特許第6694841号(P6694841)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6694841
(24)【登録日】2020年4月22日
(45)【発行日】2020年5月20日
(54)【発明の名称】スキャン装置及びその給紙モジュール
(51)【国際特許分類】
   B65H 5/36 20060101AFI20200511BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20200511BHJP
   H04N 1/04 20060101ALI20200511BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20200511BHJP
【FI】
   B65H5/36
   H04N1/00 567B
   H04N1/12 Z
   G03G15/00 107
【請求項の数】18
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-61286(P2017-61286)
(22)【出願日】2017年3月27日
(65)【公開番号】特開2018-111599(P2018-111599A)
(43)【公開日】2018年7月19日
【審査請求日】2018年12月25日
(31)【優先権主張番号】201710022614.3
(32)【優先日】2017年1月12日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511067204
【氏名又は名称】金▲宝▼電子工業股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000383
【氏名又は名称】特許業務法人 エビス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宋 鴻煥
(72)【発明者】
【氏名】蒋 世熙
(72)【発明者】
【氏名】張 子承
【審査官】 西本 浩司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−064261(JP,A)
【文献】 特開2003−315934(JP,A)
【文献】 特開2009−284323(JP,A)
【文献】 特開2009−021715(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0314266(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 5/36 − 5/38,29/52
G03G 15/00
H04N 1/00 − 1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体を含む給紙モジュールであって、
前記本体の外表面には作業平面が形成され、前記本体内にはスロットチャンネルが形成され、
前記スロットチャンネルの両端には、給紙口及び排紙口がそれぞれ形成され、
前記排紙口には、排紙ローラ群が設けられ、
前記作業平面には、前記スロットチャンネルの一方側に連通するポートが開設され、
前記スロットチャンネルには、前記ポートと前記排紙ローラ群との間にスキャンアセンブリが配置され、
前記スキャンアセンブリは、前記スロットチャンネル内の前記ポートに対向する他方側に位置し、前記スロットチャンネルの内壁から露出するように配置され
前記本体内には、前記スキャンアセンブリに対応するキャリアとアクチュエータとが配置され、
前記キャリアの上には、補正シートが配置され、
前記アクチュエータは、前記スキャンアセンブリに前記補正シートを付けるように、前記キャリアを前記スキャンアセンブリに向けて押し付けるものであり、
前記アクチュエータは、前記キャリアに対応して配置されるカムと、当該カムに連動するモータとを含むことを特徴とする給紙モジュール。
【請求項2】
前記排紙口と前記作業平面との間には、前記作業平面に垂直な段差が形成されることを特徴とする請求項1に記載の給紙モジュール。
【請求項3】
前記本体には、前記段差の範囲内に排紙トレイが形成されることを特徴とする請求項2に記載の給紙モジュール。
【請求項4】
前記本体内には、ガイド溝が形成され、
前記キャリアには、ホゾが凸設され、
前記ホゾは、前記キャリアが前記ガイド溝に沿って移動するように前記ガイド溝を貫通して設けられることを特徴とする請求項記載の給紙モジュール。
