特許第6695377号(P6695377)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6695377
(24)【登録日】2020年4月23日
(45)【発行日】2020年5月20日
(54)【発明の名称】ベビーリーフ混合装置
(51)【国際特許分類】
   B01F 5/26 20060101AFI20200511BHJP
   B01F 3/18 20060101ALI20200511BHJP
   A23L 19/00 20160101ALN20200511BHJP
   A23N 15/00 20060101ALN20200511BHJP
【FI】
   B01F5/26
   B01F3/18
   !A23L19/00 A
   !A23N15/00 F
【請求項の数】3
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2018-74417(P2018-74417)
(22)【出願日】2018年4月9日
(65)【公開番号】特開2019-181359(P2019-181359A)
(43)【公開日】2019年10月24日
【審査請求日】2018年4月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】305035369
【氏名又は名称】株式会社果実堂
(74)【代理人】
【識別番号】100080160
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 憲一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149205
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 泰央
(72)【発明者】
【氏名】高瀬 貴文
【審査官】 大谷 光司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−121701(JP,A)
【文献】 特開2017−131138(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23N 1/00−17/02
A23L 19/00
B01F 5/26
B01F 3/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
篩棒を横架した昇降自在の篩枠と、
前記篩枠が水平状態を保持しながら昇降作動するための支柱フレームと、
よりなり、
前記篩枠は上下複数段に設けられ、各篩枠が順次上昇自在とし、
当該複数の篩枠が並列した際に前記篩棒が略面一に一定間隔で並列し、
前記篩枠上に混合するための多種のベビーリーフを載置可能に構成してなる多種のベビーリーフ混合装置。
【請求項2】
前記上下複数段に設けた篩枠を入れ子状に構成したことを特徴とする請求項1に記載の多種のベビーリーフ混合装置。
【請求項3】
篩枠は上中下の三段に構成し、各段の篩枠は順次上昇自在とし、上昇時に上面載置の多種のベビーリーフを篩棒の間から落下しながら混合することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の多種のベビーリーフ混合装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、多種の摘採したベビーリーフを均一に混合することができるベビーリーフ混合装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ベビーリーフはスーパーマーケットやデパートメントストアなどでサラダやパスタなどの料理用として種々のリーフを混合し、袋詰めして販売されている。この種々のベビーリーフの混合は、料理の見映えを向上させる配色と共に、栄養バランスにも配慮されて作製されている。そのため、この種々のベビーリーフの混合は全体がバランスよく混合させる必要があり、人手による上昇落下作業での混合手段や、種々のベビーリーフを収納した容器を回転する回転混合手段などにより混合される必要がある。
【0003】
特許文献1では、収穫した複数のベビーリーフを横長の円筒状のドラムに収納し、上流から下流に向けて下方傾斜に設置したこのドラムを回転し、ドラム内部にベビーリーフを収納し、回転混合しながら次工程に進行する技術について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017−131138号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献1に記載された混合装置では、ドラムの回転によって多種のベビーリーフが均一に混合される一方、ドラムが回転する際のねじれ応力がベビーリーフに生起されるため、若葉や薄い葉で構成されたベビーリーフが損傷しやすく、ちぎれたりして混合野菜としての商品価値を損なう虞があった。
【0006】
