(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記部品選択部は、前記利用者の情報端末からメーカー名及び型番を入力して前記部品プログラム情報データベース部から検索して前記部品を特定し、前記部品が複数の機能又は性能がある場合は利用する機能又は性能を選択する第1処理と、前記利用者の情報端末から前記部品の機能又は性能を条件として入力して前記部品プログラム情報データベース部から前記入力された条件に対する部品の候補を検索して表示し、部品を選択する第2処理の一方を行う、請求項1に記載の部品用プログラム提供システム。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係る部品用プログラム提供システムの主要部の構成を示す図である。
【0020】
図1に示すように、本実施形態の部品用プログラム提供システム10は、コンピュータを用いる装置に用いられる部品の機能又は性能を活用できる機能を持つ部品用プログラムとプログラム定数とを、部品の情報に対応して提供するものである。ここで、コンピュータに用いる装置には、電機装置、電器装置又は電子装置などが含まれる。また、部品には、各種機械、センサ、アクチュエータ、入出力IC、入出力回路又はマイコンなどが含まれる。
【0021】
部品用プログラム提供システム10は、提供サーバ100と情報端末300とを備え、これからはネットワーク200を介して接続されている。情報端末300は、利用者が用いるものであって、ネットワーク200を介して提供サーバ100に接続されている。
提供サーバ100は、ネットワーク200上に設けられ、その部品情報に対応する部品用プログラムを、その利用者の所望する部品に適合する部品用プログラムとして、部品プログラムライブラリ部150内の多数の部品用プログラムから検索・抽出し、部品用プログラムをネットワーク200を介して情報端末300に提供する。
【0022】
本実施形態の部品用プログラムは、例えば各種のセンサ、入/出力IC、サーボ機構などのようなハードウェアとしての個々の電気部品、又は電子部品を、例えばメカトロニクス系の各種装置のような機械装置、自動車に搭載される各種の電気装置又は電子装置などの、種々の機械装置、電気装置、電子装置において正しく機能させるためのソフトウェアである。
【0023】
提供サーバ100は、部品用プログラム提供部110、部品用プログラム保守部130、部品プログラム情報データベース部140、部品プログラムライブラリ部150、サーバOS部160、ハードウェア部170を備えている。
部品用プログラム提供部110は、部品選択部111と、検索部112と、カスタマイズ部113と、ダウンロード部114とを備えている。
【0024】
部品選択部111は、装置に用いる部品を選択するものであって、利用者の情報端末300からネットワーク200を介して検索対象として入力された部品のメーカー名及び型番を入力して部品プログラム情報データベース部140から検索して部品を特定し、特定された部品が複数の機能又は性能がある場合は利用する機能又は性能を選択する第1処理と、利用者の情報端末300からネットワーク200を介して部品の機能又は性能を条件として入力して部品プログラム情報データベース部140から部品候補を検索して表示し、部品を選択する第2処理の一方を行う。そしてその選択された情報を検索部112に送る。
部品選択部111は、部品選択部111によって検索されて抽出された部品候補の部品の備えている機能及び性能の情報のうちから、利用者が部品用プログラムの提供を希望する用途に対応する機能及び性能のうち少なくともいずれか一方、望ましくはその両方の情報を選択し、情報端末300からネットワーク200を介して入力すると、その入力を受け付ける。
【0025】
検索部112は、選択した部品の情報から部品プログラムライブラリ部150に登録されている部品用プログラムを検索する。
検索部112は、部品選択部111によって受け付けた、利用者が提供を希望する部品の用途に対応した機能及び性能のうち少なくともいずれか一方の情報に対応する部品用プログラムを、部品プログラムライブラリ部150に記憶されている複数の部品用プログラムのうちから検索し抽出する。
