特許第6695475号(P6695475)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6695475
(24)【登録日】2020年4月23日
(45)【発行日】2020年5月20日
(54)【発明の名称】超音波診断装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/14 20060101AFI20200511BHJP
【FI】
   A61B8/14
【請求項の数】11
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-85739(P2019-85739)
(22)【出願日】2019年4月26日
(62)【分割の表示】特願2014-192918(P2014-192918)の分割
【原出願日】2014年9月22日
(65)【公開番号】特開2019-122842(P2019-122842A)
(43)【公開日】2019年7月25日
【審査請求日】2019年4月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】300019238
【氏名又は名称】ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100115462
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 猛
(74)【代理人】
【識別番号】100151286
【弁理士】
【氏名又は名称】澤木 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(72)【発明者】
【氏名】清水 裕章
(72)【発明者】
【氏名】橋本 浩
【審査官】 森口 正治
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−113421(JP,A)
【文献】 特開2012−213557(JP,A)
【文献】 特開2010−259536(JP,A)
【文献】 特開2006−204947(JP,A)
【文献】 特開2010−119576(JP,A)
【文献】 特開2003−319939(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0204139(US,A1)
【文献】 国際公開第2010/055816(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0224550(US,A1)
【文献】 特表2011−521763(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0079083(US,A1)
【文献】 特開2005−296436(JP,A)
【文献】 特開2011−083637(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0134113(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00−8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の点を原点とする座標系が形成された三次元空間において、操作者が所定の方向を指示する指示具と、
前記所定の点を原点とする座標系において、前記指示具によって指示された前記所定の方向を検出する方向検出部と、
該方向検出部で検出された前記所定の方向に基づいて前記所定の点を原点とする座標系における被検体の向きを特定して、該被検体について取得された超音波のエコー信号に基づく三次元の超音波データにおける前記被検体の向きを特定し、該被検体の向きの情報を三次元の前記超音波データのヘッダ情報として記憶部に記憶させる向き特定部と、
を備える超音波診断装置。
【請求項2】
前記所定の方向と前記被検体の向きとの関係を示す情報を記憶する記憶部を備え、
前記向き特定部は、前記記憶部に記憶された前記情報と前記方向検出部によって検出された前記所定の方向とに基づいて、前記所定の点を原点とする座標系における前記被検体の向きを特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記所定の点を原点とする座標系において、前記超音波データが取得された超音波の走査面の位置を特定する位置特定部を備え、
前記向き特定部は、前記位置特定部で特定された前記超音波の走査面の位置と、前記所定の点を原点とする座標系における前記被検体の向きの情報とに基づいて、前記三次元の超音波データにおける前記被検体の向きを特定する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記方向検出部は、前記指示具に設けられて前記三次元空間の座標系における前記指示具の方向を検出するセンサを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記指示具は、超音波プローブであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項6】
