(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示パネルおよび前記色変換パネルに光を供給するライトアセンブリをさらに含み、前記ライトアセンブリは発光ダイオードであり、前記発光ダイオードは紫外線または青色光のように特定波長帯域を放出することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0027】
添付した図面を参照して本発明の実施形態について本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明は様々な形態に実現でき、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0028】
図面において様々な層及び領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。明細書全体にわたって類似の部分については同一の図面符号を付けた。層、膜、領域、基板などの部分が他の部分の“上”にあるという時、これは他の部分の“直上”にある場合だけでなく、その中間に他の構成要素がある場合も含む。反対に、ある部分が他の部分の“直上”にあるという時はその中間に他の構成要素がないことを意味する。
【0029】
以下、
図1乃至
図5を参照して本発明の一実施形態による液晶表示装置を説明する。
図1は本発明の一実施形態による液晶表示装置の概略的な断面図であり、
図2は本発明の一実施形態による色変換パネルの断面図であり、
図3は本発明の一実施形態による赤色色変換媒介層の断面図であり、
図4は本発明の一実施形態による緑色色変換媒介層の断面図であり、
図5は本発明の一実施形態による透明層の断面図である。
【0030】
先ず、
図1乃至
図2を参照して簡略に本発明の実施形態による液晶表示装置を説明すれば、液晶表示装置は、色変換パネル30、表示パネル10およびライトアセンブリ500を含む。
【0031】
先ず、表示パネル10は、画像を示す液晶パネル50および液晶パネル50の両面に位置する偏光板12、22を含んでもよい。液晶パネル50の両面にライトアセンブリ500から入射される光を偏光させるための第1偏光板12および第2偏光板22が位置する。液晶パネル50は以下で
図10乃至
図13を参照してより具体的に説明する。
【0032】
ライトアセンブリ500は、第1偏光板12の下に位置し光を発生させる光源および光を受信し受信された光を表示パネル10および色変換パネル30方向にガイドする導光板(図示せず)を含んでもよい。
【0033】
本発明の一例として、ライトアセンブリ500は少なくとも一つの発光ダイオード(light emitting diode)を含んでもよく、一例として青色発光ダイオードであってもよい。本発明による光源は、導光板の少なくとも一つの側面に配置されるエッジ型ライトアセンブリであってもよく、ライトアセンブリ500の光源が導光板(図示せず)の直下部に位置する直下型であってもよいが,これに制限されるわけではない。
【0034】
本発明の実施形態による色変換パネル30は表示パネル10の上に配置されてもよく、より具体的には第2偏光板22の上に位置して第2偏光板22に接触してもよい。
【0035】
図2に示されているように、色変換パネル30は基板310の上に位置する複数の色変換媒介層330、330R、330G、330Wおよび複数の色変換媒介層330、330R、330G、330Wの間に位置する遮光部材320を含む。
【0036】
遮光部材320は赤色色変換媒介層330R、緑色色変換媒介層330Gおよび透明層330Wが配置される領域を区画し、赤色色変換媒介層330R、緑色色変換媒介層330Gおよび透明層330Wは遮光部材320の間に位置する。
【0037】
赤色色変換媒介層330Rはライトアセンブリ500から供給された青色光を赤色に変換する。このために、赤色色変換媒介層330Rは赤色蛍光体を含んでもよく、赤色蛍光体は(Ca、Sr、Ba)S、(Ca、Sr、Ba)
2Si
5N
8、CASN(CaAlSiN
3)、CaMoO
4、Eu
2Si
5N
8のうちの少なくとも一つの物質であってもよい。
【0038】
