特許第6694051号(P6694051)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6694051
(24)【登録日】2020年4月20日
(45)【発行日】2020年5月13日
(54)【発明の名称】管式クラッチ自転車電力駆動装置
(51)【国際特許分類】
   B62M 6/55 20100101AFI20200427BHJP
   F16D 41/26 20060101ALI20200427BHJP
   H02K 7/116 20060101ALI20200427BHJP
   H02K 11/215 20160101ALI20200427BHJP
【FI】
   B62M6/55
   F16D41/26
   H02K7/116
   H02K11/215
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-246852(P2018-246852)
(22)【出願日】2018年12月28日
(65)【公開番号】特開2019-119444(P2019-119444A)
(43)【公開日】2019年7月22日
【審査請求日】2018年12月28日
(31)【優先権主張番号】107100491
(32)【優先日】2018年1月5日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】511102033
【氏名又は名称】黄永松
(74)【代理人】
【識別番号】100081581
【弁理士】
【氏名又は名称】内山 美奈子
(72)【発明者】
【氏名】黄永松
【審査官】 杉田 隼一
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−175472(JP,A)
【文献】 特開平10−232175(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0210349(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0150569(US,A1)
【文献】 特開平11−258079(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62M 6/55
F16D 41/26
H02K 7/116
H02K 11/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空管である支持軸管と、モーターと、減速装置と、ワンウェイクラッチベアリングと、入力ギアシャフトと、台座と、ペダルシャフトと、固定部材と、パワーステアリング部材と、ステアリングギアと、ホール磁力感知装置と、ラチェットとを備える管式クラッチ自転車電力駆動装置であって、
前記モーターは、前記支持軸管内に対応して固定され、且つドライブシャフトを備え、
前記減速装置は、前記モーターの前記ドライブシャフトに設置され、出力軸を介して出力し、
前記ワンウェイクラッチベアリングは、内リングおよび外リングを備え、前記ワンウェイクラッチベアリングの前記内リングは、単一回転方向で前記ワンウェイクラッチベアリングの前記外リングと互いに係止し、反対の回転方向で前記外リングに対応して枢転可能となり、且つ前記ワンウェイクラッチベアリングの前記内リングは前記出力軸に環装され、
前記入力ギアシャフトの頂端には固定孔を備え、前記ワンウェイクラッチベアリングの前記外リングは前記固定孔内に対応して固定され、且つ前記入力ギアシャフトは第一ステアリングギアを備え、
前記台座は前記支持軸管の底端に対応して設置されて前記支持軸管に接続され、且つ前記台座の横方向の両端のそれぞれに第一軸孔および第二軸孔が設置され、
前記ペダルシャフトは、回転可能に前記台座内に挿設され、且つ前記第一軸孔および前記第二軸孔に貫設され、
前記固定部材は、前記ペダルシャフトの一端に設置され、且つ固定カバーと、固定座と、複数の弾性部材とを備え、
前記固定カバーは、前記第二軸孔に隣接して前記ペダルシャフトの一端に設置され、前記ペダルシャフトと連動回転するように構成され、且つ固定カバー穿孔および複数の第一フックを備え、前記ペダルシャフトは前記固定カバー穿孔を貫設され、前記複数の第一フックは前記固定カバーの内表面に周設され、
前記固定座は、固定座穿孔および複数の第二フックを備え、前記複数の第二フックは前記複数の第一フックに対応して前記固定座の外表面に周設され、
前記複数の弾性部材は、前記複数の第一フックおよび前記複数の第二フックの間に形成した複数の溝の中に設置され、前記第一フックと前記第二フックが互いに係合するように付勢することにより、前記固定カバーと前記固定座を接続し、