【請求項5】
前記アクチュエータは、前記キャリアに連動する電磁弁を含むことを特徴とする請求項記載の給紙モジュール。
【請求項6】
前記本体内には、前記スキャンアセンブリに対応するプラテンブロックと当該プラテンブロックに連動する弾性要素とが配置され、
前記弾性要素は、前記プラテンブロックを、前記スキャンアセンブリに押し当てるように、前記スキャンアセンブリに向けて押し付けることを特徴とする請求項記載の給紙モジュール。
【請求項7】
前記キャリアは、第1ガイド面を有し、
前記プラテンブロックは、前記第1ガイド面に対応して合わせられる第2ガイド面を有し、
前記第1ガイド面は、前記キャリアが前記スキャンアセンブリに向けて移動する際に、前記第2ガイド面を押圧することで前記プラテンブロックを前記スキャンアセンブリから離れるように押し付けることを特徴とする請求項に記載の給紙モジュール。
【請求項8】
前記本体内には、前記ポートに対応するプラテンブロックが配置されていることを特徴とする請求項1に記載の給紙モジュール。
【請求項9】
前記スロットチャンネルには、前記作業平面に対して傾斜配置されるスロープが形成され、
前記スロープは、前記ポートと前記排紙口との間に介在して接続されることを特徴とする請求項1に記載の給紙モジュール。
【請求項10】
透光性キャリアプレートと、本体と、可動スキャナと、を含み
前記本体の外表面には、前記透光性キャリアプレートの片面に合わせられる作業平面が形成され、前記本体内には、スロットチャンネルが形成され、
前記スロットチャンネルの両端には、給紙口及び排紙口がそれぞれ形成され、
前記排紙口には、排紙ローラ群が設けられ、
前記作業平面には、前記スロットチャンネルの一方側に連通するポートが開設され、
前記スロットチャンネルには、前記ポートと前記排紙ローラ群との間に位置するスキャンアセンブリが配置され、
前記スキャンアセンブリは、前記スロットチャンネル内の前記ポートに対向する他方側に位置し、前記スロットチャンネルの内壁から露出するように配置され、
前記可動スキャナは、前記ポートの位置に対応して当該ポートに向けて前記透光性キャリアプレートの他面に配置され、
前記可動スキャナ及び前記スキャンアセンブリのそれぞれは、前記スロットチャンネルの両側に向けて配置されており、
前記本体内には、前記スキャンアセンブリに対応するキャリアとアクチュエータとが配置され、
前記キャリアの上には、補正シートが配置され、
前記アクチュエータは、前記スキャンアセンブリに前記補正シートを付けるように、前記キャリアを前記スキャンアセンブリに向けて押し付けるものであり、
前記アクチュエータは、前記キャリアに対応して配置されるカムと、当該カムに連動するモータとを含むことを特徴とするスキャン装置。
【請求項11】
前記排紙口と前記作業平面との間には、前記作業平面に垂直な段差が形成されることを特徴とする請求項10に記載のスキャン装置。
【請求項12】
前記本体には、前記段差の範囲内に排紙トレイが形成されることを特徴とする請求項11に記載のスキャン装置。
【請求項13】
前記本体内には、ガイド溝が形成され、
前記キャリアには、ホゾが凸設され、
前記ホゾは、前記キャリアが前記ガイド溝に沿って移動するように前記ガイド溝を貫通して設けられることを特徴とする請求項10に記載のスキャン装置。
【請求項14】
前記アクチュエータは、前記キャリアに連動する電磁弁を含むことを特徴とする請求項10に記載のスキャン装置。
【請求項15】
前記本体内には、前記スキャンアセンブリに対応するプラテンブロックと当該プラテンブロックに連動する弾性要素とが配置され、
前記弾性要素は、前記プラテンブロックを、前記スキャンアセンブリに押し当てるように、前記スキャンアセンブリに向けて押し付けることを特徴とする請求項10に記載のスキャン装置。
【請求項16】
前記キャリアは、第1ガイド面を有し、
前記プラテンブロックは、前記第1ガイド面に対応して合わせられる第2ガイド面を有し、
前記第1ガイド面は、前記キャリアが前記スキャンアセンブリに向けて移動する際に、前記第2ガイド面を押圧することで前記プラテンブロックを前記スキャンアセンブリから離れるように押し付けることを特徴とする請求項15に記載のスキャン装置。
【請求項17】
前記本体内には、前記ポートに対応するプラテンブロックが配置されていることを特徴とする請求項10に記載のスキャン装置。
【請求項18】