緑色色変換媒介層330Gはライトアセンブリ500から供給された青色光を緑色に変換する。緑色色変換媒介層330Gは緑色蛍光体を含んでもよく、緑色蛍光体はイットリウムアルミニウムガーネット(yttrium aluminum garnet、YAG)、(Ca、Sr、Ba)
2SiO
4、SrGa
2S
4、BAM、アルファサイアロン(α−SiAlON)、ベータサイアロン(β−SiAlON)、Ca
3Sc
2Si
3O
12、Tb
3Al
5O
12、BaSiO
4、CaAlSiON、(Sr
1−xBa
x)Si
2O
2N
2のうちの少なくとも一つの物質であってもよい。この時、xは0乃至1の間の任意の数であってもよい。
【0039】
また、赤色色変換媒介層330Rおよび緑色色変換媒介層330Gは、蛍光体の代わりに色を変換する量子ドット(Quantum Dot)を含んでもよい。量子ドット(Quantum Dot)は、II−VI族化合物、III−V族化合物、IV−VI族化合物、IV族元素、IV族化合物およびこれらの組み合わせから選択され得る。
【0040】
II−VI族化合物は、CdSe、CdTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、ZnO、HgS、HgSe、HgTe、MgSe、MgSおよびこれらの混合物からなる群より選択される二元素化合物;CdSeS、CdSeTe、CdSTe、ZnSeS、ZnSeTe、ZnSTe、HgSeS、HgSeTe、HgSTe、CdZnS、CdZnSe、CdZnTe、CdHgS、CdHgSe、CdHgTe、HgZnS、HgZnSe、HgZnTe、MgZnSe、MgZnSおよびこれらの混合物からなる群より選択される三元素化合物;およびHgZnTeS、CdZnSeS、CdZnSeTe、CdZnSTe、CdHgSeS、CdHgSeTe、CdHgSTe、HgZnSeS、HgZnSeTe、HgZnSTeおよびこれらの混合物からなる群より選択される四元素化合物からなる群より選択され得る。III−V族化合物は、GaN、GaP、GaAs、GaSb、AlN、AlP、AlAs、AlSb、InN、InP、InAs、InSbおよびこれらの混合物からなる群より選択される二元素化合物;GaNP、GaNAs、GaNSb、GaPAs、GaPSb、AlNP、AlNAs、AlNSb、AlPAs、AlPSb、InNP、InNAs、InNSb、InPAs、InPSb、GaAlNPおよびこれらの混合物からなる群より選択される三元素化合物;およびGaAlNAs、GaAlNSb、GaAlPAs、GaAlPSb、GaInNP、GaInNAs、GaInNSb、GaInPAs、GaInPSb、InAlNP、InAlNAs、InAlNSb、InAlPAs、InAlPSbおよびこれらの混合物からなる群より選択される四元素化合物からなる群より選択され得る。IV−VI族化合物は、SnS、SnSe、SnTe、PbS、PbSe、PbTeおよびこれらの混合物からなる群より選択される二元素化合物;SnSeS、SnSeTe、SnSTe、PbSeS、PbSeTe、PbSTe、SnPbS、SnPbSe、SnPbTeおよびこれらの混合物からなる群より選択される三元素化合物;およびSnPbSSe、SnPbSeTe、SnPbSTeおよびこれらの混合物からなる群より選択される四元素化合物からなる群より選択され得る。IV族元素としては、Si、Geおよびこれらの混合物からなる群より選択され得る。IV族化合物としてはSiC、SiGeおよびこれらの混合物からなる群より選択される二元素化合物であり得る。
【0041】
この時、二元素化合物、三元素化合物または四元素化合物は、均一な濃度で粒子内に存在するか、濃度分布が部分的に異なる状態に分けられて同一粒子内に存在するものであり得る。また、一つの量子ドットが他の量子ドットを囲むコア/シェル構造を有してもよい。コアとシェルの界面は、シェルに存在する元素の濃度が中心に行くほど低くなる濃度勾配(gradient)を有してもよい。
【0042】
量子ドットは、約45nm以下、好ましくは約40nm以下、さらに好ましくは約30nm以下の発光波長スペクトルの半値幅(full width of half maximum、FWHM)を有してもよい。この範囲で色純度や色再現性を向上させることができる。また、このような量子ドットを通じて発光される光は全方向に放出されるところ、光視野角が向上される。