検索部112は、ネットワーク200を介して接続される利用者の情報端末300から入力される選択入力6、すなわちその利用者が提供を希望する電気部品又は電子部品のメーカー名及び型番の情報、並びに、その利用者が提供を希望する電気部品又は電子部品が個々のハードウェアとして有している機能及び性能の情報のうち、少なくともいずれか一方の情報、望ましくは両方の情報に基づいて、その情報に対応する部品用プログラムを、部品プログラム情報データベース部140をいわゆる検索キーのデータベースとして用いて、部品プログラムライブラリ部150の多数の部品用プログラムのうちから検索して抽出する。
【0026】
カスタマイズ部113は、検索部112によって検索され抽出された部品用プログラムをカスタマイズする。カスタマイズ部113は、検索部112によって検索され抽出された、部品用プログラムの制御ロジック自体がカスタマイズ前後で変更されないか、又は例えばプログラムブロックごと交換される場合にその交換後のプログラムブロックの制御ロジック自体は交換前と同じである場合には、そのカスタマイズの対象の部品用プログラムの少なくとも一部分をカスタマイズすることができる。
【0027】
具体的には、そのカスタマイズの対象の部品用プログラムの含んでいる関数、変数、定数に付与されるラベル名(つまり識別子として付与される名称等)、その部品用プログラムの含んでいる関数、変数、定数に関する型宣言、その部品用プログラムの含んでいる関数、変数、定数に関する型変換、その部品用プログラムの含んでいる関数、変数、定数の、データ1ビットに対応する数量値、その部品用プログラムの含んでいる関数、変数、定数の物理量又は実用上の数値的な意味、及びその部品用プログラムの含んでいる定数値、各種テーブルに含まれている数値、マップ値、のうち少なくとも1つを、利用者が自分の所望する部品にさらに適合するプログラムとなるようにカスタマイズするために書き換えることができる。
【0028】
部品用プログラムのプログラムブロックの中身を、別の部品用プログラムのプログラムブロックと交換することもできる。カスタマイズされた部品用プログラムを、部品プログラムライブラリ部150に、元のプログラムとは別のプログラムとして新たに追加して記憶させる又は上書きして記憶させること、及び、そのカスタマイズした部品用プログラムを利用者の情報端末300に提供すること、のうち少なくともいずれか一方が利用者によって選択されると、その選択入力に従った処理をダウンロード部114等と協働して実行する。
【0029】
ダウンロード部114は、部品プログラムライブラリ部を検索する検索部で検索した部品用プログラム又はカスタマイズ部113によってカスタマイズされた部品用プログラムを、ネットワークを介して情報端末300にダウンロード処理し、部品に適合した部品用プログラムをその利用者に提供する。ダウンロード処理部114は、部品用プログラムを一つまたは複数のプログラムファイル、又は、それらのプログラムファイルを圧縮したファイルとして利用者の情報端末300にダウンロード処理する。
【0030】
部品用プログラム保守部130は、データベース更新部131と、ライブラリ更新部132とを備える。データベース更新部131は、内部で発生する又は外部から取得する様々なデータに基づいて部品プログラム情報データベース部140の情報を更新する。ライブラリ更新部132は、内部で発生する又は外部から取得する様々なデータに基づいて部品用プログラムライブラリ部150の情報を更新する。
【0031】
部品プログラム情報データベース部140は、部品の情報から部品用プログラムを検索するためのデータベースとして機能するものであって、個々の電気部品又は電子部品の部品情報を、その部品を機能させる部品用プログラムを検索するための情報として、その部品用プログラムと対応付けて、記憶装置に書き換え可能に記憶する。この部品プログラム情報データベース部140は、個々の電気部品又は電子部品の部品情報として、その部品のメーカー名及び型番並びに機能及び性能を記憶している。
部品プログラム情報データベース部140に個々の電気部品又は電子部品のハードウェアとしての情報として記憶されている、そのハードウェアのメーカー名及び型番並びに機能及び性能が、検索時のいわゆる検索キーとして用いることができる。
