(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、CAPEX(CAPital EXpence)やOPEX(OPeration EXpence)が削減された精製ガスの製造装置および精製ガスの製造方法が求められている。CAPEXの削減は、たとえば機器点数の削減であり得る。OPEXの削減は、たとえば精製ガス製造装置に使用される消耗品の量(たとえば吸着剤の量)の削減や機器点数の削減に伴うメンテナンス費用の削減であり得る。
【0006】
原料ガスが不純物として可燃成分を含む場合、たとえば特許文献1と特許文献2に開示される方法を組み合わせることにより、原料ガスから不純物を除去し、精製ガスを製造し得る。具体的には、酸素存在下で可燃成分と金属触媒とを接触させることにより、可燃成分を二酸化炭素と水分に転化させる。その後、原料ガスに残存する酸素を加熱条件下においてゲッター剤により除去し、次いで二酸化炭素および水分を常温において吸着除去することにより、精製ガスを製造し得る。
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示される不純物燃焼方法においては、可燃成分を焼却除去するための酸素が過剰となり得る。係る場合、酸素を除去するためのゲッター剤が過剰に必要となると考えられ、CAPEXが増加すると考えられる。ゲッター剤は定期的に交換されることを要する。過剰な量のゲッター剤を交換する必要があるため、酸素量が適切な場合と比して、OPEXも増加するおそれがある。また、特許文献1に開示される不純物燃焼方法においては、可燃成分を焼却除去するための酸素が不足する可能性もある。係る場合、可燃成分が除去しきれないものと考えられる。そのため、精製ガス中の可燃成分を除去する設備を新たに設ける必要があり得る。すなわち、CAPEXおよびOPEXが増加するおそれがある。
【0008】
また、特許文献2において開示される精製ガスの製造方法は、原料ガス中の酸素を除去する工程と原料ガスから水分を除去する工程との間に、原料ガスを常温まで冷却する工程が必要となる。すなわち、原料ガス中の酸素を除去するための設備と原料ガス中の水分を除去するための設備との間に、冷却手段を設ける必要がある。また、連続運転のためには、水分を除去するためのゼオライト塔および酸素を除去するためのゲッター塔がそれぞれ2塔、合計4つの塔が必要である。すなわち、機器点数の削減(CAPEXの削減)および機器点数を削減することによるメンテナンス費の削減(OPEXの削減)において改善の余地がある。
【0009】
本発明の目的は、原料ガスが不純物として少なくとも可燃成分を含む際に、コストが削減された精製ガスの製造装置および精製ガスの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、以下に示す精製ガスの製造装置および精製ガスの製造方法を提供する。
【0011】
[1] 原料ガス中の少なくとも可燃成分を酸素存在下で触媒反応に供するための触媒塔と、前記触媒塔を経た前記原料ガス中の少なくとも水分および酸素を除去し、精製ガスを得るための精製塔を備え、前記精製塔は、第1領域および第2領域を含み、前記第1領域は、前記原料ガス中の少なくとも水分を吸着除去するための領域であり、前記第2領域は、前記第1領域を経た前記原料ガス中の少なくとも酸素を除去し、精製ガスを得るための領域である、精製ガスの製造装置。
【0012】
[2] 前記第1領域は、前記原料ガス中の二酸化炭素を更に吸着除去するための領域である、[1]に記載の製造装置。
【0013】
[3] 前記触媒塔は、60℃以上350℃以下の温度で触媒反応を行うための触媒塔である、[1]または[2]に記載の製造装置。
【0014】
[4] 前記触媒塔は、パラジウム系触媒を含む、[1]〜[3]のいずれかに記載の製造装置。
【0015】
[5] 酸素供給源と、前記酸素供給源と前記触媒塔の入口とを接続するための接続路であって、前記酸素供給源から前記触媒塔の入口へ酸素ガスを導入するための第1接続路と、を更に備える、[1]〜[4]のいずれかに記載の製造装置。
【0016】
[6] 前記第1領域は、ゼオライト、活性アルミナ、およびシリカゲルからなる群より選択されるいずれかを含み、前記第2領域は、ゲッター剤を含む、[1]〜[5]のいずれかに記載の製造装置。
【0017】
[7] 前記ゲッター剤は、銅を含む、[6]に記載の製造装置。
【0018】
[8] 前記原料ガスは、少なくとも窒素または希ガスのいずれかを含む、[1]〜[7]のいずれかに記載の製造装置。
【0019】
[9] 前記可燃成分は、少なくとも水素または炭化水素のいずれかを含む、[1]〜[8]のいずれかに記載の製造装置。
