(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記容量補償パターンはグラウンド電圧が印加されるか、または前記タッチ電極に印加される電圧と異なるレベルの電圧が印加される、請求項1に記載のタッチ表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の一部の実施形態を例示的な図面を参照して詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加するに当たって、同一な構成要素に対しては、たとえ他の図面上に表示されても、できる限り同一な符号を有することができる。また、本発明を説明するに当たって、関連した公知構成または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすることがあると判断される場合には、その詳細な説明は省略することができる。
【0028】
また、本発明の構成要素を説明するに当たって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語により当該構成要素の本質や回順序、順序、または個数などが限定されない。ある構成要素が他の構成要素に“連結”、“結合”、または“接続”されると記載された場合、その構成要素はその他の構成要素に直接的に連結または接続できるが、各構成要素の間に更に他の構成要素が“介在”されるか、または各構成要素が他の構成要素を通じて“連結”、“結合”、または“接続”されることもできると理解されるべきである。
【0029】
図1は、実施形態に係るタッチ表示装置100のシステム構成図である。
【0030】
図1を参照すると、実施形態に係るタッチ表示装置100は、映像を表示するための映像表示機能と、ユーザのタッチをセンシングするタッチセンシング機能を提供することができる。
【0031】
実施形態に係るタッチ表示装置100は、映像表示のために、データラインとゲートラインが配置される表示パネル110と、表示パネル110を駆動するためのディスプレイ駆動回路120などを含むことができる。
【0032】
ディスプレイ駆動回路120は、機能的に見る時、データラインを駆動するためのデータ駆動回路と、ゲートラインを駆動するためのゲート駆動回路と、データ駆動回路及びゲート駆動回路を制御するためのコントローラなどを含むことができる。
【0033】
ディスプレイ駆動回路120は、1つ以上の集積回路で具現できる。
【0034】
実施形態に係るタッチ表示装置100は、タッチセンシングのために、タッチセンサー(Touch Sensor)として複数のタッチ電極TEが配置され、複数のタッチ電極TEの全体または一部と電気的に連結される複数のタッチラインTLが配置されたタッチパネルTSPと、タッチパネルTSPを駆動してタッチ有無またはタッチ位置をセンシングするタッチ回路130などを含むことができる。
【0035】
タッチ回路130は、タッチパネルTSPを駆動するためにタッチパネルTSPにタッチ駆動信号を供給し、タッチパネルTSPからタッチセンシング信号を検出し、これに基づいて、タッチ有無及び/又はタッチ位置(タッチ座標)をセンシングする。
【0036】
このようなタッチ回路130は、タッチ駆動信号を供給し、タッチセンシング信号を受信するタッチ駆動回路と、タッチ有無及び/又はタッチ位置(タッチ座標)を算出するタッチコントローラなどを含んで具現されることもできる。ここで、タッチ駆動信号は一定電圧値を有するDC信号、または所定の振幅を有してハイレバルとローレベルの間でスイングされ、複数のパルスからなるACタイプの信号でありうる。
【0037】
タッチ回路130は、1つまたは2つ以上の部品(例:集積回路)で具現されることができ、ディスプレイ駆動回路120と別途に具現されることもできる。
【0038】
また、タッチ回路130の全体または一部は、ディスプレイ駆動回路120またはその内部回路と統合されて具現できる。例えば、タッチ回路130のタッチ駆動回路はディスプレイ駆動回路120のデータ駆動回路と共に集積回路で具現できる。
【0039】
一方、実施形態に係るタッチ表示装置100はタッチ電極TEに形成されるキャパシタンス(Capacitance)に基づいてタッチをセンシングすることができる。
【0040】
実施形態に係るタッチ表示装置100はキャパシタンス基盤のタッチセンシング方式であって、ミューチュアル−キャパシタンス(Mutual-capacitance)基盤のタッチセンシング方式によりタッチをセンシングすることもでき、セルフ−キャパシタンス(Self-capacitance)基盤のタッチセンシング方式によりタッチをセンシングすることもできる。
【0041】
ミューチュアル−キャパシタンス(Mutual-capacitance)基盤のタッチセンシング方式の場合、複数のタッチ電極TEはタッチ駆動信号が印加される駆動タッチ電極(駆動電極、送信電極、または駆動ラインともいう)と、タッチセンシング信号がセンシングされ、駆動電極とキャパシタンスを形成するセンシングタッチ電極(センシング電極、受信電極、またはセンシングラインともいう)に分類できる。
【0042】
タッチ電極TEで駆動タッチ電極のうち、同一な行(または、同一な列)に配置された駆動タッチ電極は電気的に互いに連結されて1つの駆動タッチ電極ラインを形成する。
【0043】
タッチ電極TEでセンシングタッチ電極のうち、同一な列(または、同一な行)に配置されたセンシングタッチ電極は、電気的に互いに連結されて1つのセンシングタッチ電極ラインを形成する。
【0044】
このようなミューチュアル−キャパシタンス基盤のタッチセンシング方式の場合、指、ペンなどのポインタの有無に従う駆動タッチ電極(駆動タッチ電極ライン)とセンシングタッチ電極(センシングタッチ電極ライン)との間のキャパシタンス(ミューチュアル−キャパシタンス)の変化に基づいてタッチ有無及び/又はタッチ座標などを検出する。
【0045】
セルフ−キャパシタンス(Self-capacitance)基盤のタッチセンシング方式の場合、各タッチ電極TEは駆動タッチ電極の役割(タッチ駆動信号印加)とセンシングタッチ電極の役割(タッチセンシング信号検出)を全て有する。
【0046】
即ち、各タッチ電極TEにタッチ駆動信号が印加され、タッチ駆動信号が印加されたタッチ電極TEを通じてタッチセンシング信号を受信する。したがって、セルフ−キャパシタンス(Self-capacitance)基盤のタッチセンシング方式では、駆動電極とセンシング電極の区分がない。
【0047】
このようなセルフ−キャパシタンス基盤のタッチセンシング方式の場合、指、ペンなどのポインタとタッチ電極TEとの間のキャパシタンスの変化に基づいてタッチ有無及び/又はタッチ座標などを検出する。
【0048】
このように、実施形態に係るタッチ表示装置100は、ミューチュアル−キャパシタンス基盤のタッチセンシング方式によりタッチをセンシングすることもでき、 セルフ−キャパシタンス基盤のタッチセンシング方式によりタッチをセンシングすることもできる。
【0049】
但し、以下では、説明の便宜のために、ミューチュアル−キャパシタンス基盤のタッチセンシング方式が採択されたタッチ表示装置100及びタッチパネルTSPを中心にタッチ感度の向上のための改善構造などを説明するが、このようなタッチ感度の向上のための改善構造などはセルフ−キャパシタンス基盤のタッチセンシング方式が採択されたタッチ表示装置100及びタッチパネルTSPにも同一に適用できる。
【0050】
また、実施形態に係るタッチ表示装置100の表示パネル110は、有機発光ダイオードパネル(OLED Panel)、液晶表示パネル(LCD Panel)などの多様なタイプでありうる。以下では、説明の便宜のために、有機発光ダイオードパネル(OLED Panel)を主に例として説明する。
【0051】
図2は、実施形態に係るタッチパネルTSPを示す図である。
図3は、実施形態に係る表示パネル110及びタッチパネルTSPの領域関係を示す図である。
【0052】
但し、
図2に例示されたタッチパネルTSPはミューチュアル−キャパシタンス基盤のタッチセンシングのためのタッチパネルTSPである。
【0053】
図2を参照すると、タッチパネルTSPには複数のタッチ電極TEが配置され、このようなタッチ電極TEとタッチ回路130を電気的に連結するためのタッチラインTLが配置できる。
【0054】
このようなタッチラインTLはタッチ電極TEのうち、最外郭に配置されたタッチ電極TEと電気的に連結できる。以下で、最外郭に配置されたタッチ電極TEは最外郭タッチ電極O−TEともいう。
【0055】
また、タッチパネルTSPには、タッチラインTLとタッチ回路130を電気的に連結するために、タッチ回路130が接触するタッチパッドが存在することもできる。
【0056】
タッチ電極TE及びタッチラインTLは同一な層に存在することも、互いに異なる層に存在することもできる。
【0057】