【0043】
また、量子ドットの形態は、当分野で一般に使用される形態のものであって特に限定されないが、より具体的には、球形、ピラミッド形、多重枝形(multi−arm)、または立方体(cubic)のナノ粒子、ナノチューブ、ナノワイヤー、ナノ繊維、ナノ板状粒子などの形態のものを使用することができる。
【0044】
透明層330Wは透明ポリマーにより形成され、ライトアセンブリ500から供給された青色光が透過され青色を示す。青色を出光する領域の透明層330Wでは別途の蛍光体または量子ドットを用いることなく,入射された青色をそのまま出光してもよい。
【0045】
この時、赤色色変換媒介層、緑色色変換媒介層および透明層の材質は感光性樹脂であってもよく、これによりフォトリソグラフィ工程を通じて形成することができる。
【0046】
その次に、
図2に示されているように、本発明の一実施形態による色変換パネル30は基板310の上に位置する散乱層340をさらに含む。散乱層340は散乱体345と散乱体345に吸着された顔料および染料347R、347Gのうちの少なくとも一つを含む。
【0047】
散乱層340は、色変換パネル30の製造工程中に色変換媒介層330と相分離されて形成される。散乱層340は、色変換媒介層330と相分離されるために、より大きい密度を有してもよく,互いに異なる特性を有するように表面処理されてもよい。
【0048】
散乱体345の材質は、TiO
2、ZrO
2、Al
2O
3、In
2O
3、ZnO、SnO
2、Sb
2O
3およびITOのうちのいずれか一つであってもよく、これに制限されず、入射される光を散乱させるいかなる物質も可能である。散乱体345は、入射される光を散乱させて色変換パネル30を通過する光の出光量を増加させるか正面輝度と側面輝度を均一にする。
【0049】
本発明の一実施形態による散乱体345は、約1.5以上の屈折率を有する。このような屈折率を有する散乱体345を含む散乱層340は、出光される光の一部を再び色変換媒介層330R、330Gに向かうようにして出光効率を高めることができる。即ち、散乱層340は入射される青色を散乱させてより向上した光効率を有するようにさらに多くの光を提供することができる。
【0050】
本発明の実施形態による顔料および染料347R、347Gのうちの少なくとも一つは、散乱体345と接触(または吸着)されて色変換媒介層330R、330Gを通過した青色光を吸収する。
【0051】
顔料および染料347R、347Gは、青色光を吸収するためのいかなる物質も可能である。染料または顔料は、色変換媒介層330を通過した青色光が赤色色変換媒介層330Rまたは緑色色変換媒介層330Gなどからそのまま出光される場合、混色が発生し表示品質が低下することを防止する。
【0052】
整理すると、本発明の実施形態による色変換パネル30は、色変換媒介層330および散乱層340を含む。色変換媒介層330と散乱層340の構成要素は出光する光の色によって互いに異なってもよい。即ち、赤色を出光する領域、緑色を出光する領域および青色を出光する領域によって色変換媒介層330および散乱層340の構成が一部異なってもよい。以下で出光する色に応じた色変換媒介層330および散乱層340についてより具体的に説明する。
【0053】
先ず、
図3を参照して赤色を出光する色変換パネル30の領域を説明すれば、赤色色変換媒介層330Rは入射される青色光を赤色光に変換する蛍光体および量子ドット331Rのうちの少なくともいずれか一つを含む。
【0054】
赤色色変換媒介層330Rと接触する散乱層340Rは、赤色色変換媒介層330Rから出光される光を散乱させるか蛍光体または量子ドット331Rによって赤色に変換されない青色光を再び赤色色変換媒介層330Rに散乱させることができる。再び赤色色変換媒介層330Rに散乱された光は蛍光体または量子ドット331Rによって赤色に変換されて出光される。
【0055】
また、散乱層340Rに位置し散乱体345に吸着された顔料または染料347Rは、赤色色変換媒介層330Rに位置する蛍光体または量子ドット331Rによって赤色に変換されない青色光を吸収して、赤色が発光される領域で青色が出光されることを防止する。
【0056】
