(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
1つの動画の第1領域に含まれる第1動画に対応する参照動画であって、前記1つの動画の第2領域に含まれる参照動画における画素の輝度情報に基づいて、前記第2領域内の前記画素の位置から所定の方向にあり、かつ当該位置から所定の距離にある、前記第1領域内の画素の透過度を決定する決定部と、
前記決定部により決定された透過度に従って、前記第1動画と所定のコンテンツとを重ねて表示する表示部と
を有することを特徴とする情報表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願にかかる情報表示プログラム、情報表示装置、情報表示方法および配信装置を実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願にかかる情報表示プログラム、情報表示装置、情報表示方法および配信装置が限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.端末装置の一例〕
まず、
図1を用いて、情報表示装置の一例である端末装置100が実行する処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る端末装置の一例を示す図である。
図1では、端末装置100によって、コンテンツC10と、コンテンツC23とが表示される例を示す。
【0011】
なお、以下の説明では、コンテンツC10やコンテンツC23を画面に表示する際に基準となる位置であり、コンテンツC10やコンテンツC23を表示する際に、画面上の最も上側に配置される端をコンテンツC10やコンテンツC23の上端と記載する。また、コンテンツC10やコンテンツC23を画面に表示する際に生じる端のうち、画面上の最も下側に配置される端をコンテンツC10やコンテンツC23の下端と記載する。また、コンテンツC10やコンテンツC23を画面に表示する際に生じる端のうち、上端および下端に対して左側の端をコンテンツC10やコンテンツC23の左端と記載し、上端および下端に対して右側の端をコンテンツC10やコンテンツC23の右端と記載する。
【0012】
また、以下の説明では、画面のうち、コンテンツC10やコンテンツC23を表示する際の基準となる端であり、コンテンツC10やコンテンツC23の上側が表示される方向の端を画面の上端と記載し、コンテンツC10やコンテンツC23の下側が表示される方向の端を画面の下端と記載する。また、端末装置100が有する画面上において、コンテンツC10やコンテンツC23の上端が表示される方向を画面上方向と記載し、画面上においてコンテンツC10やコンテンツC23の下端が配置される方向を画面下方向と記載する。また、端末装置100が有する画面上において、コンテンツC10やコンテンツC20の左端が表示される方向を画面左方向と記載し、画面上においてコンテンツC10やコンテンツC23の右端が配置される方向を画面右方向と記載する。
【0013】
図1に示した端末装置100は、スマートフォンやタブレット端末等のスマートデバイスであり、3G(Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の無線通信網を介して任意のサーバ装置と通信を行うことができる携帯端末装置である。また、端末装置100は、液晶ディスプレイ等の出力部130を有する。なお、端末装置100には、タッチパネルが採用されているものとする。すなわち、端末装置100の利用者は、指やスタイラスで出力部130の表示面(以下、画面と記載する場合がある。)をタッチすることにより各種操作を行う。
【0014】
コンテンツC10は、例えば、ニュース、天気予報、受信メールのインデックスや内容、フォトビュワー、その他各種のコンテンツが配置されたウェブページである。例えば、コンテンツC10は、HTML(Hyper Text Markup Language)やXML(Extensible Markup Language)等で記述されたウェブページである。なお、以下の説明では、コンテンツC10は、いわゆるポータルサイトのウェブページであるものとする。また、コンテンツC10は、スマートデバイス用に最適化されたウェブページであり、横方向の表示サイズが、端末装置100が有する画面の横方向の表示サイズと同じウェブページであるものとする。また、コンテンツC10は、縦方向の表示サイズが、端末装置100が有する出力部130の縦方向の表示サイズよりも長いウェブページであり、映画「サンプルザメ」公開といった複数のニュースに係るコンテンツが配置されているものとする。
【0015】
なお、コンテンツC10は、例えば、ニュース、天気予報、受信メールのインデックスや内容、フォトビュワー、その他各種のコンテンツが独立したタイル状に配置されたコンテンツであり、タイル状に配置されたコンテンツごとに操作や更新等を行うことができるコンテンツであってもよい。かかる場合、コンテンツC10に配置される各タイルの大きさ、配置位置、配置されるタイルの数は、タイルごとに自動で変更されてもよく、利用者の操作に応じて変更されてもよい。このようなコンテンツC10には、検索キーワードを入力するための入力欄や、他のウェブページへのリンク等が含まれていてもよい。また、コンテンツC10としては、ウェブページ以外にも、任意のコンテンツが採用可能である。
【0016】
コンテンツC23は、コンテンツC10とともに表示されるコンテンツであり、例えば、広告に係るコンテンツである。
図1に示す例では、コンテンツC23は、ウェブページC10に重ねて表示される動画である。後述するように、JavaScript(登録商標)やCSS等のスクリプト言語によりに記述される制御情報が、コンテンツC20の表示態様を制御することによって、コンテンツC23が、コンテンツC10に重ねて表示される。
【0017】
コンテンツC20は、コンテンツC21とコンテンツC22とを含む。具体的には、コンテンツC21は、コンテンツC20の第1領域に含まれる。また、コンテンツC22は、コンテンツC20の第2領域に含まれる。
【0018】
ここで、コンテンツC21は、コンテンツC23の元となる元動画である。一方、コンテンツC22は、コンテンツC21に対応する参照動画である。例えば、コンテンツC22は、各種の画像解析技術により、コンテンツC21から抽出されたオブジェクト(例えば、動画像に撮影された被写体)が撮影された領域が白抜きとなり、他の領域が黒色となる参照動画である。すなわち、コンテンツC22は、コンテンツC21のうち、所定のオブジェクトの映像を含む領域と、それ以外の領域との境界を白色の画素と黒色の画素とで示す参照動画である。より具体的には、コンテンツC22は、コンテンツC21のうち、所定のオブジェクトの映像を含む領域と、それ以外の領域との境界を識別するための画素値の閾値に基づいて生成された参照動画である。
図1に示す例では、コンテンツC20の上半分は、コンテンツC21であり、コンテンツC20の下半分は、コンテンツC22である。より具体的には、
図1に示す例では、コンテンツC21は、サメが海の中を泳ぐ動画である。一方、コンテンツC22は、サメの白いシルエットが黒い領域の中を泳ぐ動画である。
【0019】
なお、コンテンツC22の領域R21は、コンテンツC21の領域R11に対応する。また、コンテンツC22の領域R21における画素の輝度情報(
図1に示す例では黒)は、コンテンツC21の領域R11における画素の透過度(
図1に示す例では完全透明)を表す。一方、コンテンツC22の領域R22は、コンテンツC21の領域R12に対応する。また、コンテンツC22の領域R22における画素の輝度情報(
図1に示す例では白)は、コンテンツC21の領域R12における画素の透過度(
図1に示す例では完全不透明)を表す。
【0020】
後述するように、コンテンツC23は、CSS(Cascading Style Sheets)、Java Script(登録商標)、HTML5、その他の動的なコンテンツを記述可能なスクリプト等により、配置位置や表示位置が設定される結果、利用者の操作等により表示態様が変化するコンテンツである。例えば、コンテンツC23は、利用者の操作により表示、消去、拡大、縮小、移動、回転、再生、一時停止等の制御が行われる動画である。
