特許第6694939号(P6694939)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6694939
(24)【登録日】2020年4月22日
(45)【発行日】2020年5月20日
(54)【発明の名称】電子顯微鏡試料チップ及びその関連応用
(51)【国際特許分類】
   H01J 37/20 20060101AFI20200511BHJP
【FI】
   H01J37/20 A
   H01J37/20 E
   H01J37/20 Z
【請求項の数】9
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-220510(P2018-220510)
(22)【出願日】2018年11月26日
(65)【公開番号】特開2019-153574(P2019-153574A)
(43)【公開日】2019年9月12日
【審査請求日】2018年11月26日
(31)【優先権主張番号】62/637,816
(32)【優先日】2018年3月2日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】107137613
(32)【優先日】2018年10月24日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】504455908
【氏名又は名称】国立成功大学
(74)【代理人】
【識別番号】100142804
【弁理士】
【氏名又は名称】大上 寛
(72)【発明者】
【氏名】謝伯宗
(72)【発明者】
【氏名】鍾崇仁
(72)【発明者】
【氏名】曾▲しぃ▼▲うぇん▼
(72)【発明者】
【氏名】黄秋華
(72)【発明者】
【氏名】陳子欣
(72)【発明者】
【氏名】蔡雅▲うぇん▼
【審査官】 小林 直暉
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2008/0135778(US,A1)
【文献】 特開2009−158222(JP,A)
【文献】 特開2008−016249(JP,A)
【文献】 特開2016−213150(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01J 37/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の台座と、スペーサと、第2の台座を含んでいる電子顕微鏡試料チップであり、
前記第1の台座は、
薄膜層と、
前記薄膜層の上に設置され、かつ前記薄膜層のエリアに対応する緩衝開口を有する緩衝層と、
前記緩衝層の上に設置され、かつ前記薄膜層が前記緩衝開口のエリアを露出するために前記緩衝開口に対応する主体開口を有し、且つ厚さが10μmから800μmである主体層と、を含み、
前記スペーサは、前記第1の台座の下に設置され、かつ前記薄膜層が前記緩衝開口のエリアに対応する試料収容空間を区画し、
前記第2の台座は、前記スペーサの下に設置されており、
前記薄膜層は窒化ケイ素または炭化ケイ素からなり、
前記緩衝層は二酸化ケイ素またはクロムからなり、
前記主体層はシリコンまたはサファイアからなり、
前記主体開口の側表面と隣接する主体層の表面との間の夾角は、85度から95度の角度になり、前記主体開口の側表面と隣接する緩衝開口の側表面との間の夾角は、170度から190度の角度である、を特徴とする電子顕微鏡試料チップ。
【請求項2】
前記薄膜層の厚さは5nmから100nmであり、
前記緩衝層の厚さは50nmから1μmであり、
前記スペーサの厚さは100nmから100μmである、
ことを特徴とする請求項1に記載のチップ。
【請求項3】
前記スペーサはさらに前記試料収容空間とを連通する少なくとも二つのチャンネルを有することを特徴とする請求項1に記載のチップ。
【請求項4】
前記スペーサと前記第1の台座または前記第2の台座との間に、さらに少なくとも二つの電極を有し、前記複数の電極は前記試料収容空間とを連通し、前記複数の電極の薄膜層上の正投影は前記薄膜層が緩衝開口のエリアに対応する箇所まで延ばされていることを特徴とする請求項1に記載のチップ。
【請求項5】
前記スペーサと前記第1の台座または前記第2の台座との間に、さらに加熱素子を有し、前記加熱素子は前記試料収容空間とを連通し、前記加熱素子の薄膜層上の正投影は前記薄膜層が緩衝開口のエリアに対応する箇所まで延ばされていないことを特徴とする請求項1に記載のチップ。
【請求項6】
前記スペーサと前記第1の台座または前記第2の台座との間に、さらに少なくとも二つの電極と加熱素子とを有し、前記複数の電極は前記試料収容空間とを連通し、前記加熱素子は前記試料収容空間とを連通し、前記複数の電極と前記加熱素子とは同じ平面で配置されていることを特徴とする請求項1に記載のチップ。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一つに記載の試料チップと、