【0020】
[10] 反応器と、前記反応器と前記触媒塔とを接続するための接続路であって、前記反応器から前記触媒塔へ前記原料ガスを導入するための第2接続路と、前記反応器と前記精製塔とを接続するための接続路であって、前記精製塔から導出される前記精製ガスを前記反応器へ戻すための第3接続路と、を更に備える、[1]〜[9]のいずれかに記載の製造装置。
【0021】
[11] 原料ガスを、触媒塔に導入すること、前記触媒塔内で、前記原料ガス中の少なくとも可燃成分を酸素存在下で触媒反応に供すること、前記触媒塔を経た前記原料ガスを、第1領域および第2領域を含む精製塔に導入すること、前記第1領域において、前記原料ガス中の少なくとも水分を吸着除去すること、前記第2領域において、前記第1領域にて水分が吸着除去された前記原料ガス中の少なくとも酸素を除去すること、前記第2領域にて酸素が除去された前記原料ガスを、精製ガスとして導出すること、を含む、精製ガスの製造方法。
【0022】
[12] 前記第1領域において、前記原料ガス中の二酸化炭素を吸着除去することを含む、[11]に記載の製造方法。
【0023】
[13] 前記触媒反応は、60℃以上350℃以下の温度で行われる、[11]または[12]に記載の製造方法。
【0024】
[14] 前記触媒塔は、パラジウム系触媒を含む、[11]〜[13]のいずれかに記載の製造方法。
【0025】
[15] 酸素供給源から前記触媒塔の入口へと酸素ガスを導入することを更に含む、[11]〜[14]のいずれかに記載の製造方法。
【0026】
[16] 前記第1領域は、ゼオライト、活性アルミナ、およびシリカゲルからなる群より選択されるいずれかを含み、前記第2領域は、ゲッター剤を含む、[11]〜[15]のいずれかに記載の製造方法。
【0027】
[17] 前記ゲッター剤は、銅を含む、[16]に記載の製造方法。
【0028】
[18] 前記原料ガスは、少なくとも窒素または希ガスのいずれかを含む、[11]〜[17]のいずれかに記載の製造方法。
【0029】
[19] 前記可燃成分は、少なくとも水素または炭化水素のいずれかを含む、[11]〜[18]のいずれかに記載の製造方法。
【0030】
[20] 反応器から導出されたガスを、前記原料ガスとして前記触媒塔に導入すること、および、前記精製塔から導出された前記精製ガスを、前記反応器に導入すること、を更に含む、[11]〜[19]のいずれかに記載の製造方法。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、原料ガスが不純物として少なくとも可燃成分を含む際に、コストが削減された精製ガスの製造装置および精製ガスの製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、実施の形態を示しながら、本発明について詳細に説明する。ただし以下の説明は特許請求の範囲を限定するものではない。
【0034】
<用語の定義>
本明細書において、下記の用語の意味は下記の通りである。
(1)「精製ガス」とは、原料ガス中に含まれる不純物の濃度が低減されたガスを示す。
(2)「酸素存在下」とは、原料ガス中に酸素が0vol.ppmを超えて含まれている状態を示す。
(3)「主成分」とは、原料ガスを構成する成分(ガス)のうち、最も体積含有量が多い成分(ガス)を示す。
(4)「希ガス」とは、通常、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)、ラドン(Rn)、およびオガネソン(Og)の総称であるが、本明細書においては、He、Ne、Ar、Kr、Xeのいずれかを示す。
(5)「炭化水素」とは、C
nH
m(但し、nおよびmは正の整数である)で表される炭素原子と水素原子とで構成される化合物を示す。
(6)「ゲッター剤」とは、原料ガスから少なくとも酸素を除去する作用をなす物質を示す。
(7)「コストが削減された」とは、少なくともCAPEXおよびOPEXのいずれかが削減される場合を示す。
【0035】
<精製ガスの製造装置>
図1は、本発明に係る精製ガスを製造するための装置構成の一例を示す概略図である。精製ガスの製造装置100は、原料ガス中の少なくとも可燃成分を酸素存在下で触媒反応に供するための触媒塔50と、触媒塔50を経た原料ガス中の少なくとも水分および酸素を除去し、精製ガスを得るための精製塔(第1精製塔1,第2精製塔2)を備える。精製塔(第1精製塔1,第2精製塔2)は、第1領域(1A,2A)および第2領域(1B,2B)を含む。第1領域(1A,2A)は、原料ガス中の少なくとも水分を吸着除去するための領域である。第2領域(1B,2B)は、第1領域を経た原料ガス中の少なくとも酸素を除去し、精製ガスを得るための領域である。以下、精製ガスの製造装置100に含まれる各機器について詳細に説明する。
