(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6695508
(24)【登録日】2020年4月23日
(45)【発行日】2020年5月20日
(54)【発明の名称】マイクロミラー装置およびマイクロミラー装置の操作方法
(51)【国際特許分類】
G02B 26/08 20060101AFI20200511BHJP
B81B 3/00 20060101ALI20200511BHJP
【FI】
G02B26/08 E
B81B3/00
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2019-533668(P2019-533668)
(86)(22)【出願日】2017年8月30日
(65)【公表番号】特表2019-530019(P2019-530019A)
(43)【公表日】2019年10月17日
(86)【国際出願番号】EP2017071779
(87)【国際公開番号】WO2018046374
(87)【国際公開日】20180315
【審査請求日】2019年3月6日
(31)【優先権主張番号】102016216938.6
(32)【優先日】2016年9月7日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(72)【発明者】
【氏名】シャッツ,フランク
(72)【発明者】
【氏名】グルトツェック,ヘルムート
(72)【発明者】
【氏名】ムホー,イェルク
【審査官】
廣田 かおり
(56)【参考文献】
【文献】
特開2016−085299(JP,A)
【文献】
国際公開第02/086602(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 26/08
G02B 26/10
B81B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板(2)と、
第1懸架装置(6a,6b)により第1揺動軸(A1)に沿って基板(2)と結合されかつ第1揺動軸(A1)の周りに偏向可能な外側フレーム装置(3)と、
第2懸架装置(7a,7b)により第1揺動軸(A1)に沿って外側フレーム装置(3)と結合された内側フレーム装置(5)と、
第3懸架装置(8a,8b)により第2揺動軸(A2)に沿って内側フレーム装置(5)と結合された、マイクロミラーを有する揺動板(4)とを含み、
第1揺動軸(A1)は第2揺動軸(A2)に垂直である、
マイクロミラー装置(1)において、
内側フレーム装置(5)はたわみ可能なたわみ素子(91ないし94)を有し、
揺動板(4)はたわみ素子(91ないし94)のたわみにより外側フレーム装置(3)に対して偏向可能であり、
たわみ素子(91ないし94)は第1たわみ素子(91,92)および第2たわみ素子(93,94)を含み、
第1たわみ素子(91,92)は第2たわみ素子(93,94)に関して第2揺動軸(A2)に対して対称に内側フレーム装置(5)に配置され、
たわみ素子(91ないし94)は更に、第2懸架装置(7a,7b)に隣接して配置されかつ第2揺動軸(A2)に平行に伸長し、内側フレーム装置(5)とを繋ぐビーム素子(91aないし94a)をそれぞれ有する、
ことを特徴とするマイクロミラー装置(1)。
【請求項2】
揺動板(4)は、第1たわみ素子(91,92)と第2たわみ素子(93,94)が互いに第2揺動軸(A2)の周りの反対方向にたわむことにより、揺動可能である、
請求項1に記載のマイクロミラー装置(1)。
【請求項3】
第1懸架装置(6a,6b)は第1懸架素子(6a)および第2懸架素子(6b)を有し、
これらは、第2懸架装置(7a,7b)によって外側フレーム装置(3)と内側フレーム装置(5)が結合された側からみて、外側フレーム装置(3)のの反対側において第1揺動軸(A1)に沿って基板(2)を外側フレーム装置(3)と結合する、
請求項1または2に記載のマイクロミラー装置(1)。
【請求項4】
第2懸架装置(7a,7b)は第3懸架素子(7a)および第4懸架素子(7b)を有し、
これらは、揺動板(4)からみて、内側フレーム装置(5)の反対側において第1揺動軸(A1)に沿って外側フレーム装置(3)を内側フレーム装置(5)と結合する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のマイクロミラー装置(1)。
【請求項5】
第3懸架装置(8a,8b)は第5懸架素子(8a)および第6懸架素子(8b)を有し、
これらは、第2揺動軸(A2)に沿って内側フレーム装置(5)を揺動板(4)と結合する、
請求項1〜4のいずれか一項に記載のマイクロミラー装置(1)。
【請求項6】
たわみ素子(91ないし94)は慣性質量(91bないし94b)をそれぞれ有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のマイクロミラー装置(1)。
【請求項7】
慣性質量(91bないし94b)はビーム素子(91aないし94a)の外側端部領域内に配置されている、請求項6に記載のマイクロミラー装置(1)。