【0021】
〔2.端末装置100が実行する処理〕
広告配信に対する課金は、利用者による閲覧や選択等に対して行われるため、広告にかかるコンテンツは、利用者の目に留まり易い態様で行われるのが望ましい。そこで、コンテンツC10のうち、例えば、複数のニュースに係るコンテンツ(この例では映画「サンプルザメ」公開)が表示されている領域に、コンテンツC21に含まれる領域R12(この例ではサメ)を表示することで、ユーザの目を惹くといった表示処理が考えられる。しかしながら、所定の動画ファイル形式(例えば、MP4(MPEG−4)、WMV(Windows Media Video)、WebM等)のコンテンツがコンテンツC10に表示される場合に、所定の動画ファイル形式のコンテンツの透過度が設定できない場合がある。この場合、コンテンツC21に含まれる領域R11に透過度が設定できないため、複数のニュースに係るコンテンツが表示されている領域に、コンテンツC21に含まれる領域R12のみを表示することができない。
【0022】
〔2−1.表示処理〕
そこで、端末装置100は、以下の表示処理を実行する。端末装置100は、コンテンツC10の配信を受けると、広告に係るコンテンツの配信を行う広告配信サーバ20に配信要求を送信する。そして、端末装置100は、広告配信サーバ20から広告に係るコンテンツとして、コンテンツC21とコンテンツC22とを含むコンテンツC20の配信を受ける。
【0023】
そして、端末装置100は、コンテンツC22における画素の輝度情報に基づいて、画素の位置に対応するコンテンツC21の位置の画素の透過度を決定する。具体的には、端末装置100は、コンテンツC21の再生位置に対応する再生位置のコンテンツC22に基づいて透過度を決定する。
【0024】
より具体的には、端末装置100は、コンテンツC22における画素の輝度情報を抽出する。例えば、端末装置100は、コンテンツC22における画素の座標と、コンテンツC22における画素の座標に対応する輝度値とを抽出する。
図1に示す例では、端末装置100は、黒の輝度値を有する領域を、領域R21として抽出する。また、端末装置100は、白の輝度値を有する領域を、領域R22として抽出する。
【0025】
ここで、黒の輝度値は、透過度「100%」を表すものとする。また、白の輝度値は、透過度「0%」を表すものとする。この場合、端末装置100は、コンテンツC22の領域R21の輝度値に基づいて、コンテンツC21の領域R11の透過度を「100%」と決定する。一方、端末装置100は、コンテンツC22の領域R21の輝度値に基づいて、コンテンツC21の領域R11の透過度を「0%」と決定する。
【0026】
そして、端末装置100は、決定された透過度に従って、コンテンツC21とコンテンツC10とを重ねて表示する。具体的には、端末装置100は、コンテンツC21の領域R11の透過度を「100%」に変更するとともに、コンテンツC21とコンテンツC10とを重ねて表示する。このような端末装置100による透過度の変更は、例えば、コンテンツC10を形成するHTMLファイルに記述されるJavaScript(登録商標)等によって実現される。
【0027】
このように、端末装置100は、コンテンツC21に対応するコンテンツC22における画素の輝度情報に基づいて、画素の位置に対応するコンテンツC21の位置の画素の透過度を決定する。そして、端末装置100は、決定された透過度に従って、コンテンツC21とコンテンツC10とを重ねて表示する。この結果、端末装置100は、コンテンツC21から切り出したようなコンテンツC23を、コンテンツC10のコンテンツ上において動画として表示することできる。
図1に示す例では、端末装置100は、映画「サンプルザメ」公開といった複数のニュースに係るコンテンツ上において、サメを動画として表示することができる。このため、端末装置100は、コンテンツに溶け込んだ動画広告を表示することができ、コンテンツに含まれる動画の訴求効果を向上させることができる。
〔2−2.透過度について〕
ここで、上述した説明では、端末装置100は、コンテンツC22の領域R21の輝度値に基づいて、コンテンツC21の領域R11の透過度を「0%」と決定した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、コンテンツC22における画素の輝度情報と、コンテンツC20に対する利用者の操作内容とに基づいて、透過度を決定してもよい。
【0028】
具体的には、コンテンツC10にコンテンツC23として表示されているコンテンツC21の領域R12が選択された場合に、端末装置100は、領域R12の透過度を変更してもよい。
図1に示す例では、端末装置100は、コンテンツC21の領域R12の選択に応じて、領域R12の透過度を、100%よりも低い透過度に変更してもよい。
〔2−3.複数のコンテンツ表示について〕
また、上述した説明では、端末装置100は、決定された透過度に従って、コンテンツC21とコンテンツC10とを重ねて表示した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、コンテンツC21に対する利用者の操作位置の透過度を操作前の透過度より上げ、コンテンツC10の前面に他のコンテンツを重ね、当該他のコンテンツの前面にコンテンツC21を重ねて表示してもよい。
【0029】
具体的には、端末装置100は、コンテンツC21の領域R12の選択に応じて、コンテンツC21の領域R12の透過度を、100%から100%よりも低い透過度に変更し、他のコンテンツを、コンテンツC21の領域R12を通して視認できるように表示してもよい。
〔2−4.所定のコンテンツへの遷移について〕
また、上述した説明では、端末装置100は、決定された透過度に従って、コンテンツC21とコンテンツC10とを重ねて表示した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、透過度が閾値以上の領域が選択された場合に、所定のコンテンツに遷移可能なコンテンツC21を表示してもよい。
【0030】
具体的には、端末装置100は、透過度の閾値が0%であり、コンテンツC21の領域R12の透過度が0%である場合に、コンテンツC21の領域R12を、所定のコンテンツに遷移可能なコンテンツとして表示する。
〔2−5.操作位置以外の位置の透過度について〕
また、上述した説明では、端末装置100は、決定された透過度に従って、コンテンツC21とコンテンツC10とを重ねて表示した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、コンテンツC21に対する利用者の操作位置以外のコンテンツC21の位置の透過度を変更してもよい。
【0031】
具体的には、端末装置100は、コンテンツC21の領域R12の選択に応じて、コンテンツC21の領域R11の透過度を変更してもよい。
〔2−7.実行主体について〕
なお、上記では説明を省略したが、端末装置100は、上述した表示処理を任意の手法で実現することができる。例えば、端末装置100は、上述した表示処理を端末装置100に実行させるアプリケーションをあらかじめダウンロードし、任意のタイミングでアプリケーションを実行することで、上述した処理を実現してもよい。
【0032】
また、端末装置100は、コンテンツC10やコンテンツC20の配信と同時に、上述した表示処理を実行させる制御情報の配信を受付ける。そして、端末装置100は、制御情報に従って上記した表示処理を行う。以下、このような制御情報に従って、
図1に示す表示処理を実行する端末装置100等について説明する。
〔3.配信システムの構成〕
以下、上記した表示処理を実現する端末装置100等について説明する。まず、
図2を用いて、実施形態に係る配信システム1の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る配信システムの構成例を示す図である。