一方、前述したタッチ表示装置100がミューチュアル−キャパシタンス基盤のタッチセンシング方式を採択している場合、同一な行(または、同一な列)に配置される2つ以上のタッチ電極TEは電気的に連結されて1つの駆動タッチ電極ライン(Driving TE Line)を形成することができる。同一な列(または、同一な行)に配置される2つ以上のタッチ電極TEは電気的に連結されて1つのセンシングタッチ電極ライン(Sensing TE Line)を形成することができる。
【0058】
1つの駆動タッチ電極ライン(Driving TE Line)を形成する2つ以上のタッチ電極は電気的に連結されるが、2つ以上のタッチ電極が一体化されて電気的に連結されるか、またはブリッジにより電気的に連結されることもできる。
【0059】
1つのセンシングタッチ電極ライン(Sensing TE Line)を形成する2つ以上のタッチ電極TEは電気的に連結されるが、2つ以上のタッチ電極が一体化されて電気的に連結されるか、またはブリッジにより電気的に連結されることもできる。
【0060】
図2の例示では、1つの駆動タッチ電極ライン(Driving TE Line)を形成する2つ以上のタッチ電極は一体化されて電気的に連結されており、1つのセンシングタッチ電極ライン(Sensing TE Line)を形成する2つ以上のタッチ電極TEはブリッジBPにより電気的に連結されている。
【0061】
ここで、1つの駆動タッチ電極ライン(Driving TE Line)を形成する2つ以上のタッチ電極は駆動タッチ電極(Driving TE)という。1つのセンシングタッチ電極ライン(Sensing TE Line)を形成する2つ以上のタッチ電極TEはセンシングタッチ電極(Sensing TE)という。
【0062】
1つの駆動タッチ電極ライン毎に少なくとも1つのタッチラインTLが連結され、1つのセンシングタッチ電極ライン毎に少なくとも1つのタッチラインTLが連結できる。
【0063】
1つの駆動タッチ電極ライン毎に連結される少なくとも1つのタッチラインTLを駆動タッチライン(Driving TL)という。1つのセンシングタッチ電極ライン毎に連結される少なくとも1つのタッチラインTLをセンシングタッチライン(Sensing TL)という。
【0064】
1つのタッチラインTL毎に1つのタッチパッドTPが連結できる。
【0065】
図2を参照すると、複数のタッチ電極TEの各々は、一例に、外郭の輪郭を見ると、菱形、場合によっては、矩形(正四角形を含むことができる)であるか、またはこれだけでなく、多様な形態になっていることもできる。
【0066】
タッチ表示装置100のディスプレイ性能及びタッチ性能を考慮して、タッチ電極TEの形状を多様に設計することができる。
【0067】
図2に例示されたタッチパネルTSPは列方向に長く図示されているが、タッチ表示装置100の種類(例:TV、モニター、モバイル端末など)、またはデザインなどによって、行方向に長く設計されることもできる。
【0068】
実施形態に係るタッチパネルTSPは、表示パネル110の外部に存在することもできるが(外付け型)、表示パネル110の内部に存在することもできる(内蔵型)。
【0069】
タッチパネルTSPが外付け型の場合、タッチパネルTSPと表示パネル110は互いに異なるパネル製作工程を通じて別に作られた以後、ボンディングできる。
【0070】
タッチパネルTSPが内蔵型の場合、タッチパネルTSPと表示パネル110は1回のパネル製作工程を通じて共に作られることができる。
【0071】
タッチパネルTSPが内蔵型の場合、タッチパネルTSPは複数のタッチ電極TEの集合体と見ることができる。ここで、複数のタッチ電極TEが置かれる板(Plate)は専用基板、または表示パネル110に既に存在する層(例:封止層)でありうる。
【0072】
図2及び
図3を参照すると、表示パネル110は映像が表示されるアクティブ領域(A/A)と、アクティブ領域(A/A)の外側領域であるノン−アクティブ領域(N/A)を含むことができる。ここで、アクティブ領域(A/A)は表示領域ともいい、ノン−アクティブ領域(N/A)は非表示領域ともいう。
【0073】
アクティブ領域(A/A)にはデータラインとゲートラインにより定義される複数のサブピクセルが配列できる。
【0074】
ノン−アクティブ領域(A/A)にはアクティブ領域(A/A)でのデータライン、ゲートライン、及び各種の信号配線をディスプレイ駆動回路120と連結させるための配線及びパッドが存在することができる。
【0075】
タッチパネルTSPには複数のタッチ電極TE及び複数のタッチラインTLが配置できる。
【0076】
複数のタッチ電極TEは表示パネル110のアクティブ領域(A/A)に対応して位置することができる。
【0077】
複数のタッチラインTLは表示パネル110のノン−アクティブ領域(N/A)に対応して位置することができる。
【0078】
即ち、複数のタッチラインTLは複数のタッチ電極TEが配置されるタッチ電極領域(アクティブ領域(A/A)またはその対応領域)の外郭に存在する。
【0079】
タッチパネルTSPは表示パネル110に内蔵または外付けできる。
【0080】
前述したように、表示パネル110のアクティブ領域(A/A)にタッチ電極TEが配置され、表示パネル110のノン−アクティブ領域(N/A)にタッチラインTLが配置されることによって、画面表示状態とマッチングされるタッチセンシングを提供することができる。
【0081】
図2を参照すると、複数のタッチラインTLの各々はタッチ回路130と電気的に連結される。
【0082】
複数のタッチラインTLのうち、各駆動タッチライン(Driving TL)は、一端がタッチ回路130の各駆動チャンネルと電気的に連結され、他端が該当駆動タッチ電極ライン(Driving TE Line)に含まれるタッチ電極TEのうち、最外郭に配置された最外郭タッチ電極と電気的に連結される。
【0083】
複数のタッチラインTLのうち、各センシングタッチライン(Sensing TL)は一端がタッチ回路130の各センシングチャンネルと電気的に連結され、他端が該当センシングタッチ電極ライン(Sensing TE Line)に含まれるタッチ電極TEのうち、最外郭に配置された最外郭タッチ電極と電気的に連結される。
【0084】
図2に図示したように、複数のタッチラインTLは長さが互いに異なることがある。即ち、複数のタッチラインTLのうち、少なくとも1つは異なる長さを有することができる。
【0085】
これによって、各タッチラインTLは信号伝達特性または電気的特性などが異なることがある。
【0086】
図4及び
図5は、実施形態に係るタッチ表示装置100のサブピクセル構造の例示である。
【0087】
図4及び
図5は、実施形態に係るタッチ表示装置100の表示パネル110が有機発光表示パネルの場合、サブピクセル構造の例示である。
【0088】
図4及び
図5を参照すると、実施形態に係るタッチ表示装置100が有機発光表示装置の場合、各サブピクセルは、基本的に、有機発光ダイオードOLEDと、有機発光ダイオードOLEDを駆動する駆動トランジスタDRT(Driving Transistor)と、駆動トランジスタDRTのゲートノードに該当する第1ノードN1にデータ電圧を伝達するための第1トランジスタT1と、映像信号電圧に該当するデータ電圧またはこれに対応する電圧を1フレーム時間の間維持するストレージキャパシタCst(Storage Capacitor)を含んで構成できる。
【0089】
有機発光ダイオードOLEDは、第1電極(例:アノード電極またはカソード電極)、有機層、及び第2電極(例:カソード電極またはアノード電極)などからなることができる。
【0090】
有機発光ダイオードOLEDの第2電極には基底電圧(EVSS)が印加できる。
【0091】
駆動トランジスタDRTは、有機発光ダイオードOLEDに駆動電流を供給することによって、有機発光ダイオードOLEDを駆動してくれる。
【0092】
駆動トランジスタDRTは、第1ノードN1、第2ノードN2、及び第3ノードN3を有する。
【0093】
駆動トランジスタDRTの第1ノードN1はゲートノードに該当するノードであって、第1トランジスタT1のソースノードまたはドレインノードと電気的に連結できる。
【0094】
駆動トランジスタDRTの第2ノードN2は有機発光ダイオードOLEDの第1電極と電気的に連結されることができ、ソースノードまたはドレインノードでありうる。
【0095】
駆動トランジスタDRTの第3ノードN3は駆動電圧(EVDD)が印加されるノードであって、駆動電圧(EVDD)を供給する駆動電圧ラインDVL(Driving Voltage Line)と電気的に連結されることができ、ドレインノードまたはソースノードでありうる。
【0096】
第1トランジスタT1はデータラインDLと駆動トランジスタDRTの第1ノードN1との間に電気的に連結され、ゲートラインを通じてスキャン信号(SCAN)をゲートノードに印加されて制御できる。
【0097】
このような第1トランジスタT1はスキャン信号(SCAN)によりターン−オンされてデータラインDLから供給されたデータ電圧(Vdata)を駆動トランジスタDRTの第1ノードN1に伝達することができる。
【0098】
ストレージキャパシタCstは、駆動トランジスタDRTの第1ノードN1と第2ノードN2との間に電気的に連結できる。
【0099】