【請求項8】
ビーム素子(91aないし94a)はその外側端部に向かって先細りになっている、請求項7に記載のマイクロミラー装置(1)。
【請求項9】
たわみ素子(91ないし94)は少なくとも1つの圧電層を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載のマイクロミラー装置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロミラー装置およびマイクロミラー装置の操作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロミラーは、例えばバーコードスキャナ、投影機、または車両ヘッドライトにおいて、多方面で適用される。このために、マイクロミラーは、高い周波数で1つまたは2つの軸の周りに偏向可能ないしは揺動可能である。独国特許出願公開10201221959号明細書からマイクロミラー装置が既知であり、この場合、マイクロミラー板が直線結合部品により基板に懸架されている。結合部品に曲げアクチュエータが固定され、曲げアクチュエータは揺動可能であり、かつこれにより、マイクロミラー板それ自身が偏向可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】独国特許出願公開第102012219591号明細書
【発明の概要】
【0004】
本発明は、請求項1の特徴を有するマイクロミラー装置および請求項10の特徴を有するマイクロミラー装置の操作方法に関する。
【0005】
したがって、本発明は、基板、外側フレーム装置、内側フレーム装置および揺動板を含むマイクロミラー装置に関する。外側フレーム装置は、第1懸架装置により第1揺動軸に沿って基板と結合されかつ第1揺動軸の周りに偏向可能である。内側フレーム装置は、第2懸架装置により第1揺動軸に沿って外側フレーム装置と結合されている。揺動板はマイクロミラーを有しかつ第3懸架装置により第2揺動軸に沿って内側フレーム装置と結合されている。第1揺動軸は第2揺動軸に垂直である。内側フレーム装置はたわみ可能なたわみ素子を有し、この場合、揺動板はたわみ素子のたわみにより外側フレームに対して偏向可能である。
【0006】
したがって、他の態様により、本発明は、マイクロミラー装置の操作方法に関し、この場合、外側フレーム装置は第1揺動軸の周りに偏向されかつ揺動板は外側フレーム装置に対してたわみ素子のたわみにより偏向される。
好ましい実施形態がそれぞれの従属請求項の対象である。
【0007】
本発明は二次元で偏向可能なマイクロミラーを提供する。たわみ素子のたわみにより、マイクロミラーが、内側フレーム装置と外側フレーム装置の間の結合素子に垂直な第2揺動軸の周りに偏向されることが好ましい。内側フレーム装置の応力、すなわち作用するせん断力およびねじり力は、例えば第1揺動軸に沿った揺動板と内側フレーム装置の間の結合により揺動ミラーが第1揺動軸の周りに偏向された場合より小さくなることは明らかである。内側フレーム装置の外側フレーム装置における懸架に対して90°オフセットされた、揺動板の内側フレーム装置における懸架により、より強い構造が保証され、この場合、発生する力は低減される。より小さい偏向およびこれによる特に内側フレーム装置のより小さい荷重により、マイクロミラー装置の使用寿命が延長されることは明らかであり、この場合、同時に、マイクロミラー装置の調節時間は短縮可能である。
【0008】
マイクロミラー装置の好ましい変更態様により、たわみ素子は第1たわみ素子および第2たわみ素子を含み、この場合、第1たわみ素子は第2たわみ素子に関して第2揺動軸に対して対称に内側フレーム装置に配置されている。揺動板は第1たわみ素子の第2たわみ素子に対する第2揺動軸の周りの反対方向たわみにより揺動可能である。本発明によるたわみ素子の配置は、揺動板の第1揺動軸周りの偏向に追加して、揺動板の第2揺動軸周りの偏向を可能にし、この場合、マイクロミラー装置に作用する力は最小にされる。
【0009】
マイクロミラー装置の好ましい変更態様により、基板は空洞を有し、およびこの場合、第1懸架装置は第1懸架素子および第2懸架素子を有し、これらは、空洞の対向側において第1揺動軸に沿って基板を外側フレーム装置と結合する。第1懸架素子および第2懸架素子は揺動板の対向側に存在する。したがって、第1および第2懸架素子は外側フレーム装置の懸架を提供し、この懸架は、外側フレーム装置の偏向ないしは回転を可能にし、かつ同時に、内側フレーム装置の外側フレームに対する運動を、本質的に、外側フレーム装置それ自身の運動から切り離す。
【0010】
マイクロミラー装置の好ましい変更態様により、第2懸架装置は第3懸架素子および第4懸架素子を有し、これらは、揺動板の対向側において第1揺動軸に沿って外側フレーム装置を内側フレーム装置と結合する。第3および第4懸架素子は、内側フレーム装置の外側フレーム装置に対する運動を可能にする。
【0011】