図2に示すように、配信システム1は、端末装置100と、広告主端末10と、広告配信サーバ20と、コンテンツ配信サーバ30とを含む。端末装置100、広告主端末10、広告配信サーバ20およびコンテンツ配信サーバ30は、ネットワークNを介して有線または無線により通信可能に接続される。なお、
図2に示す配信システム1には、複数台の端末装置100や、複数台の広告主端末10や、複数台の広告配信サーバ20や、複数台のコンテンツ配信サーバ30が含まれてもよい。
【0033】
端末装置100は、ウェブページを閲覧する利用者によって利用される情報処理装置である。例えば、端末装置100は、スマートフォン等の携帯電話機や、タブレット端末や、PDA(Personal Digital Assistant)や、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PC等である。端末装置100は、利用者による操作にしたがって、コンテンツ配信サーバ30からコンテンツC10を取得し、取得したコンテンツC10を表示する。また、端末装置100は、コンテンツC10とともに後述する取得命令が含まれる場合には、コンテンツC20を広告配信サーバ20から取得する。また、端末装置100は、上述した表示処理を実現する制御情報の配信を広告配信サーバ20から受付けた場合は、かかる制御情報に従って動作し、表示処理を実現する。
【0034】
広告主端末10は、広告主によって利用される情報処理装置である。例えば、広告主端末10は、デスクトップ型PCや、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA等である。広告主端末10は、広告主による操作にしたがって、コンテンツC20等の広告コンテンツとして広告配信サーバ20に入稿する。例えば、広告主端末10は、広告コンテンツとして、コンテンツC20を広告配信サーバ20に入稿する。また、広告主端末10は、コンテンツC20として、動画や、ランディングページを取得するためのURL(Uniform Resource Locator)などを広告配信サーバ20に入稿する。
【0035】
なお、広告主は、広告コンテンツの入稿を代理店に依頼する場合がある。この場合、広告配信サーバ20に広告コンテンツを入稿するのは代理店となる。以下では、「広告主」といった表記は、広告主だけでなく代理店を含む概念であり、「広告主端末」といった表記は、広告主端末10だけでなく代理店によって利用される代理店装置を含む概念であるものとする。
【0036】
広告配信サーバ20は、広告主端末10から入稿された広告コンテンツを配信するサーバ装置である。例えば、広告配信サーバ20は、端末装置100から広告コンテンツの配信要求を受付けると、端末装置100の場所や利用者の属性等から利用者と広告コンテンツとのマッチングを行い、マッチングの結果配信対象となる広告コンテンツを端末装置100に配信する。また、広告配信サーバ20は、上述した表示処理を実現するための制御情報を広告コンテンツであるコンテンツC20とともに端末装置100に配信する。この制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)やCSS(Cascading Style Sheets)等のスクリプト言語により記述される。なお、表示領域のオフセット量については、制御情報として配信されてもよく、制御情報とは個別の情報として配信されてもよい。
【0037】
コンテンツ配信サーバ30は、端末装置100にコンテンツC10を配信するウェブサーバ等である。例えば、コンテンツ配信サーバ30は、ポータルサイト、ニュースサイト、オークションサイト、天気予報サイト、ショッピングサイト、ファイナンス(株価)サイト、路線検索サイト、地図提供サイト、旅行サイト、飲食店紹介サイト、ウェブブログなどに関連する各種情報がタイル状に配置されたコンテンツC10を端末装置100に配信する。なお、コンテンツ配信サーバ30は、各種情報が配置されたポータルサイト等のウェブページを配信するサーバであってもよい。
【0038】
ここで、コンテンツ配信サーバ30によって配信されるコンテンツC10には、取得命令が含まれる。例えば、コンテンツC10を形成するHTMLファイル等には、広告配信サーバ20のURL等が取得命令として記述される。この場合、端末装置100は、HTMLファイル等に記述されているURLにアクセスすることで、広告配信サーバ20からコンテンツC20を広告コンテンツとして取得する。
【0039】
なお、コンテンツ配信サーバ30から端末装置100に配信される各種データは、実際にはウェブページを形成するHTMLファイルや画像、ウェブページとともに表示される動画像等である。
〔4.広告配信サーバの構成〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る広告配信サーバ20の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る広告配信サーバの構成例を示す図である。
図3に示すように、広告配信サーバ20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを有する。
【0040】
通信部21は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部21は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100や広告主端末10やコンテンツ配信サーバ30との間で情報の送受信を行う。
【0041】
記憶部22は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部22は、広告主端末10から入稿された広告コンテンツに関する各種情報が格納されたデータベースである広告データベース24を記憶する。
【0042】
ここで、
図4は、実施形態に係る広告データベースに格納された情報の一例を示す図である。
図4に示した例では、広告データベース24は、広告主ID、広告コンテンツ、インプレッション数、インプレッション保証数、対価といった項目を有する。なお、広告データベース24は、コンテンツと利用者とのマッチングを行うための情報や、CTR(Click Through Rate)といった情報をさらに記憶してもよい。
【0043】
「広告主ID」は、広告主または広告主端末10を識別するための識別情報を示す。「広告コンテンツ」は、広告主端末10から入稿されたコンテンツ、すなわち、コンテンツC20等の広告に係るコンテンツを示す。なお、
図4では「広告コンテンツ」に「C20」〜「C70」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、共通する情報を利用者に伝えようとする個別の動画像等の各コンテンツが所在するURL、または、これらの格納場所を示すファイルパス名などが格納される。
【0044】
広告データベース24には、広告コンテンツとして、コンテンツC20の他にも、コンテンツC23の表示態様の変更を指示する表示指示が登録される。かかる表示指示には、コンテンツC23を表示する際に背面のコンテンツを透過させる比率(すなわち、透過度)等の設定値が含まれていてもよい。また、表示指示には、コンテンツC23を画面上のどこに配置するか、コンテンツC23の可視領域の大きさの設定値などが含まれていてもよい。例えば、広告データベース24には、コンテンツC10の上端を基準として「100〜200ピクセル」といった画素数が、コンテンツC23の配置位置やコンテンツC23の可視領域の大きさとして登録される。
【0045】
また、表示指示には、コンテンツC23のランディングページへの遷移の契機となる利用者の操作や端末装置100の状態等を示す情報や、ランディングページのURL(Uniform Resource Locator)等が含まれている。なお、上述した表示指示は、例えば、広告主が広告コンテンツを登録する際に、広告主によって任意の設定が行われる。
【0046】