【0036】
なお、
図1においては精製塔が2塔の例が示されているが、精製塔は1塔であってもよいし、3塔以上であってもよい。精製塔を連続運転する観点からは、精製塔は2塔以上であることが望ましい。たとえば
図1に示すように製造装置100が第1精製塔1と第2精製塔2とを含む場合、第1精製塔1を原料ガス中の少なくとも水分および酸素の除去に使用し、第2精製塔2を後述する再生ガスにて再生することができる。第2精製塔2が再生されれば、第2精製塔2を原料ガス中の不純物の除去に使用し、第1精製塔1を後述する再生ガスにて再生することができる。すなわち、精製ガスの製造を連続して行うことができる。以下の説明では、精製塔としては第1精製塔1が説明される。
【0037】
<原料ガス>
原料ガスは、不純物として少なくとも可燃成分を含む。原料ガスは、主成分として、たとえば窒素(N
2)や希ガスを含んでもよい。原料ガスは、上記のガスを両方含んでもよい。原料ガスは、少なくとも窒素または希ガスのいずれかを含んでもよい。
【0038】
可燃成分は、水素ガスや炭化水素ガスであり得る。炭化水素は、たとえばメタン(CH
4)、エタン(C
2H
6)、エチレン(C
2H
4)、プロパン(C
3H
8)、ブタン(C
4H
10)、およびアセチレン(C
2H
2)等であり得る。原料ガスは、不純物として上記のガスを複数含んでもよい。原料ガスは、少なくとも水素または炭化水素のいずれかを含んでもよい。
【0039】
<触媒塔>
触媒塔50は、原料ガス中の少なくとも可燃成分を酸素存在下で触媒反応に供するための塔である。たとえば可燃成分が水素である場合、水素は酸素存在下における触媒反応により酸化されて水へと転化される。たとえば可燃成分が炭化水素である場合、炭化水素は酸素存在下における触媒反応により酸化されて二酸化炭素と水へと転化される。
【0040】
《触媒反応温度》
触媒塔50は、60℃以上350℃以下の温度で触媒反応を行うように構成されてもよい。すなわち触媒塔50は、60℃以上350℃以下の温度で触媒反応を行うための触媒塔であってもよい。触媒塔50の触媒反応温度を調整するために、触媒塔50の上流に原料ガスを加熱するための昇温手段40を配置してもよい。
【0041】
触媒塔50において触媒反応が60℃未満で行われた場合、触媒反応が不十分となる可能性がある。触媒塔50において触媒反応が350℃を超える温度で行われた場合、昇温手段40の電力消費量(すなわち、OPEX)に改善の余地が生じるおそれがある。
【0042】
触媒塔50を経た原料ガスの熱エネルギーを回収するために、触媒塔50に導入される前の原料ガスと触媒塔50を経た原料ガスとを間接熱交換させるための原料ガス熱交換器30を設けてもよい。原料ガス熱交換器30により、触媒塔50に導入される前の原料ガスは昇温され得る。原料ガス熱交換器30により、触媒塔50を経た原料ガスは降温され得る。
【0043】
原料ガス熱交換器30により昇温手段40に導入される原料ガスの温度が高くなれば、原料ガス熱交換器30を経た原料ガスをたとえば60℃以上350℃以下の反応温度まで昇温するための昇温手段40(たとえば、ヒータ)が要する電力を削減することができる。すなわち、OPEXの削減が期待される。
【0044】
原料ガス熱交換器30により触媒塔50を経た原料ガスの温度が低くなれば、原料ガス中の水分の分圧が下がると考えられる。そのため、後述する精製塔に含まれる第1領域1Aの容量の削減や第1領域1Aに含まれる充填物の量を減少させることが可能となる。すなわち、OPEXおよびCAPEXの削減が期待される。
【0045】
原料ガス熱交換器30を設けずに、触媒塔50を経た原料ガスを冷却する冷却手段(図示せず)を設けてもよい。原料ガス熱交換器30を設置することと比して昇温手段40が要する電力は大きくなると考えられるが、原料ガス熱交換器30を設置することと比してCAPEXの削減が期待される。
【0046】
原料ガス熱交換器30を設けずに、触媒塔50を経た原料ガスを冷却しなくてもよい。係る場合、触媒塔50を経た原料ガスが冷却される場合と比して後述する精製塔の容量が大きくなると考えられる。
【0047】
《触媒》
触媒塔50に含まれる触媒は特に制限されるべきではない。原料ガス中の少なくとも可燃成分を酸素存在下で触媒反応に供し得る物質は、触媒として用い得る。触媒塔50に含まれる触媒は、たとえばパラジウム系触媒や白金系触媒であってもよい。すなわち、触媒塔50は、パラジウム系触媒や白金系触媒を含んでもよい。