マイクロミラー装置の一変更態様により、第3懸架装置は第5懸架素子および第6懸架素子を有し、これらは、揺動板の対向側において第2揺動軸に沿って内側フレーム装置を揺動板と結合する。第5および第6懸架素子周りの回転により、揺動板は内側フレーム装置に対して第2揺動軸の周りに偏向ないしは回転可能である。
【0012】
マイクロミラー装置の好ましい変更態様により、たわみ素子はそれぞれ、非たわみ状態において第2揺動軸に平行に伸長するビーム素子およびビーム素子に配置された慣性質量を有する。慣性質量はマイクロミラー装置のアクチュエータ装置により揺動され、かつ揺動を、ビーム素子、残りの内側フレーム装置および第3懸架装置を介して揺動板に伝達し、これにより揺動板は外側フレーム装置に対して揺動させられることが好ましい。ビーム素子に配置された慣性質量の質量はたわみ素子と同等であることが好ましい。
【0013】
マイクロミラー装置の好ましい変更態様により、慣性質量はビーム素子の外側端部領域内に配置されている。これにより、慣性モーメントが、およびこれにより、伝達される揺動が上昇する。
【0014】
マイクロミラー装置の好ましい変更態様により、ビーム素子はその外側端部に向かって先細りになっている。これにより、マイクロミラー装置の強さはさらに上昇され、この場合、同時に慣性質量は良好にたわみ可能である。
【0015】
マイクロミラー装置の好ましい変更態様により、たわみ素子は少なくとも1つの圧電層を有する。マイクロミラー装置の制御装置による電気制御信号の出力により、たわみ素子は適切にたわまされ、かつこれにより、揺動板は揺動可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態によるマイクロミラー装置の略斜視図を示す。
【
図2】
図2は、揺動板の偏向を説明するための、
図1に示したマイクロミラー装置の略詳細斜視図を示す。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態によるマイクロミラー装置のたわみ素子の略平面図を示す。
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態によるマイクロミラー装置の操作方法を説明するための流れ図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
全ての場合、同一ないしは機能が同一の素子および装置には同一符号が付けられている。方法ステップの番号はわかりやすくするためのものであり、一般に特定の時間順序を意味するものではない。特に複数の方法ステップが同時に実行されてもよい。種々の実施形態は、これが有意義である限り、任意に相互に組み合わせられてもよい。
【0018】
図1に、マイクロミラー装置1の略斜視図が示されている。好ましくはケイ素から形成された基板2内に空洞10が形成されている。外側フレーム装置3は第1揺動軸A1に沿って第1懸架装置により基板2に配置されかつこれと結合されている。第1懸架装置は、空洞10の第1側に第1懸架素子6aおよび第1揺動軸A1に沿って空洞10の対向する第2側に存在する、ビーム形状に形成されていてもよい第2懸架素子6bを含む。第1懸架素子6aおよび第2懸架素子6bは第1回転軸A1の周りに揺動可能/ねじれ可能であり、これにより、外側フレーム装置3は第1揺動軸A1の周りに偏向可能ないしは回転可能である。
【0019】
外側フレーム装置3は長方形の形を有し、この場合、長方形の内部に同様に長方形の領域が提供されている。提供されたこの領域の内部に内側フレーム装置5が配置され、内側フレーム装置5は第2懸架装置により外側フレーム装置3と結合されている。第2懸架装置は第3懸架素子7aおよび第1揺動軸A1に沿ってこれに対向する第4懸架素子7bを含み、これらはビーム形状に形成されていてもよい。内側フレーム装置5はバックルの形で揺動板4の周りに配置されかつ第5懸架素子8aおよび第6懸架素子8bからなる第3懸架装置により揺動板4と結合されている。第5懸架素子8aおよび揺動板の対向する側に存在する第6懸架素子8bは、第1回転軸A1に垂直な第2回転軸A2上に位置し、これにより、第5懸架素子8aおよび第6懸架素子8bは、第1懸架素子6aおよび第2懸架素子6b並びに第3懸架素子7aおよび第4懸架素子7bに対して90度だけオフセットされている。
【0020】
内側フレーム装置5並びに外側フレーム装置3の形は図示の実施形態に限定されない。すなわち、内側フレーム装置
5および/または外側フレーム装置
3は、円形にまたは四角形あるいは多角形リングの形に形成されていてもよい。
【0021】
揺動板4は、光を偏向するように設計された少なくとも1つのマイクロミラーを有する。外側フレーム装置3、内側フレーム装置5および/または揺動板4は一体部品として設計されていることが好ましい。
【0022】
内側フレーム装置5に、2つの第1たわみ素子91、92および2つの第2たわみ素子93、94が配置されている。2つの第1たわみ素子91、92は第1揺動軸A1に関して相互に軸対称に配置されおよび両方の第2たわみ素子93、94は同様に第1揺動軸A1に関して相互に軸対称に配置されている。第1たわみ素子91、92は、組をなして、第2揺動軸A2に関して第2たわみ素子93、94に対して軸対称に配置されている。