また、広告主が広告コンテンツを登録する際に、コンテンツC20のうちコンテンツC21の領域とコンテンツC22の領域とを示す情報の設定が、広告主によって行われてもよい。例えば、コンテンツC21とコンテンツC22とが縦方向に並べて配置されている場合には、コンテンツC21の縦方向のピクセル数とコンテンツC22の縦方向のピクセル数との設定が、広告主によって行われてもよい。また、例えば、コンテンツC21とコンテンツC22とが横方向に並べて配置されている場合には、コンテンツC21の横方向のピクセル数とコンテンツC22の横方向のピクセル数との設定が、広告主によって行われてもよい。なお、かかる設定が行わなかった場合には、端末装置100は、コンテンツC20の中心座標を基準として、コンテンツC20の中心よりも上方に配置されていコンテンツをコンテンツC21と自動判別し、コンテンツC20の中心より下方に配置されているコンテンツをコンテンツC22と自動判別してもよい。
【0047】
「インプレッション数」は、広告コンテンツが表示された回数を示す。また、「インプレッション保証数」は、対価に対して保証されている広告コンテンツの表示回数を示す。また、「対価」は、「インプレション保証数」だけ広告コンテンツが表示された際に広告主から支払われる報酬を示す。すなわち、広告配信サーバ20は、広告に係るコンテンツをインプレッション保証型で配信するサーバである。
【0048】
すなわち、
図4では、広告主ID「B10」によって識別される広告主が、コンテンツC20を広告コンテンツとして入稿した例を示している。また、
図4では、広告コンテンツ「C20」のインプレッション数が「10000」であり、インプレッション保証数が「20000」であり、インプレッション保証数だけコンテンツ「C20」が表示された際の課金額が「aaa」である例を示している。
【0049】
なお、広告コンテンツが選択される度に課金が行われるクリック課金形式で広告に係るコンテンツを配信する場合は広告データベース24には、コンテンツが選択された回数や、コンテンツが選択された際の課金額等が登録される。また、配信要求を受信した際に、入札形式で広告コンテンツを選択し、選択した広告コンテンツを配信する場合は、広告データベース24には、1インプレッションあたりの報酬として広告主が設定した広告料金である入札価格や、CTR等が登録される。
【0050】
図3に戻って、説明を続ける。制御部23は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、広告配信サーバ20内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部23は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0051】
図3に示すように、制御部23は、入稿受付部25と、要求受付部26と、広告選択部27と、配信部28とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部23の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部23が有する各処理部の接続関係は、
図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0052】
入稿受付部25は、広告主端末10から広告コンテンツの入稿を受け付ける。具体的には、入稿受付部25は、対価の指定とともに広告コンテンツの入稿を受け付ける。また、入稿受付部25は、コンテンツC20と表示指示とを受付ける。かかる場合、入稿受付部25は、コンテンツC20および表示指示を、広告主IDと、受付けた対価の値とともに広告データベース24に登録する。なお、入稿受付部25は、コンテンツC22として、広告主がコンテンツC21から作成した参照動画に対応するコンテンツを受付けてもよく、広告主からコンテンツC21のみを受付け、受付けたコンテンツC21からコンテンツC22を作成し、作成したコンテンツC22をコンテンツC21とともに広告データベース24に、コンテンツC20として登録してもよい。
【0053】
要求受付部26は、端末装置100から広告コンテンツの取得要求を受け付ける。例えば、要求受付部26は、広告コンテンツの取得要求として、HTTPリクエストを受け付ける。
【0054】
広告選択部27は、要求受付部26によって広告コンテンツの取得要求が受け付けられた場合に、配信候補の広告コンテンツを広告データベース24から選択する。例えば、広告選択部27は、端末装置100の位置や利用者の属性に基づいて、広告データベース24に登録されている広告コンテンツから配信対象となる広告コンテンツのマッチングを行う。かかるマッチングにおいては、インプレッション数が、インプレッション保証数よりも多くなるように、広告コンテンツの選択が行われる。例えば、広告選択部27は、インプレッション保証数とインプレッション数との差が最も大きい広告コンテンツを優先して選択する。なお、広告選択部27は、入札価格またはCTRが高い広告コンテンツや、入札価格およびCTRの双方が高い広告コンテンツが優先的に選択されてもよい。そして、広告選択部27は、配信対象として選択された広告コンテンツを配信部28に出力する。
【0055】
なお、広告選択部27は、ウェブページが検索ページである場合には、検索ページに指定された検索キーワードとマッチする広告コンテンツを抽出する検索連動型広告と呼ばれる広告配信手法を用いてもよい。また、広告選択部27は、利用者の属性情報(サイコグラフィック属性、デモグラフィック属性など)とマッチする広告コンテンツを抽出するターゲティング配信と呼ばれる広告配信手法を用いてもよい。
【0056】
配信部28は、広告選択部27が選択した広告コンテンツとともに、端末装置100に対して制御情報を配信する。具体的には、配信部28は、広告選択部27が選択した広告コンテンツを受信すると、受信した広告コンテンツに含まれる表示指示を抽出する。そして、配信部28は、抽出した表示指示が示す内容の表示処理を端末装置100に実行させるための制御情報を生成する。かかる制御情報には、例えば、各コンテンツC21〜C22の可視領域や配置領域の位置を示す情報等が含まれる。その後、配信部28は、生成した制御情報と、広告コンテンツとを端末装置100に対して配信する。
〔5.コンテンツ配信サーバの構成〕
次に、
図5を用いて、実施形態に係るコンテンツ配信サーバ30の構成について説明する。
図5は、実施形態に係るコンテンツ配信サーバの構成例を示す図である。
図5に示すように、コンテンツ配信サーバ30は、通信部31と、コンテンツ記憶部32と、制御部33とを有する。
【0057】
通信部31は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部31は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100や広告配信サーバ20との間で情報の送受信を行う。
【0058】
コンテンツ記憶部32は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。そして、コンテンツ記憶部32は、コンテンツの一例であるウェブページを記憶する。例えば、コンテンツ記憶部32は、ウェブページを形成するHTMLファイルや、ウェブページに表示される静止画像や動画像を記憶する。
【0059】
制御部33は、例えば、CPUやMPU等によって、コンテンツ配信サーバ30内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(配信プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部33は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0060】
図5に示すように、制御部33は、受付部34と、配信部35とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部33の内部構成は、
