束若しくはストランドの積層は、クレローの数学的条件に従って行われる。これは、最小の巻き角度は最大直径と、それぞれのロービングが方向を変える転向点における直径との比から生じるというものである。この条件が守られないと、それぞれのロービングは設定可能なプラスチックコア容器から滑り落ちるか、又はその領域で繊維材料が不必要に膨らんで、強度の上昇には全く寄与できない。
【0018】
但し、実際の実現過程で小さい範囲の「地層」がこの条件から逸脱しても、上下に重なる個々のロービングの付着摩擦に基づき無害である。アキュムレータハウジング内に設けられたバルブを受容するために開口部によって形成されるそれぞれの転向点における開口部が大きければ大きいほど巻き角度は急になり、その結果として基本的にアキュムレータハウジングに必要な軸方向強度を達成するために必要とされる層構造は厚くなる。本発明により巻装されたアキュムレータハウジング内のそのようなバルブ貫通開口部を縮小できれば、この領域ではるかに小さい層構造で設定された軸方向強度を同様に難なく達成でき、また好ましくは周囲樹脂内に受容されて上下に重なる繊維束(ロービング)の数が少ないために、この領域で意図されない剥離が生じる危険が減少する。さらにカーボン繊維材料は他のプラスチック繊維と同様にかなり高価なので、等しい軸方向強度で層構造を薄くできることによって容器の製造原価を著しく下げることができ、容器又はブラダアキュムレータは全体としてより廉価になる。
以下に、上述した本発明による方法を実施したブラダアキュムレータに基づき添付の図面によって詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、本発明によるブラダアキュムレータを原理的な縦断面図で示している。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図に示された全体を参照番号10で表すブラダアキュムレータは、袋体14若しくはアキュムレータ用ブラダによって2つの媒体室16、18を互いに分離しているアキュムレータハウジング12を有する。ブラダアキュムレータ10の第1媒体室16は、通常は窒素ガスなどの作動気体を収容するために用いられ、第2媒体室18は油圧油などの液体を収容するために用いられる。したがってそのような媒体室16、18は、ブラダアキュムレータ10の通常の気体側若しくは液体側に対応している。
【0021】
アキュムレータハウジング12はコンポジット圧力容器の形態で構成されており、内側にあるプラスチックコア容器20が、外周側でプラスチックジャケット22を形成するプラスチック繊維で巻装されている。プラスチックコア容器20及びプラスチックジャケット22に対して請求されたプラスチック材料の代わりに、例えばアルミニウムなど成形しやすく「引張」加工もできる金属材料も使用できる。
【0022】
図の表現に従うプラスチックコア容器20は、専門用語では「ライナー」とも呼ばれており、好ましくはポリアミド又はポリエチレンからなり、ブロー成形プロセス又は回転焼結によって得られる。そのような製造法は慣用的であるため、この箇所ではこれ以上詳しく述べない。
【0023】
本発明により、気体注入弁24は袋体14のジャケット材料内に加硫成形されており、その際に袋体14は好ましくはエラストマ系プラスチック材料から形成されており、これには天然ゴムも含むものとする。上記のバルブ24は窒素などの作動気体を袋体14の第1媒体室16に注入するために用いられるだけでなく、むしろこのバルブ24を通して気体を取り出し、又は必要であれば再び補給することができる。この場合、バルブ24を通して詳細に説明しない慣用的な試験装置による気体圧力測定も可能である。好ましくは袋体14も気体注入弁24も慣用的なブロー成形ダイに一緒に入れられ、続いて相応のプラスチック押出機ノズルを通して気体注入弁24を付けた袋体14上にプラスチックチューブが押し出される(図示しない)。
【0024】
続いてそのように押し出された、袋体14をバルブ24と共に組み入れた軟質プラスチックチューブの成形が、詳しく説明しないブロー成形ダイで行われる。この場合、割型からなる金型は、図の表現に従うプラスチックコア容器20が形成されるような内部形状を有している。
【0025】
バルブ24を付けた袋体14上にプラスチックチューブを押し出すのを損ねないために、好ましくは気体注入弁24を通して袋体14の内部に真空を導入することができ、その結果袋体14は相応に縮小して、押出プロセス及び成形プロセスの中にフィルムチューブの軟質プラスチック材料と接触しない。製造をさらに簡単にするために、好ましくは気体注入弁24と反対側でブロー成形ダイに特にポペット弁の形態の液体弁26を入れると、液体弁26もその空いている下側が成形の際にプラスチックチューブによって把捉されて面一に接続するように成形される。
【0026】
図に示されたブラダアキュムレータ10は、液体弁若しくはポペット弁26を通して、詳しく説明しない油圧回路の油圧管と流通するように接続されている。液体側の圧力が第1媒体室16として構成された作動気体側の圧力より大きいと、ポペット28がこれに作用する圧縮ばね30の追加的な作用を受けて開いて、第2媒体室18は流体によって満たされる。このときアキュムレータの内部の圧力状況に応じて袋体14はその圧縮可能な作動気体と共に圧縮され、それと同時に第1媒体室16の内部で気体圧力が上昇する。次に液体弁26が開いて第2媒体室18から再び液体がブラダアキュムレータ10から取り出されると、エラストマ袋体14は膨張し、場合によってはその下側でポペット弁26のポペット28を押圧し、ポペット28は圧縮ばね30の作用に抗して図に示された閉止位置に到達する。ここでバルブハウジング32内で縦方向移動可能に案内されたバルブポペット28は、アキュムレータ用ブラダ14がポペット28の上側と穏やかに当接することを保証するために、その上側に凸状湾曲を有している。