そこで本発明は、かかる問題を解消するため、若葉や薄い葉で構成されたベビーリーフを混合する際に、損傷やちぎれたりする虞のないベビーリーフの混合装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の態様は、篩棒を横架した昇降自在の篩枠と、前記篩枠が水平状態を保持しながら昇降作動するための支柱フレームと、よりなり、前記篩枠は上下複数段に設けられ、各篩枠が順次上昇自在とし、当該複数の篩枠が並列した際に前記篩棒が略面一に一定間隔で並列し、前記篩枠上に混合するための多種のベビーリーフを載置可能に構成したことを特徴とする。
【0008】
また、この発明の他の態様は、前記上下複数段に設けた篩枠が入れ子状に構成したことを特徴とする。
【0009】
また、この発明の他の態様は、篩枠は上中下の三段に構成し、各段の篩枠は順次上昇自在とし、上昇時に上面載置の多種のベビーリーフを篩棒の間から落下しながら混合することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明によれば、篩棒を横架した昇降自在の篩枠と、前記篩枠が水平状態を保持しながら昇降作動するための支柱フレームと、よりなり、前記篩枠は上下複数段に設けられ、各篩枠が順次上昇自在とし、当該複数の篩枠が並列した際に前記篩棒が略面一に一定間隔で並列し、前記篩枠上に混合するための多種のベビーリーフを載置可能に構成したため、このように構成した篩枠にベビーリーフ塊を載置して上昇させると、積層された多種のベビーリーフ塊を篩棒だけで支持することとなり、不安定な支持状態を形成する。その結果、ベビーリーフ塊は篩枠の昇降作動に応じて重心が変動し、篩棒同士に設けた隙間から篩棒を中心として次々と回転落下する。
【0011】
このようにベビーリーフ塊が次々と回転落下することで、多種のベビーリーフ塊を混合することができる。また、多種のベビーリーフ塊を上昇、落下させて混合する行為は人手による混合行為に類似しており、混合作業中にベビーリーフを損傷する蓋然性を低減することができる。
【0012】
また、篩が上下複数段設けられ、各篩枠がそれぞれ順次上昇自在に構成されているため、ベビーリーフ塊が回転落下する際の落下距離を一定とすることができ、落下によるベビーリーフへの衝撃を制御してベビーリーフが損傷する蓋然性を可及的に低減することができる。
【0013】
また、積層された多種のベビーリーフ塊を一定距離だけ落下させることで、ベビーリーフ塊の回転角度が一定となり単純な回転落下運動でありながらベビーリーフ塊を均一な混合状態にすることができる。
【0014】
請求項に係る発明によれば、前記上下複数段に設けた篩枠を入れ子状に構成したため、各篩枠に横架した各篩枠内の篩棒が略水平レベルで略面一に並列することができる。
【0015】
請求項3に係る発明によれば、篩枠は上中下の三段に構成し、各段の篩枠は順次上昇自在とし、上昇時に上面載置の多種のベビーリーフを篩棒の間から落下しながら混合することとしたため、ベビーリーフ塊は上段、中段、下段の順番で順次一段下方の篩枠との一定距離を落下することとなり、多種の積層されたベビーリーフが損傷する蓋然性を可及的に低減することができる。
また、篩枠上に載置した多種の積層されたベビーリーフ塊は、各段の篩枠に固定された篩棒が上昇することで、各篩棒上に載置されているベビーリーフ塊だけが上昇し、篩棒上において不安定な支持状態を形成し、篩枠の上昇作動による加速度などで篩棒を中心に篩棒の左右いずれかに回転落下する。
【0016】
その結果、回転落下したベビーリーフ塊と、その下の段の篩枠に固定された篩棒上に載置されている非上昇のベビーリーフ塊とが接触することで、載置されているベビーリーフ塊が揺動して不安定な状態を形成し、その後、不安定な状態のベビーリーフ塊を支持する篩棒が上昇することで、ベビーリーフ塊が回転落下しやすい状態を形成することができる。このように回転落下運動をベビーリーフ塊が繰り返すことで多種の積層されたベビーリーフ塊を均一に混合することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態に係るベビーリーフ混合装置を示す斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係るベビーリーフ混合装置の構造の詳細を示す斜視図である。
図3】上中下の三段の篩枠の吊下状態を示す斜視図である。
図4】上段篩枠が最上段に上昇したときの上、中段篩枠のワイヤーの吊下状態を示す斜視図である。
図5】下段篩枠が最下段にあるときのワイヤーの吊下状態を示す斜視図である。
図6】上中下の三段の篩枠を重ねた状態を示す平面図である。
図7図6のA方向視図である。
図8】ワイヤーの吊下機構の要部を示す平面視の説明図である。
図9】ワイヤーの吊下機構の要部を示す側面視の説明図である。
図10】定位置にある三段の篩枠にベビーリーフを投入した直後の図である。
図11】上段篩枠が上昇を開始し、高さL/2上昇したときの図である。
図12】上段篩枠が高さL/2上昇後も上昇を続け、これに引っ張られて中段篩枠が上昇している図である。
図13】上段篩枠が高さLまで上昇し、上段、中段篩枠が上昇を停止し、下段篩枠が上昇を開始する図である。
図14】下段篩枠の上昇により、篩棒で支えられたベビーリーフ塊が篩棒を中心として回転して、次々と塊になって抜け落ちていく図である。
図15】下段篩枠が高さL/2上昇し、これに持ち上げられて中段篩枠が上昇を開始する図である。
