【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成27年7月15日〜平成27年7月18日に行われた、MF−Tokyo2015プレス・板金・フォーミング展(副題:塑性加工はロマンか、スマート&クール鍛圧機械)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0023】
<1 実施形態>
<1.1 検査システム100の構成>
図1は、検査システム100の構成を示した図である。この検査システム100は、対象物9を複数の方向から撮像して得られた複数の撮像画像を基に対象物9における外観の異常を検査する外観検査装置1と、外観検査装置1と通信可能であり、複数の方向のそれぞれにおける各代表撮像画像を表示画面103に並べて表示するパーソナルコンピュータ(以下、PCという)101と、を含んで構成される。
【0024】
図2は、対象物9の外観を示す斜視図である。対象物9は、例えば、鍛造により形成された金属部品であり、その表面は微小な凹凸を有する梨地状である。対象物9の表面は、光を乱反射する光沢を有する。本実施形態では、対象物9は、クランクのコネクタシャフトであり、第1面(例えば、
図2における手前側の面)と第2面(第1面とは反対側の面)とが同一形状である。
【0025】
外観検査装置1では、複数の対象物9を、順次に搬送しつつ検査する。したがって、稼働中の外観検査装置1内には、複数の対象物9が同時に存在し、各対象物9に対して、搬送や検査が並行して行われる。
【0026】
外観検査装置1は、第1検査ユニット10、姿勢変更機構20、第2検査ユニット30、分別排出機構40、および制御部50を備えている。
【0027】
第1検査ユニット10は、対象物9の第1面を検査するための処理ユニットである。
図1に示すように、第1検査ユニット10は、第1搬入機構11、第1保持機構12、第1検査部13、および第1搬出機構14を有する。
【0028】
第1搬入機構11は、搬入開始位置P1と第1検査部13により検査される第1検査位置P2との間で対象物9を搬送する機構である。外観検査装置1には、開閉可能な投入口60が設けられている。外観検査装置1のユーザは、投入口60を開放して、搬入開始位置P1に位置する第1搬入機構11の載置台に対象物9を載置する。
【0029】
略水平な載置台の上に対象物9が第1面を上向きにして載置される。その後、第1搬入機構11が載置台および載置台上の対象物9を第1検査位置P2に移動させる。
【0030】
第1保持機構12は、第1検査位置P2に配される対象物9を保持する保持状態と対象物9を保持しない非保持状態とを切替え可能な機構である。第1保持機構12は、例えば水平方向に間隔をあけて設けられた一対の保持部材を有して構成され、該一対の保持部材を互いに接近および離間させて両状態を切替える。
【0031】
第1搬入機構11が対象物9を第1検査位置P2に搬送すると、第1保持機構12が保持状態へと切替えられる。これにより、対象物9は、その第1面を上向きにした状態のままで、第1搬入機構11の載置台から第1保持機構12における一対の保持部材に受け渡される。そして、第1検査部13によって対象物9を検査する検査期間中は、上記保持状態が維持される。
【0032】
なお、第1搬入機構11から第1保持機構12へ対象物9が受け渡された後、第1搬入機構11は、載置台を再び搬入開始位置P1へ移動させる。そして、載置台は、搬入開始位置P1において、次の対象物9が投入されるのを待つ。
【0033】
図3は、第1検査部13の構成を概略的に示す上面図である。
図4は、
図3のIV-IV断面から視た図であり、第1検査部13の構成を概略的に示す端面図である。
【0034】
第1検査部13は、第1検査位置P2に配置された対象物9の第1面を検査する機構である。第1検査部13は、異なる方向から第1検査位置P2に向けて光を照射する複数の光照射部131と、異なる方向から第1検査位置P2を撮像する複数の撮像部132とを有する。複数の光照射部131および複数の撮像部132は、第1検査位置P2を含む水平面よりも上側の空間において、対象物9を半球状(ドーム状)に取り囲んでいる。ただし、第1検査位置P2から各光照射部131までの距離と、第1検査位置P2から各撮像部132までの距離とは、必ずしも同一でなくてもよい。
【0035】
複数の光照射部131は、例えば、第1検査位置P2の鉛直上方に配置された1つの上方光照射部131aと、第1検査位置P2の斜め上方に等角度間隔で配置された8つの斜方光照射部131bと、第1検査位置P2の略水平方向の外側に等角度間隔で配置された8つの側方光照射部131cと、を含んで構成される。各光照射部131には、例えば、点灯と消灯とを短時間に切り替えることができるLED(発光ダイオード)が用いられる。
【0036】