【0027】
バルブハウジング32は外周側にシールリング34を受容するための全周にわたる環状溝を有している。シールリング34は外周側で、ここまで完成したプラスチックコア容器20の下方に突出する接続スリーブ36と当接している。液体弁若しくはポペット弁26は接続ナット38を介して接続スリーブ36の内部の位置に、例えば詳細に図示しないねじ止めによって保持され得る。
【0028】
プラスチックコア容器20は非常に肉薄に形成されており、例えば肉厚2を有しているので、第1媒体室及び/又は第2媒体室16、18を通してそれぞれ水又はアルコールなどの非圧縮性媒体を設定可能な量で投入されて、アキュムレータハウジング12の内側からプラスチックコア容器20に向かって背圧を形成し、それによってライナー20が内側に曲がったり凹んだりすることを懸念する必要なく、プラスチックコア容器20に外から巻装できる。ブラダアキュムレータ10の内側における非圧縮性媒体により、薄肉のプラスチックコア容器20はどんな場合でも巻装が問題なく進行できるように、所定の位置に保持及び補強される。
【0029】
請求されたライナー又はプラスチックコア容器20は外周側で、一種の第2プラスチックジャケット22として外から巻き付けられた繊維巻装により強化される。この強化巻装は、例えばカーボン繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、ホウ素繊維、アルミナ繊維、又はこれらの混合物のロービングとして形成された繊維強化からなる。これらの混合物はハイブリッドヤーンとも呼ばれ、熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂又はフェノール樹脂)又は熱可塑性プラスチック(PA6、PA12、PP)からなる母材に埋め込まれている。それによって支持外被を形成する繊維複合材料は、互いに交差して縦方向と周方向に延びることができる、合成樹脂に埋め込まれたストランド(ロービング)を得る。しかし好ましくは支持外被22は、縦方向と周方向で傾けて、及び目的に適った変形例においてプラスチックコア容器20の縦軸方向で鏡面対象に傾けて互いに配置されて交差するストランド(ロービング)を有している。そうすることによって縦方向と周方向に向けられた力は、アキュムレータの軸方向に見ても、全体としての圧力容器によって最適に吸収される。
【0030】
図の表現は、この分野の当業者にとって、先行技術(独国特許出願公開第102006004120号明細書、独国特許出願公開第102011111098号明細書)における他の解決とは異なり、気体注入弁24若しくは液体弁26に対する自由な断面開口部又は貫通開口部40、42が直径で見ると非常に小さく、例えば10リットルのブラダアキュムレータ10では50mm若しくは60mmのオーダーの大きさであり得ることが直ちに明らかである。このことは従来の先行技術では達成されなかった。なぜなら、技術的に比較可能な解決においては常に完成したアキュムレータハウジング12で液体接続部を通して袋体14若しくはアキュムレータ用ブラダを加硫成形された気体注入弁24と一緒にアキュムレータ内部を通してアキュムレータハウジングの気体側に引き入れて、気体側でアキュムレータハウジング内の割り当てられた開口部の上方に固持しなければならなかったからである。本発明による解決では後段のプラスチックコア容器20は、既に成形の段階でバルブ24を付けた袋体14を組み入れているので、袋体14は後からハウジング内部に入れる必要がない。既に述べたように、気体注入弁24は袋体14の上側に好ましくは既に加硫成形されているので、押し出されたプラスチックチューブのための金型を閉じると、プラスチックコア容器若しくはライナー20を形成して、フィルム材料の上側に一種のリング状挟止スリット44が生じて、フィルムチューブがライナー20として硬化するとアキュムレータハウジング12における気体注入弁24の確実な受容を可能にする。液体弁26のための対応するリング状に形成された挟止スリットは、フィルムチューブの円筒形接続スリーブ36によって同様に形成されている。しかし基本的に、アキュムレータ用ブラダ14をアキュムレータ内部に引き入れる際に、ライナー22が完成してから初めてバルブ24及び/又は26を後から取り付け、バルブ24を袋体24に、例えば接着によって固持する可能性もある。
【0031】
既に述べたように、開口部40、42のための開口断面は非常に小さく寸法設計されているので、この領域の巻き角度は平らに保つことができ、その結果としてプラスチックジャケット22のバルブ接続領域でも比較的薄い層構造が達成可能であり、それは剥離する傾向はないが、必要な軸方向強度を保証する。総じてこのようにすることにより、上記の10リットルの大きさのブラダ若しくはアキュムレータにおいてプラスチックジャケット22の肉厚10mmが達成される。特に本発明によるアキュムレータの解決は、金属カラー部を介することなく繊維束を気体注入弁24若しくは液体弁26のためのリング状挟止スリット44及び円筒形接続スリーブ36に直接取り付けることを可能にする。このような金属カラー部は完全に不要にできるので、本発明によるアキュムレータは設計上容易に構成されるが、それにもかかわらず耐圧性は高い。