図16】中段、下段篩枠の上昇により、篩棒に残っているベビーリーフ塊が中段、下段篩枠と一緒に上昇しながら、次々と落下していく図である。
図17】中段、下段篩枠が高さLまで上昇し、停止したときの図である。
図18】上中下の三段の篩枠の上昇動作を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
この発明の要旨は、篩棒を横架した昇降自在の篩枠と、前記篩枠が水平状態を保持しながら昇降作動するための支柱フレームと、よりなり、前記篩枠は上下複数段に設けられ、各篩枠が順次上昇自在とし、当該複数の篩枠が並列した際に前記篩棒が略面一に一定間隔で並列し、前記篩枠上に混合するための多種のベビーリーフを載置可能に構成し、前記上下複数段に設けた篩枠を入れ子状に構成しており、さらに、篩枠は上中下の三段に構成し、各段の篩枠は順次上昇自在とし、上昇時に上面載置の多種のベビーリーフを篩棒の間から落下しながら混合することを特徴としたことにある。
【0019】
以下図面に基づき本発明の実施形態に関して詳説する。なお、以下の説明では、ベビーリーフ混合装置の幅員の短手方向(図1の斜視図の左右の方向)に沿う方向をX方向、幅員の長手方向(図1の斜視図の前後の方向)に沿う方向をY方向、上下方向(図1の斜視図の上下の方向)に沿う方向をZ方向とする。また、図面中の括弧を付した符号は、その部位に対応する他の同等の部位を示す。
【0020】
まず、本発明の実施形態の装置の構造について説明する。図1の斜視図に示すように、ベビーリーフ混合装置1の全体フレーム構造は、略長方形としており、構造について大別すると、構造物の骨格をなすベルトコンベア基台30上に立設された躯体10と、躯体内部に昇降自在に吊下された上中下の三段の篩枠100,200,300と、シリンダー102a、102bなどからなる篩枠100,200,300の昇降手段とから構成されている。
【0021】
図2の斜視図に示すように、構造物の骨格をなす躯体10の下方には、前方にベビーリーフの取り出し部を有する薄型長方形のベルトコンベア基台30を配設している。そして、基台フレーム11のそれぞれの四隅には支柱フレーム12を立設し、その上端に方形状の上段フレーム13を水平状態に配設する。そして、上段フレーム13の中央部にはメインフレーム17、19を横架し、このメインフレーム17、19を互いに交差した田の字状に構成する。
【0022】
また、支柱フレーム12の上端からやや下の略中段上部には同じく方形状の中段フレーム14を水平状態に配設する。そして、中段フレーム14の中央部にはメインフレーム18、20を横架し、このメインフレーム18、20を互いに交差した田の字状に構成する。また、メインフレーム17、19及びメインフレーム18、20同士の接合部分を、ボルト、ナット及び固定金具を用いて連結固定する。
【0023】
また、上段フレーム13の後端中央部と、中段フレーム14の後端中央部とを、上下にコの字状の連結フレーム15で連結固定する。そして、連結フレーム15の後端部の上部に後方フレーム21、22を、下部に後方フレーム23、24を、それぞれ突設する。この連結フレーム15からなる突設部及び後方フレーム21乃至24は、後述する篩枠100,200,300の昇降手段であるシリンダー102a、102bのシリンダー本体112a、112bの取付け部となる。
【0024】
また、上段フレーム13の前端中央部と、中段フレーム14の前端中央部とを、上下に逆コの字状のガイド用補助フレーム16で連結固定する。このガイド用補助フレーム16のコの字状の空間は、後述する上下方横架操作杆101、301の摺動スペースとなる。
【0025】
ベビーリーフ混合装置1の躯体10は以上のような構造となっており、その下方に配設したベルトコンベア基台30には前方向に回動するベルトコンベア31を敷設している。また、ベビーリーフの投入はベルトコンベア31側縁から行い、混合後のベビーリーフの取り出しは、ベルトコンベア31の終端から行う。
【0026】
次に、ベビーリーフを混合するための上中下の三段の篩枠100,200,300について説明する。図2に示すように、躯体10の内部空間には上中下の三段の篩枠100,200,300が、昇降自在に吊下されている。そして、各篩枠100,200,300は、平面視で枠体の間に不均一な間隔を保持して多数の篩棒を並列して横架し、各篩棒の間隔は上中下の三段の篩枠100,200,300を重ねた際に重複しないで略水平方向で並列する横架形態としている。
【0027】
以下、篩枠100,200,300とその吊下げワイヤーについて詳説する。図3に示すように、篩枠は上段篩枠100、中段篩枠200、下段篩枠300の三段で構成している。そして、図4に示すように、上篩枠100は4本のワイヤー151、152により昇降自在に吊下され、後述するシリンダー102a、102bによるワイヤーの伸縮作動により昇降自在となる。また、中段篩枠200は4本のワイヤー251、252により上段篩枠100に吊下げ連結されている。
【0028】
また、図3図5に示すように、下段篩枠300は、上段篩枠100と同様に4本のワイヤー351、352で吊下され、後述するシリンダー302a、302bの伸縮作動により昇降自在に形成されている。
【0029】