所定の点を原点とする座標系が形成された三次元空間における被検体の向きの情報を記憶する記憶部と、
前記三次元空間における前記被検体に対して超音波の送受信を行なう超音波プローブと、
前記所定の点を原点とする座標系において、前記超音波プローブによる超音波の走査面の位置を特定する位置特定部と、
該位置特定部によって特定された前記超音波の走査面の位置と、前記記憶部に記憶された前記被検体の向きの情報とから、前記走査面において取得された超音波のエコー信号に基づく三次元の超音波データにおける前記被検体の向きを特定し、該被検体の向きの情報を三次元の前記超音波データのヘッダ情報として記憶部に記憶させる向き特定部と、
を備えることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項7】
前記所定の点を原点とする座標系は、前記三次元空間に設置された磁気発生部を原点とする座標系であり、
前記位置特定部は、前記磁気発生部の磁気を検出する磁気センサを含む
ことを特徴とする請求項6に記載の超音波診断装置。
【請求項8】
前記磁気発生部は、前記被検体を載置する寝台に設けられることを特徴とする請求項7に記載の超音波診断装置。
【請求項9】
前記向き特定部によって特定された前記向きの情報を、三次元の前記超音波データに基づく超音波画像とともに表示させる表示制御部を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項10】
所定の点を原点とする座標系が形成された三次元空間において、操作者が所定の方向を指示する指示具と、
プロセッサーと、
を備える超音波診断装置であって、
前記プロセッサーは、
前記所定の点を原点とする座標系において、前記指示具によって指示された前記所定の方向を検出する方向検出機能と、
該方向検出機能で検出された前記所定の方向に基づいて、前記所定の点を原点とする座標系における被検体の向きを特定して、該被検体について取得された超音波のエコー信号に基づく三次元の超音波データにおける前記被検体の向きを特定し、該被検体の向きの情報を三次元の前記超音波データのヘッダ情報として記憶部に記憶させる向き特定機能と、
をプログラムによって実行させることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項11】
所定の点を原点とする座標系が形成された三次元空間における被検体の向きの情報を記憶する記憶部と、
前記三次元空間における前記被検体に対して超音波の送受信を行なう超音波プローブと、
プロセッサーと、
を備える超音波診断装置であって、
前記プロセッサーは、
前記所定の点を原点とする座標系において、前記超音波プローブによる超音波の走査面の位置を特定する位置特定機能と、
該位置特定機能によって特定された前記超音波の走査面の位置と、前記記憶部に記憶された前記被検体の向きの情報とから、前記走査面において取得された超音波のエコー信号に基づく三次元の超音波データにおける前記被検体の向きを特定し、該被検体の向きの情報を三次元の前記超音波データのヘッダ情報として記憶部に記憶させる向き特定機能と、
をプログラムによって実行させることを特徴とする超音波診断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元の前記超音波データにおける被検体の向きの情報を記憶する超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
被検体の医用画像を取得する医用画像装置には、例えば、X線CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置及び超音波診断装置などがある。このうち、超音波診断装置は、例えば特許文献1にも記載されているように、侵襲性が低く、リアルタイムでの画像の観察が可能であるというメリットがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−72746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
X線CT装置で取得されたCT画像のデータや、MRI装置で取得されたMRI画像のデータは、被検体の向きの情報を有している。しかし、超音波診断装置で取得された超音波データは、被検体の向きの情報を有していない。従って、超音波画像とともに、被検体の向きの情報が表示されるわけではないので、観察者は、超音波画像を見ただけでは、どちら向きに撮影したものであるのか把握することが困難である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の課題を解決するためになされた一の観点の発明は、所定の点を原点とする座標系が形成された三次元空間における被検体に対して超音波の送受信を行なう超音波プローブと、前記被検体についての三次元の医用画像のデータを記憶する記憶部と、前記所定の点を原点とする座標系と前記医用画像のデータの座標系との位置対応関係を特定する位置対応関係特定部と、この位置対応関係特定部によって特定された位置対応関係と、前記所定の点を原点とする座標系における前記超音波プローブによる超音波の走査面の位置とに基づいて、前記走査面と前記被検体において同一の位置を、前記医用画像のデータの座標系において特定する同一位置特定部と、この同一位置特定部によって特定された同一の位置の情報と、前記記憶部に記憶された前記医用画像のデータにおける前記被検体の向きの情報とに基づいて、前記走査面において取得された超音波のエコー信号に基づく三次元の超音波データにおける前記被検体の向きを特定する向き特定部と、を備えることを特徴とする超音波診断装置である。
