【実施例】
【0049】
以下、本発明の実施例を説明する。なお、本発明が本実施例に限定されないことは言うまでもない。
【0050】
[実施例1]
(高分子量画分成分の取得行程)
サトウカエデのメープルサップとし、メープルサップ9Lに保存料として、1,3−ブタンジオール( 1,3−buthanediol)1L及び4‐ヒドロキシ安息香酸メチル(methyl 4−hydroxybenzoate)25gを加えたものを用意した。メープルサップ 300mLを、分画分子量10000のフィルタ(MILLIPORE社製:Ultracel 10kDa:直径44.5mm)を、Stirred Ultrafiltration Cell Model 8050(MILLIPORE社製)に装着して、窒素ガスで加圧しながら約4℃の低温下で限外ろ過を行った。限外ろ過後、精製水でフィルタ上の残留成分を洗浄した後に、フィルタ上の残留成分を得た。これにより、メープルサップに含まれる高分子量画分成分を得た。
【0051】
(高分子量画分成分によるショ糖の反応行程)
濃度1mol/Lのショ糖(ナカライテスク社製)水溶液20mlを入れた気密容器に、上記フィルタ上の残留成分をフィルタごと加え、25mMリン酸緩衝液(pH5.0)5mLをさらに加えた。得られた溶液をそれぞれ37℃で、0時間、48時間、96時間、144時間、168時間(1週間)192時間、264時間、336時間(2週間)及び648時間インキュベートした後、沸騰水浴中で1分間加熱して反応を停止させた。これにより、高分子量画分成分によるショ糖の反応物である糖組成物を得た。
【0052】
(インベルターゼ阻害剤中のインベルターゼ阻害剤としてのオリゴ糖の確認)
上記糖組成物10μLに、0.3M NaOH 50μLを加え、上記反応物を完全に溶解した。得られた溶液に、0.5mol/L 1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロン(キシダ化学社製)のメタノール溶液50μLを加えて混和し、70℃で30分間反応させた。次いで、反応液を0.3mol/L HClを用いて中和し、中和後の反応液に精製水100μLを加えた。得られた溶液に対し、200μLのクロロホルムで3回抽出を行うことにより過剰な試薬を除去し、遠心式減圧装置で溶媒を完全に蒸発させて固体反応物を得た。この固体反応物を精製水 100μLに溶解し、分析用試料とした。
【0053】
上記PMP誘導体化した分析用試料を、以下の条件でキャピラリー電気泳動を行って、各反応時間(0時間、48時間、96時間、144時間、192時間、及び264時間)において得られた反応物に含まれるインベルターゼ阻害剤としてのオリゴ糖の面積値を得た。その結果を表1に示す。表1は、高分子量画分成分によるショ糖の反応行程におけるインベルターゼ阻害剤としてのオリゴ糖の生成量の経時変化を示した表である。
【0054】
【表1】
【0055】
図1は、高分子量画分成分によるショ糖の反応後168時間(1週間)経過した反応物をPMP誘導体化した後に、以下の条件でキャピラリー電気泳動に供して得られたエレクトロフェログラムである。
図2は、高分子量画分成分によるショ糖の反応後336時間(2週間)経過した反応物をPMP誘導体化した後に、以下の条件でキャピラリー電気泳動に供して得られたエレクトロフェログラムである。
[分析条件]
装置:キャピラリー電気泳動装置(アジレントテクノロジー社製、製品名「CE」)
キャピラリー:内面未修飾のフューズドシリカキャピラリー(内径50μm、長さ58.5cm、有効長50cm、ジーエルサイエンス社製、製品名「Fused Silica Capillary Tubing」)
泳動溶液:200mMホウ酸緩衝液(pH10.5)
印加電圧:15kV
検出波長:245nm
試料導入:加圧法(50mbar×4sec)
分析温度:25℃