複数の撮像部132は、例えば、第1検査位置P2の鉛直上方に配置された1つの上方撮像部132aと、第1検査位置P2の斜め上方に等角度間隔で配置された8つの斜方撮像部132bと、第1検査位置P2の略水平方向の外側に等角度間隔で配置された8つの側方撮像部132cと、を含んで構成される。各撮像部132には、例えば、CCDやCMOS等の受光素子を有し、多階調のデジタル画像を取得可能な撮像部が用いられる。
【0037】
そして、各光照射部131と各撮像部132とはそれぞれ組になって近接配置される。各光照射部131と各撮像部132との動作タイミングについては、後述する<1.2 検査の一例>で詳細に説明する。
【0038】
第1検査部13は、複数の光照射部131のうち、発光させる光照射部131の組み合わせを変更することにより、対象物9に対する照明パターンを変更しながら、複数の撮像部132による撮像を行う。これにより、1つの対象物9に対して、照明/アングルの異なる多数の撮像画像群を取得する。取得された撮像画像群は、後述する制御部50へ入力される。制御部50は、対象物9の撮像画像群と予め準備された参照画像とを比較することにより、撮像された対象物9の第1面における形態の異常(第1面における欠陥や第1面への付着物)を検査する。ここで、参照画像とは、対象物9と同一形状であり欠陥や付着物等の異常がない物を同一方向から撮像して得られる画像である。したがって、実際に撮像して得られた画像と参照画像との一致度がある閾値よりも大きい場合、撮像された対象物9は異常無し(良品)と判断される。他方、実際に撮像して得られた画像と参照画像との一致度が上記閾値よりも小さい場合、撮像された対象物9は異常有り(不良品)と判断される。
【0039】
第1搬出機構14は、その載置台を一対の保持部材の下面に接近して待機させ、第1検査部13で検査をされた対象物9を第1検査位置P2から搬出する機構である。第1検査位置P2の鉛直下方には、後述する姿勢変更機構20との間で対象物9を受け渡す第1受け渡し位置P3が配置されている。検査後の対象物9は、第1保持機構12における一対の保持部材から第1搬出機構14の載置台からに受け渡される。その後、第1搬出機構14は、第1検査位置P2から、第1検査位置P2よりも低い第1受け渡し位置P3まで、対象物9を鉛直下向きに搬送する。
【0040】
姿勢変更機構20は、第1検査ユニット10と第2検査ユニット30との間において、対象物9の姿勢を変更する機構である。
図1に示すように、姿勢変更機構20は、対象物9を把持する反転アーム21と、反転アーム21を動作させるアーム駆動機構22とを有する。対象物9が第1受け渡し位置P3まで下降すると、反転アーム21は、載置台から対象物9を受け取る。そして、アーム駆動機構22が、反転アーム21を、水平面内で180°回転させるとともに、反転アーム21の軸芯を中心として対象物9の姿勢を180°を反転させる。これにより、対象物9が、第1面の反対側である第2面を上方へ向けた状態で、第2受け渡し位置P4に配置される。このとき、第2受け渡し位置P4には、第2搬入機構31の載置台が待機している。反転アーム21は、第2搬入機構31の当該載置台上に、対象物9を載置する。
【0041】
第2検査ユニット30は、対象物9の第2面を検査するための処理ユニットである。
図1に示すように、第2検査ユニット30は、第2搬入機構31、第2保持機構32、第2検査部33、および第2搬出機構34を有する。
【0042】
第2搬入機構31は、第2受け渡し位置P4から、第2検査部33により検査される第2検査位置P5まで、対象物9を、斜め上向きに搬送する機構である。第2搬入機構31の構造は上述した第1搬入機構11の構造とほぼ同一であるので、重複説明を省略する。
【0043】
第2保持機構32は、第2検査部33による検査中に、対象物9を第2検査位置P5に保持する機構である。第2搬入機構31により斜め上向きに搬送された対象物9は、第2保持機構32へ受け渡される。第2保持機構32の構造は上述した第1保持機構12の構造とほぼ同一であるので、重複説明を省略する。
【0044】
第2検査部33は、第2検査位置P5に配置された対象物9の第2面を検査する機構である。第2検査部33は、異なる方向から第2検査位置P5に向けて光を照射する複数の光照射部331と、異なる方向から第2検査位置P5を撮像する複数の撮像部332とを有する。
【0045】
複数の光照射部331の構成および配置は、上述した複数の光照射部131と同様である。また、複数の撮像部332の構成および配置は複数の撮像部132と同様である。したがって、構成や配置についての重複説明を省略する。
【0046】
第2検査部33は、複数の光照射部331のうち、発光させる光照射部331の組み合わせを変更することにより、対象物9に対する照明パターンを変更しながら、複数の撮像部332による撮像を行う。これにより、1つの対象物9に対して、照明/アングルの異なる多数の撮像画像群を取得する。取得された撮像画像群は、後述する制御部50へ入力される。制御部50は、対象物9の撮像画像群と予め準備された参照画像とを比較することにより、各対象物9の第2面における形態の異常(第2面における欠陥や第2面への付着物)を検査する。これにより、各対象物9について良品あるいは不良品の判断がなされる。