【0006】
他の観点の発明は、所定の点を原点とする座標系が形成された三次元空間において、操作者が所定の方向を指示する指示具と、前記所定の点を原点とする座標系において、前記指示具によって指示された前記所定の方向を検出する方向検出部と、この方向検出部で検出された前記所定の方向に基づいて、前記所定の点を原点とする座標系における被検体の向きを特定して、この被検体について取得された超音波のエコー信号に基づく三次元の超音波データにおける前記被検体の向きを特定する向き特定部と、を備えることを特徴とする超音波診断装置である。
【0007】
他の観点の発明は、所定の点を原点とする座標系が形成された三次元空間における被検体の向きの情報を記憶する記憶部と、前記三次元空間における前記被検体に対して超音波の送受信を行なう超音波プローブと、前記所定の点を原点とする座標系において、前記超音波プローブによる超音波の走査面の位置を特定する位置特定部と、この位置特定部によって特定された前記超音波の走査面の位置と、前記記憶部に記憶された前記被検体の向きの情報とから、前記走査面において取得された超音波のエコー信号に基づく三次元の超音波データにおける前記被検体の向きを特定する向き特定部と、を備えることを特徴とする超音波診断装置である。
【発明の効果】
【0008】
上記各観点の発明によれば、前記向き特定部によって、三次元の前記超音波データにおける被検体の向きが特定されるので、前記超音波データに基づいて表示される超音波画像が、被検体に対してどちら向きに撮影したものであるのかを観察者が把握するために、前記向きの情報を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態における超音波診断装置の概略構成の一例を示すブロック図である。
図2図1に示された超音波診断装置における表示処理部の構成を示すブロック図である。
図3】第一実施形態における超音波診断装置の作用を示すフローチャートである。
図4】被検体における異なる断面についてのリアルタイムの超音波画像と参照医用画像が表示された表示部を示す図である。
図5】被検体における同一断面についての超音波画像及び参照医用画像が表示された表示部を示す図である。
図6】複数の断面についての超音波画像のデータを示す概念図である。
図7】記憶部に記憶された超音波画像のデータに基づく二次元の超音波画像及び三次元超音波画像が表示された表示部を示す図である。
図8】第二実施形態における超音波診断装置の作用を示すフローチャートである。
図9】第二実施形態において、超音波プローブによって所定の方向を指示した状態を示す図である。
図10】第三実施形態において、被検体を載置する寝台に設けられた磁気発生部を示す図である。
図11】磁気発生部を原点とする座標系を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
(第一実施形態)
先ず、第一実施形態について説明する。図1に示す超音波診断装置1は、超音波プローブ2、送受信ビームフォーマ3、エコーデータ処理部4、表示処理部5、表示部6、操作部7、制御部8、記憶部9を備える。前記超音波診断装置1は、コンピュータ(computer)としての構成を備えている。
【0011】
前記超音波プローブ2は、アレイ状に配置された複数の超音波振動子(図示省略)を有して構成され、この超音波振動子によって被検体に対して超音波を送信し、そのエコー信号を受信する。前記超音波プローブ2は、本発明における超音波プローブの実施の形態の一例である。
【0012】
前記超音波プローブ2には、例えばホール素子で構成される前記磁気センサ10が設けられている。この磁気センサ10により、例えば磁気発生コイルで構成される磁気発生部11から発生する磁気が検出されるようになっている。前記磁気センサ10における検出信号は、前記表示処理部5へ入力されるようになっている。前記磁気センサ10における検出信号は、図示しないケーブルを介して前記表示処理部5へ入力されてもよいし、無線で前記表示処理部5へ入力されてもよい。前記磁気発生部11及び前記磁気センサ10は、後述のように前記超音波プローブ2の位置及び向きを検出するために設けられている。
【0013】
前記送受信ビームフォーマ3は、前記超音波プローブ2から所定の走査条件で超音波を送信するための電気信号を、前記制御部8からの制御信号に基づいて前記超音波プローブ2に供給する。また、前記送受信ビームフォーマ3は、前記超音波プローブ2で受信したエコー信号について、A/D変換、整相加算処理等の信号処理を行ない、信号処理後のエコーデータを前記エコーデータ処理部4へ出力する。
【0014】