このようなストレージキャパシタCstは、駆動トランジスタDRTの第1ノードN1と第2ノードN2との間に存在する内部キャパシタ(Internal Capacitor)である寄生キャパシタ(例:Cgs、Cgd)でなく、駆動トランジスタDRTの外部に意図的に設計した外部キャパシタ(External Capacitor)である。
【0100】
一方、駆動トランジスタDRTの第2ノードN2の電圧制御、またはサブピクセルの特性値(例:駆動トランジスタDRTのしきい電圧または移動度、有機発光ダイオードOLEDのしきい電圧など)をセンシングするために、
図18に図示したように、各サブピクセルは第2トランジスタT2をさらに含むことができる。
【0101】
第2トランジスタT2は駆動トランジスタDRTの第2ノードN2と基準電圧(Vref)を供給する基準電圧ラインRVLとの間に電気的に連結され、ゲートノードにスキャン信号の一種であるセンシング信号(SENSE)の印加を受けて制御できる。
【0102】
第2トランジスタT2はセンシング信号(SENSE)によりターン−オンされて基準電圧ラインRVLを通じて供給される基準電圧(Vref)を駆動トランジスタDRTの第2ノードN2に印加してくれる。
【0103】
また、第2トランジスタT2は駆動トランジスタDRTの第2ノードN2に対する電圧センシング経路のうちの1つに活用できる。
【0104】
一方、スキャン信号(SCAN)及びセンシング信号(SENSE)は別個のゲート信号でありうる。この場合、スキャン信号(SCAN)及びセンシング信号(SENSE)は、互いに異なるゲートラインを通じて、第1トランジスタT1のゲートノード及び第2トランジスタT2のゲートノードに各々印加されることもできる。
【0105】
場合によっては、スキャン信号(SCAN)及びセンシング信号(SENSE)は同一なゲート信号でありうる。この場合、スキャン信号(SCAN)及びセンシング信号(SENSE)は同一なゲートラインを通じて第1トランジスタT1のゲートノード及び第2トランジスタT2のゲートノードに共通に印加されることもできる。
【0106】
駆動トランジスタDRT、第1トランジスタT1、及び第2トランジスタT2の各々はnタイプトランジスタまたはpタイプトランジスタでありうる。
【0107】
図6は実施形態に係るタッチ表示装置100において、タッチセンサーメタルTE、TLが封止層ENCAP上に位置する構造下で発生する寄生キャパシタンスを示す図である。
【0108】
図6を参照すると、実施形態に係るタッチ表示装置100で、タッチ電極TE、タッチラインTLなどを含むタッチセンサーメタルTE、TLは封止層ENCAP上に形成できる。
【0109】
このように、タッチセンサーメタルTE、TLが封止層ENCAP上に位置する構造をTOE(Touch On Encapsulation Layer)構造という。
【0110】
また、封止層ENCAPの下部には、有機発光ダイオードOLEDの第2電極に該当するカソードCATHが存在することができる。
【0111】
このようなカソードCATHには基底電圧(EVSS)が印加できる。
【0112】
TOE構造をまた説明すると、タッチパネルTSPは表示パネル110に内蔵されることができ、タッチパネルTSPが内蔵された表示パネル110はカソードCATHと、カソードCATH上に位置した封止層ENCAPを含むことができ、複数のタッチ電極TE及び複数のタッチラインTLを含むタッチセンサーメタルが封止層ENCAP上に位置することができる。
【0113】
このようなTOE構造によれば、タッチパネルTSPを有機発光表示パネルに該当する表示パネル110に効果的に内蔵することができる。
【0114】
一方、封止層ENCAPは有機物、無機物などの複数の層が積層された複合層でありうる。
【0115】
また、封止層ENCAPは絶縁層でありうる。
【0116】
これによって、タッチ駆動信号などによる所定の電圧が印加されるタッチセンサーメタルTE、TLと基底電圧(EVSS)が印加されるカソードCATHとの間に存在する封止層ENCAPは誘電体として作用して、タッチセンサーメタルTE、TLとカソードCATHとの間にキャパシタンスCpが形成できる。
【0117】
タッチセンサーメタルTE、TLとカソードCATHとの間に形成されるキャパシタンスCpは、タッチセンシングに必要なキャパシタンスでなく、不要な寄生キャパシタンスに該当する。
【0118】
したがって、タッチセンサーメタルTE、TLとカソードCATHとの間にキャパシタンスCpが形成される場合、タッチ感度が格段に落ちることがある。
【0119】
一方、タッチラインTL間の長さ差によって、タッチチャンネル(駆動チャンネル、センシングチャンネル)別に寄生キャパシタンスCpの偏差が大きく発生することがある。
【0120】
即ち、タッチラインTL間の長さ差によって、タッチチャンネル(駆動チャンネル、センシングチャンネル)別に、タッチセンサーメタルTE、TLとカソードCATHとの間の寄生キャパシタンスCpの偏差が大きく発生することがある。
【0121】
したがって、タッチチャンネル(駆動チャンネル、センシングチャンネル)別にタッチ感度の偏差が発生してタッチセンシング性能が格段に落ちることがある。
【0122】
このようなタッチラインTLの間の長さ差に従う問題点を
図7及び
図8を参照して説明する。
【0123】
図7及び
図8は、実施形態に係るタッチ表示装置100において、最外郭タッチ電極O−TEとその周辺領域を示す平面図と断面図である。
【0124】
図7を参照すると、複数のタッチ電極TEのうちには最外郭に配置された最外郭タッチ電極O−TEが存在する。
【0125】
最外郭タッチ電極O−TEは内部に存在するタッチ電極TEのサイズより小さなサイズを有することができる。
【0126】
図7の例示の場合、最外郭タッチ電極O−TEのサイズは内部に存在する菱形のタッチ電極TEのサイズの略半分に該当する。
【0127】
このような最外郭タッチ電極O−TEの全体または一部はタッチラインTLと電気的に連結される。
【0128】
1つの駆動タッチ電極ライン毎に1つまたは2つ以上のタッチラインTLが連結できる。1つのセンシングタッチ電極ライン毎に1つまたは2つ以上のタッチラインTLが連結できる。
【0129】
図7の例示では、1つの駆動タッチ電極ラインは行方向に形成され、同一な行に配置され、一体化されて電気的に連結された複数個のタッチ電極TEを含み、1つのタッチラインTLと連結されている。
【0130】
1つの駆動タッチ電極ラインを形成する複数個のタッチ電極TEのうち、一方の最外郭タッチ電極O−TEが1つのタッチラインTLと連結されている。
【0131】
図7の例示では、1つのセンシングタッチ電極ラインは列方向に形成され、同一な列に配置され、ブリッジBPにより電気的に連結された複数個のタッチ電極TEを含み、2つのタッチラインTLと連結されている。
【0132】
1つのセンシングタッチ電極ラインを形成する複数個のタッチ電極TEのうち、両側の最外郭タッチ電極O−TEの各々がタッチラインTLと連結されている。
【0133】
図7を参照すると、複数のタッチ電極TEはアクティブ領域(A/A)に存在することができる。複数のタッチラインTLはノン−アクティブ領域(N/A)に存在することができる。
【0134】
図7で1つの最外郭タッチ電極O−TEが存在する領域とその周辺領域を拡大した部分のXX’断面を
図8で示す。
【0135】
図8を参照すると、カソードCATH上に封止層ENCAPが位置する。
【0136】
封止層ENCAP上に絶縁層ILDが位置する。
【0137】
絶縁層ILD上に最外郭タッチ電極O−TEとタッチラインTL(A、B、C、D、E)が存在する。
【0138】
最外郭タッチ電極O−TEはアクティブ領域(A/A)に存在し、タッチラインTL(A、B、C、D、E)はノン−アクティブ領域(N/A)に存在する。
【0139】
一方、タッチラインTL(A、B、C、D、E)と対応する補助タッチラインA−TL(A’、B’、C’、D’、E’)が絶縁層ILD上に位置する。
【0140】
図8で、5個のタッチラインTL(A、B、C、D、E)は5個の補助タッチラインA−TL(A’、B’、C’、D’、E’)と絶縁層ILDにより分離されている。
【0141】
しかしながら、5個のタッチラインTL(A、B、C、D、E)とタッチ回路130が連結される地点または5個のタッチラインTL(A、B、C、D、E)と5個の最外郭タッチ電極O−TEが連結される地点では、5個のタッチラインTL(A、B、C、D、E)と5個の補助タッチラインA−TL(A’、B’、C’、D’、E’)は電気的に連結される。
【0142】
5個のタッチラインTL(A、B、C、D、E)と5個の補助タッチラインA−TL(A’、B’、C’、D’、E’)を用いた二重配線構造を通じて、安定した信号伝達を可能にすることができる。
【0143】
図7を参照すると、タッチ回路130が下端部(タッチラインが集まった位置)に存在するという時、複数のタッチラインTLは対応して連結される最外郭タッチ電極O−TEの位置によって各々の長さが互いに異なることがある。
【0144】
例えば、第1最外郭タッチ電極O−TE1は第1タッチラインTL1と電気的に連結され、第2最外郭タッチ電極O−TE2は第2タッチラインTL2と電気的に連結される。
