特許第6695510号(P6695510)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6695510障害除去された燃焼室信号データ流を形成する方法
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  • 特許6695510-障害除去された燃焼室信号データ流を形成する方法 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6695510
(24)【登録日】2020年4月23日
(45)【発行日】2020年5月20日
(54)【発明の名称】障害除去された燃焼室信号データ流を形成する方法
(51)【国際特許分類】
   F02D 45/00 20060101AFI20200511BHJP
【FI】
   F02D45/00 370
   F02D45/00 368S
   F02D45/00 358
   F02D45/00 380
   F02D45/00 368Z
【請求項の数】26
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2019-537885(P2019-537885)
(86)(22)【出願日】2017年9月28日
(65)【公表番号】特表2019-529809(P2019-529809A)
(43)【公表日】2019年10月17日
(86)【国際出願番号】EP2017074646
(87)【国際公開番号】WO2018060339
(87)【国際公開日】20180405
【審査請求日】2019年3月27日
(31)【優先権主張番号】A50874/2016
(32)【優先日】2016年9月28日
(33)【優先権主張国】AT
(73)【特許権者】
【識別番号】500461457
【氏名又は名称】アーファウエル リスト ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ヨーゼフ モイク
(72)【発明者】
【氏名】ゲアリー パターソン
【審査官】 平井 功
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−188297(JP,A)
【文献】 特表2005−531722(JP,A)
【文献】 独国特許出願公開第102010062394(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02D 41/00−45/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関で記録される燃焼室信号(1)を検出および選択的にフィルタリングすることにより、少なくとも部分的に障害除去された出力データ流(15)を形成する方法であって、前記方法は、
・燃焼室センサにより燃焼室信号(1)を記録し、前記燃焼室信号(1)の時間同期ディジタル化によって燃焼室信号データ流(2)を形成するステップと、
・同時にクランク角度信号(3)を記録し、前記クランク角度信号(3)の時間同期ディジタル化によってクランク角度信号データ流(4)を形成するステップと、
・前記燃焼室信号データ流(2)を、第1の燃焼室信号データ流(26)と第2の燃焼室信号データ流(27)とに分割または複製するステップと、
・第1のフィルタ(5)において前記第1の燃焼室信号データ流(26)をフィルタリングすることにより、フィルタリングされた第1の燃焼室信号データ流(23)を形成するステップと、
・第2のフィルタ(6)において前記第2の燃焼室信号データ流(27)をフィルタリングすることにより、フィルタリングされた第2の燃焼室信号データ流(24)を形成するステップと、
・記録された前記クランク角度信号データ流(4)を用いて、フィルタリングされた前記第1の燃焼室信号データ流(23)を時間ベースからクランク角度ベースへ変換(8)することにより、変換された第1の燃焼室信号データ流(20)を形成し、記録された前記クランク角度信号データ流(4)を用いて、フィルタリングされた前記第2の燃焼室信号データ流(24)を時間ベースからクランク角度ベースへ変換(9)することにより、変換された第2の燃焼室信号データ流(21)を形成するステップと、
・変換された各前記燃焼室信号データ流(20,21)を組み合わせ、これにより、出力データ流が、変換された前記第1の燃焼室信号データ流(20)を第1のクランク角度領域(17)に含み、変換された前記第2の燃焼室信号データ流(21)を前記第1のクランク角度領域(17)とは異なる第2のクランク角度領域(19)に含むようにするステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
変換された前記第1の燃焼室信号データ流(20)は、基本信号として用いられ、決定されたまたは選択可能なクランク角度間で、変換された前記第2の燃焼室信号データ流(21)によって置換される、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
変換された前記第1の燃焼室信号データ流(20)が変換された前記第2の燃焼室信号データ流(21)によって置換されるクランク角度は、任意に選択可能であり、かつ/または、
変換された前記第1の燃焼室信号データ流(20)が基本信号として用いられ、変換された前記第2の燃焼室信号データ流(21)からの値が、任意に選択可能なクランク角度間で、前記基本信号に取り入れられる、