前記スロットチャンネルには、前記作業平面に対して傾斜配置されるスロープが形成され、
前記スロープは、前記ポートと前記排紙口との間に介在して接続されることを特徴とする請求項10に記載のスキャン装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スキャン装置に関し、特に、両面スキャン可能なスキャン装置及びその給紙モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
自動原稿送り装置(Auto Document Feeder;ADF)とは、従来のコピー機に用いられる紙送り機構である。自動原稿送り装置は、原稿束から原稿を1枚ずつ送ってコピー機のスキャナによってスキャンされることができる構成となっている。一般的なコピー機では、原稿の片面だけをスキャンし、自動原稿送り装置に配置された他のスキャナによって原稿の他面をスキャンすることで、一回の紙送りで原稿の両面をスキャンすることができる。
【0003】
一般的かつ簡単な配置は、コピー機のスキャナに近い場所に他のスキャナを配置することである。特許文献1〜特許文献4は、このような配置方式を用いるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7457006(B2)号明細書
【特許文献2】米国特許第5280368(A)号明細書
【特許文献3】米国特許第7411704(B2)号明細書
【特許文献4】米国特許第8730537(B2)号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、一般的に、多くのスキャナは、コンタクトイメージセンサ(Contact Image Sensor;CIS)であるので、正確にフォーカスしてより良いスキャン画像の品質を得るために、原稿がスキャナに平らで密着しなければならない。そのため、2つのスキャナが対向して配置されることを前提とすれば、原稿が1つのスキャナを通過すると、直ちに回転してもう1つのスキャナに平らで密着しなければならない。この動作は、プラテンブロックを配置することで達成できるが、このような動作によって原稿は歪みやねじれが生じやすく、紙詰まりの原因となる。
【0006】
以上に鑑みて、本発明の発明者は、研究と理論の使用とによって、設計が合理的であり、有効に上記の欠点を改善、解決することができる本発明を得た。
【0007】
本発明の目的は、両面スキャンするための給紙モジュールを提供することである。また、本発明の他の目的は、両面スキャンするためのスキャン装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る給紙モジュールは、本体を含み、本体の外表面には作業平面が形成され、本体内にはスロットチャンネルが形成され、スロットチャンネルの両端には給紙口及び排紙口がそれぞれ形成され、排紙口には排紙ローラ群が設けられ、作業平面にはスロットチャンネルの一方側に連通するポートが開設され、スロットチャンネルにはポートと排紙ローラ群との間に位置するスキャンアセンブリが配置され、スキャンアセンブリは、スロットチャンネル内のポートに対向する他方側に位置し、スロットチャンネルの内壁から露出するように配置される。
【0009】
本発明に係る給紙モジュールにおいて、スロットチャンネルには、作業平面に対して傾斜配置されるスロープが形成される。スロープは、ポートと排紙口との間に介在して接続され、排紙口と作業平面との間には、作業平面に垂直な段差が形成される。本体には、段差の範囲内に排紙トレイが形成される。
【0010】
本発明に係る給紙モジュールにおいて、本体内にはスキャンアセンブリに対応するキャリアとアクチュエータとが配置され、キャリアの上には補正シートが配置され、アクチュエータは、スキャンアセンブリに補正シートを付けるように、キャリアをスキャンアセンブリに向けて押し付ける。本体内にはガイド溝が形成され、キャリアにはホゾが凸設され、ホゾはキャリアがガイド溝に沿って移動するようにガイド溝を貫通して設けられる。アクチュエータは、キャリアに対応して配置されるカムと、当該カムに連動するモータとを含む。アクチュエータは、キャリアに連動する電磁弁を含む。本体内には、スキャンアセンブリに対応するプラテンブロックと当該プラテンブロックに連動する弾性要素とが配置され、弾性要素は、プラテンブロックを、スキャンアセンブリに押し当てるように、スキャンアセンブリに向けて押し付ける。キャリアは、第1ガイド面を有し、プラテンブロックは、第1ガイド面に対応して付合される第2ガイド面を有し、第1ガイド面は、キャリアがスキャンアセンブリに向けて移動する際に、第2ガイド面を押圧することでプラテンブロックをスキャンアセンブリから離れるように押し付ける。