前記パワーステアリング部材は、長形管状部材であり、回転可能に前記ペダルシャフトに環装され、且つ第二ステアリングギアを備え、前記第二ステアリングギアは、直接に前記第一ステアリングギアに係合し、且つ前記固定座は前記固定座穿孔に対応して前記パワーステアリング部材に環装され、
前記ホール磁力感知装置は、前記モーターに電気的に接続され、且つ第一磁気リングと、ホール磁力感知装置カバーと、ホール素子と、第二磁気リングとを備え、
前記第一磁気リングは、前記第一軸孔に隣接して前記ペダルシャフトに環装され、
前記ホール磁力感知装置カバーは、前記台座に接続され、且つ前記第一軸孔に覆設し、前記ペダルシャフトは前記ホール磁力感知装置カバーを貫通し、
前記ホール素子は、前記第一磁気リングに隣接して前記ホール磁力感知装置カバーの内表面に接続され、
前記第二磁気リングは、前記パワーステアリング部材に設置され、且つ前記第一磁気リングと軸方向に重合し、
前記ラチェットは、前記ペダルシャフトに環装され、且つ前記固定カバーの内表面に設置され、
前記固定カバーが前記弾性部材に押し当てる場合に、前記固定カバーは前記固定座に対して回転し、前記第一磁気リングは前記第二磁気リングに対して差動し、前記ホール素子は、前記第一磁気リングと前記第二磁気リングの差動に生じた磁気偏位角度を感知し、前記モーターを回転するように電気信号送信することを特徴とする管式クラッチ自転車電力駆動装置。
【請求項2】
前記ペダルシャフトは、前記第一軸孔の第一端に貫設且つ第一ペダルに係止固定され、且つ前記第一ペダルと連動回転するように構成され、前記ペダルシャフトは、前記第二軸孔の第二端に貫設且つ第二ペダルに係止固定され、且つ前記第二ペダルと連動回転するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の管式クラッチ自転車電力駆動装置。
【請求項3】
前記モーターの回転は、前記ラチェットを駆動して空回りし、前記第一ペダルおよび前記第二ペダルは前記モーターに駆動されていないことを特徴とする請求項2に記載の管式クラッチ自転車電力駆動装置。
【請求項4】
前記第一ペダルおよび前記第二ペダルを漕ぐと、前記ペダルシャフトおよび前記入力ギアシャフトを駆動して回転し、前記入力ギアシャフトは前記ワンウェイクラッチベアリングの前記外リングを駆動して前記内リングに相対して枢転し、前記モーターの回転を駆動しないことを特徴とする、請求項2に記載の管式クラッチ自転車電力駆動装置。
【請求項5】
前記固定座は、自転車のギアセットに接続されることを特徴とする請求項1に記載の管式クラッチ自転車電力駆動装置。
【請求項6】
前記ギアセットが停止または回転速度が低下する場合に、前記固定カバーは前記弾性部材に押し当てて前記固定座に相対して回転することを特徴とする請求項5に記載の管式クラッチ自転車電力駆動装置。
【請求項7】
前記第一磁気リングおよび前記第二磁気リングは、交互に配列された複数の磁極を備えることを特徴とする請求項1に記載の管式クラッチ自転車電力駆動装置。
【請求項8】
前記弾性部材は、バネを含むことを特徴とする請求項1に記載の管式クラッチ自転車電力駆動装置。
【請求項9】
前記ワンウェイクラッチベアリングおよび前記ラチェットは、軸方向互いに垂直に配置されることを特徴とする請求項1に記載の管式クラッチ自転車電力駆動装置。
【請求項10】
前記減速装置は、遊星歯車減速機を含むことを特徴とする請求項1に記載の管式クラッチ自転車電力駆動装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は管式クラッチ自転車電力駆動装置に係わり、特に磁力感知装置を台座に内蔵する管式クラッチ自転車電力駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の自転車電力駆動装置の開発は日々成熟しているが、現有の電力駆動装置の体積は大きいから、競技自転車に適用するのは難しい。
【0003】
一般的に、競技自転車は、タイヤとハンドルが風の抵抗を減少するような特別設計となっているだけでなく、漕ぎやすくするようにペダルの間の幅も狭くなっている。しかし、周知の電力駆動装置および磁力感知装置、例えば、ホール磁力感知装置などを設置する場合は、ペダルの間の幅を広くすることになり、使用感を悪化させる可能性がある。
【0004】
したがって、漕ぎやすく、十分な動力を出力できる、且つ適切な厚さを有する自転車用電力駆動装置が望まれている。
【発明の概要】
【0005】
上記従来の問題に鑑て、本発明は磁力感知装置を台座に内蔵する管式クラッチ自転車電力駆動装置を提供し、電力駆動装置の厚さを減少するとともに、その構造全体を簡素化させるものである。
【0006】