泳動溶液は、四ホウ酸ナトリウム(ナカライテスク社製)を精製水中に溶解し、pHメーターでpHを測定しながら水酸化ナトリウムを加えてpH10.5とした後にメスアップして正確にホウ酸濃度として200mMとすることにより調製した。使用時は、脱気し、次いで、メンブレンフィルタ(孔径0.45μm)でろ過した後に使用した。
【0056】
また、インベルターゼ阻害剤としてのオリゴ糖のPMP誘導体化グルコースに対する相対移動度は、下記式(I)から求めた。また、電気泳動移動度は、下記式(II)から求めた。
【0057】
式(I):[相対移動度(μep
rel)]=[試料の電気泳動移動度]−[PMP誘導体化Glcの電気泳動移動度]
=L・l(t
0−1−t
−1)V
−1−L・l(t
0−1−t
IS−1)V
−1
=L・l(t
IS−1−t
−1)V
−1(単位:cm
2min
−1kV
−1)
(L:キャピラリー全長(cm)、l:有効長(cm)、t
0: 中性物質の移動時間(min)、t:試料の移動時間(min)、t
IS: 標準物質(PMP誘導体化グルコース)の移動時間(min)、V:印加電圧(kV))
【0058】
式(II):電気泳動移動度(μep)=L・l(t
0−1−t
−1)V
−1(単位:cm
2min
−1kV
−1)
(L:キャピラリー全長(cm)、l:有効長(cm)、t
0: 中性物質の移動時間(min)、t:試料の移動時間(min)、V:印加電圧(kV))
【0059】
インベルターゼ阻害剤に含まれるインベルターゼ阻害剤としてのオリゴ糖は、PMP誘導体化して上記泳動条件でキャピラリー電気泳動に供したときに、PMP誘導体化グルコースに対して−3.7〜2.1cm
2min
−1kV
−1の相対移動度であった。
【0060】
(インベルターゼ阻害率の確認)
高分子量画分成分によるショ糖の反応後648時間経過した反応物を、内径25mmのエコノカラム(Bio Rad社製)にSephadex G−15 Medium(SIGMA−ALDRICH社製)を60cmの高さまで充填したカラム及び溶離液として精製水(MILLIPORE社製 MilliQ製品名 使用)を用いてゲルろ過を行った。フラクションコレクターを200滴(約4.85mL)ごとに1フラクションとして画分した。得られた各フラクションについて、糖が含有されているか否かを確認し、高分子量画分(糖が最初に確認されたフラクションから順に7本(30から36番目))を集めて凍結乾燥した。これにより、高分子量画分成分によるショ糖の反応物から、インベルターゼ阻害剤としてのオリゴ糖が含まれる反応物(以下、「阻害剤」と言う。)を画分した。
【0061】
(インベルターゼ阻害剤中のオリゴ糖の確認)
得られた上記阻害剤中のオリゴ糖について、核磁気共鳴スペクトル
1H−NMR及び
13C−NMRの測定を行った結果を以下に示す。なお、以下の
1H−NMR及び
13C−NMRによる構造解析に用いたナンバリングは、後述の構造式(I)に基づくものとする。
【0062】
1H−NMR(800MHz:測定溶媒:D
2O)化学シフト:3.28(C−2),351(C−3),3.70(C−1’),3.73(C−6’),3.74(C−5),3.78(C−1’),3.85(C−6’),3.88(C−4),3.90(C−5’),4.00(C−6),4.06(C−6),4.15(C−4’),4.20(C−3’), 4.67(C−1)
【0063】
13C−NMR(200MHz:測定溶媒:D
2O) 化学シフト:62.9 (C−1’), 63.5 (C−6),65.1(C−6’), 75.1(C−4), 75.3(C−5), 76.8(C−2), 77.3 (C−4’), 78.3 (C−3), 79.3 (C−3’), 83.8(C−5’), 98.7(C−1), 106(C−2’)
【0064】
上記阻害剤中のオリゴ糖について、高速液体クロマトグラフ質量分析装置(LC−MS)を用いて質量分析を行った。質量分析装置は、LTQ(Thermo社製)を用いた。