図5に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部33が有する各処理部の接続関係は、
図5に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0061】
受付部34は、端末装置100からウェブページの取得要求を受け付ける。例えば、受付部34は、ウェブページの取得要求として、HTTPリクエストを受け付ける。
【0062】
配信部35は、受付部34によってウェブページの取得要求が受け付けられた場合に、ウェブページを端末装置100に配信する。具体的には、配信部35は、コンテンツ記憶部32から取得要求対象のウェブページを取得し、取得したウェブページを端末装置100に配信する。
【0063】
また、配信部35は、コンテンツC10を生成し、生成したコンテンツC10を端末装置100に配信する。かかる場合、端末装置100は、コンテンツC10を受信すると、広告配信サーバ20に対して広告の配信要求を送信し、応答として受信した広告コンテンツを表示する。そして、端末装置100は、利用者の操作に応じて、広告コンテンツを変更する表示処理を実行する。
〔6.端末装置の構成〕
次に、
図6を用いて、実施形態に係る端末装置100の構成について説明する。
図6は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
図6に示すように、端末装置100は、通信部110と、入力部120と、出力部130と、物理センサ140と、制御部150とを有する。
【0064】
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、広告配信サーバ20やコンテンツ配信サーバ30との間で情報の送受信を行う。
【0065】
入力部120は、利用者から各種操作を受け付ける入力装置である。例えば、入力部120は、キーボードやマウスや操作キー等によって実現される。出力部130は、各種情報を表示するための表示装置である。例えば、出力部130は、液晶ディスプレイ等によって実現される。なお、端末装置100にタッチパネルが採用される場合には、入力部120と出力部130とは一体化される。また、以下の説明では、出力部130を画面と記載する場合がある。
【0066】
物理センサ140は、端末装置100の物理的な状態を検知するセンサである。例えば、物理センサ140は、端末装置100の3軸方向の傾きを測定するジャイロセンサである。なお、物理センサ140は、ジャイロセンサに限定されるものではなく、例えば、加速度センサ、温度センサ、音量センサ、明度センサ等、任意のセンサが適用可能である。
【0067】
制御部150は、例えば、CPUやMPU等によって、端末装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(表示プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムは、ウェブブラウザと呼ばれるアプリケーションプログラムに該当する。また、制御部150は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0068】
図6に示すように、制御部150は、要求部151と、操作制御部152と、表示制御部153とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部150の内部構成は、
図6に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部150が有する各処理部の接続関係は、
図6に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0069】
要求部151は、操作制御部152からコンテンツC10のURLを受信した場合は、コンテンツ配信サーバ30に対して受信したURLが示すコンテンツC10の取得要求を送信する。また、要求部151は、コンテンツ配信サーバ30から受信したコンテンツC10に取得命令が含まれる場合に、広告コンテンツの取得要求を広告配信サーバ20に送信する。
【0070】
操作制御部152は、入力部120を介して受け付けた利用者の操作にしたがって、各種制御を実行する。例えば、操作制御部152は、利用者が入力部120に対してコンテンツC10の表示操作を行った場合は、表示対象となるコンテンツC10のURLを要求部151に出力する。また、操作制御部152は、入力部120を介して受け付けたスクロール操作やタップ操作等、利用者の操作の内容を表示制御部153に出力する。
【0071】
表示制御部153は、受信したウェブページおよび広告コンテンツを出力部130に表示し、上述した表示処理を実行する。例えば、表示制御部153は、制御部150が、広告コンテンツとともに配信される制御情報を実行することで、
図6に示すように、決定部154、表示部155として動作し、表示処理を実行する。決定部154、表示部155は、例えば、CPUやMPU等によって、制御情報がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
【0072】
決定部154は、コンテンツC22における画素の輝度情報に基づいて、画素の位置に対応するコンテンツC21の位置の画素の透過度を決定する。例えば、決定部154は、コンテンツC21の再生位置に対応する再生位置のコンテンツC22に基づいて前記透過度を決定する。この点について、
図7を用いて説明する。
【0073】
図7は、動画と当該動画に対応する参照動画とを含むコンテンツの一例を説明する図である。
図7に示したコンテンツC20は、コンテンツC21とコンテンツC22とを含む。コンテンツC21は、サメが海の中を泳ぐ動画である。また、コンテンツC22は、コンテンツC21を加工して生成された参照動画である。具体的には、生成された参照動画は、コンテンツC21から所定の領域を抽出する際に参照される。
図7に示す例では、生成された参照画像は、サメが海の中を泳ぐ動画からサメの領域を抽出する際に参照される。
【0074】
また、コンテンツC20において、コンテンツC21とコンテンツC22とは、時間軸t上で同期されて再生されるものとする。すなわち、時間軸t上の各点において、コンテンツC21に含まれる複数のフレームの各々と、コンテンツC22に含まれる複数のフレーム各々とが、1対1に対応しているものとする。
図7に示す例では、第1再生時間T1において、コンテンツC21のフレームとコンテンツC22のフレームとが、同期している。また、第1再生時間T1と同様に、第2再生時間T2及び第3再生時間T3等においても、コンテンツC21のフレームとコンテンツC22のフレームとが、同期している。
【0075】
また、コンテンツC21は、縦方向(例えばy軸方向)の表示サイズがα(αは任意の実数)であるものとする。この場合、コンテンツC21における画素の座標(a,b)とコンテンツC22における画素の座標(a,b+α)とが、1対1に対応する。ただし、座標(a,b)は、直行座標系(x,y)の座標を表すものとする。
【0076】
例えば、コンテンツC21の領域R12内の座標(A1,B1)は、コンテンツC22の領域R22内の座標(A1,B1+α)に対応する。また、例えば、コンテンツC21の領域R11内の座標(A2,B1)は、コンテンツC22の領域R21内の座標(A2,B1+α)に対応する。
【0077】
図7に示す例では、決定部154は、例えば、第1再生時間T1におけるコンテンツC22の領域R22内の座標(A1,B1+α)の画素の輝度情報に基づいて、第1再生時間T1におけるコンテンツC21の領域R12内の座標(A1,B1)の画素の透過度を決定する。また、決定部154は、例えば、第1再生時間T1におけるコンテンツC22の領域R21内の座標(A2,B1+α)の画素の輝度情報に基づいて、第1再生時間T1におけるコンテンツC21の領域R11内の座標(A2,B1)の画素の透過度を決定する。
【0078】