請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記第1の燃焼室信号データ流(26)につき、クランク角度ベースへの前記変換(8)の前に、第1のフィルタ(5)においてフィルタリングおよび/または数値的な平滑化を行い、かつ/または、
前記第2の燃焼室信号データ流(27)につき、クランク角度ベースへの前記変換(9)の前に、第2のフィルタ(6)においてフィルタリングおよび/または数値的な平滑化を行う、
請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記第1のクランク角度領域(17)において、熱力学的ゼロ点補正を行う、
請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
上死点前方100°から50°の、燃焼プロセスの低圧部分において、前記熱力学的ゼロ点補正を行う、
請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記第2のクランク角度領域(19)は、燃焼プロセスの高圧部分の少なくとも一部または燃焼プロセスの高圧部分の全体を含み、
・かつ/または、前記第2のクランク角度領域(19)は、燃焼プロセスの高圧部分の上死点前方30°から燃焼プロセスの高圧部分の上死点後方120°までを含む、
請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
前記出力データ流は、前記第1のクランク角度領域(17)と前記第2のクランク角度領域(19)との間の移行領域(18)に移行データ流(16)を含むかまたは移行データ流(16)によって形成されており、前記移行データ流により、変換された前記第1の燃焼室信号データ流(20)と変換された前記第2の燃焼室信号データ流(21)との間での連続的かつ/または平滑な移行が形成され、
前記移行データ流(16)は、融合関数またはガウス積分曲線または線形関数により形成される、
請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
前記第1のフィルタ(5)は、燃焼プロセスの低圧部分において、前記燃焼室信号(1)または前記第1の燃焼室信号データ流(26)の基礎平滑化を行うように構成されている、かつ/または、
前記第1のフィルタ(5)は、関連する障害、例えば機械的障害、または弁の閉鎖によって生じる固体伝播振動をフィルタリングするように構成されている、
請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
前記第2のフィルタ(6)は、燃焼プロセスの高圧部分において、センサの取り付けによって生じる障害をフィルタリングし、ただし他の振動、例えばノッキング振動は、通過させるように構成されている、
請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
前記第1のフィルタ(5)は、ローパスフィルタである、かつ/または、
前記第2のフィルタ(6)は、ローパスフィルタである、
請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
前記第1のフィルタ(5)は、1kHzから5kHzまでの限界周波数を有するローパスフィルタである、かつ/または、
前記第2のフィルタ(6)は、20kHzから100kHzまでの限界周波数を有するローパスフィルタである、
請求項11記載の方法。
【請求項13】
1つまたは複数の前記フィルタ(5,6,7)は、各前記燃焼室信号データ流(26,27,28)をリアルタイムでフィルタリングするように構成されている、
請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
前記燃焼室信号(1)は、燃焼室のシリンダ圧力信号であるかまたは図示機関の燃焼室圧力センサの圧力信号である、
請求項1から13までのいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
フィルタリングされた1つまたは複数の前記燃焼室信号データ流(23,24,25)のフィルタ実行時間を補償する、かつ/または、
クランク角度ベースへの前記変換(8,9,10)および前記フィルタ実行時間の前記補償を1つのステップで、同時に行う、
請求項1から14までのいずれか1項記載の方法。
【請求項16】
前記クランク角度信号(3)は、クランク角度ピックアップによって記録されるクランク角度特性に相当する、
請求項1から15までのいずれか1項記載の方法。
【請求項17】
前記時間同期ディジタル化は、それぞれ、A/D変換器によって行われる、
請求項1から16までのいずれか1項記載の方法。
【請求項18】
前記A/D変換器は、2MHzのサンプリングレートを有する18ビット変換器である、
請求項17記載の方法。
【請求項19】
1つまたは複数の前記フィルタは、ディジタルフィルタ段である、
請求項1から18までのいずれか1項記載の方法。
【請求項20】
前記ディジタルフィルタ段は、FIR(有限インパルス応答フィルタ)タイプである、
請求項19記載の方法。
【請求項21】
前記出力データ流の形成を、リアルタイムで行う、
請求項1から20までのいずれか1項記載の方法。
【請求項22】