【0048】
《第1接続路》
触媒塔50の触媒反応において可燃成分をより効率的に触媒反応に供するためには、触媒反応に必要な化学当量の1.1倍以上1.5倍以下の酸素が原料ガスに含まれていることが望ましい。原料ガスが触媒反応に必要な化学当量の1.1倍未満の酸素を含む場合、触媒反応が十分進行せず、可燃成分が残存する可能性がある。そのため、精製ガス中の可燃成分を除去する設備を新たに設ける必要があり得る(すなわち、CAPEXおよびOPEXが増加し得る)。原料ガスが触媒反応に必要な化学当量の1.5倍を超える酸素を含む場合、酸素の量が過剰であり、後述する第2領域1Bにおいて酸素が除去しきれないおそれがある。そのため、第2領域1Bの容量を増加させる必要が生じるおそれがある(すなわち、CAPEXおよびOPEXが増加し得る)。
【0049】
精製ガスの製造装置100は、酸素供給源(図示せず)と、酸素供給源と触媒塔50の入口とを接続するための接続路であって、酸素供給源から触媒塔50の入口へ酸素ガスを導入するための第1接続路L1を更に備えることが望ましい。第1接続路L1を介して酸素が供給されることにより、触媒塔50に導入される原料ガスが、触媒反応に必要な化学当量の1.1倍以上1.5倍以下の酸素を含有し得る。なお、原料ガスに予め十分な酸素が含まれている場合には、バルブV101を閉とし、酸素の供給を断てばよい。
【0050】
<精製塔>
第1精製塔1は、第1領域1Aおよび第2領域1Bを含む。原料ガス中の少なくとも水分は、第1領域1Aにおいて吸着除去される。第2領域1Bにおいて、第1領域1Aを経た原料ガス中の少なくとも酸素が除去される。
【0051】
《第1領域》
第1領域1Aは、原料ガス中の少なくとも水分を吸着するための領域である。原料ガスが炭化水素を含む場合、触媒塔50における触媒反応により水分に加えて二酸化炭素が不純物として原料ガスに含まれ得る。そのため、第1領域1Aは、原料ガス中の二酸化炭素を更に吸着除去するための領域であることが望ましい。
【0052】
第1領域1Aは、充填物としてゼオライト、活性アルミナ、およびシリカゲルからなる群より選択されるいずれかを含んでもよい。第1領域1Aが充填物としてゼオライト、活性アルミナ、およびシリカゲルからなる群より選択されるいずれかを含むことにより、原料ガス中の少なくとも水分がより吸着されるものと考えられる。また、ゼオライト、活性アルミナ、およびシリカゲルは水分に加えて、二酸化炭素も吸着すると考えられる。これにより、原料ガス中の水分および二酸化炭素量が低減されると考えられる。
【0053】
《第2領域》
第2領域1Bは、第1領域1Aを経た原料ガス中の少なくとも酸素を除去し、精製ガスを得るための領域である。第2領域1Bは、充填剤としてゲッター剤を含むことが望ましい。第2領域1Bが充填剤としてゲッター剤を含むことにより、第1領域1Aを経た原料ガス中の酸素がより除去されるものと考えられる。すなわち、第1領域は、ゼオライト、活性アルミナ、およびシリカゲルからなる群より選択されるいずれかを含み、第2領域1Bは、ゲッター剤を含んでもよい。
【0054】
ゲッター剤は特に制限されるべきではない。原料ガスから少なくとも酸素を除去する作用を有し得る物質は、ゲッター剤として用い得る。ゲッター剤は、シリカ、アルミナ、ゼオライト、活性炭等の担体に銅等の金属が担持されたものであり得る。すなわち、ゲッター剤は銅を含んでもよい。銅は安価で入手しやすいため、精製ガスの製造装置100のランニングコスト(すなわち、OPEX)が低減され得ると期待される。ゲッター剤が銅を含む場合、下記式(1)の反応により酸素が除去されると考えられる。
【0055】
[式1]
2Cu+O
2 → 2CuO ・・・(1)
【0056】
ゲッター剤が銅を含む場合、たとえば150℃程度の加熱条件下で水素とゲッター剤とを反応させることにより、下記式(2)の反応により銅が還元される。すなわち、ゲッター剤を再生することができる。再生されたゲッター剤は、再度原料ガスから少なくとも酸素を除去するために用い得る。
【0057】
[式2]
CuO+H
2 → Cu+H
2O ・・・(2)
【0058】
《その他の構成1》
原料ガスは、反応器(図示せず)より導入されるガスであってもよい。また、精製ガスは、反応器(図示せず)に導出されるガスであってもよい。すなわち本発明に係る精製ガスの製造装置100は、反応器と触媒塔50とを接続するための接続路であって、反応器から触媒塔50へ原料ガスを導入するための第2接続路(図示せず)を有してもよい。また、反応器(図示せず)と精製塔(第1精製塔1,第2精製塔2)とを接続するための接続路であって、精製塔(第1精製塔1,第2精製塔2)から導出される精製ガスを反応器(図示せず)へ戻すための第3接続路(図示せず)を更に有してもよい。