上記目的に沿い、本発明は中空管である支持軸管と、モーターと、減速装置と、ワンウェイクラッチベアリングと、入力ギアシャフトと、台座と、ペダルシャフトと、固定部材と、パワーステアリング部材と、ステアリングギアと、ホール磁力感知装置と、ラチェットとを備える管式クラッチ自転車電力駆動装置を提供する。モーターは、支持軸管内に対応して固定され、且つドライブシャフトを備えることができる。減速装置は、モーターのドライブシャフトに設置され、出力軸を介して出力することができる。ワンウェイクラッチベアリングは、内リングおよび外リングを備え、ワンウェイクラッチベアリングの内リングは、単一回転方向でワンウェイクラッチベアリングの外リングと互いに係止し、反対の回転方向で外リングに対応して枢転可能となり、且つワンウェイクラッチベアリングの内リングは出力軸に環装されることができる。入力ギアシャフトの頂端には固定孔を備え、ワンウェイクラッチベアリングの外リングは固定孔内に対応して固定され、且つ入力ギアシャフトは第一ステアリングギアを備えることができる。台座は支持軸管の底端に対応して設置されて支持軸管に接続され、且つ台座の横方向の両端のそれぞれに第一軸孔および第二軸孔が設置されることができる。ペダルシャフトは、回転可能に台座内に挿設され、且つ第一軸孔および第二軸孔に貫設される。固定部材は、ペダルシャフトの一端に設置され、且つ固定カバーと、固定座と、複数の弾性部材とを備えることができる。固定カバーは、第二軸孔に隣接してペダルシャフトの一端に設置され、ペダルシャフトと連動回転するように構成され、且つ固定カバー穿孔および複数の第一フックを備え、ペダルシャフトは固定カバー穿孔を貫設され、複数の第一フックは固定カバーの内表面に周設されることができる。固定座は、固定座穿孔および複数の第二フックを備え、複数の第二フックは複数の第一フックに対応して固定座の外表面に周設されることができる。複数の弾性部材は、複数の第一フックおよび複数の第二フックの間に形成した複数の溝の中に設置され、第一フックと第二フックが互いに係合するように付勢することにより、固定カバーと固定座を接続することができる。パワーステアリング部材は、長形管状部材であり、回転可能にペダルシャフトに環装され、且つ第二ステアリングギアを備え、第二ステアリングギアは、直接に第一ステアリングギアに係合し、且つ固定座は固定座穿孔に対応してパワーステアリング部材に環装されることができる。ホール磁力感知装置は、モーターに電気的に接続され、且つ第一磁気リングと、ホール磁力感知装置カバーと、ホール素子と、第二磁気リングとを備えることができる。第一磁気リングは、第一軸孔に隣接してペダルシャフトに環装されることができる。ホール磁力感知装置カバーは、台座に接続され、且つ第一軸孔に覆設し、ペダルシャフトはホール磁力感知装置カバーを貫通することができる。ホール素子は、第一磁気リングに隣接してホール磁力感知装置カバーの内表面に接続されることができる。第二磁気リングは、パワーステアリング部材に設置され、且つ第一磁気リングと軸方向に重合することができる。ラチェットは、ペダルシャフトに環装され、且つ固定カバーの内表面に設置されることができる。固定カバーが弾性部材に押し当てる場合に、固定カバーは固定座に対して回転し、第一磁気リングは第二磁気リングに対して差動し、ホール素子は、第一磁気リングと第二磁気リングの差動に生じた磁気偏位角度を感知し、モーターが回転するように制限する電気信号を送信することができる。
【0007】
より好ましくは、ペダルシャフトは、第一軸孔の第一端に貫設且つ第一ペダルに係止固定され、且つ第一ペダルと連動回転するように構成され、ペダルシャフトは、第二軸孔の第二端に貫設且つ第二ペダルに係止固定され、且つ第二ペダルと連動回転するように構成されることができる。
【0008】
より好ましくは、モーターの回転は、ラチェットを駆動して空回りし、第一ペダルおよび第二ペダルはモーターに駆動されていないことができる。
【0009】
より好ましくは、第一ペダルおよび前記第二ペダルを漕ぐと、ペダルシャフトおよび前記入力ギアシャフトを駆動して回転し、入力ギアシャフトはワンウェイクラッチベアリングの外リングを駆動して内リングに相対して枢転し、モーターの回転を駆動しないことができる。
【0010】
より好ましくは、前記固定座は、自転車のギアセットに接続されることができる。
【0011】
より好ましくは、ギアセットが停止または回転速度が低下する場合に、固定カバーは弾性部材に押し当てて固定座に相対して回転することができる。
【0012】
より好ましくは、第一磁気リングおよび第二磁気リングは、交互に配列された複数の磁極を備えることができる。
【0013】
より好ましくは、前記弾性部材は、バネを含むことができる。
【0014】
より好ましくは、ワンウェイクラッチベアリングおよび前記ラチェットは軸方向に互いに垂直することができる。
【0015】