前記エコーデータ処理部4は、前記送受信ビームフォーマ3から出力されたエコーデータに対し、超音波画像を作成するための処理を行なう。例えば、前記エコーデータ処理部4は、対数圧縮処理、包絡線検波処理等のBモード処理を行ってBモードデータを作成する。
【0015】
前記表示処理部5は、図2に示すように、位置算出部51、位置対応関係特定部52、超音波画像データ作成部53、同一位置特定部54、向き特定部55、表示画像制御部56を有する。前記位置算出部51は、前記磁気センサ10からの磁気検出信号に基づいて、前記磁気発生部11を原点とする三次元空間の座標系における前記超音波プローブ2の位置及び向きの情報(以下、「プローブ位置情報」と云う)を算出する。さらに、前記位置算出部51は、前記プローブ位置情報に基づいてエコー信号の前記三次元空間の座標系における位置情報を算出する。この位置情報の算出により、前記超音波プローブ2による超音波の走査面の前記三次元空間の座標系における位置が特定される。
【0016】
前記磁気発生部11を原点とする三次元空間は、前記超音波プローブ2によって被検体に対する超音波の送受信が行われる三次元空間である。また、前記磁気センサ10、前記磁気発生部11及び前記位置算出部51は、本発明における位置特定部の実施の形態の一例である。
【0017】
前記位置対応関係特定部52は、前記磁気発生部11を原点とする三次元空間の座標系と、前記記憶部9に記憶された後述の参照医用画像のデータの座標系との位置対応関係を特定する。この位置対応関係は、前記三次元空間の座標系と前記参照医用画像のデータの座標系との座標変換情報である。前記位置対応関係特定部52は、本発明における位置対応関係特定部の実施の形態の一例である。また、前記位置対応関係特定部52による位置対応関係を特定する機能は、本発明における位置対応関係特定機能の実施の形態の一例である。
【0018】
前記超音波画像データ作成部53は、前記エコーデータ処理部4から入力されたデータを、スキャンコンバータ(Scan Converter)によって走査変換して超音波画像データを作成する。例えば、前記超音波画像データ作成部53は、Bモードデータを走査変換してBモード画像データを作成する。前記スキャンコンバータによる走査変換前のデータをローデータ(raw data)というものとする。
【0019】
前記超音波画像データは、前記記憶部9に記憶される。前記ローデータが、前記記憶部9に記憶されてもよい。前記超音波画像データ及び前記ローデータを、超音波データと云うものとする。後述するように、前記記憶部9には、三次元の超音波データ、すなわち複数断面についての超音波データが記憶される。
【0020】
前記同一位置特定部54は、前記超音波プローブ2による超音波の走査面と被検体において同一の位置を、前記参照医用画像のデータの座標系において特定する。詳細は後述する。前記同一位置特定部54は、本発明における同一位置特定部の実施の形態の一例である。また、前記同一位置特定部54による同一位置特定機能は、本発明における同一位置特定機能の実施の形態の一例である。
【0021】
前記向き特定部55は、三次元の前記超音波データにおける被検体の向きを特定する。詳細は後述する。前記向き特定部55は、本発明における向き特定部の実施の形態の一例である。また、前記向き特定部55による向き特定機能は、本発明における向き特定機能の実施の形態の一例である。
【0022】
前記表示画像制御部56は、前記超音波画像のデータに基づいて超音波画像を前記表示部6に表示させる。また、前記表示画像制御部56は、後述する医用画像装置100によって取得された前記被検体についての参照医用画像を前記表示部6に表示させる。
【0023】
さらに、前記表示画像制御部56は、前記超音波画像及び前記参照医用画像のほか、前記表示部6に他の画像を表示させる。例えば、前記表示画像制御部56は、前記向き特定部55によって特定された三次元の前記超音波データにおける被検体の向きの情報を示す画像を、前記表示部6に表示させる。前記表示画像制御部56は、本発明における表示制御部の実施の形態の一例である。
【0024】
前記表示部6は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイなどである。前記操作部7は、操作者が指示や情報を入力するためのキーボード及びポインティングデバイス(図示省略)などを含んで構成されている。前記操作部7は、本発明における入力部の実施の形態の一例である。
【0025】
前記制御部8は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーである。この制御部8は、前記記憶部9に記憶されたプログラムを読み出し、前記超音波診断装置1の各部を制御する。例えば、前記制御部8は、前記記憶部9に記憶されたプログラムを読み出し、読み出されたプログラムにより、前記送受信ビームフォーマ3、前記エコーデータ処理部4及び前記表示処理部5の機能を実行させる。
【0026】
前記制御部8は、前記送受信ビームフォーマ3の機能のうちの全て、前記エコーデータ処理部4の機能のうちの全て及び前記表示処理部5の機能のうちの全ての機能をプログラムによって実行してもよいし、一部の機能のみをプログラムによって実行してもよい。前記制御部8が一部の機能のみを実行する場合、残りの機能は回路等のハードウェアによって実行されてもよい。