そのメーカー名及び型番並びに機能及び性能に対応する部品用プログラムが、その検索によって多数の部品用プログラムのうちから抽出されるように、それら多数の部品用プログラムが用いられる部品のメーカー名及び型番並びに機能及び性能と対応付けられて(いわゆる紐付けられて)、部品プログラムライブラリ部150に記憶されている。
【0032】
部品プログラムライブラリ部150は、個々のハードウェアとして電気部品又は電子部品が有している、単数若しくは複数の用途に対応した機能及び性能にそれぞれ対応する部品用プログラムを、記憶装置に記憶する。部品プログラムライブラリ部150は、部品毎に、その部品の機能又は性能を活用できる機能を持つ部品用プログラムを部品プログラム情報データベース部140の部品情報プログラムテーブル101に連携して、記憶する。
【0033】
サーバOS部160は、提供サーバ100のオペレーションシステムとなるものである。ハードウェア部170は、各種の演算を実行するための演算部171、各種の情報を記憶するメモリ部172、種の情報を入力する入力部173、各種の表示を行うための表示部174、各種データの通信を行う通信部175を備える。
【0034】
図2は、部品を、性能の異なる部品に交換した場合に、その影響が他の部品・回路等にも波及することを、模式化して説明するための図である。
【0035】
図3は、部品を性能の異なる部品に交換した場合に、それに関連して部品用プログラムの一部分も交換又は変更等が必要となることを、模式化して説明するための図である。
【0036】
図2に示した一例に則して説明すると、この
図2に示したマイコンシステム180内にそれまで温度計測用の部品として用いられていたA社製の温度センサ181を、B社製の温度センサ182に変更する場合、それら両温度センサ181、182の基本的な制御ロジック自体は同様のものであったとしても、例えばそれら両温度センサ181、182の電源電圧又は定格動作電圧が異なっており、またそれに伴って、両者の入力/出力特性つまり変換特性も異なったものとなっている、という場合がある。
従って、例えばA社製の温度センサ181の電源電圧が12Vであったところ、それを電源電圧24VのB社製の温度センサ182に変更すると、それに伴って、A社製の温度センサ181に適合する部品としてそのときまで用いられていた12V入力対応の入力回路183も、24V入力対応の入力回路184に変更しなくてはならないこととなる。
【0037】
両温度センサ181、182の変換特性が異なるものであるため、特性変換プログラムも、それまで使用していたA社製の温度センサ181に適合するものから、B社製の温度センサ182に適合するものに、変更することが必要となる。
入力回路183のハードウェアが性能値の異なる入力回路184に変更されることに伴って、その入力回路183に適合するプログラムとしてそれまで用いられていた信号入力プログラム7111や信号出力プログラム7112などの機能制御プログラム710も、入力回路184に適合するものに変更することが必要となる。
【0038】
例えばC社製の出力IC185を変換特性の異なるD社製の出力IC186に変更する場合も同様に、部品用プログラムに含まれている特性変換プログラム720及び信号出力プログラム7112等を、その新たに使用するD社製の出力IC186に適合するものに変更しなければならないことになる。
特に、上述の温度センサ181や出力IC185のような周辺機器系の部品の場合には、その1つの部品を変更すると、
図3に示したようなブログラム作成フローの連鎖によって、その影響が他の部品にも次々に波及して、結局のところ、1つの電子回路系に用いられる部品用プログラムのほぼ全体に亘って変更乃至新たに作り直しが必要となる、というような場合がある。
【0039】
すなわち、A社製の温度センサ181に適合したプログラムブロック191は、変更されるB社製の温度センサ182に適合したプログラムブロック192に交換又は変更されることが必要となる。また、上述のように入力回路183も新たな入力回路184に変更されるので、それまで用いられていた入力回路183用のプログラムブロックも、新たな入力回路184に適合するプログラムブロック(図示省略)に交換又は変更されることが必要になる。そして、それに伴ってさらに、入力IC用プログラムブロック194も交換又は変更されることが必要になる、というようにして、部品用プログラムのほぼ全体的な交換若しくは変更、又は新たなプログラムの作成が必要となる場合がある。