前記チップを収容する載置部件台座と、を含む電子顕微鏡試料載置構造。
【請求項8】
請求項に掲示されている試料載置構造と、
前記載置部件台座を収容する載置台台座と、を含むこと、を特徴とする電子顕微鏡試料載置台。
【請求項9】
厚さが10μmから800μmの主体層の下に緩衝層を設置し、
前記緩衝層の下に薄膜層を設置し、
前記主体層の一部と前記緩衝層の一部をエッチングすることによってそれぞれ主体開口と緩衝開口が形成され、前記主体開口が前記緩衝開口に対応され、および
前記緩衝開口に沿って前記緩衝層の他の部分をエッチングすることにより、前記緩衝開口が薄膜層のエリアに対応させるとともに、主体開口から緩衝開口のエリアに対応する前記薄膜層を露出させること含み、
前記薄膜層は窒化ケイ素または炭化ケイ素からなり、
前記緩衝層は二酸化ケイ素またはクロムからなり、
前記主体層はシリコンまたはサファイアからなり、
前記主体開口の側表面と隣接する主体層の表面との間の夾角は、85度から95度の角度になり、前記主体開口の側表面と隣接する緩衝開口の側表面との間の夾角は、170度から190度の角度である、
電子顕微鏡試料チップの台座の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顯微鏡試料チップ及びその関連応用に関する。本発明は、特に電子顯微鏡試料チップ及びその関連応用に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の米国特許公告番号第7,807,979号に開示されている図18を参照ください。当前記特許文献1に、電子顯微鏡試料キットは、それぞれ窓(11)を有する二つの支持材(1)、それぞれ対応する支持材(1)に配置されている二つの薄膜(2)、これらの薄膜(2)の間に配置されているとともに一または複数の試料填充口を開設されているシーラント(3)、および試料を収容するためにこれらの薄膜(2)の間に形成されている試料充填放置エリア(4)、を含まれている。
【0003】
特許文献2の中華民国発明特許公告番号第I433195号に開示されている図19を参照ください。電子顕微鏡試料保持装置はカバー(5)及び台座(6)を含む。本体(51)は第1の側と第1の側に向かい合う第2の側を有し、第1の薄膜(52)は第2の側に設置する。本体(51)は第1の側に開口するトレンチ(511)を有し、トレンチ(511)から第1の薄膜(52)が露出され、第1の側は水平に伸ばして翼部(512)を形成する。台座(6)は、基体部(61)、溶接部(62)および第2の薄膜(63)を有する。基体部(61)は上端と下端を有する。第2の薄膜(63)は下端に設置する。基体部(61)は溝(611)を有するとともに上端に開口する。溝(611)から第2の薄膜(63)が露出される。第2の薄膜(63)が垂直方向に第1の薄膜(52)と互いに照合させるように、溝(611)の構成が本体(51)の構成に対応される。溶接部(62)は翼部(512)に対応するように上端に設置し、金属組成物で溶接部(62)をカバー(5)に溶接する。
【0004】
上記の装置は液状試料を載せて電子顕微鏡を使い観察することができる。しかしながら、図18に示すように、支持材(1)の窓(11)は試料充填放置エリア(4)に向かって徐々に小さくなり、図19に示すように、基体部(61)の溝(611)は第2の薄膜(63)に向かって徐々に小さくなるため、このような構成で、試料可視領域が狭くなることによってさらに装置の応用性が制限されている。例えば、試料収容空間の配置数量が減り、又はいは試料の一部の外観しか観察できない。
【0005】
本件発明は、上記のような問題点を改善しようとするものであって、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が積極的に解決しようとする課題の一つである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許公告番号第7,807,979号
【特許文献2】中華民国発明特許公告番号第I433195号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、広い視野が有する試料可視領域、を備える電子顕微鏡試料チップが提供し、これによってチップ自体の応用性が上げることができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本実施形態によれば、第1の台座と、スペーサと、第2の台座を含んでいる電子顕微鏡試料チップであり、前記第1の台座は、薄膜層と、薄膜層の上に設置され、かつ前記薄膜層のエリアに対応する緩衝開口を有する緩衝層と、前記緩衝層の上に設置され、かつ前記薄膜層が前記緩衝開口のエリアを露出するために前記緩衝開口に対応する主体開口を有し、且つ厚さが10μmから800μmである主体層と、を含み、前記薄膜層と、前記緩衝層と、前記主体層のエッチング特性が異なり、前記スペーサは、前記第1の台座の下に設置され、かつ前記薄膜層が前記緩衝開口のエリアに対応する試料収容空間を区画し、前記第2の台座は、前記スペーサの下に設置されていること、を特徴とする電子顕微鏡試料チップが提供される。