上下段篩枠100、300の昇降操作を行う上下段左右側ワイヤー151、152及び351、352は、上下段篩枠100、300上方の躯体10に進退自在に配設した後述する上下方横架操作杆101、301と、上下段篩枠100、300の側縁との間に介設されている。
【0030】
すなわち、前記ワイヤーは、上段篩枠100の左右側方に張設した上段左右側ワイヤー151、152と、下段篩枠300の左右側方に張設した下段左右側ワイヤー351、352とにより構成しており、それぞれ、上下方横架操作杆101、301の進退作動により上下段篩枠100、300の昇降操作を行う。なお、詳細は後述する。
【0031】
次に、各篩枠100,200,300の構造について、下段篩枠300を例に図5に基づき説明する。下段篩枠300は下段前枠体331、下段後枠体335、下段右枠体330a、下段左枠体330bからなる略方形状に構成している。そして、下段前枠体331と下段後枠体335との間に不均一な間隔を保持して篩棒332乃至334を並列横架することにより、略梯子状の構造を形成している。また、図3図4に示すように、上段篩枠100及び中段篩枠200は下段篩枠300と同様に略梯子状の構造を形成しており、詳細の説明は省略する。
【0032】
図6は、上中下の三段の篩枠100,200,300を重ねた水平面状態を示す平面図である。図6に示すように、上段篩枠100の左右の幅員は、中段篩枠200の幅員よりも狭く、さらに中段篩枠200の幅員は下段の篩枠300の幅員より狭く形成し各篩枠は入れ子状の構造としている。
【0033】
また、上段篩枠100及び中段篩枠200の上段左右枠体130a、130b及び中段左右枠体230a、230bには、各左右枠体の前後端部に重ねてそれぞれ位置決め棒161及び261を固定している。この位置決め棒161及び261は、上段左右枠体130a、130b及び中段左右枠体230a、230bに重ねて固定連結することにより、上中下の三段の篩枠100,200,300を重ねた場合に、図7に示すように、各篩枠100,200,300が入れ子状になって各枠内の篩棒が略水平レベルで略面一に並列することを可能とするものである。
【0034】
また、図2の拡大図に示すように、上段及び中段の位置決め棒161、261の前後端部は、それぞれブラケット金具172、272に連結固定し、下段枠体300の左右側枠体330a、330bの前後端部は、ブラケット金具372に連結固定している。
【0035】
そして、ブラケット金具172、272及び372は、躯体10の四隅の支柱フレーム12に垂設した溝付ガイド170に摺動コマ171、271及び371を介して昇降自在に遊嵌されている。これにより、ブラケット金具172、272及び372に連結した支持棒161を介して上中下の三段の篩枠100,200,300が水平状態を保持しながら躯体10の枠内で昇降作動をするように構成されている。
【0036】
次に、上中下の三段の篩枠100,200,300の昇降操作手段について説明する。
本装置では、上段篩枠100及び中段篩枠200の昇降用にシリンダーを2個、下段篩枠300の昇降用にシリンダーを2個の合計4個使用し、シリンダー102a、102bのピストンロッド113a、113bの収縮伸張動作により後述するワイヤーに吊下されている上段篩枠100及び中段篩枠200を昇降させ、シリンダー302a、302bのピストンロッド313a、313bの収縮伸張動作により後述するワイヤーに吊下されている下段篩枠300を昇降させる。
【0037】
上中段篩枠100、200の昇降作動をワイヤーを介して操作するための昇降用の左右のシリンダー102a、102bは、図4に示すように、躯体10の枠内の長手方向に沿って左右に並列状態に配設している。
【0038】
そして、本装置1の図8の平面図及び図9の側面図に示すように、左右のシリンダー本体112a、112bの各基部は、固定金具115、116を使用して躯体10の後方に突設した後方フレーム21、22及びメインフレーム19に固定される。
また、左右のシリンダー102a、102bのピストンロッド112a、112bの先端部は、後述するワイヤー151、152を接続する上方横架操作杆101にそれぞれ固定される。
【0039】
上方横架操作杆101は、シリンダーの伸縮作動をワイヤー作動に伝達するための変換機構であり、その中央部は躯体10の天井部に長手方向に横架したメインフレーム17に摺動コマ117を介して摺動変位するように構成されている。また、後述する上篩枠100の昇降用ワイヤー151、152と接続し、上方横架操作杆101が図8に示す実線矢印方向に変位することにより前記昇降用ワイヤー151、152を引っ張り、上段篩枠100を上昇させる。
【0040】
また、図8中114は上方横架操作杆101の左右端から三角形頂部に至る上方傾斜補強杆114であり、当該上方傾斜補強杆114の三角形の頂部は摺動コマ118を介して上方横架操作杆101と同様に摺動変位し、左右のシリンダー102a、102bの伸縮作動が各ワイヤーに偏奇荷重をかけずに均等に過負荷なくかかるように構成している。なお、図8中16は上方傾斜補強杆114及び後述する下方傾斜補強杆314の三角形の頂部がメインフレーム17から躯体10の外方にはみ出す際のガイド用補助フレーム16である。