【0059】
《その他の構成2》
本発明に係る精製ガスの製造装置100は、第1領域1Aおよび第2領域1Bを再生するための再生ガス供給路L2を含むことが望ましい。再生ガスは、加熱された窒素、および水素を含むことが望ましい。加熱された窒素により、第1領域1Aが再生され得る。水素により、第2領域1Bが再生され得る。精製ガスの製造装置100は、窒素を加熱するためのヒータ60を備えることが望ましい。
【0060】
<精製ガスの製造方法>
本発明に係る精製ガスの製造方法は、原料ガスを触媒塔に導入すること(原料ガス導入工程1)を含む。触媒塔内で、原料ガス中の少なくとも可燃成分が酸素存在下で触媒反応に供される(触媒反応工程)。触媒塔を経た原料ガスは、第1領域および第2領域を含む精製塔に導入される(原料ガス導入工程2)。第1領域において、原料ガス中の少なくとも水分が吸着除去される(水分吸着除去工程)。第2領域において、第1領域にて水分が吸着除去された原料ガス中の少なくとも酸素が除去される(酸素除去工程)。第2領域にて酸素が除去された原料ガスは、精製ガスとして導出される(精製ガス導出工程)。以下、
図1を参照して、第1精製塔1が使用されていると仮定し、精製ガスの製造方法の各工程について詳細に説明する。
【0061】
《原料ガス導入工程1》
本工程は、原料ガスを触媒塔50に
導入する工程である。原料ガスは、少なくとも可燃成分を含む限り、特に限定されない。原料ガスは、主成分として、たとえば窒素および希ガス等を含んでもよい。すなわち原料ガスは、少なくとも窒素または希ガスのいずれかを含んでもよい。可燃成分は、水素や炭化水素を含んでもよい。すなわち可燃成分は、少なくとも水素または炭化水素のいずれかを含んでもよい。
【0062】
原料ガスは、反応器(図示せず)から導出されるガスであってもよい。原料ガスは、熱交換器30により昇温されてもよいし、昇温されなくてもよい。原料ガスは、昇圧機(図示せず)により所定の圧力まで昇圧されてから触媒塔50に導入されてもよい。原料ガスは、減圧弁(図示せず)により所定の圧力まで減圧されてから触媒塔50に導入されてもよい。
【0063】
(酸素供給工程)
原料ガスは、酸素供給源(図示せず)から触媒塔50の入口へと第1接続路L1を介して導入された酸素ガスと混合された後、触媒塔50に導入されてもよい。すなわち、原料ガス導入工程1は、酸素供給源(図示せず)から触媒塔50の入口へと酸素ガスを導入すること(酸素供給工程)を更に含んでもよい。酸素供給工程により、原料ガスは後述する触媒反応工程において必要な化学当量の1.1倍以上1.5倍以下の酸素を含有し得る。原料ガスに含まれる酸素量に応じて、酸素供給工程は、バルブV101を閉とすることにより省略され得る。
【0064】
《触媒反応工程》
本工程は、原料ガス導入工程1により触媒塔50に導入された原料ガス中の少なくとも可燃成分を酸素存在下で触媒反応に供する工程である。
図1を参照して、本工程は、たとえば原料ガスを昇温手段40にて所定の温度まで昇温した後触媒塔11に導入し、第1吸着工程後の原料ガス中に含まれる少なくとも可燃成分を触媒反応させる操作により実施することができる。触媒反応工程において用い得る触媒は、上述の通りパラジウム系触媒や白金系触媒であってもよい。触媒塔50における触媒反応の温度は、上述通り60℃以上350℃以下の温度であってもよい。
【0065】
《原料ガス導入工程2》
本工程は、触媒塔50を経た原料ガスを、第1領域1Aおよび第2領域1Bを含む精製塔1に導入する工程である。触媒塔50を経た原料ガスは、原料ガス熱交換器30により降温された後に精製塔1に導入されてもよい。触媒塔50を経た原料ガスは、冷却手段(図示せず)により降温された後に精製塔1に導入されてもよい。触媒塔50を経た原料ガスは、冷却されることなく精製塔1に導入されてもよい。
【0066】
《水分吸着除去工程》
本工程は、第1領域1Aにおいて原料ガス導入工程2により導入された原料ガス中の少なくとも水分を吸着除去する工程である。原料ガス中の水分は、たとえば第1領域1Aに含まれる充填物により吸着除去され得る。原料ガスが炭化水素を含む場合、触媒反応工程における触媒反応により水分に加えて二酸化炭素が不純物として原料ガスに含まれ得る。そのため、第1領域1Aにおいて、原料ガス中の二酸化炭素を更に吸着除去することを含むことが望ましい。1領域1Aに含まれ得る充填物は、上述の通りゼオライト、活性アルミナ、およびシリカゲルからなる群より選択されるいずれかであってもよい。
【0067】