【0040】
このように、従来の技術では一般に、上述の如く温度センサ181や出力IC185のような1つの部品を別の新たな部品に変更(交換)すると、それに伴って、それら新たな部品に適合する特性変換プログラム720や機能制御プログラム710等を含んだ部品用プログラムの全体を新規に作成する、又は、元の部品用プログラムに大幅な改修等を加えて再構築することが必要となり、そのために要する煩雑な手間や多大な時間的損失当の不都合が生じることになっていた。
そのような不都合は、本実施形態に係るシステム及び方法によって解消することができる。
【0041】
図4は、本発明の実施形態に係る部品用プログラム提供方法の各工程の説明図である。
本実施形態の部品用プログラム提供方法は、部品選択ステップS101と、プログラム検索ステップS102と、カスタマイズステップS103と、ダウンロードステップS104とを、含んでいる。
部品選択ステップS101は、情報端末300からネットワーク200を介して検索対象として入力された部品のメーカー名及び型番の情報に対応する部品候補の部品が備えている機能及び性能の情報を、部品プログラム情報データベース部140から検索し、抽出する。
部品選択ステップS101は、検索されて抽出された部品候補の部品の備えている機能及び性能の情報のうちから、利用者が部品用プログラムの提供を希望する用途に対応する機能及び性能のうち少なくともいずれか一方、望ましくはその両方の情報を選択し、情報端末300からネットワーク200を介して入力すると、その入力を受け付ける。
【0042】
プログラム検索ステップS102は、利用者が提供を希望する部品の用途に対応した機能及び性能のうち少なくともいずれか一方の情報に対応する部品用プログラムを、部品プログラムライブラリ部150に記憶されている複数の部品用プログラムのうちから検索し抽出する。
【0043】
カスタマイズステップS103は、検索され抽出された部品用プログラムに、カスタマイズを施す。カスタマイズステップS103は、検索され抽出された、部品用プログラムの制御ロジック自体がカスタマイズ前後で変更されないか、又は例えばプログラムブロックごと交換される場合にその交換後のプログラムブロックの制御ロジック自体は交換前と同じである場合には、そのカスタマイズの対象の部品用プログラムの少なくとも一部分をカスタマイズすることができる。
ダウンロードステップS104は、検索され抽出された部品用プログラムを、ネットワーク4を介して情報端末300に送出し、部品に適合した部品用プログラムをその利用者に提供する。
【0044】
図5は、本発明の実施形態に係る部品用プログラム提供方法の部品選択ステップの説明図である。
図6は、本実施形態に係る部品用プログラム提供方法の機能選択ステップの説明図である。
図7は、本実施形態に係る部品用プログラム提供方法の機能選択ステップの説明図である。
図8は、本実施形態に係る部品用プログラム提供方法のカスタマイズステップの説明図である。ステップS1011〜S1015が
図4の部品選択ステップS101である。
【0045】
図13は、本発明の実施形態に係る部品プログラム情報データベース部に記憶されている情報について説明するべく、その情報の一例を模式的にテーブルの形に纏めて示す図である。
図13に示すように、部品プログラム情報データベース部140は、部品情報プログラムテーブル101と、機能テーブル102と、性能テーブル103と、プログラムテーブル104とを備えている。
【0046】
図13に示すように、部品情報プログラムテーブル101は、少なくとも部品のメーカー名及び型番を、当該部品に対応する単数または複数の部品用プログラムと対応付けて記憶する。機能テーブル102は、各部品の有している単数または複数の機能の情報を、各機能において用いられる性能の情報と対応付けると共に各機能にそれぞれ対応する部品用プログラムと対応付けて記憶する。性能テーブル103は、各部品の有している単数または複数の性能の情報を、各性能にそれぞれ対応する部品用プログラムと対応付けて記憶する。
プログラムテーブル104は、部品情報プログラムテーブル101の部品プログラムと対応付けてあり、少なくともプログラムライブラリのファイルパスおよびファイル名記憶し、カスタマイズ可能な箇所の情報としてカスタマイズフィールド群を記憶する。