【0041】
次に、下段篩枠300の昇降作動をワイヤーを介して操作するための昇降用の左右のシリンダー302a、302bは、図4に示すように、上方横架操作杆101と同様に、躯体10の枠内の長手方向に沿って左右に並列状態に配設している。
【0042】
そして、図8の平面図及び図9の側面図に示すように本装置1は左右のシリンダー本体312a、312bの各基部は固定金具315、316を使用して躯体10の後方に突設した後方フレーム23、24及びメインフレーム20に固定される。
また、左右のシリンダー302a、302bのピストンロッド312a、312bの先端部は、後述するワイヤー351、352を接続する下方横架操作杆301にそれぞれ固定される。
【0043】
下方横架操作杆301は、シリンダーの伸縮作動をワイヤーに伝達するための変換機構であり、その中央部は躯体10の天井部に長手方向に横架したメインフレーム18に摺動コマ317を介して摺動変位するように構成されている。また、後述する下篩枠300の昇降用ワイヤー351、352と接続し、下方横架操作杆301が図8に示す実線矢印方向に変位することにより前記昇降用ワイヤー351、352を引っ張り、下段篩枠300を昇降させる。なお、ワイヤーを操作するための上下方横架操作杆101、301はL形アングルを使用して形成している。
【0044】
また、図中314は下方横架操作杆301の左右端から三角形頂部に至る下方傾斜補強杆314であり、当該下方傾斜補強杆314の三角形の頂部は摺動コマ318を介して下方横架操作杆301と同様に摺動変位し、左右のシリンダー302a、302bの伸縮作動が各昇降用ワイヤー351、352に偏奇荷重をかけずに昇降作動できるように構成している。
【0045】
本装置1では、上方横架操作杆101を上段篩枠100の昇降用に1個、下段篩枠300の昇降用に1個の合計2個使用する。中段篩枠200の昇降用に使用していないのは、中段篩枠200は上段篩枠100に連結ワイヤー251、252を介して上下に連結されているため、最下段の定位置から高さL/2までは上段篩枠100に引っ張られて上昇し、高さL/2から高さLまでは、下段篩枠300の上昇によって持ち上げられるよう構成しているからである。なお、詳細は後述する。
【0046】
次に、上段篩枠100及び中段篩枠200の昇降用のワイヤーとの連結形態について説明する。図4に示すように、上中段の篩枠100、200の左右側縁に沿って吊下した左右の上段篩枠100及び中段篩枠200の昇降用のワイヤーは、それぞれ、上段前枠体131の両端を連結する前端ワイヤー151と、上段後枠体137の両端を連結する後端ワイヤー152と上段篩枠100及び中段篩枠200間を連結した連結ワイヤー251及び252とからなる。
【0047】
前端ワイヤー151の始端は、ブラケット金具181を介して左右の支持棒161に連結固定し、垂直上方に立ち上げて、その後反転ローラー157を介して後方に水平に伸延し、その後反転ローラー156を介して反転して前方に伸延し、終端を上方横架操作杆101に連結固定している。
【0048】
他方、後端ワイヤー152の始端は、ブラケット金具182を介して左右の支持棒161に連結固定し、垂直上方に立ち上げて、その後反転ローラー158を介して前方に水平に伸延し、上方横架操作杆101に連結固定している。
【0049】
次に、下段篩枠300の昇降用のワイヤーとの連結形態について説明する。図5に示すように、下段篩枠300の左右側縁に沿って吊下した前後の下段篩枠300の昇降用のワイヤーは、それぞれ、下段前枠体331の両端を連結する前端ワイヤー351と、下段後枠体335の両端を連結する後端ワイヤー352とからなる。
【0050】
前端ワイヤー351の始端は、ブラケット金具381を介して下段前枠体331の両端に連結固定し、垂直上方に立ち上げて、その後反転ローラー357を介して後方に水平に伸延し、その後反転ローラー356を介して反転して前方に伸延し、終端を下方横架操作杆301に連結固定している。
【0051】
他方、後端ワイヤー352の始端は、ブラケット金具382を介して下段後枠体335の両端に連結固定し、垂直上方に立ち上げて、その後反転ローラー158を介して前方に水平に伸延し、終端を下方横架操作杆301に連結固定している。
【0052】
上中下の三段の篩枠100,200,300の昇降用のワイヤーの接続は、以上説明したとおりである。この場合において、上下篩枠100、300のそれぞれの昇降用のワイヤー151、152及び351、352の伸張収縮する長さはLで、同一である。
また、中段篩枠200の昇降用の連結ワイヤー251、252の長さはL/2である。
【0053】
次に、上記で説明した本装置の一実施形態の構成に基づき、実際にベビーリーフを混合する際の上中下の三段の篩枠100,200,300の上昇動作とベビーリーフの動きについて図10乃至図17により説明する。図中縦軸は各篩枠の上昇する高さ、横軸は図6に示す各篩枠のA方向視の断面を示す。
【0054】
併せて、図18のタイムチャートにより各篩枠100,200,300の上昇作動を説明する。図18中縦軸は一定速度で上昇させたときの各篩枠100,200,300の上昇する高さ、横軸は時間を示す。また、図中のT01乃至T09は経過時間を示し、W100は上段篩枠100の高さ位置、W200は中段篩枠200の高さ位置、W300は下段篩枠300の高さ位置を示す。