また、決定部154は、コンテンツC22における画素の輝度情報と、コンテンツC20に対する利用者の操作内容とに基づいて、透過度を決定する。例えば、コンテンツC10にコンテンツC23として表示されているコンテンツC21の領域R12が選択された場合に、決定部154は、領域R12の透過度を変更する。
【0079】
また、決定部154は、コンテンツC21に対する利用者の操作位置の透過度を操作前の透過度より上げる。ここで、後述する表示部155は、コンテンツC10の前面に他のコンテンツを重ね、当該他のコンテンツの前面にコンテンツC21を重ねて表示する。
【0080】
表示部155は、決定部154によって決定された透過度に従って、コンテンツC21とコンテンツC10とを重ねて表示する。また、表示部155は、透過度が閾値以上の領域が選択された場合に、所定のコンテンツに遷移可能なコンテンツC21を表示する。また、表示部155は、コンテンツC21に対する利用者の操作位置以外のコンテンツC21の位置の透過度を変更する。
〔8.表示処理のバリエーション〕
上記では、
図1に例示した表示態様を用いながら、端末装置100による表示処理の一例について説明した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。以下、端末装置100が実行する表示処理のバリエーションについて説明する。なお、以下に説明する表示処理は、例えば、決定部154、表示部155が発揮する処理により実現されるが、実施形態は、これに限定されるものではない。
〔8−1.コンテンツの下に隠れたコンテンツの表示について〕
上述した説明では、端末装置100は、決定された透過度に従って、コンテンツC21とコンテンツC10とを重ねて表示した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。
【0081】
図8は、実施形態に係る端末装置が複数の動画を重ねて表示する処理の一例を説明する図である。例えば、
図8に示す例では、端末装置100は、コンテンツC21に対する利用者の操作位置の透過度を操作前の透過度より上げ、コンテンツC10の前面にコンテンツC30を重ね、コンテンツC30の前面にコンテンツC21を重ねて表示してもよい。
【0082】
ここで、利用者の指F10がコンテンツC21の領域R30をタップした場合に、端末装置100は、コンテンツC21の領域R30の透過度をタップ前の透過度より上げる。すなわち、端末装置100は、利用者のコンテンツC21の領域R30に対する操作に応じて当該領域R30の透過度を上げることで、コンテンツC21の下に隠れたコンテンツC30を、当該領域R30を通して表示する。
【0083】
具体的には、コンテンツC21の領域R30が、
図1に示されたサメの領域R12である場合、端末装置100は、サメの骨格のコンテンツを、コンテンツC30として表示する。この場合、利用者のサメの領域R30に対する操作に応じてサメの画像の透過度を上げることで、端末装置100は、サメの画像の下に隠れたサメの骨格を、半透明のサメを通して表示する。また、端末装置100は、領域R30を基準とするオフセットに基づいて、コンテンツC21の領域R30の透過度をタップ前の透過度より上げてもよい。具体的には、利用者の指F10がサメの領域R30から所定の距離離れた位置をタップした場合に、端末装置100は、コンテンツC21の領域R30の透過度をタップ前の透過度より上げてもよい。また、利用者の指F10がコンテンツC21の領域R30をタップした場合に、端末装置100は、コンテンツC21の領域R30の透過度をタップ前の透過度より上げるともに、上げられた透過度を所定の時間維持してもよい。
〔8−2.半透明のコンテンツの表示について〕
ここで、上述した説明では、端末装置100は、コンテンツC22の領域R21の輝度値に基づいて、コンテンツC21の領域R11の透過度を「0%」と決定した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。
【0084】
例えば、グレーの輝度値が、透過度「50%」を表してもよい。また、
図1に示された領域R22の色彩がグレーであってもよい。この場合、端末装置100は、コンテンツC22の領域R22の輝度値に基づいて、コンテンツC21の領域R12の透過度を「50%」と決定する。そして、端末装置100は、コンテンツC21の領域R12の透過度を「50%」に変更するとともに、コンテンツC21とコンテンツC10とを重ねて表示する。具体的には、端末装置100は、コンテンツC10上に、半透明のサメを動画として表示する。
〔8−3.コンテンツから切り出された領域以外の領域の表示について〕
ここで、上述した説明では、端末装置100は、コンテンツC22の領域R21の輝度値に基づいて、コンテンツC21の領域R11の透過度を「100%」と決定した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。
【0085】
例えば、利用者の指F10がコンテンツC21の領域R12をタップした場合に、端末装置100は、コンテンツC21の領域R11の透過度を下げる。すなわち、端末装置は、利用者のコンテンツC21の領域R12に対する操作に応じて、コンテンツC12の領域R11の透過度を下げることで、端末装置100は、コンテンツC21の領域R11を視認可能に表示する。具体的には、利用者のサメの領域R12に対する操作に応じて領域R11の透過度を下げることで、端末装置100は、コンテンツC10上に、サメが泳いでいる海の動画を表示する。
〔9.端末装置100の処理フロー〕
次に、
図9を用いて、制御情報を実行した端末装置100が実行する処理の手順について説明する。
図9は、実施形態に係る端末装置が実行する表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、
図9に示す例では、コンテンツC21を元動画と記載し、コンテンツC22を参照動画と記載した。
【0086】
図9に示す例では、端末装置100は、利用者の操作に応じてコンテンツ配信サーバ30にコンテンツC10の配信を要求し、コンテンツ配信サーバ30からコンテンツC10を受信する(ステップS101)。次に、端末装置100は、配信されたコンテンツC10に取得命令が含まれる場合は、広告配信サーバ20に対して配信要求を送信する(ステップS102)。次に、端末装置100は、元動画と参照動画を受信したか否かを判定する(ステップS103)。そして、端末装置100は、元動画と参照動画を受信していないと判定した場合は(ステップS103:No)、再度ステップS103を実行する。
【0087】
また、端末装置100は、元動画と参照動画を受信した場合は(ステップS103:Yes)、参照動画における画素の輝度情報に基づいて、当該画素の位置に対応する元動画の位置の画素の透過度を決定する(ステップS104)。そして、端末装置100は、決定された透過度に従って、元動画とコンテンツとを重ねて表示する(ステップS105)。
〔10.変形例〕
上記では、
図1、
図7、
図8に例示した表示態様を用いながら、端末装置100による表示処理の一例について説明した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。以下、端末装置100が実行する表示処理のバリエーションについて説明する。なお、以下に説明する表示処理は、例えば、決定部154、表示部155が実行する処理により実現されるものとする。
〔10−1.コンテンツの態様について〕
上述した端末装置100は、動画のコンテンツC21を表示した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、広告にかかるコンテンツではなく、ゲーム等を含むコンテンツC21を表示してもよく、いわゆるプレイアブル広告を含むコンテンツC21を表示してもよい。また、端末装置100は、音声を含むコンテンツC21を表示してもよい。
【0088】
また、コンテンツC21は、広告に係るコンテンツに限定されるものではなく、コンテンツC10と共に表示せずともよい。例えば、端末装置100は、コンテンツC10に代えてゲームコンテンツを表示する際、ゲームのメニューやチュートリアル等の補助コンテンツをコンテンツC21として表示してもよい。