したがって、本発明の実施形態によって赤色を出光する色変換パネルは混色なく優れた色再現性を有し散乱体によって向上された発光効率を有し得る。
【0057】
その次に、
図4を参照して緑色を出光する色変換パネル30を説明する。先ず、青色光が入射される緑色色変換媒介層330Gは入射される青色光を緑色光に変換する蛍光体または量子ドット331Gを含む。
【0058】
緑色色変換媒介層330Gと接触する散乱層340Gは、緑色色変換媒介層330Gから出光される光を散乱するか蛍光体または量子ドット331Gによって緑色に変換されない青色光を再び色変換媒介層330Gに散乱させることができる。再び、緑色色変換媒介層330Gに散乱された光は蛍光体または量子ドット331Gによって緑色に変換されて出光される。
【0059】
また、散乱層340Gに位置する散乱体345に吸着された顔料または染料347Gは、緑色色変換媒介層330Gに位置する蛍光体または量子ドット331Gによって緑色に変換されない青色光を吸収して、緑色が発光される領域で青色光が出光されることを防止する。
【0060】
したがって、本発明の実施形態によって緑色を出光する色変換パネルは混色なく優れた色再現性を有し散乱体によって向上された出光効率を有し得る。
【0061】
その次に、
図5を参照して青色を出光する色変換パネル30を説明する。青色を出光する領域に該当する色変換媒介層330Wは別途の蛍光体または量子ドットを含まず,入射された青色を出光する物質(一例として感光性樹脂などのポリマー)を含む。
【0062】
このように入射された光がそのまま出光される領域では別途の蛍光体または量子ドットが配置されず、青色光を吸収する顔料および染料も配置されない。したがって、青色を出光する色変換パネル30は入射される光を散乱させる散乱体345を含む散乱層340Wを含む。このような実施形態によれば、色変換媒介層330Wと散乱層340Wが別途の層区分なく形成されてもよい。
【0063】
前述の表示装置によれば、本発明の一実施形態は出光効率が増加し混色を防止して色再現性が向上された色変換パネルを提供するところ、さらに改善された表示品質の表示装置を提供することができる。
【0064】
以下、
図6乃至
図9を参照して本発明の一実施形態による色変換パネルの製造方法について説明する。
図6乃至
図9は、本発明の一実施形態による色変換パネルの製造工程による断面図である。
【0065】
先ず、
図6のように顔料および染料347のうちの少なくともいずれか一つが吸着された状態の散乱体345を準備する。そして赤色または緑色蛍光体(または量子ドット)331を含む感光性樹脂を準備する。一方、透明層を製造するための感光性樹脂は蛍光体または量子ドットを含まなくてもよい。
【0066】
このように準備された感光性樹脂と顔料または染料が吸着された散乱体を分散させて、色変換媒介層を製造するための感光性樹脂を準備する。
【0067】
その次に、
図7のように遮光部材320が位置する絶縁基板310の上に蛍光体(または量子ドット)331および顔料または染料347が吸着された散乱体345が分散された感光性樹脂を塗布する。
【0068】
その後、所定の時間が経過すると、
図8のように感光性樹脂内に分散された散乱体345およびこれに吸着された顔料または染料347は密度または表面性質の差などによって絶縁基板310の上で相分離される。
【0069】
一般的な感光性樹脂の密度は約1.1乃至1.2g/cm
3であり、本発明の一実施形態による酸化チタン材質の散乱体345は約4.3g/cm
3の密度を有し得る。また、一般的な感光性樹脂は無極性であるが、顔料または染料が吸着された散乱体は極性を有し得る。したがって、このような物性差は時間経過による相分離を誘発することができる。
【0070】
その次に、
図9のようにフォトリソグラフィ(photo lithography)法を用いて遮光部材320の間に位置する散乱層340および色変換媒介層330を形成する。以上ではフォトリソグラフィ法を用いて形成する色変換媒介層および散乱層について説明したが、これに制限されず、プリンティング(printing)法を用いて製造できるのはもちろんであり、いかなる製造方法にも制限されない。
【0071】
以下、
図10乃至
図11を参照して本発明の一実施形態による液晶表示装置について説明する。