【0145】
第1タッチラインTL1は第2タッチラインTL2より長い。
【0146】
これによって、第1タッチラインTL1と関連したタッチセンサーメタルとカソードとの間に形成された寄生キャパシタンスCpは、第2タッチラインTL2と関連したタッチセンサーメタルとカソードとの間に形成された寄生キャパシタンスCpより大きい。
【0147】
第1タッチラインTL1と関連したタッチセンサーメタルは、第1タッチラインTL1と、これと電気的に連結されたタッチ電極ライン(
図7の場合、駆動タッチ電極ライン)を形成するタッチ電極(
図7の場合、駆動タッチ電極)を含む。
【0148】
第2タッチラインTL2と関連したタッチセンサーメタルは、第2タッチラインTL2と、これと電気的に連結されたタッチ電極ライン(
図7の場合、駆動タッチ電極ライン)を形成するタッチ電極(
図7の場合、駆動タッチ電極)を含む。
【0149】
前述したタッチラインの長さ偏差による寄生キャパシタンスCpの偏差はタッチセンシング結果の誤りを発生させることがある。
【0150】
ここに、実施形態は寄生キャパシタンス偏差低減構造を提供することができる。
【0151】
実施形態の寄生キャパシタンス偏差低減構造は、ノン−アクティブ領域(N/A)に存在する場合と、アクティブ領域(A/A)に存在する場合を含む。
【0152】
以下では、ノン−アクティブ領域(N/A)での寄生キャパシタンス偏差低減構造を先に説明し、アクティブ領域(A/A)での寄生キャパシタンス偏差低減構造を次いで説明する。
【0153】
図9及び
図10は、実施形態に係るタッチ表示装置100において、ノン−アクティブ領域(N/A)での寄生キャパシタンス偏差低減構造を説明するための平面図と断面図である。
図11は、実施形態に係るタッチ表示装置100において、寄生キャパシタンス偏差を低減するために、ノン−アクティブ領域(N/A)での構造変更時、最外郭タッチ電極O−TEが拡張された部分の変形を示す図である。
【0154】
図9及び
図10を参照すると、実施形態に係るタッチ表示装置100はノン−アクティブ領域(N/A)での構造変更を通じて寄生キャパシタンス偏差を低減することができる。
【0155】
即ち、実施形態に係るタッチ表示装置100はノン−アクティブ領域(N/A)で寄生キャパシタンス偏差低減構造を有することができる。
【0156】
実施形態に係るタッチ表示装置100で、ノン−アクティブ領域(N/A)での寄生キャパシタンス偏差低減構造として、
図10に図示したように、タッチパネルTSPは複数のタッチ電極TEのうち、最外郭に配置された最外郭タッチ電極O−TEのうちの1つ以上の最外郭タッチ電極O−TEの一部領域と重畳する容量補償パターンCOMPをさらに含むことができる。
【0157】
また、実施形態に係るタッチ表示装置100で、ノン−アクティブ領域(N/A)での寄生キャパシタンス偏差低減構造として、最外郭タッチ電極O−TEをノン−アクティブ領域(N/A)まで拡張させた部分(EP)をさらに含むことができる。
【0158】
最外郭タッチ電極O−TEをノン−アクティブ領域(N/A)まで拡張させた部分(EP)はノン−アクティブ領域(N/A)にある容量補償パターンCOMPと対応して位置することができる。
【0159】
即ち、ノン−アクティブ領域(N/A)で、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)と容量補償パターンCOMPは重畳する。
【0160】
ノン−アクティブ領域(N/A)で、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)と容量補償パターンCOMPはキャパシタンスを形成することができる。
【0161】
以下で、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)と容量補償パターンCOMPとの間に形成されるキャパシタンスを補償キャパシタンスという。
【0162】
補償キャパシタンスのサイズは、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)と容量補償パターンCOMPの重畳領域(Overlapping Area)のサイズによって変わることがある。
【0163】
最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)と容量補償パターンCOMPの重畳領域のサイズが大きくなれば、補償キャパシタンスが大きくなることができる。最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)と容量補償パターンCOMPの重畳領域のサイズが小さくなれば、補償キャパシタンスが大きくなることができる。
【0164】
ノン−アクティブ領域(N/A)で、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)と容量補償パターンCOMPとの間に形成される補償キャパシタンスは、人為的に作ってくれたキャパシタンスであって、最外郭タッチ電極O−TE別に異なることができ、タッチライン長さ偏差に従う寄生キャパシタンス偏差を補償してくれるキャパシタンスである。
【0165】
したがって、最外郭タッチ電極O−TE別に電気的に連結されたタッチラインTLの長さ偏差によって発生する寄生キャパシタンスCpの偏差を補償してくれるために、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)と容量補償パターンCOMPの重畳領域(Overlapping Area)のサイズが異なるように設計されており、これを通じて、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)と容量補償パターンCOMPとの間に人為的な補償キャパシタンスを異なるようにして、寄生キャパシタンス偏差を補償してくれることができる。
【0166】
タッチラインTLの長さが短くて寄生キャパシタンスCpが大きい場合、短い長さのタッチラインTLと電気的に連結された最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)と容量補償パターンCOMPの重畳領域のサイズを小さく設計して、補償キャパシタンスを小さく形成してくれる。
【0167】
タッチラインTLの長さが長くて寄生キャパシタンスCpが小さな場合、長い長さのタッチラインTLと電気的に連結された最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)と容量補償パターンCOMPの重畳領域のサイズを大きく設計して、補償キャパシタンスを大きく形成してくれる。
【0168】
前述したことによれば、ノン−アクティブ領域(N/A)に最外郭タッチ電極TEを拡張させ、このように拡張された部分(EP)と重畳する容量補償パターンCOMPを追加形成して置いて、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)と容量補償パターンCOMPの重畳領域のサイズが異なるように設計することによって、タッチラインTLの長さ差によって発生する寄生キャパシタンス偏差を除去、または低減することができる。
【0169】
前述したように、容量補償パターンCOMPはアクティブ領域(A/A)の外側領域であるノン−アクティブ領域(N/A)に対応して位置する。
【0170】
そして、1つ以上の最外郭タッチ電極O−TEで、容量補償パターンCOMPと重畳しない部分はアクティブ領域(A/A)に対応して位置し、容量補償パターンCOMPと重畳する部分はノン−アクティブ領域(N/A)に対応して位置する。
【0171】
タッチラインTLの長さ差によって発生する寄生キャパシタンス偏差をノン−アクティブ領域(N/A)で補償してくれることができる。
【0172】
一方、
図10を参照すると、タッチパネルTSPは表示パネル110に内蔵される場合、タッチパネルTSPが内蔵された表示パネル110は、カソードCATHと、カソードCATH上に位置した封止層ENCAPと、封止層ENCAP上に位置する絶縁層ILDを含むことができる。
【0173】
複数のタッチ電極TE及び複数のタッチラインTLを含むタッチセンサーメタルが絶縁層ILD上に位置する。
【0174】
容量補償パターンCOMPは、封止層ENCAPと絶縁層ILDとの間に位置する。
【0175】
前述した断面構造によれば、TOE構造下で、寄生キャパシタンス低減構造をノン−アクティブ領域(N/A)に効果的に作ってくれることができる。
【0176】
図10を参照すると、5個のタッチラインTL(A、B、C、D、E)は5個の補助タッチラインA−TL(A’、B’、C’、D’、E’)と絶縁層ILDにより分離されている。
【0177】
しかしながら、5個のタッチラインTL(A、B、C、D、E)とタッチ回路130が連結される地点または5個のタッチラインTL(A、B、C、D、E)と5個の最外郭タッチ電極O−TEが連結される地点では、5個のタッチラインTL(A、B、C、D、E)と5個の補助タッチラインA−TL(A’、B’、C’、D’、E’)は電気的に連結される。