【0011】
本発明に係る給紙モジュールにおいて、本体内にはポートに対応するプラテンブロックが配置され、プラテンブロックは、スロットチャンネルを横方向に通過してポートまで移動可能である。
【0012】
また、本発明に係るスキャン装置は、透光性キャリアプレートと、本体と、可動スキャナとを含む。本体の外表面には透光性キャリアプレートの片面に付合される作業平面が形成され、本体内にはスロットチャンネルが形成され、スロットチャンネルの両端には給紙口及び排紙口がそれぞれ形成され、排紙口には排紙ローラ群が設けられ、作業平面にはスロットチャンネルの一方側に連通するポートが開設され、スロットチャンネルにはポートと排紙ローラ群との間に位置するスキャンアセンブリが配置される。スキャンアセンブリは、スロットチャンネル内のポートに対向する他方側に位置し、スロットチャンネルの内壁から露出するように配置される。可動スキャナは、ポートの位置に対応して当該ポートに向けて透光性キャリアプレートの他面に配置され、可動スキャナ及びスキャンアセンブリのそれぞれは、スロットチャンネルの両側に向けて配置される。
【0013】
本発明に係るスキャン装置において、スロットチャンネルには、作業平面に対して傾斜配置されるスロープが形成される。スロープは、ポートと排紙口との間に介在して接続され、排紙口と作業平面との間には作業平面に垂直な段差が形成される。本体には、段差の範囲内に排紙トレイが形成される。
【0014】
本発明に係るスキャン装置において、本体内にはスキャンアセンブリに対応するキャリアとアクチュエータとが配置され、キャリアの上には補正シートが配置され、アクチュエータは、スキャンアセンブリに補正シートを付けるように、キャリアをスキャンアセンブリに向けて押し付ける。本体内にはガイド溝が形成され、キャリアにはホゾが凸設され、ホゾはキャリアがガイド溝に沿って移動するようにガイド溝を貫通して設けられる。アクチュエータは、キャリアに対応して配置されるカムと、当該カムに連動するモータとを含む。アクチュエータは、キャリアに連動する電磁弁を含む。本体内にはスキャンアセンブリに対応するプラテンブロックと当該プラテンブロックに連動する弾性要素とが配置され、弾性要素は、プラテンブロックを、スキャンアセンブリに押し当てるように、スキャンアセンブリに向けて押し付ける。キャリアは第1ガイド面を有し、プラテンブロックは第1ガイド面に対応して付合される第2ガイド面を有し、第1ガイド面は、キャリアがスキャンアセンブリに向けて移動する際に、第2ガイド面を押圧することでプラテンブロックをスキャンアセンブリから離れるように押し付ける。
【0015】
本発明に係るスキャン装置において、本体内にはポートに対応するプラテンブロックが配置され、プラテンブロックは、スロットチャンネルを横方向に通過してポートまで移動可能である。
【発明の効果】
【0016】
本発明のスキャン装置及びその給紙モジュールは、スキャンアセンブリをポートと排紙ローラ群との間のスロープに配置することにより、原稿の歪みやねじれに起因する紙詰まりを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の第1の実施例に係るスキャン装置を示す側面図である。
図2図1の要部拡大図である。
図3】本発明の第1の実施例に係るスキャン装置を示す概略斜視図である。
図4】本発明の第1の実施例に係るスキャン装置を示す他の概略斜視図である。
図5】本発明の第1の実施例に係るスキャン装置の動作を示す概略図である。
図6】本発明の第2の実施例に係るスキャン装置を示す概略斜視図である。
図7】本発明の第2の実施例に係るスキャン装置を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1図4に示すように、本発明の第1の実施例において、スキャン装置に配置された給紙モジュールは、コピー機に原稿を自動的に連続で送ってスキャンされるものである。本発明の給紙モジュールは、両面スキャン可能な給紙モジュールである。そのため、コピー機によって原稿の片面がスキャンされる一方、本発明の給紙モジュールは、原稿を自動的に連続で送るとともに、原稿の他面をスキャンすることが可能である。