水分吸着除去工程は、たとえば0.1MaG以上0.9MPaG以下の吸着圧力で行われてもよい。たとえば原料ガス導入工程2において原料ガスが降温されている場合、水分吸着除去工程は10℃以上40℃以下の吸着温度で行われてもよい。原料ガス導入工程2において原料ガスが降温されていない場合、吸着温度は精製塔1に導入される原料ガスの温度に依存した温度で行われてもよい。原料ガス中の水分の分圧を下げる観点からは、水分吸着除去工程は10℃以上40℃以下の吸着温度で行われることが望ましい。
【0068】
《酸素除去工程》
本工程は、第1領域1Aにて水分が吸着除去された原料ガス中の少なくとも酸素を第2領域1Bにおいて除去する工程である。原料ガス中の酸素は、たとえば第2領域1Bに含まれるゲッター剤により除去され得る。用い得るゲッター剤は、上述の通りシリカ、アルミナ、ゼオライト、活性炭等の担体に銅等の金属が担持されたものであり得、該金属は銅であり得る。水分が吸着除去された原料ガス中の少なくとも酸素が除去されることにより精製ガスが製造される。
【0069】
酸素除去工程は、たとえば0.1MaG以上0.9MPaG以下の吸着圧力で行われてもよく、たとえば10℃以上40℃以下の吸着温度で行われてもよい。すなわち、水分吸着除去工程と酸素除去工程とは、同一の圧力および温度条件で行い得る。水分吸着除去工程から酸素除去工程に移行する際に圧力調整や温度調整を要しないため、機器点数の削減(すなわち、OPEXの削減)が期待される。
【0070】
《精製ガス導出工程》
本工程は、酸素除去工程により製造された精製ガスを導出する工程である。精製ガスは、要求される使用圧力に応じて昇圧機(図示せず)により所定の圧力まで昇圧されてもよい。精製ガスは、要求される使用圧力に応じて減圧弁(図示せず)により所定の圧力まで減圧されてもよい。精製ガスは、たとえば反応器に導入されてもよい。
【0071】
<精製塔の再生方法>
第1精製塔1および第2精製塔2は、再生ガスにより再生し得る。以下、第2精製塔2の再生方法について説明する。第2精製塔2の再生方法は、脱圧工程、加熱工程、加熱再生工程、冷却工程、パージ工程、復圧工程、および両塔運転工程を含むことが望ましい。以下、各工程について説明する。なお、第2精製塔2の再生で操作するバルブはV21〜V25、V60、およびV61である。第1精製塔1のバルブは、V11およびV15が開(OPEN)とされ、V12〜V14が閉(CLOSE)とされている。
【0072】
《脱圧工程》
本工程は、V24を開とし、その他のバルブを閉とすることにより、第2精製塔2内のガスをベントに放出し、第2精製塔2内の圧力を大気圧近くまで脱圧する工程である。第2精製塔2が大気圧近くまで脱圧されることにより、第1領域2Aに吸着された水分の脱着が容易になることに加え、後述の工程において再生ガスを第2精製塔2に導入する際に、再生ガスの昇圧手段を省略し得る。たとえば、第2精製塔2内の圧力が略大気圧に達するまでを脱圧工程としてもよい。
【0073】
《加熱工程》
本工程は、脱圧工程の後に行われる工程である。本工程においては、V23、V24、およびV60を開とし、その他のバルブを閉とし、ヒータ60により加熱された窒素ガスを第2精製塔2に流通させ、第2精製塔2を加熱する工程である。ヒータ60出口の窒素ガスの温度は、たとえば120℃以上220℃以下であってもよい。たとえば、第1領域2Aおよび第2領域2Bの温度が約120℃〜220℃に達するまでを加熱工程としてもよい。
【0074】
《加熱再生工程》
本工程は、加熱工程の後に行われる工程である。本工程においては、V23、V24、V60、およびV61を開とし、その他のバルブを閉とし、ヒータ60により加熱された窒素ガス、および水素ガス(すなわち、再生ガス)を第2精製塔2に流通させ、第1領域2Aおよび第2領域2Bを再生する工程である。本工程中の第1領域2Aおよび第2領域2Bの温度は、約120℃〜220℃に保たれることが望ましい。ヒータ60により加熱された窒素ガスにより、第1領域2Aが再生されると考えられる。V61を介して導入された水素ガスにより、第2領域2Bが再生されると考えられる。たとえば、再生ガスを第2精製塔2に導入してから0.5時間〜3時間が経過するまでを加熱再生工程としてもよい。加熱再生工程に要する時間は、第2精製塔2の容量や再生ガスの温度により適宜調整され得る。
【0075】
《冷却工程》
本工程は、加熱再生工程の後に行われる工程である。本工程においては、V23、V24、およびV60を開とし、その他のバルブを閉とし、常温の窒素ガスを第2精製塔2に流通させ、第2精製塔2を冷却する工程である。たとえば、第1領域2Aおよび第2領域2Bの温度が常温に達するまでを冷却工程としてもよい。