【0178】
5個のタッチラインTL(A、B、C、D、E)と5個の補助タッチラインA−TL(A’、B’、C’、D’、E’)を用いた二重配線構造を通じて、安定した信号伝達を可能にすることができる。
【0179】
図9を参照すると、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)はメッシュ形態でない電極メタルEMとなっていることができる。
【0180】
即ち、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)には孔OAがないことがある。
【0181】
また、
図9を参照すると、最外郭タッチ電極O−TEでノン−アクティブ領域(N/A)に拡張された拡張部分(EP)はアクティブ領域(A/A)での部分と連結される時、狭く連結できる。
【0182】
即ち、最外郭タッチ電極O−TEで、ノン−アクティブ領域(N/A)への拡張部分(EP)と、アクティブ領域(A/A)での部分は、一部のみで連結できる。
【0183】
これとは異なり、
図11に図示したように、最外郭タッチ電極O−TEで、ノン−アクティブ領域(N/A)への拡張部分(EP)と、アクティブ領域(A/A)での部分は、全体的に連結できる。
【0184】
即ち、最外郭タッチ電極O−TEで、アクティブ領域(A/A)での部分の全体がノン−アクティブ領域(N/A)に拡張できる。
【0185】
図12は、実施形態に係るタッチ表示装置100において、寄生キャパシタンス偏差を低減するためのノン−アクティブ領域(N/A)での変更構造によって、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)と重畳する容量補償パターンCOMPがグラウンドパターンである場合を示す図である。
【0186】
図12を参照すると、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)と重畳する容量補償パターンCOMPはグラウンド電圧(GND)が印加されるグラウンドパターンでありうる。または、容量補償パターンCOMPは最外郭タッチ電極O−TE(駆動タッチ電極またはセンシングタッチ電極でありうる)に印加される電圧(タッチ駆動信号またはタッチセンシング信号の電圧)と異なるレベルの電圧でありうる。
【0187】
ここで、カソードCATHに印加される基底電圧はグラウンド電圧(GND)でありうる。
【0188】
したがって、寄生キャパシタンス偏差を除去するための補償キャパシタンスを効果的に形成することができる。また、容量補償パターンCOMPがグラウンド電圧パターンである場合、容量補償パターンCOMPはタッチパネルTSPまたは表示パネル110での静電気放電経路に活用されることもできる。
【0189】
一方、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)はノン−アクティブ領域(N/A)に存在することができるが、アクティブ領域(A/A)に存在することもできる。
【0190】
したがって、容量補償パターンCOMPはノン−アクティブ領域(N/A)に存在することができるが、アクティブ領域(A/A)に存在することもできる。
【0191】
一方、タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)はノン−アクティブ領域(N/A)に存在する場合、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)はオープン領域に該当する孔OAが存在しないことがある。即ち、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)はメッシュ形態にパターニングされていない電極メタルEMでありうる。
【0192】
以下では、以上で説明したノン−アクティブ領域(N/A)での寄生キャパシタンス偏差低減構造に対し、
図7での第1最外郭タッチ電極O−TE1に電気的に連結された第1タッチラインTL1と第2最外郭タッチ電極O−TE2に電気的に連結された第2タッチラインTL2との間の長さ差によって発生する寄生キャパシタンス偏差を除去する場合として説明する。
【0193】
ノン−アクティブ領域(N/A)に存在する容量補償パターンCOMPは、第1最外郭タッチ電極O−TE1の一部領域と重畳し、第2最外郭タッチ電極O−TE2の一部領域と重畳する。
【0194】
そして、第1最外郭タッチ電極O−TE1と容量補償パターンCOMPとの間の重畳領域のサイズ(面積)と、第2最外郭タッチ電極O−TE2と容量補償パターンCOMPとの間の重畳領域のサイズ(面積)は、互いに異なることがある。
【0195】
図7によれば、第1最外郭タッチ電極O−TE1と電気的に連結された第1タッチラインTL1の長さが第2最外郭タッチ電極O−TE2と電気的に連結された第2タッチラインTL2の長さより長い。
【0196】
したがって、第1タッチラインTL1の長さが第2タッチラインTL2の長さより長い場合、第1タッチラインTL1と関連したタッチセンサーメタル(第1最外郭タッチ電極O−TE1含み)とカソードCATHとの間に形成される寄生キャパシタンスCpが、第2タッチラインTL2と関連したタッチセンサーメタル(第2最外郭タッチ電極O−TE2含み)とカソードCATHとの間に形成される寄生キャパシタンスCpより大きい。
【0197】
したがって、第1最外郭タッチ電極O−TE1と容量補償パターンCOMPとの間の重畳領域のサイズは、第2最外郭タッチ電極O−TE2と容量補償パターンCOMPとの間の重畳領域のサイズより小さく設計できる。
【0198】
第1最外郭タッチ電極O−TE1と容量補償パターンCOMPとの間に人為的に形成される補償キャパシタンスは、第2最外郭タッチ電極O−TE1と容量補償パターンCOMPとの間に人為的に形成される補償キャパシタンスより小さいことがある。
【0199】
第1最外郭タッチ電極O−TE1と容量補償パターンCOMPとの間に人為的に形成される補償キャパシタンスと、第2最外郭タッチ電極O−TE1と容量補償パターンCOMPとの間に人為的に形成される補償キャパシタンスの差は、第1タッチラインTL1と関連したタッチセンサーメタル(第1最外郭タッチ電極O−TE1含み)とカソードCATHとの間に形成される寄生キャパシタンスCpと、第2タッチラインTL2と関連したタッチセンサーメタル(第2最外郭タッチ電極O−TE2含み)とカソードCATHとの間に形成される寄生キャパシタンスCpの間の差と対応できる。
【0200】
したがって、第1タッチラインTL1と関連したタッチセンサーメタル(第1最外郭タッチ電極O−TE1含み)とカソードCATHとの間に形成される寄生キャパシタンスCpと、第2タッチラインTL2と関連したタッチセンサーメタル(第2最外郭タッチ電極O−TE2含み)とカソードCATHとの間に形成される寄生キャパシタンスCpの間の偏差が除去できる。
【0201】
以下では、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)と容量補償パターンCOMPが重畳する重畳領域のサイズを制御する2つ方法(構造)を説明する。
【0202】
第1の方法に、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分のサイズ制御を通じて、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)と容量補償パターンCOMPが重畳する重畳領域のサイズを制御することができる。
【0203】
第2の方法に、容量補償パターンCOMPのサイズ制御を通じて、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)と容量補償パターンCOMPが重畳する重畳領域のサイズを制御することができる。
【0204】
まず、第1の方法を
図13及び
図14を参照して説明し、次に、第2の方法を
図15及び
図16を参照して説明する。
【0205】
図13及び
図14は、実施形態に係るタッチ表示装置100において、寄生キャパシタンス偏差を低減するために、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)のサイズ制御を通じてのノン−アクティブ領域(N/A)での構造変更方式を示す平面図と断面図である。
【0206】
図13及び
図14を参照すると、第1最外郭タッチ電極O−TE1で容量補償パターンCOMPと重畳する領域のサイズは、第2最外郭タッチ電極O−TE2で容量補償パターンCOMPと重畳する領域のサイズより小さく設計できる。
【0207】
第1最外郭タッチ電極O−TE1でノン−アクティブ領域(N/A)に拡張された拡張部分(EP1)のサイズは、第2最外郭タッチ電極O−TE2でノン−アクティブ領域(N/A)に拡張された拡張部分(EP2)のサイズより小さく設計できる。
【0208】
したがって、第1最外郭タッチ電極O−TE1と容量補償パターンCOMPの重畳領域のサイズ(S1)は、第2最外郭タッチ電極O−TE2と容量補償パターンCOMPの重畳領域のサイズ(S2)より小さいことがある。
【0209】