【0027】
なお、前記送受信ビームフォーマ3、前記エコーデータ処理部4及び前記表示処理部5の機能は、回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0028】
前記記憶部9は、HDD(Hard Disk Drive:ハードディスクドライブ)や、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の半導体メモリ(Memory)などである。前記超音波診断装置1は、前記記憶部9として、前記HDD、前記RAM及び前記ROMの全てを有していてもよい。また、前記記憶部9は、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)などの可搬性の記憶媒体であってもよい。
【0029】
前記制御部8によって実行されるプログラムは、HDDやROMなどの非一過性の記憶媒体に記憶されている。また、前記プログラムは、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)などの可搬性を有し非一過性の記憶媒体に記憶されていてもよい。
【0030】
前記記憶部9には、前記プログラムの他、超音波の送受信対象と同一の被検体について予め取得された参照医用画像MIのデータが記憶される。この参照医用画像MIのデータは被検体における三次元領域についてのボリュームデータである。前記参照医用画像MIのデータは、参照医用画像MIの座標系における位置情報とともに前記記憶部9に記憶される。前記参照医用画像MIのデータは、被検体の向きの情報を有する。すなわち、前記参照医用画像MIのデータは、このデータにおいて、どちらが被検体の頭側で、どちらが被検体の足側であるかを示す情報を有している。
【0031】
前記参照医用画像MIのデータは、前記超音波診断装置1以外の医用画像装置100で予め取得された医用画像のデータ、すなわち例えばX線CT装置やMRI装置などで予め取得されたX線CT画像のデータやMRI画像のデータである。また、前記参照医用画像MIのデータは、超音波画像データ又はローデータであってもよい。ただし、この場合、前記超音波画像データ又はローデータは、位置情報を有するものとする。前記記憶部9は、本発明における記憶部の実施の形態の一例である。また、前記参照医用画像MIのデータは、本発明における医用画像のデータの実施の形態の一例である。
【0032】
さて、本例の超音波診断装置1の作用について図3のフローチャートに基づいて説明する。先ず、ステップS1では、操作者は、前記磁気発生部11を原点とする三次元空間における被検体Pに対し前記超音波プローブ2によって超音波の送受信を開始する。そして、前記超音波プローブ2によって得られたエコー信号に基づいて超音波画像のデータが作成される。前記表示画像制御部56は、ここでは特に図示しないが、前記超音波画像のデータに基づくリアルタイムの超音波画像UIを前記表示部6に表示させる。前記超音波画像UIは例えばBモード画像である。
【0033】
次に、ステップS2では、前記対応関係特定部52が、前記磁気発生部11を原点とする三次元空間の座標系と前記参照医用画像MIのデータの座標系との位置合わせ処理を行なう。位置合わせ処理は、前記三次元空間の座標情報と、前記参照医用画像MIのデータの座標情報との対応関係を特定する処理である。
【0034】
具体的に説明する。操作者が前記操作部7において位置合わせ処理の入力を行なうと、前記表示画像制御部56は、図4に示すように、前記超音波画像UIとともに、参照医用画像MIを前記表示部6に並べて表示させる。前記参照医用画像MIは、前記被検体Pについて前記記憶部9に記憶されたデータに基づいて表示される。ここでは、前記超音波画像UI及び前記参照医用画像MIは、前記被検体Pにおいて異なる断面の画像である。
【0035】
操作者は、前記表示部6に表示された前記超音波画像UIと前記参照医用画像MIとを見比べながら、いずれか一方又は両方の画像の断面を移動させ、被検体Pにおいて同一断面の超音波画像UIと参照医用画像MIとを表示させる。第一超音波画像UIの断面の移動は、前記超音波プローブ2の位置を変えることによって行なう。また、前記参照医用画像MIの断面の移動は、前記操作部7を操作して断面を変更する指示を入力することにより行なう。
【0036】
同一断面か否かは、例えば操作者が特徴的な部位を参照するなどして判断する。操作者は、同一断面についての超音波画像UI及び参照医用画像MIが表示されると、前記操作部7のトラックボール等を用いて、前記超音波画像UIの任意の点を指定する。また、操作者は前記超音波画像UIにおいて指定された点と同一位置と思われる点を前記参照医用画像MIにおいても指定する。操作者は、このような点の指定を複数点について行なう。このような点の指定は、複数の断面において行われてもよい。
【0037】