より好ましくは、前記減速装置は、遊星歯車減速機を含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施例による管式クラッチ自転車電力駆動装置の概略図である。
図2】本発明の実施例による管式クラッチ自転車電力駆動装置の固定カバーの概略図である。
図3】本発明の実施例による管式クラッチ自転車電力駆動装置の固定座の概略図である。
図4】本発明の実施例による管式クラッチ自転車電力駆動装置の第一実施概略図である。
図5】本発明の実施例による管式クラッチ自転車電力駆動装置の第二実施概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明をより完全に理解するために、本発明の技術特徴、内容と長所及びそれが達成できる作用効果について、添付図面を参照して、実施例の表現形式で以下のように詳細に説明する。但し、図示された図面は、単に例示または明細書内容を補助することを目的としたものであって、本発明の実施後の原寸に比例したものや正確に配置したものには何ら拘束されない。よって、図示された図面は、添付図面の比例と配置関係で解釈されてはならず、本考案を実際に実施する権利範囲に制限することを意図したものではないことについて先に説明しておきたい。
【0018】
以下は添付図面及び説明により、本発明の管式クラッチ自転車電力駆動装置の実施例を説明し、また、より理解しやすくするために、以下の実施例における同じ要素は同じ符号で表示する。
【0019】
図1図5を参照し、それぞれは本発明の実施例の管式離合自転車電力駆動装置の概略図、固定カバー概略図、固定座概略図、第一実施概略図および第二実施概略図である。
【0020】
本発明の管式クラッチ自転車電力駆動装置は、支持軸管1100、モーター100、減速装置200、ワンウェイクラッチベアリング300、入力ギアシャフト400、台座600、ペダルシャフト700、固定部材1200、パワーステアリング部材800、ホール磁力感知装置1000以およびラチェット900を備えることができる。
【0021】
本発明の支持軸管1100は中空管であり、モーター100は支持軸管1100内に対応して固定されることができる。減速装置200はモーター100のドライブシャフト101に設置され、出力軸201を介して出力することができる。さらに、モーター100は、外形は長筒状である管式モーターを選択する事ができる。モーター100は支持軸管1100内に対応して固定され、且つドライブシャフト101を備えることができる。一実施例において、減速装置200は遊星歯車減速機を含むことができる。
【0022】
ワンウェイクラッチベアリング300は、単一回転方向でワンウェイクラッチベアリング300の外リングと互いに係止し、反対の回転方向で外リングに対応して枢転可能となり、且つワンウェイクラッチベアリング300の内リングは出力軸201に環装されることができる。
【0023】
入力ギアシャフト400の頂端には固定孔を備え、ワンウェイクラッチベアリング300の外リングは固定孔内に対応して固定され、且つ入力ギアシャフト400は第一ステアリングギア401を備える。ワンウェイクラッチベアリング300、入力ギアシャフト400の配置を介して、モーター100の動力は自転車を駆動するに需要される安定な出力を提供することができる。そして、遊星歯車減速機の減速装置200の異なる歯車比を備える配置を介して、需要な出力動力を得ることができる。
【0024】
台座600は支持軸管の底端に対応して設置されて支持軸管1100に接続され、且つ台座の横方向の両端のそれぞれに第一軸孔601および第二軸孔602が設置されることができる。ペダルシャフト700は、回転可能に台座600内に挿設され、且つ第一軸孔601および第二軸孔602に貫設される。
【0025】
一実施例において、ペダルシャフト700は、第一軸孔601の第一端に貫設且つ第一ペダル1400に係止固定され、且つ第一ペダル1400と連動回転するように構成され、ペダルシャフト700は、第二軸孔602の第二端に貫設且つ第二ペダル1500に係止固定され、且つ第二ペダル1500と連動回転するように構成されることができる。
【0026】
さらに、一実施例において、ペダルシャフト700と第一軸孔601との間に少なくとも一つのベアリングユニットを設置されることができる。パワーステアリング部材800と第二軸孔602との間にも少なくとも一つのベアリングユニットを設置されることができる。したがって、ペダルシャフト700は第一軸孔601および第二軸孔602の間に順調に回転することができる。
【0027】