【0009】
本実施形態によれば、前述のような試料チップと、チップを収容する載置部件台座と、を含む電子顕微鏡試料載置部件が提供される。
【0010】
本実施形態によれば、前述のような試料載置部件と、前記載置部件を収容する載置台台座と、を含む電子顕微鏡試料載置台が提供される。
【0011】
本実施形態によれば、厚さが10μmから800μmの主体層の下に緩衝層を設置し;緩衝層の下に薄膜層を設置し、薄膜層と、緩衝層と、主体層のエッチング特性が異なり;主体層の一部と緩衝層の一部をエッチングすることによってそれぞれ主体開口と緩衝開口が形成され、主体開口が緩衝開口に対応され;および緩衝開口に沿って緩衝層の他の部分をエッチングすることにより、緩衝開口が薄膜層のエリアに対応させるとともに、主体開口から緩衝開口のエリアに対応する薄膜層を露出させること、を含む電子顕微鏡試料チップの台座の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、緩衝開口と主体開口とは実質上薄膜層に垂直するため、試料収容空間は緩衝層と主体層による視覚上、遮断される障害がより小さくなる。このような構成により、試料収容空間と薄膜層が対応する緩衝開口の領域によって定義する可視領域はより広いため、本発明のチップが電子顕微鏡の下に配置される際に、試料収容空間における液状試料または蒸発試料を観察する際に、より多様な姿が見ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施形態に係る電子顕微鏡試料チップの製造方法のシリーズ構成模式図である。
図2】実施形態に係る電子顕微鏡試料チップの製造方法のシリーズ構成模式図である。
図3】実施形態に係る電子顕微鏡試料チップの製造方法のシリーズ構成模式図である。
図4】実施形態に係る電子顕微鏡試料チップの製造方法のシリーズ構成模式図である。
図5】実施形態に係る電子顕微鏡試料チップの製造方法のシリーズ構成模式図である。
図6】実施形態に係る電子顕微鏡試料載置台の平面図である。
図7図6のA−A線における断面図であり、上記の試料載置台を説明する。
図8図6のB−B線における断面図であり、上記の試料載置台を説明する。
図9】実施形態に係る電子顕微鏡試料載置台の平面図である。
図10図9のA−A線における断面図であり、上記の試料載置台を説明する。
図11】実施形態に係る電子顕微鏡試料載置台の平面図である。
図12図11のA−A線における断面図であり、上記の試料載置台を説明する。
図13】実施形態に係る電子顕微鏡試料載置台の平面図である。
図14図13のA−A線における断面図であり、上記の試料載置台を説明する。
図15】実施形態に係る電子顕微鏡試料載置台の平面図である。
図16図15のA−A線における断面図であり、上記の試料載置台を説明する。
図17図15のB−B線における断面図であり、上記の試料載置台を説明する。
図18】米国特許公告番号第7,807,979号に掲示されている電子顕微鏡試料キットを説明するための断面図である。
図19】中華民国発明特許公告番号第I433195号に掲示されている電子顕微鏡試料保持装置を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の上記及び/又は他の目的、効果、特徴をより分かりやすくために、以下はより好ましい実施形態を挙げて、下記の通り詳しい説明を行う。
【実施例】
【0015】
図1から図5を参照しながら、本発明の好ましい一実施形態の電子顕微鏡試料チップの製造方法を説明する。このチップは走査型電子顕微鏡(scanning electron microscope、SEM)又は透過型電子顕微鏡(transmission electron microscope、TEM)に適用することによって、液状試料又は蒸発試料を観察することができる。前記液状試料又は蒸発試料とは、例えば:研磨液、乳液、化粧品、血液、組織液、細胞培養液、又は化学液体が挙げられる。
【0016】