【0076】
《パージ工程》
本工程は、冷却工程の後に行われる工程である。本工程においては、V22およびV24を開とし、その他のバルブを閉とし、精製ガスを第1精製塔1から第2精製塔2に導入し、第2精製塔2を精製ガスにてパージする工程である。たとえば、精製ガスによる第2精製塔2のパージを開始してから5分〜20分が経過するまでをパージ工程としてもよい。パージ工程に要する時間は、第2精製塔2の容量により適宜調整され得る。
【0077】
《復圧工程》
本工程は、パージ工程の後に行われる工程である。本工程においては、V22を開とし、その他のバルブを閉とし、精製ガスを第1精製塔1から第2精製塔2に導入し、第2精製塔2を昇圧する工程である。たとえば、第2精製塔2の圧力が第2精製塔2の運転圧力に達するまでを復圧工程としてもよい。第2精製塔2の運転圧力は、たとえば0.1MaG以上0.9MPaG以下であってもよい。
【0078】
《両塔運転工程》
本工程は、復圧工程の後に行われる工程である。本工程においては、V21およびV25を開とし、その他のバルブを閉とし、第1精製塔1および第2精製塔2により精製ガスを製造する工程である。本工程は、たとえば5分〜20分行われてもよい。両塔運転工程を経た後、第2精製塔2を用いた精製ガスの製造が行い得る。第1精製塔1は、前述の脱圧工程、加熱工程、加熱再生工程、冷却工程、パージ工程、復圧工程、および両塔運転工程により再生され得る。
【0079】
以上の通り、精製ガスの製造装置100が2つの精製塔を備えることにより、1塔を原料ガス中の不純物の除去(すなわち、精製ガスの製造)に使用し、その間に他の精製塔を再生することができる。すなわち、精製ガスの製造を連続して行うことができる。以下の表1には、各工程における、V21〜V25、V60、およびV61のポジションが示されている。
【実施例】
【0081】
以下、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
【0082】
<精製ガスの製造>
《実施例1》
1.原料ガスの導入工程1
図1に記載の構成を有する装置が準備された。以下に示すヘリウムを主成分とするガスが、反応器より原料ガスとして導入された。
原料ガス流量:300NL/min、
原料ガス中の水素濃度:180vol.ppm、
原料ガス中のメタン濃度:120vol.ppm、
原料ガス中の酸素濃度:10vol.ppm、
原料ガスの露点:−20℃。
原料ガス圧力:0.2MPaG。
【0083】
(酸素供給工程)
酸素供給源から、第1接続路L1を介して触媒塔50の入口において、酸素ガスが原料ガスに供給された(酸素供給工程)。酸素供給源から供給された酸素量は、130Ncc/minである。これにより、原料ガス中の酸素濃度は430vol.ppmとなった。
【0084】
酸素供給工程を経た原料ガスが、熱交換器30に導入された。酸素供給工程を経た原料ガスは、熱交換器30において触媒塔50を経た原料ガスと間接熱交換させることにより昇温された。熱交換器30から導出された酸素供給工程を経た原料ガスは、昇温手段40により更に昇温された。酸素供給工程を経た原料ガスは、その後触媒塔50に導入された。
【0085】
2.触媒反応工程
触媒塔50内で、原料ガス中の可燃成分(すなわち、水素およびメタン)が酸素存在下で触媒反応に供された。触媒塔50に用いられた触媒は、固形成分としてパラジウムおよび酸化アルミニウムを含んでいる。触媒中のパラジウムと酸化アルミニウムとの質量比は、約0.5:約99.5であった。触媒反応は、酸素存在下で触媒反応温度300℃にて行われた。これにより、可燃成分が水分および二酸化炭素に転化された。
【0086】
3.原料ガス導入工程2
触媒塔50を経た原料ガスが、原料ガス熱交換器30に導入された。触媒塔50を経た原料ガスは、熱交換器30において酸素供給工程を経た原料ガスと間接熱交換させることにより20℃まで降温された。20℃まで降温された原料ガスは、その後第1精製塔1に導入された。
【0087】
4.精製ガスの製造(水分吸着除去工程、酸素除去工程、および精製ガス導出工程)
触媒塔50から導出された原料ガスが第1精製塔1に導入され、精製ガスが製造された。精製ガスの製造条件は以下の通りである。
原料ガス流量:300NL/min、
原料ガス中の酸素濃度:100vol.ppm、
原料ガス中の二酸化炭素濃度:120vol.ppm、
原料ガスの露点:−15℃、
原料ガス中の水素濃度:1vol.ppm以下、
原料ガス中のメタン濃度:1vol.ppm以下、
精製塔吸着圧力(原料ガス圧力):0.2MPaG、
精製塔吸着温度(原料ガス温度):20℃、