固定部材1200は、ペダルシャフト700の一端に設置され、且つ固定座1201、固定座穿孔1202、固定カバー1203、固定カバー穿孔1204および複数の弾性部材1205を備えることができる。固定カバー1203は、第二軸孔602に隣接してペダルシャフト700の一端に設置され、ペダルシャフト700と連動回転するように構成され、且つ固定カバー穿孔1204および複数の第一フック1206を備え、ペダルシャフト700は固定カバー穿孔1204を貫設され、複数の第一フック1206は固定カバー1203の内表面に周設されることができる。
【0028】
固定座1201は、固定座穿孔1202および複数の第二フック1207を備え、複数の第二フック1207は複数の第一フック1206に対応して固定座の外表面に周設されることができる。複数の弾性部材は、複数の第一フックおよび複数の第二フックの間に形成した複数の溝の中に設置され、第一フックと第二フックが互いに係合するように付勢することにより、固定カバーが固定座に接続されることができる
【0029】
固定座1201は固定座穿孔1202および複数の第二フック1207を備えることができる。複数の第二フック1207は、複数の第一フック1206に対応して固定座1203の外表面に接続されることができる。複数の弾性部材1205は第一フック1206および第二フック1207の間に形成した複数の溝の中に設置され、第一フックと第二フックが互いに係合するように付勢することにより、固定カバーが固定座に接続されることができる。一実施例において、弾性部材1205はバネを含むことができる。
【0030】
パワーステアリング部材800は長形管状部材であり、回転可能にペダルシャフト700に環装され、且つ第二ステアリングギア801を備え、第二ステアリングギア801は、直接に第一ステアリングギア401に係合し、且つ固定座1201は固定座穿孔1202に対応して前記パワーステアリング部材800に環装されることができる。
【0031】
ホール磁力感知装置1000は、モーター100に電気的に接続され、且つ第一磁気リング1002と、ホール磁力感知装置カバー1004と、ホール素子1001と、第二磁気リング1003とを備えることができる。第一磁気リング1002は、第一軸孔601に隣接してペダルシャフト700に環装されることができる。ホール磁力感知装置カバー1004は、台座600に接続され、且つ第一軸孔601に覆設し、ペダルシャフト700はホール磁力感知装置カバー1004を貫通することができる。ホール素子1001は、第一磁気リング1002に隣接してホール磁力感知装置カバー1004の内表面に接続されることができる。第二磁気リング1003は、パワーステアリング部材800に設置され、且つ第一磁気リング1002と軸方向に重合することができる。一実施例において、第一磁気リングおよび第二磁気リングは、交互に配列された複数の磁極を備えることができる。
【0032】
したがって、本発明の第一磁気リング1002および第二磁気リング1003は、台座600の中に設置されることができ、余分な厚さを増加する必要がなく、電力駆動装置全体の厚さをさらに減少することができる。そして、ホール磁力感知装置カバー1004は第一軸孔601に覆設するため、余分なカバーを増設必要がなく、台座600内の各部品を保護することができ、原材料を呼び厚さを減少することができる。
【0033】
ラチェット900はペダルシャフト700に環装され、固定カバー1203の内表面に設置されることができる。そして、ワンウェイクラッチベアリング300およびラチェット900は軸方向に互いに垂直することができる。ワンウェイクラッチベアリング300は出力軸201および入力ギアシャフト400の間に設置され、ラチェット900は固定カバー1203内に設置されてペダルシャフト700に環装されるため、ワンウェイクラッチベアリング300およびラチェット900は軸方向に互いに垂直するため、ラチェット900およびワンウェイクラッチベアリング300を固定座1201および固定カバー1203の中に設置される必要がなく、厚さを減少することができ、サイクリングをより快適にすることができる。
【0034】
一実施例において、モーター100が回転する場合に、ラチェット900を駆動して空回りし、第一ペダル1400および第二ペダル1500はモーター100に駆動されていないため、第一ペダル1400および第二ペダル1500はモーター100駆動されることなく、第一ペダル1400および第二ペダル1500がモーター100に駆動されて高速の回転によるサイクリングの不適および危険を防止することができる。
【0035】
もう一つの実施例において、電源動力に駆動されず、第一ペダル1400および第二ペダル1500を漕ぐ場合に、ペダルシャフト700および入力ギアシャフト400を駆動して回転することができる。入力ギアシャフト400は、モーター100を駆動されずに、ワンウェイクラッチベアリング300の外リングを駆動して内リングに対して枢転することができる。したがって、第一ペダル1400および第二ペダル1500を漕ぐ場合に、モーター100の抵抗に余分な力を使う必要がない。