図1に示すように、厚さが10μmから800μmの主体層(13)の下に緩衝層(11)が設置されている。一般的には、すべての堆積またはエピタキシャル製造工程によって主体層(13)の下に緩衝層(11)が形成させることができる。例えば:化学気相蒸着(chemical vapor deposition、CVD)、物理気相蒸着(physical vapor deposition、PVD)、原子層蒸着(atomic layer deposition、ALD)、又は分子線エピタキシャル(molecular beam epitaxial、MBE)。原則的に、緩衝層(11)はその後の二つ異なるエッチング製造工程に影響を受けられるようにする。緩衝層(11)の材料は、二酸化ケイ素またはクロムにすることができるが、それに限らない。緩衝層(11)の厚さは50nmから1μmにすることができるがそれに限らない。原則的に、主体層(13)はその後の第1次エッチング製造工程に影響を受けられるようにする。主体層(13)の材料は、シリコン又はサファイアにすることができるが、それに限らない。
【0017】
図2に示すように、緩衝層(11)の下に薄膜層(12)が設置されて、薄膜層(12)、緩衝層(11)、及び主体層(13)のエッチング特性が異なる。本文の中に使っている「エッチング特性が異なる」とは、同じエッチング製造工程であっても、各層に対して生じたエッチング効果が異なるの意味である。一般的に、緩衝層(11)の下に薄膜層(12)が形成される方法としては拘らなく、何らかの堆積方法又はエピタキシャル製造工程でもよい。例えば:化学気相蒸着、物理気相蒸着、原子層蒸着、又は分子線エピタキシャル。原則的に、薄膜層(12)はその後の第2次エッチング製造工程に影響を受けず、且つ電子の移動活動に供する。薄膜層(12)の材料は窒化ケイ素又は炭化ケイ素にすることができるが、それに限らない。そして、薄膜層(12)の厚さは5nmから100nmであるがそれに限らない。好ましいのは10nmから50nmであり、より好ましいのは30nmである。また、本技術の分野における通常の知識を有する者が理解できるように、緩衝層(11)の設置ステップと薄膜層(12)の設置ステップとは、実際の需要によって異なる順番で設置することが可能である。言い換えると、先に緩衝層(11)の設置ステップを行った後、更に薄膜層(12)の設置ステップを行うことができる;或いは、先に薄膜層(12)の設置ステップを行った後、更に緩衝層(11)の設置ステップを行うことができる。
【0018】
図3に示すように、エッチング主体層(13)の一部と緩衝層(11)の一部はそれぞれ主体開口(14)及び緩衝開口(15)を形成し、主体開口(14)は緩衝開口(15)に対応している。一般的に、主体開口(14)及び緩衝開口(15)が形成される方法としては拘らなく、何らかのエッチング製造工程でもよい。例えば:ドライエッチング又はウェットエッチング。ドライエッチングは、スパッタエッチング(sputter etching)、イオンビームエッチング(ion beam etching)、プラズマエッチング(plasma etching)、又は反応性イオンエッチング(reactive ion etching、RIE)であるが、それに限らない。ウェットエッチングは、BOE(reactive ion etching、RIE)エッチング、DHF(diluted HF)エッチング、高温フッ化水素エッチング、高温リン酸エッチング、フッ化水素-硝酸エッチング、水酸化カリウムエッチング、フッ化水素-硝酸-酢酸-リン酸エッチング、水酸化アンモニウム-過酸化水素エッチング、フッ化水素エッチング、又は硝酸エッチングであるが、それに限らない。
【0019】
図4に示すように、緩衝開口(15)に沿って緩衝層(11)の他の部分をエッチングするによって緩衝開口(15)を薄膜層(12)の一領域に対応すると共に主体開口(14)から薄膜層(12)の緩衝開口(15)に対応する領域が露出させる。一般的には、緩衝開口(15)を薄膜層(12)の一領域に対応すると共に主体開口(14)から薄膜層(12)の緩衝開口(15)に対応する領域が露出させるエッチング製造工程としては拘らなく、何らかのエッチング製造工程でもよい。例えば:ドライエッチング又はウェットエッチングである。ドライエッチングは、スパッタエッチング、イオンビームエッチング、プラズマエッチング、又は反応性イオンエッチングであるが、それに限らない。ウェットエッチングは、BOEエッチング、DHFエッチング、高温フッ化水素エッチング、高温リン酸エッチング、フッ化水素-硝酸エッチング、水酸化カリウムエッチング、フッ化水素-硝酸-酢酸-リン酸エッチング、水酸化アンモニウム-過酸化水素エッチング、フッ化水素エッチング、又は硝酸エッチングであるが、それに限らない。
【0020】