即ち、第1最外郭タッチ電極O−TE1の拡張部分(EP1)と容量補償パターンCOMPの重畳領域のサイズ(S1)は、第2最外郭タッチ電極O−TE2の拡張部分(EP2)と容量補償パターンCOMPの重畳領域のサイズ(S2)より小さいことがある。
【0210】
これによって、第1最外郭タッチ電極O−TE1と容量補償パターンCOMPとの間に形成される補償キャパシタンスは、第2最外郭タッチ電極O−TE2と容量補償パターンCOMPとの間に形成される補償キャパシタンスより小さいことがある。
【0211】
第1タッチラインTL1と関連したタッチセンサーメタル(第1最外郭タッチ電極O−TE1含み)とカソードCATHとの間の寄生キャパシタンスCpが、第2タッチラインTL2と関連したタッチセンサーメタル(第2最外郭タッチ電極O−TE2含み)とカソードCATHとの間の寄生キャパシタンスCpより大きく形成される寄生キャパシタンス偏差を低減、または除去することができる。
【0212】
前述したように、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分のサイズ制御を通じて、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)と容量補償パターンCOMPが重畳する重畳領域のサイズを制御して、寄生キャパシタンス偏差を除去または低減することができる。
【0213】
第1の方法に従う構造の場合、容量補償パターンCOMPの幅は一定でありうる。
【0214】
図15及び
図16は、実施形態に係るタッチ表示装置100において、寄生キャパシタンス偏差を低減するために、容量補償パターンCOMPのサイズ制御を通じてのノン−アクティブ領域(N/A)での構造変更方式を示す平面図と断面図である。
【0215】
容量補償パターンCOMPで、第1最外郭タッチ電極O−TE1と重畳する部分の幅は、第2最外郭タッチ電極O−TE2と重畳する部分の幅より小さく設計できる。
【0216】
したがって、第1最外郭タッチ電極O−TE1と容量補償パターンCOMPの重畳領域のサイズ(S1)は、第2最外郭タッチ電極O−TE2と容量補償パターンCOMPの重畳領域のサイズ(S2)より小さいことがある。
【0217】
即ち、第1最外郭タッチ電極O−TE1の拡張部分(EP1)と容量補償パターンCOMPの重畳領域のサイズ(S1)は、第2最外郭タッチ電極O−TE2の拡張部分(EP2)と容量補償パターンCOMPの重畳領域のサイズ(S2)より小さいことがある。
【0218】
これによって、第1最外郭タッチ電極O−TE1と容量補償パターンCOMPとの間に形成される補償キャパシタンスは、第2最外郭タッチ電極O−TE2と容量補償パターンCOMPとの間に形成される補償キャパシタンスより小さいことがある。
【0219】
前述したように、容量補償パターンCOMPのサイズ制御を通じて、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)と容量補償パターンCOMPが重畳する重畳領域のサイズを制御して、寄生キャパシタンス偏差を除去または低減することができる。
【0220】
第2の方法に従う構造の場合、第1最外郭タッチ電極O−TE1で容量補償パターンCOMPと重畳する部分(EP1)のサイズと、第2最外郭タッチ電極O−TE2で容量補償パターンCOMPと重畳する部分(EP2)のサイズは同一でありうる。
【0221】
即ち、第1最外郭タッチ電極O−TE1の拡張部分(EP1)と、第2最外郭タッチ電極O−TE2の拡張部分(EP2)は同一なサイズ(面積)を有することができる。
【0222】
図16を参照すると、容量補償パターンCOMPで、第1最外郭タッチ電極O−TE1と重畳する部分と、第2最外郭タッチ電極O−TE2と重畳する部分は、一体化されているか、または分離されている。
【0223】
言い換えると、第1最外郭タッチ電極O−TE1と重畳する容量補償パターンCOMPと、第2最外郭タッチ電極O−TE2と重畳する容量補償パターンCOMPは同一な電極、または互いに異なる電極でありうる。
【0224】
ノン−アクティブ領域(N/A)での電極や配線などの配置形態または配置の密集状況などによって、寄生キャパシタンス偏差低減構造を適応的に設計することができる。
【0225】
図17は、実施形態に係るタッチ表示装置100において、寄生キャパシタンス偏差を低減するために、ノン−アクティブ領域(N/A)での構造変更がなされることができる領域1700を示す図である。
【0226】
図17を参照すると、実施形態に係るタッチ表示装置100で、寄生キャパシタンス偏差を低減するために、ノン−アクティブ領域(N/A)での構造変更がなされることができる領域1700は、最外郭タッチ電極O−TEの拡張部分(EP)と容量補償パターンCOMPが重畳しながら存在することができる領域である。
【0227】
一例に、このような領域1700の2面または3面または4面に沿って、容量補償パターンCOMPが存在することができる。
【0228】
このような容量補償パターンCOMPがグラウンド電圧パターンである場合、容量補償パターンCOMPはタッチパネルTSPまたは表示パネル110での静電気放電経路に活用されることもできる。
【0229】
図18は、実施形態に係るタッチ表示装置100において、メッシュタイプのタッチ電極TEを示す図である。
【0230】
図18を参照すると、実施形態に係るタッチ表示装置100で、複数のタッチ電極TEの各々は網タイプ(メッシュタイプ)でパターニングされて孔OAが存在する電極メタルEMでありうる。ここで、孔OAをオープン領域ともいう。
【0231】
電極メタルEMが網タイプ(メッシュタイプ)でパターニングされて形成されたタッチ電極TEで、孔OAの各々は1つ以上のサブピクセルの発光部と対応できる。
【0232】
図19は、実施形態に係るタッチ表示装置100において、メッシュタイプ(網タイプ)のタッチ電極TEの領域内のダミーメタルDMが存在する場合を示す図である。
図20及び
図21は、実施形態に係るタッチ表示装置100において、メッシュタイプのタッチ電極TEの領域内のダミーメタルDMが存在する場合、ダミーメタルDMを省略したタッチ電極TEを示す図である。
【0233】
図19を参照すると、複数のタッチ電極TEの全体または一部は、自身の領域内の電極メタルEMと切れた1つ以上のダミーメタルDMが存在することができる。
【0234】
メッシュ形態に電極メタルEMがパターニングされ、以後、メッシュ形態にパターニングされた電極メタルEMがタッチ電極形成のためにカッティングされる(タッチ電極形成カッティング)。
【0235】
これによって、電極メタルEMがメッシュ形態にパターニングされて
図18のような個別的なタッチ電極TEが作られる。ここで、
図2のように1つのタッチ電極ラインで一体化されて電気的に連結されるタッチ電極TEはカッティングされていない電極メタルEMが存在することがある。
【0236】
以後、1つのタッチ電極領域内のメッシュ形態にパターニングされている電極メタルEMを定まったパターンにカッティングして(ダミーメタル形成カッティング)、電極メタルEMと切れたダミーメタルDMを形成することができる。
【0237】
このようにダミーメタルDMを形成する場合、ダミーメタルDMは電極メタルEMで切れた電極メタルEMの一部分に該当する。
【0238】
したがって、電極メタルEMとダミーメタルDMは同一な物質であり、同一な層に存在することができる。
【0239】
前述したダミーメタルDMの形成方法によれば、ダミーメタルDMをより容易に形成することができ、単一層に電極メタルEMとダミーメタルDMを形成することができる利点がある。
【0240】
図19で1つのタッチ電極領域内の複数個のダミーメタルDMを省略したタッチ電極TEが
図20である。
【0241】
図20を参照すると、ダミーメタルDMが省略された空間はダミーメタル領域(DMA)という。
【0242】
図19及び
図20で、1つのタッチ電極領域内のダミーメタルDMは例示されたものであり、1つのタッチ電極領域内のダミーメタルDMのサイズや模様は多様に変更できる。
【0243】
また、1つのタッチ電極領域内のダミーメタルDMがある位置も多様に変更できる。
【0244】
また、1つのタッチ電極領域のサイズに対してダミーメタルDMが占める領域の割合(ダミーメタル割合)も多様に変更できる。
【0245】
図21は、
図20のタッチ電極TEをより概略化したものである。
【0246】
一方、1つのタッチ電極TEの領域内に1つ以上のダミーメタルDMが存在せず、電極メタルEMのみメッシュタイプで存在する場合、画面上に電極メタルEMの輪郭が見える視認性問題が発生することがある。
【0247】
しかしながら、タッチ電極領域内のダミーメタルDMを形成することによって、1つのタッチ電極TEがメッシュ形態にパターニングされた場合に発生する視認性問題を防止することができる。
【0248】
また、各タッチ電極TE別に、ダミーメタルDMの存在有無または個数(ダミーメタル割合)を調節することによって、各タッチ電極TE別にキャパシタンスのサイズを調節してタッチ感度を向上させることもできる。
【0249】