【0047】
図5は、
図4の部品選択ステップS101の一例を示した図であり、部品選択画面D01は、「メーカー名&型番指定」ボタン及び「機能&性能から部品調べる」ボタンを有する。
【0048】
部品選択ステップS1011において、情報端末300から「メーカー名&型番指定」ボタンを押した場合、S1012の部品選択ステップに進み、メーカー名&型番指定画面D02へ遷移する。部品選択ステップS1011において、「機能&性能から部品調べる」ボタンを押した場合は、S1013の部品選択ステップに進み、機能&性能選択画面D03へ遷移する。
【0049】
部品選択ステップS1012において、メーカー名&型番指定画面D02は、「メーカー名」コンボボックス及び「型番」コンボボックス、「指定」ボタン、「戻る」ボタンを有する。S1012の部品選択ステップにおいて、メーカー名&型番指定画面D02に遷移する際に
図13の部品情報プログラムテーブル101のメーカー名フィールドに登録してある全てのメーカー名を抽出して、「メーカー名」コンボボックスに全てのメーカー名を設定する。部品選択ステップS1012において、情報端末300から「メーカー名」コンボボックスのメーカー名を選択すると、選択されたメーカー名から部品情報プログラムテーブル101のメーカー名フィールドを検索し、メーカー名が合致するレコードにある型番と部品IDを全て抽出し、「型番」コンボボックスに型番を設定する。情報端末300から「型番」コンボボックスの型番を選択し、「指定」ボタンから
図6の部品選択ステップS1015の部品確定画面D05へ遷移し、遷移の際に指定された型番と対となる部品IDを部品確定画面D05に渡す。
【0050】
部品選択ステップS1013において、機能&性能選択画面D03は、「機能選択」リスト及び「性能選択」リスト、「検索」ボタン、「戻る」ボタンを有する。部品選択ステップS1013において、機能&性能選択画面D03へ遷移する際に
図13の機能テーブル102の機能名フィールドから全ての機能名と機能IDを抽出して、「機能選択」リストに全ての機能名を設定する。情報端末300から「機能選択」リストの機能名を選択すると、選択された機能名から
図13の機能テーブル102の機能名フィールドを検索し、機能名が合致するレコードにある性能IDを抽出し、性能IDから
図13の性能テーブル103の性能IDフィールドを検索し、性能IDが合致するレコードにある性能名と性能単位を抽出して、「性能選択」リストに性能名と性能単位を設定し、抽出した機能ID及び性能IDから
図13の部品情報プログラムテーブル101の機能IDフィールド及び性能IDフィールドを検索し、機能ID及び性能IDが合致するレコードにある性能値と部品IDを抽出して、「性能選択」リストに性能値を設定する。情報端末300から「性能選択」リストの性能値を選択し、「検索」ボタンを押すと、部品選択ステップS1014において、メーカー名&型番選択画面D04へ移行し、抽出した一つまたは複数の部品IDをメーカー名&型番選択画面D04に渡す。
【0051】
部品選択ステップS1014において、メーカー名&型番選択画面D04は、「メーカー名&型番選択」リスト及び「指定」ボタン、「戻る」ボタンを有する。機能&性能選択画面D03から渡された一つまたは複数の部品IDから
図13の部品情報プログラムテーブル101の部品IDフィールドを検索し、部品IDが合致する全てのレコードのメーカー名及び型番を抽出し、「メーカー名&型番選択」リストに全てのメーカー名及び型番を設定する。情報端末300から「メーカー名&型番選択」リストのメーカー名及び型番を選択し、「指定」ボタンから部品選択ステップS1015の部品確定画面D05へ遷移し、遷移する際に選択されたメーカー名及び型番の部品IDを部品確定画面D05に渡す。
【0052】
尚、部品が複数の機能を持ち、切り替える事ができる場合は、機能選択する機能があっても良いものとする。
【0053】
部品選択ステップS1015において、部品確定画面D05は、「メーカー名」表示欄及び「型番」表示欄、「カスタマイズ」ボタン、「DOWN LOAD」ボタン、「戻る」ボタンを有する。メーカー名&型番指定画面D02またはメーカー名&型番選択画面D04から渡された部品IDから