【0065】
上記阻害剤中のオリゴ糖−PMP誘導体のポジティブモードでの質量分析の結果は、m/z=673となり、オリゴ糖の分子量は、342であることが解った。分析条件を以下に示す。
<LC条件>
・ カラム:TSKgel ODS−100S(5μm,150×4.6mmi.d.,東ソー株式会社製)
・ 移動相:A:5mM 酢酸アンモニウム/酢酸(pH4)B:アセトニトリル,B:5%(0min)→B:50%(55min)
・ 流量:200μL/min
・ カラム温度:室温
・ 注入量:10μL
<MS条件>
・ イオン化:ESI mode
・ スプレー電圧:4.5kV(Positive)
・ シースガス流量:50arb
・ 補助ガス流量:5arb
・ キャピラリー温度:270℃
・ キャピラリー電圧:20V
・ チューブレンズオフセット電圧:100V
【0066】
核磁気共鳴スペクトル(
1H−NMR、
13C−NMR)の測定結果、質量分析の結果、及びさらに各種2次元NMR(
1H−
1H COSY、 HMBC、 HSQC)の測定を行った結果から、インベルターゼ阻害剤中のオリゴ糖は、下記の構造式(I)又は(II)のうちの少なくともいずれか一方で表される化合物であることが明らかになった。インベルターゼ阻害剤中のオリゴ糖は、グルコース1分子とフルクトース1分子とが結合したものと考えられる。
【化7】
【化8】
【0067】
阻害剤に精製水を加えて溶解させ、濃度7.09mg/mLの第1阻害剤水溶液を得た。濃度20mg/mLのショ糖(ナカライテスク社製)水溶液5μLに、5μLの第1阻害剤水溶液を加えた後に、100mM酢酸酸緩衝液(pH4.5)5μLをさらに加えた。得られた溶液に、1Unit/mLインベルターゼ水溶液(0.001U)(生化学工業社製、製品名「Inverterse(candida utilis)」)1μLを加え、37℃で15分間インキュベートした後、沸騰水浴中で1分間加熱して酵素反応を停止させた。これにより、ショ糖のインベルターゼ消化物であるグルコースを得た。
【0068】
インベルターゼ消化物に、0.3M NaOH 50μLを加え、インベルターゼ消化物を完全に溶解した。得られた溶液に、0.5mol/L 1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロン(キシダ化学社製)のメタノール溶液50μLを加えて混和し、70℃で30分間反応させた。次いで、反応液を0.3mol/L HClを用いて中和し、中和後の反応液に精製水 100μLを加えた。得られた溶液に対し、200μLのクロロホルムで3回抽出を行うことにより過剰な試薬を除去し、遠心式減圧装置で溶媒を完全に蒸発させて固体反応物を得た。この固体反応物を精製水 100μLに溶解し、分析用試料とした。
【0069】
分析用試料を以下の条件で、キャピラリー電気泳動に供した。
[分析条件]
装置:キャピラリー電気泳動装置(アジレントテクノロジー社製、製品名「CE」)
キャピラリー:内面未修飾のフューズドシリカキャピラリー(内径50μm、長さ58.5cm、有効長50cm、ジーエルサイエンス社製、製品名「Fused Silica Capillary Tubing」)
泳動溶液:200mMホウ酸緩衝液(pH10.5)
印加電圧:15kV
検出波長:245nm
試料導入:加圧法(50mbar×4sec)
分析温度:25℃
泳動溶液は、四ホウ酸ナトリウム(ナカライテスク社製)を精製水中に溶解し、pHメーターでpHを測定しながら水酸化ナトリウムを加えてpH10.5とした後にメスアップして正確にホウ酸濃度として200mMとすることにより調製した。使用時は、脱気し、次いで、孔径0.45μmのメンブレンフィルタ(MILLIPORE社製)でろ過してから使用した。
【0070】