前記出力データ流の形成を、リアルタイムで行い、
変換された各前記燃焼室信号データ流(20,21)を組み合わせて出力データ流とするために、ディジタルシグナルプロセッサまたはFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)が使用される、
請求項1から21までのいずれか1項記載の方法。
【請求項23】
前記出力データ流の形成を、補償すべきフィルタ実行時間の遅延をともなうリアルタイムで行う、
請求項21または22記載の方法。
【請求項24】
前記方法は、
・前記燃焼室信号データ流を、第1の燃焼室信号データ流(26)、第2の燃焼室信号データ流(27)および第3の燃焼室信号データ流(28)または別の燃焼室信号データ流へ分割または多重化するステップと
記録された前記クランク角度信号データ流(4)を用いて、前記第3の燃焼室信号データ流または前記別の燃焼室信号データ流を時間ベースからクランク角度ベースへ変換(10)することにより、変換された第3の燃焼室信号データ流(22)または変換された別の燃焼室信号データ流を形成するステップと、
・変換された各前記燃焼室信号データ流(20,21,22)を組み合わせ(12)、これにより、出力データ流が、第1のクランク角度領域(17)では、変換された前記第1の燃焼室信号データ流(20)によって形成され、第2のクランク角度領域(19)では、変換された前記第2の燃焼室信号データ流(21)によって形成され、第3のクランク角度領域または別のクランク角度領域では、変換された前記第3の燃焼室信号データ流(22)または変換された前記別の燃焼室信号データ流によって形成されるようにするステップと、
を含む、
請求項1から23までのいずれか1項記載の方法。
【請求項25】
前記第3の燃焼室信号データ流(28)または前記別の燃焼室信号データ流は、第3のフィルタ(7)または別のフィルタにおいてフィルタリングされる、
請求項24記載の方法。
【請求項26】
変換された前記第1の燃焼室信号データ流(20)(p1(phi))と少なくとも1つの変換された別の燃焼室信号データ流(21,22)(pn(phi))の値との間の移行のために、任意に設定可能なクランク角度ウィンドウ(z)を定め、前記移行を、
phi<phi1のときpr(phi)=p1(phi)
phi1≦phi≦phi1+zのときpr(phi)=p1(phi)×(1−u(phi−phi1))+pn(phi)×u(phi−phi1)
phi1+z<phi<phinのときpr(phi)=pn(phi)
phin≦phi≦phin+mのときpr(phi)=pn(phi)×(1−u(phi−phin))+p1(phi)×(u(phi−phin))
phin+m<phiのときpr(phi)=p1(phi)
の規定にしたがって行い、
ここで、phiはクランク角度であり、phi1は任意に設定可能な第1のクランク角度であり、phinは任意に設定可能な別のクランク角度であり、p1(phi)は変換された第1の燃焼室信号データ流(20)であり、pn(phi)は変換された別の燃焼室信号データ流(21,22)であり、uは移行データ流(16)を形成する融合関数であり、zは任意に設定可能な第1のクランク角度ウィンドウであり、mは任意に設定可能な別のクランク角度ウィンドウであり、prは出力データ流である、
請求項1から25までのいずれか1項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立請求項の上位概念記載の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関の燃焼プロセスを分析するために、センサにより燃焼室信号を記録し、続いて評価することが公知である。しかし、内燃機関での測定の場合、燃焼室信号が障害影響によって障害を受けることはほぼ不可避であり、このため、記録された信号またはそこから形成されたデータの障害除去が必須である。
【0003】
内燃機関の燃焼プロセスを分析および最適化するため、また場合により制御装置へのデータ入力のために、例えば、シリンダの内室での圧力特性が、適切な圧力ピックアップ、電荷増幅器および高速のデータ検出装置によって記録される。必ずしも理想的な組み込みが可能でない圧力センサ、ならびに外部影響、例えば弁の閉鎖によって生じる例えば固体伝播信号もしくは固体伝播振動に起因して、測定される圧力曲線には種々の障害影響が付随し、これにより評価の精度が損なわれる。このため、シリンダ圧力信号をフィルタリングにかけることが公知である。
【0004】
ただし、こうしたフィルタリングにより、偶発的にシリンダ圧力に重畳するノッキング振動および過早着火(低速プレイグニッション)の際に発生するような大きな圧力勾配までもフィルタリングされ、その振幅が低下してしまう。こうした現象の識別が不正確となると、エンジンが熱的過負荷を受けて損傷にいたるおそれが生じる。同様に、圧力勾配の低下は、燃焼雑音の正確な決定を阻害する。
【0005】
こうした現象は、基本的には最大圧力の領域において発生するので、上述した副次効果を回避する手段は、クランク角度領域全体にわたる均等な信号フィルタリングを行わないことである。
【0006】
つまり、シリンダ圧力信号をまず時間同期ディジタル化し、ついで角度ベースで変換し、続いて重みづけ平均値形成により平滑化することが公知である。ここで、重み関数および当該スライド平均のためのウィンドウ幅は、クランク角度全体にわたって変化させることができる。