【0089】
また、端末装置100は、コンテンツC10に変えて、SNS(Social Networking Service)のコンテンツ、メッセンジャーアプリケーションの画面、カメラアプリケーションの画面、その他任意のコンテンツとともに、コンテンツC21を表示し、上述した表示処理を実行してもよい。また、端末装置100は、コンテンツC10以外にも、ゲーム、地図、音楽再生画面、動画再生画面等、任意のコンテンツを表示してもよい。
〔10−2.制御情報について〕
上記した端末装置100は、広告配信サーバ20がコンテンツC20とともに配信する制御情報を用いて、上記した表示処理を実行した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、上記した制御情報をコンテンツ配信サーバ30からウェブページとともに受信し、広告配信サーバ20からコンテンツC20とともに制御指示を受信する。そして、端末装置100は、コンテンツ配信サーバ30から受信した制御情報を実行するとともに、受信した制御指示に従って表示処理を実行してもよい。
【0090】
また、端末装置100は、コンテンツC10の表示処理や、上述した表示処理等を端末装置100に実行させるアプリケーションをあらかじめダウンロードし、かかるアプリケーションを実行することで、上述した処理を実現してもよい。また、端末装置100は、表示処理を実行する情報表示プログラムを含むアプリケーションをダウンロードし、かかるアプリケーションのインストールにより、表示処理を実現可能としてもよい。また、端末装置100は、表示処理を実行する情報表示プログラムの配信を受付けた後に、情報表示プログラムを使用して表示する旨が規定された広告コンテンツを受信すると、配信された情報表示プログラムを実行し、受信した広告コンテンツを表示する際に表示処理を実現してもよい。
〔10−3.装置構成〕
また、上記実施形態では、配信システム1に、広告配信サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とが含まれる例を示したが、広告配信サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とは1個の装置として形成されてもよい。この場合、
図3に示した広告配信サーバ20は、例えば、
図5に示したコンテンツ記憶部32、受付部34、配信部35を有する。そして、広告配信サーバ20は、端末装置100からウェブページの取得要求を受け付けた場合に、広告コンテンツとともに、取得命令を含まないウェブページを端末装置100に配信する。
【0091】
また、上記実施形態では、広告配信サーバ20から端末装置100にコンテンツC20が配信される例を示したが、コンテンツ配信サーバ30が、広告配信サーバ20からコンテンツC20を取得してもよい。この場合、広告配信サーバ20の要求受付部26は、コンテンツ配信サーバ30からコンテンツC20の取得要求を受け付ける。また、広告配信サーバ20は、コンテンツ配信サーバ30にコンテンツC20を配信する。また、コンテンツ配信サーバ30は、広告配信サーバ20から取得したコンテンツC20とともに、取得命令を含まないコンテンツC10を端末装置100に配信する。このような構成においては、コンテンツ配信サーバ30は、コンテンツC10の上端に所定の表示領域を設定した結合コンテンツの配信を行ってもよい。
〔10−4.ログについて〕
ここで、端末装置100は、コンテンツC23が表示されたか否かを示すログや、利用者によって選択されたコンテンツのログを取ってもよい。また、端末装置100は、表示回数や選択回数だけではなく、利用者がコンテンツC23を選択した回数や、コンテンツC23が表示された回数、表示された領域の広さ、コンテンツC23のうちどの範囲が表示されている際に選択されたか等を示すログを取ってもよい。また、端末装置100は、コンテンツC23の再生位置のうち、コンテンツC23が選択された際の再生位置を示すログを取ってもよい。
【0092】
また、端末装置100は、ランディングページが表示されたか否か、どのランディングページが表示されたか、コンテンツC23のうちどの位置が表示されたか、表示処理におけるどのタイミングで選択されたか、どのような態様の表示処理を行ったかを示すログを取ってもよい。また、端末装置100は、スクロール操作によってコンテンツC23の全体が表示された場合は、コンテンツC23が表示された旨のログを取得してもよい。
【0093】
このように端末装置100が取得したログは、コンテンツC23のインプレッション数やCTRの更新、コンテンツC23の表示に対する課金処理、および、広告主に広告効果を報告する際等に有用なログとなる。例えば、コンテンツC23の全体が表示されなかった場合は、利用者がコンテンツC23に興味を有さなかった恐れがある。また、上スクロール操作と下スクロール操作とが何度も行われた場合や、コンテンツC23の全体が画面上に表示された場合等は、コンテンツC23に対して利用者が興味を有したと予測される。
【0094】
このため、コンテンツC23の表示処理が実行されたか否かを示すログ、コンテンツC23を選択したか否かを示すログ、コンテンツC23の全体が表示されたか否かを示すログは、利用者の広告に対する認知度を示す指標になりえる。
【0095】
そこで、広告配信サーバ20は、取得された各ログを用いて、インプレッション数の更新や、課金額の変更等を行ってもよい。例えば、広告配信サーバ20は、コンテンツC22のうち表示された範囲、表示回数、選択回数、消去処理や再表示処理の回数等に応じて、課金額を変更してもよい。
【0096】
また、端末装置100が取得したログは、ランディングページに配置されるコンテンツの変更に用いられてもよい。例えば、端末装置100は、利用者がコンテンツC23を選択した場合は、表示された範囲、表示処理を実行したか否か、コンテンツC23のうち表示された範囲等に応じて、ランディングページを出しわけてもよい。また、端末装置100は、同一のランディングページを取得するとともに、かかるランディングページを配信するサーバに対して、取得したログの内容等を通知し、ランディングページに配置するコンテンツを変更させてもよい。
〔10−5.端末装置の操作記録〕
また、上述してきた端末装置100は、実施形態に係るコンテンツC23が表示されているコンテンツC10に対して、利用者がどれだけ端末装置100を操作したかという記録を広告配信サーバ20に送信してもよい。具体的には、端末装置100は、コンテンツC23が表示された際におけるスクロール操作の内容や回数、利用者の選択操作、利用者がコンテンツC23を選択した位置、選択された際のコンテンツC23の表示態様、コンテンツC23の表示位置等を記録する。
【0097】
また、端末装置100は、コンテンツC23の選択回数や、リロードした回数や、コンテンツC23を特定する情報について端末装置100からの発信操作(例えば、SNSへの書き込みなど)など、利用者が端末装置100に対して行う種々の操作を記録することもできる。そして、端末装置100は、操作履歴に関する情報を広告配信サーバ20に送信する。
【0098】
かかる場合、広告配信サーバ20は、端末装置100から配信された操作履歴に関する情報を集計し、かかる情報について分析した情報をさらに取得する。例えば、広告配信サーバ20は、制御情報とともにコンテンツC20を配信した場合と、配信しなかった場合とについて、スクロール操作の回数や、表示処理を実行した回数、表示したランディングページの種別やランディングページに配置されたコンテンツの種別、CTRなどの広告効果の指標を比較した情報などを取得する。
【0099】
ここで、制御情報とともにコンテンツC20を配信した際にコンテンツC10に対して行われた操作の履歴は、広告効果を示す指標となりうる。すなわち、実施形態に係る制御情報を伴うコンテンツC20が表示されるコンテンツC10においては、利用者によってコンテンツC23自体が選択されることによりコンテンツC23の先のウェブページ(ランディングページ)が表示されることのみならず、かかるコンテンツC10に対して利用者がどれだけ操作を行ったか(つまり、利用者がどれだけ画面の表示態様を変化させたか)という操作履歴自体が利用者のコンテンツC23への興味を示す指標といえる。