以上では、ノン−アクティブ領域(N/A)での寄生キャパシタンス偏差低減構造を説明したものであり、以下では、アクティブ領域(A/A)での寄生キャパシタンス偏差低減構造を説明する。
【0250】
図22は、実施形態に係るタッチ表示装置100において、アクティブ領域(A/A)での寄生キャパシタンス偏差低減構造を説明するための図である。
【0251】
前述したように、複数のタッチ電極TEの各々が網タイプにパターニングされて孔OAが存在する電極メタルEMの時、複数のタッチ電極TEの全体または一部の領域内には電極メタルEMと切れた1つ以上のダミーメタルDMが存在することがある。
【0252】
アクティブ領域(A/A)での寄生キャパシタンス偏差低減構造は、各タッチ電極TEのタッチ電極領域内に存在することができるダミーメタルDMを用いるものである。
【0253】
より具体的に、タッチラインTLの長さ偏差によって発生する寄生キャパシタンスCpの偏差を低減させるために、アクティブ領域(A/A)でメッシュ形態にパターニングされたタッチ電極TEの各々のダミーメタル割合(DMR)を調節して寄生キャパシタンス偏差を低減することができる。
【0254】
ここで、ダミーメタル割合(DMR)は1つのタッチ電極領域で全てのダミーメタルDMが占める領域の割合である。
【0255】
一例に、複数のタッチラインTLが長さの異なる第1タッチラインTL1D、TL1Sと第2タッチラインTL2D、TL2Sを含むとする時、第1タッチラインTL1D、TL1Sと電気的に連結された第1タッチ電極TE1a、TE1b、TE1c、TE1dの領域内のダミーメタルDMが占める割合(ダミーメタル割合DMR)と、第2タッチラインTL2D、TL2Sと電気的に連結された第2タッチ電極TE2a、TE2b、TE2c、TE2dの領域内のダミーメタルDMが占める割合(ダミーメタル割合DMR)が互いに異なることがある。
【0256】
他の例に、複数のタッチラインTLが長さの異なる第1タッチラインTL1D、TL1Sと第2タッチラインTL2D、TL2Sを含むとする時、第1タッチラインTL1D、TL1Sと電気的に連結された第1タッチ電極TE1a、TE1b、TE1c、TE1dの領域内のダミーメタルDMの存在有無と、第2タッチラインTL2D、TL2Sと電気的に連結された第2タッチ電極TE2a、TE2b、TE2c、TE2dの領域内のダミーメタルDMの存在有無が互いに異なることがある。
【0257】
前述したように、タッチ電極領域内のダミーメタルDMの存在有無またはダミーメタル割合(DMR)を異なるように調節することによって、互いに異なる長さのタッチラインTLと連結されたタッチ電極TEの各々に対する寄生キャパシタンスの偏差を調節することができる。
【0258】
図22の例示のように、第1タッチラインTL1D、TL1Sは第2タッチラインTL2D、TL2Sより長い場合に対して、より具体的に説明すると、次の通りである。
【0259】
一例に、長さの長い第1タッチラインTL1D、TL1Sと電気的に連結された第1タッチ電極TE1a、TE1b、TE1c、TE1dの領域内のダミーメタルDMが占める割合(DMR)は、長さの短い第2タッチラインTL2D、TL2Sと電気的に連結された第2タッチ電極TE2a、TE2b、TE2c、TE2dの領域内のダミーメタルDMが占める割合(DMR)より高いことがある。
【0260】
他の例に、より長い第1タッチラインTL1D、TL1Sと電気的に連結された第1タッチ電極TE1a、TE1b、TE1c、TE1dの領域内のダミーメタルDMが存在し、より短い第2タッチラインTL2D、TL2Sと電気的に連結された第2タッチ電極TE2a、TE2b、TE2c、TE2dの領域内のダミーメタルDMが未存在することがある。
【0261】
図22の例示を参照すると、第1タッチラインTL1D、TL1Sは第2タッチラインTL2D、TL2Sより長い。
【0262】
したがって、ダミーメタル割合またはダミーメタル存在有無を調節しない場合、即ち、タッチ電極TEにダミーメタル割合またはダミーメタル存在有無が同一な場合、第1タッチ電極TE1a、TE1b、TE1c、TE1dがカソードCATHの間に形成する寄生キャパシタンスCpは、第2タッチ電極TE2a、TE2b、TE2c、TE2dがカソードCATHの間に形成する寄生キャパシタンスCpより大きい。
【0263】
前述した寄生キャパシタンス偏差低減構造の適用によって、第1タッチ電極TE1a、TE1b、TE1c、TE1dの領域内のダミーメタルDMが占める割合(DMR)は、第2タッチ電極TE2a、TE2b、TE2c、TE2dの領域内のダミーメタルDMが占める割合(DMR)より高まる。
【0264】
寄生キャパシタンス偏差低減構造を適用すれば、第1タッチ電極TE1a、TE1b、TE1c、TE1dは第2タッチ電極TE2a、TE2b、TE2c、TE2dよりダミーメタル割合(DMR)がより高いので、第1タッチ電極TE1a、TE1b、TE1c、TE1dで実質的な電極役割をする電極メタル部分の割合(有効電極割合)は第2タッチ電極TE2a、TE2b、TE2c、TE2dで実質的な電極役割をする電極メタル部分の割合(有効電極割合)より低くなる。
【0265】
したがって、寄生キャパシタンス偏差低減構造を適用すれば、第1タッチ電極TE1a、TE1b、TE1c、TE1dの場合、寄生キャパシタンス補償量がないか、小さくなるようになって、寄生キャパシタンス偏差低減構造の適用前に比べて、第1タッチ電極TE1a、TE1b、TE1c、TE1dとカソードCATHとの間に形成される寄生キャパシタンスCpは変化がないか、少し大きくなることがある。
【0266】
しかしながら、寄生キャパシタンス偏差低減構造を適用すれば、第2タッチ電極TE2a、TE2b、TE2c、TE2dの場合、寄生キャパシタンス補償量が相対的に大きくなるようになって、寄生キャパシタンス偏差低減構造の適用前に比べて、第2タッチ電極TE2a、TE2b、TE2c、TE2dとカソードCATHとの間に形成される寄生キャパシタンスCpは相対的により多く大きくなることができる。
【0267】
結果的に、寄生キャパシタンス偏差低減構造を適用する前に存在していた寄生キャパシタンス偏差が低減または除去できる。
【0268】
図23及び
図24は、実施形態に係るタッチ表示装置100において、アクティブ領域(A/A)での寄生キャパシタンス偏差低減構造の例示図である。
【0269】
図23を参照すると、4個のタッチ電極TE1、TE2、TE3、TE4は長さが互いに異なる4種類のタッチラインTL1、TL2、TL3、TL4を通じてタッチ回路130と電気的に連結される。ここで、4個のタッチ電極TE1、TE2、TE3、TE4は駆動タッチ電極、またはセンシングタッチ電極でありうる。
【0270】
タッチラインTL1の長さはL1で、タッチラインTL2の長さはL2で、タッチラインTL3の長さはL3で、タッチラインTL4の長さはL4である。
【0271】
タッチラインTL1、タッチラインTL2、タッチラインTL3、タッチラインTL4の順に長さが長い(L1>L2>L3>L4)。
【0272】
図23に図示した4個のタッチ電極TE1、TE2、TE3、TE4はダミーメタルDMの存在有無またはダミーメタル割合(DMR)が調節されていない場合、即ち、寄生キャパシタンス偏差低減構造が適用されていない場合である。
【0273】
図24を参照すると、寄生キャパシタンス偏差低減構造の適用前と後の4個のタッチ電極TE1、TE2、TE3、TE4の構造を説明する。
【0274】
寄生キャパシタンス偏差低減構造を適用する前、寄生キャパシタンス偏差は次の通り発生する。
【0275】
4種類のタッチラインTL1、TL2、TL3、TL4の長さ関係(L1>L2>L3>L4)によって、タッチ電極TE1がカソードCATHと形成する寄生キャパシタンスCp1、タッチ電極TE2がカソードCATHと形成する寄生キャパシタンスCp2、タッチ電極TE3がカソードCATHと形成する寄生キャパシタンスCp3、タッチ電極TE4がカソードCATHと形成する寄生キャパシタンスCp4の順に大きい(Cp1>Cp2>Cp3>Cp4)。
【0276】
寄生キャパシタンス偏差低減構造を適用すれば、タッチ電極TE1領域でのダミーメタル割合、タッチ電極TE2領域でのダミーメタル割合、タッチ電極TE3領域でのダミーメタル割合、タッチ電極TE4領域でのダミーメタル割合の順に小さくなる。タッチ電極TE4領域にはダミーメタルDMが存在しないことがある。
【0277】
即ち、寄生キャパシタンス偏差低減構造を適用すれば、タッチ電極TE1領域での有効電極割合、タッチ電極TE2領域での有効電極割合、タッチ電極TE3領域での有効電極割合、タッチ電極TE4領域での有効電極割合の順に高まる。
【0278】
したがって、寄生キャパシタンス偏差低減構造を適用すれば、タッチ電極TE1領域での寄生キャパシタンス補償量(COMP_CAP1)、タッチ電極TE2領域での寄生キャパシタンス補償量(COMP_CAP2)、タッチ電極TE3領域での寄生キャパシタンス補償量(COMP_CAP3)、タッチ電極TE4領域での寄生キャパシタンス補償量(COMP_CAP4)の順に大きい(COMP_CAP1<COMP_CAP2<COMP_CAP3<COMP_CAP4)。
【0279】