図5に示すように、薄膜層(12)の下にぞれぞれスペーサ(16)及び一台座(17)が設置されて、このような構成によって、スペーサ(16)にて緩衝開口(15)の領域に対応する薄膜層(12)に対応している試料収容空間(18)が定義されることで、チップの製作が完成させる。薄膜層(12)、緩衝層(11)、及び主体層(13)の組み合わせによって一つの台座(19)になるため、以降の説明には、便宜に薄膜層(12)、緩衝層(11)、及び主体層(13)により構成される台座(19)を「第1の台座」と称し、スペーサ(16)の下に設置される台座(17)を「第2の台座」と称する。また、試料収容空間(18)は液状試料又は蒸発試料を載せることが可能であるため、原則的に、スペーサ(16)は試料に対して耐性(例えば:腐食耐性又は浸透圧耐性)を有する。スペーサ(16)の材料は、SU−8又はポリイミド(polyimide、PI)であるが、それに限らない。スペーサ(16)の厚度は100nmから100μmであるが、それに限らない。また、第2の台座(17)の構成特徴は本件発明の保護ポイントではないため、原則として電子の移動活動に供することができれば、詳しい説明を省略する。例として挙げると、その構成は第1の台座(19)を逆さまにして構成しても可能である。
【0021】
そして、通常知識により、実際、薄膜層(12)、緩衝層(11)、及び主体層(13)の条件から適切なエッチング製造工程を選べる。例として挙げると、主体層(13)はシリコン層又はサファイア層であり、緩衝層(11)は二酸化ケイ素層であり、薄膜層(12)は窒化ケイ素層又は炭化ケイ素層である場合、第1次エッチング製造工程はドライエッチング(好ましくはプラズマエッチング)であり、第2次エッチング製造工程はウェットエッチング(好ましくはフッ化水素エッチング)である。これによって、主体開口(14)の側面は実質的に隣接する主体層(13)の表面と垂直(夾角は85度から95度になるのは好ましい)することが可能であり、主体開口(14)の同じ側面は実質的に隣接する緩衝開口(15)の側面と共平面(夾角は170度から190度になるのは好ましい)になることが可能である。よって、主体開口(14)の前記側面と緩衝開口(15)の前記側面が実質的に薄膜層(12)に垂直させることができる。更に、例として挙げると、前提として、主体層(13)がシリコン層又はサファイア層であり、緩衝層(11)がクロム層であり、薄膜層(12)が窒化ケイ素層又は炭化ケイ素層である場合に、第1次エッチング製造工程はドライエッチング(好ましくはプラズマエッチング)であり、第2次エッチング製造工程はウェットエッチング(好ましくは硝酸エッチング)である。これによって、主体開口(14)の側面は実質的に隣接する主体層(13)の表面に垂直(夾角は85度から95度になるのは好ましい)することが可能であり、主体開口(14)の同じ側面は実質的に隣接する緩衝開口(15)の側面と共平面(夾角は170度から190度になるのは好ましい)になることが可能である。よって、主体開口(14)の前記表面と緩衝開口(15)の前記側面が実質的に薄膜層(12)に垂直させることができる。
【0022】
上記に述べるように、主体開口(14)の同じ側の表面と緩衝開口(15)の同じ側の表面とは実質上共平面になり、且つ実質上薄膜層(12)に垂直できるため、試料収容空間(18)が緩衝層(11)と主体層(13)による視覚上の遮断される障害がより小さくなる。言い換えれば、試料収容空間(18)と薄膜層(12)が対応する緩衝開口(15)の領域によって定義する可視領域はより広いため、チップが電子顕微鏡の下に配置される際に、試料収容空間(18)における液状試料または蒸発試料を観察する際に、より多様な姿が見ることができる。また、スペーサ(16)が可視領域範囲を制限させることを避けるに、試料収容空間(18)から薄膜層(12)に向ける正投影は、緩衝開口(15)の領域に対応する薄膜層(12)に超えたり或いは重ねたりすることができる。
【0023】
図6から図8に示すように、チップ(1)、載置部件台座(3)、及び載置台台座(5)が含まれる電子顕微鏡試料載置台を説明する。当該電子顕微鏡試料は、液状試料又は蒸発試料の流動状況を観察する走査型電子顕微鏡に適する。
【0024】
チップ(1)を構成する特徴は図5に示されているの他、更に、スペーサ(16)は試料収容空間(18)に連通するための少なくとも二つのチャンネル(20)を有する。
【0025】
載置部件台座(3)にはチップ(1)が収容され、且つチップ(1)のこれらのチャンネル(20)に連通するための少なくとも二つの流通経路(31)を有する。
【0026】
載置台台座(5)には載置部件台座(3)が収容され、且つ載置部件台座(3)のこれらの流通経路(31)に連通するための少なくとも二つの通路(51)を有する。このような構成によって、試料が試料収容空間(18)内に流動させる動力を提供するために、載置台台座(5)のこれらの通路(51)に連通するポンプ(図示せず)を使うことが可能である。
【0027】