図10は本発明の一実施形態による液晶表示装置の平面図であり、
図11は
図10のXI−XI’線に沿った断面図である。
【0072】
図10乃至
図11を参照すれば、本発明の実施形態による液晶表示装置はライトアセンブリ500、ライトアセンブリ500の上に位置する表示パネル10および表示パネル10の上に位置する色変換パネル30を含む。本発明の実施形態によるライトアセンブリ500と色変換パネル30は
図1を参照して前述したライトアセンブリおよび色変換パネルと同一なので、以下で説明を省略する。
【0073】
まず、表示パネル10は画像を表示するために薄膜トランジスタを含む下部表示板100、下部表示板100と対向する第2絶縁基板210を含む上部表示板200、および下部表示板100と上部表示板200の間に介された液晶層3を含む液晶パネル50を含む。
【0074】
液晶パネル50の両面には偏光板12、22が位置し、この時、偏光板12はコーティング型偏光板、付着型偏光板、ワイヤーグリッド偏光板(wire grid polarizer)のうちの一つ以上を用いることができる。このような偏光板12は、フィルム形態、塗布形態、付着形態など多様な方法で上部表示板200の一面に配置されてもよい。しかし、このような説明は一例に該当するところ、これに限定されない。
【0075】
下部表示板100が含む第1絶縁基板110の上には多数の画素電極がマトリックス形態で配置される。
【0076】
第1絶縁基板110の上には、行方向に延長されゲート電極124を含むゲート線121、ゲート線121の上に位置するゲート絶縁膜140、ゲート絶縁膜140の上に位置する半導体層154、半導体層154の上に位置し列方向に延長されソース電極173を含むデータ線171およびドレイン電極175、およびデータ線171およびドレイン電極175の上に位置する保護膜180および接触孔185を通じてドレイン電極175と物理的電気的に接続される画素電極191が位置する。画素電極191の上に第1配向膜11が位置する。
【0077】
ゲート電極124の上に位置する半導体層154はソース電極173とドレイン電極175によって露出された領域でチャネル層を形成し、ゲート電極124、半導体層154、ソース電極173およびドレイン電極175は一つの薄膜トランジスタを形成する。
【0078】
その次に、第1絶縁基板110と対向し離隔した第2絶縁基板210が位置する。遮光部材220は第1絶縁基板110に向かう第2絶縁基板210の一面に位置する。第1絶縁基板110に向かう遮光部材220の一面には平らな面を提供する平坦膜250が配置されてもよく、第1絶縁基板110に向かう平坦膜250の一面に共通電極270が配置される。発明の実施形態によって平坦膜250は省略されてもよい。第1絶縁基板110に向かう共通電極270の一面に第2配向膜22が配置される。
【0079】
共通電圧の印加を受ける共通電極270は、画素電極191と電界を形成して、液晶層3に位置する液晶分子31を配列させる。
【0080】
液晶層3は多数の液晶分子31を含み、液晶分子31は画素電極191と共通電極270の間の電界によって配列方向が制御される。液晶分子の配列によってライトアセンブリ500から受信された光の透過率を制御して画像を表示することができる。
【0081】
本実施形態では液晶パネルが垂直電界を成す液晶表示パネルを説明したが、これに制限されず、水平電界を成す液晶表示パネル、プラズマ表示パネル(Plasma Display Panel、PDP)、有機発光表示装置(Organic Light Emitting Diode Display、OLED)、表面伝導型電子放出素子表示装置(Surface conduction Electron−emitter Display、SED)、電界放出表示装置(Field Emission Display、FED)、真空蛍光表示装置(Vacuum Fluorescent Display、VFD)、電子ペーパー(E−Paper)などのような表示装置であり得る。
【0082】
以上のような本発明の一実施形態による液晶表示装置は、発光率が向上し色再現性が向上して優れた表示品質の表示装置を提供することができる。
【0083】
以下、
図12乃至
図13を参照して本発明の一実施形態による液晶表示装置について説明する。