【0047】
第2搬出機構34は、第2検査位置P5から対象物9を搬出する機構である。第2検査位置P5の鉛直下方には、後述する分別排出機構40との間で対象物9を受け渡す第3受け渡し位置P6が配置されている。第2搬出機構34は、第2検査位置P5から、第2検査位置P5よりも低い第3受け渡し位置P6まで、対象物9を鉛直下向きに搬送する。第2搬出機構34の構造は上述した第1搬出機構14の構造とほぼ同一であるので、重複説明を省略する。
【0048】
分別排出機構40は、検査後の対象物9を、良品と不良品とに分別しながら排出する機構である。
図1に示すように、分別排出機構40は、排出アーム41、排出アーム41を動作させるアーム駆動機構42、および排出コンベア43を有する。対象物9が第3受け渡し位置P6まで下降すると、排出アーム41は、第2搬出機構34の搬出台から対象物9を受け取る。続いて、アーム駆動機構42が、排出アーム41を、排出コンベア43の上方まで移動させる。そして、排出アーム41による対象物9の把持を解除する。これにより、排出アーム41から排出コンベア43に、対象物9が受け渡される。
【0049】
排出コンベア43は、対象物9を載置して搬送する環状の搬送ベルト431を有する。排出コンベア43は、制御部50からの指示に応じて、搬送ベルト431の回転方向を切り替えることができる。第1検査ユニット10および第2検査ユニット30において、欠陥が検出されなかった対象物9が、搬送ベルト431上に載置されると、制御部50は、搬送ベルト431を一方向に回転させる。これにより、当該対象物9は、外観検査装置1の左右の一方(例えば、
図1の奥側)に、良品として排出される。一方、第1検査ユニット10または第2検査ユニット30において、欠陥が検出された対象物9が、搬送ベルト431上に載置されると、制御部50は、搬送ベルト431を他方向に回転させる。これにより、当該対象物9は、外観検査装置1の左右の他方(例えば、
図1の手前側)に、不良品として排出される。
【0050】
制御部50は、外観検査装置1の各部を動作制御するための手段である。
図1中に概念的に示したように、制御部50は、CPU等の演算処理部51、RAM等のメモリ52、およびハードディスクドライブ等の記憶部53を有するコンピュータにより構成される。記憶部53内には、対象物9の搬送および検査を実行するためのプログラム54が、インストールされている。
【0051】
制御部50は、上述した第1搬入機構11、第1保持機構12、第1検査部13、第1搬出機構14、姿勢変更機構20、第2搬入機構31、第2保持機構32、第2検査部33、第2搬出機構34、および分別排出機構40と、それぞれ電気的に接続されている。制御部50は、記憶部53に記憶されたプログラム54をメモリ52に一時的に読み出し、当該プログラム54に基づいて、演算処理部51が演算処理を行うことにより、上記の各部を動作制御する。これにより、複数の対象物9の搬送および検査が、順次に進行する。
【0052】
制御部50は、外観検査装置1の外部に設けられるPC101と沿う方向に通信可能に接続される。外観検査装置1で得られた各データは、自動的にPC101に送信される。また、検査システム100の使用者がPC101から操作情報を入力した場合には、この操作情報が制御部50に送信され、制御部50がこの操作情報に従って外観検査装置1内の各部を制御する。
【0053】
PC101は、種々の処理を行う本体部102と、表示画面103と、使用者が各種情報を入力するための入力部104と、を有する。
【0054】
本体部102は、制御部50と同様、CPU等の演算処理部151、RAM等のメモリ152、およびハードディスクドライブ等の記憶部153を有する。記憶部153内には、表示画面103に各種情報を表示するためのプログラム154がインストールされている。このため、プログラム154が演算処理部151により実行されることで、PC101が後述する代表撮像画像を表示画面103に並べて表示する表示部として機能する。
【0055】
プログラム154は、GUI(Graphical User Interface)に関するプログラムである。プログラム154は、本実施形態のように予め記憶部153に格納される態様の他に、CD−ROMあるいはDVD−ROM、外部のフラッシュメモリ等の記録媒体に記録された形態(プログラムプロダクト)で提供される態様や、ネットワークを介した外部サーバからのダウンロードなどにより提供される態様であってもよい。
【0056】
表示画面103は、例えば、液晶表示装置の画面である。また、入力部104は、例えば、キーボードやマウスで構成される。表示画面103での表示態様については、後述する<1.3 表示画面103での表示例>で詳細に説明する。
【0057】