【0007】
ただしこれはクランク角度に変換された信号に適用される平滑化プロセスであるので、このことから、クランク角度位置の時間間隔は回転数にともなって変化するため、正確なフィルタ特性曲線も正確な限界周波数も示すことができないという重大な欠点が生じる。
【0008】
別の公知の方法によれば、特定の障害量に適応化された、クランク角度に依存したシリンダ圧力特性のフィルタリングが行われるが、クランク角度情報はやはりシリンダ圧力曲線から導出される。当該方法は、特定時点でのクランク角度情報が近似的にしか既知とならず、個々のシリンダによって生じる瞬時の回転数変化が全く考慮されないままであるという欠点を有する。
【0009】
さらに、時間ベースのサンプリング周波数はふつうクランク角度ベースのサンプリング周波数より格段に高いので、検出された燃焼室信号から、角度同期平滑化により、情報が失われる。また、シリンダ圧力特性の分析からのクランク角度位置の決定も精度の点で著しく制限されており、高品質のデータ評価には使用不可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ここで、本発明の課題は、燃焼室信号を少なくとも部分的に障害除去する改善された方法を提供し、これにより従来技術の欠点を克服することである。特に、本発明の課題は、シリンダ圧力信号に障害が付随する場合に、図示システムにおいて測定されるシリンダ圧力信号の、価値の高いデータ評価を可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の課題は、特に、独立請求項の特徴によって解決される。
【0012】
好ましくは、本発明は、内燃機関で記録される燃焼室信号を検出および選択的にフィルタリングすることにより、少なくとも部分的に障害除去された出力データ流を形成する方法に関する。本方法は、
・燃焼室センサにより燃焼室信号を記録し、この燃焼室信号の時間同期ディジタル化によって燃焼室信号データ流を形成するステップ、
・同時にクランク角度信号を記録し、このクランク角度信号の時間同期ディジタル化によってクランク角度信号データ流を形成するステップ、
・燃焼室信号データ流を、第1の燃焼室信号データ流と第2の燃焼室信号データ流とに分割または複製するステップ、
・第1のフィルタにおいて第1の燃焼室信号データ流をフィルタリングすることにより、フィルタリングされた第1の燃焼室信号データ流を形成するステップ、
・第2のフィルタにおいて第2の燃焼室信号データ流をフィルタリングすることにより、場合によりフィルタリングされた第2の燃焼室信号データ流を形成するステップ、
・記録されたクランク角度信号データ流を用いて、フィルタリングされた第1の燃焼室信号データ流を時間ベースからクランク角度ベースへ変換することにより、変換された第1の燃焼室信号データ流を形成し、記録されたクランク角度信号データ流を用いて、場合によりフィルタリングされた第2の燃焼室信号データ流を時間ベースからクランク角度ベースへ変換することにより、変換された第2の燃焼室信号データ流を形成するステップ、
・変換された各燃焼室信号データ流を組み合わせ、これにより、出力データ流が、変換された第1の燃焼室信号データ流を第1のクランク角度領域に含み、変換された第2の燃焼室信号データ流を第2のクランク角度領域に含むようにするステップ、
を含む。
【0013】
場合により、変換された第1の燃焼室信号データ流が、基本信号として用いられ、決定されたまたは選択可能なクランク角度間で、変換された第2の燃焼室信号データ流によって置換されるように構成可能である。
【0014】
場合により、変換された第1の燃焼室信号データ流が変換された第2の燃焼室信号データ流によって置換されるクランク角度が任意に選択可能であり、かつ/または変換された第1の燃焼室信号データ流が基本信号として用いられ、変換された第2の燃焼室信号データ流からの値が、任意に選択可能なクランク角度間で、基本信号に取り入れられるように構成可能である。
【0015】
場合により、第1の燃焼室信号データ流につき、クランク角度ベースへの変換の前に、第1のフィルタにおいてフィルタリングおよび/または数値的な平滑化が行われ、かつ/または第2の燃焼室信号データ流につき、クランク角度ベースへの変換の前に、第2のフィルタにおいてフィルタリングおよび/または数値的な平滑化が行われるように構成可能である。
【0016】
場合により、第1のクランク角度領域、特に上死点前方100°から50°の燃焼プロセスの低圧部分において、熱力学的ゼロ点補正が行われるように構成可能である。
【0017】
場合により、第2のクランク角度領域が、燃焼プロセスの高圧部分の少なくとも一部または燃焼プロセスの高圧部分の全体を含み、
・かつ/または第2のクランク角度領域が、燃焼プロセスの高圧部分の上死点前方30°から燃焼プロセスの高圧部分の上死点後方120°までを含むように構成可能である。
【0018】
場合により、出力データ流が、第1のクランク角度領域と第2のクランク角度領域との間の移行領域に移行データ流を含み、または移行データ流によって形成され、この移行データ流により、変換された第1の燃焼室信号データ流と変換された第2の燃焼室信号データ流との間での連続的かつ/または平滑な移行が形成され、移行データ流は、融合関数、例えば特にガウス積分曲線または線形関数により形成されるように構成可能である。