ここで、前記参照医用画像MIのデータは位置情報を有している。従って、上述のように前記超音波画像UIと前記参照医用画像MIとで同一位置と思われる点を指定すると、前記三次元空間の座標系と参照医用画像MIのデータの座標系との対応位置が特定される。そして、前記三次元空間の座標系と参照医用画像MIのデータの座標系との対応点が複数点特定されると、これら複数の対応点の座標に基づいて、前記位置対応関係特定部52は、前記三次元空間の座標系と前記参照医用画像MIのデータの座標系との座標変換式を算出する。この座標変換式により、前記三次元空間の座標情報と、前記参照医用画像MIのデータの座標情報との位置対応関係が特定される。以上により位置合わせ処理が完了する。
【0038】
ただし、ここで説明した位置合わせ処理は一例であり、他の方法によって位置合わせ処理が行われてもよい。
【0039】
前記ステップS2における位置合わせ処理が完了すると、ステップS3では、前記表示画像制御部56は、図5に示すように、リアルタイムの超音波画像UIとともに、この超音波画像UIと被検体Pにおいて同一断面の参照医用画像MIを表示させる。
【0040】
具体的には、先ず前記同一位置特定部54は、前記位置算出部51で算出された超音波の走査面の位置情報を、前記座標変換式を用いて前記参照医用画像MIのデータの座標系の位置情報に座標変換して、前記記憶部9に記憶された前記参照医用画像MIのデータの座標系において、前記超音波の走査面と被検体において同一の位置を特定する。次に、前記表示画像制御部56は、この同一の位置を含む断面のデータに基づく参照医用画像MIを、前記超音波画像UIとともに表示させる。前記図5において、前記参照医用画像MI上に表示された輪郭線Olで囲まれる領域は、前記参照医用画像MIにおいて前記超音波画像UIと対応する領域である。前記参照医用画像MIにおける前記輪郭線Ol内の画像及び前記超音波画像UIは、被検体Pにおいて同一領域の画像である。
【0041】
次に、ステップS4では、操作者は、前記超音波プローブ2により、前記被検体Pについて、複数の断面における超音波の送受信を行なう。例えば、操作者は、前記超音波プローブ2を移動させながら、この超音波プローブ2によって超音波の送受信を行なう。前記超音波プローブ2の移動方向は、前記被検体Pの体軸に沿った方向であってもよいし、前記被検体Pの体軸に対して傾きを有する方向であってもよい。
【0042】
ここでは、前記超音波プローブ2の移動方向は、前記被検体Pの体軸に沿った方向であるものとする。このような方向に移動する前記超音波プローブ2によって超音波の送受信が行われることにより、図6に示すように、複数の走査面についての超音波画像データUIDが得られる。このステップS4においても、同一断面についての超音波画像UI及び参照医用画像MIが表示されてもよい。
【0043】
前記超音波画像データUIDは、この超音波画像データUIDが取得された超音波の走査面について前記位置算出部51で算出された位置情報とともに、前記記憶部9に記憶される。また、前記超音波画像データUIDは、この超音波画像データUIDにおける被検体Pの向きの情報とともに、前記記憶部9に記憶される。前記被検体Pの向きの情報は、前記超音波画像データUIDのヘッダ情報として記憶される。
【0044】
前記超音波画像データUIDにおける前記被検体Pの向きの情報は、前記向き特定部55によって特定される。詳しく説明する。前記超音波画像データUIDが取得された走査面と被検体において同一の位置が、前記同一位置特定部54によって前記参照医用画像MIのデータの座標系において特定される。前記向き特定部55は、このように前記走査面と被検体において同一の位置が前記参照医用画像MIのデータの座標系において特定されると、この同一の位置の情報と、前記参照医用画像MIのデータにおける被検体Pの向きの情報を用いて、前記複数の走査面についての前記超音波画像データUIDにおける被検体Pの向きの情報を特定する。そして、前記向き特定部55は、この向きの情報を前記記憶部9に記憶させる。
【0045】
以上により、被検体Pにおける複数の走査面の超音波画像データUIDが記憶され、この超音波画像データUIDにおける被検体Pの向きの情報を特定して記憶する処理が終了する。この処理の後に、前記記憶部9に記憶された前記超音波画像データUIDに基づく超音波画像が前記表示部6に表示される場合、被検体Pの向きの情報が表示される。
【0046】
被検体Pの向きの情報の表示について具体的に説明する。前記表示部6には、図7に示すように、前記表示画像制御部56は、前記超音波画像データUIDに基づいて、二次元の超音波画像UI及び三次元超音波画像UI3Dを表示させる。
【0047】
より詳細に説明する。前記超音波画像データ作成部53は、複数の走査面についての前記超音波画像データUIDをボクセルデータの集合体に変換して、このボクセルデータの集合体からなるボリュームデータを再構成する。前記表示画像制御部56は、前記ボリュームデータに基づいて前記三次元超音波画像UI3Dを表示させる。前記二次元の超音波画像UIは、前記ボリュームデータに基づく画像であってもよいし、前記複数の走査面のうち一つの走査面についての前記超音波画像データUIDに基づく画像であってもよい。
【0048】