<1.2 検査の一例>
以下では、第1検査部13が対象物9の第1面を検査する際の一例について説明する。
図5は、対象物9を撮像してから検査結果を表示画面103に表示するまでのフローの一例を示す図である。
【0058】
各撮像部132が対象物9を撮像する(ステップST1)。まず、異なる10種類の光照射条件のもとで、上方撮像部132aが対象物9を撮像する。
【0059】
上方撮像部132aによる1〜8回目の撮像時には、8つの斜方光照射部131bが順次に1つずつ光を照射し、外観検査装置1内の他の各部は光を発さない状態とされる。これにより、光照射条件が異なる8枚の撮像画像が取得される。
【0060】
上方撮像部132aによる9回目の撮像時には、上方光照射部131aのみが光を照射し、外観検査装置1内の他の各部は光を発さない状態とされる。これにより、上記8枚の撮像画像とは光照射条件が異なる1枚の撮像画像が取得される。
【0061】
上方撮像部132aによる10回目の撮像時には、上方光照射部131aおよび8つの斜方光照射部131bの全てが光を照射し、外観検査装置1内の他の各部は光を発さない状態とされる。これにより、上記9枚の撮像画像とは光照射条件が異なる1枚の撮像画像が取得される。
【0062】
その結果、上方撮像部132aによって、合計10枚の撮像画像が取得される。
【0063】
次に、異なる6種類の光照射条件のもとで、8つの斜方撮像部132bが対象物9を撮像する。まず、1つの斜方撮像部132bが指定される。
【0064】
この斜方撮像部132bによる1〜5回目の撮像時には、8つの斜方光照射部131bのうちこの斜方撮像部132bに近い位置の5つの斜方光照射部131bが順次に1つずつ光を照射し、外観検査装置1内の他の各部は光を発さない状態とされる。これにより、光照射条件が異なる5枚の撮像画像が取得される。
【0065】
この斜方撮像部132bによる6回目の撮像時には、上記5つの斜方光照射部131bの全てが光を照射し、外観検査装置1内の他の各部は光を発さない状態とされる。これにより、上記5枚の撮像画像とは光照射条件が異なる1枚の撮像画像が取得される。
【0066】
その結果、1つの斜方撮像部132bによって、合計6枚の撮像画像が取得される。続けて、他の7つの斜方撮像部132bによって、同様に、合計6枚ずつの撮像画像が取得される。したがって、8つの斜方撮像部132b全体では、合計48枚の撮像画像が取得される。
【0067】
次に、異なる6種類の光照射条件のもとで、8つの側方撮像部132cが対象物9を撮像する。まず、1つの側方撮像部132cが指定される。
【0068】
この側方撮像部132cによる1〜5回目の撮像時には、8つの側方光照射部131cのうちこの側方撮像部132cに近い位置の5つの側方光照射部131cが順次に1つずつ光を照射し、外観検査装置1内の他の各部は光を発さない状態とされる。これにより、光照射条件が異なる5枚の撮像画像が取得される。
【0069】
この側方撮像部132cによる6回目の撮像時には、上記5つの側方光照射部131cの全てが光を照射し、外観検査装置1内の他の各部は光を発さない状態とされる。これにより、上記5枚の撮像画像とは光照射条件が異なる1枚の撮像画像が取得される。
【0070】
その結果、1つの側方撮像部132cによって、合計6枚の撮像画像が取得される。続けて、他の7つの側方撮像部132cによって、同様に、合計6枚ずつの撮像画像が取得される。したがって、8つの側方撮像部132c全体では、合計48枚の撮像画像が取得される。
【0071】
こうして各撮像部132で取得された合計106枚の撮像画像を基に、制御部50が対象物9における第1面の異常を検査し良品あるいは不良品の判定をする(ステップST2)。また、制御部50は、これら106枚の撮像画像をPC101に送信する。
【0072】
ここまで、第1検査部13が対象物9の第1面を検査する場合の一例について説明したが、本実施形態では、第2検査部33が対象物9の第2面を検査する場合も同様である。すなわち、各撮像部332で取得された合計106枚の撮像画像を基に、制御部50が対象物9における第2面の異常を検査し良品あるいは不良品の判定をする。また、制御部50は、これら106枚の撮像画像をPC101に送信する。
【0073】
<1.3 表示画面103での表示例>
検査システム100の使用者は、外観検査装置1で対象物9を検査している最中に表示画面103を視ることで、リアルタイムに対象物9の検査結果を把握することができる。また、検査システム100の使用者は、外観検査装置1で複数の対象物9に対して検査が行われた後にPC101を操作して表示画面103を視ることで、履歴の残っている対象物9の検査結果を把握することができる。以下では、表示画面103に検査結果が表示される際の表示例を説明する。
【0074】
<1.3.1 リアルタイムにおける検査結果の表示例>