【0100】
例えば、広告配信サーバ20は、コンテンツC23を表示した回数、コンテンツC23のうち表示された領域、コンテンツC23の全体を表示した回数、表示した時間等を比較することで、実施形態に係る制御情報を伴うコンテンツC20を表示した際に、コンテンツC23が広く伝えようとする情報、すなわち広告に対する関心をどれくらい発生させたかを示す指標を提供することができる。
【0101】
したがって、広告配信サーバ20は、広告主端末10に端末装置100の操作履歴に関する情報を送信することにより、実施形態に係るコンテンツC23が表示されるコンテンツC10に対する広告効果の指標を示すレポートとすることができる。なお、広告配信サーバ20は、広告主端末10に端末装置100の操作履歴に関する情報やログをそのまま送信してもよい。
【0102】
これにより、広告配信サーバ20は、端末装置100における実施形態に係る制御情報を伴うコンテンツC20の表示態様の有用性を広告主に示すことができる。
〔10−6.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0103】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、
図6に示した要求部151および操作制御部152は統合されてもよい。
【0104】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔10−7.プログラム〕
また、上記してきた実施形態に係る端末装置100、広告配信サーバ20およびコンテンツ配信サーバ30は、例えば、
図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、広告配信サーバ20を例に挙げて説明する。
図10は、広告配信サーバの機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、およびメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0105】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0106】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、係るプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0107】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0108】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、係るプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0109】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る広告配信サーバ20として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部23の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部22内のデータ、すなわち広告データベース24が格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からこれらのプログラムを取得してもよい。
【0110】
なお、コンピュータ1000が実施形態に係る端末装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部150の機能を実現する。
【0111】
なお、コンピュータ1000が実施形態に係るコンテンツ配信サーバ30として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部33の機能を実現する。また、HDD1400には、コンテンツ記憶部32内のデータが格納される。
〔11.効果〕
上述したように、端末装置100は、コンテンツC21に対応するコンテンツC22における画素の輝度情報に基づいて、当該画素の位置に対応するコンテンツC21の位置の画素の透過度を決定する。そして、端末装置100は、決定された透過度に従って、コンテンツC21とコンテンツC10とを重ねて表示する。これにより、端末装置100は、コンテンツに溶け込んだ動画を表示することができるため、コンテンツに含まれる動画の訴求効果を向上させることができる。
【0112】
また、端末装置100は、コンテンツC21から抽出されたオブジェクトを識別する閾値に基づいて生成されたコンテンツC22における画素の輝度情報に基づいて、透過度を決定する。これにより、端末装置100は、所定の動画内の特定のオブジェクトだけが抽出された動画を、コンテンツ上に表示することができるため、コンテンツに含まれる動画の訴求効果を向上させることができる。
【0113】
また、端末装置100は、コンテンツC21の再生位置に対応する再生位置のコンテンツC22に基づいて透過度を決定する。これにより、端末装置100は、所定の動画内のオブジェクトが運動するような動画を、コンテンツ上に表示することができるため、コンテンツに含まれる動画の訴求効果を向上させることができる。
【0114】
また、端末装置100は、1つのコンテンツC20の第1領域に含まれるコンテンツC21と、当該1つのコンテンツC20の第2領域に含まれるコンテンツC22とに基づいて、透過度を決定する。これにより、端末装置100は、動画のフレームと参照動画のフレームとを同期させることができるので、所定の動画内から運動する対象物を抽出する処理を効率良く実行することができる。このため、端末装置100は、所定の動画内のオブジェクトが運動するような動画の表示に必要な処理負荷を低減しつつ、コンテンツに含まれる動画の訴求効果を向上させることができる。
【0115】
また、端末装置100は、コンテンツC22における画素の輝度情報と、コンテンツC21に対する利用者の操作内容とに基づいて、透過度を決定する。これにより、端末装置100は、利用者の操作に応じて、コンテンツ上に表示される動画の透過度を変更することで、動画にゲーム性を付与することができるため、コンテンツに含まれる動画の訴求効果を向上させることができる。
【0116】
また、端末装置100は、コンテンツC21に対する利用者の操作位置の透過度を操作前の透過度より上げる。そして、端末装置100は、コンテンツC10の前面にコンテンツC30を重ね、コンテンツC30の前面にコンテンツC21を重ねて表示する。これにより、端末装置100は、利用者の操作に応じて、動画の下に隠れた動画を表示することで、動画にゲーム性や意外性を付与することができるので、コンテンツに含まれる動画の訴求効果を向上させることができる。
【0117】
また、端末装置100は、透過度が閾値以上の領域が選択された場合に、所定のコンテンツに遷移可能なコンテンツC21を表示する。これにより、端末装置100は、コンテンツ上で動作するオブジェクトを狙ってクリックするといったゲーム性を付加した動画を表示することができるため、コンテンツに含まれる動画の訴求効果を向上させることができる。
【0118】
また、端末装置100は、コンテンツC21に対する利用者の操作位置以外のコンテンツC21の位置の透過度を変更する。これにより、端末装置100は、利用者の操作に応じて、動画に係る演出を利用者に効果的に楽しませることができるため、コンテンツに含まれる動画の訴求効果を向上させることができる。
【0119】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0120】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、配信部は、配信手段や配信回路に読み替えることができる。