【0019】
本発明の給紙モジュールは、作業平面101を有する本体100を含む。作業平面101は、一般的なコピー機の頂面の透光性キャリアプレート10に付合するように用いられる。本体100内には、紙送りするためのスロットチャンネル110が形成される。本実施例において、スロットチャンネル110は、U字形に形成されることが好ましい。スロットチャンネル110の両端には、給紙口111及び排紙口112がそれぞれ形成される。給紙口111には、給紙ローラ群121が設けられる一方、排紙口112には、排紙ローラ群122が設けられる。作業平面101には、スロットチャンネル110の一方側に連通するポート102が開設される。ポート102は、コピー機の可動スキャナ20がスロットチャンネル110内における原稿をスキャンするために用いられる。スロットチャンネル110には、スキャンアセンブリ200が配置される。スキャンアセンブリ200及びポート102は、それぞれ、スロットチャンネル110の対向する両側面に位置する。これにより、コピー機の可動スキャナ20及び給紙モジュールのスキャンアセンブリ200によって、スロットチャンネル110内における原稿の両面がそれぞれスキャンされることができる。
【0020】
排紙口112と作業平面101との間には、作業平面101に垂直な段差Dが形成される。本体100には、段差Dの範囲内に排紙トレイ130が形成される。スロットチャンネル110は、ポート102と排紙口112との間に作業平面101に対して傾斜配置されるスロープ113が形成される。これにより、原稿が回転されるようにガイドされて段差Dを越えて排紙トレイ130に送られることができる。また、スキャンアセンブリ200は、ポート102と排紙ローラ群122との間のスロープ113に位置する。
【0021】
本体100内には、スキャンアセンブリ200に対応するキャリア310とアクチュエータ320とが配置される。キャリア310の上には、補正シート311が配置される。アクチュエータ320は、スキャンアセンブリ200に補正シート311を付けるように、キャリア310をスキャンアセンブリ200に向けて押し付けることが可能である。本実施例において、アクチュエータ320は、キャリア310に対応して配置されるカム321と、カム321に連動するモータ322とを含む。本体100には、ガイド溝103が形成されてもよい。キャリア310には、ホゾ312が凸設される。ホゾ312は、キャリア310がガイド溝103に沿って移動するようにガイド溝103を貫通して設けられる。
【0022】
本体100内には、スキャンアセンブリ200に対応するプラテンブロック400と、プラテンブロック400に連動する弾性要素410とが配置される。弾性要素410は、プラテンブロック400を、スキャンアセンブリ200に押し当てるように、スキャンアセンブリ200に向けて押し付けることが可能である。キャリア310は、第1ガイド面313を有する一方、プラテンブロック400は、第1ガイド面313に対応して付合される第2ガイド面401を有する。キャリア310がスキャンアセンブリ200に向けて移動する際に、第1ガイド面313は、第2ガイド面401を押圧することでプラテンブロック400をスキャンアセンブリ200から離れるように押し付けることが可能である。本体100内には、ポート102に対応するプラテンブロック500が配置される。プラテンブロック500は、スロットチャンネル110を横方向に通過してポート102まで移動可能である。
【0023】
図5に示すように、紙送りを始める前に、アクチュエータ320のモータ322が回転してカム321が回転するように駆動することで、スキャンアセンブリ200に向けてキャリア310を押し付ける。同時に、キャリア310の第1ガイド面313は、プラテンブロック400の第2ガイド面401を押圧することで、プラテンブロック400をスキャンアセンブリ200から離れるように押し付ける一方、補正シート311がスキャンアセンブリ200に押し当てられるまで、カム321によってキャリア310が引き続き押し付けられる。スキャンアセンブリ200は、補正シート311をスキャンすることでカラー補正を行う。その後、モータ322が逆回転してカム321を戻すことによって、キャリア310がリリースされる。プラテンブロック400は、弾性要素410に押し付けられてスキャンアセンブリ200を押し当てるまで移動する。キャリア310がリリースされると同時に、プラテンブロック400は、第2ガイド面401を介してキャリア310の第1ガイド面313を押圧することで、キャリア310をスキャンアセンブリ200から離れるように押し付ける。