検査システム100では、検査の結果が外観検査装置1からリアルタイムでPC101に通信され、PC101がリアルタイムで複数の代表撮像画像を表示画面103に並べて表示する。
【0075】
表示画面103に1つの対象物9についての各代表撮像画像が表示される表示期間は、外観検査装置1においてある対象物9が搬出されて次の対象物9が搬出されるまでの期間とほぼ同一である。したがって、例えば、外観検査装置1が5秒ごとに対象物9を検査して搬出する装置であれば、表示画面103に表示される対象物9の各代表撮像画像も5秒ごとに切り替えられる。
【0076】
以下、
図6および
図7を参照しつつ、リアルタイムにおける検査結果の表示例について説明する。
【0077】
図6は、本体部102が各撮像画像を仮想的に分類する例を示す概念図である。
図6中では、同一のグループ内の各撮像画像は上下方向に間隔をあけて矩形で表現される。また、
図6中において、ある撮像画像がグループ内で上から何番目に位置するかは、そのグループ内で何枚目に撮像された撮像画像かを意味する。
【0078】
本体部102は、第1面についての106枚の撮像画像を17個のグループGF1〜GF17に仮想的に分類する(ステップST3)。ここで、17個のグループGF1〜GF17は、それぞれ17個の撮像部132が撮像した撮像画像で構成される。具体的には、グループGF1は、上方撮像部132aが撮像した10枚の撮像画像で構成される。グループGF2〜GF9は、それぞれ、各斜方撮像部132bが撮像した6枚の撮像画像で構成される。グループGF10〜GF17は、それぞれ、各側方撮像部132cが撮像した6枚の撮像画像で構成される。
【0079】
図7は、ある対象物9についての、リアルタイムにおける検査結果の表示例を示す図である。
【0080】
本体部102は、各候補撮像画像を抽出する(ステップST4)。
図6において、候補撮像画像は、斜線を付された矩形で表現されている。ここで、候補撮像画像とは代表撮像画像となりうる画像である。
図7に示す表示画面103には、対象物9を撮像する複数の方向のそれぞれについて、候補撮像画像または参照画像のいずれかが代表撮像画像として表示される。
【0081】
図6に示すように、この表示例では、グループGF1〜GF9からは1つずつ候補撮像画像が抽出される一方で、グループGF10〜GF17からは候補撮像画像が抽出されない。したがって、上方撮像部132aおよび8つの斜方撮像部132bによって撮像された撮像画像は検査と画面表示との双方に用いられうるのに対し、8つの側方撮像部132cによって撮像された撮像画像は検査にのみ用いられ画面表示には用いられない。以下では、上方撮像部132aおよび8つの斜方撮像部132bが対象物9を撮像する際の撮像方向をまとめて、9つの方向という場合がある。
【0082】
言い換えると、外観検査装置1は、9つの方向から撮像された58枚の撮像画像に加えてさらに、9つの方向とは異なる少なくとも1つの方向(具体的には、8つの側方撮像部132cによる8つの方向)から対象物9を撮像して得られた48枚の撮像画像を用いて、対象物9における異常を検査する。
【0083】
本実施形態の態様では、第1面および第2面の双方について17個の方向の各代表撮像画像を表示画面103に表示する態様に比べて、少ない枚数の代表撮像画像を表示画面103に表示する。その結果、表示画面103に表示される各代表撮像画像のサイズを大きくすることができ、使用者が各代表撮像画像を視る際の視認性が向上する。
【0084】
また、本実施形態の態様では、候補撮像画像が抽出されるグループGF1〜GF9のみを基に検査を行う態様に比べて、より多くのグループGF1〜GF17を基に検査を行う。その結果、検査の精度が向上する。
【0085】
次に、本体部102がグループGF1〜GF9から1つずつ候補撮像画像を抽出する際の一例について説明する。
【0086】
本体部102は、9つの方向のそれぞれに関して、各撮像画像群の中から特定の光照射条件下で撮像された1枚の画像を、候補撮像画像として抽出する。本実施形態における特定の光照射条件は、例えば、各撮像画像群の中で平均輝度が最も高いという条件である。
【0087】
グループGF1においては、10回目の撮像時がこの条件を満たし、10枚目の撮像画像が候補撮像画像として抽出される。グループGF2〜GF9においては、6回目の撮像時がこの条件を満たし、6枚目の撮像画像が候補撮像画像として抽出される。このように平均輝度が高い画像を候補撮像画像として抽出すれば、この候補撮像画像を代表撮像画像として表示画面103に表示した際に、使用者が代表撮像画像を視認しやすい。
【0088】
ここまで、対象物9の第1面の撮像画像に関するグループGF1〜GF17のうち特にグループGF1〜GF9から1枚ずつ候補撮像画像が抽出される場合の一例について説明したが、本実施形態では、対象物9の第2面についても同様である。すなわち、対象物9の第2面の撮像画像に関するグループGR1〜GR17のうち特にグループGR1〜GR9から1枚ずつ候補撮像画像が抽出される。ここで、グループGR1は、上方撮像部332aが撮像した10枚の撮像画像で構成される。グループGR2〜GR9は、それぞれ、各斜方撮像部332bが撮像した6枚の撮像画像で構成される。グループGR10〜GR17は、それぞれ、各側方撮像部332cが撮像した6枚の撮像画像で構成される。