得られた分析用試料をキャピラリー電気泳動に供して得られたエレクトロフェログラムのグルコースに由来するピークの面積値を表2に示す。また、阻害率を求めるため、以下に述べるブランク及びコントロールの試料についてもそれぞれ測定を行った。上述されたインベルターゼ阻害率の確認のための分析用試料の調製において、ブランクの試料はショ糖水溶液5μLに代えて精製水5μLとし、コントロールの試料は阻害剤水溶液5μLに代えて精製水5μLとしてそれぞれ調製した。これらブランク及びコントロールのグルコースに由来するピークの面積値を表2に示す。なお、表2に示される阻害率は、以下の式(III)によって求めた。
式(III)=100−100(G1−G2)/G3
(G1:ショ糖水溶液に阻害剤水溶液及びインベルターゼ水溶液を加えて得られた反応物中におけるグルコースに由来するピークの面積値、G2:精製水に阻害剤水溶液及びインベルターゼ水溶液を加えて得られた反応物(ブランク)中におけるグルコースに由来するピークの面積値、G3:ショ糖水溶液に精製水及びインベルターゼ水溶液を加えて得られた反応物(コントロール)中のグルコースに由来するピークの面積値)
【0071】
【表2】
【0072】
インベルターゼ阻害剤に含まれるインベルターゼ阻害剤としてのオリゴ糖は、インベルターゼ消化後PMP誘導体化して上記泳動条件でキャピラリー電気泳動に供したときに、PMP誘導体化グルコースに対して−3.7〜2.1cm
2min
−1kV
−1の相対移動度であった。
【0073】
[実施例2]
第1阻害剤水溶液に代えて第1阻害剤水溶液を精製水でさらに20倍に希釈した第2阻害剤水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にしてインベルターゼに対する阻害率の確認を行った。また、ブランクについても実施例1と同様に試験を行った。実施例2及び実施例2に係るブランクのグルコースに由来するピークの面積値を表2に示す。
【0074】
[実施例3]
第1阻害剤水溶液に代えて第1阻害剤水溶液を精製水でさらに100倍に希釈した第3阻害剤水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にしてインベルターゼに対する阻害率の確認を行った。また、ブランク及びコントロールについても実施例1と同様に試験を行った。実施例3及び実施例3に係るブランク及びコントロールのグルコースに由来するピークの面積値を表2に示す。
【0075】
[実施例4]
1Unit/mLインベルターゼ水溶液に代えて20Unit/mLインベルターゼ水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にしてインベルターゼに対する阻害率の確認を行った。また、ブランク及びコントロールについても実施例1と同様に試験を行った。実施例4及び実施例4に係るブランク及びコントロールのグルコースに由来するピークの面積値を表2に示す。
【0076】
[比較例1]
メープルサップに代えてメープルサップを煮詰めて得られるメープルシロップ(DARK)を40倍に希釈したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして高分子量画分成分の取得行程と高分子量画分成分によるショ糖の反応行程を行った。得られた反応液中のインベルターゼ阻害剤としてのオリゴ糖を実施例と同じ方法により確認した。
図3及び
図4は比較例1において得られた反応液のキャピラリー電気泳動のエレクトロフェログラムである。
図3は、インベルターゼの反応後0時間経過後において得られた反応物をキャピラリー電気泳動に供したものであり、
図4は、インベルターゼの反応後120時間経過後において得られた反応物をキャピラリー電気泳動に供したものである。
【0077】
[評価]
図1は、実施例1における高分子量画分成分及びショ糖のインキュベート168時間(1週間)経過後のキャピラリー電気泳動で得られたエレクトロフェログラムであり、