また、載置台台座(5)と載置部件台座(3)を分離した後、チップ(1)と載置部件台座(3)との全体構成(又は「電子顕微鏡試料載置部件」と称する)は液状試料又は蒸発試料の流動状況を観察する透過型電子顕微鏡に適用することができる。言い換えると、試料が試料収容空間(18)内に流動させる動力を提供するために、載置部件台座(3)のこれらの流通経路(31)に連通するポンプ(図示せず)を使うことが可能である。なお、電子が載置部件に移動・透過させることで透過型電子顕微鏡によって流動状況を観察するために、載置部件台座(3)には、緩衝開口(15)の領域に対応する薄膜層(12)に対応している穿孔(32)を設置することが可能である。
【0028】
更に、薄膜層(12)は非常に薄いため、液状試料又は蒸発試料の試料収容空間(18)内の流動が緩衝開口(15)の領域に対応している部分の破裂が引き起こすことが可能である。このような現象を避けるために、これらの通路(51)は斜め上になるように対応する流通経路(31)に連通でき;また、これらの流通経路(31)は斜め上になるように対応するチャンネル(20)に連通でき;また、これらのチャンネル(20)は斜め上になるように対応する試料収容空間(18)に連通できる。以下の構成も同様にこのような破裂の問題を回避できる。載置台外部に連通する通路(51)の一方と経路(31)に連通する通路(51)のもう一方は順に徐々に拡大でき;又は通路(51)に連通する経路(31)の一方とチャンネル(20)に連通する経路(31)のもう一方は順に徐々に拡大でき;又は流通経路(31)に連通するチャンネル(20)の一方と試料収容空間(18)に連通するチャンネル(20)のもう一方は順に徐々に拡大できる。
【0029】
図9図10に示すように、チップ(1)、載置部件台座(3)、及び載置台台座(5)が含まれる電子顕微鏡試料載置台を説明する。当該電子顕微鏡載置台は、試料液状試料又は蒸発試料の電気化学反応を観察する走査型電子顕微鏡に適する。
【0030】
チップ(1)を構成する特徴は図5に示されているの他、更に、スペーサ(16)と第1の台座(19)又は第2の台座(17)との間に、さらに試料収容空間(18)に連通する少なくとも二つの電極(21)を有する。その一方の電極(21)は陽極であり、もう一方は陰極であることが可能である。また、その一方の電極(21)は工作電極であり、もう一方は参照電極であることが可能であり、或いはもう一方は補助電極であることが可能である。
【0031】
載置部件台座(3)にはチップ(1)が収容され、且つチップ(1)のこれらの電極(21)と電気的に接続する少なくとも二つの電気接続子(33)を有する。
【0032】
載置台台座(5)には置部件台座(3)が収容され、且つ載置部件台座(3)のこれらの電気接続子(33)と電気的に接続する少なくとも二つの電気接続体(52)を有する。このような構成によって、試料収容空間(18)内に収容されている試料が電気化学反応の電力を起こすために、外部電源(図示せず)を使い、載置台台座(5)のこれらの電気接続体(52)に電気的に接続させることが可能である。
【0033】
そして、載置台台座(5)と載置部件台座(3)を分離した後、チップ(1)と載置部件台座(3)との全体構成(又は「電子顕微鏡試料載置部件」と称する)は液状試料又は蒸発試料の電気化学反応を観察する透過型電子顕微鏡に適用することができる。言い換えると、試料収容空間(18)内に収容されている試料が電気化学反応の電力を起こすために、外部電源(図示せず)を使い、載置部件台座(3)のこれらの電気接続子(33)、可利用一外部電源(図示せず)電性連接載置部件台座(3)のこれらの電気接続子(33)に電気的に接続させることが可能である。また、電子が載置部件に移動・透過させることで透過型電子顕微鏡によって電気化学反応を観察するために、載置部件台座(3)には、緩衝開口(15)の領域に対応する薄膜層(12)に対応している穿孔(32)を設置することが可能である。
【0034】
また、走査型電子顕微鏡又は透過型電子顕微鏡によってこれらの電極(21)の近くの電気化学反応を観察するために、これらの電極(21)の薄膜層(12)における正投影は、薄膜層(12)の緩衝開口(15)に対応するまでに延ばすことができる。
【0035】
また、試料の流動状況を併せて観察するために、チップ(1)、載置部件台座(3)、及び載置台台座(5)は、それぞれに少なくとも二つのチャンネル(20)、少なくとも二つの流通経路(31)、及び少なくとも二つの通路(51)を設置することができる。チャンネル(20)、流通経路(31)、及び通路(51)の構成特徴は図6から図8に示すようになるため、詳しい説明を省略する。
【0036】
図11図12に示すように、チップ(1)、載置部件台座(3)、及び載置台台座(5)が含まれる電子顕微鏡試料載置台を説明する。当該電子顕微鏡載置台は、試料液状試料又は蒸発試料の電気化学反応を観察する走査型電子顕微鏡に適する。チップ(1)、載置部件台座(3)、及載置台台座(5)を構成する特徴は図9、10に示されているの他、その違いについて次のように説明する。
【0037】