図13の部品情報プログラムテーブル101を検索し、合致したレコードにあるカスタマイズフィールドからカスタマイズ値を抽出し、カスタマイズ値が0(ゼロ)の場合、カスタマイズ可能なプログラムと判断して「カスタマイズ」ボタンを有効とし、カスタマイズ値が0(ゼロ)以外の場合は、カスタマイズ不可なプログラムと判断して「カスタマイズ」ボタンを無効とする。情報端末300から部品確定画面D05の「カスタマイズ」ボタンを押した場合は、プログラム検索ステップS102を経て、
図7のカスタマイズステップS104へ移行し、部品選択ステップS1015の部品確定画面D05の「DOWN LOAD」ボタンを押した場合は、プログラム検索ステップS102を経て、ダウンロードステップS104へ移行する。
【0054】
尚、
図11は、本発明の実施形態に係るプログラム検索ステップS102において実行される主要な情報処理を説明するための概略フロー図である。
図11に示すように、この移行する際にプログラム検索ステップS102として、S1012メーカー名&型番指定画面D02またはS1014のメーカー名&型番選択画面D04から渡された部品IDから
図13の部品情報プログラムテーブル101を検索し、合致したレコードの各PRG IDフィールドにある全てのPRG IDを抽出し、その全てのPRG IDをカスタマイズステップS103に渡し、ダウンロードステップS104へ移行する場合は、PRG IDから
図13のプログラムテーブル104を検索し、合致したレコードのプログラム名フィールド及びプログラムファイルパスフィールドからプログラム名及びプログラムファイルパスを抽出し、プログラムファイルをコピーしたファイルをSダウンロードステップ104へ渡す。
【0055】
図8は、
図4のカスタマイズステップS103の一例を示した図である。
図8に示すように、プログラム仕様およびソースコード表示画面D07は、「プログラム仕様」表示欄及び「カスタマイズ情報」「関数及び変数」変更入力欄、「定数」変更入力欄、「変更前ソースコード」表示欄、「変更後ソースコード」表示欄、「DOWN LOAD」ボタン、「戻る」ボタンを有する。
図9は、カスタマイズステップ情報入力における関数及び変数についての説明図である。
図10は、カスタマイズステップ情報入力における定数についての説明図である。プログラム検索ステップS102から渡されたPRG IDから
図13のプログラムテーブル104を検索し、合致したレコードのプログラム名フィールド及びプログラムファイルパスフィールド、ドキュメント名フィールド、ドキュメントファイルパスフィールド、カスタマイズフィールド群からプログラム名及びプログラムファイルパス、ドキュメント名、ドキュメントファイルパス、カスタマイズの各情報を抽出し、ドキュメントファイルパスとドキュメント名からプログラム仕様の情報を抽出して「プログラム仕様」表示欄に設定し、カスタマイズの各情報を「カスタマイズ情報」「関数&変数」変更入力欄及び「定数」変更入力欄に設定し、プログラム名及びプログラムファイルパスからプログラムのソースコードを抽出して「変更前ソースコード」表示欄及び「変更後ソースコード」表示欄に設定する。情報端末300から「カスタマイズ情報」「関数&変数」及び「定数」変更入力欄に「変更後」に置き換えたい文字を入力すると、「変更後ソースコード」表示欄の変更前の文字を変更後の文字に置き換える。
【0056】
情報端末300から「DOWN LOAD」ボタンを押すことでダウンロードステップS104へ移行する。移行する際、「変更後ソースコード」表示欄の情報をプログラムファイルとして一時保存、または、ここでは記載していないがファイル名を指定して保存も可能とする。尚、ここではプログラムはファイル形式としているが、データベース形式等で記憶してあっても良いものとする。
【0057】
ダウンロードステップS104は、一つまたは複数のプログラムファイルを受け取り、情報端末300へ送信する。送信する際、ファイル圧縮してファイル送信しても良いものとする。
【0058】
図12は、本発明の実施形態に係るプログラムダウンロードステップにおいて実行される主要な情報処理を説明するための概略フロー図である。
【0059】