【0019】
場合により、第1のフィルタおよび第2のフィルタは相互に独立であり、任意にパラメータ化可能であるように構成可能である。
【0020】
場合により、第1のフィルタが、燃焼プロセスの低圧部分において、燃焼室信号または第1の燃焼室信号データ流の基礎平滑化を行うべく構成されるように、かつ/または第1のフィルタが、関連の障害、例えば機械的障害、または弁の閉鎖によって生じる固体伝播振動をフィルタリングすべく構成されるように構成可能である。
【0021】
場合により、第2のフィルタが、燃焼プロセスの高圧部分において、特にセンサの取り付けによって生じる障害をフィルタリングし、ただし他の振動、例えばノッキング振動は通過させるべく構成されるように構成可能である。
【0022】
場合により、1つまたは複数のフィルタが、ローパスフィルタ、バンドパスフィルタ、バンドストップフィルタまたは数値的な平滑化のためのフィルタとして構成されるように構成可能である。
【0023】
場合により、第1のフィルタはローパスフィルタであり、または第1のフィルタは1kHzから5kHzまでの限界周波数を有するローパスフィルタであるように構成可能である。
【0024】
場合により、第2のフィルタはローパスフィルタであり、または第2のフィルタは20kHzから100kHzまでの限界周波数を有するローパスフィルタであるように構成可能である。
【0025】
場合により、1つまたは複数のフィルタが、各燃焼室信号データ流をリアルタイムでフィルタリングすべく構成されるように構成可能である。
【0026】
場合により、燃焼室信号は、燃焼室のシリンダ圧力信号または図示機関の燃焼室圧力センサの圧力信号であるように構成可能である。
【0027】
場合によりフィルタリングされた1つまたは複数の燃焼室信号データ流のフィルタ実行時間が補償され、かつ/またはクランク角度ベースへの変換およびフィルタ実行時間の補償が1つのステップで、特には同時に行われるように構成可能である。
【0028】
場合により、クランク角度信号は、クランク角度ピックアップによって記録されたクランク角度特性に相当するように構成可能である。
【0029】
場合により、時間同期ディジタル化は、それぞれ、特に2MHzのサンプリングレートを有する18ビット変換器であるA/D変換器によって行われるように構成可能である。
【0030】
場合により、1つまたは複数のフィルタは、ディジタルフィルタ段、特にFIR(有限インパルス応答フィルタ)タイプのディジタルフィルタ段であるように構成可能である。
【0031】
場合により、出力データ流の形成が、リアルタイムで、ただし特に補償すべきフィルタ実行時間の遅延をともなうリアルタイムで行われるように構成可能である。
【0032】
場合により、出力データ流の形成が、リアルタイムで、特には補償すべきフィルタ実行時間の遅延をともなうリアルタイムで行われ、変換された各燃焼室信号データ流を組み合わせて出力データ流とするために、ディジタルシグナルプロセッサまたはFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)が使用されるように構成可能である。
【0033】
場合により、本方法が、
・燃焼室信号データ流を、第1の燃焼室信号データ流、第2の燃焼室信号データ流および第3の燃焼室信号データ流または別の燃焼室信号データ流へ分割または多重化するステップ、
・場合により、第3の燃焼室信号データ流または別の燃焼室信号データ流を、第3のフィルタまたは別のフィルタにおいてフィルタリングするステップ、
・記録されたクランク角度信号データ流を用いて、場合によりフィルタリングされた第3の燃焼室信号データ流または場合によりフィルタリングされた別の燃焼室信号データ流を時間ベースからクランク角度ベースへ変換することにより、変換された第3の燃焼室信号データ流または変換された別の燃焼室信号データ流を形成するステップ、
・変換された各燃焼室信号データ流を組み合わせ、これにより、出力データ流を、第1のクランク角度領域では変換された第1の燃焼室信号データ流によって、第2のクランク角度領域では変換された第2の燃焼室信号データ流によって、第3のクランク角度領域または別のクランク角度領域では変換された第3の燃焼室信号データ流または変換された別の燃焼室信号データ流によって形成するステップ、
を含むように構成可能である。
【0034】
場合により、変換された第1の燃焼室信号データ流(p1(phi))と少なくとも1つの変換された別の燃焼室信号データ流(pn(phi))の値との間の移行のために、任意に設定可能なクランク角度ウィンドウ(z)が定められ、当該移行が、
phi<phi1のときpr(phi)=p1(phi)
phi1≦phi≦phi1+zのときpr(phi)=p1(phi)×(1−u(phi−phi1))+pn(phi)×u(phi−phi1)
phi1+z<phi<phinのときpr(phi)=pn(phi)
phin≦phi≦phin+mのときpr(phi)=pn(phi)×(1−u(phi−phin))+p1(phi)×(u(phi−phin))
phin+m<phiのときpr(phi)=p1(phi)
の規定にしたがって行われ、