載置部件台座(3)から離れている台座(17)(図12に示すように、第2の台座である)の載置部件台座(3)の台座(19)(図12に示すように、第1の台座である)に向けている正投影は、載置部件台座(3)に向けている台座(19)に超過していないとともに重なっていない。
【0038】
載置部件台座(3)はベース部(34)及び一カバー部(35)を含み、ベース部(34)がチップ(1)を載せて、カバー部(35)がベース部(34)をカバーさせ、載置部件台座(3)のこれらの電気接続子(33)がベース部(34)とカバー部(35)との間に設置されているとともに、実質的にチップ(1)のこれらの電極(21)の上面と接觸されている。また、電子が載置部件に移動・透過させることで透過型電子顕微鏡によって電気化学反応を観察するために、カバー部(35)には、緩衝開口(15)の領域に対応する薄膜層(12)に対応している貫通孔(36)を開設することが可能である。
【0039】
図13図14に示すように、チップ(1)、載置部件台座(3)、及び載置台台座(5)が含まれる電子顕微鏡試料載置台を説明する。当該電子顕微鏡載置台は、試料液状試料又は蒸発試料の熱反応を観察する走査型電子顕微鏡に適する。
【0040】
チップ(1)を構成する特徴は図5に示されているの他、スペーサ(16)と第1の台座(19)又は第2の台座(17)との間に、さらに試料収容空間(18)と連通する加熱素子(22)を有する。
【0041】
載置部件台座(3)にはチップ(1)が収容され、且つチップ(1)の加熱素子(22)に電気的に接続する少なくとも二つの電気接続子(33)を有する。
【0042】
載置台台座(5)には載置部件台座(3)が収容され、且つ載置部件台座(3)のこれらの電気接続子(33)に電気的に接続する少なくとも二つの電気接続体(52)を有する。このような構成によって、試料収容空間(18)内の試料が熱反応をさせるための電力を提供するために、載置台台座(5)のこれらの電気接続体(52)に外部電源(図示せず)を使い電気的に接続することができる。
【0043】
そして、載置台台座(5)と載置部件台座(3)を分離した後、チップ(1)と載置部件台座(3)との全体構成(又は「電子顕微鏡試料載置部件」と称する)は液状試料又は蒸発試料の熱反応を観察する透過型電子顕微鏡に適用することができる。言い換えると、試料収容空間(18)内の試料が熱反応をさせるための電力を提供するために、載置部件台座(3)のこれらの電気接続子(33)に外部電源(図示せず)を使い電気的に接続することができる。また、電子が載置部件に移動・透過させることで透過型電子顕微鏡によって熱反応を観察するために、載置部件台座(3)には、緩衝開口(15)の領域に対応する薄膜層(12)に対応している穿孔(32)を開設することが可能である。
【0044】
更に、薄膜層(12)は非常に薄いため、しかも試料収容空間(18)内に液状試料又は蒸発試料が熱を受ける際に、対応する緩衝開口(15)の領域に対して熱破損を引き起こす恐れがある。このような現象を避けるために、スペーサ(16)と第1の台座(19)との間に加熱素子(22)が設置されている条件で、加熱素子(22)の薄膜層(12)における正投影は、緩衝開口(15)の領域に対応する薄膜層(12)までに延ばしないことが可能である。
【0045】
また、試料の流動状況を併せて観察するために、チップ(1)、載置部件台座(3)、及び載置台台座(5)は、それぞれに少なくとも二つのチャンネル(20)、少なくとも二つの流通経路(31)、及び少なくとも二つの通路(51)を設置することができる。チャンネル(20)、流通経路(31)、及び通路(51)の構成特徴は図6から図8に示すようになるため、詳しい説明を省略する。
【0046】
図15から図17に示すように、チップ(1)、載置部件台座(3)、及び載置台台座(5)が含まれる本発明の一実施形態の電子顕微鏡試料載置台を説明する。当該電子顕微鏡載置台は、試料液状試料又は蒸発試料の電気化学反応及び熱反応を観察する走査型電子顕微鏡に適する。
【0047】
チップ(1)を構成する特徴は図5に示されるの他、スペーサ(16)と第1の台座(19)又は第2の台座(17)との間に、さら少なくとも二つの電極(21)及び加熱素子(22)を有する。そして、これらの電極(21)及び加熱素子(22)は試料収容空間(18)に連通する。本実施形態において、電極(21)の一方は陽極であることができ、もう一方は陰極であることができる。又は、電極(21)の一方は工作電極であることができ、もう一方は参照電極或い補助電極はであることができる。その他、チップ(1)の全体的厚さがコンパクトさせるために、これらの電極(21)と加熱素子(22)が同時にスペーサ(16)及び第1の台座(19)又は第2の台座(17)に設置されている条件で、これらの電極(21)と加熱素子(22)とは共平面にするように配置できる。
【0048】