ゲッター剤:[酸化亜鉛:酸化アルミニウム:酸化銅=約45:約12:約43(質量比)]、
ゼオライト:商品名「F−9」(東ソー(株)より入手)。
【0088】
触媒塔50を経た原料ガスが、第1精製塔1に導入された。第1精製塔1内の第1領域1Aにおいて、原料ガス中の水分および二酸化炭素がゼオライトにより吸着除去された(水分吸着除去工程)。第1領域1Aを経た原料ガスに含まれる酸素が、第2領域1Bにおいてゲッター剤により除去された(酸素除去工程)。これにより、精製ガスが製造された。精製ガスは、上記反応器に導入された(精製ガス導出工程)。
【0089】
《実施例2》
酸素供給源から供給される酸素量を、100Ncc/minとし、原料ガス中の酸素濃度を360vol.ppmとしたことを除いては、実施例1と同様に精製ガスが製造された。
【0090】
《実施例3》
酸素供給源から供給される酸素量を、150Ncc/minとし、原料ガス中の酸素濃度を495vol.ppmとしたことを除いては、実施例1と同様に精製ガスが製造された。
【0091】
《実施例4〜実施例9》
下記表2に示されるように、原料ガスの主成分が変更されたこと、原料ガス中の可燃成分が変更されたこと、触媒反応温度が変更されたこと、および第1領域1Aにおいてゼオライトに代えて活性アルミナまたはシリカゲルが用いられたことを除いては、実施例1と同様に精製ガスが製造された。
【0092】
《比較例1》
酸素供給源から原料ガスに酸素ガスが供給されなかったことを除いては、実施例1と同様に精製ガスの製造を試みた。
【0093】
《比較例2》
酸素供給源から供給される酸素量を、90Ncc/minとし、原料ガス中の酸素濃度を300vol.ppmとしたことを除いては、実施例1と同様に精製ガスの製造を試みた。
【0094】
《比較例3》
酸素供給源から供給される酸素量を、200Ncc/minとし、原料ガス中の酸素濃度を670vol.ppmとしたことを除いては、実施例1と同様に精製ガスの製造を試みた。
【0095】
<評価>
各実施例および各比較例において第1精製塔1から導出されたガスに含まれる可燃成分、酸素、水分、および二酸化炭素量が、ガスクロマトグラフィー(商品名:「GC2014ATF」((株)島津製作所より入手)により測定された。
【0096】
(評価基準)
下記表2における評価基準は以下の通りである。
A:精製ガス中の水素濃度、炭化水素濃度、酸素濃度、および二酸化炭素濃度がそれぞれ2vol.ppm以下であり、かつ、露点が−76℃以下である場合、
B:精製ガス中の水素濃度、炭化水素濃度、酸素濃度、および二酸化炭素濃度のいずれかが2vol.ppmよりも高いか、または、露点が−76℃よりも高い場合。
【0097】
【表2】
【0098】
<結果>
上記表2に示されるように、実施例は精製ガス中の可燃成分、酸素、水分、および二酸化炭素量が抑制されていた。そのため、精製ガス中の可燃成分を除去する設備を新たに設けることを要しない。本発明においては、1つの精製塔内に第1領域と第2領域とが含まれている。そのため、少なくとも2塔の精製塔があれば、連続運転を行い得る。また、1領域と第2領域との間に冷却手段を設けることを要しなかった。すなわち、原料ガスが不純物として少なくとも可燃成分を含む際に、コストが削減された精製ガスの製造装置および精製ガスの製造方法が提供されることが示された。
【0099】
本実施例においては、精製ガスを得るためには触媒塔に導入される原料ガスの酸素濃度が360vol.ppm以上495vol.ppm以下であることが好ましいことが理解できる。なお、当該値は原料ガス中の可燃成分の量や、精製塔に含まれるゲッター剤の量等に応じて適宜に変更し得ることは言うまでもない。
【0100】
比較例1および比較例2は、第1精製塔1から導出されたガス中の炭化水素濃度が2vol.ppmよりも高く、精製ガスを得られなかった。触媒塔に導入された原料ガス中の酸素濃度が360vol.ppm未満であったため、触媒塔における触媒反応が十分に進行しなかったと考えられる。
【0101】
比較例3は、第1精製塔1から導出されたガス中の酸素濃度が2vol.ppmよりも高く、精製ガスを得られなかった。触媒塔に導入された原料ガス中の酸素濃度が495vol.ppmを超えていたため、精製塔に導入された原料ガス流の酸素濃度が過剰であったものと考えられる。
【0102】
今回開示された実施例および実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。特許請求の範囲の記載によって確定される技術的範囲は、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含む。