図12は本発明の一実施形態による液晶表示装置の画素を示す平面図であり、
図13は
図12のXIII−XIII’線による断面図である。
【0084】
本発明の一実施形態による液晶表示装置は、表示パネル10、色変換パネル30およびライトアセンブリ500を含む。ライトアセンブリ500の上に表示パネル10が配置され、表示パネル10の上に色変換パネル30が配置されてもよい。
【0085】
表示パネル10は、液晶パネル50および液晶パネル50の両面に位置する偏光板12、22を含んでもよい。この時、偏光板12はコーティング型偏光板、付着型偏光板、ワイヤーグリッド偏光板(wire grid polarizer)のうちの一つ以上を用いることができ、このような偏光板12、22はフィルム形態、塗布形態、付着形態など多様な方法で液晶パネル50の両面に配置され得る。しかし、このような説明は一例に該当するところ、これに限定されない。
【0086】
一方、本発明の一実施形態による液晶表示装置が含む色変換パネル30およびライトアセンブリ500も前述の実施形態と同一なので、以下で具体的な説明を省略する。
図1を参照して説明した上記色変換パネルにおいて、一方向に向かって位置する構成要素は他の構成要素の「上に」位置することを示す。
しかし、
図12及び
図13の複数の色変換媒介層330R、330G、330W及び散乱層340R、340G、340Wは、基板310と表示パネル10との間に位置する。即ち、
図12及び
図13による色変換パネルの構成要素が他の構成要素の上に位置することは、
図1とは異なる一方向に向かって位置することを意味する。
【0087】
その次に、
図12および
図13を参照してより詳細に本発明の一実施形態による液晶パネル50を説明する。
【0088】
基板110の上にゲート線121が位置する。ゲート線121はゲート電極124を含む。
【0089】
基板110およびゲート線121の上にゲート絶縁膜140が位置する。ゲート絶縁膜140の上には、データ線171の下部およびソース/ドレイン電極173、175の下部および薄膜トランジスタQのチャネル部分に位置する半導体層154が配置される。
【0090】
各半導体層151、154およびゲート絶縁膜140の上に、ソース電極173およびソース電極173と接続されるデータ線171、ドレイン電極175を含むデータ導電体171、173、175が位置する。
【0091】
ゲート電極124、ソース電極173、およびドレイン電極175は半導体層154と共に薄膜トランジスタQを形成し、薄膜トランジスタQのチャネル(channel)はソース電極173とドレイン電極175の間の半導体層154に形成される。
【0092】
データ導電体171、173、175および露出された半導体層154部分の上には第1保護膜180が配置されてもよい。第1保護膜180の上には遮光部材220および第2保護膜240が配置される。
【0093】
遮光部材220は画像を表示する領域に対応する開口部を有する格子構造で形成されており、光が透過しない物質で形成されている。
【0094】
第1および第2保護膜180、240および遮光部材220は、ドレイン電極175を露出する接触孔185を含む。
【0095】
第2保護膜240の上には画素電極191が位置する。画素電極191は画素電極191からゲート線121に向かって延長された突出部197を含み、突出部197で接触孔185を通じてドレイン電極175と物理的、電気的に接続されており、ドレイン電極175からデータ電圧の印加を受ける。
【0096】
以上説明した薄膜トランジスタQおよび画素電極191に関する説明は一つの例示であり、薄膜トランジスタの構造および画素電極のデザインは本実施形態で説明した構造に限定されず、変形して本発明の一実施形態による内容を適用することができる。
【0097】
画素電極191の上に下部配向膜11が配置され、下部配向膜11は垂直配向膜であってもよい。下部配向膜11と対向する部分に上部配向膜21が配置され、下部配向膜11と上部配向膜21の間には微細空間305が位置する。
【0098】
本実施形態において下部配向膜11と上部配向膜21は位置によって区別されるものに過ぎず、
図13に示したように互いに接続されてもよい。下部配向膜11と上部配向膜21は同時に形成されてもよい。