ここで、phiはクランク角度であり、phi1は任意に設定可能な第1のクランク角度であり、phinは任意に設定可能な別のクランク角度であり、p1(phi)は変換された第1の燃焼室信号データ流であり、pn(phi)は変換された別の燃焼室信号データ流であり、uは移行データ流を形成する融合関数であり、zは任意に設定可能な第1のクランク角度ウィンドウであり、mは任意に設定可能な別のクランク角度ウィンドウであり、prは出力データ流であるように構成可能である。
【0035】
第1の例示的実施形態によれば、求められた設定可能なクランク角度領域においてのみ適用されるフィルタ、特にディジタルフィルタの使用が提案される。弁の閉鎖による障害振動は、例えばOT(上死点)前方120°の領域で発生する。障害のないデータにとって必要な熱力学的ゼロ点補正に対しては、典型的に、OT前方100°から50°までの領域が用いられる。これに対して、最大圧力勾配およびノッキング振動は、最初、OTの周囲およびその後方で発生する。したがって、ローパスフィルタはOT前方約30°までのみで作用するようにされ、その後遮断されると有利である。ただし、フィルタを急に不活性化すると、典型的には、信号特性に不連続性が生じる。このことを回避するために、フィルタリングされた信号とフィルタリングされない信号との間の連続的なまたは平滑な移行が行われる。このために、いわゆる融合関数(例えばガウス積分曲線)が使用され、当該移行のためのクランク角度領域が定義される。すなわち、
圧力が関数p(phi)で与えられ、ローパスフィルタリングされた圧力曲線がpfilt(phi)で与えられ、融合関数がu(x)で与えられ、ここでu(0)=0かつu(z)=1でなければならない場合、補正された圧力曲線pk(phi)に対して、
phi<phi1のときpk(phi)=pfilt(phi)
phi1≦phi≦phi1+zのときpk(phi)=pfilt(phi)×(1−u(phi−phi1))+p(phi)×u(phi−phi1)
phi1+z<phiのときpk(phi)=p(phi)
が該当する。
【0036】
第1の実施形態または別の例示的実施形態によれば、A/D変換器から送出された高周波データ流(例えば2MHzのサンプリングレートを有する18ビット)は、測定システムのエンドユーザが任意に定義可能なタイプおよび限界周波数を有する、相互に独立した(例えばFIRタイプの)2つのディジタルフィルタ段へ導通される。ここでは、これは例えばローパス段またはバンドストップ段であってよい。後者は例えば、シリンダ圧力曲線の高圧部分でセンサの取り付けに依存する狭帯域の共振が発生する場合に有利である。当該フィルタリングに続き、クランク角度ピックアップの信号を使用して、データがクランク角度へ変換される。当該ステップでは、ディジタルフィルタのリアルタイム計算に基づく不可避のフィルタ実行時間が考慮および補償されるので、回転数が種々に異なる場合にも、フィルタによる、クランク角度軸線に関する信号オフセットが発生しない。これに続いて、クランク角度に依存するフィルタリングを経て形成された2つの信号特性が再び唯一の特性へと組み合わされる。この場合、基本特性として、好ましくは、第1のフィルタ、特にベースフィルタによってフィルタリングされた曲線が用いられる。ユーザが任意に定義可能な所定のクランク角度phi1から、結果信号に対して、第2の曲線の値が取り入れられ、同様に任意に定義可能な別のクランク角度phi2からは、再び第1の曲線が取り入れられる。
【0037】
しかし、移行部での不連続性を回避するために、好ましくは硬性の切り替えは行われず、第1のフィルタによりフィルタリングされた曲線と第2のフィルタによりフィルタリングされた曲線との間での平滑な移行が行われる。このために、融合関数(例えばガウス積分曲線)が用いられ、当該移行に対するクランク角度ウィンドウ(n)が定義される。すなわち、
フィルタ1によりフィルタリングされた圧力曲線が関数p1(phi)で与えられ、フィルタ2によりフィルタリングされた圧力曲線が関数p2(phi)で与えられ、融合関数がu(x)で与えられ、ここでu(0)=0かつu(z)=1でなければならない場合、得られる圧力曲線pr(phi)に対して、
phi<phi1のときpr(phi)=p1(phi)
phi1≦phi≦phi1+zのときpr(phi)=p1(phi)×(1−u(phi−phi1))+p2(phi)×u(phi−phi1)
phi1+z<phi<phi2のときpr(phi)=p2(phi)
phi2≦phi≦phi2+zのときpr(phi)=p2(phi)×(1−u(phi−phi2))+p1(phi)×(u(phi−phi2))
phi2+z<phiのときpr(phi)=p1(phi)
が該当する。
【0038】
可能な融合関数u(phi)の例は、例えば線形関数またはガウス積分曲線でありうる。
【0039】
シリンダ圧曲線のフィルタリングされた特性を形成する方法は、場合により、ディジタル化された圧力曲線を、タイプおよび限界周波数の点で任意にパラメータ化可能な2つのディジタルフィルタ段を通して導通し、続いてフィルタ段の出力特性を、得られた新たな圧力曲線にさらに組み合わせるステップを含み、ここで、定義可能なクランク角度の前方では第1のフィルタの出力特性の値が用いられ、その後方では第2のフィルタの出力特性の値が用いられ、さらにその後方では第1のフィルタの出力特性の値が用いられる。
【0040】