【0089】
また、以下では、上方撮像部332aおよび8つの斜方撮像部332bが対象物9を撮像する際の撮像方向を、表示画面103に表示される方向という意味でまとめて、9つの方向という場合がある。
【0090】
図7に示すように、リアルタイムの検査結果を表示する表示画面103には、各グループGF1〜GF9の各代表撮像画像が3行3列の形式で図示左側に並べられ、各グループGR1〜GR9の各代表撮像画像が3行3列の形式で図示右側に並べられる。
【0091】
各グループGF1〜GF9および各グループGR1〜GR9において、9つの方向は、基準軸(本実施形態では、鉛直軸)に沿う第1方向と基準軸回りに回転対称な8つの軸に沿う8つの第2方向とで構成される。そして、PC101は、表示画面103において、第1方向から撮像した代表撮像画像の周囲に、8つの第2方向から撮像した8つの代表撮像画像を各軸の位置関係に対応して配置する。
【0092】
このように撮像位置関係に応じて表示画面103に各代表撮像画像が表示されるため、検査システム100の使用者は、対象物9の検査結果だけでなく撮像位置関係も直感的に視認しやすい。上述の通り、リアルタイムにおける検査結果の表示では、表示対象となる対象物9が比較的短い期間(例えば、5秒ごと)で切り替えられる。このため、使用者による視認性が向上することは特に望ましい。
【0093】
また、PC101は、複数の代表撮像画像のうち異常が検出された方向から撮像された異常有り代表撮像画像(すなわち、当該代表撮像画像の属するグループに含まれる少なくとも1つの撮像画像にもとづいて、異常が検出された場合の代表撮像画像)を、複数の撮像画像のうち異常が検出されなかった方向から撮像された異常無し代表撮像画像(すなわち、当該代表撮像画像の属するグループに含まれるいずれの撮像画像にもとづいても、異常が検出されなかった場合の代表撮像画像)とは異なる態様で表示画面103に表示する。
図7に示す例では、異常有り代表撮像画像のみが点線の枠501で囲まれて表示される。したがって、検査システム100の使用者は、異常が検出された撮像方向を一目で視認することができる。
【0094】
あるグループ(例えば、グループGF1)の代表撮像画像が異常有り代表撮像画像に該当する場合として、次の2つの場合がある。
【0095】
1つ目は、当該グループGF1に属する少なくとも1枚の撮像画像の単体から異常が検出される場合である。ここで、撮像画像の単体から異常が検出される、とは、当該撮像画像と参照画像とを比較して少なくとも1つの部位で一致度が小さいことを意味する。
【0096】
2つ目は、当該グループGF1に属する各撮像画像の単体からは異常が検出されないものの、当該グループGF1に属する2以上の撮像画像を組み合わせて考慮すると異常が検出される場合である。ここで、2以上の撮像画像を組み合わせて考慮すると異常が検出される、とは、当該2以上の撮像画像と参照画像とをそれぞれ比較した際に同一の部位で一致度が小さくその部位に異常があると推定されることを意味する。
【0097】
すなわち、代表撮像画像単体では異常が認められない場合にも、当該代表撮像画像の属するグループ全体で見たときに当該グループにおいて異常が検出された場合には、当該代表撮像画像は異常有り代表撮像画像となり、当該グループの撮像方向は異常が検出された方向となる。
【0098】
例えば、ある撮像部が過検出(正常な部位を異常であると誤って検出すること)を行っている場合には、その撮像方向から視た代表撮像画像に異常有り代表撮像画像が現れやすくなる。したがって、検査システム100の使用者は、過検出の疑いがある撮像部を早期に特定することができ、必要に応じてこの撮像部に関する検出パラメータを調整することができる。
【0099】
また、PC101は、異常有り代表撮像画像中で、異常有り代表撮像画像の属するグループに含まれる撮像画像において異常が検出された部位を、異常が検出されなかった部位とは異なる態様で表示画面に表示する。
図7に示す例では、異常が検出された部位のみが丸い黒枠500で囲まれて表示される。したがって、検査システム100の使用者は、異常が検出された部位を一目で視認することができる。
【0100】
ここで、異常有り代表撮像画像では、当該代表撮像画像の属するグループ内において異常が検出された複数の部位を足し合わせた状態で、当該異常が検出された複数の部位を異常が検出されなかった部位とは異なる態様で表示する。すなわち、あるグループに属するある撮像画像にもとづいて第1部位の異常が検出され、同じグループに属する他の撮像画像にもとづいて第2部位の異常が検出された場合、PC101は、異常有り代表撮像画像中の第1部位および第2部位に相当する部位を、異常が検出されなかった部位とは異なる態様で表示画面に表示する。