【0099】
微細空間305には液晶分子31が注入されて液晶層3を形成する。薄膜トランジスタQが位置する部分には液晶注入部307FPが形成されており、液晶注入部307FPは、図示されていないが、蓋膜390で覆われてもよい。ゲート線121と重畳する部分に位置する複数の液晶注入部307FPによって微細空間305がY軸方向に分けられることによって、複数の微細空間305を形成することができる。また、以後に説明する隔壁部PWPによって、微細空間305はX軸方向に分けられることによって複数個の微細空間305を形成することができる。複数個形成された微細空間305それぞれは画素領域一つまたは二つ以上に対応し、画素領域は画面を表示する領域に対応する。
【0100】
上部配向膜21の上には共通電極270が位置する。共通電極270は共通電圧の印加を受け、データ電圧が印加された画素電極191と共に電場を生成して、二つの電極の間の微細空間305に位置する液晶分子31が傾く方向を決定する。本実施形態では共通電極270が微細空間305の上に位置すると説明したが、他の実施形態として共通電極270が微細空間305下部に形成されて水平電界モードによる液晶駆動も可能である。
【0101】
共通電極270の上にルーフ層(Roof Layer)360が位置する。ルーフ層360は、画素電極191と共通電極270の間の空間である微細空間305がその形状を維持できるようにする。
【0102】
本実施形態ではX軸方向に隣接する微細空間305の間に隔壁部PWPが位置する。隔壁部PWPは、データ線171が伸びている方向であるY軸方向に沿って形成されてもよく、ルーフ層360によって覆われてもよい。隔壁部PWPは共通電極270、ルーフ層360で満たされているが、このような構造物が隔壁(Partition Wall)を形成することによって微細空間305を区画または定義することができる。
【0103】
ルーフ層360の上に蓋膜390が位置する。本実施形態において蓋膜390は上部絶縁層380の上部だけでなく液晶注入部307FPに配置されてもよい。この時、蓋膜390は液晶注入部307FPを覆ってもよい。
【0104】
以上のような本発明の他の実施形態による液晶表示装置によると、出光率が向上し色再現性が向上して優れた表示品質の表示装置を提供することができるのはもちろん、一枚の基板を使用して製造工程および構造などを単純化することができる。
【0105】
以下、
図14乃至
図15を参照して、本発明の一実施形態による表示装置の色再現性について説明する。
図14乃至
図15は本発明の実施形態および比較例の色座標イメージである。
【0106】
先ず、
図14は比較例であって、赤色色変換媒介層に対して青色ダイオード光源を透過させた場合の色座標イメージである。これに示されているように、赤色色変換媒介層の中心部分では青色光(波長400nm帯)が透過して青色が視認されるのを確認することができる。即ち、比較例では青色光の混色が発生して色再現率が低くなる。
【0107】
その次に、
図15は本発明による実施例であって、赤色色変換媒介層に対して青色ダイオード光源を透過させた場合の色座標イメージである。これに示されているように、赤色色変換媒介層の中心部分でも青色がほとんど視認されないことが分かる(波長600nm後半帯)。色座標イメージを通じて色再現率が向上したことが分かる。
【0108】
以下、表1を参照してより詳細に説明する。
【0109】
比較例は散乱層を含まず、これによる出光率が約11%であった。反面、本発明の実施形態によって散乱層を含む色変換媒介層は出光率がそれぞれ18%および19%であった。即ち、散乱層を含まない比較例に比べて出光率が向上したことが分かる。また、比較例に比べた増加率を確認した結果、それぞれ約66%および67%程度出光率が向上したことが確認された。したがって、本発明の実施形態による表示装置によると,出光率が向上し色再現性が向上して、優れた表示品質の表示装置を提供することができることを確認した。
【0110】
以上で本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を用いた当業者の様々な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。