好ましくは、ディジタルフィルタの出力曲線間の平滑な切り替えが融合関数を用いて行われるように構成される。この場合、好ましくは、フィルタリングされたデータを時間ベースからクランク角度へ変換し、ディジタルシグナルプロセッサまたはFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)において、出力曲線を、得られたクランク角度に依存する特性にリアルタイムで組み合わせるディジタルフィルタリングが行われる。
【0041】
以下では、本発明の例示的な実施形態を図に即して詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】障害除去されたまたは少なくとも部分的に障害除去された燃焼室信号データ流を形成する方法のフローを概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
別のことわりがないかぎり、参照番号は次の各特徴に対応する。すなわち、燃焼室信号1、燃焼室信号データ流2、クランク角度信号3、クランク角度信号データ流4、第1のフィルタ5、第2のフィルタ6、第3のフィルタ7、(第1の燃焼室信号データ流の)変換部8、(第2の燃焼室信号データ流の)変換部9、(第3の燃焼室信号データ流の)変換部10、パラメータ11、(出力データ流の)組み合わせ部12、障害信号13、点弧時の燃焼室信号データ流の高周波変化量14、障害除去された出力データ流15、移行データ流16、第1のクランク角度領域17、移行領域18、第2のクランク角度領域19、変換された第1の燃焼室信号データ流20、変換された第2の燃焼室信号データ流21、変換された第3の燃焼室信号データ流22、フィルタリングされた第1の燃焼室信号データ流23、場合によりフィルタリングされた第2の燃焼室信号データ流24、場合によりフィルタリングされた第3の燃焼室信号データ流25、第1の燃焼室信号データ流26、第2の燃焼室信号データ流27、第3の燃焼室信号データ流28である。
【0044】
図1によれば、第1のステップで、燃焼室信号1が記録される。当該燃焼室信号1は、例えば、圧力センサによって記録された圧力信号または他の信号でありうる。またノッキングセンサの出力信号または温度センサの出力信号であってもよい。本発明を、好ましい本実施形態において、圧力信号、特に図示機関の燃焼室圧力センサの圧力信号に即して説明する。
【0045】
記録された燃焼室信号1は、燃焼室信号データ流2へ変換される。当該変換は、特にはディジタル化により、好ましくは時間同期ディジタル化により、例えばA/D変換器において行われる。
【0046】
同時に、例えばクランク角度ピックアップによりクランク角度信号3が記録され、続いてディジタル化される。クランク角度信号データ流4へのクランク角度信号3のこうした変換は、特に高周波での時間同期ディジタル化により、例えば角度マーク発生器のパルスのサンプリング、計数および補間により、行われる。当該ディジタル化は、例えばA/D変換器において行うことができる。
【0047】
燃焼室信号データ流2のさらなる処理のために、燃焼室信号データ流2は第1の燃焼室信号データ流26と第2の燃焼室信号データ流27とに分割および/または複製される。第1の燃焼室信号データ流26と第2の燃焼室信号データ流27とへの分割により、燃焼室信号データ流2を2つの異なる方法ステップで独立に処理できるようになる。したがって、この場合、第1の燃焼室信号データ流26は、第2の燃焼室信号データ流27への影響なしに、第1のフィルタ5においてフィルタリングされる。
【0048】
第1のフィルタ5は、例えばローパスフィルタ、バンドパスフィルタまたはバンドストップフィルタであってよい。本実施形態では、第1のフィルタ5は、ローパスフィルタとして、好ましくは1kHzから5kHzまでの限界周波数を有するローパスフィルタとして構成されている。また、第1のフィルタ5は、基本障害除去に用いられる。特に、本実施形態では、第1のフィルタ5のタスクは、内燃機関の各弁の弁閉鎖によって生じる燃焼室信号1の障害13をフィルタリングすることである。これは、比に応じた高周波の障害であり、ローパスフィルタによって燃焼室信号1または燃焼室信号データ流2から除去することができる。
【0049】
続いて、フィルタリングされた第1の燃焼室信号データ流23につき、時間ベースからクランク角度ベースへの変換8が行われ、ここで、変換に使用されるクランク角度信号データ流4は、クランク角度信号3のデータである。本実施形態によれば、変換8の際には、フィルタ実行時間の補償も行われる。当該フィルタ実行時間は、特にディジタルのフィルタのリアルタイム計算に特に基づいて発生する。当該補償により、回転数が種々に異なる場合にも、クランク角度軸線に関する信号オフセットは発生しない。
【0050】
同様に、好ましい実施形態によれば、第2の燃焼室信号データ流27も第2のフィルタ6においてフィルタリング可能かつ/または数値的に平滑化可能である。第2のフィルタ6での当該フィルタリングまたは平滑化は、好ましくは並行して、ひいては第1のフィルタ5での第1の燃焼室信号データ流26のフィルタリングから独立に、行われる。場合により、別の実施形態として、第2の燃焼室信号データ流27をフィルタリングなしで転送することもできる。本実施形態では、第2のフィルタ6はローパスフィルタとして、好ましくは20kHzから100kHzまでの限界周波数を有するローパスフィルタとして構成される。また、第2のフィルタ6は、状況に応じて行われる付加的な障害除去にも用いられる。
【0051】
続いて、場合によりフィルタリングされた第2の燃焼室信号データ流24につき、時間ベースからクランク角度ベースへの変換9が行われる。変換9の際には、好ましくはフィルタ実行時間の補償も行われる。