【0023】
たわみ素子91ないし94はそれぞれビーム素子91aないし94aを有し、ビーム素子は第3懸架素子7aないしは第4懸架素子7bに隣接して内側フレーム装置5に配置されかつ第2揺動軸A2に平行に伸長する。ビーム素子91aないし94aの外側端部領域内にそれぞれ、好ましくは第1揺動軸A1に平行にビーム形状に伸長する慣性質量91bないし94bが配置されている。
【0024】
外側フレーム装置3はマイクロミラー装置1の制御装置により揺動可能である。特に、外側フレーム装置3は、圧電材料および/または磁気抵抗材料および/または熱効果材料および/または形状記憶材料からなる少なくとも1つの層を含んでもよい。圧電材料は特に鉛−ジルコン−チタン酸塩(PZT)を含んでもよい。熱効果材料は例えば炭化ケイ素またはニッケルであってもよい。圧電材料の場合、制御装置は、電気信号により、電極として働く少なくとも1つの層と基板2の空洞10の底部内または底部上に配置された対向電極の相互作用によって、外側フレーム装置3に回転モーメントを伝達しかつこれを第1揺動軸A1の周りに偏向可能である。
【0025】
さらに、たわみ素子91ないし94は、制御装置によりたわみ可能ないしは揺動可能である。たわみ素子91ないし94および特に慣性質量91bないし94bは、外側フレーム装置に対する上記の材料の1つからなる少なくとも1つの層を有してもよい。マイクロミラー装置は基板2内またはその上に他の対応する対向電極を有してもよく、これを介して、制御装置はたわみ素子91ないし94を適切に揺動可能である。
【0026】
フレーム3はコイルキャリヤとして働いてもよい。コイルに懸架素子6a、6bを介して電流を供給可能である。マイクロミラー装置1が(例えばここには図示されていない外部コイルまたは永久磁石による)継続磁界内に存在する場合、システムは電磁力により偏向可能である。コイルは、この場合、平面コイルとして設計されてもよい。
【0027】
図2にマイクロミラー装置1の斜視図が示され、この場合、基板2は示されていない。制御装置による対応操作により、第1たわみ素子91、92は第2たわみ素子93、94に対して第2揺動軸A2の周りに揺動可能である。第1たわみ素子91、92が基板2の基板表面に垂直なz軸に沿って、すなわち空洞10から外方にたわまされたとき、対向する第2たわみ素子93、94は、z軸の反対方向に、すなわち空洞10内へ内方にたわまされる。したがって、制御装置は、第1たわみ素子91、92を第2たわみ素子93、94とは反対方向にたわませるように設計されている。たわみ素子91ないし94のたわみは第2揺動軸A2の周りの、揺動板4の回転逆インパルスを発生する。
【0028】
さらに、外側フレーム装置3、したがって揺動板4もまた、第1揺動軸A1の周りに回転ないしは偏向され、これにより、マイクロミラー装置1のマイクロミラーは2つの方向に同時に揺動ないしは偏向可能である。
【0029】
図3に、他の実施形態によるマイクロミラー装置1のたわみ素子95が示されている。たわみ素子95はビーム素子95aを有し、ビーム素子はその外側端部領域に向かって先細りになっていて、この外側端部領域に慣性質量95bを有する。マイクロミラー装置1は、特に
図1に示したたわみ素子91ないし94の代わりに1つ以上の図示のたわみ素子
95を有してもよい。たわみ素子91ないし94の数、配置および形は
図1に示した実施形態に限定されないので、特に4つより多いまたは4つより少ないたわみ素子が内側フレーム装置5に配置されていてもよい。
【0030】
図4に、本発明の一実施形態によるマイクロミラー装置1の操作方法を説明するための流れ図が示されている。第1方法ステップS1において、マイクロミラー装置1の外側フレーム装置3が第1揺動軸A1の周りに偏向される。偏向は特に上記の制御装置により実行可能である。
【0031】
第2ステップS2において、揺動板4がたわみ素子91ないし94の外側フレーム装置に対するたわみにより偏向される。たわみ素子91ないし94のたわみは同様に上記の制御装置により実行可能である。外側フレーム装置3の偏向は、それにより揺動板4が偏向される第2周波数より小さい第1周波数により行われることが好ましい。
【符号の説明】
【0032】
1 マイクロミラー装置
2 基板
3 外側フレーム装置
4 揺動板
5 内側フレーム装置
6a 第1懸架装置、第1懸架素子
6b 第1懸架装置、第2懸架素子
7a 第2懸架装置、第3懸架素子
7b 第2懸架装置、第4懸架素子
8a 第3懸架装置、第5懸架素子
8b 第3懸架装置、第6懸架素子
10 空洞
91、92 第1たわみ素子
93、94 第2たわみ素子
91a−94a ビーム素子
91b−94b 慣性質量
95 たわみ素子
95a ビーム素子
95b 慣性質量
A1 第1揺動軸、第1回転軸
A2 第2揺動軸、第2回転軸
S1 偏向ステップ
S2 偏向ステップ