図12に示すように、ダウンロードステップS104において、ダウンロード部114は、検索されて抽出された部品用プログラムを、利用者の情報端末300にダウンロードさせる。その際、ダウンロード部114は、抽出された部品用プログラム群を圧縮し、部品用プログラムのデータの圧縮ファイルを情報端末300へ転送する。
【0060】
図14は、本発明の実施形態に係る機能制御プログラムが含んでいる情報を模式化して示す図である。
図15は、本発明の実施形態に係る特性変換プログラムが含んでいる情報を模式化して示す図である。
図16は、本発明の実施形態に係るシーケンス制御プログラムによる部品の制御動作及びその処理間隔を模式化して説明するための図である。
【0061】
プログラムの共通化を促進するために部品用プログラムを構成するプログラムは、機能によって分類されており、部品の機能を制御する機能制御プログラム710と部品の入出力特性を変換する特性変換プログラム720にプログラムを分類されている。
機能制御プログラム710は、個々の部品のハードウェアとしての機能を制御するためのプログラムである。
図14に示すように、機能制御プログラム710は、シーケンス制御プログラム711と、信号制御プログラム712と、通信制御プログラム713とに分類して記憶しており、さらにそれら各制御に用いられる定数714を含んで構成されている。
【0062】
図15に示すように、特性変換プログラム720は、個々の部品に入力される物理量とその部品から出力される物理量との間の特性変換のためのプログラムである。特性変換プログラム720は、部品の入力から出力で変換する部品の特性変換を行うプログラムとプログラムに関する定数を含む。特性変換プログラム720は、入力値の物理量を変換して出力値の物理量にするためのプログラムであって、入力される信号又はデータの変換処理及びその出力のシーケンスを規定する特性変換プログラム721と、その各シーケンスのそれぞれで行われる変換に用いられる定数を規定するテーブルである定数722とを含んでいる。
【0063】
シーケンス制御プログラム711は、部品の動作をシーケンス制御するためのプログラムであって、信号制御プログラム712又は通信制御プログラム713のプログラム処理の実行順番及び実行間隔を制御するプログラムとプログラムに関する定数を含む。
信号制御プログラム712は、部品へ入力される各種信号の入力タイミング、及びその処理・動作の継続時間及び間隔を制御する信号入力プログラム7111と、各種信号の出力タイミング並びにその処理・動作の継続時間及び間隔を制御する信号出力プログラム7112とを含んで構成されている。
【0064】
通信制御プログラム713は、部品へ伝送されて来る各種の信号や情報の受信タイミング及びその処理・動作の継続時間及び間隔等を制御する受信プログラム7113と、部品からその外部へと伝送されて行く各種の信号や情報の送信タイミング、及びその処理・動作の継続時間及び間隔等を制御する送信プログラム7114とを含んで構成されている。定数714は、各プログラム7111−7114における各種のタイミング及び処理間隔等を規定する数値等である。
【0065】
図16に示した例では、信号入力と信号出力との間の時間的間隔、つまり処理間隔はT1に、信号出力と受信との間の時間間隔つまり処理間隔はT2に、そして受信と送信との間の時間間隔つまり処理間隔はT3に、それぞれ設定されており、それらの処理間隔毎に、この
図16に示した順序に従って、各処理が実行されるように設定されている。それら処理間隔を規定する数値等は、定数714として、機能制御プログラム710中に含まれている。
【0066】
図17は、本発明の実施形態に係る信号制御プログラムによる信号処理動作の対象となる信号体系について説明するための図である。
図18は、
図17に示した信号体系のうちのHi/Low系の信号について説明するための図である。
図19は、
図17に示した信号体系のうちのアナログ系の信号について説明するための図である。
図20は、
図17に示した信号体系のうちのパルス系の信号について説明するための図である。
【0067】
信号制御プログラム712は、部品が使用する信号をコンピュータで処理する信号特性と入出力信号に対応したプログラムであり、信号特性は、Hi/Lowデジタル信号と、アナログ信号と、周波数とHi/Low信号割合のDuty信号と、HiからLowへ切替え時間のパルス信号とLowからHiへ切替え時間のパルス信号と、HiのエッジからHiのエッジまでの時間のパルス信号とLowのエッジからLowのエッジまでの時間のパルス信号を含み、各信号特性に対して、入力と出力に分類したプログラムとプログラムに関する定数を含む。