前記表示画像制御部56は、前記複数の走査面についての前記超音波画像データUIDにおける被検体Pの向きの情報を示す第一画像I1及び第二画像I2を表示させる。前記表示画像制御部56は、前記記憶部9に記憶された前記超音波画像データUIDにおける被検体Pの向きの情報に基づいて、前記第一画像I1及び前記第二画像I2を表示させる。
【0049】
前記第一画像I1は、前記二次元の超音波画像UIの近傍に表示され、この二次元の超音波画像UIにおける被検体Pの向きを示す。前記第一画像I1は、「腹」「背中」「右」「左」の文字からなる。具体的には、前記二次元の超音波画像UIの近傍において、この二次元の超音波画像UIに対して上側に「腹」、下側に「背中」、右側に「右」、左側に「左」の文字が表示されている。これにより、観察者は、前記二次元の超音波画像UIにおいて、上側が被検体Pの腹側、下側が被検体Pの背中側、右側が被検体Pの右側、左側が被検体Pの左側であることを知ることができる。
【0050】
前記第二画像I2は、前記三次元超音波画像UI3Dにおける被検体Pの向きを示す。前記第二画像I2は、前記三次元超音波画像UI3Dから延びる二つの矢印とこれら矢印の各々の近傍に表示された「頭」「足」の文字からなる。前記矢印及びその近傍の「頭」の文字は、前記矢印で示された方向が、前記三次元超音波画像UI3Dにおいて被検体Pの頭側であることを示す。また、前記矢印及びその近傍の「足」の文字は、前記矢印で示された方向が、前記三次元超音波画像UI3Dにおいて被検体Pの足側であることを示す。これにより、観察者は、前記三次元超音波画像UI3Dにおいて、左側が被検体Pの頭側、右側が被検体Pの足側であることを知ることができる。
【0051】
以上説明したように、本例によれば、前記超音波画像データUIDにおける被検体Pの向きの情報に基づいて、前記第一画像I1及び前記第二画像I2を表示させることができる。これにより、観察者は、前記二次元の超音波画像UI及び前記三次元超音波画像UI3Dにおける被検体Pの向きを知ることができる。
【0052】
また、前記超音波画像データUIDは、この超音波画像データUIDにおける被検体Pの向きの情報を有するので、この超音波画像データUIDと、参照医用画像MIのデータとの間で、被検体Pにおける同一の位置を容易に特定することができる。
【0053】
(第二実施形態)
次に、第二実施形態について説明する。第二実施形態の超音波診断装置1は、第一実施形態と作用において異なっている。
【0054】
なお、本例では、前記記憶部9には、参照医用画像MIのデータは記憶されていなくてもよい。また、前記表示処理部5は、前記同一位置特定部54を有していなくてもよい。
【0055】
図8のフローチャートに基づいて第二実施形態の超音波診断装置の作用を説明する。本例は、超音波画像データUIDにおける被検体Pの向きの情報の特定手法が、第一実施形態と異なっている。具体的には、先ず、ステップS11では、操作者は、図9に示すように、前記磁気発生部11を原点とする座標系が形成された三次元空間において、前記超音波プローブ2によって所定の方向を指示し、方向を確定したことを示す入力を前記操作部9において行なう。操作者は、前記超音波プローブ2における所定の部分を所定の方向へ向けることにより、前記超音波プローブ2によって所定の方向を指示する。具体的には、操作者は、前記超音波プローブ2において前記磁気センサ10が設けられた部分を、前記三次元空間における被検体Pの頭の方へ向ける。本例において、前記超音波プローブ2は、本発明における指示具の実施の形態の一例である。
【0056】
前記ステップS11において、方向を確定したことを示す入力があると、ステップS12では、前記向き特定部55が、前記磁気発生部11を原点とする座標系における被検体Pの向きを特定する。詳細に説明する。前記記憶部9には、前記超音波プローブ2によって指示される方向が、被検体におけるどちらの向きを示すかということについての情報が記憶されている。本例では、前記超音波プローブ2によって指示される方向が被検体の頭側を示すという情報Infが、前記記憶部9に記憶されている。前記情報Infは、本発明において、所定の方向と被検体の向きとの関係を示す情報の実施の形態の一例である。
【0057】
前記位置算出部51は、前記磁気センサ10の検出信号に基づいて、前記ステップS1において方向を確定したことを示す入力が行われた時の前記超音波プローブ2の向きを算出する。本例において、前記磁気センサ10、前記磁気発生部11及び前記位置算出部51は、本発明における方向検出部の実施の形態の一例である。また、前記位置算出部51による機能は、本発明における方向検出機能の実施の形態の一例である。
【0058】
次に、前記向き特定部55は、前記位置算出部51によって算出された前記超音波プローブ2の向きと前記情報Infとに基づいて、前記磁気発生部11を原点とする座標系における前記被検体Pの向きを特定する。前記磁気発生部11を原点とする座標系において、前記超音波プローブ2における前記磁気センサ10が設けられた部分が向いた方向が、被検体の頭側であることが特定される。前記向き特定部55は、前記磁気発生部11を原点とする座標系における前記被検体Pの向きを特定すると、この向きの情報を前記記憶部9に記憶させる。
【0059】