【0101】
また、表示画面103には、第1面および第2面のそれぞれ9枚ずつの代表撮像画像(合計18枚の代表撮像画像)が表示される。そして、この18枚の代表撮像画像のいずれもが、候補撮像画像または参照画像のいずれかと同一である。本実施形態では、あるグループ(例えば、グループGF1)に含まれる少なくとも1つの撮像画像において異常が検出された場合には当該グループの候補撮像画像が異常有り代表撮像画像として確定され、あるグループ(例えば、グループGF1)に含まれる全ての撮像画像において異常が検出されなかった場合には当該グループと同じ方向から視た参照画像が異常無し代表撮像画像として確定される(ステップST5)。そして、確定された各代表撮像画像が表示画面103に表示される(ステップST6)。
【0102】
ここで、検査システム100の使用者が表示画面103を視る目的は、実際に検査対象となっている対象物9の異常有り代表撮像画像(ひいては、異常部位)を視認することである。本実施形態の態様では、視認対象となる異常有り代表撮像画像には実際の撮像画像が外観検査装置1からPC101に送信されて表示画面103に表示され、視認対象とならない異常無し代表撮像画像には予めPC101に登録されている参照画像が表示される。その結果、使用者の目的を達成しつつ外観検査装置1からPC101へのリアルタイムにおけるデータ通信量を大幅に減少することができ、PC101がリアルタイムの検査結果を良好に表示することができる。
【0103】
<1.3.3 履歴から選択された検査結果の表示例>
次に、
図8および
図9を参照しつつ、履歴に残っている検査結果の表示例について説明する。
図8は、ある対象物9の第1面についての、履歴から選択された検査結果の表示例を示す図である。
図9は、選択された代表撮像画像が拡大表示された際の表示例を示す図である。
【0104】
検査システム100では、検査の結果が外観検査装置1からPC101に通信され、PC101の記憶部153が検査の結果を記憶する。外観検査装置1での複数の検査の結果が記憶部153に履歴として蓄積された後に、使用者は入力部104から複数の検査の結果から1つを選択し、第1面または第2面のいずれかを指定する。これにより、PC101は、選択された1つの検査の結果のうち指定された面における複数の代表撮像画像を表示画面103に並べて表示する。
【0105】
図8に示す表示例では、各グループGF1〜GF17に属する各撮像画像群の中から、平均輝度が最も高いという条件で1つずつ代表撮像画像が抽出される。より具体的には、
図8に示すように、表示画面103には、各グループGF1〜GF9の各代表撮像画像が3行3列の形式で図示左側に並べられ、各グループGF1、GF10〜GF17の各代表撮像画像が3行3列の形式で図示右側に並べられる。
【0106】
図8に示す検査履歴の表示画面103では、ある代表撮像画像を選択(具体的には、例えば、入力部104のマウスにより画面上のカーソルで該代表撮像画像をクリック)することができる。選択された代表撮像画像は、その選択箇所(例えば、クリック時のカーソルの箇所)を画面中心に配置した状態で、
図9に示すように拡大表示される。
【0107】
このため、検査システム100の使用者は、
図8に示す表示画面103において異常有り代表撮像画像を選択することで、
図9に示すように拡大された異常有り代表撮像画像を視認することができる。これにより、使用者は、対象物9における異常有り代表撮像画像を詳細に視認することができる。
【0108】
図9に示す表示画面103では、
図8に示す表示画面103とは異なり、異常が検出された部位を囲む丸い黒枠500(部位特定要素)が表示されない。したがって、検査システム100の使用者は、異常が検出された部位を部位特定要素がない状態で詳細に視認することができる。
【0109】
使用者は、光照射条件選択バー201を操作して(具体的には、例えば、入力部104のマウスにより画面上のカーソルを操作して)、異常有り代表撮像画像と同一の方向から撮像された各撮像画像を表示画面103に表示させることができる。
図9に示す例では、光照射条件選択バー201が10個段階の目盛りのうち最も左側の目盛りに合致している。そして、使用者が光照射条件選択バー201を各目盛りに順次に合致させることで、異なる光照射条件下で上方撮像部132aから撮像された10枚の撮像画像が順次に表示画面103に表示される。
【0110】
履歴から選択された検査結果が表示画面103に表示される場合、その表示期間に制限はなく、使用者は十分な時間をかけて各代表撮像画像を視認できる。また、履歴から選択された検査結果が表示画面103に表示される場合、リアルタイムの検査結果が表示される場合と異なり、使用者は8つの側方撮像部132cが撮像した撮像画像についても視認できる。これにより、使用者は十分な時間をかけて詳細に各代表撮像画像を視認できる。