【0055】
ベビーリーフの投入前の初期状態では、各篩枠は図6及び図7に示すように、上段篩枠100、中段篩枠200及び下段篩枠300の三段の篩枠が入れ子状になって各篩棒が略面一に並列し、図1の斜視図に示すように最下段の定位置にある。そして、作業者はこの定位置状態の各篩枠100,200,300の上部に混合するベビーリーフを投入する。
【0056】
次に、図10に示すように、投入されたベビーリーフ塊501は上中下の三段の篩枠100,200,300の各篩棒が形成する略面一の面上に積層形成される。(T01)
【0057】
次に、上段篩枠100の上昇作動について説明する。図示しない操作パネルの上昇ボタンを押すと、シリンダー102a、102bのピストンロッド113a、113bを伸張し、上方横架操作杆101は図8に示す実線矢印の方向に押されて実線矢印方向に変位する。これにより、上方横架操作杆101に接続しているワイヤー151はこの動きに連動して実線矢印方向に引っ張られる。
【0058】
そして、ワイヤー151は方向転換ローラー156を介して引っ張られる方向が反転し、破線矢印の方向に引っ張られ、さらに、方向転換ローラー157を介して引っ張られる方向が、水平方向(Y方向)から垂直方向(Z方向)に変換されるため、ワイヤー151は引き上げられる。
【0059】
また、上方横架操作杆101に接続しているワイヤー152もこの動きに連動して実線矢印方向に引っ張られる。これにより、ワイヤー152は、方向転換ローラー158を介して引っ張られる方向が、水平方向(Y方向)から垂直方向(Z方向)に変換されるため、ワイヤー152は引き上げられる。
【0060】
ワイヤー151、152は、上方横架操作杆101に連動しているため、両者の引き上げられる速度は同じになる。よって、上段篩枠100は水平状態を維持して上昇する(T02)。
【0061】
図11に示すように、上段篩枠100が上昇を開始すると、上段篩枠100上のベビーリーフ塊502は上段篩枠100と一緒に上昇する。しかし、上段篩枠100単独では篩棒の間隔は広く、かつ、不均一であるため、篩棒で支えられたベビーリーフ塊502は不安定な支持状態を形成するとともに、上段篩枠100の上昇に伴う加速度などが加わって、間隔の広い、例えば篩棒133と134及び134と135間に設けた隙間から先に篩棒133乃至135を回転の中心として、ベビーリーフ塊503、504が回転して落下する。
【0062】
そして、これを契機として不安定な支持状態が崩れて、間隔の狭い篩棒に残ったベビーリーフ塊502も、次々と塊になって落下する。そして、落下したベビーリーフ塊は、中段篩枠200及び下段篩枠300の篩棒上にベビーリーフ塊505となって積載される。
【0063】
次に、中段篩枠200の上昇動作について説明する。図11において、上段篩枠100の上昇が始まると、中段篩枠200の四隅を懸垂している連結ワイヤー251、252もこれに引っ張られて引き上げられる。しかし、連結ワイヤー251、252の長さがL/2あるため、上段篩枠100が高さL/2に上昇するまでは、中段篩枠200は上昇せず、静止状態を維持する。
【0064】
そして、上段篩枠100が高さL/2まで上昇すると、連結ワイヤー251、252に引っ張られて、中段篩枠200は上段篩枠100と同じ速度で高さ方向にL/2の間隔を維持したまま上昇を開始する(T03)。
【0065】
図12に示すように、中段篩枠200が上昇を開始すると、中段篩枠200上のベビーリーフ塊505も中段篩枠200と一緒に上昇を開始する。
【0066】
そして、上段篩枠100の場合と同様に、ベビーリーフ塊505は、枠体と篩棒の間に設けた広い隙間、例えば篩棒233と234、234と235及び235と236の間に設けた隙間から先に篩棒233乃至236を回転の中心として、ベビーリーフ塊506乃至508が回転して落下する。以下同様に、残ったベビーリーフ塊505も、次々と塊になって落下する。そして、落下したベビーリーフ塊は、下段篩枠300の上にベビーリーフ塊506乃至508となって積載される。
【0067】
この間、上段篩枠100の篩棒で支えられたベビーリーフ塊502は、上段篩枠100の上昇に伴って、篩棒を中心として回転して、次々と塊になって落下し、図13に示すように、上段篩枠100が高さLまで上昇した時には、ほとんど落下してしまう(T04)。
【0068】
そして、図13に示すように、上段篩枠100が高さLまで上昇すると、そこでピストンロッド113a、113bの伸張が停止し、上段篩枠100の上昇は停止する。また、中段篩枠200も高さL/2で上昇を停止する(T05)。
【0069】
次に、下段篩枠300の上昇動作について説明する。上中段篩枠100、200の上昇が停止すると、その停止信号を受けて、シリンダー302a、302bのピストンロッド313a、313bが伸張を開始する。
【0070】
これにより、上段篩枠100の上昇動作の場合と同様に、下方横架操作杆301は実線矢印方向に変位し、下方横架操作杆301に接続しているワイヤー351はこの動きに連動して実線矢印方向に引っ張られ、方向転換ローラー356を介して引っ張られる方向が反転し、破線矢印方向に引っ張られる。そして、方向転換ローラー157を介して引っ張られる方向が、水平方向(Y方向)から垂直方向(Z方向)に変換されるため、ワイヤー151は引き上げられる。