次に、ステップS13では、操作者は、前記第一実施形態のステップS4と同様に、前記超音波プローブ2により、前記被検体Pについて、複数の断面における超音波の送受信を行なう。ただし、本例では、特に図示しないが前記超音波画像UIのみが表示され、前記参照医用画像MIは表示されない。
【0060】
前記ステップS4と同様に、前記超音波プローブ2による超音波の送受信によって得られた複数の走査面についての超音波画像データUIDは、この超音波画像データUIDが取得された超音波の走査面について前記位置算出部51で算出された位置情報とともに、前記記憶部9に記憶される。また、前記超音波画像データUIDは、この超音波画像データUIDにおける被検体Pの向きの情報とともに、前記記憶部9に記憶される。
【0061】
本例においても、前記向き特定部55は、前記超音波画像データUIDにおける被検体Pの向きを特定する。本例では、前記向き特定部55は、前記ステップS12において前記記憶部9に記憶された前記磁気発生部11を原点とする座標系における被検体Pの向きの情報と、前記超音波画像データUIDが取得された超音波の走査面の位置情報とに基づいて、この超音波画像データUIDにおける被検体Pの向きを特定し、この向きの情報を前記記憶部9に記憶させる。
【0062】
本例においても、前記超音波画像データUIDが記憶され、前記超音波画像データUIDにおける被検体Pの向きの情報が記憶された後、前記超音波画像データUIDに基づいて、前記二次元の超音波画像UI及び前記三次元超音波画像UI3Dが前記表示部6に表示される。この場合、前記第一実施形態と同様に、被検体Pの向きの情報を示す前記第一画像I1及び前記第二画像I2が表示されるので、観察者は被検体Pの向きを知ることができる。その他、本例によっても、第一実施形態と同一の効果を得ることができる。
【0063】
(第三実施形態)
次に、第三実施形態について説明する。本例も、超音波画像データUIDにおける被検体Pの向きの情報の特定手法が、第一、第二実施形態と異なっている。
【0064】
本例では、前記磁気発生部11は、図10に示すように、被検体P(図10では図示省略)を載置する寝台Bに設けられている。また、前記記憶部9には、前記磁気発生部11を原点とする座標系における被検体の向きが記憶されている。具体的に説明する。図11に示すように、前記磁気発生部11を原点とする座標系を、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸の座標系であるとする。Z軸方向は、前記寝台Bの長手方向である。例えば、前記被検体の向きの情報として、Z軸方向が被検体の体軸の方向であり、なおかつZ軸方向において、一方が被検体の頭側、他方が被検体の足側であるという情報が前記記憶部9に記憶されている。
【0065】
前記超音波プローブ2による超音波の送受信は、前記寝台Bに横たわった状態の被検体Pに対して行われる。被検体Pは、寝台Bにおいて、所定の向きで横たわる。具体的には、前記被検体Pは、前記記憶部9に記憶された向き、すなわち体軸方向がZ軸方向になり、なおかつ頭側がZ軸方向における前記一方側になり、足側がZ軸方向の前記他方側になるように、前記寝台Bに横たわる。
【0066】
前記寝台Bに横たわった被検体Pに対する前記超音波プローブ2による超音波の送受信によって、複数の走査面について超音波画像データUIDが取得されると、前記向き特定部55は、前記超音波画像データUIDにおける被検体Pの向きを特定する。前記向き特定部55は、前記記憶部9に記憶された前記磁気発生部11を原点とする座標系における被検体の向きの情報と、前記超音波画像データUIDが取得された超音波の走査面の位置情報とに基づいて、この超音波画像データUIDにおける被検体Pの向きを特定し、この向きの情報を前記記憶部9に記憶させる。前記超音波画像データUIDが取得された超音波の走査面の位置情報は、前記位置算出部51によって算出された情報である。
【0067】
本例においても、前記第一、第二実施形態と同様に、前記二次元の超音波画像UI及び前記三次元超音波画像UI3Dが前記表示部6に表示され、被検体Pの向きの情報を示す前記第一画像I1及び前記第二画像I2が表示される。従って、前記第一、第二実施形態と同一の効果を得ることができる。
【0068】
以上、本発明を前記実施形態によって説明したが、本発明はその主旨を変更しない範囲で種々変更実施可能なことはもちろんである。例えば、前記超音波画像データUIDは、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)形式で前記記憶部9に記憶され、そのヘッダ情報として、前記超音波画像データUIDにおける被検体Pの向きが記憶されてもよい。
【0069】
また、前記ローデータにおける被検体Pの向きの情報が、このローデータとともに前記記憶部9に記憶されてもよい。
【符号の説明】
【0070】
1 超音波診断装置
2 超音波プローブ
8 制御部
9 記憶部
10 磁気センサ
11 磁気発生部
51 位置算出部
52 位置対応関係特定部
54 同一位置特定部
55 向き特定部
56 表示画像制御部
B 寝台
P 被検体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11