【0024】
図1に示すように、原稿がポート102を通過する際に、コピー機の可動スキャナ20がポート102の位置に固定されてスキャンを行う。このとき、原稿の片面をスキャンしやすくするために、ポート102に対応するプラテンブロック500は、原稿をコピー機の透光性キャリアプレート10に密着させるように押さえる。原稿が続いてスロープ113を通過し、原稿の他面をスキャンしやすくするために、スキャンアセンブリ200に対応するプラテンブロック400は、弾性要素410によって押し付けられることで、原稿をコピー機のスキャンアセンブリ200に密着させるように押さえる。
【0025】
図6及び図7に示すように、本発明の第2の実施例において、給紙モジュールは、作業平面101を有する本体100を含む。本体100内には、スロットチャンネル110が形成される。スロットチャンネル110の一端には、排紙口112が形成される。排紙口112には、排紙ローラ群122が設けられる。作業平面101には、スロットチャンネル110の一方側に連通するポート102が形成される。スロットチャンネル110には、スキャンアセンブリ200が配置される。スキャンアセンブリ200は、ポート102と排紙ローラ群122との間に位置する。本実施例に係る給紙モジュールの説明において、第1の実施例と類似の構成については、簡略化のために説明を省略する。
【0026】
本実施例と第1の実施例との相違点は、アクチュエータ320が電磁弁であってもよいことである。電磁弁(アクチュエータ320)は、キャリア310に連動している。紙送りを始める前に、電磁弁(アクチュエータ320)が作動してカム321が回転するように駆動することにより、補正シート311がスキャンアセンブリ200に押し当てられるまで、スキャンアセンブリ200に向けてキャリア310を押し付ける。同時に、キャリア310の第1ガイド面313は、プラテンブロック400の第2ガイド面401を押圧することで、プラテンブロック400をスキャンアセンブリ200から離れるように押し付ける。スキャンアセンブリ200は、補正シート311をスキャンすることでカラー補正を行う。その後、電磁弁(アクチュエータ320)が閉じられてキャリア310がリリースされる。プラテンブロック400は、弾性要素410に押し付けられてスキャンアセンブリ200を押し当てるまで移動する。キャリア310がリリースされると同時に、プラテンブロック400は、第2ガイド面401を介してキャリア310の第1ガイド面313を押圧することで、キャリア310をスキャンアセンブリ200から離れるように押し付ける。
【0027】
本発明の給紙モジュールは、スキャンアセンブリ200をポート102と排紙ローラ群122との間のスロープ113上に配置することによって、原稿がポート102を通過した後にスロープ113によって回転されるようにガイドされる。これにより、ポート102に対応するプラテンブロック500が原稿を引っ張る度合いを軽減するとともに、原稿のしわが排紙ローラ群122によって伸ばされる結果、歪みやねじれに起因する紙詰まりを回避することができる。
【0028】
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるものではない。本発明にあっては種々の変形が可能であって、かかる変形は、特許請求の範囲内に含まれる変形である限り本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0029】
10 透光性キャリアプレート
20 可動スキャナ
100 本体
101 作業平面
102 ポート
103 ガイド溝
110 スロットチャンネル
111 給紙口
112 排紙口
113 スロープ
121 給紙ローラ群
122 排紙ローラ群
130 排紙トレイ
200 スキャンアセンブリ
310 キャリア
311 補正シート
312 ホゾ
313 第1ガイド面
320 アクチュエータ
321 カム
322 モータ
400 プラテンブロック
401 第2ガイド面
410 弾性要素
500 プラテンブロック
D 段差
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7