【0111】
<2 変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
【0112】
対象物9を複数の方向から撮像して得られた複数の撮像画像を基に対象物9における形態の異常を検査する検査部として、上記実施形態では、可視領域で撮像して対象物9における外観の異常を検査する外観検査装置1が用いられた。この他にも、検査部として、X線領域で撮像して対象物9における内部構造の異常(例えば、部材の内部におけるクラック)を検査する内部検査装置が用いられてもよい。
【0113】
上記実施形態では、検査部として機能する外観検査装置1と表示部として機能するPC101(表示装置)とが別体である検査システム100について説明したが、検査部と表示部とが一体である検査システムでも構わない。このとき、外観検査装置1の各部を制御する制御部50とPC101がそれぞれ独立の演算処理部、メモリおよび記憶部を有していてもよいし、一体としてこれらを有していてもよい。
【0114】
また、上記実施形態では、外観検査装置1の各部を動作制御するための手段として制御部50を備えるが、本発明の実施に関してはこれに限られない。上述した第1搬入機構11、第1保持機構12、第1搬出機構14、姿勢変更機構20、第2搬入機構31、第2保持機構32、第2搬出機構34および分別排出機構40とそれぞれ電気的に接続され、対象物9の搬送動作を制御するための搬送制御部と、第1検査部13および第2検査部33とそれぞれ電気的に接続され、対象物9への光照射および撮像といった検査動作を制御するための検査制御部と、をそれぞれ別体として備え、搬送制御部と検査制御部が互いに同期しながら外観検査装置1の各部を動作制御するように構成してもよい。
【0115】
上記実施形態では、複数の光照射部131が異なる方向から第1検査位置P2に向けて光を照射し、複数の光照射部331が異なる方向から第2検査位置P5に向けて光を照射する態様について説明したが、この光の色は限定されるものではない。これらの光は白色光であってもよいし、青味の強い光や赤味の強い光であってもよい。使用者が表示画面103で対象物9を視認しやすければよく、対象物9の反射率スペクトルに応じて種々の光の色を採用しうる。
【0116】
上記実施形態では、各グループGF1〜GF9における各撮像画像群の中から1枚ずつ候補撮像画像を抽出するための特定の光照射条件が、各撮像画像群の中で平均輝度が最も高いという条件であった。この他にも、特定の光照射条件が、各撮像画像群の中で輝度の最頻値(或いは、中央値)が最も高いという条件であってもよい。また、特定の光照射条件が他の条件であってもよい。
【0117】
上記実施形態では、異常有り代表撮像画像を異常無し代表撮像画像とは異なる態様で表示画面103に表示する表示態様の具体例として、異常有り代表撮像画像のみが点線の枠501で囲まれて表示される例を説明した。この他にも、種々の表示態様が採用されうる。例えば、異常有り代表撮像画像が、異常無し代表撮像画像とは異なる明るさで表示されてもよい。また、異常有り代表撮像画像が、異常無し代表撮像画像とは異なる色で表示されてもよい。また、異常有り代表撮像画像が、異常無し代表撮像画像とは異なる大きさで表示されてもよい。また、異常有り代表撮像画像のみが、点灯表示されてもよい。
【0118】
異常が検出された部位の表示態様についても、異常有り代表撮像画像の表示態様と同様に、種々の表示態様が採用されうる。また、検出された異常の種類(例えば、部材の欠陥や、不要物の付着など)に応じて、異なる表示態様が採用されてもよい。
【0119】
上記実施形態では、
図9に示す表示画面103で部位特定要素が表示されない態様について説明したが、これに限られるものではない。
図9に示す表示画面103で部位特定要素)が表示される態様でもよいし、部位特定要素の表示あるいは非表示を使用者が切り替え可能な態様でもよい。
【0120】
上記実施形態では、対象物9の例として鍛造により形成された金属部品を挙げたが、検査の対象物は、鋳造により形成される金属部品であってもよいし、金属以外の材料(例えば樹脂)からなるものであってもよい。また、上記実施形態では、対象物9の第1面と第2面とが同一形状である場合について説明したが、対象物の第1面と第2面とは異なる形状であってもよい。
【0121】
上記実施形態では、複数の撮像部132(或いは、複数の撮像部332)が合計106枚の撮像画像を得る態様について説明したが、撮像画像の枚数は適宜に変更可能である。
【0122】
以上、実施形態およびその変形例に係る検査システム、表示装置、プログラム、および、検査方法について説明したが、これらは本発明に好ましい実施形態の例であって、本発明の実施の範囲を限定するものではない。本発明は、その発明の範囲内において、各実施形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施形態において任意の構成要素の増減が可能である。