【0068】
信号制御プログラム712は、
図17に示すような信号体系に分類されている。
信号制御プログラム712は、まず第1の階層として、該当する部品用プログラムに基づく部品の信号制御における処理対象の信号7120は、入力系の信号7130、出力系の信号7140によって分類されている。
次位の階層として、
図18に示すようなHi(ハイ)/Low(ロー)系の2値信号(又は複数の有限な離散量からなるデジタル系の信号)7131、7141、
図19に示すような連続量からなるアナログ系の信号7132、7142、
図20に示すようなデューティパルスを含んで構成されるタイミング系又はパルス系の信号7133、7143によって分類されて記憶されており、その各々の場合に応じた信号制御を行うためのプログラムである。
【0069】
通信制御プログラム713は、それを含んでいる部品用プログラムに基づく部品の通信機能における動作を通信規格等に従って制御するためのプログラムである。
【0070】
図21は、本発明の実施形態に係る特性変換プログラムの一例を、入力xを出力yに対応付ける関数のグラフの形で模式的に示す図である。
【0071】
図21は、本発明の実施形態に係る特性変換プログラムの一例を、関数のグラフの形に模式化して示す図である。
カスタマイズステップS104において、提供サーバ100は、例えば
図21に一例を関数のグラフとして模式的に示した特性変換プログラムのような、部品用プログラムの中身の一部分を、つまりその部品用プログラムの含んでいる関数、変数、定数の、型宣言、型変換、データ1ビットに対応する数量値、物理量又は実用上の数値的な意味、定数値、各種テーブルに含まれている数値、マップ値等を、カスタマイズする。
それを具体的に、
図18に則して説明すると、提供サーバ100は、検索で抽出された複数の部品用プログラムにそれぞれ含まれている特性変換プログラムのプログラムブロックのうちから、利用者が、所望する部品の用途先に適合するものに最も近いと考えるものを選択する。そして、提供サーバ100は、その選択したプログラムブロックを、母体となる元の部品用プログラムに含まれていた特性変換プログラムのプログラムブロックの代わりに置き換える。
【0072】
提供サーバ100は、元の特性変換プログラムの一部分を、選択したプログラムブロックに含まれている特性変換プログラムの一部分に書き換える。
提供サーバ100は、例えば性能値として−100℃〜100℃の温度範囲の計測が要求される用途先に用いられる部品に適合する部品用プログラムの提供を利用者が希望していて、その検索の結果、−200℃〜200℃の温度範囲が計測可能な部品の部品用プログラムが1つだけ抽出された場合には、その部品用プログラムが含んでいる特性変換プログラムにおける、計測温度範囲を±200℃から±100℃に変更するため、その特性変換プログラム自体の一部分を書き換えるようにする。
【0073】
提供サーバ100は、カスタマイズされた部品用プログラムを、部品プログラムライブラリ部150に再記憶させることができる。
【0074】
以上説明したとおり、本実施形態に係るシステム及び方法によれば、利用者は、装置開発において部品に適合する部品用プログラム開発や改修のための開発人員や開発期間、開発費を大幅に低減でき、装置開発の障害が減る事で、新しい装置が容易に社会へ提供できるようになる。
【解決手段】サーバを備えた部品用プログラム提供システムにおいて、サーバは、部品の情報から部品用プログラムを検索するためのデータベースとして部品プログラム情報データベース部140と、部品用プログラムを登録している部品プログラムライブラリ部150と、装置に用いる部品を選択する部品選択部111と、選択した部品の情報から部品プログラムライブラリ部150に登録されている部品用プログラムを検索する検索部112と、検索部112によって検索され抽出された部品用プログラムをカスタマイズするカスタマイズ部113と、カスタマイズ部113によってカスタマイズされた部品用プログラムを利用者の情報端末にダウンロード処理するダウンロード部114と、を有する。