載置部件台座(3)にはチップ(1)が収容され、且つチップ(1)のこれらの電極(21)に電気的に接続する少なくとも二つの第1の電気接続子(331)、及びチップ(1)の加熱素子(22)に電気的に接続する少なくとも二つの第2の電気接続子(332)、を有する。
【0049】
載置台台座(5)には載置部件台座(3)が収容され、且つ載置部件台座(3)のこれらの第1の電気接続子(331)に電気的に接続する少なくとも二つの第1の電気接続体(521)、及び載置部件台座(3)のこれらの第2の電気接続子(332)電気的に接続する少なくとも二つの第2の電気接続体(522)を有する。このような構成によって、試料収容空間(18)内の試料が電気化学反応及び熱反応をさせるための電力を提供するために、載置台台座(5)のこれらの電気接続体(521、522)に外部電源(図示せず)を使い電気的に接続することができる。
【0050】
そして、於載置台台座(5)と載置部件台座(3)を分離した後、チップ(1)と載置部件台座(3)との全体構成(或いは「電子顕微鏡試料載置部件」と称する)は液状試料又は蒸発試料の電気化学反応及び熱反応を観察する透過型電子顕微鏡に適用することができる。言い換えると、試料収容空間(18)内の試料が電気化学反応及び熱反応をさせるための電力を提供するために、載置部件台座(3)のこれらの電気接続子(331、332)に外部電源(図示せず)を使い電気的に接続することができる。また、電子が載置部件に移動・透過させることで透過型電子顕微鏡によって電気化学反応及び熱反応を観察するために、載置部件台座(3)には、緩衝開口(15)の領域に対応する薄膜層(12)に対応している穿孔(32)を開設することが可能である。
【0051】
また、走査型電子顕微鏡又は透過型電子顕微鏡によってこれらの電極(21)の近くの電気化学反応を観察するために、これらの電極(21)の薄膜層(12)における正投影は、薄膜層(12)の緩衝開口(15)に対応するまでに延ばすことができる。
【0052】
更に、薄膜層(12)は非常に薄いため、しかも試料収容空間(18)内に液状試料又は蒸発試料が熱を受ける際に、対応する緩衝開口(15)の領域に対して熱破損を引き起こす恐れがある。このような現象を避けるために、スペーサ(16)と第1の台座(19)との間に加熱素子(22)が設置されている条件で、加熱素子(22)の薄膜層(12)における正投影は、緩衝開口(15)の領域に対応する薄膜層(12)までに延ばしないことが可能である。
【0053】
また、試料の流動状況を併せて観察するために、チップ(1)、載置部件台座(3)、及び載置台台座(5)は、それぞれに少なくとも二つのチャンネル(20)、少なくとも二つの流通経路(31)、及び少なくとも二つの通路(51)を設置することができる。チャンネル(20)、流通経路(31)、及び通路(51)の構成特徴は図6から図8に示すようになるため、詳しい説明を省略する。
【0054】
しかしながら、以上、本発明の好ましく実施例について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲及び特許明細書の内容に記載された範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、本発明の範囲内に含まれていることが自明である。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明によれば、緩衝開口と主体開口とは実質上薄膜層に垂直するため、試料収容空間は緩衝層と主体層による視覚上、遮断される障害がより小さくなる。このような構成により、試料収容空間と薄膜層が対応する緩衝開口の領域によって定義する可視領域はより広いため、本発明のチップが電子顕微鏡の下に配置される際に、試料収容空間における液状試料または蒸発試料を観察する際に、より多様な姿が見ることができる。
【符号の説明】
【0056】
(1)支持材 (11)窓
(2)薄膜 (3)シーラント
(4)試料充填放置エリア (5)カバー
(51)本体 (511)凹槽
(512)翼部 (52)第1の薄膜
(6)台座 (61)基体部
(611)溝 (62)溶接部
(63)第2の薄膜
<本発明の実施方式>
(1)電子顕微鏡試料チップ (11)緩衝層
(12)薄膜層 (13)主体層
(14)主体開口 (15)緩衝開口
(16)スペーサ (17)台座(第2の台座)
(18)試料収容空間 (19)台座(第1の台座)
(20)チャンネル (21)電極
(22)加熱素子 (3)載置部件台座
(31)流通経路 (32)穿孔
(33)電気接続子 (331)第1の電気接続子
(332)第2の電気接続子 (34)ベース部
(35)カバー部 (36)貫通孔
(5)載置台台座 (51)通路
(52)電気接続体 (521)第1の電気接続体
(522)第2の電気接続体

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19