寄生キャパシタンス偏差低減構造を適用すれば、4種類のタッチラインTL1、TL2、TL3、TL4の長さ偏差(L1>L2>L3>L4)が存在しても、タッチ電極TE1がカソードCATHと形成する寄生キャパシタンスCp1’、タッチ電極TE2がカソードCATHと形成する寄生キャパシタンスCp2’、タッチ電極TE3がカソードCATHと形成する寄生キャパシタンスCp3’、タッチ電極TE4がカソードCATHと形成する寄生キャパシタンスCp4’は同一または類似になる(Cp1’=Cp2’=Cp3’=Cp4’)。
【0280】
図24に図示したように、ダミーメタル割合が縮まる時、即ち、ダミーメタルDMがタッチ電極TEに該当する電極メタルEMに変更される時、タッチ電極領域の中央領域から変更できる。
【0281】
図25は、実施形態に係るタッチ表示装置100において、メッシュタイプのタッチ電極TEの領域とサブピクセル領域の対応関係を示す図である。
【0282】
図25を参照すると、実施形態に係るタッチ表示装置100で、複数のタッチ電極TEの各々は網タイプ(メッシュタイプ)にパターニングされて孔OAが存在する電極メタルEMでありうる。ここで、孔OAをオープン領域ともいう。
【0283】
電極メタルEMが網タイプ(メッシュタイプ)にパターニングされて形成されたタッチ電極TEで、孔OAの各々は1つ以上のサブピクセルの発光部と対応できる。
【0284】
例えば、表示パネル110がLCDパネルである場合、サブピクセルの発光部はピクセル電極またはカラーフィルタなどを含むことができる。表示パネル110がOLEDパネルである場合、サブピクセルの発光部は有機発光ダイオードOLEDのアノード電極、有機発光層などを含むことができ、場合によって、カラーフィルタなどを含むことができる。
【0285】
前述したように、平面から見ると、タッチ電極TEの領域内に存在するオープン領域OAの各々の位置に1つ以上のサブピクセルの発光部が対応して存在するように、タッチ電極TEの電極メタルEMがパターニングされることによって、電極メタルEMが不透明物質となっていても、表示パネル110の発光効率を高めることができる。
【0286】
図26及び
図27は、実施形態に係るタッチ表示装置100において、カラーフィルタ及びブラックマトリックスの位置を例示的に示す図である。
【0287】
図26及び
図27を参照すると、封止層ENCAPの下に有機発光ダイオードOLEDのカソードCATHが存在することができる。
【0288】
封止層ENCAPの厚さ(T)は、一例に、5マイクロメートル以上でありうる。
【0289】
前述したように、封止層ENCAPの厚さを5マイクロメートル以上に設計することによって、有機発光ダイオードOLEDのカソードCATHとタッチ電極TEとの間に形成される寄生キャパシタンスを減らすことができる。これによって、寄生キャパシタンスによるタッチ感度低下を防止することができる。
【0290】
一方、複数のタッチ電極TEの各々は電極メタルEMが複数のオープン領域OAがあるメッシュ形態(網形態)にパターニングされており、複数のオープン領域OAには、垂直方向から見ると、1つ以上のサブピクセルまたはその発光部が存在することができる。
【0291】
前述したように、平面から見ると、タッチ電極TEの領域内に存在するオープン領域OAの各々の位置に1つ以上のサブピクセルの発光部が対応して存在するように、タッチ電極TEの電極メタルEMがパターニングされることによって、表示パネル110の開口率及び発光効率を高めることができる。
【0292】
したがって、
図26及び
図27に図示したように、ブラックマトリックスBMの位置はタッチ電極TEの電極メタルEMの位置と対応する。
【0293】
そして、複数のカラーフィルタCFの位置は複数のタッチ電極TEの位置と対応する。
【0294】
前述したように、複数のオープン領域OAの位置に対応する位置に複数のカラーフィルタCFが位置することによって、有機発光表示パネル(特に、ホワイトOLEDを用いる場合)、優れる発光性能を有するタッチ表示装置100を提供することができる。
【0295】
カラーフィルタCFとタッチ電極TEとの間の垂直位置関係を説明すると、次の通りである。
【0296】
図26に図示したように、複数のカラーフィルタCFとブラックマトリックスBMは複数のタッチ電極TE上に位置することができる。
【0297】
即ち、カラーフィルタCFは封止層ENCAP上に位置し、かつタッチ電極TE及びタッチラインTLなどのタッチセンサーメタル上に位置することができる。
【0298】
複数のカラーフィルタCFとブラックマトリックスBMは、複数のタッチ電極TE上のオーバーコート層OC上に位置することができる。
【0299】
図27に図示したように、複数のカラーフィルタCFとブラックマトリックスBMは複数のタッチ電極TEの下部に位置することができる。
【0300】
複数のタッチ電極TEは、複数のカラーフィルタCFとブラックマトリックスBM上のオーバーコート層OC上に位置することができる。
【0301】
即ち、カラーフィルタCFは封止層ENCAP上に位置し、かつタッチ電極TE及びタッチラインTLなどのタッチセンサーメタルと封止層ENCAPとの間に位置することができる。
【0302】
前述したことによれば、発光性能などのディスプレイ性能とタッチ性能を考慮して、カラーフィルタCFとタッチ電極TEとの間の最適の位置関係を有するOLEDディスプレイタイプのタッチ表示装置100を提供することができる。
【0303】
一方、タッチ表示装置100の製作便利性の向上及びサイズ縮小などのために、タッチ電極TEからなるタッチパネルTSPを表示パネル110に内蔵するための試みが従来にもなされている。
【0304】
しかしながら、有機発光表示パネルである表示パネル110にタッチパネルTSPを内蔵するためには相当な困難性や制約事項が多くある。
【0305】
仮に、有機発光表示パネルである表示パネル110の製作工程時、有機物によって、一般的に金属物質からなるタッチ電極TEをパネルの内部に形成するための高温工程が自由でないという限界点がある。
【0306】
このような有機発光表示パネルの構造的特性及び工程などの制約要因によって、有機発光表示パネルである表示パネル110の内部にタッチセンサーとしてのタッチ電極TEを配置させることが困難な実状であった。したがって、従来には、タッチパネルTSPを有機発光表示パネルである表示パネル110に内蔵させるものでなく、有機発光表示パネルである表示パネル110上に付着する方式によりタッチ構造を具現してきた。
【0307】
しかしながら、
図26及び
図27に図示したように、タッチ電極TEを封止層ENCAP上に形成するなどのTOE(Touch On Encapsulation Layer)構造と、カラーフィルタCFを封止層ENCAP上に形成するCOE(Color On Encapsulation Layer)構造を通じて、優れるディスプレイ性能及びタッチ性能を有することができるタッチパネルTSPが内蔵された有機発光表示パネルである表示パネル110を提供することができる。
【0308】
以上で説明した2つ方式の寄生キャパシタンス偏差低減構造(1.タッチ電極TEと容量補償パターンCOMPの重畳領域サイズ調節、2.タッチ電極領域内のダミーメタル割合調節)のうちの1つが適用されることもでき、2つ方式の寄生キャパシタンス偏差低減構造が全て適用されることもできる。
【0309】
以上で説明した実施形態によれば、タッチパネルでタッチ電極、タッチラインなどのタッチセンサーメタルの配置形態に関わらず、タッチ電極、タッチラインなどのタッチセンサーメタルで発生する寄生キャパシタンスの偏差を低減することができる構造を有するタッチ表示装置及びタッチパネルを提供することができる。
【0310】
また、実施形態によれば、タッチラインの長さ差があっても、タッチ電極、タッチラインなどのタッチセンサーメタルで発生する寄生キャパシタンスの偏差を低減することができる構造を有するタッチ表示装置及びタッチパネルを提供することができる。
【0311】
また、実施形態によれば、映像非表示領域に該当するノン−アクティブ領域で寄生キャパシタンス偏差低減構造を有するタッチ表示装置及びタッチパネルを提供することができる。
【0312】
また、実施形態によれば、映像表示領域に該当するアクティブ領域で寄生キャパシタンス偏差低減構造を有するタッチ表示装置及びタッチパネルを提供することができる。
【0313】
以上の説明及び添付の図面は、本発明の技術思想を例示的に説明したことに過ぎないものであって、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から外れない範囲で構成の結合、分離、置換、及び変更などの多様な修正及び変形が可能である。したがって、本発明に開示された実施形態は本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施形態により本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は請求範囲により解釈されなければならず、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものとして解釈されるべきである。