【0071】
また、下方横架操作杆301に接続しているワイヤー352もこの動きに連動して実線矢印方向に引っ張られ、方向転換ローラー158を介して引っ張られる方向が、水平方向から垂直方向に変換されるため、ワイヤー152は引き上げられる。
【0072】
したがって、下段篩枠300の四隅を懸垂しているワイヤー351、352は同じ速度で引き上げられるため、これに接続されている下段篩枠300は水平状態を維持して上昇し、下段篩枠300上のベビーリーフ塊509も、下段篩枠300と一緒に上昇する。
【0073】
そして、図14に示すように、上段篩枠100の場合と同様に、下段篩枠300上のベビーリーフ塊509は、前後枠体と篩棒の間に設けた広い隙間、例えば下段前枠体331と篩棒332、篩棒333と334及び篩棒334と篩枠335の間に設けた隙間から先に下段前枠体331と篩棒332乃至334を回転の中心として回転して、次々とベビーリーフ塊510乃至513になって抜け落ちていく(T06)。
【0074】
次に、下段篩枠300が高さL/2まで上昇すると、図15に示すように、下段篩枠300は中段篩枠200に入れ子状態になって当接する。しかし、下段篩枠300は上昇を継続するため、中段篩枠200は下段篩枠300に下から持ち上げられて一体となって上昇を開始する(T07)。
【0075】
そして、図15に示すように、落下したベビーリーフ塊510乃至513は、最下段の定位置に配設した図示しないベルトコンベア31上にベビーリーフ塊514となって積載する。
【0076】
また、図16に示すように、中段篩枠200上に、まだ落下しないで残っているベビーリーフ塊509は、中下段の篩枠200、300と上昇すると共に、不安定な支持状態が崩れて順次落下する。(T08)
【0077】
その後もピストンロッド313a、313bが伸張を続け、伸張の長さがLになると、そこで、伸張は停止する。このときに、下方横架操作杆301は実線矢印方向に長さL移動し、これによってワイヤー351、352も、それぞれ長さL引っ張られている。したがって、中下段篩枠200、300は高さL上昇し停止する。
【0078】
そして、図17に示すように、中下段の篩枠200、300の上昇が停止し、残ったベビーリーフ塊509も落下して、ベルトコンベア31上には、回転落下により混合されたベビーリーフ塊514が積層される(T09)。
【0079】
このように上中下に形成された三段の篩枠を通る度にベビーリーフ塊が回転落下運動を繰り返すことで、多種の積層されたベビーリーフ塊を均一に混合することができる。
また、篩棒の間隔を不均一にすることによって、篩棒の間隔を不均一にすることによって、篩棒同士の間隔が広い部分から先に落下しやすくし、篩棒で支えることでベビーリーフ塊に形成した安定支持状態を崩壊させ、その落下を契機に残ったベビーリーフ塊も順次塊になって落下するよう構成している。
【0080】
上中下の三段の篩枠100,200,300の上昇動作とベビーリーフ塊の落下の説明は以上のとおりであるが、ベビーリーフ塊の前後方向の動きに着目してさらに詳しく説明する。ここで、図11において、ベビーリーフ塊503を例にとって説明する。ベビーリーフ塊503は篩棒133、134の間を落下する。
【0081】
次に、図12において、ベビーリーフ塊503は篩棒233、234、235の間を篩棒234により二つに分けられてベビーリーフ塊506、507となって落下する。
【0082】
次に、図13に示すベビーリーフ塊506、507の落下によって積層されたベビーリーフ塊509は、図14において篩枠331と篩棒332、333、334の間を三つに区分することでベビーリーフ塊510、511、512となって落下する。他の篩棒においても同様にしてベビーリーフ塊が前後方向に順次振り分けられる。
【0083】
このように上中下の三段の篩枠を順次上昇自在とすることによって、ベビーリーフ塊は篩棒の間を落下するごとに前後方向に振り分けられるため満遍なく混合することができる。
【0084】
ベビーリーフ塊の前後方向の動きは以上の通りであるが、次に、ベビーリーフ塊の落下の順番に着目して別の視点から詳しく説明する。上段篩枠100、中段篩枠200は中央部の篩棒133乃至135、233乃至236の間隔を広くし、両端部の間隔を狭くしている。一方、下段篩枠300では中央部の篩棒332乃至334の間隔を狭くし、両端部の間隔を広くしている。
【0085】
そして、上段篩枠100の上昇過程では篩棒の間隔の広い部分に積層されたベビーリーフ塊503、504を先に落下させ、両端部の間隔の狭い部分に積層したベビーリーフ塊をその後落下させる。
また、中段篩枠200の上昇過程では同様に篩棒の間隔の広い部分に積層されたベビーリーフ塊506乃至508を先に落下させ、両端部の間隔の狭い部分に積層されたベビーリーフ塊をその後に落下させる。
【0086】
また、下段篩枠300と中段篩枠200の上昇過程では、両端部の間隔の広い部分に積層されたベビーリーフ塊510と513を先に落下させ、中央部の篩棒の間隔の狭い部分に積層されたベビーリーフ塊をその後に落下させる。このように構成することでベビーリーフ塊は間隔の広い部分と間隔の狭い部分とを交互に落下して積層する。