【0052】
同じことが、フィルタリングされた第1の燃焼室信号データ流23の、時間ベースからクランク角度ベースへの変換8の際にも行われる。
【0053】
状況に応じて、場合によりフィルタリングされた第3の燃焼室信号データ流25が設けられるが、この場合によりフィルタリングされた第3の燃焼室信号データ流25は、第3のフィルタ7での第3の燃焼室信号データ流28のフィルタリングによって形成される。当該場合によりフィルタリングされた第3の燃焼室信号データ流25も、変換部10において時間ベースからクランク角度ベースへ変換される。変換10の際には、好ましくは、フィルタ実行時間の補償も行われる。
【0054】
次のステップでは、組み合わせ12により、出力データ流15が形成される。当該出力データ流は、本実施形態によれば、変換された第1の燃焼室信号データ流20および変換された第2の燃焼室信号データ流21の1つまたは複数の部分を含む。特に、出力データ流15は、変換された第1の燃焼室信号データ流20の少なくとも一部と、変換された第2の燃焼室信号データ流21の少なくとも一部と、を含む。本方法によれば、出力データ流15が変換された第1の燃焼室信号データ流20に対応する第1のクランク角度領域17が設けられている。また、出力データ流15が変換された第2の燃焼室信号データ流21に対応する第2のクランク角度領域19も設けられている。第1のクランク角度領域17は、好ましくは、フィルタリングすべきまたは消去すべき障害が発生する領域を含む。この場合、第1のクランク角度領域17は、燃焼プロセスの低圧部分と、内燃機関の対応するシリンダの弁が閉鎖される領域と、を含む。良好な理解のためのみに示した障害信号13は、本方法により、第1のフィルタ5においてフィルタリングされた、変換された第1の燃焼室信号データ流20によって置換され、これにより障害が消去されて、出力データ流15は障害除去されるかまたは障害除去された状態となる。これに対して、第2のクランク角度領域19では、出力データ流15は、高周波の燃焼室信号、例えばノッキング燃焼による燃焼室信号データ流の高周波変化量14および/またはセンサの取り付けによって偶発的に生じる障害をシミュレートした、変換された第2の燃焼室信号データ流21によって形成される。この場合、第2のクランク角度領域19は、燃焼プロセスの高圧部分である。
【0055】
当該組み合わせ12により、パラメータ11によって決定可能もしくは選定可能なクランク角度領域に応じて、種々のフィルタリングまたは平滑化が行われる。
【0056】
出力データ流15における不連続性を回避するために、変換されて連続する2つの燃焼室信号データ流20,21間に、移行データ流16を有する移行領域18が配置される。特に、移行データ流16は、変換されて連続する2つの燃焼室信号データ流20,21間に、出力データ流15の連続的な特性を生じさせることに適するかつ/または生じさせるように構成される。移行データ流16は、例えば、連続する燃焼室信号データ流の境界条件に一致する境界条件を有するガウス積分曲線であってよい。
【0057】
全ての実施形態において、クランク角度ベースへの変換の前にフィルタにおいて燃焼室信号データ流をフィルタリングおよび/または数値的に平滑化すべくフィルタが構成されるように構成可能である。
【0058】
全ての実施形態において、変換された第1の燃焼室信号データ流が、フィルタリングされかつ/または平滑化されて変換された第1の燃焼室信号データ流に一致するように構成可能である。
【0059】
全ての実施形態において、変換された第2、第3および別の燃焼室信号データ流が、場合によりフィルタリングされかつ/または場合により平滑化されて変換された第2、第3もしくは別の燃焼室信号データ流に一致するように構成可能である。
【0060】
全ての実施形態において、燃焼プロセスの高圧部分が燃焼プロセスの高圧領域に相当するように構成可能である。
【0061】
全ての実施形態において、燃焼プロセスの低圧部分が燃焼プロセスの低圧領域に相当するように構成可能である。
【0062】
全ての実施形態において、出力データ流が、第1のクランク角度領域では、変換された第1の燃焼室信号データ流によって形成され、第2のクランク角度領域では、変換された第2の燃焼室信号データ流によって形成されるように構成可能である。
【0063】
本方法の別の実施形態によれば、燃焼室信号データ流は、2個、3個、4個、5個、6個もしくはそれ以上の燃焼室信号データ流に分割または多重化される。
【0064】
本方法の別の実施形態によれば、燃焼室信号データ流から分割または多重化された、第1、第2、第3、第4、第5、第6もしくは別の燃焼室信号データ流は、対応する第1、第2、第3、第4、第5、第6もしくは別のフィルタにおいてフィルタリングまたは平滑化される。
【0065】
本方法の別の実施形態によれば、フィルタリングされたまたは場合によりフィルタリングされた第1、第2、第3、第4、第5、第6もしくは別の燃焼室信号データ流は、対応する第1、第2、第3、第4、第5、第6もしくは別の変換部において、時間ベースからクランク角度ベースへ変換される。
【0066】
本方法の別の実施形態によれば、出力データ流は、変換された第1、第2、第3、第4、第5、第6もしくは別の燃焼室信号データ流の1つまたは複数の部分を含むかまたはこれらによって形成される。
図1