図2は、336時間(2週間)経過後のキャピラリー電気泳動で得られたエレクトロフェログラムである。
図1及び
図2から、高分子量画分成分及びショ糖のインキュベート時間が経過するにつれインベルターゼ阻害剤としてのオリゴ糖が増加することが確認された。
【0078】
表1は、実施例1における高分子量画分成分及びショ糖のインキュベートの各反応時間(0時間、48時間、96時間、144時間、192時間、及び264時間)において得られた反応物に含まれるインベルターゼ阻害剤としてのオリゴ糖の面積値の経時変化を示したものである。表1に示されるように、高分子量画分成分及びショ糖のインキュベート時間が経過するにつれ、インベルターゼ阻害剤としてのオリゴ糖が徐々に増加することが確認された。これより、インキュベート時間が経過するにつれてインベルターゼ阻害剤としてのオリゴ糖が生成されて増加することが確認された。
【0079】
図3は、比較例1における高分子量画分成分及びショ糖のインキュベート0時間経過後のキャピラリー電気泳動で得られたエレクトロフェログラムであり、
図4は、120時間経過後のキャピラリー電気泳動で得られたエレクトロフェログラムである。
図3及び
図4のいずれのエレクトロフェログラムでも、インベルターゼ阻害剤としてのオリゴ糖のピークは確認されなかった。これから、ショ糖と反応してインベルターゼ阻害剤としてのオリゴ糖を生成する高分子量画分成分が、メープルシロップ(DARK)には含まれていないものと推測される。また、メープルシロップ(DARK)はメープルサップを煮詰めて作成されるため、加熱によりメープルサップ中の高分子量画分成分が変性され高分子量画分成分の酵素としての機能が失活されたものと考えられる。
【0080】
表2に示されるように、 実施例1から実施例3に係るインベルターゼの反応後における各エレクトロフェログラムのグルコースに由来するピークの面積値から、加えた阻害剤の量が多いほど、インベルターゼの阻害率が大きくなることが確認された。また、実施例1と実施例4の結果を比較すると、インベルターゼを加える量が少ないほど、より阻害剤の効果が大きくなることが確認された。
【0081】
[インベルターゼ阻害剤を用いた糖負荷実験]
実施例1と同様にして得られたインベルターゼ阻害剤を用いて糖負荷実験を行った。なお、糖負荷実験において用いたインベルターゼ阻害剤は、高分子量画分成分によるショ糖の反応時間を27日間としたものである。また、高分子量画分を集めて凍結乾燥したものには、インベルターゼ阻害剤としてのオリゴ糖が0.34mg含まれ、また、ショ糖が476mg含まれていた。
【0082】
ショ糖0.5g/mLのみを含む水溶液(以下、「A液」とも呼ぶ。)と、ショ糖0.5g/mLとインベルターゼ阻害剤としてのオリゴ糖0.085mg/mLを含む水溶液(以下、「B液」とも呼ぶ。)とを調製した。
【0083】
7週齢のラット6頭を2群に分けて、一方の群にA液をショ糖が1.5g/kgとなる量を経口投与し、他方の群にB液をショ糖が1.5g/kgとなる量を経口投与した。投与前、投与後30分、60分、90分、120分、180分においてラットの尾静脈より採血を行い、遠心分離して血清を得た。得られた血清について、グルコース定量キット(バイオビジョン社製)を用いて血糖値を測定した。また、ラット6頭の群を入れ替えて同様の糖負荷実験を行った。得られた各測定値から投与前の血糖値を差し引いた値の平均及び標準誤差を
図5に示す。
【0084】
図5から明らかなように、A液を投与したラットの血糖値の経時変化に対して、B液を投与したラットの血糖値の経時変化が明らかに低いことが確認された。また、得られた血糖値上昇、減衰曲線における曲線下面積(AUC)は、A液を投与したラットのものに対して、B液を投与したラットのものが、明らかに低値を示すことが確認された。したがって、インベルターゼ阻害剤としてのオリゴ糖を含む糖組成物は、ショ糖と比較して低GIであることが確認された。