【0036】
一実施例において、第一ペダル1400および第二ペダル1500を漕ぐ時に、ペダルシャフト700およびラチェット900が駆動されて一緒に回転することで、固定カバー1203が受力して、固定カバー1203は弾性部材1205に押し当てて固定座1201に相対して回転することができる。この時、ペダルシャフト700の第一磁気リング1002は第二磁気リング1003に相対して差動するため、ホール素子1001は第一磁気リング1002および第二磁気リング1003の差動に生じる磁気偏位角度を感知して、モーター100の回転を制御するように信号を送信することができる。
【0037】
また、一実施例において、固定座1201は自転車のギアセット20に接続され、モーター100または第一ペダル1400および第二ペダル1500を漕ぐことにより自転車の前進を駆動することができる。ギアセット20が停止または回転速度が低下する場合に、例えば、起動または坂を登る時に、ペダルシャフト700は前記固定カバー1203に相対して駆動されて回転し、固定カバー1203は予定力以上の力を受けるため、固定カバー1203は固定座1201に押し当てることで固定座1201も連動されて回転する。第一磁気リング1002および第二磁気リング1003が生成する差動を介して、モーター100が起動されて使用者の負担を減少するように自転車の走行を駆動する。一実施例において、使用者の安全のために、使用者がブレーキを介してモーター100の回転を停止することができ、高速駆動による危険を避けることができる。
【0038】
したがって、本発明の管式クラッチ自転車電力駆動装置を介して、ワンウェイクラッチベアリング300およびペダルシャフト700に設置されるラチェット900によって、使用者は電力駆動によって自転車を走行することを選択することができ、第一ペダル1400および第二ペダル1500を駆動せずに、第一ペダル1400および第二ペダル1500がモーター100に駆動されて高速回転による不適および危険を避けることができる。さらに、使用者は漕ぐことを出力としてことを選択することができ、出力軸201などの電力駆動部材を駆動せず、サイクリングでの負担を減少することができる。そして、内部部材の必要ない損耗を避けて、実用性および安全性を大幅に改善することができる。
【0039】
一実施例において、支持軸管1100は図4に標示される相対位置に設置されることができる。図4において、支持軸管1100はダウンチューブに設置される。もう一つの実施例において、支持軸管1100は図5に標示される相対位置に設置されることができる。図5において、支持軸管1100はシートチューブに設置される。
【0040】
支持軸管1100はダウンチューブまたはシートチューブに設置されるにかかわらず、ワンウェイクラッチベアリング300は減速装置200と整合して支持軸管1100に設置され、且つ第一磁気リング1002および第二磁気リング1003を台座600に設置され、且つホール磁力感知装置カバー1004は第一軸孔601に覆設されるため、余分なカバーを増設必要がなくため、厚さを減少することができる。
【0041】
ワンウェイクラッチベアリング300、第一磁気リング1002および第二磁気リング1003は支持軸管1100および台座600の幅に設置されるため、本発明は第一ペダル1400および第二ペダル1500の間の距離を有効に減少することができ、一般状況のサイクリングを影響しないことができる。したがって、補助駆動装置を備える自転車に比べて、両足の間の距離が短いため、漕ぎやすくなる。
【0042】
上記は単なる例示的なものであり、限定するものではない。本発明と同等な範囲内のすべての変更及び修正は、いずれも添付の発明登録請求の範囲で扱うものとする。
【符号の説明】
【0043】
20:ギアセット
100:モーター
101:ドライブシャフト
200:減速装置
201:出力軸
300:ワンウェイクラッチベアリング
400:入力ギアシャフト
401:第一ステアリングギア
600:台座
601:第一軸孔
602:第二軸孔
700:ペダルシャフト
800:パワーステアリング部材
801:第二ステアリングギア
900:ラチェット
1000:ホール磁力感知装置
1001:ホール素子
1002:第一磁気リング
1003:第二磁気リング
1004:ホール磁力感知装置カバー
1100:支持軸管
1200:固定部材
1201:固定座
1202:固定座穿孔
1203:固定カバー
1204:固定カバー穿孔
1205:弾性部材
1206:第一フック
1207:第二フック
1400:第一ペダル
1500:第二ペダル

図1
図2
図3
図4
図5