【0087】
以上のように、上中下の三段の篩枠を順次上昇自在とすることによって、ベビーリーフ塊は篩棒の間を落下するごとに落下の順番が入れ替わり、上下方向に交互に積層されるため、上下方向に満遍なく混合することができる。
【0088】
以上のような落下過程を経て、混合され、ベルトコンベア31に積層されたベビーリーフ塊513は、図示しない操作パネルの搬出操作ボタンを操作して、ベルトコンベア31を回動させることにより、ベルトコンベア31の終端から搬出することができる。そして、取り出しが完了すると、今度は、原点復帰操作ボタンを操作して、上中下の三段の篩枠100、200及び300を最下段の定位置に下降させ、次の混合作業ができるようにする。
【0089】
以上説明したとおり、本装置1を使用することにより、短時間に多種多量のベビーリーフ塊を傷つけることなく前後方向及び上下方向に均一にバランスよく混合することができる。
【0090】
なお、本発明は上述した実施形態に限られず、上述した実施形態の中で開示した各構成を相互に置換したり組合せを変更したりした構成、公知発明並びに上述した実施形態の中で開示した各構成を相互に置換したり組合せを変更したりした構成、等も含まれる。また、本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
【0091】
例えば、シリンダー102a、102bの代わりに、ステッピングモータやサーボモータなどを使用し、シーケンサ制御によりワイヤー151、152を実線矢印方向に長さL引っ張ったり、長さL戻すことによっても、上記で説明したのと同様の上段篩枠100の昇降動作を実現することができ、同様に、下段篩枠300の昇降動作を実現することもできる。
【0092】
また、本発明の基本はワイヤー151、152を、例えば長さL引っ張ると、それに連結されている篩枠が高さL上昇するものであるため、当該ワイヤーを引っ張るシリンダー102a、102bの位置はどこにあろうと関係がない。
【0093】
従って、シリンダーまたは前記ステッピングモータやサーボモータを本装置の背面または床下に設置し、方向転換ローラーを必要数用いてワイヤー151、152をガイドしながら背面または床下まで導いていけば、その場所から当該ワイヤーに連結されている篩枠の昇降をさせることができることはいうまでもない。
【0094】
また、本装置1の使用中に、人が誤って躯体10のフレームで囲まれた領域内に侵入しないよう安全のために本装置1の背面、側面又は天井等に安全カバーを設けたり、検出センサを設けて、進入禁止領域内に人の進入があったときは、直ちに本装置を自動停止させたり、作業者が安全上の問題や品質上の問題を察知したときには、緊急停止ボタンを操作して作業を停止することができるよう、操作パネルに緊急停止ボタンを設けたり、第三者に現在運転中であることを知らせる赤橙緑などの警告灯の点灯、点滅や警告音を発するなどの安全装置や表示装置を適切に設けることができることはいうまでもない。
【0095】
また、この装置の用途は、ベビーリーフの混合に限定されるものではなく、ベビーリーフと同程度の葉菜の混合に使用できることはいうまでもない。また、混合する葉菜の種類や葉の形状、大きさ等に応じて、各篩枠の篩棒の本数や不均一の間隔を適宜変更できることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0096】
1 ベビーリーフ混合装置
10 躯体
11 基台フレーム
12 支柱フレーム
13 上段フレーム
14 中段フレーム
15 連結フレーム
16 ガイド用補助フレーム
17〜20 メインフレーム
21〜24 後方フレーム
30 ベルトコンベア基台
31 ベルトコンベア
100 上段篩枠
101 上方横架操作杆
102a、b シリンダー
112a、b シリンダー本体
113a、b ピストンロッド
114 上方傾斜補強杆
117 摺動コマ
118 摺動コマ
130a、b 上段左右枠体
131 上段前枠体
137 上段後枠体
151 ワイヤー
152 ワイヤー
156 方向転換ローラー
157 方向転換ローラー
158 方向転換ローラー
161 支持棒
170 溝付ガイド
171 摺動コマ
172 ブラケット金具
181、182 ブラケット金具
200 中段篩枠
230a、b 中段左右枠体
231 中段前枠体
238 中段後枠体
251 連結ワイヤー
252 連結ワイヤー
261 支持棒
271 摺動コマ
272 ブラケット金具
300 下段篩枠
301 下方横架操作杆
302a、b シリンダー
312a、b シリンダー本体
313a、b ピストンロッド
314 下方傾斜補強杆
317 摺動コマ
318 摺動コマ
330a、b 下段左右枠体
331 下段前枠体
335 下段後枠体
351 ワイヤー
352 ワイヤー
356 方向転換ローラー
357 方向転換ローラー
358 方向転換ローラー
371 摺動コマ
372 ブラケット金具
381、382 ブラケット金具
501〜514 ベビーリーフ塊
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18